JP4974342B2 - 水性ポリイソシアネート組成物及びそれを含む水性塗料組成物 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は以下に記載する通りの水性ポリイソシアネート組成物及びこれを含む水性塗料組成物である。
(A)m−R−(NCO)n ・・・・・ (1)
A:親水基
m:親水基数
n:イソシアネート基数
R:脂肪族ジイソシアネート及び/または脂環族ジイソシネートの少なくとも1種以上から誘導されるポリイソシアネートのイソシアネート基を除く残基
条件:
1)イソシアネー基数の平均数(nM)が2.3〜3.2であり、イソシアネート基数nの平均数(nM)と親水基数mの平均数(mM)とが次の関係を有する。
mM/(mM+nM)=0.02〜0.40
2)Rを構成するイソシアヌレート3量体及びウレトジオン2量体が次のa)、b)を満たす
a)イソシアヌレート3量体濃度:60質量%〜95質量%
b)ウレトジオン2量体濃度;2〜25質量%
3)イソシアネート基濃度が10〜24質量%である。
4)25℃における粘度が200〜1000mPa・s
(2)イソシアネート基平均数nが2.4〜3.0であることを特徴とする上記(1)記載の水性ポリイソシアネート組成物。
(3)25℃における粘度が500〜800mPa・sであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の水性ポリイソシアネート組成物。
(4)脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートモノマーがヘキサメチレンジイソシアネートである上記(1)〜(3)に記載の水性ポリイソシアネート組成物。
(5)(A)m−R−(NCO)nにおけるRがモノアルコールから誘導されるアロファネート基/イソシアヌレート基の官能基数比率;1〜20%であることを特徴とする上記(1)〜(4)に記載の水性ポリイソシアネート組成物。
(6)上記(1)〜(5)に記載の水性ポリイソシアネート組成物とポリオールとを含む水性塗料組成物。
本発明の水性ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基平均数nは2.3〜3.2であり、好ましくは2.4〜3.0、より好ましくは2.5〜2.8である。前記値が2.3未満の場合は、これを用いて得られる水性ポリイソシアネート組成物の硬化性が低下する場合があり、3.2を超えると、水への分散性が低下する場合がある。
イソシソシアネート基平均数は以下の式(1)により求められる。
本発明の水性ポリイソシアネート組成物の数平均分子量は400〜1000であり、好ましくは500〜900、より好ましくは500〜800である。400未満ではイソシアネート基平均数が低下しやすく、1000を超えると水分散性、塗膜硬度のバランスがとれない場合がある。
前駆体ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート3量体濃度は60〜95質量%である。60質量%未満であると前駆体ポリイソシアネート組成物の粘度が増加し、95質量%を超えると収率が低下する。ジイソシアネートモノマーからイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを誘導する場合は通常、イソシアヌレート化触媒を用いて行う。具体的なイソシアヌレート化触媒としては、例えば一般に塩基性を有するものが好ましく、1)例えばテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや例えば酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩、2)例えばトリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドや例えば酢酸、カプリン酸等の有機弱酸塩、3)酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の例えば錫、亜鉛、鉛、ナトリウム、カリウムなどの金属塩、4)例えばナトリウム、カリウム等の金属アルコラート、5)例えばヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物、6)マンニッヒ塩基類、7)第3級アミン類とエポキシ化合物との併用等がある。これらの触媒を使用して、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを得ることができる。
本発明に用いることにできるモノアルコールとは、炭素、水素及び酸素のみで形成されるモノアルコールが好ましく。更に好ましくは分子量500以下である。その具体的な化合物は、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールなどの異性体を含む化合物であり、2種以上を併用しても良い。
また、前記のイソシアヌレート化触媒もアロファネート化触媒となり得る。前記のイソシアヌレート化触媒を用いて、アロファネート化反応を行う場合、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネートも生成する。
