JP2017179081A - 硬化性組成物、硬化物及び積層体 - Google Patents

硬化性組成物、硬化物及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】相溶性が良好であり、半硬化時の塗膜が耐ブロッキング性、3次元加工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及び積層体を提供する。【解決手段】下記成分(A)及び成分(B)を含み、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40である硬化性組成物による。成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物並びに該硬化性組成物を用いた硬化物及び積層体に関する。より詳細には本発明は、相溶性が良好であり、半硬化時の塗膜が耐ブロッキング性、3次元加工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化時の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及び積層体に関する。
一般に、プラスチック製品、例えば、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、アセチルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリプロピレン(PP)樹脂等は、軽量性、易加工性、耐衝撃性等に優れているために種々の用途に使用されている。しかしながら、これらプラスチック製品は表面硬度が低いため傷が付きやすく、耐擦傷性が要求される分野での使用は困難なものとなっている。このため、これらのプラスチック製品には、硬度を高め、耐擦傷性(耐傷付性)を付与するハードコート材が求められている。更に、これらのプラスチック製品の表面にハードコート処理を行う場合、ハードコート材をプラスチック製品(以下、ハードコート材が最終的に形成されるべき物品を「成形物」と称することがある。)の表面に直接塗布するのではなく、一旦基材に塗布して基材上にハードコート材の塗膜を形成して積層体を得る方法、更には必要に応じて印刷層、接着層の塗布等の加工を経て、ハードコート材を基材からプラスチック製品の表面に積層する方法等が広く利用されている。
これらのような方法に用いるハードコート材として、活性エネルギー線の照射によって短時間で硬化するラジカル重合型のウレタン(メタ)アクリレートを含む硬化性組成物は、耐擦傷性、耐薬品性、耐汚染性等に優れた皮膜や成形品を提供することから、各種表面加工分野及び注型成形品用途に広く用いられている。
上記のような積層体に適用し得る硬化性組成物として、特許文献1には側鎖にラジカル重合性不飽和基を有する熱可塑性樹脂と6官能以上の(メタ)アクリレートとを含む光硬化性組成物が開示されている。また、特許文献2にはアクリルアクリレート系オリゴマーとウレタンアクリレート系オリゴマーとを含む硬化性組成物が開示されている。更に特許文献3には多官能(メタ)アクリレートを活性エネルギー線により半硬化させたハードコート層を有する転写用加飾フィルムが開示されている。
特開2015−38173号公報 特開2012−102159号公報 特開2014−231221号公報
本発明者らの詳細な検討によれば、特許文献1及び特許文献2においては耐ブロッキング性が不十分であるという問題が見出された。また、特許文献3においては半硬化時の塗膜の耐ブロッキング性が不十分であり、また、半硬化時に3次元加工における変形に追従するのに必要な延伸性が不足しているという問題が見出された。即ち、本発明の課題は、相溶性が良好であり、半硬化時の塗膜が耐ブロッキング性、3次元加工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及
び積層体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、特定の不飽和二重結合濃度、及び水酸基濃度、重量平均分子量の重合体と、特定の不飽和二重結合濃度、及び重量平均分子量で極性基を含有する重合体とを含む硬化性組成物が、前記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明の要旨は以下の[1]〜[12]に存する。
[1] 下記成分(A)及び成分(B)を含み、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40である硬化性組成物。
成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体
成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体
[2] 成分(A)が(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系重合体である[1]に記載の硬化性組成物。
[3] 成分(B)の不飽和二重結合濃度が0である[1]又は[2]に記載の硬化性組成物。
[4] 成分(B)の極性基が水酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム基から選ばれる少なくとも1つである[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
[5] 成分(B)が(メタ)アクリル系重合体である[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の硬化性組成物。
[6] [1]乃至[5]のいずれか1つに記載の硬化性組成物が硬化した硬化物。
[7] [6]に記載の硬化物からなる加飾フィルム。
[8] 基材上に[6]に記載の硬化物が形成されている積層体。
[9] [6]に記載の硬化物が延伸されている硬化フィルム。
[10] [1]乃至[5]のいずれか1つに記載の硬化性組成物を基材上に塗布する工程、該硬化性組成物を半硬化させて半硬化物を得る工程、該半硬化物を延伸して延伸膜を得る工程、該延伸膜を完全硬化させる工程を経る、硬化フィルムの製造方法。
[11] 前記半硬化物を得る工程を5〜100mJの紫外線照射により行う、[10]に記載の硬化フィルムの製造方法。
[12] 前記完全硬化させる工程を150〜10,000mJの紫外線照射により行う、[10]又は[11]に記載の硬化フィルムの製造方法。
本発明によれば、相溶性が良好であり、半硬化時の塗膜が耐ブロッキング性、3次元加
工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及び積層体を提供される。また、本発明の硬化性組成物より得られる硬化物は、情報電子材料、家電、内装・外装用の建装材、自動車等の各種部材等で用いられる転写フィルム、特には加飾フィルムとして有用である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」という表現を用いる場合、「アクリル」及び「メタクリル」の一方又は両方を意味するものとする。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリレート」についても同様の意味をもつこととする。また、本発明において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
〔硬化性組成物〕
本発明の硬化性組成物は、下記成分(A)及び成分(B)を含み、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40であるものである。
成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体
成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体
本発明の硬化性組成物は、相溶性が良好であり、半硬化時の塗膜が耐ブロッキング性、3次元加工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、且つ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化膜物を形成することができるという効果を奏する。本発明の硬化性組成物がこれらの効果を奏する理由は定かではないが、高分子量であり、不飽和二重結合濃度が高い成分(A)と高分子量であり、不飽和二重結合濃度が低い成分(B)との相溶性が良好であることに起因するものと推定される。それぞれ相溶性、耐ブロッキング性については、成分(A)、成分(B)が互いに極性基を有しており、高分子量であることが寄与していると考えられる。延伸性については、不飽和二重結合濃度が高く、高架橋度の成分(A)に不飽和二重結合濃度が低く、低架橋度の成分(B)が混合していることで調整可能である。また、耐擦傷性についても、高密度な成分(A)ネットワークの隙間に成分(B)が入り込むことでバランスとして優れるものと推定される。
