JP2017190685A - 内燃機関の排気浄化制御装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】NSR30の劣化に起因したSCR34のHC被毒によってSCR34が劣化していると判定されることを抑制できるようにする。
【解決手段】高温浄化処理部M10は、NSR30に流入する排気中の炭化水素の濃度を規定範囲内の振幅且つ規定範囲内の時間間隔で振動させるべく、炭化水素添加弁40を操作することによって、400°C以上の高温となっている排気中のNOxを浄化する高温浄化処理を実行する。排気中のNOx量が増加するなどしてSCR34を用いたNOx浄化処理への切替要求が生じる場合において、CPU52は、高温浄化処理の浄化率が低下している場合には、まず、SCR34のHC被毒回復処理を実行し、その後、SCR34を用いたNOx浄化処理に移行してSCR34の劣化の有無を判定する処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、NOx吸蔵触媒とNOx選択還元触媒とを備えた内燃機関の排気浄化装置に適用される内燃機関の排気浄化制御装置に関する。
たとえば特許文献1には、排気通路の上流側から順にNOx吸蔵触媒と、NOx選択還元触媒とを備えた内燃機関の排気浄化装置が記載されている。ここで、NOx吸蔵触媒の上流には、排気に炭化水素を添加する炭化水素添加弁が設けられており、NOx吸蔵触媒とNOx選択還元触媒との間には、排気中に尿素水を添加する尿素添加弁が設けられている。
上記NOx吸蔵触媒は、同触媒に流入する排気中の炭化水素濃度を規定範囲内の振幅と規定範囲内の時間間隔で振動させると排気中のNOxを還元し、時間間隔を規定範囲内の値よりも長くするとNOxの吸蔵量が増加する性質を有する。そして、NOx吸蔵触媒に流入する炭化水素濃度を規定範囲内の振幅且つ規定範囲内の時間間隔とすべく炭化水素添加弁を操作する処理(高温浄化処理)を実行することによって、排気温度が高いときにNOxを選択還元することができる。このため、高温浄化処理は、排気の温度が高いときのNOx浄化処理として利用される。
国際公開第11/145227号
上記NOx選択還元触媒は、HC被毒によって、その浄化率が低下する。ただし、NOx選択還元触媒は、流入する排気の温度がある程度高い場合には、炭化水素が酸化し、HC被毒は無視できる。このため、高温浄化処理によってNOxの浄化処理がなされているときには、NOx選択還元触媒に流入する排気の温度が高いため、NOx選択還元触媒のHC被毒は無視できると考えられる。
ただし、NOx吸蔵触媒の熱劣化や硫黄被毒によってNOx吸蔵触媒によるNOxの浄化性能が低下すると、炭化水素添加弁から添加された炭化水素のうちNOx吸蔵触媒内でNOxによって酸化されないものの量が増加し、ひいては、NOx吸蔵触媒からスリップしてNOx選択還元触媒に流入する炭化水素の濃度が想定外に増加する。NOx選択還元触媒に流入する炭化水素の濃度が想定外に上昇すると、NOx選択還元触媒のHC被毒によって、NOx選択還元触媒の浄化率が低下する。こうした状況において、NOx選択還元触媒の劣化の有無を判定する処理を実行すると、NOx吸蔵触媒の劣化の影響によってNOx選択還元触媒がHC被毒されているために、NOx選択還元触媒が劣化していると判定されるおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、NOx吸蔵触媒の劣化に起因したNOx選択還元触媒のHC被毒によってNOx選択還元触媒が劣化していると判定されることを抑制できるようにした内燃機関の排気浄化制御装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、内燃機関の排気浄化制御装置は、内燃機関の排気通路内に設けられたNOx吸蔵触媒と、前記NOx吸蔵触媒に流入する排気に炭化水素を添加する炭化水素添加弁と、前記NOx吸蔵触媒の下流に設けられたNOx選択還元触媒と、前記排気通路のうち前記NOx吸蔵触媒と前記NOx選択還元触媒との間に設けられた尿素添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化装置に適用され、前記NOx吸蔵触媒は、流入する排気中の炭化水素の濃度を規定範囲内の振幅と規定範囲内の時間間隔で振動させると排気中のNOxを還元し、前記時間間隔を規定範囲内の値よりも長くするとNOxの吸蔵量が増加する性質を有しており、前記NOx吸蔵触媒に流入する排気中の炭化水素の濃度を前記規定範囲内の振幅且つ前記規定範囲内の時間間隔とすべく前記炭化水素添加弁を操作することによって、NOxを浄化する処理である高温浄化処理を実行する高温浄化処理部と、前記高温浄化処理の浄化率の低下の有無を判定する低下判定処理部と、前記低下判定処理部によって前記浄化率が低下していると判定される場合、前記NOx吸蔵触媒の下流への炭化水素のスリップ量を低減する処理を実行する低減処理部と、前記低下判定処理部によって前記浄化率が低下していると判定される場合、前記低減処理部による処理を実行した後に、前記NOx選択還元触媒の劣化の有無を判定する選択劣化判定処理部と、を備える。
上記構成では、低下処理部によって高温浄化処理の浄化率が低下していると判定される場合、低減処理部による処理を実行する。これにより、NOx選択還元触媒への炭化水素の流入量が減少する。そして、高温浄化処理が実行されているときにNOx選択還元触媒に流入する排気の温度は、NOx選択還元触媒内の炭化水素を酸化して除去することを促進できる温度であることから、NOx選択還元触媒への炭化水素の流入量が減少することによりHC被毒が回復する。そして、その後、選択劣化判定処理部によってNOx選択還元触媒の劣化の有無を判定するため、NOx吸蔵触媒の劣化に起因したNOx選択還元触媒のHC被毒によってNOx選択還元触媒が劣化していると判定されることを抑制できる。
排気浄化制御装置にかかる一実施形態および内燃機関を示す図。 排気浄化処理の種類に応じた浄化能力を示す図。 NOx選択還元触媒の劣化の有無を判定する処理の手順を示す流れ図。
以下、内燃機関の排気浄化制御装置にかかる一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、内燃機関10の吸気通路12から吸入した空気が各気筒の燃焼室14に流入し、燃焼室14において、燃料噴射弁16から噴射された燃料(軽油)と空気との混合気が燃焼に供される。燃焼に供された混合気は、排気として、排気通路20に排出される。排気通路20のうち過給機22の下流には、NOx吸蔵還元触媒(NSR30)、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF32)がこの順番で設けられており、DPF32の下流には、NOx選択還元触媒(SCR34)が設けられている。
NSR30は、触媒担体に貴金属の触媒粒子が担持され、さらに、触媒担体に塩基性層が担持されたものである。ここで、触媒担体としては、たとえばアルミナ等を用いることができ、触媒粒子としては、たとえば白金およびロジウムを用いることができ、塩基性層としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属等を用いることができる。NSR30は、NSR30に流入する排気中の炭化水素の濃度を、規定範囲(200〜10000ppm)の振幅且つ規定範囲(0.3〜5秒)の時間間隔で振動させることによって、排気中のNOxを還元し、時間間隔を規定範囲内の値よりも長くする場合、NOx吸蔵量が増加する性質を有する。
NSR30に流入する排気中の炭化水素の濃度を上記のように振動させると、NSR30に流入する排気中のHC濃度が低い期間の長さを制限し、排気中のNOが酸化されて活性を有する二酸化窒素が生成された後、硝酸塩の形でNSR30内に吸収される前にHC濃度を高くしてNSR30において還元性中間体を生成させることができる。そして、再度、HC濃度が低くなり、酸素濃度が高くなることにより、還元性中間体を、活性を有した二酸化窒素と反応させることによりNOxを浄化することができる。なお、この制御およびNOx浄化のメカニズムについては、たとえば特許第4893876号に記載されている。
過給機22とNSR30との間には、排気中に炭化水素(実際には軽油)を添加する炭化水素添加弁40が設けられている。また、DPF32とSCR34との間には、排気中に尿素水を添加する尿素添加弁42が設けられている。
