JP2016098133A - ガラス基板、cigs太陽電池、及びガラス基板の製造方法 - Google Patents

ガラス基板、cigs太陽電池、及びガラス基板の製造方法 Download PDF

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貴人 梶原
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英明 林
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Yutaka Kuroiwa
裕 黒岩
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Tomomi Abe
朋美 安部
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Abstract

【課題】光電変換層へのアルカリ金属成分の拡散量が両面において等しくなる太陽電池用ガラス基板の提供。【解決手段】ガラス基板5に厚さ250nmのMo膜7を形成し、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34であり厚さ1.7μmのCIGS層9を形成し、CIGS層9中の23Naの積分強度をNa拡散量とし、CIGS層9中の39Kの積分強度をK拡散量とし、基準ガラス基板のNa拡散量に対する、ガラス基板5のNa拡散量を相対Na拡散量とし、基準ガラス基板のK拡散量に対する、ガラス基板5のK拡散量を相対K拡散量とし、ガラス基板5の第一面の相対Na拡散量に対するガラス基板5の第二面の相対Na拡散量が0.65〜1.30であり、ガラス基板5の第一面の相対K拡散量に対するガラス基板5の第二面の相対K拡散量が0.65〜1.30であり、ガラス転移点が580℃以上である、ガラス基板。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板、CIGS太陽電池、及びガラス基板の製造方法に関する。
太陽電池では、ガラス基板に光電変換層として半導体の膜が形成される。太陽電池に用いられる半導体として、カルコパイライト結晶構造を持つ11−13族、11−16族化合物半導体や立方晶系あるいは六方晶系の12−16族化合物半導体は、可視から近赤外の波長範囲の光に対して大きな吸収係数を有している。そのために、高効率薄膜太陽電池の材料として期待されている。代表的な例としてCu(In,Ga)Se(以下、CIGSと称することがある。)が挙げられる。
このような太陽電池用ガラス基板として、アルカリ金属、特にナトリウム(Na)やカリウム(K)を含むガラス基板を用いることで、太陽電池の光電変換効率を高めることができることが知られている。ガラス基板にCIGS膜等の光電変換層が形成される場合、ガラス基板が光電変換層の形成工程で加熱処理されることで、ガラス基板に含まれるアルカリ金属原子がガラス基板表面から光電変換層に拡散していく。これによって、光電変換層の欠陥密度が低下し、キャリア濃度が高まり、結果として光電変換効率を高めることができる。
特許文献1では、優れたナトリウム供給能を有する太陽電池用ガラス基板を提供するために、深さ0.2μmにおけるナトリウム濃度が、深さ1μmにおけるナトリウム濃度に対して、相対値で0.55以上であるガラス基板を提案している。
国際公開第2013/011860号
このように、ガラス基板からアルカリ金属原子を光電変換層に拡散させるために、光電変換層が形成される面で、アルカリ金属原子量をより多くする提案がなされている。
従来、ガラス基板の両面においてその物性が異なるため、光電変換層を形成するのに適したガラス基板の面側に光電変換層が形成される。このような従来のガラス基板では、第一面でアルカリ金属原子の拡散量を多くして、第一面に対向する第二面では第一面と同程度のアルカリ拡散量を得ることはできない。
一方で、ガラス基板の両面をともに光電変換層を形成するのに適した面にすることで、太陽電池の製造工程の選択肢を広げることができる。また、両面に光電変換層を形成した太陽電池を提供することができる。
特許文献1では、ガラス基板の第一面においてナトリウムの表面付近濃度を高く維持することが提案されているが、ガラス基板の反対側の面については検討されていない。
本発明の一目的としては、ガラス基板を太陽電池用ガラス基板として用いる場合に、ガラス基板の両面において光電変換層へのアルカリ金属成分の拡散量が等しくなるガラス基板を提供することである。
本発明の一側面としては、ガラス基板に厚さ250nmのMo膜を形成し、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34であり厚さ1.7μmのCIGS層を形成し、CIGS層中の23Naの積分強度をNa拡散量とし、CIGS層中の39Kの積分強度をK拡散量とし、酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを54.54%、Alを13.20%、ZrOを4.45%、NaOを5.39%、KOを5.18%、MgOを0.24%、CaOを7.82%、SrOを7.26%、BaOを1.81%含み、ガラス母組成100質量部に対しSOを0.06%、ガラス母組成100質量部に対しFeを0.012%含むガラス基板を基準ガラス基板とし、基準ガラス基板のNa拡散量に対する、ガラス基板のNa拡散量を相対Na拡散量とし、基準ガラス基板のK拡散量に対する、ガラス基板のK拡散量を相対K拡散量とし、ガラス基板の第一面の相対Na拡散量に対するガラス基板の第二面の相対Na拡散量が0.65〜1.30であり、ガラス基板の第一面の相対K拡散量に対するガラス基板の第二面の相対K拡散量が0.65〜1.30であり、ガラス転移点が580℃以上である、ガラス基板である。
本発明の他の側面としては、上記ガラス基板、及び前記ガラス基板の第一面及び/または第二面に形成されCIGS系化合物を含む光電変換層を有する、CIGS太陽電池である。
本発明のさらに他の側面としては、上記ガラス基板を製造する方法であって、溶融スズを含むフロートバスにおいて溶融ガラスをガラス基板に成形する工程と、前記ガラス基板を徐冷する工程と、前記ガラス基板の少なくとも第二面にSOガスを接触させるSO処理工程とを有し、前記SO処理工程は、SO処理後のガラス基板表面を蛍光X線分析法を用いて分析用標準試料R−1ソーダ石灰ガラスのSカウントが25kcpsとなる条件で測定する際に、前記ガラス基板の第二面のSカウントが40〜160kcpsとなり、前記ガラス基板の第一面のSカウントが40〜160kcpsとなるように、ガラス基板の少なくとも第二面にSOガスを接触させる、ガラス基板の製造方法である。
本発明によれば、ガラス基板を太陽電池用ガラス基板として用いる場合に、ガラス基板の両面において光電変換層へのアルカリ金属成分の拡散量が等しくなるガラス基板を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態による太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。
<ガラス基板>
本発明の一実施形態によるガラス基板としては、
ガラス基板に厚さ250nmのMo膜を形成し、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34であり厚さ1.7μmのCIGS層を形成し、CIGS層中の23Naの積分強度をNa拡散量とし、CIGS層中の39Kの積分強度をK拡散量とし、
酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを54.54%、Alを13.20%、ZrOを4.45%、NaOを5.39%、KOを5.18%、MgOを0.24%、CaOを7.82%、SrOを7.26%、BaOを1.81%含み、ガラス母組成100質量部に対しSOを0.06%、ガラス母組成100質量部に対しFeを0.012%含むガラス基板を基準ガラス基板とし、
基準ガラス基板のNa拡散量に対する、ガラス基板のNa拡散量を相対Na拡散量とし、
基準ガラス基板のK拡散量に対する、ガラス基板のK拡散量を相対K拡散量とし、
ガラス基板の第一面の相対Na拡散量に対するガラス基板の第二面の相対Na拡散量が0.65〜1.30であり、
ガラス基板の第一面の相対K拡散量に対するガラス基板の第二面の相対K拡散量が0.65〜1.30であり、ガラス転移点が580℃以上であることを特徴とする。
以下の説明では、ガラス基板の第一面をトップ面(T面)と称し、ガラス基板の第二面をボトム面(B面)と称することがある。
本実施形態によるガラス基板によれば、ガラス基板を太陽電池用ガラス基板として用いる場合に、ガラス基板の両面において光電変換層へのアルカリ金属成分の拡散量を等しくすることができる。
さらに、本実施形態によれば、ガラス基板の両面のいずれの面を用いても、ガラス基板から光電変換層へアルカリ金属成分を拡散させて、太陽電池の変換効率を高めることができる。
