JP2017115071A - 立体造形用硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式の3Dプリンター等を用いて立体造形物を形成するための組成物であって、酸素及び/又は水分の存在下でも、立体造形物を優れた作業性で製造することができる組成物を提供する。【解決手段】本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分と酸発生剤とを含有する組成物であって、前記モノマー成分は3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含み、3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量がモノマー成分全量の5重量%以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、立体造形用硬化性組成物、その硬化物、及び前記組成物を用いて立体造形物を製造する方法に関する。
近年、インクジェット方式の3Dプリンターを用い、インクを吐出して塗膜を形成し、前記塗膜を硬化させて薄膜硬化物を得、得られた薄膜硬化物上に更に塗膜を形成するという作業を繰り返すことにより薄膜硬化物を積層して立体造形物を製造する方法が知られている。この方法によれば、金型を作成する必要がないので形状の変更が容易であり、目的とする立体構造物を小ロットでも安価に製造することができる。そのため、例えば、医療器具の分野では、個々の患者に合わせた製品を作成するためにこの方法が用いられている。
前記インクジェット方式の3Dプリンターに用いるインクとしては、アクリル系樹脂が知られている(特許文献1)。しかし、アクリル系樹脂等のラジカル硬化性組成物は酸素により硬化が阻害され易く、特にインクジェット方式ではインクを小さな液滴の状態で吐出するため酸素による硬化阻害が顕著であり、臭気の原因となる未反応モノマーが多く残留することが問題であった。また、硬化収縮が大きく、硬化物に反りが生じ易い(すなわち、寸法安定性が低い)ため、得られる立体造形物の精度が低いことや、紫外線照射により解重合が進行しやすく、耐光性、耐候性が低いことが問題であった。
特開2015−38166号公報
一方、カチオン硬化性組成物は酸素による硬化阻害を受けることがない。しかし、光カチオン硬化性組成物は、含有するモノマーによっては水分による硬化阻害を受けやすく、例えば3−エチル−3−[(2−エチルヘキシルオキシ)メチル]オキセタンは粘度が低く、速硬化性を有するため、光硬化性組成物をインクジェット方式での使用に適した粘度に調整する目的で使用されるものであるが、水分による硬化阻害を受け易いため、前記オキセタンを含有する組成物は、湿度が高い時期に使用した場合や、保存過程で空気中の水分を取り込んだ場合に硬化不良が生じ易いことがわかった。
従って、本発明の目的は、インクジェット方式の3Dプリンター等を用いて立体造形物を形成するための組成物であって、酸素及び/又は水分の存在下でも、立体造形物を優れた作業性で製造することができる組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、インクジェット方式の3Dプリンター等を用いて立体造形物を形成するための組成物であって、酸素及び/又は水分の存在下でも、立体造形物を精度良く、且つ優れた作業性で製造することができる組成物を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、モノマー成分として3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを特定範囲で含有するカチオン硬化性組成物は、酸素及び/又は水分の存在下でも、紫外線照射及び/又は加熱処理を施すことにより速やかに硬化物を形成することができること、前記硬化性組成物をインクジェット方式の3Dプリンター等を用いて立体造形物を形成する用途に使用すると、湿度条件を限定することなく、立体造形物を安価に、且つ優れた作業性で製造することができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、モノマー成分と酸発生剤とを含有する組成物であって、前記モノマー成分は3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含み、3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量がモノマー成分全量の5重量%以上である立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、モノマー成分が、更に、エポキシ化合物を含有する前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、エポキシ化合物の含有量が、モノマー成分全量の5〜80重量%である前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、モノマー成分が、更に、ビニルエーテル化合物を含有する前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、ビニルエーテル化合物の含有量が、モノマー成分全量の5〜80重量%である前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、更に、増感剤、又は増感剤と増感助剤を含有する前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、更に、顔料及び/又は染料を含有する前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、表面張力(25℃、1気圧下における)が10〜50mN/mであり、粘度[25℃、せん断速度10(1/s)における]が1〜1000mPa・sである前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、インクジェット方式の3Dプリンター用インクである前記の立体造形用硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、前記の立体造形用硬化性組成物の硬化物を提供する。
本発明は、また、前記の立体造形用硬化性組成物を用いて立体造形物を製造する立体造形物の製造方法を提供する。
本発明の立体造形用硬化性組成物は上記構成を有するため、加熱処理や紫外線照射を施す前は低粘度で吐出性に優れ、紫外線照射や加熱処理を施すことにより、酸素及び/又は水分の存在下でも速やかに硬化物を形成することができる。また、モノマー成分の組成を調整することで、寸法安定性に優れた硬化物や、所望の硬度を有する硬化物が得られる。更に、本発明の立体造形用硬化性組成物は硬化性に優れるため、未反応モノマーの残留を抑制することができ、未反応モノマーの残留に起因する臭気を著しく低減することができる。更にまた、耐光性、耐候性に優れた硬化物を形成することができ、屋外のような強い紫外線に長時間曝される場所でも、黄変や劣化(例えば、脆く、壊れやすくなること)を抑制することができる。そのため、本発明の立体造形用硬化性組成物は、インクジェット方式の3Dプリンター等を用いて立体造形物を形成する際にインクとして好適に使用することができる。
