JP2017130561A - 抵抗器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱応力を緩和、吸収してクラックの発生を防止できる抵抗器を提供する。【解決手段】抵抗器10は、絶縁基板13の一面に形成された抵抗体11の両端部に表面電極15,17が形成された抵抗基板20と、その抵抗基板20に接続されたL字型の金属端子25,27とを備える。金属端子25,27には、抵抗基板20と接合される部位に円形の貫通孔28,29が形成され、その貫通孔28,29より充填された導電性接着剤を介して、抵抗基板20の端部と金属端子とを確実に接続する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器の回路基板等に実装される抵抗器に関する。
抵抗、コンデンサ等の電子部品は、通常、回路基板(プリント基板)上に実装された状態で電子機器等に搭載される。これらの電子部品は、例えば抵抗素体、コンデンサ素体等の表面に電極を設けた構成、あるいは、熱伝導性の高い絶縁基板である窒化ケイ素基板上に抵抗素子等を搭載した構成を有する。また、チップ抵抗器、チップコンデンサ等の面実装型の電子部品の場合には、その電子部品に使用する絶縁基板として、例えばアルミナ基板上に抵抗体等を形成した構成を有する。
これらの電子部品は、その製造時および回路基板への実装時のみならず、実装後の使用時においても様々な温度変化にさらされる。特に自動車等に搭載する抵抗器には高耐熱性が求められる。一般に電子部品が実装された回路基板、電子部品を構成する基板や素体には熱膨張率に差異があるため、温度変化の繰り返しによって熱応力が発生し、それにより抵抗素体等の表面あるいは内部、抵抗素体と電極との接続部等にクラックが生じたり、クラックの進展により部品が破壊に至るという問題がある。
例えば車載用の抵抗器では、熱ストレスにより電極が劣化することがあるため、その最外層に金(Au)めっきを施している。また、抵抗器に耐熱性が求められるのと同様に、回路基板への実装に用いるはんだ材にも耐熱性の向上が求められており、その場合、抵抗器と回路基板との接合に金-ゲルマニウムはんだ(融点は約350℃)等を使用している。
一方、実装状態にある電子部品が温度変化により受ける熱衝撃により破壊されるのを防止するため、実装基板と電子部品を離すとともに熱応力を緩和・吸収させるために板状の金属端子を用いる構造等が提案されている。例えば、特許文献1には、電子部品本体の端子電極に金属板からなる端子部材をはんだ付けして、温度変化により基板が膨張・収縮した場合でも、その応力を端子部材の変形または動きにより吸収し、応力が直接、セラミック電子部品本体に加わらないようにする技術が記載されている。
また、特許文献2は、上面に抵抗体素子が作り込まれた板状母材と、略Z字状の一対の外部電極とを備え、外部電極の上部に設けた内部電極固着部それぞれと、板状母材の端部側に形成された一対の内部電極それぞれを導電性固着材で固着し、外部電極の下部に設けた基板固着部をランドにはんだ付けして実装基板に実装される面実装型抵抗器を開示している。この特許文献2では、板状母材を基板固着部から離すことで、実装基板に実装したときに、板状母材の実装基板側の面と基板固着部との間に形成される空間部によって、板状母材が面実装基板側から受ける熱膨張や熱収縮による応力を緩和している。
特開平11−233373号公報 特開2012−4538号公報
電子部品の端面と金属端子との接続は、電子部品の発熱、環境温度変化等により、接続に供した接着剤が溶融するといった問題が従来より発生しており、それらの強固な接続を確保することは困難であるとされていた。上記特許文献1に記載された電子部品も例外ではなく、電子部品の端子電極と端子部材とをはんだ付けしているはんだが、温度変化によって溶融し、端子電極から端子部材が脱落するという問題がある。
また、絶縁基板上の金属電極と金属端子の強固な電気的接続は難しいとの観点から、特許文献2の抵抗器においても、絶縁基板(板状母材)上の金属電極である内部電極と、外部電極に設けた内部電極固着部とを電気的に強固に接続することは難しい。そのため、特許文献2の抵抗器には、振動等が加わることによりクラックが発生して、これら内部電極と外部電極とが分離し、相互の電気的な接続を確保できなくなることで、抵抗器としての機能を確保することが困難になるという問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱膨張や熱収縮による応力を緩和してクラックの発生を防止できる抵抗器を提供することである。
