本研究は新しいNRBAおよびこれを含む化合物を提供する。
本発明はNRBAを提供する。一実施形態では、NRBAは、エストロゲン受容体活性に影響を与える化合物を指す。一実施形態では、NRBAは、エストロゲン受容体の抑制剤として、別の実施形態では、拮抗剤として、別の実施形態では、部分的抑制剤として、別の実施形態では、部分的拮抗剤としての活性を示す。一実施形態では、NRBAはエストロゲン受容体(例えば、ERα、ERβまたはERRs)に組織依存的に影響を与える。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは、一部の組織(例えば、骨、脳、および/または心臓)ではエストロゲン受容体抑制剤として、その他の組織、例えば乳房および/または子宮内膜では拮抗剤として機能し得る。
一実施形態では、当業者には既知の通り、あるいは別の実施形態では、本明細書に記載する通り、本発明のNRBAは、10μM程度まで(ERαおよび/またはERβトランス活性化アッセイで計測)のERαおよび/またはERβに関しては、IC50またはEC50を示す。いくつかの実施形態では、NRBAのEC50またはIC50の値(抑制剤または拮抗剤として)は約5μMまたは約5μM未満である。本発明の代表的化合物は、エストロゲン受容体に関しては、抑制剤または拮抗剤活性を示すことがわかった。本発明の化合物は、いくつかの実施形態では、約5μMまたは5μM未満の、いくつかの実施形態では、最高約500nMまでの、その別の実施形態では最高約1nMまでの(ERαおよび/またはERβトランス活性化アッセイで測定)ERαおよび/またはERβに関しては、拮抗または抑制IC50またはEC50を示す。用語「IC50」は、いくつかの実施形態では、標的(例えば、ERα、ERβ)の活性を最大半量まで低下させるNRBAの濃度を指す。用語「EC50」は、いくつかの実施形態では、最大半量効果をもたらすNRBAの濃度を指す。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物はビスフェノール性薬剤である。本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物はモノフェノール性薬剤または非フェノール性薬剤である。本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物は置換イソキノリンである。本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物は置換イソキノリノンである。本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物は置換ジヒドロイソキノリノンである。本発明のいくつかの実施形態では、NRBAはER−βに対する選択性を有する。本発明のいくつかの実施形態では、NRBAはER−βの抑制剤である。本発明のいくつかの実施形態では、NRBAはER−βの拮抗剤である。いくつかの実施形態では、NRBAは抗酸化活性を有する。いくつかの実施形態では、抗酸化活性は核内受容体結合活性から独立している。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは細胞内で非遺伝性シグナル伝達を引き起こす。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAはミドコンドリアシグナル伝達を引き起こす。
一実施形態では、本発明は、NRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式Iで表される。
Aは、任意選択で縮合環系となる5〜14員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換の環状炭素または複素環、またはそれらの任意の組み合わせであり、飽和もしくは不飽和の環状炭素または複素環は、R3またはOR´´から独立して選択された1〜5個の置換基により任意に置換され、XはOまたはS、
Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOHまたはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
nは、1〜3の整数、
mは、1〜2の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
一実施形態では、NRBAは次の化学構造式Iで表される。
A、X、R1、R2、R´、n、mは上記の通りであり、XがオキソでAがフェニルなら、Aは次のもので置換されない。
さらに置換のないNHCORおよびハロゲン、
さらに置換のないNHCORおよびアルキル。この態様では、このようなNRBAは本明細書では「化学構造式1の化合物」と呼ぶ。
一実施形態では、Aは、
であり、pは1〜4の整数であり、R´´は水素、AlkまたはCORであり、R3は水素、アルデヒド、COOH、C(=N)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環である。
化学構造式Iの化合物の一実施形態では、Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員ヘテロシクロアルキルである。一実施形態では、XがOCH2CH2素環のとき、この複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、あるいは別の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式Iで定義される通り。
化学構造式Iの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CHである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R1は水酸基であり、nは1である。別の実施形態では、R1はイソキノリノン基の8位にある。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMe基である。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMe基である。
別の実施形態では、本発明は、NRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式IIで表される。
Aは、任意選択で縮合環系となる5〜14員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換の環状炭素またはは複素環、またはそれらの任意の組み合わせであり、飽和または不飽和の環状炭素または複素環は、R3またはOR´´から独立して選択された1〜5個の置換基により任意に置換され、XはOまたはS、
Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOHまたはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
nは1〜3の整数、
mは1〜2の整数、
pは1〜4の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
別の実施形態では、本発明は、NRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式IIで表される。
A、X、R1、R2、R´、n、mは上記の通りであり、ここで、
XがオキソでAがフェニルなら、Aは次のもので置換されない。
さらに置換のないNHCORおよびハロゲン、
さらに置換のないNHCORまたはアルキル。この態様では、このようなNRBAは本明細書では「化学構造式2の化合物」と呼ぶ。
ある実施形態では、Aは、
である。
pは1〜4の整数であり、R´´は水素、AlkまたはCORであり、R3は水素、アルデヒド、COOH、C(=N)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環であり、ここで複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環である。
化学構造式IIの化合物の一実施形態では、Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員ヘテロシクロアルキルである。一実施形態では、XがOCH2CH2素環のとき、この複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、あるいは別の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換もしくは非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンもしくはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルなら、いずれかの複素環は置換もしくは非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンもしくはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式IIで表される通り。
化学構造式IIの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH2である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R1は水酸基であり、nは1である。別の実施形態では、R1はイソキノリノン基の8位にある。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMe基である。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMe基である。
別の実施形態では、本発明は、NRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式IIIで表される。
式中、Aは、任意選択で縮合環系となる5〜14員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換の環状炭素または複素環、またはそれらの任意の組み合わせであり、飽和もしくは不飽和の環状炭素または複素環は、R3またはOR´´から独立して選択された1〜5個の置換基により任意に置換され、XはOまたはS、
Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOHまたはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R1、R2、R3、R9、R1、R11は、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環から独立して選択され、ここで複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル、
式中、Aがフェニル、Xがオキソ基、R10がベンゼン環のとき、
Rが水素またはエステルならR9はCOORでなく、
R4およびR5が上記の通りなら、R9はCONR4R5ではない。
別の実施形態では、本発明は、NRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式IIIで表される。
A、X、R1、R2、R9、R10、R11またはR´は上記の通りであり、XがオキソでAがフェニルなら、Aは次のもので置換されない。
さらに置換のないNHCORおよびハロゲン、または、
さらに置換のないNHCORおよびアルキル。この態様では、このようなNRBAはここでは「化学構造式3の化合物」と呼ぶ。
一実施形態では、Aは、
であり、R3、R6、R7、R8は、水素、アルデヒド、COOH、C(=N)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環から独立して選択され、ここで複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、R´´は水素、AlkまたはCORである。
式中、Aが
なら、Xはオキソ基、R10はベンゼン環であり、Rがエステル残基またはCONR4R5なら、R9はCOORではない。化学構造式IIIの化合物の一実施形態では、Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員ヘテロシクロアルキルである。一実施形態では、XがOCH2CH2複素環のとき、この複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、あるいは別の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルなら、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式IIIで定義される通り。
化学構造式IIIの化合物の別の実施形態では、R10はハロゲンである。別の実施形態では、R10は臭化物である。別の実施形態では、R10は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R10はヨウ化物である。別の実施形態では、R10は水素である。別の実施形態では、R10はシアノである。別の実施形態では、R10はフェニルである。別の実施形態では、R10は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R10は−CH=CH2である。別の実施形態では、R10は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R2は水酸基である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R2はCOOHである。別の実施形態では、R2はCOOMeである。別の実施形態では、R7はハロゲンである。別の実施形態では、R3、R6、R7およびR8は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMe基である。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMe基である。別の実施形態では、R1、R3、R6、R7、R8、R9およびR11は水素である。
一実施形態では、化学構造式Iの化合物は化学構造式IVで表すことができる。
式中、R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
nは1〜3の整数、
mは1〜2の整数、
pは1〜4の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式IVの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R10はシアノである。別の実施形態では、R10はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R10は−CH=CH2である。別の実施形態では、R10は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMeである。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、または他の実施形態でOCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式IVで定義される通り。
別の実施形態では、化学構造式IIの化合物は化学構造式Vで表される。
式中、R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
nは1〜3の整数、
mは1〜2の整数、
pは1〜4の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式Vの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R10はシアノである。別の実施形態では、R10はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R10は−CH=CH2である。別の実施形態では、R10は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMe基である。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、または他の実施形態でOCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式Vで定義される通り。
別の実施形態では、化学構造式IIIの化合物は化学構造式VIで表すことができる。
式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環から独立して選ばれ、ここで複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
式中、R10がベンゼン環なら、
Rが水素またはエステル残基なら、R9はCOORでなく、
R4、R5が上記通りなら、R9はCONR4R5でない。
化学構造式VIの化合物の別の実施形態では、R10はハロゲンである。別の実施形態では、R10は臭化物である。別の実施形態では、R10は塩化物である。別の実施形態では、R10はフッ化物である。別の実施形態では、R10はヨウ化物である。別の実施形態では、R10は水素である。別の実施形態では、R10はシアノである。別の実施形態では、R10はフェニルである。別の実施形態では、R10は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R10は−CH=CH2である。別の実施形態では、R10は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R2は水酸基である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R2はCOOHである。別の実施形態では、R2はCOOMeである。別の実施形態では、R7はハロゲンである。別の実施形態では、R3、R6、R7およびR8は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMeである。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。別の実施形態では、R1、R3、R6、R7、R8、R9、R11は水素である。別の実施形態では、R1、R2、R3、R6、R7、R8、R9、R10、R11が独立してZ−Alk複素環のとき、または他の実施形態で、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式VIで定義される通り。
一実施形態では、化学構造式Iの化合物は、化学構造式VIIで表される。
式中、R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
nは1〜3の整数、
mは1〜2の整数、
pは1〜4の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式VIIの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH2である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMeである。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、または他の実施形態でOCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式VIIで定義される通り。
の実施形態では、化学構造式IIの化合物は化学構造式VIIIで表される。
式中、R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
nは1〜3の整数、
mは1〜2の整数、
pは1〜4の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式VIIIの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH2である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMeである。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、または他の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式VIIIで定義される通り。
別の実施形態では、化学構造式IIIの化合物は次の化学構造式IXで表される。
式中、R1、R2、R3、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環、またはOCH2CH2複素環から独立して選択され、ここで複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式IXの化合物の別の実施形態では、R10はハロゲンである。別の実施形態では、R10は臭化物である。別の実施形態では、R10は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R10はヨウ化物である。別の実施形態では、R10は水素である。別の実施形態では、R10はシアノである。別の実施形態では、R10はフェニルである。別の実施形態では、R10は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R10は−CH=CH2である。別の実施形態では、R10は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R2は水酸基である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R2はCOOHである。別の実施形態では、R2はCOOMeである。別の実施形態では、R7はハロゲンである。別の実施形態では、R3、R6、R7、R8は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMeである。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。別の実施形態では、R1、R3、R6、R7、R8、R9、R11は水素である。別の実施形態では、R1、R2、R3、R6、R7、R8、R9、R10、R11が独立してZ−Alk複素環のとき、または他の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式IXで定義される通り。
一実施形態では、本発明はNRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式Xで表される。
式中、Aは任意選択で縮合環系となる5〜14員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換の環状炭素または複素環、またはそれらの任意の組み合わせであり、飽和または不飽和および環状炭素または複素の環は、R3またはOR´´から独立して選択された1〜5個の置換基により任意に置換され、XはOまたはS、
Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOHまたはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
hは、0〜3の整数、
nは、1〜4の整数、
mは、1〜2の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
ある実施形態では、本発明は、NRBAまたはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式Xで表される。
式中、A、X、R1、R2、R´、n、m、hは上記の通りであるが、
XがオキソでAがフェニルなら、Aは次のもので置換されない。
さらに置換のないNHCORおよびハロゲン、
さらに置換のないNHCORまたはアルキル。この態様では、このようなNRBAは本明細書では「化学構造式4の化合物」と呼ぶ。
一実施形態では、Aは、
であり、pは1〜5の整数であり、iは0〜4の整数であり、R´´は、水素、AlkまたはCORであり、R3は水素、アルデヒド、COOH、C(=N)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環である。
化学構造式Xの化合物の一実施形態では、Aには何も無く、Nは環状炭素と二重結合し、XはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員ヘテロシクロアルキルである。一実施形態では、XがOCH2CH2複素環のとき、この複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、あるいは別の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式Xで定義される通り。
化学構造式Xの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH2である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMe基である。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMe基である。
一実施形態では、化学構造式Xの化合物は次の化学構造式XIで表される。
式中、R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
hは、0〜3の整数、
iは、0〜4の整数、
nは、1〜4の整数、
mは1〜2の整数、
pは、1〜5の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式XIの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH2である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R´はHである。別の実施形態では、R´はメチル基である。別の実施形態では、R´はCOMeである。別の実施形態では、R´´はHである。別の実施形態では、R´´はメチル基である。別の実施形態では、R´´はCOMeである。一実施形態では、hは1である。別の実施形態ではhは2である。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、または別の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は、置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上の置換基で任意に置換され、Rは化学構造式XIで定義される通り。
一実施形態では、本発明は、NRBA、そのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを提供し、次の化学構造式XIIで表される。
式中、R1、R2、R3は、独立して、水素、アルデヒド、COOH、−C(=NH)−OH、CHNOH、CH=CHCO2H、CH=CHCO2R、−CH=CH2、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、シアノ、ニトロ、CF3、NH2、4−Ph−OMe、4−Ph−OH、SH、COR、COOR、OCOR、アルケニル、アリル、2−メチルアリル、アルキニル、プロパルギル、OSO2CF3、OSO2CH3、NHR、NHCOR、N(R)2、スルホンアミド、SO2R、アルキル、ハロアルキル、アリル、フェニル、ベンジル、保護ヒドロキシル、OCH2CH2NR4R5、Z−Alk−Q、Z−Alk−NR4R5、Z−Alk複素環またはOCH2CH2複素環で、この複素環は3〜7員飽和もしくは不飽和または置換もしくは非置換複素環、
R´は、水素、AlkまたはCOR、
R´´は、水素、AlkまたはCOR、
R4、R5は、独立して、水素、フェニル、ベンジル、炭素数1〜6のアルキル基、3〜7員飽和シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリルまたはヘテロアリル基、
ZはO、NH、CH2または
である。
Qは、SO3H、CO2H、CO2R、NO2、テトラゾール、SO2NH2またはSO2NHR、
Rは、アルキル、水素、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CH2F、CHF2、CF3、CF2CF3、アリル、フェニル、ベンジル、−Ph−CF3、−Ph−CH2F、−Ph−CHF2、−Ph−CF2CF3、ハロゲン、アルケニル、CN、NO2またはOH、
nは1〜3の整数、
pは1〜4の整数、
Alkは、炭素数1〜7の直鎖アルキル、炭素数1〜7の分岐アルキルまたは炭素数3〜8の環状アルキル。
化学構造式XIIの化合物の別の実施形態では、R2はハロゲンである。別の実施形態では、R2は臭化物である。別の実施形態では、R2は塩化物である。別の実施形態では、R2はフッ化物である。別の実施形態では、R2はヨウ化物である。別の実施形態では、R2は水素である。別の実施形態では、R2はシアノである。別の実施形態では、R2はフェニルである。別の実施形態では、R2は−CH=CH−CH3である。別の実施形態では、R2は−CH=CH2である。別の実施形態では、R2は−CH=CH−COOEtである。別の実施形態では、R1はO−(CO)−Ph−CF3である。別の実施形態では、R1はCOOHである。別の実施形態では、R1はCOOMeである。別の実施形態では、R1は水酸基である。別の実施形態では、R1は水素である。別の実施形態では、R3はハロゲンである。別の実施形態では、R3は水素である。別の実施形態では、pは1である。別の実施形態では、R1、R2、R3が独立してZ−Alk複素環のとき、または別の実施形態では、OCH2CH2複素環のとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、R4、R5が独立して3〜7員ヘテロシクロアルキルのとき、いずれかの複素環は置換または非置換ピペリジン、ピロリジン、モルホリンまたはピペラジンである。別の実施形態では、複素環はすべてハロゲン、シアノ、ニトロ、COOH、COOR、NHCOR、ヒドロキシル、アミン、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、アミノアルキル、ハロアルキル、アリル、ヘテロアリル、アルコキシ、ハロアルコキシの1つ以上により任意に置換され、Rは化学構造式XIIで定義される通り。
別の実施形態では、本発明のNRBAは、1−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)イソキノリン−6−オール(1-(2-(piperidin-1-yl)ethoxy)isoquinolin-6-ol)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシイソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシイソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-6-hydroxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)−6−ヒドロキシイソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-2-(4-fluorophenyl)-6-hydroxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは4−クロロ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-chloro-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは4−クロロ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシイソキノリン−1(2H)−オン(4-chloro-2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-6-hydroxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ヨードイソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-iodoisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(3−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(3-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは8−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシ−イソキノリン−1(2H)−オン(8-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxy-isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、5−ブロモ−8−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシ−イソキノリン−1(2H)−オン(5-bromo-8-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxy-isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−イソキノリン−1(2H)−オン(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、5−ブロモ−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(5-bromo-6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシ−4−ヨードイソキノリン−1(2H)−オン(2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-6-hydroxy-4-iodoisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxy-3-methylphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、2−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジヒドロキシ−イソキノリン−1(2H)−チオン(2-(4-hydroxyphenyl)-6,8-dihydroxy-isoquinoline-1(2H)-thione)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、8−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシ−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−5−カルボニトリル(8-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxy-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-5-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−チオン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinoline-1(2H)-thione)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジヒドロキシイソキノリン−1(2H)−オン(2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-6,8-dihydroxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−8−ヒドロキシ−6−メトキシイソキノリン−1(2H)−オン(2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-8-hydroxy-6-methoxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−8−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシイソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-8-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−クロロ−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-chloro-6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6,8−ジヒドロキシ−2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6,8-dihydroxy-2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4,5−ジブロモ−2−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−6−ヒドロキシイソキノリン−1(2H)−オン(4,5-dibromo-2-(3,5-dibromo-4-hydroxyphenyl)-6-hydroxyisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−(トリフルオロメチルスルホニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-5-(trifluoromethylsulfonyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−(1,2−ジブロモエチル)−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-(1,2-dibromoethyl)-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル・トリフルオロメタンスルホン酸(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl trifluoromethanesulfonate)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4,5−ジブロモ−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4,5-dibromo-6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルイソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-vinylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルイソキノリン−1(2H)−オン(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-vinylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−4−ビニル−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-4-vinyl-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−クロロ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-chloro-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、8−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(8-hydroxy-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル・トリフルオロメタンスルホン酸(4-chloro-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl trifluoromethanesulfonate)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-chloro-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、イソキノリン−1,6−ジオール(isoquinoline-1,6-diol)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−(6−アセトキシ−4−ブロモ−1−オキソイソキノリン−2(1H)−イル
)酢酸フェニル(4-(6-acetoxy-4-bromo-1-oxoisoquinolin-2(1H)-yl)phenyl acetate)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−(4−ブロモ−6−メトキシ−1−オキソイソキノリン−2(1H)−イル)酢酸フェニル(4-(4-bromo-6-methoxy-1-oxoisoquinolin-2(1H)-yl)phenyl acetate)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボイミド酸(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbimidic acid)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、メチル4−ブロモン−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボン酸塩(methyl 4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carboxylate)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボン酸塩(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carboxylic acid)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-phenylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジヒドロキシ−4−ビニルイソキノリン−1(2H)−オン(2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-6,8-dihydroxy-4-vinylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジヒドロキシ−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(2-(3-fluoro-4-hydroxyphenyl)-6,8-dihydroxy-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−8−ビニルイソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-8-vinylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−8−ビニルイソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-8-vinylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-phenylisoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、(E)−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(プロパ−1−エニル)イソキノリン−1(2H)−オン((E)-6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-(prop-1-enyl)isoquinolin-1(2H)-one)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、(E)−エチル・3−(8−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)アクリル酸((E)-ethyl 3-(8-hydroxy-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-4-yl)acrylate)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、(E)−3−(6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)アクリル酸((E)-3-(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-4-yl)acrylic acid)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、(E)−3−(6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)アクリル酸((E)-3-(6,8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-4-yl)acrylic acid)である。別の実施形態では、本発明のNRBAは、4−クロロ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル・4−(トリフルオロメチル)安息香酸塩(4-chloro-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl 4-(trifluoromethyl)benzoate)、1−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)イソキノリン−6−オール(1-(2-(piperidin-1-yl)ethoxy)isoquinolin-6-ol)、またはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施形態では、本発明のNRBA、本発明の組成またはその使用には、本明細書に記載する通り、そのようなNRBAの任意の組み合わせが含まれる場合がある。
