JP2017510565A - 有機塩の添加を伴うヒドロシリル化方法 - Google Patents

有機塩の添加を伴うヒドロシリル化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、(A)Si結合した水素原子を有する有機ケイ素化合物と、(B)脂肪族炭素−炭素多重結合を有する化合物の反応であって、(C)使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、1から500モルppmの量の、脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進する金属触媒および(D)一般式[A]+[Y]−(5)の少なくとも一つの有機塩[式中、[Y]−は無機または有機アニオンであり、[A]+は欠乏成分(A)または(B)に基づいて、0.01から10モル%の量の、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む有機カチオンである]の存在下での、但し、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1;500である前記反応により、脂肪族炭素−炭素多重結合へSi結合した水素を付加する方法に関する。

Description

本発明は、遷移金属触媒の助けを借り、および1個以上のヘテロ原子を含む有機塩を添加することによるヒドロシリル化により有機ケイ素化合物を調製する方法に関する。
従来技術では、有機ケイ素化合物は、ミュラー・ロショー合成によって調製される。それらは、多くの重要な製品、例えば、シリコーン、接着促進剤、撥水剤、および建築用保存剤の調製のための出発生成物として機能するため、官能化オルガノシラン、特にハロゲン置換種は大きな経済的な重要性を有する。しかし、この直接合成は全てのシランに等しく適しているわけではない。この経路による欠乏シランと呼ばれるものの調製は困難であり、不十分な収率および選択性でのみ可能である。
欠乏シランを調製する1つの方法は、置換基交換反応によって容易に調製できるシラン(過剰なシラン)を欠乏シランに転化することである。他のオルガノクロロシランとのオルガノクロロシランの置換基交換のためのこの種の方法は、例えば、DE 101 57 198 A1号に記載されている。ここで、置換基交換反応はケイ素原子上で起こり、オルガノシランがイオン性液体の存在下で不均化し、または置換基交換反応において別のオルガノシランと反応することが見られる。
1−アルケンのヒドロシリル化は、白金族の金属錯体を介して触媒作用が及ぼされることが知られている。特に、例えば、スパイエル触媒[HPtCl*6HO]およびカールシュテット溶液として知られているもの、[HPtCl*6HO]およびビニル置換ジシロキサンの錯体化合物のような白金錯体は、高活性触媒であることが知られている。
場合により、遷移金属により触媒作用を及ぼされるヒドロシリル化反応は、不十分な選択性および低い収率が注目される。文献に記載されている方法は、代替溶媒、例えば、とりわけ、イオン性液体−DE102006029430A号、CN101033235A号、PL212882B1号;線状カルボニル化合物および/またはエステルの使用−EP0856517A1号;DE60105986T2号に記載されているようなシリルエステル、N−Si結合を有するアミド化合物、尿素化合物、リン酸化合物、またはヒドロキシピリジン化合物を使用することにより、これらの制限を避けることを試みる。
独国特許発明第10157198号明細書 独国特許出願公開第102006029430号明細書 中国特許第101033235号明細書 ポーランド特許第212882号明細書 欧州特許出願公開第0856517号明細書 独国特許出願公開第60105986号明細書
所望のシランに関して非常に高い選択性および収率により、また、技術的実現の容易さにより区別されるヒドロシリル化によりシランを調製する方法を提供することが本発明の目的であった。
本発明の主題は、
(A) Si結合した水素原子を有する有機ケイ素化合物と
(B) 脂肪族炭素−炭素多重結合を有する化合物
の反応であって、
(C) 各場合において使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、1から500モル−ppm、好ましくは1から200モル−ppm、より好ましくは1から70モル−ppmの量の、脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進する金属触媒および
(D)下記一般式の少なくとも一つの有機塩

[A][Y] (5)、

[式中、
[Y]は無機または有機アニオンであり、
[A]は各場合において、使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、0.01から10モル%、好ましくは0.1から5モル%、より好ましくは0.1から2モル%の量の、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む有機カチオンである]
の存在下での、但し、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1:500、好ましくは1:1から1:200、より好ましくは1:1から1:25である前記反応により、脂肪族炭素−炭素多重結合へSi結合した水素を付加する方法である。
本発明の文脈において、表示「有機塩」は、ケイ素原子を含む塩を包含することが意図される。
本発明の方法において、成分(A)として使用される化合物は、例えば、SiH官能性シラン(A1)およびシロキサン(A2)のような少なくとも1個のSi結合した水素原子を有する今日までに知られている任意の所望の有機ケイ素化合物であってよい。
成分(A)は、好ましくは、一般式

