JP2017018919A - 使用済み脱硝触媒の再生方法 - Google Patents

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尚美 今田
琴衣 松山
Kotoe Matsuyama
琴衣 松山
加藤 泰良
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Abstract

【課題】燃料排ガスの脱硝処理に長時間使用され、Si、Al又はCaを含有する化合物の付着により劣化した使用済み脱硝触媒の再生方法の提供。
【解決手段】平坦部と線条スペーサ部とを交互に有する板材及び該板材に担持された酸化チタンを主成分として含有する触媒層からなり且つ排煙脱硝処理によってSi、Al又はCaを含有する化合物が付着した板状脱硝触媒エレメント1の表面に水または酸水溶液を付着させた状態で板状脱硝触媒エレメント1の表面をブラシ8で擦り、ブラシ8で擦られた板状脱硝触媒エレメント1に触媒活性成分を含有する液を含浸させることを含む、使用済み脱硝触媒の再生方法。
【選択図】図2

Description

本発明は使用済み脱硝触媒の再生方法に関する。より詳細に、本発明は、Si、AlまたはCaを含有する化合物の付着により劣化した使用済み脱硝触媒の再生方法に関する。
燃焼排ガスの脱硝処理に長期間使用された脱硝触媒は、アルカリ成分、ヒ素、リンなどの付着またはシリカ、アルミナ、カルシウム化合物などの付着によって、脱硝性能が大きく低下している。資源の有効利用の観点から、脱硝性能の劣化した使用済み脱硝触媒を再生させ、脱硝処理において再利用することが提案されている。
例えば、特許文献1は、回転ドラムを用いてペレット状脱硝触媒の表層を摩耗削除し、次いで水洗することを含む脱硝触媒の再生方法を開示している。
特許文献2は板状またはハニカム状触媒のガス流路に触媒より硬い粒状体を均一に散布して、触媒表面を薄く削り取ることを含む触媒の再生方法を開示している。
特許文献3は、多数の筒状、ハニカム状または多数の板状に形成された劣化触媒をブラシ、サンドペーパー、やすり、珪砂などで研削することを含む触媒の乾式再生方法を開示している。
特許文献4は、ハニカム触媒の表面から物理的にダスト成分を除去し、次いで触媒活性成分を含浸させることを含む脱硝触媒の再生方法を開示している。ダスト成分の除去は、ハニカム触媒の各孔(セル)内を直接ブラシで清掃したり、エアブローやサンドブラストで除去したり、或いは水洗や超音波洗浄など、適宜これらを併用して行うと、特許文献4は述べている。
特許文献5は、触媒をフッ化物塩の水溶液で洗浄した後、さらにバナジウム化合物および/またはタングステン化合物を含む水溶液で洗浄することを含む脱硝触媒の再生方法を開示している。
特許文献6は、アルカリ水溶液で触媒蓄積物質を洗浄除去した後、酸水溶液で処理することを含む脱硝触媒の再生方法を開示している。
特許文献7は、シリカ、アルミナまたは硫酸カルシウムの付着によって活性が低下した脱硝触媒を水洗いし、含水させた後に、有機酸とフッ化物との混合液を用いてシリカ、アルミナまたは硫酸カルシウムを常温で洗浄除去することを含む脱硝触媒の活性改良方法を開示している。
一般に、鉱酸水溶液、フッ化物水溶液、アルカリ水溶液などの薬液による脱硝触媒の再生方法は、薬液洗浄後に中和処理を要することがある、脱硝触媒の骨材などを劣化させて触媒の強度を低下させることがある、薬液の取扱いに困難さを伴うことがある、などの課題がある。一方、ブラシなどによる物理的除去による脱硝触媒の再生方法は、ブラシの届かない場所に灰成分などが残りやすい、などの課題がある。このように従来提案の再生方法には実用化の点で一長一短がある。
特開昭62−61647号公報 特開昭63−197552号公報 特開昭62−241555号公報 特開2004−74106号公報 特開2012−24669号公報 特開2000−37635号公報 特開2011−31237号公報
本発明の課題は、Si、AlまたはCaを含有する化合物の付着により劣化した使用済み脱硝触媒の再生方法を提供することである。