[成分(A)]
本発明に用いる成分(A)の重合体は、重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000であり、不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/g、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであるものであれば特に制限されない。
成分(A)の重合体の重量平均分子量(Mw)は、耐ブロッキング性を高めるために5,000以上であり、また、重合体のゲル化を防ぐために100,000以下である。これらをより良好なものとする観点から、重量平均分子量(Mw)は、7,000以上であることがより好ましく、10,000以上であることが更に好ましく、一方、80,000以下であることがより好ましく、60,000以下であることが更に好ましく、40,000以下であることが特に好ましい。なお、重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)を用いて、ポリスチレン標準による換算値として決定することができる。成分(A)の重量平均分子量の具体的な測定方法は
後掲の実施例に示す。
成分(A)の重合体は不飽和二重結合量が3.0〜6.0mmol/gである。不飽和二重結合量が3.0mmol/g以上であることが得られる硬化物の硬度を良好なものとするために必要であり、また、6.0mmol/g以下であることが硬化性組成物のゲル化を防ぐために必要である。これらをより良好なものとする観点から、不飽和二重結合量は、3.2mmol/g以上であることが好ましく、3.4mmol/g以上であることがより好ましく、一方、5.5mmol/g以下であることが好ましく、5.0mmol/g以下であることがより好ましい。
成分(A)の重合体は、上記の通り、不飽和二重結合を有する。この不飽和二重結合としては、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、スチリル基、アリル基、アリルエーテル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロニトリル基、(メタ)アクリルアミド基が挙げられ、これらを1種または2種以上有していてもよく、また、不飽和二重結合の位置は末端及び/または側鎖のいずれであってもよい。これらの中でも、反応性の高さ、導入の簡便さの観点から(メタ)アクリロイル基が好ましい。
成分(A)の重合体の種類としては、例えば、(メタ)アクリル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリエステル系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリブタジエン系重合体、ポリエーテル系重合体が挙げられる。これらの中でも得られる硬化物の耐擦傷性の観点から(メタ)アクリル系重合体が好ましい。
本発明において、成分(A)の重合体の不飽和二重結合量は重合体を製造する際に用いた原料成分の仕込み量の全てが反応したものと仮定し、その仕込みの理論量から計算される値である。より詳細には、例えば以下の方法〔1〕により得られる重合体の場合であれば、原料である不飽和二重結合を有するラジカル重合体モノマーの仕込み量全てが反応してエポキシ基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得たものとし、更にこのエポキシ基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物が理論量で完全に反応したものと仮定した場合にこれらの原料の仕込みの理論量から計算される値である。
成分(A)の重合体において、不飽和二重結合は以下のようにして導入することができる。なお、本発明において、「(メタ)アクリル系重合体」とは(メタ)アクリロイル基を有するモノマーが重合して得られる重合体を意味する。以下、成分(A)が(メタ)アクリル系重合体である場合についてその製造方法を詳述する。
(メタ)アクリル系重合体に不飽和二重結合を導入する方法としては、例えば、エポキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、これに不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物を反応させる方法(方法〔1〕)、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、これに不飽和二重結合及びエポキシ基を有する化合物を反応させる方法(方法〔2〕)、水酸基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、これに不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物を反応させる方法(方法〔3〕)、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、これに不飽和二重結合及び水酸基を有する化合物を反応させる方法(方法〔4〕)、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、これに不飽和二重結合及び水酸基を有する化合物を反応させる方法(方法〔5〕)、水酸基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、これに不飽和二重結合及びイソシアネート基を有する化合物を反応させる方法(方法〔6〕)等が挙げられる。また、以上に挙げた方法は組み合わせて用いてもよい。また、以上に挙げた方法は組み合わせて用いてもよい。なお、以下において、C=Cを有するラジカル重合性モノマーを「ビニルモノマー」と称することがある。
前記方法〔1〕において、エポキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体を得るために用いられるエポキシ基を有するビニルモノマーとしては、例えば、下記式(1)〜(3)で表されるものが挙げられる。これらは、1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2017179081
(ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示し、pは1〜8の整数を示す。)
Figure 2017179081
(ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、Rは−CHO−基又は−CH−基を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基を示し、qは0〜7の整数を示す。)
Figure 2017179081
(ここで、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示し、rは1〜8の整数を示す。)
式(1)において、R及びRとして好ましいのは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。式(1)で表されるモノマーとしては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグルシジル(メタ)アクリレートを例示することができ、その中ではグリシジルメタクリレート(GMA)が入手性の面等から好ましい。
式(2)において、R及びRとして好ましいのは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Rとして好ましいのは−CHO−である。式(2)で表されるモノマーとしては、具体的には、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、α−メチル−p−ビニルベンジルグリシジルエーテルを例示することができ、その中ではo−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルが入手性の面等から好ましい。
式(3)において、Rとして好ましいのは、水素原子又はメチル基である。式(3)で表されるモノマーとしては3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレー
トを例示することができる。その中で3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートが硬度等、硬化性組成物の硬化物の物性の面から好ましい。
また、前記方法〔1〕において、エポキシ基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水フタル酸の付加物等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと無水コハク酸の付加物が好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。なお、不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物は1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記方法〔2〕において、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得るために用いられるカルボキシル基を有するビニルモノマーとしては例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、多塩基酸変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸が好ましい。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記方法〔2〕において、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及びエポキシ基を有する化合物として、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの中でもグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記方法〔3〕において、水酸基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得るために用いられる水酸基を有するビニルモノマーとしては例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記方法〔3〕において、水酸基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物としては、前記方法〔1〕において挙げた化合物と同様のものを用いることができる。
前記方法〔4〕において、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得るために用いられるカルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、前記方法〔2〕で挙げた化合物と同様のものを用いることができる。
また、前記方法〔4〕において、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及び水酸基を有する化合物としては例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記方法〔5〕において、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得るために用いられるイソシアネートを有するビニルモノマーとしては例えば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、前記方法〔5〕において、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル(メタ)
アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及び水酸基を有する化合物としては例えば、前記方法〔4〕において挙げた化合物と同様のものを用いることができる。
前記方法〔6〕において、水酸基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得るために用いられる水酸基を有するビニルモノマーとしては、前記方法〔3〕で挙げた化合物と同様のものを用いることができる。
また、前記方法〔6〕において、水酸基を有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と反応させる不飽和二重結合及びイソシアネート基を有する化合物としては例えば、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、以下において、前記方法〔1〕〜〔6〕において、不飽和二重結合を有する(メタ)アクリル系重合体を得るためのエポキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体、水酸基を有する(メタ)アクリル系重合体、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル系重合体を「原料(メタ)アクリル系重合体」と称す場合がある。
以上に挙げた方法〔1〕〜〔6〕の中でも、(メタ)アクリル系重合体における不飽和二重結合は前記方法〔1〕によるものであることが反応を制御し易いために好ましい。前記方法〔1〕により成分(A)の(メタ)アクリル系重合体を得る場合、不飽和二重結合は通常、原料(メタ)アクリル系重合体のエポキシ基と、不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物におけるカルボキシル基との間の開環・付加反応により導入されるものである。
前記方法〔1〕において、原料(メタ)アクリル系重合体を製造する際に用いるエポキシ基を有するモノマーは、原料(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマー全量のうち、不飽和二重結合を十分に導入させるために30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることが更に好ましく、一方、上限については特に制限されず、通常100重量%以下である。
また、前記方法〔1〕において、上記の不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物は、エポキシ基を有する原料(メタ)アクリル系重合体のエポキシ基に対する、不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物のカルボキシル基の割合として、好ましくは10〜150モル%であり、より好ましくは30〜130モル%であり、特に好ましくは50〜110モル%であることが、反応を過不足なく進行させ、また、原料の残渣を少なくなくする観点から好ましい。
成分(A)が(メタ)アクリル系重合体である場合、その原料には、以上に説明したエポキシ基を有するビニルモノマーの他に、以下に挙げる(メタ)アクリロイル基を有するモノマー及びその他のビニルモノマーを用いることができる。
原料として用いることのできる、エポキシ基を有するビニルモノマー以外の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシ(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、オ
クトキシ(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアロキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
原料として用いることのできるその他のビニルモノマーとしては、エチル(メタ)アクリルアミド、n−ブチル(メタ)アクリルアミド、i−ブチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド; スチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレンなどのスチレン系単量体等が挙げられる。これらは1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
原料(メタ)アクリル系重合体は、上記のような原料ビニルモノマーを用い、公知のラジカル重合反応を用いて製造することができる。ラジカル重合反応は通常、有機溶媒中、ラジカル重合開始剤の存在下で実施することができる。