4−a−bSiR (1)、

の水素シラン(A1)を含み、式中、
Rは、同一でも異なってもよく、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない、場合により置換された炭化水素基であり、
Xは、同一でも異なってもよく、塩素原子、臭素原子、メトキシ基またはエトキシ基であり、
aは0、1、2または3であり、および
bは0、1、2または3であり、但し、合計a+bは1、2または3、好ましくは2または3、より好ましくは3である。
基Xは好ましくは塩素原子である。
基Rは、好ましくは直鎖状、分岐状、または環状のアルキル基またはアリール基、より好ましくは1から18個の炭素原子を有する直鎖状、分岐状、または環状のアルキル基、より具体的にはメチル基である。
式(1)の水素シランは、好ましくは、HSiCl、HSiClMe、HSiClMe、HSiClEt、およびHSiClEt、HSi(OME)、HSi(OEt)、HSi(OMe)ME、HSi(OEt)ME、HSi(OMe)MeならびにHSi(OEt)Me、より好ましくはHSiCl、HSiMeClおよびHSiMeClであり、ここでMeはメチル基であり、Etはエチル基である。
さらに、本発明の方法では、高分子有機ケイ素化合物(A2)を成分(A)として使用することができる。
本発明の方法において成分(A2)として使用することができる化合物の例としては、Si結合した水素原子を有し、ヒドロシリル化反応において今日まで使用されてきた全ての高分子有機ケイ素化合物が挙げられる。
有機ケイ素化合物(A2)は、好ましくは、以下の式の単位から構成される直鎖状、環状、または分枝状シロキサンである。

SiO(4−c−d)/2 (2)、

式中、
は同一でも異なってもよく、Rについて上に記載した定義を有し、
cは0、1、2または3であり、および
dは0、1または2であり、好ましくは0または1であり、
但し、c+dの合計は3以下であり、少なくとも1つの単位ではdは0以外である。
本発明の方法において成分(B)として使用することができる化合物の例は、ヒドロシリル化反応において今日まで使用されてきた全ての脂肪族不飽和化合物である。
本発明に従って使用される化合物(B)は、脂肪族不飽和基を有する、ケイ素を含まない有機化合物(B1)、ならびに脂肪族不飽和基を有する有機ケイ素化合物(B2)、好ましくはケイ素を含まない有機化合物(B1)を含むことができる。
成分(B1)は、好ましくは、脂肪族二重または三重結合を有する化合物、より好ましくは以下の一般式の化合物である。

C=CR1011 (3)、

式中、
、R、R10およびR11は互いに独立して、水素原子、1から18個の炭素原子を有し、場合により−F、−Cl、−OR、−NR 、−CNもしくは−NCOで置換された1価の炭化水素基であり、または塩素原子、フッ素原子もしくは1から18個の炭素原子を有するアルコキシ基であり;場合により置換された炭化水素基の定義を有する基R、R、R10およびR11の対は、それらが結合する炭素原子と一緒になって環状基を形成してもよい。
式(3)の化合物が非環状化合物である場合、基RおよびRは、好ましくは、水素原子の定義を有する。
式(3)の化合物が非環状化合物ある場合、基R10およびR11は、互いに独立して、好ましくは、水素原子、または、1から18個の炭素原子を有し、場合により塩素原子で置換された炭化水素基、または塩素原子の定義、より好ましくは水素原子またはクロロメチル基の定義を有する。
式(3)の化合物が環状化合物である場合、シクロペンテンおよびシクロヘキセンが好ましい。
基Rは、好ましくは1から18個の炭素原子を有する基、より好ましくは1から18個の炭素原子を有する炭化水素基を含む。
基Rは、好ましくは1から18個の炭素原子を有する基、より好ましくは1から18個の炭素原子を有する炭化水素基を含む。
本発明に従って使用される化合物(B1)は、好ましくは、塩化アリルとも呼ばれる3−クロロプロパ−1−エン、または塩化メタリルとも呼ばれる3−クロロ−2−メチルプロパ−1−エン、プロペン、アセチレン、エチレン、イソブチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、1−オクテン、1−ドデセンおよび1−ヘキサデセンであり、特に好ましくは3−クロロプロパ−1−エン、シクロペンテンおよびシクロヘキセンである。
本発明の方法の1つの好ましい実施形態では、特に成分(C)の調節(accommodation)に対して少量で、特に好ましくは、成分(B1)として1−ドデセンを用いることができる。
さらに、本発明の方法では、脂肪族不飽和有機ケイ素化合物(B2)を成分(B)として使用することができるが、これは好ましくない。
有機ケイ素化合物(B2)は、好ましくは、以下の式の単位から構成されるシランまたは直鎖状、環状、もしくは分枝状シロキサンである。

