JP6482935B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
従来、ガソリンエンジン等の内燃機関の排気通路には、三元触媒が設けられている。この三元触媒は、内燃機関から排出される排気中に含まれる窒素酸化物(以下、「NOx」という。)、炭化水素(以下、「HC」という。)及び一酸化炭素(以下、「CO」という。)を浄化する。ところが、この三元触媒は、所定温度以上でなければ活性化せず排気を浄化できないため、特にエンジン始動直後における排気の浄化に難がある。
そこで本出願人は、三元触媒の下流側の排気通路に、ゼオライトからなる担体にPdを担持させてなるNOx触媒を設けた排気浄化装置を提案している(例えば、特許文献1参照)。このNOx触媒によれば、三元触媒が活性化する前のエンジン始動直後において、排気中のNOxを吸着できる。また、このNOx触媒によれば、ストイキ雰囲気下において所定のNOx脱離開始温度以上でNOxを脱離して還元浄化できる特性を有するため、ストイキ走行のまま排気温度を上昇させることで、NOxを脱離して還元浄化できる。
ところで、近年では有害物質の排出規制が厳しさを増しており、三元触媒を早期に活性化させることが求められている。三元触媒の早期活性化に関する技術として、エンジン始動後に吸入空気量を増量して排気の空燃比をリーンに制御するとともに、点火時期を遅角させることで、運転状態を安定化させつつ三元触媒を早期に活性化する制御技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特願2014−51628号 特開平10−299631号公報
しかしながら、特許文献2の制御技術を特許文献1の排気浄化装置に適用した場合には、三元触媒とNOx触媒の位置が近接していると、三元触媒の早期活性化中にNOx触媒の温度がNOx脱離開始温度に達する。すると、早期活性化中は排気の空燃比は酸化雰囲気のリーンに制御されているため、脱離したNOxを還元浄化できなかった。またこのとき、脱離したNOxの還元浄化を優先して排気の空燃比をストイキに制御した場合には、三元触媒を早期に活性化できなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、三元触媒を早期に活性化できるとともに、その下流側のNOx触媒で吸着したNOxを確実に還元浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン2)から排出される排気を浄化する内燃機関の排気浄化装置(例えば、後述の排気浄化装置1,1A,1B)であって、前記内燃機関の排気通路(例えば、後述の排気管3)に設けられ、排気中の窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)を浄化する三元触媒(例えば、後述のTWC11)と、前記三元触媒よりも下流側の排気通路に設けられ、ゼオライトからなる担体と、前記担体に担持されたPdと、を有し、排気中の窒素酸化物を吸着し且つ吸着した窒素酸化物を前記排気の空燃比がストイキのときに脱離して浄化するNOx触媒(例えば、後述のNOx触媒12)と、前記排気の空燃比をリーンに制御して前記三元触媒を早期活性化させる早期活性化制御手段(例えば、後述のECU4)と、を備え、前記三元触媒及び前記NOx触媒は、前記三元触媒の早期活性化制御が完了するまでの間は、前記NOx触媒に吸着された窒素酸化物が脱離し始める脱離開始温度に前記NOx触媒の温度が達しないように設けられている内燃機関の排気浄化装置を提供する。
本発明では、排気通路の上流側から順に、三元触媒と、ゼオライトからなる担体に少なくともPdを担持することにより排気中のNOxを吸着し且つ吸着したNOxを排気の空燃比がストイキのときに脱離して浄化するNOx触媒と、を設ける。また、三元触媒の早期活性化制御が完了するまでの間、NOx触媒に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度にNOx触媒の温度が達しないように、三元触媒及びNOx触媒を設ける。
これにより、三元触媒の早期活性化中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンのときに、下流側のNOx触媒からNOxが脱離することがないため、NOxが還元浄化されることなく外部に排出される事態を回避できる。また、従来のように三元触媒の早期活性化中に脱離したNOxの還元浄化を優先して排気の空燃比をストイキに制御し、三元触媒の早期活性化を中断する必要が無いため、三元触媒を早期に活性化できる。従って本発明によれば、三元触媒を早期に活性化できるとともに、その下流側のNOx触媒で吸着したNOxを確実に還元浄化できる。
前記NOx触媒は、前記三元触媒の早期活性化制御が完了するまでの間は、前記NOx触媒に吸着された窒素酸化物が脱離し始める脱離開始温度に前記NOx触媒の温度が達しないように、前記三元触媒から所定距離(例えば、後述の距離D)以上、離間して配置されていることが好ましい。
