JP2015224371A - アルミ−ゴム複合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】6価クロムを含まない化成皮膜を有し、接着耐久性に優れるアルミ−ゴム複合体、及び従来のクロメート処理に代わる化成処理工程を含むアルミ−ゴム複合体の製造方法を提供する。【解決手段】アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着してなるアルミ−ゴム複合体において、上記アルミ系金属と上記ゴム材料との間にチタン、フッ素及びリンを含む化成皮膜が形成されていることを特徴とするアルミ−ゴム複合体。【選択図】なし

Description

本発明は、車両や各種産業機械等において様々な防振材として好適に使用できるアルミ−ゴム複合体及びその製造方法に関する。
車両や各種産業機械等には、運転・稼働時の振動や騒音等を抑制するために多くの防振材が使われている。例えば、自動車にはトーショナルダンパー、エンジンマウント、ラバーブッシュ等の防振材が取り付けられている。このような防振材では、構造的な強さと防振性能を両立させる観点から、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛及びステンレス等の金属並びに各種合金とゴム材料とを一体化した複合体が使用されている。最近では、主に軽量化の観点から金属としてアルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属を使用したアルミ−ゴム複合体が多く使用されている。
これらの複合体では、金属とゴム材料とが強固に接合されることが求められているが、金属の表面が腐食して、金属とゴム材料との接着剥離(界面破壊)が進行し、その機能が十分に発揮されなくなるおそれがある。そこで、通常は接着下地処理として、金属にクロメート処理等の表面処理を行うことにより腐食を抑制している。しかしながら、上記クロメート処理で用いる処理液、及び当該処理で形成される化成皮膜には発癌性物質の6価クロムが含まれており、近年、作業環境及び自然環境保全の面からその使用が厳しく制限されている。特に欧州や日本等の自動車業界では、この6価クロムを含む製品及び部材は全廃されており、その他の産業界でも使用が規制されている。
これに対し、代替処理として3価クロムやジルコニウム等を使用した化成処理が提案されているが、クロメート処理と同等の性能を得ることは難しい。従って、接着下地処理としても6価クロムフリーの代替化成処理が必要とされており、また、6価クロムを使用しない製品の開発も重要な課題となっている。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては下記のものが挙げられる。
特開2008−248285号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、6価クロムを含まない化成皮膜を有し、接着耐久性に優れるアルミ−ゴム複合体を提供すること、及び従来のクロメート処理に代わる化成処理工程を含むアルミ−ゴム複合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着させてなるアルミ−ゴム複合体を製造する際に、上記アルミ系金属の表面をチタン、フッ素及びリンを含む処理液を用いて化成処理することにより6価クロムを含まない化成皮膜を形成することができ、該化成皮膜を形成したアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着して得られるアルミ−ゴム複合体が、化成処理として従来のクロメート処理を実施した場合と同等の優れた接着耐久性を示すことを見出し、本発明に到達した。
従って、本発明は下記のアルミ−ゴム複合体及びその製造方法を提供する。
[1]アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着してなるアルミ−ゴム複合体において、
上記アルミ系金属と上記ゴム材料との間にチタン、フッ素及びリンを含む化成皮膜が形成されていることを特徴とするアルミ−ゴム複合体。
[2]上記化成皮膜におけるチタンの含有量が0.30〜1.00質量%、フッ素の含有量が1.00〜4.20質量%、リンの含有量が1.00〜3.20質量%である[1]記載のアルミ−ゴム複合体。
[3]上記アルミ系金属に対する化成皮膜の付着量が10〜500mg/m2である[1]又は[2]記載のアルミ−ゴム複合体。
[4]アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着してなるアルミ−ゴム複合体の製造方法であって、
上記アルミ系金属の表面に化成皮膜を形成する化成処理工程と、該化成処理工程で化成皮膜を形成したアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着させる接着工程とを含み、
上記化成処理工程において、チタン、フッ素及びリンを含む処理液を用いることを特徴とするアルミ−ゴム複合体の製造方法。
