JP2017510565A - 有機塩の添加を伴うヒドロシリル化方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(A) Si結合した水素原子を有する有機ケイ素化合物と
(B) 脂肪族炭素−炭素多重結合を有する化合物
の反応であって、
(C) 各場合において使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、1から500モル−ppm、好ましくは1から200モル−ppm、より好ましくは1から70モル−ppmの量の、脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進する金属触媒および
(D)下記一般式の少なくとも一つの有機塩
[A]+[Y]− (5)、
[式中、
[Y]−は無機または有機アニオンであり、
[A]+は各場合において、使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、0.01から10モル%、好ましくは0.1から5モル%、より好ましくは0.1から2モル%の量の、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む有機カチオンである]
の存在下での、但し、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1:500、好ましくは1:1から1:200、より好ましくは1:1から1:25である前記反応により、脂肪族炭素−炭素多重結合へSi結合した水素を付加する方法である。
H4−a−bSiRaXb (1)、
の水素シラン(A1)を含み、式中、
Rは、同一でも異なってもよく、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない、場合により置換された炭化水素基であり、
Xは、同一でも異なってもよく、塩素原子、臭素原子、メトキシ基またはエトキシ基であり、
aは0、1、2または3であり、および
bは0、1、2または3であり、但し、合計a+bは1、2または3、好ましくは2または3、より好ましくは3である。
R1 cHdSiO(4−c−d)/2 (2)、
式中、
R1は同一でも異なってもよく、Rについて上に記載した定義を有し、
cは0、1、2または3であり、および
dは0、1または2であり、好ましくは0または1であり、
但し、c+dの合計は3以下であり、少なくとも1つの単位ではdは0以外である。
R8R9C=CR10R11 (3)、
式中、
R8、R9、R10およびR11は互いに独立して、水素原子、1から18個の炭素原子を有し、場合により−F、−Cl、−OR6、−NR7 2、−CNもしくは−NCOで置換された1価の炭化水素基であり、または塩素原子、フッ素原子もしくは1から18個の炭素原子を有するアルコキシ基であり;場合により置換された炭化水素基の定義を有する基R8、R9、R10およびR11の対は、それらが結合する炭素原子と一緒になって環状基を形成してもよい。
R2 eR3 fSiO(4−e−f)/2 (4)、
式中、
R2は、同一でも異なってもよく、SiC結合した脂肪族不飽和炭化水素基であり、
R3は、同一でも異なってもよく、場合により置換された、SiC結合した脂肪族飽和炭化水素基であり、
eは0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2であり、および
fは0、1、2または3であり、但し合計e+fは4以下であり、化合物(B2)は、少なくとも1つの基R2を有する。
a) 下記一般式のアンモニウムカチオン
[NR4 4]+ (6)、
b) 下記一般式のホスホニウムカチオン
[PR5 4]+ (7)、
c) 一般式(8)のヘテロ有機カチオン、
kは、各出現において独立して、0、1または2であり、
Yは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、N、O、S、C、またはPであり、
Zは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、C、N、O、S、P、またはSiであり、
R4、R5、R6、およびR7は、各場合において互いに独立に、同一でも異なってもよく、水素原子または有機基であり、
gは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、Yの原子価に依存して0、1、2、3または4であり、および
hは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、それぞれZまたはYの原子価に依存して0、1、2または3であり、
但し、式(8)、(9)、(10)および(11)において、ヘテロ原子として定義される原子Y、またはヘテロ原子として定義されるZの一方上の基R6およびR7の数は、各場合において、単一の正電荷がヘテロ原子によって担持されるように選択され、および各式の2つのY原子のうち多くても1つのみが炭素原子の定義を有していてもよい]。
−[(CH2)x−O]y−R” (13)、
式中、
xは、1から250までの数であり、
yは、2から250までの数であり、および
R”は、脂肪族基、脂環式基、芳香族基またはシリル基である。
−[O−R’’’] (14)、
式中、R’’’は、脂肪族基、脂環式基、または芳香族基である。
−[(O)u−Si−R’’’’3] (15)、
式中、uは0または1であり、および
R’’’’は、同一でも異なってもよく、脂肪族基、脂環式基、または芳香族基またはアミン基またはアルコキシ基である。
S1=モル生成物/(モル生成物+モル副産物)*100%
S2:後続の反応(III)に関連した選択性
S2=モル後続の生成物/(モル生成物+モル後続の生成物)*100%
還流凝縮器、マグネチックスターラー、温度計、および2つの滴下漏斗を備えた50mlのフラスコに、窒素雰囲気下で、ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシラン18.9gを充填し、この初期充填物を90℃まで加熱する。1時間45分かけて、その温度で、塩化アリル10.5g(0.14モル)およびジクロロメチルシラン33.8g(0.29モル)の混合物を計量供給する。同じ期間にわたって、並列に、4重量%のPt含有率を有する1−ドデセンの塩化白金(IV)溶液0.066gおよび塩化アリル5.0g(0.06モル)からなる触媒混合物5.066gを添加する。温度をさらに1時間90℃で保持する。この反応時間の終了後、1%強度のトルエン(toluenic)のトリフェニルホスフィン溶液3滴を混合物に添加し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.52ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージトを充填する変更をして、比較例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.14g(0.62ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.2重量%)の1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージトを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.95ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロリドを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.72ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムチオシアネートを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.50ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.34g(1.24ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)の1,3−ジメトキシイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシランに加え、50mLのフラスコに0.17g(1.63ミリモル、または使用した成分の総量に基づいて0.25重量%)のイミダゾールヒドロクロリドを充填する変更をして、実施例1に記載された手順を繰り返す。結果を表1から得ることができる。