制御装置50は、内燃機関10を制御対象とし、内燃機関10の制御量(トルク、排気成分)を制御するために、燃料噴射弁16、炭化水素添加弁40、尿素添加弁42等のアクチュエータを操作すべく、操作信号MS1〜MS3を出力する。制御装置50は、中央処理装置(CPU52)およびメモリ54を備えており、メモリ54に記憶されたプログラムをCPU52が実行することにより、上記制御量を制御する。この際、CPU52は、NSR30とDPF32との間の排気中のNOx濃度Dndを検出するNOx濃度センサ60や、DPF32とSCR34との間の排気の温度Tsuを検出する排気温センサ62の出力値を参照する。また、CPU52は、DPF32とSCR34との間の排気中のNOx濃度Dsuを検出するNOx濃度センサ64や、SCR34の下流の排気中のNOx濃度Dsdを検出するNOx濃度センサ66の出力値を参照する。
制御装置50は、NSR30およびSCR34を選択的に利用して排気浄化制御を実行する。すなわち、排気温度が低いときには、排気空燃比を理論空燃比よりもリーンとしてNOxをNSR30に吸蔵し、吸蔵されたNOx量が多くなる場合、炭化水素添加弁40によってNSR30に流入する排気中に炭化水素を添加することにより、吸蔵されているNOxを炭化水素によって還元浄化する低温浄化処理を実行する。また、排気温度が規定温度(たとえば400°C)以上となる高温時においては、排気空燃比の平均値を理論空燃比よりもリーンとしつつNSR30に流入する排気中の炭化水素の濃度を上記規定範囲内の振幅且つ規定範囲内の時間間隔で振動させるように、炭化水素添加弁40を操作する高温浄化処理を実行する。さらに、高温時浄化処理によっては浄化しきれないほど排気中のNOx量が多い場合、高温浄化処理を停止し、尿素添加弁42から排気中に尿素水を添加することにより、SCR34を用いてNOxを浄化する。
ちなみに、上記においては、対象排気の排気空燃比を、仮想混合気を用いて定義している。すなわち、仮想混合気を、新気および燃料のみからなって且つ燃焼させた場合に生成される排気の未燃燃料濃度および酸素濃度が対象排気の未燃燃料濃度および酸素濃度と同一となる混合気と定義し、排気空燃比を、仮想混合気の空燃比と定義している。ただし、ここで仮想混合気の燃焼には、未燃燃料濃度および酸素濃度の少なくとも一方がゼロまたはゼロと見なせる値となる燃焼に限らず、未燃燃料濃度および酸素濃度の双方がゼロよりも大きい状態となる燃焼も含まれることとする。
図2に、NSR30およびSCR34への入りガス温度と、燃焼室14から単位時間当たりに排出される排気中のNOx量との各領域における、NSR30によるNOx浄化能力およびSCR34によるNOx浄化能力を示す。ただし、NSR30を用いたNOx浄化については、上述した低温浄化処理と高温浄化処理とがある。ちなみに、NSR30よりもSCR34が下流側にあるため、NSR30の入りガス温度と比較してSCR34の入りガス温度は低い。このため、燃焼室14から排出される排気の温度が高い場合であっても、SCR34の入りガス温度は、SCR34がNOxの浄化能力を発揮できる温度域にある。
図1には、メモリ54に記憶されたプログラムに従ってCPU52が実行する処理の一部を記載している。
高温浄化処理部M10は、上記高温浄化処理を実行する。詳しくは、高温浄化処理部M10は、内燃機関10の回転速度NEおよび要求トルクに応じて、炭化水素添加弁40による炭化水素の1回の添加量および添加の時間間隔を可変設定して、浄化率を極力高い値となるようにしている。ちなみに、浄化率は、NSR30に流入する排気の流量、同排気の温度、および同排気中のNOx量と、1回の添加量および時間間隔に依存するものであり、本実施形態では、NSR30に流入する排気の流量、同排気の温度、および同排気中のNOx量を、回転速度NEおよび負荷としての要求トルクに基づき把握している。
スリップ量算出処理部M12は、回転速度NEと要求トルクとから想定されるNSR30下流へのNOxのスリップ濃度と、NSR30下流のNOx濃度Dndとの差に基づき、NSR30の劣化度合いを把握し、これに基づき、HCスリップ量ΔHCを算出する。すなわち、高温浄化処理部M10は、回転速度NEおよび要求トルクに応じて、上記振幅および時間間隔を可変設定し浄化率を最適化しているため、浄化率は、回転速度NEおよび要求トルクから把握でき、また、排気中のNOx量は、回転速度NEおよび要求トルクから把握できる。このため、回転速度NEおよび要求トルクから把握されるNOx量および想定される浄化率からNSR30が劣化していない場合のスリップ濃度を把握でき、このスリップ濃度とNOx濃度Dndとの差から劣化度合いを把握できる。そして、これにより、HCスリップ量ΔHCを算出することができる。すなわち、回転速度NEおよび要求トルクに基づき、炭化水素のスリップ量のベース値が定まり、劣化度合いに応じて、ベース値を補正することにより、HCスリップ量ΔHCを算出する。ここで、スリップ量算出処理部M12は、劣化度合いが大きいほどベース値よりもHCスリップ量ΔHCをより多く算出する。