ラジカル重合反応に用いることのできる有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン系溶媒;エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、イソブタノール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−エトキシエチルアセタート等のエステル系溶媒;トルエン等の芳香族炭化水素溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤を用いることができるが、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤は1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。ラジカル重合開始剤は原料のビニルモノマーの合計100重量部に対し、通常0.01〜5重量部の範囲で用いられる。
原料(メタ)アクリル系重合体の製造の際には、連鎖移動剤を用いることが、重量平均分子量の制御が容易となるために好ましい。連鎖移動剤としては、公知のものを使用することが可能であり、例えば、ブタンチオール、オクタンチオール、デカンチオール、ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、オクタデカンチオール、シクロヘキシルメルカプタン、チオフェノール、チオグリコール酸オクチル、2−メルカプトプロピオン酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシルエステル、チオグリコール酸2−エチルへキシル、ブチル−3−メルカプトプロピオネート、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2,2−(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、エタンチオール、4−メチルベンゼンチオール、オクタン酸2−メルカプトエチルエステル、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、デカントリチオール、ドデシルメルカプタン、ジフェニルスルホキシド、ジベンジルスルフィド、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノ−ル、メルカプトエタノール、チオサリチル酸、チオグリセロール、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、メルカプト酢酸、メルカプト琥珀酸、2−メルカプトエタンスルホン酸等のチオール系化合物等が挙げられる。これらは、1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
連鎖移動剤の使用量は、原料として用いるビニルモノマーの合計100重量部に対し、好ましくは0.1〜25重量部であり、より好ましくは0.5〜20重量部であり、更に好ましくは1.0〜15重量部である。
ラジカル重合反応の反応時間は、通常1〜20時間であり、好ましくは3〜12時間である。また、反応温度は、通常40〜120℃であり、好ましくは50〜100℃である。
成分(A)の重量平均分子量が後述する範囲となるようにするためには、例えば重合温度、重合開始剤量、連鎖移動剤量、反応系のビニルモノマー濃度、ビニルモノマーの添加方法などの重合条件を制御する方法を採用することができる。
原料(メタ)アクリル系重合体に不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物等を反応させるには、上記のようにして得られた原料(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体に、不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物等を添加して、トリフェニルホスフィン、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリエチルアミン等の触媒の1種又は2種以上存在下に通常、90〜140℃、好ましくは100〜120℃で通常、3〜9時間程度反応されればよい。ここで、触媒は、原料(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体と不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物等の化合物との合計100重量部に対して0.5〜3重量部程度の割合で用いることが好ましい。この反応は、原料(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体の重合反応後、引き続き行ってもよく、反応系から一旦原料(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を分取した後、不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する化合物等の化合物等を添加して行ってもよい。
[成分(B)]
本発明に用いる成分(B)の重合体は、電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000であれば特に制限されない。
成分(B)は電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有するものであり、このために水酸基を有する成分(A)との間での相溶性に優れる。電気陰性度が2.6以上の原子としては、フッ素原子、酸素原子、窒素原子、塩素原子が挙げられる。これらの原子を含む有機基は通常、水素原子、炭素原子と結合し、有機基全体として双極子モーメントを有するために極性を有する基となる。これらの原子を含む極性基としては具体的には、−CF、−OH、−COOH、−NH、−NH 、−CCl等が挙げられ、これらの中でも特に好ましいのは、−OH(水酸基)、−COOH(カルボキシル基)、NH (4級アンモニウム基)等である。成分(B)の重合体は、原料として極性基を含むモノマーを用いることにより極性基を導入することもできるし、重合体に対してグラフト反応等を行うことにより極性基を導入することもできる。なお、本発明において、電気陰性度の値はPaulingの電気陰性度(「化学便覧 基礎編II」日本化学会編(1966年) P.1133(表10.27))を用いる。
成分(B)の重合体は不飽和二重結合量が1.0mmol/g以下である。不飽和二重結合量が1.0mmol/g以下であることが硬化性組成物の延伸性を向上させる為に必要である。これらをより良好なものとする観点から、不飽和二重結合量は、0.8mmol/g以下であることがより好ましく、0.6mmol/g以下であることがより好ましい、一方、その下限は0である。不飽和二重結合量は成分(A)と同様の方法により算出することができる。
成分(B)の重合体は不飽和二重結合量が1.0mmol/g以下であれば、不飽和二重結合を含有していてもよい。含有していてもよい不飽和二重結合としては、例えば、ビニル基、ビニルエーテル基、スチリル基、アリル基、アリルエーテル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロニトリル基、(メタ)アクリルアミド基等が挙げられ、これらを1種または2種以上含有していてもよいし、末端及び/または側鎖のいずれに含有してもよい。これらの中でも、反応性の高さ、導入の簡便さの観点から(メタ)アクリロイル基が好ましい。
成分(B)の重合体の重量平均分子量(Mw)は、耐ブロッキング性を高めるために10,000以上であり、また、成分(A)との相溶性、ハンドリング性を向上させるために200,000以下である。これらをより良好なものとする観点から、重量平均分子量(Mw)は、15,000以上であることがより好ましく、20,000以上であることが更に好ましく、一方、150,000以下であることがより好ましく、100,000以下であることが更に好ましく、80,000以下であることが特に好ましい。なお、重合体の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)を用いて、ポリスチレン標準による換算値として決定することができる。成分(B)の重合体の重量平均分子量の具体的な測定方法は後掲の実施例に示す。
成分(B)の重合体の種類としては、例えば、(メタ)アクリル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリエステル系重合体、ポリカーボネート系重合体、ポリブタジエン系重合体、ポリエーテル系重合体、塩化ビニル系重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)系重合体、アクリロニトリル−スチレン(AS)系重合体、酢酸セルロース系重合体、ポリプロピレン(PP)系重合体が挙げられる。この中でも原料の入手、合成、極性基導入の簡便さ等の観点から(メタ)アクリ系重合体が好ましい。
