JP2018044273A - 紙の製造方法、製紙用添加剤の製造装置、及び紙の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カチオン性ポリマー、シリカを用いずとも、濾水性及び歩留まりが良好となり、吸水性が抑制された紙を簡便に製造できる紙の製造方法、製紙用添加剤の製造装置、及び紙の製造装置を提供すること。【解決手段】紙の製造方法は、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付して反応物を生成する反応物生成工程とホフマン分解反応の開始時から24時間以内に前記反応物を抄紙機に供給する供給工程と、を有する方法である。アクリルアミド系ポリマーは、好ましくは、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含む。【選択図】図1
Description
本発明は、紙の製造方法、製紙用添加剤の製造装置、及び紙の製造装置に関する。
抄紙機における濾水を向上させることによって、抄紙機のスピードアップ、歩留まりの向上が出来る。これらの濾水性、歩留まりを向上させる従来の製紙用添加剤としては、カチオン性ポリマー、コロイドシリカが知られている。
また、特許文献1には、所定のホフマン分解反応物が濾水性を向上させることが記載されている。
しかしながら、上記のカチオン性ポリマーは、濾水性を向上させると地合いが崩れる場合がある。また、シリカは、抄紙原料中にカチオン要求量が高くなったり、灰分が高くなると効果が著しく低下する。
特許文献1に記載されたホフマン分解反応物は、カチオン性ポリマーやシリカの上記難点が解消された素材と言える。しかしながら、劣化速度が高いため、薬剤を通常の流通過程で供給するに際しては、強酸(塩酸、硫酸など)での中和処理、及び余剰な酸化剤を還元するための還元剤を使用するなどして劣化速度をなるべく抑える必要がある。その結果、反応の作業が煩雑となる。
一方、抄紙機中の湿紙の含水率も低いことも求められる。湿紙の含水率が高いと、抄紙機の乾燥部での蒸気消費量が多くなってしまう。
本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、カチオン性ポリマー、シリカを用いずとも、濾水性及び歩留まりが良好となり、湿紙の含水率が低減される、紙の製造方法、製紙用添加剤の製造装置、及び紙の製造装置を提供することを目的とする。
具体的には、本発明者らは、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付した後に、短い時間で抄紙機に供給することで、濾水性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 紙の製造方法であって、
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付して反応物を生成する反応物生成工程と、
前記ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に前記反応物を抄紙機に供給する供給工程と、を有する方法。
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付して反応物を生成する反応物生成工程と、
前記ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に前記反応物を抄紙機に供給する供給工程と、を有する方法。
(2) 前記アクリルアミド系ポリマーは、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含む、(1)に記載の方法。
(3) 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸がpH8.0以上の条件下で混合される、(1)又は(2)に記載の方法。
(4) 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸とともにアルカリが添加される、(1)から(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 前記供給工程において、前記反応物のカチオン化度が最大カチオン化度に対して50%以上のときに前記反応物の供給が行われる、(1)から(4)のいずれかに記載の方法。
(6) 前記ホフマン分解反応において、中和剤が添加されない、(1)から(5)のいずれかに記載の方法。
(7) 紙の原料として、古紙、填料を含有する紙原料、又は多価金属の含有量がパルプスラリーに対して1質量%以下である紙原料を用いる、(1)から(6)のいずれかに記載の方法。
(8) 製紙用添加剤の製造装置であって、
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構を備え、
前記ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給可能な供給手段をさらに備える、製造装置。
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構を備え、
前記ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給可能な供給手段をさらに備える、製造装置。
(9) 前記アクリルアミド系ポリマーは、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含む、(8)に記載の製造装置。
(10) 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸をpH8.0以上の条件下で混合可能な手段をさらに備える、(8)又は(9)に記載の製造装置。
(11) 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸とともにアルカリを添加可能な手段をさらに備える、(8)から(10)のいずれかに記載の製造装置。
(12) 前記反応物のカチオン化度が最大カチオン化度に対して50%以上のときに前記反応物を供給可能な手段をさらに備える、(8)から(11)のいずれかに記載の製造装置。
(13) 前記ホフマン分解反応において、中和剤が添加されない、(8)から(12)のいずれかに記載の製造装置。
(14) (8)から(13)のいずれかに記載の製紙用添加剤の製造装置と、
前記製造装置により前記反応物が供給される抄紙機と、を備える、紙の製造装置。
前記製造装置により前記反応物が供給される抄紙機と、を備える、紙の製造装置。
(15) 紙の原料として、古紙、填料を含有する紙原料、又は多価金属の含有量がパルプスラリーに対して1質量%以下である紙原料が用いられる、(14)に記載の製造装置。
本発明によれば、カチオン性ポリマー、シリカを用いずとも、濾水性及び歩留まりが良好となり、湿紙の含水率が低減される、製造方法、製紙用添加剤の製造装置、及び紙の製造装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに特に限定されるものではない。
<紙の製造方法>
