JP2016205146A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Tomoko Tsuyama
智子 津山
和田 勝治
Katsuji Wada
勝治 和田
祐一郎 村田
Yuichiro Murata
祐一郎 村田
弘志 大野
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弘志 大野
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【課題】始動直後の内燃機関から排出されるNOxを効率的に浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供すること。
【解決手段】エンジンの排気浄化装置は、ゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有するNOx触媒を排気管に設け、始動直後のエンジンから排出される排気中のNOxをNOx触媒に吸着させるものであって、始動直後に吸着したNOxがNOx触媒から脱離する時期を取得し(S3〜S4)、取得した脱離時期に合わせてNOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチにし、NOx触媒から脱離するNOxをNOx触媒において還元浄化するNOxパージ制御を行う(S5)ECUを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関で発生した動力によって走行する車両には、内燃機関の排気を浄化する排気浄化装置が搭載される。排気浄化装置は、排気管に設けた触媒を利用して排気を浄化するものが主流となっている。触媒は、その温度が適切な温度に達していない間は十分な排気浄化性能を発揮することができない。そこで近年では、内燃機関の始動直後における排気の浄化性能を向上する様々な技術が提案されている。
例えば特許文献1には、始動時における内燃機関の排気の浄化に適した特性を有するコールドスタート触媒が開示されている。このコールドスタート触媒は、ゼオライト触媒と、担持白金族金属触媒とを含むことを特徴としている。特許文献1には、このコールドスタート触媒を内燃機関の排気管に設けておくことにより、コールドスタート時における内燃機関から排出されるNOx及びHCを吸着できることが示されている。
また特許文献2には、低温用NOxトラップ触媒を用いた排気浄化装置における内燃機関の制御方法が示されている。この低温用NOxトラップ触媒は、主にゼオライトで構成され、低温でNOxをトラップしておき、高温でこのNOxを脱離する特性を有する触媒であり、例えば特許文献1に示すコールドスタート触媒が用いられる。
特許文献2の制御方法では、この低温用NOxトラップ触媒の下流側にさらに高温用NOxトラップ触媒を設け、これら2つの触媒を用いることによって始動時の内燃機関から排出されるNOxを浄化する。より具体的には、始動時のNOxを上流側の低温用NOxトラップ触媒でトラップしておき、その後、低温用NOxトラップ触媒からNOxが脱離している間は排気の空燃比をリーン条件とすることによって低温用NOxトラップ触媒から脱離するNOxを下流側の高温用NOxトラップ触媒でトラップし、その後排気の空燃比を一時的にリッチにすることによって高温用NOxトラップ触媒でトラップしたNOxを浄化する。
特表2014−519975号公報 特許第3632614号公報
以上のように、特許文献1,2の技術を組み合わせることにより、始動時の内燃機関から排出されるNOxを浄化することができる。しかしながら特許文献2の制御方法の下では、低温用NOxトラップ触媒が果たす機能は、始動時に排出されるNOxをトラップしておき、一時的にその排出を防止することのみである。したがって特許文献2に示された制御方法の下では、低温用NOxトラップ触媒に加えて、さらに高温用NOxトラップ触媒が必要となってしまうため、少ない触媒で効率的に始動直後の内燃機関から排出されるNOxを浄化できているとは言えない。
本発明は、始動直後の内燃機関から排出されるNOxを効率的に浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気浄化装置(例えば、後述の排気浄化装置2)は、ゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有する排気浄化触媒(例えば、後述の下流触媒コンバータ32のNOx触媒)を内燃機関の排気通路(例えば、後述の排気管11)に設け、始動直後の前記内燃機関から排出される排気中のNOxを前記排気浄化触媒に吸着させるものであって、前記始動直後に吸着したNOxが前記排気浄化触媒から脱離する時期を取得する初期脱離時期取得手段(例えば、後述のECU7、排気温度センサ33、及び後述の図5のS3〜S4の処理の実行に係る手段)と、前記初期脱離時期取得手段によって取得した脱離時期に合わせて排気の空燃比をストイキ又はリッチにし、前記排気浄化触媒から脱離するNOxを当該排気浄化触媒において還元浄化するNOxパージ制御を行う始動時NOx浄化手段(例えば、後述のECU7、燃料噴射弁17、及び図5の処理の実行に係る手段)と、を備える。本発明において排気の空燃比とは、排気中の炭化水素や一酸化炭素等の還元成分に対する酸素の比をいう。またこの排気の空燃比がストイキ又はリッチの状態は、具体的には、例えばアフター噴射等を行うことによって内燃機関における空燃比をストイキ又はリッチにしたり、ポスト噴射を行ったり排気通路に設けられた燃料インジェクタで排気中に燃料を噴射したりすることで排気通路へ未燃燃料を供給することによって実現される。
