JP6133940B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6133940B2
JP6133940B2 JP2015147741A JP2015147741A JP6133940B2 JP 6133940 B2 JP6133940 B2 JP 6133940B2 JP 2015147741 A JP2015147741 A JP 2015147741A JP 2015147741 A JP2015147741 A JP 2015147741A JP 6133940 B2 JP6133940 B2 JP 6133940B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
nox
exhaust
nox catalyst
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015147741A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017025861A (ja
Inventor
祐一郎 村田
祐一郎 村田
和田 勝治
勝治 和田
智子 津山
智子 津山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2015147741A priority Critical patent/JP6133940B2/ja
Publication of JP2017025861A publication Critical patent/JP2017025861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6133940B2 publication Critical patent/JP6133940B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気通路には、排気中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、及び窒素酸化物(NOx)を浄化するために三元触媒が設けられる場合がある。三元触媒は、排気中のHC及びCOを還元剤としてNOxを還元する。また三元触媒は、排気中の酸素を貯蔵する酸素貯蔵機能を有するものが用いられる。このため、減速時に内燃機関における燃料噴射を一時的に停止する燃料カットを行うと、三元触媒の酸素貯蔵量が最大となってしまい、燃料カット復帰直後の三元触媒におけるNOx浄化性能が低下する。
特許文献1の発明では、燃料カット復帰直後には一時的に空燃比をリッチ化し、三元触媒に貯蔵された酸素を短時間で還元処理することにより、燃料カット復帰直後における三元触媒のNOx浄化性能の低下を抑制する。
特許第5331931号公報
しかしながら特許文献1の発明のように、リッチ化によって三元触媒の還元処理を行う場合、リッチ化におけるシフト量が過剰であるとHCやCOの排出量が増えてしまったり燃費が悪化したりするおそれがある。またシフト量が過少であるとNOxの排出を十分に抑制できない。
本発明は、三元触媒における排気浄化性能の低下を還元処理以外の方法で補うことができる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気浄化装置(例えば、後述の排気浄化装置2)は、内燃機関の排気通路(例えば、後述の排気管11)に設けられた三元触媒(例えば、後述の上流触媒コンバータ31)と、前記排気通路に設けられかつゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有するNOx触媒(例えば、後述の中間触媒コンバータ32)と、前記内燃機関の排気流路を、前記三元触媒を通過し前記NOx触媒を迂回する第1流路と、前記三元触媒及び前記NOx触媒の両方を通過する第2流路と、で切り替える切替機構(例えば、後述の排気流路切替機構34)と、所定の条件に応じて前記切替機構を前記第1流路(例えば、後述の第1流路F1)側又は前記第2流路(例えば、後述の第2流路F2)側で切り替える排気流路制御手段(例えば、後述のECU6及び図9の処理の実行に係る手段等)と、を備えることを特徴とする。
(2)この場合、前記排気浄化装置は、前記NOx触媒の温度を取得する触媒温度取得手段(例えば、後述の排気温度センサ36及びECU6等)と、前記NOx触媒におけるNOx吸着量を取得する吸着量取得手段(例えば、後述のECU6及び図11の処理の実行に係る手段等)と、を備え、前記排気流路制御手段は、前記取得したNOx触媒の温度及びNOx吸着量の両方又は何れかに基づいて前記切替機構を切り替えることが好ましい。
(3)この場合、前記排気流路制御手段は、前記内燃機関の始動開始直後の所定期間(例えば、後述の図15中の時刻t1〜t4)には前記切替機構を前記第2流路側に設定することが好ましい。
(4)この場合、前記排気流路制御手段は、前記内燃機関における燃料噴射が一時的に停止される燃料カット期間中(例えば、後述の図16中の時刻t0〜t1)は前記切替機構を前記第1流路側に設定することが好ましい。
(5)この場合、前記排気流路制御手段は、前記燃料カット期間が経過した後(例えば、後述の図16中の時刻t1以降)には前記切替機構を前記第1流路側から前記第2流路側に切り替えることが好ましい。
(6)この場合、前記排気浄化装置は、前記NOx触媒の温度を所定の脱離温度より高くしかつ当該NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチにするNOx触媒再生処理を実行し、前記NOx触媒に吸着されたNOxを還元浄化する再生制御手段(例えば、後述のECU6)と、前記NOx触媒におけるNOx吸着量が所定の上限閾値を超えた場合には前記再生制御手段に前記NOx触媒再生処理の実行要求を発生する再生要求発生手段(例えば、後述のECU6及び図8の処理の実行に係る手段等)と、を備え、前記排気流路制御手段は、前記NOx触媒再生処理の実行が要求されている間は前記切替機構を前記第2流路側に設定することが好ましい。
(7)この場合、前記排気浄化装置は、前記三元触媒に流入する排気の空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を実行し、前記三元触媒に貯蔵された酸素を還元する還元制御手段(例えば、後述のECU6)を備え、前記排気流路制御手段は、前記還元処理を行っている間は、前記NOx触媒の温度が所定の脱離温度よりも低い場合に前記切替機構を前記第2流路側に設定することが好ましい。
(8)この場合、前記排気浄化装置は、前記NOx触媒の温度を所定の脱離温度より高くしかつ当該NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチにするNOx触媒再生処理を実行し、前記NOx触媒に吸着されたNOxを還元浄化する再生制御手段(例えば、後述のECU6)と、前記三元触媒に流入する排気の空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を実行し、前記三元触媒に貯蔵された酸素を還元する還元制御手段(例えば、後述のECU6)と、を備え、前記排気流路制御手段は、前記還元処理を行っている間は、前記NOx触媒の温度が所定の脱離温度よりも低い場合又は前記NOx触媒再生処理を行っている場合に前記切替機構を前記第2流路側に設定することが好ましい。
(9)この場合、前記還元制御手段は、前記切替機構が前記第2流路側に設定されている場合には、前記第1流路側に設定されている場合よりも前記還元処理の実行時における排気の空燃比のリッチ側へのシフト量を小さくすることが好ましい。
(1)本発明では、内燃機関の排気が通流し得る排気通路に、三元触媒と、ゼオライトからなる担体及びこの担体に担持されたPdを有するNOx触媒との2種の触媒を設ける。このNOx触媒は、低温時にNOxを吸着し、吸着したNOxを高温時に脱離する特性を有する。また本発明では、切替機構を用いることによって、三元触媒を通過しNOx触媒を迂回する第1流路と、三元触媒及びNOx触媒の両方を通過する第2流路との2つの排気流路を設定し、所定の条件に応じて第1流路と第2流路とを切り替える。これにより、例えば三元触媒で十分なNOx浄化性能を発揮できるような場合には切替機構を第1流路側に設定することにより、三元触媒のNOx浄化性能を十分に生かしながら、NOx触媒の劣化を抑制することができる。また、例えば上述のような燃料カット復帰直後であって三元触媒のNOx浄化性能が不十分であるような場合には、切替機構を第2流路側に設定することにより、三元触媒で浄化できなかったNOxをNOx触媒に吸着させておくことができるので、排気浄化装置全体でのNOx浄化性能の低下を抑制できる。