SiO(4−e−f)/2 (4)、

式中、
は、同一でも異なってもよく、SiC結合した脂肪族不飽和炭化水素基であり、
は、同一でも異なってもよく、場合により置換された、SiC結合した脂肪族飽和炭化水素基であり、
eは0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2であり、および
fは0、1、2または3であり、但し合計e+fは4以下であり、化合物(B2)は、少なくとも1つの基Rを有する。
本発明に従って使用される有機ケイ素化合物(B2)はシラン、即ち、e+f=4である式(4)の化合物、およびシロキサン、即ち、e+f≦3である式(4)の単位から構成される化合物であってもよい。
有機ケイ素化合物(B2)としては、トリメチルビニルシラン、1,2−ジビニルテトラメチルジシロキサン、およびビニル末端オルガノポリシロキサンである。
本発明に従って使用される成分(A)および(B)は市販の製品であるか、および/または化学における通常の方法により調製できる。
本発明の方法の1つの好ましい実施形態では、HSiCl、HSiMeCl、またはHSiMeClが化合物(A)として使用され、塩化アリルが成分(B)として使用され、ここで、Meはメチル基である。
本発明の方法では、成分(B)は、好ましくは、成分(B)中の脂肪族不飽和基と成分(A)中のSiH基とのモル比が20:1から1:20、より好ましくは10:1から1:10、より具体的には2:1から1:2であるような量で使用される。
本発明の方法の一実施形態では、成分(A)が欠乏成分を表すことができ、換言すれば、成分(A)および(B)を含有する混合物中に、成分(A)のSiH基よりも成分(B)の脂肪族不飽和基が多く存在する。
本発明の方法の別の実施形態では、成分(B)は欠乏成分を表すことができ、換言すれば、成分(A)および(B)を含有する混合物中に、成分(A)のSiH基よりも成分(B)の脂肪族不飽和基が少なく存在する。
本発明の方法では、成分(A)および(B)は、成分(B)が欠乏成分を表すような量で使用される。
本発明に従って、1つ以上のH−Si官能基を有する化合物(A)の反応は、1つの好ましい実施形態では、炭素および水素と同様に、さらに塩素、アルコキシ、またはアミノ官能基を含むことができるアルケン(B)と起こる。
その場合、さらに、知られているように、ヒドロシリル化反応は、塩素、アルコキシまたはアミノ官能基のヒドロシリル化触媒または使用される化合物(A)への移動を伴うことがあり、これが、特にこのような組成物の反応のために満足な技術的解決法が今日まで存在していないような程度まで、従来のヒドロシリル化方法での達成可能な収率を制限するというさらなる問題が生じる。これらのクロロ、アルコキシ、またはアミノ官能化ヒドロシリル化生成物の技術的重要性に鑑みて、この問題に対し本発明によって提供される解決策はかなりの経済的可能性を有する。
脂肪族炭素−炭素多重結合とSi結合した水素との付加反応(ヒドロシリル化)を促進する成分(C)として、本発明の材料に使用することができる金属含有ヒドロシリル化触媒は今日までに知られているものの全てである。
本発明の方法では、好ましくは、成分(C)として、白金、イリジウムまたはロジウムの錯体化合物が使用され、より好ましくは白金の錯体化合物が使用され、より具体的には、白金(IV)錯体が使用され、非常に好ましくは錯体PtClおよびHPtClが使用される。
本発明の方法では、触媒(C)は、純粋な形態で、または好ましくは、成分(B1)もしくは溶媒(E)との混合物中で使用してもよい。
成分(A)に対して好ましくは不活性である、場合により使用される溶媒(E)の例としては、直鎖状炭化水素、芳香族炭化水素、好ましくはキシレンもしくはトルエン、ケトン、好ましくは、アセトン、メチルエチルケトンもしくはシクロヘキサノン、アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、n−もしくはイソプロパノール(但し、上記の溶媒は脂肪族炭素−炭素多重結合を有さない)、または所望の目的生成物が挙げられる。
場合により用いられる溶媒(E)は、好ましくは、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない直鎖状炭化水素、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない芳香族炭化水素、好ましくは、キシレンもしくはトルエン、または所望の目的生成物である。
成分(C)が、成分(B1)または溶媒(E)との混合物の形態で使用される場合には、混合物中の金属、好ましくは、Ptの量は、好ましくは0.1から10重量%、より好ましくは0.5から6重量%、より具体的には1から6重量%である。
触媒(C)の量は、所望の反応速度によって、および経済的な考慮事項によって導かれる。本発明の方法では、触媒(C)は、各場合において使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、1から500モル−ppm(即ち、百万モル部当たりのモル部)、好ましくは1から200モル−ppm、より好ましくは1から70モル−ppmの金属原子含有量をもたらすような量で使用される。
アニオン[Y]は、好ましくは、ハロゲン化物、チオシアネート([SCN])、テトラフルオロボレート([BF)、ヘキサフルオロホスフェート([PF)、[テトラキス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボレート]([BARF])、トリスペンタフルオロエチルトリフルオロホスフェート([P(C)、ヘキサフルオロアンチモネート([SbF)、ヘキサフルオロアルセネート([AsF)、フルオロスルホネート、[R’−COO]、[R’−SO、[R’−O−SO、[R’−POおよび[(R’−SON]からなる群から選択されるアニオンを含み、ここで、R’は、その水素原子の一部または全部がフッ素原子により置換されていてもよい、1から12個の炭素原子を含む直鎖状もしくは分岐状の脂肪族もしくは脂環式アルキル基、C5−C18アリール基、またはC5−C18アリール−C1−C6アルキル基である。
より好ましくは、アニオン[Y]は無機アニオン、より具体的には、ハロゲン化物、例えば、[F]、[Cl]、[Br]または[I]、チオシアネート([SCN])、テトラフルオロボレート([BF)、あるいはヘキサフルオロホスフェート([PF)を含む。
カチオン[A]は、好ましくは、以下からなる群から選択されるカチオンを含む。
a) 下記一般式のアンモニウムカチオン

