JP2017082188A - 修飾セルロース微細繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物を含む反応性解繊液をセルロースに浸透させて、セルロースをエステル化して化学解繊し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る修飾解繊工程を経て修飾セルロース微細繊維を製造する。前記触媒はピリジン類であってもよい。前記反応性解繊液は、さらにドナー数25以上の非プロトン性溶媒を含んでいてもよい。前記二塩基カルボン酸無水物は脂肪族ジカルボン酸無水物であってもよい。前記カルボキシル基含有セルロース微細繊維は、カルボキシル基に対する反応性基及び9,9−位にアリール基を有するフルオレン化合物とさらに反応させてもよい。
【選択図】なし
Description
本発明の修飾セルロース微細繊維の製造方法は、塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物(環状型酸無水物)とを含む反応性解繊液(反応性解繊溶液又は混合液)をセルロースに浸透させてセルロースをエステル化して化学解繊し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る修飾解繊工程を含む。本発明では、この工程によってセルロースが修飾されると同時に、解繊される理由は次のように推定できる。すなわち、前記触媒及び二塩基カルボン酸無水物(特に、さらに非プロトン性溶媒)を含む反応性解繊液は、セルロースに対する溶解性の低い溶液であり、この溶液がセルロースのミクロフィブリル間に浸透してセルロースを膨潤させ、ミクロフィブリルの表面の水酸基を修飾する。さらに、この修飾によりミクロフィブリル間の水素結合が破壊され、ミクロフィブリル同士は容易に離れ、解繊される。また、前記溶液は、ミクロフィブリルの結晶ゾーン(ドメイン)に浸透しないため、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、ダメージが少なく、天然のミクロフィブリルに近い構造を有している。同時に、この工程では、剪断力の働きによる機械的解繊手段を用いることなく、セルロースを解繊できるため、物理的な作用によるダメージも少ない。そのため、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、高い強度を保持していると推定できる。
原料となるセルロースは、セルロース単独の形態であってもよく、リグニンやヘミセルロースなどの非セルロース成分を含む混合形態であってもよい。
二塩基カルボン酸(ジカルボン酸)無水物(エステル化剤)には、脂肪族ジカルボン酸無水物、脂環族ジカルボン酸無水物、芳香族ジカルボン酸無水物が含まれる。
本発明では、セルロースのエステル化を促進するために、二塩基カルボン酸無水物に加えて触媒を用いる。触媒には、塩基触媒、酸触媒(プロトン酸、ルイス酸など)などが含まれ、金属触媒(有機スズ化合物など)などであってもよい。これらのうち、塩基触媒、酸触媒が汎用される。
溶媒としては、二塩基カルボン酸無水物の反応性及びセルロースの解繊を損なわない溶媒であれば特に限定されないが、二塩基カルボン酸無水物のミクロフィブリル間への浸透性を促進でき、かつセルロースの水酸基に対する反応性を適度に調整できるため、ドナー数25以上の非プロトン性溶媒を含む溶媒が好ましい。このような非プロトン性溶媒のドナー数は、例えば25〜35、好ましくは26〜33、さらに好ましくは28〜30程度である。ドナー数が低すぎると、二塩基カルボン酸無水物のミクロフィブリル間への浸透性を向上させる効果が発現しない虞がある。なお、ドナー数はについては、文献「Netsu Sokutei 28(3)135-143」を参照できる。
修飾解繊工程では、本発明の効果を損なわない範囲で、他のエステル化剤を用いてもよい。他のエステル化剤としては、二塩基カルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸など)、一塩基カルボン酸又はその無水物[例えば、(無水)酢酸、(無水)プロピオン酸、(無水)酪酸、(無水)イソ酪酸、(無水)吉草酸、エタン酸プロピオン酸無水物、(無水)(メタ)アクリル酸、(無水)クロトン酸などの(無水)脂肪族モノカルボン酸;(無水)シクロヘキサンカルボン酸、(無水)テトラヒドロ安息香酸などの(無水)脂環族カルボン酸;(無水)安息香酸、(無水)4−メチル安息香酸などの(無水)芳香族モノカルボン酸など]、多塩基カルボン酸類(例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの(無水)ポリカルボン酸など)などが挙げられる。これらのエステル化剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。他のエステル化剤の割合は、二塩基カルボン酸無水物100重量部に対して50重量部以下であり、例えば0〜30重量部、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部程度である。他のエステル化剤の割合が多すぎると、修飾率が低下したり、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維の反応性が低下する虞がある。