ウレトジオン2量体はウレトジオン化触媒を用いて得ることができる。この具体的な化合物の例としては、第3ホスフィンである、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン、トリス−(ジメチルアミノ)−ホスフィンなどのトリス(ジアルキルアミノ)ホスフィン、シクロヘキシル−ジ−n−ヘキシルホスフィンなどのシクロアルキルホスフィンなどがある。これらの化合物はアロファネート化触媒にもなり得る。また、これらの化合物の多くは、同時にイソシアヌレート化反応も促進し、ウレトジオン基含有ポリイソシアネートに加えてイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを生成する。
しかし、驚くべきことに触媒を使用せず、加熱のみにより得られるウレトジオン基含有ポリイソシアネートの貯蔵時に遊離するジイソシアネートモノマー量が格段に低いことが判明した。ウレトジオン基は加熱により分解しやすく、そのためウレトジオン基含有ポリイソシアネート貯蔵時にジイソシアネートモノマーが遊離すると考えられていた。本発明の構成成分の1つであるウレトジオン基含有ポリイソシアネートは加熱で製造することが好ましい。
その中で上記組成比のアロファネート基は、親水化に寄与するとともに、低粘度化に貢献し、上記組成比のウレトジオン2量体は、少量の存在で、低粘度化となるため、本発明の水性ポリイソシアネート組成物が低粘度かつ高い架橋性を発現することに貢献している。
前駆体ポリイソシアネート組成物はビウレット型ポリイソシアネートを含まない。ビウレット型ポリイソシアネートの存在はポリイソシアネート組成物貯蔵後のジイソシアネートモノマーの増加をもたらし、好ましくない。好ましくは、0.5質量%以下である。
これらの反応が終了した後、未反応ジイソシアネートモノマーを薄膜蒸発缶、抽出などで除去する。
前駆体ポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートモノマー濃度は1質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以下である。1質量%を超えると、架橋性が低下し、好ましくない。
本発明の水性ポリイソシアネート組成物の親水基は特に制限されることはなく、アニオン性基、及び、ノニオン性基が挙げられる。アニオン性基には、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基などがある。ノニオン性基には、例えば、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型などがある。親水基としては、ノニオン性基またはカルボン酸基、スルホン酸基が好ましい。
上記に例示した親水基をポリイソシアネートに導入するためには親水基及び活性水素基をともに有する化合物(以下、親水基導入化合物という)を用いる。活性水素基とは、イソシアネート基と反応する官能基であり、例えば、水酸基、メルカプト基、カルボン酸基などがある。アニオン性基と活性水素基をともに有する化合物としては、水酸基とカルボン酸基をともに有する、オキシ酸があり、グリコール酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、オキシ酪酸、オキシ吉草酸、ヒドロキシピバリン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、カルボン酸基を有するポリカプロラクトンなどが挙げられる。
ポリエチレンオキサイド、ポリピレンオキサイド等の数平均分子量の好ましい範囲は、200〜1000であり、より好ましくは、300〜800であり、その中でも400〜600が最も好ましい。
活性水素基としては水酸基が好ましい。
親水基がアニオン性の場合、アニオン性基を、有機アミン、無機塩基で中和することが好ましい。この中和は水性ポリイソシアネート組成物に水分散性、水溶性を付与する。
また、この反応には、錫、亜鉛、鉛等の有機金属塩、及び、3級アミン系化合物、ナトリウムなどのアルカリ金属のアルコラート等を触媒として用いてもよい。
得られた水性ポリイソシアネート組成物に親水基が付加されていないポリイソシアネートを混合することもできる。
驚くべきことに、上記に示した特定構成成分を有する前駆体ポリイソシアネート組成物を用いた場合、導入する親水基の割合が少なくても水分散が良好であり、かつ高い架橋性、高い塗膜硬度を発現した。
上記の具体的な有機溶剤の例としては、例えば、1−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、ペンタン、iso−ペンタン、ヘキサン、iso−ヘキサン、シクロヘキサン、ソルベントナフサ、ミネラルスピリットなどを挙げることができ、2種以上を併用できる。有機溶剤としては、水への溶解度が5質量%以上のものが好ましい。水への溶解度が5質量%未満の有機溶剤を用いると、水性ポリイソシアネート組成物の水分散性が低下する場合がある。また、沸点が100℃以上のものが好ましく、沸点が100℃未満の有機溶剤を用いると、塗膜形成時に有機溶剤の揮発が速くなり、塗膜表面外観に影響を及ぼす場合がある。溶剤の使用量は、水性ポリイソシアネート組成物の0〜20質量%である。20質量%を超えると、塗料として使用する場合に、揮発する溶剤が多くなり、環境上好ましくない。
本発明の水性塗料組成物に使用するポリオールとしては、通常、水性塗料用に用いるものであれば特に制限なく使用可能である。具体例としては、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、エポキシポリオール、フッ素ポリオールなどがある。
(1)例えばジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなど
(2)例えばエリトリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等糖アルコール系化合物
