JP2016035914A - 導電性ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】 積層セラミック電子部品において使用する内部電極形成用の導電性ペーストであって、シートアタックを生じず、経時による粘度変化が少ない導電性ペースト組成物を提供する。
【解決手段】 導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、分散剤及び有機溶剤を含む積層セラミックデバイス用の導電性ペーストであって、前記有機溶剤が、ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種からなり、前記分散剤が、酸系分散剤を導電性ペースト全体量に対し0mass%を超え0.4mass%以下含有する導電性ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層セラミックデバイス用の導電性ペーストに関し、さらに詳しくは、シートアタックやグリーンシート剥離不良を生じず、経時による粘度変化が少ない導電性ペーストに関する。
携帯電話やデジタル機器などの電子機器の軽薄短小化に伴い、チップ部品である積層セラミックコンデンサ(Multilayered Ceramic Capacitor、以下MLCCと称す)などの積層セラミックデバイスについても小型化、高容量化及び高性能化が望まれている。これらを実現するための最も効果的な手段は、内部電極層と誘電体層を薄くして多層化を図ることである。
MLCCは、一般に次のように製造される。まず、誘電体層を形成するために、チタン酸バリウム(BaTiO)等の誘電体セラミック粉末およびポリビニルブチラール等の有機バインダーからなる誘電体グリーンシートを形成する。また、内部電極層を形成するために、導電性金属粉末を、樹脂バインダーを含む有機ビヒクルに分散させた導電性ペーストを作製する。この導電性ペーストを、誘電体グリーンシートの表面上に、所定のパターンで印刷した後、有機溶剤を除去するための乾燥を施し、内部電極となる乾燥膜を形成する。次に、乾燥膜と誘電体グリーンシートとを多層に積み重ねた状態で加熱圧着して一体化し、圧着体を形成する。この圧着体を切断し、酸化性雰囲気または不活性雰囲気中にて500℃以下で脱有機バインダー処理を行い、その後、内部電極が酸化しないように還元雰囲気中にて1300℃程度で加熱焼成を行い、焼成チップを得る。次いで、焼成チップに外部電極用ペーストを塗布し、焼成後、外部電極上にニッケルメッキなどを施してMLCCが完成する。
しかし、上記焼成工程において、誘電体セラミック粉末が焼結し始める温度は1200℃程度であり、ニッケル等の導電性金属粉末との焼結・収縮が開始する温度とは、かなりのミスマッチが生じるために、デラミネーション(層間剥離)やクラック等の構造欠陥が発生しやすかった。特に小型・高容量化に伴って、積層数が多くなるほど、又は、誘電体層の厚みが薄くなるほど、構造欠陥の発生が顕著となっていた。
通常、内部電極層に用いられる導電性ペーストは、誘電体層の早期焼結・収縮を抑制するため、誘電体層の組成に類似したチタン酸バリウム系あるいはジルコン酸ストロンチウム系などのペロブスカイト型酸化物を主成分とするセラミック粉末が添加されている。これにより導電性金属粉末の焼結挙動を制御し、内部電極層と誘電体層の焼結収縮挙動のミスマッチをコントロールすることができる。また、誘電体層の主成分の構成元素と電極ペーストに含まれる誘電体粉末の構成元素とが大きく異なることに起因した構造欠陥による誘電損失の増大などの電気特性の低下が生じることを抑制することもできる。
内部電極層に用いられる導電性ペーストは、バインダー樹脂を含む有機ビヒクル中に、導電性金属粉末を分散させ、その粘度を有機溶剤によって調整する。この有機ビヒクルを構成するバインダー樹脂には、一般にエチルセルロースなどが使用され、有機溶剤には、一般にターピネオールなどが使用されている。
しかしながら、有機溶剤にターピネオールを使用した導電性ペーストを、例えば、ブチラール樹脂をバインダー樹脂に用いたセラミックグリーンシートと組み合わせて使用すると、ターピネオールは印刷乾燥工程の途中において塗膜中に残存してしまうことがあり、その場合、セラミックグリーンシートにバインダー樹脂として多用されるブチラール樹脂を溶解する作用をもたらすことがある。このような内部電極ペーストによるセラミックグリーンシート中の有機バインダーに対する溶解作用は、「シートアタック」と称されている。
