JP2016174593A - スピニングリール - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドルが、ロータの糸繰り出し方向への回転に伴って、移動しないようにする。【解決手段】スピニングリール10は、リール本体12、ハンドル14、スプール軸16、スプール18、ロータ20、回転伝達機構24及び回転制御機構26を備える。ハンドル14は、リール本体12の側部に回転可能に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能である。回転伝達機構24は、ハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転伝達機構24は、駆動軸40、駆動ギア42、及びピニオンギア44を含む。回転制御機構26は、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する。回転制御部26は、ハンドル制動部68を有する。ハンドル制動部68は、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆方向RDに回転するときにハンドル14を制動する。【選択図】図4

Description

本発明は、スピニングリール、特に釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールに関する。
スピニングリールには、糸繰り出し時に細い釣りが糸よれするのを防止するために、ロータを制動させながら糸繰り出し方向に逆転させるレバーブレーキ型のものにおいて、ロータが逆転してもハンドルが逆転しないように、ハンドル軸と駆動軸の間にワンウェイクラッチが設けられたものがある(たとえば、特許文献1参照)。
実公昭59−15890号公報
特許文献1のリールでは、ロータとハンドルの回転方向に応じて、ワンウェイクラッチによって、ハンドルとロータの連結が入り切りされる。ハンドルから手を離した状態でロータが糸繰り出し方向に回転した場合、ワンウェイクラッチのわずかなフリクション等によってハンドルが逆転し、ハンドルの自重が糸巻き取り方向への回転の付勢力として作用する位置まで移動してしまうおそれがある。こうなった場合、ハンドルはロータの糸繰り出し方向への回転に伴って両方向に振り子のように揺動してしまう。
本発明の課題は、ハンドルが、ロータの糸繰り出し方向への回転に伴って、移動しないようにすることにある。
本発明に係るスピニングリールは、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールである。スピニングリールは、リール本体と、ハンドルと、スプール軸と、糸巻き用のスプールと、ロータと、回転伝達機構と、回転制御機構と、を備える。ハンドルは、リール本体の側部に回転可能に設けられる。スプール軸は、リール本体に前後移動自在に設けられる。糸巻き用のスプールは、スプール軸の前部に設けられる。ロータは、リール本体にスプール軸回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、スプールに釣り糸を巻き付け可能である。回転伝達機構は、ハンドルの回転をロータに伝達する。回転伝達機構は、駆動軸と、駆動ギアと、ピニオンギアと、を含む。駆動軸は、スプール軸と食い違う軸回りにリール本体に回転自在に設けられる。駆動ギアと、駆動軸に一体回転可能に設けられる。ピニオンギアは、スプール軸回りに回転自在に設けられ、駆動ギアに噛み合う。回転制御機構は、ハンドルと駆動軸の間に設けられ、ハンドルの糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸に伝達する。回転制御機構は、ハンドルの糸巻き取り方向とは逆方向への回転に制動力を付与するハンドル制動部を有する。
このスピニングリールでは、ハンドルが糸巻き取り方向に回転すると、回転制御機構及び回転駆動機構を介してハンドルの回転がロータに伝達され、ロータが糸巻き取り方向に回転する。ハンドルが巻き取り方向とは逆方向に回転すると、その回転にハンドル制動部によって制動力が付与される。このため、ロータが糸繰り出し方向へ回転しても、ハンドルが移動しないようになる。
回転制御機構は、ハンドルの糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸に伝達する一方向ローラクラッチを有してもよい。この場合には、ハンドルの糸巻き取り方向と逆方向の回転が駆動軸に伝達されなくなり、ハンドルの糸巻き取り方向と逆方向の回転を確実に制動できる。
回転制御機構は、ハンドルの糸巻き取り方向と逆方向への回転を所定の回転位相で停止させるハンドル停止部をさらに有してもよい。この場合には、ハンドルが所定の回転位相で停止する。
ハンドル制動部は、回転制御機構とリール本体との間に設けられるバネ部材であってもよい。この場合には、バネ部材によってハンドル制動部を簡素に構成できる。
バネ部材は、金属バネ線材製であってもよい。この場合には、金属バネ線材を加工することによって、ハンドル制動部をさらに簡素に構成できる。
バネ部材は、湾曲部とバネ掛け部とを有してもよい。湾曲部は、回転制御機構とリール本体の一方に摩擦係合しかつハンドルが糸巻き取り方向と逆方向に回転すると締まり、糸巻き取り方向に回転すると緩んでもよい。バネ掛け部は、湾曲部から折り曲げられて回転制御機構とリール本体の他方に係止されてもよい。この場合には、ハンドルが糸巻き取り方向に回転すると、湾曲部が緩んでハンドルが制動されない。ハンドルが糸巻き取り方向と逆方向に回転すると、湾曲部が締まって回転制御機構とリール本体の一方に摩擦係合し、ハンドルが制動される。ここでは、ハンドルの回転方向に応じてハンドルを制動できる。
一方向ローラクラッチは、内輪と、外輪と、複数のローラと、保持部材と、有してもよい。内輪は、駆動軸及びハンドルの一方に一体回転可能に設けられてもよい。外輪は、駆動軸及びハンドルの他方に一体回転可能に設けられてもよい。複数のローラは、内輪と外輪の間に周方向に間隔を隔てて配置され、回転を伝達する伝達位置と回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能であってもよい。保持部材は、ローラを周方向に間隔を隔てて配置する。この場合には、内輪(又は外輪)からハンドルの糸巻取方向と逆方向の回転が外輪(又は内輪)から駆動軸に伝達されなくなる。
一方向ローラクラッチは、内輪が駆動軸に一体回転可能に設けられ、外輪がハンドルに一体回転可能に設けられてもよい。ハンドル制動部は、爪部材と、バネ部材と、リング状の制動部材と、弾性リングと、を有してもよい。爪部材は、保持部材に揺動自在に装着される。バネ部材は、湾曲部と、係止部と、を有してもよい。湾曲部は、リール本体に駆動軸回りに回動可能に摩擦係合し、かつハンドルが糸巻き取り方向に回転すると緩み、糸巻き取り方向と逆方向に回転すると締まってもよい。係止部は、湾曲部の一端に設けられ、爪部材の先端に引っ掛けられる。制動部材は、リール本体に駆動軸回りに回転自在に装着され、爪部材の先端がかみ合う複数の内歯を有してもよい。弾性リングは、リール本体と制動部材の間に配置され、制動部材をリール本体に摩擦係合させてもよい。
この場合には、ハンドルが逆方向に回転すると、保持部材がハンドルと連動して逆方向に回転する。保持部材が逆方向に回転すると、バネ部材の湾曲部が締まり、係止部が爪部材を引っ張る。これによって、爪部材の先端が係止部によって付勢されて径方向外側に揺動する。この結果、爪部材の先端が内歯にかみ合い、制動部材を逆方向に回転させる。制動部材は弾性リングによってリール本体と摩擦係合するため、制動部材によって、爪部材及び保持部材を介してハンドルの逆方向の回転が制動される。
また、ハンドルが糸巻き取り方向に回転すると湾曲部が緩み、係止部が爪部材の先端を径方向内側に揺動させる。これによって、爪部材は内歯から外れて、ハンドルは制動されない。ここでは、ハンドルの回転方向に応じてハンドルを確実に制動できる。また、弾性リングによって制動部材とリール本体とを摩擦係合しているので、摩擦力が安定する。
リール本体は、バネ部材の円弧部が摩擦係合する第1環状溝が形成された環状のバネ保持部材を有してもよい。この場合には、環状のバネ保持部材によって、バネ部材を保持できるので、リール本体のその他の構成が簡素である。
リール本体は、バネ保持部材の外周側に配置され、外周面に弾性リングを装着可能な第2環状溝が形成された環状部材を有してもよい。この場合には、環状部材に弾性リングが装着されるので、リール本体のその他の構成が簡素である。
回転制御機構は、ハンドルの糸巻き取り方向と逆方向への回転を所定の回転位相で停止させるハンドル停止部をさらに有してもよい。ハンドル停止部は、爪部材に接触可能に環状部材に内周側に突出して形成される突出部を有してもよい。この場合には、保持部材の回転によって制動部材の内歯にかみ合って回転する爪部材が突出部に接触すると保持部材とともにハンドルの回転が停止する。
リール本体は、内部に機構収納空間を有するリールボディと、リールボディを閉塞する蓋部材と、を有してもよい。バネ保持部材及び環状部材は、リールボディ及び蓋部材のいずれにも外側から着脱可能かつ回転不能に装着可能であってもよい。この場合には、一方向ローラクラッチ、バネ保持部材、環状部材などを右ハンドルと左ハンドルとで共用できる。
本発明によれば、ハンドルが糸巻き取り方向と逆方向に回転すると、その回転がハンドル制動部によって制動力が付与される。このため、ハンドルが、ロータの糸繰り出し方向への回転に伴って、移動しないようになる。