[NR (6)、

b) 下記一般式のホスホニウムカチオン

[PR (7)、

c) 一般式(8)のヘテロ有機カチオン、
Figure 2017510565
一般式(9)、(10)および(11)の複素環式有機カチオン[ここで式(11)の場合には、化合物は、
Figure 2017510565
電子を有するヒュッケル則の意味での芳香族化合物であってもよい]
Figure 2017510565
[式中、
kは、各出現において独立して、0、1または2であり、
Yは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、N、O、S、C、またはPであり、
Zは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、C、N、O、S、P、またはSiであり、
、R、R、およびRは、各場合において互いに独立に、同一でも異なってもよく、水素原子または有機基であり、
gは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、Yの原子価に依存して0、1、2、3または4であり、および
hは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、それぞれZまたはYの原子価に依存して0、1、2または3であり、
但し、式(8)、(9)、(10)および(11)において、ヘテロ原子として定義される原子Y、またはヘテロ原子として定義されるZの一方上の基RおよびRの数は、各場合において、単一の正電荷がヘテロ原子によって担持されるように選択され、および各式の2つのY原子のうち多くても1つのみが炭素原子の定義を有していてもよい]。
本発明の目的に対し、表示「有機基」は有機ケイ素基を包含することも意図される。
成分(D)が有機ケイ素基を有する場合、好ましくは、Si結合した水素原子も、脂肪族炭素−炭素多重結合もいずれも有さないものが好ましい。
互いに独立して、基RおよびRは、水素原子、1から20個の炭素原子を有する炭化水素基、またはシリル基であることが好ましい。
基RおよびRは、互いに独立して、好ましくは、水素原子、脂肪族基、脂環式基、芳香族基、オリゴエーテル基、オルガニルオキシ基、シリル基、シロキシ基、またはハロゲン化物、好ましくは、クロリド、またはシアニド基であり、但し、N、P、OおよびSから選択されるヘテロ原子に結合された基RおよびRは、好ましくは、ハロゲン化物またはシアニドの定義を有さない。
基RおよびRは、互いに独立して、より好ましくは、水素原子、1から22個の炭素原子を有する炭化水素基、1から22個の炭素原子を有するシリル基またはオルガニルオキシ基であり、より具体的には水素原子、1から22個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、または1から22個の炭素原子を有するアルコキシ基である。
基R、R、RおよびRが脂肪族基である場合、それらは、好ましくは、互いに独立して、鎖は場合により、例えば、酸素原子、窒素原子または硫黄原子のようなヘテロ原子を含む、1から20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の炭化水素基である。
基R、R、RおよびRは、互いに独立して、好ましくは飽和であるが、鎖中に共役してまたは孤立して存在していてもよい1つ以上の二重結合または三重結合を有していてもよい。
脂肪族基としての基R、R、RおよびRの例としては、互いに独立して、1から14個の炭素原子を有する炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、またはn−デシル基が挙げられる。
脂環式基R、R、RおよびRの例としては、互いに独立して、3から20個の炭素原子を有し、例えば、酸素原子、窒素原子、または硫黄原子のような環のヘテロ原子を含んでいてもよい環状炭化水素基である。脂環式基は、さらに飽和していてもよいし、または環中に共役してまたは孤立して存在していてもよい1つ以上の二重または三重結合を有していてもよい。飽和脂環式基、より具体的には、5から8個の環の炭素原子、好ましくは5および6個の環の炭素原子を有する飽和脂肪族炭化水素が好ましい。
芳香族基、炭素環式芳香族基、または複素環式芳香族基R、R、RおよびRは、互いに独立して、好ましくは6から22個の炭素原子を有し、その例はフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、ビナフチリル基、またはアントラシル基である。
互いに独立して、オリゴエーテル基RおよびRは、好ましくは、一般式(13)の基である。