修飾解繊工程では、塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物とを含む反応性解繊液をセルロースに浸透させて、セルロースをエステル化反応させて、セルロースミクロフィブリルの表面にある水酸基をエステル化して修飾し、かつセルロースを解繊できればよく、このような化学解繊方法は特に限定されないが、通常、触媒及び二塩基カルボン酸無水物(及び必要に応じて溶媒)を含む反応性解繊液を調製し、調製した反応性解繊液にセルロースを添加して混合する方法を利用できる。
得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維は、ナノサイズに解繊されており、平均繊維径は、例えば5〜500nm、好ましくは6〜300nm(例えば7〜100nm)、さらに好ましくは8〜50nm(特に10〜30nm)程度であってもよい。繊維径が大きすぎると、補強材としての効果が低下する虞があり、小さすぎると、微細繊維の取り扱い性や耐熱性も低下する虞がある。
フルオレン修飾工程では、前記修飾解繊工程で得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維を、カルボキシル基に対する反応性基及び9,9−位にアリール基を有するフルオレン化合物と反応させてフルオレン含有セルロース微細繊維を得る。カルボキシル基含有セルロース微細繊維にフルオレン化合物を導入すると、フルオレン化合物は各種有機媒体との相溶性に優れるため、各種の有機媒体に対する補強材料として有効に利用できる。
原料となるセルロースパルプとしては、市販木材パルプ(Georgia Pacific社製、商品名:フラッフパルプARC48000GP)をサンプル瓶に入れるサイズまで切断したパルプを用いた。また、このパルプの光学顕微鏡写真を図1に示す。パルプの平均繊維径は約40μmであった。
他の原料、触媒及び溶媒としては、ナカライテスク(株)製の試薬を用いた。
得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維を光学顕微鏡(ニコン(株)製「OPTIPHOT−POL」)でセルロースの解繊度合を観察し、以下の基準で評価した。
○:殆ど解繊されているが、1μm以上の繊維径を有する繊維が少し存在する
△:完全に解繊されていないが、一部の繊維が解繊されたり、大きく膨張している
×:原料セルロースの繊維がそのまま残存している。
カルボキシル基含有セルロース微細繊維の修飾率は平均置換度で示し、下記のIR法及び滴定法(電気伝導度滴定法)によって測定した。なお、平均置換度とは、セルロースの繰り返し単位1個当たりの修飾された水酸基の数(置換基の数)の平均値である。
赤外線分光分析(ATR法)でセルロース微細繊維を分析した。1730cm−1におけるカルボニル基(C=O)の吸収帯と1365cm−1におけるセルロースのCHの吸収帯の強度をそれぞれ評価し、その強度比はIR indexとして算出した。IR法置換度はIR indexと次の近似数式(1)により算出された。
二塩基カルボン酸のIR法置換度=(0.498×IR index−0.0235)/2 (3)。
カルボキシル基含有セルロース微細繊維0.5質量%スラリーを60ml調製し、0.1M塩酸水溶液を加えてpH2.5とした後、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHが11になるまで電気伝導度を測定した。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム水溶液量(a)から、化学修飾により導入された置換基のモル数Qは、下記式で求められる。
(式中、Tはエステル化置換基の前駆体である二塩基カルボン酸無水物の分子量である)。
0.3gのビスフェノキシエタノールフルオレン(BPEF)修飾したセルロース微細繊維にDMAc10gを添加して15分程度攪拌した後、0.05N水酸化ナトリウム水溶液(20g)を添加して室温(20℃)で18時間攪拌した後、さらに70℃で30分攪拌した。
DSB=QB×162/(W−コハク酸置換度×101−QB×421)
RB=DSB×421/162×100%=2.6×DSB×100%。
カルボキシル基含有セルロース微細繊維の形状は、走査型電子顕微鏡FE−SEM(日本電子(株)製「JSM−6700F」、測定条件:20mA、60秒)を用いて観察した。なお、平均繊維径及び平均繊維長は、SEM写真の画像からランダムに50個の繊維を選択し、加算平均して算出した。
得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維の結晶化度は、参考文献:Textile Res. J. 29:786-794(1959)に基づき、XRD分析法(Segal法)により測定し、下記式により算出した。
[式中、I200はX線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、IAMはアモルファス部(002面と110面間の最低部、回折角2θ=18.5°)の回折強度である]。
アセトンで洗浄したカルボキシル基含有セルロース微細繊維を0.05g、DMAc(ジメチルアセトアミド)10gを20mlのサンプル瓶に入れ、スターラーでよく撹拌し、室温で60分間静置した後、微細繊維の沈降状態を観察し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維DMAc中の分散性を以下の基準で評価した。