なお、上述のように2つの排気流路を設定した場合、NOx触媒は間欠的に排気に晒されることとなるため、その温度は三元触媒よりも低くなる傾向がある。このため、排気流路を第1流路から第2流路へ切り替えた直後には、NOx触媒が低温であることに起因して排気浄化装置全体でのNOx浄化性能が一時的に低下することが懸念される。しかしながら上述のようなNOx触媒は、エンジンの始動直後のような三元触媒が活性化する前の低温環境でもNOxを吸着する機能を発揮する。このため、排気流路を第1流路から第2流路に切り替えた直後から、三元触媒で浄化できなかったNOxをNOx触媒で吸着できるので、このNOxが排気浄化装置の外へ排出されるのを防止できる。
(2)NOx触媒のNOx浄化性能は、その温度やNOx吸着量によって変化する。本発明では、NOx触媒の温度やNOx吸着量を取得し、これらの両方又は何れかに基づいて切替機構を切り替えることにより、NOx触媒の性能が生かされるような適切なタイミングで排気流路を切り替えることができる。
(3)上述のようにNOx触媒は三元触媒が活性に達する前の低温でNOxを吸着する機能を発揮する。本発明では、内燃機関の始動開始直後の所定期間には、切替機構を第2流路側に設定し、三元触媒及びNOx触媒の両方に排気を通流させることにより、活性に達する前の三元触媒から排出されるNOxをNOx触媒で吸着しておくことができる。
(4)本発明では、燃料カット期間中は切替機構を第1流路側に設定し、排気流路を流れる高温の空気がNOx触媒に流入しないようにする。これによりNOx触媒の温度をNOxの吸着が可能な低温域に維持することができるので、燃料カット期間中にNOx触媒からNOxが脱離してしまうのを防止できる。またNOx触媒への熱負荷を低減できるので、その劣化も抑制できる。
(5)本発明では、燃料カット期間が経過した後には、切替機構を第1流路側から第2流路側に切り替え、三元触媒とNOx触媒との両方に排気を通流させる。上述のように燃料カット期間中は三元触媒を空気が流れるため、燃料カット期間が経過した直後は酸素貯蔵量が最大となっており、そのNOx浄化性能が低下している。本発明では、燃料カット期間が経過した後は三元触媒とNOx触媒との両方に排気を通流させることにより、三元触媒で還元しきれなかったNOxをNOx触媒で吸着させることができる。なお、上述のように燃料カット期間中はNOx触媒に高温の空気を通流させないようにしていることから、NOx触媒の温度は低温に維持されているため、燃料カット期間の終了直後からNOx吸着機能を発揮できる。
(6)NOx触媒は、NOx吸着量が増加するほどそのNOx吸着機能が低下する。そこで本発明では、NOx触媒におけるNOx吸着量が所定の上限閾値を超えた場合には、NOx触媒再生処理の実行を要求する。また本発明では、NOx触媒再生処理の実行が要求されている間は、切替機構を第2流路側に設定する。NOx触媒再生処理とは、NOx触媒の温度を脱離温度よりも高くしかつ空燃比をストイキ又はリッチにすることにより、NOx触媒に吸着されていたNOxを脱離させるとともに、これを還元浄化する処理である。これにより、NOx触媒のNOx浄化性能を高く維持することができる。
(7)三元触媒は、酸素貯蔵量が増加するほどそのNOx浄化性能が低下する。このため、空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を適宜行うことにより、三元触媒に貯蔵された酸素を還元する。上述のようにこのような還元処理を行っている間は、三元触媒で浄化しきれなかったNOxが排出されるため、切替機構を第2流路側にし、この未浄化のNOxをNOx触媒で吸着させることが好ましい。しかしながら、NOx触媒の温度が所定の脱離温度よりも高い状態で、このNOx触媒に排気を通流させると、NOx触媒からは多くのNOxが脱離してしまい、排気浄化装置全体でのNOx浄化性能が低下してしまう場合がある。そこで本発明では、還元処理を行っている間は、NOx触媒の温度が脱離温度よりも低い場合に切替機構を第2流路側に設定することにより、三元触媒の還元処理を行っている間における排気浄化装置全体でのNOx浄化性能の低下を抑制することができる。
(8)本発明では、三元触媒の還元処理を行っている間は、NOx触媒の温度が脱離温度よりも低い場合又は還元処理と並行してNOx触媒再生処理を行っている場合に切替機構を第2流路側に設定する。これにより、三元触媒の還元処理を行っている間における排気浄化装置全体でのNOx浄化性能の低下を抑制できる。また、三元触媒の還元処理と、NOx触媒のNOx触媒再生処理とを同時に行うことができる。
(9)本発明では、切替機構が第2流路側に設定されている場合には、第1流路側に設定されている場合よりも還元処理の実行時における排気の空燃比のリッチ側へのシフト量を小さくする。切替機構が第2流路側に設定されている場合、排気は三元触媒とNOx触媒との両方を通流するため、三元触媒のNOx浄化性能の低下はNOx触媒で補われる。このため、急いで三元触媒のNOx浄化性能を回復させるべく、リッチ側へのシフト量を多くする必要がない。本発明では、切替機構が第2流路側に設定されている場合には、第1流路側に設定されている場合よりもリッチ側へのシフト量を小さくすることにより、排気浄化装置全体でのNOx浄化性能の低下を抑制しつつ、HCやCOの排出を防止しかつ不必要な燃料の消費を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るエンジン及びその排気浄化装置の構成を示す図である。 NOx触媒におけるNOxの吸着、脱離挙動を示す図である。 NOx触媒におけるNOxの吸着量と脱離量とを比較する図である。 NOx触媒におけるNOxの吸着量と熱劣化との関係を示す図である。 NOx触媒におけるNOxの吸着量と温度との関係を示す図である。 NOx触媒におけるNOxの吸着量と酸素濃度との関係を示す図である。 NOx触媒の下流側におけるNOx濃度とNOx触媒の温度との関係を示す図である。 NOx触媒の再生要求を発生するタイミングを決定する手順を示すフローチャートである。 排気流路を設定する手順を示すフローチャートである。 最大貯蔵量の推定値を用いて弱リッチ時補正係数の値を決定するマップの一例である。 NOx触媒におけるNOx吸着量の推定値を算出する手順を示すフローチャートである。 NOx吸着率を算出するマップの一例である。 NOx吸着率の補正係数を算出するマップの一例である。 脱離量を算出するマップの一例である。 上記実施形態に係る排気浄化装置のエンジンの始動直後の動作例を示すタイムチャートである。 上記実施形態に係る排気浄化装置の燃料カット直後の動作例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関(以下、「エンジン」という)1及びその排気を浄化する排気浄化装置2の構成を示す図である。
エンジン1は、燃焼空燃比をストイキよりもリーンとする所謂リーン燃焼を基本としたもの、より具体的にはディーゼルエンジンやリーンバーンガソリンエンジンなどである。エンジン1には、各シリンダに燃料を噴射する燃料噴射弁17が設けられている。この燃料噴射弁17を駆動するアクチュエータは、ECU6に電磁的に接続されている。ECU6は、後に説明する燃料噴射制御の下で燃料噴射弁17からの燃料噴射量や燃料噴射時期を決定し、これが実現されるように燃料噴射弁17を駆動する。
排気浄化装置3は、それぞれ排気管11に設けられた上流触媒コンバータ31、中間触媒コンバータ32、下流触媒コンバータ33、排気流路切替機構34、空燃比センサ35及び排気温度センサ36を含んで構成される。
上流触媒コンバータ31及び下流触媒コンバータ33は、それぞれ、フロースルー型のハニカム構造体を基材として、この基材に三元触媒を担持して構成される。三元触媒では、ストイキ空燃比の排気の下においては、三元浄化反応、すなわちHC及びCOの酸化反応とNOxの還元反応とが同時に進行する。また三元触媒では、リーン空燃比の排気の下においては、HC及びCOの酸化反応が進行する。
