JPH09296149A - 上塗り塗料用硬化性組成物、及びそれを用いてなる塗装物 - Google Patents

上塗り塗料用硬化性組成物、及びそれを用いてなる塗装物

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JPH09296149A
JPH09296149A JP10896796A JP10896796A JPH09296149A JP H09296149 A JPH09296149 A JP H09296149A JP 10896796 A JP10896796 A JP 10896796A JP 10896796 A JP10896796 A JP 10896796A JP H09296149 A JPH09296149 A JP H09296149A
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JP
Japan
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curable composition
component
resin
paint
coating
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Application number
JP10896796A
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Inventor
Seigo Nakamura
静悟 中村
Masaharu Inoue
正治 井上
Toshiro Nanbu
俊郎 南部
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長いポットライフを呈するとともに優れた熱
硬化性等を呈し、しかも優れた耐酸性、耐候性、耐水
性、耐擦傷性、外観性、リコート密着性を有するといっ
た塗膜物性バランスに優れた塗膜を得ることができ、さ
らには自動車用クリヤー塗料として使用する場合でも充
分満足できる上塗り塗料用硬化性組成物を提供するこ
と。 【解決手段】 エポキシ基を含有する基体樹脂(A)1
00重量部と、1分子中に少なくとも2個のカルボキシ
ル基を含有する分子量2,000以下のオリゴマー化合
物(B)0.001〜100重量部、及び(C)溶剤類
とを含有する上塗り塗料用硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上塗り塗料用硬化
性組成物、及びそれを用いてなる塗装物に関し、詳しく
は、例えば自動車、産業機械、スチール製家具、建築物
内外装、家電用品、プラスチック等に好適に用いられる
上塗り塗料用硬化性組成物、及びそれを用いてなる塗装
物に関し、さらに詳しくは、長いポットライフを呈する
とともに優れた熱硬化性等を呈し、しかも、優れた耐酸
性、耐擦傷性、外観性、耐水性、耐候性及びリコート密
着性と高い硬度を有する塗膜を得ることができ、さらに
は特に自動車用上塗り塗料に好適に使用し得る上塗り塗
料用硬化性組成物、及びそれを用いてなる塗装物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車、産業機械、スチール製家
具、建築物内外装、家電用品、プラスチック等の塗装に
は、アルキドメラミンやアクリルメラミン等のメラミン
樹脂を主として含有する塗料が用いられてきた。
【0003】しかし、かかるメラミン樹脂を主として含
有する塗料の場合、硬化時に有害なホルマリンが多く発
生したり、硬化塗膜が耐酸性に劣るため、酸性雨に侵さ
れるという問題があった。特に、近年の大気汚染に起因
する酸性雨の問題は深刻なものとなってきており、塗膜
にエッチングや白化、シミ等が発生する現象が見られ
た。
【0004】このような欠点を解決するために、既に、
特開平2−45577号及び特開平3−28650号に
おいて、酸とエポキシ基とを反応させることにより生じ
るエステル結合を架橋点とする塗料用組成物が提案され
ている。
【0005】このような塗料用組成物は、耐酸性の点に
ついては良好であるが、促進耐候試験での白化現象、低
温硬化性が不十分、洗車機等を用いる自動車洗浄の際に
ブラシの傷が付き易いという欠点がある。
【0006】ところで、一般に自動車の上塗り塗装仕上
には、メタリックカラー仕上およびソリッドカラー仕上
の2種類がある。
【0007】このうち、メタリックカラー仕上の場合に
は、メタリックベースコートを塗装後、ウェット・オン
・ウェット方式でアクリルメラミン樹脂塗料のクリアー
塗料を塗装し、2コート1ベーク方式で加熱硬化させる
方法が一般に行われている。一方、ソリッドカラー仕上
の場合には、アルキドメラミン樹脂塗料が用いられ、従
来から、1コート1ベーク方式で加熱硬化させる方法が
一般に採用されている。最近では、仕上り外観、耐候
性、耐酸性、耐擦傷性、耐汚染性等の諸特性に対する要
