JP2016053127A - ポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】低粘度で、貯蔵安定性に優れ、塗膜との密着性に優れるポリイソシアネート組成物の提供。
【解決手段】1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、式(I)で示されるイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を有し、ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率が0.02〜0.5であり、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率が0.01〜0.1である、ポリイソシアネート組成物。
Figure 2016053127

【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜に関する。
1,6−ジイソシアナトヘキサン(以下、HDI;ヘキサメチレンジイソシアネートとも記載する場合がある。)を含む脂肪族ジイソシアネートから得られ、イソシアヌレート構造を含有するポリイソシアネート組成物は、耐候性、耐熱性に優れるため、従来から、各種用途に幅広く使用されている。
また、近年、地球環境保護の高まりから、硬化剤として使用されるポリイソシアネートの低粘度化に向けた技術開発が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。これは、ポリイソシアネートを低粘度化することにより、塗料組成物に使用される有機溶剤の使用量を低減できるからである。
一方において、HDIを含む脂肪族ジイソシアネートなどから誘導された各種ポリイソシアネートの低粘度化について、各種の技術開示がなされている。例えば、低粘度であるウレトジオン基を有するポリイソシアネートに関する技術がその1つである(例えば、特許文献2参照)。
さらに、ウレトジオン基を有しながら、硬化性及び貯蔵安定性に優れるポリイソシアネート組成物についての提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。
特開平05−222007号公報 特許第3055197号明細書 国際公開第2007/046470号パンフレット
前記特許文献1、2に記載されている技術を用いることにより、低粘度のポリイソシアネートを得ることは可能である。
しかしながら、これらの技術で得られるポリイソシアネートは架橋性が低く、また、これらのポリイソシアネートは、貯蔵時にジイソシアネートモノマー濃度が増加する傾向があり、その使用が制限されている、という問題を有している。
さらに、特許文献3に記載されているポリイソシアネート組成物においても、貯蔵の条件によっては、貯蔵後のジイソシアネートモノマー濃度が増加する傾向がある、という問題を有している。
そこで本発明においては、低粘度であり、かつ、貯蔵安定性に優れ、下地塗膜との密着性に優れる塗膜を形成可能なポリイソシアネート組成物、当該ポリイソシアネート組成物を用いた塗料組成物、及び塗膜を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意研究した結果、少なくともHDIを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、及び所定のイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を有し、前記イソシアヌレート基に対する前記ウレトジオン基のモル比率、前記イソシアヌレート3量体に対するイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率を、特定の範囲としたポリイソシアネート組成物が、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
〔1〕
1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、及び下記式(I)で示されるイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を有し、
ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率が0.02〜0.5であり、
イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率が0.01〜0.1である、
ポリイソシアネート組成物。
Figure 2016053127
〔2〕
前記〔1〕に記載のポリイソシアネート組成物と、
アクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールと、
を含む、塗料組成物。
〔3〕
前記〔2〕に記載の塗料組成物を硬化させる工程を有する、塗膜の製造方法。
〔4〕
前記〔3〕に記載の製造方法により得られる塗膜。
本発明によれば、低粘度であり、かつ、貯蔵安定性に優れ、下地塗膜との密着性に優れる塗膜を形成可能なポリイソシアネート組成物、塗料組成物、及び塗膜を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。
以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。
本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
なお、特に断りがない限り、「(メタ)アクリル」はメタクリルとアクリルを包含し、「(メタ)アクリレート」はメタクリレートとアクリレートを包含するものとする。
〔ポリイソシアネート組成物〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、少なくともHDI(1,6−ジイソシアナトヘキサン)を含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、及び下記式(I)で示されるイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を有し、イソシアヌレート基に対するウレトジオン基、及びイソシアヌレート3量体に対するイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体の含有率が、特定の範囲であることを特徴とするポリイソシアネート組成物である。
本実施形態のポリイソシアネート組成物においては、前記ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率が0.02〜0.5であり、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率が0.01〜0.1である。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上記構成を有しているため、低粘度であり、かつ貯蔵安定性に優れ、下地塗膜との密着性に優れた塗膜が形成可能なものとなる。
Figure 2016053127
(脂肪族ジイシソアネート)
脂肪族ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、炭素数4〜30のものが好ましく、HDIの他に、例えば、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、2,2,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。特に、工業的入手の容易さ及びポリイソシアネート製造時の反応性の観点から、本実施形態においては、HDIを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られるポリイソシアネート組成物を用いる。
脂肪族ジイソシアネートは、1種のみを単独で使用してもいいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、脂環族ジイソシアネートを一部含んでもよい。
脂環族ジイソシアネートとしては、以下に限定されるものではないが、炭素数8〜30のものが好ましく、例えば、イソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと記載する。)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
中でも、耐候性、工業的入手の容易さの観点から、IPDIが好ましい。
脂環族ジイソシアネートは1種のみを単独で使用してもいいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基を有する。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、イソシアヌレート基とは、ジイソシアネートモノマー3分子からなるポリイソシアネート由来の官能基であり、下記式(II)で示される。