中間触媒コンバータ32は、排気管11のうち上流触媒コンバータ31と下流触媒コンバータ33との間に設けられる。中間触媒コンバータ32は、フロースルー型のハニカム構造体を基材として、この基材にNOx触媒を担持して構成される。NOx触媒は、ゼオライトからなる担体と、この担体に担持されたPdと、を含んで構成される。このNOx触媒は、例えばエンジン1の始動直後の比較的低温の条件下(より具体的には、例えば上流触媒コンバータ31の三元触媒が活性温度に達する前)において、三元触媒で浄化しきれなかったNOxを吸着し、還元浄化する機能を有する。
上記NOx触媒のゼオライトは、ストイキ又はリッチ空燃比の排気の下において、排気中に含まれるHCを低温条件下でその骨格中の細孔内に取り込んで吸着し、吸着したHCを高温条件下で脱離する特性を有する。HCの脱離が開始されるHC脱離温度は、後述するPdからNOxが脱離し始めるNOx脱離温度とほぼ等しい。
ゼオライトとしては、ZSM−5、フェリエライト、モルデナイト、Y型ゼオライト、ベータ型ゼオライト、CHA型ゼオライトが挙げられる。本実施形態では、これらのうち何れかを単独で用いてもよいし、複数を併用してもよい。このようなゼオライトにPdを担持させることにより、優れたNOx吸着性能が発現する。
ここで、通常、ゼオライトは、NOとして供給されたNOxをその細孔内に吸着する特性を有する。そのため、主として排気中のNOxを構成するNOをNOに変換するためには、排気をリーンにし、高酸素濃度かつ高温雰囲気下にし、さらにPt等の活性種が必要となる。これに対して、本実施形態のNOx触媒は、担体のゼオライトにPdを担持させることで、低温条件下で排気の空燃比がストイキ又はリッチのときにおいても優れたNOx吸着性能を発揮する。その理由は次の通りである。
すなわち、NOx触媒では、Pdは、ゼオライトを構成するAl、Si及びOのうち、酸点であるAlの近傍に配置される。そのため、Pdは、Alとの相互作用によって電子状態が変化し、2価のPd2+として存在する。この2価のPd2+は、従来のゼオライトのNOx吸着とは異なり、NOを酸化してNOとするまでもなくNOをそのまま吸着する特性を有する。これにより、NOx触媒は、低温条件下で排気の空燃比がストイキ又はリッチのときにおいても、優れたNOx吸着性能が得られるようになっている。
NOx触媒全体に対するPdの含有量は、0.01〜10質量%であることが好ましい。Pdの含有量がこの範囲内であれば、優れたNOx吸着性能が得られる。より好ましい含有量は、0.1〜3質量%である。
またNOx触媒としては、上述のようにゼオライトからなる担体にPdを担持したものに限らない。上記Pdに加えて、Fe、Ce、Pr、Sr、Ba、La、Ga、In及びMnからなる群より選択される少なくとも1種の添加元素をゼオライトに共担持させてもよい。すなわち、Pdの間に、Ce、Pr、Sr、Ba、La、Ga、In及びMnからなる群より選択される少なくとも1種の添加元素が介在することで、2価のPd2+が0価のPdに還元されるのが抑制されるとともに、Pdの移動及び凝集が抑制されるため、Pdの分散性の悪化が抑制される。したがって、このようなNOx触媒によれば、優れたNOx吸着性能が維持され、低酸素濃度雰囲気における耐熱性が向上する。
図2は、上記NOx触媒におけるNOxの吸着、脱離挙動を示す図である。この図2は、下記に示すような組成のモデルガスをNOx触媒に供給し、NOx触媒を酸素過剰雰囲気(酸素過剰率λ=2)に維持しながら、NOx触媒に流入するガスのNOx濃度及びNOx触媒の温度を変化させた場合における、NOx触媒から流出するガスのNOx濃度を示す。図2中、横軸は時間(秒)であり、右縦軸はNOx触媒の温度[℃]であり、左縦軸はNOx濃度[ppm]である。
モデルガスは、COを1000ppmで一定とし、Oを0.1%で一定とし、NOを所定の態様で変化させるとともに、Nをバランスガスとすることで全体の酸素過剰率λ=2とした。ここで、NOx触媒に流入するモデルガスのNOx濃度は、図2において破線で示すように、モデルガスの供給開始から約200秒を経過するまでの間では0より大きな所定値とし、これ以降は0とした。またNOx触媒の温度は、図2において一点鎖線で示すようにモデルガスの供給開始から約1200秒を経過するまでの間では約50℃で一定とし、約1200秒を経過した後は約500℃に達するまで徐々に上昇させた。なお約400〜1000秒までの間ではNOx濃度やNOx触媒の温度等にほとんど変化がないため、図2ではこれらの間の図示を省略する。
図2に示すように、NOx触媒が50℃の低温の状態でかつNOxを含むモデルガスをNOx触媒に供給し始めてから約200秒経過するまでの間では、NOx触媒から流出するガスのNOx濃度(実線)はNOx触媒に流入するガスのNOx濃度(破線)よりも低い。特に、モデルガスの供給を開始した直後(0〜100秒程度)においては、NOx触媒から流出する排気中のNOx濃度はほぼ0ppmである。これは、NOx触媒に流入するガス中に含まれるNOx(NO)のほぼ全てがNOx触媒に吸着されていることを意味する。この結果から、中間触媒コンバータのNOx触媒は、上流触媒コンバータの三元触媒が活性に達する前の50℃の低温条件下においてNOx(NO)を効率良く吸着可能であることが分かる。
モデルガスの供給を開始してから約200秒が経過するまでの間において、NOx触媒から流出するガス中のNOx濃度は徐々に上昇し、NOx触媒に流入するガスのNOx濃度とほぼ同等になる(図2中の200秒付近を参照)。これは、NOx触媒で吸着できるNOxの量には限界があり、またNOx触媒に吸着されているNOx量がこの限界量に近付くにつれてNOxが吸着しにくくなる(NOx吸着率の低下)ことを意味する。すなわち、約200秒が経過した時点では、NOx触媒にはほぼ限界量に近い量のNOxが吸着されている。また、図2中の領域Tadの面積は、NOx触媒が吸着したNOxの総量(すなわち、NOx吸着量)を表している。
約200秒が経過した時点でモデルガスのNOx濃度を0ppmまで低下させると、これに応じてNOx触媒から流出するガスのNOx濃度も直ちに0ppmまで低下する。またこれ以降、図2に示すように、NOx触媒から流出するガスのNOx濃度は、ほぼ0ppmである。すなわちNOx触媒は、0〜200秒の間にNOx触媒に吸着したNOxを、酸素過剰雰囲気下において保持し続ける機能を有する。
またNOx濃度を0ppmまで低下させた後、約1200〜2500秒までの間でほぼ一定の速度でNOx触媒の温度を上昇させる。この際、NOx触媒から流出するガスのNOx濃度は、図2に示すように約1800秒において0ppmから増加し始め、約2300秒において再び0ppmに戻る。なお、NOx触媒の温度は、約1800秒においては約250℃であり、約2300秒においては約450℃である。これは、NOx触媒に吸着されていたNOxは、NOx触媒の温度が約250℃を超えてから450℃を超えるまでの間に脱離したことを意味する。以下では、このようにNOx触媒に吸着されていたNOxの脱離が開始する温度(図2の例では、約250℃)をNOxの脱離温度という。なおこの際、NOx触媒から脱離するNOxは、ほぼ全てNOであり、NOやNOはほとんど観測されなかった。また図2中の領域Tdesの面積は、NOx触媒から脱離したNOxの総量(すなわち、NOx脱離量)を表している。
図3は、NOx触媒におけるNOxの吸着量と脱離量とを比較する図である。図3において、NOx吸着量及びNOx脱離量はそれぞれ所定の空気過剰率のモデルガスを用いて図2と同様の手順に従ってNOx濃度及び温度を変化させる試験を行うことによって取得した。図3の左側は酸素過剰率λ=2のガスを用いて取得した結果であり、図3の右側は酸素過剰率λ=0.9のガスを用いて取得した結果である。
図3の左側に示すように、酸素過剰雰囲気(λ=2)のモデルガスの下では、NOx脱離量はNOx吸着量とほぼ等しい。すなわち酸素過剰雰囲気では、低温時にNOx触媒に吸着されたNOxは、約500℃まで昇温するとほぼ全てがそのまま脱離する。