この発明では、三元触媒の早期活性化制御が完了するまでの間、NOx触媒に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度にNOx触媒の温度が達しないように、三元触媒から所定距離以上離間させた状態で、NOx触媒を設ける。これにより、上流側の三元触媒の早期活性化中において、三元触媒とその下流側のNOx触媒との間に大きな温度差を確保できるため、上記発明の効果がより確実に発揮される。
前記三元触媒、及び、前記三元触媒と前記NOx触媒との間の排気通路の少なくともいずれかに、断熱部材(例えば、後述の断熱部材5)が設けられていることが好ましい。
この発明では、三元触媒、及び、三元触媒とNOx触媒との間の排気通路の少なくともいずれかに、断熱部材を設ける。
三元触媒に断熱部材を設けることにより、上流側の三元触媒からの放射熱が低減され、早期活性化することが可能となるため、下流側のNOx触媒からNOxが脱離するのをより確実に回避出来る。
また、三元触媒とNOx触媒との間の排気通路に断熱部材を設けることにより、上流側の三元触媒から下流側のNOx触媒への熱の移動を抑制することができるため、下流側のNOx触媒からNOxが脱離するのをより確実に回避出来る。
前記NOx触媒、及び、前記三元触媒と前記NOx触媒との間の排気通路の少なくともいずれかに、冷却手段(例えば、後述の冷却装置6)が設けられていることが好ましい。
この発明では、NOx触媒、及び、三元触媒とNOx触媒との間の排気通路の少なくともいずれかに、冷却手段を設ける。これにより、上流側の三元触媒の早期活性化中において、三元触媒とその下流側のNOx触媒との間に大きな温度差を確保できる。従ってこの発明によれば、三元触媒の早期活性化中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンのときに、下流側のNOx触媒からNOxが脱離するのをより確実に回避できるため、上記発明の効果がより確実に発揮される。
本発明によれば、三元触媒を早期に活性化できるとともに、その下流側のNOx触媒で吸着したNOxを確実に還元浄化できる内燃機関の排気浄化装置を提供できる。
第1実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示す図である。 第1実施形態に係るNOx触媒におけるNOxの吸着・脱離挙動を示す図である。 第1実施形態に係る三元触媒温度とNOx触媒温度との関係を示す図である。 第1実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置によるNOx浄化のタイムチャートである。 第2実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示す図である。 第3実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、第2実施形態以降の説明において、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る内燃機関2の排気浄化装置1を示す図である。この内燃機関(以下、「エンジン」という。)2は、例えば、図示しない車両に搭載された4気筒のガソリンエンジンである。このエンジン2による混合気の燃焼により生じた排気は、後述の排気管3に排出される。
排気管3には、排気を浄化するための排気浄化装置1が設けられている。排気浄化装置1は、排気管3内に設けられた三元触媒(以下、「TWC」という。)11と、その下流側の排気管3内に設けられたNOx触媒12と、電子制御ユニット(以下、「ECU」という。)4と、を備える。
ここで、図1に示すように、NOx触媒12は、TWC11から排気管3の延びる方向に距離Dだけ離間して配置されている。このように本実施形態では、TWC11とNOx触媒12の配置に特徴を有しており、これについては後段で詳述する。
TWC11は、ハニカム支持体に担持された従来公知のTWCである。TWC11は、その活性化温度以上のときに、ストイキ雰囲気の排気を、HC及びCOの酸化とNOxの還元によって浄化する。
NOx触媒12は、主として、冷間始動時等の低温条件下において、TWC11で浄化されなかったNOxを吸着して浄化する。NOx触媒12は、従来公知の例えばコージェライト製のハニカム支持体に担持される。このNOx触媒12は、ゼオライトからなる担体と、ゼオライトに担持されたPdと、を含んで構成される。
ゼオライトとしては、ZSM−5、フェリエライト、モルデナイト、Y型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、CHA型ゼオライトが挙げられる。本実施形態では、これらのうちいずれかを単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。これらのゼオライトにPdを担持させることにより、優れたNOx吸着性能が発現する。