本発明の第1実施形態によるスピニングリールの側面断面図。 第1実施形態のスピニングリールの図1の切断線II−IIによって切断した断面図。 図1のロータ制動部の断面拡大図。 回転制御機構の構成を示す斜視図。 図2の回転制御機構部分の断面拡大図。 図5の切断線VI−VIによって切断した断面図。 図5の切断線VII−VIIにって切断した断面図。 右ハンドル用に一方向ローラクラッチを組み替えた状態を示す図6に相当する断面図。 右ハンドルのスピニングリールの図2に相当する断面図。 第2実施形態によるスピニングリールのハンドル及び回転制御機構の構成の一部を示す分解斜視図。 第2実施形態によるスピニングリールの回転制御機構の残りの構成を示す分解斜視図。 本発明の第2実施形態によるスピニングリールの図5に相当する図。 図12の切断線XIII−XIIIによって切断した断面図。 図12の切断線XIV−XIVによって切断した断面図。
<第1実施形態>
<全体構成>
本発明の第1実施形態を採用したスピニングリール10は、図1及び図2に示すように、釣り糸を前方に繰り出し可能である。スピニングリール10は、釣り糸を第1軸X回りに巻き取るレバーブレーキ型のリールである。スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14(図2参照)と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、ロータ制動部22と、回転伝達機構24と、回転制御機構26(図2参照)と、を備える。ハンドル14は、リール本体12の左側部に回転可能に設けられる、いわゆる左ハンドルである。スプール軸16は、リール本体12に前後移動自在に設けられる。スプール18は、スプール軸16の前部に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能である。ロータ20は、スプール18に釣り糸を巻き付け可能である。ロータ制動部22は、ロータ20の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動可能である。回転伝達機構24は、ハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転制御機構26は、ハンドル14と回転伝達機構24の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを回転伝達機構24に伝達する。
リール本体12は、釣り竿に装着可能な前後に長い竿装着部12cと、リールボディ12aと、脚部12b、蓋部材12d(図2参照)、とを有する。リールボディ12aは、内部に機構装着空間を有する。リールボディ12aは、脚部12bと一体形成され側部が開口する。リールボディ12aは、蓋部材12dによって閉塞される。リールボディ12aの前部には、フランジ付きの金属製の筒状の取付部材12eが装着される。リールボディ12a及び蓋部材12dは、回転制御機構26を装着可能な、例えば円形の装着部12g(図2参照)を外側面にそれぞれ有する。図2及び図9に示すように、ハンドル14が装着されない側のリールボディ12a(又は蓋部材12d)の装着部12gには、回転制御機構26に代えてカバー部材99が装着される。これによって、リールボディ12a又は蓋部材12dの開口部部分がカバーされる。カバー部材99は、回転制御機構26の後述する回転支持部64と同様に、3本のねじ部材65(図4参照)によって装着部12gに固定される。
リールボディ12aの内部には、図1に示すように、ロータ制動部22と、回転伝達機構24と、オシレーティング機構28とが設けられている。オシレーティング機構28は、ハンドル14の回転に連動してスプール軸16を介してスプール18を前後に往復移動させる機構である。
ロータ20は、図1に示すように、リール本体12に回転自在に支持される。ロータ20は、前壁20dを有する円筒部20aと、円筒部20aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部20b及び第2アーム部20cとを有している。図3に示すように、円筒部20aの前壁20dの中央部には、貫通孔20eを有するボス部20fが形成されている。この貫通孔20eに後述するスプール軸16及びピニオンギア44が貫通している。ロータ20は、ピニオンギア44の先端部に一体回転可能に連結される。第1アーム部20bの先端と第2アーム部20cの先端部とには、ベールアーム31が揺動自在に設けられている。このベールアーム31により、釣り糸がスプール18に案内される。
スプール18は、図1に示すように、ロータ20の第1アーム部20bと第2アーム部20cとの間に配置される。スプール18は、スプール軸16の先端に着脱自在に装着される。スプール18は、スプール本体32と、スプール本体32内に配置されたドラグ機構34と、を有する。
<回転伝達機構>
回転伝達機構24は、図1、図2及び図3に示すように、駆動軸40と、駆動ギア42と、ピニオンギア44と、を有する。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動軸40は、両端に、後述する内輪72を一体回転可能に連結可能な非円形の連結軸部40aを有する。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。ピニオンギア44は、スプール軸16回りに回転自在に設けられ、駆動ギア42に噛み合う。駆動軸40には、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみ回転制御機構26を介して伝達される。第1実施形態では、駆動軸40は、駆動ギア42と一体で筒状に形成される。しかし、駆動ギアは、駆動軸と別体で設けられてもよい。駆動軸40は、リールボディ12a及び蓋部材12dにそれぞれ軸受46a,46b(図2参照)により回転自在に支持される。
ピニオンギア44は、筒状に形成されている。ピニオンギア44の前部44aは、ロータ20の貫通孔20eを貫通してスプール18側に延びる。ピニオンギア44の前部44aで、ロータ20は、ナット48によりピニオンギア44に一体回転可能に固定される。ピニオンギア44は、中間部と後部とで軸受50a、50bにより、リールボディ12aに回転自在に支持される。また、先端部で軸受50cにより、取付部材12eに回転自在に支持される。
オシレーティング機構28は、図1及び図2に示すように、トラバースカム式のものである。オシレーティング機構28は、ピニオンギア44に噛み合う中間ギア28aと、リールボディ12aにスプール軸16と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸28bと、螺軸28bの回転により前後移動するスライダ28cとを有する。スライダ28cにスプール軸16の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
<ハンドル>
ハンドル14は、図2に示すように、ハンドルアーム52と、ハンドル軸54と、軸つば部材56と、を有する。ハンドルアーム52は、駆動軸40の径方向に延びる。ハンドルアーム52の先端にはハンドル把手58が、駆動軸40と平行な軸回りに回転自在に装着される。図5に示すように、ハンドルアーム52の基端には、固定用のねじ部材60が貫通可能な貫通孔52aと、ハンドル軸54が一体回転可能に連結される非円形の連結凹部52bと、が形成される。ねじ部材60は、ハンドルアーム52をハンドル軸54に固定するとともに、軸つば部材56を介して、回転制御機構26の回転支持部64をハンドル軸54から外れないようにする。
ハンドル軸54は、図5に示すように、リール本体12の側部で回転制御機構26に駆動軸40回りに回転自在に支持される。ハンドル軸54は、ハンドルアーム52と一体回転可能に連結される。ハンドル軸54は、連結凹部52bに一体回転可能に係合する非円形部54aを先端に有する。ハンドル軸54は、回転制御機構26の後述する回転支持部64内に軸方向に並べて配置された軸受55a及び軸受55bによって、回転支持部64に回転自在に支持される。ハンドルアーム52側の軸受55aの内径は軸受55bの内径よりも小さい。したがって、ハンドル軸54の軸受55a及び軸受55bの装着部分には段差54bが形成される。ハンドル軸54の基端は小径に形成され、そこには、後述する内輪72を回転自在に支持するための軸受55cが装着される。
軸つば部材56は、ハンドル軸54の外周側に配置される。軸つば部材56は、ハンドルアーム52によって、軸方向の移動が規制される。軸つば部材56は、ハンドル軸54の外周面に軸方向移動自在かつ回転自在に支持される内筒部56aと、内筒部56aと一体形成され、ラッパ状にリール本体12に向かって拡径する外筒部56bと、を有する。軸つば部材56は、回転制御機構26を抜け止めするために設けられる。
<回転制御機構>
図2に示すように、回転制御機構26は、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられる。回転制御機構26は、図4及び図5に示すように、連結部62と、回転支持部64と、一方向ローラクラッチ66と、ハンドル制動部68と、ハンドル停止部70と、を有する。
<連結部>
連結部62は、駆動軸40及びハンドル軸54の一方に一体回転可能に設けられる。連結部62は、一方向ローラクラッチ66の後述する外輪74に対して一体回転可能である。第1実施形態では、連結部62は、ハンドル軸54に一体回転可能に設けられ、ハンドル軸54と外輪74とを一体回転可能に連結する。詳しくは、連結部62は、ハンドル軸54に一体的に設けられる。なお、連結部をハンドル軸と別体にし、ハンドル軸と一体回転可能に連結してもよい。連結部62は、ハンドル軸54に一体形成された円板部62aと、少なくとも一つの第1突起部62bと、を有する。円板部62aは、軸受55bと、後述する内輪72を支持する軸受55cとの間に配置される。第1突起部62bは、円板部62aの外周部に、後述する外輪74の凹部74aに係合するように、駆動軸40の軸方向に突出する。本実施形態では、第1突起部62bは、周方向に間隔を隔てて複数(例えば6つ)設けられる。第1突起部62bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みよりも短い。第1実施形態では、第1突起部62bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みの半分の長さよりもわずかに短い。
