JP2017025438A - 合成繊維用処理剤、合成繊維用処理剤の水性液及び合成繊維の処理方法 - Google Patents

合成繊維用処理剤、合成繊維用処理剤の水性液及び合成繊維の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤の水性液、かかる水性液を用いた合成繊維の処理方法及びかかる処理方法により得られる合成繊維を提供する。
【解決手段】平滑剤を全体の20〜85質量%、ノニオン界面活性剤を全体の10〜75質量%、アニオン界面活性剤を全体の0.1〜15質量%及び酸化防止剤を全体の0.1〜3質量%(全体で100質量%)の割合で含有して成る合成繊維用処理剤であって、平滑剤が炭素数11〜15のパラフィンを含有するものであることを特徴とする合成繊維用処理剤を用いた。
【選択図】なし

Description

本発明は、合成繊維の製糸工程においてゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤の水性液、かかる水性液を用いた合成繊維の処理方法及びかかる処理方法により得られる合成繊維に関する。
従来、製糸工程に供する合成繊維用処理剤として、チオエーテル基を有するエステル化合物を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献1参照)、ベンズイミダゾール化合物を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献2参照)が提案されているが、かかる従来の合成繊維用処理剤には、耐熱性が不足するため、経時的にゴデットローラーにタール汚れが蓄積し、工程通過性を悪化させるという問題がある。また潤滑剤として30℃の粘度が1×10−6〜5×10−5/sの鉱物油を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献3参照)、25℃における動粘度が1〜1.5センチポイズであり且つ40℃における動粘度が0.8〜1.3センチポイズである鉱物油を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献4参照)が提案されているが、かかる従来の合成繊維用処理剤には、発煙し易く、またゴデットローラーボックス内部の油滴汚れが多く、さらに極圧潤滑性が不足するため、張力変動が生じ易く、結果として工程通過性が不十分になるという問題がある。
特開平9−188968 特開平10−292261 特開2004−204388 特開平4−126874
本発明が解決しようとする課題は、合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤の水性液、かかる水性液を用いた合成繊維の処理方法及びかかる処理方法により得られる合成繊維を提供することにある。
本発明者らは前記の課題を解決するべく検討した結果、平滑剤、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤及び酸化防止剤を特定割合で含有して成る合成繊維用処理剤であって、平滑剤が特定の炭素数のパラフィンを含有するものが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、平滑剤を全体の20〜85質量%、ノニオン界面活性剤を全体の10〜75質量%、アニオン界面活性剤を全体の0.1〜15質量%及び酸化防止剤を全体の0.1〜3質量%(全体で100質量%)の割合で含有して成る合成繊維用処理剤であって、平滑剤が炭素数11〜15のパラフィンを含有するものであることを特徴とする合成繊維用処理剤に係る。また本発明は、かかる合成繊維用処理剤の水性液、かかる水性液を用いた合成繊維の処理方法及びかかる処理方法により得られる合成繊維に係る。
先ず、本発明に係る合成繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、平滑剤を全体の20〜85質量%、ノニオン界面活性剤を全体の10〜75質量%、アニオン界面活性剤を全体の0.1〜15質量%及び酸化防止剤を全体の0.1〜3質量%(全体で100質量%)の割合で含有して成る合成繊維用処理剤であって、平滑剤が炭素数11〜15のパラフィンを含有する合成繊維用処理剤である。
本発明の処理剤に供する平滑剤は、炭素数11〜15のパラフィンを含有するものであるが、炭素数11〜15のパラフィン及びエステル化合物を含有するものが好ましく、炭素数11〜15のパラフィンを全体の0.1〜10質量%及びエステル化合物を全体の10〜84.9質量%の割合で含有するものがより好ましく、炭素数11〜15のパラフィンを全体の1〜6質量%及びエステル化合物を全体の24〜69質量%の割合で含有するものが特に好ましい。
具体的に炭素数11〜15のパラフィンとしては、炭素数11〜13のパラフィン(Sasol社製の商品名N−パラフィンNo.1408)、炭素数12のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンN−12D)、炭素数13〜15のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンYHNP)、炭素数14のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンN−14)等が挙げられる。また炭素数11〜15のパラフィン以外の平滑剤の成分としては、炭素数20〜34の鉱物油(出光興産社製の商品名ダイアナフレシアW−32)、炭素数20〜28の鉱物油(コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンRB)等の鉱物油、炭素数8のパラフィン(ノルマルオクタン)、オクチルパルミタート、オレイルラウラート、オレイルオレアート、イソテトラコシルオレアート、ポリオキシエチレンオクチルデカノアート及びポリオキシエチレンラウリルエルカート等の脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物及びかかるエステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、1,6−ヘキサンジオールジデカノアート、グリセリントリオレアート、ポリエチレングリコールジラウラート、トリメチロールプロパントリラウラート、トリメチロールプロパントリオレアート、ペンタエリスリトールテトラオクタノアート及びポリオキシプロピレン1,6−ヘキサンジオールジオレアート等の脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ビスポリオキシエチレンデシルアジパート、ジオレイルアジパート、ジオレイルチオジプロピオナート及びビスポリオキシエチレンラウリルアジパート等の脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ベンジルオレアート、ベンジルラウラート及びポリオキシプロピレンベンジルステアラート等の芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物及びかかるエステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ビスフェノールAジラウラート、ポリオキシエチレンビスフェノールAジラウラート等の芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ビス2−エチルヘキシルフタラート、ジイソステアリルイソフタラート、トリオクチルトリメリタート等の脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂等のエステル化合物が挙げられる。
エステル化合物はなかでも、1)ポリエチレングリコールジラウラート、トリメチロールプロパントリラウラート、トリメチロールプロパントリオレアート、ペンタエリスリトールテトラオクタノアート等の、多価アルコールと一価カルボン酸とのエステル化合物、2)ジオレイルチオジプロピオナート、ビスポリオキシエチレンラウリルアジパート等の、多価カルボン酸と一価アルコールとのエステル化合物、3)オレイルラウラート、オレイルオレアート等の、一価アルコールと一価カルボン酸とのエステル化合物、4)ナタネ油等の天然油脂から選ばれる少なくとも一つが好ましい。