(3)例えばアラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類、
(4)例えばトレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース
、ラクトース、メリビオースなどの二糖類、
(5)例えばラフィノース、ゲンチアノース、メレチトースなどの三糖類
(6)たとえはスタキオースなどの四糖類
などがある。
エポキシポリオールとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂をアミン変性、または、アミノアルコール変性したものが挙げられる。
フッ素ポリオールとしては、フッ素化エチレンと共重合可能なモノマーからなる樹脂が挙げられる。
好ましいポリオールはアクリルポリオール、ポリエステルポリオールである。
カルボキシル基、スルホン基などを中和するための化合物としては、有機アミン、無機塩基が挙げられる。有機アミンとしては、例えば、水溶性アミノ化合物である例えばモノエタノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリンなどから選択される1種以上を用いることができる。無機塩基としては、アンモニア、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムを用いることができる。好ましくは、第3級アミンであるトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミンなどが好ましい。
ポリオールの水酸基価が20mgKOH/g未満の場合、イソシアネート基との反応による架橋性が劣る場合があり、水酸基価が300mgKOH/gを超えると、逆に架橋密度が増大し、塗膜の伸び等の物性が低下する場合がある。また、酸価が20mgKOH/g未満の場合、水分散性が低下する場合があり、100mgKOH/gを超える場合、得られた塗膜の耐水性等の物性が低下する場合がある。
必要に応じて、本発明の水性塗料組成物にウレタンディスパージョンなどの樹脂を併用することができる。
前記酸性化合物の具体例としては、例えば、酢酸、コハク酸等のカルボン酸類、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸類、ジオクチルホスフェート等の酸性リン酸エステルが挙げられる。
これらの酸性化合物はアミン化合物と反応させ、貯蔵安定性を向上させることができる。そのアミン化合物としては、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミンなどがある。
塩基性化合物の具体例としては、例えばトリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロオクタンなどのアミン化合物、ジブチル錫ジラウレート、ナフテン酸亜鉛金属カルボン酸塩などがある。
硬化促進剤の添加量は配合される塗料樹脂分に対して、0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
通常は、水性ポリイソシアネート組成物、ポリオール、添加剤等を混合し、水を主成分とする媒体を添加し、塗装方法に応じた塗料粘度に調整することにより水性塗料組成物となる。
このように調製した水性塗料組成物の被塗装材質としては、金属、プラスチック、無機等が挙げられる。
塗装方法としては、ベル塗装、スプレー塗装、ロール塗装、シャワー塗装、浸漬塗装等が挙げられる。
本発明の水性ポリイソシアネート組成物は塗料以外にインキ、接着剤、繊維・フィルム・セラミック等の無機材料・紙・木材・樹脂等の改質剤または表面処理剤としても有用である。
まず、測定方法について述べる。
(数平均分子量の測定)
数平均分子量は下記の装置を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下GPCという)測定によるポリスチレン基準の数平均分子量である。
装置:東ソー(株)HLC−8120GPC
カラム:東ソー(株)TSKgel superH1000×1本
TSKgel superH2000×1本
TSKgel superH3000×1本
キャリアー:テトラハイドロフラン
検出方法:示差屈折計
前記GPC測定で得られる未反応ジイソシアネートモノマー相当の分子量(例えばHDIであれば168)のピーク面積%をその質量濃度として表した。
(イソシアヌレート3量体濃度の測定)
前記GPC測定で得られるジイソシアネートモノマーの3倍の分子量に相当するピーク面積%をイソシアヌレート3量体濃度として示した。
(モノアルコール由来のアロファネート基/イソシアヌレート基数比率)
日本電子社製JNM-LA400を用いた、プロトン核磁気共鳴スペクトルの測定から、アロファネート基とイソシアヌレート基の数比率を求めた。
(ウレトジオン2量体濃度の測定)
前記GPC測定で得られるジイソシアネートの2倍の分子量に相当するピーク面積%をウレトジオン2量体濃度として示した。
(イソシアヌレート化反応転化率の測定)
反応液屈折率の測定により求めた。
E型粘度計(東機産業株式会社製RE−80R)を用いて、25℃で測定した。
(水性ポリイソシアネート組成物の水分散性)
水性ポリイソシアネート組成物と純水を質量比2:10で混合し、その後の溶液状態を肉眼で観察した。混合液が均一で沈降物のない状態を〇とし、沈降物がある場合を×とした。結果を表2に示した。
(ゲル分率)