(2)この場合、前記排気浄化装置は、前記排気浄化触媒の触媒温度を測定又は推定する触媒温度取得手段(例えば、後述のECU7、排気温度センサ33、及び後述の図7のS41の処理の実行に係る手段)と、前記排気浄化触媒への流入NOx量を検出又は推定するNOx量取得手段(例えば、後述のECU7、及び後述の図7のS46の処理の実行に係る手段)と、前記触媒温度及び前記流入NOx量を用いて前記排気浄化触媒におけるNOx吸着量の推定値を算出するNOx吸着量推定手段(例えば、後述のECU7、及び図7のS47の処理の実行に係る手段)と、前記NOx吸着量の推定値が吸着量閾値を超えた場合には、前記排気浄化触媒を昇温するとともに空燃比をストイキ又はリッチにし、前記排気浄化触媒から脱離するNOxを当該排気浄化触媒において還元浄化するNOxパージ制御を行うNOxパージ制御手段(例えば、後述のECU7、燃料噴射弁17、及び後述の図6の処理の実行に係る手段)と、を備えることが好ましい。
(3)この場合、前記吸着量閾値は、前記排気浄化触媒で吸着できるNOx量の最大値よりも小さいことが好ましい。
(4)この場合、前記始動時NOx浄化手段は、前記内燃機関を始動してから所定時間が経過するまでの間に前記排気浄化触媒の温度が所定の脱離温度を超えなかった場合には、当該排気浄化触媒の温度が前記脱離温度を超えるまで前記排気浄化触媒を強制的に昇温するとともに前記NOxパージ制御を行うことが好ましい。
(5)この場合、前記排気浄化装置は、イグニッションスイッチが操作されたことに応じて前記内燃機関を停止する停止手段(例えば、後述のECU7、及び後述の図9の処理の実行に係る手段)を備え、前記停止手段は、前記イグニッションスイッチが操作された時に前記始動時NOx浄化手段又は前記NOxパージ制御手段によって前記NOxパージ制御が行われている場合には、前記内燃機関を停止せずに実行中のNOxパージ制御を継続し、当該NOxパージ制御が終了してから前記内燃機関を停止することが好ましい。
(1)本発明では、ゼオライトからなる担体及びこの担体に担持されたPdを有する排気浄化触媒(以下、「NOx触媒」ともいう)を内燃機関の排気通路に設ける。このようなNOx触媒は、低温時にNOxを吸着し、吸着したNOxを高温時に脱離する特性を有する。このため本発明によれば、始動直後の内燃機関から排出されるNOxをNOx触媒に吸着させることができるので、このNOxが排気浄化装置の外へ排出されるのを防止できる。また、本発明で用いるNOx触媒は、上述のようなNOx吸着特性に加えて、NOxが脱離する高温時には、ストイキ又はリッチの還元雰囲気の下において脱離したNOxを還元浄化する特性を有する。本発明では、始動直後のNOxをNOx触媒に吸着させた後、この始動直後に吸着したNOxが脱離する時期を取得し、この脱離時期に合わせて排気の空燃比をストイキ又はリッチにし、NOx触媒から脱離するNOxをこのNOx触媒において還元浄化する。本発明では、NOx触媒からのNOxの脱離時期に合わせてこのようなNOxパージ制御を行うことにより、始動直後に内燃機関から排出されるNOxを、このNOx触媒のみで還元浄化することができる。
(2)本発明では、NOx触媒の温度及びこれに流入するNOx量を用いることによってNOx吸着量の推定値を算出し、このNOx吸着量の推定値が吸着量閾値を超えたことに応じて、排気浄化触媒を昇温すると共に排気の空燃比をストイキ又はリッチにし、それまでに吸着していたNOxを還元浄化する。上述のように、NOx触媒は低温時に優れたNOx吸着特性を有するため、特に始動直後に排出されるNOxを浄化するのに適している。このため、内燃機関の始動直後には、NOx触媒のNOx吸着特性をできるだけ生かせるように、吸着されているNOxの量はできるだけ少ない方が好ましい。しかしながら車両の走行中であっても、NOx触媒の温度が低下し、排気中のNOxが吸着される場合がある。本発明では、NOx吸着量が吸着量閾値を超えたことに応じてNOxパージ制御を行い、NOx触媒におけるNOx吸着量を吸着量閾値以下に維持することができる。またこれにより、どのようなタイミングで内燃機関が停止された場合でも、内燃機関の始動直後におけるNOx触媒のNOxの吸着量を少なくできるので、内燃機関を停止させるタイミングによって始動直後のNOxの浄化性能が低下するのを防止できる。
