JP6526821B2 - 熱伝達流体として使用される分岐状オルガノシロキサン - Google Patents

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Description

本発明は、分枝状シロキサンを含む熱伝達流体を用いてシステムを操作する方法に関する。
以下、「シロキサン」と略称するオルガノシロキサンおよびオルガノポリシロキサン(シリコーン油)は、熱安定性、広い液体範囲および粘度に関する低い温度依存性を有し、そのため熱伝達流体として広く使用されている。DE2754705A1号は、他の熱伝達媒体に対するシロキサンの利点を明確に記載している。それらが有機熱伝導流体よりも優れているか、または単独で使用できる非イオン熱伝達流体であるのは、特に非常に低い温度(−50℃未満)または非常に高い温度(200から450℃)においてである。例えば、EP1473346B1号は、−100℃までの冷媒として使用可能な直鎖状および環状ジメチルポリシロキサンの混合物を記載する。さらに、The Dow Chemical Companyのパンフレット「SYLTHERM 800熱伝達流体−製品技術データ」(CH 153−046−E−1097、1997年10月)は、直鎖状の完全メチル化シリコーン油(「Syltherm 800」)を記載しており、上部持続使用温度は400℃(閉ループ、空気を除く)であることを報告している。さらに、538℃までの短時間の熱老化が、相当な分解なしに達成可能であることが報告されている。
シロキサンの記載された性質により、例えば、熱伝達システム、例えば、太陽熱発電所、特にパラボラトラフおよびフレネル技術を用いた太陽熱発電所(そこでは熱伝達流体が長年にわたって400℃までの高い熱老化およびかなりの温度変化に晒される)において、高温熱伝達流体としてのその使用が運命づけられている。太陽熱装置におけるシリコーン油の使用は、DE2754705A1号、US4122109号およびUS4193885号に記載されている。
WO10103103号には、ケイ素に結合した少なくとも1つの有機部分が2つの炭素原子を有することを条件として、熱伝達流体としてのポリオルガノシロキサンの使用が記載されている。この現実はシロキサンの使用には非常に不利である。何故なら、熱伝達油は、比較的高い熱老化に晒されたときにβ−H脱離によって分解するからである。従って、ケイ素に対してβ−位で水素原子を有さないシロキサンのみが、比較的高い温度範囲で好適である。
シロキサン混合物の組成は転位過程(平衡)に付され、それゆえ温度に依存し、それにより温度の特定の選択において平衡に達するまでの時間依存性もある。直鎖状の完全メチル化シリコーン油は、平衡状態に達するまでに数日を必要とすることがあり、これは例えば、400℃での直鎖状および環状シロキサンの混合物である。それに応じて物理的特性も上記過程と同時に変化する。考えられる結果は、熱伝達流体としてシロキサンを用いて操作される装置の重要な操作パラメータ、例えば、蒸気圧または粘度における経時的なかなりの変化である。これは、装置を設計および構築するために追加の制御工学的要件もしくは余分な資本的支出を必要とするかもしれず、またはこの期間にわたって装置の限られた有用性もしくは完全な非有用性さえも必要とし得るので、不利である。得られる環状シロキサン(とりわけD4)は、それらの環境および安全性の分類のために望ましくない。
上記の転位過程は別として、直鎖状シロキサンの構造は不均化反応によって変化する。直鎖状の鎖メンバーRSiO2/2/D基の不均化は、RSiO3/2/TおよびRSiO1/2/M基の形成をもたらす。形成されたT基は、シロキサン構造中の分岐部位であり、これらの分岐はシリコーン油の物理的特性の変化、例えば、粘度の上昇を引き起こし、流体から必要な熱量を誘導するために必要なポンピングレベルの増加をもたらす。これにより、システムを操作することが難しくなり、最終的には不可能になる。
US4122109号およびUS4193885号には、化学組成の温度依存性変化を排除し、経時にわたり組成および物理的特性を安定に維持するために、金属含有安定剤および場合により水素含有ケイ素化合物を非環状メチルポリシロキサンに添加することが記載されている。しかし、転位を完全に排除することはできないことは実施例から明らかである。上記の関連製品パンフレット(「Syltherm 800」)にこの流体は非常に遅い転位を受け、平衡状態には最終的に数ヶ月後に達することが報告されている。これは、蒸気圧のかなりの増加に関連している。しかし、コスト上の理由から、熱伝達流体は太陽熱発電所で長年にわたって使用されており、従って安定剤の添加はこの用途には不適切である。何故ならば、それはいずれの場合でもこの期間中に転位を防止することができず、材料コストの増加のために不利ですらあるからである。安定剤が不均化反応に影響を及ぼすことについては何も言及されていない。