求が厳しくなってきたのに伴い、ソリッドカラー仕上の
上にアクリルメラミン樹脂塗料等のクリアー塗料を塗装
する方法が提案されているものの、前記ソリッドカラー
仕上の上にクリアー塗料を塗装する場合でも、耐酸性、
耐擦傷性、耐候性等の諸物性を満足するものは、いまだ
得られていないのが実情である。 [発明の目的]本発明は上記の実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、長いポットライフを呈するとと
もに優れた熱硬化性等を呈し、しかも優れた耐酸性、耐
候性、耐水性、耐擦傷性、外観性及びリコート密着性を
有する塗膜を得ることができ、さらには自動車用クリヤ
ー塗料として使用する場合でも充分満足できる上塗り塗
料用硬化性組成物、及びそれを用いてなる塗装物を提供
するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の上塗
り塗料用硬化性組成物は、(A)エポキシ基を含有する
基体樹脂100重量部(以下、単に「部」という)、
(B)ポリオール化合物と酸無水物化合物とをハーフエ
ステル化させて得られる1分子中に少なくとも2個のカ
ルボキシル基を含有する分子量が2,000以下のオリ
ゴマー化合物0.001〜100部、及び(C)溶剤類
を含有するものである。
【0009】また、本発明の塗装物は、メタリック粉末
および/または着色顔料を含有する塗料が塗布された塗
布面にトップコートクリアー塗料が塗布されてなる塗装
物であって、前記トップコートクリアー塗料として本発
明の塗料用硬化性組成物を主成分として含有するもので
ある。
【0010】なお、本明細書における「ビニル系」と
は、ビニル基、ビリデン基のように重合性C=C結合を
有する化合物に由来することを示す言葉である。
【0011】
【発明の実施の形態】(A)成分 本発明におけるエポキシ基を含有する基体樹脂(A)成
分は、例えば下記、、の形態が挙げられる。
【0012】 エポキシ基含有樹脂(イ)(以下、
「樹脂」と略す) エポキシ基と水酸基とを併有する樹脂(ロ)(以
下、「樹脂」と略す) エポキシ基含有樹脂(イ)と水酸基含有樹脂(ハ)
の樹脂混合物(以下、「樹脂」と略す)。
【0013】[樹脂(エポキシ基含有樹脂)(イ)]
樹脂としては、エポキシ基含有ビニル系モノマーから
の単位と、その他の共重合可能なビニル系モノマーから
の単位などとから構成される。
【0014】前記の共重合成分として含まれるエポキシ
基含有ビニルモノマーとしては特に限定はなく、例え
ば、一般式(1)〜(14)
【化1】
【化2】 (各一般式中、Rは水素原子またはメチル基を、R
は炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基を示
す。)等が挙げられる。
【0015】前記エポキシ基含有ビニルモノマーの使用
量は、共重合成分全量の10〜70%が好ましく、20
〜60%であることがさらに好ましい。かかるモノマー
の使用量が10%未満である場合には、得られる組成物
が充分な硬化性、耐酸性を呈さなくなる傾向にあり、7
0%を超える場合には、他の樹脂との相溶性、耐候性が
低下する傾向にある。
【0016】前記その他共重合可能なビニル系モノマー
には特に限定はなく、例えば、メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ter
t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタ
フルオロプロピル(メタ)アクリレート、不飽和ポリカ
ルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等)と炭
素数1〜20の直鎖または分岐のアルコールとのジエス
テルまたはハーフエステル等の不飽和ポリカルボン酸エ
ステル;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレ
ン、スチレンスルホン酸ナトリウム等の芳香族炭化水素
系ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルジア
リルフタレート等のビニルエステルやアリル化合物;
(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル化
合物、γ−(メタ)アクロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリシラノー
ル、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、2−スチリルエチルトリメトキシシラン、
アリルトリエトキシシラン等の如きシラン化合物、ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、アミノエチル
ビニルエーテル等の塩基性窒素原子含有ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、イタコン酸ジアミド、α−エ