上記課題を解決するために検討した結果、以下の実施形態を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 平坦部と線条スペーサ部とを交互に有する板材および該板材に担持された酸化チタンを主成分として含有する触媒層からなり且つ排煙脱硝処理によってSi、AlまたはCaを含有する化合物が付着した板状脱硝触媒エレメントの表面に水または酸水溶液を付着させた状態で該板状脱硝触媒エレメントの表面をブラシで擦り、
ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントに触媒活性成分を含有する液を含浸させることを含む、使用済み脱硝触媒の再生方法。
〔2〕 平坦部と線条スペーサ部とを交互に有する板材および該板材に担持された酸化チタンを主成分として含有する触媒層からなる板状脱硝触媒エレメント、ならびに或る一枚の板状脱硝触媒エレメントの平坦部に隣り合う他の板状脱硝触媒エレメントの線条スペーサ部が当接するように複数の板状脱硝触媒エレメントを積み重ねて収納することができるユニット枠からなる触媒ユニットにて排煙脱硝処理を行い、
該排煙脱硝処理によってSi、AlまたはCaを含有する化合物が付着した板状脱硝触媒エレメントを触媒ユニットから取り出し、
触媒ユニットから取り出した板状脱硝触媒エレメントの表面に水または酸水溶液を付着させた状態で該板状脱硝触媒エレメントの表面をブラシで擦り、
ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントに触媒活性成分を含有する液を含浸させることを含む、使用済み脱硝触媒の再生方法。
〔3〕 触媒活性成分を含有する液の含浸がなされた板状脱硝触媒エレメントをユニット枠に積み重ねて収納することをさらに含む、〔2〕に記載の再生方法。
〔4〕 触媒活性成分を含有する液を含浸させる前に、ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントをユニット枠に積み重ねて収納することをさらに含む、〔2〕に記載の再生方法。
〔5〕 触媒活性成分が、バナジウム、モリブデン、およびタングステンからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含むものである、〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の再生方法。
〔6〕 ブラシが、ロールブラシである、〔1〕〜〔5〕のいずれかひとつに記載の再生方法。
〔7〕 水または酸水溶液が、スルファミン酸水溶液、シュウ酸水溶液またはクエン酸水溶液である、〔1〕〜〔6〕のいずれかひとつに記載の再生方法。
本発明の再生方法は、Si、AlまたはCaを含有する化合物の付着により劣化した使用済み脱硝触媒を、強度を低下させることなく、使用前と同じ程度の脱硝性能に回復させることができる。本発明の再生方法を採用することによって、脱硝触媒の繰り返し利用回数を著しく高めることができる。
触媒ユニットの一実施形態を示す図である。 ロールブラシによる湿式ブラッシングの一例を示す図である。 一対のロールブラシの配置例を示す図である。 ロールブラシとサポートロールの配置例を示す図である。 板状脱硝触媒エレメントの一実施形態を示す図である。 本発明に係る再生方法の工程例を示す図である。 本発明に係る再生方法の工程例を示す図である。 本発明に係る再生方法の工程例を示す図である。
本発明に係る使用済み脱硝触媒の再生方法は、使用済みの板状脱硝触媒エレメントの表面に水または酸水溶液を付着させた状態で該板状脱硝触媒エレメントの表面をブラシで擦り、ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントに触媒活性成分を含有する液を含浸させることを含むものである。
本発明に用いられる板状脱硝触媒エレメント1は、板材および該板材に担持された触媒層からなるものである。板材は平坦部4と線条スペーサ部3とを交互に有するものである。板材は、メタルラス、不織布などの平坦な原板から製造することができる。線条スペーサ部は、平坦な原板をプレス折り曲げ加工などして形成することができる。線条スペーサ部は複数の板状脱硝触媒エレメントを積み重ねたときにガスが通り抜け可能な空間を確保することができるものであれば、その形状などにおいて特に限定されない。線条スペーサ部の形状としては、例えば、図5に示すような一対の凸条と凹条とが波形に形成されたものなどを挙げることができる。