DE102012211258号は、シロキサンの化学的組成が平衡状態まで経時的に変化しても、一定温度での熱老化において、シロキサンの特定の混合物(直鎖状シロキサンおよび環状シロキサンの混合物)が経時的に実質的に不変の物理的特性を有することができることを開示する。事実、これらのシロキサン混合物の組成は、その温度での平衡組成に対応する必要はない。しかし、このようなシロキサン混合物において不均化反応を排除することはできない。また、環状シロキサン(とりわけD4)は、その環境および安全性の分類のために望ましくない。
RU2221826号には、直鎖状シロキサン、特にデカメチルテトラシロキサン、および分枝状メチルシロキサン、特にメチル(トリメチルシロキシ)シランの混合物の、−135℃から120℃の温度範囲に適用される熱伝達媒体としての使用が記載されている。このような低い温度範囲は、平衡化および不均化の顕著な速度をもたらす可能性は低い。
独国特許出願公開第2754705号明細書 欧州特許第1473346号明細書 米国特許第4122109号明細書 米国特許第4193885号明細書 国際公開第2010/103103号 独国特許出願公開第102012211258号明細書 露国特許第2221826号明細書
The Dow Chemical Companyのパンフレット「SYLTHERM 800熱伝達流体−製品技術データ」(CH 153−046−E−1097、1997年10月)
本発明は、一般式Iの分枝状シロキサンを含む熱伝達流体を使用して、300℃から500℃の操作温度でシステムを操作する方法であって、
(RSiO1/2(SiO4/2 (I)
式中、
wは4から20の整数値を表し、
zは1から15の整数値を表し、
Rはメチルを表し、
ここで、
一般式Iの全シロキサンの割合の合計は、熱伝達流体全体に基づいて95質量%以上である、該方法を提供する。
(RSiO1/2単位および(SiO4/2単位は、それぞれM基およびQ基として知られている。
熱老化に付されたシロキサンは、不均化反応および比較的遅い可逆的転位過程を経て、温度および時間に依存する形で種々のシロキサン間の平衡状態を形成する。一定温度での経時的な物理的特性において得られる変化は、熱伝達媒体としてのシロキサンの適用に不利である。本発明は、両方の機構が、分枝状、即ち、Q含有シロキサンよりも直鎖状、即ち、主にDを含有するシロキサンではっきりと顕著であるという発見に基づいている。一般式Iのシロキサンおよびそれらの混合物は、経時的に実質的に不変の物理的特性を有する。
一般式Iのシロキサンの25℃の粘度は、全てRheoSense Inc.のμVISK粘度計を用いて測定して、好ましくは100mPa*s未満、より好ましくは20mPa*s未満、最も好ましくは10mPa*s未満である。
操作温度における熱伝達流体としての使用中の一般式Iのシロキサンの蒸気圧は、好ましくは100バール未満、より好ましくは50バール未満、最も好ましくは35バール未満である。
一般式Iのシロキサンは、その合成方法の結果として、OH(シラノール)、OR(アルコキシ;R=アルキル)、OC(O)R(カルボキシル;R=アルキル)およびハロゲンの形態のRも含むことができる。シラノール、アルコキシおよびハロゲン部分の割合は、好ましくは低く、より好ましくは0.5%未満である。好ましい実施形態では、シラノール、アルコキシおよびハロゲン部分は存在しない。
wは好ましくは15までの整数値を表す。
zは好ましくは1から5の整数を表す。
w+zは好ましくは50まで、特に20までの値を表す。
wが4から10の値を表し、zが1から4の値を表す混合物が好ましい。wが4から6の値を表し、zが1から2の値を表す混合物が特に好ましい。wが4を表し、zが1を表す分岐状シロキサンが特に好ましい。
一般式Iのシロキサンは、モル質量分布の単峰性、二峰性または多峰性の形態にあってもよく、同時にモル質量分布は狭くてもまたは広くてもよい。
熱伝達流体は、全て質量に基づいて、好ましくは1000ppm未満の水を含有し、より好ましくは500ppm未満の水を含有し、最も好ましくは200ppm未満の水を含有する。