チル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレイ
ン酸ジアミド、フマル酸ジアミド、N−ビニルピロリド
ン、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、アクリロイルモルホリン等のアミド基含有ビニル化
合物;ビニルメチルエーテル、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、クロロプレン、プロピレン、ブタジエン、イソブ
レン、マレイミド、N−ビニルイミダゾール等のその他
のビニル化合物等が挙げられる。
【0017】樹脂(イ)の合成方法としては、t−ブチ
ルパーオキシアセテート等の過酸化物系ラジカル開始剤
や、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系ラジカル開
始剤を用いる溶液重合法が、合成が容易であるという点
で好ましい。
【0018】また必要に応じて、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプ
タン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルメチルジエトキシシラン等の連鎖移動剤を用
い、分子量調節をしてもよい。
【0019】前記溶液重合に用いる重合溶剤としては、
炭化水素類(トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シク
ロヘキサン等)、酢酸エステル類(酢酸エチル、酢酸ブ
チル等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、n−ブチルアルコール等)、エーテル
類(エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブ
アセテート等)、ケトン類(メチルエチルケトン、アセ
ト酢酸エチル、アセチルアセトン、ジアセトンアルコー
ル、メチルイソブチルケトン、アセトン等)のような非
反応性の溶剤が挙げられ、このような溶剤であれば特に
限定はない。
【0020】前記樹脂(イ)の数平均分子量は、本発明
の硬化性組成物から期待される耐久性などの硬化塗膜の
物性の点で、2,000〜20,000のものが好まし
く、2,500〜15,000のものがさらに好まし
い。
【0021】かかる樹脂のエポキシ当量は、硬化性、耐
候性、塗膜仕上り性等の点から100〜1,500g/
モルであることが好ましく、150〜1,000g/モ
ルであることがさらに好ましく、200〜750g/モ
ルであることがさらに好ましい。
【0022】[樹脂(エポキシ基と水酸基を併有する
樹脂)(ロ)]樹脂(ロ)の数平均分子量としては、
2,000〜20,000が好ましく、2,500〜1
0,000であることがさらに好ましい。前記分子量が
2,000未満では機械的性質、耐水性等が劣るものと
なり、20,000を上回ると、粘度が高くなり、その
結果として塗装時の固形分濃度を下げなければならなく
なる。
【0023】前記樹脂(ロ)中の水酸基当量は、200
〜3,000g/モルであることが好ましく、250〜
2,000g/モルであることがさらに好ましく、30
0〜1,500g/モルであることがさらに好ましい。
かかる水酸基当量が200g/モル未満である場合に
は、得られる硬化性組成物を用いて形成された塗膜の耐
水性、耐酸性が低下するようになり、また、3,000
g/モルを超える場合には、組成物の熱硬化性が劣る傾
向にある。
【0024】また、前記樹脂(ロ)中のエポキシ基当量
は、100〜1,500g/モルであることが好まし
く、150〜1,000g/モルであることがさらに好
ましく、200〜750g/モルであることがさらに好
ましい。かかるエポキシ基当量が100未満である場合
には得られる組成物を用いて形成された塗膜が硬くなり
すぎ、耐候性が低下するようになり、また、1,500
g/モルを超える場合には、熱硬化性、仕上り、耐衝撃
性が劣る傾向にある。
【0025】樹脂(ロ)は、例えば、水酸基含有ビニル
モノマーからの単位と上掲したエポキシ基含有ビニル系
モノマーからの単位と、上掲したその他共重合可能なビ
ニル系モノマーからの単位等とを、ラジカル開始剤を用
いた溶液重合により調製することができる。
【0026】前記水酸基含有モノマーとしては、特に限
定はなく、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド、4−ヒドロキシスチレンビニルトルエン、
東亜合成化学工業(株)製のアロニクス5700、4−
ヒドロキシスチレン、日本触媒化学工業(株)製のHE
−10、HE−20、HP−1およびHP−20(以
上、いずれも末端に水酸基を有するアクリル酸エステル
オリゴマー)、日本油脂(株)製のブレンマーPPシリ