本発明の紙の製造方法は、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付して反応物を生成する反応物生成工程と、ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に、反応物を抄紙機に供給する供給工程と、を有する方法である。
本発明の紙の製造方法は、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付して反応物を生成する反応物生成工程と、ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に、反応物を抄紙機に供給する供給工程と、を有する方法である。
本発明の紙の製造方法によれば、アクリルアミド系ポリマーのホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を製紙用添加剤として抄紙機に供給することにより、濾水性、及び歩留まりが良好となり、湿紙の含水率の低減を図ることができる。
図1に示すように、反応物中のカチオン化度は、反応開始時から上昇し、所定の時間でピークを迎えてその後緩やかに低下することが確認された。カチオン化度がピークに近い状態で、製紙用添加剤として反応物を抄紙機に供給することにより、濾水性、及び歩留まりが良好になり、湿紙の含水率の低減を図ることができる。特に硫酸バンドが使われていない抄紙系ではその効果が顕著である。このように、カチオン化度がピークに近い状態で、反応物を製紙用添加剤として抄紙機に供給するためには、ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を供給することが重要であることを本発明者らは見出した。
また、湿紙の含水率の低減効果が高いということは、プレス入口での湿紙水分が低下しやすく、つぶれの発生が抑えられる。また、通常の抄紙機は、乾燥部の蒸気消費量が抄紙機の抄造速度のネックであるため、蒸気消費量の低減は、抄紙機のスピードアップに繋がり、操業コストの低下にも繋がる。
アクリルアミド系ポリマーのホフマン分解反応の開始時から24時間超となった反応物を、製紙用添加剤として抄紙機に供給した場合には、良好な濾水性、及び歩留まりが得られず、湿紙の含水率の低減効果が小さくなる。これは、上述したように、反応液のカチオン化度が低下したためである。
以下、アクリルアミド系ポリマーと、各工程とについてそれぞれ説明する。
[アクリルアミド系ポリマーについて]
本発明の紙の製造方法で用いられるアクリルアミド系ポリマーは、特に限定されないが、固有粘度(1N−NaNO3水溶液中30℃での測定値)、アニオン化度が所定の範囲内(例えば、固有粘度が12.5〜28dl/g、アニオン化度が0.3meq/g以下)であるアクリルアミド系ポリマーであることが好ましい。固有粘度及びアニオン化度が所定の数値の範囲にあることにより、製紙用添加剤が、歩留向上、濾水性向上の点において、バランスよく十分な効果を有することができる。
本発明の紙の製造方法で用いられるアクリルアミド系ポリマーは、特に限定されないが、固有粘度(1N−NaNO3水溶液中30℃での測定値)、アニオン化度が所定の範囲内(例えば、固有粘度が12.5〜28dl/g、アニオン化度が0.3meq/g以下)であるアクリルアミド系ポリマーであることが好ましい。固有粘度及びアニオン化度が所定の数値の範囲にあることにより、製紙用添加剤が、歩留向上、濾水性向上の点において、バランスよく十分な効果を有することができる。
アクリルアミド系ポリマーの固有粘度と分子量は一般的に相関関係にある。つまり、固有粘度が低下すると、分子量が低下し、濾水性及び歩留が低下する。従って、濾水性と歩留を向上させるためには、アクリルアミド系ポリマーの固有粘度が10.0dl/g以上であることが好ましく、12.5dl/g以上であることがより好ましい。アクリルアミド系ポリマーの固有粘度は、より好ましくは、13.0dl/g以上であり、さらに好ましくは14.0dl/g以上であり、最も好ましくは14.5dl/g以上である。また、アクリルアミド系ポリマーの固有粘度が高すぎると、分子量が大きくなりすぎ、製紙工程において添加した際に、凝集剤として作用してしまい、製紙の地合いが崩れてしまう。従って、凝集を防止するために、アクリルアミド系ポリマーの固有粘度が40dl/g以下であることが好ましく、28dl/g以下であることがより好ましい。アクリルアミド系ポリマーの固有粘度は、より好ましくは24dl/g以下であり、さらに好ましくは20dl/g以下であり、最も好ましくは16dl/g以下である。
アクリルアミド系ポリマーのアニオン化度が高すぎると、アクリルアミド系ポリマー分子内においてカチオン基とアニオン基とのイオン反応が起こるので、歩留及び濾水性が低下する。従って、歩留を向上させるためのアクリルアミド系ポリマーのアニオン化度は、好ましくは0.3meq/g以下であり、より好ましくは0.1meq/g以下であり、より一層好ましくは0.05meq/g以下であり、さらに好ましくは0.03meq/g以下であり、最も好ましくは0.01meq/g以下である。
なお、固有粘度は、キャノンフェンスケ型粘度計を使用して流下時間を測定し、その測定値から、Hugginsの式及びMead−Fuossの式を用いて算出した。また、アニオン化度は、コロイド等量値によって表され、コロイド等量値は、特開2009−228162の段落0029に記載されているとおり、以下の方法で測定する。
〔アニオンのコロイド当量値の測定方法〕
50ppm水溶液(純水で希釈)に希釈したアニオン性高分子化合物を100mlメスシリンダーに採取して200mlビーカーに移す。回転子を入れて撹拌しながらN/10水酸化ナトリウム溶液(和光純薬工業(株)製)0.5mlをホールピペットで加えた後、N/200メチルグリコールキトサン溶液(和光純薬工業(株)製)5mlをホールピペットで加える。トルイジンブルー指示薬(和光純薬工業(株)製)を2〜3滴入れ、N/400ポリビニルアルコール硫酸カリウム溶液(和光純薬工業(株)製)で滴定する。青色が赤紫色に変わり数秒経っても赤紫色が消えない点を終点とする。同様に純水にて空試験を行う(ブランク)。
アニオンのコロイド当量値(meq/g)=〔アニオン性高分子化合物の測定値(ml)−空試験の滴定量(ml)〕/2
50ppm水溶液(純水で希釈)に希釈したアニオン性高分子化合物を100mlメスシリンダーに採取して200mlビーカーに移す。回転子を入れて撹拌しながらN/10水酸化ナトリウム溶液(和光純薬工業(株)製)0.5mlをホールピペットで加えた後、N/200メチルグリコールキトサン溶液(和光純薬工業(株)製)5mlをホールピペットで加える。トルイジンブルー指示薬(和光純薬工業(株)製)を2〜3滴入れ、N/400ポリビニルアルコール硫酸カリウム溶液(和光純薬工業(株)製)で滴定する。青色が赤紫色に変わり数秒経っても赤紫色が消えない点を終点とする。同様に純水にて空試験を行う(ブランク)。
アニオンのコロイド当量値(meq/g)=〔アニオン性高分子化合物の測定値(ml)−空試験の滴定量(ml)〕/2
本発明において、アクリルアミド系ポリマーとは、アクリルアミドを重合反応して得られるポリマーをいい、他のカチオンモノマーを含有してもよい。また、アニオン性モノマーは、含んでもよく、含まなくてもよいが、重合反応により得られたアクリルアミド系ポリマーが、固有粘度が12.5〜28dl/g、アニオン化度が0.3meq/g以下であることが上述のとおり好ましい。ただし、アニオン化度を低くし、重合される際のアクリルアミド系ポリマーの加水分解分解を抑制することによって歩留を向上させるには、アニオン性モノマーは含まない方が好ましい。