硬化塗膜を、アセトン中に20℃、24時間浸漬後、未溶解部質量の浸漬前質量に対する割合を計算し、60質量%未満の場合を×、60質量%以上の場合を〇で表した。結果を表3に示した。
(塗膜硬度)
ケーニッヒ硬度計(BYK Garder社のPendulum hardness tester(商品名))を用いて、測定温度20℃、塗膜膜厚40μmで測定した。塗膜硬度が10以上を〇、10未満を×とした。結果を表3に示した。
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 600部、イソブタノール0.6部を仕込み、撹拌下反応器内温度を80℃、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、イソシアヌレート化反応を行い、転化率が13%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液を更に160℃、1Hr保持した。この加熱によりウレトジオン基含有ポリイソシアネートが生成した。反応液を冷却後、ろ過後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去した。得られた前駆体ポリイソシアネート組成物の特性を表1に示す。
イソシアヌレート化反応の転化率を17%とした以外は製造例1と同様に行った。得られた前駆体ポリイソシアネート組成物の物性を表1に示す。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 600部を仕込み、60℃、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、イソシアヌレート化反応を行い、4時間後、転化率が40%になった時点で、リン酸を添加して反応を停止した。
その後、反応液を濾過した後、未反応のHDIモノマーを薄膜蒸留装置により除去した。
得られた前駆体ポリイソシアネート組成物の物性を表1に示す。
攪拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、製造例1で得られた前駆体ポリイソシアネート組成物を100部、分子量550のメトキシポリエチレングリコール(日本油脂の商品名「ユニオックスM550」)30部(前駆体ポリイソシアネート組成物の全イソシアネート基の10%と反応する)を仕込み、80℃で6時間保持した。得られた水性ポリイソシアネート組成物の物性及び水分散性評価結果を表2に示す。
表2に示す以外は実施例1と同様に行った。得られた水性ポリイソシアネート組成物の物性を表2に示す。
比較製造例1で得られた前駆体ポリイソシアネート組成物を用い、表2に示したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
ジメチルエタノールアミンによりカルボン酸/アミンのモル比1.0で中和された水分散性アクリルポリオール(アクゾノーベル社の商品名「SETALUX6512」、樹脂分濃度42質量%、水酸基価69mgKOH/樹脂g、酸価16mgKOH/樹脂g)と実施例1〜5で得られた水性ポリイソシアネート組成物を用いて、イソシアネート基/水酸基の当量比1.0で混合した。更に水を添加し塗料粘度が、フォードカップNo.4で30秒になるように調整した。この塗料をアプリケーター塗装し、80℃、60分で硬化させた。塗膜評価結果を表3に示す。
比較例1、2で得られた水性ポリイソシアネート組成物を用いた以外は、実施例5と同様に行った。結果を表3に示す。
Claims (6)
- ポリイソシアネートが下記構造式(1)で示されるものであり、下記1)〜4)の条件を全て満たすことを特徴とする、水に溶解または分散しうる水性ポリイソシアネート組成物。
(A)m−R−(NCO)n ・・・・・ (1)
A:親水基
m:親水基数
n:イソシアネート基数
R:脂肪族ジイソシアネート及び/または脂環族ジイソシネートの少なくとも1種以上から誘導されるポリイソシアネートのイソシアネート基を除く残基
条件:
1)イソシアネー基数の平均数(nM)が2.3〜3.2であり、イソシアネート基数nの平均数(nM)と親水基数mの平均数(mM)とが次の関係を有する。
mM/(mM+nM)=0.02〜0.40
2)Rを構成するイソシアヌレート3量体及びウレトジオン2量体が次のa)、b)を満たす
a)イソシアヌレート3量体濃度:60質量%〜95質量%
b)ウレトジオン2量体濃度;2〜25質量%
3)イソシアネート基濃度が10〜24質量%である。
4)25℃における粘度が200〜1000mPa・s - イソシアネート基平均数nが2.4〜3.0であることを特徴とする請求項1記載の水性ポリイソシアネート組成物。
- 25℃における粘度が500〜800mPa・sであることを特徴とする請求項1または2に記載の水性ポリイソシアネート組成物。
- 脂肪族及び/または脂環族ジイソシアネートモノマーがヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1〜3のいずれかに記載の水性ポリイソシアネート組成物。
- (A)m−R−(NCO)nにおけるRがモノアルコールから誘導されるアロファネート基/イソシアヌレート基の官能基数比率;1〜20%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性ポリイソシアネート組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水性ポリイソシアネート組成物とポリオールとを含む水性塗料組成物。
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