本実施形態によるガラス基板は、太陽電池用ガラス基板に好ましく用いることができ、より好ましくはCIGS太陽電池用ガラス基板に用いることができる。この場合、ガラス基板の第一面(T面)及び第二面(B面)のいずれの面でもCIGS膜等の光電変換層の成膜面とすることができる。また、ガラス基板の第一面(T面)及び第二面(B面)の両面を光電変換層の成膜面とすることができる。
太陽電池は、CIGS膜等の光電変換層へNa原子やK原子のようなアルカリ金属のドーピングによって、欠陥密度を低下させ、キャリア濃度を向上させることができる。また、光電変換層が形成されるガラス基板の原料にNaOやKOを含ませることで、このNa原子やK原子は、光電変換層の成形工程の加熱処理によって、ガラス基板表面から光電変換層に拡散させることができる。このように、ガラス基板表面から光電変換層に拡散するアルカリ金属成分は多い方が望ましい。
また、太陽電池用ガラス基板の両面において、アルカリ金属成分の拡散量がより等しくなることで、太陽電池用ガラス基板を取り扱う際に、選択肢を広げることができる。また、太陽電池用ガラス基板の両面に光電変換層を形成するような太陽電池にも適用することができる。
本発明では、ガラス基板の製造工程において、ガラス基板にSO処理を施す条件を調整することで、ガラス基板の両面において、アルカリ金属成分の拡散量をより等しくすることができることを見出した。
ガラス基板のNa拡散量及びK拡散量について説明する。
ガラス基板のNa拡散量及びK拡散量としては、それぞれ、ガラス基板に厚さ250nmのMo膜を形成し、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34であり厚さ1.7μmのCIGS層を形成し、2次イオン質量分析法において、CIGS層中の23Naの積分強度をNa拡散量と称し、CIGS層中の39Kの積分強度をK拡散量と称する。
詳しくは、Na拡散量及びK拡散量は、ガラス基板上にプラス電極としてMo電極を形成し、次いでCIGS層を形成し、その後、CIGS層中のNa量及びK量を測定し求めることができる。
一方法としては、ガラス基板を大きさ3cm×3cm、厚さ1.8mmに加工し、ガラス基板の上に、スパッタ装置にて、プラス電極として厚さ250nmのMo(モリブデン)膜を成膜することができる。Mo膜の厚さは200〜300nmの誤差範囲であってもよい。成膜は室温にて実施することができる。
次いで、Mo膜上にスパッタ装置にて、CuGa合金ターゲットでCuGa合金層を成膜し、続いてInターゲットを使用してIn層を成膜することで、In−CuGaのプリカーサ膜を成膜することができる。成膜は室温にて実施することができる。蛍光X線分析法によって測定したプリカーサ膜の組成が、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34となるようにする。誤差範囲で、Cu/(Ga+In)比が0.75〜0.95、Ga/(Ga+In)比が0.20〜0.40であってもよい。CuGa合金層及びIn層の膜厚を調整することで、この組成を得ることができる。
次いで、プリカーサ膜をRTA(Rapid Thermal Annealing)装置を用いてアルゴンおよびセレン化水素混合雰囲気(セレン化水素はアルゴンに対し5体積%)にて加熱処理することができる。
まず、第1段階として、セレン化水素混合雰囲気において200〜700℃で1〜120分保持し、CuとInとGaとを、Seと反応させる。セレン化水素混合雰囲気は、アルゴンや窒素などの不活性ガス中にセレン化水素を1〜20体積%で含むことが好ましい。その後、第2段階として、セレン化水素混合雰囲気を硫化水素混合雰囲気に置換し、さらに200〜700℃で1〜120分保持し、CIGS結晶を成長させることで、CIGS膜を形成する。硫化水素混合雰囲気は、アルゴンや窒素などの不活性ガス中に硫化水素を1〜30体積%で含むことが好ましい。CIGS膜の厚さは、1.7μmとする。誤差範囲で、CIGS膜の厚さは、1.25〜2.25μmであってもよい。
上記RTA装置による加熱処理の第2段階終了後、ガラス基板を二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて、CIGS層中の23Naの積分強度及び39Kの積分強度を測定することができる。
第一面の相対Na拡散量は、基準ガラス基板のNa拡散量に対する、ガラス基板の第一面のNa拡散量である。
第二面の相対Na拡散量は、基準ガラス基板のNa拡散量に対する、ガラス基板の第二面のNa拡散量である。
また、第一面の相対K拡散量は、基準ガラス基板のK拡散量に対する、ガラス基板の第一面のK拡散量である。
また、第二面の相対K拡散量は、基準ガラス基板のK拡散量に対する、ガラス基板の第二面のK拡散量である。
本実施形態において、基準ガラス基板は、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiOを54.54%、
Alを13.20%、
ZrOを4.45%、
NaOを5.39%、
Oを5.18%、
MgOを0.24%、
CaOを7.82%、
SrOを7.26%、
BaOを1.81%含み、
ガラス母組成100質量部に対しSOを0.06%、
ガラス母組成100質量部に対しFeを0.012%含む組成である。
ここで、ガラス母組成は、SiO、Al、ZrO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO、及びBaOである。
この基準ガラス基板は、ガラス基板の表層部及び中心部で組成が均一であるものを用いる。例えば、上記した基準ガラス基板の組成を有するガラス基板を製造後に、ガラス基板の表面を50μm以上研磨したものを用いることができる。そして、基準ガラス基板の研磨面をNa拡散量及びK拡散量の測定面として用いることが好ましい。
基準ガラス基板の製造方法の一例は以下の通りである。
まず、上記基準ガラス基板のガラス組成となるように各成分の原料を調合し、このガラス基板用成分の原料(SiO、Al、ZrO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO、及びBaO)100質量部に対し、硫酸塩をSO換算で0.1質量部、添加し、白金坩堝を用いて1650℃の温度で3時間加熱し溶解する。
溶解にあたっては、白金スターラーを挿入し、1時間撹拌しガラスの均質化を行うことが好ましい。
次いで、溶融ガラスを流し出し、板状に成形後冷却し、ガラス板を得る。得られたガラス板を加工、研磨することで基準ガラス基板を得ることができる。ガラス板の研磨は、ガラス板表層とガラス板内部とのガラス組成を同じにするために、ガラス基板表層の全体のガラス組成と異なる部分を除去するように、ガラス板の表面から50μm以上研磨することが好ましい。
ガラス基板の研磨は、酸化セリウムを用いて表面を鏡面仕上げすることが好ましい。
基準ガラス基板のNa拡散量及びK拡散量は、それぞれ、基準ガラス基板の研磨面を用いて、上記したNa拡散量及びK拡散量の測定と同様に二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて行うことができる。
この際、測定対象のガラス基板と、基準ガラス基板とを同じバッチでSIMS測定することで、より正確な相対値を得ることができる。
また、基準ガラス基板は、測定ごとに表面を研磨して、基準ガラス基板の表面のヤケによる測定値の誤差をなくすことが好ましい。
本実施形態では、ガラス基板の第一面の相対Na拡散量に対するガラス基板の第二面の相対Na拡散量(以下、「相対Na拡散量の第二面/第一面」と称することがある。)が0.65〜1.30である。
相対Na拡散量の第二面/第一面が0.65〜1.30であることで、第一面と第二面との間で相対Na拡散量がより等しくなる。
相対Na拡散量の第二面/第一面は、1に近づくことで第一面と第二面との間で相対Na拡散量がより等しくなり、より好ましくは0.70〜1.25であり、さらに好ましくは0.85〜1.15である。
本実施形態では、ガラス基板の第一面の相対K拡散量に対するガラス基板の第二面の相対K拡散量(以下、「相対K拡散量の第二面/第一面」と称することがある。)が0.65〜1.30である。
相対K拡散量の第二面/第一面が0.65〜1.30であることで、第一面と第二面との間で相対K拡散量がより等しくなる。
相対K拡散量の第二面/第一面は、1に近づくことで第一面と第二面との間で相対K拡散量がより等しくなり、より好ましくは0.70〜1.25であり、さらに好ましくは0.85〜1.15である。
相対Na拡散量及び相対K拡散量が上記した範囲となることで、ガラス基板の第一面と第二面との間でアルカリ金属の拡散量を等しくすることができ、ガラス基板の両面を光電変換層として用いることを可能とする。
本実施形態では、さらに、第一面及び第二面の表面Na比及び表面K比がそれぞれ以下の通りであることが好ましい。
ここで、ガラス基板の第一面の表面K比は、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nmでのK量(原子%)に対する、ガラス基板の第一面の表面から30nmでのK量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第一面の表面から30nm及び5000nmのK量(原子%)は、X線光電子分光装置によって測定することができる。