アクリルアミド系ポリマーが含有してもよいカチオンモノマーとしては、例えば、アクリルニトリル、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)、N,N−ジメチル−1−3−プロパンジアミン(DMAPA)などが挙げられる。
また、アクリルアミド系ポリマーは、製紙用添加剤の濾水性、歩留をさらに向上させ、湿紙の含水率を低減させるために、直鎖構造(リニアポリマー)である方が好ましい。つまり、アクリルアミド系ポリマーの重合反応に使用されるアクリルアミド以外のモノマーとして、架橋性のモノマーは重合反応させないほうが好ましい。
アクリルアミド系ポリマーの重合反応に使用される溶媒としては、例えば、水、アルコール、ジメチルホルムアミドなどが使用可能である。コスト面を考慮すると、水が好ましい。
アクリルアミド系ポリマーの重合開始剤としては、溶媒に溶けるものであれば特に限定されない。例えば、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパンハイドロクロライド、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物があげられる。また、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、過酸化水素、ペルオクソ二硫酸アンモニウム、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエートなどの過酸化物系があげられる。また、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、テトラメチルエチレンジアミン又はトリメチルアミンなどを組み合わせる、レドックス系があげられる。なお、重合反応には連鎖移動剤を併用することが好ましい。前記連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン類、チオグリコール酸及びそのエステル類、イソプロピルアルコール;並びにアリルアルコール、アリルアミン及び(メタ)アリルスルホン酸のような(メタ)アリル基を有するモノマー及びその塩を挙げることができる。
アクリルアミド系ポリマーの重合反応の温度及び時間は、得られるアクリルアミド系ポリマーが所望の固有粘度、アニオン化度となるように、調整してもよい。例えば、得られるアクリルアミド系ポリマーが固有粘度12.5〜28dl/g、アニオン化度0.3meq/g以下となるようにするには、例えば、開始温度を低温から、徐々に温度を上昇させることにより、上記条件を満たすアクリルアミド系ポリマーを重合することができる。開始温度が高すぎると、固有粘度が下がり、また、反応時にアクリルアミドの加水分解物が生じてアニオン化度が上がるので、開始温度は低い方がよい。より具体的には、開始温度は10℃〜30℃が好ましく、15℃〜25℃がより好ましく、18℃〜22℃がさらに好ましい。また、重合時の発熱を制御しやすいという点において、重合開始後の上昇する温度の上限は、好ましくは80℃以下であり、より好ましくは70℃以下であり、さらに好ましくは65℃以下である。
[反応物生成工程]
反応物生成工程では、上述したアクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付することにより、濾水性向上効果、歩留向上効果をバランスよく十分に有する製紙用添加剤として利用可能な反応物を製造することができる。
反応物生成工程では、上述したアクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付することにより、濾水性向上効果、歩留向上効果をバランスよく十分に有する製紙用添加剤として利用可能な反応物を製造することができる。
ホフマン分解反応を行う場合、アクリルアミド系ポリマーを重合反応した溶液をそのまま使用してもよいし、希釈して使用してもよい。また、必要に応じて別途溶液を準備してもよい。
ホフマン分解反応に供されるアクリルアミド系ポリマーの濃度を高く設定すると、不均一な反応となってしまい、十分な歩留向上効果、濾水性向上効果を得ることができない。これらの効果を十分に得るためには、アクリルアミド系ポリマーの濃度は35質量%以下であるのが好ましい。より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下であり、最も好ましくは2質量%以下である。また、アクリルアミド系ポリマーの濃度が低すぎると、ホフマン分解反応の効率が悪くなるので、好ましくは0.001質量%以上であり、より好ましくは0.01質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
ホフマン分解反応はアルカリ条件下で、アクリルアミド系ポリマーのアミド基に次亜ハロゲン酸を作用させることにより行うことが好ましい。具体的には、pH8.0以上の範囲で、好ましくはpH11〜14の範囲の条件下で、ホフマン分解反応を行うとよい。アルカリ条件にするために、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物などを使用する。また、次亜ハロゲン酸を作用させるために、例えば、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸塩などの次亜ハロゲン酸塩を使用する。
次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸塩として、例えば、これらのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩などがあげられる。次亜塩素酸のアルカリ金属としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸リチウムなどがあげられる。
ホフマン分解反応に供される次亜ハロゲン酸塩の量は特に限定されないが、アクリルアミド系ポリマーの次亜ハロゲン酸塩に対する量が少なすぎ、又は多すぎると、反応に供さないアクリルアミド系ポリマー又は次亜ハロゲン酸塩が多くなってしまうので、反応の効率が低下する。効率よく反応を行うためには、次亜ハロゲン酸塩とアクリルアミドポリマーとのモル比は、好ましくは0.1:10〜10:10であり、より好ましくは1:10〜10:10であり、さらに好ましくは、2:10〜10:10である。
本発明におけるホフマン分解反応において、アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸がpH8.0以上の条件下で混合されることが好ましい。これにより、反応物のゲル化を防止できる。また、ホフマン分解反応において、アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸とともにアルカリが添加されることが好ましい。これによっても、反応物のゲル化を防止できる。アルカリは、従来公知のアルカリ(上述の水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物など)を用いることができる。