[モノマー成分]
本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分として3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含む。
モノマー成分は、3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタン以外のオキセタン化合物を含有していても良い。また、オキセタン化合物以外のモノマー(例えば、エポキシ化合物(B)、ビニルエーテル化合物(C)等)も含有していても良い。本発明の立体造形用硬化性組成物に3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタン以外のモノマー(特に、カチオン重合性モノマー)を配合すると、得られる硬化物の架橋度が向上して、紫外線照射によって引き起こされる解重合を抑制することができ、耐光性、耐候性が向上する点で好ましい。
(オキセタン化合物(A))
本発明におけるモノマー成分は、カチオン重合性モノマーとして少なくとも3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含有する。
一般にオキセタン化合物は酸素により硬化阻害を受けることはないが、水分による硬化阻害は受け易い。しかし、3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンは、酸素及び/又は水分の存在下でも速硬化性を発揮することができ、本発明の立体造形用硬化性組成物がこれを含有すると、水分の存在下における硬化阻害を低減する効果が得られる。
本発明におけるモノマー成分は3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタン以外にも他のオキセタン化合物を含有していてもよいが、モノマー成分に含まれる全オキセタン化合物に占める3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量は、例えば10重量%以上、好ましくは40重量%以上、特に好ましくは70重量%以上である。3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量が上記範囲を下回ると、すなわち他のオキセタン化合物の割合が過剰となると、水分存在下での硬化性が低下する傾向がある。
他のオキセタン化合物としては、例えば、下記式(a)で表される化合物(3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを除く)等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
Figure 2017115071
(式中、R’は水素原子又はエチル基を示し、Rは1価の有機基を示す。kは0以上の整数を示す)
前記Rにおける1価の有機基には1価の炭化水素基、1価の複素環式基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基等)、置換カルバモイル基(N−アルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基等)、アシル基(アセチル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基等の芳香族アシル基等)、及びこれらの2以上が単結合又は連結基を介して結合した1価の基が含まれる。
前記1価の炭化水素基には、1価の脂肪族炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、及び1価の芳香族炭化水素基が含まれる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数1〜20(好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜3)程度のアルキル基;ビニル基、アリル基、メタリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等の炭素数2〜20(好ましくは2〜10、特に好ましくは2〜3)程度のアルキニル基等を挙げることができる。
1価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜8員)程度のシクロアルキル基;シクロペンテニル基、シクロへキセニル基等の3〜20員(好ましくは3〜15員、特に好ましくは5〜8員)程度のシクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル基、ビシクロヘプテニル基、パーヒドロナフタレン−1−イル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン−3−イル基等の橋かけ環式炭化水素基等を挙げることができる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14(好ましくは6〜10)程度の芳香族炭化水素基を挙げることができる。
上記炭化水素基は、種々の置換基[例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基等)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基等)、置換又は無置換カルバモイル基、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基、スルホ基、複素環式基等]を有していてもよい。前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基で保護されていてもよい。また、脂環式炭化水素基や芳香族炭化水素基の環には芳香族性又は非芳香属性の複素環が縮合していてもよい。