Figure 2016053127
本実施形態のポリイソシアネート組成物におけるイソシアヌレート3量体の濃度は特に限定されないが、55〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは60〜95質量%である。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の粘度を低減する観点から、前記濃度は55質量%以上であることが好ましく、ポリイソシアネート組成物の収率を高く保つ観点から、95質量%以下であることが好ましい。
イソシアヌレート3量体の濃度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCとも記載する)により測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、ウレトジオン基を有する。これにより、粘度を低下させることができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、ウレトジオン基とは、ジイソシアネートモノマー2分子からなるポリイソシアネート由来の官能基であり、下記式(III)で示される。
Figure 2016053127
本実施形態のポリイソシアネート組成物において、ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は0.02〜0.5である。
当該モル比率の下限値は0.15であることが好ましく、より好ましくは0.2である。
当該モル比率の上限値は0.45であることが好ましく、より好ましくは0.4である。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の粘度を低下させる観点から、ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は0.02以上であるものとし、架橋性を向上させる観点から0.50以上であるものとする。
当該モル比率は、13C−NMRの測定によって求めることができる。具体的には後述する実施例に記載の方法に準じて測定することができる。
ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率を、0.02〜0.5の範囲に制御する方法としては、例えば、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に140〜160℃程度の温度で反応させることにより制御する方法や、ウレトジオン化反応、イソシアヌレート化反応を別々に実施させたポリイソシアネート組成物を混合させる方法等が挙げられる。
上記方法の中でも、入手の容易さから、前者の1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後に140〜160℃程度の温度で反応させることにより制御する方法が好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート・ウレトジオン結合構造を有する。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の構成成分の1つである、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体とは、ジイソシアネートモノマー4分子からなるポリイソシアネート由来の4分子構造であり、下記式(I)で示される。
Figure 2016053127
本実施形態のポリイソシアネート組成物においては、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率が0.01〜0.1である。
前記イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率の下限値は0.02であることが好ましく、より好ましくは0.03であり、さらに好ましくは0.05である。
上限値は、0.09であることが好ましく、より好ましくは0.085であり、さらに好ましくは0.08である。
前記面積比率が0.01以上であることで、ポリイソシアネート組成物を用いた塗膜の下地密着性が良好となり、前記面積比率が0.10以下であることで、貯蔵後のジイソシアネートモノマーの増加を低減することができる。
イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の存在比率は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率を上記範囲に制御する方法としては、例えば、1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌレート化反応を実施した後、触媒を失活させ、その後、140〜170℃程度の温度、より好ましくは145〜155℃の温度で、数時間程度、より好ましくは1時間〜3時間反応させることにより、制御する方法等が挙げられる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物には、イミノオキサジアジンジオン基が含まれてもよい。
イミノオキサジアジンジオン基とは、ジイソシアネートモノマー3分子からなるポリイソシアネート由来の官能基であり、下記式(IV)で示される。
Figure 2016053127
本実施形態のポリイソシアネート組成物における、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は、特に制限されないが、0.0005〜0.3であることが好ましい。
当該モル比率の下限値は0.0008であることが好ましく、より好ましくは0.0012であり、さらに好ましくは0.0016であり、さらにより好ましくは、0.0020である。
前記モル比率の上限値は、0.2であることが好ましく、より好ましくは0.1であり、さらに好ましくは0.05であり、さらにより好ましくは0.025である。
前記モル比率が0.0005以上であることにより、本実施形態のポリイソシアネート組成物は湿気安定性に優れたものとなり、0.3以下であることにより、貯蔵後のジイソシアネートモノマーの増加量を抑制し、かつ、耐熱性を保持することができる。
イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物には、アロファネート基が含まれてもよい。
アロファネート基とは、アルコールの水酸基とイソシアネート基から形成され、下記式(V)で示される。
Figure 2016053127
本実施形態のポリイソシアネート組成物に用い得るアルコールは、炭素、水素及び酸素のみで形成されるアルコールが好ましく、より好ましくはモノアルコールである。特に分子量200以下のモノアルコールが好ましい。
前記アルコールとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールなどのモノアルコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサンジオールなどのジアルコール等が挙げられる。これらは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルコールから誘導されるアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は0.01〜0.20であることが好ましく、より好ましくは、0.01〜0.10、さらに好ましくは0.01〜0.05である。架橋性を向上させる観点から、0.20以下であることが好ましい。
アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物には、上記以外に、ウレタン基、ウレア基、ビュレット基、カルボジイミド基等が含まれてもよい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートモノマー濃度は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3質量%、さらに好ましくは0.2質量%である。架橋性を向上させる観点から、1質量%以下であることが好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートモノマー濃度は、HDIモノマー質量濃度の測定に準じた方法により測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の、25℃における粘度は特に限定されないが、100〜1500mPa・sであることが好ましい。
前記粘度の下限値は、140mPa・sであることがより好ましく、さらに好ましくは180mPa・sであり、さらにより好ましくは200mPa・sであり、よりさらに好ましくは220mPa・sである。