ホフマン分解反応における温度は0℃〜110℃において反応可能であるが、上述の所望のカチオン化度を得るために、反応時間との組み合わせで選択してもよい。例えば、24時間以内に反応物を供給する場合、10℃〜50℃(より好ましくは10〜30℃)でホフマン分解反応を行うことが好ましい。
なお、上述した反応物生成工程においては、次工程の供給工程の入る前に、中和剤が添加されてもよいが、添加されないことが好ましい。中和剤を添加することにより、濾水性及び歩留率の向上効果、湿紙の含水率の低減効果が小さくなる傾向がある。中和剤としては、従来の公知のホフマン分解反応の中和に用いられるpH調整剤(例えば、塩酸など)が挙げられる。
<供給工程>
供給工程は、反応物生成工程でのホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給する工程である。
供給工程は、反応物生成工程でのホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給する工程である。
具体的には、反応物は、製紙用添加剤として抄紙機に供給され、紙原料とともに、抄造用パルプスラリーとして調製される。
具体的に、反応物が抄紙機に投入されるまでの時間は、反応物の種類及び温度にもよるが、カチオン化度が所定値以上であることが好ましく、より好ましくは例えば、24時間以内、18時間以内、12時間以内、6時間以内、3時間以内、2時間以内、1時間以内である。また、下限値は、反応物の種類及び温度にもよるが、ホフマン分解反応がある進み、カチオン化度が所定値以上である必要があり、例えば、10分以上、20分以上、30分以上である。一般に、反応物の温度が高い場合には、比較的短い時間となり、反応物の温度が低い場合には、比較的長い時間となる。
反応物が抄紙機に投入されるまでの時間は、反応物のカチオン化度を指標として決定してもよい。例えば、反応物のカチオン化度が最大カチオン化度に対して、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、さらにより好ましくは80%以上のときに、反応物を抄紙機に供給することが好ましい。なお、上述のとおり、図1に示すように、反応物中のカチオン化度は、反応開始時から上昇し、所定の時間でピークを迎えてその後緩やかに低下するところ、図1におけるカチオン化度比100%が最大カチオン化度をさし、例えば、図1におけるカチオン化度比50%が、最大カチオン化度に対して50%のカチオン化度であり、図1におけるカチオン化度比80%が、最大カチオン化度に対して80%のカチオン化度である。
なお、反応物のカチオン化度は、アニオン化度と同様に、コロイド等量値によって表され、以下の方法で測定する。
〔カチオンのコロイド当量値の測定方法〕
50ppm水溶液(純水で希釈)に希釈した反応物を100mlメスシリンダーに採取して200mlビーカーに移す。回転子を入れて撹拌しながら0.5重量%硫酸水溶液をホールピペットで加え、pH3に調整する。次に、トルイジンブルー指示薬(和光純薬工業(株)製)を2〜3滴入れ、N/400ポリビニルアルコール硫酸カリウム溶液(和光純薬工業(株)製)で滴定する。青色が赤紫色に変わり数秒経っても赤紫色が消えない点を終点とする。同様に純水にて空試験を行う(ブランク)。
カチオンのコロイド当量値(meq/g)=〔反応物の測定値(ml)−空試験の滴定量(ml)〕/2
〔カチオンのコロイド当量値の測定方法〕
50ppm水溶液(純水で希釈)に希釈した反応物を100mlメスシリンダーに採取して200mlビーカーに移す。回転子を入れて撹拌しながら0.5重量%硫酸水溶液をホールピペットで加え、pH3に調整する。次に、トルイジンブルー指示薬(和光純薬工業(株)製)を2〜3滴入れ、N/400ポリビニルアルコール硫酸カリウム溶液(和光純薬工業(株)製)で滴定する。青色が赤紫色に変わり数秒経っても赤紫色が消えない点を終点とする。同様に純水にて空試験を行う(ブランク)。
カチオンのコロイド当量値(meq/g)=〔反応物の測定値(ml)−空試験の滴定量(ml)〕/2
[紙原料]
紙原料としては、化学パルプ(「クラフトパルプ」とも称する)及び機械パルプなどのいわゆるバージンパルプであってもよいし、製紙工程における製造残渣(損紙)や再生用古紙などの古紙であってもよい。本発明においては、古紙、填料(炭酸カルシウム、クレイ、タルクなど)を含有する紙原料、又は多価金属(アルミニウムなど)の含有量がパルプスラリーに対して1質量%以下である紙原料であっても、高い濾水性、歩留率の向上効果、湿紙の含水率の低減効果が得られることから、特に好ましい。
紙原料としては、化学パルプ(「クラフトパルプ」とも称する)及び機械パルプなどのいわゆるバージンパルプであってもよいし、製紙工程における製造残渣(損紙)や再生用古紙などの古紙であってもよい。本発明においては、古紙、填料(炭酸カルシウム、クレイ、タルクなど)を含有する紙原料、又は多価金属(アルミニウムなど)の含有量がパルプスラリーに対して1質量%以下である紙原料であっても、高い濾水性、歩留率の向上効果、湿紙の含水率の低減効果が得られることから、特に好ましい。
<製紙用添加剤の製造装置及び紙の製造装置>
以下、製紙用添加剤の製造装置及び紙の製造装置について説明する。図2は、本発明の製紙用添加剤の製造装置及び紙の製造装置の構成を示す構成図である。図2に示すように、紙の製造装置100は、製紙用添加剤の製造装置1と、抄紙機4とを備える。製紙用添加剤の製造装置1は、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構2と、ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給可能な供給手段たる薬注ポンプ3とを備える。ここで使用するアクリルアミド系ポリマーは、上述したように、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含むことが好ましい。
以下、製紙用添加剤の製造装置及び紙の製造装置について説明する。図2は、本発明の製紙用添加剤の製造装置及び紙の製造装置の構成を示す構成図である。図2に示すように、紙の製造装置100は、製紙用添加剤の製造装置1と、抄紙機4とを備える。製紙用添加剤の製造装置1は、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構2と、ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給可能な供給手段たる薬注ポンプ3とを備える。ここで使用するアクリルアミド系ポリマーは、上述したように、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含むことが好ましい。
以下、製紙用添加剤の製造装置1の一実施形態についての各構成について図2を用いて詳細に説明する。
[反応機構]
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構2は、主に、アクリルアミド系ポリマーを供給するポリマー供給部10と、次亜ハロゲン酸を供給する次亜ハロゲン酸供給部20と、アルカリである水酸化ナトリウムを供給する水酸化ナトリウム供給部30と、これらアクリルアミド系ポリマーと次亜ハロゲン酸と水酸化ナトリウムとを混合してホフマン分解反応に付する反応部40と、反応部40内の反応液を貯留する貯留部50とを備える。