ガラス基板の第一面の表面から30nmまでは、C60イオンビームによりスパッタエッチングして研削することができる。
ガラス基板の第一面の表面から5000nmまでは、4000nmまで酸化セリウムの水スラリーで研削した後、5000nmまでC60イオンビームによりスパッタエッチングして研削することができる。
ガラスの研削方法としては、上記した方法に限定されず、酸化セリウム、コロイダルシリカ、ダイヤモンド粒子、SiC粒子等の水スラリーを用いて研削する方法、これらの研磨粒子を担持する固定砥粒にて研削する方法等を用いることができる。
ガラス基板の第一面の表面Na比は、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nmでのNa量(原子%)に対する、ガラス基板の第一面の表面から30nmでのNa量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第二面の表面K比は、ガラス基板の第二面の表面から深さ5000nmでのK量(原子%)に対する、ガラス基板の第二面の表面から30nmでのK量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第二面の表面Na比は、ガラス基板の第二面の表面から深さ5000nmでのNa量(原子%)に対する、ガラス基板の第二面の表面から30nmでのNa量(原子%)の比として表される。
第一面の表面Na比、第二面の表面K比、及び第二面の表面Na比は、それぞれ、上記したガラス基板の第一面の表面K比と同様にして、測定することができる。
表面Na比及び表面K比は、それぞれ、ガラス基板内部のNa原子量及びK原子量に対する、ガラス基板表層部のNa原子量及びK原子量の割合を表す。
表面Na比及び表面K比が1に近いほど、それぞれ、ガラス基板表層部のNa原子量及びK原子量が、ガラス基板内部、言い換えれば、ガラス基板の全体組成に近づくことを表す。
また、表面Na比及び表面K比が0に近いほど、それぞれ、ガラス基板表層部のNa原子量及びK原子量が、少ないことを表す。
本実施形態では、ガラス基板の第一面において表面Na比が0.35〜1.20であることが好ましい。
本実施形態では、ガラス基板の第一面において表面K比が1.00〜2.30であることが好ましい。
本実施形態では、ガラス基板の第二面において表面Na比が0.35〜1.20であることが好ましい。より好ましくは0.45〜1.10、さらに好ましくは0.55〜1.00である。
本実施形態では、ガラス基板の第二面において表面K比が1.00〜2.30であることが好ましい。より好ましくは1.10〜2.20、さらに好ましくは1.20〜2.10である。
本実施形態では、さらに、第一面及び第二面の表面Ca比、表面Sr比及び表面Ba比がそれぞれ以下の通りであることが好ましい。
ガラス基板の第一面の表面Ca比は、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nmでのCa量(原子%)に対する、ガラス基板の第一面の表面から30nmでのCa量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第一面の表面Sr比は、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nmでのSr量(原子%)に対する、ガラス基板の第一面の表面から30nmでのSr量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第一面の表面Ba比は、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nmでのBa(原子%)に対する、ガラス基板の第一面の表面から30nmでのBa量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第二面の表面Ca比は、ガラス基板の第二面の表面から深さ5000nmでのCa量(原子%)に対する、ガラス基板の第二面の表面から30nmでのCa量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第二面の表面Sr比は、ガラス基板の第二面の表面から深さ5000nmでのSr量(原子%)に対する、ガラス基板の第二面の表面から30nmでのSr量(原子%)の比として表される。
ガラス基板の第二面の表面Ba比は、ガラス基板の第二面の表面から深さ5000nmでのBa量(原子%)に対する、ガラス基板の第二面の表面から30nmでのBa量(原子%)の比として表される。
第一面の表面Ca比、表面Sr比、及び表面Ba比、第二面の表面Ca比、表面Sr比、及び表面Ba比は、それぞれ、上記したガラス基板の第一面の表面K比と同様にして、測定することができる。
本実施形態では、ガラス基板の第一面において表面Ca比が0.10〜0.60であることが好ましい。
第一面の表面Ca比が0.10以上であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量の増加に繋がる。この比は、より好ましくは、0.15以上であり、さらに好ましくは、0.20以上である。
第一面の表面Ca比が0.60超であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量が過多になる恐れがある。この比は、より好ましくは、0.60以下であり、さらに好ましくは0.55以下である。
本実施形態では、さらに、ガラス基板の第一面において表面Sr比が0.05〜0.55であることが好ましい。
第一面の表面Sr比が0.05以上であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量の増加に繋がる。この比は、より好ましくは、0.10以上であり、さらに好ましくは、0.20以上である。
第一面の表面Sr比が0.55超であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量が過多になる恐れがある。この比は、より好ましくは、0.55以下であり、さらに好ましくは0.50以下である。
本実施形態では、さらに、ガラス基板の第一面において表面Ba比が0.05〜0.90であることが好ましい。
第一面の表面Ba比が0.05以上であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量の増加に繋がる。この比は、より好ましくは、0.10以上であり、さらに好ましくは、0.20以上である。
第一面の表面Ba比が0.90超になると、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量が過多になる恐れがある。この比は、より好ましくは、0.80以下であり、さらに好ましくは0.70以下である。
本実施形態では、ガラス基板の第二面において表面Ca比が0.10〜0.60であることが好ましい。
第二面の表面Ca比が0.10以上であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量の増加に繋がる。この比は、より好ましくは、0.15以上であり、さらに好ましくは、0.20以上である。
第二面の表面Ca比が0.60超であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量が過多になる恐れがある。この比は、より好ましくは、0.60以下であり、さらに好ましくは0.55以下である。
本実施形態では、さらに、ガラス基板の第二面において表面Sr比が0.05〜0.55であることが好ましい。
第二面の表面Sr比が0.05以上であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量の増加に繋がる。この比は、より好ましくは、0.10以上であり、さらに好ましくは、0.20以上である。
第二面の表面Sr比が0.55超であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量が過多になる恐れがある。この比は、より好ましくは、0.55以下であり、さらに好ましくは0.50以下である。
本実施形態では、さらに、ガラス基板の第二面において表面Ba比が0.05〜0.90であることが好ましい。
第二面の表面Ba比が0.05以上であることで、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量の増加に繋がる。この比は、より好ましくは、0.10以上であり、さらに好ましくは、0.20以上である。
第二面の表面Ba比が0.90超になると、CIGS等の光電変換層中へのNa拡散量、K拡散量が過多になる恐れがある。この比は、より好ましくは、0.80以下であり、さらに好ましくは0.70以下である。
以下、本発明の一実施形態によるガラス基板の組成について説明する。以下の説明において、ガラス基板の組成は、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nm以上において、酸化物基準の質量百分率表示で表す。
