JP6701879B2 - 硬化性組成物、硬化物及び積層体 - Google Patents
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Description
び積層体を提供することにある。
成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体であって、エポキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体の当該エポキシ基に不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物を反応させて当該(メタ)アクリル系重合体に不飽和二重結合を導入したもの
成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体
工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及び積層体を提供される。また、本発明の硬化性組成物より得られる硬化物は、情報電子材料、家電、内装・外装用の建装材、自動車等の各種部材等で用いられる転写フィルム、特には加飾フィルムとして有用である。
本発明の硬化性組成物は、下記成分(A)及び成分(B)を含み、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40であるものである。
成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体
成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体
本発明に用いる成分(A)の重合体は、重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000であり、不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/g、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであるものであれば特に制限されない。
後掲の実施例に示す。
トを例示することができる。その中で3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートが硬度等、硬化性組成物の硬化物の物性の面から好ましい。
アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及び水酸基を有する化合物としては例えば、前記方法〔4〕において挙げた化合物と同様のものを用いることができる。
クトキシ(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアロキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
本発明に用いる成分(B)の重合体は、電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000であれば特に制限されない。
)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等をカチオン化剤によりカチオン化して得られる4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリルモノマー等が挙げられる。これらの中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート 四級化物が好ましい。
本発明の硬化性組成物は、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40で含む。成分(B)の含有量が下限より少なくなると、硬化性組成物の耐ブロッキング性、延伸性が損なわれ、上限より多くなると、耐擦傷性、耐汚染性、耐擦傷性が損なわれる。これらの物性をより良好なものとする観点から、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)は、好ましくは90/10〜70/30である。
本発明の硬化性組成物は、有機溶媒を含み、固形分濃度が5〜95重量%である。固形分濃度が5重量%以上であることが、硬化性組成物の意図しない硬化反応(ゲル化等)を防ぐために必要であり観点から好ましく、また、95重量%以下であることが塗工性の観点から好ましい必要である。これらの観点から固形分濃度は、より好ましくは10重量%以上であり、より更に好ましくは20重量%以上であり、また、より好ましくは90重量%以下であり、より更に好ましくは85重量%以下であり、更に特に好ましくは80重量%以下である。なお、本発明において、「固形分」とは溶媒を除いた成分を意味するものであり、固体の成分のみならず、半固形や粘稠な液状物のものをも含むものとする。
−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素系剤媒;トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アニソール、フェネトール等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線による硬化性を向上させるために、重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、更に、平均一次粒子径が1μm以下の無機粒子を含有することが好ましい。このような無機粒子を含有することにより、硬度、アンチブロッキング性が更に優れたハードコート層を形成し得る硬化性組成物を得ることができる。
は1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[平均一次粒子径(nm)]=6,000/〔[比表面積(m2/g)]
×[密度(g/cm3)]〕
