JP2020521033A - ケイ素(ii)化合物を用いたヒドリドシロキサンの架橋 - Google Patents

ケイ素(ii)化合物を用いたヒドリドシロキサンの架橋 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、架橋されたポリシロキサンを調製するための方法であり、この方法では、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンが、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)基と、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサン及び(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)基を含む化合物から成る架橋可能な混合物(M1)と、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサン、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)基を含む化合物並びに(C)A及びBとは反応しない添加剤から成る架橋可能な混合物(M2)と、を含む化合物の存在下で反応する方法である。また、本発明の目的は、ヒドリドシランを調製するための方法であって、この方法では、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンが、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)基を含む化合物の存在下で反応する方法である。

Description

本発明は、少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物の存在下で側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンからの、架橋されたポリシロキサン及びヒドリドシランの調製、並びに架橋可能な混合物に関する。
直鎖状又は分枝鎖状ポリシロキサンの架橋は、一般的に白金錯体により触媒作用が及ぼされる、ヒドロシリル化反応を用いて通常は実施される。反応中、ヒドリドシロキサンはビニル置換されたシロキサンと反応する。このため、追加の官能基化成分の使用を含まない、更に単純な架橋方法は存在していない。原理上、より少ない費用で単一成分系を提供し得る。したがって、触媒を用いてシロキサンを架橋するための単一成分系は産業的な意義が大きい。
触媒であるB(Cの存在下で触媒を用いてシロキサンを架橋するための単一成分系は、US2006/0211836及びMacromolecules 2012,45,2654に記載されている。記載される方法の問題点は、触媒であるB(Cが、触媒作用では不活性である化合物を形成しながら反応過程中に消費されることである。これは、早い段階で反応が停止するリスクがあることを意味する。したがって、高回転で反応させるためには、比較的多量の触媒を使用することが必要となり、さらにコストがかかると考えられる方法となってしまう。触媒であるB(Cから形成される分解生成物の揮発性により、形成されるヒドリドシランと分解生成物の完全な分離が妨げられるというリスクもまた存在し、その結果として、ヒドリドシランの品質の低下につながる。
米国特許出願公開第2006/0211836号明細書
Macromolecules 2012,45,2654
本発明は、架橋されたポリシロキサンを調製する方法に関する。この方法では、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンが、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物の存在下で、変換される。
本発明は、
(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサン及び
(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物
から成る架橋可能な混合物(M1)に関する。
本発明はまた、
(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサン、
(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物並びに
(C)A及びBに対して不活性である添加剤
から成る架橋可能な混合物(M2)に関する。
驚くべきことに、ヒドリド基(SiH官能基)で側方に官能基化されたポリシロキサンが、触媒としてのカチオン性Si(II)化合物の存在下で反応し、架橋されたポリシロキサン及びヒドリドシランを形成することを見出した。カチオン性ケイ素(II)化合物は、反応条件下では安定である。
仮に変換が不完全である場合、ポリシロキサンは依然として残留SiH官能基を含有している。
ヒドリドシランは産業的に重要であり、特に電子産業で重要である。ヒドリドシランは一般的に、対応するクロロシランの還元により得られる。しかしながら、この方法は技術的に困難なものである。そのため、高可燃性及び高反応であるヒドリドシランを調製するためには、複雑ではなく、確実で、安価な方法が、産業的にも非常に重要である。