本実施形態によるガラス基板の組成に制限はないが、主成分がSiOであり、NaO+KOが1〜30%であることで、太陽電池用ガラス基板として優れた光電変換効率を得ることができる。より好ましくは、酸化物基準でNaOを1〜20%、KOを0.1〜15%含むガラス基板を用いることができる。
より好ましいガラス基板の組成の一例としては、ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nm以上において、下記酸化物基準の質量百分率表示で、
SiOを45〜75%、
Alを0.1〜20%、
MgOを0〜15%、
CaOを0〜15%、
SrOを0〜18%、
BaOを0〜18%、
NaOを1〜20%、
Oを0.1〜15%含み、
NaO+KOが1〜30%、
MgO+CaO+SrO+BaOが1〜40%である。
本実施形態によるガラス基板において、上記組成に限定する理由は以下のとおりである。
SiO:ガラスの骨格を形成する成分であり、45質量%(以下単に%と記載する)未満ではガラスの耐熱性及び化学的耐久性が低下し、平均熱膨張係数が増大するおそれがある。好ましくは48%以上であり、より好ましくは51%以上である。
しかし、75%超ではガラスの高温粘度が上昇し、溶解性が悪化する問題が生じるおそれがある。好ましくは70%以下であり、より好ましくは65%以下であり、さらに好ましくは60%以下である。
Al:ガラス転移点温度を上げ、耐候性(ヤケやソラリゼーション)、耐熱性及び化学的耐久性を向上し、ヤング率を上げる成分である。その含有量が0.1%未満だとガラス転移点温度が低下するおそれがある。また平均熱膨張係数が増大するおそれがある。好ましくは3%以上であり、より好ましくは5%以上であり、さらに好ましくは6%以上である。
しかし、20%超では、ガラスの高温粘度が上昇し、溶解性が悪くなるおそれがある。また、失透温度が上昇し、成形性が悪くなるおそれがある。好ましくは18%以下であり、より好ましくは15%以下であり、さらに好ましくは14%以下である。
MgO:ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果がある成分であり、15%以下で含有させてもよい。好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%、さらに好ましくは0.2%以上である。
しかし、15%超では平均熱膨張係数が増大するおそれがある。また失透温度が上昇するおそれがある。好ましくは10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは3%以下である。
CaO:ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果があり、15%以下で含有させることができる。好ましくは1%以上であり、より好ましくは2%以上であり、さらに好ましくは3%以上、特に好ましくは4%以上である。しかし、15%超ではガラスの平均熱膨張係数が増大するおそれがある。好ましくは10%以下であり、より好ましくは9%以下であり、さらに好ましくは8%以下である。
SrO:ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果があり、18%以下で含有させることができる。しかし、18%超含有するとガラス基板の平均熱膨張係数が増大するとともに密度が増大し、ガラスが脆くなるおそれがある。15%以下が好ましく、12%以下がより好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、9%以下であることが特に好ましい。また、好ましくは0.5%以上、より好ましくは2%以上、さら好ましくは3.5%以上、特に好ましくは5%以上である。
BaO:ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進する効果があり、18%以下で含有させることができる。好ましくは0.5%以上、より好ましくは1%以上、さらに好ましくは1.5%以上である。しかし、18%超含有すると、ガラス基板の平均熱膨張係数が大きくなるおそれがある。また比重も大きくなるとともに密度が増大し、ガラスが脆くなるおそれがある。8%以下が好ましく、5%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは3%以下であり、特に好ましくは2%以下である。
NaO:NaOは、CIGS等の光電変換層を備える太陽電池の発電効率向上に寄与するための成分であり、必須成分である。また、ガラス溶解温度での粘性を下げ、溶解しやすくする効果があるので1〜20%含有させることができる。Naはガラス基板上に構成された光電変換層中に拡散し、発電効率を高めることができるが、含有量が1%未満ではガラス基板上の光電変換層へのNa拡散量が不十分となり、発電効率も不十分となるおそれがある。含有量が2%以上であると好ましく、含有量が2.5%以上であるとより好ましく、3%以上であるとさらに好ましく、含有量が3.5%以上であると特に好ましい。
NaO含有量が15%を超えるとガラス転移点温度が低下し、平均熱膨張係数が大きくなり、または化学的耐久性が劣化する。含有量が13%以下であると好ましく、含有量が11%以下であるとより好ましく、9%以下であるとさらに好ましく、7%未満であると特に好ましい。
O:NaOと同様の効果があるため、0.1〜15%含有させることができる。しかし、15%超では発電効率が低下、すなわちNaの拡散が阻害され、また、ガラス転移点温度が低下し、平均熱膨張係数が大きくなるおそれがある。3%以上であるのが好ましく、4%以上であるのがより好ましく、5%以上であるのがさらに好ましい。14%以下が好ましく、12%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましく、8%以下であることが特に好ましい。
ZrO:ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進し、Tgを上げる効果がある成分であり、10.5%以下で含有させてもよい。好ましくは0.5%以上で含有させる。より好ましくは1%以上であり、さらに好ましくは1.5%以上であり、特に好ましくは2%以上である。しかし、10.5%超含有すると発電効率が低下し、失透温度が上昇し、またガラス基板の平均熱膨張係数が増大するおそれがある。9%以下が好ましく、7%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。
NaO及びKO:ガラス溶解温度での粘性を十分に下げるために、またCIGS太陽電池の発電効率向上のために、NaO及びKOの合量は、1〜30%とすることができる。好ましくは5%以上であり、より好ましくは8%以上、さらに好ましくは10%以上である。
しかし、30%超ではTgが下がりすぎ、平均熱膨張係数が上がりすぎるおそれがある。好ましくは20%以下であり、より好ましくは17%以下、さらに好ましくは15%以下、特に好ましくは13%以下である。
MgO、CaO、SrO及びBaO:ガラスの溶解時の粘性を下げ、溶解を促進させる点から、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量は1〜40%とすることができる。しかし、合量で40%超では平均熱膨張係数が大きくなり、失透温度が上昇するおそれがある。6%以上が好ましく、9%以上がより好ましく、12%以上がさらに好ましく、14%以上が特に好ましい。また、30%以下が好ましく、25%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい。
本実施形態によるガラス基板は本質的に上記組成からなることが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の成分を、典型的には合計5%以下で含有してもよい。たとえば、耐候性、溶解性、失透性、紫外線遮蔽等の改善を目的に、B、ZnO、LiO、WO、Nb、V、Bi、MoO、P等を含有してもよい。
は、溶解性を向上させる等のために2%まで含有してもよい。含有量が2%を超えるとガラス転移点温度が下がる、または平均熱膨張係数が小さくなり、CIGS膜等の光電変換層を形成するプロセスにとって好ましくない。より好ましくは含有量が1%以下である。含有量が0.5%以下であると特に好ましく、さらに好ましくは実質的に含有しない。
なお、「実質的に含有しない」とは、原料等から混入する不可避的不純物以外には含有しないこと、すなわち、意図的に含有させないことを意味する。以下同じである。
また、ガラスの溶解性、清澄性を改善するため、ガラス中にSO、F、Cl、SnOを合量で、上記したガラス母組成100%に対し2%以下で含有するように、これらの原料を母組成原料に添加してもよい。
また、ガラスの化学的耐久性向上のため、ガラス中にY、La、TiOを合量で5%以下で含有させてもよい。これらのうちY、La及びTiOは、ガラスのヤング率向上にも寄与する。
また、ガラスの色調を調整するため、ガラス中にFe等の着色剤を含有してもよい。このような着色剤の含有量は、上記したガラス母組成100質量%に対し合量1質量%以下が好ましい。
ここで、ガラス母組成は、上記したSiO、Al、MgO、CaO、SrO、BaO、NaO、KOの総量である。
また、本実施形態によるガラス基板は、環境負荷を考慮すると、As、Sbを実質的に含有しないことが好ましい。また、安定してフロート成形することを考慮すると、ZnOを実質的に含有しないことが好ましい。
以下、本実施形態によるガラス基板の特性について説明する。
本実施形態によるガラス基板のガラス転移点温度(Tg)としては、580℃以上であることが好ましい。このTgは、600℃以上であるのが好ましく、610℃以上であるのがより好ましく、620℃以上であるのがさらに好ましく、630℃以上であるのが特に好ましい。このTgは通常のソーダライムガラスのTgよりも高く、これによって、高温における光電変換層の形成を担保することができる。
本願発明のTgの上限値は750℃以下であることが好ましい。このTgは、より好ましくは720℃以下、さらに好ましくは700℃以下である。これによって、ガラス原料の溶融時の粘性を適度に低く抑えて製造しやすくできる。
本実施形態によるガラス基板の50〜350℃における平均熱膨張係数は、70×10−7〜110×10−7/℃であることが好ましい。この範囲であることで、ガラス基板に形成されるCIGS膜等との熱膨張差が大きくなりすぎることを防ぎ、膜剥がれ、膜クラック等を防止することができる。
さらに、太陽電池を組立てる際(具体的にはCIGSの光電変換層を有するガラス基板とカバーガラスとを加熱して貼りあわせる際)、ガラス基板が変形することを防止することができる。
この平均熱膨張係数は、好ましくは100×10−7/℃以下、より好ましくは95×10−7/℃以下、さらに好ましくは90×10−7/℃以下である。一方、この平均熱膨張係数は、好ましくは73×10−7/℃以上、より好ましくは75×10−7/℃以上、さらに好ましくは80×10−7/℃以上である。
<ガラス基板の製造方法>
本発明の一実施形態であるガラス基板の製造方法について説明する。
本実施形態によるガラス基板の製造方法には、生産性およびコストの面で優れるため、フロート法が好ましく用いられる。
本実施形態のガラス基板の製造方法の一例としては、ガラス原料を溶融し、溶融スズ上で溶融ガラスをガラス基板に成形し、ガラス基板を徐冷する方法である。
徐冷工程の前後、またはその間に、ガラス基板の少なくとも一方の面にSOガスを接触させるSO処理工程を行うことができる。
ガラス原料の溶融では、得られるガラス基板の組成に応じて原料を調整し、この原料を溶解炉に連続的に投入し、加熱して溶融ガラスを得る。ガラス基板の組成が上記したガラス組成となるように原料を調整することが好ましい。
ガラス原料の溶融温度としては、通常1450〜1700℃とすることができ、より好ましくは1500〜1650℃である。溶融時間は、特に制限されず、通常1〜48時間である。
溶融工程では清澄剤を用いることができる。ガラス基板は、アルカリ金属酸化物(NaO、KO)を含有するアルカリガラス基板を用いる場合では、上記した清澄剤のなかから清澄剤としてSOを効果的に用いることができる。
ガラス基板の成形工程では、溶融ガラスを溶融スズ浴中の溶融スズ上で板状のガラス基板に成形することができる。
詳しくは、溶融スズを満たした溶融スズの浴面上に、溶融窯から溶融ガラスが連続的に流入され、ガラスリボンが形成される。次に、このガラスリボンを溶融スズ浴の浴面に沿って浮かしながら前進させることで、温度低下とともにガラスリボンが板状に成形される。その後、製板されたガラス基板が引出しロールによって引き出され、徐冷炉に搬送される。
溶融スズ浴内の雰囲気ガスとしては、水素と窒素とからなる混合ガスを用いることができる。水素ガス濃度は、1〜10体積%であることが好ましい。溶融スズ浴内は、正圧であることが好ましい。
溶融スズ浴の温度は、650〜1350℃であることが好ましい。また、溶融スズ浴内に流入する溶融ガラスの温度が上流で950〜1350℃であり、下流で650〜950℃であるように、溶融スズ浴の温度が調整されることが好ましい。溶融スズ浴内でのガラスリボンの滞在時間は、1〜10分であることが好ましい。
フロート法においては、徐冷工程においてガラス基板をロール搬送する際、ロールによるガラス基板表面へのキズを防止するために、温度の高いガラス板にSOガス(亜硫酸ガス)を大気中で吹き付けて、ガラスの成分と反応させてガラス表面に硫酸塩を析出させて保護する方法を用いてもよい。硫酸塩としては代表的なものとして、Na塩、K塩、Ca塩、Sr塩、Ba塩等が挙げられ、通常、これらの塩の複合物として析出される。
SO処理は、板状に成形されたガラス基板に対して、第二面(B面)側からSOガスを吹き付ける処理である。このSO処理は、ガラス基板の片側の表面、具体的には、搬送用ローラと接する側のガラス基板の表面にSOガスを吹き付けて、NaやKの硫酸塩による保護膜を形成し、搬送によって表面キズがつくのを防止するために行われる。
従来のガラス基板では、キズ防止効果の観点からは、できるだけ多くの硫酸塩を析出させることが好ましい。
本実施形態では、SO処理の条件を制御することで、ガラス基板の両面、すなわち第一面(T面)及び第二面(B面)でNa拡散量及びK拡散量を等しくするように調整することができる。
第二面側からSO処理をすることで、十分に硫酸塩を析出させると、第二面のNa拡散量及びK拡散量が一定の値になる。第二面側からSO処理する際には、第一面にもSOガスが回り込み、第一面にも硫酸塩が析出される。このようにして、第一面に十分に硫酸塩を析出させると、第一面のNa拡散量及びK拡散量が一定の値になる。
本発明では、SO処理をして、第二面及び第一面に十分に硫酸塩を析出させることで、第二面及び第一面のNa拡散量及びK拡散量が一定の値になって、第二面と第一面との間でNa拡散量及びK拡散量が等しくなることを見出した。
このSO処理工程は、SO処理後のガラス基板表面を蛍光X線分析法を用いてR−1ソーダ石灰ガラスのSカウントが25kcpsとなる条件で測定する際に、ガラス基板の第二面のSカウントが40〜160kcpsとなり、ガラス基板の第一面のSカウントが40〜160kcpsとなるように、ガラス基板の第二面(B面)にSOガスを接触させることが好ましい。
上記Sカウントとなるように、ガラス基板の第一面側からもSOガスを接触させてもよい。
ここで、Sカウントは、SO処理後にガラス基板表面に硫酸塩が付着した状態で測定した値である。Sカウントの測定は、ガラス基板を洗浄する前に行う。
本実施形態では、Sカウントは、蛍光X線分析法を用いて日本標準試料委員会認定の「R−1ソーダ石灰ガラス」のSカウントが25kcpsとなる条件で測定する。例えば、蛍光X線測定装置を用いて、管電圧50kV、測定径30mmφの条件で測定することができる。
本実施形態では、ガラス基板の表面において、Sカウントが40kcps以上になることで、ガラス基板に硫酸塩が十分に析出し、Na拡散量及びK拡散量を一定値に近づけることができる。
ガラス基板のSカウントは、第一面及び第二面の両方の面で、40kcps以上であることが好ましく、より好ましくは42kcps以上であり、さらに好ましくは45kcps以上である。
一方、ガラス基板の表面において、Sカウントが160kcp以上になると、ガラス基板に硫酸塩が過剰に生成されて、後続の工程で硫酸塩を除去することが難しくなることがある。また、SO処理に時間を要することになる。
ガラス基板のSカウントは、第一面及び第二面の両方の面で、150kcps以下であることが好ましく、より好ましくは145kcps以下であり、さらに好ましくは140kcps以下である。
SO処理は、フロート法による成形工程において、成形炉(フロートバス)から取り出した後に、徐冷炉において室温状態まで徐冷する際に行うことが好ましい。例えば、ガラス基板が徐冷炉に入る前にSOガスを吹き付けることができる。また、ガラス基板が徐冷炉に入った後も継続してSOガスを吹き付けてもよい。また、ガラス基板が徐冷炉に入った後でSOガスの吹き付けを開始してもよい。
SO処理としては、ガラス基板の表面温度が通常300〜750℃で行うことができ、より好ましくは500〜700℃である。SO処理の時間としては、通常1〜15分とすることができ、より好ましくは3〜10分である。徐冷の際の冷却速度としては、1〜100℃/minであることが好ましい。
なお、SO処理は、ガラス基板の成形及び徐冷後に、再加熱しながら行ってもよい。この際、再加熱の際の温度及び時間は、上記と同様とすることができ、成形工程の徐冷を再現したものであることが好ましい。
SO処理のSOガス濃度としては、徐冷炉内において、ガラスリボンの第一面中心部の上部空間で0.01〜1000ppmとすることが好ましい。より好ましくは0.1〜100ppmである。
SOガスは、SOガスと、空気、N、Ar、He等との混合ガスであることが好ましい。
SOガスの吹き付け量としては、総量で、0.01〜5リットル/mとすることができ、より好ましくは0.05〜2リットル/mである。