上限値は、1000mPa・sであることがより好ましく、さらに好ましくは800mPa・sであり、さらにより好ましくは700mPa・sであり、よりさらに好ましくは600mPa・sである。
架橋性を向上させる観点から、100mPa・s以上であることが好ましく、ポリイソシアネート組成物を使用した塗料の固形分濃度を高くできる観点から、1500mPa・s以下であることが好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の粘度は、不揮発性分を98質量%以上に精製したポリイソシアネート組成物を、E型粘度計(トキメック社製)を用いることによって測定することができ、具体的には、後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基の含有率(NCO含有率)は、好ましくは21〜25質量%である。
下限値は、より好ましくは22質量%であり、上限値はより好ましくは24質量%である。
塗膜硬度などの塗膜物性を良好とする観点から、前記NCO含有率は21質量%以上であることが好ましく、ジイソシアネートモノマー濃度を低減する観点から25質量%以下であることが好ましい。
NCO含有率は、ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基を、過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めることができる。
なお、NCO含有率は、ポリイソシアネート組成物の固形分に対する値であり、ポリイソシアネート組成物の固形分は、後述する不揮発分測定に記載の方法に準じて測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物中の固形分の数平均分子量は、特に限定されないが、400〜1,000であることが好ましい。
数平均分子量の下限値は、より好ましくは430であり、さらに好ましくは460であり、さらにより好ましくは480である。
数平均分子量の上限値は、より好ましくは800であり、さらに好ましくは700であり、さらにより好ましくは、600である。
数平均分子量を400以上とすることで、得られるポリイソシアネート組成物の収率が一層向上する傾向にある。
数平均分子量を1,000以下とすることで、得られる塗膜の光沢が一層向上する傾向にある。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって求めることができる。
〔ポリイソシアネート組成物の製造方法〕
以下、本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法の一例を説明する。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の原料は、少なくともHDI(1,6−ジイソシアナトヘキサン)を用いる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、イソシアネート基から誘導されるイソシアヌレート基を形成するイソシアヌレート化反応、ウレトジオン基を形成するウレトジオン化反応を、過剰のジイソシアネートモノマー存在下で行い、反応終了後、未反応のジイソシアネートモノマーを除去することにより得られる。
さらに、副原料として、アルキルモノアルコール、アルキルジオール等のアルコール化合物等も併用することができる。ここで、アルコール化合物を用いる場合には、上述したように、ポリイソシアネート組成物におけるアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が0.01〜0.20の範囲となるように用いることが好ましい。
好ましくは、原料のHDIや上記した副原料に重合触媒を添加し、所定の重合度に到達するまで反応を進行させた後、必要に応じて未反応のHDIを除去することによってポリイソシアネート組成物を得ることができる。
ジイソシアネートモノマーからイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを誘導する場合は、通常、イソシアヌレート化反応触媒を用いる。
イソシアヌレート化反応触媒としては塩基性を有するものが好ましい。このようなイソシアヌレート化反応触媒の具体的な例を以下1)〜7)に示す。
1)テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのヒドロオキシドや、例えば、酢酸、カプリン酸等との有機弱酸塩、
2)トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのヒドロオキシドや、例えば、酢酸、カプリン酸等との有機弱酸塩
3)酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の、例えば、錫、亜鉛、鉛、ナトリウム、カリウム等との金属塩
4)ナトリウム、カリウム等の金属アルコラート
5)ヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物
6)マンニッヒ塩基類
7)第3級アミン類とエポキシ化合物との併用
等が挙げられる。
触媒効率の観点から上記1)、2)及び3)が好ましい。より好ましくは、1)の有機弱酸塩である。
上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜1000ppm、より好ましくは10〜500ppm、さらに好ましくは10〜100ppmの量で使用し、イソシアヌレート化反応温度を50〜120℃で行うことが好ましい。
反応温度の下限値は、54℃であることがより好ましく、さらに好ましくは57℃であり、さらにより好ましくは60℃である。
また、反応温度の上限値は、100℃であることがより好ましく、さらに好ましくは90℃であり、さらにより好ましくは80℃である。
イソシアヌレート化反応温度が120℃以下であることにより、着色などの特性変化が防止できる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するウレトジオン基は、ウレトジオン化反応触媒を用いることにより得られる。
前記ウレトジオン化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、第3ホスフィンである、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン;トリス−(ジメチルアミノ)ホスフィンなどのトリス(ジアルキルアミノ)ホスフィン;シクロヘキシル−ジ−n−ヘキシルホスフィンなどのシクロアルキルホスフィンなどが挙げられる。
これらの化合物の多くは、同時にイソシアヌレート化反応も促進し、ウレトジオン基含有ポリイソシアネートに加えてイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを生成する。
所望の収率となった時点で、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチルなどのウレトジオン化反応触媒の失活剤を添加してウレトジオン化反応を停止する。
また、前記のようなウレトジオン化反応触媒を用いることなく、ジイソシアネートのモノマーを加熱することによりウレトジオン基を得ることもできる。
その加熱温度としては、120℃〜180℃が好ましい。
下限値としては130℃がより好ましく、さらに好ましくは140℃であり、さらにより好ましくは145℃である。
また、上限値は、175℃がより好ましく、さらに好ましくは170℃であり、さらにより好ましくは165℃である。
また、加熱時間は0.2Hr〜8Hrであることが好ましい。
加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。
加熱時間の上限値は、6Hrがより好ましく、さらに好ましくは4Hrであり、さらにより好ましくは3Hrであり、よりさらに好ましくは2Hrである。
0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができ、8Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる。
ウレトジオン化反応触媒を使用せずに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を得る場合、加熱のみによるウレトジオン化反応と前述したイソシアヌレート化反応が終了した後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することが、未反応ジイソシアネートモノマー濃度の低減、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵後の分子量変化率の低減、高温焼付時の黄変性の低減の観点から好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するウレトンイミノ基は、ウレトンイミノ化反応触媒を用いて、反応させることにより得られる。