一方、図3の右側に示すように、λ=0.9のモデルガスの下では、NOx吸着量はλ=2の場合とほぼ同じであるにもかかわらず、NOx脱離量はこのNOx吸着量よりも大幅に減少する。すなわち還元雰囲気では、低温時にNOx触媒に吸着されたNOxは、約500℃まで昇温する過程でほぼ全てが脱離するとともにNに還元浄化する。これはすなわち、NOx触媒は、λが1以下の適正な空燃比の排気の下では、排気中に含まれるHC及びCOや、上述のようにゼオライトに吸着されていたHCを還元剤として、脱離したNOxを還元浄化する機能があることを意味する。
図4は、NOx触媒におけるNOxの吸着量[g/L]と、NOx触媒の熱劣化との関係を示す図である。図4において左側は新品のNOx触媒で吸着できるNOxの量を示し、右側は所定量の熱負荷をかけた後のNOx触媒で吸着できるNOxの量を示す。この図4に示すように、NOx触媒で吸着できるNOxの量は、熱負荷が増加するほど少なくなる。
図5は、NOx触媒におけるNOxの吸着量[g/L]と、NOx触媒の温度との関係を示す図である。図5に示すように、NOx触媒は、約250℃の脱離温度以下、より具体的には約50〜200℃の間では、排気中のNOxを吸着する機能を発揮する。また、NOx触媒で吸着できるNOxの量は、その温度が高くなるほど少なくなる。
図6は、NOx触媒におけるNOx吸着量[g/L]と、NOx触媒に流入する排気の酸素濃度との関係を示す図である。より具体的には、図6は、NOx触媒を50℃に保ちながら2%(左側)又は0%(右側)の酸素濃度の排気の下でNOxを吸着させたときにおけるNOx吸着量を示す。図5を参照して説明したように、NOx触媒は温度が高くなるほど吸着できるNOxの量が少なくなる特性がある。しかしながら図6に示すように、NOx触媒のNOx吸着機能は、これに流入する排気の酸素濃度には依存しない。
図7は、NOx触媒の下流側におけるNOx濃度と、NOx触媒の温度との関係を示す図である。より具体的には、NOxが吸着されたNOx触媒の温度を上昇させたときにおけるNOx触媒の下流側のNOx濃度の変化を示す図である。図7には、NOx触媒に流入する排気の酸素濃度を3段階(0.1%、0.05%、0.045%)に分けて変化させた場合を示す。この図に示すように、NOx触媒の温度をその脱離温度より高い温度まで上昇させると、それまでに吸着していたNOxが脱離し始める。この際、空燃比がリーンである場合には、NOx触媒から脱離したNOxは還元されることなくそのまま下流側へ排出される。このため、NOx触媒の温度を上昇させると、NOx触媒の下流側のNOx濃度が高くなる。これに対し、空燃比をストイキ又はリッチにすると、NOx触媒から脱離したNOxはNOx触媒上で還元浄化される。このため、NOx触媒の下流側のNOx濃度はほとんど変化しない。
図1に戻り、排気管11は、上流触媒コンバータ31及び下流触媒コンバータ33が設けられる主排気管111と、上流触媒コンバータ31と下流触媒コンバータ33の間において主排気管111から分岐したバイパス管112と、を備える。中間触媒コンバータ33はバイパス管112に設けられる。
排気流路切替機構34は、排気管11内において開閉可能に設けられた流路切替弁341と、ECU6からの指令に応じて流路切替弁341を開閉するアクチュエータ342と、を備える。流路切替弁341は、エンジン1から排出された排気の流路の一部を構成するものであり、閉じた状態及び開いた状態でそれぞれ異なる排気流路F1,F2を形成する。
流路切替弁341を閉じた状態にすると、バイパス管112が遮断されるので、主排気管111に設けられた上流触媒コンバータ31及び下流触媒コンバータ33を通過し、バイパス管112に設けられた中間触媒コンバータ32を迂回する排気の流路(以下、「第1流路」という)F1が形成される。流路切替弁341を開いた状態にすると、主排気管111とバイパス管112とが接続されるので、上流触媒コンバータ31、中間触媒コンバータ32、及び下流触媒コンバータ33を通過する排気の流路(以下、「第2流路」という)が形成される。
ECU6は、後述の図9の処理によって更新される後述の流路フラグF_PZの値を参照して流路切替弁341を開閉する。より具体的には、ECU6は、フラグF_PZが“0”である場合には流路切替弁341を閉じた状態にし、第1流路F1を排気流路とし、フラグF_PZが“1”である場合には流路切替弁341を開いた状態にし、第2流路F2を排気流路とする。
空燃比センサ35は、主排気管11のうち上流触媒コンバータ31の上流側に設けられる。空燃比センサ35は、上流触媒コンバータ35に流入する排気の空燃比(排気中の酸素に対する燃料成分(HC,CO等)の比)を検出し、検出値に略比例した信号をECU6に送信する。なおこの空燃比センサ35としては、例えば、リッチな領域からリーンな領域までの間でリニアな出力特性を有するものが用いられる。
排気温度センサ36は、バイパス管112のうち中間触媒コンバータ32の下流側に設けられる。この排気温度センサ36は、中間触媒コンバータ32から流出する排気の温度を検出し、検出値に略比例した信号をECU6に送信する。中間触媒コンバータ32のNOx触媒の温度は、例えばこの排気温度センサ36の出力に基づいて、ECU6における演算によって推定される。
ECU6は、センサの検出信号をA/D変換するI/Oインターフェース、以下で説明する燃料噴射制御や後述の図8〜図14等に示すフローチャートに沿った処理を実行するCPU、この処理の下で決定した態様で各種デバイスを駆動する駆動回路、及び各種データを記憶するRAMやROM等で構成されるマイクロコンピュータである。
ECU6における燃料噴射制御では、リーン運転モードと、ストイキ運転モードと、弱リッチ運転モードと、再生運転モードと、の主に4種の運転モードが定義されており、選択された運転モードの下で燃料噴射弁17からの燃料噴射量等を決定する。
リーン運転モードとは、空燃比をストイキよりリーンにする運転モードであり、最も基本的な運転モードとなっている。リーン運転モードが選択されている場合には、ECU6は、図示しないマップを検索することによって算出された基本噴射量Gfuel_bsを燃料噴射量Gfuelとして決定する(下記式(1)参照)。
Gfuel=Gfuel_bs (1)
ストイキ運転モードとは、空燃比センサ35の出力を用いたフィードバック制御によって空燃比をストイキにする運転モードであり、所定の条件が満たされたことに応じて選択される。ストイキ運転モードが選択されている場合には、ECU6は、下記式(2)に示すように、基本噴射量Gfuel_bsに、所定のフィードバック補正係数KAFを乗算したものを燃料噴射量Gfuelとして決定する。下記式(2)において、補正係数KAFは、空燃比センサ35の出力がストイキになるように既知のフィードバック制御則に従って算出される。
Gfuel=Gfuel_bs×KAF (2)
弱リッチ運転モードとは、空燃比をストイキよりややリッチ(所謂、弱リッチ)にする運転モードであり、後述の還元要求フラグF_CRDが“1”である場合に選択される。上流触媒コンバータ31に設けられる三元触媒は、排気中の酸素を貯蔵する機能を有する。したがって、減速に伴って燃料噴射を一時的に停止する燃料カット復帰直後や、リーン運転モードからストイキ運転モードへの移行直後等には、三元触媒の酸素貯蔵量が最大となっており、NOx浄化性能が一時的に低下した状態となっている。
弱リッチ運転モードでは、三元触媒に流入する排気の空燃比を弱リッチにする還元処理を行うことにより、三元触媒に貯蔵された酸素を還元する。この弱リッチ運転モードが選択されている場合には、ECU6は、下記式(3)に示すように、基本噴射量Gfuel_bsに、空燃比センサ35の出力が弱リッチになるように既知のフィードバック制御則に従って算出されたフィードバック補正係数KAFと、所定の弱リッチ時補正係数KCRDを乗算したものを燃料噴射量Gfuelとして決定する。この補正係数KCRDは、リッチシフト量を微調整するために導入される1以下の正の実数であり、後述の図9に示す手順に従って算出される。
Gfuel=Gfuel_bs×KAF×KCRD (3)
再生運転モードとは、空燃比をストイキ又はストイキよりリッチにしながら昇温制御を実行する運転モードであり、後述の再生要求フラグF_rgnが“1”である場合に選択される。中間触媒コンバータ32に設けられるNOx触媒は、図2〜図7を参照して説明したように低温時にNOxを吸着し、高温時に吸着したNOxを脱離する特性がある。しかしながら、NOx触媒におけるNOxの吸着量が増加するとその吸着性能も低下してしまうため、NOx吸着量がある程度増加したら、NOx触媒の温度を昇温し、NOxを強制的に脱離することが好ましい。