ここで、通常、ゼオライトは、NOとして供給されたNOxをその細孔内に吸着する特性を有する。そのため、主として排気中のNOxを構成するNOをNOに変換するために、排気をリーンにして高酸素濃度且つ高温雰囲気下でPt等の活性種が必要である。これに対して、本実施形態のNOx触媒12は、担体のゼオライトにPdを担持させることで、低温条件下で排気の空燃比がストイキのときにおいても優れたNOx吸着性能を発揮する。その理由は次の通りである。
即ち、本実施形態のNOx触媒12では、Pdは、ゼオライトを構成するAl、Si及びOのうち、酸点であるAlの近傍に配置される。そのため、Pdは、Alとの相互作用によって電子状態が変化し、2価のPd2+として存在する。この2価のPd2+は、従来のゼオライトのNOx吸着とは異なり、NOを酸化してNOとするまでもなくNOをそのまま吸着する特性を有する。これにより、本実施形態のNOx触媒12は、低温条件下で排気の空燃比がストイキのときにおいても、優れたNOx吸着性能が得られるようになっている。
NOx触媒12全体に対するPdの含有量は、0.01〜10質量%であることが好ましい。Pdの含有量がこの範囲内であれば、優れたNOx吸着性能が得られる。より好ましい含有量は、0.1〜3質量%である。
また、本実施形態のNOx触媒12は、上記Pdに加えて、Fe、Ce、Pr、Sr、Ba、La、Ga、In及びMnからなる群より選択される少なくとも1種の添加元素がゼオライトに共担持されていてもよい。これにより、低酸素濃度雰囲気下における耐熱性を向上できる。即ち、Pdの間に、Fe、Ce、Pr、Sr、Ba、La、Ga、In及びMnからなる群より選択される少なくとも1種の添加元素が介在することで、2価のPd2+が0価のPdに還元されるのが抑制されるとともに、Pdの移動及び凝集が抑制されるため、Pdの分散性の悪化が抑制される。ひいては、優れたNOx吸着性能が維持され、低酸素濃度雰囲気における耐熱性が向上する。
ここで、図2は、本実施形態に係るNOx触媒12におけるNOxの吸着・脱離挙動を示す図である。この図2は、本実施形態に係るNOx触媒12に対して、以下の吸着条件で排気を導入してNOxを吸着させた後、以下の脱離条件で排気を導入してNOxを脱離させた場合における、NOx触媒12に流入する排気の温度とNOx触媒から流出する排気中のNOx濃度を示している。
図2中、横軸は時間(秒)を表し、右縦軸は触媒前温度、即ちNOx触媒12に流入する排気の温度を表している。また、左縦軸は、NOx触媒12から流出する排気中のNOx濃度(ppm)を表している。
[吸着条件]
排気組成:NO=100ppm、O=10%、Nバランスガス
排気流量:20L/分
排気温度:50℃
[脱離条件]
排気組成:O=10%、Nバランスガス
排気流量:20L/分
排気温度:50℃から500℃まで20℃/分で昇温
図2に示すように、先ず上記吸着条件に従って、排気温度が50℃の低温で且つNOを100ppm含む排気をNOx触媒12に導入し始めた直後においては、NOx触媒12から流出する排気中のNOx濃度はほぼ0ppmである。これは、NOx触媒12に流入する排気中に含まれるNOx(NO)のほぼ全てがNOx触媒12に吸着されていることを意味する。この結果から、本実施形態に係るNOx触媒12は、50℃の低温条件下においてNOx(NO)を効率良く吸着可能であることが分かる。
その後、NOx触媒12から流出する排気中のNOx濃度は徐々に上昇し、100ppmに近付く(図2中の400秒付近を参照)。これは、NOx触媒12が吸着し得るNOx量に近付くにつれて吸着するNOx量が減少し、ついには吸着可能な限界量を超えてこれ以上NOxを吸着できなくなることを意味する。図2中のハッチング領域T1は、NOx触媒12が吸着したNOxの総量を表している。
次いで、上記脱離条件に切り替えて、NOxを含まない排気を一定速度で昇温させながらNOx触媒12に導入し始めると、その直後に、NOx触媒12から流出する排気中のNOx濃度が一旦上昇する(図2中の500〜600秒付近を参照)。これは、NOx触媒12に弱い吸着力で吸着されていたNOxが脱離したことを意味する。
その後、導入する排気の温度が200℃付近に達すると、NOx触媒12から流出する排気中のNOx濃度が再び上昇する(図2中の1000秒以上を参照)。これは、NOx触媒12により強い吸着力で吸着されていたNOxが脱離し始めたことを意味する。そして、図2に示すように、このNOxの脱離は、排気温度が500℃に達するところで終了し、吸着されていたNOxが全て脱離する。図2中のハッチング領域T2は、NOx触媒12から脱離したNOxの総量を表し、これは、NOx触媒12が吸着したNOxの総量に相当する。
以上の通り、本実施形態に係るNOx触媒12は、低温域で吸着したNOxを、高温域で脱離する。このとき、排気の空燃比をストイキに制御することで、排気中に含まれるHC等の還元剤によって、脱離したNOxが還元浄化される。このようにして、本実施形態のNOx触媒12は、NOxを吸着して浄化する。