架橋されたポリシロキサンを調製するための本方法は、化合物A及びBのみを使用して実施される。本方法中、化合物A及びBのみが単独で存在する(混合物M1)か、又はA及びBに対して不活性である添加剤Cと共に使用されて存在する(混合物M2)ことが好ましい。
化合物Aは好ましくは、分子につき、少なくとも2つの側方のSiH官能基(ケイ素原子に直接結合されている水素)を含有する。化合物Aは好ましくは、直鎖状、分枝鎖状又は環状である。
化合物Aは好ましくは一般式(I)
(SiO4/2(RSiO3/2(RHSiO2/2(R SiO1/2・・・(I)
(式中、
、R及びRは、独立して、水素、非置換型若しくはハロゲン置換型炭化水素基又はヒドロカルボノキシ基を表し、個々の炭素原子は、それぞれ酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子若しくはリン原子で置換され得るか、又はハロゲンを表し得、及びa、b、c及びdはそれぞれ整数値を表し、a、b及びdは0〜100000の値をとることができ、cは2〜100000の値をとることができる)を有する。
基、R基及びR基は、独立して、好ましくは、水素か、非置換型若しくはハロゲン置換型で、非分枝鎖状、分枝鎖状、直鎖状、非環状若しくは環状である、飽和又はモノ不飽和又はポリ不飽和C1−C20の炭化水素基か、非置換型若しくはハロゲン置換型、非分枝鎖状、分枝鎖状、直鎖状若しくは環状であり、飽和又はモノ不飽和又はポリ不飽和C1−C20のヒドロカルボノキシ基を表し、個々の炭素原子が、酸素若しくはハロゲンで置換され得るか、又は塩素を表し得る。
基、R基及びR基内の酸素原子は、好ましくは近接しない。
最も好ましくは、R基、R基及びR基は独立して水素、C1−C3アルキル基、フェニル基、C1−C4アルコキシ基又は塩素を表す。好ましくは、C1−C3アルキル基は、メチル基、エチル基及びn−プロピル基である。好ましくは、C1−C4アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基及びn−プロポキシ基である。
基は、好ましくは水素又はC1−C3アルキル基又はフェニル基のいずれかを表す。
aは好ましくは、1〜500、特に2〜50の値を表す。
bは好ましくは、1〜500、特に2〜50の値を表す。
cは好ましくは、3〜10000、特に4〜1000の値を表す。
dは好ましくは、1〜100、特に2の値を表す。
a+b+c+dの合計は、好ましくは4〜20000、より好ましくは6〜5000、特に10〜500である。
化合物(A)の例としては、以下のヒドリドシロキサン:
SiMe−O−(MeHSiO)−SiMe(式中、c=10〜100)、SiMe−O−(MeHSiO)c1−(MeSiO)c2−SiMe(式中、c1=1〜100及びc2=5〜200)である。
化合物Aはまた、一般式Iの異なる化合物の混合物であり得る。
本発明はまた、ヒドリドシランを調製する方法に関する。この方法では、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンが、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物の存在下で、変換される。
架橋されたシリコーンポリマーに加えて、本発明による方法により、好ましくは一般式II
SiH・・・(II)
(式中、R基、R基及びR基は定義及び好ましくは上記の定義を表し、並びにe、f、g及びhはそれぞれ0〜3の整数値を表し、hは0より大きく、e、f、g及びhの合計は4である)のヒドリドシランの組成がもたらされる。
一般式(II)のヒドリドシランの例は、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン及びこれらの混合物である。
化合物Bは、1つ以上のカチオン性Si(II)部分を含有する。化合物Bは、シリリウムイリドカチオンと呼ばれるカチオン型である、ケイ素(II)化合物である。
化合物Bは好ましくは、一般式III
([Si(II)Cp]i−・・・(III)
(式中、
Cpは、R基で置換されている、一般式IVのπ結合シクロペンタジエニル部分を表す)
のカチオン性Si(II)化合物を含有する。
Figure 2020521033
式中、
Cpは、一価の負電荷を有する芳香族五員環系であるC から成るシクロペンタジエニルアニオンを表し、
は、他のR基に付加して、縮合環を形成してもよい、一価基又は多価基を独立して表し、
i−は、ヒドロシリル化反応の条件下で、カチオン性ケイ素(II)である中心と反応しない、任意のi価のアニオンを表し、
iは、1、2、3、4又は5の値を有する。
基は、独立して、好ましくは水素、C1−C20炭化水素基、より好ましくは直鎖状若しくは分枝鎖状、非環状若しくは環状、飽和若しくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和C1−C20アルキル又はアリール、特に好ましくはC1−C3アルキル、特に好ましくはメチル基を表す。