本発明の処理剤に供するノニオン界面活性剤としては、1)有機酸、有機アルコール、有機アミン及び/又は有機アミドに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、例えばポリオキシエチレンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリン酸エステルメチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルメチルエーテル、ポリオキシブチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンラウロアミドエーテル等のエーテル型ノニオン界面活性剤、2)ソルビタントリオレアート、グリセリンモノラウラート等の多価アルコール部分エステル型ノニオン界面活性剤、3)ポリオキシアルキレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシアルキレンソルビタントリオレアート、ポリオキシアルキレンヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油トリオクタノアート等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤、4)ジエタノールアミンモノラウロアミド等のアルキルアミド型ノニオン界面活性剤、5)ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド等のポリオキシアルキレン脂肪酸アミド型ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するアニオン界面活性剤としては、デカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸リチウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム、ポリオキシエチレンラウリルリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステル、オクチル酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ドデセニル琥珀酸ジカリウム等が挙げられるが、なかでもテトラデカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム等のアルキルスルホネート及び下記のリン酸エステルから選ばれる少なくとも一つであるものが好ましい。
リン酸エステル:下記の化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステル及び/又はその塩と、下記の化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステル及び/又はその塩と、下記の化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステル及び/又はその塩から成るリン酸エステル
Figure 2017025438







Figure 2017025438
Figure 2017025438
化1、化2及び化3において、
n:2〜4の整数
,R,R,R:炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基
:水素原子、炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基
化1、化2及び化3中のR,R,R及びRとしては、1)オクチル基、2−エチル−ヘキシル基、ノニル基、デシル基、2−プロピル−ヘプチル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−ブチル−オクチル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、エイコシル基、イソエイコシル基、ドコシル基、イソドコシル基、テトラコシル基、イソテトラコシル基等の炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、2)オクチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール、テトラコシルアルコール等の炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、3)ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基、4)パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基が挙げられる。この場合のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
化3中のRとしては、1)水素原子、2)オクチル基、2−エチル−ヘキシル基、ノニル基、デシル基、2−プロピル−ヘプチル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−ブチル−オクチル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、エイコシル基、イソエイコシル基、ドコシル基、イソドコシル基、テトラコシル基、イソテトラコシル基等の炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、3)オクチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール、テトラコシルアルコール等の炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、4)ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基、5)パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基が挙げられる。この場合もアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
具体的に化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステルとしては、モノドデシルホスフェート、モノ2−ブチル−オクチルホスフェート、モノトリデシルホスフェート、モノミリスチルホスフェート、モノセチルホスフェート、モノステアリルホスフェート、モノイソステアリルホスフェート、モノオレイルホスフェート等が挙げられ、これらの塩としては、モノドデシルホスフェート、モノ2−ブチル−オクチルホスフェート、モノトリデシルホスフェート、モノミリスチルホスフェート、モノセチルホスフェート、モノステアリルホスフェート、モノイソステアリルホスフェート、モノオレイルホスフェート等の有機アミン塩等が挙げられる。
また化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステルとしては、ジドデシルホスフェート、ジ2−ブチル−オクチルホスフェート、ジトリデシルホスフェート、ジミリスチルホスフェート、ジセチルホスフェート、ジステアリルホスフェート、ジイソステアリルホスフェート、ジオレイルホスフェート、ドテシルオレイルホスフェート等が挙げられ、これらの塩としては、ジドデシルホスフェート、ジ2−ブチル−オクチルホスフェート、ジトリデシルホスフェート、ジミリスチルホスフェート、ジセチルホスフェート、ジステアリルホスフェート、ジイソステアリルホスフェート、ジオレイルホスフェート、ドテシルオレイルホスフェート等の有機アミン塩等が挙げられる。
更に化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステルとしては、モノドデシルピロホスフェート、ジドデシルピロホスフェート、モノオレイルピロホスフェート、ジオレイルピロホスフェート、ドデシルオレイルピロホスフェート、ジオレイルポリホスフェート等が挙げられ、これらの塩としては、モノドデシルピロホスフェート、ジドデシルピロホスフェート、モノオレイルピロホスフェート、ジオレイルピロホスフェート、ドデシルオレイルピロホスフェート、ジオレイルポリホスフェート等の有機アミン塩等が挙げられる。
本発明の処理剤のアニオン界面活性剤として用いるリン酸エステルは、下記の数1から求められる酸性縮合アルキルリン酸エステル類のP核積分比率が10%以上となる場合のものが好ましい。


Figure 2017025438
数1において、
P化1:化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステル及び/又は化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