(3)本発明では、上述の吸着量閾値をNOx触媒で吸着できるNOx量の最大値よりも小さくすることにより、NOx触媒へのNOxの吸着量が物理的に吸着できる量に到達する前にNOxパージ制御を行うことができる。これにより、内燃機関の始動直後にNOx触媒で吸着できるNOxの量に余裕を持たせることができるので、内燃機関を停止させるタイミングによって始動直後のNOxの浄化性能が低下するのを防止できる。
(4)本発明では、内燃機関を始動してから所定時間を経過するまでの間に触媒温度が脱離温度を超えず、したがってNOxが脱離しない場合には、NOx触媒の温度を強制的に昇温するとともにNOxパージ制御を行い、始動時にNOx触媒に吸着したNOxを強制的に還元浄化する。これにより、NOx触媒による排気の浄化性能を速やかに上昇させることができる。
(5)本発明では、イグニッションスイッチが操作された時に始動時NOx浄化手段又はNOxパージ制御手段によってNOxパージ制御が行われている場合には、内燃機関を直ちに停止せずに実行中のNOxパージ制御を継続し、NOxパージ制御が終了してから内燃機関を停止する。これにより、内燃機関の再始動時には、NOx触媒にはほとんどNOxが吸着されていない状態を実現できるので、始動直後のNOxの浄化性能を向上することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジン及びその排気浄化装置の構成を示す図である。 NOx触媒におけるNOxの吸着・脱離挙動を示す図である。 NOx触媒におけるNOx吸着率と、NOx触媒の温度やNOx吸着量等との関係を示す図である。 NOx触媒の温度を所定の温度で固定したときにおけるNOx吸着率とNOx吸着量との関係を示す図である。 始動時NOx浄化処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 NOx触媒のNOx吸着性能を維持する制御の手順を示すフローチャートである。 NOxの新規吸着量を算出する具体的な手順を示すフローチャートである。 補正係数を算出するマップの一例である。 エンジン停止処理の手順を示すフローチャートである。 図6〜図9の処理の具体的な作動例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関(以下、「エンジン」という)1及びその排気浄化装置2の構成を示す図である。排気浄化装置2は、エンジン1の排気ポートから延びる排気管11に設けられた触媒浄化装置3と、これらエンジン1及び触媒浄化装置3を制御する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)7と、を備える。
エンジン1は、燃焼空燃比をストイキよりもリーンとする所謂リーン燃焼を基本としたもの、より具体的にはディーゼルエンジンやリーンバーンガソリンエンジンなどである。エンジン1には、各シリンダに燃料を噴射する燃料噴射弁17が設けられている。この燃料噴射弁17を駆動するアクチュエータは、ECU7に電磁的に接続されている。ECU7は、図示しない燃料噴射制御の下で燃料噴射弁17からの燃料噴射量や燃料噴射時期を決定し、これが実現されるように燃料噴射弁17を駆動する。
触媒浄化装置3は、それぞれ排気管11に設けられた上流触媒コンバータ31、下流触媒コンバータ32及び排気温度センサ33を含んで構成される。
上流触媒コンバータ31は、フロースルー型のハニカム構造体を基材として、この基材に三元触媒を担持して構成される。三元触媒では、ストイキ空燃比の排気の下においては、三元浄化反応、すなわちHC及びCOの酸化反応とNOxの還元反応とが同時に進行する。また三元触媒では、リーン空燃比の排気の下においては、HC及びCOの酸化反応が進行する。
下流触媒コンバータ32は、排気管11のうち上流触媒コンバータ31より下流側に設けられる。下流触媒コンバータ32は、フロースルー型のハニカム構造体を基材として、この基材にNOx触媒を担持して構成される。NOx触媒は、ゼオライトからなる担体と、この担体に担持されたPdと、を含んで構成される。このNOx触媒は、例えばエンジン1の始動直後の比較的低温の条件下(より具体的には、例えば上流触媒コンバータ31の三元触媒が活性温度に達する前)において、三元触媒で浄化しきれなかったNOxを吸着し、還元浄化する機能を有する。
上記NOx触媒のゼオライトは、ストイキ又はリッチ空燃比の排気の下において、排気中に含まれるHCを低温条件下でその骨格中の細孔内に取り込んで吸着し、吸着したHCを高温条件下で脱離する特性を有する。HCの脱離が開始されるHC脱離温度は、後述するPdからNOxが脱離し始めるNOx脱離温度とほぼ等しい。
ゼオライトとしては、ZSM−5、フェリエライト、モルデナイト、Y型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、CHA型ゼオライトが挙げられる。本実施形態では、これらのうち何れかを単独で用いてもよいし、複数を併用してもよい。このようなゼオライトにPdを担持させることにより、優れたNOx吸着性能が発現する。