上記の目的を達成し、上述した課題を解決する一手段として以下の構成を備える。すなわち、本発明は、所定厚の矩形状の絶縁基板と、該絶縁基板の一面に形成された抵抗体と、該抵抗体の両端部に形成された電極とからなる抵抗基板と、該抵抗基板に接続された金属端子とを備える抵抗器であって、前記金属端子のうち前記抵抗基板と接合される部位に貫通孔が形成されていることを特徴とする。
例えば、前記金属端子は、前記貫通孔より充填された導電性接着剤を介して前記抵抗基板の端部が接合される脚部と、回路基板に接続される実装部とからなり、断面形状がほぼL字型の板状部材であることを特徴とする。また例えば、実装面に垂直な方向において、前記貫通孔の下端部が前記抵抗基板の下面よりも下部に位置し、または、前記貫通孔の上端部が前記抵抗基板の上面よりも上部に位置していることを特徴とする。さらに、例えば、実装面に垂直な方向において、前記貫通孔の下端部が前記抵抗基板の下面よりも下部に位置し、かつ、前記貫通孔の上端部が前記抵抗基板の上面よりも上部に位置していることを特徴とする。
さらには、例えば、実装面に垂直な方向における前記貫通孔の大きさは、前記抵抗基板の厚さよりも大きいことを特徴とする。例えば、前記貫通孔は円形であることを特徴とする。また、例えば、前記導電性接着剤は銀系焼結型接着剤であることを特徴とする。
本発明によれば、抵抗器と、それに接合された金属端子との強固な接続信頼性を確保し、熱膨張や熱収縮による応力を緩和、吸収してクラックの発生を防止する抵抗器を提供することができる。
本発明の実施の形態例に係る抵抗器の全体構成を示す外観斜視図である。 実施の形態例に係る抵抗器を図1の矢印A方向から見たときの正面図である。 実施の形態例に係る抵抗器を図1の矢印B方向から見たときの側面図である。 実施の形態例に係る抵抗器の抵抗基板の作製工程を時系列で示すフローチャートである。 実施の形態例に係る抵抗器の金属端子の作製工程を時系列で示すフローチャートである。 抵抗基板と金属端子とを接合して実施の形態例に係る抵抗器を製造する工程を時系列で示すフローチャートである。
以下、本発明に係る実施の形態例について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態例に係る抵抗器の全体構成を示す外観斜視図である。また、図2は、図1に示す抵抗器を矢印Aの方向から見たときの正面図であり、図3は、図1に示す抵抗器を矢印Bの方向から見たときの側面図である。なお、本発明は、以下において実施の形態例として説明する抵抗器のみならず、コンデンサ、チップヒューズ等にも適用できる。
図1に示すように本実施の形態例に係る抵抗器10は、抵抗基板20と、その抵抗基板20の両端側に導電性接着剤によって接続された一対の金属端子25,27とを備える。抵抗基板20は、絶縁基板13の上面に形成された抵抗体11と、抵抗体11の両端部に形成された表面電極15,17と、不図示の保護膜およびめっき膜とにより構成される。
絶縁基板13は、例えばアルミナ(Al23)、窒化ケイ素(Si34)等からなる所定の厚さの矩形状(直方形状)の絶縁性基板であり、その基板上面のほぼ中央に抵抗体11を形成し、さらに、抵抗体11を挟んで、絶縁基板13の表面両端部に表面電極15,17を形成する。抵抗体11と表面電極15,17は一部が重なっている。表面電極15,17は、例えば銀系または銀パラジウム系の金属からなる。また、抵抗体11は、例えば酸化ルテニウム(RuO2)系厚膜抵抗体、銅(Cu)系厚膜抵抗体、銀−パラジウム(Ag−Pd)系厚膜抵抗体等であり、スクリーン印刷等により形成されるが、要求される抵抗値によっては薄膜抵抗体を用いる。
なお、抵抗体11は、直方体パターンや蛇行パターン等を適宜、選択可能である。また、抵抗基板20において、ニッケル(Ni)−クロム(Cr)や銅(Cu)−クロム(Cr)等からなる合金材をスパッタリング、あるいは樹脂銀(Ag)等のペーストを塗布して端面電極を形成してもよい。さらに、その端面電極の外層にめっき膜(ニッケル(Ni)、錫(Sn)、金(Au)、銅(Cu)等)を形成してもよい。また、少なくとも抵抗体11の上部を覆うガラス保護膜、エポキシ系保護膜等を形成してもよい。