再生運転モードでは、NOx触媒の温度を脱離温度より高くしかつNOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチにする再生処理を行うことにより、NOxに吸着されていたNOxを還元浄化する。この再生運転モードが選択されている場合には、ECU6は、下記式(4)に示すように、基本噴射量Gfuel_bsに、空燃比センサ35の出力がストイキ又はストイキよりリッチになるように既知のフィードバック制御則に従って算出されたフィードバック補正係数KAFを乗算したものを燃料噴射量Gfuelとして決定する。また排気の昇温制御は、例えば、通常の運転状態におけるエンジンの燃焼パラメータに対して、ポスト噴射、アフター噴射、及びメイン噴射等の噴射タイミングを遅角化することによって実現される。
Gfuel=Gfuel_bs×KAF (4)
以上のように、還元要求フラグF_CRDが“1”になると弱リッチ運転モードが選択され、再生要求フラグF_rgnが“1”になると再生運転モードが選択されるが、両フラグが同時に“1”になる場合もある。すなわち、三元触媒の還元要求とNOx触媒の再生要求とが同時に発生する場合もあるが、このような場合には、三元触媒の還元処理とNOx触媒の再生処理とが同時に行われるように、燃料噴射量については上記式(3)に従って決定しつつ同時に昇温制御を実行することが好ましい。
図8は、NOx触媒の再生要求を発生するタイミングを決定する手順を示すフローチャートである。図8の処理は、エンジンを始動するイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされたことに応じて、ECUにおいて所定の制御周期の下で繰り返し実行される。
以下で説明するように、図8の処理では、所定の条件に応じて再生要求フラグF_rgnを“1”又は“0”の何れかにセットする。このフラグF_rgnは、NOx触媒の再生処理の実行が要求された状態であることを明示するフラグであり、エンジンのクランキング時には“0”にリセットされる。すなわち、図8の処理においてフラグF_rgnが“1”にセットされると、上述のようにNOx触媒の再生処理が実行される。
S1では、ECUは、スタートフラグF_STMODが“1”であるか否かを判定する。このフラグF_STMODは、エンジンの始動開始直後であることを明示するフラグであり、エンジンのクランキング時に“1”にセットされ、後述のS3において“0”にリセットされる。また、フラグF_STMODは、後述のS3においてリセットされた後は、再度エンジンのクランキング時に“1”にセットされるまで“0”に維持される。
S1の判定がYESである場合、すなわちエンジンの始動開始直後である場合には、ECUは、再生要求フラグF_rgnを“1”にセットし(S2参照)、スタートフラグF_STMODを“0”にリセットし(S3参照)、この処理を終了する。すなわち、図8の処理では、エンジンの始動開始直後には、強制的にフラグF_rgnを“1”にし、NOx触媒の再生処理を開始させる。S1の判定がNOである場合には、ECUは、再生要求フラグF_rgnが“1”であるか否かを判定する(S4参照)。
S4の判定がYESである場合、すなわちNOx触媒の再生要求が生じている場合には、ECUは、現在のNOx触媒のNOx吸着量の推定値ΣNOxを取得し、この推定値ΣNOxを用いて再生処理を終了させる時期に達したか否かを判定する。より具体的には、推定値ΣNOxが所定の下限閾値Lim_Lより小さいか否かを判定する(S5参照)。なお現在のNOx触媒のNOx吸着量の推定値ΣNOxは、後述の図11の処理において所定の制御周期毎に更新される。NOx触媒の再生処理が実行されると、NOx触媒の温度が上昇し、それまでに吸着されていたNOxは脱離し、還元浄化される。したがって、フラグF_rgnが“1”にセットされている間は、NOx触媒のNOx吸着量は徐々に減少する。ECUは、S5の判定がNOである場合には、NOx触媒に吸着されていたNOxは未だ十分に還元浄化されていないと判断し、フラグF_rgnを“1”に維持したままこの処理を終了する。ECUは、S5の判定がYESである場合には、NOxは十分に還元浄化されたと判断し、再生処理を終了すべくフラグF_rgnを“0”にリセットし(S6参照)、この処理を終了する。
S4の判定がNOである場合、すなわちNOx触媒の再生要求が生じていない場合には、ECUは、NOx吸着量の推定値ΣNOxを取得し、この推定値ΣNOxを用いて再生処理を開始させる時期に達したか否かを判定する。より具体的には、推定値ΣNOxが上記下限閾値Lim_Lよりも大きな値に設定された上限閾値Lim_Hより小さいか否かを判定する(S7参照)。ECUは、S7の判定がYESである場合には、まだ再生処理を開始する必要は無いと判断し、フラグF_rgnを“0”に維持したままこの処理を終了する。ECUは、S7の判定がNOである場合には、NOx触媒のNOx吸着機能を回復させる必要があると判断し、再生処理を開始すべくフラグF_rgnを“1”にセットし(S8参照)、この処理を終了する。またここでフラグF_rgnを“1”にセットされたことに応じて、排気流路は第2流路に設定される(後述の図9のS15又はS18参照)。
図9は、排気流路を設定する手順を示すフローチャートである。図9の処理は、図8の処理と同様に、エンジンを始動するイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされたことに応じて、ECUにおいて所定の制御周期の下で繰り返し実行される。
以下で説明するように、図9の処理では、所定の条件に応じて流路フラグF_PZを“1”又は“0”の何れかにセットする。このフラグF_PZは、NOx触媒に排気を通流させることが要求された状態であることを明示するフラグである。すなわち排気流路としてNOx触媒を経由する第2流路が選択されている場合には、フラグF_PZは“1”に設定される。また排気流路としてNOx触媒を迂回する第1流路が選択されている場合には、フラグF_PZは“0”に設定される。
S11では、ECUは、燃料カットフラグF_FCが“1”であるか否かを判定する。この燃料カットフラグF_FCは、減速時に燃料噴射を一時的に停止する燃料カットを実行している最中であることを示すフラグであり、車両の走行状態に応じて図示しない処理によって更新される。S11の判定がYESである場合、すなわち現在燃料カット期間中である場合には、フラグF_PZを“0”にセットし(S12参照)、この処理を終了する。したがって、燃料カット期間中である場合には、NOx触媒がどのような状態であっても、排気流路はNOx触媒を迂回する第1流路に設定される。これにより、燃料カット期間中におけるNOx触媒の熱負荷を軽減するとともに、燃料カット復帰後に備えてNOx触媒の温度上昇を抑制することができる。
S11の判定がNOである場合、ECUは、還元要求フラグF_CRDが“1”であるか否かを判定する(S13参照)。この還元要求フラグF_CRDは、上流側の三元触媒の還元処理の実行が要求された状態であることを明示するフラグであり、エンジンのクランキング時には“0”にリセットされる。また、このフラグF_CRDは、燃料カットが終了したことに応じて(すなわち、図示しない処理によりフラグF_FCが“1”から“0”にリセットされたことに応じて)、“0”から“1”にセットされる。また、フラグF_CRDは、“1”にセットされた後は、所定時間が経過したことに応じて“0”にリセットされる。
S13の判定がNOである場合、ECUは、再生要求フラグF_rgnが“1”であるか否かを判定する(S14参照)。ECUは、S14の判定がYESである場合、すなわち、NOx触媒の再生処理が要求されている場合には、フラグF_PZを“1”にセットし(S15参照)、この処理を終了する。これにより、再生処理が実行されている間は、排気流路はNOx触媒を経由する第2流路に設定される。ECUは、S14の判定がNOである場合には、フラグF_PZを“0”にセットし(S16参照)、この処理を終了する。