図1に戻って、ECU4は、排気の空燃比を制御する排気空燃比制御部の他、TWC11を早期に活性化させる早期活性化制御手段としての早期活性化制御部を含んで構成される。ECU4は、図示しない各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定のレベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路と、中央演算処理ユニット(以下、「CPU」という)とを備える。この他、ECU4は、CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路と、エンジン2等に制御信号を出力する出力回路と、を備える。
ECU4を構成する早期活性化制御部は、エンジン2の燃焼室で燃焼される混合気の空燃比をリーン側に制御するとともに、点火時期を遅角させることで、エンジン2の運転状態を安定に維持しつつTWC11を早期に活性化する早期活性化制御を実行する。早期活性化制御部は、TWC11の温度がその活性化温度に達すると、早期活性化制御を終了する。
また排気空燃比制御部は、通常状態において、排気の空燃比をストイキに制御する。即ち、早期活性化制御部による早期活性化制御が終了すると、この排気空燃比制御部による排気のストイキ制御が実行される。
次に、TWC11とNOx触媒12の配置について詳しく説明する。
本実施形態のTWC11及びNOx触媒12は、ECU4によるTWC11の早期活性化制御が完了するまでの間は、NOx触媒12の温度が、NOx触媒12に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度に達しないように設けられている。具体的には、本実施形態のNOx触媒12は、図1に示すように、TWC11から排気管3の延びる方向に距離Dだけ離間して配置されている。これにより、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間は、NOx触媒12の温度がNOx脱離開始温度に達しないようになっている。
ここで、距離Dは、ECU4による早期活性化制御を実行したときのNOx触媒12の温度を測定する等して、予め実験を行うことにより求められる。具体的には、TWC11の早期活性化中においてTWC11とその下流側のNOx触媒12との間に大きな温度差を確保でき、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間にNOx触媒12の温度がNOx脱離開始温度に達しない配置となるように、距離Dが設定される。例えば、TWC11をエンジン2の直下の排気管3に配置するとともに、NOx触媒12を車両の床下の排気管3に配置することにより、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間、NOx触媒12の温度がNOx脱離開始温度に達しないようにすることが可能である。
ここで、図3は、本実施形態に係るTWC温度とNOx触媒温度との関係を示す図である。図3の上段は、TWC11の温度とそのNOx浄化率との関係を示している。また図3の下段は、NOx触媒の温度とそのNOx脱離量との関係を示している。
図3の上段に示すように、TWC11の早期活性化制御によってTWC11温度が上昇していくに伴い、そのNOx浄化率も高くなる。そして、TWC11温度が、TWC11の活性化が完了するTWC活性化温度に達すると、NOx浄化率は飽和する。
このとき、図3の下段に破線で示すように、従来NG品(TWC11の早期活性化制御が完了する前にNOx触媒温度がNOx脱離開始温度に達してしまう従来品を意味する。)では、NOx触媒温度がそのNOx脱離開始温度をすでに超えている。これに対して実線で示すように本実施形態では、TWC11が活性化温度に達したときに、NOx触媒12の温度がまだそのNOx脱離開始温度に達していないことが分かる。これは、上述のようにNOx触媒12がTWC11から距離D離間して配置されているためである。
本実施形態の排気浄化装置1によるNOx浄化について、図4を参照して詳しく説明する。
図4は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置1によるNOx浄化のタイムチャートである。図4の上段は、TWC11及びNOx触媒の温度変化を示しており、横軸が時間t、縦軸が温度℃を表している。また、図4の下段は、NOx触媒のNOx脱離量変化を示しており、横軸が時間t、縦軸がNOx脱離量を表している。
図4の上段に示すように、先ず、エンジン2の冷間始動直後において、TWC11を早期に活性化させるために、排気の空燃比をリーンに制御してTWC11の早期活性化制御を実行すると、TWC11の温度が徐々に上昇し、やがてTWC活性化温度に達する。TWC活性化温度に達すると、早期活性化制御を完了させ、排気の空燃比をリーンからストイキに切り替え制御する。