△:沈殿しなかったが懸濁層の上に透明な液層が観察された
×:微細繊維が完全に沈殿した。
ピリジン9gと無水コハク酸1gを20mlのサンプル瓶に入れ、スターラーで混合液が均一に混ざるまで攪拌した。次に、セルロースパルプ0.2gを加え、さらに48時間攪拌した後、水50mlを加えて残留無水コハク酸を失活し、さらに、水で洗浄することによりピリジン、残留コハク酸を除いた。固形分を回収し、得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、XRD分析法で結晶化度を測定し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。SEM写真を図2に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は12nmであり、平均繊維長は11.2μmであった。
撹拌時間を24時間に変更する以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。SEM写真を図3に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は15nmあり、平均繊維長は13.7μmであった。
無水コハク酸の代わりに無水フタル酸9gを添加する以外は実施例2と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IRで表面修飾率を分析し、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、XRD分析法で結晶化度を測定し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。FT−IR分析の結果を図4に示し、SEM写真を図5に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は11nmであり、平均繊維長は12.4μmであった。
ピリジンの添加量を1gに変更し、セルロースパルプの添加量を0.3gに変更し、無水コハク酸の代わりに無水マレイン酸1gを添加して、さらにDMAc9gを添加する以外は実施例2と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。FT−IR分析の結果を図4に示し、SEM写真を図6に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は80nmであり、平均繊維長は11.1μmであった。
ピリジンの添加量を1gに変更し、さらにDMSO 9gを添加する以外は実施例2と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、XRD分析法で結晶化度を測定し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。FT−IR分析の結果を図4に示し、SEM写真を図7に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は30nmであり、平均繊維長は10.2μmであった。
ピリジンの添加量を3gに変更し、DMSOの添加量を7gに変更する以外は実施例5と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。SEM写真を図8に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は20nmであり、平均繊維長は8.5μmであった。
ピリジンの添加量を2.3gに変更し、無水コハク酸の添加量を1.5gに変更し、セルロースパルプの添加量を0.4gに変更し、さらにDMF7gを添加する以外は実施例2と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。
ピリジンの添加量を2gに変更し、セルロースパルプの添加量を0.4gに変更し、攪拌時間を48時間に変更し、さらにNMP7gを添加する以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。
ピリジンの代わりにトルエンスルホン酸1gを添加し、セルロースパルプの添加量を0.3gに変更し、攪拌時間を7時間に変更し、さらにDMAc 9gを添加する以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。
ピリジン32g、ジメチルスルホキシド8gと無水コハク酸4.5gを110mlのサンプル瓶に入れ、スターラーで混合液が均一に混ざるまで攪拌した。次に、セルロースパルプ4.5gを加え、23度の室温で24時間静置した後、混練温度を25℃に設定したラボプラストミル((株)東洋精機製作所製「LABO PLASTOMILL 4M150」)を用いて回転速度90〜150rpmで30分混錬した。得られた混練物をエタノールと蒸留水との混合溶剤(50/50の重量比)に添加して洗浄することにより、無水コハク酸、ジメチルスルホキシド及びピリジンを除去した。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、XRD分析法で結晶化度を測定し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。SEM写真を図9に示す。SEM観察の結果、平均繊維径は15nmであり、平均繊維長は11.2μmであった。
