JP2976268B2 - 導電性ペーストおよびそれを用いた多層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
導電性ペーストおよびそれを用いた多層セラミック電子部品の製造方法Info
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Description
トおよびこれを導電体として用いた積層セラミックコン
デンサ等の多層セラミック電子部品の製造方法に関す
る。
機器に使用される積層セラミックコンデンサ、多層セラ
ミック基板等のセラミックグリーンシートと導電性ペー
スト層を同時焼成して得られる多層セラミック電子部品
においても、薄層化、高密度化等により、小型化が進め
られている。
クターブレード法等で得たセラミックグリーンシート
に、導電性ペーストをスクリーン印刷等により印刷し積
層した後、この積層したセラミックグリーンシートと導
電性ペースト層を同時に焼成して得られる。このセラミ
ックグリーンシートとしては、セラミック原料粉末にブ
チラール樹脂やアクリル樹脂等のバインダーおよびトル
エン等の有機溶剤を加え混練してスラリー状とした後、
シート状に成形したものが用いられる。また、このスク
リーン印刷用の導電性ペーストとしては、金属粉末等の
導電性材料をエチルセルロース樹脂やアルキッド樹脂等
のバインダーおよび溶剤を含有する有機ビヒクルに分散
させたものが用いられる。
は、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオール、
ケロシン等の溶剤が使用されていた(例えば、特開平2
−5591)。
膜用の導電性ペーストにおいては、エチルセルロース樹
脂やアルキッド樹脂等のバインダー成分をブチルカルビ
トールアセテート、テルピネオールあるいはケロシン等
の溶剤に溶解した有機ビヒクル中に金属粉末等の一定量
の導電性材料を分散させている。
トの溶剤であるブチルカルビトールアセテート、テルピ
ネオールあるいはケロシンは、セラミックグリーンシー
トのバインダー成分であるブチラール樹脂やアクリル樹
脂をいずれも溶解する。このため、セラミックグリーン
シートの厚みが比較的厚いうちは実用上問題とはならな
いが、厚みが薄くなるとその溶解作用によるセラミック
グリーンシートの膨潤、溶解が顕在化して、印刷、乾燥
によりセラミックグリーンシート上に導電性ペースト層
を形成できないという問題点を有していた。このため、
多層セラミック電子部品の薄層化、小形化に限界があっ
た。
ペーストにおいて、セラミックグリーンシートに印刷し
たときに、セラミックグリーンシートが膨潤や溶解しな
い厚膜用の導電性ペーストを提供すると共に、その厚膜
用の導電性ペーストを用いた多層セラミック電子部品の
製造方法を提供することにある。
め、本発明の導電性ペーストは、セラミックグリーンシ
ート上に印刷して同時焼成する導電性ペーストにおい
て、溶剤成分として水素添加テルピネオールアセテート
を含有することを特徴とする。
製造方法は、セラミックグリーンシート上に、溶剤成分
として水素添加テルピネオールアセテートを含有する導
電性ペーストを印刷し、該セラミックグリーンシートを
複数枚積層し、焼成することを特徴とする。
は、公知の材料を使用する。即ち、導電性材料として
は、同時焼成するセラミックグリーンシートの焼成温度
および雰囲気に耐えるものであれば良いが、積層セラミ
ックコンデンサ用としては、Pd,Ag,Au,Pt,
Ni,Cu等の単体あるいはこれらの混合物、合金の粉
末を用いることができる。また、多層セラミック基板用
としてはAg,Pd,Cu等の単体あるいはこれらの混
合物、合金の粉末を用いることができる。バインダーと
してはエチルセルロース樹脂、アルキド樹脂等に必要に
応じて可塑剤、分散剤等を添加して、単体あるいは混合
して用いることができる。
は、積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダ
クタ、積層セラミックLC部品、多層セラミック基板等
があり、これらは、本発明の導電性ペーストを用いて、
公知の製造方法で得ることができる。すなわち、例えば
ドクターブレード法等で得たセラミックグリーンシート
にスクリーン印刷法等により本発明の導電性ペーストを
塗布し導電性ペースト層を形成する。次に、所望の構造
になるように必要枚数積層して圧着し積層体とする。そ
の後、このこのセラミックグリーンシートと導電性ペー
スト層の積層体を同時焼成して積層セラミックを得た
後、外部電極を塗布し焼き付ける等の加工をして多層セ
ラミック電子部品を得る。
加テルピネオールアセテートを用いる。この溶剤は、セ
ラミックグリーンシートのバインダー成分であるブチラ
ール樹脂やアクリル樹脂を溶解しない。従って、セラミ
ックグリーンシート上に導電性ペーストを印刷した後、
セラミックグリーンシートが膨潤、溶解等により変形す
ることがない。
ンデンサの場合について説明する。まず、エチルセルロ
ース樹脂とアルキッド樹脂からなるバインダーを、水素
添加テルピネオールアセテートに10重量%溶解して、
導電性ペースト用の有機ビヒクルを用意した。次に、P
d粉末に先に用意した有機ビヒクルを40重量%添加
し、三本ロールで混練してPdペーストとした。同様
に、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオールお
よびケロシンの各溶剤についても、エチルセルロース樹
脂とアルキッド樹脂からなる10重量%のバインダーを
溶解して、導電性ペースト用の有機ビヒクルを用意した
後、Pd粉末にそれぞれ40重量%添加し、三本ロール
で混練してそれぞれPdペーストとし、比較例とした。
にブチラール樹脂あるいはアクリル樹脂の各有機バイン
ダーおよびトルエンの有機溶剤を加え混練してスラリー
を用意した。続いて、このスラリーをシート状に成形し
て、ブチラール樹脂あるいはアクリル樹脂を有機バイン
ダーとした厚さ20μm、10μm、5μmのセラミッ
クグリーンシートを作製した。
に、先に準備した各Pdペーストをスクリーン印刷法に
て印刷し、乾燥させ導電性ペースト層を形成した。その
後、導電性ペースト層に覆われたセラミックグリーンシ
ートを裏面より目視により観察し、変形度合いと色合い
によりセラミックグリーンシートの溶解度合いを確認し
た。
グリーンシートのバインダーの組み合わせ毎のセラミッ
クグリーンシートの溶解度合いを、セラミックグリーン
シート厚みをパラメータとして確認した結果を示す。表
1より明らかな通り、本発明の水素添加テルピネオール
アセテートを導電性ペーストの溶剤とした場合は、セラ
ミックグリーンシートは膨潤や溶解しない。即ち、従来
のブチルカルビトールアセテート、テルピネオールある
いはケロシンを溶剤とした場合には、セラミックグリー
ンシート厚みが10μm以下になるとセラミックグリー
ンシートの膨潤や溶解が顕在化しているのに対し、本発
明の水素添加テルピネオールアセテートを溶剤とした場
合には、セラミックグリーンシートの厚みが5μmでも
膨潤や溶解は認められていない。
ンシートの上に本発明の導電性ペーストを印刷し積層し
たのち焼成して、多層セラミック電子部品を製造するこ
とができる事を示している。
導電性ペーストは、セラミックグリーンシート上に印刷
した後、セラミックグリーンシートを膨潤、溶解等によ
り変形させることがない。従って、積層セラミックコン
デンサ等のセラミックグリーンシートと導電性ペースト
層を同時焼成して得られる多層セラミック電子部品にお
いて、セラミック層を今まで以上に薄層にすることがで
きる。このため、より小型、高密度の多層セラミック電
子部品を得ることが可能となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 セラミックグリーンシート上に印刷して
同時焼成する導電性ペーストにおいて、溶剤成分として
水素添加テルピネオールアセテートを含有することを特
徴とする導電性ペースト。 - 【請求項2】 セラミックグリーンシート上に、溶剤成
分として水素添加テルピネオールアセテートを含有する
導電性ペーストを印刷し、該セラミックグリーンシート
を複数枚積層し、焼成することを特徴とする多層セラミ
ック電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP16557293A JP2976268B2 (ja) | 1993-07-05 | 1993-07-05 | 導電性ペーストおよびそれを用いた多層セラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH0721833A JPH0721833A (ja) | 1995-01-24 |
JP2976268B2 true JP2976268B2 (ja) | 1999-11-10 |
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-
1993
- 1993-07-05 JP JP16557293A patent/JP2976268B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0721833A (ja) | 1995-01-24 |
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