ーズ(ポリプロピレングリコールメタクリレート)、ブ
レンマーPEシリーズ(ポリエチレングリコールモノメ
タクリレート)、ブレンマーPEPシリーズ(ポリエチ
レングリコールポリプロピレングリコールメタクリレー
ト)、ブレンマーAP−400(ポリプロピレングリコ
ールモノアクリレート)、ブレンマーAE−350(ポ
リエチレングリコールモノアクリレート)、ブレンマー
NKH−5050(ポリプロピレングリコールポリトリ
メチレンモノアクリレート)およびブレンマーGLM
(グリセロールモノメタクリレート)、水酸基含有ビニ
ル系化合物とε−カプロラクトンとの反応により得られ
るε−カプロラクトン変性ヒドロキシアルキルビニル系
共重合性化合物等が挙げられる。
【0027】これらの水酸基含有ビニル系モノマーは単
独で用いてもよく、また、2種以上を併用混合して用い
ることができる。
【0028】前記水酸基含有ビニルモノマーの使用量
は、共重合成分全量の5〜50%が好ましく、7〜40
%であることがさらに好ましい。かかるモノマーの使用
量が5%未満である場合には、得られる組成物が充分な
硬化性を呈さなくなる傾向にあり、50%を超える場合
には、硬化性組成物を用いて形成された塗膜の耐水性お
よび耐酸性が低下する傾向にある。
【0029】なお、本発明の(A)成分の製造に関し、
次の方法を採ることもできる。すなわち、上掲した[化
1][化2]のエポキシ基含有ビニルモノマーにおい
て、水酸基を併せもつモノマー(化合物6〜化合物1
1)を、他の共重合可能なビニルモノマーと共重合し、
これにより得られた共重合体を(A)成分として使用す
ることもできる。
【0030】[樹脂(エポキシ基含有樹脂(イ)と水
酸基含有樹脂(ハ)の混合物]水酸基含有樹脂(ハ)と
しては、上掲した水酸基含有ビニルモノマーと、上掲し
たその他共重合可能なビニル系モノマーとを、ラジカル
開始剤を用いた溶液重合により調製することができる。
【0031】前記樹脂(ハ)の数平均分子量は、耐候
性、塗膜の仕上り性の点で2,000〜20,000の
ものが好ましく、2,500〜15,000のものがさ
らに好ましい。
【0032】前記樹脂(ハ)の水酸基当量は、耐水性、
硬化性、耐酸性等の点から200〜3,000g/モル
が好ましく、250〜2,000g/モルであることが
好ましく、300〜1,500g/モルであることがさ
らに好ましい。この樹脂(ハ)と樹脂とを混合するこ
とにより、樹脂が得られる。
【0033】(B)成分 本発明の(B)成分は、ポリオール化合物と酸無水物化
合物とをハーフエステル化させて得られる、1分子中に
少なくとも2個のカルボキシル基を含有する化合物であ
り、本発明の組成物から得られる塗膜の耐候性、耐酸
性、リコート密着性などの点から、1分子当たりヒドロ
キシル基2個以上、好ましくは2〜10個を有するポリ
オール化合物と、酸無水物化合物とをハーフエステル化
反応させて得られる1分子中に少なくとも2個のカルボ
キシル基を含有する化合物(以下「カルボン酸オリゴマ
ー」と記す)であることが好ましい。
【0034】前記カルボン酸オリゴマーを合成するため
の前記1分子当りのヒドロキシル基2個以上を有するポ
リオールとしては、エチレングリコール、1,2−およ
び1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、水添
ビスフェノールA、グリセリン、ソルビトール、ネオペ
ンチルグリコール、1,3−オクタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、
1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
キニトール、マニトール、トリスヒドロキシエチルイソ
シアヌレート、ジペンタエリスリトール、トリスヒドロ
キシメチルエタン等の多価アルコール類;これらの多価
アルコール類とγ−ブチロラクトンやε−カプロラクト
ン等のラクトン化合物との開環付加体;該多価アルコー
ル類と、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物
とのアルコール過剰下での付加体;該多価アルコール類
とエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレン
グリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニル
エーテル、ペンタンジオールジビニルエーテル、ヘキサ
ンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールジビニルエーテル等のビニルエーテル化合
物とのアルコール過剰下での付加体および該多価アルコ
ール類とアルコキシシリコーン化合物、例えばKR−2
13、KR−217、KR−9218[いずれも商品
名、信越化学工業(株)製]等とのアルコール過剰下で
の縮合体等を挙げることができる。