HC被毒量推定処理部M14は、スリップ量算出処理部M12が算出したHCスリップ量ΔHCと、SCR34の入りガスの温度Tsuとに基づき、SCR34のHC被毒量を推定する。具体的には、HC被毒量推定処理部M14は、HCスリップ量ΔHCの積算値を、温度Tsuから把握される減衰率によって減少補正することにより、HC被毒量を推定する。HC被毒量推定処理部M14は、温度Tsuが高い場合に低い場合よりも、減衰率を大きくする。これは、温度Tsuが高い場合には低い場合と比較して、SCR34からの炭化水素の脱離速度が大きくなるからである。
制御装置50は、また、SCR34の劣化の有無を判定する処理を実行する。以下、これについて説明する。
図3に、上記判定する処理の手順を示す。図3に示す処理は、メモリ54に記憶されたプログラムをCPU52が実行することによって実現される。図3に示す処理は、SCR34を用いたNOx浄化制御の実行要求が生じることを条件に、実行される。
図3に示す一連の処理において、CPU52は、まず、回転速度NEと要求トルクとから想定されるNSR30の正常時におけるNSR30下流へのNOxのスリップ濃度と、NSR30下流のNOx濃度Dndとの差に基づき、高温浄化処理の浄化率の低下の有無を判定する(S10)。なお、高温浄化処理の浄化率の低下の要因としては、たとえばNSR30が硫黄被毒することや、NSR30が熱劣化することが考えられる。
そしてCPU52は、高温浄化処理の浄化率が低下していると判定する場合(S12:NO)、HC被毒量推定処理部M14が推定したHC被毒量を取得する(S14)。そしてCPU52は、HC被毒量が所定値以下であるか否かを判定する(S16)。ここで、所定値は、HC被毒に起因してSCR34が劣化したと判定する可能性が無視できる最大値に設定されている。CPU52は、所定値以下ではないと判定する場合(S16:NO)、高温浄化処理部M10による通常の高温浄化処理に代えて、SCR34のHC被毒からの回復のためにSCR34を用いた排気浄化処理の実行開始を待機する処理を実行する(S18)。ここでは、具体的には、高温浄化処理部M10が、通常時に回転速度NEおよび要求トルクに基づき設定する1回当たりの添加量に対して上記待機しているときの添加量を減少させて且つ、添加の時間間隔を短縮する処理(HC被毒回復待機制御)を実行する。ここで、1回当たりの添加量を減少させる場合、減少させない場合と比較して、高温浄化処理時におけるNSR30の下流に流出する炭化水素の量(HCスリップ量ΔHC)が減少する。ただし、単に1回当たりの添加量を減少させると、浄化率が低下するため、浄化率の低下を抑制すべく、添加の時間間隔を短縮する。
CPU52は、ステップS18の処理を実行すると、ステップS14の処理に戻る。そして、CPU52は、ステップS12、S16において肯定判定する場合、SCR34の劣化の有無を判定する(S20)。ここでは、CPU52は、高温浄化処理を停止し、尿素添加弁42によって排気中に尿素水を添加してSCR34によって排気を浄化する。ここで、尿素水の添加量は、回転速度NEおよび要求トルクから把握される排気流量とNOx濃度センサ64によって検出されるNOx濃度Dsuとから算出される排気中のNOx流量に基づき、化学式から把握されるNOxを浄化する上で必要な量とされる。そして、CPU52は、NOx濃度Dsuと、NOx濃度センサ66によって検出されるNOx濃度Dsdとの差に基づき、SCR34の劣化の有無を判定する。
なお、CPU52は、ステップS20の処理が完了する場合、図3に示す一連の処理を一旦終了する。
ここで本実施形態の作用効果を説明する。
CPU52は、高温浄化処理の実行中において、排気中のNOx量が増加するなどしてNOxを十分に浄化できないと判定する場合、SCR34を用いた浄化処理に切り替える切替要求を生じさせる。そして、CPU52は、SCR34を用いた浄化処理に切り替えると、SCR34の劣化の有無を判定する。ただし、CPU52は、切替要求が生じた場合において、高温浄化処理による浄化率が低下しており、SCR34のHC被毒量が所定値以上の場合、1回当たりの炭化水素添加量を減少させつつ高温浄化処理を継続する。これにより、HCスリップ量ΔHCが減少するため、SCR34に新たに流入する炭化水素の流量が減少する。一方、高温浄化処理が実行されているときには、SCR34に流入する排気の温度がある程度高いため、SCR34において炭化水素は所定量酸化される。このため、SCR34に流入する炭化水素の流量を減少させることにより、SCR34のHC被毒量を低減することができる。