金属端子25,27は、板状の銅(Cu)材表面にNi,SnまたはAuをめっきにより被覆してなり、抵抗基板20に接続される脚部25a,27aと、実装基板(回路基板)等に接続される実装部25b,27bからなるL字型の形状を有する。金属端子25,27をL字型としたことで、回路基板と抵抗基板20の熱膨張率の差による熱応力が緩和され、吸収される。また、金属端子25,27の折り曲げ部分はほぼ直角であることが望ましいが、これに限定されず、回路基板上に安定して実装でき、固定が可能であれば、曲げ角度は鋭角または鈍角であってもよい。
金属端子25,27それぞれには、図2等に示すように抵抗基板20との接続箇所である接合部に貫通孔28,29が形成されている。貫通孔28,29の大きさは、図3に示すように抵抗基板20の高さ寸法tよりも大きく、幅寸法wよりも小さいことが望ましい。貫通孔28,29の形状は、ここでは、セルフアライメント効果が期待でき、かつ製造しやすい円形とする。
抵抗基板20と金属端子25,27は、後述するように導電性接着剤、はんだ等により接着(接合)する。導電性接着剤としては、銀(Ag)微粉末とアルコールの混合ペーストからなるAg系焼結型接着剤を使用する。Ag系焼結型接着剤はAgの微粉末を含むため、製造時には低温(200℃程度)で焼結させることができ、その後、銀の融点(900℃)まで耐えられる導電性接着剤である。なお、Ag系焼結型接着剤に代えてNi系の導電性接着剤も使用可能であるが、Ag系の方が酸化しにくいため、より望ましい。
次に、本実施の形態例に係る抵抗器の製造プロセスについて説明する。図4は、抵抗器の抵抗基板の作製工程を時系列で示すフローチャートである。図5は、抵抗器の金属端子の作製工程を時系列で示すフローチャートである。また、図6は、抵抗基板と金属端子とを接合して抵抗器を製造する工程を時系列で示すフローチャートである。
最初に、本実施の形態例に係る抵抗器の抵抗基板の作製工程について説明する。図4のステップS11において、抵抗基板用の絶縁基板(例えば、アルミナ基板、窒化ケイ素基板等)を準備し、抵抗器に合わせたサイズの矩形基板とするため分割用の溝を形成する。ステップS13では、分割用の溝で囲まれた絶縁基板の個々の領域の表面の両端部に、銀系または銀パラジウム系の金属からなる表面電極(図1等の表面電極15,17)を形成する。
続くステップS15では、絶縁基板の個々の領域において表面電極の間を跨ぐように、例えば酸化ルテニウム(RuO2)からなる抵抗体をスクリーン印刷等により形成する。その結果、図1等に示すように、抵抗体11の一方端部が表面電極15に接続され、他方端部が表面電極17に接続される。なお、ステップS13における表面電極の形成工程とステップS15の抵抗体の形成工程は、図4に示す順序に限定されず、抵抗体を形成した後に表面電極を形成してもよい。
ステップS17では抵抗値を調整する。ここでは、例えば、対向する表面電極同士の幅により抵抗体の幅を調整して抵抗値を調整する、あるいは、抵抗体の厚みを調整して抵抗値を調整する、あるいは、レーザビームやサンドブラスト等によって抵抗体の一部にトリミング溝(切れ込み)を入れて抵抗値を調整する等の方法で所望の抵抗値に調整する。
ステップS19において、抵抗体全体と表面電極の全体または一部を覆う保護膜を形成する。ここでは、保護膜としてガラス保護膜、またはエポキシ系の樹脂保護膜を形成するが、保護膜を形成する工程そのものを省略してもよい。続くステップS21では、上記のステップS11で形成した分割用の溝に沿って絶縁基板を分割する。そして、ステップS23で、分割された絶縁基板の両側端面に対して、例えばニッケル(Ni)−クロム(Cr)からなる合金材をスパッタリングにより端面電極を形成する。端面電極を形成することで、抵抗基板と金属端子の確実な接続を確保できる。なお、端面電極は合金材の塗布によって形成してもよい。
ステップS25では、例えばニッケル(Ni)、錫(Sn)、金(Au)等から適宜、選択して、上記の表面電極および端面電極にめっき膜を形成する。なお、表面電極および端面電極へのめっき形成工程そのものを省略してもよい。