【0035】一方、これらのポリオールと反応させる好
ましい酸無水物としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸および無水トリメリット酸等が挙
げられる。
【0036】なお、ポリオールと反応させる酸無水物と
の比率を調整することで、水酸基含有カルボン酸オリゴ
マーとすることもできる。
【0037】(B)成分の分子量は2,000以下であ
る。2,000を超えると、硬化性が低下するという問
題が生じる可能性が有る。なお、好ましい範囲は100
〜1,800である。
【0038】(B)成分の配合量は、(A)成分100
部に対し0.001〜100部である。好ましい範囲は
0.1〜90部であり、さらに好ましい範囲は1.0〜
80部である。
【0039】(B)成分の前記配合量が100部を超え
ると耐水性、耐候性が低下する場合があり、0.001
部未満の場合には、硬化性が低下するという問題が発生
し易くなる。
【0040】さらに、(A)成分中のエポキシ基と、
(B)成分中のカルボキシ基とのモル比(エポキシ基/
カルボキシル基)は、優れた硬化性、耐酸性、耐候性、
耐水性等を呈する硬化性組成物を得ることができるとい
う点から0.2〜3.0であることが好ましく、0.5
〜2.5であることがさらに好ましく、特には0.6〜
2.0であることが好ましい。
【0041】(D)成分 本発明に用いられる(D)成分である硬化触媒として
は、エステル化反応(酸・エポキシの反応)に通常用い
られるものでよいが、例えば第4級アンモニウム塩が好
ましい。具体的には、ベンジルトリエチルアンモニウム
クロリドもしくはブロミド、テトラブチルアンモニウム
クロリドもしくはブロミド等が挙げられる。
【0042】硬化触媒(D)の配合量は、(A)成分、
(B)成分の合計100部に対して0.01〜10重量
%が好ましい。
【0043】その他 本発明の上塗り塗料用硬化性組成物に用いる溶剤類
(C)としては、本願で用いる(A)〜(B)成分のい
ずれをも溶解し、ないしは安定に分散させ得るものであ
ればよく、そのなかでも代表的なものを示せば、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、オクタ
ンの如き炭化水素系、メタノール、エタノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec
−ブタノール、t−ブタノール、エチレングリコールモ
ノアルキルエーテルの如きアルコール系、酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチルの如きエステル系、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノンの如きケトン系などの如き、エポキシ基を含
有する基体樹脂(A)を調製する際に用いられるような
溶剤である。これらのうち、アルコール系溶剤と共に脱
水剤を併用すれば、安定性に好結果を与える。溶剤類は
(A)成分の重合時に用いられた溶剤をそのまま用いる
こともできる。
【0044】また、例えば紫外線吸収剤、光安定剤など
の耐候性向上剤を配合することにより、さらにその耐候
性を向上させることができる。特にこれらを併用するこ
とによってさらに一層耐候性を向上させることができ
る。
【0045】前記紫外線吸収剤としては、例えばベンゾ
フェノン系、トリアゾール系、フェニルサリチレート
系、ジフェニルアクリレート系、アセトフェノン系のも
の等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく2種以
上併用してもよい。
【0046】前記光安定剤としては、例えばビス(2,
2,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、2−(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン
酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボキシレート等が挙げられる。これらは単
独で用いてもよく2種以上併用してもよい。
【0047】前記紫外線吸収剤の使用量は、硬化性組成
物の樹脂固形分100部に対して通常0.1〜10部配
合され、1〜5部使用することが好ましい。
【0048】また、前記光安定剤の使用量は、硬化性組
成物の樹脂固形分100部に対して通常0.1〜10部
配合され、1〜5部使用することが好ましい。
【0049】本発明の硬化性組成物は自動車、産業機
械、スチール製家具、建築内外装、家電用品、プラスチ
ック等の塗装に有用であり、特に自動車用上塗り用塗料
として極めて有用である。
【0050】次に、本発明の硬化性組成物を塗装する場
合の一例について説明する。
【0051】まず、被塗装物にメタリック粉末および/
または着色顔料を含有する塗料を塗布した後、該塗布面