積層セラミックコンデンサにおいて、セラミックグリーンシートの厚みが10〜20μmの比較的厚いシート厚では、「シートアタック」は実用上問題とならない。しかし、セラミックグリーンシートの厚みが、5μm程度の薄い場合に、このシートアタックが生じると、セラミックグリーンシート中のブチラール樹脂が溶解し、セラミックグリーンシートを膨潤・溶解させることにより、誘電体グリーンシートの積層時に導電性ペースト印刷部分に穴が生じたり、焼成時に誘電体層と内部電極層が層間剥離(デラミネーション)したりするという不具合を生じる場合がある。
このようなシートアタックの影響により、MLCCの耐電圧性、絶縁性が低下し、目的とする静電容量が得られなかったり、負荷寿命特性が劣化したりする。そのために、従来から、このようなシートアタックを回避するために、導電性ペーストに使用する有機溶剤についての検討がなされてきた。
たとえば、内部電極に用いられる導電性ペーストに使用する有機溶剤として、ブチラール樹脂との相溶性が比較的低い溶剤を使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、特許文献1ではジヒドロターピニルアセテートを用いた導電性ペーストが提案されている。
しかし、このようなアセテート系溶剤は、シートアタック回避性については有効性が認められるが、導電性ペーストの有機溶剤として一般的に用いられているターピネオールと比較してSP値(Solubility Parameter;溶解度パラメーター)が低いため、バインダー樹脂との相溶性が低いために導電性ペーストのレオロジカルな性質が影響を受ける。
一般に、バインダー樹脂と有機溶剤のSP値の相違が大きいほど、導電性ペーストが高粘度化したり、あるいは、バインダー樹脂が有機溶剤に溶解しなかったりする。また、アセテート系の有機溶剤は、ターピネオールと比較して、バインダー樹脂として一般的に用いられているエチルセルロースの溶解性が低く、この有機溶剤を用いた導電性ペーストは経時による粘度変化が生じやすいという問題点があった。そして、このように導電性ペーストの粘度が変化すると、印刷性の変動が生じるため、印刷時に適正な膜厚や形状が得られなくなり、品質が安定した電極等を製造できなくなる。
また、特許文献2には、導電性ペーストの粘度変化を抑制する手法として、例えば、ターピニルアセテートを有機溶剤として用いることで粘度変化を抑制することが提案されている。しかし、特許文献2の実施例に記載される導電性ペーストでは、導電性金属粉末の分散性が低く、導電性ペーストの経時による粘度変化が制御できないか、又は、粘度変化の制御が不十分となるため、電極膜の薄層化には不適切である。
さらに、導電性ペーストとして、バインダー樹脂にエチルヒドロキシエチルセルロースを使用し、有機溶剤に脂肪族系アルコールとミネラルオイルを使用した有機ビヒクルに、導電性金属粉末を分散させた、厚みが薄くかつ均一で、しかもシートアタックを起こしにくい導電性ペーストが提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、特許文献3に開示された導電性ペーストは、シートアタックは起こしにくいが粘度の経時変化が大きく、長期間にわたって安定した導電膜が得られにくい難点がある。
また、特許文献4には、バインダー樹脂として疎水性エチルヒドロキシエチルセルロース誘導体を含む有機ビヒクルと特定の有機溶剤を組み合わせることにより、シートアタックを生じさせず、経時変化の小さい導電性ペーストが提案されている。しかし、特許文献4に開示された導電性ペーストは、粘度の経時変化を改善できるものの、よりグリーンシートが薄くなった場合には、シートアタックが十分に防止できない場合があった。近年はMLCCの小型化、高集積化がより顕著になっており、グリーンシートの厚みも3μm以下の薄さが求められており、従来シートが厚いために問題とされていなかった材料構成でも、シートアタックの問題が発生している。
また、導電性金属粉末の分散性を高めるため、導電性ペーストにステアリン酸などの酸系分散剤を添加することもあるが(例えば、特許文献5参照)、添加しすぎると印刷後の乾燥工程にて酸系分散剤を十分に除去することができず、積層工程でPETフィルムからグリーンシートを剥離する際、印刷乾燥後に残留した酸系分散剤がグリーシートに浸透し、可塑性を付与することによりグリーンシート剥離時、剥離力が大きくなり、シート破れなどが起こる場合がある。また、乾燥膜が柔軟になることにより、切断性の悪化が起こる場合がある。
特許第2976268号 特開2006−12690号公報 特開平7−326534号公報 特開2011−159393号公報 特開2012−77372号公報
