JP2016054664A - フライ用バッターミックス - Google Patents

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Abstract

【課題】油ちょう後、長時間経過しても油ちょう直後のサクサク感と歯切れを持続させることができるフライ食品用バッターミックスを提供する。
【解決手段】可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤を含むバッターミックスにより上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は油ちょう後又は電子レンジ加熱後、長時間経過しても油ちょう直後の衣材のサクサク感と歯切れを持続させることができるフライ用バッターミックスに関するものである。
油ちょう食品は、油ちょう種をそのまま又は油ちょう種に衣をつけて高温(160〜190℃)に加熱した食用油中で油ちょうすることにより得られる。このうち、油ちょう種に衣をつけて油ちょうすることにより得られる衣付油ちょう食品は、油ちょう種を卵液又はバッター液に浸した後にパン粉などの衣材を付着させて油ちょうしたコロッケ、カツ揚げなどのフライ類および油ちょう種をバッター液に浸した後に油ちょうすることにより得られる天ぷら、フリッター、から揚げ、竜田揚げなどの天ぷら類に分類される。
通常衣付油ちょう食品は油ちょう直後において衣はサクサク感があり、歯切れがよく、油ちょう種部分はジューシーであり好ましい食感をしている。
しかしながら近年、衣付油ちょう食品は店舗等で総菜類として陳列販売される形や電子レンジ加熱調理用の油ちょう済み冷凍食品として提供される形での需要が増加している。総菜類として提供される場合、油ちょう後の時間経過と共に油ちょう種から衣材に水分が移行し、揚げたての衣のサクサクとした食感が失われ、歯切れの悪い食感になり、型崩れし易くなるなどの問題がある。また電子レンジで加熱調理する場合、油ちょう種から発生した水蒸気により衣が吸湿してサクサクとした食感が失われ、歯切れの悪い食感となると同時に油ちょう種のジューシーさも損なうという問題点があった。そしてこれらの食感への影響は特にバッターにさらに衣材を付着させるフライ類で顕著である。
従来、このような問題点を解決するために様々な試みがなされてきた。
例えば、天ぷら類の衣のようにバッター自体が油ちょうされて衣となった部分の食感の経時変化耐性を付与する方法として、圧縮処理澱粉を含有した揚げ物衣用組成物(特許文献1)、湿熱処理した小麦を含有した揚げ物用ミックス(特許文献2)、結晶性セルロース複合体(結晶セルロースとキサンタンガムからなる)、加工澱粉及び小麦粉を含むバッター用プレミックス(特許文献3)、粉砕された穀分類又は澱粉類及びその加工品並びにこれらの分解物から選ばれる1種又は2種以上の粉末を含有する油ちょう食品用品質改良材(特許文献4)等が提案されている。これらの方法は一定の電子レンジ加熱後の食感の経時変化耐性を付与する。しかしながら、特許文献1〜4に開示された方法によるバッターは、バッター自体が油ちょうされて衣となるものであり、中種に付着するバッター量が多くなるよう、相応の粘度がある。これをそのままフライ類におけるバッターとして適用すると、バッター由来の衣が厚くなるため、フライ類に望まれる食感とは異なるものとなる。これらのバッターをフライ用バッターに適した粘度になるように加水した場合、水分移行阻止に有効な成分及び配合物全般の濃度が低下し、その結果として水分移行阻止能が不十分になると考えられる(加水の例として、特許文献5では、天ぷらバッターに使用する場合はバッターミックス100質量部に約150質量部の加水、フライに使用する場合はバッターミックス100質量部に250〜300質量部の加水と開示されている)。
また、天ぷら類及びフライ類に使用できるバッターとして豆類や穀類などを粉砕した難溶性粒状物質、カードランなどの増粘多糖類、及び卵白粉や小麦グルテンなどの熱凝固性の高蛋白質粉粒体を含有する揚げ物用衣組成物が提案されている(特許文献5)しかしながら、この方法についてもバッター自体が油ちょうされて衣となった部分の食感による効果である。また水分移行を阻止するために必須な成分である難溶性粒状物質よる食感への影響が大きく、フライ類に望まれる食感を維持するためには難溶性粒状物質の使用量を減らす必要があり、その結果、油ちょう種からバッターに付着させる衣材への水分移行を阻止する効果は低下するものと考えられる。