ここで、通常、ゼオライトは、NOとして供給されたNOxをその細孔内に吸着する特性を有する。そのため、主として排気中のNOxを構成するNOをNOに変換するためには、排気をリーンにし、高酸素濃度かつ高温雰囲気下にし、さらにPt等の活性種が必要となる。これに対して、本実施形態のNOx触媒は、担体のゼオライトにPdを担持させることで、低温条件下で排気の空燃比がストイキ又はリッチのときにおいても優れたNOx吸着性能を発揮する。その理由は次の通りである。
すなわち、NOx触媒では、Pdは、ゼオライトを構成するAl、Si及びOのうち、酸点であるAlの近傍に配置される。そのため、Pdは、Alとの相互作用によって電子状態が変化し、2価のPd2+として存在する。この2価のPd2+は、従来のゼオライトのNOx吸着とは異なり、NOを酸化してNOとするまでもなくNOをそのまま吸着する特性を有する。これにより、NOx触媒は、低温条件下で排気の空燃比がストイキ又はリッチのときにおいても、優れたNOx吸着性能が得られるようになっている。
NOx触媒全体に対するPdの含有量は、0.01〜10質量%であることが好ましい。Pdの含有量がこの範囲内であれば、優れたNOx吸着性能が得られる。より好ましい含有量は、0.1〜3質量%である。
またNOx触媒としては、上述のようにゼオライトからなる担体にPdを担持したものに限らない。上記Pdに加えて、Fe、Ce、Pr、Sr、Ba、La、Ga、In及びMnからなる群より選択される少なくとも1種の添加元素をゼオライトに共担持させてもよい。すなわち、Pdの間に、Ce、Pr、Sr、Ba、La、Ga、In及びMnからなる群より選択される少なくとも1種の添加元素が介在することで、2価のPd2+が0価のPdに還元されるのが抑制されるとともに、Pdの移動及び凝集が抑制されるため、Pdの分散性の悪化が抑制される。したがって、このようなNOx触媒によれば、優れたNOx吸着性能が維持され、低酸素濃度雰囲気における耐熱性が向上する。
図2は、上記NOx触媒におけるNOxの吸着・脱離挙動を示す図である。この図2は、NOx触媒に対して、以下の吸着条件で排気を導入してNOxを吸着させた後、以下の脱離条件で排気を導入してNOxを脱離させた場合における、NOx触媒に流入する排気の温度とNOx触媒から流出する排気中のNOx濃度を示している。図2中、横軸は時間(秒)を表し、右縦軸は触媒前温度、即ちNOx触媒に流入する排気の温度を表している。また、左縦軸は、NOx触媒から流出する排気中のNOx濃度(ppm)を表している。
[吸着条件]
排気組成:NO=100ppm、O=10%、Nバランスガス
排気流量:20L/分
排気温度:50℃
[脱離条件]
排気組成:O=10%、Nバランスガス
排気流量:20L/分
排気温度:50℃から500℃まで20℃/分で昇温
図2に示すように、先ず上記吸着条件に従って、排気温度が50℃の低温で且つNOを100ppm含む排気をNOx触媒に導入し始めた直後においては、NOx触媒から流出する排気中のNOx濃度はほぼ0ppmである。これは、NOx触媒に流入する排気中に含まれるNOx(NO)のほぼ全てがNOx触媒に吸着されていることを意味する。この結果から、下流触媒コンバータのNOx触媒は、上流触媒コンバータの三元触媒が活性に達する前の50℃の低温条件下においてNOx(NO)を効率良く吸着可能であることが分かる。
その後、NOx触媒から流出する排気中のNOx濃度は徐々に上昇し、100ppmに近付く(図2中の400秒付近を参照)。これは、NOx触媒が吸着し得るNOx量に近付くにつれて吸着するNOx量が減少し、ついには吸着可能な限界量を超えてこれ以上NOxを吸着できなくなることを意味する。図2中の領域T1の面積は、NOx触媒が吸着したNOxの総量を表している。
次いで、上記脱離条件に切り替えて、NOxを含まない排気を一定速度で昇温させながらNOx触媒に導入し始めると、その直後に、NOx触媒から流出する排気中のNOx濃度が一旦上昇する(図2中の500〜600秒付近を参照)。これは、NOx触媒に弱い吸着力で吸着されていたNOxが脱離したことを意味する。
その後、導入する排気の温度が200℃付近に達すると、NOx触媒から流出する排気中のNOx濃度が再び上昇する(図2中の1000秒以上を参照)。これは、NOx触媒により強い吸着力で吸着されていたNOxが脱離し始めたことを意味する。そして、図2に示すように、このNOxの脱離は、排気温度が500℃に達するところで終了し、吸着されていたNOxが全て脱離する。図2中の領域T2の面積は、NOx触媒から脱離したNOxの総量を表し、これは、NOx触媒が吸着したNOxの総量に相当する。
以上の通り、NOx触媒は、低温域で吸着したNOxを、高温域で脱離する。このとき、上述したように、ゼオライトに吸着されたHCも脱離するため、脱離したHCによって、脱離したNOxが還元浄化される。またこのとき、排気の空燃比をストイキ又はリッチに制御することで、排気中に含まれるHC等の還元剤によって、脱離したNOxが還元浄化される。このようにして、下流触媒コンバータ32のNOx触媒は、上流触媒コンバータ31の三元触媒で浄化しきれなかったNOxを吸着し、還元浄化する。