いくつかの実施形態では、本発明のNRBA、本発明の組成またはその使用には、本明細書に記載する通り、そのようなNRBAの任意の組み合わせが含まれる場合がある。
用語「アルキル」は、一実施形態では、直鎖、分岐鎖または環状アルキル基を含む飽和脂肪族炭化水素を指す。一実施形態では、アルキル基は炭素数1〜12を有する。別の実施形態では、アルキル基は炭素数1〜7を有する。別の実施形態では、アルキル基は炭素数1〜6を有する。別の実施形態では、アルキル基は炭素数1〜4を有する。別の実施形態では、環状アルキル基は炭素数3〜8を有する。別の実施形態では、環境アルキル基は炭素数3〜12を有する。別の実施形態では、分岐鎖アルキルは炭素数1〜5のアルキル側鎖で置換されるアルキルである。別の実施形態では、分岐鎖アルキルは炭素数1〜5のハロオルキル側鎖で置換されるアルキルである。このアルキル基は、置換されない場合もあれば、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシカルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオおよび/またはチオアルキルで置換される場合もある。
別の実施形態では、「アルケニル」基とは、直鎖、分岐鎖、環式基等の1個以上の二重結合を持つ、不飽和炭化水素を意味する。本発明におけるアルケニル基は1個、2個、3個等の二重結合を持つことがある。別の実施形態においては、アルケニル基は2個から12個の炭素を有する。また、別の実施形態においては、アルケニル基は2個から6個の炭素を有する。また、別の実施形態においては、アルケニル基は2個から4個の炭素を有する。また、別の実施形態においては、アルケニル基はビニル基(−CH=CH2)である。アルケニル基の例としては、ビニル、プロペニール、ブテニル、シクロヘキサニール等がある。これらのアルケニル基は置換されないか、またはハロゲン、水酸基、シアノ、アルコキシルカルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオおよび/またはチオアルキル基に置換される場合がある。
別の実施形態では、「ハロアルキル」基とは、上記の通り定義したアルキル基が1個以上のハロゲン原子、例えば、F、Cl、Br、I等で置換されたものを意味する。
別の実施形態では、「アリル」基とは、少なくとも1つのカルボサイクリック芳香族基もしくはヘテロサイクリック芳香族基を有する芳香族を意味し、置換されないか、またはハロゲン、ハロアルキル、水酸基、アルコキシル、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシもしくはチオもしくはチオアルキル内の1つ以上の基によって置換されることがある。アリル環の例としては、フェニル、ナフチル、ピラニル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピラゾジル、ピリジニル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、イミダゾジル、イソオキサゾイルなどがあるがこれらに限定されるものではない。
別の実施形態では、「水酸基」はOH基を意味する。いくつかかの実施形態で、本発明の化合物のR1、R2もしくはR3がORである場合、RはOHではない。
一実施形態では「ハロ」の用語は、F、Cl、BrもしくはIのようなハロゲンを意味する。
別の実施形態では「フェノール」の用語は、ベンゼンから生成したアルコール(OH)を意味する
「複素環」基は、一実施形態では炭素原子に加えて硫黄、酸素、窒素、もしくはこれらの任意の組み合わせを環の一部に加えてできた環状の構造を意味する。別の実施形態では複素環は3個から12個の要素からなる環である。別の実施形態では複素環は6個の要素からなる環である。別の実施形態では複素環は5個から7個の要素からなる環である。。別の実施形態では複素環は4個から8個の要素からなる環を意味する。別の実施形態では、複素環は置換されないか、またはハロゲン、ハロアルキル、水酸基、アルコキシル、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、シアノ、ニトロ、CO2H、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、チオおよび/またはチオアルキルによって置換されることがある。別の実施形態では、複素環は他の飽和もしくは不飽和のシクロアルキルまたは3個から8個の要素からなる複素環と結合することがある。別の実施形態では、複素環は飽和している。別の実施形態では、複素環は飽和していない。複素環の例としては、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、チオフェン、ピロール、インドールがある。
一実施形態では、5個から14個の要素からなる飽和もしくは不飽和、置換もしくは置換されていない炭素環または複素環は、フェニル、ナフタレン、アントラセン、ピリジン、ピペリジン、チオフェン、モルホリン、ピペラジン、ピリミジン、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロール、ピラゾール、フラン、オキサゾール、キノリン、ピラジン、またはインドールの各基から構成されている。
一実施形態では不飽和のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル基は、少なくとも1つの二重結合を持ったシクロアルキルもしくはヘテロアルキル基を意味する。別の実施形態では不飽和のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルは、アリルもしくはヘテロアリル基を意味する。
いくつかの実施形態では、保護ヒドロキシル基にはベンゼン環に結合している酸素原子に結合している置換基が含まれ、いくつかの実施形態ではこの置換基は直ちに取り除かれることがある。いくつかの実施形態では、フェノール保護基は、メチルエーテル、メトキシメチル(MOM)エーテル、ベンゾイルオキシメチル(BOM)エーテル、メトキシエトキシメチル(MEM)エーテル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)エーテル、メチルチオメチル(MTM)エーテル、フェニルチオメチル(PTM)エーテル、アジドメチルエーテル、シアノメチルエーテル、2,2−ジクロロ−1,1−ジフルオロエチルエーテル、2−クロロエチルエーテル、2−ブロモエチルエーテル、テトラヒドロプラニル(THP)エーテル、1−エトキシエチル(EE)エーテル、フェナシルエーテル、4−ブロモフェナシルエーテル、シクロプロピルメチルエーテル、アリルエーテル、プロパルギルエーテル、イソプロピルエーテル、シクロヘキシルエーテル、t−ブチルエーテル、ベンジルエーテル、2,6−ジメチルベンジルエーテル、4−メトキシベンジルエーテル、o−ニトロベンジルエーテル、2、6−ジクロロベンジルエーテル、3,4−ジクロロベンジルエーテル、4−(ジメチルアミノ)カロボニルベンジルエーテル、4−メチルスルフィニルベンジルエーテル、4−アンスリルメチルエーテル、4−ピコリルエーテル、ヘプタフルオロ−p−トリル、テトラフルオロ−4−ピリジルエーテル、トリメチルシリル(TMS)エーテル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)エーテル、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)エーテル、トリイソプロピルシリル(TIPS)エーテル、アリルフォーメート、アリル酢酸、アリルレブリネート、ピバル酸アリル、安息香酸アリル、アリル9−フルオレンカルボキシレート、アリルメチルカルボネート、1−アダマンチルカルボネート、t−ブチルカルボネート、4−メチルスルフィニルベンジルカルボネート、2,4−ジメチルペント−3−イルカーボネート、アリル2,2,2−トリクロロエチルカルボネート、アリルベンジルカルボネート、アリルカルバミン酢酸塩、ジメチルホスフィニルエステル(Dmp−OAr)、ジメチルフォスフィノチオニルエステル(Mpt−OAr)、ジフェニルフォスフィノスフィノチオニルエステル(Dpt−OAr)、アリルメタンスルホン酸塩、アリルトルエンスルホン酸塩、またはアリル2−ホルミルベンゼンスルホン酸で構成されていることがある。
一実施形態では、本発明がNRBAおよび/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、医薬上許容しうる塩、医薬製品、水和物、N酸化物、プロドラッグ、エステル、多形体、混入物もしくは結晶またはそれらの組み合わせを提供する。一実施形態では、本発明はNRBAの類似物を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの誘導体を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの異性体を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの代謝物を提供する。別の実施形態では、本発明は医薬上許容しうるNRBAの塩を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの医薬的な製品を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの水和物を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAのN酸化物を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAのプロドラッグを提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAのエステルを提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの多形体を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの結晶を提供する。別の実施形態では、本発明はNRBAの不純物を提供する。別の実施形態では、本発明はここに記載するNRBAを含む組成を提供し、また別の実施形態では、本発明のNRBAの類似物、誘導体、異性体、代謝物、医薬上許容しうる塩、医薬製品、水和物、N酸化物、プロドラッグ、多形体、エステル、不純物もしくは結晶の組み合わせ提供する。
一実施形態では、「異性体」の用語には、光学異性体と類似物、構造異性体と類似物、配座異性体と類似物、その他同等のものを含むことがあるがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、NRBAは純粋な(E)異性体である。別の実施形態では、NRBAは純粋な(Z)異性体である。別の実施形態では、NRBAは(E)異性体と(Z)異性体の混合物である。一実施形態では、NRBAは純粋な(R)異性体である。別の実施形態では、NRBAは純粋な(S)異性体である。別の実施形態では、NRBAは(R)異性体と(S)異性体の混合物である。
本発明には、本発明物の合成物の「医薬上許容しうる塩」も含まれており、本発明にかかる化合物と酸もしくは塩基との反応によって生成されることがある。
化学式I−XIIのアミンの適切な医薬上許容しうる塩は、無機酸もしくは有機酸から作られることがある。一実施形態では、アミンの無機塩の例として重硫酸塩、ホウ酸塩、臭化物、塩化物、ヘミ硫酸塩、臭化水素酸塩、ヒドロクロレート、2−ヒドロキシエチルスルホン酸塩(ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、ヨウ素酸塩、ヨウ素化合物、イソチオネート、硝酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸、スルホン酸(アルキルスルホン酸、アリルスルホン酸、ハロゲン置換アルキルスルホン酸、ハロゲン置換アニルスルホン酸)、スルホン酸塩およびチオシアン酸塩がある。
一実施形態では、アミンの有機塩の例として、有機酸の脂肪族化合物、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環、スルホン基およびカルボキシル基クラスから選択されることがあり、これらの例としては、酢酸塩、アルギニン、アスパラ銀酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アントラニル酸塩、アルゲネート、カルボン酸塩アルカン、置換カルボン酸塩アルカン、アルギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸エステル、重硫酸塩、酪酸塩、重炭酸塩、酸性酒石酸塩、クエン酸、樟脳、カンファースルホン酸ナトリウム、シクロヘキシルスルファミン酸、シクロペンタンプロピオン酸塩、カルシウムエデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、クラブラン酸塩、ケイ皮酸エステル、ジカルボキシレート、ジグルコネート、ドデシルスルホン酸塩、ジヒドロクロライド、デカン酸エステル、エナント酸エステル、エタンスルフォナート、edetates、edisylates、エストラート、エシラート、フマル酸エステル、ギ酸エステル、フッ化物、ガラクツロン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グルコレート、グルコヘプタン酸、グリセロリン酸エステル、グルセプト酸、グリコリルアルサニレート、グルタレート、グルタミン酸塩、へプタン酸エチル、ヘキサン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシカルボン酸、ヘキシルレソルシネート、ヒドロキシベンゾネート、ヒドロキシナフトエ酸、ヒドロフルオレート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メチレンビス(beta-oxynaphthoate)、マロン酸塩、マンデル酸エチル、メシラート、メタンスルホン酸塩、メチルブロミド、硝酸メチル、メチルスルホネート、モノポタシウムメレート、ムチン酸、モノカルボン酸、ミトレート、ナフタレンスルホネート、2−ナフタレンスルホネート、ニコチン酸塩、ナプシル酸、N−メチルグルカミン、シュウ酸塩、オクタン酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸、ピクリン酸塩、安息香酸フェニル、ピバル酸エステル、プロピオン酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸、ペクチン酸、フェニルプロピオン酸エステル、パルニチン酸塩、パントテン酸塩、ポリガラクトネート、ピルビン酸塩、キナ酸、サリチル酸塩、コハク酸エステル、ステアリン酸塩、スルファニル酸、塩基性酢酸塩、酒石酸塩、テオフィリンアセテート、p−トルエンスルフォナート(tosylates)、トリフルオロ酢酸塩、テレフタル酸エステル、タンニン酸塩、テオクル酸塩、トリハロアセテート、トリエチオジド、トリカルボン酸、ウンデカノアートおよび吉草酸塩などがある。
一実施形態では、カルボキシリック酸もしくはフェノールの無機塩の例として、アンモニウム、リチウム、ナトリウム、ポタシウム、セシウムを含むアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、を含むアルカリ土類金属、亜鉛、バリウム、コリン、第4級アンモニウムから選択されることがある。
別の実施形態では、カルボキシリック酸もしくはフェノールの有機塩の例として、脂肪族有機アミン、脂環式有機アミン、芳香族有機化合物、ベンザチン、t−ブチルアミン、ベネタミン(N-benzylphenethylamine)、ジクロロヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ヒドラバミン、イミダゾール、リジン、メチルアミン、メグラミン、N−メチル−D−グルカミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ニコチンアミド、有機アミン、オルニチン、ピリジン、ピコリス、ピペラジン、プロカイン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トロメタミンおよび尿素を含む有機アミンとアルギニンから選択されることがある。
一実施形態では、従来の方法で、例えば、遊離塩基もしくは遊離酸の形態にした本製品を、塩が融解しない溶媒もしくは溶剤、或いは真空内もしくはフリーズドドライ法によってとりだされた水もしくは既存の塩イオンを他のイオンまたは適切なイオン交換樹脂と置き換えた水のような溶媒の中の適切な酸または塩基および同等なものと反応させることで塩を生成することができる。
一実施形態では、ピぺリジン環を形成しているNRBAの医薬上許容しうる塩は、塩酸の塩もしくはここで説明するアミンの塩である。別の実施形態では、ピロリジン環を形成しているNRBAの医薬上許容しうる塩は、塩酸の塩もしくはここで説明するアミンの塩である。別の実施形態では、モロフォリン環を形成しているNRBAの医薬上許容しうる塩は、塩酸の塩もしくはここで説明するアミンの塩である。別の実施形態では、ピぺラジン環を形成しているNRBAの医薬上許容しうる塩は、塩酸の塩もしくはここで説明するアミンの塩、または当業者が採用するその他の塩である。
医薬上許容しうる塩は、フェノール化合物から生成することができる。別の実施形態では例えば、水酸化ナトリウムのような無機塩基を処理して生成することができる。別の実施形態においては、フェノール化合物のエステルは、例えば酢酸および安息香酸エステルのような脂肪族および芳香族カルボン酸から生成することができる。
本発明は、いくつかの実施形態において、NRBAの誘導体を提供する。一実施形態において、「誘導体」の用語は当該技術分野において周知であるように、エーテル誘導体、酸誘導体、アミド誘導体、エステル誘導体その他を意味する。別の実施形態では、本発明はさらに、NRBAの水和物までを含めることがある。一実施形態では、「水和物」の用語は、当該技術分野において周知であるように、半水化物、一水和物、二水和物、三水和物その他を示す。
本発明は、別の実施形態において、NRBAの代謝物を提供する。一実施形態において、「代謝物」の用語は、他の物質から代謝作用もしくは代謝過程を経て生成された任意の物質を示す。
いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは、表1に示した化合物を含むことになる。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは、他の核受容体に対するさまざまな親和性を持ちながら、特定の核ホルモン受容体に対して選択的な親和性を持つことになる。本発明のいくつかの実施形態では、本発明のNRBAは活性度の観点から異なったものとなる。例えば、いくつかのNRBAは骨の成長を刺激する上で大きな活性度を持つのに対して、他のNRBAはそれに敵対する強い活性度を持つことなどが挙げられる。このようなNRBAのすべてが本発明の一部をなすものとして理解されなければならない。
いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは核受容体に対して非選択的な親和性を示すことがあり、いくつかの実施形態では、これは、エストロゲン受容体αおよび/またはβの分子である。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAはER−βのような核受容体に対して選択的な親和性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは細胞核に転座しない核受容体に対し選択的な親和性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAはアゴニスト活性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAはアンタゴニスト活性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは抗増殖剤活性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは抗炎症性活性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは抗酸化物活性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは血管拡張活性を示すことがある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは差別化の促進性を示すことがある。代表的なNRBAに対するER−αおよびER−β結合、アゴニスト活性、アンタゴニスト活性、抗増殖剤、抗炎症性の活性について以下に例示する。ここでは、本発明の特定の実施形態において採用した特定の実験条件の下にこれらの活性について説明するものであり、如何なる理由にせよ本発明に制限を加えるものではない。ここで例示する化合物が、特定の細胞を使う等のあるいくつかの実施形体において、機能として特定の実験条件の下に固有の活動を示すとしても、このような化合物が別の実験条件においては代替の、もしくは変化した、または一部の活性を所有することを理解しなければならない。いくつかの実施形態において、本発明のNRBAが特定の受容体に対してアゴニスト活性を示し、他の受容体に対してアンタゴニスト活性を示すことがあり、またその逆を示す可能性もある。また、別の実施形態では本発明のNRBAが特定の受容体に対して特定の実験条件下でアゴニスト活性を示すものの、他の実験条件下では同一の受容体に対してアンタゴニスト活性を示すことがあり、またその逆を示す可能性もある。あるNRBAに対する単一の活動を記載していても、本発明はその化合物を該当する活動/条件/組織に限定するものでは無く、むしろ、例示したNRBAが該当する活動を示す実施形態を表現したものとして理解しなければならない。
ステロイド核ホルモン受容体は、非ゲノム効果として知られている、細胞表面と細胞質受容体との間をタンパク質間相互作用もしくはキナーゼのリン酸化を通じて中継する急速な、組織固有の効果を持つことで知られている。例えば、NRBAは心臓血管および中枢神経系に対して独特の急速な影響を与えることで知られているが、この影響は独特の受容体によって中継されている可能性がある。これらの非ゲノム効果を起こしていると推定される受容体には、細胞膜に関連したもしくは細胞質核受容体と共に、GPR130のようなさまざまなGタンパク質共役受容体(GPCR)が含まれている。本発明のNRBAは、さらにこれらの非ゲノム効果に関与している受容体と結合して、ゲノム的、非ゲノム的、組織選択的なステロイド受容活性の薬学的な利用を可能としていることがある。これらのNRBAが、特有で目標を定めたさまざまなステロイド反応を持っている可能性があることから、有用な医学特性を持つ可能性が広がった。
いくつかの実施形態においては、本発明のNRBAは、非ゲノム的アゴニストであり、また、いくつかの実施形態においては非ゲノム的アンタゴニストであり、また、いくつかの実施形態においては核受容体の非ゲノム的半アゴニストである。いくつかの実施形態において、本発明のNRBAは、例えばエストロゲンもしくはアンドロゲン受容体アゴニストのような組織選択的な非ゲノム核受容体であり、また、いくつかの実施形態では、組織選択的な非ゲノム核受容体アンタゴニストであり、また、いくつかの実施形態では組織選択的な非ゲノム核受容半アゴニストである。いくつかの実施形態において、本発明のNRBAは、例えばエストロゲンもしくはアンドロゲン受容体アゴニストのような非選択的な非ゲノム核受容体であり、いくつかの実施形態では、組織選択的な非ゲノム核受容体アンタゴニストであり、いくつかの実施形態では非選択的な非ゲノム核受容アゴニストであり、いくつかの実施形態では非選択的な非ゲノム核受容半アゴニストである。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは例えばエストロゲンもしくはアンドロゲン受容体アゴニストのような非選択的なゲノム核受容体であり、いくつかの実施形態では、アンタゴニストであり、いくつかの実施形態では半アゴニストであるいくつかの実施形態では、本発明のNRBAは例えばエストロゲンもしくはアンドロゲン受容体アゴニストのような組織選択的なゲノム核受容体モジュレータであり、また、いくつかの実施形態では、アンタゴニストであり、また、いくつかの実施形態では半アゴニストである。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは、核受容体調節遺伝子を選択的に転写活性化するゲノムエージェントである。いくつかの実施形態においては、選択的な転写活性化は組織選択方法の中にある。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは、核受容体調節遺伝子を選択的に転写抑制するゲノムエージェントである。いくつかの実施形態においては、選択的な転写抑制は組織選択方法の中にある。いくつかの実施形態では、NRBAは非ゲノムプロセスに影響する能力を失っているが、ゲノムプロセスに影響する能力は失っていない、またその反対もある。いくつかの実施形態では、NRBAは転写促進に影響する能力を失っているが、転写抑制に影響する能力は失っていない、またその反対もある。
本発明は、別の実施形態において、NRBAの医薬製品を提供する。「医薬製品」の用語は、別の実施形態において、例えばここに説明しているような、医薬的な用途に適している組成(医薬的組成)を意味している。
一実施形態では、本発明は、本発明における任意のNRBAをエストロゲン受容体もしくはエストロゲンに関連する受容体に結合させる方法、およびエストロゲン受容体を上述のNRBAに接触させる工程を含めて提供する。別の実施形態では、本発明は本発明における任意のNRBAを、核ホルモン受容体もしくは関連する受容体に結合させる方法を提供する。
一実施形態では本発明は、イソキノリンおよびiイソキノリン−6−オールの具体化に対する一般的および固有の合成方法を提供する。
いくつかのNRBA合成手順の具体例を以下に挙げる。
中間化合物4は、以下に説明する3つの異なった過程を使って生成することができる。最初に2−(2−カルボキシル−ビニル)安息香酸(2-(2-carboxy-vinyl)benzoic acid)(化合物1)を使って工程a経由で生成する。または3−フェニル−アクリル酸(3-phenyl-acrylic acid)(化合物2)とアジ化ナトリウム(工程b)から始めて化合物3のアクリル誘導体を得た後に、ジフェニルエーテルとトリブチルアミンの存在下において、230℃でクゥルツィウス転位と結晶化の工程(工程c)を実施して化合物4を得る。もしくは2−ヨウ化ベンゾニトリル(2-iodo benzonitrile)(化合物10)から始めて、ソノガシラ反応(工程i)を経由した後にメタノリシス(工程j)を実施して化合物4を得る。
化合物4は、さらにヨウ素によって置換された化学式A(工程d)と結合し、化合物5を生成する。この化合物はさらに臭化、塩化、ヨウ素化することがありそれぞれNBS、NCS、NISを使う)、希望するR2基を持つ化合物8もしくは化合物8´を得る(工程f)ためにさらに置換をするか、または、P2S5試薬(工程h)を使ってスルホン化合物9を得ることがある。
その代わりに、化合物4を臭化、塩化、ヨウ素化(それぞれNS、NCS、NISを使って)し、さらに置換(工程e)することで、化合物6または6´の希望するR2を得ることができる。化合物6または6´はヨウ素で置換された化学式A(工程d)と結合して、化合物8または8´を生成することができ、もしくは化合物6または6´のOH基をさらに置換して(工程g)、化合物7または7´の希望するX基を得ることができる。
いくつかの実施形態において、本発明は4−ハロゲン化イソキノリン(4-halogenated isoquinolinone)を具体化する合成方法を提供する。例えば、本発明にかかる一化合物である4-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(12b)を合成する具体的な手順は以下の通りである。
6−メトキシイソキノリンメトキシイソキノリン−1−オール(6-methoxyisoquinolinemethoxyisoquinoline-1-ol)の合成
17.82g(0.10mol)のトランス−3−メトキシシナミック酸とチオニルクロライド(14.28g,0.12mol)の混合物を、還流冷却器と攪拌子を備えた250mLの1ツ口丸底フラスコに入れた。ドライ塩化メチレン80mLをフラスコに加えた。この混合液を3時間に渡って加熱還流した後、減圧下で溶媒を除去した。残留した油は一晩、真空にさらして乾燥させた。
薄い黄色をした固形の酸塩化物を20mLの1,4−ジオキサンに溶解したものを、80mLの1,4−ジオキサン/水(混合比率1:1)に19.50g(0.30mol)のアジ化ナトリウムを入れた0℃の懸濁液のなかに、攪拌しながら滴下した。追加している間中、温度は0℃に保った。酸塩化物の追加が終わり、混合物をさらに1時間攪拌した後、75mLの水で希釈した。この混合物を塩化メチレン(2x40mL)を使って抽出した。この抽出物を無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、ろ過し、およそ100mLにまで濃縮したこの溶液を20mLのフェニルエーテルで希釈し、残留した塩化メチレンを除去するためにさらに濃縮した。アルゴンガスの注入口、還流冷却器、追加の口、内部温度計を備えた500mLの3ツ口丸底フラスコに、29mLのトリブチルアミンと80mLのフェニルエーテルを入れた。この溶液を230℃にまで熱し、20mLのフェニルエーテルに融解したアジ化アシルを追加の口から3時間かけて滴下し、攪拌しながら加えた。滴下している間、還流冷却器の温度を徐々に下げて200℃にした。滴下が完了した後、温度が230℃に達するまで、フラスコに追加した口に蒸留液を集めた(トリブチルアミン/フェニルエーテルの1:1の混合物15mL)。追加の1時間、230℃で熱した後、混合液を室温まで冷却した。この混合液に500mLのヘキサンを攪拌しながら加えた。固形物をろ過し、ヘキサンで洗浄した(2x100mL)。エチルアセテート/メタノール(9/1v/v)から、薄い黄色をした固体が再結晶し、15.28g、87.2%の収量の純粋な薄い黄色をした結晶物質が得られた。MS:198.1[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ11.06(s,1H),8.08(d,1H,J=8.5Hz),7.14−7.14(m,1H),7.10(d,1H,J=2.5Hz),7.05−7.03(m,1H),7.04(dd,1H,J1=9.0Hz,J2=2.5Hz),6.47(d,1H,J=7.0Hz),3.86(s,3H)。
6−メトキシ−2−(4―メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)の合成
6−メトキシイソキノリン−1−オール(6-Methoxyisoquinoline-1-ol)(2.00g,11.42mmol)、4−ヨードアニソール(4-iodoanisole)(4.01g,17.13mmol)、銅(I)ヨウ化物(0.44g,2.28mmol)。L−プロリン(0.53g,4.57mmol)および無水ポタシウム炭酸塩(3.16g,22.84mmol)を攪拌器と還流冷却器を備えた、250mLの乾燥した3ツ口丸底フラスコに入れた。反応用のフラスコを真空にした後、乾燥したアルゴンガスを充填した。シリンジから50mLの無水メチルスルホキシドを注入した。反応混合液を20時間の間、攪拌し、130℃に熱した。反応を抑制するために50mLの水を注入し、黄色の固体を沈殿させ分離した。薄い黄色の固体をろ過し、水(2x20mL)で洗浄したのち空気乾燥させた。薄い黄色の固体はフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート)で精製され、2.90g、収率90.3%の薄い黄色の固形生成物となった。MS:282.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.14(d,1H,J=8.7Hz)、7.39−7.34(m,3H),7.19(d,1H,J=2.4Hz),7.13−7.03(m,3H),6.62(dd、1H,J=7.5Hz),3.89(s,3H),3.81(s,3H)。
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(14q)の合成
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6-Methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(0.50g,1.78mmol)を、攪拌器と隔壁を備えた、乾燥した250Lの1ツ口丸底フラスコに入れた。室温、アルゴン雰囲気において、アセトニトリル(10mL)をシリンジ経由で投入した。室温、アルゴン雰囲気において、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)(0.33g,1.87mmol)を部分的位置に投入した。この反応用混合物を、室温で2時間に渡って攪拌した。その後、20mLの飽和重炭酸ナトリウム溶液を加えた。この混合物を酢酸エチル(3x10mL)を使って抽出した。有機質層を分離し、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc=2/3v/v)を使って精製し、0.55g、収率85.9%の白い固形生成物を得た。MS:360.4[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.14(d,1H,J=8.7Hz),7.39−7.34(m,3H),7.19(d,1H,J=2.4Hz),7.13−7.03(m,3H),6.62(dd,1H,J=7.5Hz),3.89(s,3H),3.81(s,3H)。
(4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1)(2H)−オン)(4-Bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(12b)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(0.22g,0.61mmol)を、攪拌器と隔壁を備えた、乾燥した150Lの1ツ口丸底フラスコに入れた。塩化メチレン(30mL)をシリンジ経由で投入した。室温、アルゴン雰囲気の下に、三臭化ホウ素(1.0M塩化メチレン溶液を1.83mL)をシリンジ経由で滴下した。この反応用混合物を、室温で20時間に渡って攪拌した。その後、反応を抑制するために20mLの水を加えた。50mLのエチルアセテートを使って混合液を抽出した。有機質層を分離し、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.10g,収率49.4%の白い固形生成物を得た。MS:334.2[M+H]+.1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.58(s,1H),9.83(s,1H),8.12(d,1H,J=8.7Hz),7.71(s,1H),7.22(d,2H,J=8.7Hz),7.09(d,1H,J=21.Hz),7.04(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.4Hz),6.84(d,2H,J=8.7Hz)。
いくつかの実施形態では、本発明は6,8−ジヒドロキシ−イソキノリノン(6,8-dihydroxy-isoquinolinones)を合成するための経路を与える。本発明におけるこれらの実施形態の例としては、4−ブロモ−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6, 8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)の合成経路がある。
6,8−ジメトキシイソキノリン−1−オール(6,8-dimethoxyisoquinolin-1-ol)の合成
15.30g、73.48mmolのトランス−3,5−ジメトキシシナミックアシド(trans-3, 5-dimethoxycinnamic acid)と塩化チオニル(13.11g、0.11mol)の混合物を、還流冷却器と磁石攪拌子を備えた250mLの1ツ口丸底フラスコに入れた。上述の混合液に乾燥した塩化メチレン(80.0mL)を加えた。この結果得た溶液を3時間に渡って加熱還流した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留物を真空環境下で一晩乾燥し、トランス−3,5−ジメトキシシナミックアシドクロライド(trans-3, 5-dimethoxycinnamic acid chloride)の薄い黄色をした固形物を得た。
薄い黄色をした固形の酸塩化物を20mLの1,4−ジオキサン(1,4-dioxane)に溶解したものを、80mLの1:1(v/v)1,4−ジオキサン/水(1,4-dioxane/water)に14.33g(0.22mol)のアジ化ナトリウムを入れた0℃の懸濁液のなかに、1時間をかけて、滴下しながら攪拌した。追加している間中、氷浴させて温度を0℃に保った。酸塩化物の追加が終わり、混合物をさらに0℃で1時間攪拌した後、75mLの水で希釈した。本混合液を塩化メチレン(3x40mL)を使って抽出した。混合した抽出物をろ過し、およそ100mLに濃縮した後、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥した。この溶液を20mLのフェニルエーテルで希釈し、残留した塩化メチレンを除去するためにさらに濃縮した(トランス−3,5−ジメトキシシナミックアシルアジド)(trans-3,5-dimethoxycinnamic acyl azide)。
窒素ガスの注入口、還流冷却器、追加の口、内部温度計、磁気攪拌子を備えた500mLの3ツ口丸底フラスコに、29mLのトリブチルアミンと80mLのフェニルエーテルを入れた。この溶液を230℃にまで熱し、40mLのフェニルエーテルに融解したアジ化アシルを追加の口から3時間かけて滴下して加えた。滴下している間、還流冷却器の温度を徐々に下げておよそ200℃にした。従って、この追加が終わった後、温度は230℃に上昇した。追加の1時間、230℃で熱した後、混合液を室温まで冷却した。この混合液を500mLのヘキサンに攪拌しながら注入した。固形物をろ過し、ヘキサンで洗浄した(2x100mL)。アセテート/メタノールの混合液から、薄い黄色をした固体が乾燥して再結晶し、10.58g、70.2%の収量の純粋な薄い黄色をした結晶物質が得られた。MS:228.2[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.71(s,1H),7.02(d,1H,J=6.9Hz),6.63(d,1H,J=2.4Hz),6.47(d,1H,J=2.4Hz),6.31(d,1H,J=6.9Hz),3.83(s,3H),3.79(s,3H)。
6,8−ジメトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6,8-dimethoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)の合成
還流冷却器、磁気攪拌子を備えた乾燥した250mLの3ツ口丸底フラスコに、6,8−ジメトキシイソキノリン−1−オール(6,8-Dimethoxyisoquinolin-1-ol)(1.59g,7.75mmol)、4−ヨードアニソール(4-iodoanisole)(2.72,11.62mmol)、銅(I)ヨウ化物(0.30g,1.55mmol)、L−プロリン(0.36g,3.10mmol)および無水ポタシウム炭酸塩(2.14g,15.50mmol)を加えた。本システムを真空にした後、乾燥したアルゴンガスを充填した。その後、無水メチルスルホキシド(50mL)をアルゴン雰囲気の下にシリンジから注入した。本反応溶液を攪拌し、20時間に渡って120℃に熱した。本反応を抑制するために水(20mL)を加えた。この混合物を酢酸エチル(5×20mL)を使って抽出した。抽出物を混合し、食塩水(3x10mL)で洗浄し、無水MgSO4を使って乾燥した後、ろ過して濃縮することで黄色の残留物を得た。黄色の残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート)で精製し、2.12g、収率88.0%の薄い黄色の固形生成物を得た。MS:312.9[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.31−7.26(m,3H),7.02(d,2H,J=8.7Hz),6.71(d,1H,J=2.4Hz),6.54(d,1H,J=2.4Hz),6.45(d,1H,J=7.8Hz),3.87(s,3H),3.81(s,3H),3.79(s,3H)。
8−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(8-hydroxy-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)の合成
6,8−ジメトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(6,8-Dimethoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(2.25g,7.23mmol)およびリチウムクロライド(LiCl)(6.12g,144.54mmol)を、アルゴンで洗浄して乾燥した攪拌子と還流冷却器を備えた150mLの3ツ口フラスコに投入した。無水DMF(30mL)をシリンジ経由で投入した。本反応混合液を真空環境下で20時間に渡って140℃で熱した。その後30mLの2N塩酸(HCl)溶液を加えることで反応を抑制した。本溶液からEtOAc(3x30mL)を使って抽出した。抽出物を混合し無水MgSO4を使って乾燥した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。本残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート)で精製し、1.80g、収率83.7%の白色の固形生成物を得た。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ12.98(s,1H),7.42−7.35(m,3H),7.06(d,2H,J=9.0Hz),6.70−6.67(m,2H),6.45(d,1H,J=2.1Hz),3.85(s,3H),3.82(s,3H)。
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル−4−(トリフルオロメチル)安息香酸エステル(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl-4-(trifluoromethyl)benzoate)の合成
8−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(8-Hydroxy-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(0.60g,2.02mmol)を攪拌器を備え、隔壁で封印され、乾燥している250Lの3ツ口丸底フラスコに入れた。無水DMF(15mL)をアルゴン雰囲気の下にシリンジ経由で投入した。本溶液を氷槽を使って0℃に冷却した。NaH(0.12g,3.03mmol,鉱油中に60%で拡散)を加えた。本反応混合液を30分間に渡って0℃で攪拌した。その後、30分間をかけて室温に上げた。本溶液を再度、氷槽を使って0℃に冷却した。4−トリフルオロメチルベンゾイルクロライド(4-Trifluormethylbenzoyl chloride)を0℃で攪拌しながらシリンジを経由して注入した。本反応混合液を30分間に渡って0℃で攪拌した後、室温で追加の30分間攪拌した。本反応を、20mLの飽和NH4Cl溶液を加えて抑制した。本溶液を20mLの水を加えて希釈し、室温で1時間に渡って攪拌した。酢酸エチル(3x20mL)を使って抽出した。抽出物を食塩水(20mL)で洗浄した後、無水MgSO4を使って乾燥した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc=1/1v/v)に通して、0.93g、収率98.1%の白い固形生成物を得た。MS:492.1[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.25(d,2H,J=8.7Hz),7.93(d,2H,J=8.4Hz),7.40(d,1H,J=7.5Hz),7.23(d,2H,J=8.7Hz),7.21(d,1H,J=2.4Hz),7.01(d,1H,J=2.4Hz),6.98(d,2H,J=8.7Hz),6.67(d,1H,J=7.5Hz),3.93(s,3H),3.76(s,3H)。
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル−4−(トリフルオロメチル)安息香酸エステル(4-bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl-4-(trifluoromethyl)benzoate)の合成
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル−4−(トリフルオロメチル)安息香酸エステル(6-Methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1、2-dihydroisoquinolin-8-yl-4-(trifluoromethyl)benzoate))(0.51g,1.09mmol)およびN−ブロモコハク酸イミド(N-bromosuccinimide)(0.23g,1.30mmol)をアルゴンで洗浄し、攪拌子を備え、隔壁で封印され、乾燥している150mLの1ツ口フラスコに入れた。室温、アルゴン雰囲気において、アセトニトリル(15mL)をシリンジ経由で投入した。混合液を室温で5時間攪拌した後、溶媒を減圧環境下で除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc=1/1v/v)に通して、0.54g、収率90.0%の白い固形生成物を得た。MS:572.1[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.26(d,2H,J=8.1Hz),7.93(d,2H,J=8.4Hz),7.28(d,2H,J=8.7Hz),7.21(d,1H,J=2.1Hz),7.20(d,1H,J=2.4Hz),6.97(d,2H,J=9.0Hz),3.98(s,3H),3.76(s,3H)。