そして、CPU52は、HC被毒量を減少させた後に、SCR34の劣化の有無を判定する。SCR34は、HC被毒によってその浄化能力が低下するものの、HC被毒はSCR34に流入する排気の温度が高い場合等には、炭化水素の流入量が少なければ回復するものである。このため、SCR34のHC被毒は一時的なものであるため、HC被毒に起因してSCR34が劣化したと判定し、その旨を通知してユーザにディーラへの車両の持ち込みを促す場合、ディーラにおいて検査した際には、SCR34が正常であるケースが生じうる。
この点、本実施形態では、HC被毒回復させた後にSCR34の劣化の有無を判定するため、NSR30の劣化に起因したSCR34のHC被毒によってSCR34が劣化していると判定されることを抑制できる。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する作用効果が得られる。
(1)HC被毒回復待機制御として、1回あたりの添加量を減少させる処理を実行した。このため、高温浄化処理を継続しつつSCR34のHC被毒を回復させることができるため、高温浄化処理を停止した場合と比較して、NSR30からのNOxの流出を抑制することができる。
(2)HC被毒回復待機制御において、1回あたりの添加量を減少させるとともに、添加の時間間隔を短縮した。これにより、添加の時間間隔を短縮しない場合と比較して、NSR30におけるNOxの浄化率の低下を抑制することができる。
<対応関係>
上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と、実施形態における事項との対応関係は、次の通りである。なお、以下において、「メモリ54に記憶されたプログラムに従って所定の処理を実行するCPU52」のことを、記載を簡素化するために、「所定の処理を実行するCPU52」と記載する。低下判定処理部は、ステップS10,S12の処理を実行するCPU52に対応し、低減処理部は、ステップS18の処理を実行するCPU52に対応し、選択劣化判定処理部は、ステップS20の処理を実行するCPU52に対応する。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・高温浄化処理部M10が、1回当たりの添加量および添加の時間間隔を可変設定する際に用いる入力パラメータとしては、回転速度NEおよび要求トルクに限らない。たとえば、負荷として、要求トルクに代えて燃料噴射弁16から噴射される燃料噴射量を用いてもよい。また、回転速度NEおよび負荷に代えて、車速を用いてもよい。もっとも、これに限らず、NSR30に流入する排気の流量と、同排気の温度と、同排気中のNOx量とを用いてもよい。ここで、排気の流量は、吸気通路12にエアフローメータを備えてその検出値とすればよい。また、排気の温度は、NSR30の上流に排気温センサを設けてその検出値とすればよい。また、排気中のNOx量は、NSR30の上流にNOx濃度センサを設け、その検出値と排気の流量とから算出すればよい。
・HC被毒回復待機制御としては、1回あたりの添加量を減少させるとともに添加の時間間隔を短縮するものに限らず、たとえば添加の時間間隔については短縮しないものとしてもよい。
・低減処理部としては、HC被毒回復待機制御を実行するものに限らず、たとえば、高温浄化処理を一時的に停止する処理を実行するものであってもよい。これにより、SCR34には、炭化水素濃度が無視できる高温の排気が流入するため、HC被毒が迅速に解消する。
・高温浄化処理による浄化率が低下していると判定される前からSCR34のHC被毒量を算出することは必須ではない。たとえば、低下していると判定されてから、それまでの高温浄化処理の継続時間等によって、HC被毒量を概算し、これに応じてHC被毒量が所定値以下となるHC被毒回復待機制御の継続時間を設定してもよい。この場合、ステップS16の処理は、設定した継続時間となるか否かの判定処理となる。