<回転支持部>
回転支持部64は、図4及び図5に示すように、リール本体12のリールボディ12a及び蓋部材12dのそれぞれの装着部12gのいずれかに固定される。回転支持部64は、ハンドル軸54を回転自在に支持する。回転支持部64は、一方向ローラクラッチ66を収容する有底筒状の収容部64aと、収容部64aの内周部から筒状に突出する軸受装着部64bと、を有する。収容部64aの内周面には、位置決め用のわずかな段差64c(図5参照)が形成される。収容部64aの蓋部材12d側の外周面には、周方向に間隔を隔てて複数(例えば3つ)径方向外側に延びる山形の固定耳部64d(図4参照)が形成される。この固定耳部64dを貫通して、装着部12gのねじ穴12hにねじ込まれる3本のねじ部材65によって、回転支持部64は、蓋部材12d又はリールボディ12aに固定される。軸受装着部64bの内周面には、軸受55a及び軸受55bが軸方向に位置決めされた状態で装着される。
<一方向ローラクラッチ>
一方向ローラクラッチ66は、図4から図6に示すように、ハンドル14の糸巻き取り方向WD(図6参照)の回転のみを駆動軸40に伝達する。一方向ローラクラッチ66は、回転支持部64内に収容される。一方向ローラクラッチ66は、内輪72と、外輪74と、複数(例えば6つ)のローラ76と、保持部材78(図4及び図5参照)と、少なくとも一つの付勢部材80と、を有する。付勢部材80の数は、ローラ76の数と同じか、又はローラ76の数よりも少なくてもよい。本実施形態では、付勢部材80は、例えばコイルバネである。付勢部材80は、ローラ76の数の半分の数(例えば3つ)設けられる。
内輪72は、金属製の円筒コロ部材である。内輪72は、駆動軸40及びハンドル14の一方に一体回転可能に設けられる。第1実施形態では、内輪72は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。内輪72は、図5及び図7に示すように、駆動軸40側の第1端に駆動軸40の両端に形成された連結軸部40aに一体回転可能に連結される非円形の連結孔部72aを有する。図5及び図6に示すように、内輪72は、ハンドル軸54側の第2端に軸受55cを装着可能な装着孔部72bを有する。内輪72は、ハンドル軸54に軸受55cによって回転自在に支持される。
外輪74は、図4及び図6に示すように、金属製の概ねリング状の部材である。外輪74は、外周面に周方向に間隔を隔てて配置された複数の凹部74aを有する。外輪74は、図6に示すように、食い込み部74cと解除部74dとが周方向に間隔を隔てて複数組(例えば6組)内周面に形成されたカム面74bと、バネ係合部74eと、を有する。食い込み部74cでは、ローラ76が内輪72との間で食い込み可能である。解除部74dでは、ローラ76が内輪72と外輪74との間に隙間をあけて配置される。なお、図6では、2組の食い込み部74c及び解除部74dに符号を付し、他の4組については符号を省略する。バネ係合部74eは、コイルバネの形態の付勢部材80の一方の端部に係合する。バネ係合部74eは、カム面74bの食い込み部74c側に一つおきに複数(例えば3つ)設けられる。
複数のローラ76は、内輪72と外輪74の間に周方向に間隔を隔てて配置される。複数のローラ76は、回転を伝達する伝達位置と回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能である。ここで、伝達位置は、ローラ76がカム面74bの食い込み部74cに接触する位置である。解除位置は、ローラ76がカム面74bの解除部74dに面する位置である。
保持部材78は、ローラ76を周方向に間隔を隔てて配置する。保持部材78は、回転支持部64の収容部64aの内周面に回転自在に装着される。保持部材78は、中心を内輪72が通過可能な円板状の本体部78aと、複数(例えば6つ)の保持部78bと、複数(例えば6つ)の第2突起部78cと、を有する。本体部78aは、回転支持部64の段差64cによって、外周部が軸方向に位置決めされる。複数の保持部78bは、本体部78aのハンドル14側の面に周方向に間隔を隔てて配置される。複数の第2突起部78cは、本体部78aの外周側に外周面と隙間をあけて周方向に間隔を隔てて配置される。
複数の保持部78bは、ハンドル14側に突出する。各保持部78bは、ローラ76の外周面に係合可能な湾曲した第1面78dと、付勢部材80の端部に係合可能な第2面78eと、を有する。複数の保持部78bは、図6に示すように、付勢部材80によって付勢されるローラ76の中心C2と一方向ローラクラッチ66の回転中心HCとを結ぶ第1直線L1に対して対称に配置される。このような保持部材78では、ハンドル14を後方から見て右側に装着する右ハンドルのスピニングリール10の場合、外輪74を表裏反転し、付勢部材80を、ローラ76を挟んで反対側の第2面78eに配置すればよい。この状態を図8に示す。図8では、糸巻き取り方向WDは、時計回りになる。このような構成によって、左ハンドルと右ハンドルのスピニングリール10において、一方向ローラクラッチ66を含む回転制御機構26を共用でき、スピニングリール10の部品点数を減らすことができる。
保持部78bは、ローラ76を周方向に間隔を隔てて保持する。第2突起部78cは、複数の凹部74aに係合するように、本体部78aの外周側の面から駆動軸40の軸方向に突出する。第2突起部78cは、凹部74aの周方向長さよりも短い周方向長さを有する。したがって、凹部74aに係合した状態において、第2突起部78cの両側には隙間が形成される。第2突起部78cの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みよりも短い。第1実施形態では、第2突起部78c軸方向の突出長さは、外輪74の厚みの半分の長さよりもわずかに短い。これによって、第1突起部62bと第2突起部78cとを、外輪74の凹部74aの周方向の同じ位置に配置できる。
本体部78aの内周部には、図5に示すように、装着部12g側に環状に突出する第1突出部78fが形成される。第1突出部78fの外周面には、ハンドル制動部68が装着される第1環状溝78gが形成される。第1環状溝78gは、第1突出部78fに外周側が開口するように凹んで概ね環状に形成される。本体部78aの外周部には、図5に示すように、装着部12g側に環状に突出する第2突出部78hが形成される。第2突出部78hの外周面には、ハンドル停止部70が装着される第2環状溝78iが形成される。第2環状溝78iは、第2突出部78hに外周側が開口するように凹んで概ね環状に形成される。第2環状溝78iは、周方向の一部に直線状に切り欠かれる切欠き部78jを有する。切欠き部78jは、後述する所定の回転位相Fに関連して形成される。切欠き部78jの径方向外側には後述する環状部材70aの径方向外側への移動を規制する規制突起78kが形成される。
<ハンドル制動部>
ハンドル制動部68は、図4、図5、及び図7に示すように、ハンドルの糸巻き取り方向WDとは逆方向RDへの回転に制動力を付与する。例えば、一方向ローラクラッチ66のわずかなフリクション等によってハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向(図7時計回り)RDに回転することがある。これを防ぐために、ハンドル制動部68が設けられる。
ハンドル制動部68は、弾性を有する金属バネ線材製のバネ部材68aによって構成される。バネ部材68aは、図4及び図7に示すように、湾曲部68bと、バネ掛け部68cと、を有する、湾曲部68bは、第1環状溝78gに摩擦係合可能に装着される。湾曲部68bは、図4において反時計回りに湾曲した後にバネ掛け部68cに接続される。バネ掛け部68cは、湾曲部68bの一端から径方向外側に折り曲げられた後に扁平S字状に折り曲げられる。バネ掛け部68cは、ハンドル停止部70の後述する停止部材70bに周方向に僅かに移動可能に引っ掛けられる。バネ掛け部68cは、ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると停止部材70bを押圧する第1押圧部68dと、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると停止部材70bを押圧する第2押圧部68eと、有する。これによって、バネ部材68aは、ハンドル14の回転方向に応じて、後述する停止部材70bを異なる方向に付勢する。なお、バネ掛け部を直線的に形成し、第1係合部及び第2係合部を扁平S字状に形成して、第1係合部及び第2係合部に、バネ掛け部によって押圧される第1被押圧部と第2被押圧部とを形成してもよい。
このような構成のハンドル制動部68では、バネ部材68aは、ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると、バネ部材68aは、湾曲部68bの直径が小さくなって締まる。これによって、第1環状溝78gに摩擦係合して回転抵抗が大きくなりハンドル14を制動する。逆に、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると、バネ部材68aは、湾曲部68bの直径が大きくなって緩み緩む。これによって、回転抵抗が小さくなりハンドル14は制動されない。
<ハンドル停止部>