次に、本実施の形態例に係る抵抗器の金属端子の作製工程について説明する。図5のステップS31において、所定の厚さ(例えば0.1mm)の銅板を用意し、その銅板を、後述する折り曲げ前の展開された状態の大きさに合わせて切断、打ち抜き加工等して、個々の金属端子用の板状の銅材を作製する。ステップS33で、板状の銅材の所定箇所(抵抗基板の端部と接合される部分)に円形の貫通孔を形成する。貫通孔の大きさ(直径)は、図3に示すように抵抗基板20の高さ寸法tよりも大きく、幅寸法wよりも小さい孔径とする。続くステップ35で、板状の銅材をL字状に折り曲げ加工する。そして、ステップ37において、折り曲げ加工された金属端子の表面をNi,Sn、またはAuのめっきにより被覆する。
次に、本実施の形態例に係る抵抗器の組み立て工程について説明する。図6のステップS41において、図4に示す工程によって作製された抵抗基板の下面に支持部材等を置いて抵抗基板を固定する。次に、固定した抵抗基板と、図5に示す工程で作製された金属端子とを接合する。具体的には、ステップS43で、固定された抵抗基板の両端部と、その端部との接合部である金属端子の貫通孔との位置合わせをする。そして、ステップS45で、抵抗基板と位置合わせされた金属端子の貫通孔内に導電性接着剤(例えば、銀系焼結型接着剤)を充填して、抵抗基板の両端部に金属端子を接着する。
なお、抵抗基板と金属端子の接合は上記に限定されず、例えば抵抗基板の両端部に導電性接着剤を塗布するとともに、金属端子の貫通孔に、抵抗基板に接合する面と反対の面から接着剤を充填し、抵抗基板の端部と位置合わせをすると同時に接着するようにしても良い。
抵抗基板20の端部と金属端子27との接合の際には、図3に示すように、それらの接合部において金属端子27の貫通孔29の下端部43が、実装面に垂直な方向において、抵抗基板20の下面(絶縁基板13の下面)よりも下部となるように位置決めする。ここではさらに、金属端子27の貫通孔29の上端部41が、実装面に垂直な方向において、抵抗基板20の上面(表面電極17の上面)よりも上部となるように位置決めしてもよい。抵抗基板20の他方の端部と金属端子25との接合も、上記と同様に行う。
上記のように位置決めをすることで、貫通孔29の下端部43と上端部41それぞれが隙間となるため(貫通孔28についても同様)、図2に示すように、貫通孔28,29に充填された導電性接着剤31,33それぞれが、貫通孔の下端部と上端部を通じて抵抗基板20の両端部の下面と上面に回り込む。その結果、回り込んだ導電性接着剤(図2において符号31a,31b,33a,33bで示す。)によって、抵抗基板20の両端部それぞれが導電性接着剤で挟み込まれた状態となり、その導電性接着剤が硬化することで抵抗基板20と金属端子25,27との接合強度をより向上できる。
図6の最後のステップS47において、例えば200℃程度で導電性接着剤を焼結して凝固する。導電性接着剤が凝固することで、抵抗基板の端部と金属端子との電気的な導通が維持されるとともに、それらの機械的に強固な接着状態を確保できる。
抵抗基板と金属端子との接着(接合)に使用する銀系焼結型接着剤は、上述したように銀の微粉末とアルコールからなる導電性接着剤であり、抵抗器の製造時には200℃程度の低温で焼結させることができ、その後、銀の融点(900℃以上)まで溶融しない耐性を備える。そのため、抵抗体が発熱しても導電性接着剤が溶融することなく、抵抗基板と金属端子との接続を保持することができる。これにより、抵抗体からの熱を回路基板へ逃がす放熱経路が確保され続けるため、放熱性も向上させることができる。
次に、本実施の形態例に係る抵抗器の耐熱性について評価した結果を説明する。ここでは、金属板端子を備えない従来の一般的なチップ抵抗器(以降において、サンプルAという)として、アルミナを基板とし電極の最外層に金(Au)めっきを施した、大きさが6.3×3.1mm、厚さが0.6mmの抵抗器を用意した。また、抵抗器を実装する回路基板として、表面に実装用のランドを形成した窒化ケイ素の基板を用意し、融点が約350℃の金(Au)−ゲルマニウム(Ge)はんだでランドに抵抗器をはんだ付けした。
一方、本実施の形態例に係る抵抗器として、上述した抵抗基板の両端部に金属板端子を接続してなる抵抗器を用意した。この抵抗器は、抵抗基板の大きさが6.3×3.1mm、厚さが0.6mmで、以降においてサンプルBという。