S13の判定がYESである場合、ECUは、再生要求フラグF_rgnが“1”であるか否かを判定する(S17参照)。ECUは、S17の判定がYESである場合、すなわち三元触媒の還元処理及びNOx触媒の再生処理の両方が要求されている場合には、フラグF_PZを“1”にセットし(S18参照)、後述のS30に移る。S17の判定がNOである場合、すなわち還元処理の実行のみが要求されている場合には、ECUは、NOx触媒の温度を取得し、触媒温度がNOx脱離温度よりも低いか否かを判定する(S19参照)。ECUは、S19の判定がYESである場合にはフラグF_PZを“0”にセットし(S20参照)、後述のS30に移り、S19の判定がNOである場合にはフラグF_PZを“1”にセットし(S21参照)、後述のS31に移る。従って、以上のS17〜S21の処理をまとめると、三元触媒の還元処理を行っている間は、NOx触媒の温度が脱離温度よりも低くNOx触媒でNOxを吸着できる場合、又はNOx触媒の再生処理を行っている場合のみ、排気流路は第2流路に設定される。
S30又はS31の処理では、ECUは、弱リッチ時補正係数KCRDの値を0から1の間で決定する。この補正係数KCRDは、還元処理の実行時に空燃比を弱リッチにする際にストイキからのリッチシフト量を微調整するために上述のように基本噴射量に乗算して用いられる。すなわち、補正係数KCRDの値が小さくなるほど、リッチシフト量は小さくなる。
ECUは、S17の判定がYESである場合又はS19の判定がNOである場合、すなわちNOx触媒の再生処理が行われているか又はNOx触媒の温度が脱離温度より高いためにNOx触媒がNOx吸着機能を発揮できない状態である場合には、三元触媒のNOx浄化性能を速やかに回復させるため、補正係数KCRDの値を最大値である1に設定し(S30参照)、この処理を終了する。
またECUは、S17の判定がNOでありかつS19の判定がYESである場合、すなわち三元触媒のNOx浄化性能の低下をNOx触媒で補うことができる状態である場合には、リッチシフト量を微調整すべくS31に移る。S31では、ECUは、三元触媒における酸素の最大貯蔵量の推定値又はこれと相関のある劣化パラメータの推定値を既知の方法によって取得し、この推定値を用いて補正係数KCRDの値を1より小さな値で設定し(S31参照)、この処理を終了する。
図10は、最大貯蔵量の推定値を用いて補正係数KCRDの値を決定するマップの一例である。図10に示すように、補正係数KCRDの値は、1より小さな範囲内において、最大貯蔵量が小さくなるほど小さくなるように設定される。
以上のS30〜S31の処理によれば、還元処理の実行時におけるリッチシフト量は、排気流路が第2流路側に設定されておりかつNOx触媒の再生処理が行われていない場合には、排気流路が第1流路側に設定されている場合よりも小さく設定される。
図11は、NOx触媒におけるNOx吸着量の推定値ΣNOxを算出する手順を示すフローチャートである。図11の処理は、図8及び図9の処理と同様に、エンジンを始動するイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされたことに応じて、ECUにおいて所定の制御周期の下で繰り返し実行される。
S51では、ECUは、流路フラグF_PZが“1”であるか否かを判定する。ECUは、S51の判定がNOである場合、すなわち排気流路が第1流路に設定されている場合には、NOx吸着量は変化しないと判断し、推定値ΣNOxを前回値に維持したままこの処理を終了する。
S51の判定がYESである場合には、ECUは、現在のNOx触媒の温度を取得し、これが脱離温度より低いか否かを判定する(S52参照)。ECUは、S52の判定がYESである場合、すなわちNOx触媒にNOxが吸着し得る状態である場合には、以下のS53〜S54の処理を行うことによって推定値ΣNOxを増加側へ更新する。またECUは、S52の判定がNOである場合、すなわちNOx触媒からNOxが脱離し得る状態である場合には、以下のS55〜S56の処理を行うことによって推定値ΣNOxを減少側へ更新する。
S53では、ECUは、NOx触媒における新規吸着量adnoxを算出し、S54に移る。この新規吸着量adnoxは、前回から今回までの制御周期の間にNOx触媒に新たに吸着したNOxの量に相当する。この新規吸着量adnoxは、例えば下記式に示すように、NOx流入量innoxに、NOx吸着率ηnox及び吸着率補正係数kηnoxを乗算することによって算出される。S54では、ECUは、推定値ΣNOxの前回値に新規吸着量adnoxを加算することによって、推定値ΣNOxを更新し、この処理を終了する。
adnox=innox×ηnox×kηnox
ここで、NOx流入量innoxとは、具体的には前回から今回までの制御周期の間にNOx触媒に流入したNOxの量に相当する。この流入量innoxは、例えばエンジンの回転数及び負荷等に基づいて予め定められたマップ(図示せず)を検索することによって算出される。また吸着率ηnoxは、NOx触媒の温度を用いて図12に示すような予め定められたマップを検索することによって算出される。また、NOx触媒におけるNOx吸着率は、そのNOx吸着量が増加するほど低下する。上記補正係数kηnoxは、このNOx吸着量に応じたNOx吸着率の変化を考慮するために導入された係数である。この補正係数kηnoxの具体的な値は、NOx吸着量の推定値ΣNOxを用いて図13に示すようなマップを検索することによって算出される。補正係数kηnoxは、例えば推定値ΣNOxが0であるときに最大値である1になるように設定される(図13参照)。
S55では、ECUは、NOx触媒における新規脱離量denoxを算出し、S56に移る。この新規脱離量denoxは、前回から今回までの制御周期の間にNOx触媒から新たに脱離したNOxの量に相当する。この脱離量denoxは、NOx触媒の温度を用いて図14に示すような予め定められたマップを検索することによって算出される。図14に示すように、NOx触媒から脱離するNOxの量はNOx触媒の温度が高くなるほど多くなる。S56では、ECUは、推定値ΣNOxの前回値から新規脱離量denoxを減算することによって、推定値ΣNOxを更新し、この処理を終了する。
次に、以上のような排気浄化装置の具体的な動作例について、タイムチャートを参照しながら説明する。
図15は、エンジンの始動直後における排気浄化装置の動作例を示すタイムチャートである。図15には、上段から順に、本実施形態の排気浄化装置における各種フラグ(F_STMOD,F_rgn,F_PZ)、NOx吸着量の推定値ΣNOx、NOx触媒の温度、及びテールパイプから排出されるNOx量を示す。また図15には、三元触媒のみを用いた従来の排気浄化装置におけるNOx量を、比較のため破線で示す。
始めに、時刻t0においてイグニッションスイッチを操作してエンジンを始動した時点では、スタートフラグF_STMODは“1”に設定される。これにより、時刻t1では再生要求フラグF_rgnは“1”に設定され(図8のS1→S2参照)、流路フラグF_PZも“1”に設定される(図9のS11→S13→S14→S15参照)。
従来の排気浄化装置では、三元触媒が活性温度に達する時刻t3までの間、三元触媒で浄化できなかったNOxがテールパイプから排出される場合がある(図15の破線参照)。これに対し本実施形態の排気浄化装置では、以上のようにフラグが設定されたことに応じて、時刻t1からフラグF_rgnが“0”にリセットされる時刻t4まで、排気流路はNOx触媒を経由する第2流路に設定されるとともに空燃比をストイキにしさらに昇温制御を行う再生処理が実行される。このため、三元触媒で浄化できなかったNOxは、NOx触媒によって吸着されるので、テールパイプからの排出を抑制できる。
図15に示すようにNOx触媒の温度は、昇温制御を実行することによって時刻t2において脱離温度を超える。このため時刻t2では、NOx触媒におけるNOx吸着量は減少に転じる。なおこの際、NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキとすることにより、NOx触媒から脱離したNOxが還元されずにテールパイプから排出することもない。