本発明は、このような状況に鑑み、積層セラミックデバイスに用いられる導電性ペーストにおいて、シートアタックやグリーンシート剥離不良を抑制することができ、かつ経時による粘度変化が少ない導電性ペーストを提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究開発を進めた結果、従来注目されている有機溶剤とバインダー樹脂との組み合わせだけがシートアタックやグリーンシート剥離不良に影響する因子では無く、導電性ペースト中の分散剤の増量が、薄膜化したグリーンシートへのシートアタックやグリーンシート剥離不良に曳航する因子であることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明の一実施形態に係る導電性ペーストは、導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、分散剤及び有機溶剤を含む積層セラミックデバイス用の導電性ペーストであって、前記有機溶剤が、ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種からなり、前記分散剤が、酸系分散剤を導電性ペースト全体量に対し0mass%を超え0.4mass%以下含有する。
また、本発明の一実施形態に係る導電性ペーストは、導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、分散剤及び有機溶剤を含む積層セラミックデバイス用の導電性ペーストであって、
前記有機溶剤が、(A)ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種と、(B)エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選ばれる少なくとも1種と、を混合した混合溶剤からなり、前記分散剤が、酸系分散剤を導電性ペースト全体量に対し0mass%を超え0.4mass%以下含有する。
また、前記導電性金属粉末が、Ni、Pd、Pt、Au、Ag、Cu、およびこれらの合金から選ばれる1種以上の金属粉末であることが好ましい。
また、前記セラミック粉末が、ペロブスカイト型酸化物であるチタン酸バリウム(BaTiO)である導電性ペーストであることが好ましい。
また、前記セラミック粉末が、ペロブスカイト型酸化物強誘電体であることが好ましい。
また、前記積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートを用いて形成される誘電体層及び前記導電性ペーストを用いて形成される内部電極層を有し、前記誘電体グリーンシートは、前記セラミック粉末と同一種であることが好ましい。
また、前記酸系分散剤が、アミド結合を有するアミノ酸、炭素数11以上の高級脂肪酸、及びそれらの誘導体から選ばれる1種以上であることが好ましい。
また、前記分散剤が、酸系分散剤以外のカチオン系分散剤、ノニオン系分散剤、両性界面活性剤及び高分子系分散剤から選ばれる1種以上を含有することが好ましい。
また、前記積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートを用いて形成される誘電体層及び前記導電性ペーストを用いて形成される内部電極層を有し、前記誘電体グリーンシートの厚さが、3μm以下であることが好ましい。
本発明の導電性ペーストは、例えば、3μm以下の薄膜グリーンシートで構成される積層セラミックデバイスに用いた場合においても、シートアタックやグリーンシートの剥離不良などの問題を抑制することができ、かつ、経時による粘度変化が少ないという優れた効果を奏するものである。
本実施形態の導電性ペーストは、導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、有機溶剤及び分散剤を含み、導電性金属粉末およびセラミック粉末を有機溶剤中に分散剤を用いて分散せしめて粘度調整した導電性ペーストであり、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミックデバイスに好適に用いることができる。なお、本明細書において、有機溶剤とは、有機ビヒクルに含有されるビヒクル用の有機溶剤と、導電性ペーストの粘度を調整するためのペースト用有機溶剤とを含むものである。
本実施形態の導電性ペーストは、特定の有機溶剤に対し、好適な量の酸系分散剤を選択することによって、シートアタックやグリーンシート剥離不良の問題を解消し、かつ、粘度の経時変化が少なく使い易い導電性ペーストである。
本実施形態の導電性ペーストは、導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、分散剤及び有機溶剤等を含有し、