1価の複素環式基は複素環の構造式から1個の水素原子を除いた基であり、前記複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキセタン環等の4員環;フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環等の5員環;4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環等の6員環;ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環等の縮合環;3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環等の橋かけ環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環等の5員環;4−オキソ−4H−チオピラン環等の6員環;ベンゾチオフェン環等の縮合環等)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環等の5員環;ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環等の6員環;インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環等の縮合環等)等を挙げることができる。1価の複素環式基は、上記炭化水素基が有していてもよい置換基のほか、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等のC1-4アルキル基等)、シクロアルキル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)等を有していてもよい。
前記連結基としては、例えば、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、シリル結合(−Si−)、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。
前記kは0以上の整数を示し、例えば0〜20、好ましくは0〜1である。
上記式(a)で表される化合物としては、例えば、3−メトキシオキセタン、3−エトキシオキセタン、3−プロポキシオキセタン、3−イソプロポキシオキセタン、3−(n−ブトキシ)オキセタン、3−イソブトキシオキセタン、3−(s−ブトキシ)オキセタン、3−(t−ブトキシ)オキセタン、3−ペンチルオキシオキセタン、3−ヘキシルオキシオキセタン、3−ヘプチルオキシオキセタン、3−オクチルオキシオキセタン、3−(1−プロペニルオキシ)オキセタン、3−シクロヘキシルオキシオキセタン、3−(4−メチルシクロヘキシルオキシ)オキセタン、3−[(2−パーフルオロブチル)エトキシ]オキセタン、3−フェノキシオキセタン、3−(4−メチルフェノキシ)オキセタン、3−(3−クロロ−1−プロポキシ)オキセタン、3−(3−ブロモ−1−プロポキシ)オキセタン、3−(4−フルオロフェノキシ)オキセタンや、下記式(a-1)〜(a-13)で表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2017115071
他のオキセタン化合物としては、例えば、「アロンオキセタンOXT−101」、「アロンオキセタンOXT−121」、「アロンオキセタンOXT−212」、「アロンオキセタンOXT−211」、「アロンオキセタンOXT−213」、「アロンオキセタンOXT−221」、「アロンオキセタンOXT−610」(以上、東亞合成(株)製)等の市販品を使用することができる。
(エポキシ化合物(B))
エポキシ化合物は、重合性基としてエポキシ基を有するモノマー(特に、カチオン重合性モノマー)である。エポキシ化合物は速硬化性を有し、酸素の存在下でも速やかに硬化物を形成することができる。エポキシ化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ化合物としては、例えば、芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;脂環式グリシジルエーテル系エポキシ化合物(例えば、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル等);脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;グリシジルエステル系エポキシ化合物;グリシジルアミン系エポキシ化合物;シクロヘキセンオキシド基を有するエポキシ化合物(以後、「脂環式エポキシ化合物」と称する場合がある);エポキシ変性シロキサン化合物等を挙げることができる。
本発明においては、脂環式エポキシ化合物を少なくとも含有することが好ましく、脂環式エポキシ化合物をモノマー成分に含まれる全エポキシ化合物の30重量%以上含有することが好ましく、特に好ましくは50重量%以上、最も好ましくは80重量%以上である。脂環式エポキシ化合物は、酸素及び/又は水分の存在下でも速硬化性を発揮することができ、本発明の立体造形用硬化性組成物がこれを含有すると、水分の存在下における硬化阻害を低減する効果が得られる点で好ましい。また、低収縮性を有するため、寸法安定性に優れた硬化物を形成することができる点、及び、高硬度を有し、光による着色や劣化が発生しにくく、耐光性及び耐候性に優れた硬化物を形成することができる点で好ましい。
上記脂環式エポキシ化合物としては、例えば、下記式(b)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2017115071
上記式(b)中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。
1〜R18におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18における炭化水素基としては、上記式(a)中のRと同様の例を挙げることができる。
1〜R18における酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、上述の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子が、酸素原子を有する基又はハロゲン原子で置換された基等を挙げることができる。上記酸素原子を有する基としては、例えば、ヒドロキシル基;ヒドロパーオキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基;アリルオキシ基等のC2-10アルケニルオキシ基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシ基(例えば、トリルオキシ、ナフチルオキシ基等);ベンジルオキシ、フェネチルオキシ基等のC7-18アラルキルオキシ基;アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、(メタ)アクリロイルオキシ、ベンゾイルオキシ基等のC1-10アシルオキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル基等のC1-10アルコキシカルボニル基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、トリルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル基等);ベンジルオキシカルボニル基等のC7-18アラルキルオキシカルボニル基;グリシジルオキシ基等のエポキシ基含有基;エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル、プロピオニル、ベンゾイル基等のC1-10アシル基;イソシアナート基;スルホ基;カルバモイル基;オキソ基;これらの2以上が単結合又はC1-10アルキレン基等を介して結合した基等を挙げることができる。
1〜R18におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基を挙げることができる。
前記アルコキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1-10アルコキシ基、C2-10アルケニルオキシ基、C6-14アリールオキシ基、C1-10アシルオキシ基、メルカプト基、C1-10アルキルチオ基、C2-10アルケニルチオ基、C6-14アリールチオ基、C7-18アラルキルチオ基、カルボキシル基、C1-10アルコキシカルボニル基、C6-14アリールオキシカルボニル基、C7-18アラルキルオキシカルボニル基、アミノ基、モノ又はジC1-10アルキルアミノ基、C1-10アシルアミノ基、エポキシ基含有基、オキセタニル基含有基、C1-10アシル基、オキソ基、及びこれらの2以上が単結合又はC1-10アルキレン基等を介して結合した基等を挙げることができる。
上記式(b)中、Xは単結合又は連結基を示す。前記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、カーボネート基(−O−CO−O−)、アミド基(−CONH−)、及びこれらが複数個連接した基等を挙げることができる。
上記2価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、炭素数3〜18の2価の脂環式炭化水素基等を挙げることができる。炭素数1〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等を挙げることができる。炭素数3〜18の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等を挙げることができる。
上記炭素−炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニレン基等が挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素−炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2〜4のアルケニレン基である。
上記式(b)で表される化合物の代表的な例としては、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタンや、下記式(b-1)〜(b-8)で表される化合物等を挙げることができる。尚、下記式(b-5)、(b-7)中のn1、n2は、それぞれ1〜30の整数を表す。下記式(b-5)中のLは炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基である。
Figure 2017115071
脂環式エポキシ化合物には、上記式(b)で表される化合物の他に、下記式(b-9)で表される、分子内に脂環と2以上のエポキシ基を有し、且つ2個以上のエポキシ基のうち1個がシクロヘキセンオキシド基である化合物も含まれる。
Figure 2017115071
脂環式エポキシ化合物には、更に、下記式(b-10)、(b-11)で表される3個以上のシクロヘキセンオキシド基を有する脂環式エポキシ化合物や、下記式(b-12)〜(b-14)で表されるシクロヘキセンオキシド基を1個有し、他にエポキシ基を有しない脂環式エポキシ化合物も含まれる。尚、下記式(b-10)、(b-11)中のn3〜n8は、同一又は異なって1〜30の整数を示し、下記式(b-14)中のR19、R20は、同一又は異なって炭素数1〜31の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基を示す。
Figure 2017115071
本発明におけるエポキシ化合物(B)としては、上記式(b)で表される、1分子中にシクロヘキセンオキシド基を2個有する化合物を少なくとも含有することが好ましく、特に、上記式(b-1)で表される3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを少なくとも含有することが、酸素及び/又は水分の存在下でも速硬化性を発揮して、寸法安定性に優れ、且つ高硬度を有する硬化物を形成することができる点で好ましい。
また、硬化物に高硬度と耐熱性を所望する場合は、エポキシ化合物(B)としてエポキシ変性シロキサン化合物を含有していてもよい。
前記エポキシ変性シロキサン化合物としては、例えば、エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンや、エポキシ変性シリコーン等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ変性ポリオルガノシルセスキオキサンとしては、例えば、下記式(b-15)、(b-16)で表される構成単位を有する化合物(ランダム構造、かご型構造、及びはしご型構造の化合物を含む)等を挙げることができる。
Figure 2017115071
また、エポキシ変性シリコーンには環状構造、及び鎖状構造の化合物が含まれる。環状構造を有するエポキシ変性シリコーンは、例えば、下記式(b-17)で表される。また、鎖状構造を有するエポキシ変性シリコーンは、例えば、下記式(b-18)で表される。
Figure 2017115071
上記式中、R21〜R37は、同一又は異なって、水素原子、又はオキシラン環を有していてもよい炭化水素基を示す。炭化水素基としては上記式(a)中のRと同様の例を挙げることができる。また、上記式(b-17)中のm1、及び上記式(b-18)中のm2は、同一又は異なって、1以上の整数である。m1及びm2が2以上の整数である場合、(b-17)中のm1個のR26、及びR27はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。(b-18)中のm2個のR32、及びR33はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。但し、ポリオルガノシルセスキオキサンに含まれるR21〜R23の少なくとも1つ、及び環状構造を有するシリコーンに含まれるR24〜R29の少なくとも1つ、及び鎖状構造を有するシリコーンに含まれるR30〜R37の少なくとも1つはオキシラン環を有する炭化水素基(例えば、シクロヘキセンオキシド基を有する炭化水素基、又はグリシジル基を有する炭化水素基)である。
エポキシ変性シロキサン化合物の含有量は、モノマー成分に含まれる全エポキシ化合物の、例えば1〜100重量%であり、上限は、好ましくは80重量%、特に好ましくは70重量%、最も好ましくは60重量%である。下限は、好ましくは5重量%、特に好ましくは10重量%、最も好ましくは20重量%である。
(ビニルエーテル化合物(C))
ビニルエーテル化合物は、重合性基としてビニルエーテル基を有するモノマー(特に、カチオン重合性モノマー)である。ビニルエーテル化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ビニルエーテル化合物は、硬化収縮が小さく、酸素の存在下でも速やかに硬化して、反りの発生を抑制して、寸法安定性に優れた硬化物を形成することができる。また、高硬度を有し、透明性、耐熱性、耐光性、及び耐候性に優れた硬化物を形成することができる。
前記ビニルエーテル化合物としては、例えば、下記式(c)で表される化合物を挙げることができる。
R”−(O−CH=CH2t (c)
(式中、R”は、t価の炭化水素基、複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合したt価の基を示し、tは1以上の整数を示す)
前記t価の炭化水素基及び複素環式基のうち1価の炭化水素基、1価の複素環式基、及び連結基としては、上記式(a)中のRと同様の例を挙げることができる。また、t価の炭化水素基及び複素環式基は、上記1価の炭化水素基及び複素環式基の構造式から(t−1)個の水素原子を除いた対応する基を挙げることができる。
ビニルエーテル化合物の具体例としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、t−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、プロピレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルジメタノールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1−ナフチルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパンジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等を挙げることができる。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分として、3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含み、3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量がモノマー成分全量の5重量%以上である。
3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量は、モノマー成分全量(本発明の立体造形用硬化性組成物に含まれるモノマー成分全量)の5重量%以上であり、好ましくは10重量%以上、より好ましくは25重量%以上、更に好ましくは30重量%以上、特に好ましくは40重量%以上、最も好ましくは45重量%以上である。上限は、例えば80重量%程度であり、水分存在下での硬化性に優れる点で70重量%程度が好ましく、最も好ましくは50重量%である。3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを上記範囲で含有する立体造形用硬化性組成物は、酸素及び/又は水分の存在下でも速硬化性を発揮して、硬化物を形成することができる。
また、3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含む全オキセタン化合物(A)の含有量は、モノマー成分全量の例えば5〜90重量%程度、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは20〜70重量%である。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分としてエポキシ化合物(B)(特に、脂環式エポキシ化合物)を含有していてもよく、エポキシ化合物(B)の含有量は、モノマー成分全量の例えば5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは20〜60重量%である。本発明の立体造形用硬化性組成物がエポキシ化合物(B)を上記範囲で含有すると、酸素及び/又は水分の存在下でも速やかに硬化して、高硬度を有し、寸法安定性に優れた硬化物を形成することができる点で好ましい。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分としてビニルエーテル化合物(C)を含有していても良く、ビニルエーテル化合物(C)の含有量は、モノマー成分全量の例えば5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは20〜60重量%である。本発明の立体造形用硬化性組成物がビニルエーテル化合物(C)を上記範囲で含有すると、速硬化性が得られる点で好ましい。
また、本発明におけるモノマー成分全量におけるエポキシ化合物(B)とビニルエーテル化合物(C)の合計含有量は、例えば5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは20〜60重量%、最も好ましくは30〜60重量%である。本発明の立体造形用硬化性組成物がエポキシ化合物(B)とビニルエーテル化合物(C)を上記範囲で含有すると、速硬化性を発揮して、高硬度を有する硬化物を形成することができる点で好ましい。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分として上記オキセタン化合物(A)、エポキシ化合物(B)、及びビニルエーテル化合物(C)以外にも更に他のカチオン重合性モノマーやラジカル重合性モノマーを含有していてもよいが、これらの含有量(2種以上含有する場合はその総量)はモノマー成分全量の30重量%以下程度であり、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、モノマー成分の配合を上記範囲で調整することにより、得られる硬化物の硬度を例えば6B〜4Hの範囲で調整することができる。
(酸発生剤)
本発明の立体造形用硬化性組成物は、上記モノマー成分と共に酸発生剤を含有する。酸発生剤には光酸発生剤と熱酸発生剤が含まれる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでも光酸発生剤を使用することが、光の照射によって速やかに硬化物を形成することができる点で好ましい。
(光酸発生剤)
光酸発生剤は光の照射によって酸を発生させる化合物であり、光カチオン重合開始剤とも称される。光酸発生剤は、光を吸収するカチオン部と酸の発生源となるアニオン部からなり、例えば、ジアゾニウム塩系化合物、ヨードニウム塩系化合物、スルホニウム塩系化合物、ホスホニウム塩系化合物、セレニウム塩系化合物、オキソニウム塩系化合物、アンモニウム塩系化合物、臭素塩系化合物、メタロセン錯体、鉄アレーン錯体等を挙げることができる。
前記スルホニウム塩系化合物のカチオン部としては、例えば、(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンジルスルホニウムイオン、トリフェニルスルホニウムイオン、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムイオン、トリ−p−トリルスルホニウムイオン等のアリールスルホニウムイオン(特に、トリアリールスルホニウムイオン)を挙げることができる。
光酸発生剤のアニオン部としては、例えば、BF4 -、CF3SO3 -、CH364SO3 -、CH3(NO2)C64SO3 -、B(C654 -、PF6 -、[(Rf)mPF6-m-(Rf:水素原子の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基、m:1〜5の整数)、AsF6 -、SbF6 -、SbF5OH-、ハロゲン系アニオン、スルホン酸系アニオン、カルボン酸系アニオン、硫酸アニオン等を挙げることができる。
光酸発生剤としては、例えば、下記式で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2017115071
Figure 2017115071
Figure 2017115071
本発明においては、例えば、商品名「サイラキュアUVI−6970」、「サイラキュアUVI−6974」、「サイラキュアUVI−6990」、「サイラキュアUVI−950」(以上、米国ユニオンカーバイド社製)、「イルガキュア250」、「イルガキュア261」、「イルガキュア264」、「イルガキュア270」、「イルガキュア290」(以上、BASF社製)、「CG−24−61」(チバガイギー社製)、「アデカオプトマーSP−150」、「アデカオプトマーSP−151」、「アデカオプトマーSP−170」、「アデカオプトマーSP−171」(以上、(株)ADEKA製)、「DAICAT II」((株)ダイセル製)、「UVAC1590」、「UVAC1591」(以上、ダイセル・サイテック(株)製)、「CI−2064」、「CI−2639」、「CI−2624」、「CI−2481」、「CI−2734」、「CI−2855」、「CI−2823」、「CI−2758」、「CIT−1682」(以上、日本曹達(株)製)、「PI−2074」(ローディア社製、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート トルイルクミルヨードニウム塩)、「FFC509」(3M社製)、「BBI−102」、「BBI−101」、「BBI−103」、「MPI−103」、「BDS−105」、「TPS−103」、「MDS−103」、「MDS−105」、「MDS−203」、「MDS−205」、「DTS−102」、「DTS−103」、「NAT−103」、「NDS−103」、「BMS−105」、「TMS−105」(以上、ミドリ化学(株)製)、「CD−1010」、「CD−1011」、「CD−1012」(以上、米国、Sartomer社製)、「CPI−100P」、「CPI−101A」、「CPI−110P」、「CPI−110A」、「CPI−210S」(以上、サンアプロ(株)製)、「UVI−6992」、「UVI−6976」(以上、ダウ・ケミカル社製)等の市販品を使用できる。
[立体造形用硬化性組成物]
本発明の立体造形用硬化性組成物は、上記モノマー成分と酸発生剤とを少なくとも含有する。
本発明の立体造形用硬化性組成物全量(100重量%)における上記モノマー成分の含有量は、例えば50〜99.9重量%程度、好ましくは70〜99.5重量%である。
また、本発明の立体造形用硬化性組成物における酸発生剤の含有量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば0.1〜20重量部程度、好ましくは0.5〜10重量部である。
本発明の立体造形用硬化性組成物は上記構成を有するため、溶剤で希釈せずとも、インクジェット方式の3Dプリンター用インクとしての使用に好適な粘度を有する。そのため、本発明の立体造形用硬化性組成物は無溶剤系であること、即ち溶剤を含有しないことが、乾燥性を向上することができる点、及び溶剤の揮発による臭気の発生を防止することができる点で好ましい。従って、溶剤の含有量は立体造形用硬化性組成物全量(100重量%)の10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
本発明の立体造形用硬化性組成物はモノマー成分と酸発生剤以外にも必要に応じて他の成分を1種又は2種以上含有していても良く、例えば、顔料、染料、分散剤、周知慣用の増感剤、増感助剤、酸化防止剤、安定化剤等を挙げることができる。また、本発明の立体造形用硬化性組成物はポリマーやオリゴマーを含有していても良いが、吐出性の観点から、ポリマーとオリゴマーの合計含有量は本発明の立体造形用硬化性組成物全量の例えば10重量%以下、好ましくは5重量%以下、最も好ましくは3重量%以下、とりわけ好ましくは1重量%以下である。
本発明の立体造形用硬化性組成物は顔料及び/又は染料を含有していてもよく、これらの含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、立体造形用硬化性組成物全量の、例えば1〜25重量%程度である。
使用可能な顔料としては、例えば、土製顔料(例えば、オーカー、アンバー等)、ラピスラズリ、アズライト、白亜、胡粉、鉛白、バーミリオン、ウルトラマリン、ビリジャン、カドミウムレッド、炭素顔料(例えば、カーボンブラック、カーボンリファインド、カーボンナノチューブ等)、金属酸化物顔料(例えば、鉄黒、コバルトブルー、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄等)、金属硫化物顔料(例えば、硫化亜鉛等)、金属硫酸塩、金属炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、金属ケイ酸塩、金属リン酸塩、金属粉末(例えば、アルミニウム粉末、ブロンズ粉末、亜鉛粉末等)等の無機顔料;不溶性アゾ顔料(例えば、モノアゾイエロー、モノアゾレッド、モノアゾバイオレット、ジスアゾイエロー、ジスアゾオレンジ、ピラゾロン顔料等)、溶性アゾ顔料(例えば、アゾイエローレーキ、アゾレーキレッド等)、ベンズイミダゾロン顔料、β−ナフトール顔料、ナフトールAS顔料、縮合アゾ顔料、キナクリドン顔料(例えば、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等)、ペリレン顔料(例えば、ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等)、ペリノン顔料(例えば、ペリノンオレンジ等)、イソインドリノン顔料(例えば、イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等)、イソインドリン顔料(例えば、イソインドリンイエロー等)、ジオキサジン顔料(例えば、ジオキサジンバイオレット等)、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料(例えば、キノフタロンイエロー等)、金属錯体顔料、ジケトピロロピロール顔料、フタロシアニン顔料(例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等)、染料レーキ顔料等の有機顔料;無機蛍光体や有機蛍光体等の蛍光顔料等を挙げることができる。
前記染料としては、例えば、ニトロアニリン系、フェニルモノアゾ系、ピリドンアゾ系、キノフタロン系、スチリル系、アントラキノン系、ナフタルイミドアゾ系、ベンゾチアゾリルアゾ系、フェニルジスアゾ系、チアゾリルアゾ系染料等を挙げることができる。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、上記顔料や染料の分散性を向上するために分散剤を含有してもよく、分散剤の含有量は、顔料及び/又は染料100重量部に対して、例えば1〜50重量部程度、好ましくは3〜30重量部である。
本発明の立体造形用硬化性組成物を、UV−LEDを照射して硬化させる用途に使用する場合には、増感剤、及び必要に応じて増感助剤を含有することが、酸発生剤(特に、光酸発生剤)の紫外線光吸収率を向上して硬化性を向上することができる点で好ましく、これらの含有量は、立体造形用硬化性組成物全量(100重量%)の、例えば0.05〜10重量%程度、好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明の立体造形用硬化性組成物は、上記モノマー成分と酸発生剤と必要に応じて他の成分を、自公転式撹拌脱泡装置、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、3本ロールミル、ビーズミル等の一般的に知られる混合用機器を使用して均一に混合することにより製造することができる。尚、各成分は、同時に混合してもよいし、逐次混合してもよい。
本発明の立体造形用硬化性組成物の表面張力(25℃、1気圧下における)は、例えば10〜50mN/m程度、好ましくは15〜40mN/mである。また、本発明の立体造形用硬化性組成物の粘度[25℃、せん断速度10(1/s)における]は、例えば1〜1000mPa・s程度、好ましくは3〜500mPa・s、特に好ましくは5〜100mPa・s、最も好ましくは5〜50mPa・s、更に好ましくは5〜20mPa・sである。そのため、本発明の立体造形用硬化性組成物をインクジェット方式の3Dプリンター用インクとして使用した場合は吐出性に優れる。
また、本発明の立体造形用硬化性組成物は、酸素及び/又は水分の存在下でも、紫外線照射及び/又は加熱処理を施すことにより、モノマーが未反応のまま残存することなく速やかに硬化して、寸法安定性に優れた硬化物を形成することができる。そのため、インクジェット方式の3Dプリンター用インク(特に、本発明の立体造形用硬化性組成物が顔料及び/又は染料を含有する場合はインクジェット方式の3Dプリンター用カラーインク)として好適に使用することができ、空気雰囲気下で、臭気の発生を抑制しつつ、高精度の立体造形物を高速で形成することができる。
紫外線照射を施して硬化させる場合、紫外線照射に使用する光源としては、光を照射することにより、立体造形用硬化性組成物中に酸を発生させることができる光源であれば良く、例えば、UV−LED、低、中、高圧水銀ランプのような水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、アーク灯、エキシマランプ、エキシマレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、レーザと非線形光学結晶とを組み合わせたレーザシステム、高周波誘起紫外線発生装置等を使用することができる。紫外線照射量(積算光量)は、例えば10〜1000mJ/cm2程度である。
紫外線を照射した後は、更に加熱処理を施しても良い。加熱処理を施すことにより、硬化度をより一層向上させることができる。加熱処理を施す場合、加熱温度は40〜200℃程度であり、加熱時間は1分〜15時間程度である。また、紫外線を照射した後に、室温(1〜30℃)で1〜48時間程度静置することでも硬化度を向上させることができる。
加熱処理を施して硬化させる場合、加熱温度は例えば40〜200℃であり、加熱時間は例えば1分〜15時間程度である。
[立体造形物の製造方法]
本発明の立体造形物の製造方法は、上記立体造形用硬化性組成物を用いて、特に上記立体造形用硬化性組成物をインクジェット方式の3Dプリンター用インクとして用いて、立体造形物を製造することを特徴とする。本発明の立体造形物の製造方法によれば、空気雰囲気下で、湿度条件を限定することなく、臭気の発生を抑制しつつ、高精度の立体造形物を高速で製造することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
モノマー成分として、ALOX 50重量部、セロキサイド2021P 20重量部、TEGDVE 30重量部、及び光酸発生剤としてCPI−110P 5重量部を混合して、立体造形用硬化性組成物(表面張力(25℃、1気圧下における):20.7mN/m、粘度[25℃、せん断速度10(1/s)における]:11mPa・s)を得た。
実施例2〜13、比較例1〜3
モノマー成分を下記表1に記載の処方に変更した以外は実施例1と同様に行って、立体造形用硬化性組成物を得た。
比較例4
モノマー成分として、IB−XA 70重量部、APG−200 30重量部、及びラジカル型光重合開始剤としてIrgacure184 2重量部を混合して、立体造形用硬化性組成物を得た。
比較例5
モノマー成分を下記表2に記載の処方に変更した以外は比較例4と同様に行って立体造形用硬化性組成物を得た。
(硬化性評価)
立体造形用硬化性組成物をガラス板に塗布し(塗膜厚み:5μm)、光源として水銀キセノンランプ(商品「LC8 LIGHTNINGCURE L9588」、浜松ホトニクス(株)製)を使用して紫外線を照射して、タックが無くなるまで(具体的には、塗膜表面をキムワイプ(登録商標)で擦った際に、べとついたり、ガラス板から剥がれたりしない状態となるまで)の積算光量(=水非含有立体造形用硬化性組成物の硬化に要する積算光量:mJ/cm2)を測定して、硬化性を評価した。
(水分存在下における硬化性評価)
立体造形用硬化性組成物100重量部に水5重量部を添加し、撹拌して水含有立体造形用硬化性組成物を調製した。