このとき、TWC11が活性化温度に達したときの従来NG品(TWC11の早期活性化制御が完了する前にNOx触媒温度がNOx脱離開始温度に達してしまう従来品を意味する。)のNOx触媒温度Tは、NOx脱離開始温度をすでに超えていることが分かる。そのため、図4の下段に示すように、TWC11の早期活性化制御中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンであるにも関わらず、NOx触媒から多量のNOxが脱離する。そして、図4の斜線部分で示されるように、脱離した多量のNOxは、還元浄化されないまま外部に排出されることとなり、エミッションが悪化する。
これに対して、TWC11が活性化温度に達したときの本実施形態のNOx触媒温度Tは、NOx脱離開始温度にまだ達していないことが分かる。そのため、図4の下段に示すように、TWC11の早期活性化制御中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンのときには、NOx触媒12からNOxは脱離しておらず、NOx触媒12に吸着されたままの状態が維持されていることが分かる。そして、その後排気の空燃比がストイキに制御された状態において、NOx触媒12の温度がNOx脱離開始温度に達したところで、NOx触媒12からNOxの脱離が開始される。このようにしてNOx触媒12から脱離したNoxは、ストイキ雰囲気下で確実に還元浄化されてから外部に排出される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、排気管3の上流側から順に、TWC11と、ゼオライトからなる担体にPdを担持することにより排気中のNOxを吸着し且つ吸着したNOxを排気の空燃比がストイキのときに脱離して浄化するNOx触媒12と、を設けた。また、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間、NOx触媒12に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度にNOx触媒の温度が達しないように、TWC11及びNOx触媒12を設けた。
これにより、TWC11の早期活性化中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンのときに、下流側のNOx触媒12からNOxが脱離することがないため、NOxが還元浄化されることなく外部に排出される事態を回避できる。また、従来のようにTWC11の早期活性化中に脱離したNOxの還元浄化を優先して排気の空燃比をストイキに制御し、TWC11の早期活性化を中断する必要が無いため、TWC11を早期に活性化できる。従って本実施形態によれば、TWC11を早期に活性化できるとともに、その下流側のNOx触媒12で吸着したNOxを確実に還元浄化できる。
特に本実施形態では、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間、NOx触媒12に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度にNOx触媒の温度が達しないように、TWC11から所定距離D離間させた状態で、NOx触媒12を設けた。これにより、上流側のTWC11の早期活性化中において、TWC11とその下流側のNOx触媒12との間に大きな温度差を確保できるため、上述の効果がより確実に発揮される。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置1Aを示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る排気浄化装置1Aは、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3に断熱部材5が設けられている点が、第1実施形態と相違する。即ち、第1実施形態では、TWC11とNOx触媒12の距離を所定距離Dだけ離間して配置していたのに対して、本実施形態ではその代わりに両者間に断熱部材5を配置している。
この断熱部材5は、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間は、NOx触媒12に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度にNOx触媒12の温度が達しないように、予め実験を行って求められた断熱性能を有する。実験は、上述のECU4による早期活性化制御を実行したときのNOx触媒12の温度を測定する等して行われる。
