JP2016147792A - ガラス基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐酸性および強度が高く、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能であるガラス基板を提供すること。
【解決手段】第一の基板表面を有し、ケイ素と、アルカリ金属と、アルカリ土類金属と、酸素と、を含み、ガラス転移温度が640℃以上であり、前記第一の基板表面から500nm以上5000nm以下のいずれかの深さにおける第一の水素イオン濃度をX[ppm]とし、前記第一の基板表面から40nm以上60nm以下のいずれかの深さにおける第二の水素イオン濃度をY[ppm]とした場合、Y/Xが3.0以上であって、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量が0.5mg/cm以下であり、ビッカース硬度Hvが500以上である、ガラス基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス基板に関する。
太陽電池では、ガラス基板に光電変換層として半導体の膜が形成される。
太陽電池に用いられる半導体として、例えば、カルコパイライト結晶構造を持つ11−13族化合物半導体および11−16族化合物半導体、並びに立方晶系の12−16族化合物半導体あるいは六方晶系の12−16族化合物半導体等が挙げられる。これらの化合物半導体は、可視から近赤外の波長範囲の光に対して大きな吸収係数を有している。そのため、これらの化合物半導体は、薄膜太陽電池の効率を向上させる材料として期待されている。代表的な例として、Cu(In,Ga)Se(以下、CIGSと称する)が挙げられる。
例えば、特許文献1には、CIGS層を備えたCIGS型の太陽電池において、ナトリウム(Na)のようなアルカリ金属がCIGS層に存在することで、キャリア濃度が向上し、エネルギー変換効率が向上する旨が記載されている。さらに、特許文献1によれば、1種以上のアルカリ金属を含むガラス基板を用い、CIGS層とガラス基板との間にモリブデン(Mo)およびタングステン(W)を含む裏面電極層を設けることで、ガラス基板からCIGS層へアルカリ金属を拡散させることができる旨が記載されている。
特許文献2に記載されているように、ガラス基板上に化合物半導体層を形成する場合、500〜600℃程度の熱処理工程が必要とされる。
特許文献3にも発電効率の良い太陽電池を作製するには、より高温での熱処理が好ましく、ガラス基板には高温の熱処理に耐え得ることが要求される旨が記載されている。
国際公開第2011/158841号 特開2014−97916号公報 国際公開第2013/111749号
フロート法においては、徐冷工程においてガラス基板をロール搬送する際、ロールによるガラス基板表面へのキズを防止するために、温度の高いガラス板にSOガス(亜硫酸ガス)を大気中で吹き付けて、ガラスの成分と反応させてガラス表面に硫酸塩を析出させて保護する方法を用いてもよい。硫酸塩としては、例えば、Na塩、K塩、Ca塩、Sr塩、およびBa塩等が挙げられる。ガラス基板の表面には、通常、これらの塩の複合物が析出される。
SO吹付処理(以下、SO処理と称する。)は、板状に成形されたガラス基板の第一の面側からSOガスを吹き付ける処理である。第一の面は、搬送用ローラと接する面である。SO処理は、第一の面だけに実施されてもよいし、さらにその他の面に対して実施されてもよい。ガラス基板の表面にSOガスを吹き付けると、NaやKなどのアルカリ金属の硫酸塩や、アルカリ土類金属の硫酸塩を含む保護膜が形成される。ガラス基板の表面に保護膜を形成することで、搬送時にキズが付き難くなる。
特許文献2および3で記載されているように、ガラス基板上に化合物半導体層を形成する場合、500〜600℃程度かそれ以上の熱処理工程が必要であり、一般的なソーダライムガラスに比べて高温で変形し難いガラス基板が必要である。
ガラスの成分中で、NaやKなどのアルカリ金属酸化物と、アルカリ土類金属酸化物との存在比は、ソーダライムガラスではアルカリ金属酸化物の方が多い、または同等であるのに対して、特許文献2および3で記載されているガラスでは、アルカリ土類金属酸化物の存在比が多くなる特徴がある。これは、アルカリ金属酸化物に対して、アルカリ土類金属酸化物が多い方が一般的にはガラス転移温度が高くなり、ガラスがより高温まで変形しなくなることによる。
SO処理で生成した硫酸塩を含む保護膜は、基板表面のキズを付き難くするが、CIGS型太陽電池用のガラス基板はガラス成分としてアルカリ土類金属酸化物が多く、析出する硫酸塩もアルカリ土類金属硫酸塩が相対的に多くなる傾向がある。ところが、アルカリ土類金属硫酸塩、特にBaSOは水洗浄等で除去し難い。例えば、特許文献2では、硫酸塩保護膜を洗浄除去し易くするため、ガラス基板に含まれる酸化物の質量比SrO/BaOを1以上に規定することが提案されている。特許文献2によれば、このような質量比に規定することで、BaSOと比較して易水溶性のSrSOが優先的に析出し易くなり、製品出荷の前に、水洗浄等により硫酸塩保護膜を除去し易くなる旨が記載されている。
しかし、SrSOは、BaSOに比べれば水に溶け易いかもしれないが、太陽電池の高効率化等に伴い、より精度良く基板表面の硫酸塩保護膜を除去したいという要望がある。
また、太陽電池の製造工程におけるガラス基板の搬送時や、太陽電池製造後の使用環境でガラス基板が割れると、歩留の低下や不良品率の増加に繋がるため、ガラス表面の強度が高いガラス基板が望まれている。加えて、太陽電池は屋外で使用されるので、長期間の使用に耐え得る、ガラス表面の耐酸性の高いガラス基板が望まれている。
ガラスの強度を向上させたり、ガラスの耐酸性を向上させたりするには、ガラス基板自体の組成を調整すれば良い。しかし、前記したように、CIGS太陽電池用基板として用いるためにはCIGS層へアルカリ金属を拡散させ、500〜600℃程度かそれ以上の熱処理工程でも変形し難い基板であることが必要である。従って、ガラス表面の耐酸性および強度が高く、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能であるという条件を同時に満たすガラス基板が求められている。
本発明の目的は、ガラス表面の耐酸性および強度が高く、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能なガラス基板を提供することである。