本発明の硬化性組成物は、本発明の効果を著しく阻害しない範囲において、更に、前記成分(A)及び成分(B)以外の成分、また、必要に応じて用いられる有機溶媒、重合開始剤、無機粒子以外の成分(本発明において、「その他の成分」と称することがある。)を含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、光増感剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、充填剤、シランカップリング剤、活性エネルギー線反応性化合物(本発明の成分(A)、成分(B)を除く。)、帯電防止剤、有機顔料、スリップ剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、消泡剤、酸化防止剤及びその他の添加剤等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物の製造方法は特に制限されないが、例えば、成分(A)、(B)
及び必要により適宜、有機溶媒、その他の成分等を混合することにより得ることができる。各成分の混合に際しては、ディスパーザー、撹拌機等で均一に混合することが好ましい。
本発明の硬化性組成物に活性エネルギー線や熱によって硬化させることにより、本発明の硬化性組成物が硬化した硬化物を得ることができる。特に、本発明の硬化性組成物を基材の上で硬化させることにより、積層体を得ることができる。また、このように、本発明の硬化性組成物を基材の上等に塗布し、フィルム状に硬化させることで、ハードコートフィルム(ハードコート層)を得ることができる。また、基材として他の樹脂フィルム上に本発明の硬化性組成物を塗布し、硬化させてハードコートフィルムを成形することで、他の樹脂フィルム上にハードコートフィルムを積層してなるフィルム積層体が得られる。なお、本発明において、「塗布」とは一般的に「塗工」と呼ばれるものも含む概念として用いることとする。
本発明によれば、硬化性組成物の相溶性を良好なものとしながら、半硬化時塗膜が耐ブロッキング性、3次元加工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及び積層体が提供される。また、本発明の硬化性組成物より得られる硬化物は、高硬度で、耐ブロッキング性に優れるため、転写フィルム用の硬化性組成物として好適に用いることができる。例えば情報電子材料や家電、内装・外装用の建装材、自動車等の各種部材等に有効に適用することが可能である。特に、本発明の硬化性組成物より得られる硬化物は、これをトップコート層とする加飾フィルムとして有用である。
以下の実施例及び比較例における、成分(A)及び成分(B)、半硬化時の塗膜、並びに硬化膜の物性の評価方法は以下の通りである。
1−1)成分(A)及び成分(B)の重量平均分子量(Mw)
GPC(東ソー社製「HLC−8120GPC」)で、溶媒にテトラヒドロフラン(THF)、標準サンプルにポリスチレン、カラムにTSKgel superH3000+H4000+H6000を使用して、送液速度0.5mL/分、カラムオーブン温度40℃にて、成分(A)及び成分(B)の重量平均分子量、(GPC測定値)を測定した。
不飽和二重結合濃度は、反応に寄与せず重合体中に残存する不飽和二重結合数(mmol)を重合体の構成成分の総量(g)で除して算出した。
水酸基濃度は、反応に寄与せず、または反応して生成して重合体中に残存する水酸基数(mmol)を重合体の構成成分の総量(g)で除して算出した。
2−1)相溶性(液外観)
成分(A)と成分(B)を実施例の配合に従って固形分30重量%となる様に混合し、1日静置した後の溶液の状態について、目視にて以下の基準で評価した。
○:分離や白濁の状態が無く、透明である
△:明らかな分離の状態は確認されないが、白濁している
×:明らかな分離の状態が確認される
3−1)耐ブロッキング性
後述する製膜方法Iで得られたポリエチレンテレフタレート上に積層された半硬化時塗膜の表面にポリエチレンテレフタレートフィルム(未処理タイプ)を重ね合わせ、100g/cm2の荷重を50℃下で16時間かけ、硬化膜とポリエチレンテレフタレートフィルムの裏面とをブロッキングさせた。除荷後、重ね合わせたフィルムを勢い良く剥離した時の状況より以下の基準で評価した。
◎:剥離時に音がせず、剥離したフィルムに痕は残らなかった。
○:剥離時わずかに剥離に伴う音がするものの、痕は残らなかった。
×:剥離時バリバリと剥離に伴う音が生じ、樹脂の凝集破壊による痕が残った。
後述する製膜方法IIの硬化膜を10mm幅に切断し、引張荷重測定機((株)イマダ製「MX2−500N」)を用いて、温度140℃、引張速度40mm/分、チャック間距離40mmの条件で延伸して破断伸度を測定し、以下の基準で評価した。
◎:伸び100%以上
○:伸び50%以上100%未満 ×:伸び50%未満
4−1)塗膜外観
後述する製膜方法IIIで得られたポリエチレンテレフタレート上に積層された硬化膜の塗膜外観を、目視にて以下の基準で評価した。
○:均一な膜厚で、塗膜表面に異物、皺、ユズ肌等の異常が見られない
△:積層体の角度を変えたり、光を当てて凝視すると、塗膜表面に異物、皺、ユズ肌等の異常が見られる
×:塗膜表面に異物、皺、ユズ肌等の異常が見られる
後述する製膜方法IIIで得られたポリエチレンテレフタレート上に積層された硬化膜
について、スチールウールによる摩耗試験前に測定したヘーズ値をH1とした。一方、23℃、55%RHの雰囲気下、日本スチールウール(株)製スチールウール(#0000)に100gf(面積4cm2あたり)の錘を載せ、硬化膜面を学振磨耗試験機(東洋精機製)で10往復擦り、直後に測定したヘーズ値をH2とした。H2とH1との差(ΔH(ΔH=H2−H1))を求めて、以下の基準で評価した。なお、上記において、ヘーズ値は、ヘーズメーター(村上色彩技術研究所(株)社製「HAZE METER HM−65W」)を用いて、JIS K7105に準拠して測定した。
◎:ΔH≦2.0
○:2.0<ΔH≦4.0
△:4.0<ΔH≦4.0
×:6.0<ΔH
以下の実施例及び比較例において用いた原料及び溶媒とその略称は以下の通りである。
MEK:メチルエチルケトン
IPA:イソプロピルアルコール
PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
GMA:グリシジルメタクリレート(日油製 商品名「ブレンマー(登録商標)GH」)MMA:メチルメタクリレート(三菱レイヨン製 商品名「アクリエステル(登録商標)M」)
EA:エチルアクリレート
AA:アクリル酸
DMMA−Q:ジメチルアミノエチルメタクリレート 四級化物(共栄社化学製 商品名「ライトエステル(登録商標)DQ−100」)
MEK−ST:メチルエチルケトン(MEK)分散コロイダル(シリカゾル平均一次粒子径:15nm(カタログ値)、シリカ固形分:30質量%)(日産化学工業社製 商品名「MEK−ST」)
A−1:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、PGM150.0g、GMA98.0g、MMA1.0g、EA1.0g、メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.9g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0gを入れ、65℃で3時間反応させた。その後、更に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを加えて3時間反応させた後、PGM199.3gとp−メトキシフェノール0.45gとを加え100℃まで加熱した。次に、AA49.7g、及びトリフェニルホスフィン3.08gを添加して、110℃で6時間反応させることで、アクリロイル基、メトキシシリル基及び水酸基を有する、重量平均分子量(Mw)12,000で不飽和二重結合濃度4.6mmol/g、水酸基濃度4.6mmol/gの(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得た(固形分:30重量%)。以下、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体を「A−1」と表記する。
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体「A−1」100g(固形分:30g)、MEK−ST33.3g、アセチルアセトンアルミニウム0.027g、及び水0.033gを入れ、70℃で4時間反応させることで、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体「A−1」によりコロイダルシリカが修飾された、重量平均分子量(Mw)12,000で不飽和二重結合濃度3.5mmol/g、水酸基濃度3.5mmol/g、シリカ粒子含有量が25重量%の(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体表面修飾シリカ粒子を得た(固形分:30重量%)。この(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体表面修飾シリカ粒子を「A−2」と表記する。
a−1:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、PGM150.0g、GMA69.0g、MMA30.0g、EA1.0g、メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.9g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0gを入れ、65℃で3時間反応させた。その後、更に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを加えて3時間反応させた後、PGM165.0gとp−メトキシフェノール0.45gとを加え100℃まで加熱した。次に、AA35.0g、及びトリフェニルホスフィン3.08gを添加して、110℃で6時間反応させることで、アクリロイル基、メトキシシリル基及び水酸基を有する、重量平均分子量(Mw)12,000で不飽和二重結合濃度3.60mmol/g、水酸基濃度3.6mmol/gの(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得た(固形分:30重量%)。以下、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体を「a−1」と表記する。
B−1:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、MMA388.0g、DMMA−Q12.0g、MEK432.0g、IPA120.0gを入れ、75℃まで昇温した。昇温後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0gをMEK16.0gに溶解した液を添加した。同じ溶液を1時間後および2時間後の2回添加し、最後の添加から3時間重合を続け、重量平均分子量(Mw)15,000で不飽和二重結合濃度0.0mmol/g、極性基である4級アンモニウム塩基を含有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得た(固形分:40重量%)。以下、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体を「B−1」と表記する。
カルボキシル基含有アクリル系重合体(重量平均分子量10,000(カタログ値))
東亞合成社製 商品名「ARUFON(登録商標)UC−3000」
水酸基含有アクリル系重合体(重量平均分子量14,000(カタログ値))東亞合成社製 商品名「ARUFON(登録商標)UH−2170)
b−1:
アクリル系ポリマー(極性基を有さないもの)(重量平均分子量8,000(カタログ値))
東亞合成社製 商品名「ARUFON(登録商標)UP−1170」
メチルアクリレート・メチルメタクリレート共重合体(極性基を有さないもの)(重量平
均分子量76,000(実測値))
クラレ社製 商品名「パラペット(登録商標)GF」