SO処理において、上記した範囲でガラス基板の表面温度、処理時間、SOガスの濃度及びSOガスの吹き付け量を調整することで、ガラス基板のNa拡散量及びK拡散量の第二面/第一面を本発明の範囲とすることができる。
ガラス基板の表面温度が高く、処理時間が長く、SOガスの濃度が高く、SOガスの吹き付け量が多いことで、それぞれ独立的に、ガラス基板表面に十分に硫酸塩を析出させて、ガラス基板の第一面及び第二面においてNa拡散量及びK拡散量をより等しくすることができる。この効果は、徐冷炉の密閉性を高めることでも得ることができる。
SO処理後は、ガラス基板を洗浄して、硫酸塩等の膜を除去することが好ましい。
ガラス基板の洗浄方法は、特に制限されず、例えば、水による洗浄、洗浄剤による洗浄、酸化セリウムを含有したスラリーを散布しながらブラシ等でこする洗浄等を用いることができる。酸化セリウム含有のスラリーで洗浄する場合は、その後に塩酸や硫酸等の酸性洗浄剤等を用いて洗浄することが好ましい。
洗浄後のガラス基板表面には、汚れや上記酸化セリウム等の付着物によるガラス基板表面の凹凸等がないことが好ましい。凹凸があると、上記電極膜やその下地層等の成膜の際に、膜表面の凹凸や膜厚偏差や膜のピンホール等が生じ、発電効率が低下するおそれがあるためである。
洗浄後は、所定の大きさに切断して、ガラス基板を得ることができる。
本実施形態では、蛍光X線分析法を用いた測定において、99.998% Tin FoilのSn(スズ)カウントが1240.17kcpsとなる条件で測定する際に、ガラス基板の第二面のSnカウントが1.50〜3.50kcpsであることが好ましい。
また、蛍光X線分析法を用いた測定において、99.998% Tin FoilのSnカウントが1240.17kcpsとなる条件で測定する際に、ガラス基板の第一面のSnカウントは、第二面のSnカウントよりも少ないことが好ましい。
ここで、Snカウントは、ガラス基板にSO処理を行い、硫酸塩による保護層形成した後に、この保護層を除去した状態で測定した値である。Snカウントの測定は、ガラス基板を洗浄した後に行う。
本実施形態では、Snカウントは、蛍光X線分析法を用いてTIN FOIL(SIGMA−ALDRICH社製、TIN FOIL、0.5mm厚、99.998%、製品番号:26575−6)のSnカウントが1240.17kcpsとなる条件で測定する。例えば、蛍光X線測定装置を用いて、管電圧50kV、測定径30mmφの条件で測定することができる。
ガラス基板の第二面(B面)は、フロート法において溶融スズに接触されるため、ガラス基板の第二面の表層にはスズ原子が浸入する。このスズ原子は、SO処理後、保護膜を洗浄で除去しても、ガラス基板の第二面の表層に残る。
ガラス基板の第一面(T面)は、フロート法において溶融スズに直接接触しないが、溶融スズ浴からスズが炉内雰囲気に蒸発して、ガラス基板の第一面に回り込み、ガラス基板の第一面にスズが付着することがある。
スズが浸入する深さとしては、ガラス基板の第一面及び第二面で、それぞれ、ガラス基板の表面から5〜20μmであることが好ましい。
本実施形態では、ガラス基板の第二面(B面)のSnカウントが多いことで、第二面の表層Na比及び表層K比が比較的多くても、Na拡散量及びK拡散量を一定値に近づけることができる。
これに対して、ガラス基板の第一面(T面)のSnカウントが少ないことで、第一面の表層Na比及び表層K比が比較的少なくても、Na拡散量及びK拡散量を一定値に近づけることができる。
このように、ガラス基板の第一面及び第二面のSnカウントを制御することで、ガラス基板の第一面と第二面との間で、Na拡散量及びK拡散量を等しくするように調整することができる。
上記効果を得るためには、ガラス基板の第二面(B面)において、Snカウントが1.50kcps〜3.50kcpsであることが好ましく、より好ましくは2.00kcps〜3.00kcpsであり、さらに好ましくは2.20kcps〜2.80kcps
である。
また、ガラス基板の第一面(T面)のSnカウントは、0.5kcps以下であることが好ましく、より好ましくは0.2kcps以下であり、検出限界以下であってもよい。
ガラス基板の第一面及び第二面においてSnカウントを上記範囲とするためには、フロート法において溶融スズ浴の条件を上記した範囲で調整するとよい。
例えば、溶融スズ浴内の雰囲気ガスの水素ガス濃度、炉内温度、処理時間を上記した範囲内で調整すればよい。
<太陽電池用ガラス基板>
本実施形態によるガラス基板は、太陽電池用ガラス基板として好ましく用いることができ、具体的には、太陽電池用ガラス基板及び太陽電池用カバーガラスとして用いることができる。
太陽電池の光電変換層としては、カルコパイライト結晶構造を持つ11−13族、11−16族化合物半導体や立方晶系あるいは六方晶系の12−16族化合物半導体を好ましく用いることができる。代表的な例としては、CIGS系化合物、CdTe系化合物、CIS系化合物、CZTS系化合物等を挙げることができる。特に好ましくはCIGS系化合物である。
太陽電池の光電変換層としては、シリコン系化合物、有機系化合物等を用いてもよい。
本実施形態によるガラス基板をCIGS太陽電池用ガラス基板に用いる場合、ガラス基板の厚さは3mm以下とするのが好ましく、より好ましくは2.5mm以下、さらに好ましくは2mm以下である。また、ガラス基板にCIGS膜の光電変換層を形成する方法は、CIGS膜の少なくとも一部がセレン化法、または蒸着法で形成されるものが好ましい。本実施形態によるガラス基板を用いることで、光電変換層を形成する際の加熱温度を500〜650℃とすることができる。
本実施形態のCIGS太陽電池用ガラス基板をガラス基板のみに使用する場合、カバーガラス等は特に制限されない。カバーガラスの組成の他の例としては、ソーダライムガラス等が挙げられる。
本実施形態によるガラス基板をCIGS太陽電池用カバーガラスとして用いる場合、カバーガラスの厚さは4mm以下とするのが好ましく、より好ましくは2.5mm以下、さらに好ましくは2mm以下である。また光電変換層を有するガラス基板にカバーガラスを組立てる方法は特に制限されない。本実施形態によるガラス基板を用いることで、加熱して組立てる場合その加熱温度を500〜650℃とすることができる。
本実施形態のCIGS太陽電池用ガラス基板をCIGSの太陽電池用のガラス基板及びカバーガラスに併用すると、平均熱膨張係数が同等であるため太陽電池組立時の熱変形等が発生せず好ましい。
<太陽電池>
次に、本発明の一実施形態である太陽電池について説明する。
本実施形態による太陽電池は、上記した本実施形態によるガラス基板、及びガラス基板の任意の面に形成されCIGS系化合物を含む光電変換層を有することを特徴とする。
好ましい形態としては、ガラス基板、カバーガラス、ガラス基板とカバーガラスとの間に配置されCIGS系化合物を含む光電変換層を有し、ガラス基板及びカバーガラスのうち少なくとも一方が、上記した本実施形態によるガラス基板である。
以下、図面を参照して、本実施形態による太陽電池の一例について説明する。なお、図面に示す太陽電池の各層の厚さは模式的に示すものであり、これに限定されない。
図1は、本実施形態による太陽電池の一例を示す断面模式図である。
図1において、太陽電池(CIGS太陽電池)1は、ガラス基板5、カバーガラス19、及びガラス基板5とカバーガラス19との間に光電変換層としてCIGS膜9を有する。ガラス基板5及びカバーガラス19のうち少なくとも一方に、上記した本実施形態によるガラス基板を用いることができる。
ガラス基板5及びカバーガラス19に本実施形態によるガラス基板を用いる場合は、ガラス基板の第一面(T面)及び第二面(B面)のうち任意の一方の面にCIGS膜9を形成することができる。
これによって、ガラス基板にCIGS膜9を形成する際に、ガラス基板の向きを確認せずに任意の面を用いることができ、工程管理を簡便にすることができる。また、ガラス基板の一方の面に欠陥がある場合には、他方の面を代わりに用いることができる。
太陽電池1は、ガラス基板5上に裏面電極層としてプラス電極であるMo膜7を有し、その上にCIGS膜9を有する。ガラス基板5とMo膜7との間には、不図示であるが、1〜100nmの薄いシリカ膜等のアルカリ金属制御層を設けることで、ガラス基板からのアルカリ金属や不純物元素のCIGS膜9への拡散量を制御することもできる。
CIGS膜9は、CIGS系化合物を含む光電変換層である。CIGS系化合物の組成としては、例えば、Cu(In1−XGa)Seである。ここで、xは、InとGaの組成比を示すもので0<x<1である。
CIGS膜9は、CIGS系化合物を単独で含むことができるが、その他にCdTe系化合物、CIS系化合物、シリコン系化合物、CZTS系化合物等を含んでもよい。
CIGS膜9上には、バッファ層11としてのCdS(硫化カドミウム)またはZnS(亜鉛硫化物)層を介して、ZnOまたはITOの透明導電膜13を有し、さらにその上にマイナス電極であるAl電極(アルミニウム電極)等の取出し電極15を有する。これらの層の間の必要な場所には反射防止膜を設けてもよい。図1においては、透明導電膜13と取出し電極15との間に反射防止膜17が設けられている。