(1)有機溶剤が、ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種を含有し、
(2)分散剤が、酸系分散剤を導電性ペースト全体量に対し0mass%を超え0.4mass%以下含有する。
以下、各構成要素について詳しく説明する。
1.導電性金属粉末
導電性金属粉末は、特に限定されず、Ni、Pd、Pt、Au、Ag、Cu、およびこれらの合金から選ばれる1種以上の金属粉末を適宜選択して使用することができる。中でも導電性、耐食性、価格等を考慮するとニッケル(Ni)粉末が最適である。なお、Ni粉末を用いる場合には、脱バインダー処理時のバインダー樹脂の部分的な熱分解による急激なガス発生を抑制するために、数百ppm程度のS(硫黄)を含むNi粉末を用いることができる。
MLCCの小型化に伴い、より細く薄い内部電極層を形成させるため、乾燥膜の平滑性及び乾燥膜密度を向上させるという観点から、金属粉末の粒径は0.05〜1.0μmであることが好ましく、0.1〜0.5μmであることがさらに好ましい。金属粉末の粒径が0.05μm未満であると、粒子の比表面積が大きくなりすぎるため、金属粉末の表面活性が高くなりすぎ、乾燥、脱バインダー特性に悪影響をおよぼすだけでなく、適正な粘度特性を得るのが困難となり、導電性ペーストの長期保存中に変質する恐れが生じることがある。また、粒径が1.0μmよりも大きくなってしまうと、ペーストの塗布膜を薄層化するときの成膜性が悪化し、所定の静電容量が得られなかったり、乾燥膜で平滑性が不十分となり、かつ金属粉末の充填が不十分となり、所望の乾燥膜密度が確保できなかったりするため、十分に細く薄い均一な内部電極を形成することが困難となってしまうので好ましくない。
導電性ペーストにおける導電性金属粉末の含有量は、40〜60mass%が好ましく、45〜55mass%がより好ましい。含有量が40mass%未満では十分な導電性が得られず、含有量が60mass%を超えると分散性が低下することがある。
2.セラミック粉末
導電性ペーストのセラミック粉末は、特に限定されず、適用する積層セラミックデバイスの種類により適宜選択できる。中でも、強誘電体のペロブスカイト型酸化物を用いることが好ましく、特にチタン酸バリウム(BaTiO、以下BTと称す場合がある)を用いることがより好ましい。
また、導電性ペーストのセラミック粉末は、チタン酸バリウムを主成分に酸化物(例えばMn、Cr、Si、Ca、Ba、Mg、V、W、Ta、Nbおよび1種類以上の希土類元素の酸化物)を副成分として含むセラミック粉末を用いることもでき、チタン酸バリウム(BaTiO)のBa原子やTi原子を他原子、Sn、Pb、Zrなどで置換したようなペロブスカイト型酸化物強誘電体のセラミック粉を用いることもできる。さらに、導電性ペーストのセラミック粉末は、積層セラミックデバイスのグリーンシートを構成する誘電体セラミック粉末と同一組成の粉末を用いることができる。誘電体セラミック粉末としては、例えば、ZnO、フェライト、PZT、BaO、Al、Bi、R(希土類元素)、TiO、Ndなどの酸化物を選択することができる。
セラミック粉末の粒径は、0.01〜0.5μmの範囲が好ましく、0.01〜0.3μmの範囲がより好ましい。セラミック粉末の粒径が上記範囲であることにより、十分に細く薄い均一な内部電極を形成することができる。セラミック粉末の粒径が0.01μm未満であると、粒子の比表面積が大きくなりすぎるため、セラミック粉末の表面活性が高くなりすぎ、乾燥、脱バインダー特性に悪影響をおよぼすだけでなく、適正な粘度特性を得るのが困難となり、導電性ペーストの長期保存中に変質する恐れが生じる。一方、粒径が0.5μm超であると、導電性ペーストの塗布膜を薄層化するときの成膜性が悪化し、所定の静電容量が得られないことや、乾燥膜で平滑性が不十分となることがある。また、セラミック粉末の充填が不十分となり、所望の乾燥膜密度が確保できなかったりする。
3.バインダー樹脂
バインダー樹脂は、特に限定されず、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂など有機溶剤に溶解するものを用いることができる。中でも、エチルセルロースが好ましい。また、バインダー樹脂の分子量は、20000〜200000程度のものが好ましい。
4.有機溶剤
有機溶剤は、有機ビヒクルの構成成分として、バインダー樹脂を溶かすことができる。また、有機溶剤は、導電性金属粉末、セラミック粉末、および有機ビヒクルを分散させて、導電性ペースト全体の粘度を調整し、導電性ペーストを所定のパターンで印刷できるようにすることができる。