・上記実施形態では、SCR34のHC被毒量の算出に際して、低温浄化処理によって炭化水素添加弁40から炭化水素を添加した際のNSR30からのスリップ量を考慮しなかった。低温浄化処理時においてNSR30からスリップする炭化水素量は、少なくともNSR30の正常時には、高温浄化処理時と比較して少ない。また、低温浄化処理からSCR34を用いた浄化処理への直接移行することはなく、間に高温浄化処理を実行する期間があるため、低温浄化処理時に生じたSCR34のHC被毒の影響は、SCR34を用いた浄化処理への切替時には、少なくともNSR30の正常時には、無視しうる。ただし、NSR30の劣化に起因してSCR34を用いた浄化処理への切替時におけるSCR34のHC被毒量が多くなっている懸念があるなら、たとえば低温浄化処理において炭化水素添加弁40から噴射した炭化水素の積算量を記憶しておき、同積算量からHC被毒量を概算してもよい。これは、たとえば、劣化度合いが大きいほど大きくなる補正係数K(<1)を用いて、積算量に補正係数Kを乗算することによって上記HC被毒量を概算することで実現できる。
・上記実施形態では、高温浄化処理からSCR34を用いた浄化処理への切替時にSCR34の劣化の有無を判定することとしたが、これに限らない。たとえば、高温浄化処理およびSCR34を用いたNOx浄化処理の双方を実行する期間を設け、その期間において適宜、SCR34の劣化の有無を判定する処理を実行してもよい。この場合であっても、SCR34の劣化の有無の判定に先立ち、高温浄化処理によるNOxの浄化率が低下しているか否かを判定し、低下している場合には低減処理部の処理を実行することが有効である。
・上記実施形態では、制御装置50が、CPU52およびメモリ54を備えて、図3の処理をソフトウェア処理するとともに、高温浄化処理部M10、スリップ量算出処理部M12およびHC被毒量推定処理部M14をソフトウェア処理によって実現するものとしたが、これに限らない。たとえば、HC被毒回復待機制御を、専用のハードウェア(特定用途向け集積回路:ASIC)にて実現するなど、少なくとも一部の処理を実行するASICを備えたものであってもよい。
10…内燃機関、12…吸気通路、14…燃焼室、16…燃料噴射弁、20…排気通路、22…過給機、30…NSR、32…DPF、34…SCR、40…炭化水素添加弁、42…尿素添加弁、50…制御装置、52…CPU、54…メモリ、60…NOx濃度センサ、62…排気温センサ、64,66…NOx濃度センサ。

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路内に設けられたNOx吸蔵触媒と、
    前記NOx吸蔵触媒に流入する排気に炭化水素を添加する炭化水素添加弁と、
    前記NOx吸蔵触媒の下流に設けられたNOx選択還元触媒と、
    前記排気通路のうち前記NOx吸蔵触媒と前記NOx選択還元触媒との間に設けられた尿素添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化装置に適用され、
    前記NOx吸蔵触媒は、流入する排気中の炭化水素の濃度を規定範囲内の振幅と規定範囲内の時間間隔で振動させると排気中のNOxを還元し、前記時間間隔を規定範囲内の値よりも長くするとNOxの吸蔵量が増加する性質を有しており、
    前記NOx吸蔵触媒に流入する排気中の炭化水素の濃度を前記規定範囲内の振幅且つ前記規定範囲内の時間間隔とすべく前記炭化水素添加弁を操作することによって、NOxを浄化する処理である高温浄化処理を実行する高温浄化処理部と、
    前記高温浄化処理の浄化率の低下の有無を判定する低下判定処理部と、
    前記低下判定処理部によって前記浄化率が低下していると判定される場合、前記NOx吸蔵触媒の下流への炭化水素のスリップ量を低減する処理を実行する低減処理部と、
    前記低下判定処理部によって前記浄化率が低下していると判定される場合、前記低減処理部による処理を実行した後に、前記NOx選択還元触媒の劣化の有無を判定する選択劣化判定処理部と、を備える内燃機関の排気浄化制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020099416A1 (de) * 2018-11-13 2020-05-22 Vitesco Technologies GmbH Abgasreinigungsanordnung und kraftfahrzeug

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