油ちょう種からバッターに付着させる衣材への水分移行を阻止するという観点からは、イヌリンを含有した揚げ物用打粉組成物が提案されている(特許文献6)。しかしながらこの方法はイヌリン由来の食感が問題になる。また穀粉及びトランスグルタミナーゼを含有する加水された油ちょう食品用バッターが提案されている(特許文献7)。穀粉に含まれるタンパク質のトランスグルタミナーゼ架橋反応物が水分移行を阻止することで、食感の経時変化耐性に優れた揚げ物類が得られるが、架橋反応の調節が必要で、製造が煩雑になる点が問題になる。さらにメチルセルロースを含有した冷凍フライ用衣材が提案されている(特許文献8)。この方法より、フライ済み冷凍フライ食品を電子レンジで加熱調理しても揚げたての衣の食感が得られるが、加熱調理後の食感の経時変化耐性については不明である。
特開2011-125332 特開2008-067675 特開2013-118819 特開2003-265130 特開2002-051718 特開2006-230268 特開2003-219826 特公平01-048743
本発明は油ちょう後又は電子レンジ加熱後、長時間経過しても油ちょう直後の衣材のサクサク感と歯切れを持続させることができるフライ食品用バッターミックスを提供することを課題とする。
本発明者等は、可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤を配合したバッターミックスにより、油ちょう後又は電子レンジ加熱後、長時間経過しても油ちょう直後の衣材のサクサク感と歯切れを持続させることができるフライ食品用バッターミックスを提供することができることを見出し、本発明を完成するにいたった。
すなわち本発明は以下の通りである。
(1)可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤を含むフライ食品用バッターミックス。
(2)前記(1)に記載のバッターミックスを用いて製造した未加熱フライ食品。
(3)前記(2)に記載の未加熱フライ食品を冷凍した冷凍未加熱フライ食品。
(4)前記(2)に記載の未加熱フライ食品を油ちょう後冷凍した冷凍フライ食品。
本発明は、可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤を含むバッターミックスを使用することにより、フライ食品の油ちょう後又油ちょう済フライ食品の電子レンジ加熱後、可逆的熱硬化性ゲル化剤を含むバッター溶液が油ちょう温度帯(160〜190℃)でゲル状であり、可逆的熱可塑性ゲル化剤を含むバッター溶液が常温保存時の温度帯(10〜40℃)でゲル状である為に、油ちょう種の表面は油ちょう温度帯および常温保存時のいずれの温度帯においてもゲルでコーティングされている状態になる。従ってフライ食品において油ちょう直後から室温保存中にかけて油ちょう種からの衣への水分移行が妨げられ、揚げたての衣のサクサク感が持続するという効果を有する。また可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤はそれぞれ油ちょう処理工程及び常温保存期間中に油ちょう種の水分損失を防ぐ役割も果たすので、同時にフライにおける油ちょう種のジューシー感を保持させる効果も有する。
本発明においてフライ食品とは油ちょう種をバッター液に浸した後にパン粉などの衣材を付着させて高温(160〜190℃)に加熱した食用油中で油ちょうした揚げ物類をいう。
本発明において「バッターミックス」とは加水をしてバッター液とし、フライ食品の衣を形成するための素材である。
本発明のバッターミックスは可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤を配合することを特徴とする。
本発明においてゲル化剤とは、液体をゲル化して固化する物質をいう。
本発明においてゲル状とは高い粘性を持ち流動性を失い、系全体としては固体状になった状態をいい、ゲル化とは液体がゲル状になることをいう。
本発明において液状とは流動性のある液体状の状態をいう。
本発明においてゲル化温度とはゲル化剤溶液を加熱又は冷却した場合に該溶液の流動性が低下し始める(粘度が上昇し始める)温度をいう。