また、有機溶剤は、ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種のアセテート系溶剤(A)からなることができる。これらの中でもイソボルニルアセテートが好ましい。この場合、アセテート系溶剤(A)は、有機溶剤100重量部に対して、例えば、90〜100重量部、好ましくは100重量部含有される。
また、有機溶剤は、ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種のアセテート系溶剤(A)と、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選ばれる少なくとも1種のアセテート系溶剤(B)と、を混合した混合溶剤からなることができる。このような混合溶剤を用いる場合、導電性ペーストの粘度特性の調整がより容易となり、導電性ペーストの乾燥スピードを速くすることができる。
アセテート系溶剤(A)は、有機溶剤100重量部に対して、好ましくは50〜90重量部、より好ましくは60〜80重量部含有される。また、アセテート系溶剤(B)は、有機溶剤100重量部に対して、好ましくは、10〜50重量部、より好ましくは20〜40重量部含有される。
また、有機溶剤中、ビヒクル用の有機溶剤としては、有機ビヒクルの馴染みをよくするため、導電性ペーストの粘度を調整するペースト用の有機溶剤と同じものを用いることが好ましい。ビヒクル用の有機溶剤の含有量は、導電性金属粉末100質量部に対して、例えば、5〜30重量部含むことができる。また、導電性ペースト用の有機溶剤の含有量は、導電性ペースト全体量に対して、好ましくは10〜40mass%程度とすることができる。
5.分散剤
分散剤は、導電性金属粉末同士の凝集や、バインダー樹脂と導電性金属粉末の分離を抑制することができる。本実施形態の導電性ペーストは、酸系分散剤を必須成分として含む。ここで、酸系分散剤とは、有機溶剤に溶かした際に、酸性を示す分散剤をいう。酸系分散剤としては、例えば、高級脂肪酸や高分子界面活性剤等の酸系分散剤があげられる。中でも、アミド結合を有するアミノ酸、炭素数11以上の高級脂肪酸、またはそれらの誘導体から選ばれる1種以上の酸系分散剤を含むことが好ましい。
高級脂肪酸としては、不飽和カルボン酸でも飽和カルボン酸でもよく、特に限定されるものではないが、ステアリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、ラウリン酸、リノレン酸など炭素数11以上のものが挙げられる。特にオレイン酸、またはステアリン酸が好ましい。
高分子界面活性剤としては、特に限定されず、モノアルキルアミン塩に代表されるアルキルモノアミン塩型、N−アルキル(C14〜C18)プロピレンジアミンジオレイン酸塩に代表されるアルキルジアミン塩型、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドに代表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩型、ヤシアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドに代表されるアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩型、アルキル・ジポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライドに代表される4級アンモニウム塩型、アルキルピリジニウム塩型、ジメチルステアリルアミンに代表される3級アミン型、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンアルキルアミンに代表されるポリオキシエチレンアルキルアミン型、N、N’、N’−トリス(2−ヒドロキシエチル)−N−アルキル(C14〜18)1,3−ジアミノプロパンに代表されるジアミンのオキシエチレン付加型から選択されるカチオン系界面活性剤が挙げられ、これらの中でもアルキルモノアミン塩型が好ましい。
アルキルモノアミン塩型としては、例えば、グリシンとオレイン酸の化合物であるオレオイルザルコシンや、オレイン酸の代わりにステアリン酸あるいはラウリン酸などの高級脂肪酸を用いたアミド化合物が好ましい。
本実施形態で用いる有機溶剤の中には、バインダー樹脂と組み合わせて用いたとき、シートアタックやグリーンシート剥離不良を生じさせるものもあるが、上記酸系分散剤を特定量含有することで、これらの問題を抑制できる。