[反応機構]
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構2は、主に、アクリルアミド系ポリマーを供給するポリマー供給部10と、次亜ハロゲン酸を供給する次亜ハロゲン酸供給部20と、アルカリである水酸化ナトリウムを供給する水酸化ナトリウム供給部30と、これらアクリルアミド系ポリマーと次亜ハロゲン酸と水酸化ナトリウムとを混合してホフマン分解反応に付する反応部40と、反応部40内の反応液を貯留する貯留部50とを備える。
ポリマー供給部10は、収容するアクリルアミド系ポリマーを所定のタイミングでポンプなどにより反応部40に所定量供給する。
次亜ハロゲン酸供給部20は、収容する次亜ハロゲン酸を所定のタイミングでポンプなどにより反応部40に所定量供給する
水酸化ナトリウム供給部30は、収容する水酸化ナトリウムを所定のタイミングでポンプなどにより反応部40に所定量供給する。
反応部40は、アクリルアミド系ポリマーと次亜ハロゲン酸と水酸化ナトリウムとを、撹拌機などにより均一に混合し、反応液を生成する。また、反応部40は、反応液の液温を検知する温度センサ41、反応液の液面を検出する液面センサ42、反応液のpHを検出するpHセンサ43などを備えてもよい。これら温度センサ41、液面センサ42、pHセンサ43を備えることにより、ホフマン分解反応を制御しやすくなり、適正なタイミングで反応液を貯留部50に供給するように制御することが可能となる。
製紙用添加剤の製造装置1は、ホフマン分解反応において、アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸をpH8.0以上の条件下で混合可能な手段をさらに備えて構成してもよい。該混合可能な手段は、例えば、上述のポリマー供給部10と次亜ハロゲン酸供給部20と水酸化ナトリウム供給部30と反応部40とから構成することができる。例えば、ポリマー供給部10と水酸化ナトリウム供給部30とからの供給により反応部40内にアクリルアミド系ポリマーを含むpH8.0以上の液体が貯められた状態として、次亜ハロゲン酸供給部20から反応部40内に次亜ハロゲン酸を供給することができる。
製紙用添加剤の製造装置1は、ホフマン分解反応において、アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸とともにアルカリを添加可能な手段をさらに備えて構成してもよい。該添加可能な手段は、例えば、上述のポリマー供給部10と次亜ハロゲン酸供給部20と水酸化ナトリウム供給部30と反応部40とから構成することができる。例えば、ポリマー供給部10からの供給により反応部40内にアクリルアミド系ポリマーを含む液体が貯められた状態とし、次亜ハロゲン酸供給部20と水酸化ナトリウム供給部30とから反応部40内にそれぞれ次亜ハロゲン酸と水酸化ナトリウムを同時に供給することができる。
貯留部50は、反応部40から供給された反応液を貯留し、反応液を撹拌機などにより均一化させる。貯留部50は、反応液の液温を検知する温度センサ51、反応液の液面を検出する液面センサ52、反応液のpHを検出するpHセンサ53などを備えていてもよい。これら温度センサ51、液面センサ52、pHセンサ53を備えることにより、適正なタイミングで反応液を抄紙機4に供給するように制御することが可能となる。
[薬注ポンプ3]
薬注ポンプは、貯留部50内の所定量の反応液を所定のタイミングで抄紙機に供給する。ここで、所定のタイミングとは、反応部40でのホフマン分解反応の開始時から24時間以内であり、反応物の組成、温度によって適宜決定されるものである。供給は、所定のタイミングに達したか否かを自動で検出して行ってもよく、所定のタイミングに達した際に手動で行ってもよい。
薬注ポンプは、貯留部50内の所定量の反応液を所定のタイミングで抄紙機に供給する。ここで、所定のタイミングとは、反応部40でのホフマン分解反応の開始時から24時間以内であり、反応物の組成、温度によって適宜決定されるものである。供給は、所定のタイミングに達したか否かを自動で検出して行ってもよく、所定のタイミングに達した際に手動で行ってもよい。
製紙用添加剤の製造装置1は、反応物のカチオン化度が最大カチオン化度に対して50%以上のときに反応物を供給可能な手段をさらに備えて構成してもよい。該供給可能な手段は、薬注ポンプ3により構成することができる。例えば、反応物のカチオン化度の測定手段を設け、所定のカチオン化度に達したことを自動に検出して供給を行ってもよい。
[抄紙機4]
抄紙機4は、特に制限されず、従来公知の抄紙機を使用することができ、一般に、紙料流出部(ストックインレット)、脱水部(ワイヤーパート)、及び圧搾・搾水部(プレスパート)、乾燥部(ドライヤーパート)などを備えて構成される。
抄紙機4は、特に制限されず、従来公知の抄紙機を使用することができ、一般に、紙料流出部(ストックインレット)、脱水部(ワイヤーパート)、及び圧搾・搾水部(プレスパート)、乾燥部(ドライヤーパート)などを備えて構成される。
上記構成の紙の製造装置100においては、まず、ポリマー供給部10により所定量のアクリルアミド系ポリマーが反応部40内に供給され、引き続き、次亜ハロゲン酸供給部20と水酸化ナトリウム供給部30から、、所定量の次亜ハロゲン酸と水酸化ナトリウムが反応部40内に供給され、ホフマン分解反応が開始した状態で、所定時間撹拌される。このとき、反応部40では、pH8.0以上の範囲で、好ましくはpH11〜14の範囲の条件下で、ホフマン分解反応を進行させるとよい。
反応部40内で所定時間撹拌された反応液は、貯留部50に供給され、撹拌機などにより所定時間撹拌されて滞留される。貯留部50内の反応液は、反応部40での反応開始時から所定時間経過した後、製紙用添加剤として、薬注ポンプ3により抄紙機4(紙料流出部)に投入される。
反応液が抄紙機4に投入されるタイミングは、予め設定された時間であってもよいし、温度センサ51によって検出された温度によって予め設定された時間であってもよい。
反応部40や貯留部50内の反応液の温度の調整は、外部の冷却装置又は加熱装置によって行ってもよいが、例えば、反応部40や貯留部50内の反応液の液面の高さを調整することで行ってもよい。例えば、貯留部50内の反応液の温度を下げたい場合には、反応部40から反応液を貯留部50に供給し、貯留部50内の反応液の液面を上げることによって実施してもよい。このような反応液の温度調整は、温度センサ41、51、液面センサ42、52と接続された制御部によって行われてもよく、該制御部は、制御された温度に応じて反応液が抄紙機4に投入されるタイミング(反応開始時からの経過時間)を制御するようにしてもよい。
抄紙機4では、図示しないが、紙原料と、製紙用添加剤の製造装置1で製造された反応液とが混合されて流出部を介して脱水部に送られ、脱水部において脱水されて紙層が形成される。脱水の工程を経た紙層は、圧搾・搾水部において圧力によりさらに脱水され、その後乾燥部において乾燥されることで抄造される。なお、抄造された紙は、通常、乾燥の工程を経た後、塗工部、光沢部・巻取部の各工程を経て、仕上げ・加工が施される。