50mlのフラスコに、ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシラン18.9gを充填する。1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージド0.17g(076ミリモルまたは使用した成分の総量に基づいて0.25重量%)を添加する、90℃から100℃の間の温度で、1時間45分かけて、塩化アリル10.5g(0.14モル)およびジクロロメチルシラン33.8g(0.29モル)の混合物を計量供給する。同じ期間にわたって、4重量%のPt含有率を有する1−ドデセンの塩化白金(IV)溶液0.033gおよび塩化アリル5.0g(0.06モル)からなる触媒混合物5.033gを添加する。その温度をさらに1時間保持する。この反応時間の終了後、1%強度のトルエンのトリフェニルホスフィン溶液3滴を混合物に添加し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する。結果を表1から得ることができる。
50mlのフラスコに、ジクロロ(3−クロロプロピル)メチルシラン18.9gを充填する。イミダゾールヒドロクロリド0.17g(076ミリモルまたは使用した成分の総量に基づいて0.25重量%)を添加する。さらなる手順は実施例8に記載されている。結果を表1から得ることができる。
還流凝縮器、マグネチックスターラー、温度計、および2つの滴下漏斗を備えた50mlのフラスコに、窒素雰囲気下で、トリクロロ(3−クロロプロピル)シラン18.9gを充填し、この初期充填を90℃まで加熱する。1時間45分かけて、その温度で、塩化アリル10.5g(0.14モル)およびトリクロロシラン33.8g(0.25モル)の混合物を計量供給する。同じ期間にわたって、並列に、4重量%のPt含有率を有する1−ドデセンの塩化白金(IV)溶液0.066gおよび塩化アリル5.0g(0.06モル)からなる触媒混合物5.066gを添加する。温度をさらに1時間90℃で保持する。この反応時間の終了後、1%強度のトルエンのトリフェニルホスフィン溶液3滴を混合物に添加し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィーにより分析する。結果を表2から得ることができる。
トリクロロ(3−クロロプロピル)シランと同様に、50mLのフラスコに0.34g(0.003モル、または使用した成分の総量に基づいて0.5重量%)のイミダゾールヒドロクロリドを充填する変更をして、比較例2に記載された手順を繰り返す。結果を表2から得ることができる。
Claims (10)
- (A) Si結合した水素原子を有する有機ケイ素化合物と
(B) 脂肪族炭素−炭素多重結合を有する化合物
の反応であって、
(C) 使用される欠乏成分(A)または(B)に基づいて、1から500モル−ppmの量の、脂肪族多重結合へのSi結合した水素の付加を促進する金属触媒および
(D)下記一般式の少なくとも一つの有機塩
[A]+[Y]− (5)、
[式中、
[Y]−は無機または有機アニオンであり、
[A]+は欠乏成分(A)または(B)に基づいて、0.01から10モル%の量の、窒素、リン、酸素、および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む有機カチオンである]
の存在下での、但し、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1:500である前記反応により、脂肪族炭素−炭素多重結合へSi結合した水素を付加する方法。 - 成分(A)は、一般式
H4−a−bSiRaXb (1)、
[式中、
Rは、同一でも異なってもよく、脂肪族炭素−炭素多重結合を含まない場合により置換された炭化水素基であり、
Xは、同一でも異なってもよく、塩素原子、臭素原子、メトキシ基またはエトキシ基であり、
aは0、1、2または3であり、および
bは0、1、2または3であり、但し、合計a+bは1、2または3である。]
の水素シラン(A1)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 成分(B)は、ケイ素を含まない有機化合物(B1)を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 成分(B)中の脂肪族不飽和基と成分(A)中のSiH基とのモル比が20:1から1:20であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 成分(C)は、白金、イリジウムまたはロジウムの錯体化合物を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- アニオン[Y]−は無機アニオンを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- カチオン[A]+は、
a) 下記一般式のアンモニウムカチオン
[NR4 4]+ (6)、
b) 下記一般式のホスホニウムカチオン
[PR5 4]+ (7)、
c) 一般式(8)のヘテロ有機カチオン、
kは、各出現において独立して、0、1または2であり、
Yは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、N、O、S、C、またはPであり、
Zは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、C、N、O、S、P、またはSiであり、
R4、R5、R6、およびR7は、各場合において互いに独立に、同一でも異なってもよく、水素原子または有機基であり、
gは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、Yの原子価に依存して0、1、2、3または4であり、および
hは、各出現において独立して、同一でも異なってもよく、それぞれZまたはYの原子価に依存して0、1、2または3であり、
但し、式(8)、(9)、(10)および(11)において、ヘテロ原子として定義される原子Y、またはヘテロ原子として定義されるZの一方上の基R6およびR7の数は、各場合において、単一の正電荷がヘテロ原子によって担持されるように選択され、および各式の2つのY原子のうち多くても1つのみが炭素原子の定義を有していてもよい。]
からなる群から選択されるカチオンを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 - カチオン[A]+は、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、イミダゾリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、およびピロリジニウムカチオンを含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 成分(D)は、イミダゾリウムカチオン、イミダゾリニウムカチオン、イミダゾリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、およびピロリジニウムカチオン、およびアニオンとしてハロゲン化物を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 成分(C)および(D)は、成分(C)中の金属原子と塩(D)とのモル比が1:1から1:200であるような量で使用されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
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