断熱部材5としては、排気の熱の移動を抑制できる部材であればよく、特に限定されない。例えば、従来一般的な断熱材の他、コージェライト製で大きな熱容量を有するハニカム構造体からなる排気浄化フィルタ等を、断熱部材として用いることができる。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用、効果が奏される。即ち、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3に断熱部材5を設けたことで、上流側のTWC11の早期活性化中において、TWC11とその下流側のNOx触媒12との間に大きな温度差を確保できる。従って本実施形態によれば、TWC11の早期活性化中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンのときに、下流側のNOx触媒12からdNOxが脱離するのをより確実に回避でき、TWC11を早期に活性化できるとともに、その下流側のNOx触媒12で吸着したNOxを確実に還元浄化できる。
なお、本実施形態の断熱部材5は、TWC11自体に設けられていてもよい。また、TWC11自体と、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3とに併設されていてもよい。これにより、上述の効果がより確実に発揮されるようになる。
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置1Bを示す図である。
図6に示すように、本実施形態に係る排気浄化装置1Bは、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3に冷却装置6が設けられている点が、第1実施形態と相違する。即ち、第1実施形態では、TWC11とNOx触媒12の距離を所定距離Dだけ離間して配置していたのに対して、本実施形態ではその代わりに両者間に冷却装置6を配置している。
この冷却装置6は、TWC11の早期活性化制御が完了するまでの間は、NOx触媒12に吸着されたNOxが脱離し始めるNOx脱離開始温度にNOx触媒12の温度が達しないように、予め実験を行って求められた冷却性能を有する。実験は、上述のECU4による早期活性化制御を実行したときのNOx触媒12の温度を測定する等して行われる。
冷却装置6としては、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3を流通する排気を冷却できるものであればよく、特に限定されない。例えば、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3に接続され、冷却水が流通する冷却管を備える冷却装置等が挙げられる。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用、効果が奏される。即ち、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3に冷却装置6を設けたことで、上流側のTWC11の早期活性化中において、TWC11とその下流側のNOx触媒12との間に大きな温度差を確保できる。従って本実施形態によれば、TWC11の早期活性化中で排気の空燃比が酸化雰囲気のリーンのときに、下流側のNOx触媒12からNOxが脱離するのをより確実に回避でき、TWC11を早期に活性化できるとともに、その下流側のNOx触媒12で吸着したNOxを確実に還元浄化できる。
なお、本実施形態の冷却装置6は、NOx触媒12自体に設けられていてもよい。また、NOx触媒12自体と、TWC11とNOx触媒12の間の排気管3とに併設されていてもよい。これにより、上述の効果がより確実に発揮されるようになる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。
上記実施形態では、本発明を車両に搭載されたガソリンエンジンに適用したが、これに限定されない。例えば、車両に搭載されたディーゼルエンジンや車両以外のエンジンに本発明を適用してもよい。
1,1A,1B…排気浄化装置
2…エンジン(内燃機関)
3…排気管(排気通路)
4…ECU(早期活性化制御手段)
5…断熱部材
6…冷却装置(冷却手段)
11…TWC(三元触媒)
12…NOx触媒
D…距離

Claims (1)

  1. 内燃機関から排出される排気を浄化する内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記内燃機関の排気通路に設けられ、排気中の窒素酸化物、炭化水素及び一酸化炭素を浄化する三元触媒と、
    前記三元触媒よりも下流側の排気通路に設けられ、ゼオライトからなる担体と、前記担体に担持されたPdと、を有し、排気中の窒素酸化物を吸着し且つ吸着した窒素酸化物を前記排気の空燃比がストイキのときに脱離して浄化するNOx触媒と、
    前記排気の空燃比をリーンに制御して前記三元触媒を早期活性化させる早期活性化制御手段と、を備え、
    前記三元触媒及び前記NOx触媒は、前記三元触媒の早期活性化制御が完了するまでの間は、前記NOx触媒に吸着された窒素酸化物が脱離し始める脱離開始温度に前記NOx触媒の温度が達しないように
    前記三元触媒、及び、前記三元触媒と前記NOx触媒との間の排気通路の少なくともいずれかに、断熱部材が設けられている内燃機関の排気浄化装置。
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