に本発明の硬化性組成物を主成分とするトップコートク
リアー塗料を塗布する。
【0052】前記メタリック粉末および/または着色顔
料を含有する塗料(ベースコート)には特に限定はな
く、例えばアミノアルキド樹脂、オイルフリーアルキド
樹脂、熱硬化アクリル樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、硝化
綿ラッカー、変性アクリルラッカー、スレートアクリル
ラッカー、常温硬化ウレタン樹脂、アクリルエナメル樹
脂、酸化硬化アルキド樹脂、酸化硬化変性(CAB等)
アルキド樹脂、常温または加熱硬化型フッ素樹脂、加水
分解性シリル基含有樹脂、本発明の硬化性組成物および
これらの混合物等を主成分とするものに、メタリック粉
末や着色顔料を含有せしめたもの等を用いることができ
る。
【0053】前記メタリック粉末および/または着色顔
料を含有する塗料は、有機溶媒を媒体とした溶液型塗
料、非水ディスパージョン塗料、多液型塗料、粉体塗
料、スラリー塗料、水性塗料等のいずれのタイプの塗料
であってもよい。
【0054】前記メタリック粉末および着色顔料にも特
に限定はなく、従来から使用されているものを用いるこ
とができる。メタリック粉末の具体例としては、例えば
アルミニウム粉末、銅粉末、雲母粉末等、また、着色顔
料の具体例としては、例えばフタロシアニンブルー、ト
ルイジンレッド、ベンジジンエロー等の有機系顔料や、
酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ等の無機系顔
料が挙げられる。これらのメタリック粉末および着色顔
料はそれぞれ単独で用いてもよく2種以上併用してもよ
い。
【0055】なお、ベースコートに前述の紫外線吸収剤
や光安定剤を配合すれば、塗装物の耐候性を一層向上さ
せることができる。
【0056】また、メタリック粉末および/または着色
顔料を含有する塗料に、その塗膜とトップコートクリア
ー塗膜との密着性を向上させるために前述のシリコン化
合物(アミノシラン系化合物等)を配合してもよい。
【0057】この場合のシリコン化合物の配合量は、メ
タリック粉末および/または着色顔料を含有する塗料1
00部に対して、通常20部以下、好ましくは10部以
下0.5部以上である。
【0058】本発明の塗装物はベースコートが塗布され
た塗布面に、さらにトップコートクリアー塗料が塗布さ
れたものであり、例えば被塗物に前記メタリック粉末お
よび/または着色顔料を含有する塗料を塗布して数分間
セッティングした後、ウェット・オン・ウェット方式で
トップコートクリアー塗料を塗装して加熱硬化させる2
コート1ベーク方式や、メタリック粉末および/または
着色顔料を含有する塗料を塗装して加熱硬化させた後、
トップコートクリアー塗料を塗布して加熱硬化させる2
コート2ベーク方式等の方式により製造することができ
る。
【0059】トップコートクリアー塗料の塗布は、浸
漬、吹付け、刷毛塗り、ロールコーターまたはフローコ
ーターを用いる方法等、従来から行われている種々の方
法により行うことができる。その後、30℃以上、好ま
しくは55〜350℃に加熱することにより硬化させる
ことができる。
【0060】塗装物の塗膜の厚さは、用途によって異な
るため一概に規定できないが、メタリック粉末および/
または着色顔料を含有する塗膜の厚さは隠蔽性等の点か
ら10〜30μmの範囲内が好ましく、また、トップコ
ートクリアー塗膜の厚さは、耐久性等の点から20〜5
0μmの範囲が好ましい。
【0061】このように、本発明の上塗り塗料用硬化性
組成物は、優れた耐酸性、耐擦傷性、外観性、熱硬化性
等を呈するとともに、極めて優れた耐汚染性を呈するも
ので、例えば自動車、産業機械、スチール製家具、建築
物内外装、家電用品、プラスチック等に用いられる上塗
り塗料、特に自動車用上塗り塗料等に好適に使用し得
る。
【0062】
【実施例】次に、本発明の上塗り塗料用硬化性組成物お
よびそれを用いてなる塗装物を実施例に基づいてさらに
詳細に説明するが、本発明はかかる実施例にのみに限定
されるものではない。
【0063】合成例1〜3 ここでは、(A)成分である樹脂(エポキシ基と水酸
基を同時に併有する樹脂)を合成する。
【0064】撹拌機、温度計、還流機、窒素ガス導入管
および滴下ロートを備えた反応器に、下記[表1]にお
ける[部分2]を仕込み、窒素ガスを導入しつつ、11
5℃に昇温した後、[部分1]の混合溶液を4時間かけ
て等速で滴下した。
【0065】次に、この中へ[部分3]の混合溶液を1
時間かけて等速で滴下した。その後、引き続き、115
℃で2時間撹拌した後、室温まで冷却した。最後に、
[部分4]の混合溶液を加えて撹拌した。
【0066】得られた溶液の固形分濃度、共重合体の数
平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定)、アルコール性水酸基当量およ
びエポキシ基当量を[表1]に併記した。
【0067】
【表1】