本発明において「可逆的熱硬化性ゲル化剤」は、ゲル化剤溶液の加熱により該溶液がゲル状となり、冷却すると元の液状に戻る性質を有するゲル化剤をいう。
本発明の可逆的熱硬化性ゲル化剤のゲル化温度は40℃以上であることが好ましい。本発明の可逆的熱硬化性ゲル化剤は、ゲル化可能な濃度でゲル化剤を含むゲル化剤溶液が160〜190℃においてゲル状となり、且つ、10〜40℃において液状となることがさらに好ましい。
可逆的熱硬化性ゲル化剤の好ましい例としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。より好ましくはメチルセルロースである。
本発明の可逆的熱硬化性ゲル化剤として特に適しているメチルセルロースは2%水溶液をJISウベローデ粘度計で20℃にて測定した時の粘度が100〜20000cPsを示す。例えばユニテックフーズ株式会社製のメトセル(登録商標)A4Mを使用することが出来る。
本発明の可逆的熱硬化性ゲル化剤溶液がゲル化可能なゲル化剤濃度は、ゲル化剤の種類により変化するが、通常ゲル化剤溶液全質量に対し0.01〜2.0質量%である。
本発明において「可逆的熱可塑性ゲル化剤」はゲル化剤溶液の冷却により該溶液がゲル状となり、加熱すると元の液状に戻る性質を有するゲル化剤をいう。
本発明の可逆的熱可塑性ゲル化剤のゲル化温度は50℃以下であることが好ましい。本発明の可逆的熱可塑性ゲル化剤はゲル化可能な濃度でゲル化剤を含むゲル化剤溶液が160〜190℃において液状となり、且つ、10〜40℃においてゲル状となることがさらに好ましい。
可逆的熱可塑性ゲル化剤の好ましい例としては、ゼラチン、寒天、κカラギーナン、ιカラギーナンなどが挙げられる。好ましくはゼラチン又は寒天である。
本発明の可逆的熱可塑性ゲル化剤溶液がゲル化可能なゲル化剤濃度は、ゲル化剤の種類により変化するが、ゲル化剤溶液全質量に対し0.05〜5.0質量%である。
バッターミックス100質量部に対して、可逆的熱硬化性ゲル化剤と可逆的熱可塑性ゲル化剤は合計で0.01〜3.2質量部の範囲で添加することが好ましい。さらに好ましくは0.05〜2.5質量部であり、もっとも好ましくは0.1〜2.0質量部である。バッターミックス100質量部に対して、可逆的熱硬化性ゲル化剤と可逆的熱可塑性ゲル化剤が3.2質量部を超えると、サクサク感はあるもの食感が硬く歯切れが劣る。
バッターミックスに含まれる可逆的熱硬化性ゲル化剤と可逆的熱可塑性ゲル化剤の比(可逆的熱硬化性ゲル化剤:可逆的熱可塑性ゲル化剤)は99:1〜1:99であることが好ましく、80:20〜20:80であることがさらに好ましく、70:30〜30:70あることがなお好ましく、50:50が最も好ましい。
本発明のバッターミックスは、ゲル化剤以外の原料としては小麦粉、澱粉、蛋白質などを含むことが好ましい。
本発明のバッターミックスおいて小麦粉としては薄力粉、中力粉、強力粉など、特に制限なく使用できる。小麦粉はバッターミックス100質量部に対し、好ましくは60質量部〜75質量部含まれる。
本発明のバッターミックスにおいて澱粉としては地上系(穀物などを原料とするもの)、地下系(イモ類などを原料とするもの)など、食用に使用される澱粉であれば特に制限なく使用できる。アルファ化澱粉や各種の加工澱粉、損傷澱粉が含まれていても良い。澱粉はバッターミックス100質量部に対し、好ましくは15質量部〜25質量部含まれる。
本発明のバッターミックスにおいてタンパク質としては食用に使用されるタンパク質であれば特に制限なく使用できる。植物性タンパク質であれば大豆タンパク質や小麦グルテンなど、動物性タンパク質であれば卵性タンパクや乳性タンパクなどが上げられる。タンパク質はバッターミックス100質量部に対し、好ましくは5質量部〜15質量部含まれる。
本発明のバッターミックスにおいてその他の材料としては、小麦粉以外を除く穀粉類及び/又はデキストリン、乳化剤、卵粉、膨張剤、食物繊維、油脂類、塩、糖類、調味料、香辛料、着色料、香料、ビタミン類が挙げられる。
本発明のバッターミックスの製造方法については特に限定されず、原料を均一に混合できれば良い。例えばリボンミキサー、V型ミキサー、ロータリーミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機を使用することが出来る。