前記ウレトンイミノ化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、ヘテロ環含有リン系化合物である1−メチル−1−ホスホラン、1−エチル−1−ホスホラン、1−プロピル−1−ホスホラン、1−ブチル−1−ホスホラン、1−ペンチル−1−ホスホラン、1−ヘキシル−1−ホスホラン、1−オクチル−1−ホスホラン、9−メチル−9−ホスファビシクロノナン、9−エチル−9−ホスファビシクロノナン、9−プロピル−9−ホスファビシクロノナン、9−ブチル−9−ホスファビシクロノナン、9−ペンチル−9−ホスファビシクロノナン、9−ヘキシル−9−ホスファビシクロノナン、9−オクチル−9−ホスファビシクロノナン、9−ドデシル−9−ホスファビシクロノナン、9−エイコシル−9−ホスファビシクロノナンなどが挙げられる。
これらの化合物の多くは、同時にイソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応も促進し、ウレトンイミノ基含有ポリイソシアネートに加えてイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、ウレトジオン基含有ポリイソシアネートを生成する。所望の収率となった時点で、リン酸、メチルトルエンスルホネート、酸塩化物ならびに硫黄などなどのウレトンイミノ化反応触媒の失活剤を添加してウレトンイミノ化反応を停止する。
上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、ウレトンイミノ化反応温度を20〜120℃で行うことが好ましい。
反応温度の下限値は、25℃であることがより好ましく、さらに好ましくは30℃であり、さらにより好ましくは35℃である。また、反応温度の上限値は、110℃であることがより好ましく、さらに好ましくは100℃であり、さらにより好ましくは90℃である。
ウレトンイミノ化反応温度が120℃以下であることにより、着色などの特性変化が防止できる。
また、前記のようなウレトンイミノ化反応触媒を用いることなく、ジイソシアネートのモノマーを加熱することによりウレトンイミノ基を得ることもできる。
その加熱温度としては、120℃〜180℃が好ましい。
下限値としては130℃がより好ましく、さらに好ましくは140℃であり、さらにより好ましくは145℃である。
また、上限値は、170℃がより好ましく、さらに好ましくは165℃であり、さらにより好ましくは160℃である。
また、加熱時間は0.2Hr〜16Hrであることが好ましい。
加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。
加熱時間の上限値は、12Hrがより好ましく、さらに好ましくは8Hrであり、さらにより好ましくは6Hrであり、よりさらに好ましくは4Hrである。
加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができ、16Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる。
ウレトンイミノ化反応触媒を使用せずに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を得る場合、加熱のみによるウレトンイミノ化反応と前述したイソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応が終了した後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することが、未反応ジイソシアネートモノマー濃度の低減、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵後のジイソシアネートモノマー増加量の低減の観点から好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体は、以下に示すウレトジオン化反応触媒を用いることにより得られる。
前記ウレトジオン化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、第3ホスフィンである、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン;トリス−(ジメチルアミノ)ホスフィンなどのトリス(ジアルキルアミノ)ホスフィン;シクロヘキシル−ジ−n−ヘキシルホスフィンなどのシクロアルキルホスフィンなどが挙げられる。
これらの化合物の多くは、ウレトジオン化反応に加えて、イソシアヌレート化反応も促進する。そのため、ウレトジオン基含有ポリイソシアネート、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を生成する。
所望の収率となった時点で、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチルなどのウレトジオン化反応触媒の失活剤を添加してウレトジオン化反応を停止する。
上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、ウレトジオン化反応温度を20〜120℃で行うことが好ましい。
反応温度の下限値は、25℃であることがより好ましく、さらに好ましくは30℃であり、さらにより好ましくは35℃である。また、反応温度の上限値は、110℃であることがより好ましく、さらに好ましくは100℃であり、さらにより好ましくは90℃である。
ウレトジオン化反応温度が120℃以下であることにより、着色などの特性変化が防止できる。
また、前記のようなウレトジオン化反応触媒を用いることなく、前記イソシアヌレート化反応後に、120〜180℃で加熱することにより、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を得ることもできる。
加熱温度の下限値としては130℃がより好ましく、さらに好ましくは140℃であり、さらにより好ましくは145℃である。
また、上限値は、175℃がより好ましく、さらに好ましくは170℃であり、さらにより好ましくは165℃である。
また、加熱時間は0.2Hr〜8Hrであることが好ましい。
加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。
加熱時間の上限値は、6Hrがより好ましく、さらに好ましくは4Hrであり、さらにより好ましくは3Hrであり、よりさらに好ましくは2Hrである。
加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができ、8Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる。
ウレトジオン化反応触媒を使用せずに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を得る場合、イソシアヌレート化反応後、加熱することにより、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を形成された後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去することが、未反応ジイソシアネートモノマー濃度の低減、得られたポリイソシアネート組成物の貯蔵後のジイソシアネートモノマー増加量の低減の観点から好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物に存在するアロファネート基は、HDIにアルキルモノアルコール、アルキルジオール等のアルコール化合物等を併用し、アロファネート化反応触媒を用いることにより得られる。
本発明に用いることのできるアルコール化合物とは、以下に限定されないが、炭素、水素及び酸素のみで形成されるアルコールが好ましく、更に好ましくはモノアルコールである。特に分子量200以下が好ましい。その具体的な化合物は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールなどのモノアルコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサンジオールなどのジアルコールなどがあり、2種以上を併用してもよい。
アルコール化合物の添加量は、以下に限定されないが、HDIのイソシアネート基とアルコール化合物の水酸基との当量比で1000/1から10/1、好ましくは1000/1から100/1であることがより好ましい。10/1以上であることで、イソシアネート基平均数を確保することができる。
前記アロファネート化反応触媒の具体的な化合物の例としては、以下に限定されないが、錫、鉛、亜鉛、ビスマス、ジルコニウム、ジルコニルなどのアルキルカルボン酸塩である、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物、2−エチルヘキサン酸鉛などの有機鉛化合物、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの有機亜鉛化合物、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム、2−エチルヘキサン酸ジルコニルなどが挙げられる。