基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチルなどの各アルキル基;n−ヘキシルなどのヘキシル基;n−ヘプチルなどのヘプチル基;n−オクチルなどのオクチル基及び2,4,4−トリメチルペンチルなどのイソオクチル基;n−ノニルなどのノニル基;n−デシルなどのデシル基;n−ドデシルなどのドデシル基;n−ヘキサデシルなどのヘキサデシル基;n−オクタデシルなどのオクタデシル基;シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びメチルシクロヘキシルなどの各シクロアルキル基;フェニル、ナフチル、アントリル及びフェナントリルなどの各アリール基;o−トリル、m−トリル及びp−トリル、キシリル、メシチレニル及びo−エチルフェニル、m−エチルフェニル及びp−エチルフェニルなどの各アルカリル基;ベンジル、α−フェニレチル及びβ−フェニレチルなどの各アラルキル基である。
化合物Bの更なる例は、以下のカチオン性Si(II)化合物である。
Figure 2020521033
この化合物の調製は、So et al.,Chem.Eur.J.2013,19,11786,Driess et al.,Angew.Chem.Int.Ed.2006,45,6730,Filippou,Angew.Chem.Int.Ed.2013,52,6974,Sasamori et al.,Chem.Eur.J.2014,20,9246,及びInoue et al.,Chem.Commun.2014,50,12619(DMAP=ジメチルアミノピリジン)に記載されている。
この組成では、R基は独立して、好ましくは、アルキル又は任意で置換されたフェニル、より好ましくは分枝鎖状アルキル又は2,6−ジアルキル化フェニル、並びにHalはハロゲンを表し、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素を表す。R基の例は、メチル、イソプロピル、tert−ブチル、2,6−ジイソプロピルフェニル又は2,4,6−トリイソプロピルフェニルである。
i−は、ヒドロシリル化反応の条件下でカチオン性ケイ素(II)である中心と反応しない、任意のi価のアニオンを表す。これは無機又は有機のいずれかであり得る。iは好ましくは、1、2又は3(特に1)の値を有する。
は、好ましくは、ハロゲン又BF 、ClO 、AlZ 、MF などの錯アニオンを表し、式中、Z=ハロゲン、M=P、As若しくはSb又はテトラアリールボレートアニオンであり、アリール基は、好ましくはフェニル又はフッ化フェニル又はペルフルオロアルキル基で置換されたフェニル、例えば炭酸アニオン又はアルコキシメタレートイオン及びアリールオキシメタレートイオンなどの、一価の多面体アニオンである。
アニオンの例は、テトラクロロメタレート[MCl(式中、M=Al、Ga)、テトラフルオロボレート[BF、ヘキサフルオロメタレート[MF(式中、M=As、Sb、Ir、Pt)、ペルフルオロアンチモネート[Sb11、[Sb16及び[Sb21、トリフレート(=トリフルオロメタンスルホネート)[OSOCF、テトラキス(トリフルオロメチル)ボレート[B(CF、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)メタレート[M(C(式中、M=B、Al、Ga)、テトラキス(ペンタクロロフェニル)ボレート[B(CCl、テトラキス[(2,4,6−トリフルオロメチル(フェニル)]ボレート{B[C(CF]}、[ビス[トリス(ペンタフルオロフェニル)]ヒドロキシド]{HO[B(C、クロソカーボネート[CHB11Cl、[CHB11Br、[CHB11(CHBr、[CHB1111、[C(Et)B1111、[CB11(CF12、及び[B12Cl11N(CH、テトラ(ペルフルオロアルコキシ)アルミネート[Al(ORPF、トリス(ペルフルオロアルコキシ)フルオロアルミネート[FAl(ORPF、ヘキサキス(オキシペンタフルオロテルロ)アンチモネート[Sb(OTeFである。
特に好ましい錯アニオンの概要は、例えばKrossing et.al.,Angew.Chem.2004,116,2116に記載されている。
一般式(IV)のカチオン性Si(II)化合物は、化合物Si(II)Cpへと酸Hを添加することにより調製され得、これによりプロトン化形態:
Si(II)Cp+H−>Si(II)Cp X+CpHのアニオン性Cp部分のうち1つが除去されることになる。
次いで、酸HXのアニオンXは、カチオン性ケイ素(II)化合物の対イオンを形成する。
一般式(II)のカチオン性Si(II)化合物を調製するための方法が、Science 2004,305,pp.849−851に記載されている。
本方法において、化合物Aは、架橋触媒としての化合物Bの存在下で変換され、一般式IIの架橋されるシリコーンポリマー及びヒドリドシランの両方を生成する。
化合物A中の、利用可能なSi−H部分に対するカチオン性ケイ素(II)化合物Bのモル比率は、好ましくは少なくとも0.0001mol%及び10mol%以下であり、より好ましくは少なくとも0.001mol%及び1mol%以下であり、最も好ましくは少なくとも0.01mol%及び0.1mol%以下である。
化合物A及びBは任意の順序で混合することができ、混合は当業者に周知の方法で実施される。更なる一実施形態では、化合物Bは、例えば上記のプロトン化反応といった反応により、化合物A内において、その場で生成される。
形成される一般式IIのヒドリドシランは、当業者に周知の方法で反応混合物から分離され得る。蒸留による分離又は抽出による分離が好ましい。得られるヒドリドシランの精製は、好ましくは分留により実施される。