4−ブロモ−6,8−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6, 8-dihydroxy-2-(4-hydroxyphenyl) isoquinolin-1(2H)-one)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル−4−(トリフルオロメチル)安息香酸エステル(4-Bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl-4-(trifluoromethyl)benzoate)(0.47g,0.86mmol)を、攪拌器を備え、隔壁で封印され、乾燥した250Lの1ツ口丸底フラスコに入れた。室温で、無水塩化メチレン(20mL)をシリンジから注入した。BBr3(1.0M CH2Cl2溶液を8.60mL、8.60mmol)を室温で、攪拌しながら滴下した。この結果得た溶液を20時間に渡って加熱還流し、その後室温で3日間攪拌した。その後、反応を抑制するために20mLの水を加えた。CH2Cl2層を分離し、EtOAc(3x20mL)を使って水層を抽出した。有機物の層を混合し無水MgSO4を使って乾燥した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.05g、収率16.7%の白い固形生成物を得た。MS:m/e347.8[M−H]−。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ13.12(s,1H),10.78(s,1H),9.81(s,1H),7.75(s,1H),7.28(d,2H,J=8.7Hz),6.85(d,2H,J=8.7Hz),6.61(d,1H,J=2.1Hz),6.37(d,1H,J=2.1Hz)。
いくつかの実施形態では、本発明は4−アルケニルイソキノリノン(4-alkenyl isoquinolinone)を実現するために合成経路を与える。この実施形態の例として、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ビニルイソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-vinylisoquinolin-1(2H)-one)(14f)化合物の合成経路を提示する。
4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-isoquinolin-1(2H)-one)(0.60g,1.81mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(42mg,0.036mmol)、炭酸カリウム(0.25g,1.81mmol)およびビニルボロニックと無水ピリジンの合成物(0.22g,0.91mmol)を、アルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子と還流冷却器を備えた150mLの3ツ口フラスコに入れた。無水1,2−ジメトキシエタン(Anhydrous 1, 2-dimethoxyethane)(10mL)および水(3mL)をアルゴン雰囲気化で知シリジンから注入した。この結果得た溶液を4時間に渡って加熱還流した。室温で20mLの水を加えることで本反応を抑制した。酢酸エチルとメタノール(9/1v/v)(2x20mL)を使って混合物を抽出した。抽出物を混合し、食塩水(2x10mL)で洗浄し、無水MgSO4を使って乾燥した後、ろ過して濃縮することで黄色の残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=19/1v/v)を使って精製し、0.44g、収率87.0%の白い固形生成物を得た。M.p.oC(分解)。MS:280.0[M+Na]+。H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.43(s,1H),9.71(s,1H),8.13(d,1H,J=8.7Hz),7.41(s,1H),7.24(d,2H,J=8.7Hz),7.10(d,1H,J=2.1Hz),7.01(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.1Hz),6.88(dd,1H,J1=17.4Hz,J2=10.8Hz),6.85(d,2H,J=8.7Hz),5.64(dd,1H,J1=17.4Hz,J2=1.2Hz),5.26(dd,1H,J1=10.8Hz,J2=1.2Hz)。
いくつかの実施形態では、本発明は1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン(1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline)の4−カルボニトリル誘導体の合成経路を提供する。例えば、本発明は6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)(14h)の合成経路を提供する。
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)(14g)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-6-Methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-isoquinolin-1(2H)-one)(0.80g,2.22mmol)、Zn(CN)2(0.40g,3.42mmol)、トリス(ジベンジルデナセトン)ジパラジウム(tris(dibenzylideneacetone)dipalladium)(0.20g,0.22mmol)および1,1´−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(1,1´-bis(diphenylphosphino)ferrocene)(0.49g,0.89mmol)を、アルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子と還流冷却器を備えた150mLの3ツ口フラスコに入れた。その後、無水ジメチルスルホキシド(30mL)をアルゴン雰囲気の下にシリンジから注入した。反応混合液を100℃に熱し、5時間に渡って攪拌した。その後、反応を抑制するために30mLの水を加えた。この混合物を酢酸エチル(2x20mL)を使って抽出した。抽出物を混合し、食塩水(2x10mL)で洗浄し、無水MgSO4を使って乾燥した後、ろ過して濃縮することで黄色の残留物を得た。黄色い残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=1/1v/v)を使って精製し、0.63g、収率92.6%の薄い黄色の固形生成物を得た。M.p.℃(分解)。MS:307.0[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.48(s,1H),8.22(d,1H,J=9.0Hz),7.43(d,2H,J=8.7Hz),7.27(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.4Hz),7.08(d,1H,J=2.4Hz),7.06(d,2H,J=8.7Hz),3.97(s,3H),3.82(s,3H)。
6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2ジヒドロイソキノリン−4−カルボニトリル(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-4-carbonitrile)(14h)の合成
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−イソキノリン−4−カルボニトリル(6-Methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-isoquinoline-4-carbonitrile)(0.45g,1.47mmol)をアルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子とアルゴンガス注入口を備えた150mLの1ツ口フラスコに入れた。BBr3(1.0MのCH2Cl2溶液9.0mL、9.0mmol)を室温で、攪拌しながら滴下した。24時間に渡って室温で攪拌した後、20mLの水を加えて反応を抑制した。この溶液を室温で1時間攪拌し、EtOAc(3x20mL)を使って抽出した。有機物の層を分離した後、混合して無水MgSO4を使って乾燥した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.28g、収率68.5%の白い固形生成物を得た。M.p.℃(分解)。MS:m/z279.0[M+H]+。H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.86(s,1H),9.80(s,1H),8.38(s,1H),8.13(d,1H,J=8.7Hz),7.25(d,2H,J=8.7Hz),7.09(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.4Hz),7.04(d,1H,J=2.4Hz),6.85(d,2H,J=8.7Hz)。
いくつかの実施形態では、本発明は1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン(1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline)の8−カルボニトリル誘導体の合成経路を提供する。例えば、本発明は4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)(14k)の合成経路を提供する。
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イル トリフルオロメタンスルホン酸(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinolin-8-yl trifluoromethanesulfonate)(14d)の合成
8−ヒドロキシ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(8-hydroxy-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(2.10g,7.06mmol)を30mLの無水ジメチルフォルミドに溶かし、磁石攪拌器とアルゴンガス注入口を備え、ゴム製ストッパーで封印された250mLの3ツ口丸底フラスコに入れた。本溶液を氷槽を使って0℃に冷却した。アルゴン雰囲気下で水酸化ナトリウム(0.37g鉱油中で60%wt.9.18mmol)を4箇所に加えた。本反応混合液を30分間に渡って0℃で攪拌した後、室温で30分間攪拌した。本溶液を0℃まで冷却した後、N−フェニル−ビス(トリフルオロメタンスルホンアミド)(N-phenyl-bis(trifluoromethanesulfonamide)(2.65g,7.41mmol)をアルゴンで保護しながら加えた。本反応混合液を30分間に渡って0℃で攪拌した後、室温で追加の1時間攪拌した。本反応は、50mLの飽和塩化アンモニア溶液を加えることで抑制され、50mLの水で希釈された。この溶液を酢酸エチル(3x50mL)を使って抽出した。有機層を分離し、混合し、食塩水で洗浄し、無水MgSO4を使って乾燥し、ろ過し、減圧環境下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc=1/1v/v)を使って精製し、2.85g、収率94.1%の白い固形生成物を得た。M.p.℃(分解)。MS:m/z452.1[M+Na]+.1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.52(d,1H,J=7.2Hz),7.38(d,1H,J=2.4Hz),7.34(d,2H,J=9.0Hz),7.07(d,2H,J=9.0Hz),7.02(d,1H,J=1.8Hz),6.72(d,1H,J=7.5Hz),3.94(s,3H),3.82(s,3H)。
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)(14i)の合成
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−イルトリフルオロメタンスルホン酸(6-Methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1、2-dihydroisoquinolin-8-yl trifluoromethanesulfonate)(0.43g,1.00mmol)、Zn(CN)2(0.14g,1.20mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(tris(dibenzylideneacetone)dipalladium)(92mg,0.1mmol)および1,1´−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(1,1´-bis(diphenylphosphino)ferrocene)(0.22g,40mmol)をアルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子と還流冷却器を備えた150mLの3ツ口フラスコに入れた。その後、無水ジメチルホルムアミド(20mL)をアルゴン雰囲気の下にシリンジから注入した。反応混合液を100℃に熱し、4時間に渡って攪拌した。その後、反応を抑制するために20mLの水を加えた。この混合物を酢酸エチル(4×30mL)を使って抽出した。抽出物を混合し、食塩水(2x10mL)で洗浄し、無水MgSO4を使って乾燥した後、ろ過して濃縮することで黄色の残留物を得た。この黄色い残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン=3/2v/v)を使って精製し、0.23g、収率75.2%の白い固形生成物を得た。M.p.oC(分解)。MS:m/z307.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ7.63(d,1H,J=2.1Hz),7.54(d,1H,J=2.1Hz),7.51(d,1H,J=7.5Hz),7.38(d,2H,J=8.7Hz),7.06(d,2H,J=8.7Hz),6.71(d,1H,J=7.5Hz),3.95(s,3H),3.82(s,3H)。
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)(14j)の合成
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)(0.22g,0.72mmol)およびN−ブロモコハク酸イミド(N-bromosuccinimide)(0.15g,0.86mmol)の 化合物を、アルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子を備えゴム製のストッパーで封印された150mLの1ツ口フラスコに入れた。室温、アルゴン雰囲気において、アセトニトリル(10mL)をシリンジ経由で投入した。混合液を室温で4時間攪拌した後、溶媒を減圧環境下で除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc=2/3v/v)を使って精製し、0.23g、収率83.3%の白い固形生成物を得た。M.p.℃(分解)。MS:m/z387.1[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.01(s,1H),7.81(d,1H,J=2.4Hz),7.43(d,1H,J=2.4Hz),7.42(d,2H,J=8.7Hz),7.07(d,2H,J=8.7Hz),4.02(s,3H),3.82(s,3H)。
4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)(14k)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボニトリル(4-Bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbonitrile)(0.15g,0.39mmol)を、アルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子と還流冷却器とアルゴンガス注入口を備えた100mLの1ツ口丸底フラスコに入れた。室温で、無水クロロベンゼン(10mL)をシリンジから注入した。BBr3(0.59,2.33mmol)を室温で、シリンジから注入した。この結果得た溶液を4時間に渡って120℃に熱した。その後、反応を抑制するために10mLの水を加えた。この溶液を室温で1時間攪拌した後、EtOAc(5×20mL)を使って抽出した。有機物の層を混合し無水MgSO4を使って乾燥した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.05g、収率36.0%の白い固形生成物を得た。M.p.℃(分解)。MS:m/z357.1[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ11.40(s,1H),9.79(s,1H),7.91(s,1H),7.48(d,1H,J=2.1Hz),7.38(d,1H,J=2.1Hz),7.26(d,2H,J=8.7Hz),6.86(d,2H,J=8.7Hz)。
いくつかの実施形態では、本発明は14o化合物の合成経路を与える。
いくつかの実施形態では、本発明は14p化合物の合成経路を与える。
いくつかの実施形態では、本発明は14xME、14xME_ACおよび14xAC化合物の合成経路を与える。
4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(12b)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(14q)を上述の方法で準備した。14qを攪拌子と隔壁を備えた150mLの1ツ口フラスコに入れた。クロロベンゼン(30mL)をシリンジ経由で投入した。室温でアルゴン雰囲気の下で攪拌しながら、三臭化ホウ素(6同等品、非希釈)を滴下して加えた。この反応用混合物を、室温で20時間に渡って攪拌した。その後、反応を抑制するために20mLの水を加えた。50mLのエチルアセテートを使って混合液を抽出した。有機質層を分離し、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.10g、収率49.4%の白い固形生成物を得た。MS:334.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.58(s,1H),9.83(s,1H),8.12(d,1H,J=8.7Hz)、7.71(s,1H),7.22(d,2H,J=8.7Hz),7.09(d,1H,J=21.Hz),7.04(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.4Hz),6.84(d,2H,J=8.7Hz)。
4−ブロモ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−6−メトキシ−イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-2-(4-hydroxyphenyl)-6-methoxy-isoquinolin-1(2H)-one)(12c)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(14q)を上述の方法で準備した。14qを攪拌子と隔壁を備えた150mLの1ツ口フラスコに入れた。クロロベンゼン(30mL)をシリンジ経由で投入した。室温でアルゴン雰囲気の下で攪拌しながら、三臭化ホウ素(3同等品、非希釈)を滴下して加えた。この反応用混合物を、室温で20時間に渡って攪拌した。その後、反応を抑制するために20mLの水を加えた。50mLのエチルアセテートを使って混合液を抽出した。有機質層を分離し、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.10g、収率49.4%の白い固形生成物を得た。MS:334.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.58(s,1H),9.83(s,1H),8.12(d,1H,J=8.7Hz)、7.71(s,1H),7.22(d,2H,J=8.7Hz),7.09(d,1H,J=21.Hz),7.04(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.4Hz),6.84(d,2H,J=8.7Hz)。
4−(6−アセトキシ−4−ブロモ−1−オキソイソキノリン−2(1H)−イル)フェニルアセテート(4-(6-acetoxy-4-bromo-1-oxoisoquinolin-2(1H)-yl)phenyl acetate)(14xAC)および4−(4−ブロモ−6−メトキシ−1−オキソイソキノリン−2(1H)−イル)フェニルアセテート(4-(4-bromo-6-methoxy-1-oxoisoquinolin-2(1H)-yl)phenyl acetate)(14xME_AC)の合成
12bまたは12cを(0.3mmol)10mLの乾燥ジクロロメタンに溶かした溶液に、無水塩化アセチル(0.9mmol)を加えた後、トリエチルアミン(0.9mmol)をアルゴン雰囲気の下で0℃で滴下した。この反応混合物を室温で30分間攪拌した。その後、反応を抑制するために30mLの水を加えた。目的とする生成物を得るために、有機層を飽和NH4Cl溶液と食塩水で洗浄し、無水MgSO4を使って乾燥させ、減圧環境下で濃縮し、溶離液としてEtOAc/ヘキサン(1/3,v/v)を使ったフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(14xME)の合成
上述の方法で6−メトキシイソキノリン−1−オール(6-Methoxyisoquinoline-1-ol)を準備した。その後、クロロベンゼンと三臭化ホウ素(6 同等品、非希釈)をアルゴン雰囲気の下で室温において滴下して加えることでメトキシ基を脱保護し、イソキノリン−1,6−ジオール(14v)を得た。化合物(11.5mmol)が、4−ヨードアニソール(4-iodoanisole)(4.01g,17.13mmol)、銅(I)ヨウ化物(0.44g,2.28mmol)と反応した。L−プロリン(0.53g,4.57mmol)および無水ポタシウム炭酸塩(3.16g,22.84mmol)を攪拌器と還流冷却器を備えた、250mLの乾燥した3ツ口丸底フラスコに入れた。反応用のフラスコを真空にした後、乾燥したアルゴンガスを充填した。シリンジから50mLの無水メチルスルホキシドを注入した。反応混合液を20時間の間、攪拌し、130℃に熱した。反応を抑制するために50mLの水を注入し、固体を沈殿させ分離した。この固体をろ過し、水(2x20mL)で洗浄したのち空気中で乾燥させた。この固体をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)を使って精製し、茶色い固体生成物である6−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン)(6-hydroxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(14w)を得た。化合物14w(1.8mmol)を、攪拌子と隔壁を備え、乾燥した250mLの1ツ口丸底フラスコに入れた。室温、アルゴン雰囲気において、アセトニトリル(10mL)をシリンジ経由で投入した。室温、アルゴン雰囲気において、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)を(0.33g,1.87mmol)部分的に投入した。この反応用混合物を、室温で2時間に渡って攪拌した。その後、20mLの飽和重炭酸ナトリウム溶液を加えた。この混合物を酢酸エチル(3x10mL)を使って抽出した。有機質層を分離し、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、真空下で濃縮した。この残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc=2/3v/v)を使って精製し、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)イソキノリン−1(2H)−オン(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-methoxyphenyl)isoquinolin-1(2H)-one)(14xME)の白い固体を得た。
いくつかの実施形態では、本発明は、4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボイミド酸(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carbimidic acid)(14yAM)、メチル4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボン酸塩(methyl 4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carboxylate)14yME)、および4−ブロモ−6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−オキソ−1,2−ジヒドロイソキノリン−8−カルボン酸(4-bromo-6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-1-oxo-1,2-dihydroisoquinoline-8-carboxylic acid)(14z)化合物の合成経路を与える。
いくつかの実施形態では、本発明は、6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-phenylisoquinolin-1(2H)-one)(15a)の合成経路を与える。
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェニルイソキノリン−1(2H)−オン(6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-4-phenylisoquinolin-1(2H)-one)の合成
4−ブロモ−6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−イソキノリン−1(2H)−オン(4-Bromo-6-methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-isoquinolin-1(2H)-one)(0.52g,1.44mmol)、テトラキシ(トリフェニルホスフィン)パラジウム(83mg,0.07mmol),炭酸カリウム(0.22g,1.00mmol)およびフェニルボロン酸(0.21g,1.73mmol)を、アルゴンで洗浄し乾燥した、攪拌子と還流冷却器を備えた150mLの3ツ口フラスコに入れた。1,2−ジメチルエタン(10mL)および水(3mL)をアルゴン雰囲気下でシリンジから注入した。この結果得た溶液を20時間に渡って加熱還流した。室温で水を30mL加えて本反応を抑制した。この混合物を酢酸エチル(3x20mL)を使って抽出した。抽出物を混合し、食塩水(2x10mL)で洗浄し、無水MgSO4と3−(ジエチレントリアミノ)プロピル(3-(diethylenetriamino)propyl)で機能化した2gのシリカゲルを使って乾燥した後、ろ過して濃縮することで黄色の残留物を得た。黄色い残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=2/3v/v)を使って精製し、0.50g、収率98.0%の白い固形生成物を得た。MS:m/z358.3[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.30(d,2H,J=9.0Hz),7.55−7.40(m,8H),7.29(s,1H),7.21(dd,1H,J1=9.0Hz,J2=2.4Hz),7.05(d,2H,J=9.0Hz),6.94(d,1H,J=2.4Hz),3.81(s,3H),3.78(s,3H)。
6−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルイソキノリン−1(2H)ワン(6-hydroxy-2-(4-hydroxyphenyl)-4-phenylisoquinolin-1(2H)-one)(15a)の合成
6−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェニルイソキノリン−1(2H)ワン(6-Methoxy-2-(4-methoxyphenyl)-4-phenylisoquinolin-1(2H)-one)(0.36g,1.01mmol)を、攪拌器と隔壁を備え、乾燥した150mLの1ツ口フラスコに入れた。塩化メチレン(30mL)をシリンジ経由で投入した。室温、アルゴン雰囲気の下に、三臭化ホウ素(1.0Mの塩化メチレン溶液を5.0mL)をシリンジ経由で滴下した。この反応用混合物を、室温で16時間に渡って攪拌した。その後、反応を抑制するために20mLの水を加えた。この混合物を酢酸エチル(3x20mL)を使って抽出した。有機質層を分離し、無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=9/1v/v)を使って精製し、0.29g、収率87.9%の白い固形生成物を得た。MS:330.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ10.31(s,1H),9.69(s,1H),8.19(d,1H,J=8.7Hz),7.52−7.39(m,5H),7.28(d,2H,J=8.7Hz),7.18(s.1H),7.00(dd,1H,J1=8.7Hz,J2=2.4Hz),6.87−6.82(m,3H)。
いくつかの実施形態では、化合物15aのために記載したとおり鈴木カップリング反応を経由して、以下の化合物が合成される。
1−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)イソキノリン−6−オール(1-(2-(piperidin-1-yl)ethoxy)isoquinolin-6-ol)化合物(13a)の合成
6−メトキシイソキノリン−1−オール(6-methoxyisoquinoline-1-ol)の合成
17.82g(0.10mol)のトランス−3−メトキシシナモン酸(trans-3-methoxycinnamic acid)とチオニルクロライド(thionyl chloride)(14.28g,0.12mol)の混合物を、還流冷却器と攪拌子を備えた250mLの1ツ口丸底フラスコに入れた。ドライ塩化メチレン80mLをフラスコに加えた。この結果得た混合物を3時間に渡って加熱還流した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留した油は一晩真空にさらして乾燥させた。薄い黄色をした固形の酸塩化物を20mLの1,4−ジオキサンに溶解したものを、80mLの1,4−ジオキサン/水(混合比率1:1)に19.50g(0.30mol)のアジ化ナトリウムを入れた0℃の懸濁液のなかに、垂らしながら攪拌した。追加している間中、温度は0℃に保った。酸塩化物の追加が終わり、混合物を0℃でさらに1時間攪拌した後、75mLの水で希釈した。この混合物を塩化メチレン(2x40mL)を使って抽出した。この抽出物を無水硫酸マグネシウムを使って乾燥し、ろ過し、ca. 100mLまで濃縮した。この溶液を20mLのフェニルエーテルで希釈し、残留した塩化メチレンを除去するためにさらに濃縮した。
アルゴンガスの注入口、還流冷却器、追加の口、内部温度計を備えた500mLの3ツ口丸底フラスコに、29mLのトリブチルアミンと80mLのフェニルエーテルを入れた。この溶液を230℃にまで熱し、20mLのフェニルエーテルに融解したアジ化アシルを追加の口から3時間かけて滴下し、攪拌しながら加えた。滴下している間、還流冷却器の温度を徐々に下げて200℃にした。滴下が完了した後、温度が230℃に達するまで、フラスコに追加した口に蒸留液を集めた(トリブチルアミン/フェニルエーテルの1:1の混合物15mL)。追加の1時間、230℃で熱した後、混合液を室温まで冷却した。その後、この混合液を500mLのヘキサンに攪拌しながら注入した。固形物をろ過し、ヘキサンで洗浄した(2x100mL)。エチルアセテート/メタノール(9/1v/v)から、薄い黄色をした固体が再結晶し、15.28g、87.2%の収量の純粋な薄い黄色をした結晶物質が得られた。MS:198.1[M+Na]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ11.06(s,1H),8.08(d,1H,J=8.5Hz),7.14−7.14(m,1H),7.10(d,1H,J=2.5Hz),7.05−7.03(m,1H),7.04(dd,1H,J1=9.0Hz,J2=2.5Hz),6.47(d,1H,J=7.0Hz),3.86(s,3H)。
6−メトキシ−1−(2−(ピリジン−1−イル)エトキシ)イソキノリン(6-methoxy-1-(2-(piperidin-1-yl)ethoxy)isoquinoline)の合成
6−メトキシイソキノリン−1−オール(6-methoxyisoquinoline-1-ol)(1.00g,5.71mmol)のアセトン溶液に、K2CO3(4.73g,34.26mmol)およびN−クロロエチル−ピリジン−塩酸塩(N-chloroethyl-piperdine hydrochloride salt)(1.37g,7.42mmol)を加えた。この結果得た溶液を6時間に渡って加熱還流した。溶液を濃縮して乾燥させた。この残留物に水を加えて加水分解した後、エチルアルコールを使って抽出した。有機物の層を分離し無水MgSO4を使って乾燥した。その後、減圧環境下で溶媒を除去した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレン/メタノール=9/1v/v)に通して、1.54g、収率92.0%の黄色い油状の生成物を得た。MS:287.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ8.11(d,1H,J=9.0Hz),7.39(d,1H,J=7.5Hz),7.10−7.13(m,2H),6.51(d,1H,J=7.5Hz),4.02(t,2H,J=6.6Hz),3.86(s,3H),2.55(t,2H,J=6.5Hz),2.41(br,4H),1.52−1.44(m,4H),1.37−114(m,2H)。
1−(2−(ピリジン−1−イル)エトキシ)イソキノリン−6−オール(1-(2-(piperidin-1-yl)ethoxy)isoquinolin-6-ol(13a)の合成
6−メトキシ−1−(2−(ピリジン−1−イル)エトキシ)イソキノリン(6−Methoxy−1−(2-(piperidin-1-yl)ethoxy)isoquinoline)(0.60g,2.10mmol)を30mLの乾燥したCH2Cl2に室温で溶解した。BBr3(10.50mmol、10.50mLの1.0M CH2Cl2に融解)を室温で、攪拌しながら滴下した。本反応溶液を室温で、一晩攪拌した。本混合物を氷浴槽で0℃に冷却し、水を加えて加水分解した。本溶液を分割するために、EtOAcを加えた。有機物の層を分離し、水層をEtOAcを使って抽出した。有機物の層を混合し、食塩水で洗浄した後、無水MgSO4を使って乾燥した。その後、真空環境下で溶媒を除去した。残留物をシリカゲルとCH3OH/CH2Cl2(1/9v/v)を使ったフラッシュカラムクロマトグラフィーに通して、40g、収率70.2%の白い固形生成物を得た。MS:273.2[M+H]+。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ10.29(s,1H),8.05(d,1H,J=8.7Hz),7.32(d,1H,J=7.2Hz),6.93(d,1H,J=8.4Hz),6.87(s,1H),6.43(d,1H,J=7.2Hz),4.03(s,br,2H),2.62(s,br,2H),2.50(s,br,2H),1.49−1.39(m,6H)。
薬剤の合成
いくつかの実施形態では、本発明は、記載する化合物を含む合成を管理することを含む使用方法を提供する。ここで使用する「薬学的な組成」とは、有効成分、すなわち、本発明の化合物を薬学的に許容できる輸送物もしくは希釈剤とともに使う場合の「治療効果のある量」を意味する。ここで使う「治療効果のある量」とは、与えられた条件と投薬計画の下で治療効果を発揮する量を意味する。
ここで使う「投薬する」と言う用語は、ある主体に対して本発明の化合物と接触させることを意味する。ここで使われている通り、投薬は、in vitroすなわち試験管、もしくはin vivoすなわち細胞あるいは組織、例えば人間にたいして実施可能である。一実施形態では、本発明は、本発明に係る化合物を対象に投薬する方法を包含している。
本発明に係る化合物を含む薬剤の組成は、経口、非経口、経脈管間経由、癌近傍、粘膜経由、皮膚経由、筋肉注射、鼻腔経由、静脈注射、皮内、皮下、舌下、腹腔内、脳室内、頭蓋内、膣内、吸入、直腸内、腫瘍内、もしくは組み替えたウイルス/組成を組織に搬送する任意の方法等の、当業者に周知の任意の方法によって対象に投与することができる。皮膚または眼の粘膜細胞への投薬には、その代わりに、局所性投与が望ましい場合もある。別の投薬方法には噴霧剤もしくは吸引による方法もある。
一実施形態では、本医薬組成は経口投与され、経口投与に適した形状、すなわち固体もしくは液体に形成される。経口投与に適した固体剤形には、錠剤、カプセル、顆粒、丸薬、粉末、および同類のものがある。経口投与に適した液体剤形には、溶液、懸濁液、分散液、乳濁液、油剤、および同類のものがある。本発明の一実施形態ではNRBAの化合物はカプセルに形成される。この実施形態に従って、本発明の組成は本発明に係る化合物と不活性支持体もしくは希釈剤に加えて、硬ゼラチンカプセルを含む。
一実施形態では、マイクロナイズされたカプセルに本発明に係る化合物を含有する微粒子を含む、ここで使う「マイクロナイズ」の用語は200ミクロン未満のサイズを持つ微粒子を意味するか、また、別の実施形態では100ミクロン未満を意味し、また別の実施形態では60ミクロン未満、また別の実施形態では36ミクロン未満、また別の実施形態では16ミクロン未満、また別の実施形態では10ミクロン未満、また別の実施形態では6ミクロン未満を意味する。
さらに別の実施形態では、本医薬組成は液体に処方されて、静脈注射、動脈注射、筋肉注射で投与される。適切な液体剤形には、溶液、懸濁液、分散液、乳濁液、油剤、および同類のものがある。一実施形態では、本医薬組成は静脈より投与され、従って静脈投与に適した剤形に形成される。別の実施形態では、本医薬組成は動脈より投与され、従って動脈投与に適した剤形に形成される。別の実施形態では、本医薬組成は筋肉より投与され、従って筋肉注射に適した剤形に形成される。
さらに、別の実施形態では、本医薬組成は体の表面に局所的に投与され、従って局所投与に適した剤形に形成される。局所投与に適した剤形には、ゲル、軟膏、クリーム、ローション、ドロップ、および同類のものが含まれている。局所的投与には、本発明の化合物もしくはそれらの生理学的に許容しうる誘導体が、塩、エステル、N酸化物、および同類のものとして処方され、生理学的に許容しうる希釈剤を使った溶液、懸濁液、乳濁液として医薬搬送剤とともにもしくは単体で使用される。
さらに別の実施形態では、本医薬的組成は座薬として、例えば肛門座剤もしくは尿道座剤として投与される。さらに別の実施形態では、本医薬的組成はペレットの皮下移植として投与される。さらに別の実施形態では、ここで説明した成分を、このペレットが長時間に渡って制御しながら放出する。さらに別の実施形態では、本医薬的組成は膣経由で投与される。
別の実施形態では、活性成分は小水疱、特にリボソームの中に入って搬送することができる。(ランガー著、サイエンス誌249:1627−1633(1990);トリートら著、「感染症および癌の治療におけるリポソームの内部」、ロペス−バーステインおよびフィドラー(eds)著、リス、ニューヨーク、pp363−366(1989);ロペス−バーステイン著、pp317−327参照)(Langer, Science 249:1627-1633 (1990);Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez- Berestein and Fidler (eds.)、 Liss, New York, pp 363-366 (1989); Lopez-Berestein, ibid., pp317-327)。
ここで使っているように「医薬的に許容しうる搬送体もしくは希釈剤」は、当業者には周知である。搬送体もしくは希釈剤は、固体剤形用の固体の搬送体または希釈剤、液体剤形用の液体の搬送体または希釈剤、もしくはこれらを混合して使う場合がある。
固体の搬送体/希釈剤には、ガム、でんぷん(例えば、コーンスターチ、アルファ化でんぷん)、砂糖(例えばラクトース、マンニトール、サッカロース、グルコース)、セルロース系材料(例えば、微結晶性セルロース)、アクリレート(例えば、ポリメタクリル酸メチル)、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、タルク、もしくはこれらの混合が含まれているがこれに制限するものではない。
一実施形態では、本発明の構成には、本発明に係る化合物、もしくはそれに関連して、一つ以上の医薬上許容しうる賦形剤との組み合わせを含むことがある。
本発明がここに記載する化合物の如何なる実施形態を包含し、これらはいくつかの実施形態において「本発明の化合物」として言及されることを理解しなければならない。
本発明の実施形態によると、適切な賦形剤と搬送体は固体もしくは液体で、その形式は一般的に使用する投薬法の形式をベースとして選択されることがある。リポソームもまた、本組成を搬送するために使われることがある。適切な固体搬送体の例には、ラクトース、サッカロース、ゼラチン、寒天が含まれる。経口投与の剤形には、適切な結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香料、流動誘起剤、融解剤を含んでいることがある。液体投与の剤形には、例えば、適切な溶媒、保存料、乳化剤、懸濁化剤、希釈剤、甘味料、増粘剤、融解剤を含んでいることがある。非経口および静脈経由の剤形は、選択した搬送システムもしくは注射の方法に適したものとするために、鉱物およびその他の材料をも含んでいなければならない。もちろん、他の賦形剤もまた使われることがある。
液体の剤形には、医薬的に許容しうる搬送体は水溶液または非水溶液、懸濁液、乳化剤もしくは油である。非水溶液の例としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、および、オレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルがある。水性の搬送体には、食塩水と緩衝剤を含めた、水、アルコール/水溶液、シクロデキストリン、乳濁液もしくは懸濁液が含まれている。油剤の例としては、石油、動物、植物、野菜の油、もしくは合成起源の例えば、ピーナッツオイル、大豆油、ひまわり油、魚肝油がある。
非経口の搬送体(皮下注射、静脈注射、動脈注射、もしくは筋肉注射用)には、塩化ナトリウム溶液、ブドウ糖加リンゲル液、ブドウ糖および塩化ナトリウム、乳酸リンゲル液および固定油が含まれる。静脈注射用搬送体には、ブドウ糖加リンゲル液に基づく液体および栄養補充薬、電解質補給液および同類が含まれる。例としては、水と油のような減菌液があり、界面活性剤および他の医薬的に許容しうる補助剤の有無は問わない。一般的に、水、生理的食塩水、グルコース水溶液および関連した砂糖水溶液、プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコールのようなグリコールが、特に注射可能な溶液用の液体の搬送体として好まれる。油剤の例としては、石油、動物、植物、野菜の油、もしくは合成起源の例えば、ピーナッツオイル、大豆油、ひまわり油、魚肝油がある。
さらに、本組成はさまざまなpHとイオン強度を持った結合剤(すなわち、アカシア、でんぷん、ゼラチン、カルボマー、エチルセルロース、グアーガム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポピドン)、崩壊剤、(すなわち、でんぷん、ジャガイモでんぷん、アルギン酸、二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、グアーガム、カルボキシメチルスターチナトリウム)、緩衝材(すなわち、トリスHCl、アセテート、リン酸塩)、表面への吸収を防ぐアルブミンまたはゼラチンのような添加剤、洗剤(すなわち、Tween20、Tween80、プルロニックF68、胆汁酸塩)、プロテアーゼ抑制剤、界面活性剤(すなわち、ラウリル硫酸ナトリウム、透過促進剤、可溶化剤(すなわち、クレモファー、グリセロール、ポリエチレングリセロール、塩化ベンザルコニウム、安息香酸ベンジル、シクロデキストリン、ソルビタンエステル、ステアリン酸)、抗酸化剤(すなわち、アスコルビン酸、メタ重亜鉛酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール)、安定剤(すなわち、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース)、増粘剤(すなわち、カルボマー、コロイド状二酸化ケイ素、グアーガム)、甘味料(すなわち、アスパルテーム、クエン酸)、保存料(すなわち、チメロサール、ベンジルアルコール、パラベン)、着色剤、潤滑剤(すなわち、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム)、流動性改質剤(すなわちコロイド状二酸化ケイ素)、可塑剤(すなわち、ブタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル)、乳化剤(すなわち、カルボマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム)、高分子塗膜(すなわち、ポロキサマーもしくはポロキサミン)、コーティングおよび被膜剤(すなわち、エチルセルロース、アクリレート、ポリメタクリレート)、および/または補助剤を含むことがある。