本発明において、衣材としては特に制限なく使用できる。生パン粉、ドライパン粉、コーンフレーク粉砕品、穀類粉砕品などが挙げられ、これらの粒度も特に制限されない。
本発明において、油ちょう種としては魚介類、肉類、野菜類、コロッケ用の中具など、特に制限なく使用することができる。
本発明においてバッター液は本発明のバッターミックスに加水して得る以外は通常バッター液の調製方法として用いられる方法で調製することが出来る。例えば本発明のバッターミックス100質量部に対して200〜400質量部の冷水及び0〜20質量部のサラダ油などの食用油を加えて十分に混合することにより調製することが出来る。
本発明において「未加熱フライ食品」とは油ちょうする前のフライ食品をいい、例えば油ちょう種を本発明のバッターミックスに加水して得たバッター液に浸漬し、衣材を付着させることにより得ることが出来る。
本発明において「冷凍未加熱フライ食品」とは、本発明の未加熱フライ食品を冷凍したものをいう。冷凍方法は特に限定されず、例えば本発明の未加熱フライ食品を−60〜−40℃の急速冷凍庫にて0.5〜2時間凍結させることにより得ることが出来る。
本発明において「冷凍フライ食品」とは未加熱フライ食品を油ちょう後冷凍したものをいう。油ちょう方法や冷凍方法は特に限定されず、例えば本発明の未加熱フライ食品を160〜190℃の加熱した食用油内に投入して数分間油ちょう処理し、油切りして得たフライ食品を−60〜−40℃の急速冷凍庫にて0.5〜2時間凍結させることにより得ることが出来る。
以下本発明を具体的に説明する為に実施例を示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
試験例1 [フライ食品の製造例]
1.70質量部の小麦粉(日本製粉社製ハート)、20質量部の澱粉及び10質量部の植物性タンパク質を合わせ、十分に混合してバッターミックスを調製した。
2.100質量部のバッターミックスに300質量部の冷水及び10質量部のサラダ油を添加し、十分に混合してバッター液を調製した。
3.コロッケの油ちょう種90gをバッター液に浸漬し、次いでパン粉を付着させた。
4.−50℃の急速冷凍庫に1時間いれて凍結させ、湯調用冷凍コロッケを得た。油ちょう用冷凍コロッケは、油ちょう直前まで−20℃の冷凍庫で保管した。
5.油ちょう用冷凍コロッケを解凍することなく170℃の大豆菜種油に投入し、8分間油ちょう処理し、油切りしてコロッケを得た。
(評価方法)
得られたコロッケを4時間室内に静置した後、油ちょう用冷凍コロッケを油ちょうした直後の評価項目(衣のサクサク感、歯切れ、油ちょう種のジューシー感)を5点満点とし、表1に示す評価基準により、10名の専門パネラーにより官能評価を行った。
Figure 2016054664
*歯切れにおける「サックリとした歯切れがあまりなく、悪い」「サックリとした歯切れがほとんどなく、非常に悪い」との評価には湿気た歯切れの悪い食感とゲル化剤の影響で硬い食感が含まれる。
試験1 ゲル化剤を単独で配合したバッターミックスを使用した場合
小麦粉の配合量を69.5質量部とし、0.5質量部のゲル化剤を配合してバッターミックスを調製した以外は製造例と同様にコロッケを得た。可逆的熱硬化性ゲル化剤としてメチルセルロース(メトセルTMA4M(ユニテックフーズ株式会社製)、2%水溶液をJISウベローデ粘度計で20℃にて測定した時の粘度値は3500〜5600cPsである)を用いた。可逆的熱可塑性ゲル化剤としてゼラチン及び寒天を用いた。可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤と異なるその他のゲル化剤としてコンニャク粉を用いた。なおコンニャク粉溶液は160〜190℃においてゲル状であり、10〜40℃においてもゲル状である。対照区として、ゲル化剤を配合しないものを用いた。
Figure 2016054664
比較例1〜3では、総合的に揚げたての食感がやや残っている結果となったが効果が十分ではなかった。比較例4では、コンニャクの硬いゲルが歯切れを悪くさせていた。
対照区では、衣への水分移行のため、湿気た歯切れの悪い食感となった。
試験2 ゲル化剤を組み合わせて配合したバッターミックスを使用した場合