その後時刻t4では、吸着量の推定値ΣNOxが下限閾値Lim_Lを下回ったことに応じて、再生要求フラグF_rgnが“1”から“0”にリセットされ、これにより再生処理が終了する(図8のS1→S4→S5→S6参照)。またフラグF_rgnが“0”にリセットされたことに応じて、流路フラグF_PZも“0”にセットされる(図9のS11→S13→S14→S16参照)。これ以降は、エンジンから排出されるNOxは、活性に達した三元触媒によって還元される。また、エンジンの始動直後は、NOx触媒の再生処理が完了した後は、排気流路を第1流路に切り替えることにより、NOx触媒にかかる熱負荷を低減できる。
図16は、燃料カット直後における排気浄化装置の動作例を示すタイムチャートである。図16には、上段から順に、本実施形態の排気浄化装置における各種フラグ(F_FC,F_CRD,F_PZ)、テールパイプから排出されるNOx量、及び燃料噴射量を示す。また図15には、三元触媒のみを用いた従来の排気浄化装置におけるNOx量及び燃料噴射量を比較のため破線で示す。
始めに、時刻t0において燃料カットフラグF_FCが“1”にセットされ、燃料カットが開始すると、本実施形態の排気浄化装置では、流路フラグF_PZを“0”にし、排気流路を強制的に第1流路に設定する。この間、NOx触媒には高温の排気が流入することが無いので、NOx触媒にかかる熱負荷を軽減できる。
次に、時刻t1において燃料カットフラグF_FCが“1”から“0”にリセットされ、燃料カット期間が経過すると、上述のように三元触媒の還元処理を開始すべく還元要求フラグF_CRDが“0”から“1”に設定される。還元要求が発生すると、本実施形態の排気浄化装置では、NOx触媒の再生処理中でないか否か(図9のS17参照)、及びNOx触媒がNOxを吸着できる状態であるか否か(図9のS19参照)を判定し、これらの判定結果が何れも肯定的であった場合には、流路フラグF_PZを“1”に設定し(図9のS21参照)、排気流路を第2流路に切り替える。
図16において破線で示すように、従来の排気浄化装置では還元処理中の三元触媒において十分に還元浄化できなかったNOxは、そのままテールパイプから排出してしまう場合がある。これに対し本実施形態の排気浄化装置では、燃料カット期間が経過した後には排気流路をNOx触媒を通過する第2流路に切り替えることにより、三元触媒で浄化できなかったNOxをNOx触媒に吸着させることができるので、テールパイプから排出されるNOxの量を従来よりも抑制できる。
また本実施形態の排気浄化装置では、三元触媒に貯蔵された酸素を還元するために空燃比を弱リッチにしている間に、排気流路を第2流路に設定する場合、弱リッチ時補正係数KCRDの値を最大値である1よりも小さな値に設定し、リッチシフト量を小さくする(図9のS31参照)。これにより、図16に示すように、三元触媒の還元処理にかかる燃料噴射量を従来よりも抑制できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
1…エンジン(内燃機関)
11…排気管(排気通路)
2…排気浄化装置
31…上流触媒コンバータ(三元触媒)
32…中間触媒コンバータ(NOx触媒)
34…排気流路切替機構(切替機構)
36…排気温度センサ(触媒温度取得手段)
6…ECU(排気流路制御手段、触媒温度取得手段、吸着量取得手段、再生制御手段、再生要求発生手段、還元制御手段)

Claims (10)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒と、
    前記排気通路に設けられかつゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有するNOx触媒と、を備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記内燃機関の排気流路を、前記三元触媒を通過し前記NOx触媒を迂回する第1流路と、前記三元触媒及び前記NOx触媒の両方を通過する第2流路と、で切り替える切替機構と、
    所定の条件に応じて前記切替機構を前記第1流路側又は前記第2流路側で切り替える排気流路制御手段と、を備え
    前記排気流路制御手段は、前記内燃機関における燃料噴射が一時的に停止される燃料カット期間中は前記切替機構を前記第1流路側に設定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記NOx触媒の温度を取得する触媒温度取得手段と、
    前記NOx触媒におけるNOx吸着量を取得する吸着量取得手段と、を備え、
    前記排気流路制御手段は、前記取得したNOx触媒の温度及びNOx吸着量の両方又は何れかに基づいて前記切替機構を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記排気流路制御手段は、前記内燃機関の始動開始直後の所定期間には前記切替機構を前記第2流路側に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記排気流路制御手段は、前記燃料カット期間が経過した後には前記切替機構を前記第1流路側から前記第2流路側に切り替えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記NOx触媒の温度を所定の脱離温度より高くしかつ当該NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチにするNOx触媒再生処理を実行し、前記NOx触媒に吸着されたNOxを還元浄化する再生制御手段と、
    前記NOx触媒におけるNOx吸着量が所定の上限閾値を超えた場合には前記再生制御手段に前記NOx触媒再生処理の実行要求を発生する再生要求発生手段と、を備え、
    前記排気流路制御手段は、前記NOx触媒再生処理の実行が要求されている間は前記切替機構を前記第2流路側に設定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記NOx触媒の温度を所定の脱離温度より高くしかつ当該NOx触媒に流入する排気の空燃比をストイキ又はリッチにするNOx触媒再生処理を実行し、前記NOx触媒に吸着されたNOxを還元浄化する再生制御手段と、
    前記三元触媒に流入する排気の空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を実行し、前記三元触媒に貯蔵された酸素を還元する還元制御手段と、を備え、
    前記排気流路制御手段は、前記還元処理を行っている間は、前記NOx触媒の温度が所定の脱離温度よりも低い場合又は前記NOx触媒再生処理を行っている場合に前記切替機構を前記第2流路側に設定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒と、
    前記排気通路に設けられかつゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有するNOx触媒と、を備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記内燃機関の排気流路を、前記三元触媒を通過し前記NOx触媒を迂回する第1流路と、前記三元触媒及び前記NOx触媒の両方を通過する第2流路と、で切り替える切替機構と、
    所定の条件に応じて前記切替機構を前記第1流路側又は前記第2流路側で切り替える排気流路制御手段と、
    前記三元触媒に流入する排気の空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を実行し、前記三元触媒に貯蔵された酸素を還元する還元制御手段と、を備え
    前記排気流路制御手段は、前記還元処理を行っている間は、前記NOx触媒の温度が所定の脱離温度よりも低い場合に前記切替機構を前記第2流路側に設定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記還元制御手段は、前記切替機構が前記第2流路側に設定されている場合には、前記第1流路側に設定されている場合よりも前記還元処理の実行時における排気の空燃比のリッチ側へのシフト量を小さくすることを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒と、
    前記排気通路に設けられかつゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有するNOx触媒と、を備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記内燃機関の排気流路を、前記三元触媒を通過し前記NOx触媒を迂回する第1流路と、前記三元触媒及び前記NOx触媒の両方を通過する第2流路と、で切り替える切替機構と、