なお、上記実施形態は、本発明の製紙用添加剤の製造装置、紙の製造装置の一実施形態に過ぎず、適宜変更してもよい。例えば、本実施形態においては、反応部40と貯留部50とを備える構成であったが、反応液が均一に調製されればその構成は特に制限されず、例えば、反応液が所定の流量でパイプ内を搬送されながら均一に調製される形態であってよい。
また、本実施形態おいては、供給手段が薬注ポンプ3であり、オンサイトで反応液が抄紙機4に供給される例を図示しているが、これに制限されず、アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構2と、抄紙機4とが、別の場所に設置される構成であってもよいことは言うまでもない。この場合、反応機構2は、供給手段として、例えば、ホフマン分解反応の開始時から経過した時間を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づき、所定時間経過後に反応物を外部に排出する排出手段とを備えていればよい。排出手段により排出された反応物は、所定の時間以内に抄紙機に供給されればよい。
本発明の製紙用添加剤の製造装置において製造される製紙用添加剤は、濾水剤であることが好ましい。
[実施例1〜7]
紙原料として古紙100%の段ボールを用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で150mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。そして、このパルプ溶液に、硫酸アルミニウム1質量%(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)を添加した。
紙原料として古紙100%の段ボールを用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で150mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。そして、このパルプ溶液に、硫酸アルミニウム1質量%(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)を添加した。
一方、アニオン化度0.04meq/g、固有粘度14dl/gとなるアクリルアミド系ポリマー(以下、表中ポリマーAと記す)を希釈し、アクリルアミド系ポリマーと次亜塩素酸ソーダ(以下、表中、次亜ハロゲン酸と記す)とのモル比が10:4となるように、次亜塩素酸ソーダと、所定量の水酸化ナトリウムとを添加して、pH11となる製紙用添加剤となる反応液を作製した。そして、反応液の反応開始時から4時間経過後に、この反応液を、上記パルプ溶液に0.5kg/t(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)添加し、800rpmで10秒撹拌して、抄造用パルプスラリーを作製し、抄紙機に投入した。
[実施例2〜7]
硫酸アルミニウムの添加量と、アクリルアミド系ポリマー及び次亜塩素酸ソーダとのモル比とを、表1に示すように変更して、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製した。
硫酸アルミニウムの添加量と、アクリルアミド系ポリマー及び次亜塩素酸ソーダとのモル比とを、表1に示すように変更して、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製した。
[比較例1〜3]
製紙用添加剤として、カチオン性アクリルアミド系ポリマー(商品名:ハイフォーム201、栗田工業(株)社製)(以下、表中、CPAMと記す)0.5kg/tを用い、硫酸アルミニウムの添加量を表1に示すように変更して、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製した。
製紙用添加剤として、カチオン性アクリルアミド系ポリマー(商品名:ハイフォーム201、栗田工業(株)社製)(以下、表中、CPAMと記す)0.5kg/tを用い、硫酸アルミニウムの添加量を表1に示すように変更して、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製した。
[比較例4]
シリカ0.5kg/tを添加した以外は、比較例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製した。
シリカ0.5kg/tを添加した以外は、比較例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製した。
[評価1]
実施例1〜7及び比較例1〜4の抄造用パルスラリーの評価を行った。濾水性は、CSF測定方法により評価する。湿紙含水率(プレス脱水性)は、DDA(Dynamic Drainage Analyzer:AB Akribi Kemikonsulter社製)により測定する。歩留率は、DFS(ダイナミックフィルトレーションシステム:ミューテック社製)により測定する。その結果を表1に示す。
実施例1〜7及び比較例1〜4の抄造用パルスラリーの評価を行った。濾水性は、CSF測定方法により評価する。湿紙含水率(プレス脱水性)は、DDA(Dynamic Drainage Analyzer:AB Akribi Kemikonsulter社製)により測定する。歩留率は、DFS(ダイナミックフィルトレーションシステム:ミューテック社製)により測定する。その結果を表1に示す。
[結果・考察]
表1の結果から、紙原料として古紙を使用し、製紙用添加剤としてポリマーAがホフマン分解反応に付された反応物を使用し、反応物を所定時間内に抄紙機に供給した実施例1〜7は、湿紙含水率が比較例1〜4に比べ低く、いずれも硫酸アルミニウムの使用量が減っても、濾水度と、歩留率の低下が小さいことが確認された。特に、硫酸アルミニウムを使用していない実施例3、5、7では、比較例1に比べ、濾水度、歩留率の向上効果が大きいことが確認された。これに対し、CPAMが添加された抄造用パルプスラリーを使用した比較例1〜4は、いずれも硫酸アルミニウムの使用量が減ることにより、濾水と、歩留率の低下が大きいことが確認された。これらの結果から、実施例1〜7の製造方法は、硫酸アルミニウムなどの多価金属の添加量の有無によらず、濾水性及び歩留まりが良好となり、湿紙含水率を下げることができ、特に多価金属を含まない系において特に有効であることがわかる。
表1の結果から、紙原料として古紙を使用し、製紙用添加剤としてポリマーAがホフマン分解反応に付された反応物を使用し、反応物を所定時間内に抄紙機に供給した実施例1〜7は、湿紙含水率が比較例1〜4に比べ低く、いずれも硫酸アルミニウムの使用量が減っても、濾水度と、歩留率の低下が小さいことが確認された。特に、硫酸アルミニウムを使用していない実施例3、5、7では、比較例1に比べ、濾水度、歩留率の向上効果が大きいことが確認された。これに対し、CPAMが添加された抄造用パルプスラリーを使用した比較例1〜4は、いずれも硫酸アルミニウムの使用量が減ることにより、濾水と、歩留率の低下が大きいことが確認された。これらの結果から、実施例1〜7の製造方法は、硫酸アルミニウムなどの多価金属の添加量の有無によらず、濾水性及び歩留まりが良好となり、湿紙含水率を下げることができ、特に多価金属を含まない系において特に有効であることがわかる。