ハンドル停止部70は、図7に示すように、ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転するときにのみ、ハンドル14を所定の回転位相Fで停止させる。所定の回転位相Fは、釣り竿を立てた時に、ハンドル14の下死点DPよりも手前側の位置である。図7において、ハンドル軸54の回転中心HCを通り、スプール軸16と平行な第2直線L2と所定の回転位相Fとがなす角度Aは、例えば、40度から140度の範囲である。第1実施形態では、図7において、角度Aは、例えば概ね70度である。
ハンドル停止部70は、弾性を有する環状部材70aと、停止部材70bと、を有する。環状部材70aは、第2環状溝78iに僅かに張力が発生するように装着される。環状部材70aは、例えば、合成ゴム製のOリングである。
環状部材70aが第2環状溝78iに装着されると、切欠き部78jでは、環状部材70aは直線的に配置される。したがって、環状部材70aは、第2環状溝78iに装着されると、直線部70cが形成され、D字状に配置される。直線部70cは、規制突起78kによって径方向外側への移動が規制される。
停止部材70bは、例えば合成樹脂製の板状部材である。停止部材70bは、所定の回転位相Fに対応して装着部12gに揺動可能に装着される。停止部材70bは、直線部70cに接触可能な接触位置と、直線部70cから離反する離反位置と、の間で揺動する。停止部材70bは、所定の回転位相Fよりも手前側から環状部材70aに接触し、環状部材70aを圧縮させることによって、ハンドル14を停止させる。
停止部材70bは、扁平五角形状の部材であり、周方向の両端の第1角部70d及び第2角部70eは丸められる。停止部材70bは、左ハンドルのとき、第1角部70dが第2角部70eよりも直線部70cに接近して配置されように、直線部70cに対して傾いて配置される。停止部材70bは、バネ部材68aによって、接触位置と離反位置とに揺動させられる。
停止部材70bの装着部12g側の面の周方向の中心部には、装着部12gに係合する揺動軸70fが設けられる。揺動軸70fは、装着部12gに設けられる支持部12iに揺動可能に支持される。停止部材70bの第1角部70dの揺動軸70f側には、バネ部材68aのバネ掛け部68cに係合する第1係合部70gが設けられる。停止部材70bの第2角部70eの揺動軸70f側には、バネ部材68aのバネ掛け部68cに係合する第2係合部70hが設けられる。第1係合部70g及び第2係合部70hは、バネ掛け部68cの第1押圧部68d及び第2押圧部68eが接触可能な溝で構成される。第1係合部70gの揺動軸70f側の壁面にバネ掛け部68cの第1押圧部68dが接触する。バネ部材68aを第1環状溝78gに装着した状態において、第1押圧部68dの回転中心HCからの径方向位置が、揺動軸70fの中心位置SPの径方向位置よりも径方向外側に配置される。また、第2押圧部68eの径方向位置は、揺動軸70fの中心位置SPの径方向位置よりも径方向外側に配置される。第1係合部70g及び第2係合部70hは、停止部材70bの保持部材78に対向する面に形成される。左ハンドルの場合は、第2角部70eよりも直線部70cに接近して配置された第1角部70dが、直線部70cを圧接可能である。また、第2係合部70hにバネ掛け部68cを係合させる。右ハンドルの場合には、逆に、第2角部70eが、第1角部70dよりも直線部70cに接近して配置され、直線部70cに圧接可能である。また、第1係合部70gにバネ掛け部68cを係合させる。
このような構成のハンドル停止部70では、ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると、バネ掛け部68cの第1押圧部68dが第2係合部70hの揺動軸70f側の壁面を押圧して、停止部材70bを図7反時計回りに付勢する。これによって、停止部材70bが接触位置に揺動し、第1角部70dが環状部材70aの直線部70cを押圧してハンドル14を停止させる。また、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると、バネ掛け部68cの第2押圧部68eが第2係合部70hの第2角部70e側の壁面を押圧して、停止部材70bを図7時計回りに付勢する。これによって、停止部材70bは離反位置に揺動し、第1角部70dが環状部材70aの直線部70cから離反し、ハンドル14を停止させることなく自由に回転させる。
<ロータ制動部>
ロータ制動部22は、図1及び図3に示すように、制動部35と、制動部35の制動力を調整操作するための制動レバー36と、制動レバー36により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部37と、を有する。
制動部35は、制動レバー36の先端が圧接されて制動される制動面38aを有する制動部本体38と、ロータ20と制動部本体38とをロータ20の回転方向に応じて連結・遮断する爪式のワンウェイクラッチ39とを有する。
制動部本体38は、ロータ20の円筒部20aの内周側にロータ20と同心に配置された筒状部材38bと、筒状部材38bの内周面に固定された制動円筒38cとを有する。
筒状部材38bは、リール本体12の取付部材12eにねじ込み固定された軸受止め輪12fに軸受50dによって回転自在に支持される。
ワンウェイクラッチ39は爪式のものであり、ロータ20が糸繰り出し方向に回転したときにのみ、ロータ20と、制動部本体38の筒状部材38bと、を連結し、ロータ20に連動して筒状部材38bを糸繰り出し方向に回転させる。したがって、ロータ20の糸巻き取り方向の回転は、筒状部材38bに伝達されない。
糸繰り出し方向にロータ20が回転するとワンウェイクラッチ39がオンし、筒状部材38bにロータ20の回転が伝達され、ロータ制動部22による制動操作が可能になる。
図1に示すように、制動レバー36は、第1軸Xと食い違う第2軸Y回りにリール本体12に揺動自在に支持される。制動レバー36は、竿装着部12cと離反する方向に付勢される。
制動レバー36は、図1に一点鎖線で示す所定制動位置と、制動解除位置より竿装着部12cに接近した二点鎖線で示す制動位置との間で揺動自在にリール本体12に取り付けられる。なお、制動レバー36は、通常は、図1に実線で示す制動解除位置と一点鎖線で示す所定制動位置とのいずれかに保持される。
<スピニングリールの動作>
釣りを行う場合、ベールアーム31を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール18の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻き取り時には、ハンドル14を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム31が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル14の回転力は、連結部62を介して外輪74にほとんど遊びがない状態で伝達される。外輪74が回転すると、凹部74aと第2突起部78cの隙間分遅れて外輪74の回転が保持部材78に伝達される。この結果、ローラ76が食い込み部74cにかみこんだ状態で保持部材78が回転し、一方向ローラクラッチ66が確実にクラッチオンする。一方向ローラクラッチ66がクラッチオンすると、ハンドル14の回転が、駆動軸40、駆動ギア42を介してピニオンギア44に伝達される。ピニオンギア44に伝達された回転力は、ピニオンギア44の前部44aを介してロータ20に伝達される。このときロータ20は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ39が作動せず、ロータ20の回転力は筒状部材38bには伝達されない。ピニオンギア44が回転すると、スプール軸16が前後方向に往復移動する。
制動レバー36を何も操作しなければ、制動レバー36は所定制動部37の作用により押圧され制動解除位置又は所定制動位置に配置される。
ロータ20を糸繰り出し方向に回転させて魚とやりとりする時には、制動レバー36を竿装着部12c側に引き込み操作して制動力を調整する。
このとき、ロータ20の糸繰り出し方向の回転がピニオンギア44、駆動ギア42を介して駆動軸40に伝達される。しかし、第1実施形態では、回転制御機構26がハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する一方向ローラクラッチ66を有する。このため駆動軸40が逆転しても、一方向ローラクラッチ66が瞬時にオフし、ハンドル14の糸巻き取り方向WDと逆方向RDの回転を瞬時に防止できる。
また、ハンドル14から手を離すと、ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転することがある。しかし、このとき、ハンドル制動部68のバネ部材68aの湾曲部68bが締まってハンドル14が制動される。さらに、ハンドル停止部70がハンドル14を所定の回転位相Fで停止させる。
ハンドル14を図2に示す左ハンドルから、図9に示す右ハンドルにスピニングリール10の仕様を変更する場合には、回転支持部64を蓋部材12dの装着部12gから取り外す。また、ハンドル制動部68のバネ部材68aを保持部材78の第1環状溝78gから取り外す。さらに、停止部材70bを蓋部材12dの装着部12gから取り外す。取り外したバネ部材68aを表裏を反転して保持部材78の第1環状溝78gに再度装着する。そして、保持部材78及び付勢部材80を回転支持部64から外し、前述したように、図6に示す状態から外輪74の表裏を反転して回転支持部64に装着する。次に、保持部材78を回転支持部64に戻して、付勢部材80を、ローラ76を挟んで反対側に配置する。これによって、一方向ローラクラッチ66が図8に示す状態になる。この状態で、リールボディ12aの装着部12gからカバー部材99を外し、取り外した停止部材70bをリールボディ12aの装着部12gの支持部12iに再度装着する。この装着時に、バネ部材68aのバネ掛け部68cを、停止部材70bの第1係合部70gに係合させる。この状態で、回転支持部64をリールボディ12aの装着部12gにねじ部材65によって固定する。これによって、図9に示す右ハンドルのハンドル非逆転のスピニングリール10が実現される。