−[(CH−O]−R” (13)、

式中、
xは、1から250までの数であり、
yは、2から250までの数であり、および
R”は、脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはシリル基である。
オルガニルオキシ基RおよびRは、互いに独立して、好ましくは、下記一般式の基である。

−[O−R’’’] (14)、

式中、R’’’は、脂肪族基、脂環式基、または芳香族基である。
シリル基および/またはシロキシ基RおよびRは、互いに独立して、好ましくは、下記一般式の基である。

−[(O)−Si−R’’’’] (15)、

式中、uは0または1であり、および
R’’’’は、同一でも異なってもよく、脂肪族基、脂環式基、または芳香族基またはアミン基またはアルコキシ基である。
式(8)から(11)のそれぞれにおいて、互いに独立して、好ましくは、少なくとも1つのYは窒素原子、リン原子、または酸素原子の定義を有し、より好ましくは、各式中の両方のYは窒素原子の定義を有する。
YまたはZが炭素原子である場合、基RおよびRは互いに独立して、好ましくは、水素原子または有機基、より好ましくは水素原子、または脂肪族の分枝状および非分枝状の炭化水素基である。YまたはZがヘテロ原子である場合、基RおよびRは、水素原子または有機基、より好ましくは水素原子、または脂肪族の分枝状および非分枝状の炭化水素基、例えば、1から10個の炭素原子を有する飽和の直鎖状および分枝状の炭化水素基である。
特に好ましくは、カチオン[A]は式(9)、(10)または(11)のカチオンである。
より具体的には、式(9)から(11)のカチオン[A]は5または6員環である。
より好ましくは、カチオン[A]は、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、イミダゾリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、またはピロリジニウムカチオンを含み、より好ましくはYおよび/またはZがCである場合の環原子は、水素原子、飽和の直鎖状もしくは分岐状C1からC10炭化水素基、アルコキシ基および/またはシリル基、より具体的には水素原子への結合を有しているもの、Yおよび/またはZがヘテロ原子である場合の環原子は、水素原子、飽和の直鎖状もしくは分岐状C1からC10炭化水素基、アルコキシ基および/またはシリル基、より具体的には直鎖状もしくは分岐状C1からC10炭化水素基への結合を有しているもの、およびYが窒素原子の場合にはさらに水素原子への結合を有しているものを含む。
成分(D)は、好ましくは、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、イミダゾリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、またはピロリジニウムカチオン、およびアニオンとしてのハロゲン化物、より具体的には、フルオリド、クロリド、ブロミド、またはヨージドを含む。
純粋な化合物、およびこれらのヘテロ原子の有機塩(D)の混合物を本発明の方法において使用することができる。
本発明に従って用いられる成分(D)は20℃および1000hPaで固体または液体であってもよい。
本発明の方法では、成分(D)は、純粋な形態で、または成分(A)もしくは(B)との混合物、または溶媒(E)との混合物で使用することができる。
本発明の方法では、成分(D)は、各場合において使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、好ましくは0.1から5モル%、より好ましくは0.1から2モル%の量で使用される。
本発明の方法では、成分(C)および(D)は、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が、好ましくは1:1から1:200、より好ましくは1:1から1:25であるような量で使用される。
成分(A)、(B)、(C)、(D)、および場合による(E)に加えて、さらなる成分を本発明の方法において使用することができるが、これは好ましくない。
技術的な方法の観点からは、特に連続操作体制の場合には、本発明の反応が開始される前であっても、所望の目的生成物でプラントを充填し、所望の生成物に成分(E)としての溶媒の機能を与えることが有利であり得る。これは、発熱反応を管理するために有利であり、また、反応混合物を処理する場合、追加の成分が分離を損ねないという利点を有する。バッチ式操作では、目的生成物の最初の導入により、同様に、反応物が計量供給される際の発熱反応を管理する可能性が提供される。しかし、空時収量を最適化するために、あまりにも多くの目的生成物が初期充填中に含まれるべきではない。初期充填中に含まれる目的生成物の割合は、反応の開始時の全質量の、好ましくは5から50重量%、より好ましくは10から35重量%、より具体的には15から35重量%である。
本発明の方法では、好ましくは、成分(A)から(E)以外の物質は追加的に使用されない。
各場合において、本発明の方法で使用される成分は、そのような成分の1種類またはそれぞれの成分の少なくとも2種の混合物を含む。
本発明の方法では、個々の成分は、それ自体公知の任意の所望の方法で互いに混合されてもよい。
本発明の方法は連続的にまたは不連続的に行うことができる。有機ケイ素化合物(A1)を用いる場合には、連続法が好ましく、高分子有機ケイ素化合物(A2)を用いる場合には、不連続法が好ましい。
本発明の方法は単相系または多相系で行われる。それが多相反応である場合、二相または三相の反応が好ましい。本発明の方法の1つの好ましい実施形態では、触媒(C)は液相として使用され、ヘテロ原子の有機塩(D)は、液相または固体相として使用され、反応物質(A)および(B)は、液相または気相として使用される。
本発明の方法では、連続操作の場合には、触媒(C)は、好ましくは、成分(D)が懸濁されまたは溶解された、溶媒(E)とのまたは成分(B1)との混合物の形態で使用され、この混合物は、好ましくは、スタティックミキサーを用いて成分(A)および(B)と混合される。