[5]上記処理液のフッ素イオン濃度を25mg/lを超え400mg/l以下とする[4]記載のアルミ−ゴム複合体の製造方法。
[6]上記処理液のpHを2.5〜5.0とする[4]又は[5]記載のアルミ−ゴム複合体の製造方法。
[7]上記化成処理工程において、上記アルミ系金属を上記処理液に30秒〜10分間浸漬させる[4]〜[6]のいずれか1項記載のアルミ−ゴム複合体の製造方法。
本発明によれば、環境負荷が低く、接着耐久性に優れるアルミ−ゴム複合体を提供することができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のアルミ−ゴム複合体は、表面にチタン、フッ素及びリンを含む化成皮膜を形成したアルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着させて一体化することにより得られるものである。
まず、アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属は、特に制限されるものではないが、アルミニウムのほか、アルミニウム合金として、例えば、Al−Si系合金(ADC1)、Al−Si−Mg系合金(ADC3)、Al−Mg系合金(ADC5)、Al−Mg−Mn系合金(ADC6)、Al−Si−Cu系合金(ADC10、ADC10Z、ADC12、ADC12Z)及びAl−Si−Cu−Mg系合金(ADC14)のダイカスト材や、1000番台〜7000番台の展伸材アルミニウム合金等を挙げることができる。本発明では、上記のアルミニウム及びアルミニウム合金のいずれも使用することができ、とりわけ耐食性が低いADC12、ADC14及び2000番台のアルミニウム合金を使用する場合においてより高い効果を発揮することができる。
上記アルミ系金属の表面に形成される化成皮膜は、チタン、フッ素及びリンを含むものであり、かつクロムを含まないものである。該化成皮膜において、上記チタンの含有量は、特に制限されるものではないが、化成皮膜の付着量に対して0.30〜1.00質量%とすることが好ましく、より好ましくは0.30〜0.80質量%、更に好ましくは0.40〜0.60質量%とすることができる。また、上記フッ素の含有量は、特に制限されるものではないが、化成皮膜の付着量に対して1.00〜4.20質量%とすることが好ましく、より好ましくは1.50〜4.00質量%、更に好ましくは1.50〜3.00質量%とすることができる。上記リンの含有量は、特に制限されるものではないが、化成皮膜の付着量に対して1.00〜3.20質量%とすることが好ましく、より好ましくは1.50〜3.00質量%、更に好ましくは2.00〜3.00質量%とすることができる。本発明では、チタン、フッ素及びリンを上記の割合で含有する化成皮膜を形成することにより、得られるアルミ−ゴム複合体に優れた接着耐久性を付与することができる。
上記アルミ系金属に対する化成皮膜の付着量は、特に制限されるものではないが、10〜500mg/m2とすることが好ましく、より好ましくは30〜200mg/m2とすることができる。化成皮膜の付着量が多すぎた場合は、製品のコストアップに繋がるほか、加硫接着後に皮膜の凝集破壊発生の可能性が高まる。一方、化成皮膜の付着量が少なすぎた場合は、腐食環境での接着耐久性が低下するおそれがある。
一方、上記アルミ系金属と接着されるゴム材料は、アルミ−ゴム複合体が外部から受ける負荷を自身の変形により軽減する機能を担うものであり、用途等に応じて所望の弾性、強度、耐久性を有するゴム材料が適宜選択され、特に限定されるものではない。上記ゴム材料に配合されるゴム成分としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、EPDM、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等の公知のゴム成分から選ばれる1種を単独で又は2種以上を任意の比率で混合して使用することができる。本発明においては、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴムを好適に用いることができる。また、上記ゴム材料には、本発明の目的を逸脱しない範囲で、加硫剤、加硫促進剤、耐熱老化防止剤、ワックス、着色剤、充填剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤等の公知の添加剤を適宜添加配合してもよい。
次に、上記のアルミ−ゴム複合体の製造方法について詳述する。
まず、必要とする形状及び合金構成のアルミ系金属、並びに必要とする形状及び材質のゴム材料を選択する。上記アルミ系金属の形状は、その使用目的に応じて任意の形状とすることができ、特に限定されるものではない。次に、上記で選択したアルミ系金属の表面にある酸化皮膜や油脂等の汚れを、脱脂、ブラスト処理、エッチング処理及びスマット除去等を適宜組み合わせた公知の前処理工程を実施して除去する。そして、表面を清浄にしたアルミ系金属を次の化成処理工程に供する。
化成処理工程では、アルミ系金属の表面にチタン、フッ素及びリンを含む処理液を用いて化成皮膜を形成する。なお、上記処理液はクロムを含まないものである。化成処理の方法としては、ロールコート法、スピンコート法、スプレー法及び浸漬法等を用いることができ、本発明では浸漬法を好適に採用できる。浸漬法の場合、浸漬時間は、特に制限されるものではないが、30秒〜10分間とすることが好ましく、より好ましくは3〜4分間とすることができる。浸漬時間が短すぎると、十分な量の皮膜が形成されないおそれがあり、密着性、接着耐久性が低下するおそれがある。一方、浸漬時間が長すぎると、表面の黄色が強くなり、皮膜成分の析出、表面に粉が付着したような外観異常が発生する可能性がある。
上記処理液のpHは、特に制限されるものではないが、2.5〜5.0とすることが好ましく、より好ましくは3.0〜4.5とすることができる。処理液のpHが低すぎると、表面の黄色が強くなり、皮膜成分の析出、表面に粉が付着したような外観異常が発生する可能性がある。一方、処理液のpHが高すぎると皮膜反応が不十分となり、目的とする皮膜が十分に形成されない可能性がある。
上記処理液のフッ素イオン濃度は、特に制限されるものではないが、25mg/lを超え400mg/l以下とすることが好ましく、より好ましくは70mg/l以上300mg/l以下とすることができる。処理液のフッ素イオン濃度が低すぎると皮膜量が減少し、化成皮膜が十分に形成されないことがある。一方、フッ素イオン濃度が高すぎると、外観が黄色味を帯び、表面に粉が付着したような状態になることがあり、用途によっては外観上好ましくない場合がある。
処理液の温度は、特に制限されるものではないが、40〜60℃とすることが好ましく、より好ましくは45〜55℃とすることができる。処理液の温度が低すぎると、反応性が低く、皮膜の形成性が悪くなり、接着耐久性が低下するおそれがある。一方、処理液の温度が高すぎると、皮膜付着量が増加し、接着後に皮膜凝集破壊が発生するおそれがある。
本発明では、上記のチタン、フッ素及びリンを含む処理液として、ケミボンダー5702(日本シー・ビー・ケミカル社製)、Alodine5200(HENKEL社製)等を好適に使用することができる。
上記化成処理により化成皮膜が形成されたアルミ系金属は、その表面の化成皮膜上に余分な処理液が残らないように洗浄され、次工程の接着工程に供される。
接着工程では、上記化成処理工程でアルミ系金属の表面に形成した化成皮膜上に加硫用ゴム接着剤を塗布した後、適宜な方法で上記ゴム材料と加硫接着する。その方法は、特に制限されるものではないが、接着剤を塗布したアルミ系金属に所定の形状に成形したゴム材料を直接貼り合わせ、その状態で所定時間加熱する方法や、射出成形用の金型内に接着剤を塗布したアルミ系金属をセットし、ゴム材料を射出注入した後、所定時間加熱する方法等を採用することができる。
上記接着剤としては、公知のものを使用することができ、特に制限されるものではないが、本発明では2液性接着剤のCH2000/CH6108(ロード社製)等を好適に用いることができる。
また、加硫条件は、選択されるゴム材料の配合等に応じて適宜設定することができ、特に制限されるものではないが、加硫温度は150〜180℃、加硫時間は5〜30分間とすることが好ましい。
なお、上記構成の本発明のアルミ−ゴム複合体を製造する際には、従来公知の製造設備を採用することができる。また、該複合体を構成するアルミ系金属及びゴム材料の形状や材質等については、上記に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲において、設備仕様や製品仕様等に応じて最適なものを採用すればよい。更には、上記アルミ−ゴム複合体の構造は、その使用目的に応じて任意に設定することができ、特に制限されるものではない。本発明では、例えば、金属製の外筒体の内側に内筒体を配置し、これら両筒体間にゴム層を接着形成して、これら外筒体、内筒体及びゴム層を一体化させた構造、2枚の金属板の間に板状のゴム材料を挟んで一体化させた構造、及び複数枚の金属板と板状のゴム材料とを交互に積層した構造等を挙げることができる。
本発明のアルミ−ゴム複合体は、車両や各種産業機械等において使用される防振材、例えば、自動車用のトーショナルダンパー、エンジンマウント、ラバーブッシュ等の用途に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜6、比較例1〜4]
アルミ−ゴム複合体のアルミ系金属及びゴム材料は以下のものを使用した。
・アルミ系金属
60×25×2mmの板状のADC12材を使用した。
・ゴム材料
表1に示した配合のゴム組成物を常法に従って混練りし、270×150×4mmの板状に成形した。
Figure 2015224371
表1に示した各成分の詳細は以下の通りである。
天然ゴム:RSS#1
カーボンブラック:FEF級カーボンブラック、旭カーボン(株)製「N550」、ヨウ素吸収量43g/kg、DBP吸収量(A法)121ml/100g
WAX:Rhein Chemie社製「Antilux654」
老化防止剤RD:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業(株)製「ノクラック224」
老化防止剤6PPD:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
加硫促進剤:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS)、大内新興化学工業(株)製「ノクセラーCZ」
1.前処理工程
前処理として脱脂、エッチングを実施して表面の酸化皮膜や油脂等の汚れを除去した。処理条件は以下の通りである。
・脱脂
処理液:アルカリ性脱脂液
液温:60〜70℃
時間:7〜20分間
・エッチング
処理液:硝酸系エッチング液
液温:室温
時間:1〜2分間
2.化成処理工程
前処理を行ったアルミ系金属を表2に示したpH及びフッ素イオン濃度に調整した温度50℃の処理液に180秒間浸漬させた。処理液としては、ケミボンダー5702(日本シー・ビー・ケミカル社製)を使用した。また、処理液としてコンバーコートNo.1(日本シー・ビー・ケミカル社製)を使用し、6価クロムを含有する化成皮膜を形成したアルミ系金属、及び化成処理を実施せず、ブラスト処理のみとしたアルミ系金属も比較のために用意した。
3.接着工程
上記化成処理工程で化成皮膜を形成したADC12材の接着面に2液性接着剤のCH2000/CH6108(LORD社製)を塗布し、上記で成形したゴム材料を貼り合わせた後、160℃で20分間加熱保持して加硫接着して、アルミ系金属とゴム材料とが加硫接着されたアルミ−ゴム複合体の評価サンプルを得た。また、6価クロムを含有する化成皮膜を形成したアルミ系金属及びブラスト処理のみを実施したアルミ系金属についても上記と同様の手順でゴム材料と接着して評価サンプルを得た。
上記で得た評価サンプルは、化成皮膜におけるチタン、フッ素及びリンの含有量を測定すると共に、接着耐久性を評価した。評価結果は表2に示した。
・チタン、フッ素及びリンの含有量
蛍光X線分析装置により、化成皮膜のチタン、フッ素及びリンの含有量を測定した。測定条件は以下の通りである。
(株)リガク製 ZSX Primus IIを使用。
試料表面φ10mmの測定孔に上面照射真空測定で4.0kw(50kv、60mA)のX線を照射し、FP法で定量した。
・接着耐久性
接着初期の評価サンプルとJIS Z2371に準拠した塩水噴霧試験(SST)を1000時間実施した後の評価サンプルについてピーリング試験を行い評価した。塩水噴霧試験(SST)及びピーリング試験の条件は以下の通りである。
〔塩水噴霧試験〕
35℃の濃度5%塩化ナトリウム水溶液を連続して1000時間噴霧した。
〔ピーリング試験〕
評価サンプルのゴム材の端部をペンチでつまみ、90°の角度で引きはがし、破断面のゴム材の面積を測定した。そして、その面積から接着面におけるゴム破壊(R)と界面破壊(MC)の面積の割合を求めた。ゴム破壊(R)の面積が大きいほど接着性に優れる。また、塩水噴霧試験後に接着性が低下しにくいものほど接着耐久性に優れる。
Figure 2015224371
1)5702は「ケミボンダー5702」、No.1は「コンバーコートNo.1」を表す。
2)Rは「ゴム破壊」、MCは「界面破壊」を表し、数字は接着面における面積の割合を表す。
*比較例3における化成皮膜の付着量はクロム付着量を示す。

Claims (7)

  1. アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着してなるアルミ−ゴム複合体において、
    上記アルミ系金属と上記ゴム材料との間にチタン、フッ素及びリンを含む化成皮膜が形成されていることを特徴とするアルミ−ゴム複合体。
  2. 上記化成皮膜におけるチタンの含有量が0.30〜1.00質量%、フッ素の含有量が1.00〜4.20質量%、リンの含有量が1.00〜3.20質量%である請求項1記載のアルミ−ゴム複合体。
  3. 上記アルミ系金属に対する化成皮膜の付着量が10〜500mg/m2である請求項1又は2記載のアルミ−ゴム複合体。
  4. アルミニウム及び/又はアルミニウム合金からなるアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着してなるアルミ−ゴム複合体の製造方法であって、
    上記アルミ系金属の表面に化成皮膜を形成する化成処理工程と、該化成処理工程で化成皮膜を形成したアルミ系金属とゴム材料とを加硫接着させる接着工程とを含み、
    上記化成処理工程において、チタン、フッ素及びリンを含む処理液を用いることを特徴とするアルミ−ゴム複合体の製造方法。
  5. 上記処理液のフッ素イオン濃度を25mg/lを超え400mg/l以下とする請求項4記載のアルミ−ゴム複合体の製造方法。
  6. 上記処理液のpHを2.5〜5.0とする請求項4又は5記載のアルミ−ゴム複合体の製造方法。
  7. 上記化成処理工程において、上記アルミ系金属を上記処理液に30秒〜10分間浸漬させる請求項4〜6のいずれか1項記載のアルミ−ゴム複合体の製造方法。
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