最後に、カバー部材99を蓋部材12dの装着部12gに固定する。これによって、右ハンドル用の部材を製造することなく、左ハンドルと右ハンドルとで、回転制御機構26を共用できる。
また、ハンドル14の逆転を許容する仕様に変更する場合には、回転支持部64を装着部12gから外して回転制御機構26を外す。そして駆動軸40の連結軸部40aに直接係合可能なハンドル軸を用意すればよい。この場合、回転支持部64がハンドル軸を支持するように構成してもよい。
<第2実施形態>
図10から図14に示す第2実施形態のスピニングリール110では、主にリール本体112、ハンドル114から駆動軸140までの回転伝達経路、ハンドル制動部168、及びハンドル停止部170の構成が、第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と異なる構成について説明する。また、第1実施形態と同じ構成の部材については、第1実施形態と同じ符号を付す。第1実施形態と構成は異なるが同じ機能を有する部材については、下二桁が第1実施形態と同じ三桁の符号で示す。
<リール本体>
図11及び12に示すように、リール本体112の蓋部材112d及び図示しないリールボディは、第2実施形態の回転制御機構126を装着可能な、例えば円形の装着部112gを外側面に有する。リールボディの装着部112gは、図11に示すカバー部材199によって覆われる。カバー部材199は、第1実施形態と同様に、後述する回転支持部164を固定するねじ部材165と同じ仕様のねじ部材によって固定される。リール本体112は、第2実施形態のハンドル制動部168を構成するバネ部材195の湾曲部195aが摩擦係合する第1環状溝190aが形成された環状のバネ保持部材190を有する。バネ保持部材190は、蓋部材112dの軸受46aの装着用の外側に突出する筒部112k及び図示しないリールボディの軸受46b装着用の突出する筒部の外周面に着脱可能かつ回転不能に設けられる。
リール本体112は、バネ保持部材190の外周側に配置され、外周面に、第2実施形態のハンドル制動部168を構成する弾性リング197を装着可能な環状部材192を有する。環状部材192は、金属製の筒状部材を例えばプレス成形して形成される。環状部材192は装着部112gに着脱可能かつ回転不能に装着される。環状部材192は、図11に示すようにワッシャ形状の取り付け部192aと、取り付け部192aの外周部に形成される小径部192bと、小径部192bから拡径された大径部192cとを有する段付き筒状の金属製の部材である。取り付け部192aには、装着部112gに周方向に間隔を隔てて配置された複数(例えば3つ)の取り付け孔112iに嵌合する複数の取り付け突起192dが形成される。小径部192bの外周面には、弾性リング197を装着可能な第2環状溝192eが形成される。弾性リング197は、例えばOリングである。大径部192cには、ハンドル停止部170を構成する突出部170aが内周側に山形に突出して形成される。
装着部112gには、バネ保持部材190の外周側に配置された環状のシール溝112jが形成される。シール溝112jには、第2実施形態の回転支持部164と装着部112gとの隙間をシールする第1シール部材193が装着される。第1シール部材193は、例えばOリングである。
<ハンドル>
図10に示すように、ハンドル114は、ハンドルアーム152と、ハンドル軸154(図12参照)と、軸つば部材156と、を有する。ハンドルアーム152は、駆動軸140の径方向に延びる。ハンドルアーム152の先端には、第1実施形態と同様な形状のハンドル把手158が、駆動軸140と平行な軸回りに回転自在に装着される。ハンドルアーム152は、第1実施形態と異なり、ハンドル軸154に、折りたたみ位置と、操作位置とに揺動可能に連結される。軸つば部材156と第2実施形態の回転支持部164の間の隙間は第2シール部材157によってシールされる。第2シール部材157は、軸つば部材156に装着され、回転支持部164の内周面に接触する先細りのリップ157aを有する。第1シール部材193及び第2シール部材157によって、回転支持部164内に液体等の異物が進入するのを防止できる。
ハンドル軸154は、図12に示すように、リール本体112の側部で回転制御機構126に駆動軸140回りに回転自在に支持される。ハンドル軸154は、ハンドルアーム152に一体回転可能に連結される軸本体181と、支持軸182と、固定ボルト183と、間座部材184と、を有する。軸本体181は、先端にハンドルアーム152が揺動自在に装着され、基端に固定ボルト183がねじ込まれる雌ねじ部181aを有する。
支持軸182は、図10及び図12に示すように、軸本体181の外周側に配置され、固定ボルト183によって、軸本体181に一体回転可能に連結される。支持軸182は、回転支持部164内に軸方向に並べて配置された軸受155a及び軸受155bによって、回転支持部164に回転自在に支持される。軸受155aと軸受155bの間には位置決め用のカラー155dが配置される。支持軸182は、外周面182aと、内周面182bと、外周面に182aに外周面182aよりも大径に形成された円形の鍔部182cと、を有する。外周面182aは、矩形状に配置された4つの直線部182dと、隣り合う直線部182dをつなぐ4つの円弧部182eと、を有する。円弧部182eは、回転中心HCを中心とする円弧である。円弧部182eに軸受155a及び軸受155bが装着される。また、直線部182dに回転制御機構126の連結部162が一体回転可能に連結される。内周面182bは、角がC面取りされた矩形に形成される。内周面182bには、間座部材184が一体回転可能に連結される。
固定ボルト183は、間座部材184を介して、軸本体181を支持軸182に一体回転可能に締結する。また、固定ボルト183は、一方向ローラクラッチ166の内輪172を、ハンドル114に回転自在に支持する。固定ボルト183は、頭部183aと、ネジ軸部183bと、を有する。頭部183aは、工具係止部183cと、工具係止部183cよりも大径の支持部183dと、支持部よりも大径の押圧部183eと、を有する。工具係止部183cは、ドライバー又は六角棒レンチ等の工具を係止可能である。支持部183dは、内輪172を回転自在に支持する。押圧部183eは、間座部材184を支持軸182及び軸本体181に向けて押圧する。
間座部材184は、例えば、ポリアセタール等の合成樹脂製の部材である。間座部材184は、支持軸182と軸本体181とを一体回転可能に連結するとともに、固定ボルト183を緩み止めするように構成される。間座部材184は、支持軸182と軸本体181の間に配置される。間座部材184は、固定ボルト183の押圧部183eによって押圧され、軸本体181を、支持軸182に一体回転可能に連結する。間座部材184は、図10に示すように、支持軸182の鍔部182c側の端面に接触する円形部184aと、支持軸182の内周面182bに嵌合する矩形部184bと、固定ボルト183のネジ軸部183bが通過可能な貫通孔184cと、矩形部184bの一つの角部から軸方向に延びる延出部184dと、を有する。延出部184dは、支持軸182の内周面182bと軸本体181の外周面に係合する。延出部184dは、支持軸182の矩形の内周面182bと軸本体181の矩形の外周面との隙間を埋めるように構成される。これによって、両者のがたつきを防止できる。この結果、延出部184dは、固定ボルト183を緩み止めする。
<回転制御機構>
回転制御機構126は、ハンドル114と駆動軸140の間に設けられる。回転制御機構126は、図10から図12に示すように、連結部162と、回転支持部164と、一方向ローラクラッチ166と、ハンドル制動部168と、ハンドル停止部170と、を有する。
<連結部>
連結部162は、駆動軸140及びハンドル軸154の一方に一体回転可能に設けられる。連結部162は、一方向ローラクラッチ166の後述する外輪74に対して一体回転可能である。図10及び図12に示すように、第2実施形態では、連結部162は、ハンドル軸154に一体回転可能に係合し、ハンドル軸154と外輪174とを一体回転可能に連結する。連結部162は、支持軸182一体回転可能に連結される円板部162aと、少なくとも一つの第1突起部162bと、円板部162aの中心に形成された非円形孔162cを有する。非円形孔162cは、第2実施形態では、例えば矩形に形成される、非円形孔162cは、支持軸182の直線部182dに一体回転可能に係合する。円板部162aは、軸受155bと、支持軸182の鍔部182cとの間に配置される。第1突起部162bは、円板部162aの外周部に、外輪74の凹部74aに係合するように、駆動軸140の軸方向に突出する。第2実施形態でも、第1突起部62bは、周方向に間隔を隔てて複数(例えば6つ)設けられる。第1突起部162bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みよりも短い。第2実施形態でも、第1突起部162bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みの半分の長さよりもわずかに短い。
<回転支持部>