P化2:化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステル及び/又は化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
P化3:化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステル及び/又は化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
酸性縮合アルキルリン酸エステル類のP核積分比率は、リン酸エステルに過剰のラウリルアミンを代表とする有機アミンを加えて中和し、31P−NMRの測定値により算出される。一般的におおよそ、P化1に帰属されるピークは4ppm以上、P化2に帰属されるピークは0〜4ppm、P化3に帰属されるピークは0ppm以下に現れるので、それぞれのピークの積分値を求め、前記した数1により算出することができる。
本発明の処理剤に供する酸化防止剤としては、1)1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のフェノール系酸化防止剤、2)オクチルジフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト等のホスファイト系酸化防止剤、3)4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオナート等のチオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。これらは単独で使用することもできるし、また二つ以上を併用することもできる。
本発明の処理剤は、公知の合成繊維に用いられ、その種類に特に制限はないが、なかでも耐熱性の要求が過酷な産業資材用合成繊維に用いられる場合に、本発明の処理剤の優れた耐熱性がより良く発揮される。
次に本発明の合成繊維用処理剤を水で希釈させた合成繊維用処理剤の水性液(以下、本発明の水性液という)について説明する。本発明の処理剤を水で希釈した本発明の水性液は、本発明の処理剤100質量部当たり、水を10〜100000質量部の割合で含有して成ることを特徴とするものであるが、本発明の処理剤100質量部当たり、水を100〜10000質量部の割合で含有して成るものが好ましい。
次に本発明に係る合成繊維の処理方法(以下、本発明の処理方法という)について説明する。本発明の処理方法は、本発明の水性液を製糸工程に供する合成繊維に対し本発明の合成繊維処理剤として0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%となるよう付着させる方法である。本発明の水性液を合成繊維に付着させる方法としては、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等が挙げられる。
最後に本発明に係る合成繊維(以下、本発明の合成繊維という)について説明する。本発明の合成繊維は、本発明の処理方法により得られる合成繊維である。合成繊維としては、1)ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレンテレフタラート、ポリ乳酸エステル等のポリエステル系繊維、2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、3)ポリアクリル、モダアクリル等のポリアクリル系繊維、4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、5)ポリウレタン系繊維等が挙げられるが、なかでも耐熱性の要求が過酷なポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等の産業資材用合成繊維に用いられる場合に、本発明の処理剤の優れた耐熱性がより良く発揮される。
以上説明した本発明によると、合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれら実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は特に断りが無い限り質量%を意味する。
試験区分1(合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1{合成繊維用処理剤(F−1)の調製}
平滑剤として炭素数11〜13のパラフィン(Sasol社製の商品名N−パラフィンNo.1408)(MO−1)を3部及びトリメチロールプロパントリオレアート(E−1)を58部、ノニオン界面活性剤としてポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油(N−1)を4部、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレアート(N−2)を15部及びポリオキシエチレン(14モル)ポリオキシプロピレン(16モル)モノラウリルエーテル(N−3)を15部、アニオン界面活性剤としてテトラデカンスルホン酸ナトリウム(S−1)を2.5部及び後述する試験区分2で調製したオレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=12%)(P−1)を1.5部、酸化防止剤として1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸(AO−1)を1部の割合で均一混合して実施例1の処理剤を調製した。
・実施例2〜13及び比較例1〜6{合成繊維用処理剤(F−2〜F−13)及び合成繊維用処理剤(RF−1〜RF−6)の調製}
実施例1の合成繊維用処理剤と同様にして、実施例2〜13及び比較例1〜6の合成繊維用処理剤を調製し、その内容を表1及び表2にまとめて示した。











Figure 2017025438













Figure 2017025438
表1において、
MO−1:炭素数11〜13のパラフィン(Sasol社製の商品名N−パラフィンNo.1408)
MO−2:炭素数13〜15のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンYHNP)
RMO−1:炭素数20〜34の鉱物油(出光興産社製の商品名ダイアナフレシアW−32)
RMO−2:炭素数20〜28の鉱物油(コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンRB)
RMO−3:炭素数8のパラフィン (ノルマルオクタン)
E−1:トリメチロールプロパントリオレアート
E−2:ポリエチレングリコール(分子量400)ジラウラート
E−3:ナタネ油
N−1:ポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油
N−2:ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレアート
N−3:ポリオキシエチレン(14モル)ポリオキシプロピレン(16モル)ラウリルエーテル
S−1:テトラデカンスルホン酸ナトリウム
S−2:ヘキサデカンスルホン酸カリウム
P−1:オレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=12%)
P−2:オレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=25%)
P−3:オレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=40%)
AO−1:1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
AO−2:1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
試験区分2(リン酸エステルの調製)
・リン酸エステル(P−1)の調製
反応容器にオレイルアルコールを434部仕込み、120℃で0.05MPa以下の条件で2時間脱水処理をした。その後常圧に戻し、撹拌しながら60±5℃で五酸化二燐66部を1時間かけて投入して、80℃にて3時間熟成させた。さらにポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン506部を50℃で滴下して中和を行い、リン酸エステル(P−1)を調整した。
・リン酸エステル(P−1)のP核積分比率の算出