小麦粉の配合量を69質量部とし、各0.5質量部のゲル化剤を配合してバッターミックスを調製した以外は製造例と同様にコロッケを得た。
Figure 2016054664
メチルセルロース及びゼラチン又はメチルセルロース及び寒天を組み合わせて配合したバッターミックスを使用した実施例1及び2は、前記ゲル化剤を単独配合したバッターミックスを使用した比較例1〜4よりもサクサク感、歯切れ感及びジューシー感のいずれにおいてもより揚げたての食感に近いものであった。
一方比較例5では、コンニャクの硬いゲルが歯切れを悪くさせていた。
試験3 ゲル化剤の配合量についての検討
可逆的熱硬化性ゲル化剤(メチルセルロース)及び可逆的熱可塑性ゲル化剤(ゼラチン)の配合比を1:1とし、表記載の質量部でゲル化剤と小麦粉の合計が70質量部になるように配合したバッターミックスを調製した以外は製造例と同様にコロッケを得た。
Figure 2016054664

Figure 2016054664
何れのゲル化剤合計配合量においても、揚げたての食感に近いサクサク感、歯切れ感及びジューシー感が得られた。ゲル化剤合計配合量が3.0質量部になると、硬く歯切れが劣る結果となった。
試験4 可逆的熱硬化性ゲル化剤と可逆的熱可塑性ゲル化剤の比率についての検討
可逆的熱硬化性ゲル化剤(メチルセルロース)及び可逆的熱可塑性ゲル化剤(ゼラチン)の合計が1.0質量部かつ、表記載の比率でゲル化剤を配合し、小麦粉の配合量を69.0質量部になるようにバッターミックスを調製した以外は製造例と同様にコロッケを得た。
Figure 2016054664

Figure 2016054664
何れのゲル化剤の配合比においても、揚げたての食感に近いサクサク感、歯切れ感及びジューシー感が得られた
製造例2 電子レンジ加熱用の冷凍揚げ物類の製造(油ちょうしたもの)
1.70質量部の小麦粉(日本製粉社製ハート)、20質量部の澱粉及び植物タンパク質を合わせ、十分に混合してバッターミックスを調製した。
2.100質量部のバッターミックスに300質量部の冷水及び10質量部のサラダ油を添加し、十分に混合してバッター液を調製した。
3.コロッケの油ちょう種90gをバッター液に浸漬し、次いでパン粉を付着させた。
4.170℃の大豆菜種油に投入し、7分間油ちょう処理し、油切りしてコロッケを得た。
5.−50℃の急速冷凍庫に1時間入れて凍結させ、電子レンジ加熱用冷凍コロッケを得た。
6.電子レンジ加熱用冷凍コロッケを解凍せずに、ラップ等で覆うことなく、600Wで70秒間電子レンジ加熱してコロッケを得た。
7.得られたコロッケを30分間室内に静置した後、10名の専門パネラーにより官能評価を行った。
試験5 ゲル化剤を単独で配合したバッターミックスを使用した場合
小麦粉の配合量を69.5質量部とし、1.0質量部のゲル化剤を配合してバッターミックスを調製した以外は製造例2と同様にコロッケを得た第1ゲル化剤としてメチルセルロースを用いた。可逆的熱可塑性ゲル化剤としてゼラチン又は寒天を用いた。不可逆的ゲル化剤としてコンニャク粉(160〜190℃においても、10〜40℃においてもゲル状)を用いた。対照区として、ゲル化剤を配合しないものを用いた。
Figure 2016054664
試験6 ゲル化剤を組み合わせて配合したバッターミックスを使用した場合
小麦粉の配合量を69質量部とし、0.5質量部のメチルセルロースとゼラチン又は寒天又はコンニャク粉を配合してバッターミックスを調製した以外は製造例と同様にコロッケを得た。
Figure 2016054664
メチルセルロース及びゼラチン又はメチルセルロース及び寒天を組み合わせて配合したバッターミックスを使用した実施例1及び2は、前記ゲル化剤を単独配合したバッターミックスを使用した比較例1〜4よりもサクサク感、歯切れ感及びジューシー感のいずれにおいてもより揚げたての食感に近いものであった。

Claims (4)

  1. 可逆的熱硬化性ゲル化剤及び可逆的熱可塑性ゲル化剤を含むフライ食品用バッターミックス。
  2. 請求項1に記載のバッターミックスを用いて製造した未加熱フライ食品。
  3. 請求項2に記載の未加熱フライ食品を冷凍した冷凍未加熱フライ食品。
  4. 請求項2に記載の未加熱フライ食品を油ちょう後冷凍した冷凍フライ食品。
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