JP2016124199A - ボールペン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スプリング5が、ボール受け座32のインキ流通孔32aに挿通され且つ前端がボール4後面に当接されるロッド部51と、該ロッド部51の後端に連設される弾発力を付与するコイル部52と、を備える。コイル部52の前端部の外面に前方に向かうに従い縮径するテーパ状外面52aが形成される。チップ本体3のボール受け座32後方の内面に前方に向かうに従い縮径するテーパ状内面34aが形成される。コイル部52のテーパ状外面52aがチップ本体3内のテーパ状内面34aにガイドされる。
【選択図】 図2
Description
また、前記特許文献1のボールペンにおいて、大径部分の外面とホルダーの内孔の内面との隙間を大きくすると、スプリングの大径部分とホルダー内孔内面との案内作用が損なわれ、筆記時、小径部分でボール後面の中心部を安定して押圧することができなくなり、その結果、その結果、ボールと前端縁部との確実な密接(シール性)が得られず、ペン先からのインキ漏出や、ペン先からの空気の混入が生じるおそれがある。
また、前記特許文献1のボールペンは、ボール受け座の流動体誘導孔に挿通される小径部分が密着巻きされて形成されるため、ボールの外径が小さくなるに従い、ボール受け座の流動体誘導孔の内径が小さくなり、スプリングの製造が困難となる。
図1乃至図3に本発明の第1の実施の形態を示す。図2の一点鎖線は、コイル部52の省略部分を示す。
本実施の形態のボールペン1は、前端部にボール4を回転可能に抱持したボールペンチップ2と、前記ボールペンチップ2の内部に収容配置されるスプリング5と、該ボールペンチップ2の後部がその前部の取付孔に圧入固着されたホルダー7と、該ホルダー7の後部がその前端開口部に圧入固着されたインキ収容筒8とを備える。
前記ボールペンチップ2は、チップ本体3とボール4とからなり、前記チップ本体3が前端にボール4を抱持する直円筒状の小径筒部33と、該小径筒部33より後方に連設され且つ後方に向かうに従い漸次拡径するテーパ筒部34と、該テーパ筒部34より後方に連設される直円筒状の大径筒部35とからなる金属製筒体よりなる。前記金属製筒体は、例えば、SUS304、SUS305、SUS321等のオーステナイト系ステンレス鋼により得られる。前記チップ本体3の小径筒部33の前端近傍内面には、内方への押圧変形により、複数(例えば、4個)の内方突出部が周方向に等間隔に形成される。前記内方突出部によりボール受け座32が形成される。また、チップ本体3の前端には、周状に内方に押圧変形されることにより、内向きの前端縁部31が形成される。前記ボール受け座32の前面と前記前端縁部31の後面との間にはボール4が回転可能に抱持される。前記内方突出部の相互間には、中心部から径方向外方に延び且つ軸方向に貫通するインキ流通孔32aが形成される。即ち、前記ボール受け座32には、前記インキ流通孔32aが形成される。前記ボールペンチップ2は、金属製チップ本体3の前端部にボール受け座32を切削加工によって形成するタイプであってもよい。
前記チップ本体3は、略均一肉厚に形成される。前記小径筒部33の内面には、後方に向かうに従い漸次拡径するテーパ状内面34a(または前方に向かうに従い漸次縮径するテーパ状内面34a)が形成される。
前記スプリング5は、前部のロッド部51と、後部のコイル部52とが1本の金属線材(例えば、ステンレス鋼製線材)により一体に連設される。
前記ロッド部51は、軸方向に直線状に伸び、前記ボール受け座32のインキ流通孔32aに挿通される。前記ロッド部51の前端がボール4後面の中心部に当接され、前記ロッド部51によって、直接、前記ボール4が前方に付勢され、それにより、前記ボール4が前記前端縁部31の内周面に密接される。
前記コイル部52は、線材が螺旋状に巻回されて形成される。前記コイル部52の前端部には、前方に向かうに従い縮径するテーパ状外面52aが密着巻部により形成される。前記テーパ状外面52aより後方のコイル部52には、直円筒状外面52bが有効巻部により形成される。即ち、前記コイル部52は、前端部のテーパ状外面52aと、該テーパ状外面52aより後方に一体に連設される直円筒状外面52bとからなる。前記テーパ状外面52aの前端と前記ロッド部51の後端が一体に連設される。前記テーパ状外面52aは、線材同志が密着する密着巻部により形成されているが、これ以外にも、線材間に隙間を備えた有効巻部により形成してもよい。
前記ホルダー7は合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の射出成形によって得られる筒状体である。前記ホルダー7は、ボールペンチップ2が取り付けられる先細状の前部と、インキ収容筒8の先端面に当接する鍔部と、インキ収容筒8の前端開口部に圧入される後部とからなる。前記ホルダー7の前端部の取付孔にチップ本体3が圧入固着され、取付孔内面の後端に段部が突設され、前記段部にチップ本体3の後端が係止されるとともに、前記段部にスプリング5の後端(コイル部52の後端)が係止される。
前記インキ収容筒8は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の押出成形により得られる、両端が開口された円筒体である。前記インキ収容筒8の内部には、インキ81と、該インキ81の消費に伴って前進する高粘度流体からなる追従体82が充填される。前記インキ収容筒8の後端開口部に尾栓83が圧入固着される。前記尾栓83は、インキ収容筒8内と外気とを連通可能にする通気孔を有する
図4乃至図6に本発明の第2の実施の形態を示す。図5の一点鎖線は、コイル部52の省略部分を示す。
本実施の形態のボールペン1は、前端部にボール4を回転可能に抱持したボールペンチップ2と、前記ボールペンチップ2の内部に収容配置されるスプリング5と、該ボールペンチップ2の後部がその前部の取付孔に圧入固着されたホルダー7と、該ホルダー7の後部がその前端開口部に圧入固着されたインキ収容筒8とを備える。
前記ボールペンチップ2は、チップ本体3とボール4とからなり、前記チップ本体3が前端にボール4を抱持する直円筒状の小径筒部33と、該小径筒部33より後方に連設され且つ後方に向かうに従い漸次拡径するテーパ筒部34と、該テーパ筒部34より後方に連設される直円筒状の大径筒部35とからなる金属製筒体よりなる。前記金属製筒体は、例えば、SUS304、SUS305、SUS321等のオーステナイト系ステンレス鋼により得られる。前記チップ本体3の小径筒部33の前端近傍内面には、内方への押圧変形により、複数(例えば、4個)の内方突出部が周方向に等間隔に形成される。前記内方突出部によりボール受け座32が形成される。また、チップ本体3の前端には、周状に内方に押圧変形されることにより、内向きの前端縁部31が形成される。前記ボール受け座32の前面と前記前端縁部31の後面との間にはボール4が回転可能に抱持される。前記内方突出部の相互間には、中心部から径方向外方に延び且つ軸方向に貫通するインキ流通孔32aが形成される。即ち、前記ボール受け座32には、前記インキ流通孔32aが形成される。前記ボールペンチップ2は、金属製チップ本体3の前端部にボール受け座32を切削加工によって形成するタイプであってもよい。
前記チップ本体3は、略均一肉厚に形成される。前記小径筒部33の内面には、後方に向かうに従い漸次拡径するテーパ状内面34a(または前方に向かうに従い漸次縮径するテーパ状内面34a)が形成される。
前記スプリング5は、前部のロッド部51と、後部のコイル部52とが1本の金属線材(例えば、ステンレス鋼製線材)により一体に連設される。
前記ロッド部51は、軸方向に直線状に伸び、前記ボール受け座32のインキ流通孔32aに挿通される。前記ロッド部51の前端がボール4後面の中心部に当接され、前記ロッド部51によって、直接、前記ボール4が前方に付勢され、それにより、前記ボール4が前記前端縁部31の内周面に密接される。
前記コイル部52は、線材が螺旋状に巻回されて形成される。前記コイル部52の全体が、前方に向かうに従い縮径するテーパ状外面52aにより形成される。前記テーパ状外面52aよりなるコイル部52は、有効巻部により形成される。前記テーパ状外面52aは、線材間に隙間を備えた有効巻部により形成されているが、一部が線材同志の密着する密着巻部により形成されていてもよい。