立体造形用硬化性組成物に代えて水含有立体造形用硬化性組成物を使用した以外は上記(硬化性評価)と同様にしてタックが無くなるまでの積算光量(mJ/cm2)を測定し、下記式から水添加による積算光量の増加率を算出して、水分存在下における硬化性を下記基準で評価した。
積算光量の増加率(%)={(水含有立体造形用硬化性組成物の硬化に要する積算光量/水非含有立体造形用硬化性組成物の硬化に要する積算光量)−1}×100
水分存在下における硬化性の評価基準
積算光量の増加率が20%以上:硬化性不良(×)
積算光量の増加率が10%以上、20%未満:硬化性良好(○)
積算光量の増加率が10%未満:硬化性極めて良好(◎)
(寸法安定性評価)
実施例及び比較例で得られた立体造形用硬化性組成物を100μmのPETフィルムに100μmの厚みで塗布し、空気雰囲気下、光源として水銀キセノンランプ(商品「LC8 LIGHTNINGCURE L9588」、浜松ホトニクス(株)製)を使用して紫外線を照射して硬化物を得た。尚、比較例で得られた立体造形用硬化性組成物は、窒素雰囲気下で光照射を行った。
得られた硬化物から試験片(縦×横=2cm×10cm)を作成し、試験片の一辺(2cmの辺の一方)を基板表面にセロテープ(登録商標)を使用して固定し、他辺(2cmの辺の他方)の反りの大きさから下記基準により、寸法安定性を評価した。
評価基準
◎:反りが5mm未満
○:反りが5mm以上、10mm未満
×:反りが10mm以上
(硬度評価)
(寸法安定性評価)と同様の方法で得られた硬化物について、JIS K 5600−5−4:1999に従い、鉛筆硬度試験を行って硬度を評価した。
(耐光性評価)
(寸法安定性評価)と同様の方法で得られた硬化物について、1年の光量に相当する紫外線(308MJ/m2)を照射して、黄変の有無を目視で確認し、下記基準で耐光性を評価した。
評価基準
○:黄変なし
×:黄変あり
Figure 2017115071
Figure 2017115071
実施例及び比較例で使用した化合物は下記の通りである。
<ビニルエーテル化合物>
TEGDVE:トリエチレングリコールジビニルエーテル、商品名「TEGDVE」、日本カーバイド工業(株)製
4CHDVE:シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、商品名「4CH−DVE」、(株)ダイセル製
CHDMDVE:シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、商品名「CHDMDVE」、日本カーバイド工業(株)製
<エポキシ化合物>
CEL2021P:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製
X−22−163:両末端エポキシ変性シリコーン、エポキシ基当量:200g/mol、商品名「X−22−163」、信越化学工業(株)製
EP0419:エポキシ基(=グリシジルオキシプロピル基)とイソオクチル基を有するポリオルガノシルセスキオキサン、分子量1324.37、商品名「EP0419」、豊通ケミプラス(株)製
<オキセタン化合物>
ALOX:下記式で表される3−アリルオキシオキセタン
Figure 2017115071
EHOX:下記式で表される3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタン
Figure 2017115071
OXT−212:3−エチル−3−[(2−エチルヘキシルオキシ)メチル]オキセタン、商品名「アロンオキセタン OXT−212」、東亞合成(株)製
<光酸発生剤>
CPI−110P:ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロホスファートおよびチオジ−p−フェニレンビス(ジフェニルスルホニウム)ビス(ヘキサフルオロホスファート)の混合物(99.5/0.5)、商品名「CPI−110P」、サンアプロ(株)製
<アクリレート>
IB−XA:イソボルニルアクリレート、商品名「ライトアクリレートIB−XA」、共栄社化学(株)製
APG−200:トリプロピレングリコールジアクリレート、商品名「APE−200」、新中村化学工業(株)製
FA−513AS:ジシクロペンタニルアクリレート、商品名「FA−513AS」、日立化成(株)製
DCP−A:ジシクロペンタンジメチロールジアクリレート、商品名「ライトアクリレートDCP−A」、共栄社化学(株)製
Photomer6010:ウレタンアクリレートオリゴマー、商品名「Photomer6010」、コグニス製
<ラジカル型光重合開始剤>
Irgacure184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、商品名「Irgacure184」、チバ・ジャパン(株)製

Claims (11)

  1. モノマー成分と酸発生剤とを含有する組成物であって、前記モノマー成分は3−アリルオキシオキセタン及び/又は3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンを含み、3−アリルオキシオキセタン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)オキセタンの合計含有量がモノマー成分全量の5重量%以上である立体造形用硬化性組成物。
  2. モノマー成分が、更に、エポキシ化合物を含有する請求項1に記載の立体造形用硬化性組成物。
  3. エポキシ化合物の含有量が、モノマー成分全量の5〜80重量%である請求項2に記載の立体造形用硬化性組成物。
  4. モノマー成分が、更に、ビニルエーテル化合物を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物。
  5. ビニルエーテル化合物の含有量が、モノマー成分全量の5〜80重量%である請求項4に記載の立体造形用硬化性組成物。
  6. 更に、増感剤、又は増感剤と増感助剤を含有する請求項1〜5の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物。
  7. 更に、顔料及び/又は染料を含有する請求項1〜6の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物。
  8. 表面張力(25℃、1気圧下における)が10〜50mN/mであり、粘度[25℃、せん断速度10(1/s)における]が1〜1000mPa・sである請求項1〜7の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物。
  9. インクジェット方式の3Dプリンター用インクである請求項1〜8の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物の硬化物。
  11. 請求項1〜9の何れか1項に記載の立体造形用硬化性組成物を用いて立体造形物を製造する立体造形物の製造方法。
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