回転支持部164は、図10及び図12に示すように、リール本体112の図示しないリールボディ及び蓋部材112dのそれぞれの装着部112gのいずれかに固定される。回転支持部164は、ハンドル軸154を回転自在に支持する。回転支持部164は、一方向ローラクラッチ166を収容する有底筒状の収容部164aと、収容部164aの内周部から筒状に突出する軸受装着部164bと、を有する。収容部64aの内周面には、後述する保持部材178を位置決めするための位置決め用のわずかな段差164c(図12参照)が形成される。収容部164aの蓋部材112d側の外周面には、周方向に間隔を隔てて複数(例えば3つ)径方向外側に延びる固定耳部164d(図10参照)が形成される。この固定耳部164dを貫通して、装着部112gのねじ穴112hにねじ込まれる3本のねじ部材165によって、回転支持部164は、蓋部材112d又はリールボディに固定される。軸受装着部164bの内周面には、軸受155a及び軸受155bが軸方向に位置決めされた状態で装着される。
<一方向ローラクラッチ>
一方向ローラクラッチ166は、図11から図13に示すように、内輪172及び保持部材178を除いて第1実施形態と同じ構成である。一方向ローラクラッチ166は、ハンドル114の糸巻き取り方向WD(図13参照)の回転のみを駆動軸140に伝達する。一方向ローラクラッチ166は、回転支持部164内に収容される。一方向ローラクラッチ166は、内輪172と、外輪74と、複数(例えば6つ)のローラ76と、保持部材178(図11及び図12参照)と、少なくとも一つの付勢部材80と、を有する。付勢部材80の数は、ローラ76の数と同じか、又はローラ76の数よりも少なくてもよい。第2実施形態では、付勢部材80は、例えばコイルバネである。付勢部材80は、ローラ76の数の半分の数(例えば3つ)設けられる。
内輪172は、金属製の中空の段付き円筒コロ部材である。内輪172は、駆動軸140及びハンドル114の一方に一体回転可能に設けられる。第2実施形態では、内輪172は、駆動軸140に一体回転可能かつ着脱可能に設けられる。内輪172は、図11及び図12に示すように、駆動軸140側の第1端に駆動軸140の両端に形成された非円形の連結孔部140aに一体回転可能に連結される非円形断面の連結筒部172a(図12参照)を有する。内輪172は、ハンドル軸154側の第2端に軸受155cを装着可能な円形の装着孔部172bを有する。内輪172は、固定ボルト183の支持部183dに軸受155cを介して回転自在に支持される。内輪172と駆動軸140を支持する軸受46aの間には、ワッシャ198が装着される。
保持部材178は、ローラ76を周方向に間隔を隔てて配置する。保持部材178は、回転支持部164の収容部164aの内周面に回転自在に装着される。保持部材178の本体部78a、保持部78b、及び第2突起部78c等の保持部材178のハンドル114側の面の構成は第1実施形態と同様であるので、図11に符号を付してその説明を省略する。図14に示すように、保持部材178の装着部112g側の面には、ハンドル制動部168の後述する爪部材194を揺動自在に支持するための揺動軸178mが回転中心HCと平行に突出して形成される。保持部材178の揺動軸178mの両側には、爪部材194の揺動範囲を規制する1対の規制突起178nが形成される。一方向ローラクラッチ166の外輪74、複数のローラ76、及び付勢部材80は、第1実施形態と実質的に同じ構成であるので説明を省略する。
<ハンドル制動部>
ハンドル制動部168は、図11、図12及び図14に示すように、ハンドル14の糸巻き取り方向WDとは逆方向RDへの回転に制動力を付与する。例えば、一方向ローラクラッチ166のわずかなフリクション等によってハンドル114が糸巻き取り方向WDと逆方向(図14反時計回り)RDに回転することがある。これを防ぐために、ハンドル制動部168が設けられる。なお、第1実施形態でもハンドル114が後方から見てリール本体212に左側に配置される左ハンドルの場合を説明する。
ハンドル制動部168は、爪部材194と、バネ部材195と、制動部材196と、弾性リング197と、を有する。爪部材194は、保持部材178の揺動軸178mに回転中心HCと平行な軸回りに揺動自在に装着される。爪部材194は、制動部材196にかみ合う図14に実線で示す係合位置と、制動部材196から離反する図14に破線で示す離反位置との範囲で揺動する。爪部材194は、揺動軸178mに装着される支持孔194aと、爪部194bと、規制部194cと、バネ掛け孔194dと、を有する。爪部194bは、支持孔194aの形成部分から先端に延び、制動部材196に係合可能である。爪部194bは、先端に設けられ鋭角的に形成される。爪部194bは、一対の規制突起178nの一方(図14左側)に接触する。これによって、爪部材194の図14の反時計回りの揺動範囲が規制される。規制部194cは、支持孔194aを挟んで爪部194bと反対側に延びており、他方の規制突起178nに接触する。規制部194cによって、爪部材194の図14時計回り揺動範囲が規制される。このように爪部材194の揺動範囲を規制することによって、高速巻取時に爪部材194が揺動軸178mから外れにくくなる。バネ掛け孔194dは、爪部194bに長円形に形成される。
第2実施形態では、バネ部材195は、制動用の部材ではなく、ハンドル114が糸巻き取り方向WDに回転したとき、爪部材194を係合位置に向けて付勢する付勢部材である。また、バネ部材195は、ハンドル114が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転したとき、爪部材194を離反位置に向けて付勢する。図11、図12及び図14に示すように、バネ部材195は、湾曲部195aと、係止部195bと、を有する。なお、図14では、断面にはバネ部材195は表れないため、バネ部材195を二点鎖線で示す。湾曲部195aは、第1環状溝190aに摩擦係合可能に装着される。湾曲部195aは、図14において反時計回りに湾曲した後に外周側に折り曲げられる。湾曲部195aは、ハンドル114が糸巻き取り方向WDに回転すると緩み、ハンドル114が逆方向RDに回転すると締まる。湾曲部195aが締まると、係止部195bを引っ張り、爪部材194を揺動軸178mの図14の時計回りに付勢し、爪部材194を爪部材194を係合位置に揺動させる。湾曲部195aはさらに回転中心HCと平行に保持部材178側に折り曲げられ、折り曲げられた部分が、係止部195bを構成する。係止部195bは、バネ掛け孔194dに引っ掛けられる。
このような構成のハンドル制動部168では、ハンドル114が逆方向RDに回転すると、湾曲部195aが締まり、係止部195bを引っ張る。これによって、爪部材194の先端が係止部195bによって付勢されて径方向外側に揺動する。この結果、爪部材194の先端が制動部材196の内歯196aにかみ合い、制動部材196を逆方向RDに回転させる。制動部材196は、弾性リング197によってリール本体112の環状部材192と摩擦係合する。このため、制動部材196によって、爪部材194及び保持部材178を介してハンドル114の逆方向RDの回転が制動される。ハンドル114が糸巻き取り方向に方向RDに回転し、湾曲部195aが緩むと、爪部材194は離反位置に揺動する。また、湾曲部195aが緩むので、ハンドル114の回転に対する抵抗は発生しない。
制動部材196は、リール本体112に駆動軸140回りに回転自在に装着される金属製のリング状の部材である。制動部材196は、係合位置にある爪部材194の爪部194bがかみ合う複数の内歯196aを有する。内歯196aは、周方向の中心位置CP1と回転中心HCとを結ぶ第3直線L3に対して線対称な形状を有する。これによって、ハンドル114をリール本体112の左右のいずれに装着しても制動部材196を使用できる。制動部材196は、リール本体112に含まれる環状部材192の大径部192cに回転可能に装着される。制動部材196は、第2環状溝192eに装着された弾性リング197を圧縮した状態で環状部材192に装着される。したがって、制動部材196は、弾性リング197によって環状部材192に摩擦係合される。
このような構成のハンドル制動部168では、ハンドル114が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると、バネ部材195の湾曲部195aの直径が大きくなって緩む。これによって、係止部195bが爪部材194を係合位置に向けて付勢し、爪部材194が制動部材196の内歯196aにかみ合う。爪部材194が内歯196aにかみ合うと、リール本体112の環状部材192に摩擦係合された制動部材196が逆方向RDに制動されながら回転し、ハンドル114の糸巻取方向と逆方向RDの回転が制動される。逆に、ハンドル14が糸巻き取り方向WDに回転すると、バネ部材195の湾曲部68bの直径が小さくなって締まる。これによって、爪部材194は離反位置に向けて付勢される。このためハンドル114が糸巻き取り方向WDに回転しても制動部材196は回転せず、かつ、糸巻き取り方向WD回転時に遠心力が爪部材194に作用しても、爪部材194が係合位置に移動しにくい。
<ハンドル停止部>
ハンドル停止部170は、図11、図12及び図14に示すように、ハンドル114が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転するときにのみ、ハンドル114を所定の回転位相Fで停止させる。所定の回転位相Fは、釣り竿を立てた時に、ハンドル14の下死点DPよりも手前側の位置である。図14において、ハンドル軸54の回転中心HCを通り、スプール軸16と平行な第2直線L2と所定の回転位相Fとがなす角度Aは、例えば、40度から140度の範囲である。第1実施形態では、図14において、角度Aは、例えば概ね70度である。