前記チップ本体3の小径筒部33の内面には、径方向内方への押圧変形により係止突起34bが形成される。前記係止突起34bにスプリング5のコイル部52の後端が抜け止め係止される。それにより、前記コイル部52のテーパ状外面52aと、前記チップ本体3の小径筒部33のテーパ状内面34aとが略接触した状態となる。前記係止突起34bは、例えば、周状に分散配置された複数の突起からなる構成、または環状突起からなる構成の何れであってもよい。
前記ホルダー7は合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の射出成形によって得られる筒状体である。前記ホルダー7は、ボールペンチップ2が取り付けられる先細状の前部と、インキ収容筒8の先端面に当接する鍔部と、インキ収容筒8の前端開口部に圧入される後部とからなる。前記ホルダー7の前端部の取付孔にチップ本体3が圧入固着され、取付孔内面の後端に段部が突設され、前記段部にチップ本体3の後端が係止される。
前記インキ収容筒8は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)の押出成形により得られる、両端が開口された円筒体である。前記インキ収容筒8の内部には、インキ81と、該インキ81の消費に伴って前進する高粘度流体からなる追従体82が充填される。前記インキ収容筒8の後端開口部に尾栓83が圧入固着される。前記尾栓83は、インキ収容筒8内と外気とを連通可能にする通気孔を有する。
2 ボールペンチップ
3 チップ本体
31 前端縁部
32 ボール受け座
32a インキ流通孔
33 小径筒部
34 テーパ筒部
34a テーパ状内面
34b 係止突起
35 大径筒部
4 ボール
5 スプリング
51 ロッド部
52 コイル部
52a テーパ状外面
52b 直円筒状外面
7 ホルダー
8 インキ収容筒
81 インキ
82 追従体
83 尾栓
Claims (5)
- 内向きの前端縁部とその後方に形成されたボール受け座との間で回転可能にボールを抱持する筒状のチップ本体と、該チップ本体内に配置され、前記ボールを前方に付勢し且つ前記ボールを前記前端縁部の内面に圧接するスプリングとを備え、前記ボール受け座にインキ流通孔が軸方向に貫設され、前記スプリングが、前記ボール受け座のインキ流通孔に挿通され且つ前端がボール後面に当接されるロッド部と、該ロッド部の後端に連設される弾発力を付与するコイル部とを備えたボールペンであって、
前記コイル部の前端部の外面に前方に向かうに従い縮径するテーパ状外面が形成され、
前記チップ本体のボール受け座後方の内面に前方に向かうに従い縮径するテーパ状内面が形成され、前記コイル部のテーパ状外面が前記チップ本体内のテーパ状内面にガイドされることを特徴とするボールペン。 - 前記ロッド部の後端が前記テーパ状内面の前端より前方位置にあるか、または、前記ロッド部の後端が前記テーパ状内面の前端と略同じ位置にあることを特徴とする請求項1記載のボールペン。
- 前記コイル部のテーパ状外面と前記チップ本体内面のテーパ状内面とが略一致する形状であることを特徴とする請求項1または2記載のボールペン。
- 前記コイル部が、前端部のテーパ状外面と、該テーパ状外面の後方に連設される直円筒状外面とを備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のボールペン。
- 前記コイル部の全体がテーパ状外面により形成されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のボールペン。
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2014
- 2014-12-29 JP JP2014267063A patent/JP2016124199A/ja active Pending
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