触媒層は、酸化チタンを主成分として含有し、さらに触媒活性成分を必要に応じて含有するものである。触媒活性成分は脱硝性能を高めることができるものであれば特に限定されない。好ましい触媒活性成分としては、バナジウム、モリブデン、およびタングステンからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含むものを挙げることができる。
本発明に用いられる板状脱硝触媒エレメント1は、排煙脱硝処理によってSi、AlまたはCaを含有する化合物が付着したものである。排煙脱硝処理としては、例えば、アンモニアや尿素などを用いた方法を挙げることができる。排煙脱硝処理は、触媒ユニットを用いて行うことが好ましい。図1に触媒ユニットの一例を示す。触媒ユニット7は、複数の板状脱硝触媒エレメント1をユニット枠6の内に、或る一枚の板状脱硝触媒エレメントの平坦部に、隣り合う他の板状脱硝触媒エレメントの線条スペーサ部が、当接するように、積み重ねて収納して成るものである。本発明の一実施形態の再生方法においては、排煙脱硝処理によってSi、AlまたはCaを含有する化合物が付着した板状脱硝触媒エレメントをユニット枠から取り出す。
次に、該板状脱硝触媒エレメントの表面をブラシで擦る。ブラシで擦る際に、板状脱硝触媒エレメントの表面に水または酸水溶液、より好ましくはスルファミン酸水溶液または有機酸水溶液、さらに好ましくはスルファミン酸水溶液、シュウ酸水溶液またはクエン酸水溶液を付着させる。このような湿式ブラッシングを行うと付着していたSi、AlまたはCaを含有する化合物または酸塩が除去される。
水または酸水溶液を付着させるために、例えば、板状脱硝触媒エレメントを水または酸水溶液に浸けたり;板状脱硝触媒エレメントに水または酸水溶液を噴霧、散布などしたり;することができる。湿式ブラッシングにおいては除去効率の観点から好ましくは酸水溶液、より好ましくはスルファミン酸水溶液または有機酸水溶液、さらに好ましくはスルファミン酸水溶液、シュウ酸水溶液またはクエン酸水溶液が用いられる。酸濃度は、好ましくは0.1〜10質量%である。
また、水を使用する場合、その温度は、特に限定されないが、通常、10〜80℃である。酸水溶液を使用する場合、その温度は、酸の種類に応じて最適範囲が若干異なるが、通常、10〜80℃である。酸水溶液の最適温度は、例えば、シュウ酸水溶液またはクエン酸水溶液の場合は、好ましくは40〜80℃であり、スルファミン酸水溶液の場合は、好ましくは60℃以下である。
本発明に用いられるブラシはその形状によって特に制限されない。例えば、ロールブラシ、カップブラシ、ホイルブラシ、エンドブラシなどを挙げることができる。これらのうち、ロールブラシが好ましい。ロールブラシは、図2に示すように、ロール軸部にブラシ毛を植え込んだ形態のものである。植毛の仕方は特に制限されず、例えば、ディスク植毛、スパイラル植毛などがある。植毛の密度は特に制限されない。例えば、ロール全周において一定の密度で植毛することができ、またはロールの周りに高い密度の部分をヘリカル状、放射状、市松状などに植毛することができる。ロールブラシは、毛丈によって特に制限されないが、線条スペーサ部の凹部および凸部を均一に擦ることができる毛丈であることが好ましい。ブラシ毛は、その材質によって特に制限されないが、触媒表面を必要以上にかき取らないものが好ましい。ブラシ毛は、例えば、ナイロン等の樹脂製、豚毛製、布製などが好適である。ロールブラシのブラシ面長さは、板状脱硝触媒エレメントの幅に応じて適宜設定することができる。
湿式ブラッシングは、図3に示すように、一対のロールブラシ8を対向させて設置して両面同時に行うこともできるし、図4に示すように、ロールブラシ8とサポートロール9とを対向させて設置して片面ずつに行うこともできる。本発明においては、湿式ブラッシングを一対のロールブラシ8を対向させて設置して両面同時に行うことが好ましい。