所望の収率となった時点で、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチルなどのアロファネート化反応触媒の失活剤を添加してアロファネート化反応を停止する。
上述した触媒を、仕込んだジイソシアネートの質量に対して10〜10000ppm、より好ましくは10〜1000ppm、さらに好ましくは10〜500ppmの量で使用し、アロファネート化反応温度を60〜160℃で行うことが好ましい。
反応温度の下限値は、70℃であることがより好ましく、さらに好ましくは80℃であり、さらにより好ましくは90℃である。また、反応温度の上限値は、155℃であることがより好ましく、さらに好ましくは150℃であり、さらにより好ましくは145℃である。
アロファネート化反応温度が160℃以下であることにより、着色などの特性変化が防止できる。
また、加熱時間は0.2Hr〜8Hrであることが好ましい。
加熱時間の下限値は、0.4Hrがより好ましく、さらに好ましくは0.6Hrであり、さらにより好ましくは0.8Hrであり、よりさらに好ましくは1.0Hrである。
加熱時間の上限値は、6Hrがより好ましく、さらに好ましくは4Hrであり、さらにより好ましくは3Hrであり、よりさらに好ましくは2Hrである。
加熱時間を0.2Hr以上とすることで、低粘度化を発現できることができ、8Hr以下とすることで、ポリイソシアネート自体の着色を抑制することができる。
また、前記のイソシアヌレート化反応触媒もアロファネート化反応触媒となり得る。前記のイソシアヌレート化反応触媒を用いて、アロファネート化反応を行う場合、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネートも当然のことながら生成する。アロファネート化反応触媒として、前記したイソシアヌレート化反応触媒を用い、アロファネート化反応とイソシアヌレート反応を行うことが経済的生産上、好ましい。
前述した、イソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応、ウレトンイミノ化反応、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体形成反応はそれぞれを逐次行うこともできるし、そのいくつかを並行して行うこともできる。
また、アロファネート化反応を伴う場合には、好ましくは、イソシアヌレート化反応とアロファネート化反応を並行して先行させ、その後、ウレトジオン化反応、ウレトンイミノ化反応、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体形成反応を行う。より好ましくは、イソシアヌレート化反応とアロファネート化反応は共通した触媒を用いて同時に行い、その後熱によるウレトジオン化反応、ウレトンイミノ化反応、イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体形成反応を行う場合、製造工程を簡略化できるため、さらに好ましい。
重合反応が所望の重合度に達した時点で、重合反応を停止させる。
重合反応の停止は、以下に限定されないが、例えば、リン酸、酸性リン酸エステル、硫酸、塩酸、スルホン酸化合物等の酸性化合物を反応液に添加することで、重合反応触媒を中和、あるいは熱分解、化学分解等により不活性化させることで達成できる。
反応停止後、必要があれば、濾過を行う。
反応停止直後の反応液は、通常、未反応のHDIモノマーを含むため、これを薄膜蒸発缶、抽出等で除去することが好ましい。このような後処理を行うことで、ポリイソシアネート組成物に含有されるHDIモノマー濃度を1質量%以下に制御することが好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物におけるHDIモノマー濃度の上限値は、より好ましくは0.7質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下であり、さらにより好ましくは0.3質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.2質量%以下である。
HDIモノマー濃度を上記上限値以下とすることで、本実施形態のポリイソシアネート組成物の毒性を一層低減でき、安全性を向上させることができる。
〔塗料組成物〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、塗料組成物の硬化剤等として好適に用いることもできる。
本実施形態の塗料組成物は、上述した本実施形態のポリイソシアネート組成物を含有する。
本実施形態の塗料組成物は、樹脂成分を含有し、当該樹脂成分としては、特に限定されないが、イソシアネート基との反応性を有する活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有することが好ましい。
前記活性水素を分子内に2個以上有する化合物としては、以下に限定されないが、例えば、ポリオール、ポリアミン、ポリチオール等が挙げられる。これらの中でも、ポリオールが好ましい。ポリオールの具体例としては、以下に限定されないが、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、フッ素ポリオール等が挙げられる。これらの活性水素を分子内に2個以上有する化合物は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物を用いた塗料組成物は、溶剤ベース、水系ベースのどちらにも使用可能である。
溶剤ベースの塗料組成物とする場合には、例えば、活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有する樹脂、あるいはその溶剤希釈物に、必要に応じて他の樹脂、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を加えたものに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加し、必要に応じて、更に溶剤を添加して、粘度を調整した後、手攪拌、あるいはマゼラー等の攪拌機器を用いて攪拌することによって、溶剤ベースの塗料組成物を得ることができる。
水系ベースの塗料組成物とする場合には、例えば、活性水素を分子内に2個以上有する化合物を含有する樹脂の水分散体、又は水溶物に、必要に応じて他の樹脂、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を加えたものに、本実施形態のポリイソシアネート組成物を硬化剤として添加し、必要に応じて、水や溶剤を更に添加した後、攪拌機器により強制攪拌することによって、水系ベースの塗料組成物を得ることができる。
ポリエステルポリオールは、以下に限定されないが、例えば、コハク酸、アジピン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のカルボン酸等の二塩基酸等の単独又は混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチルペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、2−メチロールプロパンジオール、エトキシ化トリメチロールプロパン等の多価アルコールの単独又は混合物とを、縮合反応させることによって得ることができる。
例えば、上記の成分を混合し、そして約160〜220℃で加熱することによって、縮合反応を行うことができる。
さらに、例えば、ε−カプロラクトン等のラクトン類を、多価アルコールを用いて開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類等もポリエステルポリオールとして用いることができる。
これらのポリエステルポリオールは、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、及びこれらから得られるポリイソシアネートを用いて変性させることができる。この場合、特に脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、及びこれらから得られるポリイソシアネートが、耐候性及び耐黄変性等の観点から好ましい。水系ベース塗料として用いる場合には、二塩基酸等の一部のカルボン酸を残存させておき、アミン、アンモニア等の塩基で中和することで、水溶性、あるいは水分散性の樹脂とすることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、以下に限定されないが、例えば、水酸化物(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、強塩基性触媒(アルコラート、アルキルアミン等)、複合金属シアン化合物錯体(金属ポルフィリン、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛錯体等)等を使用して、アルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド等)の単独又は混合物を、多価ヒドロキシ化合物にランダム又はブロック付加して、得られるポリエーテルポリオール類;ポリアミン化合物(エチレンジアミン類等)にアルキレンオキシドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類;及びこれらポリエーテルポリオール類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類等が挙げられる。