図3は、NOx触媒におけるNOx吸着率と、NOx触媒の温度やNOx吸着量との関係を示す図である。NOx吸着率は、NOx触媒に流入するNOxの総量のうちNOx触媒に吸着されるNOxの量の割合で定義される。またNOx吸着量は、NOxに吸着されているNOxの量で定義される。図3に示すように、NOx吸着率は、NOx触媒の温度が高くなるほど低下する特性がある。
図4は、NOx触媒の温度を所定の温度で固定したときにおけるNOx吸着率とNOx吸着量との関係を示す図である。図4に示すように、NOx触媒に吸着されているNOxの量が増加するほど新たなNOxが吸着されにくくなるため、NOx吸着率は、NOx吸着量が増加するほど低くなる。このため、NOx触媒におけるNOx吸着率を高く維持するためには、NOx吸着量はできるだけ少なく維持する方が好ましい。またNOx触媒において吸着できるNOxの量には限界があり、NOx吸着量がこの最大値を超えると新たなNOxを吸着することができなくなる。
図1に戻り、排気温度センサ33は、排気管11のうち下流触媒コンバータ32より下流側に設けられる。この排気温度センサ33は、下流触媒コンバータ32から流出する排気の温度を検出し、検出値に略比例した信号をECU7に送信する。上流触媒コンバータ31の三元触媒の温度や、下流触媒コンバータ32のNOx触媒の温度は、例えば、排気温度センサ33の出力に基づいて、ECU7における演算によって推定される。
ECU7は、センサの検出信号をA/D変換するI/Oインターフェース、後述の図5〜図9に示すフローチャートに沿った処理を実行するCPU、この処理の下で決定した態様で各種デバイスを駆動する駆動回路、及び各種データを記憶するRAMやROM等で構成されるマイクロコンピュータである。
図5は、始動直後のエンジンから排出されるNOxを浄化する始動時NOx浄化処理の具体的な手順を示すフローチャートである。図5の始動時NOx浄化処理は、始動直後のエンジンの排気中に含まれるNOxを一旦NOx触媒に吸着しておき、その後所定のタイミングでNOxパージ制御を実行することにより、吸着しておいたNOxをNOx触媒上で還元浄化する。図5の処理は、エンジンを始動させたり停止させたりするイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされたことに応じて、ECUにおいて所定の制御周期の下で繰り返し実行される。
S1では、ECUは、パージ制御完了フラグが1であるか否かを判定する。このパージ制御完了フラグは、エンジンを始動してから1回目のNOxパージ制御が完了したことを示すフラグである。この完了フラグは、エンジンの始動直後には0にセットされ、後述のS8において、所定時間にわたってNOxパージ制御が実行されたことに応じて1にセットされる。ECUは、S1の判定がNOである場合にはS2に移り、YESである場合には図5の処理を直ちに終了する。
S2では、ECUは、所定の始動時タイマの値を更新し、S3に移る。より具体的には、始動時タイマの前回値から、図5の制御周期に相当する時間を減算することによって始動時タイマの値を更新する。この始動時タイマは、イグニッションスイッチがオンにされてから経過した時間を計測するものである。始動時タイマの値は、イグニッションスイッチがオンにされた直後には0より大きな所定の初期値に設定される。また始動時タイマの値の最小値は0とする。
S3では、ECUは、排気温度センサの出力に基づいて、NOx触媒の温度(以下では単に「触媒温度」という)を算出し、S4に移る。S4では、ECUは、S3で取得した触媒温度がNOx触媒の脱離温度より高いか否か、すなわちエンジンの始動直後に吸着したNOxがNOx触媒から脱離する時期であるか否かを判定する。
S4の判定がYESである場合、ECUは、S5に移り、始動時に吸着したNOxが脱離する時期に合わせて、NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチに制御するNOxパージ制御を実行し、S6に移る。ここでNOx触媒に流入する排気の空燃比は、例えばアフター噴射を行うことによってエンジンの燃焼室における空燃比をストイキ又はリッチにしたり、ポスト噴射を行い排気管内へ未燃燃料を供給したりすることによってストイキ又はリッチに制御される。これにより、NOx触媒から脱離するNOxは、このNOx触媒上で還元浄化される。
S6では、ECUは、S5のパージ制御を実行中であることを示すパージ中フラグの値を1にし、S7に移る。パージ中フラグの値は、エンジンの始動直後は0に設定される。またS4の判定がNOである場合、ECUは、S10に移り、パージ中フラグの値を0にし、S11に移る。
S7では、ECUは、上記S5のパージ制御を実行した時間を計測するパージタイマの値が0であるか否かを判定する。このパージタイマの値は、エンジンの始動直後は0より大きな所定の初期値に設定され、最小値を0として後述のS9の処理において制御周期ごとに経過時間分だけ減算される。したがって、パージタイマの値が0である状態とは、エンジンを始動してから、その初期値に相当する時間にわたってパージ制御が実行されたことを意味する。S7の判定がYESである場合、ECUは、S8に移り、パージ制御完了フラグの値を1にし、図5の処理を終了する。