湿式ブラッシングは、板状脱硝触媒エレメントを水または酸水溶液を貯めた漕内に漬けた状態で行ってもよいし、板状脱硝触媒エレメントを水または酸水溶液に所定時間漬けた後、引き上げてから行ってもよいし、板状脱硝触媒エレメントに水または酸水溶液を吹き付けながら行ってもよい。
板状脱硝触媒エレメント1の線条スペーサ部3に沿うようにガイドレールが設置された搬送装置を用いて板状脱硝触媒エレメント1をロールブラシの間に挿入させれば、連続的に湿式ブラッシングを行うことができる。図2のように、ブラシ毛が擦る方向と線条スペーサ部の長手方向とが平行になるように板状脱硝触媒エレメント1を挿入させることが好ましい。また、板状脱硝触媒エレメント1を網状のベルトコンベアの上に載せ片面を湿式ブラッシングした後、板状脱硝触媒エレメント1を反転装置で反転させてから残りの片面を湿式ブラッシングする方法も本発明の範囲内である。
湿式ブラッシングが施された板状脱硝触媒エレメント1は必要に応じて乾燥させることができる。
次に、ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントに触媒活性成分を含有する液を含浸させる。
触媒活性成分を含有する液は、バナジウム、モリブデン、およびタングステンからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む化合物の水溶液であることが好ましい。係る化合物としては、例えば、モリブデン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウム、メタタングステン酸アンモニウム、示性式(NH4xMo2x(3x+6)(但しxは2.8〜3.2)で表わされる化合物などを挙げることができる。触媒活性成分を含有する液にはシリカゾルなどのバインダが含まれていてもよい。
含浸は、触媒活性成分を含有する液に板状脱硝触媒エレメントを漬けたり、触媒活性成分を含有する液を板状脱硝触媒エレメントに噴霧、散布などしたりすることによって行うことができる。含浸の後、必要に応じて、液切り、乾燥させることができる。乾燥は、自然乾燥、通気乾燥、熱風乾燥などの方法で行うことができる。
本発明の一実施形態では、図6に示すように、含浸させた板状脱硝触媒エレメントを乾燥させ次いでユニット枠に積み重ねて収納することができる。積み重ねての収納は、或る一枚の板状脱硝触媒エレメントの平坦部に隣り合う他の板状脱硝触媒エレメントの線条スペーサ部が当接するように行うことが好ましい。
また、本発明の別の一実施形態では、図7または図8に示すように、前述と同様に湿式ブラッシングを行い、必要に応じて乾燥させ、次いでブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントをユニット枠に積み重ねて収納し、該収納後に触媒活性成分を含有する液を含浸させることができる。さらに、含浸の後、必要に応じて、液切り、乾燥させることができる。収納、含浸および乾燥は、前述した方法と同じ方法で行うことができる。
このようにして再生された脱硝触媒を脱硝装置に取り付けて燃焼排ガスの脱硝処理に使用することができる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明する。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
本実施例で行った評価方法は、以下のとおりである。
(触媒表面の元素定量分析、被覆率)
触媒の表面をSEM−EDXにより定量分析して、触媒表面のSi、Al、Ca、AsおよびTiの検出量を決定した。
未使用触媒の表面で検出されたTiの量Ti0を基準にして、使用済触媒の表面で検出されたTiの量Ti1から、被覆率([1-Ti1/Ti0]×100)を算出した。
(脱硝率)
20mm×100mmの触媒小片1枚の充填された350℃の管型反応器に表1に示す組成比のガスを3L/minにて供給して、脱硝率を測定した。
Figure 2017018919
製造例1(触媒I)
