JP2017197742A - クリヤーコート組成物 - Google Patents

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光子 北野原
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和義 松岡
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Keisuke Kojima
啓介 小嶋
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Abstract

【課題】硬くて耐久性を有する塗膜を形成するクリヤーコート組成物の提供。【解決手段】式(I)で表わされる官能基含有単量体及び式(II)で表わされるフッ素含有単量体を含有する単量体成分からなる官能基含有(メタ)アクリレート系重合体及び架橋剤を含有するクリアコート組成物。〔R1はH又はCH3;R2は水酸基を有するアルキル基、カルボキシル基を有するアルキル基、エポキシ基を有するアルキル基等〕(R3はフッ素原子を3〜8個有する炭素数1〜12のアルキル基)【選択図】なし

Description

本発明は、クリヤーコート組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば、乗用車、トラック、オートバイ、バスなどの自動車の車体の外板、自動車部品、電子機器、携帯電話、オーディオ機器などの家庭電気製品の外板などの被塗物、なかでも自動車の車体の外板および自動車部品などの被塗物に好適に使用することができ、形成される塗膜に深み感を与えるクリヤーコート組成物に関する。
クリヤーコート組成物は、例えば、自動車の車体の外板などに用いられる塗料として使用されている。傷および腐食に対する耐性を有し、貯蔵寿命が長いクリヤーコート組成物として、ポリエポキシド、複数のカルボキシル基を有するポリカルボン酸およびポリイソシアネートを含む酸エポキシ系のクリヤーコート組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、酸エポキシ系のクリヤーコート組成物は、透明性に優れているが、深み感に劣るという欠点がある。
また、前記酸エポキシ系のクリヤーコート組成物以外にも、良好な貯蔵性および耐腐食性を有するクリヤーコート組成物として、ポリウレタンプレポリマーおよび乾燥剤としてポリリン酸を含むポリウレタン系の塗料組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、ポリウレタン系の塗料組成物は、前記酸エポキシ系のクリヤーコート組成物と同様に透明性に優れているが、深み感に劣るという欠点がある。
したがって、近年、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成するクリヤーコート組成物の開発が待ち望まれている。
特開平10−298492号公報 特開平10−219189号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成するクリヤーコート組成物を提供することを課題とする。
本発明は、トップコートに用いられるクリヤーコート組成物であって、(A)式(I):
Figure 2017197742
〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水酸基、水酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基、エポキシ基、エポキシ基を有する炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜4であるヒドロキシアルキルオキシカルボニル基または式:
Figure 2017197742
(式中、nは3〜20の整数を示す)で表わされる基を示す〕
で表わされる官能基含有単量体および式(II):
Figure 2017197742
(式中、R1は前記と同じ、R3はフッ素原子を3〜8個有する炭素数1〜12のアルキル基を示す)
で表わされるフッ素原子含有単量体を含有する単量体成分を重合させてなる官能基含有(メタ)アクリレート系重合体、および(B)架橋剤を含有することを特徴とするクリヤーコート組成物に関する。
本発明のクリヤーコート組成物は、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成するという優れた効果を奏する。
本発明のクリヤーコート組成物は、前記したように、トップコートに用いられるクリヤーコート組成物であり、(A)式(I):
Figure 2017197742
〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水酸基、水酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基、エポキシ基、エポキシ基を有する炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜4であるヒドロキシアルキルオキシカルボニル基または式:
Figure 2017197742
(式中、nは3〜20の整数を示す)で表わされる基を示す〕
で表わされる官能基含有単量体および式(II):
Figure 2017197742
(式中、R1は前記と同じ、R3はフッ素原子を3〜8個有する炭素数1〜12のアルキル基を示す)
で表わされるフッ素原子含有単量体を含有する単量体成分を重合させてなる官能基含有(メタ)アクリレート系重合体、および(B)架橋剤を含有することを特徴とする。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味し、アクリレートおよびメタクリレートは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。また、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味し、アクリル酸およびメタクリル酸は、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
式(I)で表わされる官能基含有単量体は、得られる重合体に官能基を導入するために用いられる。官能基含有単量体が有する官能基としては、水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基が挙げられる。これらの官能基は、1分子中にそれぞれ単独で用いられていてもよく、1分子中に同一または異なる官能基が複数存在していてもよい。
式(I)で表わされる官能基含有単量体において、R1は、水素原子またはメチル基である。また、R2は、水酸基、水酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基、エポキシ基、エポキシ基を有する炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜4であるヒドロキシアルキルオキシカルボニル基または式:
Figure 2017197742
(式中、nは3〜20の整数を示す)で表わされる基である。炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。
式(I)で表わされる官能基含有単量体としては、例えば、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、アリルカルボン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド基の付加モル数が3〜20のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート〔例えば、日本乳化剤(株)製、商品名:MA−50A、MA−80A、MA−100A、MA−150MFなど〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの官能基含有単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
式(I)で表わされる官能基含有単量体のなかでは、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成する観点から、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートおよびエチレンオキサイド基の付加モル数が3〜20のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。これらの官能基含有単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、式(II)で表わされるフッ素原子含有単量体が用いられているので、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成することができる。
式(II)で表わされるフッ素原子含有単量体において、R1は、水素原子またはメチル基である。また、R3は、フッ素原子を3〜8個有する炭素数1〜12のアルキル基である。R3のなかでは、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成する観点から、フッ素原子を3〜8個有する炭素数2〜10のアルキル基が好ましく、フッ素原子を3〜8個有する炭素数2〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を3〜8個有する炭素数2〜8のアルキル基がさらに好ましく、フッ素原子を3〜8個有する炭素数2〜6のアルキル基がさらに一層好ましく、フッ素原子を3個有する炭素数2〜4のアルキル基が特に好ましい。
式(II)で表わされるフッ素原子含有単量体は、商業的に容易に入手することができる。商業的に容易に入手することができる式(II)で表わされるフッ素原子含有単量体としては、例えば、大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3F〔式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基、屈折率:1.361〕、商品名:ビスコート3FM〔式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基、屈折率:1.348〕、商品名:ビスコート4F〔式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を4個有する炭素数3のアルキル基、屈折率:1.363〕、商品名:ビスコート8F〔式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を8個有する炭素数5のアルキル基、屈折率:1.333〕、商品名:ビスコート8FM〔式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を8個有する炭素数5のアルキル基、屈折率:1.357〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
フッ素原子含有単量体は、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成する観点から、屈折率が1.33以上であるフッ素原子含有単量体であることが好ましく、屈折率が1.34以上であるフッ素原子含有単量体であることがより好ましい。
単量体成分における官能基含有単量体およびフッ素原子含有単量体の含有率は、後述する架橋剤が有する官能基およびその使用量などによって異なるので一概には決定することができないが、得られる官能基含有(メタ)アクリレート系重合体と当該架橋剤とを十分に反応させることにより、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成させる観点から、通常、官能基含有単量体の含有率は、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%であり、フッ素原子含有単量体の含有率は、好ましくは60〜95質量%、より好ましくは70〜95質量%、さらに好ましくは80〜95質量%である。
なお、本発明においては、単量体成分には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、官能基含有単量体およびフッ素原子含有単量体以外の他の単量体(以下、単に「他の単量体」という)が適量で含まれていてもよい。
前記他の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのN−置換(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリロニトリルなどの炭素−炭素不飽和二重結合を有する脂肪族(メタ)アクリル系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、tert−ブチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどの前記芳香環含有(メタ)アクリレート以外の芳香族単量体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの他の単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
単量体成分における他の単量体の含有率は、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成する観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
単量体成分を重合させる方法としては、例えば、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合法のなかでは、溶液重合法が好ましい。
単量体成分を溶液重合法によって重合させる場合には、例えば、重合開始剤を有機溶媒に溶解させ、得られた溶液を攪拌しながら単量体成分を当該溶液に添加することによって単量体成分を重合させることができるほか、単量体成分を有機溶媒に溶解させ、得られた溶液を撹拌しながら重合開始剤を当該溶液に添加することによって単量体成分を重合させることができる。
前記有機溶媒としては、例えば、酢酸ブチル、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル;トルエン、キシレンなどの炭化水素化合物;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。有機溶媒の量は、通常、単量体成分の濃度が15〜80質量%となるように調整することが好ましい。
単量体成分を重合させる際には、重合開始剤を用いることが好ましい。重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾイソブチロニトリル、アゾイソ酪酸メチル、アゾビスジメチルバレロニトリル、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ベンゾフェノン誘導体、ホスフィンオキサイド誘導体、ベンゾケトン誘導体、フェニルチオエーテル誘導体、アジド誘導体、ジアゾ誘導体、ジスルフィド誘導体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。重合開始剤の量は、特に限定されないが、通常、単量体成分100質量部あたり0.05〜20質量部程度であることが好ましい。
また、本発明においては、単量体成分を重合させる際には、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤は、通常、単量体成分と混合することによって用いることができる。連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリセロールなどのメルカプタン基含有化合物、次亜リン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの無機塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。連鎖移動剤の量は、特に限定されないが、通常、単量体成分100質量部あたり0.01〜10質量部程度であればよい。
単量体成分を重合させる際の重合反応温度および雰囲気については、特に限定がない。通常、重合反応温度は、60〜200℃程度である。重合反応時の雰囲気は、例えば、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気であることが好ましい。また、単量体成分の重合反応時間は、重合反応温度などによって異なるので一概には決定することができないが、通常、3〜20時間程度である。
以上のようにして単量体成分を重合させることにより、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が得られる。
官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の重量平均分子量は、クリヤーコート組成物の成膜性および塗布する際の作業性を考慮して、好ましくは1000〜500000、より好ましくは4500〜100000である。なお、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の重量平均分子量は、以下の実施例に記載の方法に基づいて測定したときの値である。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体と架橋剤を混合することにより、クリヤーコート組成物が得られる。なお、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を溶液重合法によって調製した場合には、当該溶液重合法によって得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を含有する反応溶液を用い、当該反応溶液と架橋剤とを混合することができる。
前記架橋剤の代表例として、熱硬化性架橋剤が挙げられる。熱硬化性架橋剤としては、例えば、メラミン樹脂、ポリイソシアネート、エポキシ基含有化合物、多価カルボン酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これら架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。これらのなかでは、メラミン樹脂、ポリイソシアネートおよびエポキシ基含有化合物が好ましく、ポリイソシアネートがより好ましい。
メラミン樹脂としては、例えば、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのメラミン樹脂は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、メチレンビスフェニルジイソシアネートなどの2官能イソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、2,4,6−トリオキソヘキサヒドロ−2,3,5−トリアジン−1,3,5−トリイルトリス(6,1−ヘキサンジイル)トリスイソシアナートなどの3官能イソシアネート、ポリオール変性ポリイソシアネートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのポリイソシアネートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
エポキシ基含有化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールジグリシジルエーテル、2官能反応型エポキシ樹脂〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカグリシロールED−503など〕、フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない、これらのエポキシ基含有化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、アジピン酸、ヘキサン−1,6−ジカルボン酸、フタル酸、アジピン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの2価カルボン酸およびその無水物、トリメリット酸およびその無水物、ピロメリット酸およびその無水物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多価カルボン酸は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
官能基含有(メタ)アクリレート系重合体と架橋剤との割合に関しては、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体または架橋剤の残存量を低減させる観点から、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)と当該官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基と反応する架橋剤の官能基の総量(モル)とのモル比〔官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)/架橋剤の官能基の総量(モル)〕は、化学量論的には1/1であるが、好ましくは1/3〜3/1、より好ましくは1/2〜2/1である。
また、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体(固形分)100質量部あたりの架橋剤の量は、クリヤーコート組成物に含まれている官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の種類、官能基数などに応じて適宜選択することが好ましい。官能基含有(メタ)アクリレート系重合体(固形分)100質量部あたりの架橋剤の量は、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成する観点から、好ましくは1〜60質量部、より好ましくは2〜40質量部、さらに好ましくは3〜30質量部である。
なお、クリヤーコート組成物の硬化性を向上させる観点から、当該クリヤーコート組成物には、硬化触媒が適量で含まれていてもよい。
前記硬化触媒としては、例えば、モノメチル錫酸、モノブチル錫オキシド、モノブチル錫ハイドロキシクロライド、モノブチル錫トリオクトエート、モノブチル錫酸、モノブチル錫トリス(2−エチルヘキソエート)、ブチル錫トリクロリド、ブチル錫トリメチレート、モノフェニル錫トリブロミド、ジメチル錫オキシド、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジブロミド、ジブチル錫ジクロリド、ジフェニル錫ジクロリド、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジチオール、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキソエート)、ジブチル錫スルフィド、ジフェニル錫スルフィド、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫オキシド、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジメトキシド、ジオクチル錫ジブトキシド、トリフェニル錫アセテート、ジフェニル錫ジクロリド、トリブチル錫クロリド、テトラ−n−ブチル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン、テトラ−n−ブチル−1,3−ジオクチルオキシジスタノキサン、テトラ−n−ブチル−1,3−ジラウリルオキシジスタノキサンなどの錫系硬化触媒;ジメチルベンジルアミン、エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、テトラメチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、1,4−ジエチルイミダゾール、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチル(2−ヒドロキシプロピル)アンモニウム、シクロヘキシルトリメチルアンモニウム、テトラキス(ヒドロキシメチル)アンモニウム、ジラウリルジメチルアンモニウム、トリオクチルメチルアンモニウムム、o−トリフルオロメチルフェニルトリメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩;対アニオンとして塩化物、臭素化物、炭酸塩または水酸化物を有する4級アンモニウム塩などのアミン系硬化触媒などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの硬化触媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの硬化触媒のなかでは、トリエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンおよびトリエチルアミンが好ましく、トリエチルアミンがより好ましい。
硬化触媒の量は、特に限定されないが、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部あたり、クリヤーコート組成物の硬化性を向上させる観点から、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、あまりにも多量に用いてもそれ以上の効果をあまり期待することができないことから、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下である。
また、本発明においては、クリヤーコート組成物の接着性を向上させるために、必要により、例えば、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランなどのシランカップリング剤を適量でクリヤーコート組成物に含有させてもよい。
本発明のクリヤーコート組成物は、前記各成分を混合することにより、容易に調製することができる。これらの成分は、例えば、適当な溶媒に適量で溶解させることにより、均一な組成となるように調製することができる。なお、この場合、溶媒の量は、クリヤーコート樹脂組成物におけるの固形分濃度が15〜80質量%程度となるように調整することが好ましい。
前記溶媒としては、例えば、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどの酢酸エステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。なお、これらの溶媒のなかでは、本発明のクリヤーコート組成物に対する溶解性などの観点から、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびジエチレングリコールジメチルエーテルアセテートが好ましい。
前記各成分を混合する順序およびクリヤーコート組成物の溶液におけるクリヤーコート組成物の濃度には特に限定がなく、本発明のクリヤーコート組成物の用途、塗布方法などに応じて適宜選択することが好ましい。通常、クリヤーコート組成物の溶液におけるクリヤーコート組成物の濃度は、塗工性を高める観点および塗膜が厚くなりすぎないようにする観点から、15〜80質量%程度であることが好ましい。
また、本発明のクリヤーコート組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、例えば、顔料、染料などの着色剤、水性樹脂、レオロジーコントロール剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが含まれていてもよい。
本発明のクリヤーコート組成物の塗布方法としては、例えば、スプレー法、スピンコート法、ロールコーター法などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明のクリヤーコート組成物を塗布することができる被塗物に用いられる素材としては、例えば、鉄、アルミニウム、真鍮、銅、ブリキ、ステンレス鋼、亜鉛メッキ鋼、亜鉛−アルミニウム合金、亜鉛−ニッケル合金、亜鉛−鉄合金などの亜鉛系合金などの金属;ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、エポキシ樹脂などの樹脂;ガラス、モルタル、セメント、コンクリートなどの無機材料;木材;紙、織布、不織布などの繊維などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの素材のなかでは、本発明においては、金属および樹脂が好ましい。
本発明のクリヤーコート組成物を被塗物に塗布し、形成された塗膜を加熱乾燥させることができる。形成された塗膜の加熱乾燥は、例えば、塗膜を60〜170℃の温度で10〜40分間塗膜を加熱することによって行なうことができる。
また、形成された塗膜の乾燥後の厚さは、15〜60μm程度に調整することが好ましい。本発明のクリヤーコート組成物を用いた場合には、このように膜厚の塗膜を形成することができるという利点を有する。
以上説明したように、本発明のクリヤーコート組成物は、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性を有する塗膜を形成するとともに、さらに厚膜に塗布することができることから、例えば、乗用車、トラック、オートバイ、バスなどの自動車の車体の外板、自動車部品、電子部品、携帯電話、オーディオ機器などの家庭電気製品の外板などの被塗物、なかでも自動車の車体の外板および自動車部品などの被塗物に好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
製造例1
カチオンを電着した鋼板上に中塗り塗料〔日本ペイント(株)製、商品名:オルガーP−5U〕を乾燥後の塗膜の厚さが30μmとなるように塗布し、140℃の雰囲気中で20分間加熱した後、形成された塗膜上に黒色に着色されたベース塗料〔日本ペイント(株)製、商品名:アクアレックスAR2100〕を乾燥後の塗膜の厚さが10μmとなるように塗布し、80℃の雰囲気中で10分間加熱することにより、被塗物Aを作製した。
製造例2
ポリプロピレン製樹脂板の表面を洗浄し、脱脂した後、プライマー〔日本ビー・ケミカル(株)製、品番:RB116〕を乾燥後の塗膜の厚さが10μmとなるように塗布し、80℃の雰囲気中で10分間加熱した後、形成された塗膜上に黒色に着色されたベース塗料〔日本ビー・ケミカル(株)製、品番:R301〕を乾燥後の塗膜の厚さが10μmとなるように塗布し、80℃の雰囲気中で10分間加熱することにより、被塗物Bを作製した。
実施例1
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
なお、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価、酸価、エポキシ当量および重量平均分子量は、以下の方法に基づいて測定した。
〔水酸基価〕
JIS−K1557に基づいて測定した。
〔酸価〕
JIS−K5601に基づいて測定した。
〔エポキシ当量〕
JIS−K7147に基づいて測定した。
〔重量平均分子量〕
テトラヒドロフランを展開溶媒とし、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー〔(株)東ソー製、品番:HLC−8320GPC〕で測定した。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性として、透明性、深み感、塗膜の硬さおよび塗膜の耐久性を以下の方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
(1)透明性
試験片の塗膜の透明性を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて透明性を評価した。
(評価基準)
◎:塗膜が透明である。
○:塗膜がわずかに白色に着色されているが透明である。
△:塗膜がやや白色に着色されているが透明である。
×:塗膜が白色に着色されており、不透明である。
(2)深み感
試験片の塗膜を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて深み感を評価した。
(評価基準)
◎:60度の角度から塗膜を見たとき、下地の色がくっきり濃く見える。
○:60度の角度から塗膜を見たとき、下地の色が濃く見える。
△:60度の角度から塗膜を見たとき、下地の色に艶が出て薄白く見える。
×:60度の角度から塗膜を見たとき、下地の色に艶が出て白く見える。
(2)塗膜の硬さ
JIS K5600−5−4「引っかき硬度(鉛筆法)」に準拠し、被塗物Aの表面に形成された塗膜の鉛筆硬度を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:鉛筆硬度がHB以上である。
○:鉛筆硬度が2B〜Bである。
△:鉛筆硬度が4B〜3Bである。
×:鉛筆硬度が5B以下である。
(3)塗膜の耐久性
幅100mm×長さ100mm×厚さ1mmのガラス板に乾燥後の塗膜の厚さが20μmとなるようにクリヤーコート組成物をスプレーで塗布し、120℃で1時間乾燥させ、試験板を作製した。
次に、試験板にサンシャインウェザーメーター〔スガ試験機(株)製、品番:S80HB〕で塗膜側から紫外線(照射線量:255W/m2、波長:300〜700nm)を1000時間照射した。
〔外観〕
紫外線照射後の試験板のガラス面の状態を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:紫外線を照射した後の試験板の外観は、試験前の試験板と対比して変化が認められない。
×:紫外線を照射した後の試験板の外観は、試験前の試験板と対比して白濁が認められる。
〔光線透過性〕
紫外線の照射前後の試験板のガラス面における全透過率をヘイズメーター〔(株)村上色彩技術研究所、品番:HM−150〕で測定し、式:
〔全透過率の低下率(%)〕
=[〔100−紫外線照射後の全透過率(%)〕÷〔紫外線照射前の全透過率(%)〕]
×100
に基づいて全透過率の低下率を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:全透過率の低下が10%未満である。
○:全透過率の低下が10%以上20%未満である。
△:全透過率の低下が20%以上30%未満である。
×:全透過率の低下が40%以上である。
実施例2
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3F、式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例3
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート8F、式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を8個有する炭素数5のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例4
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、ヒドロキシブチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例5
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、ヒドロキシブチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とメチル化メラミン樹脂〔(株)三和ケミカル製、品番:MW―30M〕の官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにメチル化メラミン樹脂を混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例6
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、グリシジルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基としてエポキシ基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体のエポキシ当量は4700g/当量、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジメチルベンジルアミン1.0質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とアジピン酸の官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにアジピン酸を混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例7
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、メタクリル酸10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基としてカルボキシル基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の酸価は20mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジメチルベンジルアミン1.0質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)と2官能反応型エポキシ樹脂〔(株)ADEKA製、商品名:アデカグリシロールED−503〕の官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるように2官能反応型エポキシ樹脂〔(株)ADEKA製、商品名:アデカグリシロールED−503〕を混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例8
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕95質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は5mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例9
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、ヒドロキシブチルアクリレート20質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕80質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は20mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
実施例10
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、ポリエチレングリコールモノメタクリレート〔日本乳化剤(株)製、商品名:MA−50A〕20質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート3FM、式(II)において、R1がメチル基、R3がフッ素原子を3個有する炭素数2のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕80質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は35mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
比較例1
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート13F、式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を13個有する炭素数8のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
比較例2
攪拌装置、窒素ガス導入管、冷却管、温度計および連続滴下用の滴下ロートを備えた反応容器内に酢酸ブチル230質量部を入れ、窒素ガスを反応容器内に導入しながら撹拌下で80℃まで昇温させた。
次に、80℃の温度を維持しながら反応容器内にアゾビスイソブチロニトリル10質量部を添加し、当該アゾビスイソブチロニトリルを反応容器内の内容物に溶解させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート10質量部およびフッ素原子含有単量体〔大阪有機化学工業(株)製、商品名:ビスコート17F、式(II)において、R1が水素原子、R3がフッ素原子を17個有する炭素数10のアルキル基であるフッ素原子含有単量体〕90質量部を3時間かけて反応容器内に滴下させた。滴下終了後、反応容器の内容物を80℃で4時間維持することにより、官能基として水酸基を有する官能基含有(メタ)アクリレート系重合体を得た。得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体の水酸基価は10mgKOH/g、重量平均分子量は6000であった。
次に、前記で得られた官能基含有(メタ)アクリレート系重合体100質量部とジブチル錫ジラウレート0.5質量部とを混合し、官能基含有(メタ)アクリレート系重合体が有する官能基の総量(モル)とヘキサメチレンジイソシアネートの官能基の総量(モル)とのモル比が1:1となるようにヘキサメチレンジイソシアネートを混合することにより、クリヤーコート組成物を得た。
前記で得られたクリヤーコート組成物を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
比較例3
従来の塗料として、スチレン−アクリル酸共重合体および水添ビスフェノールAからなる酸エポキシ系塗料を用いた。
前記酸エポキシ系塗料を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
比較例4
従来の塗料として、スチレン−アクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体およびヘキサメチレンジイソシアネートからなるウレタン系塗料を用いた。
前記酸ウレタン系塗料を前記で得られた被塗物Aまたは被塗物Bに乾燥後の厚さが30μmとなるように塗布し、塗膜が形成されたフィルムを100℃の恒温槽内に20分間入れて乾燥させることにより、試験片を作製した。得られた試験片を用い、クリヤーコート組成物の物性を実施例1と同様にして評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2017197742
表1に示された結果から、各実施例で得られたクリヤーコート組成物は、透明性および深み感に優れ、硬くて耐久性に優れた塗膜を形成するものであることがわかる。
本発明のクリヤーコート組成物は、例えば、乗用車、トラック、オートバイ、バスなどの自動車の車体の外板、自動車部品、電子機器、携帯電話、オーディオ機器などの家庭電気製品の外板などの被塗物、なかでも自動車の車体の外板および自動車部品などの被塗物に好適に使用することが期待されるものである。

Claims (1)

  1. トップコートに用いられるクリヤーコート組成物であって、(A)式(I):
    Figure 2017197742
    〔式中、R1は水素原子またはメチル基、R2は水酸基、水酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、カルボキシル基を有する炭素数1〜4のアルキル基、エポキシ基、エポキシ基を有する炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基の炭素数が1〜4であるヒドロキシアルキルオキシカルボニル基または式:
    Figure 2017197742
    (式中、nは3〜20の整数を示す)で表わされる基を示す〕
    で表わされる官能基含有単量体および式(II):
    Figure 2017197742
    (式中、R1は前記と同じ、R3はフッ素原子を3〜8個有する炭素数1〜12のアルキル基を示す)
    で表わされるフッ素原子含有単量体を含有する単量体成分を重合させてなる官能基含有(メタ)アクリレート系重合体、および(B)架橋剤を含有することを特徴とするクリヤーコート組成物。
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