本発明の一態様によれば、第一の基板表面を有し、ケイ素と、アルカリ金属と、アルカリ土類金属と、酸素と、を含み、ガラス転移温度が640℃以上であり、前記第一の基板表面から500nm以上5000nm以下のいずれかの深さにおける第一の水素イオン濃度をX[ppm]とし、前記第一の基板表面から40nm以上60nm以下のいずれかの深さにおける第二の水素イオン濃度をY[ppm]とした場合、水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上であって、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量が0.5mg/cm以下であり、ビッカース硬度Hvが500以上である、ガラス基板が提供される。
前述の本発明の一態様によれば、耐酸性および強度が高く、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能なガラス基板を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るガラス基板の断面概略図である。 本発明の一実施形態に係るガラス基板の製造方法における想定メカニズムを説明する概念図である。 実施例に係るガラス基板の27Al−MAS NMRスペクトルを示す図である。
本発明の一実施形態に係る態様を以下に説明する。
図1には、本実施形態のガラス基板1の断面概略図が示されている。本発明のガラス基板の寸法や形状は、実施形態中の説明に何ら限定されない。
ガラス基板1は、第一の基板表面11を有し、ケイ素と、アルカリ金属と、アルカリ土類金属と、酸素と、を含み、ガラス転移温度が640℃以上であり、第一の基板表面11から500nm以上5000nm以下のいずれかの深さにおける第一の水素イオン濃度をX[ppm]とし、第一の基板表面11から40nm以上60nm以下のいずれかの深さにおける第二の水素イオン濃度をY[ppm]とした場合、水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上であって、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量が0.5mg/cm以下であり、ビッカース硬度Hvが500以上である。水素イオン濃度は、二次イオン質量分析法(SIMS;Secondary Ion Mass Spectrometry)により測定できる。
本実施形態において、第一の水素イオン濃度Xを測定する深さを、例えば、図1に示すように第一の基板表面11からの深さをD1で表す場合、D1は、500nm以上5000nm以下である。
また、本実施形態において、第二の水素イオン濃度Yを測定する深さを、例えば、図1に示すように第一の基板表面11からの深さをD2で表す場合、D2は、40nm以上60nm以下である。
上述の水素イオン濃度比Y/Xは、500nm以上5000nm以下の範囲のいずれかの深さにおける第一の水素イオン濃度Xと、40nm以上60nm以下の範囲のいずれかの深さにおける第二の水素イオン濃度Yとの比である。水素イオン濃度比Y/Xは、3.0以上であればよい。
水素イオン濃度比Y/Xが3.0未満であると、水素イオンとアルカリ金属およびアルカリ土類金属のイオン交換反応(後述)を促進させる効果が期待できなくなる。Y/Xは、3.5以上であることが好ましく、4.0以上であることがさらに好ましく、4.5以上であることがよりさらに好ましく、5.0以上であることが特に好ましい。
Y/Xは30以下であることが好ましい。Y/Xが30を超えると、水素イオンとアルカリ金属およびアルカリ土類金属のイオン交換反応によって、水素イオン過多となり、ガラス表層での内部構造が疎になってしまう。そのため、例えば、太陽電池の製造工程において、製膜時に熱処理を行うと、ガラス表面と内部で膨張率の差が生まれ、ガラス基板にクラックが入る恐れがある。Y/Xは、より好ましくは25以下であり、さらに好ましくは22以下である。
耐酸性試験としてガラス基板1を90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させた時、ガラス表面からの溶出量が0.5mg/cm以下である。溶出量が0.5mg/cmを超えると、ガラス基板を屋外で使用した時に、例えば10年以上の期間で透明性を維持できない恐れがある。溶出量は、より好ましくは0.1mg/cm以下であり、さらに好ましくは0.05mg/cm以下であり、よりさらに好ましくは0.02mg/cm以下であり、特に好ましくは0.01mg/cm以下である。なお、ガラス基板の表面積は、例えば、厚さが1.1mmであり、一辺の長さが30mmである試験片の場合、3cm×3cm×2+3cm×0.11cm×4=19.32cmである。
ガラス基板1のビッカース硬度Hvは500以上であることが好ましく、より好ましくは600以上であり、さらに好ましくは650以上であり、特に好ましくは680以上である。
ガラス基板1のガラス転移温度が640℃以上であれば、高温におけるCIGS層形成が可能であり、良質なCIGS層の形成を担保できる。ガラス基板1のガラス転移温度Tgが640℃未満であると、高温にさらされる光電変換層の形成プロセスでガラス基板が変形する恐れがあり、太陽電池の歩留まりが低下する恐れがある。ガラス基板1のTgは、より好ましくは650℃以上、さらに好ましい範囲は660℃以上、670℃以上の順であり、特に好ましくは675℃以上である。
ガラス基板1のTgの上限値は750℃以下であることが好ましい。Tgが750℃より大きくなると、ガラス原料の溶融時の粘性が高くなり、製造が難しくなる恐れがある。さらに、Tgが750℃より大きくなると、ガラス基板の膨張係数が小さくなる。光電変換層の形成プロセスで、ガラス基板と光電変換層との膨張係数のミスマッチが生じて、光電変換層がガラス基板から剥がれ易くなる、または、太陽電池を構成する他の部材とガラス基板との膨張係数のミスマッチが生じ、長期間の使用により当該他の部材が破損する恐れがある。ガラス基板1のTgは、より好ましくは720℃以下であり、さらに好ましくは700℃以下である。