ハンドル停止部170は、爪部材194と、リール本体112の環状部材192に設けられる突出部170aと、を有する。突出部170aは、内歯196aと同じ周方向長さを有し、内歯196aと概ね同形状に突出する。突出部170aは、爪部材194の爪部194bがかみ合い可能である。突出部170aは、周方向の中心位置CP2と回転中心HCとを結ぶ第4直線L4に対し線対称な形状を有する。これによって、ハンドル114をリール本体112の左右のいずれに装着しても環状部材192を使用できる。したがって、爪部材194の爪部194bは、内歯196a及び突出部170aにかみ合い可能な位置に設けられる。制動中に保持部材178が逆方向RDに回転し、爪部材194の爪部194bが突出部170aにかみ合うと、ハンドル114の逆方向RDの回転が停止する。
このような構成のハンドル停止部170では、ハンドル制動部168の構成でもある爪部材194を用いてハンドル114の逆方向RDの回転を停止するので、ハンドル停止部170の構成が簡素である。
<ハンドル制御機構の動作>
第2実施形態でも、ロータ20を糸繰り出し方向に回転させて魚とやりとりする時には、制動レバー36を竿装着部12c側に引き込み操作して制動力を調整する。
このとき、ロータ20の糸繰り出し方向の回転がピニオンギア44、駆動ギア42を介して駆動軸140に伝達される。しかし、第2実施形態でも、回転制御機構126がハンドル114の糸巻き取り方向WDの回転のみを駆動軸40に伝達する一方向ローラクラッチ166を有する。このため駆動軸140が逆転しても、一方向ローラクラッチ166が瞬時にオフし、ハンドル114の糸巻き取り方向WDと逆方向RDの回転を瞬時に防止できる。
また、ハンドル114から手を離すと、ハンドル114が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転することがある。しかし、このとき、ハンドル制動部168の爪部材194がバネ部材195によって係合位置に付勢され、制動部材196が逆方向RDに回転し、ハンドル114がハンドル制動部168によって制動される。さらに、爪部材194が突出部170aに当接すると、ハンドル停止部170がハンドル114を所定の回転位相Fで停止させる。
ハンドル14を図12に示す左ハンドルから右ハンドルに、スピニングリール110の仕様を変更する場合には、回転支持部164を蓋部材112dの装着部112gから取り外す。また、ハンドル制動部168のバネ部材195をバネ保持部材190の第1環状溝190aから取り外す。さらに、弾性リング197を装着した状態で環状部材192を蓋部材112dの装着部112gから取り外す。取り外したバネ部材195は、左ハンドル専用である。右ハンドル用のバネ部材295は、図11に示すように、湾曲部295aは同形状であるが、係止部295bは湾曲部295aから逆方向に折り曲げられる。この右ハンドル用のバネ部材295をバネ保持部材190に装着する。そして、保持部材178を回転支持部164から外し、図13に示す状態から外輪174の表裏を反転して回転支持部164に装着する。次に、保持部材178を回転支持部164に戻して、付勢部材180を、ローラ176を挟んで反対側に配置する。この状態で、リールボディの装着部112gからカバー部材199を外し、取り外したバネ保持部材190及び環状部材192をリールボディ側の装着部112gに再度装着する。この装着時に、バネ部材295の係止部295bを、爪部材194のバネ掛け孔194dに係合させる。この状態で、回転支持部164をリールボディの装着部112gにねじ部材165によって固定する。これによって、ハンドル非逆転の右ハンドルのスピニングリール110が実現される。
最後に、カバー部材199を蓋部材112dの装着部112gに固定する。これによって、右ハンドル用のバネ部材だけを製造するだけで、左ハンドルと右ハンドルとで、回転制御機構126を共用できる。
また、ハンドル114の逆転を許容する仕様に変更する場合には、回転支持部164を装着部112gから外して回転制御機構126を外す。そして駆動軸140の連結孔部140aに直接係合可能なハンドル軸を用意すればよい。この場合、回転支持部64がハンドル軸を支持するように構成してもよい。
<特徴>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)スピニングリール10は、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールである。スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、回転伝達機構24と、回転制御機構26と、を備える。ハンドル14は、リール本体12の側部に回転可能に設けられる。スプール軸16は、リール本体12に前後移動自在に設けられる。糸巻き用のスプール18は、スプール軸16の前部に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、スプール18に釣り糸を巻き付け可能である。回転伝達機構24は、ハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転伝達機構24は、駆動軸40と、駆動ギア42と、ピニオンギア44と、を含む。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。ピニオンギア44は、スプール軸16回りに回転自在に設けられ、駆動ギア42に噛み合う。回転制御機構26は、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する。回転制御機構26は、ハンドル制動部68を有する。ハンドル制動部68は、ハンドル14の糸巻き取り方向WDとは逆方向RDへの回転に制動力を付与する。
このスピニングリール10では、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると、回転制御機構26及び回転伝達機構24を介してハンドル14の回転がロータ20に伝達され、ロータ20が糸巻き取り方向に回転する。ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると、その回転がハンドル制動部68によって制動される。このため、ハンドル14が、ロータ20の糸繰り出し方向への回転に伴って、移動しないようになる。
(B)回転制御機構26は、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する一方向ローラクラッチ66を有してもよい。この場合には、ハンドル14の糸巻き取り方向WDと逆方向RDの回転が駆動軸40に伝達されなくなり、ハンドル14の糸巻き取り方向WDと逆方向RDの回転を確実に制動できる。
(C)回転制御機構26は、ハンドル14の糸巻き取り方向WDと逆方向RDの回転を所定の回転位相Fで停止させるハンドル停止部70をさらに有してもよい。この場合には、ハンドル14が所定の回転位相Fで停止する。
(D)ハンドル制動部68は、回転制御機構26とリール本体12との間に設けられるバネ部材68aであってもよい。この場合には、バネ部材68aによってハンドル制動部68を簡素に構成できる。
(E)バネ部材68aは、金属バネ線材製であってもよい。この場合には、金属バネ線材を加工することによって、ハンドル制動部68をさらに簡素に構成できる。
(F)バネ部材68aは、湾曲部68bとバネ掛け部68cとを有してもよい。湾曲部68bは、回転制御機構26及びリール本体12の一方に摩擦係合しかつハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると締まり、糸巻き取り方向に回転すると緩む。バネ掛け部68cは、湾曲部68bから折り曲げられて回転制御機構26及びリール本体12の他方に係止される。この場合には、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると、湾曲部68bが緩んでハンドル14が制動されない。ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると、湾曲部68bが締まって回転制御機構26とリール本体12の一方に摩擦係合し、ハンドル14が制動される。ここでは、ハンドル14の回転方向に応じてハンドル14を制動できる。
(G)一方向ローラクラッチ166は、内輪172と、外輪174と、複数のローラ76と、保持部材178と、有してもよい。内輪172は、駆動軸140及びハンドル114の一方に一体回転可能に設けられてもよい。外輪174は、駆動軸140及びハンドル114の他方に一体回転可能に設けられてもよい。複数のローラ76は、内輪172と外輪174の間に周方向に間隔を隔てて配置され、回転を伝達する伝達位置と回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能であってもよい。保持部材178は、ローラ76を周方向に間隔を隔てて配置する。この場合には、内輪172からハンドル114の糸巻き取り方向WDと逆方向RDの回転が外輪174(又は内輪)から駆動軸140に伝達されなくなる。
(H)一方向ローラクラッチ166は、内輪172が駆動軸140に一体回転可能に設けられ、外輪174がハンドル114に一体回転可能に設けられてもよい。ハンドル制動部168は、爪部材194と、バネ部材195と、リング状の制動部材196と、弾性リング197と、を有してもよい。爪部材194は、保持部材178に揺動自在に装着される。バネ部材195は、湾曲部195aと、係止部195bと、を有してもよい。湾曲部195aは、リール本体112に駆動軸140回りに回動可能に摩擦係合し、かつハンドル114が糸巻き取り方向WDに回転すると緩み、糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると締まってもよい。係止部195bは、湾曲部195aの一端に設けられ、爪部材194の先端に引っ掛けられる。制動部材196は、リール本体112に駆動軸140回りに回転自在に装着され、爪部材194の先端がかみ合う複数の内歯196aを有してもよい。弾性リング197は、リール本体112と制動部材196の間に配置され、制動部材196をリール本体112に摩擦係合させてもよい。