酸系分散剤は、導電性ペースト全体量に対して、0mass%を超え0.4mass%以下含有され、好ましくは0.1〜0.4mass%、より好ましくは0.2〜0.4mass%含有される。酸系分散剤の含有量が上記範囲であることにより、十分な分散性を得ることができる。一方、分散剤が0.4mass%を越えると、シートアタックの抑制が困難になる上、コスト面でも好ましくない。
また、酸系分散剤は、導電性金属粉末100質量部に対して、好ましくは0.2〜1.0質量部、好ましくは0.4〜1.0質量部、より好ましくは0.5〜1.0質量部含有される。
分散剤は、酸系分散剤以外のカチオン系分散剤、ノニオン系分散剤及び両性界面活性剤及び高分子系分散剤から選ばれる1種類以上を含有することができる。これらの分散剤を含有することにより、バインダー樹脂および有機溶剤中、導電性金属粉末やセラミック粉末を微細化した状態で安定に分散させることができる。酸系分散剤以外のカチオン系分散剤としては、アミン塩基系分散剤を用いることができ、例えば、ラウリルアミン、ロジンアミンなどの脂肪族アミンを含んでもよい。これらの分散剤は、1種または2種以上組み合わせて用いても良い。
上記酸系分散剤以外の分散剤は、導電性ペースト全体に対して、0〜1.0mass%とすることができ、好ましくは0.1〜1.0mass%、より好ましくは0.1〜0.8mass%である。酸系分散剤以外の分散剤が、1.0重量%を越えると、導電性ペーストの乾燥性が悪化するだけでなく、コスト面でも好ましくない。
また、酸系分散剤以外の分散剤は、導電性金属粉末100質量部に対して、例えば、0.2〜2.5質量部含有することができる。また、酸系分散剤以外の分散剤は、酸系分散剤100質量部に対して、50〜300質量部程度含有することができる。
6.導電性ペーストの製造
本実施形態の導電性ペーストは、上記の各成分を用意し、ミキサーで攪拌・混練することにより製造することができる。その際、導電性金属粉末表面に予め分散剤を塗布すると、導電性金属粉末が凝集することなく十分にほぐれて、その表面に分散剤が行きわたるようになり、均一な導電性ペーストを得やすい。また、バインダー樹脂をビヒクル用の有機溶剤に溶解させ、有機ビヒクルを作製し、ペースト用の有機溶剤へ、導電性金属粉末、セラミック粉末、有機ビヒクル及び分散剤を添加し、ミキサーで攪拌・混錬し、導電性ペーストを作製することもできる。
本実施形態の導電性ペーストは、MLCCなどの積層セラミックデバイスに好適に用いることができる。積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートを用いて形成される誘電体層及び導電性ペーストを用いて形成される内部電極層を有する。
本実施形態の導電性ペーストを用いて製造される積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートに含まれる誘電体セラミック粉末と導電性ペーストに含まれるセラミック粉末とが同一組成の粉末であることが好ましい。本実施形態の導電性ペーストを用いて製造される積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートの厚さが、3μm以下においても、シートアタックやグリーンシートの剥離不良が抑制される。
以下、本発明を実施例と比較例に基づき詳細に説明するが、本発明は実施例によって何ら限定されるものではない。
[導電性ペーストの特性]
(1)導電性ペーストの経時粘度変化率
導電性ペーストの経時粘度変化率は、導電性ペーストの製造直後、及び、常温(25℃)で1日間、10日間、30日間静置後のそれぞれのサンプルの粘度を下記の方法で測定し、製造直後の粘度を基準(0%)とした場合の、各静置後のサンプルの粘度の変化量を百分率(%)で表した値である([1、10又は30日間静置後の粘度−製造直後の粘度)/製造直後の粘度]×100)。なお、導電性ペーストの経時粘度変化率は少ないほど好ましい。
導電性ペーストの粘度:ブルックフィールド社製B型粘度計を用いて10rpm(ずり速度=4sec−1)の条件で測定した。
(2)シートアタック性
2μmグリーンシート(チタン酸バリウム(BT)、ポリビニルブチラール含有)にペーストを印刷し、(80℃、3分乾燥後、その直後に)顕微鏡による裏面観察でシートアタック特有の膨潤現象が確認されなければ○、確認されれば×とした。
(3)グリーンシート剥離性
2μmグリーンシート(チタン酸バリウム(BT)、ポリビニルブチラール含有)150×150mmにペーストを印刷し、80℃、3分乾燥後、真空吸着によりシートを剥離し、エラーが無ければ○、エラーが有れば×とした。
[使用材料]
(4)導電性金属粉末