サンプルAについては、基板へ実装するときのはんだ接合プロセスにおいて、はんだ実装部を450℃まで加熱したところ、350℃以上で6個のサンプルのうち3個において抵抗器の保護膜と電極との境界部分にクラックが発生した。発生したクラックが抵抗値に影響を与えたため、抵抗器としての機能を発揮できない状態となった。これに対してサンプルBは、回路基板上に実装後、450℃まで加熱しても、6個のサンプルの全数においてクラック等の不具合は発生しなかった。これは、サンプルBの抵抗器に設けた金属板端子が熱応力を緩和した結果と評価できる。
以上説明したように、絶縁基板の一面に形成された抵抗体の両端部に電極が形成された抵抗基板と、その抵抗基板の両端部に接続された金属端子とを備える抵抗器において、金属端子のうち抵抗基板と接合される部位に円形の貫通孔を形成し、その貫通孔より充填された導電性接着剤を介して抵抗基板の端部と金属端子とを接続する構造とした。こうすることで、抵抗器における抵抗基板と金属端子との強固な接続信頼性を確保するとともに、熱膨張や熱収縮による応力を緩和して抵抗器へのクラック発生を防止できるので、機器等に実装された抵抗器の信頼性が大幅に向上する。
また、抵抗器の金属端子に形成する貫通孔を円形にしたことで、その貫通孔に導電性接着剤を充填するとき、導電性接着剤が抵抗基板の上面と下面にほぼ均等に行き渡りやすくなる。そして、セルフアライメント効果によって貫通孔のほぼ中央に抵抗基板を位置させることができるので、抵抗基板の端部と金属端子との接続作業が容易になり、導電性接着剤の凝固後において、それらの確実な接合状態を維持できる。
本願発明は上述した実施の形態例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記の実施の形態例に係る抵抗器では、貫通孔の形状を円形としたが、これに限定されない。例えば、金属端子の高さを低くできる半円形としてもよい。また、抵抗基板20を接続するための導電性接着剤が角部に入り込み、落ちにくい楕円型、長方形型、星形等としてもよい。さらには、貫通孔を複数個、形成してもよい。
10 抵抗器
11 抵抗体
13 絶縁基板
15,17 表面電極
20 抵抗基板
25,27 金属端子
25a,27a 脚部
25b,27b 実装部
28,29 貫通孔
31,33 導電性接着剤
41 貫通孔の上端部
43 貫通孔の下端部

Claims (7)

  1. 所定厚の矩形状の絶縁基板と、該絶縁基板の一面に形成された抵抗体と、該抵抗体の両端部に形成された電極とからなる抵抗基板と、該抵抗基板に接続された金属端子とを備える抵抗器であって、前記金属端子のうち前記抵抗基板と接合される部位に貫通孔が形成されていることを特徴とする抵抗器。
  2. 前記金属端子は、前記貫通孔より充填された導電性接着剤を介して前記抵抗基板の端部が接合される脚部と、回路基板に接続される実装部とからなり、断面形状がほぼL字型の板状部材であることを特徴とする請求項1に記載の抵抗器。
  3. 実装面に垂直な方向において、前記貫通孔の下端部が前記抵抗基板の下面よりも下部に位置し、または、前記貫通孔の上端部が前記抵抗基板の上面よりも上部に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗器。
  4. 実装面に垂直な方向において、前記貫通孔の下端部が前記抵抗基板の下面よりも下部に位置し、かつ、前記貫通孔の上端部が前記抵抗基板の上面よりも上部に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の抵抗器。
  5. 実装面に垂直な方向における前記貫通孔の大きさは、前記抵抗基板の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の抵抗器。
  6. 前記貫通孔は円形であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の抵抗器。
  7. 前記導電性接着剤は銀系焼結型接着剤であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の抵抗器。
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