厚さ0.2mmのSUS430製鋼板を加工して成る厚さ0.7mmのメタルラスからなる板材と、該板材に担持された触媒層とを有する板状脱硝触媒エレメント(触媒I0)を用意した。触媒層は、酸化チタン(TiO2)、酸化タングステン(WO3)及び酸化バナジウム(V25)を原子比Ti/W/V=94.5/5/0.5で含有する触媒成分と、触媒成分に対して15質量%のシリカ・アルミナ系無機繊維と、触媒成分に対して8質量%のバインダ(SiO2)とを含有するものである。触媒I0表面の元素定量分析を行った。触媒I0から20mm×100mmの触媒小片を切り出した。これを用いて初期脱硝率を測定した。結果を表2に示す。
板状脱硝触媒エレメント(触媒I0)をユニット枠に積み重ねて収納して触媒ユニットを得た。該触媒ユニットを米国東部炭焚ボイラ排ガスの脱硝装置に設置して約2年間脱硝処理に使用した。該触媒ユニットから使用済みの板状脱硝触媒エレメント(触媒I1)を取り出した。触媒I1表面の元素定量分析を行った。触媒I1から20mm×100mmの触媒小片を切り出した。これを用いて使用後脱硝率を測定した。結果を表2に示す。
製造例2(触媒II)
厚さ0.2mmのSUS430製鋼板を加工して成る厚さ0.7mmのメタルラスからなる板材と、該板材に担持された触媒層とを有する板状脱硝触媒エレメント(触媒II0)を用意した。触媒層は、酸化チタン(TiO2)、酸化モリブデン(MoO3)及び酸化バナジウム(V25)を原子比Ti/Mo/V=94/5/1で含有する触媒成分と、触媒成分に対して15質量%のシリカ・アルミナ系無機繊維と、触媒成分に対して2質量%のバインダ(SiO2)とを含有するものである。触媒II0表面の元素定量分析を行った。触媒II0から20mm×100mmの触媒小片を切り出した。これを用いて初期脱硝率を測定した。結果を表2に示す。
板状脱硝触媒エレメント(触媒II0)をユニット枠に積み重ねて収納して触媒ユニットを得た。該触媒ユニットを米国PRB炭焚ボイラ排ガスの脱硝装置に設置して約2年間脱硝処理に使用した。該触媒ユニットから使用済みの板状脱硝触媒エレメント(触媒II1)を取り出した。触媒II1表面の元素定量分析を行った。触媒II1から20mm×100mmの触媒小片を切り出した。これを用いて使用後脱硝率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2017018919
参考例1
触媒I1から100mm×100mmの触媒片を切り出した。触媒片を60℃、5質量%のシュウ酸水溶液に漬けた。シュウ酸水溶液に漬けた状態で触媒片の表面を樹脂毛ブラシ(ブラシ毛:樹脂製、直径200μm/本、毛丈10mm)で20回擦った。該触媒片を自然乾燥させた。得られた洗浄触媒片の表面の元素定量分析を行って被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率が大幅に減った。
参考例2
触媒I1を触媒II1に変えた以外は参考例1と同じ方法で被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率が大幅に減った。
参考例3
シュウ酸水溶液を60℃の水に変えた以外は参考例1と同じ方法で被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率が大幅に減った。
参考例4
シュウ酸水溶液を60℃、5質量%のクエン酸水溶液に変えた以外は参考例1と同じ方法で被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率が大幅に減った。
参考例5
シュウ酸水溶液を15℃、5質量%のスルファミン酸水溶液に変えた以外は参考例1と同じ方法で被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率が大幅に減った。
参考例6
樹脂毛ブラシを豚毛ブラシ(ブラシ毛:豚毛、毛丈10mm)に変えた以外は参考例1と同じ方法で被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率が大幅に減った。
参考例7