S7の判定がNOである場合、ECUは、S9に移り、パージタイマの値を更新し、S11に移る。より具体的には、パージタイマの前回値から、図5の制御周期に相当する時間を減算することによってパージタイマの値を更新する。
S11では、始動時タイマの値が0であるか否かを判定する。ここで始動時タイマの値が0の状態とは、イグニッションスイッチをオンにしてから初期値に相当する時間が経過したことを意味する。S11の判定がYESである場合には、ECUは、S12に移り、NOx触媒の温度をその脱離温度以上の温度まで強制的に上昇させる強制昇温制御を実行し、図5の処理を終了する。この強制昇温制御は、例えば、通常の運転状態における燃焼パラメータに対して、ポスト噴射、アフター噴射、及びメイン噴射等の噴射タイミングを遅角化し、排気の温度を上昇させることによって実現される。これにより、エンジンを始動してから始動時タイマの初期値に相当する時間が経過するまでの間に、NOx触媒の温度が脱離温度を超えず、したがってNOx触媒から始動時に吸着したNOxが還元浄化されなかった場合には、S12の強制昇温制御が実行され、次回以降においてS5のNOxパージ制御の実行が促される。またS11の判定がNOである場合には、直ちに図5の処理を終了する。
図6は、図5の始動時NOx浄化処理が完了した後において、NOx触媒のNOx吸着性能を維持する制御の手順を示すフローチャートである。図5の始動時NOx浄化処理では、エンジンを始動した後、所定のタイミングでNOxパージ制御が実行されるため、NOx触媒のNOx吸着量は、一旦は0になる。しかしながら、その後、車両の走行に伴ってNOx触媒の温度が脱離温度より低くなり、NOx触媒に排気中のNOxが新たに吸着される場合がある。またNOx吸着量が増加すると、図4を参照して説明したようにNOx触媒のNOx吸着性能も低下する。図6の処理は、車両の走行中に所定のタイミングでNOxパージ制御を実行することによってNOx触媒のNOx吸着性能を高く維持する処理である。図6の処理は、イグニッションスイッチがオンにされたことに応じて、ECUにおいて所定の制御周期の下で繰り返し実行される。
S21では、ECUは、パージ制御完了フラグが1であるか否かを判定する。この判定がNOである場合には、図6の処理を直ちに終了し、YESである場合には、S22以降の処理を実行する。S22では、ECUは、パージタイマの値が0であるか否かを判定する。パージタイマの値は、NOxパージ制御の実行が要求された時に0より大きな初期値に設定され(後述のS26参照)、その後制御周期ごとにパージ制御を継続した時間だけ減算される(後述のS33参照)。従って、このパージタイマの値が0の状態とは、パージ制御の実行が要求されていない状態又は初期値に相当する時間にわたりパージ制御を行った直後の状態に相当する。
S22の判定がYESである場合には、ECUは、S23に移り、前回から今回までの間にかけてNOx触媒に新たに吸着又は脱離したNOxの量に相当する新規吸着量NOx_adを算出し、S24に移る。この新規吸着量は、新たにNOxが吸着した場合には正となり、新たにNOxが脱離した場合には負となる。このNOxの新規吸着量を算出する具体的な手順については、後に図7を参照して説明する。S24では、ECUは、NOx触媒に吸着されているNOxの量の推定値に相当するNOx吸着量ΣNOxを算出し、S25に移る。このNOx吸着量は、0を最小値として、S23で算出した新規吸着量を積算することによって算出される(ΣNOx←ΣNOx+NOx_ad)。
S25では、ECUは、NOx吸着量は所定の吸着量閾値より大きいか否かを判定する。ECUは、この判定がYESである場合には、NOx触媒に吸着したNOxを脱離させ、そのNOx浄化性能を回復させる必要があると判断し、S26に移る。またNOである場合には、NOx触媒からNOxを脱離させる必要は無いと判断し、S32に移る。このように吸着量閾値は、NOx触媒のNOx浄化性能を回復させるタイミングを判断するための閾値として用いられる。従ってこの吸着量閾値は、NOx触媒のNOx吸着性能ができるだけ高く維持されるように、例えば上述の図4に示すように、NOx吸着量の最大値よりも小さな値に設定される。
S26では、ECUは、パージ制御を実行する時間を計測するため、パージタイマの値を所定の初期値に設定し、S27に移る。なお、S22の判定がNOである場合には、ECUは、これらS23〜S26の判定を省略してS33に移り、パージタイマの値を更新し、S27に移る。より具体的には、S33では、パージタイマの値を、0を最小値として、上記初期値から0になるまで制御周期ごとに経過時間だけ減算する。
S27では、ECUは、NOx触媒の温度をその脱離温度以上の温度まで強制的に上昇させる強制昇温制御を実行し、S28に移る。この強制昇温制御の内容は、図5のS12の処理と同じである。これにより、NOx触媒から吸着していたNOxが脱離し始める。S28では、NOx触媒の昇温に合わせて、NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチに制御するNOxパージ制御を実行し、S29に移る。このNOxパージ制御の内容は、図5のS5の処理と同じである。これにより、NOx触媒から脱離するNOxは、このNOx触媒上で還元浄化される。