    所定の条件に応じて前記切替機構を前記第1流路側又は前記第2流路側で切り替える排気流路制御手段と、
    前記三元触媒に流入する排気の空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を実行し、前記三元触媒に貯蔵された酸素を還元する還元制御手段と、を備え
    前記排気流路制御手段は、前記還元処理を行っている間は、前記NOx触媒の温度が所定の脱離温度以上である場合に前記切替機構を前記第1流路側に設定することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  10. 内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒と、
    前記排気通路に設けられかつゼオライトからなる担体及び当該担体に担持されたPdを有するNOx触媒と、を備える内燃機関の排気浄化装置であって、
    前記内燃機関の排気流路を、前記三元触媒を通過し前記NOx触媒を迂回する第1流路と、前記三元触媒及び前記NOx触媒の両方を通過する第2流路と、で切り替える切替機構と、
    所定の条件に応じて前記切替機構を前記第1流路側又は前記第2流路側で切り替える排気流路制御手段と、
    前記三元触媒に流入する排気の空燃比を所定の基準よりもリッチ側へシフトさせる還元処理を実行し、前記三元触媒に貯蔵された酸素を還元する還元制御手段と、を備え
    前記還元制御手段は、前記切替機構が前記第2流路側に設定されている場合には、前記第1流路側に設定されている場合よりも前記還元処理の実行時における排気の空燃比のリッチ側へのシフト量を小さくすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
JP2015147741A 2015-07-27 2015-07-27 内燃機関の排気浄化装置 Expired - Fee Related JP6133940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015147741A JP6133940B2 (ja) 2015-07-27 2015-07-27 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015147741A JP6133940B2 (ja) 2015-07-27 2015-07-27 内燃機関の排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017025861A JP2017025861A (ja) 2017-02-02
JP6133940B2 true JP6133940B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=57945668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015147741A Expired - Fee Related JP6133940B2 (ja) 2015-07-27 2015-07-27 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6133940B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08196868A (ja) * 1995-01-23 1996-08-06 Hitachi Ltd 内燃機関排ガス中の炭化水素の浄化システム及びその制御方法
JP3397175B2 (ja) * 1999-06-18 2003-04-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JP3596450B2 (ja) * 2000-09-21 2004-12-02 日産自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JP4506874B2 (ja) * 2008-05-09 2010-07-21 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置
JP2011106383A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の排気浄化装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017025861A (ja) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5037283B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4894954B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
KR20010015118A (ko) 내연기관의 배기 정화 장치
JP2006242188A (ja) NOx吸蔵転換触媒装置の脱硫方法及び装置
AU2011376494B2 (en) Exhaust gas purification apparatus for an internal combustion engine
JP5625872B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007100578A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2012237296A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2012057571A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH1181992A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010203320A (ja) 排気浄化装置
JP6207554B2 (ja) 車両の排気浄化装置
JP6133940B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6165200B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5488493B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP3922408B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004092584A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6482935B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2017025758A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6235538B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2016211484A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2016205146A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6158871B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2004251188A (ja) 内燃機関の排気ガス浄化システム
JP3777788B2 (ja) 希薄燃焼内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6133940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees