JP2015174919A - 3d造形用光硬化組成物および3d造形物の製造方法 - Google Patents

3d造形用光硬化組成物および3d造形物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分なゴム特性と、3D造形物の強度、特に厚み方向すなわち積層間の強度とを兼ね備えたゴム材料を含む造形物を製造することができるような組成物を提供する。
【解決手段】重合性基を有する単官能有機化合物と、ポリエンの側鎖に、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマーと、該単官能有機化合物及び該プレポリマーの重合を開始させるための光開始剤とを含有する、3D造形用光硬化組成物。
【選択図】図2

Description

本発明は、3D造形用光硬化組成物および3D造形物の製造方法に関する。
近年、3D造形物を製造する方法として、液体状の光硬化組成物にレーザー光や紫外線を照射してその照射部分を硬化・積層させる方法や、インクジェットにより基材上に光硬化組成物を着弾させ、着弾した光硬化組成物に紫外線を照射して硬化させる方法が広く知られている。
最近では、3D造形物の試作段階において、試作品の形状だけでなく機能についても確認したいという要望がある。特にゴム状の材料を用いた試作品について、ゴム並みの伸びと強度を持った造形物で性状を確認したいという要望がある。
一般的なゴム材料を用いた通常の造形物は、高分子量の線状ポリマーの極一部を架橋させることで造形することができる。しかし、上記した3D造形物の製造方法では、光硬化組成物をレーザーまたはUV(紫外線)などの光で極めて短い時間で硬化させて硬化物を得るため、不必要な架橋反応が起こり、均一な架橋構造を有する高分子量のポリマーを形成することが難しく、伸びと強度を両立した造形ゴムが得られない問題があった。
伸びを有する2D光硬化物を得るためのインク組成物として、特許文献1には、ウレタンアクリレートなどの、分子中に1〜2個またはそれ以上のエチレン性不飽和結合を有するオリゴマーを含有させたインク組成物が記載されている。
硬化性(耐スクラッチ性)を有する2D光硬化物を得るためのインク組成物として、特許文献2には、ビニルエーテル、ジアリルフタレートのプレポリマー、カチオン重合開始剤および400nm以上の波長の光により増感機能を発現する増感剤を含有する活性光線硬化型インクジェット印刷用インク組成物が記載されている。
特表2010−506966号公報 特開2008−280460号公報
複数の層を積層して製造する3D造形物では、基材表面に硬化物を得る通常の2Dの硬化物よりも、硬化物の厚さが数百倍以上となる。そのため、2Dの硬化物では問題にならない厚み方向の強度も重要である。
3D造形物は、走査方向に硬化した層を積層させて製造するため、走査方向では2Dとほぼ同じ強度が出せたとしても、厚さ方向では各層間の接着が不十分で、強度が弱くなることが多い。たとえば、特許文献1のインク組成物は、PETなどの基材上の表面に二次元的に塗布して光硬化させるもので、これをそのまま用いて3D造形物を作っても、強度が低い造形物しかできない。また、特許文献2では、硬化性等の観点から二官能以上のビニルエーテルがよいとされているため、高分子量の線状ポリマーを成長させることが難しく、このようなインクを3D造形用に用いても、造形物のゴム特性(伸びと強度の両立)は不十分である。
上記の課題に鑑み、本発明は、十分なゴム特性と、3D造形物の強度、特に厚み方向すなわち積層間の強度とを兼ね備えたゴム材料を含む造形物を製造することができるような組成物を提供することをその目的とする。
本発明の第一は、3D造形用光硬化組成物に関する。
[1]重合性基を有する単官能有機化合物と、ポリエンの側鎖に、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマーと、前記単官能有機化合物及び前記プレポリマーの重合を開始させるための光開始剤とを含有する、3D造形用光硬化組成物。
[2]前記プレポリマーの含有量は1質量%〜25質量%である、[1]に記載の組成物。
[3]前記単官能有機化合物の含有量は50質量%〜99質量である、[1]または[2]に記載の組成物。
[4]前記プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり3モル以上の、(メタ)アクリル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基およびマレイミド基からなる群から選択される1または複数の官能基を有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]前記単官能有機化合物はラジカル重合性の官能基を有し、前記光開始剤は光ラジカル開始剤を含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]前記プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり3モル以上の、エポキシ基およびビニルエーテル基からなる群から選択される1または複数の官能基を有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[7]前記単官能有機化合物はカチオン重合性の官能基を有し、前記光開始剤は光酸発生剤を含む、[1]〜[3]および[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]ラジカル重合性の官能基を有する前記単官能有機化合物とカチオン重合性の官能基を有する前記単官能有機化合物とを組み合わせて含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[9]エチレン重合性基またはエポキシ基を有する前記プレポリマーとカチオン重合性基を有する前記プレポリマーとを組み合わせて含有する、[1]〜[3]および[8]のいずれか1項に記載の組成物。
[10]UV−IJ法またはSLA法の3D造形方法に用いられる、[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物。
本発明の第二は、3D造形物の製造方法に関する。
[11][1]〜[10]のいずれかに記載の組成物に活性光線を照射する工程を含む、3D造形物の製造方法。
[12]UV−IJ法またはSLA法による、[11]に記載の製造方法。
本発明によれば、その硬化物が、ゴムのような伸びと弾性を有し、かつ積層間の強度を兼ね備えた3D造形用光硬化組成物が提供される。また、それを用いた3D造形物の製造方法が提供される。
図1はUV−IJ法による3D造形システムの1態様を示す模式図である。 図2はUV−IJ法による3D造形方法のフロー図である。 図3はUV−IJ法による3D造形方法の工程(その一)の側面図である。 図4AはUV−IJ法による3D造形方法の工程(その二)の側面図および図4Bはその上面図である。 図5AはUV−IJ法による3D造形方法の工程(その三)の側面図および図5Bはその上面図である。 図6AはUV−IJ法による3D造形方法の工程(その四)の側面図および図6Bはその上面図である。 図7AはUV−IJ法による3D造形方法の工程(その五)の側面図および図7Bはその上面図である。 図8は本発明の3D造形方法により得られたモデル材の斜視図である。 図9はSLA法による3D造形システムの1態様を示す模式図である。 図10はSLA法による3D造形方法のフロー図である。 図11AはSLA法による3D造形方法の工程(その一)の側面図および図11Bはその上面図である。 図12AはSLA法による3D造形方法の工程(その二)の側面図および図12Bはその上面図である。 図13AはSLA法による3D造形方法の工程(その三)の側面図および図13Bはその上面図である。 図14AはSLA法による3D造形方法の工程(その四)の側面図および図14Bはその上面図である。 図15は実施例Aにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、走査方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。 図16は、実施例Aにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、積層方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。 図17は、実施例Bにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、走査方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。 図18は、実施例Bにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、積層方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。 図19は、実施例Cにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、走査方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。 図20は、実施例Cにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、積層方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。
以下に、実施形態を挙げて本発明を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
1.3D造形用光硬化組成物
本発明の3D造形用光硬化組成物(以下、光硬化組成物ともいう。)は、重合性基を有する単官能有機化合物と、ポリエンの側鎖に、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマーと、これらの単官能有機化合物及びプレポリマーの重合を開始させるための光開始剤とを含有する。単官能有機化合物及びプレポリマーの重合を開始させるための光開始剤とは、本発明の光硬化組成物に含まれる単官能有機化合物およびプレポリマーの少なくとも一方、好ましくは双方に重合を開始させる働きをもつ光開始剤を意味する。
1−1.重合性基を有する単官能有機化合物
重合性基を有する単官能有機化合物(以下、単に単官能有機化合物ともいう。)とは、1つの重合性基を有する有機化合物である。
重合性基は、ラジカル重合性の官能基でも、カチオン重合性の官能基でもよい。ラジカル重合性の官能基には、エチレン基を有する官能基が含まれ、具体的には、エチレン基、プロペニル基、ブテニル基、ビニルフェニル基、(メタ)アクリル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基、マレイル基、マレイミド基、(メタ)アクリルアミド基、アセチルビニル基およびビニルアミド基などが含まれる。カチオン重合性の官能基には、エポキシ基、オキセタン基、フリル基およびビニルエーテル基等が含まれる。なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル」、「メタクリル」の双方又はいずれかを意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」、「メタクリレート」の双方又はいずれかを意味する。
これらのうち、ラジカル重合性の官能基としては(メタ)アクリル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基およびマレイミド基が好ましく、(メタ)アクリル基、アリルエーテル基およびビニルエーテル基がさらに好ましく、(メタ)アクリル基がさらに好ましい。カチオン重合性の官能基としてはエポキシ基、オキセタン基およびビニルエーテル基が好ましく、エポキシ基およびオキセタン基がさらに好ましい。
単官能有機化合物は、モノマーであってもよく、数個の分子が重合したオリゴマー等であってもよい。単官能有機化合物の分子量は、160〜500とすることで、UV−IJ法による3D造形物の製造時にインクジェット出射性を高めることができるほか、SLA法による3D造形物の製造時に液体の対流を防いで硬化性を大きくし、破断強度を高めることが可能となる。また、単官能有機化合物の分子量を160〜400とすることで、インクジェット出射性および硬化性をさらに高めることができる。
インク中に含まれる上記単官能有機化合物の量が多くなると、線状ポリマーの分子量が大きくなるため、3D造形物の強度を大きくする効果がある。本発明は、二官能以上の有機化合物を含んでもよいが、単官能の有機化合物を多く含むことで、線状ポリマーの分子量が大きくなり、より破断伸びを高めることができる。一方、単官能有機化合物が多くしすぎないことで、多くの架橋部を形成し、架橋部によって3D造形物を強くすることができる。そのため、インク中に含まれる単官能有機化合物の量は50質量%〜99質量%であることが好ましく、破断伸びをさらに高めるという観点からは75質量%〜99質量%であることがより好ましい。
単官能有機化合物は、単独で用いてもよいし、複数の種類を組み合わせて用いてもよい。
前記(メタ)アクリル基を有する化合物の例には、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、オクチルアクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、n-ステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエトキシエチルアクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、メトキシエトキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチル−フタル酸、t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2-エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2-(2-エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート、などが含まれる。
前記アリルエーテル基を有する単官能有機化合物の例には、フェニルアリルエーテル、o-,m-,p-クレゾールモノアリルエーテル、ビフェニル-2-オールモノアリルエーテル、ビフェニル-4-オールモノアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、シクロヘキサンメタノールモノアリルエーテル等が含まれる。
前記ビニルエーテル基を有する単官能有機化合物の例には、ブチルビニルエーテル、ブチルプロペニルエーテル、ブチルブテニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、エチルエトキシビニルエーテル、アセチルエトキシエトキシビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、アダマンチルビニルエーテルなどが含まれる。
前記マレイミド基を有する単官能有機化合物の例には、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、n−ヘキシルマレイミドなどが含まれる。
前記エポキシ基を有する単官能有機化合物の例には、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェノール(ポリエチレンオキシ)5−グリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ラウリルグリシジルエーテル、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、ノルボルネンオキシドなどが含まれる。
前記オキセタン基を有する単官能有機化合物の例には、2−(3−オキセタニル)−1−ブタノール、3−(2−(2−エチルヘキシルオキシエチル))−3−エチルオキセタン、3−(2−フェノキシエチル)−3−エチルオキセタンなどが含まれる。
本発明の3D造形用光硬化組成物には、必要に応じて、重合性基を有する多官能の有機化合物を加えても良い。これらの加えても良い化合物は特に限定されないが、たとえば、公知の2官能以上の(メタ)アクリレート、2官能以上のビニルエーテル、2官能以上のマレイミド、2官能以上のエポキシ化合物などが含まれる。
1−2.ポリエンの側鎖にエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマー
ポリエンの側鎖にエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマー(以下、エチレン重合性基またはエポキシ基を重合性基ともいい、ポリエンの側鎖にエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマーを側鎖重合性プレポリマーともいう。)とは、炭素−炭素間の結合もしくは炭素―酸素間の結合または炭素−炭素間の結合および炭素―酸素間の結合の混合によって形成された主鎖を有するプレポリマーであって、側鎖に、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を有するものである。なお、プレポリマーとは、重合性を有する有機化合物であって、分子の数平均分子量が1,000〜20,000、好ましくは1,500〜10,000のものをいう。架橋による3D造形物の強度を高めるため、本発明の側鎖重合性プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり8モル以上の重合性基を有することが好ましい。また、本発明の側鎖重合性プレポリマーは、数平均分子量500あたり1.0モル以上の重合性基を有することが好ましい。
3D造形用光硬化組成物には、架橋による強度を十分に確保するだけの量の側鎖重合性プレポリマーを含むことが好ましい。一方で、分子量の大きいポリマーを線状に伸長させ、3D造形物の伸び及び弾性を高めるという観点からも、側鎖重合性プレポリマーの量を調整することが好ましい。そのため、3D造形用光硬化組成物に含まれる側鎖重合性プレポリマーの量は、1〜40質量%であることが好ましく、1〜25質量%であることがより好ましい。
側鎖重合性プレポリマーは、単独で用いてもよいし、複数の種類を組み合わせて用いてもよい。
前記エチレン重合性基とは、炭素−炭素間の二重結合により重合する性質をもつ重合性基をいい、側鎖重合性プレポリマーは、エチレン基、プロペニル基、ブテニル基、ビニルフェニル基、(メタ)アクリル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリルアミド基、マレイル基、アセチルビニル基、ビニルアミド基およびマレイミド基からなる群から選択される1または複数の官能基を含みうる。これらのうち、側鎖重合性プレポリマーは、(メタ)アクリル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基およびマレイミド基からなる群から選択される1または複数の官能基を有することが好ましく、得られる3D造形物の伸びおよび強度を高める観点からはアリルエーテル基を有することが特に好ましい。これらのエチレン重合性基は、ラジカル重合性の官能基であるため、これらのエチレン重合性基を有するプレポリマーは、ラジカル重合性の官能基を有する前記単官能有機化合物と併用して用いることができる。このとき、後述する光開始剤は、光ラジカル開始剤を含むことができる。ただし、本発明はエチレン重合性基を有するプレポリマーとラジカル重合性の官能基を有する単官能有機化合物の組み合わせに限定されることはなく、エチレン重合性基を有するプレポリマーに対してラジカル重合性の官能基を有する単官能有機化合物とカチオン重合性の官能基を有する単官能有機化合物とを組み合わせて用いてもよい。これらの場合において、側鎖重合性プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり3モル以上の、上記エチレン重合性基の群から選択される1または複数の官能基を有することが好ましい。
なお、アリルエーテルが好ましい理由は、推測の域をでないが、次のように考えている。アリルエーテル基は 他の重合性基と比べて反応が遅いため、単官能有機化合物によって線状高分子が生成した後に、アリルエーテル基による架橋反応が起きる。そのため、アリルエーテル基を側鎖に有するプレポリマーを用いると、伸張した単官能有機化合物による架橋間分子量をさらに長くする事が可能となる。その結果、伸びと強度、特に伸びが高まり、3D造形物のゴム性能が向上したと本発明者らは推測している。
一方でエポキシ基およびビニルエーテル基はカチオン重合性の官能基であるため、エポキシ基およびビニルエーテル基からなる群から選択される1または複数の官能基を有するプレポリマーは、カチオン重合性の官能基を有する前記単官能有機化合物と併用して用いることができる。このとき、後述する光開始剤は、光酸発生剤を含むことができる。ただし、本発明はエポキシ基またはビニルエーテル基を有するプレポリマーとカチオン重合性の官能基を有する単官能有機化合物の組み合わせに限定されることはなく、エポキシ基またはビニルエーテル基を有するプレポリマーに対してラジカル重合性の官能基を有する単官能有機化合物とカチオン重合性の官能基を有する単官能有機化合物とを組み合わせて用いてもよい。これらの場合において、側鎖重合性プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり3モル以上の、エポキシ基およびビニルエーテル基からなる群から選択される1または複数の官能基を有することが好ましい。
本発明では、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を側鎖に有するプレポリマーを含む3D造形用光硬化組成部物を用いることで、ゴム性能がよい、すなわち、伸びと強度の両立を図れた3D造形物が得られた。その理由は推測の域をでないが、次のように考えている。側鎖にある複数の架橋基は、分子距離的には極めて短い距離に位置している。そこに、単官能有機化合物から生成した線状高分子の重合性末端が接近するため、一つの線状高分子に生じる複数の架橋点も、互いに短い距離に位置することになり、それぞれの架橋点は、マクロ的にみると多重に架橋されることになる。そのため、伸びに影響する架橋間分子量を変化させないことで伸びを確保し、一方でそれぞれの架橋点による強度を高めることができるため、3D造形物のゴム性能が向上したのではないかと考えている。
また、本発明では、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を側鎖に有するプレポリマーを含む3D造形用光硬化組成部物を用いることで、3D造形物の積層間の強度が向上した。その理由は推測の域をでないが、次のように考えている。プレポリマーは、比較的大きい分子量を持っているため、第n層の光照射時には、液の増粘により、プレポリマーの一部のみが反応し、他の部分は反応しない。この反応しなかった部分が光硬化中に表面に排斥されることにより、表面に重合性基がある状態になる。第n+1の層の組成物がこの表面に着弾し、光硬化されると、この着弾した組成物は、第n層の表面に出た重合性基とも反応しながら重合することになる。そのため、本発明では3D造形物の積層間の強度も強くなると考えられる。
前記側鎖重合性プレポリマーは、以下の方法よって調製したものを使用してもよいし、市販のものを使用してもよい。
側鎖に(メタ)アクリル基を有するプレポリマーは、水酸基を有するポリマーの水酸基と(メタ)アクリル酸とを脱水縮合する方法(特表2001−506300号を参照)、カルボン酸を有するポリマーのカルボン酸と水酸基を有するアクリレートモノマー(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)とを脱水縮合する方法(特許3、653、781号を参照)、アクリル基を有するモノマーとビニルエーテル基を有するモノマーをカチオン重合する方法(特開2008−214453号を参照)などで調製することができる。
側鎖に(メタ)アクリル基を有する市販のプレポリマーの例には、日本触媒:PVEEA、新中村化学:バナレジンGH−1203などが含まれる。
側鎖にアリルエーテル基を有するプレポリマーは、ジアリルフタレートを重合させてプレポリマー(ジアリルフタレート樹脂)を合成する方法、水酸基を有するポリマーの水酸基とアリルクロリドとを反応させる方法、カルボン酸を有するポリマーのカルボン酸とアリルアルコールを脱水する方法などで調製することができる。
側鎖にアリルエーテル基を有する市販のプレポリマーの例には、ダイソー:DAP A、DAP S、DAP K、イソダップなどが含まれる。
側鎖にビニルエーテル基を有するプレポリマーは、エステル基を有するポリマーのエステル基と水酸基を有するビニルエーテルとをエステル交換する方法、水酸基を有するポリマーの水酸基をハロゲン基を有するビニルエーテルに置換する方法、アクリル基を有するモノマーとビニルエーテル基を有するモノマーをラジカル重合する方法(特開平6−100628号、特開2003−226719号記載の方法を参照)などで調製することができる。
側鎖にマレイミド基を有するプレポリマーは、特開2002−3559号記載の方法などで調製することができる。
側鎖にエポキシ基を有するプレポリマーは、水酸基を有するポリマーの水酸基と グリシジルクロリドを反応させる縮合方法、グリシジル(メタ)アクリレートを単独で又は他のアクリレートとともに重合する方法(特公昭45−15630号)などで調製することができる。
側鎖にエポキシ基を有する市販のプレポリマーの例には、日油:マープルーフG−0130SP、G−1005S、G−01100、G−02050Mなどが含まれる。
これらの側鎖重合性プレポリマーは、一種類のみを用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、エチレン重合性基を有するプレポリマーとカチオン重合性基(エポキシ基またはビニルエーテル基)を有するプレポリマーとを組み合わせて用いてもよい。このとき、光開始剤としては、光ラジカル開始剤のみを用いてもよいし、光酸発生剤のみを用いてもよいし、光ラジカル開始剤および光酸発生剤の双方を用いてもよい。特に、後述するSLA法に用いる場合は、エチレン重合性基を有するプレポリマーとカチオン重合性基を有するプレポリマーとを組み合わせて用いることで、3D造形物の走査方向および積層方向の破断強度をより高めることができる。
1−3.光重合開始剤
前記単官能有機化合物および側鎖重合性プレポリマーのいずれかまたは双方に、ラジカル重合性の官能基を有するものを用いたときは、光重合開始剤として光ラジカル開始剤を用いることができる。前記単官能有機化合物および側鎖重合性プレポリマーのいずれかまたは双方に、カチオン重合性の官能基を有するものを用いたときは、光重合開始剤として光酸発生剤を用いることができる。光ラジカル開始剤と光酸発生剤の両方を組み合わせて用いてもよい。特に、光重合性化合物としてビニルエーテル基を有する化合物を用いるときに、光ラジカル開始剤と光酸発生剤とを組み合わせて用いることができる。
光ラジカル開始剤には、開裂型と水素引き抜き型とがある。本発明の3D造形用光硬化組成物は、少なくとも開裂型の光重合開始剤を含むことが好ましい。つまり、本発明の3D造形用光硬化組成物は、(a)開裂型と水素引き抜き型の両方の光重合開始剤を含有していてもよく、(b)開裂型の光重合開始剤のみを含有していてもよい。所望の効果に応じて、3D造形用光重合開始剤の態様を適宜使い分ければよい。
3D造形用光硬化組成物が、(a)開裂型と水素引き抜き型の両方の光重合開始剤を含有している場合は、開裂型の開始剤を質量比として多く含有していることが好ましい。光重合開始剤における水素引き抜き型開始剤の割合は、30質量%以下であることが好ましく、20質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
3D造形用光硬化組成物中に光重合開始剤として開裂型と水素引き抜き型の両方の種類の重合開始剤を含有していると、3D造形用光硬化組成物の硬化速度が上昇する。この理由は定かではないが、開裂型と水素引き抜き型の光重合開始剤が並存すると、水素引き抜き型の重合開始剤が増感剤のような役割を果たすために重合速度が向上するものと考えられる。これは通常の印刷に比べ、はるかに大きな時間を要する3D造形物の製造において、重要である。
3D造形用光硬化組成物が、(b)開裂型の光重合開始剤のみを含有している(水素引き抜き型の開始剤を含有していない)場合には、(a)開裂型と水素引き抜き型の両方の光重合開始剤を含有している場合と比較して、3D造形用光硬化組成物の硬化物の伸びまたは弾性が向上することがある。この理由は定かではないが、以下のように考えることができる。単官能有機化合物の重合により得られる線状高分子間で、水素引き抜き型の重合開始剤によってグラフト反応が発生すると、不規則な架橋が生じることがある。架橋が規則的であれば、硬化物を伸長させた際に均一に力を受けるため、高い伸縮性を維持することができる。ところが、硬化物中に不規則な架橋があると、硬化物を伸長させた際に組成物中の特定の部位に応力が集中する。そのため、架橋部位または線状高分子鎖の破断を招くために、かえって伸びまたは弾性が低下すると考えられる。
そのため、3D造形物の作製スピードを早めることが求められる場合には、3D造形用光硬化組成物に、(a)開裂型と水素引き抜き型の両方の種類の重合開始剤を含有させることが好ましい。一方、硬化物の耐久性を重視する場合には、(b)開裂型の光重合開始剤のみを含有させる(水素引き抜き型の光重合開始剤を実質的に含有させない)ことが好ましい。
開裂型の光重合開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類;2,4,6-トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系;ベンジルおよびメチルフェニルグリオキシエステルなどが含まれる。
水素引き抜き型の光重合開始剤の例には、ベンゾフェノン類(ベンゾフェノン、N,N-ジエチルベンゾフェノン、等)、チオキサントン類(2,4-ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等)、アントラキノン類(エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等)、アクリジン類(9-フェニルアクリジン、1,7-ビス(9,9'-アクリジニル)ヘプタン等)等が含まれる。
光酸発生剤の例には、公知のスルホニウム塩、アンモニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等が含まれる。具体的には、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート塩、ヨードニウム(4−メチルフェニル)(4−(2−メチルプロピル)フェニル)ヘキサフルオロホスフェート、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が含まれる。市販の光酸発生剤として、バイエル:UVI−6990、ダイセル・サイテック:Uvacure1591、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ:CGI−552、Ir250、旭電化工業:SP−150、152、170、172、CP−77、サンアプロ:CPI−100P、CPI−101A、CPI−200K、CPI−210S等を用いることができる。
また、本発明の3D造形用光硬化組成物は、増感剤を含有してもよい。増感剤としては、例えば、400nm以上の波長の光により増感機能を発現するものを用いることができる。このような増感剤の例には、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)アントラセン等のアントラセン誘導体等が含まれる。これらの増感剤のうち、市販の物の例には、川崎化成工業:DBA、DEA等が含まれる。
3D造形用光硬化組成物における光重合開始剤の含有量は、活性光線や活性光線硬化性化合物の種類などにもよるが、0.01質量%〜10質量%であることが好ましい。
1−4.他のインク成分
3D造形用光硬化組成物には、必要に応じて光重合開始剤助剤や重合禁止剤などがさらに含まれていてもよい。光重合開始剤助剤は、第3級アミン化合物であってよく、芳香族第3級アミン化合物が好ましい。芳香族第3級アミン化合物の例には、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸イソアミルエチルエステル、N,N-ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N-ジメチルヘキシルアミン等が含まれる。なかでも、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸エチルエステル、N,N-ジメチルアミノ-p-安息香酸イソアミルエチルエステルが好ましい。3D造形用光硬化組成物に、これらの化合物が、一種のみ含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。
重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p-メトキシフェノール、t-ブチルカテコール、t-ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1-ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p-ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5-ジ-t-ブチル-p-ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN-ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ-p-ニトロフェニルメチル、N-(3-オキシアニリノ-1,3-ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o-イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等が含まれる。
3D造形用光硬化性組成物には、その硬化物と後述のサポート剤の硬化物との剥離を容易にするために、さらに剥離促進剤を含んでもよい。剥離促進剤は、インクの全質量に対して0.01質量%〜3.0質量%含有することが好ましい。0.01質量%未満では基材との剥離性が低下し、3.0質量%を超えると、硬化前の3D造形用光硬化性組成物の液滴が合一しやすくなり、インク滲みの原因となることがある。
剥離促進剤としては、シリコン界面活性剤、フッ素界面活性剤、セバシン酸ステアリルのような高級脂肪酸エステルが挙げられるが、好ましくは、シリコン界面活性剤である。また、剥離促進剤は、3D造形用光硬化性組成物、下記で述べるサポート材用組成物のいずれかに含有させればよいが、好ましくは両方に含有させることがより好ましい。
1−5.3D造形用光硬化組成物の用途
本発明の光硬化組成物は、UV−IJ(ultra-violet inkjet)法またはSLA(stereolithography)法等による、3D造形物の製造に用いられる。光硬化組成物は、UV−IJ法において3D造形物を製造するための「モデル材」またはSLA法において硬化される組成物として用いられる。
UV−IJ法を用いる場合、インクジェットヘッドからの吐出性の観点から、光硬化組成物の25℃における粘度は、150mPa・s以下であることが好ましい。高粘度になるとインクジェットでは吐出できなくなるからである。
2.3D造形物の製造方法
本発明の3D造形物の製造方法は、上記した3D造形用光硬化性組成物に活性光線を照射する工程を含む。UV−IJ法およびSLA法のいずれにおいても、本発明の3D造形用光硬化性組成物は、活性光線を照射して硬化させることができる。活性光線としては、特に限定されることはないが、UV−IJ法においては紫外線または電子線を、SLA法においてはレーザー光を、それぞれ好ましく用いることができる。
活性光線が紫外線である場合、活性光線照射部(紫外線照射手段)の例には、蛍光管(低圧水銀ランプ、殺菌灯)、冷陰極管、紫外レーザー、数100Pa〜1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプおよびLED(発光ダイオード)等が含まれる。硬化性の観点から、照度100mW/cm以上の紫外線を照射する紫外線照射手段;具体的には、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプおよびLED等が好ましく、消費電力が少ない点から、LEDがより好ましい。具体的には、Phoseon Technology社製 395nm、水冷LEDを用いることができる。
活性光線が電子線である場合、活性光線照射部(電子線照射手段)の例には、スキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式等の電子線照射手段が含まれる。処理能力の観点から、カーテンビーム方式の電子線照射手段が好ましい。電子線照射手段の例には、日新ハイボルテージ(株)製の「キュアトロンEBC−200−20−30」、AIT(株)製の「Min−EB」等が含まれる。
活性光線が電子線である場合、電子線照射の加速電圧は、十分な硬化を行うためには、30〜250kVとすることが好ましく、30〜100kVとすることがより好ましい。加速電圧が100〜250kVである場合、電子線照射量は30〜100kGyであることが好ましく、30〜60kGyであることがより好ましい。
活性光線がレーザー光である場合、半導体励起固体レーザー、Arレーザー、He−Cdレーザーなどの紫外線レーザーを用いることが出来る。
2−1.UV−IJ法による3D造形物の製造方法
UV−IJ法による3D造形物の製造方法では、上述の3D造形用光硬化性組成物含むモデル材と、サポート材組成物含むサポート材と、を用いることが好ましい。3D造形物の造形過程において、3D造形用光硬化性組成物の硬化前後の物理的・化学的性質が変化する。そのため、上述の3D造形用光硬化性組成物を含むモデル材と後述するサポート材組成物を含むサポート材とを用いることによって、モデル材の形状を維持しながら製造していくことがより好ましい。3D造形用光硬化性組成物の硬化物とサポート材の硬化物とは、剥離が比較的容易である。
このとき、サポート材をインクジェットで吐出して3D造形物の空間部分を形作り、モデル材をインクジェットで吐出して3D造形物を形作る。サポート材とモデル材とを同時に吐出してもよいし、サポート材を先に吐出して、その後モデル材を吐出してもよい。インクジェットで吐出したサポート材およびモデル材の少なくとも一方を含む第nの膜を硬化させて第nの硬化層を形成し、その上に同様に吐出した第n+1の膜を硬化させると、第n+1の膜は、第nの硬化層とも接着して硬化するため、積層方向にも接着しながら硬化していく。こうしてすべての硬化層を形成したあと、サポート材の硬化物を除去することで、目的の3D造形物を得ることができる。
サポート材組成物は、特に限定されないものの、熱溶融性するもの、または光硬化性でその硬化物が水溶性であるか、または水膨潤性であるものが好ましい。また、サポート材の硬化物と、モデル材の硬化物とが剥離しやすいことが好ましい。
熱溶融性するものとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、エステルワックス、アミドワックス、PEG20000などのワックス類が挙げられる。光硬化性でその硬化物が水溶性であるか、または水膨潤性であるものとは、例えば、光重合性官能基(炭素炭素不飽和基など)を有する水溶性化合物(水溶性モノマー)と、光開裂型開始剤と、水と、を主成分とする光硬化樹脂組成物でありうるが、特に限定されない。サポート材には、さらに水溶性高分子が含まれていてもよい。
サポート材に含まれる水溶性モノマーの例には、水溶性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシプロピレンジアクリレート、アクロロイルモルホリン、ヒドロキシアルキルアクリレート;水溶性のアクリルアミドとして、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-ヒドロキシエチルアクリルアミドなどが含まれる。サポート材に含まれる水溶性高分子の例には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコールなどが含まれる。サポート材に含まれる光開裂型開始剤の例には、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-メチル-1-プロパン-1-オンなどが挙げられるが、特に限定されない。
UV−IJ法による具体的な製造方法の例は、3D造形物の各層におけるモデル材およびサポート材の配置を表す複数の平面データに含まれる第1の平面データに基づいて、モデル材およびサポート材の少なくともいずれか一方をインクジェットヘッドのノズルから基材上に吐出して第1の膜を形成し、前記第1の膜を光硬化させて第1の硬化層を形成する工程と、前記複数の平面データに含まれる第n(nは2以上の整数)の平面データに基づいて、モデル材およびサポート材の少なくともいずれか一方をインクジェットヘッドのノズルから第n−1の硬化層上に吐出して第nの膜を形成し、第nの膜を光硬化させて第nの硬化層を形成する工程とを有し、第nの膜を形成し第nの硬化層を形成する工程を少なくとも1回以上行い、その後サポート材を除去する工程をさらに有する。
なお、上記UV−IJ法による具体的な製造方法は、CAD(Computer Aided Design)データを3D造形用データであるSTL(Stereo Lithography)データに変換する工程、およびSTLデータに基づいて前記複数の平面データを作成する工程をさらに有していてもよい。また、購入する等の方法で入手したSTLデータまたは複数の平面データを用いてもよい。
2−2.UV−IJ法による3D造形システムおよび装置
図1には、UV−IJ法による3D造形システムの例の概要が示される。図1に示されるUV−IJ法による3D造形システムは、インクジェット部1に、上下(図面Z方向)に駆動する駆動手段(図示省略)を備え3D造形物が配置される、基材からなるステージ11と、左右(図面XY方向)に移動可能にレール(図示省略)上に配置された、モデル材またはサポート材を吐出するインクジェット装置12と、を有する。
インクジェット装置12は、モデル材用インクジェットヘッド13と、サポート材用インクジェットヘッド14と、膜厚調整用ローラ15と、光源16とを備える。モデル材用インクジェットヘッド13およびサポート材用インクジェットヘッド14は、それぞれ吐出用のノズル有する。モデル材用インクジェットヘッド13は、配管13aを介してポンプ13bと光硬化性組成物タンク13cに連通する。光硬化性組成物タンク13cには、本願発明の3D造形用光硬化性組成物を含むモデル材を入れることができる。サポート材用インクジェットヘッド14は、配管14aを介してポンプ14bと光硬化性組成物タンク14cに連通する。光硬化性組成物タンク14cには、サポート材を入れることができる。
図1に示すように、UV−IJ法による3D造形システムは、さらに演算制御部2と、CADデータ等の3D造形用データを入力するための入力装置4と、CADデータから変換されたSTLデータや、STLデータから得られたスライスデータを出力する出力装置5と、STLデータや仮想3D造形物等を表示する表示装置6と、3D造形物を製造するために必要な種々の情報、例えばロット番号と、CADデータ番号、STLデータ番号、モデル材およびサポート材を含む光硬化性組成物セットの番号等を関連付けて記録するための記憶装置3とを有する。
演算制御部2は、CADデータに基づいてSTLデータを算出するSTL演算手段21と、所望の3D造形物にあった光硬化性組成物セットを選択するよう情報を送る光硬化性組成物セット制御手段22と、ステージを駆動させる情報を送るステージ制御手段23と、モデル材またはサポート材を吐出させる情報を送るインクジェット制御手段24と、所望の厚さになるよう層を研磨する情報を送るローラ制御手段25と、吐出された光硬化性組成物を硬化させるために光照射するよう情報を送る光源制御手段26と、を備える。
演算制御部2は、CPU等の通常のコンピュータシステムで用いられる演算装置等で構成すればよい。入力装置4としては、例えばキーボード、マウス等のポインティングデバイスが挙げられる。出力装置5としては、例えばプリンタ等が挙げられる。表示装置6としては、例えば液晶ディスプレイ、モニタ等の画像表示装置等が挙げられる。記憶装置3としてはROM、RAM、磁気ディスクなどの記憶装置が使用可能である。
2−3.UV−IJ法による3D造形システムを用いた3D造形物の製造フロー
図1に示すUV−IJ法による3D造形システムを用いるUV−IJ法による3D造形方法について、図2のフロー図を参照しながら詳細に説明する。
(イ)ステップS101において、例えばCADデータを入力する。そしてステップS102において、CADデータを3D造形用データとしてのSTLデータに変換する。なお、STLデータから形成される仮想3D造形物を出力装置5上に表示して所望の形状が形成されるか否かを確認し、所望の形状が形成されない場合は、STLデータに修正を加えてもよい。
(ロ)ステップS103において、図3に示すように仮想3D造形物を図3のZ方向において複数の薄片状の層に微分割し、各層におけるモデル材の配置データを得る。また、各平面データにおいて、モデル材を支持または固定するためのサポート材の配置データも併せて作成する。モデル材のX,Y方向の周囲にサポート材を配置することで、いわゆるオーバーハング部分、例えば「K」の字の第二画目部分等を下方からサポート材で支持することができる。モデル材の配置データとサポート材の配置データを同じ層ごとに組み合わせて、本発明における「第1の平面データD1、第2の平面データD2、…第Xの平面データDX」を得る。
(ハ)ステップS105において、仮想3D造形物のデータや複数の平面データに基づいて、最適な光硬化性組成物セットを用意する。
(ニ)ステップS108において、第1の平面データD1に基づき、駆動手段を作動させてステージとインクジェット装置との相対的な位置を合わせる。
(ホ)ステップS110において、図4に示すように、第1の平面データD1に基づいてインクジェットの位置を制御して、ステージ上の適切な位置にモデル材(Ma)およびサポート材(S)の少なくともいずれか一方をインクジェットヘッドのノズルから吐出していき、第1の膜を形成する。各ノズルから吐出される1滴あたりの液滴量は、画像の解像度にもよるが、1pl〜70plが好ましく、2〜50plがより好ましい。その後、ステップS112において、活性光線を照射して第1の膜を光硬化させて第1の硬化層を得る。なお、第1の硬化層の厚みが均一であるか否かを確認し、均一でない場合は厚い部分を研磨して、第1の硬化層の厚さを均一にすることが好ましい。なお、硬化後の各硬化層の厚さは、1〜50μm程度であることが好ましい。
活性光線の照射は、3D造形用光硬化性組成物滴が記録媒体上に付着した後10秒以内、好ましくは0.001秒〜5秒以内、より好ましくは0.01秒〜2秒以内に行う。隣り合う3D造形用光硬化性組成物滴同士が合一するのを抑制するためである。活性光線の照射は、1層分の3D造形用光硬化性組成物を吐出した後に行われることが好ましい。
(ヘ)ステップS114において、形成すべき層がさらにあるかを判定する。形成すべき層がさらにある場合は、ステップS108に戻り、図5に示すように、ひとつの硬化層の厚さ分だけ、ステージ11の位置を下方(Z方向)に移動させる。その後、ステップS110、S112により第nの硬化層を第n−1の硬化層上に形成する。そして、図6、図7に示すように、最終層(第Xの硬化層)が積層されるまで、ステップS108、S110、S112、S114の手順を繰り返して複数の層を積層させる。ステップS114において、形成すべき層がこれ以上はない場合は、ステップS116に移行する。
(ト)ステップS116において、サポート材を除去する。例えば、サポート材を水で膨潤させて除去する。この除去工程と併せて、他の除去工程、例えばサポート材に高圧水を噴霧してモデル材からサポート材を除去してもよい。
以上により、図8に示すような、3D造形物Mを作製することができる。
[実施形態の変形例]
以上に記載した実施形態においては、モデル材用のインクジェットヘッドが1つの例を示したが、モデル材用のインクジェットヘッド数は1つに制限されない。例えばモデル材用に2つのインクジェットヘッドを設け、各インクジェットヘッドのノズルから物性が異なるモデル材を同時に吐出し、モデル材を混合させて複合材料として造形することもできる。
2−4.SLA法による3D造形物の製造方法
SLA法よる3D造形物の製造方法は、上述の液体状の3D造形用光硬化性組成物を用意する工程と、この3D造形用光硬化性組成物に活性光線を照射して光硬化させる工程と、を含むことが好ましい。
たとえば、上述の液体状の3D造形用光硬化性組成物の中に、基材からなる、上下移動な可能なステージを沈め、3D造形用光硬化性組成物に活性光線を照射して造形物の層ごと硬化させていく。1の層を硬化したら、テーブルをひとつの硬化層の厚さ分だけ下に下げ、再度活性光線を照射してその上の層を硬化していくことで、目的の3D造形物を製造することができる。
SLA法による具体的な製造方法の例は、3D造形物の各層の形状を表す複数の平面データに含まれる第1の平面データに基づいて、液体状の本発明の3D造形用光硬化性組成物に活性光線を照射して第1の硬化層を形成する工程と、複数の平面データに含まれる第n(nは2以上の整数)の平面データに基づいて、前記液体状の組成物に活性光線を照射して第n−1の硬化層上に第nの硬化層を形成する工程とを有し、前記第nの硬化層を形成する工程を少なくとも1回以上行う。
なお、上記SLA法による具体的な製造方法は、CADデータを3D造形用データであるSTLデータに変換する工程、およびSTLデータに基づいて前記複数の平面データを作成する工程をさらに有していてもよい。また、購入する等の方法で入手したSTLデータまたは複数の平面データを用いてもよい。
2−5.SLA法による3D造形システムおよび装置
本発明の3D造形用光硬化性組成物を用いて、SLA法によって3D造形物を製造するためのシステムおよび装置の例を、以下に説明する。
SLA法による3D造形物の製造では、液体状の3D造形用光硬化性組成物の中にテーブルを沈め、テーブル上の3D造形用光硬化性組成物に活性光線を照射して、製造しようとする3D造形物を形作っていく。
図9には、SLA法による3D造形システムの例の概要が示される。なお、SLA部31および演算処理部32の構成以外は図1と同様のため、重複する説明は省略する。図9に示されるSLA法による3D造形システムは、本発明の3D造形用光硬化性組成物を含む液体状の光硬化性組成物セットを入れる容器33と、上下(図面Z方向)に駆動する駆動手段(図示省略)を備え3D造形物が配置されるステージ34と、ステージの重力方向上方に配置された、活性光線を照射するための光学系と、を有する。
光学系の構成は、ステージ上を走査しながら活性光線を照射できれば特に限定されないが、たとえば、光源35と、光出射面36と、集光レンズ37と、活性光線の照射点を左右(図面XY方向)に走査する走査手段(図示省略)とを有する。
演算制御部32は、CADデータ等の3D造形用データを入力するための入力装置4と、CADデータから変換されたSTLデータや、STLデータから得られたスライスデータを出力する出力装置5と、STLデータや仮想3D造形物等を表示する表示装置6と、3D造形物を製造するために必要な種々の情報、例えばロット番号と、CADデータ番号、STLデータ番号、本発明の3D造形用光硬化性組成物を含む光硬化性組成物セットの番号等を関連付けて記録するための記憶装置3とを有する。
演算制御部32は、CADデータに基づいてSTLデータを算出するSTL演算手段41と、硬化させる層の高さにあわせてステージを上下させるステージ制御手段42と、STLデータにあわせて活性光線の照射点を走査させる情報を送るSLA制御手段43と、3D造形用光硬化性組成物を硬化させるために光照射するよう情報を送る光源制御手段44と、を備える。
2−6.SLA法による3D造形システムを用いた3D造形物の製造フロー
図9に示すSLA法による3D造形システムを用いる3D造形方法について、図10のフロー図を参照しながら詳細に説明する。
(イ)ステップS121において、例えばCADデータを入力する。そしてステップS122において、CADデータを3D造形用データとしてのSTLデータに変換する。なお、STLデータから形成される仮想3D造形物(仮想モデル材)を出力装置5上に表示して所望の形状が形成されるか否かを確認し、所望の形状が形成されない場合は、STLデータに修正を加えてもよい。
(ロ)ステップS123において、図3と同様に仮想3D造形物を図3のZ方向において複数の薄片状の層に微分割し、「第1の平面データD1、第2の平面データD2、…第Xの平面データDX」を得る。
(ハ)ステップS125において、仮想3D造形物のデータや複数の平面データに基づいて最適な光硬化性組成物セットを用意し、容器33に光硬化性組成物セットを充填する。
(ニ)ステップS128において、第1の平面データD1に基づき、駆動手段および走査手段を作動させてステージ34と活性光線の照射点との相対的位置合わせを行う。このとき、光源制御手段44は、活性光線の照射を停止するよう光源35に情報を送る。
(ホ)ステップS132において、図11に示すように、活性光線を照射しながら走査して、ステージ34上の光重合組成物を硬化させて第1の硬化層を形成する。
(ヘ)ステップS134において、形成すべき層がさらにあるかを判定する。形成すべき層がさらにある場合は、第2の層の形成に先立ってステップS128に戻り、図12に示すように、ひとつの硬化層の厚さ分だけ、ステージ34の位置を下方(Z方向)に移動させる。その後、ステップS132により第nの硬化層を第n−1の硬化層の上に形成する。そして、図13、図14に示すように、最終層(第Xの硬化層)が積層されるまで、ステップS128、S132の手順を繰り返して複数の層を積層させる。ステップS134において、形成すべき層がこれ以上はない場合は、処理を終了する。
以上により、図8に示すような、3D造形物Mを作製することができる。
[側鎖重合性プレポリマーの調製]
合成例1 (アクリル基を側鎖に有するプレポリマーの合成)
攪拌棒、温度計、滴下ライン、窒素/空気混合ガス導入管を取り付けた4つ口フラスコに酢酸エチル80gを加え、50℃へ昇温した。昇温後、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA)200gとメタノール3gの混合物、及び酢酸エチル24.5gとリンタングステン酸12.2mgの混合溶解物をそれぞれ2時間かけて滴下し重合を行った。重合終了後はトリエチルアミンを加えて反応を終了した。次いで、エバポレーターで濃縮して、アクリル基を側鎖に有するプレポリマーを得た。得られた側鎖重合性プレポリマーをGPC(ポリスチレン換算)、NMR測定によると、数平均分子量は2500、側鎖重合性プレポリマー1モルあたりのアクリル基は12モルであった。
合成例2 (ビニルエーテル基を側鎖に有するプレポリマーの合成)
攪拌装置、温度計、冷却装置、滴下装置および窒素ガス導入管を取付けた四つ口フラスコに2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.0g、トルエン40gを仕込み、攪拌しながら窒素ガスを十分にバブリングした。70℃まで昇温し、温度が一定になった後、十分に窒素ガスをバブリングしたメタクリル酸2−(ビニロキシエトキシ)エチル5.0g、メタクリル酸10g、スチレン1.0g、トルエン 30gの混合溶液を5時間かけて滴下した。その後さらに同温で3時間攪拌した。反応液を、イソプロピルエーテルを用いて沈殿させ、ろ過後減圧乾燥することにより、ビニルエーテル基を側鎖に有するプレポリマーを得た。得られたプレポリマーをGPC測定(ポリスチレン換算)、NMR測定したところ、数平均分子量は3000、側鎖重合性プレポリマー1モルあたりのビニルエーテル基は、9モルであった。
合成例3 (マレイミドを側鎖に有するプレポリマーの合成)
攪拌機、温度計及び冷却管を備えたフラスコに、室温で3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドエチルアクリレート30g、メチルメタクリレート24g、ブチルアクリレート50g、酢酸ブチル120g、開始剤としてのアゾイソブチロニトリルをこれらのモノマーに対して3重量パーセントを加えて、均一に溶解させた。その後、窒素気流下で、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間攪拌して、重合させた。その反応液を濃縮後、イソプロピルエーテルを加え沈殿乾燥させて、マレイミドを側鎖に有する側鎖重合性プレポリマーを得た。得られたプレポリマーをGPC測定(ポリスチレン換算)、NMR測定したところ、数平均分子量は6000だった。また、得られた側鎖重合性プレポリマー1モルあたりのマレイミド基は14モルであった。
[モデル材の調製]
モデル材である3D造形用光硬化組成物は、以下の材料を表2に示す配合比率に従って加熱溶解して、調製した。
重合性基を有する単官能有機化合物
フェノキシエチルアクリレート(分子量:192)
イソステアリルアクリレート(分子量:325)
イソボルニルアクリレート(分子量:208)
ベンジルアクリレート(分子量:162)
メトキシエトキシエチルアクリレート(分子量:174)
ジシクロペンタニルアクリレート(分子量:206)
ステアリルメタクリレート(分子量:339)
ポリエチレングリコール(n=9)モノアクリレート(分子量:467)
トリエチレングリコールビニルエーテル(分子量:176)
3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン(分子量:192)
フェノール(ポリエチレンオキシド)5グリシジルエーテル(分子量:370)
p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル(分子量:206)
ポリエンの側鎖にエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマー
合成例1の樹脂(1モルあたりのアクリル基モル数:12、数平均分子量500あたりのアクリル基モル数:2.4)
合成例2の樹脂(1モルあたりのビニルエーテル基モル数:9、数平均分子量500あたりのビニルエーテル基モル数:1.5)
合成例3の樹脂(1モルあたりのマレイミド基モル数:14、数平均分子量500あたりのマレイミド基モル数:1.2)
ダップ K(ダイソー社製)(1モルあたりのアリルエーテル基モル数:15、数平均分子量500あたりのアリルエーテル基モル数:1.0)
イソダップ(ダイソー社製)(1モルあたりのアリルエーテル基モル数:27、数平均分子量500あたりのアリルエーテル基モル数:1.5)
マーグループ G−0130SP(日油社製)(1モルあたりのエポキシ基モル数:17個、数平均分子量500あたりのアクリル基モル数:1.0)
その他のプレポリマー
ウレタンアクリレート(サートマー社製、CN969)
ニューサイザー 510R(日油社製)
セロキサイド 2021P(ダイセル社製)
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)
光開始剤
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
DETX:2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン
CPI−210S(サンアプロ社製)
増感剤
9,10−ジブトキシアントラセン
[実施例A]
カチオン重合性の単官能有機化合物およびプレポリマーを含有するモデル材を用いて3D造形物を製造し、走査方向および積層方向それぞれの方向への破断伸びおよび破断強度を測定した。また、造形物に筋が形成されているかどうかを確認し、それぞれのモデル材のインクジェット出射性を評価した。
モデル材(3D造形用光硬化組成物)の調製
表1〜5に示す成分組成に従って各材料を加熱溶解して、各試料のモデル材を調製した。
サポート材用光硬化性組成物の調製
ポリオキシエチレン(n≒9)ジアクリレート40gと、水60gと、光開始剤irgacure2959’(BASF社製)5gと、シリコン界面活性剤(信越化学社製 TSF−4452)0.1gとを混合して溶解させサポート材とした。
3D造形物の製造
ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、サポート材用光硬化性組成物を、コニカミノルタIJ社製のインクジェットヘッドKM512MHを用いて、サポート層を形成した。具体的には、1ドットあたりの液滴量を14plとし、720dpi×720dpiで液滴を出射した。着弾した液滴に、高圧水銀灯により光量400mJ/cmの光を照射して、硬化させる操作を繰り返して、10cm×2cm、厚さ1mmのサポート層を形成した。
形成したサポート層の上に、モデル材用光硬化組成物を用いて、サポート層の作製と同じ方法で10cm×2cm、厚さ8mmのモデル層を形成した。次に、サポート層とモデル層との積層体を水に浸すことで、モデル層をポリエチレンテレフタレートフィルムとサポート層から分離させて、走査方向測定用の3D造形物(硬化膜)を得た。
また、上記と同じ方法で、2cm×2cm、厚さ1mmのサポート層の上に2cm×2cm、厚さ10cmのモデル層を作成し、積層方向測定用の3D造形物(硬化膜)を得た。
[破断伸びおよび破断強度の評価]
室温で、走査方向、および積層方向に引張速度 400mm/minで一定荷重をかけて破断伸びおよび破断強度を測定した。
[インクジェット出射性評価]
三次元造形物(硬化膜)に筋が形成されているかどうかをルーペで確認した。筋の形成は、インクジェットヘッドからモデル材用組成物が適切に吐出されず、吐出欠などがあったことを示唆する。
◎:筋がまったく認められない。
○:筋が1〜2本認められる。
△:筋が3〜5本認められる。
×:筋が6本以上認められる。
Figure 2015174919
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Figure 2015174919
Figure 2015174919
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図15は、実施例Aにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、走査方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。実施例の3D造形物は、走査方向の破断伸びおよび破断強度が比較例の3D造形物よりも大きくなっていた。
図16は、実施例Aにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、積層方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。実施例の3D造形物は、積層方向の破断伸びおよび破断強度が比較例の3D造形物よりも大きくなっていた。
側鎖重合性プレポリマーの割合を1〜25質量%とした試料は、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断伸びが大きくなっていた。単官能有機化合物の割合を50〜99%としたものは、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断伸びが大きくなっていた。
側鎖重合性プレポリマーの割合を1〜25質量%とした試料は、そうでない試料に比べてインクジェット出射性がよくなる傾向が見られた。
[実施例B]
カチオン重合性の単官能有機化合物および側鎖重合性プレポリマーを含有するモデル材を用いて3D造形物を製造した。モデル材である3D造形用光硬化組成物の材料を表6および表7に示す成分組成に変更した以外は、実施例Aと同様にして3D造形物を製造し、走査方向および積層方向それぞれの方向への破断伸びおよび破断強度、ならびにそれぞれのモデル材のインクジェット出射性を、実施例Aと同様の方法で評価した。
Figure 2015174919
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図17は、実施例Bにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、走査方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。実施例の3D造形物は、走査方向の破断伸びおよび破断強度が比較例の3D造形物よりも大きくなっていた。
図18は、実施例Bにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、積層方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。実施例の3D造形物は、積層方向の破断伸びおよび破断強度が比較例の3D造形物よりも大きくなっていた。
側鎖重合性プレポリマーの割合を1〜25質量%とした試料は、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断伸びが大きくなっていた。単官能有機化合物の割合を50〜99%としたものは、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断伸びが大きくなっていた。
[実施例C]
表8および表9に示す配合処方に従って、各成分を撹拌容器内に仕込み、60℃で3時間撹拌することにより、SLAのモデル材用光硬化組成物を製造した。
3D造形物の製造
ナブテスコ株式会社製 「SOLIFORM500B」を使用して、半導体レーザー(定格出力1000mW;波長355nm スペクトラフィジックス社製 半導体励起固体レーザーBL6型)で、液面100mW、液面照射エネルギー80mJ/cmの条件化で、スライスピッチ(積層厚み)0.10mm、1層当たりの平均造形時間2分で造形して、試料を作成した。
製造した3D造形物の走査方向および積層方向それぞれの方向への破断伸びおよび破断強度を、実施例Aと同様の方法で評価した。
Figure 2015174919
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図19は、実施例Cにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、走査方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。実施例の3D造形物は、走査方向の破断伸びおよび破断強度が比較例の3D造形物よりも大きくなっていた。
図20は、実施例Cにおけるそれぞれの実施例および比較例で製造した3D造形物の、積層方向の破断伸びおよび破断強度をプロットしたグラフである。実施例の3D造形物は、積層方向の破断伸びおよび破断強度が比較例の3D造形物よりも大きくなっていた。
側鎖重合性プレポリマーの割合を1〜25質量%とした試料は、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断伸びが大きくなっていた。単官能有機化合物の割合を50〜99%としたものは、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断伸びが大きくなっていた。
エチレン重合性基を有するプレポリマーとカチオン重合性基を有するプレポリマーとを組み合わせて用いた実施例では、そうでない試料に比べて走査方向、積層方向いずれの方向にも破断強度が大きくなっていた。
本発明の3D造形用光硬化性組成物は光硬化性を有し、その硬化物はゴムのような伸びと弾性を有する。そのため、本発明のインク組成物から得られる画像又は3D造形物に独特の特性を付与することができる。
1 インクジェット部
2 演算制御部
3 記憶装置
4 入力装置
5 出力装置
6 表示装置
11 ステージ
12 インクジェット装置
13 モデル材用インクジェットヘッド
14 サポート材用インクジェットヘッド
16 光源
31 SLA部
32 演算処理部
33 容器
34 ステージ

Claims (12)

  1. 重合性基を有する単官能有機化合物と、ポリエンの側鎖に、プレポリマー1モルあたり3モル以上のエチレン重合性基またはエポキシ基を有するプレポリマーと、該単官能有機化合物及び該プレポリマーの重合を開始させるための光開始剤とを含有する、3D造形用光硬化組成物。
  2. 前記プレポリマーの含有量は、組成物の全質量に対して1質量%〜25質量%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記単官能有機化合物の含有量は、組成物の全質量に対して50質量%〜99質量%である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり3モル以上の、(メタ)アクリル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基およびマレイミド基からなる群から選択される1または複数の官能基を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記単官能有機化合物はラジカル重合性の官能基を有し、前記光開始剤は光ラジカル開始剤を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記プレポリマーは、プレポリマー1モルあたり3モル以上の、エポキシ基およびビニルエーテル基からなる群から選択される1または複数の官能基を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記単官能有機化合物はカチオン重合性の官能基を有し、前記光開始剤は光酸発生剤を含む、請求項1〜3および6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. ラジカル重合性の官能基を有する前記単官能有機化合物とカチオン重合性の官能基を有する前記単官能有機化合物とを組み合わせて含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  9. エチレン重合性基またはエポキシ基を有する前記プレポリマーとカチオン重合性基を有する前記プレポリマーとを組み合わせて含有する、請求項1〜3および8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. UV−IJ法またはSLA法による3D造形物の製造に用いられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物に活性光線を照射する工程を含む、3D造形物の製造方法。
  12. UV−IJ法またはSLA法による、請求項11に記載の製造方法。
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