本発明の連続法の別の変形例は、ヘテロ原子の有機塩(D)が支持材料、例えば、好ましくは、シリカ、酸化アルミニウムおよび/またはガラスに適用され、遷移金属触媒(C)は、Si−H化合物(A1)成分および成分(B1)と一緒に気相または液相反応において反応させられる固定床反応器内でのヒドロシリル化反応を示す。
本発明の方法では、バッチ式操作の場合には、成分(D)は、好ましくは、溶媒(E)との混合物として初期充填中に含まれる。
好適なバッチ式法の変形例によれば、溶媒(E)、例えば、クロロプロピルメチルジクロロシランが反応容器に充填され、その後成分(D)が添加され、反応容器の内容物が完全に混合される。得られた反応混合物は、次いで、好ましくは加熱され、並列して好ましくは溶媒(E)または成分(B1)との混合物としての金属触媒(C)ならびに成分(A)、例えば、メチルジクロロシラン、および(B)、例えば、塩化アリルの混合物が、混合物の沸点に到達し、還流が始まるまで、このようにして好ましくは計量供給される。沸点は、反応成分(反応物質)の性質によって決定される。この付加反応は発熱性であるので、開始するヒドロシリル化反応は、一般に、反応容器内の温度の上昇に現れる。反応物質の転化は、定期的にサンプリングし、GCにより成分を分析することによって、一般に監視される。反応混合物中の所望の反応生成物の量に有意な増加が見られない場合、好ましくは蒸留により、場合により減圧下で反応混合物の低沸点成分の除去を開始することができる。この後、生成物の精密な蒸留、即ち、しばしば減圧下で行う操作を行ってもよい。
1つの好ましい連続法の変形例によれば、成分(A)、成分(B)、好ましくは溶媒(E)または成分(B1)との混合物の形態の金属触媒(C)の混合物、および成分(D)は高温で、好ましくは30から110℃で、好ましくはわずかに高い圧力下で、より好ましくは1000から10000hPaで、同時に反応器に供給される。反応が完了した時、生成物は精密な蒸留に供することができ、そのために減圧下で操作することが可能である。
本発明の方法は、好ましくは10から200℃、より好ましくは20から150℃、より具体的には30から110℃の範囲の温度で行われる。さらに、本発明の方法は、好ましくは1000から200000hPa(絶対)、より好ましくは1000から20000hPa(絶対)、より具体的には1000から10000hPa(絶対)の範囲の圧力で行われる。
本発明の方法は、例えば、窒素またはアルゴンのような不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の方法は、水分の非存在下で行うことが好ましい。
本発明の反応の終了後、生成物は、好ましくは>60重量%の純度で直接得られる。蒸留した生成物の純度は、好ましくは>98重量%である。
本発明に従って調製された生成物は、今日までに知られているオルガノシランのように全ての目的のために使用することができる。それらはまた、さらなる処理の任意の所望の形態に供されてもよい。例えば、生成物がクロロシランである場合は、アルコキシシランを与えるために、従来の方法でSi結合した塩素原子をアルコールでエステル化することができる。本発明のエステル化に使用されるアルコールは、好ましくは、メタノール、エタノール、または2−メトキシエタノールである。
本発明の方法は、実施が容易であり、優れた収率で、経済的な方法で、例えば、3−クロロプロピルメチルジクロロシランのようなヒドロシリル化生成物の調製を可能にするという利点を有する。
本発明の方法は、さらに、高い選択性を有しており、貴重なSi−H成分の有効利用を可能にするという利点を有する。
さらに、本発明の方法は、一方では経済的な利点で、および他方では生成物の単離に破壊的な影響を与えない、ほんのわずかな量の成分(D)の使用が必要であるという利点を有する。
本発明の方法の特に好ましい変形例について、ヒドロシリル化反応の所望の生成物への選択性の増加が、転化率の増加を伴って観察されるという事実は、特に驚くべきであり、最大の経済的な重要性を有する。
本発明の方法は、遷移金属錯体触媒は、1個以上のヘテロ原子を含む1つ以上の有機塩の非常に少量の添加でヒドロシリル化に触媒作用を及ぼすが、驚くべきことに、高収率で選択的な方法で多相反応体制でSi−H化合物のヒドロシリル化に触媒作用を及ぼすという知見に基づく予想外の技術的解決法を示す。
これは、1個以上のヘテロ原子を含む1つ以上の有機塩の、共触媒量の添加により本発明の方法で可能であった。公知の合成方法に対する本質的な利点は、シラン合成時の選択性および収率の大幅な向上にある。また、本発明によれば、この有機塩の非常に少量にすぎない、共触媒量が反応結果の大幅な改善のために必要とされる。
本発明の別の利点は、これらの有機塩は固体の形で使用することができ、従って反応の終了後、生成物混合物から除去し、リサイクルすることが容易であることである。
有機塩は、この分野の現在の状態までは溶媒の形態でのみ使用されていたので、この反応が高い選択性を達成して成し遂げられるという事実は非常に驚くべきことであった。
以下の実施例では、特記しない限り、全ての部および百分率は重量によって与えられる。特に断らない限り、以下の実施例は、周囲の雰囲気の圧力、換言すれば約1000hPa下で、室温で、換言すれば約20℃で、または追加の加熱または冷却することなく反応物質を室温で組み合わせた場合に生じる温度で行われる。
表1に報告した選択性は、以下に記載された反応に関連する。
Figure 2017510565
表2に報告した選択性は、以下に記載された反応に関連する。
Figure 2017510565
S1:二次反応(II)に関連した選択性
S1=モル生成物/(モル生成物+モル副産物)*100%
S2:後続の反応(III)に関連した選択性
S2=モル後続の生成物/(モル生成物+モル後続の生成物)*100%
[比較例1]
還流凝縮器、マグネチックスターラー、温度計、および2つの滴下漏斗を備えた50mlのフラスコに、窒素雰囲気下で、ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシラン18.9gを充填し、この初期充填物を90℃まで加熱する。1時間45分かけて、その温度で、塩化アリル10.5g(0.14モル)およびジクロロメチルシラン33.8g(0.29モル)の混合物を計量供給する。同じ期間にわたって、並列に、4重量%のPt含有率を有する1−ドデセンの塩化白金(IV)溶液0.066gおよび塩化アリル5.0g(0.06モル)からなる触媒混合物5.066gを添加する。温度をさらに1時間90℃で保持する。この反応時間の終了後、1%強度のトルエン(toluenic)のトリフェニルホスフィン溶液3滴を混合物に添加し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する。結果を表1から得ることができる。
[実施例1]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.52ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージトを充填する変更をして、比較例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例2]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.14g(0.62ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.2重量%)の1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージトを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例3]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.95ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリドを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例4]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.72ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネートを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例5]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.50ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例6]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.24ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1,3−ジメトキシイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例7]
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.17g(1.63ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.25重量%)のイミダゾールヒドロクロリドを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
[実施例8]
50mlのフラスコに、ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシラン18.9gを充填する。1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージド0.17g(076ミリモルまたは使用した成分の総量に基づいて0.25重量%)を添加する、90℃から100℃の間の温度で、1時間45分かけて、塩化アリル10.5g(0.14モル)およびジクロロメチルシラン33.8g(0.29モル)の混合物を計量供給する。同じ期間にわたって、4重量%のPt含有率を有する1−ドデセンの塩化白金(IV)溶液0.033gおよび塩化アリル5.0g(0.06モル)からなる触媒混合物5.033gを添加する。その温度をさらに1時間保持する。この反応時間の終了後、1%強度のトルエンのトリフェニルホスフィン溶液3滴を混合物に添加し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する。結果を表1から得ることができる。
[実施例9]
50mlのフラスコに、ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシラン18.9gを充填する。イミダゾールヒドロクロリド0.17g(076ミリモルまたは使用した成分の総量に基づいて0.25重量%)を添加する。さらなる手順は実施例8に記載されている。結果を表1から得ることができる。
[比較例2]
還流凝縮器、マグネチックスターラー、温度計、および2つの滴下漏斗を備えた50mlのフラスコに、窒素雰囲気下で、トリクロロ(3−クロロプロピル)シラン18.9gを充填し、この初期充填を90℃まで加熱する。1時間45分かけて、その温度で、塩化アリル10.5g(0.14モル)およびトリクロロシラン33.8g(0.25モル)の混合物を計量供給する。同じ期間にわたって、並列に、4重量%のPt含有率を有する1−ドデセンの塩化白金(IV)溶液0.066gおよび塩化アリル5.0g(0.06モル)からなる触媒混合物5.066gを添加する。温度をさらに1時間90℃で保持する。この反応時間の終了後、1%強度のトルエンのトリフェニルホスフィン溶液3滴を混合物に添加し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する。結果を表2から得ることができる。
[実施例10]
トリクロロ(3−クロロプロピル)シランと同様に、50mLのフラスコに0.34g(0.003モル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)のイミダゾールヒドロクロリドを充填する変更をして、比較例2に記載された手順を繰り返す。結果を表2から得ることができる。
Figure 2017510565
Figure 2017510565