リン酸エステル(P−1)を、これに過剰のラウリルアミンを加えてpHを12以上にした条件で、31P‐NMRを用いてP核積分比率を算出したところ、化1で示されるリン酸化合物のアミン塩が40%、化2で示されるリン酸化合物のアミン塩が48%、化3で示されるリン酸化合物のアミン塩が12%であった。P核積分比率は、31P‐NMR(VALIAN社製の商品名MERCURY plus NMR Spectrometor System、300MHz)の測定値を用いて、前記の数1より算出した。なお、溶媒はCDClを用いた。
・リン酸エステル(P−2)の調製
オレイルアルコールの仕込みを413部、五酸化二燐の仕込みを87部、ポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミンの仕込みを588部に変更した以外はリン酸エステル(P−1)の調製と同様にして、リン酸エステル(P−2)を調整した。リン酸エステル(P−1)と同様の方法でP核積分比率の算出したところ、化1で示されるリン酸化合物のアミン塩が37%、化2で示されるリン酸化合物のアミン塩が38%、化3で示されるリン酸化合物のアミン塩が25%であった。
・リン酸エステル(P−3)の調製
オレイルアルコールの仕込みを403部、五酸化二燐の仕込みを97部、ポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミンの仕込みを593部に変更した以外はリン酸エステル(P−1)の調製と同様にして、リン酸エステル(P−3)を調整した。リン酸エステル(P−1)と同様の方法でP核積分比率の算出したところ、化1で示されるリン酸化合物のアミン塩が25%、化2で示されるリン酸化合物のアミン塩が35%、化3で示されるリン酸化合物のアミン塩が40%であった。
試験区分3(合成繊維用処理剤の合成繊維への付着、その評価)
・実施例14{合成繊維用処理剤(F−1)の合成繊維への付着}
試験区分1の実施例1で調製した合成繊維用処理剤(F−1)100部をイオン交換水400部にて均一に希釈し、水性液とした。1100デシテックス、192フィラメント、固有粘度0.93の無給油のポリエチレンテレフタラート繊維に、前記の水性液を、オイリングローラー給油法にて付着させた。
・実施例15〜26及び比較例7〜9、12{合成繊維用処理剤(F−2〜F−13)及び合成繊維用処理剤(RF−1〜RF−3、RF−6)の合成繊維への付着}
実施例14と同様にして、合成繊維用処理剤(F−2〜F−13)及び合成繊維用処理剤(RF−1〜RF−3、RF−6)を付着させた。
・比較例10{合成繊維用処理剤(RF−4)の合成繊維への付着}
試験区分1で調製した合成繊維用処理剤(RF−4)をそのまま、1100デシテックス、192フィラメント、固有粘度0.93の無給油のポリエチレンテレフタラート繊維に、計量ポンプを用いたガイド給油法にて付着させた。
・比較例11{合成繊維用処理剤(RF−5)の合成繊維への付着}
比較例10と同様にして合成繊維用処理剤(RF−5)をポリエチレンテレフタラート繊維に付着させた。
・合成繊維用処理剤の付着率の測定
JIS−L1073(合成繊維フィラメント糸試験方法)に準拠し、抽出溶剤としてノルマルヘキサン/エタノール=50/50(容量比)の混合溶剤を用いて、合成繊維に対する合成繊維処理剤の付着率(%)を測定した。結果を表3にまとめて示した。
・ピン汚れ
前記のように合成繊維用処理剤の水性液又は合成繊維用処理剤をそのまま付着させた試験糸を、初期張力1kg、糸速度100m/分で、表面温度240℃の梨地クロムピンに接触走行させ、梨地クロムピンに発生する12時間後のタールの量を肉眼で観察し、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。この評価は、製糸工程におけるゴデットローラーのタール汚れの代用評価として行なった。
◎:汚れが認められないか又は僅かに認められる
○:汚れが少し認められる
×:汚れが明らかに認められる
・ふき取り性
前記で得た梨地クロムピンに発生した汚れを、水酸化ナトリウムの5%グリセリン溶液を染みこませたガーゼにてふき取り、ふき取り性を、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。この評価は、製糸工程におけるゴデットローラーのタール汚れのふき取り性の代用評価として行なった。
◎:10回未満のふき取りにより、汚れをふき取ることができる
○:10回以上50回未満のふき取りにより、汚れをふき取ることができる
×:50回以上のふき取りによっても、汚れをふき取ることができない
・張力変動
前記のように合成繊維用処理剤の水性液又は合成繊維用処理剤をそのまま付着させた試験糸を、初期張力1kg、糸速度100m/分で、表面温度240℃の梨地クロムピンに接触させて走行させ、梨地クロムピン後の糸の張力値を測定し、走行1時間後の張力値(F1)と走行12時間後の張力値(F12)とから下記の数2により変動率(%)を求め、この変動率から次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
Figure 2017025438
数2において、
F1:走行1時間後の張力値
F12:走行12時間後の張力値
◎:張力値が安定しており、張力の変動率が1%未満である
○:張力値がやや不安定で、張力の変動率が1%以上3%未満である
×:張力値が不安定で、張力の変動率が3%以上である
・発煙
トータルの延伸倍率が4.7倍となるように延伸し、3000m/minの速度で巻き取る条件で紡糸されるポリエチレンテレフタラート繊維に、前記の合成繊維用処理剤の水性液又は合成繊維用処理剤を、オイリングローラー給油法又は計量ポンプを用いたガイド給油法にて付着させ、延伸時の最高温度のゴデットローラー(240℃)のゴデットローラーボックス内部の発煙状態を観察し、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:発煙がない、又は極めて少ない
○:発煙が少ない
×:発煙が多い
・ゴデットローラーボックス内部の油滴汚れ(表3中では油滴汚れ)
前記と同じ延伸時の最高温度のゴデットローラー(240℃)のゴデットローラーボックス内部における2時間後の油滴汚れの状態を観察し、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:油滴汚れがないか又は極めて少ない
○:油滴汚れが少ない
×:油滴汚れが多い
Figure 2017025438
表1及び表2に対応する表3の結果からも明らかなように、本発明によると、合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタールの汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができるという効果がある。
本発明は、合成繊維の製糸工程においてゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤の水性液及びかかる水性液を用いた合成繊維の処理方法に関する。
従来、製糸工程に供する合成繊維用処理剤として、チオエーテル基を有するエステル化合物を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献1参照)、ベンズイミダゾール化合物を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献2参照)が提案されているが、かかる従来の合成繊維用処理剤には、耐熱性が不足するため、経時的にゴデットローラーにタール汚れが蓄積し、工程通過性を悪化させるという問題がある。また潤滑剤として30℃の粘度が1×10−6〜5×10−5/sの鉱物油を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献3参照)、25℃における動粘度が1〜1.5センチポイズであり且つ40℃における動粘度が0.8〜1.3センチポイズである鉱物油を含有する合成繊維用処理剤(例えば特許文献4参照)が提案されているが、かかる従来の合成繊維用処理剤には、発煙し易く、またゴデットローラーボックス内部の油滴汚れが多く、さらに極圧潤滑性が不足するため、張力変動が生じ易く、結果として工程通過性が不十分になるという問題がある。
特開平9−188968 特開平10−292261 特開2004−204388 特開平4−126874
本発明が解決しようとする課題は、合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤の水性液及びかかる水性液を用いた合成繊維の処理方法を提供することにある。