ガラス基板1は、ガラス転移温度以上(640℃以上)であり、H濃度がa[%]であり、N濃度が(100−a)[%]である雰囲気内にガラス基板を通過させる工程(水素処理工程と称する場合がある。)により達成される。ただし、aは、0を超え100以下であり、aは50以下であることが好ましい。水素処理工程の条件は、水素処理後のガラス基板1の水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上となるように適宜設定されればよい。
ガラス基板1の製造方法は、水素処理工程の他、従来のガラス基板を製造する方法と同様に、溶解工程、清澄工程、成形工程、および徐冷工程を含む。ガラス基板1は、フロート法やフュージョン法(ダウンドロー法)により製造されることが好ましく、フロート法により製造することがより好ましい。フロート法では、フロートバスから徐冷工程を通る際にガラス表面の構造が形成されるため、フロートバスと徐冷工程の間に水素処理工程を設けることで、より効果的にガラス基板1を達成することができ、さらに、その後の硫酸塩保護膜形成過程(後述)において、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能となる。また、フロート法であれば、板状かつ大面積のガラス基板1を容易かつ安定的に成形できる。
ガラス基板1の第一の基板表面11に硫酸塩保護膜を形成する場合、徐冷工程において、第一の基板表面11にSOガスを吹き付ける処理(以下、SO処理と称する。)が実施される。SO処理は、徐冷工程における徐冷炉でガラス基板1を室温まで冷却する際に実施され、ガラス基板1の第一の基板表面11に硫酸塩保護膜が形成される。その後、ガラス基板1を洗浄する工程(以下、洗浄工程と称する。)を実施し、第一の基板表面11に形成された硫酸塩保護膜を除去する。洗浄工程の後、ガラス基板1は、適宜、目的のサイズに切断され、太陽電池の製造プロセス等に提供される。
ガラス基板1によれば、ガラス表面の耐酸性および強度が高く、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能である。そのため、上述の洗浄工程において、硫酸塩保護膜をより除去し易くできる。硫酸塩保護膜が除去し易い理由としては、SO処理を実施した際に、硫酸塩保護膜中のアルカリ金属塩の割合が多くなるためであると考えられる。
前述の水素処理工程において、ガラス基板1の第一の基板表面11を、ガラス転移温度Tg以上の温度で、水素雰囲気に曝すと、第一の基板表面11において、脱水縮合が起き、シロキサン結合(Si−O−Si結合)が増加する。脱水縮合に関する反応式を以下に示す。
−Si−OH + HO−Si− → −Si−O−Si− + H
図2には、ガラス基板1の第一の基板表面11に水素処理を施した際に、第一の基板表面11および基板内部で生じていると想定されるメカニズムを表す概念図が示されている。図2において、Siは、ケイ素原子、Oは、酸素原子、Hは、水素原子、Rは、アルカリ金属原子、R2+は、アルカリ土類金属原子を表す。
図2(A)には、第一の基板表面11の表層での脱水縮合によるシロキサン結合形成の想定メカニズムが示されている。
結合強度が高いシロキサン結合が増えることで、ガラス基板1のビッカース硬度Hvが上昇し、ガラス基板1の強度が向上する。その結果、ガラス基板1によれば、太陽電池の製造工程における搬送時や、太陽電池製造後の使用環境における割れを抑制できる。
SiOの活量は、pHが9程度まで、HSiO イオンやSiO 2−イオンの活量よりも大きく、安定であるため、シロキサン結合の増加によって、ガラス基板1の耐酸性が向上する。ガラス基板1を太陽電池用基板として使用すれば、当該太陽電池は、屋外での長期間の使用に耐える耐久性が得られる。
図2(B)には、第一の基板表面11の表層でのイオン交換反応の想定メカニズムが示されている。
第一の基板表面11の表層での脱水縮合反応によって、表層における水素イオン(H)濃度が減少し、ガラス基板1の表層と内部との間に水素イオンの濃度勾配が生じる。この濃度勾配が駆動力となり、ガラス基板1の内部から表層へHが拡散する。表層へのHの拡散によって減少した電荷を補償するために、ガラス基板1に含まれるアルカリ金属およびアルカリ土類金属が、基板の内部へ拡散する。ガラス表層に拡散したHは、酸素原子と結合し、新たにヒドロキシル基が生じる。
図2(C)には、第一の基板表面11に新たに生じたヒドロキシル基の脱水縮合反応の想定メカニズムが示されている。
新たに生じたヒドロキシル基の脱水縮合反応が起き、シロキサン結合が形成される。本実施形態のガラス基板1においては、前述のようなメカニズムの反応(図2(A)から図2(C))が繰り返し生じていると考えられる。
本実施形態のガラス基板1は、前述の水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上という関係を満たす。このような水素イオン濃度比となるのは、第一の基板表面11および基板内部において、前述のメカニズムによる水素イオン、アルカリ金属、およびアルカリ土類金属の移動が生じているためと考えられる。水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上という関係を満たすことで、第一の基板表面11の表層においてシロキサン結合が増え、ガラス基板1の耐酸性および強度が高くなる。さらに、水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上という関係を満たすガラス基板1においては、アルカリ土類金属が内部へ拡散し、第一の基板表面11の表層におけるアルカリ土類金属濃度が減少する。その結果、ガラス基板1によれば、SO処理後の硫酸塩保護膜に含まれるアルカリ土類金属硫酸塩の濃度を低減させることができる。すなわち、ガラス基板1によれば、洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能である。
本実施形態において、ガラス基板1の第一の基板表面11に300℃以上でSOガスを接触させた場合に生成する硫酸塩の第一のモル分率を、M1=RSO/(RSO+R’SO)で表す。また、第一の基板表面11を5000nm以上研磨して露出した第一の露出面に300℃以上でSOガスを接触させた場合に生成する硫酸塩の第二のモル分率を、M2=RSO/(RSO+R’SO)で表す。ただし、Rは、NaおよびKの少なくともいずれかであり、R’は、Mg、Ca、Sr、およびBaの少なくともいずれかである。なお、第一の基板表面11を5000nm以上研磨することで露出した表面は、前述の水素処理が施されていない表面と同等の状態である。