一般式Iのシロキサンの密度、蒸気圧、粘度、熱容量および熱伝導率から選択される物理的特性が操作において変化する程度、より具体的には、これらの特性の全てが意図された使用の過程で変化する程度は、15%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
一般式Iのシロキサンは、文献で知られた合成方法または実施例に記載の新規合成を介して得ることができる。
一般式Iのシロキサンの混合物はまた、一般式Iの純粋なシロキサン、またはそのようなシロキサンの任意の所望の混合物が調製され、混合され、互いに任意の順序で、場合によっては繰り返して複数回、場合により交互にまたは同時に添加されることによって得ることができる。適切な方法である蒸留は一例であり、シロキサンまたはシロキサン混合物を再び除去することができる。一般式Iのシロキサンの組成は、一般式Iのシロキサンについて採用または除去される量によってこの方法において制御される。
本方法は、室温および周囲圧力で実施することができるが、高温または低温、さらには高圧または減圧で行うこともできる。
一般式Iのシロキサンおよびその混合物はさらに、適切なクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、カルボキシシランまたは前記シランの混合物を加水分解または共加水分解した後、塩化水素、アルコール、アンモニア、アンモニウム塩またはカルボン酸のような副生成物、および必要に応じて過剰の水を除去することにより得ることができる。場合により、得られたシロキサン混合物は、それに加えられるまたは適切な方法、例えば、蒸留によって除去されるシロキサンをさらに有することができる。この方法は、室温および周囲圧力で実施することができるが、高温または低温、さらには高圧または減圧で行うこともできる。一般式Iのシロキサンおよびその混合物の組成は、シランおよび/またはシロキサンについて使用される量とおそらくは再び除去される量の間の比によってこの方法において制御される。
一般式Iのシロキサンおよびその混合物は、一般式Iの純粋なシロキサンまたはそのようなシロキサンの任意の所望の混合物が、変化した組成のシロキサンおよびその混合物を得るために、平衡化および/または末端封鎖されることによってさらに得ることができる。この組成は、平衡組成に対応するかもしれないが、その必要はない。この方法は、周囲圧力で行うことができるが、高圧または減圧で実施されてもよい。前記平衡化は、触媒なしで、または均一もしくは不均一触媒、例えば酸もしくは塩基の存在下で行うことができる。その後、触媒は、失活されるか、またはシロキサンおよびその混合物から、例えば、蒸留もしくは濾過によって除去されてもよいが、その必要はない。シロキサン中のシラノール基を避けるために、これらは末端封鎖されていてもよい。該末端封鎖は、MeSi−X(X=Cl、OH、OM(M=金属)、H、OSiMe、NHSiMe)、Me−Y(Y=ハロゲン、OC(O)OMe、OS(O)OMe、M(M=金属)、OH)、CH=Nまたは該試薬の組み合わせとの反応による均一または不均一触媒、例えば、酸/ルイス酸の使用によって行うことができる。試薬を用いた末端封鎖は、触媒なしで、または均一もしくは不均一触媒、例えば、酸/ルイス酸の存在下で行うことができる。その後、触媒は、失活されるか、またはシロキサンおよびその混合物から、例えば、蒸留もしくは濾過によって除去されてもよいが、その必要はない。
シロキサンまたはシロキサン混合物を適切な方法、例えば蒸留によって再び除去することも可能である。一般式Iのシロキサンの組成は、一般式Iのシロキサンに対して使用され、場合により再び除去される量の比、温度、種類(開放または閉鎖システム)、ならびに平衡および/または末端封鎖反応の持続時間を介してこの方法において制御される。
上記の方法を組み合わせてもよい。これらは場合により1つ以上の溶媒の存在下で実施することができる。溶媒を使用しないことが好ましい。使用されるシラン、シラン混合物、シロキサンおよびシロキサン混合物は、シリコーン産業の標準製品であるか、または既知の文献の合成方法によって得ることができる。さらなる合成方法は、実施例に関連して記載される。
熱伝達流体は、その安定性を増加させるためにまたはその物理的特性に影響を及ぼすために、一般式Iのシロキサンに加えて、溶解または懸濁または乳化したナノ流体を含有することができる。金属の溶解化合物、例えばカルボン酸鉄は、フリーラジカル捕捉剤および酸化防止剤として作用して、熱伝達媒体の耐久性を向上させることができる。懸濁したナノ流体、例えば炭素または酸化鉄は、熱伝達媒体の物理的特性、例えば熱容量または熱伝導率を改善することができる。
一般式(I)の全シロキサンの割合の合計は、熱伝導流体全体に基づいて、好ましくは95質量%以上、より好ましくは98質量%以上、特には99.5質量%以上である。
熱伝達流体は、好ましくは、太陽熱装置、特にパラボラトラフおよびフレネル発電所における高温熱伝達媒体として使用される。それらはさらに、化学産業、ならびに金属、製薬および食品産業における熱伝達流体として、低温用の熱伝達流体として、ならびに熱エンジン、特に、排他的ではないが太陽熱エンジンにおける作動流体として有用である。熱伝達流体は、より具体的には、集中型太陽熱発電(CSP)の発電所で使用される。熱伝達流体は、好ましくは490℃まで、特に350℃から475℃、より好ましくは400℃から450℃の温度で使用される。200℃を超える温度では、あらゆる酸化的分解を抑制するために保護ガス雰囲気下での使用が好ましい。使用される保護ガスは、好ましくはヘリウム、アルゴンもしくはネオンのような希ガス、または窒素である。
上記式中の上記の記号は全て、それぞれの場合に互いに独立してその意味を有する。ケイ素原子は、全ての式において4価である。
以下の実施例において、特に断りのない限り、量およびパーセントは全て重量により、圧力は全て0.10MPa(絶対)であり、温度は全て20℃である。
一般的な作業技術、溶媒および化学薬品
合成は全てシュレンク条件下で行った。使用した保護ガスはアルゴン(99.998%、Westfalen AG)であった。使用したクロロシランは、ワッカー・ケミーAGまたはSigma−Aldrichから得、使用前に減圧下で分留し、保護ガス下で貯蔵した。使用された溶媒は、従来通り乾燥させ、活性モレキュラーシーブ(3Å、VWR)上およびアルゴン下で貯蔵した。使用した乾燥剤は、THF(テトラヒドロフラン)の場合ナトリウム/ジフェニルメタノン、およびメタノールの場合ナトリウムであった。他の試薬および溶媒は、全てABCR、Sigma−Aldrich、FlukaまたはVWRから入手し、特に明記しない限り、さらに精製することなく使用した。使用した水は完全にイオンを含まない。KD ScientificのKDS−200−CEシリンジポンプを計量添加に使用した。熱処理を実施するために、100mgのシロキサンを真空下で1.5mlの予め切れ目を付けたホウケイ酸ガラスアンプル(Wheatonから)中に溶かしたか、または1.5gのシロキサンを耐圧性の14ml鋼製フラスコ中に導入した。鋼製フラスコの充填は、MBraunの適切に装備されたグローブボックス(アルゴン)内で行われ、従来のロードロックシステムを介して全ての構成要素が取り込まれ、取り出された。フラスコをねじ蓋で閉じた。密閉用ペースト(WS 600、WEKEM製)を、ねじ山に対し追加の密閉補助材として使用した。グローブボックスからフラスコを取り出した後、スパナを使用して蓋の最終的な締め付けを行った。本発明による方法の効果を示すために、充填されたガラス製アンプルまたは鋼製フラスコを、Carbolite GmbHのCarbolite LHTオーブン中で種々の温度で貯蔵することによって、シロキサンの熱老化を行った。
サンプルを採取し、NMR分光法、ガスクロマトグラフィーまたは動的粘度法により分析した。NMR測定値(mol%)とGC測定値(GC面積%)の比較分析は非常に良好な一致を示しており、それがデータが実験セクションにおいて%で完全に報告されている理由である。
分析
核磁気共鳴スペクトルは、Bruker Avance I 360(H:360.1MHz、29Si:71.6MHz)分光計またはBruker Avance III HD 500(29Si:99.4MHz)分光計で、BBO 500MHz S2プローブヘッドを用いて記録した。化学シフトは、使用された重水素化溶媒(Euriso−top)の残留プロトンシグナルに対するδ値(ppm)(CDCl、δ=7.26ppm;CDCl、δ=7.24ppm)で報告する。29Siスペクトルに使用された内部基準は、テトラメチルシラン(29Si:δ=0.00ppm)であった。信号の多重度は、s(一重項)、t(三重項)およびq(四重項)と略記した。29Siスペクトルは、合成のモノマー生成物に対してはINEPTパルスシーケンスを使用し、合成のオリゴマー生成物に対しては逆ゲートパルスシーケンス(NS=3000;CDCl中のCr(acac)の4×10−2モル溶液500μl中のシロキサン150mg)を使用して報告した。Brukerのcryoprog1dソフトウェアパッケージを使用して、ガラスハンプ(glass hump)をスペクトルから除去した。Varian MS Saturn 2100 T(EI、70eV)質量分析計に連結したVarian GC−3900ガスクロマトグラフ(カラム:VF−5ms、30m×0.25mm×0.25μm、キャリアガス:ヘリウム、流速:1ml/分、インジェクタ:CP−1177、スプリット:1:50)上でGC/MS分析を行った。GC分析は、Varian GC−3900ガスクロマトグラフ(カラム:VF−200ms、30m×0.32mm×0.25μm、キャリアガス:ヘリウム、流速:1ml/分、インジェクタ:CP−1177、スプリット:1:50、検出器:FID 39Xl、250℃)を使用して行った。ElementarのVario EL分析器を用いて元素分析を行った。粘度は、RheoSense Inc.のμVISK粘度計を使用して25℃の温度で測定した。BuchiのB−580ボールチューブオーブンをクーゲルロールボールチューブ蒸留に使用した。報告された温度は、オーブンの内部温度に対応する。
D基およびT基含量の測定(29Si NMR)
BBO 500MHz S2プローブヘッド;逆ゲートパルスシーケンス(NS=3000);CDCl中のCr(acac)の4×10−2モル溶液500μl中のシロキサン150mgを用いた核磁気共鳴分光法(29Si NMR、Bruker Avance III HD 500(29Si:99.4MHz)分光計を用いて、不均化の程度(D基またはT基含量)を決定した。Brukerのcryoprog1dソフトウェアパッケージを使用して、スペクトルからガラスハンプを除去した。このとき、D値およびT値の積分を、S基(遊離シラン(例えば、MeSiまたはポリマー組み込み基CSi)、M基(鎖末端MeSiO1/2−またはCSiO1/2)、D基(鎖メンバー−MeSiO2/2−またはCSiO2/2)、T基(分岐点MeSiO3/2)およびQ基(架橋点SiO4/2)に対する積分値の全体の合計に対して設定して、それぞれ%Dおよび%Tを与えた。不均化により2M→S+Dおよび2D→M+Tの変換がもたらされる。従って、不均化の程度は、DMシステムから進行するT単位の割合と、TMシステムおよびQMシステムから進行するD単位の割合によって判断した。
合成
メチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(TM)(本発明ではない)
メチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(TM)は、EP1481979に記載されているように調製した。沸点:145℃、20ミリバール;H NMR(360.1MHz、CDCl):δ[ppm]=0.12(s、27H、(CHSiO1/2)、0.01(s、3H、CHSiO3/2);29Si NMR(71.6MHz、CDCl):δ[ppm]=7.6(s、(CHSiO1/2)、−64.0(s、CHSiO3/2);MS:m/z(%)=295.0(100)[M−CH];元素分析:C1030Siについての計算値(%):C 38.66、H 9.73;観測値:C 38.42、H 9.86;粘度:1.39mPa*s(25℃)。
MTシロキサンT1.2(本発明ではない)
隔壁およびガス出口を備えた、アルゴンで不活性化された1Lの2つ口シュレンクフラスコ中で、トリクロロメチルシラン50.0g(335mmol)およびクロロトリメチルシラン116g(1.07mol)をアセトニトリル400mlに溶解する。シリンジポンプを用いて、0.20ml/分および20℃で水56.0g(3.11mol)を激しく撹拌することによりかき混ぜながら添加する。添加が完了したら、反応溶液を20℃で2時間撹拌し、水168mlと混合し、メチルtert−ブチルエーテル(3×200ml)で抽出する。合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液150ml、水(3×200ml)および飽和塩化ナトリウム溶液50mlで中性まで洗浄し、硫酸ナトリウム(約40g)で乾燥させ、濾過する。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を5.00g(31.0mmol)のヘキサメチルジシラザンと混合し、20℃で12時間撹拌する。引き続いて揮発性化合物を減圧下(3・10−2ミリバール、25℃)で除去して、54.0gの生成物を無色油状物として得る。29Si NMR(99.4MHz、CDCl):M対T比1.2:1;粘度:6.73mPa*s(25℃)。
テトラキス(トリメチルシリルオキシ)シラン(QM
還流冷却器、温度計および撹拌機を備えた、アルゴンで不活性化された2Lの4つ口丸底フラスコに、649g(4.02mol)のヘキサメチルジシロキサンおよび64.0g(2.00mol)のメタノールを最初に入れ、次いで氷浴で10℃未満に冷却する。9.80g(100mmol HSO)の濃硫酸を15分間かけて添加し、続いて10℃で30分間撹拌する。次いで、テトラメチルオルトシリケート152g(999mmol)を30分間かけて加え、反応溶液を10℃で1時間撹拌する。105g(5.83mol)の水を加えた後、反応溶液を室温で3時間、次いで還流下で3時間撹拌する。反応溶液を500mlの1M重炭酸ナトリウム水溶液と混合し、20℃で10分間撹拌し、水相を分離する。有機相を水(3×200ml)で中性まで洗浄する。次いで、有機相を減圧下で脱溶媒し、残留物を真空で分留して、201g(522mmol、収率52.3%)の生成物を無色油状物として得る。沸点:180℃、42.0ミリバール;H NMR(360.1MHz、CDCl):δ[ppm]=0.10(s、36H、(CHSiO1/2);29Si NMR(71.6MHz、CDCl):δ[ppm]=8.5(s、(CHSiO1/2)、−104.7(s、SiO4/2);MS:m/z(%)=369.2(100)[M−CH];元素分析:C1236Siについての計算値(%):C 37.45、H 9.43;観測値:C 37.26、H 9.56;粘度:2.71mPa*s(25℃)。
ヘキサキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン(Q
工程1:ヘキサエトキシジシロキサンの合成
隔壁および還流冷却器を備えた、アルゴンで不活性化された500mlの2つ口シュレンクフラスコ中で、62.5g(300mmol)のテトラエチルオルトシリケート、1.35ml(74.9mmol)の水および1.25mlの6N塩酸を200mlのテトラヒドロフランに溶解し、3時間還流する。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を減圧下で分留して、3.80g(11.1mmol、収率7.33%)の生成物を無色油状物として得る。沸点:125℃、10.0ミリバール;H NMR(360.1MHz、CDCl):δ[ppm]=3.88(q、J(H、H)=7.0Hz、12H、OCHCH)、1.25(t、J(H、H)=7.0Hz、18H、OCHCH);29Si NMR(71.6MHz、CDCl):δ[ppm]=−88.6(s、(OEt)SiO1/2);MS:m/z(%)=297.1(100)[M−OCHCH];元素分析:C1230Siについての計算値(%):C 42.1、H 8.83;観測値:C 35.5、H 9.03。
工程2:ヘキサキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン(Q)の合成
還流冷却器を備えた25mlの丸底フラスコにヘキサエトキシジシロキサン1.71g(4.99mmol)およびトリメチルシリルアセテート4.16g(31.5mmol)を最初に入れ、710μlの濃塩酸と混合する。得られた反応溶液は約50℃まで熱くなる。反応溶液が20℃まで冷えたら、それをジエチルエーテル50.0mlと混合し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×50.0ml)および水(50.0ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム(約5g)で乾燥させ、ろ過する。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を15.0mlのメタノールと混合する。形成された沈殿物を濾別し、冷メタノールで洗浄し、昇華(60℃、0.02ミリバール)により精製して、670mg(1.10mmol、収率22.0%)の生成物を無色の固体として得る。H NMR(360.1MHz、CDCl):δ[ppm]=0.12(s、54H、(CHSiO1/2);29Si NMR(71.6MHz、CDCl):δ[ppm]=8.8(s、(CHSiO1/2)、−106.8(s、SiO4/2);MS:m/z(%)=591.2(100)[M−CH];元素分析:C1854Siについての計算値(%):C 35.6、H 8.96;観測値:C 35.55、H 9.07。
MQシリコーン油Q3.7
還流冷却器および滴下漏斗を備えた1Lの3つ口フラスコ中で、テトラクロロシラン20.0g(118mmol)をテトラヒドロフラン200mlに溶解する。200mlのテトラヒドロフラン中の63.7g(706mol)のトリメチルシラノールの溶液を2時間かけて添加する。得られた反応溶液を還流下で3時間および20℃で17時間撹拌する。500mlの1M重炭酸ナトリウム水溶液および500mlのジエチルエーテルを加え、得られた相を分離し、水相をジエチルエーテル(3×50.0ml)で抽出する。合わせた有機相を水で中性まで洗浄し、硫酸ナトリウム(約40g)で乾燥させ、濾過する。溶媒、過剰のトリメチルシラノールおよびヘキサメチルジシロキサンを減圧下で除去し、得られた残留物を5.00g(31.0mmol)のヘキサメチルジシラザンと混合し、20℃で12時間撹拌する。続いて揮発性化合物を減圧下(3・10−2ミリバール、25℃)で除去して、27.0gの生成物を無色油状物として得る。29Si NMR(99.4MHz、CDCl):M対Q比3.7:1;粘度:5.97mPa*s(25℃)。
熱処理:最小限の転位(平衡)を有するシロキサンおよびシロキサン混合物
[例1 ワッカーAK 5(D)(本発明ではない)の加熱]
1.5gのワッカーAK 5 MDシロキサン(粘度:25℃で5.33mPa*s)を鋼製アンプル中で7日間加熱する。
加熱前の低沸点物(M、MDM、D、D)(29Si NMR):0%
400℃での加熱後の低沸点物(M、MDM、D、D)(29Si NMR):13.4%
425℃での加熱後の低沸点物(M、MDM、D、D)(29Si NMR):13.4%
[例2 TM(本発明ではない)の加熱]
1.5gのTM MTシロキサン(粘度:25℃で1.39mPa*s)を鋼製アンプル中で7日間加熱する。
加熱前の低沸点物(M)(29Si NMR):0%
400℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):4.7%
425℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):4.9%
[例3 T1.2(本発明ではない)の加熱]
1.5gのT1.2 MTシロキサン(粘度:25℃で6.73mPa*s)を鋼製アンプル中で7日間加熱する。
加熱前の低沸点物(M)(29Si NMR):0%
400℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):7.1%
425℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):9.0%
[実施例4 QMの加熱]
1.5gのQM MQシロキサン(粘度:25℃で2.71mPa*s)を鋼製アンプル中で7日間加熱する。
加熱前の低沸点物(M)(29Si NMR):0%
400℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):0.1%
425℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):0.3%
[実施例5 Qの加熱]
100mgのQ MQシロキサンをガラス製アンプル中で7日間加熱する。
加熱前の低沸点物(M)(GC):0%
400℃での加熱後の低沸点物(M)(GC):0.1%
425℃での加熱後の低沸点物(M)(GC):0.2%
[実施例6 Q3.7の加熱]
1.5gのQ3.7 MQシロキサン(粘度:25℃で5.97mPa*s)を鋼製アンプル中で7日間加熱する。
加熱前の低沸点物(M)(29Si NMR):0%
400℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):0.3%
425℃での加熱後の低沸点物(M)(29Si NMR):0.4%
(実施)例1から6の比較は、本発明を示す(表1):TMシロキサン(例2および3)は、MDシロキサン(例1)と比較して転位の程度が顕著でないことを示しており、このことは、蒸気圧の増加および粘度の低下の主な原因となる非常により少ない低沸点物の形成をもたらす。QMシロキサン(実施例4から6)の場合、転位はほぼ完全に排除され、その結果、低沸点物はほとんど形成されない。
Figure 0006526821
転位がD単位の回避およびT単位の使用によって減少し、D単位およびT単位の回避ならびにQ単位の使用によってほとんど完全に排除されることが明らかである。その結果、熱伝達油の物理的特性、例えば、その粘度(表2に示されるように)または蒸気圧は、例えあったとしても、かなり小さくしか変化しない。
Figure 0006526821
その結果、熱伝達システムの操作中に追加の制御工学的要件、もしくは装置を設計および構築するための余分な資本的支出が必要とされず、またはこの期間にわたって装置の限られた有用性もしくは完全な非有用性さえも必要とされない。QMシロキサンのさらなる利点は、ワッカーAK 5のようなDMシロキサンと比較して、環状Dシロキサン(とりわけD4)が形成されないことであり、そのことは特に環境および安全性の工学的側面に関してかなり有利である。
熱処理:不均化が最小限のシロキサンおよびシロキサン混合物
[例7 ワッカーAK 5(本発明ではない)の加熱]
1.5gのワッカーAK 5 MDシロキサン(粘度:25℃で5.33mPa*s)を鋼製アンプル中で450℃で42日間加熱する。
加熱前の不均化生成物(T基)の割合(29Si NMR):0%
加熱後の不均化生成物(T基)の割合(29Si NMR):D開始比(D/M開始比=4/1)に対する標準化で4.9%および1.2%。
[実施例8 QMの加熱]
1.5gのQM MQシロキサン(粘度:25℃で2.71mPa*s)を鋼製アンプル中で450℃で42日間加熱する。
加熱前の不均化生成物(D基)の割合(29Si NMR):0%
加熱後の不均化生成物(D基)の割合(29Si NMR):M開始比(M/Q開始比=4/1)に対する標準化で1.9%および0.5%。
[実施例9 Q3.7の加熱]
1.5gのQ3.7 MQシロキサン(粘度:25℃で5.97mPa*s)を鋼製アンプル中で450℃で42日間加熱する。
加熱前の不均化生成物(D基)の割合(29Si NMR):0%
加熱後の不均化生成物(D基)の割合(29Si NMR):M開始比(M/Q開始比=3.7/1)に対する標準化で2.2%および0.6%。
(実施)例7から9の比較は、本発明を示す(表3):QMシロキサン(実施例8および9)は、不均化の程度がMDシロキサン(例7)と比較して顕著でないことを示し、その結果、鎖末端(M)、直鎖状の鎖メンバー(D)、分岐点(T)および架橋点(Q)の数の変化が少なくなり、その結果、熱伝達油の物理的特性、例えば、その蒸気圧または粘度は著しくより小さい程度しか変化しない。その結果、熱伝達システムの操作中に追加の制御工学的要件、もしくは装置を設計および構築するための余分な資本的支出が必要とされず、またはこの期間にわたって装置の限られた有用性もしくは完全な非有用性さえも必要とされない。不均化の程度の減少により、耐用年数が延び、熱伝達油の交換率が低下し、その結果、熱伝達システムの操作が著しくより経済的になる。不均化の割合が低いことは、熱伝達油がMDシロキサンよりも高い操作温度でも使用され得ることを意味し、その結果として、例えば太陽熱システムにおいてより高い熱伝達効率が達成される。これにより、熱エンジンの効率が著しく向上し、その操作がより経済的となる。
Figure 0006526821

Claims (7)

  1. 一般式Iの分枝状シロキサンを含む熱伝達流体を使用して、300℃から500℃の操作温度でシステムを操作する方法であって、
    (RSiO1/2(SiO4/2 (I)
    式中、wは4から20の整数値を表し、zは1から15の整数値を表し、Rはメチルを表し、
    ここで、一般式Iの全シロキサンの割合の合計は、熱伝達流体全体に基づいて95質量%以上である、該方法。
  2. wは4から10の値を表し、zは1から4の値を表す、請求項1に記載の方法。
  3. wは4を表し、zは1を表す、請求項1から2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 熱伝達流体は、一般式Iのシロキサンと共に、溶解または懸濁または乳化したナノ流体を含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 一般式Iの全シロキサンの割合の合計は、熱伝達流体全体に基づいて99.5質量%以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. システムは太陽熱装置である請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. システムは集中型太陽熱発電(CSP)の発電所である、請求項6に記載の方法。
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