成分(B)が(メタ)アクリル系重合体である場合、少なくとも極性基を有する(メタ)アクリルモノマーを重合して所望の重合体を得ることができる。また、例えばエポキシ基を有する(メタ)アクリルモノマーを用いてエポキシ基を有する(メタ)アクリル系重合体を製造し、該エポキシ基にカルボキシル基を有する化合物を反応させて水酸基が形成される化学反応のように、極性基を重合体製造後の化学反応により形成することもできる。
極性基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンとの付加反応物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートとカプロラクトンとの付加反応物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、グリコールのモノ(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート体等の水酸基を有する(メタ)アクリルモノマー;(メタ)アクリル酸、カルボキシメチル(メタ)アクリレート、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等)と無水カルボン酸(無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等)との反応物等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリルモノマー;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ
)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等をカチオン化剤によりカチオン化して得られる4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリルモノマー等が挙げられる。これらの中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート 四級化物が好ましい。
(メタ)アクリル系重合体の原料としては、極性基を有する(メタ)アクリルモノマー以外の(メタ)アクリルモノマー(以下、「その他の(メタ)アクリルモノマー」と称す場合がある。)を用いてもよい。用いることのできる(メタ)アクリルモノマーとしては特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル等が挙げられる。
成分(B)の(メタ)アクリル系重合体は、前記の極性基を有する(メタ)アクリルモノマーの1種のみを単独重合してなるものであってもよく、2種以上を共重合してなるものであってもよい。また、前記の極性基を有する(メタ)アクリルモノマーの1種または2種以上と、上記のその他の(メタ)アクリルモノマーの1種または2種以上とを共重合してなるものであってもよい。
成分(B)の(メタ)アクリル系重合体は、上記のような(メタ)アクリルモノマーを用い、公知のラジカル重合反応を用いて製造することができる。ラジカル重合反応は通常、有機溶媒中、ラジカル重合開始剤の存在下で実施することができる。また、連鎖移動剤を用いてもよい。ここで用いることのできる有機溶媒、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤、反応条件等は成分(A)において説明したものと同様である。
[配合割合]
本発明の硬化性組成物は、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40で含む。成分(B)の含有量が下限より少なくなると、硬化性組成物の耐ブロッキング性、延伸性が損なわれ、上限より多くなると、耐擦傷性、耐汚染性、耐擦傷性が損なわれる。これらの物性をより良好なものとする観点から、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)は、好ましくは90/10〜70/30である。
[有機溶媒]
本発明の硬化性組成物は、有機溶媒を含み、固形分濃度が5〜95重量%である。固形分濃度が5重量%以上であることが、硬化性組成物の意図しない硬化反応(ゲル化等)を防ぐために必要であり観点から好ましく、また、95重量%以下であることが塗工性の観点から好ましい必要である。これらの観点から固形分濃度は、より好ましくは10重量%以上であり、より更に好ましくは20重量%以上であり、また、より好ましくは90重量%以下であり、より更に好ましくは85重量%以下であり、更に特に好ましくは80重量%以下である。なお、本発明において、「固形分」とは溶媒を除いた成分を意味するものであり、固体の成分のみならず、半固形や粘稠な液状物のものをも含むものとする。
有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、成分(A)、成分(B)の種類や硬化膜を形成する際に用いる基材の種類、基材への塗布方法等を考慮して適宜選択することができる。有機溶媒の具体例としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカン、2,3−ジメチルヘキサン、2−メチルヘプタン、2
−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素系剤媒;トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、アニソール、フェネトール等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。
これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。本発明の硬化性組成物は、使用可能な有機溶媒の種類に制限を受けることがなく、各種の有機溶媒を用いることができるが、これらの有機溶媒のうち、飽和炭化水素系溶剤媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒及びケトン系溶媒から選ばれる少なくとも1種が好ましく使用される。
[重合開始剤]
本発明の硬化性組成物は、活性エネルギー線による硬化性を向上させるために、重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましく、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの重合開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
重合開始剤の含有量は、硬化性を高める観点から、成分(A)及び成分(B)の合計100重量部に対し、好ましくは0.01重量部以上であり、より好ましくは0.05重量部以上であり、更に好ましくは0.1重量部以上である。また、重合開始剤の含有量は、硬化性組成物の安定性の観点から、好ましくは20重量部以下であり、より好ましくは10重量部以下であり、更に好ましくは5重量部以下である。
[無機粒子]
本発明の硬化性組成物は、更に、平均一次粒子径が1μm以下の無機粒子を含有することが好ましい。このような無機粒子を含有することにより、硬度、アンチブロッキング性が更に優れたハードコート層を形成し得る硬化性組成物を得ることができる。
無機粒子の例としては、シリカ(オルガノシリカゾルを含む)、アルミナ、チタニア、ゼオライト、雲母、合成雲母、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、スメクタイト、合成スメクタイト、バーミキュライト、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン等が挙げられ、これらの中でもシリカが好ましい。また、以上に挙げた無機粒子
は1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
無機粒子の平均一次粒子径は1μm以下であるが、800nm以下であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましく、300nm以下であることが更に好ましく、100nm以下であることが特に好ましい。無機粒子の平均一次粒子径の下限値は特段限定されないが、通常5nm以上、好ましくは10nm以上である。平均一次粒子径が上記上限以下であると、粒子の自重による沈降が生じにくく、硬化性組成物の塗液の貯蔵安定性が良好となりやすいために好ましい。