触媒I1から100mm×100mmの触媒片を切り出した。触媒片を60℃、5質量%のシュウ酸水溶液に漬けた。シュウ酸水溶液に漬けた状態で触媒片を1時間揺り動かした。該触媒片を120℃で乾燥させた。得られた洗浄触媒片の表面の元素定量分析を行って被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率にあまり変化がない。
参考例8
触媒I1を触媒II1に変えた以外は参考例6と同じ方法で被覆率を算出した。結果を表3に示す。被覆率にあまり変化がない。
参考例9
触媒I1から100mm×100mmの触媒片を切り出した。触媒片の表面をブラシ(ブラシ毛:樹脂製、直径200μm/本、毛丈10mm)で20回擦った。
Figure 2017018919
実施例1〜6
水に三酸化モリブデン(MoO3)とメタバナジン酸アンモニウム(NH4 VO3 )を添加してスラリーを得た。該スラリーを常温で20時間緩やかに撹拌して、示性式(NH43Mo2315で表される化合物を5質量%含有する水溶液を得た。
参考例1〜6で得られた洗浄触媒片を前記水溶液に漬けた。液切りし、120℃で乾燥させた。得られた再生触媒片から20mm×100mmの触媒小片を切り出した。これを用いて脱硝率を測定した。結果を表4に示す。脱硝率が初期脱硝率とほぼ同じレベルにまで回復した。
比較例1〜3
洗浄触媒片を参考例7〜9で得られた洗浄触媒片に変えた以外は実施例1と同じ方法で脱硝率を測定した。結果を表4に示す。脱硝率は回復したが、その回復率は実施例のものに比べて低い。
Figure 2017018919

Claims (7)

  1. 平坦部と線条スペーサ部とを交互に有する板材および該板材に担持された酸化チタンを主成分として含有する触媒層からなり且つ排煙脱硝処理によってSi、AlまたはCaを含有する化合物が付着した板状脱硝触媒エレメントの表面に水または酸水溶液を付着させた状態で該板状脱硝触媒エレメントの表面をブラシで擦り、
    ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントに触媒活性成分を含有する液を含浸させることを含む、使用済み脱硝触媒の再生方法。
  2. 平坦部と線条スペーサ部とを交互に有する板材および該板材に担持された酸化チタンを主成分として含有する触媒層からなる板状脱硝触媒エレメント、ならびに或る一枚の板状脱硝触媒エレメントの平坦部に隣り合う他の板状脱硝触媒エレメントの線条スペーサ部が当接するように複数の板状脱硝触媒エレメントを積み重ねて収納することができるユニット枠からなる触媒ユニットにて排煙脱硝処理を行い、
    該排煙脱硝処理によってSi、AlまたはCaを含有する化合物が付着した板状脱硝触媒エレメントを触媒ユニットから取り出し、
    触媒ユニットから取り出した板状脱硝触媒エレメントの表面に水または酸水溶液を付着させた状態で該板状脱硝触媒エレメントの表面をブラシで擦り、
    ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントに触媒活性成分を含有する液を含浸させることを含む、使用済み脱硝触媒の再生方法。
  3. 触媒活性成分を含有する液の含浸がなされた板状脱硝触媒エレメントをユニット枠に積み重ねて収納することをさらに含む、請求項2に記載の再生方法。
  4. 触媒活性成分を含有する液を含浸させる前に、ブラシで擦られた板状脱硝触媒エレメントをユニット枠に積み重ねて収納することをさらに含む、請求項2に記載の再生方法。
  5. 触媒活性成分が、バナジウム、モリブデン、およびタングステンからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含むものである、請求項1〜4のいずれかひとつに記載の再生方法。
  6. ブラシが、ロールブラシである、請求項1〜5のいずれかひとつに記載の再生方法。
  7. 水または酸水溶液が、スルファミン酸水溶液、シュウ酸水溶液またはクエン酸水溶液である、請求項1〜6のいずれかひとつに記載の再生方法。
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