ガラス基板1において、第一のモル分率M1と第二のモル分率M2との比M1/M2が1.00以上であることが好ましく、1.10以上であることがより好ましい。ガラス基板1がこのようなモル分率比M1/M2を満たすと、SO処理後に生じる硫酸塩保護膜中におけるアルカリ金属硫酸塩の濃度が、アルカリ土類金属塩の濃度よりも大きくなる。ゆえに、ガラス基板1に形成される硫酸塩保護膜がさらに洗浄除去し易くなる。
ガラス基板1は、当該基板について下記の耐酸性試験を実施した時、当該基板からの溶出量が下記に示す関係を満たすことが好ましい。
ガラス基板1を矩形状に切り出し、6つの面を鏡面研磨し、厚さが1.1mmであり、一辺の長さが30mmである第一の試験片を作製し、前記第一の試験片を、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量を第一の溶出量Z1[μg]とする。第一の試験片に対しては、鏡面研磨後であって希塩酸に浸漬させる前に、前述の水素処理工程が実施される。
第一の基板表面11を5000nm以上研磨し、研磨後にガラス基板1を矩形状に切り出し、6つの面をさらに鏡面研磨し、厚さが1.1mmであり、一辺の長さが30mmである第二の試験片を作製し、前記第二の試験片を、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量を第二の溶出量Z2[μg]とする。
第一の溶出量Z1と第二の溶出量Z2との比Z1/Z2が0.8以下であることが好ましく、0.7以下であることがより好ましい。このような溶出量比Z1/Z2を満たせば、ガラス基板1の耐酸性をさらに向上させることができる。ガラス基板1を太陽電池用基板として使用すれば、当該太陽電池は、屋外での長期間の使用に耐える耐久性が得られる。
ガラス基板1は、下記に示すビッカース硬度の関係を満たすことが好ましい。
第一の基板表面11のビッカース硬度を第一のビッカース硬度Hv1[N/mm]とする。第一の基板表面11を5000nm以上研磨して露出した露出面のビッカース硬度を第二のビッカース硬度Hv2[N/mm]とする。ビッカース硬度の測定は、露点が−50℃の雰囲気であり、押し込み荷重が0.98Nである条件下、JIS Z 2244に記載の方法で実施される。
ガラス基板1において、第一のビッカース硬度Hv1と第二のビッカース硬度Hv2との比Hv1/Hv2が1.00以上であることが好ましい。
このようなビッカース硬度比Hv1/Hv2であれば、ガラス基板1の強度が高く、太陽電池の製造工程における搬送時や、太陽電池製造後の使用環境における割れを抑制できる。
ガラス基板1は、さらにアルミニウムを含んでいることが好ましい。ガラス基板1におけるAlの含有量が、酸化物基準の質量百分率で、7%以上20%以下であれば、ガラス基板1の強度が向上するので、より好ましい。
ガラス基板1がさらにアルミニウムを含んでいる場合、ガラス基板1の27Al−MAS NMRスペクトルにおいて、所定のケミカルシフトにおける積算強度が、下記の関係を満たすことが好ましい。
すなわち、ガラス基板1の27Al−MAS NMRスペクトルにおいて、20ppm以上85ppm以下の範囲の積算強度を第一の積算強度αとし、10ppm以上40ppm以下の範囲の積算強度を第二の積算強度βとし、−20ppm以上15ppm以下の範囲の積算強度を第三の積算強度γとする。この場合、ガラス基板1における積算強度比α/(α+β+γ)が0.9以上であることが好ましい。
ガラス基板1に含まれるアルミニウムの配位数を評価する方法として、27Al−MAS NMRスペクトルが挙げられる。本実施形態では、20ppm以上85ppm以下の範囲における検出値を4配位由来とし、10ppm以上40ppm以下における検出値を5配位由来とし、−20ppm以上15ppm以下における検出値を6配位由来と判断する。積算強度比α/(α+β+γ)が0.9以上であれば、ガラス基板1に含まれるアルミニウムは、4配位として含まれている割合が大きい。
Alを含むガラスにおいては、ガラス中の[AlOに対してHよりもNaやK等のアルカリ金属イオンが配位し易いため、脱水縮合反応を駆動力とするアルカリ金属のガラス内部方向への拡散は生じ難い。一方で、アルカリ土類金属は[AlOに配位し難いため、脱水縮合反応を駆動力とするアルカリ土類金属のガラス内部方向への拡散が容易に生じる。
上記の理由から、第一の基板表面11の表層でのアルカリ土類金属濃度は減少し、ガラス表層でのSOガスと反応するアルカリ土類金属の割合が減少する。さらに、ガラス表層での脱水縮合反応によってシロキサン結合が増加することで、アルカリ土類金属の拡散パスとなるヒドロキシル基が減少し、ガラス表層へアルカリ土類金属が拡散し難くなる。その結果、第一の基板表面11の表層でのSOガスとの反応によって生成する硫酸塩中のアルカリ土類金属塩の割合は減少する。一方でアルカリ金属は、ガラス転移温度Tg以上の温度では、ガラス中の[AlOを介して容易に拡散することが可能であるため、SOガスとの反応で容易にアルカリ金属硫酸塩を形成する。アルカリ金属硫酸塩は、アルカリ土類金属塩に比べると、水に溶け易く、水による洗浄性が高い。
ガラス基板1は、第一の基板表面11から5000nm以上の深さにおいて、下記酸化物基準の質量百分率で、SiOを45%以上75%以下、Alを7%以上20%以下、MgOを0%以上15%以下、CaOを0%以上15%以下、SrOを0%以上18%以下、BaOを0%以上18%以下、NaOを1%以上20%以下、KOを0.1%以上20%以下、ZrOを0%以上10.5%以下含み、NaO+KOが1.1%以上30%以下であり、MgO+CaO+SrO+BaOが1%以上40%以下であることが好ましい。このような組成であれば、ガラス基板1の強度および耐酸性がさらに向上する。
SiOは、ガラスの骨格を形成する成分である。SiOの含有量が45質量%(以下単に%と記載する)未満ではガラスの耐熱性及び化学的耐久性が低下し、平均熱膨張係数が増大するおそれがある。SiOの含有量は、好ましくは48%以上であり、より好ましくは51%以上である。
SiOの含有量が75%超ではガラスの高温粘度が上昇し、溶解性が悪化する問題が生じるおそれがある。SiOの含有量は、好ましくは70%以下であり、より好ましくは65%以下であり、さらに好ましくは60%以下である。