一方、平均一次粒子径が上記範囲である無機粒子の硬化性組成物の塗液中での運動は、重力による沈降よりも熱拡散が支配するため、無機粒子は硬化性組成物の塗液中に安定に分散可能となり、更にハードコート層を形成した際に効果的に表面に存在するようになる。また、無機粒子の平均一次粒子径が小さいほど、光学特性が良好になる傾向がある。
なお、本発明における無機粒子の平均一次粒子径は、BET吸着法による比表面積測定値(JIS Z8830に準拠)を求め、以下の式から換算値として求められる値である。
[平均一次粒子径(nm)]=6,000/〔[比表面積(m/g)]
×[密度(g/cm)]〕
本発明の硬化性組成物が上記のような無機粒子を含む場合、その含有量は、成分(A)及び成分(B)の合計100重量部に対し、1重量部以上であることが好ましく、2重量部以上であることがより好ましく、3重量部以上であることが更に好ましく、5重量部以上であることが特に好ましい。また、成分(A)及び成分(B)の合計100重量部に対し、100重量部以下であることが好ましく、85重量部以下であることがより好ましく、65重量部以下であることが更に好ましく、50重量部以下であることが特に好ましく、40重量部以下であることがとりわけ好ましい。無機粒子の含有量が上記下限値以上であると無機粒子を用いることによる効果を十分に得ることができるために好ましく、また、上記上限値以下であると透明性の観点から好ましい。
なお、無機粒子は、硬化膜の硬度を向上させる点において、後述の実施例に示されるように、成分(A)で表面修飾された無機粒子として本発明の硬化性組成物に配合されることが好ましい。成分(A)で表面修飾された無機粒子を製造するには、例えば、成分(A)と無機粒子とを、酸や塩基、アセチルアセトンアルミニウム等のシランカップリング反応触媒の存在下に25〜120℃で1〜24時間程度反応させる方法が挙げられる。このように無機粒子が成分(A)で表面修飾された場合、この無機粒子は成分(A)の一部とみなされる。
[その他の成分]
本発明の硬化性組成物は、本発明の効果を著しく阻害しない範囲において、更に、前記成分(A)及び成分(B)以外の成分、また、必要に応じて用いられる有機溶媒、重合開始剤、無機粒子以外の成分(本発明において、「その他の成分」と称することがある。)を含有していてもよい。その他の成分としては、例えば、光増感剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、充填剤、シランカップリング剤、活性エネルギー線反応性化合物(本発明の成分(A)、成分(B)を除く。)、帯電防止剤、有機顔料、スリップ剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、消泡剤、酸化防止剤及びその他の添加剤等が挙げられる。
[硬化性組成物の製造方法]
本発明の硬化性組成物の製造方法は特に制限されないが、例えば、成分(A)、(B)
及び必要により適宜、有機溶媒、その他の成分等を混合することにより得ることができる。各成分の混合に際しては、ディスパーザー、撹拌機等で均一に混合することが好ましい。
〔硬化物・積層体〕
本発明の硬化性組成物に活性エネルギー線や熱によって硬化させることにより、本発明の硬化性組成物が硬化した硬化物を得ることができる。特に、本発明の硬化性組成物を基材の上で硬化させることにより、積層体を得ることができる。また、このように、本発明の硬化性組成物を基材の上等に塗布し、フィルム状に硬化させることで、ハードコートフィルム(ハードコート層)を得ることができる。また、基材として他の樹脂フィルム上に本発明の硬化性組成物を塗布し、硬化させてハードコートフィルムを成形することで、他の樹脂フィルム上にハードコートフィルムを積層してなるフィルム積層体が得られる。なお、本発明において、「塗布」とは一般的に「塗工」と呼ばれるものも含む概念として用いることとする。
上記の積層体に用いる基材としては、プラスチック基材等の有機材料;金属基材、ガラス基材等の無機材料が挙げられる。プラスチック基材としては、各種合成樹脂、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリオレフィン樹脂等よりなるものが挙げられる。金属基材としては、特に限定はないが、例えば、熱延板、冷延板等の鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、ブリキ、ティンフリースチール、その他各種のめっき、あるいは合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板等の金属板が挙げられる。更にはこれらをリン酸塩処理、クロメート処理、有機リン酸塩処理、有機クロメート処理、ニッケル等の重金属置換処理等、各種の表面処理を施したものであってもよい。ガラス基材としては、通常のガラスのほか、各種の化学処理を施したガラス(例えば、コーニング社のゴリラガラス(登録商標)や旭硝子社のドラゴントレイル(登録商標)等)や多成分系のガラスを用いてもよい。本発明の硬化性組成物はプラスチック基材、ガラス基材に好適であり、特にプラスチック基材に適したものである。
前記基材上に形成されるハードコート層は、例えば、本発明の硬化性組成物を基材上に塗布(塗工)し、これに活性エネルギー線の照射や熱により形成することができる。本発明の硬化性組成物を基材上に塗布(塗工)する方法としては、例えば、リバースコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、バーコート法、マイヤーバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法等が挙げられる。また、本発明の硬化物の形態は特に制限されないが、通常、基材上で活性エネルギー線照射や熱により照射して硬化させて得られた硬化物は基材の少なくとも片面の一部に硬化被膜(硬化膜)の状態として得ることができる。
本発明の硬化性組成物を硬化させる際に用いることのできる活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化防止の観点から好ましいのは紫外線及び電子線である。
本発明の硬化性組成物を紫外線照射により硬化させる場合には、種々の紫外線照射装置を用いることができ、その光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LED−UVランプ等を使用することができる。紫外線の照射量(単位はmJ/cm)は、通常5〜10,000mJ/cmであり、本発明の硬化性組成物の硬化性、硬化物(硬化膜)の可撓性等の観点から好ましくは10〜5,000mJ/cmであり、より好ましくは15〜3,000mJ/cmである。
また、本発明の硬化性組成物を電子線照射で硬化させる場合は、種々の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照射量(Mrad)は、通常、0.1〜20Mradであり、本発明の硬化性組成物の硬化性、硬化物の可撓性、基材の損傷防止等の観点から好ましくは0.5〜15Mradである。
また、本発明の硬化性組成物は、前記基材上に塗布する工程、該硬化性組成物を活性エネルギー線により半硬化させて半硬化物を得る工程、該半硬化物を延伸して延伸膜を得る工程、該延伸膜を活性エネルギー線により完全硬化させる工程を経て、硬化フィルムとすることが好ましい。このようにして硬化フィルムを得る場合、耐ブロッキング性が良好になるまで半硬化させるため、耐ブロッキング性と硬度とを両立させることが可能であるために好ましい。
このとき、半硬化の条件は、紫外線照射による場合、好ましくは5〜100mJ、より好ましくは10〜60mJであり、電子線照射による場合、好ましくは0.1〜1.0Mrad、より好ましくは0.2〜0.6Mradであり、更に、熱による場合、好ましくは150〜200℃、より好ましくは160〜180℃で好ましくは1〜60分、より好ましくは5〜30分である。
完全硬化の条件は、紫外線照射による場合、好ましくは150〜10,000mJ、より好ましくは200〜5,000、更に好ましくは250〜3,000mJである。また、電子線照射による場合、好ましくは2〜20Mrad、より好ましくは3〜15Mradである。更に、熱による場合、好ましくは40〜240℃、より好ましくは60〜200℃で、好ましくは1.5〜150時間、更に好ましくは2〜72時間である。
また、延伸膜は、後掲の実施例における延伸性の評価において、50%以上の伸びであることが好ましく、100%以上の伸びであることが特に好ましい。
〔用途〕