一実施形態では、ここに示す本医薬組成は放出を制御する組成である。すなわち、本発明の化合物が投与後に一定の期間放出される組成を持っている。制御もしくは保持される放出組成には、親油性持続薬剤の中の組成(すなわち脂肪酸、ワックス、油等)が含まれる。別の実施形態では、本組成は直ちに放出される組成である。すなわち、すべての化合物が投与後直ちに放出される組成を持っている。
さらに別の実施形態では、本医薬組成は放出制御製剤を使って投薬される。例えば、本医薬品は静脈注射、埋め込み浸透圧ポンプ、経皮貼布、リポソーム、もしくはその他の投与方法を使って投与されることがある。一実施形態では、ポンプが使われることがある。(ランガー(Langer)著、前掲書;セフトン(Sefton)著、CRC Crit.英国バイオメド(Biomed. Eng.)14:201(1987);バックウオルド(Buchwald)ら著、外科学(Surgery)88:607(1980);ソーデック(Saudek)ら著、N. Engl. J. Med. 321(N. Engl. J. Med):674(1989)。別の実施形態では、高分子材料が使われることがある。さらに別の実施形態では、治療標的、すなわち脳に隣接して放出制御製剤が置かれることがあり、全身に投与した場合に比較してほんの僅かな投与量しか必要としない。(グッドソン(Goodson)、「放出制御の医学的応用について(in Medical Applications of Controlled Release)」、前出、第2巻、pp.116−138(1984)(その他の放出制御システムはランガー(Langer)によって議論されている(サイエンス誌249:1627−1633(1990)。
本組成には、さらに、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒドロゲル等の、粒子状に形成した高分子化合物の中または上、もしくはリポソーム、マイクロエマルジョン、ミセル、単層または複層の小水疱、赤血球ゴーストまたはスフェロプラストの上に活性物質を組み込むことも含まれている。このような組成は、物理的状態、溶解度、安定性、生体内(in vivo)での放出率、生体内(in vivo)での清掃率に影響を及ぼす。
ポリマー(例えば、ポロクサマーまたはポロキサミン)でコーティングされた微粒子成分、および、組織特異的な受容体、リガンド、または抗原に対する抗体と結合する化合物、もしくは組織特異的な受容体のリガンドに結合する化合物もまた、本発明に含まれる。
例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールの共重合体、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、またはポリプロリンのような、水溶性ポリマーの共有結合によって改変された化合物もまた、本発明に含まれる。改変された化合物は、対応する未修飾化合物よりも静脈注射後の血液中で実質的に長い半減期を示すことが知られている(アブショフスキー(Abuchowski)ら、1981、ニューマーク(Newmark)ら、1982)、およびケイター(Katre)ら、1987)。上記の改変はまた、水溶液中の化合物の溶解度を増加させたり、凝集をなくしたり、この化合物の物理的および化学的安定性を向上させたり、ならびに化合物の免疫原性および反応性を大幅に減らすこともできる。その結果、所望のインビボの生物活性は、上記ポリマー−化合物の投与で非修飾化合物での投与よりも頻度も低いかまたはより低い用量を誘致させることによって達成することができる。
活性成分を含有する医薬品組成物の調製は、例えば混合、顆粒化、錠剤形成プロセスによって、当業者に十分理解されている。活性治療成分は、薬学的に許容されかつ活性成分と適合する賦形剤によって混ぜ合わされることが多い。経口投与については、例えば塩、エステル、N−酸化物等といった本発明の化合物またはその生理学的に耐容性のある誘導体は、例えば賦形剤、安定剤といった、当目的のために慣習となっている添加物と混ぜ合わされるか、もしくは希釈剤を入れ、および、例えば錠剤、被覆錠剤、硬カプセルまたは軟カプセル、水溶液、アルコール性または油性の溶液のような、慣習的方法によって投与に適切な形状へと変更する。非経口投与について、例えば塩、エステル、N−酸化物等といった本発明の化合物またはその生理学的に耐容性のある誘導体は、可溶化剤またはその他、本目的のために慣習的および適切な物質を伴うことを所望する場合には、水溶液、懸濁液、または乳濁液へと変更する。
活性成分は、医薬上許容しうる塩形態に中和されると組成物へと構築される。医薬上許容しうる塩は、(ポリペプチドまたは抗体分子の遊離アミノ基で形成された)酸付加塩を含む。この塩は、例えば塩酸またはリン酸といった無機酸、もしくは、酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸等の有機酸とともに形成される。遊離型のカルボキシル基から形成された塩は、例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、または水酸化(第二)鉄といった無機塩基や、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等の有機塩基から派生させることができる。
医薬用には、化合物の塩は、医薬上許容しうる塩であろう。しかしながら、その他の塩は、本発明または本発明の医薬上許容しうる塩に係る化合物の調製において有用であるだろう。本発明の化合物の適切医薬上許容しうる塩は、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、またはリン酸といった医薬上許容しうる塩の溶液と、本発明に係る化合物の溶液とを混ぜ合わせることによって形成することができる酸付加塩を含む。
一実施形態では、本発明は、本発明の化合物を備える医薬品組成物を提供する。一実施形態では、上記組成物は、経口テストステロン置換療法に有用である。
一実施形態では、本発明はまた、本発明中の2以上の化合物、または前記化合物の多形体、異性体、水和物、塩、N−酸化物、からなる組成物を備える。本発明はまた、本発明の化合物単独、もしくはプロゲスチンまたはエストロゲンと組み合わせた化合物から成り、あるいは別の実施形態では、化学療法的な化合物、骨原性化合物または筋原性化合物、もしくは、本明細書に記載の応用例に適切なその他の薬剤を備える、組成物および医薬品組成物にも関する。一実施形態では、本発明の組成物は、適切な担体、希釈液または塩を備える。
一実施形態では、本発明の方法は、さまざまな投与量で本発明の化合物の投与を備えてもよい。一実施形態では、本発明の化合物は、1日当たり0.1−200mg投与される。一実施形態では、本発明の化合物は、0.1−10mg、あるいは別の実施形態では0.1−26mg、別の実施形態では0.1−60mg、別の実施形態では0.3−16mg、別の実施形態では0.3−30mg、別の実施形態では0.6−26mg、別の実施形態では0.6−60mg、別の実施形態では0.76−16mg、別の実施形態では0.76−60mg、別の実施形態では1−6mg、別の実施形態では1−20mg、別の実施形態では3−16mg、別の実施形態では30?60mg、別の実施形態では30−76mg、別の実施形態では100−2000mgで投与される。
一実施形態では、本発明の方法は、さまざまな投与量で本発明の化合物の投与を備えてもよい。別の実施形態では、本発明の化合物は、1mgで投与される。別の実施形態では、本発明の化合物は、6mg、10mg、16mg、20mg、26mg、30mg、36mg、40mg、46mg、50mg、56mg、60mg、66mg、70mg、76mg、80mg、86mg、90mg、96mgまたは100mgで投与される。
一実施形態では、本発明の方法は、a)本明細書に記載の化合物の任意の実施態様と、b)薬剤的に許容可能な担体または希釈液であって、その中には類似体、異性体、代謝体、誘導体、薬剤的に許容可能な塩、N−酸化物、水和物、または本明細書に記載の化合物についての上記の組み合わせを含むよう理解されている前記希釈液と、を備える医薬品組成物の投与を備える使用方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、a)類似体、異性体、代謝体、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、N−酸化物、上記の水和物、または上記の組み合わせを含む本明細書に記載の化合物の任意の実施態様と、b)薬剤的に許容可能な担体または希釈液と、c)流動助剤と、d)潤滑剤とを備える医薬品組成物の使用方法を提供する。
別の実施形態では、本発明の方法は、a)類似体、異性体、代謝体、誘導体、薬剤的に許容可能な塩、医薬品、N−酸化物、上記の水和物、または上記のうち任意の組み合わせを含む本明細書に記載の化合物の任意の実施態様と、b)ラクトース一水和物と、c)結晶セルロースと、d)ステアリン酸マグネシウムと、e)コロイド状二酸化ケイ素とを備える医薬品組成物の使用方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、化合物がエストロゲン受容体に対して非ステロイド性リガンドであるという利点を提供する、本発明の化合物を備える組成物を使用し、さらには、インビボでエストロゲン活性を呈する。本態様に従って、上記化合物は、重大な副作用を併発せず、利便性のある投与機序およびより低い生産コストを提供し、経口投与可能であり、他の望まれないステロイド受容体との顕著な交差反応がなく、ならびに、長い生物学的半減期を有することができる。
哺乳類への投与、とりわけヒトについて、医師は、実際の投与量および治療期間を決定することが期待される。これは、個々人に最適であり、個々人は年齢、体重、および特定個人の反応によってさまざまであろう。
一実施形態では、投与用組成物は、滅菌溶液であってもよく、あるいは別の実施形態では水性または非水性、混濁液または乳濁液であってもよい。一実施形態では、組成物は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、注射用の有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)、もしくはシクロデキストリンを備えてもよい。別の実施形態では、組成物はまた、湿潤剤、乳化剤、および/または、撒布剤を備えてもよい。別の実施形態では、組成物は、滅菌水またはその他任意の注射用媒体を備えてもよい。
一実施形態では、本発明は、本発明の任意の方法で用いる、本明細書に記載の任意の実施態様を含む化合物および組成物を提供する。一実施形態では、本発明の化合物の使用または同化合物を備える組成物は、当業者には理解されているように、被験者において所望の反応を阻害し、抑制し、亢進し、または刺激する効用を有することとなる。別の実施形態では、組成物は、付加的な活性成分をさらに備えてもよい。その活性は、本発明の化合物が投与される特定の適用に役立つ。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、前記化合物がエストロゲン受容体に対して非ステロイド性リガンドであるという利点を提供する本発明の化合物を備える組成物を使用し、インビボでエストロゲン活性を呈する。本態様に従って、上記化合物は、重大な副作用を併発せず、利便性のある投与機序およびより低い生産コストを提供し、経口投与可能であり、他の望まれないステロイド受容体との顕著な交差反応がなく、ならびに、長い生物学的半減期を有することができる。
哺乳類への投与、とりわけヒトに対して、医師は、実際の投与量および治療期間を決定することが期待される。これは、個々人に最適であり、個々人は年齢、体重、および特定個人の反応によってさまざまであろう。
一実施形態では、投与用の組成物は、滅菌溶液であってもよく、あるいは別の実施形態では水性または非水性、混濁液または乳濁液であってもよい。一実施形態では、組成物は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、注射用の有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)、もしくはシクロデキストリンを備えてもよい。別の実施形態では、組成物はまた、湿潤剤、乳化剤、および/または、撒布剤を備えてもよい。別の実施形態では、組成物は、滅菌水またはその他任意の注射用媒体を備えてもよい。
一実施形態では、本発明は、本発明の任意の方法で用いる、本明細書に記載の任意の実施態様を含む化合物および組成物を提供する。一実施形態では、本発明の化合物の使用または同化合物を備える組成物は、当業者には理解されているように、被験者において所望の反応を阻害し、抑制し、亢進し、または刺激する効用を有することとなる。別の実施形態では、組成物は、付加的な活性成分をさらに備えてもよい。その活性は、本発明の化合物が投与される特定の適用に役立つ。
いくつかの実施形態では、前記化合物は、5αリダクターゼ阻害剤(5ARI)、SARMまたはSARMs、選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、エキセメスタン、またはレトロゾールだが、これらに限定されない)、生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)、アゴニストまたはアンタゴニスト、ステロイド性/非ステロイド性GRリガンド、ステロイド性/非ステロイド性PRリガンド、ステロイド性/非ステロイド性AR拮抗剤、17−アルドケトレダクターゼ阻害剤または17−b−水酸化ステロイド脱水素酵素阻害剤をさらに備えるだろう。上記の組成物は、いくつかの実施形態では、例えば不妊症、ホルモン反応性の癌の新形成(例えば生殖腺癌または泌尿生殖器癌)といった、ホルモンよって変化する条件を取り扱うために使用することができる。
いくつかの実施形態では、組成物は、他の治療化合物と同様に、特に5ARI(例えばフィナステリド、デュタステリド、イゾンステリド)、その他のSARM(例えば、RU−58642、RU−56279、WS9761 AおよびB、RU−59063、RU−58841、ベクスロステリド(bexlosteride)、LG−2293、L−245976、LG−121071、LG−121091、LG−121104、LGD−2226、LGD−2941、LGD−3303、YM−92088、YM−175735、LGD−1331、BMS−357597、BMS−391197、S−40503、BMS−482404、EM−4283、EM−4977、BMS−564929、BMS−391197、BMS−434588、BMS−487745、BMS−501949、SA−766、YM−92088、YM−580、LG−123303、LG−123129、PMCol、YM−175735、BMS−591305、BMS−591309、BMS−665139、BMS−665539、CE−590、116BG33、154BG31、アルカリン(arcarine)、ACP−105)、SERM(例えば、タモキシフェン(tamoxifene)、4‐ヒドロキシタモキシフェン(4−hydroxytamoxifene)、イドキシフェン(idoxifene)、トレミフェン、オスペミフェン、ドロルオキシフェン、ラロキシフェン、アルゾキシフェン(arzoxifene)、バゼドキシフェン、PPT(1,3,5−トリス(4−ハイドロフェニール)−プロピル−1H−ピラゾール)、DPN、ラソフォキシフェン、ピペンドキシフェン、EM−800、EM−652、ナフォキシジン、ジンドキシフェン、テスミリフェン(tesmilifene)、リン酸ミプロキシフェン、RU 58,688、EM 139、ICI 164,384、ICI 182,780、クロミフェン、MER−25、ジエチルスチベストロール(diethylstibestrol)、クメストロール、ゲニステイン、GW5638、LY353581、ズクロミフェン、エンクロミフェン、デルマジノン酢酸、DPPE、(N、N−ジエチル−2−[4−フェニルメチル]−フェノキシ]エタナミン、TSE−424、WAY−070、WAY―292、WAY−818、シクロコムノール(cyclocommunol)、プリンアベレール(prinaberel)、ERB−041、WAY−397、WAY−244、ERB−196、WAY−169122、MF−101、ERb−002、ERB−037、ERB−017、BE−1060、BE−380、BE−381、WAY−358、[18F]FEDNP、LSN−500307、AA−102、半枝蓮、CT−101、CT−102、VG−101)、GnRH アゴニストまたはアンタゴニスト(例えば、ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、アルファプロストール、ヒストレリン、デチレリックス、ガニレリックス、アンチド イツレリックス、セトロレリクス、ラモレリックス、ガニレリックス、アンタレリックス、テベレリックス、アバレリックス、オザレリクス、スフゴリクス、プラザレリクス、デガレリクス、NBI−56418、TAK−810、アシリン)、FSHアゴニスト/アンタゴニスト、FSHアゴニスト/アンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤(例えば、レトロゾール、アナストラゾール、アタメスタン、ファドロゾール、ミナメスタン、エキセメスタン、プロメスタン、リアロゾール、NKS−01、ボロゾール、YM−511、フィンロゾール、4‐ヒドロキシアンドロステンジオン、アミノグルテチミド(aminogluethimide)、ログレチミド、ステロイド性または非ステロイド性グルココルチコイド受容体リガンド(例えば、ZK−216348、ZK−243149、ZK−243185、LGD−5552、ミフェプリストン、RPR−106541、ORG−34517、GW−215864X、セスキシリン、CP−472555、CP−394531、A−222977、AL−438、A−216054、A−276575、CP−394531、CP−409069、UGR−07)、ステロイド性または非ステロイド性プロゲステロン受容体リガンド、ステロイド性または非ステロイド性ARアンタゴニスト(例えば、フルタミド、ヒドロキシフルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、ヒドロキシステロイド脱水素酵素阻害剤、PPARαリガンド(例えば、ベザフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル))、PPARgリガンド(例えば、ダルグリタゾン(dar glitazone)、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、イサグリダゾン、リボグリタゾン、ネトグリタゾン)、デュアルアクティングPPARリガンド(例えば、ナベグリタザール、ファルグリタザール)、テサグリタザール,ラガグリタザール,オキセグリタザール,PN−2034,PPAR d、17−ケトレダクターゼ阻害剤、3b−DHD4,6−イソメラーゼ阻害剤、3b−DHD4、5−イソメラーゼ阻害剤、17,20デスモラーゼ阻害剤、p450c17阻害剤、p450ssc阻害剤、17,20−lyase阻害剤、またはこれらの組み合わせを含む、本明細書に記載の化合物を備える。
いくつかの実施形態では、組成物は、グレリン受容体リガンドまたは成長ホルモン類似体および分泌促進物質、IGF−1,IGF−1類似体および分泌促進物質、インシュリン、ミオスタチン類似体、プロテアソーム阻害剤、アンドロゲン/アナボリック・ステロイド、エンブレル、メラノコルチン4受容体アゴニスト、インシュリン、もしくはこれらの組み合わせをさらに備えるだろう。
いくつかの実施形態では、組成物は、他の治療化合物と同様に、中でもグレリン受容体リガンドまたは成長ホルモン類似体および分泌促進物質(例えば、プラルモレリン、エキサモレリン、タビモレリン、カプロモレリン、イパモレリン、EP−01572、EP−1572、JMV−1843)、アンドロゲン/タンパク質同化ステロイド(例えば、テストステロン/オキサンドロロン)、メラノコルチン4受容体アンタゴニスト(例えば、ブレメラノチド)、グレリンまたはこれらの類似体(例えば、ヒトグレリン、CYT−009−GhrQb,L−692429,GHRP−6,SK&F−110679,U−75799E)、レプチン(メトレレプチン、ペグ化したレプチン)、レプチン受容体アンタゴニスト(例えば、LEP(116−130)、OB3,[D−Leu4]−OB3、rAAV−レプチン、AAV−hOB、rAAVhOB)、インシュリン(短時間作用型、中時間作用型、および長時間作用型処方)、コルチゾールマタハコルチコステロイド、もしくはこれらの組み合わせをさらに備えるだろう。
本発明は、いくつかの実施形態では、独立してあるいは同様または別のルートによって投与され投与ルートに対して適切に処方された個々の薬剤を備える組成物の投与を意図する。本発明は、いくつかの実施形態では、同じ処方で投与された個々の薬剤を備える組成物の投与を意図する。本発明は、いくつかの実施形態では、時間の経過を経てさまざまな薬剤の投与に関しての、交互投与、同時投与を意図するものであるが、これらの効果は、被験者において相助作用がある。
複数の薬剤の投与に関する上記のうち任意の手段、タイミング、経路、またはこれらの組み合わせは、本明細書に記載の「組み合わせて投与される」という語句で包含すると理解すべきである。
一実施形態では、本発明の化合物は、抗癌剤と組み合わせて投与される。一実施形態では、抗癌剤は、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、モノクローナル抗体は、癌の診断、モニタリング、または治療に使用される。一実施形態では、モノクローナル抗体は、癌細胞上の特定の抗原に対して反応する。一実施形態では、モノクローナル抗体は、癌細胞受容体アンタゴニストとして作用する。一実施形態では、モノクローナル抗体は、患者の免疫応答を向上させる。一実施形態では、モノクローナル抗体は、細胞増殖因子に対抗するように作用し、これにより癌細胞の成長を阻止する。一実施形態では、抗癌モノクローナル抗体は、抗癌薬、放射性同位体、その他の生物学的反応識別子、その他の毒素、もしくはこれらの組み合わせに共役または連鎖する。一実施形態では、抗癌モノクローナル抗体は、上記に記載の本発明の化合物に共役または連鎖する。
別の実施形態では、本発明は、本発明の化合物がモノクローナル抗体(例えば、マウスまたはヒト化モノクローナル抗体)といった標的となる薬物と結合する薬物に、組み合わされたまたは共有結合している化合物および組成物を含む。一実施形態では、標的薬物に結合する薬物は、細胞毒である。当然のことながら、後者の組み合わせは、例えばより大きな特異性のある癌細胞へと細胞毒を導入することを可能にすることができる。従って、細胞毒の活性型(すなわち、遊離型)は、抗体によって標的にされた細胞中にのみ現れることになる。もちろん、本発明の化合物は、癌に対して治療活性を有するモノクローナル抗体と組み合わせることができる。
一実施形態では、化合物は、選択的チロシンキナーゼ阻害剤との組み合わせで投与される。いくつかの実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、癌促進受容体の触媒部位を阻害し、これにより腫瘍の成長を阻害する。一実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、成長因子信号を調節する。いくつかの実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、EGFR(ERB B/HER)ファミリーメンバーを標的にする。一実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、BCR−ABLチロシンキナーゼ阻害剤である。一実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、上皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤である。一実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、血管内皮成長因子チロシンキナーゼ阻害剤である。一実施形態では、選択的チロシンキナーゼ阻害剤は、血小板由来成長因子(PDGF)阻害剤である。
一実施形態では、化合物は、癌ワクチンと組み合わせて投与される。一実施形態では、癌ワクチンは、治療ワクチンであり、従って既存の癌を治療する。いくつかの実施形態では、癌ワクチンは、予防的ワクチンであり、従って癌の発生を防ぐ。一実施形態では、両タイプのワクチンは、癌の負担を減らす潜在性がある。一実施形態では、処置または治療ワクチンは、癌患者に投与されて、すでに発生した癌に対する身体の自然防御力を強化するように計画される。一実施形態では、治療ワクチンは、既存の癌のさらなる増大を防ぎ、処置した癌の再発を防ぎ、または従来の処置で殺せなかった癌細胞を削減することができる。いくつかの実施形態では、予防または予防的ワクチンは、健康な人に投与され且つ疾患に対して高いリスクのある人において標的となる癌に対して計画される。一実施形態では、癌ワクチンは、抗原/アジュバントワクチンである。一実施形態では、癌ワクチンは、ホールセル腫瘍ワクチンである。一実施形態では、癌ワクチンは、樹状細胞ワクチンである。一実施形態では、癌ワクチンは、ウィルスベクターおよび/またはDNAワクチンを備える。一実施形態では、癌ワクチンは、イディオタイプワクチンである。
一実施形態では、化合物は、抗癌化学治療剤と組み合わせて投与される。一実施形態では、抗癌化学治療剤は、アルキル化薬剤(例えば、シクロホスファミドがあるがこれに限定されない)。一実施形態では、抗癌化学治療剤は、細胞毒性抗生剤(例えば、ドキソルビシンがあるがこれに限定されない)である。一実施形態では、抗癌化学治療剤は、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキサートがあるがこれに限定されない)である。一実施形態では、抗癌化学治療剤は、ビンカアルカロイド(例えば、ビンデシンがあるがこれに限定されない)である。いくつかの実施形態では、一実施形態では、抗癌化学治療剤は、白金化合物(例えば、カルボプラチンがあるがこれに限定されない)およびタキサン(例えば、ドセタキセル)を含む。一実施形態では、抗癌化学治療剤は、アロマターゼ阻害剤(例えばエキセメスタンまたはレトロゾールがあるがこれらに限定されない)である。
一実施形態では、化合物は、例えばアリゾールBアセテートといったバックス(Bax)活性と組み合わせて投与される。一実施形態では、化合物は、例えばロサルタンといったアンギオテンシンII受容体ブロッカーと組み合わせて投与される。一実施形態では、化合物は、セレニウム、緑茶カケクチン(green tea chachecin)、ノコギリヤシ、ビタミンD、食物由来大豆(dietary soy)、ゲニステイン、またはイソフラボンと組み合わせて投与される。
一実施形態では、化合物は、例えばアルキル化剤、抗生剤、抗腫瘍性ホルモン薬、抗悪性腫瘍薬および代謝拮抗薬と組み合わせて投与される。有用なアルキル化剤の例は、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファン)と、アジリジン(例えば、ベンゾデゼパ(benzodizepa)、カルボコン、メツレデパ、ウレデパ、エチレンイミン)、および、メチルメラミン(例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホルアミド、およびトリメチロールメラミン)、ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル、クロマファジン(chlomaphazine)、シクロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミン酸化物塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン(novembichine)、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、およびウラシルマスタード)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、クロロゾトチン(chlorozotocin)、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ダカルバジン、ミトブロニトール、ミトラクトール、およびピポブロマン)を含む。より多くの上記のような薬剤は、医薬品化学および腫瘍学における当業者の間で知られる。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物と組み合わせが適切なその他の薬剤は、タンパク質合成阻害剤(例えば、アブリン、アウリントリカルボン酸、クロラムフェニコール、コリシンE3、シクロヘクシミド、ジフテリア毒素、エデインA、エメチン、エリスロマイシン、エチオニン、フッ化物、5−フルオロトリプトファン、フシジン酸、グアニリルメチレンジホスホン酸、グアニリルイミドホスホン酸、カナマイシン、カスガマイシン、キロマイシン、およびO−メチルトレオニン、モデクシン、ネオマイシン、ノルバリン、パクタマイシン、パロモマイシン、プロマイシン、リシン、α‐サルシン、志賀毒素、ショードマイシン、スパルソマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、テトラサイクリン、チオストレプトンならびにトリメトプリム)を含む。アルキル化薬剤(例えば、ジメチル硫酸、ミトマイシンC,ニトロジェンマスタードおよびサルファマスタード、MNNGおよびNMS)、挿入剤(例えば、アクリジン色素、アクチノマイシン、アドリアマイシン、アントラセン、ベンゾピレン、エチジウムブロマイド、2ヨウ化プロピジウム)を含む、DNA合成の阻害剤、ならびに、ジスタマイシンおよびネトロプシンといった薬剤は、医薬組成物において本発明の化合物と組み合わせることが可能である。DNA塩基類似体(例えば、アシクロビル、β−1−D−アラビノシド、アメトプテリン、アミノプテリン、2‐アミノプリン、アフィジコリン、8−アザグアニン、アザセリン、6‐アザウラシル、2´−アジド−2´−デオキシヌクリオシド、5−ブロモデオキシシチジン、シトシン、β−1−D−アラビノシド、ジアゾオキシノルロイシン、ジデオキシヌクレオシド、5−フルオロデオキシシチジン、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロウラシル、ヒドロキシ尿素および6−メルカプトプリン)は、本発明の化合物と組み合わせて使用することが可能である。トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、クーママイシン、ナリジクス酸、ノボビオシンおよびオキソリニン酸、コルセミド、コルヒチン、ビンブラスチンおよびビンクリスチンを含む細胞分裂阻害剤)、ならびにRNA合成阻害剤(アクチノマイシンD、α‐アマニチンおよびその他の真菌のアマトキシン、コルジセピン(3´−デオキシアデノシン)、ジクロロリボフラノシルベンジミアダゾール、リファンピシン、ストレプトバリシン、およびストレプトリディジンを含む)は、医薬組成物を提供するために本発明の化合物と組み合わせることが可能である。
一実施形態では、化合物は、前立腺癌用のワクチン、アリゾールB酢酸、アンギオテンシンII受容体ブロッカー、または本技術分野で既知のその他のものと組み合わせて投与される。一実施形態では、化合物は、前立腺(良性または悪性)肥大を減少させる薬剤(例えば、セレン、緑茶カケクチン、ノコギリヤシ、リコピン、ビタミンD、食物由来大豆、ゲニステインおよびイソフラボン食品、ならびにその他のもの)を組み合わせて投与される。
一実施形態では、化合物は、免疫調整剤と組み合わせて投与される。一実施形態では、免疫調整剤は、免疫抑制剤である。一実施形態では、免疫抑制剤は、コルチコステロイド、シクロスポリン、アザチオプリン、メトトレキセート、シクロホスファミド、タクロリムス−FK−506、抗胸腺細胞グロブリン、ミコフェノレートモフェチル(mycophenylate moeftil)、もしくはこれらを組み合わせたものを備える。一実施形態では、コルチコステロイドは、グルココルチコイドである。
一実施形態では、免疫調整剤は、免疫刺激剤である。一実施形態では、免疫刺激剤は、特異性免疫刺激物質であるため、免疫応答中に、例えば、ワクチンまたは任意の抗原といった抗原特異性を提供する。一実施形態では、免疫刺激剤は、非特異性免疫刺激物質であるため、非特異性免疫刺激剤であるため、その他の抗原の免疫応答を増大させまたは抗原特異性を有さずに免疫系の成分を刺激するために、抗原特異性と無関係に作用する。一実施形態では、非特異性免疫調整物質は、フロイント完全アジュバント(freund's complete adjuvant)である。一実施形態では、非特異性免疫調整物質は、フロイント不完全アジュバント(freund's incomplete adjuvant)である。一実施形態では、非特異性免疫刺激剤は、モンタニドISAアジュバントである。一実施形態では、非特異性免疫刺激剤は、リビアジュバント(Ribi's adjuvant)である。一実施形態では、非特異性免疫刺激剤は、ハンターズティターマックス(Hunter's titermax)である。一実施形態では、非特異性免疫刺激剤は、アルミニウム塩アジュバントである。一実施形態では、非特異性免疫刺激剤は、ニトロセルロースを吸収したタンパク質(nitrocellulose-adsorbed protein)である。一実施形態では、非特異性免疫刺激剤は、ゲルブアジュバント(Gerbuadjuvant)である。
一実施形態では、化合物は、骨の疾患、障害または状態(例えば、オステオポローシス、骨折など)に対処する薬剤と組み合わせて投与され、ならびに、本発明は、本明細書に記載のように化合物を単独または他の薬剤と組み合わせて投与することによって同疾患障害等の対処の方法を備える。
一実施形態では、骨のターンオーバーマーカーは、骨の活動をモニタリングする臨床科学者にとって効果的で認証されたトールとして提示されてきた。別の実施形態では、尿中のヒドロキシプロリン、血清アルカリンリンホスファターゼ、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ、およびオステオカルシンレベルは、尿中カルシウム−クレアチン比率と一緒に、骨ターンオーバーマーカーとして使用される。別の実施形態では、オステオカルシンレベルは、骨形成マーカーと使用される。別の実施形態では、c−テロペプチドは、骨再吸収マーカーとして使用される。
一実施形態では、本発明は、癌患者被験者において、例えば骨折、骨の手術、骨の放射線照射(radiation of the bone)、脊髄圧迫症、新生骨転移(new bone metastasis)、骨量減少、またはこれらの組み合わせといった、骨関連事象(skeletal-related event(SRE))発生についての、対処、予防、リスクの抑制または阻害または軽減を提供し、式1〜4、IV−IXまたはXI−XII、および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝体、薬剤的に許可された塩、薬品、水和物、N?オキシド、もしくはこれらの任意の組み合わせの化合物を被験者に投与することを備える。本発明は、とりわけ、アンドロゲン欠乏症療法(androgen deprivation therapy(ADT))を受けているまたは受けた前立腺癌患者において、本発明の化合物を伴うSREについての対処に関する。
一実施形態では、本明細書で提供された方法を使用し、および/または、本明細書で提供された組成物を利用して、対処された骨関連事象は、骨折である。骨折は、一実施形態では、病的骨折、非外傷性骨折、脊椎骨折、非脊髄骨折、形態計測骨折(morphometric fractures)、もしくはこれらの組み合わせである。
別の実施形態では、本明細書で提供される方法および/または組成物は、骨関連事象(例えば、病的骨折、脊髄圧迫症、高カルシウム血症、骨関連の痛み、もしくはそれらの組み合わせ)のリスクの対処、予防、抑制、阻害または軽減に効果がある。
別の実施形態では、本明細書で提供される方法を使用しておよび/または本明細書で提供される組成物を利用して対処されようとする骨関連事象は、骨の手術および/または骨への放射線照射ための必要性を備える。これは、いくつかの実施形態では、骨損傷または神経圧迫からくる一実施形態の結果生じる痛みへの対処のためである。別の実施形態では、本明細書で提供される方法を使用しておよび/または本明細書で提供される組成物を利用して対処されようとする骨関連事象は、脊髄圧迫症、もしくは被験者の抗悪性腫瘍薬療法における変化(ホルモン療法における変化を含む)の必要性を備える。この変化には、いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法を使用しておよび/または本明細書で提供される組成物を利用して対処されようとする骨関連事象は、骨転移についての、対処、抑制、予防、骨転移の発生の削減、または骨転移、または骨量減少の進行または重傷度を遅延させることを備える。一実施形態では、骨量減少は、骨粗鬆症、骨減少症、またはこれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、骨関連事象は、本明細書に挙げられた実施形態の任意の組み合わせを備えてもよい。
一実施形態では、本明細書で提供されおよび/または本明細書で提供された組成物を利用する方法は、例えば病巣の数、病巣の大きさ、またはこれらの組み合わせを単位として、骨への転移を削減するのに効果的である。別の実施形態では、組成物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物を備える。本発明の態様にしたがっておよび一実施形態では、本明細書に提供されているのは、被験者において癌が骨に転移するのを予防または阻害する方法であり、トレミフェン、ラロキシフェン、タモキシフェンまたは類似体、機能的誘導体、代謝物、またはこれらの組み合わせ、もしくはこれらの薬剤的に許可された塩を備える組成物を被験者に投与する工程を備える。一実施形態では、上記の代謝物は、オスペミフェン、フィスペミフィン、またはこれらの組み合わせを備えてもよい。一実施形態では、癌は前立腺癌である。
本明細書に提供される方法、本明細書に抵抗される組成物の利用に従って抗悪性腫瘍薬療法における変化をすでに認識しているであろう当業者は、とりわけ、病気の段階だけでなく、潜在する病気の重傷度、潜在する病気の原(もと)、患者の痛みおよびその患者の痛みの原の程度の機能として、実施したり、または調整したり、または変更したりすることができる。治療法の変更には、ある実施形態では、投与の経路における変更(例えば、腔内、動脈内(intraartiarly)、腫瘍内)、投与された組成物の形態(例えば、錠剤、エリキシル剤、懸濁液等)、投与量における変更等が含まれてもよい。これらの各変更は、当分野でよく認識され、また、本明細書で提供される実施形態によって包括される。
一実施形態では、骨関連事象は、癌療法の結果である。一実施形態では、骨関連事象は、ホルモン欠乏症療法の結果であり、一方、別の実施形態では、骨関連事象は、ADTの産物である。
一実施形態では、本発明の化合物は、ADTが原因の副作用(例えば、減少した筋肉量、減少した筋力、腺機能低下症、骨粗鬆症、骨減少症、減少したBMDおよび/または減少した骨量)の予防または回復に役立つ。別の実施形態では、化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIを備える。
男性では、成人の性ホルモンの自然現象(アンドロゲンの直接的な減少だけでなく、アンドロゲンの芳香族化から誘導されたエストロゲンレベルの低下)は、骨の脆弱さと関連付けられる。この作用は、アンドロゲン欠乏症療法を行った男性ではよりはっきりと言える。
組み合わせで使用する上記の薬剤は、本明細書に記載のように、ビスホスホン酸(例えば、アレンドロン酸、チルドロン酸、クロドロン酸(clodroniate)、パミドロン酸、エチドロン酸、アレンドロン酸、ゾレンドロン酸、シマドロン酸、ネリドロン酸、ミノドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、ホモレシドロン酸)、カルシトニン(例えばサケカルシトニン、エルカトニン、SUN−8577,TJN−135)、ビタミンDまたは誘導体(ZK−156979)、ビタミンD受容体リガンドおよびその類似体(例えば、カルシトリオール、トプトリオール、ZK−150123、TEI−9647、BXL−628、Ro−26−9228、BAL−2299、Ro−65−2299、DP−035、エストロゲン、エストロゲン誘導体、結合型エストロゲン、抗エストロゲン剤、プロゲスチン、合成エストロゲン/合成プロゲスチン)、RANKリガンドmAb(例えば、デノスマブ、またはAMG162(アムゲン))、anb3インテグリン受容体アンタゴニスト、オステオクラスト、液胞型ATPアーゼ阻害剤、破骨細胞に結合するVEGFのアンタゴニスト、カルシウム受容体アンタゴニスト、副甲状腺ホルモン(PTh)またはその類似体、PTHrP類似体(副甲状腺ホルモン関連ペプチド)、カテプシンK阻害剤(AAE581)、ラネリック酸ストロンチウム、チホロン、HCT−1026、PSK3471、ガリウム・マルトレイト、プロスタグランジン、p38タンパク質キナーゼ阻害剤、骨形成タンパク質、BMP拮抗作用阻害剤、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ビタミンK、または誘導体、再吸収抑制、イプリフラボン、フッ化物、食品カルシウムサプリメント(dietary calcium supplement)、オステオプロテジェリン、およびこれらの任意の組み合わせを備えることができる。一実施形態では、本明細書に記載のように、SARMの組み合わせ投与、オステオプロテジェリンおよびパラチノイドホルモンは、骨についてのいかなる病気、障害または状態にも対処するよう計画される。
一実施形態では、免疫調節剤は、抗炎症剤である。一実施形態では、抗炎症剤は、非ステロイド性抗炎症剤である。一実施形態では、非ステロイド性抗炎症剤は、シクロオキシゲナーゼ−1(cox−1)阻害剤である。一実施形態では、非ステロイド性抗炎症剤は、シクロオキシゲナーゼ−2(cox−2)阻害剤である。一実施形態では、非ステロイド性抗炎症剤は、シクロオキシゲナーゼ−1(cox−1)阻害剤およびシクロオキシゲナーゼ−2(cox−2)阻害剤である。いくつかの実施形態では、非ステロイド性抗炎症剤は、アスピリン、サルサラート、ジフルニサル、イブプロフェン、フェノプロフェン、フルビプロフェン、フェナメート、ケトプロフェン、ナブメトン、ピロキシカム、ナプロキセン、ジクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、エトドラク、ケトロラク、オキサプロジン、またはセレコシブを含むがこれらに限定されない。一実施形態では、抗炎症剤は、ステロイド性抗炎症剤である。一実施形態では、ステロイド性抗炎症剤は、コルチコステロイドである。
一実施形態では、免疫調節剤は、抗リュウマチ剤である。一実施形態では、抗リュウマチ剤は、非ステロイド性抗炎症剤である。一実施形態では、抗リュウマチ剤は、コルチコステロイドである。一実施形態では、コルチコステロイドは、プレドニゾンまたはデキサメタゾンである。一実施形態では、抗リュウマチ剤は、病状を修正する抗リュウマチ薬である。一実施形態では、病状を修正する抗リュウマチ薬は、遅効性の抗リュウマチ薬である。一実施形態では、病状を修正する抗リュウマチ薬は、抗マラリア剤である。一実施形態では、病状を修正する抗リュウマチ薬は、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メトトレキサート、スルファサラジン、シクロスポリン、アザチオプリン、シクロホスファミド、アザチオプリン、スルファサラジン、ペニシラミン、オーロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム、またはオーラノフィンを含むがこれらに限定されない。一実施形態では、抗リュウマチ剤は、免疫抑制細胞障害性薬(immunosuppressive cytotoxic drug)である。一実施形態では、免疫抑制細胞障害性薬は、メトトレキサート、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、またはアザチオプリンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、化合物は、抗糖尿病剤と組み合わせて投与される。一実施形態では、抗糖尿病剤は、スルホニル尿素である。一実施形態では、スルホニル尿素は、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、またはグリクラジドを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、抗糖尿病剤は、メグリチニド(meglitinide)である。一実施形態では、メグリチニドは、プランジンまたはナテグリニドを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、抗糖尿病剤は、ビグアニドである。一実施形態では、ビグアニドは、メトホルミンを含むがこれらに限定されない。一実施形態では、抗糖尿病剤は、チアゾリジンジオンである。一実施形態では、チアゾリジンジオンは、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、またはトログリタゾンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、抗糖尿病剤は、αグルコシダーゼ阻害剤である。一実施形態では、αグルコシダーゼ阻害剤は、ミグリトールまたはアカルボースを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、抗糖尿病剤は、PPARα/γリガンド、ジペプチジルペプチダーゼ4(DPP−4)阻害剤、SGLT(ナトリウム依存性グルコース輸送体1)阻害剤、またはFBPase(フルクトース−1,6−ビスホスファターゼ)である。一実施形態では、抗糖尿病剤は、インシュリンである。一実施形態では、インシュリンは、即効性のインシュリンである。一実施形態では、インシュリンは、短時間作用型インシュリンである。一実施形態では、インシュリンは、中間型インシュリンである。一実施形態では、インシュリンは、中間型および短時間作用型インシュリンの混合である。一実施形態では、インシュリンは、長時間作用型インシュリンである。一実施形態では、抗糖尿病剤は、脂肪酸結合タンパク質(aP2)の阻害剤(例えば、2000年5月6日出願の米国特許公報第09/519,079号に開示されている阻害剤、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)、およびジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤(例えば、WO0168603に開示されている阻害剤))である。これらは参照により本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、化合物は、神経系に対処する薬剤と組み合わされて投与される。一実施形態では、神経系に対処する薬剤は、自律神経系に対処する薬剤である。一実施形態では、自律神経系に対処する薬剤は、アドレナリン模倣薬である。一実施形態では、アドレナリン模倣薬は、β‐アドレナリン受容体アゴニスト、α‐アドレナリン受容体アゴニスト、またはこれらの組み合わせである。一実施形態では、アドレナリン模倣薬は、カテコールアミンである。一実施形態では、アドレナリン模倣薬は、イソプロレノール、ノルエピネフリン、エピネフリン、アンフェタミン、エフェドリン、またはドーパミンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、アドレナリン模倣薬は、直接作用型アドレナリン模倣薬である。いくつかの実施形態では、直接作用型アドレナリン模倣薬は、フェニレフリン、メタラミノール、またはメトキサミンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、自律神経系に対処する薬剤は、アドレナリン受容体アンタゴニストである。一実施形態では、アドレナリン受容体アンタゴニストは、ハロアルキルアミン、イミダゾリン、またはキナゾリンである。一実施形態では、ハロアルキルアミンは、フェノキシベンザミンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、イミダゾリンは、フェントラミンまたはトラゾリンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、キナゾリンは、プラゾシン、テラゾシン、ドクサゾシン、またはトリマゾシンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、アドレナリン受容体アンタゴニストは、組み合わされたαおよびβブロッキング作用を有する。一実施形態では、組み合わされたαおよびβブロッキング薬剤は、ラベタロール、ブシンドロール、カルベジロール、またはメドロキサロール。