上記多価ヒドロキシ化合物としては、以下に限定されないが、(i)例えば、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等、(ii)例えば、エリトリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等の糖アルコール系化合物、(iii)例えば、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類、(iv)例えば、トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオース等の二糖類、(v)例えば、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース等の三糖類、(vi)例えば、スタキオース等の四糖類、等が挙げられる。
アクリルポリオールは、以下に限定されないが、例えば、一分子中に1個以上の活性水素を有する重合性モノマーと、当該重合性モノマーと共重合可能な他のモノマーとを、共重合させることによって得ることができる。
アクリルポリオールは、以下に限定されないが、例えば、活性水素を有するアクリル酸エステル類(アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル等)、又は活性水素を有するメタクリル酸エステル類(メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−4−ヒドロキシブチル等)、グリセリンやトリメチロールプロパン等のトリオールの(メタ)アクリル酸モノエステル等の多価活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエーテルポリオール類(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等)と上記の活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類とのモノエーテル;グリシジル(メタ)アクリレートと酢酸、プロピオン酸、p−tert−ブチル安息香酸等の一塩基酸との付加物;上記の活性水素を有する(メタ)アクリル酸エステル類の活性水素にラクトン類(ε−カプロラクタム、γ−バレロラクトン等)を開環重合させることにより得られる付加物からなる群より選ばれる1種以上を必須成分として、必要に応じて(メタ)アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸グリシジル等)、不飽和カルボン酸類(アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等)、不飽和アミド類(アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等)、又は加水分解性シリル基を有するビニルモノマー類(ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロプロピルトリメトキシシラン等)、その他の重合性モノマー(スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリルニトリル、フマル酸ジブチル等)からなる群より選ばれる1種以上を、常法により共重合させることにより得られる。
例えば、上記の単量体成分を、公知の過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤の存在下で溶液重合し、必要に応じて有機溶剤等で希釈することによって、アクリルポリオールを得ることができる。水系ベースアクリルポリオールを得る場合には、オレフィン性不飽和化合物を溶液重合し、水層に転換する方法や乳化重合などの公知の方法で製造することができる。その場合、アクリル酸、メタアクリル酸等のカルボン酸含有モノマーやスルホン酸含有モノマー等の酸性部分をアミンやアンモニアで中和することによって水溶性、あるいは水分散性を付与することができる。
ポリオレフィンポリオールとしては、以下に限定されないが、例えば、水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレンなどが挙げられる。
フッ素ポリオールとは、分子内にフッ素を含むポリオールであり、以下に限定されないが、例えば、特開昭57−341075号公報、特開昭61−215311号公報等で開示されているフルオロオレフィン、シクロビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステル等の共重合体等が挙げられる。
上記ポリオールの水酸基価は、特に限定されないが、10〜200mgKOH/gであることが好ましい。
前記ポリオールの水酸基価の下限値は、20mgKOH/gであることがより好ましく、さらに好ましくは30mgKOH/gである。
前記ポリオールの水酸基価の上限値は180mgKOH/gであることがより好ましく、さらに好ましくは160mgKOH/gである。
ポリオールの水酸基価が10mgKOH/g以上であることにより架橋後塗膜の耐溶剤性を保持する効果が得られる。
ポリオールの水酸基価が200mgKOH/g以下であることにより、ポリイソシアネート組成物との混合後のポットライフを保持する効果が得られる。
ポリオールの酸価は0〜30mgKOH/gであることが好ましい。
水酸基価及び酸価は、JIS K1557に準拠して測定することができる。
上記の中でも、ポリオールとしては、耐候性、耐薬品性、及び硬度の観点から、アクリルポリオールが好ましく、機械強度、及び耐油性の観点から、ポリエステルポリオールが好ましい。すなわち、本実施形態の塗料組成物は、本実施形態のポリイソシアネート組成物と、水酸基価が10〜200mgKOH/gであるアクリルポリオール及び/又は水酸基価が10〜200mgKOH/gであるポリエステルポリオールと、を含むことが好ましい。
上記した活性水素を分子内に2個以上有する化合物の水酸基に対する、本実施形態のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基の当量比(NCO/OH比)は、好ましくは0.2〜5.0であり、より好ましくは0.4〜3.0であり、さらに好ましくは0.5〜2.0である。当該当量比が0.2以上であると、一層強靱な塗膜が得られる傾向にある。当該当量比が5.0以下であると、塗膜の平滑性が一層向上する傾向にある。
塗料組成物には、必要に応じて完全アルキル型、メチロール型アルキル、イミノ基型アルキル等のメラミン系硬化剤を添加することができる。
上記活性水素を分子内に2個以上有する化合物、本実施形態のポリイソシアネート組成物及び本実施形態の塗料組成物は、いずれも、有機溶剤と混合して使用できる。有機溶剤としては、特に限定されないが、水酸基及びイソシアネート基と反応する官能基を有していないことが好ましく、ポリイソシアネート組成物と十分に相溶することが好ましい。このような有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、一般に塗料溶剤として用いられているエステル化合物、エーテル化合物、ケトン化合物、芳香族化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル系の化合物、ポリエチレングリコールジカルボキシレート系の化合物、炭化水素系溶剤、芳香族系溶剤等が挙げられる。
上記活性水素を分子内に2個以上有する化合物、本実施形態のポリイソシアネート組成物及び本実施形態の塗料組成物は、いずれも、その目的や用途に応じて、本実施形態の所望の効果を損なわない範囲で、触媒、顔料、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、界面活性剤等の当該技術分野で使用されている各種添加剤を混合して使用することもできる。
硬化促進用の触媒の例としては、以下に限定されないが、例えば、ジブチルスズジラウレート、2−エチルヘキサン酸スズ、2−エチルヘキサン酸亜鉛、コバルト塩、等の金属塩;トリエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N’−エンドエチレンピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、等の3級アミン類等が挙げられる。
本実施形態の塗料組成物は、以下に限定されないが、例えば、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、ベル塗装、静電塗装等の塗料として用いることができる。例えば、金属(鋼板、表面処理鋼板等)、プラスチック、木材、フィルム、無機材料等の素材に対するプライマーや上中塗り塗料としても有用である。また、防錆鋼板を含むプレコートメタル、自動車塗装等に美粧性、耐候性、耐酸性、防錆性、耐チッピング性等を付与するための塗料としてもまた有用である。さらに、接着剤、粘着剤、エラストマー、フォーム、表面処理剤等のウレタン原料としても有用である。
〔塗膜〕
本実施形態の塗膜は、本実施形態の塗料組成物を硬化することにより得られる。
このように構成されているため、本実施形態の塗膜は、常に、安定した品質を発現し、かつ、下地塗膜との密着性に優れる塗膜である。
以下、本実施形態を実施例及び比較例に基づいてさらに詳しく説明するが、本実施形態は、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
〔特性〕
<粘度>
粘度は、E型粘度計(トキメック社製)を用いて25℃で測定した。測定に際しては、標準ローター(1°34’×R24)を用いた。回転数は、以下のとおりとした。
100rpm (128mPa・s未満の場合)
50rpm (128mPa・s〜256mPa・sの場合)
20rpm (256mPa・s〜640mPa・sの場合)
10rpm (640mPa・s〜1280mPa・sの場合)
5rpm (1280mPa・s〜2560mPa・sの場合)
なお、後述する各実施例及び各比較例で製造したポリイソシアネート組成物の不揮発分を以下に記載の方法によって調べ、その値が98質量%以上であったものは、そのまま測定に供した。
<不揮発分>
不揮発分は、ポリイソシアネート組成物を、105℃、3時間加熱した場合の残存量から求めた。
不揮発分(質量%)=(105℃、3時間加熱後のポリイソシアネート組成物の質量)/(加熱前のポリイソシアネート組成物の質量)×100
<NCO含有率>
NCO含有率(質量%)は、測定試料中のイソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めた。
なお、後述する実施例及び比較例で製造したポリイソシアネート組成物の不揮発分を上述した方法によって調べ、その値が98質量%以上であったものは、そのまま測定に供した。
<HDIモノマー質量濃度の測定>
まず、20mLサンプル瓶をデジタル天秤に乗せ試料を約1g精秤した。次に、ニトロベンゼン(内部標準液)を0.03〜0.04g加え精秤した。さらに、酢酸エチルを約9mL加えた後、蓋をしっかりしてよく混合し、サンプルを調整した。
上記調整液を以下の条件で、ガスクロマトグラフィー分析し、定量した。
装置:SHIMADZU(株)GC−8A
カラム:信和化工(株)Silicone OV−17
カラムオーブン温度;120℃
インジェクション/ディテクター温度;160℃
<ウレトジオン基/イソシアヌレート基、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率>
BrukerBiospin社製 Avance600(商品名)を用いた、13C−NMRの測定により、ウレトジオン基/イソシアヌレート基、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率をそれぞれ求めた。
具体的な測定条件は以下の通りとした。
13C−NMR装置:AVANCE600(ブルカーバイオスピン社製)
クライオプローブ:CP DUL 600S3 C/H−D−05 Z
(ブルカーバイオスピン社製)
共鳴周波数:150MHz
濃度:60wt/vol%
シフト基準:CDCl3(77ppm)
積算回数:10000回
パルスプログラム:zgpg30(プロトン完全デカップリング法、待ち時間2sec)
なお、上記測定においては、以下のシグナルの積分値を、測定している炭素の数で除し、その値から各モル比率を求めた。
イソシアヌレート基:148.6ppm付近:積分値÷3
ウレトジオン基:157.5ppm付近:積分値÷2
アロファネート基:154ppm付近:積分値÷1
イミノオキサジアジンジオン基:137.3ppm付近:積分値÷1
<イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の比率>
ポリイソシアネート組成物における、3個の1,6−イソシアナトヘキサンが重合したイソシアヌレート3量体(化合物αという。)に対する、4個の1,6−イソシアナトヘキサンが重合したイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体(化合物βという。)の存在比率を以下の方法に準拠して求めた。
具体的には、ポリイソシアネート組成物中の化合物α及び化合物βの末端イソシアナト基をメタノールでウレタン化し、それを液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS)で分析した。
以下に、サンプルの調製方法、測定方法を記載する。
(1)サンプルの調製方法
ポリイソシアネート組成物100mgを秤量し、10mg/mLになるようにメタノールを添加した。その後、2日間静置して、存在するイソシアナト基を完全にメタノールと反応させて、メタノール溶液を準備した。
(2)測定方法
上記で得たメタノール溶液について、以下の装置を用いて測定した。
・LC
装置:Waters ACQUITY UPLC
カラム:Phenomenex,Kinetex 2.6μ XB−C18 100A
(内径2.1mm、長さ50mm)
カラム温度:40℃
検出:220nm
流速:0.3mL/分
移動相:以下、A、B液のグラジェント
A=水(0.05%ギ酸)、B=アセトニトリル(0.05%ギ酸)
グラジェント条件
Time(min) A% B%
0 60 40
12 0 100
12.1 60 40
20 60 40
注入量:1μL
・MS
装置:Waters,Synapt G2
イオン化:ESI
モード:Positive
スキャンレンジ:m/z250〜2000
3個のHDIが重合したイソシアヌレート3量体のメタノール付加体(化合物α;下記式(VI))に対する、4個のHDIが重合したイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体のメタノール付加体(化合物β;下記式(VII))のピーク面積比(β/α)で算出した。
化合物αは、リテンションタイム1.55分付近に、検出イオン(m/z)601で検出された。
化合物βは、リテンションタイム3.44分付近に、検出イオン(m/z)769で検出された。
なお、下記式(VI)、(VII)において、Meはメチル基を示す。
Figure 2016053127
Figure 2016053127
<貯蔵後ジイソシアネートモノマー(DI)増加量>
ポリイソシアネート組成物を窒素雰囲気下、40℃で30日間貯蔵後、上記HDIモノマー質量濃度の測定条件のガスクロマトグラフ測定によりジイソシアネートモノマー濃度を測定した。
貯蔵後のジイソシアネートモノマー濃度増加が0.15質量%以下を◎、0.15質量%超0.20質量%以下を○、0.20質量%超0.25質量%以下を△、0.25質量%を超える場合を×で表した。
<下地密着性>
軟鋼板にアクリルポリオール(樹脂固形分濃度55%、水酸基価30mgKOH/樹脂g)を樹脂膜厚40μmになるように塗装し、室温で30分放置した。
その後、アクリルポリオール(Nuplex Resin社の製品名、Setalux1903、樹脂固形分濃度75%、水酸基価150mgKOH/樹脂g)とポリイソシアネート組成物とを、水酸基とイソシアネート基との当量比率が1:1になるように配合した。
その後、酢酸ブチルで塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒になるように調整し、塗料組成物を得た。
前記塗料組成物を、前記軟鋼板にアクリルポリオールを塗装したものに、樹脂膜厚30μmになるように塗装した。室温で15分放置後、90℃のオーブン内に30分硬化させた。
この塗膜の密着性試験を、JIS K5600−5−6に準じて行った。
剥離塗膜及び浮きが無かったものを◎、カット部に一部浮きがあったものを○、半分以下の剥離塗膜があったものを△、半分以上剥離塗膜があったものを×として評価した。
〔ポリイソシアネート組成物〕
(実施例1)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、及び滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール7.0gを仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。