[実施例8]
紙原料として、広葉樹漂白パルプ(LBKP)85質量%、炭酸カルシウム15質量%を用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で450mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。
紙原料として、広葉樹漂白パルプ(LBKP)85質量%、炭酸カルシウム15質量%を用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で450mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。
一方、アニオン化度0.04meq/g、固有粘度14dl/gとなるアクリルアミド系ポリマーを希釈し、アクリルアミド系ポリマーと次亜塩素酸ソーダとのモル比が10:4となるように、次亜塩素酸ソーダと、所定量の水酸化ナトリウムとを添加して、pH11となる製紙用添加剤となる反応液を作製した。そして、反応液の反応開始時から4時間経過後に、この反応液を、上記パルプ溶液に0.5kg/t(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)添加し、800rpmで10秒撹拌して、抄造用パルプスラリーを作製し、抄紙機に投入した。
[実施例9]
紙原料として、広葉樹漂白パルプ(LBKP)85質量%、炭酸カルシウム15質量%を用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で450mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。
紙原料として、広葉樹漂白パルプ(LBKP)85質量%、炭酸カルシウム15質量%を用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で450mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。
一方、アニオン化度0.04meq/g、固有粘度14dl/gとなるアクリルアミド系ポリマーを希釈し、アクリルアミド系ポリマーと次亜塩素酸ソーダとのモル比が10:4となるように、次亜塩素酸ソーダと、所定量の水酸化ナトリウムとを添加して、pH11となる製紙用添加剤となる反応液を作製した。そして、反応液の反応開始時から4時間経過後に、この反応液を、上記パルプ溶液に1.0kg/t(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)添加し、800rpmで10秒撹拌して、抄造用パルプスラリーを作製し、抄紙機に投入した。
[比較例5]
製紙用添加剤として、カチオン性アクリルアミド系ポリマー(商品名:ハイフォーム201、栗田工業社製)0.5kg/tを用いた以外は、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製し、これを抄紙機に投入した。
製紙用添加剤として、カチオン性アクリルアミド系ポリマー(商品名:ハイフォーム201、栗田工業社製)0.5kg/tを用いた以外は、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製し、これを抄紙機に投入した。
[比較例6]
シリカ0.5kg/tを添加した以外は、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製し、これを抄紙機に投入した。
シリカ0.5kg/tを添加した以外は、実施例1と同様に抄造用パルプスラリーを作製し、これを抄紙機に投入した。
[評価2]
評価1と同様に、実施例8、9及び比較例5、6の抄造用パルスラリーの評価を行った。その結果を表2に示す。
評価1と同様に、実施例8、9及び比較例5、6の抄造用パルスラリーの評価を行った。その結果を表2に示す。
[結果・考察]
表2の結果から、紙原料として広葉樹漂白パルプ(LBKP)を使用し、製紙用添加剤として、ポリマーAがホフマン分解反応に付された反応物を使用し、反応物を所定時間内に抄紙機に供給した実施例8、9は、製紙用添加剤としてCPAMを用いた比較例5、6に比べ、濾水度、湿紙含水率、DDA圧力、歩留率共に良好であることが確認された。
表2の結果から、紙原料として広葉樹漂白パルプ(LBKP)を使用し、製紙用添加剤として、ポリマーAがホフマン分解反応に付された反応物を使用し、反応物を所定時間内に抄紙機に供給した実施例8、9は、製紙用添加剤としてCPAMを用いた比較例5、6に比べ、濾水度、湿紙含水率、DDA圧力、歩留率共に良好であることが確認された。
[実施例10]
紙原料として古紙100%の段ボールを用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で150mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。そして、このパルプ溶液に、硫酸アルミニウム1質量%(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)を添加した。
紙原料として古紙100%の段ボールを用い、CSF(カナディアン・スタンダード・フリーネス)値で150mlに叩解したパルプスラリーを作製し、水道水で1質量%に希釈し、パルプ溶液を作製した。そして、このパルプ溶液に、硫酸アルミニウム1質量%(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)を添加した。
一方、アニオン化度0.04meq/g、固有粘度14dl/gとなるアクリルアミド系ポリマー(以下、表中ポリマーAと記す)を希釈し、アクリルアミド系ポリマーと次亜塩素酸ソーダとのモル比が10:4となるように、次亜塩素酸ソーダと、所定量の水酸化ナトリウムとを添加して、pH11となる製紙用添加剤となる反応液を作製した。そして、反応液の反応開始時から1時間経過後に、この反応液を、上記パルプ溶液に0.5kg/t(パルプスラリーの固形分に対する添加割合)添加し、800rpmで10秒撹拌して、抄造用パルプスラリーを作製し、抄紙機に投入した。
[実施例11]
実施例10で得られた抄造用パルプスラリーを、反応開始時から4時間経過した後に抄紙機に投入した。
実施例10で得られた抄造用パルプスラリーを、反応開始時から4時間経過した後に抄紙機に投入した。
[実施例12]
中和剤として塩酸を用い、抄造用パルプスラリーのpHを6に調整し、還元剤として亜硫酸ソーダを用いた以外は、実施例10と同様にして、抄造用パルプスラリーを作製した。そして、この抄造用パルプスラリーを反応開始時から4時間経過した後に抄紙機に投入した。
中和剤として塩酸を用い、抄造用パルプスラリーのpHを6に調整し、還元剤として亜硫酸ソーダを用いた以外は、実施例10と同様にして、抄造用パルプスラリーを作製した。そして、この抄造用パルプスラリーを反応開始時から4時間経過した後に抄紙機に投入した。
[比較例7]
実施例10で得られた抄造用パルプスラリーを反応開始時から1週間経過した後に抄紙機に投入した。
実施例10で得られた抄造用パルプスラリーを反応開始時から1週間経過した後に抄紙機に投入した。