一実施形態では、自律神経系に対処する薬剤は、コリン作用薬剤である。一実施形態では、コリン作用薬剤は、直接作用型副交感神経刺激薬剤(direct-acting parasympathomimetic drug)である。一実施形態では、直接作用型副交感神経刺激薬剤(direct-acting parasympathomimetic drug)は、メタコリン、プロカルピン、カルバコール、またはベタネコールを含むがこれに限定されるものではない。
一実施形態では、自律神経系に対処する薬剤は、コリンエステラーゼ阻害剤である。一実施形態では、コリンエステラーゼ阻害剤は、四級アンモニア剤である。一実施形態では、四級アンモニア剤は、エドロホニウムまたはアンベノニウムを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、コリンエステラーゼ阻害剤は、カルバミン酸(例えば、フィゾスチグミン、ピリドスチグミン、ネオスチグミン、またはリバスチグミン)である。一実施形態では、コリンエステラーゼ阻害剤は、有機リン酸エステルである。一実施形態では、阻害剤は、中枢神経系のアセチルコリンを標的にする(例えば、タクリン、ドネペジル、またはガランタミン)。
一実施形態では、自律神経系に対処する薬剤は、ムスカリン性遮断薬である。一実施形態では、ムスカリン性遮断薬は、ベラドンナアルカロイド(例えば、アトロピンまたはスコポラミン)である。
一実施形態では、自律神経系に対処する薬剤は、神経節遮断剤である。一実施形態では、神経節遮断剤は、ニコチン、トリメタファン、またはメカミラミンを含むがこれらに限定されこれらに限定されるものではないない。
一実施形態では、神経系に対処する薬剤は、中枢神経系に対処する薬剤である。一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、局所麻酔である。一実施形態では、局所麻酔薬は、ベンゾカイン、クロロプロカイン、コカイン、プロカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン、リドカイン、メピバカイン、プリロカイン、またはロピバカインを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、全身麻酔薬剤である。一実施形態では、全身麻酔薬剤は、デスフルラン(desflurane)、セヴォフルラン、イソフルラン、ハロメタン、エンフルラン、メトキシフルラン、キセノン、プロポフォール、エトミデート、メトヘキシタール、ミダゾラム、ジアゼパモール(diazepamor)、ケタミン、チオペンタール、またはリドカイン/プリロカインを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、鎮痛薬である。一実施形態では、鎮痛薬は、パラセタモールまたは非ステロイド性抗炎症剤を含むがこれらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、鎮痛薬は、アヘン剤またはモルヒネ様作用薬(例えば、モルヒネ、ペチジン、オキシコドン、ハイドロコドン、ジアモルヒネ、トラマドール、またはブプレノルフィン)を含む。いくつかの実施形態では、複数の鎮痛薬の組み合わせが望まれる。
一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、筋弛緩薬または血管収縮薬である。一実施形態では、筋弛緩薬は、メトカルバモール、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、ダントロレン、メタキサロン、オルフェナドリン、亜硝酸アミル、パンクロニウム、チザニジン、クロニジン、またはガバペンチンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、血管収縮剤は、抗ヒスタミン剤、アドレナリンジメチルアルギニン、カフェイン、カンナビス、カテコールアミン、うっ血除去薬、プソイドエフェドリン、ノルエピネフリン、テトラハイドロゾリン、またはトロンボキサンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、静吐薬である。一実施形態では、静吐薬は、5−HT3受容体アンタゴニスト(例えば、ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、またはトロピセトロン)である。一実施形態では、静吐薬は、ドーパミン遮断薬(例えば、ドンペリドン、ドロペリドール、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロメタジン、またはメトクロプラミド)である。一実施形態では、静吐薬は、抗ヒスタミン薬(例えば、シクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、またはメクリジンである。一実施形態では、静吐薬は、カンナビノイド(例えば、大麻または間リノール)である。
一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、鎮静剤である。一実施形態では、鎮静剤は、抗うつ薬(例えば、ミルタザピンまたはトラゾドン)である。一実施形態では、鎮痛剤は、バルビツール酸(例えば、セコバルビタール、ペントバルビタール、またはアモバルビタール)である。一実施形態では、鎮痛剤は、ベンゾジアゼピン(例えば、ジアゼパム、クロナゼパム、アルプラゾラム、テマゼパム、クロルジアゼポキシド、フルニトラゼパム、ロラゼパム、またはクロラゼプ酸)である。一実施形態では、鎮痛剤は、イミダゾピリジン(例えば、ゾルピデムまたはアルピデム)である。一実施形態では、鎮痛剤は、ピラゾロピリミジン(例えば、ザレプロン)である。一実施形態では、鎮痛剤は、抗ヒスタミン薬(例えば、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、またはドキシラミン)である。一実施形態では、鎮痛剤は、抗精神病薬(例えば、ジプラシドン、リスペリドン、クエチアピン、クロザピン、プロクロルペラジン、ペルフェナジン、ロキサピン、トリフロペラジン、チオチキセン、ハロペリドール、またはフルフェナジンである。一実施形態では、鎮痛剤は、漢方鎮静剤(例えば、バレリアン植物マンドレイク(valerian plant mandrake)、またはカバ)である。いくつかの実施形態では、鎮静剤は、エスゾピクロン、ラメルテオン、メタカロン、エトクロルビノール、抱水クロラール、メプロバメート、グルテチミド、メチプリロン、γ−ヒドロキシ酪酸、エチルアルコール、メチル三塩化物、ゾピクロン、またはジエチルエーテルである。
一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、神経変性障害薬物療法である。一実施形態では、神経変性障害薬物療法は、アセチルコリンエステラーゼ(例えば、タクリン、ドネペジル、ガランタミン、またはリバスチグミンである。一実施形態では、神経変性障害薬物療法は、N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)アンタゴニスト(例えば、メマンチン)である。一実施形態では、神経変性障害薬物療法は、運動ニューロン(例えば、リルゾール)に対する損傷を軽減させる。一実施形態では、神経変性障害薬物療法は、その疾患の促進の原因となる遺伝子を沈める。一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、抗てんかん薬(AED)である。いくつかの実施形態では、抗てんかん薬は、ナトリウムチャネル遮断薬、GABA受容体アゴニスト、GABA再取り込み阻害剤、GABAトランスアミナーゼ阻害剤、潜在的なGABAの作用機序を有するAED、グルタミン酸遮断薬、またはその他の作用機序を有するAEDを含む。いくつかの実施形態では、抗てんかん薬は、フェニトイン、カルバマゼピン、フォスフェニトイン、オキシカルバゼピン、ラモトリジン、ゾニサミド、クロバザム、クロナゼパム、フェノバルビタール、プリミドン、チアガビン、ビガバトリン、ガバペンチン、バルプロ酸、フェルバメート、トピラマート、レベチラセタム、またはプレガバリンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、中枢神経系に対処する薬剤は、抗依存症薬(anti-addiction drug)である。一実施形態では、ジスルフィラムなどの抗アルコール依存症薬(anti-alcoholism drug)は、一実施形態では、抗依存症薬(anti-addiction drug)は、セロトニン取り込み阻害薬、ドーパミン作動性アンタゴニスト、またはオピオイドアンタゴニストである。
一実施形態では、中枢神経に対処する薬剤は、アルツハイマー病に対処する薬剤である。いくつかの実施形態では、アルツハイマー病に対処する薬剤は、コリンエステラーゼ阻害剤、γセクレターゼ阻害剤、またはアミロイドβタンパク(Aβ)治療薬(A beta lowering drug)を含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、中枢神経に対処する薬剤は、軽度の認知障害に対処する薬剤である。いくつかの実施形態では、軽度の認知障害に対処する薬剤は、AMPA制御因子を含むがこれに限定されるものではない。
一実施形態では、中枢神経に対処する薬剤は、パーキンソン病に対処する薬剤である。いくつかの実施形態では、パーキンソン病に対処する薬剤は、ドーパミン系薬物、アマンタジン、ベンズトロピン、ビペリデン、ブロモクリプチン、エンタカポン、カルビドパ/レボドパ、セレギリン、デプレニル、ジフェンヒドラミン、ペルゴリド、プロシクリジン、セレギリン、またはトリヘキシフェニジルを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、化合物は、アルツハイマー病に対処する薬剤(例えば、コリンエステラーゼ阻害剤、γ‐セクレターゼ阻害剤、Aβ治療薬)、または、軽度の認知障害(MCI)(例えば、AMPA制御因子)、に対処する薬剤、または、パーキンソン病に対処する薬剤(例えば、トパミン系薬物)、または大うつ病に対照する薬剤(例えば、SSRI's、SNRI's(デュロキセチン等))、または性機能障害に対処する薬剤(例えば、ホスホジエステラーゼ5)とともに投与される。
一実施形態では、化合物は、心臓血管系に対処する薬剤と組み合わせて投与される。一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、うっ血性心不全に対処することである。一実施形態では、うっ血性心不全への対処は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、ホシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、トランドラプリル、またはエナラプリラート)である。一実施形態では、うっ血性心不全に対処する薬剤は、β遮断薬(例えば、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール塩酸塩、ビソプロロールフマル酸塩、カルテオロール塩酸塩、カルベジロール、セリプロロール塩酸塩、エスモロール塩酸塩、ラベタロール塩酸塩、レボブノロール、メトプロロール酒石酸塩、メチプラノロール、ナドロール、ネビボロール、オクスプレノロール塩酸塩、ピンドロール、プロプラノロール塩酸塩、ソタロール塩酸塩、またはチモロールマレイン酸塩)である。一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、ジゴキシンである。一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、利尿薬(例えば、チアジド系利尿薬、ループ利尿薬、カリウム保持性利尿薬、またはその組み合わせ)である。いくつかの実施形態では、チアジド系利尿薬は、ベンドロフルアジド、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、クロロチアジドナトリウム、クロルタリドン、シクロペンチアジド、ジウカルディン(Diucardin)(R)、ジウリル(Diuril)(R)、エンデュロン(Enduron)(R)、エシドリックス(Esidrix)(R)、エクスナ(Exna)(R)、HCTZ、ヒドロクロロチアジド、ヒドロジウリル(DIURIL)(R)、ヒドロフルメチアジド(HYDROFLUMETHIAZIDE)、ヒドロモックス(Hydromox)(R)、ハイグロトン(Hygroton)(R)、インダパミド、ロゾール(Lozol)(R)、メチクロチアジド、メトラゾン、ミクロクス(Mykrox)(R)、ナクア(Naqua)(R)、ナチュレリン(Naturetin)(R)、オレティック(Oretic)(R)、ポリチアジド、キネタゾン、レネーゼ(Renese)(R)、トリクロルメチアジド、キシパミド、またはザロキソリン(Zaroxolyn)(R)を含むがこれらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、ループ利尿薬は、フロセミド、ブメタニド、またはトルセミドを含むがこれらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、カリウム保持性利尿薬は、アミロライド、トリアムテレン、アルドステロン拮抗薬、またはスピロノラクトンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、抗不整脈薬剤である。一実施形態では、抗不整脈薬剤は、ナトリウムチャネル遮断薬、βアドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、または再分極を延長させる薬剤である。一実施形態では、ナトリウムチャネル遮断薬は、キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド、リドカイン、トカイニド、メキシレチン、エンカイニド、またはフレカイニドを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、βアドレナリン受容体刺激薬は、プロプラノロール、アセブトロール、エスモロール、またはソタロールを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、再分極を延長させる薬剤は、ソタロールまたはアミオダロンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、ナトリウムチャネル遮断薬は、ベラパミル、ジルチアゼム、ニフェジピン、またはミベフラジル(mebefradil)を含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、抗不整脈薬剤は、アデノシンまたはジゴキシンである。
一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、抗狭心症剤である。一実施形態では、抗狭心症剤は、抗血小板剤、アドレナリン受容体アンタゴニスト、カルシウムチャネル遮断薬、または血管拡張薬である。いくつかの実施形態では、アドレナリン受容体アンタゴニストおよびカルシウムチャネル遮断薬は、本明細書に記載の薬剤を備える。一実施形態では、抗血小板剤は、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ADP阻害剤、スホジエステラーゼ(I)阻害剤、糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤、またはアデノシン再取り込み阻害剤である。一実施形態では、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、アセチルサリチル酸、またはアセチルサリチル酸と組み合わせたジピリダモ−ル(dipyridimole)を含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、ADP阻害剤は、クロピドグレル、CS−747、またはチクロピジン(ticlopdipine)を含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、ホスホジエステラーゼ阻害剤は、シロスタゾールを含むがこれに限定されるものではない。一実施形態では、糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤は、アブシキシマブ、レオプロ、エプチフィバチド、インテグリリン、チロフィバン、またはアグラスタト(aggrastat)を含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、アデノシン再取り込み阻害剤は、ジピリダモ−ル(dipyridimole)を含むがこれに限定されるものではない。一実施形態では、血管拡張薬は、二硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、またはニトログリセリンを含むがこれらに限定されるものではない。一実施形態では、強心配糖体(例えば、ジギタリス、またはウアバイン)は、SARM化合物と組み合わせて使用することができる。
一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、血管作用性薬剤または変力薬(inotrope)である。一実施形態では、血管作用性薬剤または変力薬は、ジゴキシン、ドーパミン、ドブタミン、ヒドララジン、プラゾシン、カルベジロール、ニトロプルシド、ニトログリセリン、カプトプリル、リシノプリル、ニフェジピン、ジルチアゼム、ヒドロクロロチアジド、フロセミド、スピロノラクトン、AT−1受容体アンタゴニスト(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン)、ET受容体アンタゴニスト(例えば、シタクスセンタン、アトラセンタン(atrsentan)および、米国特許公報第5,612,359号および第6,043,265号に開示されている化合物)、二重ET/AIIアンタゴニスト(Dual ET/AII antagonist)(例えば、WO00/01389に開示されている化合物)、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、バソペプシダーゼ阻害剤(二重NEP−ACE阻害剤)(例えば、オマパトリラトおよびゲモパトリラト)、または硝酸を含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、抗凝固剤である。一実施形態では、抗凝固剤は、クマリン誘導体または未分画のヘパリンである。一実施形態では、クマリン誘導体は、ワルファリンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、線溶剤(例えば、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ、アニストレプラーゼ、プロウロキナーゼ、レテプラーゼ、テネクテプラーゼ、ラノテプラーゼ、スタフィロキナーゼ、バンパイア(vampire)、またはアルフィメプラーゼ)である。
一実施形態では、心臓血管系に対処する薬剤は、高コレステロール血症治療薬剤(例えば、ナイアシン‐ロバスタチンン、コレスチポールHCl、フルバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム、シンバスタチン、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチンナトリウム、コレスチラミン、コレスチラミンライト(cholestyramine light)、フェノフィブラート、コレセベラム塩酸塩、またはエゼチミブ)である。
一実施形態では、本発明の化合物は、代謝性疾患、障害または状態に対処する薬剤と組み合わせて投与される。これは、いくつかの実施形態ではメタブリックシンドロームに注意を向ける。いくつかの実施形態では、上記の薬剤は、とりわけ、膵臓リパーゼ阻害剤(例えば、オーリスタット、セチリスタット、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤(例えば、シブトラミン)、インシュリン感受性改善薬(例えば、ビグアナイド(メトホルミン)、PPARアゴニスト、二重作用PPARアゴニスト(dual-acting pparアゴニスト)(ムラグリタザル、テサグリタザール、ナベグリタザール)、PPAR−デルタアゴニスト(GW−501516)、DPP−IV阻害剤(ビルダグリプチン、シタグリプチン)、αグルコシダーゼ阻害剤(アカルボース)、抗糖尿病薬の組み合わせ(anti-diabetic Combinations)(アクトプラスメト(Actoplusmet),アバンダメト(Avandamet)、メトホルミン/ピオグリタゾン、メトホルミン/ロシグリタゾン、グルコバンス等)、グルカゴン様ペプチド−1類自体(エクセナチド、リラグルチド)、アミリン類似(プラムリンチド、スタチン(アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミブ))、ニコチン酸誘導体、即時遊離型または制御遊離型ナイアシン(immediate release and controlled release niacins)、ニアスロ(niaslo))、抗異脂肪血症用の決まった組み合わせ(antidyslipidemic fixed combinations)(ジンバスタチン/エゼチミブ、ロバスタチン/ニコチン酸、アトルバスタチン/アムロジピン、アトルバスタチン/トルセトラピブ、シンバスタチン/ニコチン酸(ER)、ACE阻害剤(ラミプリル、カプトプリル、リシノプリル)、AT−II受容体アンタゴニスト(バルサルタン、テルミサルタン)、カンナビノイド受容体アンタゴニスト(リモナバン)、コレステリルエステル転送タンパク質またはCETP阻害剤(JTT−705、CETi−1)、β3アドレナリンアゴニスト、PPARαリガンド、またはこれらの組み合わせを備える。
一実施形態では、化合物は、皮膚科障害に対処する薬剤と組み合わせて投与される。一実施形態では、皮膚科障害に対処する薬剤は、コルチコステロイドまたはグルココルチコステロイド(例えば、ベタメタゾンプロピオン酸エステル、クロベタゾール、ジフロラゾン、アムシノニド、デスオキシメタゾン、フルオシノニド、アルクロメタゾン(aclometasone)、デソニド、トリアムシノロン、フルチカゾン、ハロベタゾール、モメタゾン、またはヒドロコルチゾン)である。一実施形態では、皮膚科障害に対処する薬剤は、レチノイド(例えば、イソトレチノイン、アシトレチン、トレチノイン、アダパレン、タザロテン、バクサロテン、アリトレチノイン、またはβカロチン)である。
一実施形態では、皮膚科障害に対処する薬剤は、光化学治療剤である。一実施形態では、光化学治療剤は、PUVAまたはソラレン(例えば、オクソラレン)である。一実施形態では、皮膚科障害に対処する薬剤は、光力学治療剤(例えば、ポルフィリン)。
一実施形態では、皮膚科障害に対処する薬剤は、ダスポン、サリドマイド、抗マラリア剤、抗生剤、または抗真菌剤である。一実施形態では、抗マラリア剤は、クロロキンまたはヒドロキシクロロキンである。
一実施形態では、皮膚科障害に対処する薬剤は、抗生剤である。一実施形態では、抗生剤は、全身性抗生剤(例えば、グリセオフルビン、ケトコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、テルビナフィン、またはヨウ化カリウム)である。一実施形態では、抗生剤は、局所的抗真菌剤である。一実施形態では、局所的抗真菌剤は、シクロピロクス、クロトリマゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナフチフィン、オキシコナゾール、またはトルナフタートを含むがこれに限定されるものではない。
一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、抗ウイルス剤(例えば、インターフェロンα)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、抗疥癬剤(例えば、ピレトリンまたはピレスロイド)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、免疫抑制剤(例えば、ミコフェノール酸モフェチル(mycophenolate motefil)またはチオグアニン)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、局所性免疫抑制剤(例えば、タクロリムス、ピメクロリムス、イミキモド、5−フルオロウラシル、またはメクロレタミン)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、抗ヒスタミン剤(例えば、ドキセピン)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、色素沈着への対処(例えば、ハイドロキノンまたはモノベンゾン)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、タンパク質または組み換え型タンパク質(例えば、ベカプレルミン、エタネルセプト、デニロイキンジフチトクスまたはボツリヌス毒素)である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、カプサイシン、アントラリン、過酸化ベンゾイル、またはカルシポトリエンである。
一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、角質溶解薬剤である。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、硫化セレンである。一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、日焼け止めである。一実施形態では、日焼け止めは、UVB、UVA、またはこれらの組み合わせを吸収する。
一実施形態では、皮膚障害に対処する薬剤は、成長因子(例えば、上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子−α(TGF−α)、血小板由来増殖因子(PDGF)、酸性線維芽細胞増殖因子(α−FGF)および塩基性線維芽細胞増殖因子(β−FGF)を含む線維芽細胞増殖因子(FGF)、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β))およびインシュリン様増殖因子(IGF−1およびIGF−2)、またはこれらの任意の組み合わせであってもよい。
一実施形態では、化合物は、抗感染症薬剤と組み合わされて投与される。一実施形態では、抗感染症薬剤は、抗生剤である。一実施形態では、抗生剤は、βラクタム系抗生剤である。一実施形態では、βラクタム系抗生剤は、ペニシリン、ベンザチンペニシリン、ベンジルペニシリン、アモキシシリン、プロカインペニシリン、ジクロキサシリン、アモキシシリン、フルクロキサシリン、アンピシリン、メチシリン、アズロシリン、カルベニシリン、チカルシリン、メズロシリン、ピペラシリン、フェノキシメチルペニシリン、アモキシシリン・クラブラン酸カリウム合剤(co-amoxiclav)、セファロスポリン、セファレキシン、セファロチン、セファゾリン、セファクロル、セフロキシム、セファマンドール、セフォテタン、セフォキシチン、セフトリアキソン、セフォタキシム、セフタジジム、セフェピム、セフピロム、イミペネム、メトロペネム、エルタペネム、ファロペネム、モノバクタム、アズトレオナム、またはカルバペネムを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、テトラサイクリン系抗生剤である。一実施形態では、テトラサイクリン系抗生剤は、テトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、リメサイクリン、ミノサイクリン、またはオキシテトラサイクリンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、マクロライド系抗生剤である。一実施形態では、マクロライド系抗生剤は、エリスロマイシン、アジスロマイシン、ロキシロオマイシン(Roxithromycin)、ジリスロマイシン、クラリスロマイシン、ジョサマイシン、キタサマイシン、スピラマイシン、トロレアンドマイシン、カルボマイシン、セスロマイシン、またはテリスロマイシンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗体アミノグリコシド抗体である。一実施形態では、アミノグリコシド抗体は、ゲンタマイシン、トブラマイシン、イミペネム、カナマイシン、ネオマイシン、エルタペネム、アプラマイシン、パロモマイシン、硫酸、ストレプトマイシン、またはアミカシンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、キノロン抗生剤である。一実施形態では、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、ロメフロキサシン、エノキサシン、オフロキサシン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、スパルフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、トロバフロキサシン、またはアラトロフロキサシンを含むがこれに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、環状ペプチド抗生剤である。一実施形態では、環状ペプチド抗生剤は、バンコマイシン、ストレプトグラミン、ミクロシン、バクテリオシンAS−48、RTD−1、またはポリミキシンを含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、リンコサミド抗生剤である。一実施形態では、リンコサミド抗生剤は、クリンダマイシンを含むがこれに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、オキサゾリジノン抗生剤である。一実施形態では、オキサゾリジノン抗生剤は、リネゾリド、U−100592、DA−7867、AZD2563、またはU−100766を含むがこれらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生剤は、サルファ系抗生剤である。一実施形態では、サルファ系抗生剤は、スルフイソキサゾールを含むがこれに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生物質は防腐剤である。一実施形態では、防腐剤は、アルコール、クロルヘキシミド、塩素、ヘキサクロロフェン、ヨードフォア、クロロキシレノール(PCMX)、四級アンモニウム化合物、またはトリクロサンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生物質は抗結核剤である。一実施形態では、抗結核剤は、これらに限定されないが、エタンブトール、リファブチン、イソニアジド、リファンピシン、ピラジナミド、またはリファンピンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、抗生物質は抗真菌剤である。一実施形態では、抗真菌剤はテルビナフィン、フルシトシン、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ラブコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、カスポフンジン、ミカフンジン、V−エキノカンジン、アンホテリシンB、アンホテリシンB脂質複合体(ABLC)、アンホテリシンBコロイド分散剤(ABCD)、リポソーム型アンホテリシンB(L−Amb)、リポソーム型ナイスタチン、またはグリセオフルビンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では抗生物質は抗原虫剤である。一実施形態では抗原虫剤は抗マラリア薬である。一実施形態では、抗マラリア薬は、クロロキン、メフロキン、プログアニル、ピリメタミン−ダプソン合剤、ピリメタミン・スルファドキシン合剤、キニン、またはプリマキンを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗原虫剤は抗アメーバ剤である。一実施形態では、抗アメーバ剤は、メトロニダゾール、チニダゾール、またはフロ酸ジロキサニドを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗原虫剤は抗鞭毛虫剤である。一実施形態では、抗鞭毛虫剤は、メトロニダゾール、チニダゾール、またはメパクリンを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗原虫剤は抗リーシュマニア剤である。一実施形態では、抗リーシュマニア剤は、スチボグルコン酸ナトリウムを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗生物質は駆虫薬である。
一実施形態では、抗生物質は抗ウイルス剤である。一実施形態では、抗ウイルス剤は、アバカビル、アシクロビル、アマンタジン、ジダノシン、エムトリシタビン、エンフビルチド、エンテカビル、ラミブジン、ネビラピン、オセルタミビル、リバビリン、リマンタジン、スタブジン、バラシクロビル、ビダラビン、ザルシタビン、またはジドブジンを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗ウイルス剤は核酸類似体逆転写酵素阻害剤である。一実施形態では、核酸類似体逆転写酵素阻害剤は、テノホビル、またはアデホビルを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗ウイルス剤はプロテアーゼ阻害剤である。一実施形態では、プロテアーゼ阻害剤は、セキナビル、リトナビル、インディナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ロピナビル、フォスアンプレナビル、またはチプラナビルを含むが、これらに限定されるものではない。一実施形態では、抗ウイルス剤は、エンフビルチドなどの融合阻害剤である。一実施形態では、抗ウイルス剤、または抗レトロウイルス剤の併用が必要とされる。一実施形態では、抗ウイルス剤または抗レトロウイルス剤、もしくはそれらの組み合わせは、ヒドロキシウレア、レスベラトール、グレープフルーツ、リトナビル、レフルノミド、またはそれらの組み合わせを含むことがある。
一実施形態では、化合物は、肝臓治療薬と併用投与される。一実施形態では、化合物は、スタチンと併用投与される。いくつかの実施形態では、スタチンは、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、またはロスバスタチンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、化合物は、胆汁酸抑制剤と併用投与される。いくつかの実施形態では、胆汁酸抑制剤はコレスチラミン、コレスチポール、またはコレセベラムを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、化合物は、コレステロール吸収阻害剤と併用投与される。いくつかの実施形態では、コレステロール吸収阻害剤はエゼチマブを含むが、これに限定されるものではない。
一実施形態では、化合物は、ニコチン酸剤と併用投与される。いくつかの実施形態では、ニコチン酸剤は、ナイアシン、ナイアコール、またはスローナイアシンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、化合物は、フィブレート系薬剤と併用投与される。いくつかの実施形態では、フィブレート系薬剤は、ゲンフィブロジル、またはフェノフィブレートを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、肝臓治療薬はコルチゾン、コルチゾール、またはコルチコステロンである。いくつかの実施形態では、肝臓治療薬はコルヒチン、メトトレキセート、ウルソデオキシコール酸、またはペニシラミンである。
一実施形態では、化合物は、代謝性疾患治療剤と併用投与される。いくつかの実施形態では、代謝性疾患治療剤は、ビタミン、コエンザイムQ10、グルコシダーゼアルファ、重炭酸ナトリウム、ビスホスホネート、ビオチン、アロプリノール、レボドパ、ジアゼパム、フェノバルビタール、ハロペリドール、葉酸、抗酸化剤、陽イオンチャンネル活性化剤、ハプトグロビン、またはカルニチンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、代謝性疾患治療剤は、オルリスタットやセチリスタットなどの膵リパーゼ阻害剤、セロトニン、またはシブトラミンなどのノルエピネフリン再吸収阻害剤、ビグアニドなどのインシュリン抵抗性改善剤、PPARアゴニスト、ムラグリタザール、テサグリタザール、もしくはナベグリタザールなどのデュアルPPARアゴニスト、GW−501516などのPPAR−デルタアゴニスト、ビルダグリプチン、もしくはシタグリプチンなどのDPP−IV阻害剤、アカルボースなどのアルファグルコシダーゼ阻害剤、アクトプラスメット、アバンダメット、メトフォルミン・ピオグリタゾン、メトフォルミン・ロシグリタゾン、もしくはグルコバンスなどの糖尿病治療薬合剤、エクセナチド、もしくはリラグルチドなどのグルカゴン様ペプチド−1類似体、プラムリンチドなどのアミリン類似体、アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、もしくはピタバスタチンなどのスタチン、エゼチミブなどのコレステロール吸収阻害剤、ナイアシンやniasloなどのニコチン酸誘導体、シンバスタチン・エゼチミブ、ロバスタチン・ニコチン酸、アトルバスタチン・アムロジピン、アトルバスタチン・トルセトラピブ、もしくはシンバスタチン・ニコチン酸などの脂質異常改善薬の固定用量合剤、ラミプリル、カプトプリル、もしくはリシノプリルなどのACE阻害剤、バルサルタンやテルミサルタンなどのAT−II 受容体アゴニスト、リモナバントなどのカンナビノイド受容体アゴニスト、JTT−705、CETi−1などのコレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害剤、またはベータ−3アドレナリンアゴニストである。
一実施形態では、化合物は、内分泌系治療剤と併用投与される。いくつかの実施形態では、内分泌系治療剤は、放射性ヨウ素、抗甲状腺薬、甲状腺ホルモン補充剤、成長ホルモン、カベルゴリン、ブロモクリプチン、チロキシン、ゴナドトロピン、グルココルチコイド、グルココルチコイド類似体、コルチコトロピン、メチラポン、アミノグルテチミド、ミトタン、ケトコナゾール、ミフェプリストン、デキサメタゾン、ソマトスタチン類似体、ゴナドトロピン放出ホルモン類似体、ロイプロリド、ゴセレリン、抗利尿ホルモン、抗利尿ホルモン類似体、オキシトシン、カルシウム補充剤、ビタミンD、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、5−アルファ−レダクターゼ阻害剤である。いくつかの実施形態では、5−アルファ−レダクターゼ阻害剤は、フィナステリド、デュタステリド、またはイゾンステリドを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、SARM化合物である。いくつかの実施形態では、SARMは、RU−58642、RU−56279、WS9761AおよびB、RU−59063、RU−58841、ベクシロステリド、LG−2293、L−245976、LG−121071、LG−121091、LG−121104、LGD−2226、LGD−2941、LGD−3303、YM−92088、YM−175735、LGD−1331、BMS−357597、BMS−391197、S−40503、BMS−482404、EM−4283、EM−4977、BMS−564929、BMS−391197、BMS−434588、BMS−487745、BMS−501949、SA−766、YM−92088、YM−580、LG−123303、LG−123129、PMcol、YM−17573、BMS−591305、BMS−591309、BMS−665139、BMS−665539、CE−590、116BG33、154BG31、アルカリン、またはACP−105を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、タモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、イドキシフェン、トレミフェン、オスペミフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、PPT(1、3、5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピル−1H−ピラゾール)、DPN、ラソフォキシフェン、ピペンドキシフェン、EM−800、EM−652、ナフォキシジン、ナフォキシジン、ジンドキシフェン、テスミリフェン、リン酸ミプロキシフェン、RU58、RU688、EM139、ICI164,384、ICI182、ICI780、クロミフェン、MER−25、ジエチルスチベストロール、クメストロール、ゲニステイン、GW5638、LY353581、ズクロミフェン、エンクロミフェン、酢酸デルマジノン、DPPE、(N、N−ジエチル−2−{4−(フェニルメチル)−フェノキシ}エタンアミン)、TSE−424、WAY−070、WAY?292、WAY−818、シクロコムノール、プリナベレル、ERB−041、WAY−397、WAY−244、ERB−196、WAY−169122、MF−101、ERB−002、ERB−037、ERB−017、BE−1060、BE−380、BE−381、WAY−358、[18F]FEDNP、LSN−500307、AA−102、半枝蓮、CT−101、CT−102、またはVG−101を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト、またはアンタゴニストである。いくつかの実施形態では、ゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト、またはアンタゴニストは、ロイプロリド、ゴセレリン、トリプトレリン、アルファプロストール、ヒストレリン、デチレリクス、ガニレリクス、アンチドイツレリクス、セトロレリクス、ラモレリクス、ガニレリクス、テベレリクス、アバレリクス、オザレリクス、スフゴリクス、プラザレリクス、デガレリクス、NBI−56418、TAK−810、またはアシリンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、ステロイド性、または非ステロイド性グルココルチコイド受容体リガンドである。いくつかの実施形態では、非ステロイド性グルココルチコイド受容体リガンドは、ZK−216348、ZK−243149、ZK−243185、LGD−5552、ミフェプリストン、RPR−106541、ORG−34517、GW−215864X、セスキシリン、CP−472555、CP−394531、A−222977、AL−438、A−216054、A−276575、CP−394531、CP−409069、またはUGR−07を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、ステロイド性、または非ステロイド性プロゲステロン受容体リガンドである。一実施形態では、内分泌系治療剤は、ステロイド性、または非ステロイド性アンドロゲン受容体アンタゴニストである。いくつかの実施形態では、ステロイド性、または非ステロイド性アンドロゲン受容体アンタゴニストは、フルタミド、ヒドロキシフルタミド、ビカルタミド、ニルタミド、またはヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害剤を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体リガンドである。いくつかの実施形態では、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体リガンドは、ベザフィブレート、フェノフィブレート、ゲムフィブロジル、ダルグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、イサグリタゾン、リボグリタゾン、ネトグリタゾン、ナベグリタザル、ファルグリタザル、テサグリタザル、ラガグリタザル、ラガグリタザル、オキセグリタザル、またはPN−2034を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤は、ヒト成長ホルモンである。いくつかの実施形態では、ヒト成長ホルモンは、ソマトトロピン、またはその類似体を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、内分泌系治療剤はグレリンである。いくつかの実施形態では、グレリンは、ヒトグレリン、CYT−009−GhrQb、L−692429、GHRP−6、SK&F−110679、またはU−75799Eを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、本発明の化合物は、骨粗鬆症治療薬と併用投与される。いくつかの実施形態では、骨粗鬆症は、アルコール、および/または喫煙により誘発される。いくつかの実施形態では、骨粗鬆症治療薬は、カルシトニン、ビタミンD、ビタミンD誘導体、ビタミンD受容体リガンド、ビタミンD受容体リガンド類似体、エストロゲン、エストロゲン誘導体、結合型エストロゲン、抗エストロゲン、プロゲスチン、合成エストロゲン、合成プロゲスチン、RANKリガンドモノクローナル抗体、インテグリン受容体アンタゴニスト、破骨細胞空胞ATPアーゼ阻害剤、破骨細胞受容体へのVEGF結合アンタゴニスト、カルシウム受容体拮抗剤、パラチロイドホルモン、パラチロイドホルモン類似体、パラチロイドホルモン関連ペプチド、カテプシンK阻害剤、ラネリック酸ストロンチウム、チボロン、HCT−1026、PSK3471、ガリウムマルトレート、ヌトロピンAQ、プロスタグランジン、p38プロテインキナーゼ阻害剤、骨形成因子(BMP)、BMP拮抗作用阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、ビタミンK、ビタミンK誘導体、イピフラボン、フッ化物塩、食事性カルシウム補充剤、またはオステオプロテジェリンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、骨粗鬆症治療薬はカルシトニンである。いくつかの実施形態では、カルシトニンは、サーモン、エルカトニン、SUN−8577、またはTJN−135を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、骨粗鬆症治療薬は、ビタミンD受容体リガンド、または類似体である。いくつかの実施形態では、ビタミンD受容体リガンド、または類似体は、カルシトリオール、トピトリオール、ZK−150123、TEI−9647、BXL−628、Ro−26−9228、BAL−2299、Ro−65−2299、またはDP−035を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、本発明の化合物は、薬物療法により誘発された性腺機能低下症、および/または骨減少症、および/または骨格筋減少症の治療薬と併用投与される。いくつかの実施形態では、薬物療法により誘発された性腺機能低下症、および/または骨減少症、および/または骨格筋減少症の治療薬は、オピオイド類、麻薬類、オピエート類、オピオイド類、メサドン、カディアン、D2ドーパミン受容体アンタゴニスト、ゾテピン、ハロペリドール、アミスルプリド、リスペリドン、抗てんかん薬、バルプロ酸、カルバマゼピン、オキシカルバマゼピン、化学療法剤、メトトレキセート、シクロホスファミド、イホスファミド、アドリアマイシン、ドキソルビシン、グルココルチコイド、シクロスポリン、L−チロキシン、SERMS、アロマターゼ阻害剤(AI)、フルベストラント、ゴナドトロピン放出ホルモン剤、アンドロゲン枯渇剤、高プロラクチン血症誘発剤、セロトニン作動性抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、三環系抗うつ薬、抗高血圧薬、メチルドパ、レセルピン、クロニジン、ベラパミル、抗ドーパミン薬、抗嘔吐薬、メトクロプラミド、H2受容体アンタゴニスト、シメチジン、ラニチジン、エストロゲン、またはアンフェタミンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、本発明の化合物は、ビタミンと併用投与される。いくつかの実施形態では、ビタミンはビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB、ビタミンC、またはそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、本発明の化合物は、精神・神経系用薬(behavior-modulating agent)と併用投与される。いくつかの実施形態では、精神・神経系用薬は、抗不安薬、抗精神病薬、抗うつ薬、ベータ遮断薬、ベータ2 刺激薬、抗コリン系気管支拡張薬、テオフィリン、アミノフィリン、ネドクロミルナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト、コルチコステロイド、去痰薬、粘液溶解薬、抗ヒスタミン薬、プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン、アンフェタミン、ブスピロン、ベンゾジアゼピン、デキストロアンフェタミン、三環系抗うつ薬、セロトニン再取り込み阻害剤、フェノチアジン類、ベンズトロピン、ブプロピオン、プロパノロール、リチウム、ベンラファキシン、ハロペリドール、ブスピロン、またはノイラミニダーゼ阻害剤を含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、精神・神経系用薬はベンゾジアゼピンである。一実施形態では、ベンゾジアゼピン類は、アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、またはトリアゾラムよりなる。