評価に用いる導電性金属粉末には、ニッケル粉末(粒径0.3μm)を使用した。
(5)セラミック粉末
評価に用いるセラミック粉末には、チタン酸バリウム(BT)を使用した。
(6)有機ビヒクル
評価に用いる有機ビヒクル1は、バインダー樹脂成分としてエチルセルロースを15mass%、有機溶剤としてイソボルニルアセテートを85mass%配合し、60℃に加熱して作製した。
また、有機ビヒクル2は、バインダー樹脂成分としてエチルセルロースを15mass%、有機溶剤としてターピネオールを85mass%配合し、60℃に加熱して作製した。
(7)分散剤
評価に用いる分散剤は、酸系分散剤と、アミン塩基系(以下塩基系と称する)分散剤を混合したものを表1に示す配合で5種類作成し、評価に使用した。
Figure 2016035914
(8)有機溶剤
評価に用いる有機溶剤1には、イソボルニルアセテートを、有機溶剤2には、イソボルニルアセテートとジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートを50:50で配合したものを、有機溶剤3には、ターピネオールを使用した。
(実施例1)
表2に示すように、導電性金属粉末として粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末に粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.2mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.4mass%からなる分散剤1を、20.8mass%の有機溶剤1に溶解して導電性ペーストを作製した。
(実施例2)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.3mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.4mass%からなる分散剤2を、20.7mass%の有機溶剤1に溶解して導電性ペーストを作製した。
(実施例3)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.4mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.4mass%からなる分散剤3を、20.6mass%の有機溶剤1に溶解して導電性ペーストを作製した。
(実施例4)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.2mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.4mass%からなる分散剤1を、20.8mass%の有機溶剤2に溶解して導電性ペーストを作製した。
(実施例5)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を53.3mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を5.3mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.3mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.4mass%からなる分散剤2を、20.7mass%の有機溶剤1に溶解して導電性ペーストを作製した。
(実施例6)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.3mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.8mass%からなる分散剤5を、20.3mass%の有機溶剤1に溶解して導電性ペーストを作製した。
(比較例1)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル1を20.0mass%、および0.5mass%の酸系分散剤と、塩基系分散剤0.4mass%からなる分散剤4を、20.5mass%の有機溶剤1に溶解して導電性ペーストを作製した。
(比較例2)
表2に示すように、導電性金属粉末に粒径0.3μmのニッケル粉末(Ni)を47.0mass%、セラミック粉末として粒径0.06μmのチタン酸バリウム(BT)を11.6mass%、前述の有機ビヒクル2を20.0mass%、および0.3mass%の酸系分散剤(ステアリン酸)と、塩基系分散剤(ラウリルアミン)0.4mass%からなる分散剤を、20.7mass%の有機溶剤3に溶解して導電性ペーストを作製した。