ピリジンの代わりにDMSO 10gを添加する以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、光学顕微鏡で形状を観察し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。光学顕微鏡写真を図10に示す。光学顕微鏡観察の結果、繊維の平均繊維径は50μmであり、平均繊維長は250μmであった。
ピリジンの代わりにDMAc10gを添加する以外は実施例1と同様にしてカルボキシル基含有セルロース微細繊維を得た。得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維について、IR法及び滴定法により置換度を定量し、解繊度合及び溶剤分散性を評価した。
DMAc50g中に、実施例6で得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維1g、ビスフェノキシエタノールフルオレン(BPEF)3gを三つ口フラスコに加え、160℃にセットされた油浴に入れて1時間攪拌した後、DMAc100mlを加え、さらに、攪拌した後、ろ過して洗浄することにより未反応BPEFを除き、固形分を回収し、得られたコハク酸を介したBPEF修飾セルロース微細繊維について、IRでBPEF修飾を確認し、走査型電子顕微鏡(SEM)で形状を観察し、XRD分析法で結晶化度を測定した。FT−IR分析の結果を図11に示し、SEM写真を図12に示す。SEM観察の結果、繊維の平均繊維径は19.5nmであり、平均繊維長は8.0μmであった。さらに、加水分解してHPLCにより定量したBPEF修飾率は15%であった。
DMAc50g中に、実施例6で得られたカルボキシル基含有セルロース微細繊維1g、ビスフェノキシエタノールフルオレン(BPEF)10gを三つ口フラスコに加え、160℃にセットされた油浴に入れて0.8バールの真空度で3時間攪拌した後、DMAc100mlを加え、さらに、攪拌した後、ろ過して洗浄することにより未反応BPEFを除き、固形分を回収し、得られたコハク酸を介したBPEF修飾セルロース微細繊維について、加水分解してHPLCにより定量したBPEF修飾率は35%であった。
Claims (16)
- 塩基触媒又は酸触媒を含む触媒と二塩基カルボン酸無水物とを含む反応性解繊液をセルロースに浸透させて、セルロースをエステル化して化学解繊し、カルボキシル基含有セルロース微細繊維を得る修飾解繊工程を含む修飾セルロース微細繊維の製造方法。
- 触媒がピリジン類である請求項1記載の製造方法。
- 反応性解繊液が、さらにドナー数25以上の非プロトン性溶媒を含む請求項1又は2記載の製造方法。
- ドナー数25以上の非プロトン性溶媒が、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドンからなる群より選択された少なくとも1種である請求項3記載の製造方法。
- 触媒の割合が、反応性解繊液全体に対して10〜90重量%である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物が、脂肪族ジカルボン酸無水物、脂環族ジカルボン酸無水物及び芳香族ジカルボン酸無水物からなる群より選択された少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物が脂肪族ジカルボン酸無水物である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物の割合が、反応性解繊液全体に対して10〜90重量%である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- セルロースと反応性解繊液との重量割合が、前者/後者=1/99〜30/70である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- カルボキシル基含有セルロース微細繊維と、カルボキシル基に対する反応性基及び9,9−位にアリール基を有するフルオレン化合物とを反応させてフルオレン含有セルロース微細繊維を得るフルオレン修飾工程をさらに含む請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
- フルオレン修飾工程の反応温度が120〜200℃である請求項10記載の製造方法。
- カルボキシル基含有セルロース微細繊維と、カルボキシル基に対する反応性基及び9,9−位にアリール基を有するフルオレン化合物との重量割合が、前者/後者=10/1〜1/10である請求項10又は11記載の製造方法。
- セルロースの平均繊維径が1μm以上である請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
- 二塩基カルボン酸無水物で修飾され、溶媒に分散でき、結晶化度が70%以上であり、平均繊維径が20〜800nmであり、かつ平均繊維長が1〜200μmであるカルボキシル基含有セルロース微細繊維。
- 平均置換度が0.05〜2.0である請求項14記載のカルボキシル基含有セルロース微細繊維。
- 二塩基カルボン酸無水物を介してカルボキシル基に対する反応性基及び9,9−位にアリール基を有するフルオレン化合物が結合したフルオレン含有セルロース微細繊維。
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