S29では、ECUは、S28のパージ制御を実行中であることを示すパージ中フラグの値を1に設定し、S30に移る。なおこのパージ中フラグの値は、S28のNOxパージ制御を実行中でない場合には、0に設定される(S32参照)。
S30では、ECUは、パージタイマの値が0であるか否かを判定する。この判定がYESである場合には、パージタイマの初期値に相当する時間にわたってパージ制御を実行することにより、NOx触媒に吸着されていたNOxは全て脱離され、還元浄化されたと判断し、NOx吸着量を0にリセットし(S31参照)、図6の処理を終了する。またS30の判定がNOである場合には、NOx吸着量を0にリセットせずに図6の処理を終了する。
図7は、NOxの新規吸着量を算出する具体的な手順を示すフローチャートである。
S41では、ECUは、図5のS3と同様の手順によって触媒温度を算出し、S42に移る。S42では、ECUは、取得した触媒温度が脱離温度より高いか否かを判定する。
S42の判定がYESである場合には、ECUは、NOx触媒からNOxが脱離していると判断し、予め定められた脱離量NOx_desを負値としたものを新規吸着量NOx_adとし(NOx_ad←−NOx_des)、図7の処理を終了する(S43参照)。この脱離量NOx_desは、正の値であり、NOx触媒の温度が脱離温度より高い場合に、この触媒から制御周期ごとに脱離するNOxの量に相当する。
S42の判定がNOである場合には、ECUは、S44に移り、触媒温度に基づいてNOx触媒のNOx吸着率ηNOxを算出し、S45に移る。より具体的には、NOx吸着率は、触媒温度に基づいて例えば上述の図3に示すようなマップを検索することによって算出される。なお、図3に示すように、NOx吸着率は、触媒温度だけでなくNOx吸着量に応じて変化する。NOx吸着率のNOx吸着量によって変化する分は後述の補正係数によって補償されるものとし、S44では、NOx吸着量は0であるとの仮定の下でのNOx浄化率を触媒温度に基づいて算出する。
S45では、ECUは、図6のS24において更新されるNOx吸着量ΣNOxに基づいてNOx吸着率の補正係数Kadを算出し、S46に移る。この補正係数は、NOx吸着率はNOx吸着量が多くなるほど低くなるというNOx触媒の特性を再現するための係数であり、例えば、NOx吸着量に基づいて図8に示すようなマップを検索することによって0から1の間で算出される。図8のマップによれば、補正係数は、NOx吸着量が0のときには1であり、NOx吸着量が大きくなるほど小さくなる。
S46では、ECUは、回転数及びトルク等のエンジンの運転状態を特定するパラメータを用いることによって、前回から今回までの間にNOx触媒に流入するNOxの量に相当する流入NOx量FNOxを算出し、S47に移る。この流入NOx量は、例えばエンジンから排出されるNOxの量から、三元触媒で浄化されるNOxの量を減算することによって算出される。S47では、ECUは、流入NOx量にNOx吸着率及び補正係数を乗算することによって、新規吸着量を算出し(NOx_ad=FNOx×ηNOx×Kad)、図7の処理を終了する。
次に、イグニッションスイッチがオンからオフへ操作されたことに応じてエンジンを停止する手順について図9を参照しながら説明する。
図9は、エンジンを始動した後、利用者によってイグニッションスイッチがオフにされたことに応じて発生する割り込み処理(エンジン停止処理)の手順を示すフローチャートである。
イグニッションスイッチがオフにされると、ECUは、パージ制御を実行している最中であるか否かを判定する(S51参照)。この判定は、例えば、図5や図6の処理において更新されるパージ中フラグの値を参照することによって実現される。S51の判定がNOである場合(パージ中フラグの値が0である場合)には、ECUは、直ちにエンジンを停止し(S52参照)、図9の処理を終了する。またS51の判定がYESである場合(パージ中フラグの値が1である場合)には、S53に移り、実行中のパージ制御が適切に終了するまで(S41の判定がNOになるまで)、エンジンの運転を継続する(S53参照)。これにより、エンジンを再始動させたときにおけるNOx触媒のNOx吸着量を0にできるので、再始動時におけるNOx触媒のNOx浄化性能を高くすることができる。
図10は、図6〜図9の処理の具体的な作動例を示すタイムチャートである。図10には、上段から順にNOx吸着量ΣNOx(S24参照)、触媒温度(S41参照)、パージタイマ(S26、S33参照)、イグニッションスイッチ(図9参照)、及びエンジンの運転状態(図9参照)を示す。また図10には、時刻t0において触媒温度は脱離温度より低くかつNOx吸着量ΣNOxは0であった場合を示す。