本発明者らは前記の課題を解決するべく検討した結果、平滑剤、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤及び酸化防止剤を特定割合で含有して成る合成繊維用処理剤であって、平滑剤として特定の組成のものを用いることが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記の平滑剤を全体の20〜85質量%、ノニオン界面活性剤を全体の10〜75質量%、アニオン界面活性剤を全体の0.1〜15質量%及び酸化防止剤を全体の0.1〜3質量%(全体で100質量%)の割合で含有して成ることを特徴とする合成繊維用処理剤に係る。また本発明は、かかる合成繊維用処理剤の水性液、かかる水性液を用いた合成繊維の処理方法及びかかる処理方法により得られる合成繊維に係る。
平滑剤:炭素数11〜15のパラフィンを全体の0.1〜10質量%及びエステル化合物を全体の10〜84.9質量%の割合で含有するもの
先ず、本発明に係る合成繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、平滑剤を全体の20〜85質量%、ノニオン界面活性剤を全体の10〜75質量%、アニオン界面活性剤を全体の0.1〜15質量%及び酸化防止剤を全体の0.1〜3質量%(全体で100質量%)の割合で含有して成るものである。
本発明の処理剤に供する平滑剤は、炭素数11〜15のパラフィンを全体の0.1〜10質量%及びエステル化合物を全体の10〜84.9質量%の割合で含有するものであるが、炭素数11〜15のパラフィンを全体の1〜6質量%及びエステル化合物を全体の24〜69質量%の割合で含有するものが特に好ましい。
具体的に炭素数11〜15のパラフィンとしては、炭素数11〜13のパラフィン(Sasol社製の商品名N−パラフィンNo.1408)、炭素数12のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンN−12D)、炭素数13〜15のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンYHNP)、炭素数14のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンN−14)等が挙げられる。また炭素数11〜15のパラフィン以外の平滑剤の成分としては、炭素数20〜34の鉱物油(出光興産社製の商品名ダイアナフレシアW−32)、炭素数20〜28の鉱物油(コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンRB)等の鉱物油、炭素数8のパラフィン(ノルマルオクタン)、オクチルパルミタート、オレイルラウラート、オレイルオレアート、イソテトラコシルオレアート、ポリオキシエチレンオクチルデカノアート及びポリオキシエチレンラウリルエルカート等の脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物及びかかるエステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、1,6−ヘキサンジオールジデカノアート、グリセリントリオレアート、ポリエチレングリコールジラウラート、トリメチロールプロパントリラウラート、トリメチロールプロパントリオレアート、ペンタエリスリトールテトラオクタノアート及びポリオキシプロピレン1,6−ヘキサンジオールジオレアート等の脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ビスポリオキシエチレンデシルアジパート、ジオレイルアジパート、ジオレイルチオジプロピオナート及びビスポリオキシエチレンラウリルアジパート等の脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ベンジルオレアート、ベンジルラウラート及びポリオキシプロピレンベンジルステアラート等の芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物及びかかるエステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ビスフェノールAジラウラート、ポリオキシエチレンビスフェノールAジラウラート等の芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ビス2−エチルヘキシルフタラート、ジイソステアリルイソフタラート、トリオクチルトリメリタート等の脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸との完全エステル化合物及びかかる完全エステル化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂等のエステル化合物が挙げられる。
エステル化合物はなかでも、1)ポリエチレングリコールジラウラート、トリメチロールプロパントリラウラート、トリメチロールプロパントリオレアート、ペンタエリスリトールテトラオクタノアート等の、多価アルコールと一価カルボン酸とのエステル化合物、2)ジオレイルチオジプロピオナート、ビスポリオキシエチレンラウリルアジパート等の、多価カルボン酸と一価アルコールとのエステル化合物、3)オレイルラウラート、オレイルオレアート等の、一価アルコールと一価カルボン酸とのエステル化合物、4)ナタネ油等の天然油脂から選ばれる少なくとも一つが好ましい。
本発明の処理剤に供するノニオン界面活性剤としては、1)有機酸、有機アルコール、有機アミン及び/又は有機アミドに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、例えばポリオキシエチレンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリン酸エステルメチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルメチルエーテル、ポリオキシブチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンラウロアミドエーテル等のエーテル型ノニオン界面活性剤、2)ソルビタントリオレアート、グリセリンモノラウラート等の多価アルコール部分エステル型ノニオン界面活性剤、3)ポリオキシアルキレンソルビタンモノオレアート、ポリオキシアルキレンソルビタントリオレアート、ポリオキシアルキレンヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油トリオクタノアート等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル型ノニオン界面活性剤、4)ジエタノールアミンモノラウロアミド等のアルキルアミド型ノニオン界面活性剤、5)ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド等のポリオキシアルキレン脂肪酸アミド型ノニオン界面活性剤等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するアニオン界面活性剤としては、デカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸リチウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム、ポリオキシエチレンラウリルリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイルリン酸エステル、ラウリルリン酸エステル、オクチル酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ドデセニル琥珀酸ジカリウム等が挙げられるが、なかでもテトラデカンスルホン酸ナトリウム、ヘキサデカンスルホン酸カリウム等のアルキルスルホネート及び下記のリン酸エステルから選ばれる少なくとも一つであるものが好ましい。
リン酸エステル:下記の化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステル及び/又はその塩と、下記の化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステル及び/又はその塩と、下記の化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステル及び/又はその塩から成るリン酸エステル
Figure 2017025438
Figure 2017025438
Figure 2017025438
化1、化2及び化3において、
n:2〜4の整数
,R,R,R:炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基
:水素原子、炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基