Alは、ガラス転移点温度を上げ、耐候性(ヤケやソラリゼーション)、耐熱性及び化学的耐久性を向上させ、ヤング率を上げる成分である。Alの含有量が7%未満だとガラス転移点温度が低下するおそれがある。また平均熱膨張係数が増大するおそれがある。Alの含有量は、好ましくは8%以上であり、より好ましくは10%以上であり、さらに好ましくは12%以上である。
Alの含有量が20%超では、ガラスの高温粘度が上昇し、溶解性が悪くなるおそれがある。また、失透温度が上昇し、成形性が悪くなるおそれがある。Alの含有量は、好ましくは18%以下であり、より好ましくは15%以下であり、さらに好ましくは14%以下である。
MgOは、ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果がある。MgOは、ガラス基板に15%まで含有させることができる。MgOの含有量は、好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上、さらに好ましくは0.15%以上である。MgOの含有量が15%超では、平均熱膨張係数が増大するおそれがある。また、失透温度が上昇するおそれがある。MgOの含有量は、好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは3%以下である。
CaOは、ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果がある。CaOは、ガラス基板に15%まで含有させることができる。CaOの含有量は、好ましくは1%以上であり、より好ましくは2%以上であり、さらに好ましくは3%以上であり、特に好ましくは5%以上である。CaOの含有量が15%超では、ガラスの平均熱膨張係数が増大するおそれがある。CaOの含有量は、好ましくは10%以下であり、より好ましくは9%以下であり、さらに好ましくは8%以下である。
SrOは、ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果がある。SrOは、ガラス基板に18%まで含有させることができる。SrOの含有量は、好ましくは0.5%以上、より好ましくは2%以上、さらに好ましくは5%以上、特に好ましくは7%以上である。SrOの含有量が18%超では、ガラスの平均熱膨張係数が増大するとともに密度が増大し、ガラスが脆くなるおそれがある。SrOの含有量は、好ましくは15%以下であり、より好ましくは14%以下であり、さらに好ましくは13%以下であり、特に好ましくは12%以下である。
BaOは、ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果がある。BaOは、ガラス基板に18%以下で含有させることができる。BaOの含有量は、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1%以上、さらに好ましくは1.5%以上である。BaOの含有量が18%超では、ガラス基板の平均熱膨張係数が大きくなるおそれがある。また比重も大きくなるとともに密度が増大し、ガラスが脆くなるおそれがある。BaOの含有量は、好ましくは8%以下であり、より好ましくは6%以下であり、さらに好ましくは5%以下であり、特に好ましくは4%以下である。
NaOは、CIGS等の光電変換層を備える太陽電池の発電効率向上に寄与する成分である。また、NaOは、ガラス溶解温度での粘性を下げ、溶解し易くする効果がある。Naはガラス基板上に構成された光電変換層中に拡散し、発電効率を高めることができる。NaOの含有量が1%未満ではガラス基板上の光電変換層へのNa拡散量が不十分となり、発電効率も不十分となるおそれがある。NaOの含有量は、好ましくは2%以上、より好ましくは2.5%以上、さらに好ましくは3%以上であり、特に好ましくは3.5%以上である。NaOの含有量が20%超ではガラス転移点温度が低下し、平均熱膨張係数が大きくなり、または化学的耐久性が劣化する。NaOの含有量は、好ましくは15%以下であり、より好ましくは11%以下であり、さらに好ましくは9%以下であり、特に好ましくは7%以下である。
Oは、NaOと同様の効果を示す。さらに、KOは、NaOがCIGS等の光電変換層を備える太陽電池の発電効率向上に寄与する効果を促進する成分である。KOの含有量が0.1%未満では太陽電池の発電効率が不十分になるおそれがある。KOの含有量は、好ましくは2%以上、より好ましくは3%以上、さらに好ましくは3.5%以上である。KOの含有量が20%超ではかえってNaの拡散が阻害され、発電効率が低下する、またはガラス転移点温度が低下し、平均熱膨張係数が大きくなるおそれがある。KOの含有量は、好ましくは15%以下であり、より好ましくは12%以下であり、さらに好ましくは10%以下であり、特に好ましくは6%以下である。
ZrOはガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進し、Tgを上げる効果がある成分であり、10.5%まで含有させてもよい。ZrOの含有量は、好ましくは0.5%以上、より好ましくは1%以上、さらに好ましくは1.5%以上であり、特に好ましくは2%以上である。ZrOを10.5%超まで含有すると、発電効率が低下し、失透温度が上昇し、またガラス基板の平均熱膨張係数が増大するおそれがある。ZrOの含有量は、好ましくは9%以下であり、より好ましくは7%以下であり、さらに好ましくは5%以下である。
ガラス溶解温度での粘性を十分に下げるために、またCIGS太陽電池の発電効率向上のために、NaO及びKOは合量で30%まで含有してもよい。NaO及びKOの合量は、好ましくは5%以上であり、より好ましくは8%以上、さらに好ましくは9%以上である。NaO及びKOの合量が30%超ではTgが下がりすぎ、平均熱膨張係数が上がりすぎるおそれがある。NaO及びKOの合量は、好ましくは20%以下であり、より好ましくは17%以下、さらに好ましくは15%以下、特に好ましくは13%以下である。
ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進させる点から、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量を1〜40%とすることができる。MgO、CaO、SrO及びBaOの合量は、6%以上が好ましく、9%以上がより好ましく、12%以上がさらに好ましく、14%以上が特に好ましい。MgO、CaO、SrO及びBaOの合量が40%超では平均熱膨張係数が大きくなり、失透温度が上昇するおそれがある。MgO、CaO、SrO及びBaOの合量は、30%以下が好ましく、25%以下がより好ましく、22%以下がさらに好ましい。