また、取出し電極15上にカバーガラス19が設けられ、必要な場合は取出し電極15とカバーガラス19との間は、樹脂封止したり接着用の透明樹脂で接着されたりする。なお、カバーガラス19は設けなくてもよい。
本実施形態において、光電変換層の端部または太陽電池の端部は封止されていてもよい。封止するための材料としては、例えば本実施形態によるガラス基板と同じ材料、そのほかのガラス、樹脂等が挙げられる。
以下、CIGS膜9の形成方法の一例について具体的に説明する。
CIGS膜9の形成では、まず、Mo膜7上に、スパッタ装置を用いて、CuGa合金ターゲットでCuGa合金層を成膜し、続いてInターゲットを使用してIn層を成膜することで、In−CuGaのプリカーサ膜を成膜する。成膜温度は特に制限されないが通常室温とすることができる。
プリカーサ膜の組成は、蛍光X線分析法による測定において、Cu/(Ga+In)比(原子比)が0.7〜0.95、Ga/(Ga+In)比(原子比)が0.1〜0.5となることが好ましい。CuGa合金層及びIn層の膜厚を調整することで、この組成を得ることができる。
次いで、プリカーサ膜を、RTA(Rapid Thermal Annealing)装置を用いて加熱処理する。
加熱処理では、第1段階として、セレン化水素混合雰囲気において200〜700℃で1〜120分保持し、CuとInとGaとを、Seと反応させる。セレン化水素混合雰囲気は、アルゴンや窒素などの不活性ガス中にセレン化水素を1〜20体積%で含むことが好ましい。
その後、第2段階として、セレン化水素混合雰囲気を硫化水素混合雰囲気に置換し、さらに200〜700℃で1〜120分保持し、CIGS結晶を成長させることで、CIGS膜を形成する。硫化水素混合雰囲気は、アルゴンや窒素などの不活性ガス中に硫化水素を1〜30体積%で含むことが好ましい。
CIGS膜の厚さは、1〜5μmであることが好ましい。
本実施形態による太陽電池の他の例としては、ガラス基板の両面に光電変換層を形成した太陽電池である。一例としては、ガラス基板の両面に上記した工程と同様にMo膜、CIGS膜等を形成したものを挙げることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
<ガラス基板の作製>
表1にガラス組成を示す。各成分は、ガラス基板の表面からの深さ5000nm以上において、酸化物基準の質量百分率表示で示す。FeおよびSOは、ガラス母組成100質量%に対して外添した配合割合で示す。
表1に示すガラス組成となるように配合したガラス原料を、温度1450〜1700℃で加熱し溶融ガラスを得た。
次いで、溶融ガラスを溶融スズで満たしたスズ浴上に流し込み、板状のガラスリボンを成形した。
スズ浴は、H及びNの混合ガス雰囲気とし、温度は上流で950〜1150℃、下流で750〜950℃とした。スズ浴のH濃度は1〜10体積%とした。
ガラスリボンの徐冷工程において、徐冷炉内でSO処理を同時にした。SOガスはガラスリボンの第二面(B面)から総量で0.2〜1.0(リットル/m)となるように吹き付けた。SOガスは、SOガスと空気との混合ガスとした。このとき、SO処理の雰囲気温度は500〜700℃であり、徐冷炉において、ガラスリボンT面中心部の上部空間内でのSO濃度は0.1〜30ppmの範囲であった。
各実施例及び各比較例において、徐冷工程のSO処理条件は上記範囲内で異なるため、SO処理後のガラス基板の第一面(T面)及び第二面(B面)の硫酸塩量も異なった。
その後、ガラス基板の両面を炭酸カルシウムと水の混合物で洗浄した後、中性洗剤で洗浄した。
<評価>
上記して得られたガラス基板について、以下の評価を行った。結果を表1に併せて示す。
(Sカウント)
ガラス基板の第一面及び第二面のSカウント(単位:kcps)は、それぞれ、SO処理後に硫酸塩による保護層が付着した状態で測定した。
Sカウントは、蛍光X線測定装置(リガク製、ZSX100e)を用い、管電圧50kV、測定径30mmφの条件で測定した。
このSカウントの測定条件は、日本標準試料委員会認定の「R−1ソーダ石灰ガラス」を測定する際にSカウントが25kcpsとなる条件である。
(Snカウント)
ガラス基板の第一面および第二面のSnカウント(単位:kcps)は、それぞれ、SO処理後に洗浄をして、硫酸塩による保護膜を除去した状態で測定した。
Snカウントは、蛍光X線測定装置(リガク製、ZSXPrimusII)を用い、管電圧50kV、測定径30mmφの条件で測定した。
このSnカウントの測定条件は、TIN FOIL(SIGMA−ALDRICH社製、TIN FOIL、0.5mm厚、99.998%、製品番号:26575−6)を測定する際にSnカウントが1240.17kcpsとなる条件である。
(第一面の表面Na比、表面K比、表面Ca比、表面Sr比、表面Ba比)
ガラス基板の第一面の表面から深さ30nm、5000nmでのNa原子量(原子%)を、それぞれX線光電子分光装置(アルバック・ファイ社製、ESCA5500)により測定した。
ガラス基板表面から30nmまでの研削は、C60イオンビームによりスパッタエッチングした。ガラス基板表面から5000nmまでの研削は、4000nmまで酸化セリウムの水スラリーで研削した後、C60イオンビームによりスパッタエッチングした。
測定結果から、深さ5000nmでのNa原子濃度(Na5000)に対する、深さ30nmでのNa原子濃度(Na30)の比(Na30/Na5000)を、表面Na比とした。
同様にして、表面K比、表面Ca比、表面Sr比、表面Ba比を測定した。
表面K比は、深さ5000nmでのK原子濃度(K5000)に対する、深さ30nmでのK原子濃度(K30)の比(K30/K5000)とした。
表面Ca比は、深さ5000nmでのCa原子濃度(Ca5000)に対する、深さ30nmでのCa原子濃度(Ca30)の比(Ca30/Ca5000)とした。
表面Sr比は、深さ5000nmでのSr原子濃度(Sr5000)に対する、深さ30nmでのSr原子濃度(Sr30)の比(Sr30/Sr5000)とした。
表面Ba比は、深さ5000nmでのBa原子濃度(Ba5000)に対する、深さ30nmでのBa原子濃度(Ba30)の比(Ba30/Ba5000)とした。
(第二面の表面Na比、表面K比、表面Ca比、表面Sr比、表面Ba比)
第二面の表面Na比、表面K比、表面Ca比、表面Sr比、表面Ba比は、上記第一面と同様にして測定した。
(第一面の相対Na拡散量)
第一面のNa拡散量は、上記して得られたガラス基板上にプラス電極としてMo電極を形成し、次いでCIGS層を形成し、その後、CIGS層中のNa量を測定し求めた。
得られたガラス基板を大きさ3cm×3cm、厚さ1.8mmに加工した。ガラス基板5aの上に、スパッタ装置にて、プラス電極としてMo(モリブデン)膜を成膜した。成膜は室温にて実施し、厚み250nmのMo膜を得た。
Mo膜上にスパッタ装置にて、CuGa合金ターゲットでCuGa合金層を成膜し、続いてInターゲットを使用してIn層を成膜することで、In−CuGaのプリカーサ膜を成膜した。成膜は室温にて実施した。蛍光X線分析法によって測定したプリカーサ膜の組成が、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34となるように各層の厚みを調整し、厚み600nmのプリカーサ膜を得た。
プリカーサ膜をRTA(Rapid Thermal Annealing)装置を用いてアルゴンおよびセレン化水素混合雰囲気(セレン化水素はアルゴンに対し5体積%)にて加熱処理した。まず、第1段階として425℃で10分保持を行い、Cu、In、GaおよびSeとを反応させて、その後、第2段階としてさらに580℃で30分保持してCIGS結晶を成長させることでCIGS層を得た。得られたCIGS層の厚みは1.7μmであった。
上記RTA装置による加熱処理の第2段階終了後、試料を二次イオン質量分析法(SIMS)にてCIGS層中の23Naの積分強度を測定した。表1に示す相対Na拡散量は、基準ガラス基板の23Naの積分強度を1としたときの相対量である。
基準ガラス基板は、下記酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを54.54%、Alを13.20%、ZrOを4.45%、NaOを5.39%、KOを5.18%、MgOを0.24%、CaOを7.82%、SrOを7.26%、BaOを1.81%含み、ガラス母組成100質量部に対しSOを0.06%、ガラス母組成100質量部に対しFeを0.012%含む組成である。
基準ガラス基板の製造では、まず、上記基準ガラス基板の組成となるように各成分の原料を調合し、ガラス母組成100質量部に対し、硫酸塩をSO換算で0.1質量部、添加し、白金坩堝を用いて1650℃の温度で3時間加熱し溶解した。
溶解にあたっては、白金スターラーを挿入し、1時間撹拌しガラスの均質化を行った。
次いで、溶融ガラスを流し出し、板状に成形後冷却し、ガラス板を得た。得られたガラス板を加工し、ガラス板の表面から深さ50μm以上研磨することで基準ガラス基板を得た。これによって、ガラス基板の表層の組成が、ガラス基板の全体の組成とほぼ等しくなった。