化1、化2及び化3中のR,R,R及びRとしては、1)オクチル基、2−エチル−ヘキシル基、ノニル基、デシル基、2−プロピル−ヘプチル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−ブチル−オクチル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、エイコシル基、イソエイコシル基、ドコシル基、イソドコシル基、テトラコシル基、イソテトラコシル基等の炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、2)オクチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール、テトラコシルアルコール等の炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、3)ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基、4)パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基が挙げられる。この場合のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
化3中のRとしては、1)水素原子、2)オクチル基、2−エチル−ヘキシル基、ノニル基、デシル基、2−プロピル−ヘプチル基、ウンデシル基、ドデシル基、2−ブチル−オクチル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、エイコシル基、イソエイコシル基、ドコシル基、イソドコシル基、テトラコシル基、イソテトラコシル基等の炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、3)オクチルアルコール、2−エチル−ヘキシルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、2−プロピル−ヘプチルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、2−ブチル−オクチルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール、テトラコシルアルコール等の炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、4)ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基、5)パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール等の炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基が挙げられる。この場合もアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられる。
具体的に化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステルとしては、モノドデシルホスフェート、モノ2−ブチル−オクチルホスフェート、モノトリデシルホスフェート、モノミリスチルホスフェート、モノセチルホスフェート、モノステアリルホスフェート、モノイソステアリルホスフェート、モノオレイルホスフェート等が挙げられ、これらの塩としては、モノドデシルホスフェート、モノ2−ブチル−オクチルホスフェート、モノトリデシルホスフェート、モノミリスチルホスフェート、モノセチルホスフェート、モノステアリルホスフェート、モノイソステアリルホスフェート、モノオレイルホスフェート等の有機アミン塩等が挙げられる。
また化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステルとしては、ジドデシルホスフェート、ジ2−ブチル−オクチルホスフェート、ジトリデシルホスフェート、ジミリスチルホスフェート、ジセチルホスフェート、ジステアリルホスフェート、ジイソステアリルホスフェート、ジオレイルホスフェート、ドテシルオレイルホスフェート等が挙げられ、これらの塩としては、ジドデシルホスフェート、ジ2−ブチル−オクチルホスフェート、ジトリデシルホスフェート、ジミリスチルホスフェート、ジセチルホスフェート、ジステアリルホスフェート、ジイソステアリルホスフェート、ジオレイルホスフェート、ドテシルオレイルホスフェート等の有機アミン塩等が挙げられる。
更に化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステルとしては、モノドデシルピロホスフェート、ジドデシルピロホスフェート、モノオレイルピロホスフェート、ジオレイルピロホスフェート、ドデシルオレイルピロホスフェート、ジオレイルポリホスフェート等が挙げられ、これらの塩としては、モノドデシルピロホスフェート、ジドデシルピロホスフェート、モノオレイルピロホスフェート、ジオレイルピロホスフェート、ドデシルオレイルピロホスフェート、ジオレイルポリホスフェート等の有機アミン塩等が挙げられる。
本発明の処理剤のアニオン界面活性剤として用いるリン酸エステルは、下記の数1から求められる酸性縮合アルキルリン酸エステル類のP核積分比率が10%以上となる場合のものが好ましい。
Figure 2017025438
数1において、
P化1:化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステル及び/又は化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
P化2:化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステル及び/又は化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
P化3:化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステル及び/又は化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
酸性縮合アルキルリン酸エステル類のP核積分比率は、リン酸エステルに過剰のラウリルアミンを代表とする有機アミンを加えて中和し、31P−NMRの測定値により算出される。一般的におおよそ、P化1に帰属されるピークは4ppm以上、P化2に帰属されるピークは0〜4ppm、P化3に帰属されるピークは0ppm以下に現れるので、それぞれのピークの積分値を求め、前記した数1により算出することができる。
本発明の処理剤に供する酸化防止剤としては、1)1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のフェノール系酸化防止剤、2)オクチルジフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト等のホスファイト系酸化防止剤、3)4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオナート等のチオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。これらは単独で使用することもできるし、また二つ以上を併用することもできる。
本発明の処理剤は、公知の合成繊維に用いられ、その種類に特に制限はないが、なかでも耐熱性の要求が過酷な産業資材用合成繊維に用いられる場合に、本発明の処理剤の優れた耐熱性がより良く発揮される。
次に本発明の合成繊維用処理剤を水で希釈させた合成繊維用処理剤の水性液(以下、本発明の水性液という)について説明する。本発明の処理剤を水で希釈した本発明の水性液は、本発明の処理剤100質量部当たり、水を10〜100000質量部の割合で含有して成ることを特徴とするものであるが、本発明の処理剤100質量部当たり、水を100〜10000質量部の割合で含有して成るものが好ましい。
次に本発明に係る合成繊維の処理方法(以下、本発明の処理方法という)について説明する。本発明の処理方法は、本発明の水性液を製糸工程に供する合成繊維に対し本発明の合成繊維処理剤として0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%となるよう付着させる方法である。本発明の水性液を合成繊維に付着させる方法としては、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等が挙げられる。