本実施形態のガラス基板1は、本質的に上記組成からなることが好ましい。なお、本実施形態のガラス基板1は、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の成分を、典型的には合計5%以下で含有してもよい。例えば、耐候性、溶解性、失透性、紫外線遮蔽等の改善を目的に、ガラス基板1は、B、ZnO、LiO、WO、Nb、V、Bi、MoO、およびP等の内、少なくともいずれかを含有してもよい。
特に、溶解性を向上させる等のために、ガラス基板1は、Bを2%まで含有してもよい。Bの含有量が2%を超えるガラス基板は、ガラス転移点温度が下がる、または平均熱膨張係数が小さくなり、CIGS膜等の光電変換層を形成するプロセスにとって好ましくない。Bの含有量は、1%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましく、実質的に含有しないことが特に好ましい。
なお、本明細書において、「実質的に含有しない」とは、原料等から混入する不可避的不純物以外には含有しないこと、すなわち、ガラス中に意図的に含有させないことを意味する。
ガラスの化学的耐久性向上とヤング率向上のため、ガラス基板1は、Y、La及びTiOの内、少なくともいずれかを合計5%以下で含有していてもよい。
ガラスの色調を調整するため、ガラス基板1は、Fe等の着色剤を含有していてもよい。このような着色剤の含有量は、上記したガラス組成を100%としたときに、外割りで合量1%以下が好ましい。
As、Sb、およびZnOも、ガラスの色調を調整することができる成分ではある。しかし、環境負荷を考慮して、ガラス基板1は、As、およびSbを実質的に含有しないことが好ましい。また、安定してフロート成形することを考慮すると、ガラス基板1は、ZnOを実質的に含有しないことが好ましい。
ガラスの溶解性、および清澄性を向上させるため、ガラス基板1は、SOと、Fを含む無機化合物と、Clを含む無機化合物と、SnOとからなる群から選択される少なくともいずれかの化合物を、上記したガラス組成を100%としたときに、外割りで合量2%まで添加してもよい。
本実施形態によるガラス基板1は、太陽電池用ガラス基板に好ましく用いることができ、より好ましくはCIGS太陽電池用ガラス基板に用いることができる。この場合、太陽電池作製時の搬送工程において、ガラスにキズをつき難くすることができる。
さらにガラス基板1によれば、太陽電池として屋外に設置した際に、酸性雨などによるガラス基板の腐食を防ぐことができる。
〔実施形態の変形〕
本発明は、前記実施形態に限定されない。本発明は、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良等も含む。
本発明は、第一の基板表面に水素処理工程が実施される態様に限定されず、他の基板表面にも同様の水素処理工程が実施される態様も含まれる。例えば、第一の基板と対向する第二の基板にも水素処理が施されてもよい。
前記実施形態では、第一の基板表面に水素処理が施される態様を例に挙げて説明したが、本発明は、水素処理工程の代わりに、露点が−10℃以下の雰囲気内にガラス基板を通過させる工程を含むガラス基板製造方法であってもよい。その他、露点が−10℃以下の雰囲気は、水蒸気を実質的に含まない雰囲気内を通過させる工程であっても、露点が−10℃以下である乾燥空気を暖めて循環させた雰囲気内を通過させる工程であってもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
表1に示した各組成A、B、CおよびDとなるように原料を調合し、フロート法によりガラス基板を製造した。
ガラス基板の製造工程中、ガラス基板の表面に対し水素処理を施す水素処理工程を実施した。水素処理が施されたガラス基板の表面を第一の基板表面とした。水素処理工程に用いたガスは、水素および窒素の混合ガスであり、表2および表3には混合ガス中の水素濃度が示されている。水素処理の条件を表2および表3に示す。なお、表3において水素処理濃度の欄が「なし」と表示されている比較例では、水素処理が施されていないことを意味する。
Figure 2016147792
Figure 2016147792
Figure 2016147792
製造したガラス基板について、以下の方法により物性等を測定した。
(1)ガラス転移温度Tg
ガラス転移温度Tgは、JIS R3103−3(2001年度)に基づき、示差熱膨張計(TMA)を用いて測定した。測定結果を表2および表3に示す。
(2)ビッカース硬度Hv
製造したガラス基板を、下記サイズに切断し、ビッカース硬度測定用の試験片を得た。
サンプルサイズ: 30mm×30mm、厚さ1.1mm
測定面:#1000の砥石を用いて研磨した後、酸化セリウムを用いて鏡面仕上げを行った。
ビッカース硬度の測定には、島津製作所製のHMV−2を用いた。
DP(Dew Point、露点):露点が−50℃の雰囲気の条件で、ガラス基板の第一の基板表面にF=0.1kgf(=0.98N)の荷重でビッカース圧子を打ち込み、得られたビッカース圧痕の各対角線の長さの平均値をdとして、以下の式よりHvを算出した。JIS Z 2244に記載の方法で実施した。
Hv : 1.8544×F[kgf]÷d[mm]
各試験片に対し、圧子を12点、打ち込み、最大値と最小値を除いた10点の平均値をHvとした。
水素処理が施された第一の基板表面のビッカース硬度を第一のビッカース硬度Hv1[N/mm]とした。水素処理を施していないガラス基板に関しては、未処理面に対してビッカース硬度測定を行い、第一のビッカース硬度Hv1を測定した。
第一の基板表面を5000nm以上研磨して露出した露出面のビッカース硬度を第二のビッカース硬度Hv2[N/mm]とした。
表2および表3には、第一のビッカース硬度Hv1、並びに第一のビッカース硬度Hv1と第二のビッカース硬度Hv2との比Hv1/Hv2を示した。
(3)水素イオン濃度
水素イオン濃度は、D−SIMS(二次イオン質量分析計)を用いて分析した。一次イオンをCsとした。測定装置は、アルバック・ファイ株式会社製の装置(製品名:ADEPT1010)を用いた。
ガラス基板の第一の基板表面からの深さが2μmまでの範囲における水素イオン濃度の測定条件は、下記の通りとした。水素処理の未実施面についても同様とした。
加速電圧 :3kV
ビーム電流 :100nA
ラスターサイズ:300×300μm
試料角度 :45°
ガラス基板の第一の基板表面からの深さが2μmを超え17μmまでの範囲における水素イオン濃度の測定条件は、下記の通りとした。水素処理の未実施面についても同様とした。
加速電圧 :5kV
ビーム電流 :700nA
ラスターサイズ:300×300μm
試料角度 :45°
本実施例および比較例では、第一の基板表面から500nm以上600nm以下の深さにおける水素イオン濃度の平均値を算出し、第一の水素イオン濃度をX[ppm]とした。
本実施例および比較例では、第一の基板表面から40nm以上60nm以下の深さにおける第二の水素イオン濃度の平均値を算出し、Y[ppm]とした。
表4に、組成A(実施例2、3、比較例1)のガラス基板における第一の水素イオン濃度X[ppm]および第二の水素イオン濃度Y[ppm]を示す。
Figure 2016147792
表5には、組成B(実施例5、比較例2)のガラス基板における第一の水素イオン濃度X[ppm]および第二の水素イオン濃度Y[ppm]を示す。
Figure 2016147792
表6には、ガラス基板の表面における水素イオン濃度が、半分になるガラス基板深さを示す。
Figure 2016147792
表6に示すように、水素処理を施すことによりガラス基板の表層における水素イオン濃度が高くなることが分かった。水素処理が施されていないと、水素イオン濃度が急激に低くなることが分かった。
(4)元素プロファイル
ガラス基板の第一の基板表面から深さ30nmおよび深さ5000nmにおける各原子の濃度比を表2および表3に示す。それぞれの深さにおける各原子の濃度は、X線光電子分光装置(アルバック・ファイ株式会社製;製品名ESCA5500)を用いて測定した。
測定角度 :75度
デプス測定条件:Pass Energy:117.4 [eV]
Energy Step:0.50[eV/step]
スパッタイオン:C60
スパッタレート:約1nm/min(SiO換算)
測定間隔 :5minごと
各元素の濃度は、研磨品のプロファイル及びガラス計算組成(ac%)を用い、換算した。
ガラス基板の第一の基板表面から30nmまでの研削は、C60イオンビームによりスパッタエッチングした。ガラス基板表面から5000nmまでの研削は、まず、4000nmまで酸化セリウムの水スラリーで研削した後、C60イオンビームによりスパッタエッチングした。
表面Na比は、深さ5000nmでのNa原子濃度(Na5000)に対する、深さ30nmでのNa原子濃度(Na30)の比(Na30/Na5000)とした。
表面K比は、深さ5000nmでのK原子濃度(K5000)に対する、深さ30nmでのK原子濃度(K30)の比(K30/K5000)とした。
表面Ca比は、深さ5000nmでのCa原子濃度(Ca5000)に対する、深さ30nmでのCa原子濃度(Ca30)の比(Ca30/Ca5000)とした。
表面Sr比は、深さ5000nmでのSr原子濃度(Sr5000)に対する、深さ30nmでのSr原子濃度(Sr30)の比(Sr30/Sr5000)とした。
表面Ba比は、深さ5000nmでのBa原子濃度(Ba5000)に対する、深さ30nmでのBa原子濃度(Ba30)の比(Ba30/Ba5000)とした。
(5)耐酸性
水素処理工程を実施せずに製造した徐冷後のガラス基板を切断し、6つの面を鏡面研磨し、下記サイズの耐酸性試験用の試験片を得た。
試験片のサイズ: 30mm×30mm、厚さ1.1mm
板状のガラス(試験片)を#1000の砥石を用いて300μm〜1000μm研削した。その後、酸化セリウムを用いて研磨して、試験片の表面を鏡面とした。鏡面加工後の試験片表面に付着していた加工歪を除去した。
試験片を90℃に維持された1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させて、浸漬前後の試験片の表面積当たりの重量減少量(溶出量[mg/cm])を測定した。
試験片の表面に水素処理を施した後に、上述の耐酸性試験を実施した時の溶出量を第一の溶出量Z1[μg]とした。試験片に水素処理を施さずに、上述の耐酸性試験を実施した時の溶出量を第二の溶出量Z2[μg]とした。表2および表3には、水素処理後の試験片からの溶出量、並びに第一の溶出量Z1と第二の溶出量Z2との比Z1/Z2を示した。
(6)SO処理後の硫酸塩の組成:RO/(RO+RO)
ガラス基板の第一の基板表面に対向する面(非分析面(ガラスボトム面))をPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でマスキングした。チャック付きのプラスチック製の袋にマスキング後のガラス基板を入れ、さらに超純水5mLを袋に添加した。チャックを閉じて、28kHzの条件で、30分間、超音波処理を行った。超音波処理後、袋からガラス基板を取り出した。袋に残った溶出液に濃硝酸5mLを添加して、マイクロウェーブ分解を行った。分解液を取り出した後、超純水で20mLに定容した。定容液中の各元素についてICP−MSで定量した。装置は、Agilent Technology株式会社製Agilent8800を用いた。
水素処理工程の水素処理済みの第一の基板表面にサンプルのガラス転移点よりも50℃高い温度でSOガスを接触させたガラス基板を用いて、上述の方法により定容液を作製し、定量を行った。この場合の、硫酸塩の第一のモル分率をM1=RSO/(RSO+R’SO)とした。Rは、NaおよびKの少なくともいずれかであり、R’は、Mg、Ca、Sr、およびBaの少なくともいずれかである。
水素処理を施していないガラス基板表面に、サンプルのガラス転移点よりも50℃高い温度でSOガスを接触させたガラス基板を用いて、上述の方法により定容液を作製し、定量を行った。この場合の、硫酸塩の第二のモル分率をM2=RSO/(RSO+R’SO)とした。
SO処理条件は、以下の通りである。
処理温度:Tg+50℃
露点 :45℃
処理工程:N雰囲気下で5分間予熱を行い、続いて、10体積%SOガス、並びに空気およびアルゴンの混合ガスをガラス基板の表面に吹き付けた。10体積%SOガスを0.20L/分の条件で、並びに空気およびアルゴンの混合ガスを1.40L/分の条件で5分間保持した。続いて、N雰囲気下の室温で5分冷却した。
表2および表3には、第一のモル分率M1と第二のモル分率M2との比M1/M2を示した。
(7)ガラス基板中のアルミニウムの配位数