その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が44.6質量%になった時点でリン酸を添加し反応を停止した。
この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1質量%以下であった。
反応液を更に150℃、1Hr保持した。この加熱によりウレトジオン基並びに、イソシアヌレート・ウレトジオン結合構造が生成した。
薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度520mPa・s(25℃)、NCO含有率23.1質量%、HDIモノマー濃度0.11質量%のポリイソシアネート組成物P−1を得た。
また、13C−NMR測定によりウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は0.32、イミノオキサジアジンジオン基/イソシアヌレート基のモル比率は0.0019、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は0.07であった。また、液体クロマトグラフィーによるイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の面積比は0.055であった。
その後、ポリイソシアネート組成物の貯蔵後ジイソシアネート(DI)増加量を測定し、さらに前記ポリイソシアネート組成物を用いて塗料組成物を製造し、塗布、乾燥した後の下地密着性を評価した。
評価結果を表1に示す。
(実施例2)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール11.0gを仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が45.5質量%になった時点でリン酸を添加し反応を停止した。この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1質量%以下であった。
反応液を更に150℃、2Hr保持した。
薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度280mPa・s(25℃)、NCO含有率23.2質量%、HDIモノマー濃度0.11質量%のポリイソシアネート組成物P−2を得た。
その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
(実施例3)
イソシアヌレート化反応後の反応液の加温条件を150℃、3Hrに変更した。
その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物P−3を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
(実施例4)
イソシアヌレート化反応後の反応液の加温条件を150℃、0.5Hrに変更した。
その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物P−4を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
(比較例1)
イソシアヌレート化反応後の反応液の加温条件を160℃、1Hrに変更した。
その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物C−1を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表2に示す。
(比較例2)
イソシアヌレート化反応後の反応液の加温条件を150℃、5Hrに変更した。
その他の条件は実施例1と同様に行い、ポリイソシアネート組成物C−2を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表2に示す。
(比較例3)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール7.0gを仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。
その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が44.1質量%になった時点でリン酸を添加し、反応を停止した。この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1質量%以下であった。
反応液を更に100℃、1Hr保持した。
薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度1050mPa・s(25℃)、NCO含有率23.1質量%、HDIモノマー濃度0.09質量%のポリイソシアネート組成物C−3を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表2に示す。
(比較例4)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 6,000g、イソブタノール4.5gを仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。
その後、イソシアヌレート化触媒トリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液5.0gを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のNCO含有率が46.7質量%になった時点でリン酸を添加し反応を停止した。この反応で増加したウレトジオン2量体濃度は1質量%以下であった。
反応液を更に160℃、1Hr保持した。
薄膜蒸発缶を用いて、160℃、0.2Torrの条件で2回精製し、不揮発分99.5質量%、粘度270mPa・s(25℃)、NCO含有率22.9質量%、HDIモノマー濃度0.09質量%のポリイソシアネート組成物C−4を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表2に示す。
(実施例5)
撹拌機、温度計、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、比較例1で得たポリイソシアネート組成物C−2 500g、比較例5で得たポリイソシアネート組成物C−3 500gを仕込み、40℃、2Hr撹拌し、ポリイソシアネート組成物P−5を得た。
また、その後の測定、評価は実施例1と同様に行った。
評価結果を表1に示す。
Figure 2016053127
Figure 2016053127
実施例1〜5のポリイソシアネート組成物は、低粘度であり、かつ、貯蔵安定性に優れ、下地塗膜との密着性が高い塗膜を形成可能であることが確認された。
本発明のポリイソシアネート組成物を硬化剤として用いた塗料組成物は、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、ベル塗装、静電塗装等の塗料として利用することができる。さらには、鋼板、表面処理鋼板等の金属、及びプラスチック、木材、フィルム、無機材料等の素材へのプライマーや上中塗り塗料として用いることができる。さらには、防錆鋼板を含むプレコートメタル、自動車塗装等に耐熱性、美粧性(表面平滑性、鮮鋭性)等を付与する塗料としても有用である。またさらに、接着剤、粘着剤、エラストマー、フォーム、表面処理剤等のウレタン原料としても有用である。更には、水系塗料の硬化剤に用いた場合、VOC成分を減らすことも可能となるため、水系のプラスチック用塗料、水系の自動車塗料の原料等としても幅広い分野において利用できる。

Claims (4)

  1. 1,6−ジイソシアナトヘキサンを含む脂肪族ジイソシアネート単位から得られ、かつ、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、及び下記式(I)で示されるイソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体を有し、
    ウレトジオン基/イソシアヌレート基のモル比率が0.02〜0.5であり、
    イソシアヌレート・ウレトジオン結合4量体/イソシアヌレート3量体の液体クロマトグラフィーにおける面積比率が0.01〜0.1である、
    ポリイソシアネート組成物。
    Figure 2016053127
  2. 請求項1に記載のポリイソシアネート組成物と、
    アクリルポリオール及び/又はポリエステルポリオールと、
    を含む、塗料組成物。
  3. 請求項2に記載の塗料組成物を硬化させる工程を有する、塗膜の製造方法。
  4. 請求項3に記載の製造方法により得られる塗膜。
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