この場合には、ハンドル114が逆方向RDに回転すると、保持部材187がハンドル114と連動して逆方向RDに回転する。保持部材178が逆方向RDに回転すると、バネ部材195の湾曲部195aが締まり、係止部195bが爪部材194を引っ張る。これによって、爪部材194の先端が係止部195bによって付勢されて径方向外側に揺動する。この結果、爪部材194の先端が制動部材196の内歯196aにかみ合い、制動部材196を逆方向RDに回転させる。制動部材196は弾性リング197によってリール本体112の環状部材192と摩擦係合するため、制動部材196によって、爪部材194及び保持部材178を介してハンドル114の逆方向RDの回転が制動される。
また、ハンドル114が糸巻き取り方向WDに回転すると湾曲部195aが緩み、係止部195bが爪部材194の先端を径方向内側に揺動させる。これによって、爪部材194は内歯196aから外れて、ハンドル114は制動されない。ここでは、ハンドル114の回転方向に応じてハンドル114を確実に制動できる。また、弾性リング197によって制動部材196とリール本体112とを摩擦係合しているので、摩擦力が安定する。
(I)リール本体112は、バネ部材195の湾曲部195aが摩擦係合する第1環状溝190aが形成された環状のバネ保持部材190を有してもよい。この場合には、環状のバネ保持部材190によって、バネ部材195を保持できるので、リール本体112のその他の構成が簡素である。
(J)リール本体112は、バネ保持部材190の外周側に配置され、外周面に弾性リング197を装着可能な第2環状溝192eが形成された環状部材192を有してもよい。この場合には、環状部材192に弾性リング197が装着されるので、リール本体112のその他の構成が簡素である。
(K)回転制御機構126は、ハンドル114の糸巻き取り方向WDと逆方向RDへの回転を所定の回転位相Fで停止させるハンドル停止部170をさらに有してもよい。ハンドル停止部170は、爪部材194に接触可能に環状部材192に内周側に突出して形成される突出部170aを有してもよい。この場合には、保持部材178の回転によって制動部材196の内歯196aにかみ合って回転する爪部材194が突出部170aに接触すると保持部材178とともにハンドル114の回転が停止する。
(L)リール本体112は、内部に機構収納空間を有するリールボディと、リールボディを閉塞する蓋部材112dと、を有してもよい。バネ保持部材190及び環状部材192は、リールボディ及び蓋部材112dのいずれにも外側から着脱可能かつ回転不能に装着可能であってもよい。この場合には、一方向ローラクラッチ116、バネ保持部材190、環状部材192などを右ハンドルと左ハンドルとで共用できる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)第1実施形態では、ハンドル制動部68を金属バネ線材製であったが、本発明はこれに限定されない。合成ゴムなどの弾性体を回転制御機構に接触及び離反可能に配置し、ハンドル14が糸巻き取り方向WDと逆方向RDに回転すると弾性体が回転制御機構に接触するようにしてもよい。この場合、弾性体を接触及び離反させる制御部材として、上記実施形態のバネ部材68aを用いてもよい。
(b)第1実施形態では、回転制御機構26を構成する保持部材78にハンドル制動部68のバネ部材68aの湾曲部68bを配置したが、湾曲部をリール本体に配置してもよい。この場合、バネ掛け部を保持部材に配置すればよい。
(c)第2実施形態では、爪部材194に支持孔194aを設け、保持部材178に揺動軸178mを設けたが、逆に保持部材に円形の凹部を設け、爪部材に凹部に嵌合する軸部を設けてもよい。
(d)第2実施形態では、バネ部材195を右ハンドル用と左ハンドル用とで別の構造にしたが、係止部を径方向に折り曲げることによって、右ハンドルと左ハンドルとでバネ部材を共用できる。
10、110 スピニングリール
12、112 リール本体
14、114 ハンドル
16 スプール軸
18 スプール
20 ロータ
24 回転伝達機構
26、126 回転制御機構
40、140 駆動軸
42 駆動ギア
44 ピニオンギア
66、166 一方向ローラクラッチ
68、168 ハンドル制動部
68a バネ部材
68b 湾曲部
68c バネ掛け部
70、170 ハンドル停止部
72、172 内輪
74,174 外輪
76 ローラ
78,178 保持部材
170a 突出部
190 バネ保持部材
190 第1環状溝
192 環状部材
192e 第2環状溝
194 爪部材
194a 湾曲部
194b 係止部
195 バネ部材
195a 湾曲部
195b 係止部
196 制動部材
196a 内歯
197 弾性リング

Claims (12)

  1. 釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、
    リール本体と、
    前記リール本体の側部に回転可能に設けられるハンドルと、
    前記リール本体に前後移動自在に設けられるスプール軸と、
    前記スプール軸の前部に設けられる糸巻き用のスプールと、
    前記リール本体に前記スプール軸回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、前記スプールに前記釣り糸を巻き付け可能なロータと、
    前記スプール軸と食い違う軸回りに前記リール本体に回転自在に設けられる駆動軸と、
    前記駆動軸に一体回転可能に設けられる駆動ギアと、前記スプール軸回りに回転自在に設けられ、前記駆動ギアに噛み合うピニオンギアと、を含み、前記ハンドルの回転を前記ロータに伝達する回転伝達機構と、
    前記ハンドルと前記駆動軸の間に設けられ、前記ハンドルの前記糸巻き取り方向の回転のみを前記駆動軸に伝達する回転制御機構と、を備え、
    前記回転制御機構は、前記ハンドルの糸巻き取り方向と逆方向への回転に制動力を付与するハンドル制動部を有する、スピニングリール。
  2. 前記回転制御機構は、前記ハンドルの前記糸巻き取り方向の回転のみを前記駆動軸に伝達する一方向ローラクラッチを有する、請求項1に記載のスピニングリール。
  3. 前記回転制御機構は、前記ハンドルの糸巻き取り方向と逆方向への回転を所定の回転位相で停止させるハンドル停止部をさらに有する、請求項1又は2に記載のスピニングリール。
  4. 前記ハンドル制動部は、前記回転制御機構と前記リール本体との間に設けられるバネ部材である、請求項1から3のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  5. 前記バネ部材は、金属バネ線材製である、請求項4に記載のスピニングリール。
  6. 前記バネ部材は、前記回転制御機構及び前記リール本体の一方に摩擦係合しかつ前記ハンドルが前記糸巻き取り方向と逆方向に回転すると締まり、前記糸巻き取り方向に回転すると緩む湾曲部と、
    前記湾曲部から折り曲げられて前記回転制御機構及び前記リール本体の他方に係止されるバネ掛け部と、を有する、請求項5に記載のスピニングリール。
  7. 前記一方向ローラクラッチは、
    前記駆動軸及び前記ハンドルの一方に一体回転可能に設けられる内輪と、
    前記駆動軸及び前記ハンドルの他方に一体回転可能に設けられる外輪と、
    前記内輪と前記外輪の間に周方向に間隔を隔てて配置され、前記回転を伝達する伝達位置と前記回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能な複数のローラと、
    前記ローラを前記周方向に間隔を隔てて配置する保持部材と、
    を有する、請求項2に記載のスピニングリール。
  8. 前記一方向ローラクラッチは、前記内輪が前記駆動軸に一体回転可能に設けられ、前記外輪が前記ハンドルに一体回転可能に設けられ、
    前記ハンドル制動部は、
    前記保持部材に揺動自在に装着された爪部材と、
    前記リール本体に前記ハンドルの回転中心回りに回動可能に摩擦係合し、かつ前記ハンドルが前記糸巻き取り方向に回転すると緩み、前記糸巻き取り方向と逆方向に回転すると締まる湾曲部と、前記湾曲部の一端に設けられ、前記爪部材の先端に引っ掛けられる係止部と、を有するバネ部材と、
    前記リール本体に前記駆動軸回りに回転自在に装着され、爪部材の先端がかみ合う複数の内歯を有するリング状の制動部材と、
    前記リール本体と前記制動部材の間に配置され、前記制動部材を前記リール本体に摩擦係合させる弾性リングと、を有する、請求項7に記載のスピニングリール。
  9. 前記リール本体は、前記バネ部材の前記円弧部が摩擦係合する第1環状溝が形成された環状のバネ保持部材を有する、請求項8に記載のスピニングリール。
  10. 前記リール本体は、前記バネ保持部材の外周側に配置され、外周面に前記弾性リングを装着可能な第2環状溝が形成された環状部材を有する、請求項9に記載のスピニングリール。
  11. 前記回転制御機構は、前記ハンドルの前記糸巻き取り方向と逆方向の回転を所定の回転位相で停止させるハンドル停止部をさらに有し、
    前記ハンドル停止部は、前記爪部材に接触可能に前記環状部材に内周側に突出して形成される突出部を有する、請求項10に記載のスピニングリール。
  12. 前記リール本体は、
    内部に機構収納空間を有するリールボディと、
    前記リールボディを閉塞する蓋部材と、を有し、
    前記バネ保持部材及び前記環状部材は、前記リールボディ及び前記蓋部材のいずれにも外側から着脱可能かつ回転不能に装着可能である、請求項10又は11に記載のスピニングリール。
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