Irg184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製「イルガキュア(登録商標)184」)
<実施例1>
フラスコに、成分(A)として、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体(A−1)(固形分:30重量%)を80.0g、成分(B)として、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体(B−1)(固形分:40重量%)を15.0g、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製「イルガキュア(登録商標)184」)を0.75g加え、更に固形分濃度が30重量%になる様にMEKを加えて硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物を用いて前記1−1)の方法にて相溶性を評価した。得られた結果を表−1に示す。
硬化性組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターで塗工して塗膜を形成した後、100℃で1分間乾燥させ、高圧水銀ランプ(東芝ハリソン社製「トスキュア752」)を用いて、積算照射量15mJ/cm2(波長315〜380nm)の紫外線を乾燥塗膜に照射した、23℃で1日養生して膜厚約5μmの硬化膜がポリエチレンテレフタレート上に積層された積層体を得た。得られた積層体について、前記3−1)の評価を行った。得られた結果を表−1に示す。
硬化性組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム(易成型タイプ)上にバーコーターで塗工して塗膜を形成した後、100℃で1分間乾燥させ、高圧水銀ランプ(東芝ハリソン社製「トスキュア752」)を用いて、積算照射量15mJ/cm2(波長315〜380nm)の紫外線を乾燥塗膜に照射し、更に23℃で1日養生して膜厚約5μmの硬化膜がポリエチレンテレフタレート(易成型タイプ)上に積層された積層体を得た。得られた積層体について、前記3−2)の評価を行った。得られた結果を表−1に示す。
硬化性組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターで塗工して塗膜を形成した後、100℃で1分間乾燥させ、高圧水銀ランプ(東芝ハリソン社製「トスキュア752」)を用いて、積算照射量500mJ/cm2(波長315〜380nm)の紫外線を乾燥塗膜に照射し、更に23℃で1日養生して膜厚約5μmの硬化膜がポリエチレンテレフタレート上に積層された積層体を得た。得られた積層体について、前記4−1)、4−2)の評価を行った。これらの結果を表−1に示す。
表−1に示すように硬化性組成物の組成を変更した以外は実施例1と同様に実施した。各評価項目について得られた結果を表−1に示す。
表−1に示した結果より、実施例1、5と比較例3、4、6のそれぞれを対比すると以下のことがわかる。まず、比較例3、4は、それぞれ実施例1、5と同一の成分(A)を使用して成分(B)を使用しない例であるが、実施例1、5と比較して架橋反応が進行し
過ぎて、それに伴い延伸性が悪かった。更に比較例3に関しては、実施例1と比較して造膜性も低く、耐ブロッキング性も悪かった。次に比較例6は、実施例1、5と同一の成分(B)を使用して成分(A)を使用しない例であるが、実施例1、5と比較して硬化後の架橋度が不足しており、耐擦傷性が悪かった。
Claims (12)
- 下記成分(A)及び成分(B)を含み、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40である硬化性組成物。
成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体であって、エポキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体の当該エポキシ基に不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物を反応させて当該(メタ)アクリル系重合体に不飽和二重結合を導入したもの
成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体 - 成分(A)が(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系重合体である請求項1に記載の硬化性組成物。
- 成分(B)の不飽和二重結合濃度が0である請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
- 成分(B)の極性基が水酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム基から選ばれる少なくとも1つである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 成分(B)が(メタ)アクリル系重合体である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の硬化性組成物が硬化した硬化物。
- 請求項6に記載の硬化物からなる加飾フィルム。
- 基材上に請求項6に記載の硬化物が形成されている積層体。
- 請求項6に記載の硬化物が延伸されている硬化フィルム。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の硬化性組成物を基材上に塗布する工程、該硬化性組成物を半硬化させて半硬化物を得る工程、該半硬化物を延伸して延伸膜を得る工程、該延伸膜を完全硬化させる工程を経る、硬化フィルムの製造方法。
- 前記半硬化物を得る工程を5〜100mJの紫外線照射により行う、請求項10に記載の硬化フィルムの製造方法。
- 前記完全硬化させる工程を150〜10,000mJの紫外線照射により行う、請求項10又は11に記載の硬化フィルムの製造方法。
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