化合物Bの存在下での化合物Aの変換は、1つ以上の溶媒を付加して又は付加することなく、混合物M2内で実施され得る。化合物Aに対する溶媒又は溶媒混合物の比率は、好ましくは少なくとも0.01重量%及び重量の1000倍以下であり、より好ましくは少なくとも1重量%及び重量の100倍以下であり、最も好ましくは少なくとも10重量%及び重量の10倍以下である。
使用される溶媒は、好ましくは非プロトン性溶媒であり、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン若しくはトルエンなどの炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン若しくは1,2−ジクロロエタンなどの塩素化炭化水素、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン若しくはジオキサンなどのエーテル、又は例えばアセトニトリル若しくはプロピオニトリルなどのニトリルである。
0.1MPaで沸点/沸騰範囲が最大120℃である、溶媒又は溶媒混合物が好ましい。
好ましい溶媒は、芳香族炭化水素又は脂肪族炭化水素である。
好ましい一実施形態では、カチオン性ケイ素(II)化合物Bを溶媒中に溶解し、次いで化合物Aと混合させる。
反応は、周囲圧力で又は減圧下若しくは高圧下で実施され得る。
圧力は、好ましくは少なくとも0.01バール及び100バール以下であり、より好ましくは少なくとも0.1バール及び10バール以下であり、最も好ましくは、反応は周囲圧力で実施される。
Bの存在下でのAの変換は、好ましくは少なくとも−100℃〜250℃以下で、より好ましくは少なくとも−20℃〜150℃以下で、最も好ましくは少なくとも0℃〜100℃以下の温度で実施される。
混合物M2は、成分A及びBに対して不活性である添加剤Cとして、任意の望ましい更なる化合物を含有し得る。これは例えば溶媒、加工助剤(例えば乳化剤)、フィラー(例えばコロイドシリカ又は石英)、接着促進剤、安定剤(例えばラジカル抑制剤)、顔料(例えば染料又は例えばチョーク若しくは二酸化チタンなどの白色顔料)、可塑剤、有機ポリマー、熱安定剤、抑制剤、生理活性物質及びSiH官能基及び炭素−炭素の多重結合のいずれも含有しないポリオルガノシロキサンである。
SiH官能基及び炭素−炭素の多重結合のいずれも含有しないポリオルガノシロキサンの例は、ポリジメチルシロキサンオイル(AKオイル)及びポリオルガノシロキサン樹脂などのポリオルガノシロキサンオイルである。
架橋可能な混合物(M2)は、好ましくは0.0001〜70重量%の含量で、特に0.1〜40重量%の含量で、成分(A)及び(B)に対して不活性な添加剤(C)を含有する。
上述の式中の上述の全記号の意味は、それぞれの場合において、互いに独立しているものである。ケイ素原子は、全ての式において四価である。
各場合において記載しない限りは、示される全ての量及び比率は重量に基づいたものであり、全ての温度は20℃である。
実施例1
全ての作業はアルゴンの下で実施される。
圧力安定のNMR管内で、207mgのヒドリドシロキサンMeSi−(MeHSiO)55−SiMe(0.060mmolのポリマー、3.40mmolのSi−H部分)を、1.00gのジジューテロジクロロメタンと混合し、1.00gのジジューテロジクロロメタン内で、2.7mg(3.2μmol、約0.1mol%)の(π−Me)SiB(C の溶液で処理し、管を気密状態で密閉する。2時間後、トリメチルシラン(δ=3.92ppm,dz)、モノメチルシラン(δ=3.52ppm,q)及びヒドリドシロキサン部分(δ=4.65−4.76ppm,broad)を、H−NMR分光法により検出する。5時間後、混合物はゲル状の固体である。管を標準圧力に戻した後、シランはジクロロメタンの一部と共に気体形態で排気され、架橋されたシリコーンポリマーの固体残留物が形成される。
実施例2
全ての作業はアルゴンの下で実施される。
圧力安定のNMR管内で、206mgのヒドリドシロキサンMeSi−(MeHSiO)−(MeSiO)22−SiMe(0.088mmolのポリマー、0.79mmolのSi−H部分)を、1.00gのジジューテロジクロロメタンと混合し、1.00gのジジューテロジクロロメタン内で、0.80mg(0.95μmol、約0.1mol%)の(π−Me)SiB(C の溶液で処理し、管を気密状態で密閉する。5時間後、トリメチルシラン(δ=3.92ppm,dz)、ジメチルシラン(δ=3.76ppm,sept.)、モノメチルシラン(δ=3.52ppm,q)及びヒドリドシロキサン部分(δ=4.4−4.5ppm,broad)を、H−NMR分光法により検出する。24時間後、混合物はゲル状の固体である。

Claims (12)

  1. 架橋されたポリシロキサンを調製するための方法であって、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンが、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物の存在下で変換される、方法。
  2. (A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサン、及び