本発明によれば、硬化性組成物の相溶性を良好なものとしながら、半硬化時塗膜が耐ブロッキング性、3次元加工時の変形に追従可能な延伸性に優れ、かつ硬化膜の塗膜外観、耐擦傷性等が良好な硬化性組成物、硬化物及び積層体が提供される。また、本発明の硬化性組成物より得られる硬化物は、高硬度で、耐ブロッキング性に優れるため、転写フィルム用の硬化性組成物として好適に用いることができる。例えば情報電子材料や家電、内装・外装用の建装材、自動車等の各種部材等に有効に適用することが可能である。特に、本発明の硬化性組成物より得られる硬化物は、これをトップコート層とする加飾フィルムとして有用である。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
[物性の評価方法]
以下の実施例及び比較例における、成分(A)及び成分(B)、半硬化時の塗膜、並びに硬化膜の物性の評価方法は以下の通りである。
<成分(A)及び成分(B)の物性>
1−1)成分(A)及び成分(B)の重量平均分子量(Mw)
GPC(東ソー社製「HLC−8120GPC」)で、溶媒にテトラヒドロフラン(THF)、標準サンプルにポリスチレン、カラムにTSKgel superH3000+H4000+H6000を使用して、送液速度0.5mL/分、カラムオーブン温度40℃にて、成分(A)及び成分(B)の重量平均分子量、(GPC測定値)を測定した。
1−2)成分(A)及び成分(B)の不飽和二重結合濃度
不飽和二重結合濃度は、反応に寄与せず重合体中に残存する不飽和二重結合数(mmol)を重合体の構成成分の総量(g)で除して算出した。
1−3)成分(A)の水酸基濃度
水酸基濃度は、反応に寄与せず、または反応して生成して重合体中に残存する水酸基数(mmol)を重合体の構成成分の総量(g)で除して算出した。
<硬化性組成物の物性>
2−1)相溶性(液外観)
成分(A)と成分(B)を実施例の配合に従って固形分30重量%となる様に混合し、1日静置した後の溶液の状態について、目視にて以下の基準で評価した。
○:分離や白濁の状態が無く、透明である
△:明らかな分離の状態は確認されないが、白濁している
×:明らかな分離の状態が確認される
<半硬化時の塗膜の物性>
3−1)耐ブロッキング性
後述する製膜方法Iで得られたポリエチレンテレフタレート上に積層された半硬化時塗膜の表面にポリエチレンテレフタレートフィルム(未処理タイプ)を重ね合わせ、100g/cmの荷重を50℃下で16時間かけ、硬化膜とポリエチレンテレフタレートフィルムの裏面とをブロッキングさせた。除荷後、重ね合わせたフィルムを勢い良く剥離した時の状況より以下の基準で評価した。
◎:剥離時に音がせず、剥離したフィルムに痕は残らなかった。
○:剥離時わずかに剥離に伴う音がするものの、痕は残らなかった。
×:剥離時バリバリと剥離に伴う音が生じ、樹脂の凝集破壊による痕が残った。
3−2)延伸性
後述する製膜方法IIの硬化膜を10mm幅に切断し、引張荷重測定機((株)イマダ製「MX2−500N」)を用いて、温度140℃、引張速度40mm/分、チャック間距離40mmの条件で延伸して破断伸度を測定し、以下の基準で評価した。
◎:伸び100%以上
○:伸び50%以上100%未満 ×:伸び50%未満
<硬化膜の物性>
4−1)塗膜外観
後述する製膜方法IIIで得られたポリエチレンテレフタレート上に積層された硬化膜の塗膜外観を、目視にて以下の基準で評価した。
○:均一な膜厚で、塗膜表面に異物、皺、ユズ肌等の異常が見られない
△:積層体の角度を変えたり、光を当てて凝視すると、塗膜表面に異物、皺、ユズ肌等の異常が見られる
×:塗膜表面に異物、皺、ユズ肌等の異常が見られる
4−2)耐擦傷性
後述する製膜方法IIIで得られたポリエチレンテレフタレート上に積層された硬化膜
について、スチールウールによる摩耗試験前に測定したヘーズ値をHとした。一方、23℃、55%RHの雰囲気下、日本スチールウール(株)製スチールウール(#0000)に100gf(面積4cmあたり)の錘を載せ、硬化膜面を学振磨耗試験機(東洋精機製)で10往復擦り、直後に測定したヘーズ値をHとした。HとHとの差(ΔH(ΔH=H−H))を求めて、以下の基準で評価した。なお、上記において、ヘーズ値は、ヘーズメーター(村上色彩技術研究所(株)社製「HAZE METER HM−65W」)を用いて、JIS K7105に準拠して測定した。
◎:ΔH≦2.0
○:2.0<ΔH≦4.0
△:4.0<ΔH≦4.0
×:6.0<ΔH
[原料・溶媒]
以下の実施例及び比較例において用いた原料及び溶媒とその略称は以下の通りである。
<有機溶剤>
MEK:メチルエチルケトン
IPA:イソプロピルアルコール
PGM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
<成分(A)、成分(B)の原料>
GMA:グリシジルメタクリレート(日油製 商品名「ブレンマー(登録商標)GH」)MMA:メチルメタクリレート(三菱レイヨン製 商品名「アクリエステル(登録商標)M」)
EA:エチルアクリレート
AA:アクリル酸
DMMA−Q:ジメチルアミノエチルメタクリレート 四級化物(共栄社化学製 商品名「ライトエステル(登録商標)DQ−100」)
MEK−ST:メチルエチルケトン(MEK)分散コロイダル(シリカゾル平均一次粒子径:15nm(カタログ値)、シリカ固形分:30質量%)(日産化学工業社製 商品名「MEK−ST」)
<成分(A)>
A−1:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、PGM150.0g、GMA98.0g、MMA1.0g、EA1.0g、メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.9g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0gを入れ、65℃で3時間反応させた。その後、更に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを加えて3時間反応させた後、PGM199.3gとp−メトキシフェノール0.45gとを加え100℃まで加熱した。次に、AA49.7g、及びトリフェニルホスフィン3.08gを添加して、110℃で6時間反応させることで、アクリロイル基とメトキシシリル基、及びグリシジル基とカルボキシル基との反応で生じた水酸基を有する、重量平均分子量(Mw)12,000で不飽和二重結合濃度4.6mmol/g、水酸基濃度4.6mmol/gの(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得た(固形分:30重量%)。以下、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体を「A−1」と表記する。
A−2:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体「A−1」100g(固形分:30g)、MEK−ST33.3g、アセ
チルアセトンアルミニウム0.027g、及び水0.033gを入れ、70℃で4時間反応させることで、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体「A−1」とコロイダルシリカとがスルフィド結合を介して結合してなり、重量平均分子量(Mw)12,000で不飽和二重結合濃度3.5mmol/g、水酸基濃度3.5mmol/g、シリカ粒子含有量が25重量%の(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体表面修飾シリカ粒子を得た(固形分:30重量%)。この(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体表面修飾シリカ粒子を「A−2」と表記する。
<成分(A)(比較例用)>
a−1:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、PGM150.0g、GMA69.0g、MMA30.0g、EA1.0g、メルカプトプロピルトリメトキシシラン1.9g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.0gを入れ、65℃で3時間反応させた。その後、更に2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5gを加えて3時間反応させた後、PGM165.0gとp−メトキシフェノール0.45gとを加え100℃まで加熱した。次に、AA35.0g、及びトリフェニルホスフィン3.08gを添加して、110℃で6時間反応させることで、アクリロイル基とメトキシシリル基、及びグリシジル基とカルボキシル基との反応で生じた水酸基を有する、重量平均分子量(Mw)12,000で不飽和二重結合濃度3.60mmol/g、水酸基濃度3.6mmol/gの(メタ)アクリル酸エステル系重合体を得た(固形分:30重量%)。以下、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体を「a−1」と表記する。