一実施形態では、精神・神経系用薬はフェノチアジンである。一実施形態では、フェノチアジン類はフルフェナジン、ペルフェナジン、チオリダジン、またはトリフルオペラジンよりなる。
一実施形態では、精神・神経系用薬は、三環系抗うつ薬、またはセロトニン再取り込み阻害剤である。一実施形態では、三環系抗うつ薬、またはセロトニン再取り込み阻害剤は、フェノチアジン、プロトリプチリン、フルオキセチン、パロキセチン、またはセトラリンよりなる。
一実施形態では、本発明の化合物は、抗マラリア薬、細胞毒性薬、ステロイド、コルチコステロイド、狼瘡治療薬、イムラン、サイトキサン、抗リウマチ薬、コルチコステロイド、ニフェジピン、アスピリン、コルヒチン、カプトプリル、ペニシラミン、アザチオプリン、メトトレキセート、シクロホスファミド、プレドニゾン、ニカルジピン、または非ステロイド性抗炎症薬と併用投与されるが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、本発明の化合物は、眼疾患治療薬と併用投与される。いくつかの実施形態では、眼疾患治療薬は、ベタガン、ベチモール、チモプティック、べトプティック、オキュプレス、オプティプラノロール、キサラタン、アルファガン、アゾプト、トルソプト、コスポット、ピロカル、ピラガン、プロピン、オプティクロム、アキュラー、リボスチン、アロマイド、エマジン、パタノール、アルレックス、ポリプレッド、プレッド−G、デキサシジン、エリスロマイシン、マキシトロール、トブラデックス、ブレファキド、FMLオキュフェン、ボルタレン、プロフェナール、プレドフォルテ、エコンプレッド・プラス、エフロン、フラレックス、インフラマーゼ・フォルテ、ベタジン、グラミシジン、プレドニゾロン、ベタキソロール、フモルソール、プロパラカイン、ベトプティック、ヒラルチン、インフラマーゼ・マイルド、ロテマックス、フルビプロフェン、クロラムフェニコール、メタゾラミド、チモロール、シロキサン、テラマイシン、シプロフロキサシン、ミオスタット、トリアムシノロン、ミコナゾール、トブラマイシン、ヒヨスチアミン、ゲンタマイシン、ピロカルピン、バシトラシン、ゴニオソール、ポリミキシン、オキシテトラサイクリン、ビロプティック、ベクソール、スプロフェン、セルビスク、ポリトリム、イロチシン、シロキサン、オキュフロックス、ブリンゾラミド、セファゾリン、トブレックス、ラタノプロスト、インドシカニン、トリフルリジン、フェニレフリン、デメカリウム、ネオマイシン、トロピカミド、デキサメタゾン、ネプタザン、ジピベフリン、オキュフロックス、ビダラビン、ドルゾラミド、オフロキサシン、エピネフリン、アシクロビル、カルボニックアンヒドラーゼ阻害剤、抗ヒスタミン薬、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、銅、アトロピン、またはガラマイシンを含むが、これらに限定されるものではない。
一実施形態では、本発明の化合物は、遺伝子治療薬と併用投与される。いくつかの実施形態では、遺伝子治療薬は、アンチセンス薬、または置換遺伝子を含むが、これらに限定されるものではない。
いくつかの実施形態では、本発明中の任意の組成物は、本発明中の任意の化合物を、本明細中に記載されている任意の処方、あるいは実施形態で含むことができる。いくつかの実施形態では、本発明中の任意の組成物は、本発明中の、化学構造式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物を、本明細中に記載されている任意の処方、あるいは実施形態で含むことができる。いくつかの実施形態では、本発明中の任意の組成物は、本発明中の任意の化合物の、本明細中に記載されている任意の処方、あるいは実施形態により構成される。いくつかの実施形態では、本発明中の任意の組成物は、本発明中の、化学構造式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物の、本明細中に記載されている任意の処方、あるいは実施形態により構成される。いくつかの実施形態では、本発明中の任意の組成物は、本質的に、本発明中の任意の化合物の、本明細中に記載されている任意の処方、あるいは実施形態により構成される。いくつかの実施形態では、本発明中の任意の組成物は、本質的に、本発明中の、化学構造式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物の、本明細中に記載されている任意の処方、あるいは実施形態により構成される。いくつかの実施形態では、用語「含む(comprise)」は、本発明の化合物などの表示された活性物質の包含と同様に、その他の活性物質、および医薬品産業で周知の薬学的に許容される担体、賦形剤、軟化剤、安定剤などの包含も言及する。いくつかの実施形態では、用語「本質的に構成する(consisting essentially of)」は、その組成物中の唯一の活性含有物が表示された活性含有物であるが、表示された活性含有物の治療的効果には直接関与しない、安定化および保存などの目的で含まれるその他の化合物が、その配合中に存在する組成物を言及する。いくつかの実施形態では、用語「本質的に構成する(consisting essentially of)」は、活性含有物の放出を促進する構成要素を言及できる。いくつかの実施形態では、用語「構成する(consisting)」は、活性含有物および薬学的に許容される担体もしくは賦形剤を含む組成物を言及する。
一実施形態では、本発明は複合的な配合製剤を提供する。一実施形態では、上記において定義された配合相手を、単独で、または顕著に異なる量の配合相手との一定の異なる組み合わせ、すなわち同時に、共に、単独で、もしくは連続的に投薬することが可能である、という意味において、用語「配合製剤」は、特に「一組の部分的成分」と定義される。いくつかの実施形態では、一組の部分的成分中の部分成分は、たとえば、同時に、古い順に時間差的に、つまり一組の部分的成分中のいずれの部分成分も、異なる時点に、等しい、または異なる間隔で投与することができる。いくつかの実施形態において、配合製剤中の配合相手の総量の一部が投与される。一実施形態では、配合製剤は、たとえば、処置される患者の部分母集団の所望に、もしくは特定の疾病、疾病の重篤度、年齢、性別、または体重により所望の異なる個々の患者に対処するため、当業者により容易に調合できるものに変えることができる。
NRBA化合物の生物学的活性
本発明は、当事者に適切であると認識される任意の疾患、障害、または状態に対する、本明細中に記載されている組成物および併用療法を対象としていることが認識されるべきである。本発明の実施形態を示す、特定の疾病、障害、および状態に対する、このような配合物、および併用療法の特定の適用法が上記に記載されており、そのような疾病、障害、および状態の被検者に対する、本明細書に記載されている化合物、あるいは化学構造式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物、もしくは化学構造式Xの化合物、併用療法成分の単独、またはその一部、もしくは本発明の配合物の投与による治療方法は、本発明の付加的な実施形態を示す。
一実施形態では、適切に置換された化合物は以下に対して効果がある。a)鬱、性腺機能低下、骨粗鬆症、脱毛、骨減少症、良性前立腺肥大、気分および認知の変容、b)子宮内膜症、乳癌、子宮癌および卵巣癌の治療、c)糖尿病性腎症の治療、d)糖尿病性神経障害の治療、e)糖尿病性網膜症および/または本明細書中で用語「治療」が包含するあらゆる実施形態を含むその他の臨床治療分野および/または診断分野。
一実施形態では、本発明は以下を提供する。a)被検体の骨関連障害の治療法、b)被検体の骨量を増加させる方法、c)被検体の脂質組成を改善する方法、d)アテローム性動脈硬化症および関連疾患を治療する方法。e)被検体の器用さおよび動作を改善する方法、f)月経困難症の被検体を治療する方法であり、被検体に本発明の化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、不純物、前記化合物の結晶、またはそれらの任意の組み合わせを投与する工程が含まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書記載の化合物および/またはこれを含む化合物は、認知の改善、鬱の軽減または治療、または他の神経保護効果が望まれる疾患に関わる用途、およびそれを治療するために使用できる。
一実施形態では、用語「認知」は知るプロセス、具体的には気付き、知り、考え、学習し、判断するプロセスを指す。認知は心理学、言語学、コンピューターサイエンス、神経科学、数学、動物行動学、哲学に関係する。一実施形態では、用語「気分」は機嫌または精神状態を指す。本明細書で意図するとおり、変化は認知および/または気分の肯定的または否定的な変化を意味する。
一実施形態では、用語「鬱」は人間の摂食および睡眠ならびに自分自身に対する感情にも影響する、体、気分および思考に関わる疾患を指す。鬱の徴候および症状には、活動に対する興味の消失、食欲減退、過食、感情表現の消失、虚無感、絶望感、悲観、罪の意識、無力感、引きこもり、倦怠感、睡眠障害、集中力、記憶および意志決定に関わる問題、不穏状態、短気、頭痛、消化不全、慢性痛が含まれる。
一実施形態では、本発明の方法の対象は人間であり、有用である。別の実施形態では、対象はほ乳類である。別の実施形態では、対象は動物である。別の実施形態では、対象は無脊椎動物である。別の実施形態では、対象は脊椎動物である。
一実施形態では、対象は男性である。別の実施形態では、対象は女性である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は男性または女性の治療に有用である場合があるが、特定の方法に関しては、本明細書に記載および例証するように、女性の方が特定の化合物の投与に有利に反応する場合がある。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の方法は男性または女性の治療に有用である場合があるが、特定の方法に関しては、本明細書に記載および例証するように、男性の方が特定の化合物に投与に有利に反応する場合がある。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物および/またはこれを含む化合物は、被検体の性欲問題または勃起不全に関連する疾患および/または症状に関わる用途および/またはその治療に有用である場合がある。別の実施形態では、被検体は男性または女性である。一実施形態では、用語「性欲」は性的欲求を指す場合がある。
一実施形態では、用語「勃起性」は勃起、つまりペニスが直立する能力を指す。勃起組織は、大きく拡張し、組織に含まれる数多くの血管が拡張することで硬くなる組織である。いくつかの実施形態では、本発明のNRBAはクリトリスまたはペニスの海綿組織の平滑筋を弛緩させる。
本発明の別の実施形態では、被検体の核内ホルモン受容体に本発明の化合物および/または非ステロイド性抑制剤および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを、化合物の前記受容体への結合に効果的であり、ならびにホルモン依存性症状に変化を起こす量で接触させるホルモン治療(アンドロゲン依存性症状を有する被検体に対するホルモン治療)の方法を提供する。
本発明の一実施形態では、本明細書に記載の化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを、被検体のホルモン依存性症状に変化を起こすのに十分な量で被検体に投与することが含まれるホルモン代替治療を提供する。
本発明の方法を含む、本明細書に記載の化合物および/または構成物で治療できるホルモン依存性症状には、加齢、性腺機能低下症、赤血球新生低下、骨粗鬆症および低エストロゲン値に依存するその他の症状に関連する症状が含まれる。
本発明の方法を含む、本明細書に記載の化合物および/または構成物で治療できるホルモン依存性症状には、当業者には明らかなように、多毛症、不妊、多嚢胞性卵巣症候群、子宮内膜癌、乳癌、男性型脱毛症、前立腺癌、精巣癌などエストロゲン値の上昇が特徴の症状が含まれる場合がある。当業者には明らかなように、このような症状においては、被検体には本明細書に記載の化合物を単体または他の治療剤と組み合わせて投与できる。
一実施形態では、本発明は被検体の癌を治療し、発生率を減少させ、重篤度を低下させ、病因を減少させることで、その進行を遅らせるか、再発を遅らせるか、発病を遅らせる方法を提供し、本明細書に記載の化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを被検体に投与する工程が含まれる。別の実施形態では、本明細書に記載される化合物は化学構造式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。いくつかの実施形態では、このような癌は、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、子宮癌、精巣癌など男性または女性の生殖組織に関連するホルモン依存性またはアンドロゲン受容体依存性腫瘍(悪性または良性)である。
いくつかの実施形態では、本発明のNRBAは、癌を発症した被検体における脈管形成を抑制する。いくつかの実施形態では、当業者には分かるように、本発明のNRBAは脈管形成を抑制することで黄斑変性症およびその他の関連症状を含む脈管形成に関係する疾患を治療する。
いくつかの実施形態では、本発明は被検体の前癌性前駆細胞または病巣を治療して前癌性前駆細胞または病巣の発生を減少させる方法を提供し、本明細書に記載の化合物および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを被検体に投与する工程が含まれる。いくつかの実施形態では、このような前癌性前駆細胞はホルモン応答性組織に存在するアンドロゲン依存性腫瘍であるか、または前立腺、卵巣、乳房、子宮、精巣など男性または女性の生殖組織に関連する。いくつかの実施形態では、このような前癌性前駆細胞には例えば前立腺や子宮頸部などの局所上皮内腫瘍が含まれる。いくつかの実施形態では、このような方法は男性または女性の生殖組織などの組織における腫瘍または前癌、異形成または過形成の治療に有用である。
一実施形態では、本発明は、良性前立腺肥大症(BPH)を治療する上での化合物、組成物および/またはそれの使用方法を提供する。「BPH(良性前立腺肥大症)」は、前立腺の非悪性肥大であり、そしてあらゆる内部器官で見られる最も一般的な非悪性の増殖異常であり、成人男性での罹患率の主要原因である。BPHは、50歳以上の年齢の男性の75%以上で起こり、90歳までに有病率88%に達する。BPHは、前立腺を横断する尿道の部分(前立腺の尿道)の漸進的圧搾を頻繁に生じる。これは、膀胱の不完全な排尿、および排尿の切迫感のため、排尿したいという頻繁な衝動を患者に経験させる。尿流閉塞は、望むときに排尿を開始することが困難であること、ならびに尿路閉塞や、排尿不全にいたる可能性のある溢流性尿失禁として知られる症状である、膀胱から尿を排出する能力の欠如のために尿流を防止することが困難であることを含めて、排尿の間の全般的な制御の欠如にもいたる可能性がある。別の実施形態では、本発明は、溢流性尿失禁を治療する方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、男性または女性でのLH産生を阻害する上で、化合物、組成物および/またはそれの使用方法を提供する。いくつかの実施形態では、このような阻害は、男性における循環中のテストステロンおよび前立腺のサイズを減少させるか、またはいくつかの実施形態では、このような阻害は、男性または女性において不妊の治療をもたらす。
別の実施形態では、本発明は、前立腺癌を有する被検体について前立腺癌を治療するか、その発症を遅延させるか、その発生率を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、前立腺癌を有する前記被検体に式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物を投与することを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、被検体における前立腺癌を治療するか、その発症を遅延させるか、その発生率を減少させるか、またはその重篤度を減少させるのに有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12zであるか、それらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、その方法は、式(I)〜(XII)の化合物のプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、被検体に投与することを含む。別の実施形態では、化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIのものである。別の実施形態では、化合物は、12b、12f、12h、12p、12s、12u、12y、または12zである。
いくつかの実施形態では、その方法は、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそのいずれかの組み合わせを、被検体に投与することを含む。別の実施形態では、化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。別の実施形態では、化合物は、12b、12f、12h、12p、12s、12u、12y、または12zである。
別の実施形態では、本発明は、式(I)〜(XII)の化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、エステル、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、被検体に投与することを含む、哺乳類の被検体で前立腺癌を発生する危険を減少させる方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、哺乳類の被検体で前立腺癌を発生する危険を減少させるのに有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12z、またはそれらの任意の組み合わせである。
別の実施形態では、本発明は、哺乳類の被検体での前立腺腺癌病巣を治療するか、その発症を遅延させるか、その発生を減少させるか、または前癌性前駆体の数を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。別の実施形態では、前立腺腺癌の前癌性前駆体は、前立腺上皮内腫瘍(PIN)である。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、哺乳類の被検体での前立腺腺癌病巣を治療するか、その発生を遅延させるか、その発生を減少させるか、または前癌性前駆体の数を減少させる上で有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12z、またはそれらの任意の組み合わせである。
別の実施形態では、本発明は、哺乳類被検体での精巣癌を治療するか、防止するか、抑制するか、阻害するか、またはその発生率を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。別の実施形態では、本発明は、哺乳類被検体での泌尿生殖器の障害、疾患または症状を治療するか、防止するか、抑制するか、阻害するか、またはその発生率を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、哺乳類被検体での精巣癌を治療、防止、抑制、阻害またはその発生率を減少させる上で有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に列挙される化合物12z、またはそれらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、本発明のこれらの態様によって、その方法は、潜伏性前立腺癌を治療するか、抑制するか、阻害するか、その発生する危険を減少させるのに適している。一実施形態では、本発明は、被検体における前立腺の疾患、障害または症状を治療するか、その発症を遅延させるか、その発生率を減少させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、その方法が、前記被検体に本発明のNRBA化合物を投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、その化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。別の実施形態では、前立腺の疾患、障害または症状は、前立腺形成異常、前立腺過形成、または前立腺炎である。
本発明のいずれの方法も、表示化合物または化合物類を含む組成物を投与することで達成でき、そして本発明の実施形態を表すと理解すべきである
いくつかの実施形態では、本発明は、癌、その前癌性前駆体、または過形成の治療における、化合物、組成物、その使用方法を提供する。いくつかの実施形態では、このような異常増殖、前癌状態または過形成は、例えば上皮細胞のようなあらゆる細胞型のものでありうる。いくつかの実施形態では、NRBAまたは本発明の組成物によって積極的に影響される可能性のあるこのような癌、前癌病巣または過形成的病変は、甲状腺、肝臓、膀胱、腎臓、頭と頚組織、膵臓、尿生殖路、胃腸管、神経系および支持組織、またはそれらの組み合わせを含みうる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、早期、前駆状態段階で投与される場合に有益である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、疾患の後期段階に、たとえば、原発巣からの転移の防止目的で投与される場合に有益である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物、組成物および方法は、被検体において発癌状態の段階、または前癌状態の段階での、またはその組み合わせでのいずれかの、または複数の段階で投与されるときに有益である。別の実施形態では、その化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、本発明は、被検体における癌腫を治療するか、再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。
別の実施形態では、被検体における良性前立腺肥大(BPH)を治療する方法は、被検体におけるBPHを治療するのに有効な量で、本明細書に記載の化合物、および/またはその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、水和物、N−酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与する段階を含む。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
いくつかの実施形態では、本発明は、被検体における悪液質および/または癌に関連した悪液質を治療するか、その重篤度を減少させるか、その発生率を減少させるか、またはその病因を減少させるための、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせの使用法を提供する。別の実施形態では、癌は、副腎皮質癌、肛門癌、膀胱癌、脳腫瘍、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、小脳神経膠星状細胞腫、脳神経膠星状細胞腫、脳室上衣細胞腫、髄芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、松果体腫瘍、視床下部神経膠腫、乳癌、カルチノイド腫瘍、癌腫、子宮頸癌、大腸癌、子宮体癌、食道癌、肝臓外胆管癌、ユーイング系腫瘍(Pnet)、頭蓋外胚細胞腫瘍、眼癌、眼内黒色腫、胆嚢癌、胃癌、胚細胞腫瘍、性腺外生殖細胞腫瘍、妊娠性栄養膜腫瘍、頭頚部癌、下咽頭癌、島細胞癌、喉頭癌、白血病、急性リンパ性白血病、口腔癌、肝癌、肺癌、非肺小細胞癌、肺小細胞癌、リンパ腫、AIDS関連のリンパ腫、中枢神経系(原発性)リンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、ホジキン病、非ホジキン病、悪性中皮腫、黒色腫、メルケル細胞癌、転移性扁平上皮癌、多発性骨髄腫、プラズマ細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性疾患、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔咽頭癌、骨肉腫、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性潜在性腫瘍、膵臓癌、外分泌、膵臓癌、島細胞癌、副鼻腔および鼻腔癌、副甲状腺癌、陰茎癌、褐色細胞腫癌、下垂体癌、プラズマ細胞腫瘍、前立腺癌、横紋筋肉腫、直腸癌、腎臓細胞癌、唾液腺癌、セザリー症候群、皮膚癌、皮膚T細胞性リンパ腫、皮膚癌、カポジ肉腫、皮膚癌、黒色腫、小腸癌、軟部組織肉腫、軟部組織肉腫、精巣癌、胸腺腫、悪性甲状腺癌、尿道癌、子宮癌、肉腫、幼児期の希な癌、膣癌、外陰癌、ウィルムス腫瘍、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
別の実施形態では、本発明は、肺癌を治療するか、その重篤度を減少させるか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるための、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせの使用法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。
別の実施形態では、本発明は、非肺小細胞癌を治療するか、その重篤度を減少させるか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるための、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせの使用法を提供する。
大腸癌は、米国で二番目に最も頻繁に診断される悪性腫瘍であり、同時に二番目に最も一般的な癌死の原因である。コレステロールの豊富な食事が、大腸の癌と明確な疫学上の関連を有し、特に本明細書に記載される通り、核内ホルモン結合剤を調節する化合物、特にステロイド産生経路の受容体結合成分を調節する化合物を投与することによって影響される可能性がある。
一実施形態では、本発明は、被検体における大腸癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、いくつかの実施形態では、その1つ、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、被検体での大腸癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる上で有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に示される化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に示される化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に示される化合物12hである。別の実施形態では、本発明ER−βアゴニストは、表1に示される化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に示される化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に示される化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、表1に示される化合物12z、またはそれらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、本発明は、被検体における頭頚部癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、いくつかの実施形態では、その1つを、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、本発明は、被検体における肝癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、本発明は、被検体における甲状腺癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、本発明は、被検体における腎臓癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、1〜4、IV〜IXもしくはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、本発明は、被検体における膵癌を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
黒色腫は、メラニン細胞またはメラニン細胞関連神経細胞のいずれかに由来する攻撃的で頻繁に転移する腫瘍である(Cellular and Molecular Immunology(1991)(編集)Abbas A. K.、 Lechtman、A. H.、 Pober、J. S.;ダブリュ.ビー.サンダーズ・カンパニー(W. B. Saunders Company)、フィラデルフィア(Philadelphia):340-341頁)。黒色腫は、全皮膚癌のおよそ3パーセントになり、黒色腫の世界的な増大は、女性における肺癌を除いた他のあらゆる腫瘍によっても上回ることはできない(Cellular and Molecular Immunology(1991)(編集)Abbas、A. K.、Lechtiman、A. H.、 Pober、J. S.;W. B. Saunders Company Philadelphia:340-342頁;KirkwoodおよびAgarwala(1993)Principles and Practice of Oncology 7:1-16)。黒色腫が、皮膚に明らかに局在化している場合でさえ、患者の30%までが、全身性転移を発生し、その大半が死に至る(KirkwoodおよびAgarwala(1993)Principles and Practice of Oncology 7:1-16)。黒色腫を治療する典型的様式としては、手術、照射および化学療法が挙げられる。過去10年で、免疫療法および遺伝子療法が、黒色腫を治療するための新しい、前途有望な方法として出現した。
一実施形態では、本発明は、被検体における黒色腫を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、本発明は、被検体における皮膚障害、疾患または症状を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、その発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
一実施形態では、皮膚障害、疾患または症状は、皮膚炎、黒色腫、そう痒症、乾癬および皮膚萎縮を含みうる。
一実施形態では、本発明は、1)被検体の脂質プロファイルを改善する、2)被検体における循環中の脂質レベルを減少させる、3)被検体における高比重リポタンパク(HDL)コレステロールレベルを増大する、4)被検体における低比重リポタンパク質対高密度リポタンパク質レベルの比を変える方法を提供し、前記被検体は、前立腺癌を有し、そしてADT(アンドロゲン遮断療法)を受けているか、または受けたものであって、前記方法は、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む。別の実施形態では、前記方法は、本発明の化合物を含む組成物を投与することを含む。
別の実施形態では、前記被検体は、ADTを受けているか、または受けたとする。用語「受けた」、「受けている」および同等語句は、一実施形態では、一般にアンドロゲンのレベル、または特にテストステロンのレベルを減少させる、当業界で知られるいずれかの治療または療法を最近(最近6ヶ月以内に)受けたか、または現在受けている被検体に該当する。別の実施形態では、前記用語は、6ヶ月以上前にそのような治療または療法を受けた被検体に該当する。一実施形態では、その治療または療法は、手術である。別の実施形態では、その治療または療法は、医療である。別の実施形態では、その治療または療法は、アンドロゲンまたはテストステロンを完全に、または検出可能なレベルより下まで除去する。別の実施形態では、ADTは、アンドロゲンまたはテストステロンのレベルを減少させることを意図しない治療または療法の副作用である。これらの可能性の各々は、本発明の個々の実施形態を表す。
別の実施形態では、ADTは、前立腺癌を治療するため、前立腺癌の進行を遅延させるため、および前立腺癌の再発を防止および/または治療するために使用され、前記ADTは、LHRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)類似体、可逆性抗アンドロゲン(例えばビカルタミドまたはフルタミド)、抗エストロゲン、抗癌剤、5−アルファレダクターゼ阻害剤、アロマターゼ阻害剤、プロゲスチン、選択性アンドロゲン受容体調節剤(SARMS)または他の核内ホルモン受容体を介して作用する薬剤を投与することを含む。別の実施形態では、ADTを、毎月、または3、4、6または12ヶ月毎に投与する。別の実施形態では、ADTを、最初の月には2週毎に、その後4週毎に投与する。
いくつかの実施形態では、この態様によって、前記方法は、前立腺癌を有し、ADTを受けている、または受けた被検体に、本発明の化合物を投与することを含む。一実施形態では、その化合物をADTの前に投与することができる。別の実施形態では、その化合物を、ADTと同時に投与できる。別の実施形態では、その化合物を、ADTに続いて投与できる。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、本発明におけるすべての疾患のための予防手段として、ADTと組み合わせて、ADTの前に、またはADTの後に本発明の化合物を投与することを含む。一実施形態では、NRBA(核内受容体結合剤)を、ADTの前1−2週の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの前2−4週の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの前1−2ヶ月の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの前2−4ヶ月の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの前4−6ヶ月の間に投与する。一実施形態では、NRBAを、ADTの後1−2週の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの後2−4週の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの後1−2週の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの後2−4ヶ月の間に投与する。別の実施形態では、NRBAを、ADTの後4−6ヶ月の間に投与する。
他の実施形態では、本発明は、ADTに関連したあらゆる疾患、障害、または徴候を治療する方法を提供する。他の実施形態では、本発明は、テストステロン欠損に関連したあらゆる疾患、障害、または徴候を治療する方法を提供する。各疾患、障害、または徴候は、本発明の個々の実施形態を表す。
パピローマウイルスは、上皮の過剰増殖性病巣を誘発する非エンベロープ型DNAウイルスである。パピローマウイルスは、自然界で広範に広がっており、そして高等脊椎動物において同定された。ウイスルは、とりわけ、ヒト、ウシ、ウサギ、ウマおよびイヌから特徴づけられた。ヒトパピローマウイスル(HPV)は、80を超えるタイプに分類される(Epidemiology and Biology of Cervical Cancer. Seminars in Surgical Oncology 1999 16:203-211)。
一実施形態では、本発明は、被検体におけるパピローマを治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、発症を遅延させるか、その再発を減少させるか、その重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。
エストロゲン受容体を介した内分泌かく乱物質とサイトカイシグナル伝達系との間で起こるクロストークが示され、免疫系の調節および/またはその疾患における、他の核内ホルモン結合剤の役割を示唆する。
例えば、タモキシフェン、クロミフェン、およびナフォキシジンは、エストロゲン受容体陰性Tリンパ芽球性白血病セルラインCCRF/CEMの育成能力における減少を引き起こし、それにより白血病の臨床治療での抗エストロゲンの役割を示唆する。
白血病は、骨髄および血液の悪性癌であり、急性または慢性の骨髄性、または急性または慢性のリンパ性型の疾患を含む。
白血病についての標準的治療法は、通常、化学療法および/または骨髄移植および/または放射線療法を含む。化学療法は、通常は、ドキソルビシンまたはダウノルビシンまたはミトキサントロンまたはチオグアニンのいずれかとシタラビン;メトトレキセートとメルカプトプリン;エトポシドとミトロキサントロン;ビンクリスチン、ダウノルビシンおよびプレドニゾンとアスパラギナーゼ;ビンクリスチン、シタラビン、およびプレドニゾンとシクロホスファミド;ビンクリスチンおよびプレドニゾンとシクロホスファミド;シタラビンおよびチオグアニンとダウノルビシン、およびビンクリスチンおよびプレドニゾンとダウノルビシンを含めた一般的な組み合わせでの2つ以上の抗癌剤の組み合わせを含む。
一実施形態では、本発明は、被検体における白血病を治療するか、その再発を防止するか、阻害するか、その発生率を減少させるか、発症を遅延させるか、またはその重篤度を減少させる方法であって、式(I)〜(XII)の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、癌を治療するか、その重篤度を減少させるか、その発生率を減少させるか、その病因を減少させるための、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせの使用法を提供する。別の実施形態では、癌は、前立腺癌のようなアンドロゲンAR依存性腫瘍(悪性または良性)、および乳癌(男性または女性、手術可能または手術不能)を含む。別の実施形態では、前記化合物は、前立腺癌;膀胱癌、脳癌、骨腫瘍、大腸癌、子宮体癌、肝癌、肺癌、リンパ癌、腎臓癌、骨肉腫癌、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、皮膚癌、甲状腺癌および/またはホルモン依存性癌を治療するためのADTに対する補助剤である。
いくつかの実施形態では、本発明は、被検体における膀胱癌を治療するか、抑制するか、またはその発生率または重篤度を減少させるか、または寛解を延長する方法であって、式(I)〜(XII)のNRBA、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物、またはそれらの任意の組み合わせを、前記被検体に投与することを含む方法を提供する。別の実施形態では、前記NRBAは、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。
膀胱癌について現存する療法は、メトトレキセート、ビンブラスチン、ドキソルビシンまたはシスプラチン(M−VAC)の投与を伴うか、または伴わない膀胱切除術、または当業界で既知のものを含めて、ここで提供された療法と合わせうる。
一実施形態では、本発明は、a)骨関連の障害を治療する、b)骨関連の障害を防止する、c)骨関連の障害を抑制する、d)骨関連の障害を阻害する、e)被検体の骨の強度を増大する、f)被検体における骨質量を増大する、g)破骨細胞形成阻害のために、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせの使用法を提供する。
一実施形態では、本発明は、a)骨修復を促進する、b)骨障害を治療する、c)骨密度損失を治療する、d)低骨ミネラル密度(BMD)を治療する、e)減少した骨質量を治療する、f)代謝性骨疾患を治療する、g)骨成長または再成長を促進すること、h)骨の復元を促進する、i)骨の骨折修復を促進する、j)骨の再構造を促進する、k)顔面、臀部または関節を含めた再構築手術に引き続く骨損傷を治療する、l)骨強度および機能の強化、m)皮質骨の質量を増大する、n)小柱結合性を増大するための、本明細書に記載の化合物、またはそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、医薬上許容しうる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせの使用法を提供する。