[比較例8]
実施例12で得られた抄造用パルプスラリーを反応開始時から1週間経過した後に抄紙機に投入した。
実施例12で得られた抄造用パルプスラリーを反応開始時から1週間経過した後に抄紙機に投入した。
[評価3]
評価3と同様に、実施例10、11及び比較例7、8の抄造用パルスラリーの評価を行った。その結果を表3に示す。
評価3と同様に、実施例10、11及び比較例7、8の抄造用パルスラリーの評価を行った。その結果を表3に示す。
[結果・考察]
表3の結果から反応開始時から1時間、4時間経過した抄造用パルプスラリーを用いた実施例10〜12では、1週間経過した比較例7、8より濾水度、湿紙含水率、DDA圧力、歩留率、共に良好であることが確認された。但し、中和剤を添加した実施例12では、実施例10、11に比べ、効果が小さく、中和剤を使用しない方が好ましいことがわかる。
表3の結果から反応開始時から1時間、4時間経過した抄造用パルプスラリーを用いた実施例10〜12では、1週間経過した比較例7、8より濾水度、湿紙含水率、DDA圧力、歩留率、共に良好であることが確認された。但し、中和剤を添加した実施例12では、実施例10、11に比べ、効果が小さく、中和剤を使用しない方が好ましいことがわかる。
[抄紙機中での経時での歩留まりの推移] 実施例1の抄造用パルプスラリーと、中層用紙原料とを連続して抄紙機に投入してコート白板を製造し、経時での歩留率の推移を調べた。同様に、比較例1の抄造用パルプスラリーと、中層用紙原料とを連続して抄紙機に投入してコート白板を製造し、経時での歩留率の推移を調べた。その結果を表4に示す。なお、抄紙機には、ホフマン分解反応開始時から4時間経過時のものを連続的に供給し続けた。
[結果考察]
表4の結果から、実施例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は、比較例1と同等以上の歩留率83%超を安定して得ることができることがわかる。
表4の結果から、実施例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は、比較例1と同等以上の歩留率83%超を安定して得ることができることがわかる。
なお、本実施例において、抄紙機のマシンドライブ負荷は、比較例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合が75%であったのに対し、実施例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は66.7%と低減された。
また、抄紙機の乾燥部での蒸気消費量は、比較例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は、プレイドライヤ圧力が約210kPaであったのに対し、実施例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は約198kPaと低減した。これにより、約0.1t蒸気/t製品の節約が可能となり、操業性の向上が可能となる。
また、カチオン要求量は、比較例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は、約335ueq/Lであったのに対し、実施例1の抄造用パルプスラリーを使用した場合は約250ueq/Lと低減した。これにより、操業性の向上が可能となることがわかる。
1 製紙用添加剤の製造装置
2 反応機構
3 薬注ポンプ
4 抄紙機
10 ポリマー供給部
20 次亜ハロゲン酸供給部
30 水酸化ナトリウム供給部
40 反応部
41 温度センサ
42 液面センサ
43 pHセンサ
50 貯留部
51 温度センサ
52 液面センサ
53 pHセンサ
100 紙の製造装置
2 反応機構
3 薬注ポンプ
4 抄紙機
10 ポリマー供給部
20 次亜ハロゲン酸供給部
30 水酸化ナトリウム供給部
40 反応部
41 温度センサ
42 液面センサ
43 pHセンサ
50 貯留部
51 温度センサ
52 液面センサ
53 pHセンサ
100 紙の製造装置
Claims (15)
- 紙の製造方法であって、
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付して反応物を生成する反応物生成工程と、
前記ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に前記反応物を抄紙機に供給する供給工程と、を有する方法。 - 前記アクリルアミド系ポリマーは、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸がpH8.0以上の条件下で混合される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸とともにアルカリが添加される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
- 前記供給工程において、前記反応物のカチオン化度が最大カチオン化度に対して50%以上のときに前記反応物の供給が行われる、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
- 前記ホフマン分解反応において、中和剤が添加されない、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
- 紙の原料として、古紙、填料を含有する紙原料、又は多価金属の含有量がパルプスラリーに対して1質量%以下である紙原料を用いる、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- 製紙用添加剤の製造装置であって、
アクリルアミド系ポリマーをホフマン分解反応に付する反応機構を備え、
前記ホフマン分解反応の開始時から24時間以内に反応物を抄紙機に供給可能な供給手段をさらに備える、製造装置。 - 前記アクリルアミド系ポリマーは、固有粘度が12.5〜28dl/gであり、かつアニオン化度が0.3meq/g以下であるアクリルアミド系ポリマーを含む、請求項8に記載の製造装置。
- 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸をpH8.0以上の条件下で混合可能な手段をさらに備える、請求項8又は9に記載の製造装置。
- 前記ホフマン分解反応において、前記アクリルアミド系ポリマーを含む液体に次亜ハロゲン酸とともにアルカリを添加可能な手段をさらに備える、請求項8から10のいずれかに記載の製造装置。
- 前記反応物のカチオン化度が最大カチオン化度に対して50%以上のときに前記反応物を供給可能な手段をさらに備える、請求項8から11のいずれかに記載の製造装置。
- 前記ホフマン分解反応において、中和剤が添加されない、請求項8から12のいずれかに記載の製造装置。
- 請求項8から13のいずれかに記載の製紙用添加剤の製造装置と、
前記製造装置により前記反応物が供給される抄紙機と、を備える、紙の製造装置。 - 紙の原料として、古紙、填料を含有する紙原料、又は多価金属の含有量がパルプスラリーに対して1質量%以下である紙原料が用いられる、請求項14に記載の製造装置。
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