【0068】合成例4〜8 ここでは、(A)成分である樹脂(樹脂混合物)にお
けるエポキシ基含有樹脂(イ)(樹脂でもある)(合
成例4,5,6)と、水酸基含有樹脂(ハ)(合成例
7,8)とを合成する。
【0069】下記[表2]に示す成分を用い、合成例1
〜3と同様にして樹脂(イ)(ハ)を合成した。
【0070】得られた溶液の固形分濃度、共重合体の数
平均分子量(GPCにより測定)、アルコール性水酸基
当量およびエポキシ基当量を[表2]に併記した。
【0071】
【表2】
【0072】合成例9〜11(カルボン酸オリゴマー
(B)成分の合成) 撹拌機、温度計、還流機、窒素ガス導入管および滴下ロ
ートを備えた反応器に、下記[表3]における[部分
1]を仕込み、窒素ガスを導入しつつ、120℃で15
分間撹拌後、[部分2]を15分間かけて加えた。
【0073】その後、120℃で3時間反応させた。I
Rで酸無水物基の吸収(1,785cm−1)が消失す
るのを確認した。
【0074】
【表3】
【0075】比較合成例1(B´の合成) 下記[表4]に示す成分を用い、合成例1,2と同様に
してポリマー(b´)を合成した。
【0076】得られた溶液の固形分濃度、ポリマー(b
´)の分子量(GPCにより測定)を[表4]に併記し
た。
【0077】
【表4】 得られたポリマー(b′)192.3部に、酢酸ブチル
17.6部に溶解したトリエチルアミン1.0部とメタ
ノール10部を加え、60℃で8時間反応させ、これに
よりポリマー(B′)を得た。IRで、酸無水物基の吸
収(1,785cm−1)が完全に消失するのを確認し
た。
【0078】比較合成例2(B´2の合成) トリメチロールプロパン41.0部、ネオペンチルグリ
コール73.5部、アジピン酸87.6部、無水フタル
酸44.4部の混合物を220℃で酸価3になるまで反
応を行なった後、キシレンを配合し、固型分75%の水
酸基含有ポリエステル樹脂溶液を得た。
【0079】次に、該樹脂溶液175部に無水コハク酸
13部配合し、120℃、5時間反応を行なって不揮発
分76.7%GPCピーク分子量5,800、ガードナ
ー粘度(25℃)Z−4のカルボキシ基含有樹脂溶液
(B´2)を得た。
【0080】実施例1〜11、及び比較例1〜4 [表5]、[表6]に示すポリマーあるいは化合物を、
同表に示す固型分比で以て配合した。
【0081】各実施例または比較例の全樹脂固形分に対
し、レベリング剤(楠本化成(株)製のL−1984−
50)を0.4%、紫外線吸収剤チヌビン384を2
%、光安定剤チヌビン123を1%(いずれもチバガイ
ギー(株)製)加えた。
【0082】この混合物をソルベッソ100(エクソン
化学(株)製の石油系芳香族溶剤)で希釈してフォード
カップで約20〜25秒の粘度に調製し、トップコート
用クリアー塗料とした。
【0083】脱脂および燐酸化成処理を行った軟鋼板
に、自動車用エポキシアミド系カチオン電着プライマー
および中塗りサーフェーサーを塗装した塗板を試験片と
して用い、その上に市販のアクリルメラミン樹脂塗料
(シルバーメタリックベースコート)を施した。
【0084】次に前記トップコート用クリアー塗料をウ
ェット・オン・ウェットで塗装し、20分間セッティン
グした後、140℃で30分間焼き付けた。
【0085】乾燥膜厚は、ベースコートが約15μm、
トップコートクリアーが約50μmであった。
【0086】得られた塗膜における物性(外観性、
熱硬化性、耐酸性、耐擦傷性、リコート密着性、
促進耐候性、鉛筆硬度)を、下記方法により評価し
た。それぞれの結果を[表5][表6]に併記する。
【0087】(外観性) 光沢および鮮映性を目視により総合評価する。○は良
好、△は普通、×は不良を示す。
【0088】(熱硬化性(ゲル分率)) トップコート用クリアー塗料をスズ箔上に塗布し、10
℃で30分間焼き付けて得られた厚さ約40μmの遊離
のクリアーフィルムを約50×50mmの大きさに切断
し、予め精秤した200メッシュのステンレス製の金網
(W)に包み精秤した(W)。その後、アセトン中
に24時間浸漬して抽出を行い、次いで乾燥・精秤し
(W)、式: ゲル分率(%)={((W)−(W))/
((W)−W))}×100 に基づいてゲル分率(%)を求めた。
【0089】(耐酸性) 10%硫酸水溶液を0.5cc、ピペットを用いて試験
板上に滴下し、乾燥機中、80℃で30分間加熱した
後、水で硫酸水溶液を洗い落とし、塗膜表面の変化の様
子を観察し、次の基準で評価した。 10点:試験前と変化なし 9点:僅かに変化が認められる 8点:円形の後が残る 7点:変色や膨れが僅かに認められる 5点:光沢の低下や変色が明らかに認められる 1点:フィルムの溶解が認められる。
【0090】(耐擦傷性(光沢保持率)) 塗膜が形成された試験片(150mm×100mm)を
水平に固定し、塗膜上に研磨剤(JIS 8種ローム
1.2%、JIS 11種ローム1.2%、カオリン
0.6%、中性洗剤1%および水96%の混合物)を約