一実施形態では、本発明は、被検体の骨関連疾患または障害を治療するか、予防するか、重篤度を軽減するか、発症を遅らせ、再発を減少させる方法を提供し、本発明のNRBAの被検体への投与が含まれる。一実施形態では、被検体にはNRBAまたはそれを含む化合物が投与され、ここでNRBAは化学構造式(I)〜(XII)またはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせである。別の実施形態では、NRBAは化学構造式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIである。いくつかの実施形態では、ER−β抑制剤は被検体の骨関連疾患または障害を治療するか、予防するか、重篤度を軽減するか、発症を遅らせるか、再発を減少させるうえで有用である。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12z、またはそれらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、骨関連障害は遺伝性障害であり、別の実施形態では、ある疾患の治療レジメンの結果として誘発される。例えば、一実施形態では、本明細書に記載される化合物は骨への癌転移の結果、別の実施形態では、例えば前立腺癌に対するアンドロゲン枯渇療法の結果として生じる骨関連障害を治療するうえで有用である。
一実施形態では、骨関連障害は骨粗鬆症である。別の実施形態では、骨関連障害は骨減少症である。別の実施形態では、骨関連障害は骨吸収の増加である。別の実施形態では、骨関連障害は骨折である。別の実施形態では、骨関連障害は骨の脆弱化である。
別の実施形態では、骨関連障害は骨密度(BMD)の低下である。別の実施形態では、骨関連障害は骨粗鬆症、骨減少症、骨吸収の増加、骨折、骨の脆弱化およびBMDの低下の任意の組み合わせである。各障害は本発明の別個の実施形態を表す。
用語「骨粗鬆症」は、一実施形態では、カルシウムおよび骨タンパク質の減少により骨量が減少することで骨密度が低下することを指す。別の実施形態では、骨粗鬆症は低骨量および骨組織の劣化が特徴であり、その結果として骨が脆弱化して骨折しやすくなる全身性骨疾患である。骨粗鬆症の被検体では、骨強度が異常になり、一実施形態では、骨折リスクが高まる。別の実施形態では、骨粗鬆症では通常骨に含まれているカルシウムおよびコラーゲンが減少し、一実施形態では、骨質異常または骨密度低下が結果として生じる。別の実施形態では、骨粗鬆症に冒された骨は普通なら骨折しないようなちょっとした転倒または怪我で折れてしまう。骨折は、一実施形態では、ひび割れ(例えば股関節骨折)または崩壊(例えば脊椎の圧迫骨折)の形をとる。脊椎、股関節および手首が骨粗鬆症が原因で骨折する一般的部位だが、骨折は他の骨部位でも起こりうる。骨粗鬆症被検体が治療を受けないと、姿勢、身体的異常および可動性低下が生じる可能性がある。
一実施形態では、骨粗鬆症はアンドロゲン欠乏が原因で生じる。別の実施形態では、骨粗鬆症はアンドロゲン欠乏の後に生じる。別の実施形態では、骨粗鬆症は原発性骨粗鬆症である。別の実施形態では、骨粗鬆症は続発性骨粗鬆症である。別の実施形態では、骨粗鬆症は閉経後骨粗鬆症である。別の実施形態では、骨粗鬆症は若年性骨粗鬆症である。別の実施形態では、骨粗鬆症は突発性骨粗鬆症である。別の実施形態では、骨粗鬆症は老人性骨粗鬆症である。
別の実施形態では、原発性骨粗鬆症はI型原発性骨粗鬆症である。別の実施形態では、原発性骨粗鬆症はII型原発性骨粗鬆症である。骨粗鬆症の各種類は本発明の別個の実施形態を表す。
本発明のこの様態によれば、一実施形態では、骨関連障害は本明細書に記載の化合物またはその組み合わせで治療できる。別の実施形態では、本明細書に記載の1つ以上の化合物を投与する前に、投与するのと同時に、または投与した後に骨刺激性化合物を被検体に投与できる。一実施形態では、そのような骨刺激性化合物には天然または合成物質が含まれる。
別の実施形態では、本発明は被検体の骨粗鬆症、骨折および/または骨密度(BMD)低下の発生を減少させ、ならびに阻害、抑制および治療する方法を提供し、化学構造式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容される塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物、またはそれらの任意の組み合わせ、またはこれらを含む化合物の投与が含まれ、これにより被検体の骨粗鬆症、骨折および/または骨密度(BMD)低下の発生を減少させ、ならびに阻害、抑制および治療する。別の実施形態では、NRBAは化学構造式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIの化合物である。いくつかの実施形態では、ER−β抑制剤は被検体の骨粗鬆症、骨折および/または骨密度(BMD)低下の発生を減少させ、ならびに阻害、抑制および治療するうえで有用である。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−β抑制剤は表1の化合物12z、またはそれらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、当業者には明らかなように、骨刺激性化合物には、骨形成タンパク質(BMP)、上皮細胞増殖因子(EGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、形質転換増殖因子(TGF)、インシュリン増殖因子(IGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)などの成長因子、ソニックヘッジホッグ、インディアンヘッジホッグ、デザートヘッジホッグなどのヘッジホッグタンパク質、卵胞刺激ホルモン、副甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン関連ペプチド、アクチビン、インヒビンなどのホルモン、フォリスタチン、frizzled、frzbまたはfrazzledタンパク質、コーディン、フェチュインなどのBMP結合タンパク質、IL−3、IL−7、GM−CSFなどのサイトカイン、エオタキシンなどのケモカイン、コラーゲン、オステオカルシン、オステオネクチンなどが含まれる。
別の実施形態では、骨障害治療に用いられる本発明の化合物には本明細書に記載の1つ以上の化合物、1つ以上の追加骨刺激性化合物および骨形成原細胞が含まれる場合がある。一実施形態では、骨形成原細胞は幹細胞または前駆細胞の場合があり、これらは誘導して骨芽細胞に分化させることができる。別の実施形態では、細胞は骨芽細胞である場合がある。別の実施形態では、骨刺激性化合物をコードする核酸を被検体に投与する場合があり、これは本発明の一部とみなされる。
一実施形態では、本発明の方法には、骨粗鬆症治療のための化合物の投与が含まれる。別の実施形態では、本発明の方法には、骨粗鬆症治療を目的としたSERMとの組み合わせでの化合物の投与が含まれる。別の実施形態では、SERMはタモキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、イドキシフェン、トレミフェン、オスペミフェン、ドロロキシフェン、ラロキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、PPT(1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−4−プロピル−1H−ピラゾール)、DPN、ラソフォキシフェン、ピペンドキシフェン、EM−800、EM−652、ナフォキシジン、ジンドキシフェン、テスミリフェン、ミプロキシフェンリン酸塩、RU58,688、EM139、ICI164,384、ICI182,780、クロミフェン、MER−25、ジエチルスチベストロール、クメストロール、ゲニステイン、GW5638、LY353581、ズクロミフェン、エンクロミフェン、酢酸デルマジノン、DPPE(N,N−ジエチル−2−{4−(フェニルメチル)−フェノキシ}エサナミン)、TSE−424、WAY−070、WAY−292、WAY−818、シクロコミュノール、プリナベルエル、ERB−041、WAY−397、WAY−244、ERB−196、WAY−169122、MF−101、ERb−002、ERB−037、ERB−017、BE−1060、BE−380、BE−381、WAY−358、[18F]FEDNP、LSN−500307、AA−102、半枝蓮、CT−101、CT−102またはVG−101である。
別の実施形態では、本発明の方法には、骨粗鬆症治療を目的とする、アレンドロン酸、チルドロン酸、クロドロン酸、パミドロン酸、エチドロン酸、アレンドロン酸、ゾレンドロン酸、シマドロン酸、ネリドロン酸、ミノドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、ホモレシドロン酸などのビスホスホネートと組み合わせた本発明の化合物の投与が含まれる。
別の実施形態では、本発明の方法には、骨粗鬆症治療を目的とする、サケ、エルカトニン、SUN−8577、TJN−135などのカルシトニンと組み合わせた化合物の投与が含まれる。
別の実施形態では、骨粗鬆症を治療する本発明の方法には以下のものと組み合わせた本発明の化合物の投与が含まれる。a)ビタミンDまたはK−156979などの誘導体、b)ビタミンD受容体リガンドおよびカルシトリオール、トピトリオール、ZK−150123、TEI−9647、BXL−628、Ro−26−9228、BAL−2299、Ro−65−2299、DP−035などの類似体、c)エストロゲン、エストロゲン誘導体、結合型エストロゲン、d)アンチエストロゲン、プロゲスチンまたは合成エストロゲン/プロゲスチン、e)デノスマブ(旧名AMG162(アムジェン社))などのRANKリガンドmAb、f)3インテグリン受容体拮抗剤、g)破骨細胞液胞型ATPアーゼ阻害剤、h)VEGFの破骨細胞受容体結合拮抗剤、i)カルシウム受容体拮抗剤、j)PTh(副甲状腺ホルモン)および類似体、PTHrP類似体(副甲状腺ホルモン関連ペプチド)、k)カテプシンK阻害剤(AAE581など)、l)ラネリック酸ストロンチウム、m)チボロン、n)HCT−1026、PSK3471、o)ガリウムマルトレート、p)ヌトロピンAQ、q)プロスタグランジン(骨用)、r)p38プロテインキナーゼ阻害剤、s)骨形成タンパク質、t)BMP拮抗の阻害剤、u)HMG−CoA還元酵素阻害剤、v)ビタミンKまたは誘導体、w)イプリフラボン、x)フッ化塩、y)食用カルシウム補充剤、z)オステオプロテジェリン。
一実施形態では、本発明の方法はホルモン障害、かく乱または不均衡により引き起こされる、またはそれらが関係する疾患または障害を治療するうえで有用である。一実施形態では、ホルモン障害、かく乱、不均衡にはホルモン過多が含まれる。別の実施形態では、ホルモン障害、かく乱、不均衡にはホルモン欠乏が含まれる。別の実施形態では、ホルモンはステロイドホルモンである。別の実施形態では、ホルモンはエストロゲンである。別の実施形態では、ホルモンはアンドロゲンである。別の実施形態では、ホルモンはグルココルチコイドである。別の実施形態では、ホルモンはコルチコステロイドである。別の実施形態では、ホルモンは黄体形成ホルモン(LH)である。別の実施形態では、ホルモンは卵胞刺激ホルモン(FSH)である。別の実施形態では、ホルモンは当業者に知られる他のホルモンすべてである。別の実施形態では、ホルモン障害、かく乱、不均衡は閉経と関連する。別の実施形態では、ホルモン障害、かく乱、不均衡は男性更年期、男性更年期血管運動症状、男性更年期女性化乳房、筋力および/または筋機能、骨強度および/または骨機能および怒りに関連する。別の実施形態では、ホルモン欠乏は疾患または障害の治療の副産物として、特定操作の結果生じる。例えば、ホルモン欠乏は前立腺癌治療の結果アンドロゲンが欠乏して生じる場合がある。それぞれの可能性は本発明の別個の実施形態を表す。
中枢神経系(CNS)の傷害または損傷は、筋肉の委縮その他の消耗性疾患とも関係している。CNSの傷害または損傷は、例えば、疾病、外傷または化学物質によって起こり得る。例としては、中枢神経の傷害または損傷、末梢神経の傷害または損傷および脊髄の傷害または損傷である。一実施形態では、CNSの傷害または傷害は、アルツハイマー病(AD)、怒り(気分)、無食欲症、神経性無食欲症、老化および/または自己主張(気分)に関係する無食欲症を含む
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における皮膚疾患に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は処置対象に、化合物、免疫抑制薬、抗感染症薬、遺伝子治療薬またはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、感染症は、アクチノミセス症、アナプラズマ病、炭疽病、アスペルギルス症、菌血症、細菌性真菌症、バルトネラ感染症、ボツリヌス症、ブルセラ症、バークホルデリア感染症、カンピロバクター感染症、カンジダ症、猫引っかき病、クラミジア感染症、コレラ、クロストリジウム感染症、コクシジオイデス症、交差感染、クリプトコッカス症、皮膚真菌症、ジフテリア、エールリヒア症、大腸菌感染症、筋膜炎、壊死桿菌感染、ガス壊疽、グラム陰性細菌感染症、グラム陽性細菌感染症、ヒストプラスマ症、膿痂疹、クレブシエラ感染症、レジオネラ症、ハンセン病、レプトスピラ症、リステリア感染症、ライム病、マズラ菌症、類鼻疽症、マイコバクテリウム感染症、マイコプラズマ感染症、真菌症、ノカルジア感染症、爪甲真菌症、ペスト、肺炎球菌感染症、シュードモナス感染症、オウム病、Q熱、ネズミ咬熱、回帰熱、リウマチ熱、リケッチア感染症、ロッキー山発疹熱、サルモネラ感染症、猩紅熱、草原熱、敗血症、性感染症、ブドウ球菌感染症、連鎖球菌感染、破傷風、ダニ媒介疾患、結核、野兎病、腸チフス、チフス、シラミ媒介疾患、ビブリオ感染症、イチゴ腫、エルシニア感染症、動物原性感染症、接合菌症、後天性免疫不全症候群、アデノウイルス感染症、アルファウイルス感染症、アルボウイルス感染症、ボルナ病、ブニヤウイルス感染症、カルシウイルス感染症、水痘、コロンウイルス感染症、コクサッキーウイルス感染症、サイトメガロウイルス感染症、デング熱、DNAウイルス感染症、膿瘡、流行性脳炎、アルボウイルス、エプスタイン・バー・ウイルス感染症、伝染性紅斑、ハンタウイルス感染症、出血熱、ウイルス性肝炎、ヒト単純ヘルペスウイルス、帯状疱疹、耳帯状疱疹、ヘルペスウイルス感染症、感染性単核球症、ヒトラッサ熱、はしか、伝染性軟属腫、流行性耳下腺炎、パラミクソウイルス感染症、サシチョウバエ熱、ポリオーマウイルス感染症、狂犬病、呼吸器多核体ウイルス感染症、リフトバレー熱、RNAウイルス感染症、風疹、スローウイルス感染症、天然痘、亜急性硬化性汎脳炎、腫瘍ウイルス感染症、いぼ、西ナイル熱、ウイルス性疾患、黄熱病、アメーバ症、アニサキス症、回虫症、バベシア症、ブラストシスチス(blastocystis hominis)、感染症、虫刺され、条虫感染症、シャーガス病、クリプトスポリジウム症、シクロスポラ症、嚢尾虫症、二核アメーバ症、裂頭条虫症、メジナ虫症、エキノコックス症、外部寄生虫感染症、フィラリア症、ランブル鞭毛虫症、蠕虫病、鉤虫感染症、幼虫移行症、リーシュマニア症、シラミ感染症、ロア糸状虫症、マラリア、ダニ感染症、ハエウジ症、オンコセルカ症、原生動物感染症、疥癬、住血吸虫症、皮膚病、寄生虫症、糞線虫症、条虫症、トキソカラ症、トキソプラズマ症、旋毛虫病、トリコモナス感染症、トリパノソーマ症、トリパノソーマ症、アフリカまたは鞭虫感染症を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における気道疾患に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する一実施形態では、本発明の方法は処置対象に、本発明の化合物、抗癌剤、免疫抑制薬、中枢神経系治療薬、心臓血管系治療薬、抗感染症薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、気道疾患は、気道閉塞、無呼吸、石綿症、喘息、喘息誘発性の筋虚弱もしくは骨衰弱、無気肺、ベリリウム中毒、気管支疾病、気管支拡張症、細気管支炎、特発性器質化肺炎、気管支炎、気管支肺形成異常、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、風邪、咳、膿胸、肋膜炎、喉頭蓋炎、グルココルチコイド(GC)誘発性筋疾患もしくは骨減少症、喀血、高血圧、肺過換気、カールタジュナー症候群、肺膿瘍、肺疾患、胎便吸引症候群、胸水、肋膜炎、肺炎、気胸症、肺肺胞性蛋白症、肺疾患、慢性閉塞性、肺浮腫、肺塞栓症、肺気腫、肺線維症、呼吸障害症候群、新生児呼吸過敏症、気道感染症、鼻硬化症、シミター症候群、重症急性呼吸器症候群、珪肺症、睡眠無呼吸、中心喘鳴、気管狭窄症、喘息による筋量もしくは骨量減少、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、ヴェゲナー肉芽腫症または百日咳を含む。
肺疾患は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症および間質性肺疾患疾病などの疾患を含む。これらの疾病に共通する特徴は、酸素と二酸化炭素とを交換する肺容量の低下である。この結果、患者は呼吸が速くなり、十分な酸素を得るために費やさなければならないエネルギーが増す。さまざまな呼吸症候群は、ガスと空気とを適切に交換する肺の能力を妨げる。これらの呼吸系疾患は、死亡率、罹患率のいずれにおいても主要原因となっている。
別の実施形態では、本発明は、処置対象における肺疾患、障害または症状を治療するか、予防するか、阻止するか、その発生率を低減する方法を提供する。これは、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物またはこれらの任意の組み合わせを含む医薬品組成物を投与することを含む。別の実施形態では、NRBAは式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIである。
いくつかの実施形態では、肺疾患、肺障害または症状は、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、出血ショック、肺癌または肋膜炎を含み得る。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における神経系疾患に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、処置対象に化合物と抗癌剤、免疫抑制薬、中枢神経系治療薬、抗感染症薬、代謝性疾病治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、神経系疾患は、自律神経系疾患、中枢神経系疾患、脳神経病、脱髄疾患、神経系奇形、神経学的徴候または神経筋疾患を含む。
いくつかの実施形態では、自律神経系疾患は、灼熱痛または反射性交感神経性ジストロフィーを含む。
いくつかの実施形態では、中枢神経系疾患は、アルツハイマー病、くも膜炎、脳膿瘍、脳虚血、中枢神経系感染症、脳性麻痺、脳血管障害、大脳皮質基底核神経節変性症(CBGD)、クロイツフェルト−ジェイコブ症候群、ダンディー−ウォーカー症候群、痴呆、脳炎、脳脊髄炎、癲癇、癲癇誘発性性腺機能低下および/または代謝亢進状態、本態性振戦、フリートライヒ運動失調、ゲルストマン−ストロイスラー−シャインカー病、ハラーフォルデン−シュパッツ症候群、ハンチントン舞踏病、水頭症、低酸素症、不眠症、脳虚血発作、クールー、ランドウ−クレフナー症候群、レビー小体病、マチャド−ジョセフ病、メージュ症候群、髄膜炎、細菌性髄膜炎、ウイルス性、片頭痛障害、運動障害、多系統萎縮症、脊髄炎、オリーブ橋小脳萎縮症、パーキンソン病、パーキンソン病様疾患、灰白髄炎、ポストポリオ症候群、プリオン病、偽脳腫瘍、シャイ−ドレーガー症候群、痙攣、小児病、脊髄疾患、核上麻痺、脊髄空洞症、視床疾患、チック障害、トゥーレット症候群またはぶどう膜髄膜脳炎症候群を含む。いくつかの実施形態では、中枢神経系疾患は、嚢胞性線維症によって誘発された性腺機能低下状態である。
いくつかの実施形態では、脳神経疾患は、ベル麻痺、脳神経病、片側顔面萎縮、顔面神経痛、舌咽神経病、メビウス症候群または三叉神経痛を含む。
いくつかの実施形態では、中枢神経系疾患は、中枢神経系(CNS)の傷害または損傷を含む。いくつかの実施形態では、CNSの傷害または損傷は、筋消耗性疾患と関係し得る。CNSの傷害または損傷は、例えば、疾病、外傷または化学物質によって起こり得る。例としては、中枢神経の傷害または損傷、末梢神経の傷害または損傷および脊髄の傷害または損傷がある。
脊髄傷害(SCI)を有する患者についての研究は、SCIに起因する視床下部−下垂体副腎の軸機能障害(その混乱はテストステロンおよび他のホルモンレベルの顕著な減少につながった)の後、中枢神経伝達物質が変化している可能性を示した。SCIその他の急性疾患または外傷は、同化作用の低下と同時に起こる異化の亢進を特徴的に含んでおり、この結果、痩せた体組織の喪失の傾向をもたらす(これは栄養利用の乱れを伴っていることも多い)。乏しい体重の低下の影響は、傷の成長および治療機構のダメージを含み、問題をさらに悪化させる。身体が動かせず栄養もタンパク質も少ないため、脊髄傷害患者は、褥瘡のリクスも大きい。
一実施形態では、CNSの多種多様な傷害は、本発明の方法によって治療され得る。CNS傷害とは、一実施形態では、神経細胞の膜の破壊を意味し、または、別の実施形態では、神経インパルスを発生および伝達する神経の無能力化を意味し、または、別の実施形態では、細胞死までを意味することがある。傷害は、CNSの正常な機能に直接的または間接的に影響を及ぼす損傷を含む。傷害は、構造的、物理的または機械的損傷を含み得るものであり、神経繊維の破砕、圧縮または伸延の場合のように、物理的衝撃に起因する場合もある。あるいは、細胞膜が、疾病、化学的アンバランスまたは無酸素症(例えば、脳卒中)、動脈瘤または再灌流などの生理的機能不良によって破壊されまたは劣化することがある。CNS傷害は、限定されるものではないが、例えば、網膜神経節細胞の損傷、外傷性脳傷害、脳卒中に伴う傷害、脳動脈瘤に伴う傷害、脊髄傷害を含み、これらは、単麻痺、両側麻痺、対麻痺、半身不随および四肢麻痺を含む。また、ニューロン増殖性障害または神経障害性頑痛症候群を含む。
別の実施形態では、本発明は、処置対象に、式(I)〜(XII)またはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせ)の化合物を投与することを含む、哺乳類の処置対象における中枢神経系(CNS)障害、疾病または症状を治療するか、抑制するか、阻止するか、またはその発生率を減少させる方法を提供する。別の実施形態では、化合物は、式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIのものである。
哺乳類の脊髄の傷害があると、脊髄の神経間の接続が断たれる。そのような傷害は、傷害によって影響を受ける神経路への神経インパルスの流れを妨げ、結果として感覚機能と運動機能の両者を害する。脊髄の傷害は、脊髄の圧縮または他の挫傷から生じることもあるし、脊髄の破砕または切断から生じることもある。脊髄の切断(ここでは「離断」とも言う)は、脊髄の完全な切断の場合もあるし、不完全な切断の場合もある。
いくつかの実施形態ではCNS傷害を、別の実施形態では脊髄傷害を有する患者を治療する方法では、例えば米国特許公開20040214790A1に記載されているように、傷害部位の電気刺激およびプリンヌクレオシドまたはその類似物の投与による処置対象の治療を同時に行ってもよい。
いくつかの実施形態では、脱髄疾患は、副腎脳白質ジストロフィー、アレキサンダー病、カナヴァン病、脱髄疾患、シルダー汎発性脳硬化症、グロボイド細胞白質ジストロフィー、異染性白質萎縮症、多発性硬化症または視神経脊髄炎を含む。
いくつかの実施形態では、神経系奇形は、アーノルド−キアリ奇形、シャルコー−マリー−ツース病、脳ヘルニア、遺伝性運動感覚性ニューロパチー、中隔視神経異形成症、潜在性二分脊椎または脊椎管癒合異常を含む。
いくつかの実施形態では、神経学的徴候は、失認、記憶喪失、失名詞、失語症、失行症、背痛、ブラウン−セカール症候群、小脳性運動失調、舞踏病、意思疎通障害、混乱、めまい、失読症、失調症、顔面麻痺、線維束性攣縮、歩行障害、神経学的頭痛、半身不随、記憶障害、精神遅滞、無言症、ミオクローヌス、頸痛、非言語的学習障害、嗅覚障害、痛み、麻痺、幻肢、相貌失認、四肢麻痺、発作、痙攣、言語障害、共感遅行性顔面麻痺、味覚障害、斜頸、震動、開口障害、無意識またはめまいを含む。
いくつかの実施形態では、神経筋疾患は、筋萎縮性側索硬化症、腕神経叢神経炎、腕神経叢神経障害、球麻痺、手根管症候群、肘部管症候群、糖尿病性神経障害、自律神経障害、ギラン−バレー症候群、遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチー、ミラー−フィッシャー症候群、運動ニューロン疾病、筋萎縮症、脊髄、重症筋無力症、筋疾患、先天性神経圧縮症候群、神経痛、神経筋疾患、麻痺、家族性周期性四肢麻痺、末梢性神経系疾患、詩症候群、多発神経障害、多発神経根症、レフサム病、座骨神経痛、小児脊髄性筋萎縮症、全身強直性症候群、胸郭出口症候群または尺骨神経圧縮症候群を含む。
一実施形態では、神経系疾患を有する処置対象を治療する方法は、処置対象における任意の第二の症状(それは神経系疾患を有する処置対象ゆえに起こるものであり、そのうちいくつかは本明細書に記載する)を治療することを含む。
本発明の化合物は、神経網膜に影響を及ぼす症状の治療または改善に役立ち得る。エストロゲンは、網膜で神経保護効果を有し得る(例えば、Invest Ophthal Vis Sci 38:1193-1202(1997)およびInvest Ophthal Vis Sci 44(7):3155-3162(2003)参照)。また、エストロゲン受容体は、脈絡膜だけでなく内部網膜にもある(Br J Ophthalmol 85:877-882の(2001))。本発明のNRBAは、局所的虚血または変性事象に対して目を治療し、またはこれらから目を保護するのにも有用であり得る。こうした事象には、遺伝的欠陥、外傷または環境露出から生じる、黄斑変性、緑内障、糖尿病性網膜症、黄斑浮腫、色素性網膜炎その他の網膜変性が含まれる(但し、これらに限定されるものではない)。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における眼疾患に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、本発明の方法は処置対象にNRBA化合物を含む組成物を投与することを含む。一実施形態では、本発明の方法は、処置対象にNRBA化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、心血管系治療薬、抗感染症薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、眼疾患は、急性帯状潜在性網膜外層症、異常色覚、アディー症候群、色素欠乏症、一過性黒内障、弱視、無虹彩症、瞳孔不同、前方虚血性視覚神経障害、無眼球症、無結晶体症、眼精疲労乱視、自己免疫病気眼瞼炎、眼瞼下垂、眼瞼痙攣、盲目、白内障、老人性白内障、中心性脈絡網膜症、霰粒腫、脈絡網膜炎、脈絡網膜性出血、先天性脈絡膜欠如、欠損症、色覚欠陥、結膜炎、角膜疾患、角膜ジストロフィー、角膜浮腫、角膜潰瘍、角膜混濁、角膜浸食、角膜内皮細胞変性およびジストロフィーもしくは内皮細胞損失、角膜ジストロフィーまた角膜変性、角膜上皮剥離、流行性角結膜炎、霰粒腫、中枢神経疾患、中心性網膜動脈または静脈閉塞、網膜動脈の動脈硬化、光視症、糖尿病性網膜症、脈絡網膜性萎縮、糖尿病の網膜症、複視、二重睫毛、眼球乾燥症候群、ドゥエーン眼球後退症候群、外反症、眼瞼内反、内斜視、落屑症候群、外斜視、眼出血、眼新生物、まぶた病、飛蚊症、一般的な線維症症候群、緑内障、高眼圧緑内障、正常眼圧緑内障、脳回転状萎縮症、半盲、ヘルマンスキー−プドラック症候群、麦粒腫、ホーナー症候群、ヒステリー遠視、前房出血、虹彩毛様体炎虹彩炎、カーンズ−セイア症候群、角膜炎、円錐角膜、涙器病、涙管障害、レンズ病、動的視覚活動の低下、黄斑変性、黄斑穴、小眼球症、近眼、眼振、さまざまな疾病による視野狭窄、眼性運動性障害、動眼神経病、眼筋麻痺、視覚萎縮、視神経病、視覚神経炎、視覚神経障害、視神経萎縮眼窩蜂巣炎、乳頭水腫、ピーター奇形、老眼、精神病翼状片、瞳孔疾患、屈折異常、網膜剥離、網膜病気、網膜静脈閉塞、網膜および脈絡膜における血管新生疾患、卵巣除去による白内障、TGFβによる白内障、黄斑線維症、黄斑網膜上膜、屈折異常網膜涙、増殖性網膜炎、網膜色素変性、網膜色素変性症、未熟児網膜症、網膜分離症、強膜炎、老人性黄斑変性症暗点、斜視、タイゲソン点状表層角膜炎、トラコーマ、ブドウ膜炎、白点症候群、視力障害または硝子体障害、脳下垂体疾患およびホルモン類アンバランスによる疾病、遺伝子障害による疾病および免疫不全による疾病を含み、方法は、処置対象に、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、エステル、水和物またはこれらの任意の組み合わせの化合物を投与することを含む。別の実施形態では、NRBAは式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIである。
いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、処置対象において眼疾患を伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消するのに有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは12s、化合物である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12zであり、またはこれらの任意の組み合わせである。
別の実施形態では、眼病を治療する方法は、本発明の化合物を含む組成物を処置対象に投与することを含み、ここで、組成物は、点眼剤、洗眼剤、軟膏、結膜注射またはコンタクトレンズ吸着剤を含む。別の実施形態では、眼病の治療方法は、錠剤、カプセル、液体、シロップ、注射、ハップ剤、軟膏、点眼剤などの形で本発明の化合物を含む組成物を、経口または非経口(例えば、注射、また、目に点眼するような局所的な方法)で投与することを含む。有効成分を気化させて、例えば、鼻、口または気管を通して、吸入させてもよい。
いくつかの実施形態では、当技術分野では知られているように、眼病を治療する方法は本発明と他の任意の化合物(問題の症状に対し治療に有用であるもの)を含む組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、点眼剤および洗眼剤は、本発明の水溶性化された化合物(I)〜(XII)を含み、これらは、一実施形態では、滅菌蒸留水、BSS Plusや生理的食塩水に溶解させる。別の実施形態では、化合物は式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIである。別の実施形態では、賦形剤、担体、pH調製剤、等張剤、防腐剤、グルタチオン、ブドウ糖、さまざまな種類の塩、安定化剤、保冷剤、酸化防止剤、防腐剤またはこれらの任意の組み合わせを含む添加剤を加える。別の実施形態では、点眼剤および洗眼剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはそのナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン(これは添加し加熱する)またはこれらの任意の組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、水溶性が小さい。一実施形態では、化合物はシクロデキストリンを用いて水溶性化してもよい。別の実施形態では、α−シクロデキストリンを用いる。別の実施形態では、βシクロデキストリンを用いる。別の実施形態では、γシクロデキストリンを用いる。別の実施形態では、ヒドロシアルキル化したβシクロデキストリンを用いる。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における皮膚疾患に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、処置対象に化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、皮膚疾患治療薬、抗感染症薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、皮膚疾患は、にきび、光線性角化症、脱毛症、アンドロゲン性脱毛症、円形脱毛症、化学療法に続発する脱毛症、放射線療法に続発する脱毛症、傷に誘発される脱毛症、ストレスによって誘発される脱毛症、血管腫、水虫、水原性そう痒症、アトピー性皮膚炎、はげ、若はげ、男性パターンはげ、アンドロゲン性はげ、基底細胞癌、火傷、褥瘡、ベーチェット病、眼瞼炎、おでき、ボーエン病、類天疱瘡、口内びらん、癰、蜂巣炎、塩素座瘡、手足の慢性皮膚炎、発汗障害、口辺ヘルペス、接触皮膚炎、蚓線病、フケ、皮膚炎、疱疹状皮膚炎、皮膚線維腫、おむつかぶれ、湿疹、表皮水泡症、丹毒、紅皮症、摩擦水膨れ、陰部疣贅、汗腺炎、汗腺膿瘍、ハチの巣、多汗症、魚鱗癬、膿痂疹、陰金、カポジ肉腫、ケロイド、角化棘細胞腫、毛孔性角化症、シラミ感染症、扁平苔癬、限局性神経皮膚炎、脂肪腫、リンパ節炎、悪性黒色腫、黒皮症、あせも、伝染性軟疣、貨幣状皮膚炎、乳首ページェット病、シラミ寄生症、天疱瘡、口囲皮膚炎、光アレルギー、光線過敏症、バラ色粃糠疹、毛孔性紅色粃糠疹、乾癬、レイノー病、白癬、酒さ、疥癬、硬皮症、皮脂嚢胞、脂漏性角化症、脂漏性皮膚炎、帯状疱疹、皮膚癌、軟性線維腫、クモ状血管腫、扁平上皮癌、停滞皮膚炎、ダニ咬傷、白癬性毛瘡、頭部白癬、体部白癬、股部白癬足部白癬、爪白癬、なまず、白癬、スナノミ症、白斑またはいぼを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における内分泌障害を伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は処置対象に化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、抗糖尿病性薬剤、心血管系治療薬、胃腸系治療薬、皮膚疾患治療薬、中枢神経系治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬、腎臓治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、内分泌疾患は、末端肥大症、アジソン病、副腎病、副腎皮質過形成、先天性アンドロゲン不応症、先天性甲状腺機能低下、クッシング症候群、尿崩症、真性糖尿病、1型糖尿病、2型糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシス、エンプティセラ症候群、内分泌腺新生物、内分泌系病、巨人症、生殖腺障害、グレーブス病、半陰陽、高アルドステロン症、高血糖、高浸透圧性非ケトン性昏睡、下垂体機能亢進、高プロラクチン血症、甲状腺機能亢進、性機能低下、下垂体機能不全、甲状腺機能低下、カルマン症候群、ネルソン症候群、副甲状腺疾患、下垂体性疾患、多腺性内分泌障害、自己免疫、思春期遅発症、早熟、腎臓骨形成異常、甲状腺疾患、甲状腺ホルモン抵抗症候群、甲状腺新生物、甲状腺小結節、甲状腺炎、甲状腺炎、自己免疫、甲状腺炎(亜急性)またはウォルフラム症候群を含む。
一実施形態では、「性機能低下」は、性腺機能活性の異常低下に起因するか、これによって特徴付けられるか、成長および性的発育の遅滞を伴う症状である。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における尿生殖器疾患および/またはや生殖性に関連する症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、方法は処置対象に本発明と抗癌剤の化合物、免疫抑制薬、抗感染症薬、腎臓治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、尿生殖器疾患および/または生殖関連疾患は、流産、自然発生的骨盤付着、外陰膣カンジダ症、産後うつ病、糖尿病、妊娠、性交疼痛症、難産、子癇、子宮内膜症、胎児死亡、胎児の成長遅滞、胎膜、早期破水、生殖疾患、女性生殖新生物、女性胞状奇胎、妊娠性悪阻、不妊性、卵巣嚢胞、卵巣捻転、骨盤内炎症性疾患、胎盤病、胎盤機能不全、多嚢胞性卵巣症候群、羊水過多症、分娩後出血、妊娠合併症、子宮外妊娠、外陰掻痒症、産褥障害、産褥感染、卵管炎、栄養膜新生物、子宮頚管無力症、子宮逆転、子宮脱出、膣疾患、陰門疾患、陰門苔硬化を含む。
一実施形態では、方法は処置対象に本発明の化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、抗糖尿病性薬剤、心血管系治療薬、胃腸系治療薬、皮膚疾患治療薬、中枢神経系治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬、腎臓治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、環境起源の障害は、気圧性外傷、刺咬傷、脳振とう、火傷、脊髄中心症候群、頭蓋および脳の外傷、電撃傷、骨折、骨、凍傷、熱ストレス障害、乗り物酔い、職業病、中毒、揺さぶられっ子症候群、肩損傷、宇宙酔い、脊髄損傷、チック麻痺または創傷(貫通創および非貫通創)を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における行動的機序に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は処置対象に本発明の化合物を含む組成物および心血管系治療薬、中枢神経系治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせ治療薬を投与することを含む。いくつかの実施形態では、行動的機序は、攻撃性、死に対する態度、共依存関係、自傷行動、性行動または社会的行動を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における精神障害に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、方法は処置対象に本発明の化合物および中枢神経系治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、精神障害はアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害、自閉症、双極性障害、境界型人格障害、カプグラ症候群、小児行動障害、戦闘障害、気分循環性障害、依存性人格障害、うつ病性障害、解離性障害、胸腺異常症、摂食障害、放火行動、心気症、衝動調節障害、クライン−レヴィン症候群、精神障害、幼児期に診断された精神障害、複数人格障害、ミュンヒハウゼン症候群、ミュンヒハウゼン症候群、自己愛性人格障害、ナルコレプシー、強迫性障害、性欲倒錯、恐怖症、精神病性障害、下肢静止不能症候群、精神分裂症、季節性感情障害、性的障害および性障害、性的機能不全、精神的睡眠障害、身体表現性障害、心的外傷後ストレス症候群、化学物質関連障害、自殺行動または抜毛癖を含む。
一実施形態では、「鬱病」は、身体、気分および考え方に関わる病気であり、食事の仕方、睡眠、自分についての感じ方およびものごとについての考え方に影響を及ぼす。鬱病の兆候および症状は、行動することへの興味の喪失、食欲喪失または過食、感情表現の喪失、空虚感、絶望感、悲観、罪の意識または無力感、引きこもり、疲労、睡眠障害、集中・記憶・決定における困難、落ち着きのなさ、短気、頭痛、消化障害または慢性的な痛みを含む。
一実施形態では、「認識」は知ること、特に意識し、知得し、考え、学び、判断するプロセスを意味する。認識は、心理学、言語学、コンピューターサイエンス、神経科学、数学、行動生物学と哲学の分野に関連がある。一実施形態では、「気分」は心のあり様または状態を意味する。ここに考えられるように、認識および/または気分においては、変更は良い面または否定な面のどのような変化も意味する。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における肝疾患に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、処置対象に本発明の化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、胃腸系治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、肝疾患は、肝癌、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫肝炎、慢性肝疾患、肝臓の肝硬変、肝炎、ウイルス性肝炎(肝炎、肝炎b、慢性の肝炎b、肝炎c、慢性の肝炎c、肝炎d、肝炎e、肝炎x)、肝不全、黄疸、新生児黄疸、肝癌、肝癌、肝膿瘍、アルコール性肝疾患、血色素沈着症、ウィルソン病、門脈圧亢進症、原発性硬化性胆管炎、類肉腫症、条虫、肺胞性水胞体病、肝蛭症、住血吸虫症、ゴーシェ病、ゼルウィガー症候群、アルコール中毒、食中毒、肺炎球菌性肺炎またはビブリオ・バルニフィカスを含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、神経損傷、神経障害、糖尿病性神経障害、アルコール性神経障害、脊髄の亜急性混合性変性、糖尿病、慢性関節リウマチに伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明が腎臓病または腎臓疾患を治療する方法に提供する。ここで、そのような方法の有効性は、尿円柱またはGFRもしくはその他のマーカー(但し、これらに限定されない)などの既知の臨床指標によって検出される。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における生殖腺機能低下状態に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、本発明は、処置対象における薬物療法誘発性生殖腺機能低下状態に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。いくつかの実施形態では、性機能低下は、女性および男性の両者において生殖腺からのホルモン類の分泌を変える処置によるものである。いくつかの実施形態では、性機能低下は「原発性」または「中心性」であり得る。原発性性腺機能低下症においては、卵巣または精巣自体が、適切に機能しない。いくつかの実施形態では、性機能低下は手術、放射線、遺伝的および発達上の障害、肝臓病および腎臓病、感染症またはある種の自己免疫不全によって誘発され得る。いくつかの実施形態では、更年期は性機能低下のかたちで現れる。いくつかの実施形態では、閉経によって、無月経、ほてり、膣乾燥が引き起こされ、または、女性のエストロゲンレベル低下により怒りっぽくなることもある。一実施形態では、この方法は、処置対象に本発明の化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、抗糖尿病性薬剤、心血管系治療薬、胃腸系治療薬、中枢神経系治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、皮膚疾患治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬、腎臓治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。
別の実施形態では、本発明は避妊薬およびその使用方法を提供する。ここで、避妊薬は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせを含む組成物を含む。一実施形態では、本発明は、NRBA(これは、一実施形態では、式(I)〜(XII)のものまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせである)を含む組成物を投与することを含む性交後の避妊方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、更年期後症状を有する処置対象に、NRBAおよび/またはその薬学的に許容できる塩、水和物、N−酸化物またはこれらの任意の組み合わせを投与するステップを含む当該処置対象の治療方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、処置対象にNRBAおよび/またはその薬学的に許容できる塩、水和物、N−酸化物またはこれらの任意の組み合わせを投与するステップを含む、更年期後の症状のリスクを抑制するか、阻止するか、低減する方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、女性処置対象において、または別の実施形態では男性処置対象において、ほてり、女性化乳房および/または脱毛を、治療するか、防止するか、抑制するか、阻止するか、またはその発生率を低減する方法を提供する。一実施形態では、本発明は、処置対象に式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせを投与することを含む、前立腺癌を有する男性処置対象において、ほてり、女性化乳房および/または脱毛を、治療するか、防止するか、抑制するか、阻止するか、またはその発生率を低減する方法、またはこれらを含む組成物を投与することにより当該男性処置対象において、ほてり、女性化乳房および/または脱毛を、治療するか、防止するか、抑制するか、阻止するか、またはその発生率を低減する方法を提供する。別の実施形態では、化合物は式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIのものである。
一実施形態では、「ほてり」という用語は、以下を意味する:上半身または全身が突然熱を帯びる感覚、顔および首の紅潮、胸、背中および腕に現れる赤色斑、大量の発汗、寒さによる震えなど。
任意の性ホルモンによる病気、障害または症状も本発明の組成物を使用し、本発明の方法によって治療し得ることを理解すべきである。
本明細書に記載するように、一実施形態では、ほてりはどの式で特徴付けられる構造を有するNRBAでも治療できる。一実施形態では、その薬理活性(これは、例えば、受容体結合研究、エストロゲン受容体トランス活性化、骨芽細胞および破骨細胞活動のインビトロ研究、ならびにインビボ研究によって示される)に基づいて選ばれる以下のNRBAにより、ほてりは治療されるか、防止されるか、軽減され得る。
ほてりは、ER−αとER−βの両者によって調節される。いくつかの実施形態では、これを克服するために両者のアイソフォームの組織選択アゴニストを用いることができる。いくつかの実施形態では、ある種のER−αアゴニストに伴う副作用(血栓塞栓症、乳房の発癌および子宮癌など)は、この作用を示す特定のER−βを選択することにより回避できる。
いくつかの実施形態では、本発明は、処置対象における骨減少性状態に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、本発明は、処置対象における薬物療法により誘発された骨減少性状態に伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。いくつかの実施形態では、骨減少症は骨量の穏やかな菲薄化である。いくつかの実施形態では、骨減少症は骨粗鬆症の前兆である。いくつかの実施形態では、骨減少症は、正常な成人若年層の骨密度以下1標準偏差(SD)と2.5SDの間の骨密度と定義される。一実施形態では、この方法は、処置対象に本発明と抗癌剤の化合物、免疫抑制薬、抗糖尿病性薬剤、心血管系治療薬、胃腸系治療薬、中枢神経系治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、皮膚疾患治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬を、腎臓治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。