基準ガラス基板の23Na積分強度は、基準ガラス基板の研磨面を、上記したNa拡散量の測定と同様の条件で測定した。
この際、測定対象のガラス基板と、基準ガラス基板とを同じバッチでSIMS測定した。また、測定ごとに基準ガラス基板の表面を研磨した。
(第一面の相対K拡散量)
第一面のK拡散量は、上記した第一面の相対Na拡散量と同様にして測定した。
具体的には、上記RTA装置による加熱処理の第2段階終了後、試料を二次イオン質量分析法(SIMS)にてCIGS層中の39Kの積分強度を測定した。表1に示す相対K拡散量は、基準ガラス基板の39Kの積分強度を1としたときの相対量である。
(第二面の相対Na拡散量及び相対K拡散量)
第二面の相対Na拡散量および相対K拡散量は、上記した第一面の相対Na拡散量及び相対K拡散量と同様にして測定した。
(相対Na拡散量の第二面/第一面、相対K拡散量の第二面/第一面)
相対Na拡散量の第二面/第一面は、上記した第一面の相対Na拡散量に対する、第二面の相対Na拡散量の比から求めた。
相対K拡散量の第二面/第一面は、上記した第一面の相対K拡散量に対する、第二面の相対K拡散量の比から求めた。
(第二面(B面)のキズ耐性)
ガラス基板の第二面(B面)のキズ耐性は、SO処理後に硫酸塩による保護層が付着した状態で評価した。
硫酸塩保護膜の付着した5cm角のガラス基板の第二面表面を、スクレロメータを用いて圧力10(N)で3箇所引っかき、次いで、保護膜を洗浄した。洗浄後のガラス基板のB面表面を目視で観察し、次の評価基準で評価した。
A:ガラス基板の第二面表面にキズが観察されなかった。
B:ガラス基板の第二面表面にキズが観察された。
(Tg)
ガラス転移温度(Tg:単位は℃)は示差熱膨張計(TMA)を用いて測定し、JISR3103−3(2001年度)により求めた。
表1において、表面原子比のカッコ内の数値は、計算値である。
この表面原子比の計算値は、ガラス基板の表層から30nmの各原子比(第一面及び第二面の表面Na、表面K、表面Ca、表面Sr及び表面Ba)とSカウントから回帰式を作成し、この式より得られた値を計算値とした。
第一面のSnカウントは、未検出(non detected)であった。
各表に示す通り、各実施例では、相対Na拡散量及び相対K拡散量ともに、第二面/第一面が1に近い値であり、第一面と第二面でアルカリ拡散量をより近いものとすることができた。
また、各実施例では、SO処理後のSカウントが、第一面及び第二面でいずれも40kcps以上であることから、第一面と第二面でアルカリ拡散量をより近づけることができたと考えられる。
比較例1では、SO処理後のSカウントが少なすぎて、相対Na拡散量が第一面に対して第二面で多く、第一面と第二面で相対Na拡散量が大きく異なった。さらに、スクレロメータ試験において、第二面にキズがついた。
比較例2では、SO処理後のSカウントが少なすぎて、相対K拡散量が第一面に対して第二面で多く、第一面と第二面で相対K拡散量が大きく異なった。
比較例3では、SO処理後の第一面のSカウントが少なすぎて、相対Na拡散量が第一面に対して第二面で少なく、第一面と第二面で相対Na拡散量が大きく異なった。
本発明のガラス基板は、太陽電池用ガラス基板、なかでもCIGS太陽電池用ガラス基板に好ましく用いることができる。例えば、太陽電池用ガラス基板及び/または太陽電池用カバーガラスに用いることができる。これによって、発電効率のよい太陽電池を提供することができる。
1 太陽電池
5、22 ガラス基板
7 プラス電極
9 CIGS層またはCZTS層
11 バッファ層
13、23 透明導電膜
15 マイナス電極
17 反射防止膜
19 カバーガラス

Claims (11)

  1. ガラス基板に厚さ250nmのMo膜を形成し、Cu/(Ga+In)比が0.88、Ga/(Ga+In)比が0.34であり厚さ1.7μmのCIGS層を形成し、CIGS層中の23Naの積分強度をNa拡散量とし、CIGS層中の39Kの積分強度をK拡散量とし、
    酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを54.54%、Alを13.20%、ZrOを4.45%、NaOを5.39%、KOを5.18%、MgOを0.24%、CaOを7.82%、SrOを7.26%、BaOを1.81%含み、ガラス母組成100質量部に対しSOを0.06%、ガラス母組成100質量部に対しFeを0.012%含むガラス基板を基準ガラス基板とし、
    基準ガラス基板のNa拡散量に対する、ガラス基板のNa拡散量を相対Na拡散量とし、
    基準ガラス基板のK拡散量に対する、ガラス基板のK拡散量を相対K拡散量とし、
    ガラス基板の第一面の相対Na拡散量に対するガラス基板の第二面の相対Na拡散量が0.65〜1.30であり、
    ガラス基板の第一面の相対K拡散量に対するガラス基板の第二面の相対K拡散量が0.65〜1.30であり、
    ガラス転移点が580℃以上である、ガラス基板。
  2. ガラス基板表面から深さ5000nmでのNa量(原子%)に対する、ガラス基板表面から深さ30nmでのNa量(原子%)の比を表面Na比とし、
    ガラス基板表面から深さ5000nmでのK量(原子%)に対する、ガラス基板表面から深さ30nmでのK量(原子%)の比を表面K比とし、
    ガラス基板の第一面において表面Na比が0.35〜1.20であり、表面K比が1.00〜2.30であり、
    ガラス基板の第二面において表面Na比が0.35〜1.20であり、表面K比が1.00〜2.30である、請求項1に記載のガラス基板。
  3. 蛍光X線分析法を用いた測定において、99.998% Tin FoilのSnカウントが1240.17kcpsとなる条件で測定する際に、前記ガラス基板の第二面のSnカウントが1.50〜3.50kcpsである、請求項1または2に記載のガラス基板。
  4. ガラス基板表面から深さ5000nmでのCa量(原子%)に対する、ガラス基板表面から深さ30nmでのCa量(原子%)の比を表面Ca比とし、ガラス基板の第一面において表面Ca比が0.1〜0.6であり、ガラス基板の第二面において表面Ca比が0.1〜0.6である、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス基板。
  5. ガラス基板表面から深さ5000nmでのSr量(原子%)に対する、ガラス基板表面から深さ30nmでのSr量(原子%)の比を表面Sr比とし、ガラス基板の第一面において表面Sr比が0.05〜0.55であり、ガラス基板の第二面において表面Sr比が0.05〜0.55である、請求項1から4のいずれか1項に記載のガラス基板。
  6. 前記ガラス基板は、ガラス基板に硫酸塩を含む保護膜を形成後に除去したガラス基板であって、
    前記保護膜は、蛍光X線分析法を用いてR−1ソーダ石灰ガラスのSカウントが25kcpsとなる条件で測定する際に、
    前記ガラス基板の第二面のSカウントが40〜160kcpsとなり、
    前記ガラス基板の第一面のSカウントが40〜160kcpsとなるように、形成される、請求項1から5のいずれか1項に記載のガラス基板。
  7. ガラス基板の第一面の表面から深さ5000nm以上において、下記酸化物基準の質量百分率表示で、SiOを45〜75%、Alを0.1〜20%、MgOを0〜15%、CaOを0〜15%、SrOを0〜18%、BaOを0〜18%、NaOを1〜20%、KOを0.1〜15%含み、NaO+KOが1〜30%、MgO+CaO+SrO+BaOが1〜40%である、請求項1から6のいずれか1項に記載のガラス基板。
  8. 太陽電池用ガラス基板である、請求項1から7のいずれか1項に記載のガラス基板。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のガラス基板、及び前記ガラス基板の第一面及び/または第二面に形成されCIGS系化合物を含む光電変換層を有する、CIGS太陽電池。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載のガラス基板を製造する方法であって、
    溶融スズを含むフロートバスにおいて溶融ガラスをガラス基板に成形する工程と、前記ガラス基板を徐冷する工程と、前記ガラス基板の少なくとも第二面にSOガスを接触させるSO処理工程とを有し、
    前記SO処理工程は、
    SO処理後のガラス基板表面を蛍光X線分析法を用いて分析用標準試料R−1ソーダ石灰ガラスのSカウントが25kcpsとなる条件で測定する際に、
    前記ガラス基板の第二面のSカウントが40〜160kcpsとなり、
    前記ガラス基板の第一面のSカウントが40〜160kcpsとなるように、
    ガラス基板の少なくとも第二面にSOガスを接触させる、ガラス基板の製造方法。
  11. 前記SO処理工程は、前記SOガスを前記ガラス基板の第二面から吹き付け、前記ガラス基板の上部空間の前記SOガスのガス濃度が0.01〜1000ppmである、請求項10に記載のガラス基板の製造方法。
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