    (B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物
    から成る、架橋可能な混合物(M1)。
  3. (A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサン、
    (B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物、並びに
    (C)A及びBに対して不活性である添加剤
    から成る、架橋可能な混合物(M2)。
  4. ヒドリドシランを調製するための方法であって、(A)側方にSiH官能基を有するヒドリドシロキサンが、(B)少なくとも1種のカチオン性Si(II)部分を含有する化合物の存在下で変換される、方法。
  5. 化合物Aが、一般式(I)
    (SiO4/2(RSiO3/2(RHSiO2/2(R SiO1/2・・・(I)
    を有し、
    (式中、
    、R及びRが、独立して、水素、非置換若しくはハロゲン置換型炭化水素基又はヒドロカルボノキシ基を表し、個々の炭素原子が、それぞれ酸素原子、ケイ素原子、硫黄原子若しくはリン原子で置換されてよく、又はハロゲンを表し、
    a、b、c及びdが、それぞれ整数値を表し、a、b及びdが0〜100000の値をとることができ、cが2〜100000の値をとることができる。)
    請求項1若しくは4に記載の方法、又は請求項2若しくは3に記載の架橋可能な混合物。
  6. 、R及びR基が、独立して、水素、C1−C3アルキル基、フェニル基、C1−C4アルコキシ基又は塩素を表す、請求項1、4若しくは5に記載の方法、又は請求項2、3若しくは5に記載の架橋可能な混合物。
  7. a+b+c+dの合計が、4〜20000である、請求項1、4、5若しくは6に記載の方法、又は請求項2、3、5若しくは6に記載の架橋可能な混合物。
  8. 化合物Bが、一般式IIIのカチオン性Si(II)化合物であり、
    ([Si(II)Cp]i−・・・(III)

    (式中、
    Cpは、R基で置換されている、一般式IVのπ結合シクロペンタジエニル部分を表し、
    Figure 2020521033
    (式中、
    Cpは、一価の負電荷を有する芳香族五員環系であるC から成るシクロペンタジエニルアニオンを表し、
    は、他のR基に付加して縮合環を形成してもよい、一価基又は多価基を独立して表す。)
    i−は、ヒドロシリル化反応の条件下で、カチオン性ケイ素(II)である中心と反応しない、任意のi価のアニオンを表し、
    iは、1、2、3、4又は5の値を有する。)
    請求項1、4、5、6若しくは7に記載の方法、又は請求項2、3、5、6若しくは7に記載の架橋可能な混合物。
  9. 基が、独立して、水素又はC1−C20の炭化水素基を表す、請求項8に記載の方法又は架橋可能な混合物。
  10. i−が、BF 、ClO 、AlZ 、MF (式中、Z=ハロゲンであり、M=P、As若しくはSbである。)、又はテトラアリールボレートアニオン、一価の多面体アニオン、アルコキシメタレートイオン若しくはアリロキシメタレートイオン、テトラクロロメタレート[MCl(式中、M=Al、Gaである。)、テトラフルオロボレート[BF、ヘキサフルオロメタレート[MF(式中、M=As、Sb、Ir、Ptである。)、ペルフルオロアンチモネート[Sb11、[Sb16及び[Sb21、トリフレート[OSOCF、テトラキス(トリフルオロメチル)ボレート[B(CF、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)メタレート[M(C(式中、M=B、Al、Gaである。)、テトラキス(ペンタクロロフェニル)ボレート[B(CCl、テトラキス[(2,4,6−トリフルオロメチル(フェニル)]ボレート{B[C(CF]}、[ビス[トリス(ペンタフルオロフェニル)]ヒドロキシド]{HO[B(C、クロソカーボネート[CHB11Cl、[CHB11Br、[CHB11(CHBr、[CHB1111、[C(Et)B1111、[CB11(CF12若しくは[B12Cl11N(CH、テトラ(ペルフルオロアルコキシ)アルミネート[Al(ORPF、トリス(ペルフルオロアルコキシ)フルオロアルミネート[FAl(ORPF、又はヘキサキス(オキシペンタフルオロテルロ)アンチモネート[Sb(OTeFから選択される、請求項8又は9に記載の方法又は架橋可能な混合物。
  11. ヒドリドシランが、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン及びこれらの混合物から選択される、請求項1、4、5、6、7、8、9若しくは10に記載の工程、又は請求項2、3、5、6、7、8、9若しくは10に記載の架橋可能な混合物。
  12. 成分A及びBに対して不活性である添加剤Cが、溶媒、加工助剤、フィラー、接着促進剤、安定剤、顔料、可塑剤、有機ポリマー、熱安定剤、阻害剤、生理活性物質並びにSiH官能基及び炭素−炭素の多重結合のいずれも含有しないポリオルガノシロキサンである、請求項3、5、6、7、8、9又は10に記載の架橋可能な混合物。
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