Claims (10)

  1. (A) Si結合した水素原子を有する有機ケイ素化合物と
    (B) 脂肪族炭素−炭素多重結合を有する化合物
    の反応であって、
    (C) 使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、1から500モル−ppmの量の、脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進する金属触媒および
    (D)下記一般式の少なくとも一つの有機塩

    [A][Y] (5)、

    [式中、
    [Y]は無機または有機アニオンであり、
    [A]は欠乏成分(A)または(B)に基づいて、0.01から10モル%の量の、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む有機カチオンである]
    の存在下での、但し、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1:500である前記反応により、脂肪族炭素−炭素多重結合へSi結合した水素を付加する方法。
  2. 成分(A)は、一般式

    4−a−bSiR (1)、

    [式中、
    Rは、同一でも異なってもよく、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない場合により置換された炭化水素基であり、
    Xは、同一でも異なってもよく、塩素原子、臭素原子、メトキシ基またはエトキシ基であり、
    aは0、1、2または3であり、および
    bは0、1、2または3であり、但し、合計a+bは1、2または3である。]
    の水素シラン(A1)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 成分(B)は、ケイ素を含まない有機化合物(B1)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 成分(B)中の脂肪族不飽和基と成分(A)中のSiH基とのモル比が20:1から1:20であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 成分(C)は、白金、イリジウムまたはロジウムの錯体化合物を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. アニオン[Y]は無機アニオンを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. カチオン[A]は、
    a) 下記一般式のアンモニウムカチオン

    [NR (6)、

    b) 下記一般式のホスホニウムカチオン

    [PR (7)、

    c) 一般式(8)のヘテロ有機カチオン、
    Figure 2017510565
    一般式(9)、(10)および(11)の複素環式有機カチオン[ここで式(11)の場合には、化合物は、
    Figure 2017510565
    電子を有するヒュッケル則の意味での芳香族化合物であってもよい]、
    Figure 2017510565
    [式中、
    kは、各出現において独立して、0、1または2であり、
    Yは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、N、O、S、C、またはPであり、
    Zは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、C、N、O、S、P、またはSiであり、
    、R、R、およびRは、各場合において互いに独立に、同一でも異なってもよく、水素原子または有機基であり、
    gは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、Yの原子価に依存して0、1、2、3または4であり、および
    hは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、それぞれZまたはYの原子価に依存して0、1、2または3であり、
    但し、式(8)、(9)、(10)および(11)において、ヘテロ原子として定義される原子Y、またはヘテロ原子として定義されるZの一方上の基RおよびRの数は、各場合において、単一の正電荷がヘテロ原子によって担持されるように選択され、および各式の2つのY原子のうち多くても1つのみが炭素原子の定義を有していてもよい。]
    からなる群から選択されるカチオンを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. カチオン[A]は、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、イミダゾリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、およびピロリジニウムカチオンを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 成分(D)は、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、イミダゾリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、およびピロリジニウムカチオン、およびアニオンとしてハロゲン化物を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 成分(C)および(D)は、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1:200であるような量で使用されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
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