本発明の処理方法により得られる合成繊維としては、1)ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレンテレフタラート、ポリ乳酸エステル等のポリエステル系繊維、2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、3)ポリアクリル、モダアクリル等のポリアクリル系繊維、4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、5)ポリウレタン系繊維等が挙げられるが、なかでも耐熱性の要求が過酷なポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等の産業資材用合成繊維に用いられる場合に、本発明の処理剤の優れた耐熱性がより良く発揮される。
以上説明した本発明によると、合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタール汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれら実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は特に断りが無い限り質量%を意味する。
試験区分1(合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1{合成繊維用処理剤(F−1)の調製}
平滑剤として炭素数11〜13のパラフィン(Sasol社製の商品名N−パラフィンNo.1408)(MO−1)を3部及びトリメチロールプロパントリオレアート(E−1)を58部、ノニオン界面活性剤としてポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油(N−1)を4部、ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレアート(N−2)を15部及びポリオキシエチレン(14モル)ポリオキシプロピレン(16モル)モノラウリルエーテル(N−3)を15部、アニオン界面活性剤としてテトラデカンスルホン酸ナトリウム(S−1)を2.5部及び後述する試験区分2で調製したオレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=12%)(P−1)を1.5部、酸化防止剤として1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸(AO−1)を1部の割合で均一混合して実施例1の処理剤を調製した。
・実施例2〜13及び比較例1〜6{合成繊維用処理剤(F−2〜F−13)及び合成繊維用処理剤(RF−1〜RF−6)の調製}
実施例1の合成繊維用処理剤と同様にして、実施例2〜13及び比較例1〜6の合成繊維用処理剤を調製し、その内容を表1及び表2にまとめて示した。



Figure 2017025438













Figure 2017025438
表1において、
MO−1:炭素数11〜13のパラフィン(Sasol社製の商品名N−パラフィンNo.1408)
MO−2:炭素数13〜15のパラフィン(ジャパンエナジー社製の商品名カクタスノルマルパラフィンYHNP)
RMO−1:炭素数20〜34の鉱物油(出光興産社製の商品名ダイアナフレシアW−32)
RMO−2:炭素数20〜28の鉱物油(コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンRB)
RMO−3:炭素数8のパラフィン (ノルマルオクタン)
E−1:トリメチロールプロパントリオレアート
E−2:ポリエチレングリコール(分子量400)ジラウラート
E−3:ナタネ油
N−1:ポリオキシエチレン(25モル)硬化ヒマシ油
N−2:ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレアート
N−3:ポリオキシエチレン(14モル)ポリオキシプロピレン(16モル)ラウリルエーテル
S−1:テトラデカンスルホン酸ナトリウム
S−2:ヘキサデカンスルホン酸カリウム
P−1:オレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=12%)
P−2:オレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=25%)
P−3:オレイルリン酸エステルポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン塩(酸性縮合アルキルリン酸エステルのP核積分比率=40%)
AO−1:1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸
AO−2:1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
試験区分2(リン酸エステルの調製)
・リン酸エステル(P−1)の調製
反応容器にオレイルアルコールを434部仕込み、120℃で0.05MPa以下の条件で2時間脱水処理をした。その後常圧に戻し、撹拌しながら60±5℃で五酸化二燐66部を1時間かけて投入して、80℃にて3時間熟成させた。さらにポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミン506部を50℃で滴下して中和を行い、リン酸エステル(P−1)を調整した。
・リン酸エステル(P−1)のP核積分比率の算出
リン酸エステル(P−1)を、これに過剰のラウリルアミンを加えてpHを12以上にした条件で、31P‐NMRを用いてP核積分比率を算出したところ、化1で示されるリン酸化合物のアミン塩が40%、化2で示されるリン酸化合物のアミン塩が48%、化3で示されるリン酸化合物のアミン塩が12%であった。P核積分比率は、31P‐NMR(VALIAN社製の商品名MERCURY plus NMR Spectrometor System、300MHz)の測定値を用いて、前記の数1より算出した。なお、溶媒はCDClを用いた。
・リン酸エステル(P−2)の調製
オレイルアルコールの仕込みを413部、五酸化二燐の仕込みを87部、ポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミンの仕込みを588部に変更した以外はリン酸エステル(P−1)の調製と同様にして、リン酸エステル(P−2)を調整した。リン酸エステル(P−1)と同様の方法でP核積分比率の算出したところ、化1で示されるリン酸化合物のアミン塩が37%、化2で示されるリン酸化合物のアミン塩が38%、化3で示されるリン酸化合物のアミン塩が25%であった。
・リン酸エステル(P−3)の調製
オレイルアルコールの仕込みを403部、五酸化二燐の仕込みを97部、ポリオキシエチレン(4モル)ラウリルアミンの仕込みを593部に変更した以外はリン酸エステル(P−1)の調製と同様にして、リン酸エステル(P−3)を調整した。リン酸エステル(P−1)と同様の方法でP核積分比率の算出したところ、化1で示されるリン酸化合物のアミン塩が25%、化2で示されるリン酸化合物のアミン塩が35%、化3で示されるリン酸化合物のアミン塩が40%であった。
試験区分3(合成繊維用処理剤の合成繊維への付着、その評価)
・実施例14{合成繊維用処理剤(F−1)の合成繊維への付着}
試験区分1の実施例1で調製した合成繊維用処理剤(F−1)100部をイオン交換水400部にて均一に希釈し、水性液とした。1100デシテックス、192フィラメント、固有粘度0.93の無給油のポリエチレンテレフタラート繊維に、前記の水性液を、オイリングローラー給油法にて付着させた。
・実施例15〜26及び比較例7〜9、12{合成繊維用処理剤(F−2〜F−13)及び合成繊維用処理剤(RF−1〜RF−3、RF−6)の合成繊維への付着}
実施例14と同様にして、合成繊維用処理剤(F−2〜F−13)及び合成繊維用処理剤(RF−1〜RF−3、RF−6)を付着させた。
・比較例10{合成繊維用処理剤(RF−4)の合成繊維への付着}
試験区分1で調製した合成繊維用処理剤(RF−4)をそのまま、1100デシテックス、192フィラメント、固有粘度0.93の無給油のポリエチレンテレフタラート繊維に、計量ポンプを用いたガイド給油法にて付着させた。
・比較例11{合成繊維用処理剤(RF−5)の合成繊維への付着}
比較例10と同様にして合成繊維用処理剤(RF−5)をポリエチレンテレフタラート繊維に付着させた。
・合成繊維用処理剤の付着率の測定
JIS−L1073(合成繊維フィラメント糸試験方法)に準拠し、抽出溶剤としてノルマルヘキサン/エタノール=50/50(容量比)の混合溶剤を用いて、合成繊維に対する合成繊維処理剤の付着率(%)を測定した。結果を表3にまとめて示した。