組成A、B、およびCのガラス基板におけるアルミニウムの配位数を27Al−MAS NMRスペクトルに基づいて確認した。当該NMRスペクトルの測定は、JEOL RESONANCE社製ECA600を用いた。測定条件は、下記の通りである。図3に当該NMRスペクトルを示す。
測定条件
プローブ:3.2mm MQMASプローブ
測定法 :single pulse法
積算回数:512回
P.D. :2秒
MAS速度:20kHz
本実施例では、20ppm以上85ppm以下の範囲における検出値を4配位由来とし、10ppm以上40ppm以下における検出値を5配位由来とし、−20ppm以上15ppm以下における検出値を6配位由来と判断した。各範囲の領域で積分し、20ppm以上85ppm以下の範囲の積算強度を第一の積算強度αとし、10ppm以上40ppm以下の範囲の積算強度を第二の積算強度βとし、−20ppm以上15ppm以下の範囲の積算強度を第三の積算強度γとした。4配位の積算強度比をα/(α+β+γ)とし、5配位の積算強度比をβ/(α+β+γ)とし、6配位の積算強度比をγ/(α+β+γ)とした。算出した結果を表7に示す。
Figure 2016147792
表7に示されているように、組成A、B、およびCのガラス基板のいずれも95%以上が4配位と算出された。
なお、別途、MQ−MASによる測定を実施したところ4配位以外アルミニウムに由来するピークは検出されなかった。
上述の結果から、実施例1〜7のガラス基板は、ガラス表面の耐酸性および強度が高く、より洗浄除去し易い硫酸塩保護膜を形成可能であるガラス基板であることが分かった。
本発明は、ガラス基板として利用できる。
1…ガラス基板、11…第一の基板表面。

Claims (7)

  1. 第一の基板表面を有し、
    ケイ素と、アルカリ金属と、アルカリ土類金属と、酸素と、を含み、
    ガラス転移温度が640℃以上であり、
    前記第一の基板表面から500nm以上5000nm以下のいずれかの深さにおける第一の水素イオン濃度をX[ppm]とし、
    前記第一の基板表面から40nm以上60nm以下のいずれかの深さにおける第二の水素イオン濃度をY[ppm]とした場合、
    水素イオン濃度比Y/Xが3.0以上であって、
    90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量が0.5mg/cm以下であり、ビッカース硬度Hvが500以上である、ガラス基板。
  2. 前記第一の基板表面に300℃以上でSOガスを接触させた場合に生成する硫酸塩の第一のモル分率が、M1=RSO/(RSO+R’SO)で表され、
    前記第一の基板表面を5000nm以上研磨して露出した第一の露出面に300℃以上でSOガスを接触させた場合に生成する硫酸塩の第二のモル分率が、M2=RSO/(RSO+R’SO)で表され、
    Rは、NaおよびKの少なくともいずれかであり、
    R’は、Mg、Ca、Sr、およびBaの少なくともいずれかであり、
    前記第一のモル分率M1と前記第二のモル分率M2との比M1/M2が1.00以上である、
    請求項1に記載のガラス基板。
  3. 前記ガラス基板を矩形状に切り出し、6つの面を鏡面研磨し、厚さが1.1mmであり、一辺の長さが30mmである第一の試験片を作製し、前記第一の試験片を、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量を第一の溶出量Z1[μg]とし、
    前記第一の基板表面を5000nm以上研磨し、研磨後に前記ガラス基板を矩形状に切り出し、6つの面をさらに鏡面研磨し、厚さが1.1mmであり、一辺の長さが30mmである第二の試験片を作製し、前記第二の試験片を、90℃に維持された濃度1モル/リットルの希塩酸に20時間浸漬させる耐酸性試験を実施した時の溶出量を第二の溶出量Z2[μg]とした場合、
    前記第一の溶出量Z1と前記第二の溶出量Z2との比Z1/Z2が0.8以下である、
    請求項1または請求項2に記載のガラス基板。
  4. 前記第一の基板表面のビッカース硬度を第一のビッカース硬度Hv1[N/mm]とし、
    前記第一の基板表面を5000nm以上研磨して露出した露出面のビッカース硬度を第二のビッカース硬度Hv2[N/mm]とした場合、
    前記第一のビッカース硬度Hv1と前記第二のビッカース硬度Hv2との比Hv1/Hv2が1.00以上である、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス基板。
    ただし、ビッカース硬度の測定は、露点が−50℃の雰囲気であり、押し込み荷重が0.98Nである条件下、JIS Z 2244に記載の方法で実施される。
  5. Alの含有量が、酸化物基準の質量百分率で、7%以上20%以下である、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラス基板。
  6. 前記ガラス基板の27Al−MAS NMRスペクトルにおいて、
    20ppm以上85ppm以下の範囲の積算強度を第一の積算強度αとし、
    10ppm以上40ppm以下の範囲の積算強度を第二の積算強度βとし、
    −20ppm以上15ppm以下の範囲の積算強度を第三の積算強度γとした場合、
    α/(α+β+γ)が0.9以上である
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガラス基板。
  7. 前記第一の基板表面から5000nm以上の深さにおいて、下記酸化物基準の質量百分率で、
    SiOを45%以上75%以下、
    Alを7%以上20%以下、
    MgOを0%以上15%以下、
    CaOを0%以上15%以下、
    SrOを0%以上18%以下、
    BaOを0%以上18%以下、
    NaOを1%以上20%以下、
    Oを0.1%以上20%以下、
    ZrOを0%以上10.5%以下含み、
    NaO+KOが1.1%以上30%以下であり、
    MgO+CaO+SrO+BaOが1%以上40%以下である
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガラス基板。
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