<成分(B)>
B−1:
温度計、攪拌機及び還流冷却管を備えたフラスコに、MMA388.0g、DMMA−Q12.0g、MEK432.0g、IPA120.0gを入れ、75℃まで昇温した。昇温後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4.0gをMEK16.0gに溶解した液を添加した。同じ溶液を1時間後および2時間後の2回添加し、最後の添加から3時間重合を続け、重量平均分子量(Mw)15,000で不飽和二重結合濃度0.0mmol/g、極性基である4級アンモニウム塩基を含有する(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体を得た(固形分:40重量%)。以下、この(メタ)アクリル酸エステル系重合体を「B−1」と表記する。
B−2:
カルボキシル基含有アクリル系重合体(重量平均分子量10,000(カタログ値))
東亞合成社製 商品名「ARUFON(登録商標)UC−3000」
B−3:
水酸基含有アクリル系重合体(重量平均分子量14,000(カタログ値))東亞合成社製 商品名「ARUFON(登録商標)UH−2170)
<成分(B)(比較例用)>
b−1:
アクリル系ポリマー(極性基を有さないもの)(重量平均分子量8,000(カタログ値))
東亞合成社製 商品名「ARUFON(登録商標)UP−1170」
b−2:
メチルアクリレート・メチルメタクリレート共重合体(極性基を有さないもの)(重量平
均分子量76,000(実測値))
クラレ社製 商品名「パラペット(登録商標)GF」
<重合開始剤>
Irg184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製「イルガキュア(登録商標)184」)
[実施例・比較例]
<実施例1>
フラスコに、成分(A)として、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体(A−1)(固形分:30重量%)を80.0g、成分(B)として、(メタ)アクリル(メタ)アクリレート系重合体(B−1)(固形分:40重量%)を15.0g、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製「イルガキュア(登録商標)184」)を0.75g加え、更に固形分濃度が30重量%になる様にMEKを加えて硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物を用いて前記1−1)の方法にて相溶性を評価した。得られた結果を表−1に示す。
(製膜方法I)
硬化性組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターで塗工して塗膜を形成した後、100℃で1分間乾燥させ、高圧水銀ランプ(東芝ハリソン社製「トスキュア752」)を用いて、積算照射量15mJ/cm(波長315〜380nm)の紫外線を乾燥塗膜に照射した、23℃で1日養生して膜厚約5μmの硬化膜がポリエチレンテレフタレート上に積層された積層体を得た。得られた積層体について、前記3−1)の評価を行った。得られた結果を表−1に示す。
(製膜方法II)
硬化性組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム(易成型タイプ)上にバーコーターで塗工して塗膜を形成した後、100℃で1分間乾燥させ、高圧水銀ランプ(東芝ハリソン社製「トスキュア752」)を用いて、積算照射量15mJ/cm(波長315〜380nm)の紫外線を乾燥塗膜に照射し、更に23℃で1日養生して膜厚約5μmの硬化膜がポリエチレンテレフタレート(易成型タイプ)上に積層された積層体を得た。得られた積層体について、前記3−2)の評価を行った。得られた結果を表−1に示す。
(製膜方法III)
硬化性組成物をポリエチレンテレフタレートフィルム上にバーコーターで塗工して塗膜を形成した後、100℃で1分間乾燥させ、高圧水銀ランプ(東芝ハリソン社製「トスキュア752」)を用いて、積算照射量500mJ/cm(波長315〜380nm)の紫外線を乾燥塗膜に照射し、更に23℃で1日養生して膜厚約5μmの硬化膜がポリエチレンテレフタレート上に積層された積層体を得た。得られた積層体について、前記4−1)、4−2)の評価を行った。これらの結果を表−1に示す。
<実施例2〜5及び比較例1〜6>
表−1に示すように硬化性組成物の組成を変更した以外は実施例1と同様に実施した。各評価項目について得られた結果を表−1に示す。
Figure 2017179081
[評価結果]
表−1に示した結果より、実施例1、5と比較例3、4、6のそれぞれを対比すると以下のことがわかる。まず、比較例3、4は、それぞれ実施例1、5と同一の成分(A)を使用して成分(B)を使用しない例であるが、実施例1、5と比較して架橋反応が進行し
過ぎて、それに伴い延伸性が悪かった。更に比較例3に関しては、実施例1と比較して造膜性も低く、耐ブロッキング性も悪かった。次に比較例6は、実施例1、5と同一の成分(B)を使用して成分(A)を使用しない例であるが、実施例1、5と比較して硬化後の架橋度が不足しており、耐擦傷性が悪かった。
また、比較例5は成分(A)のみを使用した例であるが、実施例1と比較して耐ブロッキング性、耐擦傷性が悪かった。
更に、実施例1、3、4と比較例1、2を対比すると以下のことがわかる。比較例1、2は、成分(B)を使用せず、その代わりに極性基を含有しない重合体(b−1、b−2)を使用した例であるが、実施例1、3、4と比較して相溶性が低く、それに伴い塗膜外観が悪かった。
本発明の硬化性組成物を用いて得られる硬化物及び積層体は、塗装代替用フィルムとして好適に用いることができる。例えば情報電子材料や家電、内装・外装用の建装材、自動車等の各種部材等に有効に適用することが可能である。特に、本発明の硬化物は、これをトップコート層とする転写箔、加飾フィルムとして有用である。

Claims (12)

  1. 下記成分(A)及び成分(B)を含み、[成分(A)]/[成分(B)](重量比)が95/5〜60/40である硬化性組成物。
    成分(A):不飽和二重結合濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、水酸基濃度が3.0〜6.0mmol/gであり、かつ重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000である重合体
    成分(B):電気陰性度が2.6以上である原子を含む極性基を有し、不飽和二重結合濃度が1.0mmol/g以下であり、かつ重量平均分子量(Mw)が10,000〜200,000である重合体
  2. 成分(A)が(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系重合体である請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 成分(B)の不飽和二重結合濃度が0である請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  4. 成分(B)の極性基が水酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム基から選ばれる少なくとも1つである請求項1乃至3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 成分(B)が(メタ)アクリル系重合体である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の硬化性組成物が硬化した硬化物。
  7. 請求項6に記載の硬化物からなる加飾フィルム。
  8. 基材上に請求項6に記載の硬化物が形成されている積層体。
  9. 請求項6に記載の硬化物が延伸されている硬化フィルム。
  10. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の硬化性組成物を基材上に塗布する工程、該硬化性組成物を半硬化させて半硬化物を得る工程、該半硬化物を延伸して延伸膜を得る工程、該延伸膜を完全硬化させる工程を経る、硬化フィルムの製造方法。
  11. 前記半硬化物を得る工程を5〜100mJの紫外線照射により行う、請求項10に記載の硬化フィルムの製造方法。
  12. 前記完全硬化させる工程を150〜10,000mJの紫外線照射により行う、請求項10又は11に記載の硬化フィルムの製造方法。
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