・ピン汚れ
前記のように合成繊維用処理剤の水性液又は合成繊維用処理剤をそのまま付着させた試験糸を、初期張力1kg、糸速度100m/分で、表面温度240℃の梨地クロムピンに接触走行させ、梨地クロムピンに発生する12時間後のタールの量を肉眼で観察し、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。この評価は、製糸工程におけるゴデットローラーのタール汚れの代用評価として行なった。
◎:汚れが認められないか又は僅かに認められる
○:汚れが少し認められる
×:汚れが明らかに認められる
・ふき取り性
前記で得た梨地クロムピンに発生した汚れを、水酸化ナトリウムの5%グリセリン溶液を染みこませたガーゼにてふき取り、ふき取り性を、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。この評価は、製糸工程におけるゴデットローラーのタール汚れのふき取り性の代用評価として行なった。
◎:10回未満のふき取りにより、汚れをふき取ることができる
○:10回以上50回未満のふき取りにより、汚れをふき取ることができる
×:50回以上のふき取りによっても、汚れをふき取ることができない
・張力変動
前記のように合成繊維用処理剤の水性液又は合成繊維用処理剤をそのまま付着させた試験糸を、初期張力1kg、糸速度100m/分で、表面温度240℃の梨地クロムピンに接触させて走行させ、梨地クロムピン後の糸の張力値を測定し、走行1時間後の張力値(F1)と走行12時間後の張力値(F12)とから下記の数2により変動率(%)を求め、この変動率から次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
Figure 2017025438
数2において、
F1:走行1時間後の張力値
F12:走行12時間後の張力値
◎:張力値が安定しており、張力の変動率が1%未満である
○:張力値がやや不安定で、張力の変動率が1%以上3%未満である
×:張力値が不安定で、張力の変動率が3%以上である
・発煙
トータルの延伸倍率が4.7倍となるように延伸し、3000m/minの速度で巻き取る条件で紡糸されるポリエチレンテレフタラート繊維に、前記の合成繊維用処理剤の水性液又は合成繊維用処理剤を、オイリングローラー給油法又は計量ポンプを用いたガイド給油法にて付着させ、延伸時の最高温度のゴデットローラー(240℃)のゴデットローラーボックス内部の発煙状態を観察し、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:発煙がない、又は極めて少ない
○:発煙が少ない
×:発煙が多い
・ゴデットローラーボックス内部の油滴汚れ(表3中では油滴汚れ)
前記と同じ延伸時の最高温度のゴデットローラー(240℃)のゴデットローラーボックス内部における2時間後の油滴汚れの状態を観察し、次の基準で評価した。結果を表3にまとめて示した。
◎:油滴汚れがないか又は極めて少ない
○:油滴汚れが少ない
×:油滴汚れが多い
Figure 2017025438
表1及び表2に対応する表3の結果からも明らかなように、本発明によると、合成繊維の製糸工程において、ゴデットローラー回りのタールの汚れ、油滴汚れ及び発煙を低減し、また優れた工程通過性を発揮させることができるという効果がある。

Claims (12)

  1. 平滑剤を全体の20〜85質量%、ノニオン界面活性剤を全体の10〜75質量%、アニオン界面活性剤を全体の0.1〜15質量%及び酸化防止剤を全体の0.1〜3質量%(全体で100質量%)の割合で含有して成る合成繊維用処理剤であって、平滑剤が炭素数11〜15のパラフィンを含有するものであることを特徴とする合成繊維用処理剤。
  2. 平滑剤が、炭素数11〜15のパラフィン及びエステル化合物を含有するものである請求項1記載の合成繊維用処理剤。
  3. 平滑剤が、炭素数11〜15のパラフィンを全体の0.1〜10質量%及びエステル化合物を全体の10〜84.9質量%の割合で含有するものである請求項1又は2記載の合成繊維用処理剤。
  4. 平滑剤が、炭素数11〜15のパラフィンを全体の1〜6質量%及びエステル化合物を全体の24〜69質量%の割合で含有するものである請求項1〜3のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  5. エステル化合物が、多価アルコールと一価カルボン酸とのエステル化合物、多価カルボン酸と一価アルコールとのエステル化合物、一価アルコールと一価カルボン酸とのエステル化合物及び天然油脂から選ばれる少なくとも一つである請求項2〜4のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  6. アニオン界面活性剤が、アルキルスルホネート及び下記のリン酸エステルから選ばれる少なくとも一つである請求項1〜5のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
    リン酸エステル:下記の化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステル及び/又はその塩と、下記の化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステル及び/又はその塩と、下記の化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステル及び/又はその塩から成るリン酸エステル
    Figure 2017025438
    Figure 2017025438




    Figure 2017025438
    (化1、化2及び化3において、
    n:2〜4の整数
    ,R,R,R:炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基
    :水素原子、炭素数8〜24の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数8〜24の飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基、炭素数8〜24の不飽和脂肪族炭化水素基又は炭素数8〜24の不飽和脂肪族アルコールにアルキレンオキサイドを付加したものから水酸基を除いた残基)
  7. リン酸エステルが、下記の数1から求められる酸性縮合アルキルリン酸エステル類のP核積分比率が10%以上となる場合のものである請求項6記載の合成繊維用処理剤。
    Figure 2017025438
    (数1において、
    P化1:化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステル及び/又は化1で示される酸性モノアルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
    P化2:化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステル及び/又は化2で示される酸性ジアルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値
    P化3:化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステル及び/又は化3で示される酸性縮合アルキルリン酸エステルの塩に帰属されるP核NMR積分値)
  8. 合成繊維が、産業資材用合成繊維である請求項1〜7のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  9. 請求項1〜8のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤100質量部当たり、水を10〜100000質量部の割合で含有して成ることを特徴とする合成繊維用処理剤の水性液。
  10. 合成繊維用処理剤100質量部当たり、水を100〜10000質量部の割合で含有して成る請求項9記載の合成繊維用処理剤の水性液。
  11. 請求項9又は10記載の合成繊維用処理剤の水性液を、製糸工程に供する合成繊維に対し、合成繊維用処理剤として0.1〜10質量%となるよう付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法。
  12. 請求項11記載の合成繊維の処理方法により得られることを特徴とする合成繊維。
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