0.05g/cm塗布した後、クラフト紙で覆った錘
(接触面の直径:5cm、荷重:22g/cm)を表
面上でストロークさせた。
【0091】錘をストロークさせる前および20回スト
ローク後の塗膜表面の20°光沢を光沢計((株)村上
色彩技術研究所製)を用いて測定し、式: 光沢保持率(%)=(ストローク後の光沢値/ストロー
ク前の光沢値)×100 に基づいて、20回ストローク後の光沢保持率(%)を
求めた。なお、光沢保持率が大きいものほど耐擦傷性に
優れている。
【0092】(リコート密着性) 得られた塗板に、再度、1回目と同様に上記ベースコー
トを施し、次に各クリアー塗料をウェット・オン・ウェ
ットで塗装し、20分間セッティングした後、120℃
で30分間焼き付けた。その塗板の付着性をJIS K
5400の碁盤目法(2mm×2mm×25)に従い
評価した。
【0093】(促進耐候性) JIS K 5400に準拠し、サンシャインカーボン
アーク灯式耐候性試験機(スガ試験機(株)性)を用い
て評価する。 試験条件:ブラックパネル温度63±3℃、120分中
18分降雨 1,500時間後、次のように目視で評価する。 ○ :異常なし ○△:水跡の付着または白化現象が認められる △ :光沢の低下と水跡の付着とが明らかに認められ
る。
【0094】(鉛筆硬度) JIS K5400に準拠して評価する。
【0095】
【表5】
【表6】
【0096】[表5][表6]の結果から、実施例1〜
11で得られた塗料を用いて形成した塗膜はいずれも耐
酸性、耐擦傷性等に優れたものであると同時に、耐候
性、リコート密着性等の塗膜物性バランスに優れたもの
であることがわかる。
【0097】
【発明の効果】本発明の上塗り塗料用硬化性組成物は、
ポットライフが長く、優れた熱硬化性を呈するととも
に、形成される塗膜は耐酸性、耐擦傷性、外観性が良好
で、かつ、耐候性、耐水性、リコート密着性等の塗膜物
性バランスに優れているものであるので、例えば自動
車、産業機械、スチール製家具、建築物内外装、家電用
品、プラスチック等に用いられる上塗り塗料等に好適に
使用し得るものである。
【0098】また、本発明の上塗り塗料用硬化性組成物
を塗装した塗装物は、前記のごとき特性を有する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)エポキシ基を含有する基体樹脂10
    0重量部、 (B)ポリオール化合物と酸無水物化合物をハーフエス
    テル化させて得られる1分子中に少なくとも2個のカル
    ボキシル基を含有する分子量が2,000以下のオリゴ
    マー化合物0.001〜100重量部、及び (C)溶剤類を含有する上塗り塗料用硬化性組成物。
  2. 【請求項2】さらに(D)硬化触媒を含有する請求項1
    記載の上塗り塗料用硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分に水酸基が、水酸基当量3,0
    00g/モル以下の割合で含まれる請求項1または2記
    載の上塗り塗料用硬化性組成物。
  4. 【請求項4】(A)成分中のエポキシ基当量が100〜
    1,500g/モルである請求項1〜3のいずれか1項
    記載の上塗り塗料用硬化性組成物。
  5. 【請求項5】(A)成分中のエポキシ基と(B)成分中
    のカルボキシル基とのモル比(エポキシ基/カルボキシ
    ル基)が0.2〜3.0である請求項1〜4のいずれか
    1項記載の上塗り塗料用硬化性組成物。
  6. 【請求項6】メタリック粉末および/または着色顔料を
    含有する塗料が塗布された塗布面にトップコートクリア
    ー塗料が塗布されてなる塗装物であって、前記トップコ
    ートクリアー塗料が請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の上塗り塗料用硬化性組成物を主成分として含有するこ
    とを特徴とする塗装物。
JP10896796A 1996-04-30 1996-04-30 上塗り塗料用硬化性組成物、及びそれを用いてなる塗装物 Pending JPH09296149A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11343453A (ja) * 1998-06-01 1999-12-14 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 上塗り塗料用硬化性組成物及びそれを用いてなる塗装物
JP2008518071A (ja) * 2004-10-25 2008-05-29 ヌプレクス レジンズ ビー.ブイ. コーティング組成物
KR20190090280A (ko) * 2018-01-24 2019-08-01 주식회사 케이씨씨 클리어 도료 조성물

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