表2に実施例1〜6および比較例1、2の成分組成を、表3に評価結果を示す。
Figure 2016035914
Figure 2016035914
以上の結果を示す表3から明らかなように、本実施形態の導電性ペーストを用いた実施例1〜6では、経時による粘度変化が少なく、かつシートアタックの発生が無く、剥離性にも問題が無いことがわかる。
一方、従来使用されているレベルで、分散剤の量が多い比較例1では、シートアタックの現象は見られないがグリーンシートが可塑化され、剥離不良が起こっていることが分かる。また、本実施形態以外の有機溶剤を用いた比較例2の場合は、適切な分散剤の量を用いてもシートアタック、剥離不良の両方が生じていることが分かる。
以上から、特定の溶剤を用いて、酸系分散剤の量をコントロールすることにより、シートアタック、剥離不良の発生を防止し、従来製品よりも大きく改善されていることがわかる。
本発明の導電性ペーストは、シートアタックやグリーンシート剥離性が抑制され、かつ、粘度安定性に優れており、特に携帯電話やデジタル機器などの電子機器のチップ部品である積層セラミックコンデンサの内部電極用の原料として好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、分散剤及び有機溶剤を含む積層セラミックデバイス用の導電性ペーストであって、
    前記有機溶剤が、ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種からなり、
    前記分散剤が、酸系分散剤を導電性ペースト全体量に対し0mass%を超え0.4mass%以下含有する、
    ことを特徴とする導電性ペースト。
  2. 導電性金属粉末、セラミック粉末、バインダー樹脂、分散剤及び有機溶剤を含む積層セラミックデバイス用の導電性ペーストであって、
    前記有機溶剤が、(A)ジヒドロターピニルアセテート、イソボルニルアセテート、イソボルニルプロピネート、イソボルニルブチレート及びイソボルニルイソブチレートから選ばれる少なくとも1種と、(B)エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選ばれる少なくとも1種と、を混合した混合溶剤からなり、
    前記分散剤が、酸系分散剤を導電性ペースト全体量に対し0mass%を超え0.4mass%以下含有する、
    ことを特徴とする導電性ペースト。
  3. 前記導電性金属粉末が、Ni、Pd、Pt、Au、Ag、Cu、およびこれらの合金から選ばれる1種の金属粉末からなることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  4. 前記セラミック粉末が、ペロブスカイト型酸化物であるチタン酸バリウム(BaTiO)である請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  5. 前記セラミック粉末が、ペロブスカイト型酸化物強誘電体である請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  6. 前記積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートを用いて形成される誘電体層及び前記導電性ペーストを用いて形成される内部電極層を有し、前記誘電体グリーンシートに含まれる誘電体セラミック粉末と前記導電性ペーストに含まれる前記セラミック粉末とが同一組成の粉末であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  7. 前記酸系分散剤が、アミド結合を有するアミノ酸、炭素数11以上の高級脂肪酸、及びそれらの誘導体から選ばれる1種以上からなることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  8. 前記分散剤が、酸系分散剤以外のカチオン系分散剤、ノニオン系分散剤、両性界面活性剤及び高分子系分散剤から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  9. 前記積層セラミックデバイスは、誘電体グリーンシートを用いて形成される誘電体層及び前記導電性ペーストを用いて形成される内部電極層を有し、前記誘電体グリーンシートの厚さが、3μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
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