時刻t0〜t1の間では、NOx触媒の温度は脱離温度より低いため、排気中のNOxはNOx触媒に吸着される。このため、NOx吸着量ΣNOxは増加する。時刻t1において、NOx吸着量ΣNOxが吸着量閾値を超えると、パージタイマの値が初期値にセットされ(S26参照)、強制昇温制御が開始され(S27参照)、さらに排気の空燃比をストイキ又はリッチにするNOxパージ制御が開始される(S28参照)。これにより、NOx触媒からはそれまでに吸着されていたNOxが脱離するとともに、脱離したNOxはNOx触媒上で還元浄化される。これら強制昇温制御及びNOxパージ制御は、パージタイマの値が0になる時刻t2まで実行される(S30及びS33参照)。時刻t2では、パージタイマの値が0になったことに応じて、NOx吸着量ΣNOxも0にリセットされる。
その後、時刻t2〜t3の間では、触媒温度は脱離温度より高いので、NOx触媒には新たにNOxが吸着することはない(S43参照)。また時刻t3では、触媒温度が脱離温度より低くなる。したがってこれ以降、NOx触媒には排気中のNOxが吸着される。
時刻t4では、NOx吸着量ΣNOxが再び吸着量閾値を超えたことに応じて、上述のように強制昇温制御及びNOxパージ制御が開始する。なお、これら強制昇温制御及びNOxパージ制御が実行されている間は、パージ中フラグの値は1に設定されるため(S29参照)、例えば時刻t5においてイグニッションスイッチがオフにされても直ちにエンジンの運転が停止されることはない(S53参照)。エンジンの運転は、時刻t6において、パージタイマの値が0となり、強制昇温制御及びNOxパージ制御が終了したことに応じて停止される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
1…エンジン(内燃機関)
11…排気管(排気通路)
17…燃料噴射弁(始動時NOx浄化手段、NOxパージ制御手段)
2…排気浄化装置
32…下流触媒コンバータ(排気浄化触媒)
33…排気温度センサ(初期脱離時期取得手段、触媒温度取得手段)
7…ECU(初期脱離時期取得手段、始動時NOx浄化手段、触媒温度取得手段、NOx量取得手段、NOx吸着量推定手段、NOxパージ制御手段、停止手段)

Claims (5)

  1. ゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有する排気浄化触媒を内燃機関の排気通路に設け、始動直後の前記内燃機関から排出される排気中のNOxを前記排気浄化触媒に吸着させる内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記始動直後に吸着したNOxが前記排気浄化触媒から脱離する時期を取得する初期脱離時期取得手段と、
    前記初期脱離時期取得手段によって取得した脱離時期に合わせて排気の空燃比をストイキ又はリッチにし、前記排気浄化触媒から脱離するNOxを当該排気浄化触媒において還元浄化するNOxパージ制御を行う始動時NOx浄化手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記排気浄化触媒の触媒温度を測定又は推定する触媒温度取得手段と、
    前記排気浄化触媒への流入NOx量を検出又は推定するNOx量取得手段と、
    前記触媒温度及び前記流入NOx量を用いて前記排気浄化触媒におけるNOx吸着量の推定値を算出するNOx吸着量推定手段と、
    前記NOx吸着量の推定値が吸着量閾値を超えたことに応じて、前記排気浄化触媒を昇温するとともに排気の空燃比をストイキ又はリッチにし、前記排気浄化触媒から脱離するNOxを当該排気浄化触媒において還元浄化するNOxパージ制御を行うNOxパージ制御手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記吸着量閾値は、前記排気浄化触媒で吸着できるNOx量の最大値よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記始動時NOx浄化手段は、前記内燃機関を始動してから所定時間が経過するまでの間に前記排気浄化触媒の温度が所定の脱離温度を超えなかった場合には、当該排気浄化触媒の温度が前記脱離温度を超えるまで前記排気浄化触媒を強制的に昇温するとともに前記NOxパージ制御を行うことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. イグニッションスイッチが操作されたことに応じて前記内燃機関を停止する停止手段を備え、
    前記停止手段は、前記イグニッションスイッチが操作された時に前記始動時NOx浄化手段又は前記NOxパージ制御手段によって前記NOxパージ制御が行われている場合には、前記内燃機関を停止せずに実行中のNOxパージ制御を継続し、当該NOxパージ制御が終了してから前記内燃機関を停止することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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