いくつかの実施形態では、前述のように、本発明は処置対象における疾病および/または疾患の組み合わせに伴う症状を治療するか、その発生率を減少させるか、その発症もしくは進行を遅延させるか、またはその症状を軽減および/または解消する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、処置対象に本発明と抗癌剤の化合物、免疫抑制薬、抗糖尿病性薬剤、心血管系治療薬、胃腸系治療薬、中枢神経系治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、皮膚疾患治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬、腎臓治療薬、ビタミンまたはこれらの組み合わせを含む組成物を投与することを含む。
本明細書に記載するように、本発明のいかなる方法も、このような疾病、疾患または症状を治療するため、本明細書に記載する化合物、またはこれを含む組成物を処置対象に投与することを含むことを理解すべきである。本明細書に記載する方法のそれぞれおよび/または全部は、本明細書に記載する追加的な治療薬の投与をさらに含み得る(この点は、当業者であれば理解されるであろう)。
一実施形態では、この方法は、処置対象に本発明の化合物および抗癌剤、免疫抑制薬、抗糖尿病性薬剤、心血管系治療薬、胃腸系治療薬、中枢神経系治療薬、代謝性疾患治療薬、消耗性疾患治療薬、遺伝子治療薬、内分泌系治療薬、皮膚疾患治療薬、抗感染症薬、肝臓治療薬、腎臓治療薬、ビタミン、栄養的な添加物、ホルモン類(これらの各々および/またはすべては本明細書に記載する通りである)か、または本明細書に記載するような他の任意の治療剤を含む組成物を投与することを含む。
別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載する化合物を処置対象に投与することを含む、処置対象における、嚢胞性線維症およびその結果として誘発された性腺機能低下状態、癲癇およびその結果として誘発された性腺機能低下状態および/または代謝亢進状態、遺伝血管浮腫、紅斑性狼瘡およびその結果として誘発されたBMD低減、アルコールと喫煙によって誘発された骨粗鬆症の治療方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は神経系の疾病、疾患または症状を治療する方法を提供する。この方法は、本明細書に記載する化合物、また、場合によっては、ゾテピン、ハロペリドール、アミスルピリド、リスペリドン、他のD2ドーパミン受容体アンタゴニストなどの抗精神病薬、バルプロ酸、カルバマゼピン、オキサカルバマゼピンなどの抗癲癇薬またはこれらの組み合わせを投与することを含む。
別の実施形態では、本発明は、ホルモンによる疾病、疾患または症状を治療する方法を提供する。この方法は、処置対象に本明細書に記載する化合物、また、場合によっては、化学療法薬および治療剤(メトトレキサート、シクロホスファミド、イホスファミド、アドリアマイシン、ドキソルビシン、グルココルチコイド、シクロスポリン、L−チロキシン、AI、フルベストラント、GnRH剤、ADT、ホルモン補充療法の停止、頭蓋照射、末梢照射など;プロラクチネミア誘発性薬物療法剤(5HT2受容体を介して働くセロトニン作動性抗鬱剤、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、モノアミンオキシダーゼ阻害薬、三環系抗鬱薬、メチルドパ、レセルピン、クロニジンおよびベラパミルなどの高血圧治療薬:メトクロプラミドなどの抗ドーパミン制吐薬、シメチジンとラニチジンなどのH2受容体アンタゴニスト、エストロゲン、アンフェタミン、AR部分アンタゴニスト(ケトコナゾール、スピロノラクトン、エプレレノン)を処置対象に含むことを含む。
一実施形態では、本発明は処置対象における脂肪量を低減するために本明細書に記載する化合物の使用を提供する。別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせ、またはこれらを含む組成物のそのような使用方法を提供する。
別の実施形態では、本発明は、処置対象における血脂質プロフィールの改善、骨量/BMD/強さ/機能の増大、体脂肪の低減を行なうための、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせ、またはこれらを含む組成物の使用を提供する。
別の実施形態では、処置対象はホルモンのアンバランス、疾患または疾病を有する。別の実施形態では、処置対象は更年期障害を有する。
一実施形態では、本発明は、処置対象における乏しい体重を増やすための本明細書に記載する化合物の使用を提供する。別の実施形態では、そのような使用は、本明細書に記載する化合物またはそのプロドラッグ、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせの投与を含む。
一実施形態では、処置対象はホルモンのアンバランス、疾病または疾患を有する。別の実施形態では、処置対象は更年期障害を有する。
コレステロール、トリアシルグリセロールおよび他の脂質は、リポタンパク質により体液で輸送され、これは、その密度により、例えば、超低密度リポタンパク質(VLDL)、中間の密度リポタンパク質(IDL)、低密度リポタンパク質(LDL)と高密度リポタンパク質(HDL)に分類され得る。
LDL−コレステロールの高い血中濃度は、動脈(特に冠状動脈)内壁への脂質の堆積によってある程度特徴付けられる進行性の病気であるアテローム性動脈硬化症と相関することが示された。LDL−コレステロールの高い血中濃度は、冠状動脈性心臓病と相関することも示された。また、HDLコレステロールと冠状動脈性心臓病の血中濃度との間には負の相関が存在する。
血中の全コレステロールの濃度(これはHDLコレステロール、LDL−コレステロール、VLDL−コレステロールとカイロミクロン−コレステロールの合計である)は、必ずしも冠状動脈性心臓病とアテローム性動脈硬化症の危険性の前兆となるわけではない。
しかし、アテローム性動脈硬化症とLDLコレステロール濃度との間の相関関係は、アテローム性動脈硬化症と血清中全コレステロール濃度との間の類似の相関関係よりはるかに大きい。
一実施形態では、本発明は、処置対象における脂質プロフィールの改善および/または血中脂質濃度を低減するため、本明細書に記載する化合物の使用方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明のこの面によれば、処置対象は以下からなる群から選ばれる一つ以上の症状を有する:アテローム性動脈硬化症とその関連疾患、早老、アルツハイマー病、脳卒中、中毒性肝炎、ウイルス性肝炎、末梢性脈管機能不全、腎臓病と高血糖。また、本発明は,本明細書に記載する化合物またはこれを含む組成物の投与を提供し、これは、いくつかの実施形態では、処置対象における脂質プロフィールによい効果をもたらし、問題となる疾患、疾病および症状の治療においてそうした方法が有用であることを示している。
一実施形態では、本発明はアテローム性動脈硬化症とその関連する疾患(例えば、心血管障害、脳血管障害、末梢性血管障害、腸の血管障害またはこれらの組み合わせ)の治療を提供する。
一実施形態では、心血管障害は、高血圧(HTN)、冠状動脈疾患(CAD)または心筋灌流を含む。別の実施形態では、本明細書に記載するように、大動脈平滑筋細胞増殖を促進するために、本発明はNRBA化合物の使用方法を提供する。別の実施形態では、本明細書に記載するように、動脈硬化を治療するために、本発明は化合物の使用の方法を提供する。本明細書に記載するように、一実施形態では、本発明は脈管ステントとともに化合物を使用する方法を提供する。いくつかの実施形態では、ステントの失敗または再狭窄を引き起こす脈管線維症を遅延させ、脈管細胞の増殖および移動を再構成するコーティングとして、この実施形態の化合物をステント上に一体化できる。別の実施形態では、本明細書に記載するように、本発明は血圧を下げるために化合物を使用する方法を提供する。別の実施形態では、本明細書に記載するように、本発明は、心筋症、心臓機能障害(例えば心筋梗塞)、心肥大および認識心臓麻痺を含む心臓病と障害を治療するために、化合物を使用する方法を提供する。本明細書に記載するように、別の実施形態では、本発明は、心臓保護化合物とての使用方法を提供する。この方法は、インシュリン抵抗において心臓保護を含んでおり、1型および2型糖尿病、メタボリックシンドローム、エックス症候群および/または高血圧を治療する。
一実施形態では、本発明は処置対象における心血管および/または脳血管疾病から死亡率の危険性を減らして治療、予防する方法を提供する。この方法は、本発明の化合物またはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む医薬品組成物を投与することを含む。
一実施形態では、本発明の化合物は、LDLおよび全コレステロール濃度を低減する。別の実施形態では、本発明の化合物は、処置対象におけるLDLと全体のコレステロール濃度を低減する。
別の実施形態では、本発明の化合物は、HDL増大薬と同時投与する。別の実施形態では、本発明の化合物は、HDL増大薬と同時投与する。別の実施形態では、HDL増大薬はナイアシンを含む。別の実施形態では、HDL増大薬は、ゲムフィブロジル(Lopid)、チオ尿素系ゲムフィブロジルの類似体およびフェノフィブレート(TriCor)を含むフィブレートを含む。別の実施形態では、HDL増大薬は、スタチンを含む。別の実施形態では、HDL増大薬は、1−ヒドロキシアルキル−3−フェニルチオ尿素およびその類似物を含む。
一実施形態では、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、水和物、N−酸化物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を、処置対象に投与することを含む、血中脂質濃度を低減する方法を提供する。一実施形態では、処置対象はアテローム性動脈硬化症とその関連する疾病(早老、アルツハイマー病、脳卒中、中毒性肝炎、ウイルス性肝炎、末梢性脈管機能不全、腎臓病、高血糖またはこれらの任意の組み合わせでも)に罹患している。
一実施形態では、本発明は、処置対象におけるアテローム性動脈硬化症およびその関連疾病(例えば、心血管障害、脳血管障害、末梢性血管障害または腸の血管障害)を治療する方法を提供する。この方法は、本発明の化合物またはその薬学的に許容できる塩、水和物、N−酸化物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を処置対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、化合物は式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIである。この方法は、心血管障害、脳血管障害、末梢性血管障害または腸の血管障害の治療に有用であることが知られている薬剤と同時、またはその前後に投与することをさらに含んでもよい。
心血管細胞は、生殖組織、骨、肝臓および脳と同様に、既知のエストロゲン受容体の両方、すなわち、エストロゲン受容体−α(ER−α)とエストロゲン受容体−β(ER−β)をともに発現する。これらの受容体は、内在性エストロゲン、エストロゲン補充療法(ERT)および薬理学的エストロゲンアゴニストの重要な目標である。エストロゲン−エストロゲン受容体複合体は血管運動トーンの調節および傷害への反応を含む広範囲にわたる脈管効果を伴う遺伝子発現を促進する転写制御因子として機能し、アテローム性動脈硬化症および虚血性疾病の発現を予防する可能性がある。他の組織(例えば、肝臓)のエストロゲン受容体は、有益な影響(例えば、脂質プロフィールを改善するアポタンパク質遺伝子発現の変化)と副作用(例えば、凝固タンパク質の遺伝子発現の増加および/または線維素溶解タンパク質の減少)を調節し得る。2種類の一般的なエストロゲンによって媒介される脈管効果が認められる。急速で一過性の血管拡張は、遺伝子発現変化から独立して、エストロゲンに曝された後2、3分以内に起こる。エストロゲンの脈管構造に対するより長期的な効果(アテローム硬化性障害または脈管傷害の進展を制限することに関連する効果)は、エストロゲン処置の後、数時間から数日にわたり起こって、脈管遺伝子発現においてそれらの特質として変化をきたす。黄体ホルモンおよび他のホルモンの受容体は、脈管構造でも発現する。
別の実施形態では、本発明は処置対象における脂質プロフィールを改善する方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含み、それによって当該処置対象における脂質プロフィールを改善する。別の実施形態では、NRBAは式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIのものである。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストは、処置対象における脂質プロフィールの改善に有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12zであり、またはこれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施形態では、「脂質プロフィールを改善する」という用語句は、病理的な血中脂質濃度を低下させ、脈管構造内でのプラーク形成を低減させ、血中のHDL/LDL比率を変え、HDLレベル濃度に対するLDL濃度の比率を低下させ、コレステロール濃度を低下させ、脈管構造内での脂質蓄積を予防し、またはこれらの任意の組み合わせを実現し、あるいは、これらに関連する治療効果を実現することを意味し得る(この点は当業者には理解されるであろう)。
一実施形態では、本発明は、処置対象における脈管構造病疾病、疾患または症状を治療・予防し、これに起因する死亡リスクを減らす方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含む。
一実施形態では、脈管構造疾病、疾患または症状は、中でも、大動脈平滑細胞増殖、再狭窄、再灌流傷害、血管平滑筋細胞増殖または血管攣縮を含み得る。
エストロゲン受容体受容体ER−αとER−βは、エストロゲンの既知の心血管作用の多くを媒介しており、男性および女性の脈管細胞で発現される。一実施形態では、エストロゲンの欠乏は、冠状動脈疾患発生リスクの増大と関係している。エストロゲン補充療法は、閉経後の女性でこのリスクを低減する。一実施形態では、本発明のNRBA化合物は脈管細胞における遺伝子発現を調節し、イオンチャネル機能を調節し、血管平滑筋細胞の増殖と移動だけでなく。血管作動性物質への反応と内皮細胞増殖に微妙に調整している。ER−αとER−βは、男女両方に由来する血管平滑筋細胞で発現する。
一実施形態では、本発明は、冠状動脈機能を向上させる方法を提供する。一実施形態では、本発明は、以下の方法を提供する:a)NO−依存の急速な内皮平滑筋依存緩和を誘導する;b)NO−非依存の急速な内皮平滑非筋依存緩和を誘導する;およびc)平滑筋の収縮を低減させる。いくつかの実施形態では、平滑筋は血管平滑筋である。いくつかの実施形態では、血管平滑筋は大動脈の平滑筋である。本発明の若干の実施例に、血管平滑筋は動脈である。本発明のいくつかの実施形態では、血管平滑筋は静脈である。本発明の他の実施形態では、血管平滑筋は腎臓内動脈、肺動脈、微小循環、冠状動脈、肝門静脈などにおけるものである。これらの面によると、こうした方法は、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することによって行われる。
別の実施形態では、本発明は、一酸化窒素形成およびO2 −を阻害する方法を提供する。別の実施形態では、本発明は男女において冠状動脈血管反応性を制御する方法を提供し、脈管NOとO2 −形成を調整する。これらの面によると、こうした方法は、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することによって影響を受ける。
エストロゲンの脈管への作用は、非ゲノム的作用と慢性的作用に分けることができる。非ゲノム的脈管作用は、心外膜冠状動脈の循環を刺激するか高めるように適用できる。これらの面によると、こうした方法は、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することによって影響を受ける。
一実施形態では、本発明の化合物は、NO合成酵素の活性化を含む。一実施形態では、本発明の化合物は、非ゲノムメカニズムによって体内平滑筋細胞においてBKチャンネルを活性化させる。BKチャンネルは、高伝導性Ca2+−感受性カリウムチャネルを指す。これらの面によると、本発明のNRBAまたはこれを含む組成物を投与することは、これに関連する応用において有用である。
一実施形態では、本発明は、処置対象における心血管および/または脳血管疾患を治療・予防し、これに起因する死亡リスクを減らす方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含む。別の実施形態では、NRBAは式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIのものである。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストが、処置対象における心血管および/または脳血管疾患を治療・予防し、これに起因する死亡リスクを低減するのに有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12zであり、またはこれらの任意の組み合わせである。
一実施形態では、心血管疾患は、中でも、冠状動脈のアテローム性動脈硬化症、狭心症および心筋梗塞を含む。一実施形態では、脳血管疾病は、中でも、頭蓋内または頭蓋外動脈のアテローム性動脈硬化症、脳卒中、失神と一過性脳虚血発作を含む。
一実施形態では、本発明は、例えば、処置対象における関節炎を治療することによって、処置対象の器用さと運動性を改善する方法を提供する。
「関節炎」という用語は、主に老人に発生する非炎症性変形性関節症(これは、関節軟骨の変形、骨および端部の肥大、滑液膜の変化などによって特徴付けられる)を意味する。他の実施形態では、特に長時間の活動後、痛みと凝りを伴なう。
「増大した血圧」または「高血圧」という用語は、他の実施形態では、下が90mmHg以上で上が140mmHgを上回る繰り返し高い血圧を意味する。慢性的に高い血圧によって、眼底の血管変化、心筋の厚化、腎不全および脳障害が起きることがある。
「脳卒中」という用語は、他の実施形態では、血管の破裂または血栓に起因する不十分な血液供給のため起こる脳神経細胞の損傷を指す。「心臓病」という用語は、他の実施形態では、心臓の通常の機能と活動の故障を意味し、心臓麻痺を含む。
別の実施形態では、本発明は、処置対象における体重減少を促進するか、増やすか、容易にする方法に関する。この方法は、処置対象の体重減少を促進するか、増やすか、容易にするのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを処置対象に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象の食欲を減少させるか、抑制するか、妨げるか、減らす方法に関するものである。この方法は、処置対象の食欲を減少させるか、抑制するか、妨げるか、減らすのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象の身体組成を変える方法に関するものである。この方法は、処置対象の身体組成を変えるのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。一実施形態では、身体組成を変えることは、処置対象の乏しい体重、脂肪のない体重またはこれらの組み合わせを変えることを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象の乏しい体重、脂肪のない体重を変える方法に関するものである。この方法は、処置対象の乏しい体重、脂肪のない体重を変えるのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象において、脂肪を脂肪の少ない筋肉に変える方法に関するものである。この方法は、処置対象において脂肪を脂肪の少ない筋肉を変えるのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象における肥満関連の代謝性障害を治療する方法に関するものである。この方法は、処置対象における肥満関連の代謝性障害を治療するのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象における肥満関連の代謝性障害を防止するか、抑制するか、妨げるか、減らす方法に関するものである。この方法は、処置対象における肥満関連の代謝性障害を防止するか、抑制するか、妨げるか、減らすのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
一実施形態では、肥満関連の代謝性障害は、高血圧である。別の実施形態では、障害は骨関節炎である。別の実施形態では、障害は増大した血圧である。別の実施形態では、障害は脳卒中である。別の実施形態では、障害は心臓病である。
別の実施形態では、本発明は、処置対象における脂肪生成を減少させるか、抑制するか、阻害するか、または低減する方法に関するものである。この方法は、処置対象における脂肪生成を減少させるか、抑制するか、阻害するか、または低減するのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
別の実施形態では、本発明は処置対象における幹細胞分化を変える方法に関するものである。この方法は、処置対象における幹細胞分化を変えるのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。
一実施形態では、本明細書に記載する化合物は、肥満に関連した代謝性障害(例えば、高血圧、骨関節炎、増大した血圧、脳卒中または心臓病)を治療するか、防止するか、抑制するか、妨げるか、減らすのに有用である。
一実施形態では、本明細書に記載する化合物は、糖尿病を治療するか、その症状の進行を停止させか、またはその症状を治療するのに有用である。別の実施形態では、本明細書に記載する化合物は、糖尿病に関連する併存疾患症を治療するのに有用である。これらの症状は以下のものを含む:高血圧(HTN)、脳血管疾病、アテローム硬化性冠状動脈疾患、黄斑変性、糖尿病性網膜症(眼病)および盲目、白内障、全身性炎症(赤血球堆積率またはC反応性蛋白などの炎症マーカーの増大によって特徴付けられる)、先天性欠損症、妊娠関連の糖尿病、子癇前症および妊娠中高血圧、腎臓病(腎不全、腎不全その他)、神経病(糖尿病性神経障害)、表面性全身性真菌感染、鬱血性心不全、痛風/高尿酸血症、肥満、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、脂肪肝疾患(非アルコール性脂肪性肝炎またはNASH)および糖尿病関連の皮膚病(例えば糖尿病性脂肪類壊死症(NLD)、糖尿病水疱、発疹性キサントーマ、指硬化症、播種状環状肉芽腫および黒色表皮腫。
一実施形態では、本発明は、糖尿病性腎症を治療する方法を提供する。糖尿病性腎症は早期に(一般に糖尿病の臨床診断がなされる前に)進展する糖尿病の合併症である。腎症の最初期の臨床所見は尿中アルブミンが低いが異常な濃度(30mg/日または20μg/分)を示すことであり(ミクロアルブミン尿症)、その後、10〜15年の期間の間をかけて蛋白尿(>300mg/24hまたは200μg/分)が進展する。1型糖尿病患者においては、一般にその患者がミクロアルブミン尿症を示すまでに、糖尿病性高血圧は早期から明らかになる。一旦顕在的な腎症が起こると、糸球体濾過率(GFR)は経時的に低下する。これは数年かかる場合もあるが、糖尿病の個体では最終的に末期腎不全(ESRD)となる。
一実施形態では、本発明は、糖尿病性神経障害を治療する方法を提供する。糖尿病性神経障害は、糖尿病に起因する神経障害の一種である。糖尿病性神経障害によって、手、腕、足および脚に麻痺および時には痛みと虚弱が起こる。糖尿病の神経学的な問題は、消化管、心臓および性器を含むあらゆる組織で起こり得る。糖尿病性神経障害は、末梢性、自律性、近位性、焦点性に分類される。末梢性神経障害は、つま先、足、脚、手と腕に痛みまたは感覚の損失を引き起こす。自律神経障害は、消化、腸、膀胱機能、性的反応に変化をもたらし、発汗を生じさせ、心臓および血圧を制御する神経に影響を及ぼすこともある。近位性神経障害は、腿、尻または臀部の痛みを引き起こして、脚が弱くなる。焦点性神経障害は1つの神経または一群の神経の突然の弱化をもたらし、筋肉弱化または痛みを引き起こす。体内のいずれの神経も、影響を受け得る。
一実施形態では、本発明の方法によって治療が求められる処置対象は、高インシュリン血症を有する者である。高インシュリン血症は、すい臓に過剰量のインシュリンを分泌させる原因になる根底にある問題の兆候である。高インシュリン血症で最も一般的な原因は、インシュリン耐性(身体がインシュリンの影響に抵抗し、すい臓がより多くのインシュリンをつくり出すことで補償しようとする状態)である。2型糖尿病には高インシュリン血症が伴う。
一実施形態では、本発明の方法によって治療が求められる処置対象は、インシュリン耐性を有する者である。インシュリン耐性は、通常の量のインシュリンでは通常のインシュリン反応を脂肪、筋肉と肝細胞から作り出すには不適当な状態である。インシュリン耐性脂肪細胞では、保存されたトリグリセリドが加水分解され、これは血漿中の遊離脂肪酸量を上昇させる。肝臓のインシュリン耐性がブドウ糖保管量を減らすのに対して、筋肉のインシュリン耐性はブドウ糖取り込みを減らし、両者の作用で血糖が上昇する。インシュリンの高い血漿中濃度とインシュリン耐性のため、ブドウ糖は、しばしばメタボリックシンドロームと2型糖尿病を引き起こす。
一実施形態では、本発明はヒト処置対象における血管疾患を治療する方法を提供する。この方法は、本明細書の化合物またはその異性体、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物またはこれらの任意の組み合わせを、当該処置対象に投与するステップを含む。
一実施形態では、本発明は、a)アテローム性動脈硬化症を治療し、予防し、抑制し、阻止し、b)脂肪蓄積による肝臓の損傷を治療し、予防し、抑制し、阻止する方法を提供する。この方法は、脂肪蓄積による肝臓の損傷を治療し、予防し、抑制し、阻止するのに有効な量、本明細書に記載する化合物および/またはその類似物、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容できる塩、医薬品、水和物、N−酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶またはこれらの任意の組み合わせを、処置対象に投与するステップを含む。別の実施形態では、化合物は式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIのものである。
一実施形態では、本明細書に記載する化合物は、a)アテローム性動脈硬化症を治療するか、予防するか、抑制するか、阻止するか、低減し、 b)脂肪蓄積による肝損傷を、治療するか、予防するか、抑制するか、阻止するのに有用である。別の実施形態では、化合物は式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIである。
一実施形態では、アテローム性動脈硬化症は動脈の最内層の損傷から始まる、進行の遅い合併症を意味する。別の実施形態では、動脈壁の損傷の原因としては、a)血中コレステロール濃度の上昇、b)高血圧、c)喫煙、d)糖尿病が挙げられる。別の実施形態では、喫煙は大いにアテローム性動脈硬化症を悪化させ、冠状動脈、脚の大動脈および動脈でその成長が加速するかもしれないが、喫煙者においてこの症状は治療可能である。同様に、別の実施形態では、本発明の方法は、アテローム性動脈硬化症の増加したリスクを有する心血管疾患の家族歴を有する処置対象の治療において有用である。
一実施形態では、脂肪の蓄積による脂肪による肝障害は、肝細胞に脂肪がたまり脂肪肝を形成する集積を意味する。脂肪肝は肝臓の炎症に伴い、またはその原因となり得る。これは、傷となって肝臓の硬化を引き起こすことがある。傷が広範囲に及ぶと肝硬変と呼ばれる。
別の実施形態では、脂肪は肥満として肝臓に蓄積する。別の実施形態では、脂肪肝は、真性糖尿病、高血トリグリセリドとアルコールの過度な摂取とも関係している。別の実施形態では、脂肪肝は、結核および栄養失調などの特定の疾病、肥満のための腸のバイパス手術、体内の過剰なビタミンAまたはバルプロ酸(商品名:デパキーン/デパコート)および副腎皮質ステロイド(コーチゾン、プレドニゾン)の特定の薬の使用で起こることがある。時々、脂肪肝は妊娠の合併症として起こることもある。
高血圧は、腎臓病のもう一つの共存症の要素である。いくつかの実施形態では、本発明による腎臓病の治療は、本発明の化合物と高血圧を治療する薬剤での併用療法を含むかもしれない。
一実施形態では、本明細書に記載する化合物は、例えば炎症関連疾患を治療するのに有用であり、その例としては、a)関節炎の予防、治療または克服、b)関節炎状態(例えば、ベーチェット病(自己免疫脈管炎)、滑液嚢炎、カルシウムピロリン酸塩二水和物結晶(CPPD)、沈着症(または偽痛風)、手根管症候群、結合組織疾患、クローン病、エーラース−ダンロー症候群(EDS)、線維症、痛風、伝染性関節炎、炎症性腸疾患(IBD)、若年性関節炎、全身エリテマトーデス(SLE)、ライム病、マルファン症候群、筋炎、骨関節炎、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発性筋痛、乾癬、乾癬関節炎、レイノー現象、反射的交感ジストロフィー症候群、ライター症候群、慢性関節リウマチ、硬皮症、シェーグレン症候群、腱炎または潰瘍性大腸炎の予防、治療または克服、c)自己免疫疾病の予防、治療または克服、が挙げられる。
一実施形態では、本明細書に記載する化合物は、急性疲労症候群(術後)またはアンドロゲン?剥奪療法(ADT)の誘発する副作用(例えば、筋肉減衰、筋力低下、弱さ、性機能低下、骨粗鬆症、骨減少症、BMDの減少および/または骨量の減少)を含む医原性作用の防止に有用である。
一実施形態では、化合物および/または組成物および/またはその使用は、ヒトの処置対象の治療のためのものであり、ここで、一実施形態では、処置対象は男性であり、また、別の実施形態では、処置対象は女性である。
一実施形態では、本発明の方法は、唯一の活性成分として本発明の化合物を投与することを含む。しかし、本発明の範囲内には、ホルモン療法、ドライアイ、前立腺癌を治療すること、前立腺癌の進行を遅延させること、ならびに前立腺癌の再発の防止および/治療、骨粗鬆症の治療のため、一種以上の治療剤と組み合わせて化合物を投与することを含む方法も含まれる。これらの薬剤には、抗エストロゲン、制ガン剤、5−アルファ還元酵素抑制剤、アロマターゼ阻害薬、プロゲスチン、他の核ホルモン受容体を通して作用する薬剤、黄体ホルモン、エストロゲン、PDE5抑制剤、アポモルヒネ、ビスホスホネートおよび一種以上の更なるNRBAが含まれる(但し、これらに限定されない)。
したがって、一実施形態では、本発明の方法は、糖尿病薬(例えばトログリタゾン、ロシグリタゾンおよびピオグリタゾン)と組み合わせて本発明の化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、LHRH類似物と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、可逆的な抗アンドロゲンと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、抗エストロゲンと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、制癌剤と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、5−アルファ還元酵素抑制剤と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、アロマターゼ阻害薬と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、プロゲスチンと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、他の核ホルモン受容体を通して作用する薬剤と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、選択的エストロゲン受容体モジュレータ(SERM)と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、黄体ホルモンと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、エストロゲンと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、PDE5抑制剤と組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、アポモルヒネと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、ビスホスホネートと組み合わせて化合物を投与することを含む。別の実施形態では、本発明の方法は、一種類以上のSARMと組み合わせて化合物を投与することを含む。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、前述のように、化合物とエージェントを含む合同の調合物を含む。いくつかの実施形態では、合同の調合物は、当業者が容易に決定し得るように、例えば、治療すべき患者部分母集団の必要に対処し、または一人の患者の必要(これは特定の疾病、疾病の重篤度、年齢、性別または体重)に対処するために、変化させることができる。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、一人の患者の必要を治療する個別化医療方法を含む。一実施形態では、異なる需要は、特定の疾病、疾病の重篤度、患者の全体的な医学状態または患者の年齢に起因し得る。いくつかの実施形態では、個別化医療はよりよく医学干渉の加え方を目標としたいというゲノムデータの申し込みである。個別化医療の方法は、いくつかの実施形態では、本発明の新製品の発見と臨床テストのツールとして用いられる。一実施形態では、個別化医療は特定の疾病または状態に対する患者の素因を決定するのを助け得る臨床的に有用な診断用ツールの使用を含む。いくつかの実施形態では、個別化医療は発見、医薬と診断法の発達のすべてのステージを通して、患者と健康な個人の分子分析を利用し決定を導く包括的なアプローチであり、改良された予防、診断、治療およびモニタリング方法を通して、臨床診療においてこの知識を適用することで、正確で高品位のヘルスケアをより効果的に実現する。
酸化性損傷は、さまざまな細胞生産物の酸化(これは過酸化物と遊離基の生産を通して細胞および組織の成分を損傷するものであり、例えば、細胞完全性、細胞膜、DNAなどの構成要素に損害を与える)に起因する、細胞および組織の損傷を含み得る。
別の実施形態では、本発明は、処置対象における酸化性損傷関連疾病、疾患または症状を治療、予防、阻止し、その発病率を低減する方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含み、これにより、処置対象における酸化性損傷関連疾病、疾患を治療、予防、阻止し、その発病率を低減する。
いくつかの実施形態では、酸化性損傷関連の疾病、疾患または症状は、癌、皮膚疾患、神経変性疾病(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、多発性硬化症および筋萎縮性側索硬化症、脳卒中およびさまざまな加齢痴呆、アテローム性動脈硬化症などの血管病、または加齢黄斑変性症を含み得る。
炎症は、バクテリアおよびウイルスなどの感染および異物から我々を保護することができる白血球および内因性化学物質が、傷または感染を包囲して組織に作用する場合に起こる、一般的かつ潜在的に衰弱性の状態である。しかし、ある種の疾患においては、退ける異物がないとき、身体の防御システム(免疫系)は炎症反応を誘発する。自己免疫疾患と呼ばれるこれらの疾患において、身体の通常は保護的に働く免疫系は、それ自身の組織に損傷を引き起こす。通常の組織が感染おりどこか異常であるように、身体は反応する。しかし、すべての種類の関節炎が、誤った方向に誘導された炎症の結果というわけではない。関節炎は、関節での炎症を指す一般的な用語であり、関節炎には世界の人口の2〜4%以上が罹患している。利用できる多くの薬物は、腫れおよび炎症を減少させるものであり、うまくいけば、炎症性疾病の進行を防ぐか、最小にする。薬物としては、非ステロイド性の抗炎症剤(NSAID−例えば、アスピリン、イブプロフェンまたはナプロキセン)、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニゾン)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン)、および金を含むと他の薬物、メトトレキサート、スルファサラジン、ペニシラミン、シクロホスファミドおよびシクロスポリンが挙げられる。
エストロゲン受容体とそのリガンドの炎症治療剤としての役割が検討されてきた。この作用は、アイソフォームER−βによって調節されるとみなされている。ネズミをエストラジオールまたはラロキシフェンおよびタモキシフェンなどのSERMで治療すると、リポポリサッカライド誘発性炎症反応の発生率が低減することが明らかにされている。炎症反応が調節される経路のうちの1つは、NFkB経路の活性化を通じてなされる。核内受容体リガンドは、タンパク質−タンパク質相互作用を通してNFκB活動を阻害する。最近、SERMが他の生殖組織にエストロゲン作用を及ぼすことなくNFkB機能を妨げることによって炎症反応を阻害することが示された。
一実施形態では、本明細書に記載するNRBA化合物は、例えば、a)関節炎の予防、治療または克服、b)関節炎状態(例えば、ベーチェット病(自己免疫脈管炎)、滑液嚢炎、カルシウムピロリン酸塩二水和物結晶(CPPD)、沈着症(または偽痛風)、手根管症候群、結合組織疾患、クローン病、エーラース−ダンロー症候群(EDS)、線維症、痛風、伝染性関節炎、炎症性腸疾患(IBD)、若年性関節炎、全身エリテマトーデス(SLE)、ライム病、マルファン症候群、筋炎、骨関節炎、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発性筋痛、乾癬、乾癬関節炎、レイノー現象、反射的交感ジストロフィー症候群、ライター症候群、慢性関節リウマチ、硬皮症、シェーグレン症候群、腱炎または潰瘍性大腸炎の予防、治療または克服、c)自己免疫疾病の予防、治療または克服、おびd)慢性腎臓病(CKD)のような炎症関連障害を治療するのに有用である。
別の実施形態では、本発明は、処置対象における炎症性疾病、疾患または症状を治療、予防、阻止し、その発病率を低減する方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含み、これにより、処置対象における炎症性症状を治療、予防、阻止し、その発病率を低減する。いくつかの実施形態では、ER−βアゴニストが、処置対象における炎症性疾患を治療・予防し、その発生率を低減するのに有用である。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12bである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12fである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12hである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12pである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは化合物12sである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12uである。別の実施形態では、本発明のER−βアゴニストは表1に挙げる化合物12zであり、またはこれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、解剖的な障害の進展に影響を及ぼし得るストロマ上皮の増殖(図3、図4)を阻害する。これは炎症を減らすことができ、それによって、炎症を治療することができる。一実施形態では、本発明のER−βアゴニストは、平滑筋を弛緩させて下部尿路症状を低減し、BPHの成長後炎症を抑えることができて、それによって、炎症を治療することができる。
実施形態では、炎症性疾病、疾患または症状は、急性炎症、関節症(一般)、慢性関節リウマチ、全体的な狼瘡紅斑、喘息、急性炎症、慢性炎症、関節損傷、関節膨張、関節浸食、敗血症またはこれらの任意の組み合わせを含む。
一実施形態では、ヒトだけでなく動物、特にウマでも、関節の炎症は、痛みの一般的な原因のうちの一つであり、身体活動を損なう。この衰弱性状態は、浮腫、赤み、熱および苦痛によって特徴付けられる。無処置のまま放置するならば、関節の炎症は関節滑膜と関節軟骨を破壊し、永続的に衰弱性状態を生じることになる。浮腫、赤みおよび炎症の間起こる痛みは、関節の生理的変化の結果である。例えば、滑液膜の透過性は、滑液流体を関節組織に漏入させる炎症の間、増加する。血流の変更と関節の脈管系の圧力変化も、炎症の間、起こる。さらに、関節細胞の代謝活性は、炎症の間、増加する。
別の実施形態では、本発明は処置対象における関節の炎症を治療、予防、阻止し、その発病率を低減する方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含み、これにより、処置対象における関節の炎症を治療、予防、阻止し、その発病率を低減する。別の実施形態では、NRBAは式1〜4、IV〜IXまたはXI〜XIIのものである。
一実施形態では、本発明のNRBAは、細胞表面でその同族の受容体に結合し、細胞核に転位し、その作用を及ぼす。一実施形態では、そのような影響は、中でも、特定の遺伝子発現の調節を含み、その結果、アポトーシス、プロテインキナーゼ経路の活性化、その他の調節役を果たし得る。
別の実施形態では、本発明のNRBAは、同族の受容体と結合し、ミトコンドリア内に転位し、これにより、ミトコンドリアDNAと結合し、その結果、さらに呼吸鎖活動中で役割を果たし、TGF誘発性アポトーシスおよび/またはマンガン過酸化物ジスムターゼの活性化を阻害する。
過酸化物ジスムターゼ(SOD)は、遊離基酸化に対する細胞防御の重要な酵素である。水と過酸化水素に過酸化物遊離基の分解を引き起こすことによって、SODは、例えば、虚血性傷害、老化および変性疾患の慢性肺疾患、アルツハイマー病、ダウン症候群、炎症性障害、心血管疾患、免疫系低下、脳機能不全、白内障および他の変性性と関連した損傷を低減することで重要な役割を演ずる。
一実施形態では、本発明は処置対象における反応性種媒介損傷を治療し、軽減し、および/または、防止する方法を提供する。この方法は、式(I)〜(XII)のNRBAまたはそのプロドラッグ、エステル、類似物、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容できる塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−酸化物、水和物またはこれらの任意の組み合わせまたはこれらを含む組成物を投与することを含む。一実施形態では、反応種は反応性酸素中間体を含み、NRBAは細胞過酸化物ジスムターゼの活動を促進するか、強化する。一実施形態では、反応種は反応性窒素中間体を含み、NRBAは細胞一酸化窒素シンターゼの活動を促進するか、強化する。
いくつかの実施形態では、そのような損傷はいろいろな疾病に伴う。例えば、冠状動脈性心臓病とアテローム性動脈硬化症などの心血管疾患、アルツハイマー病および/または多発性硬化症などの神経変性疾病、感染、例えば、HCV感染症およびそれらの合併症、自己免疫疾病(例えば、狼瘡)、癌その他である(これは当業者には理解されるであろう)。
いくつかの実施形態では、こうした活性は、さまざまな疾病状態(例えば、神経変性疾病または障害、緑内障、自己免疫疾病)によって有り得るように、病原性アポトーシスの抑制をもたらす(これは当業者には理解されるであろう)。
いくつかの実施形態では、式I〜XIIの構造で特徴付けられる本発明の化合物は、細胞のシトソル内で、細胞質小器官(例えば、ミトコンドリア)内に局在しており、そこで、こうした化合物は細胞シグナリング経路に影響を及ぼし、それによって、本明細書に記載するような作用を生じ得る。例えば、一実施形態では、化合物は細胞タンパク質と相互作用し、それによって、細胞内で経路に合図する際に、いくつかの実施形態では、望ましい相乗作用を生じ得る。他の実施形態において、式I〜XIIの化合物は、それはさもなければ望ましくない作用(例えば、疾病の悪化)を生じる、細胞内の反応または経路に拮抗する。したがって、本明細書に記載する化合物は、細胞内または処置対象内で病原性メカニズムを遮断し、干渉し、または拮抗するその能力によってこうした方法において効果的である。
いくつかの実施形態において、本発明の薬剤は、細胞内信号経路またはそのような経路またはカスケードへの応答を変える可能性がある。
いくつかの実施形態では、式I〜XIIの構造で特徴付けられる本発明の化合物の下流の影響を、成長因子によって活性化する経路に信号をもたらしている細胞内キナーゼによって制御する可能性がある。いくつかの実施形態では、化合物はホルモンをその受容体に結合させる下流におけるシグナリングに影響を及ぼし得る。例えば、グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)の場合、本発明の化合物の投与によってホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)経路のイフェクターであるキナーゼが活性化され、この結果、特定の細胞で、例えば神経芽細胞腫細胞でERα活性に影響を及ぼして、それによって本発明の方法のいくぶんかの作用を生じる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物はGSK3のより大きな発現をもたらし、その結果、ERに依存する遺伝子発現を刺激または増大させ得る。
本明細書に記載するどの化合物のどの使用も、本明細書に記載する疾病、疾患または症状の治療に有用であり、本発明の実施形態を表すものと理解すべきである。
以下の例は、本発明の好ましい実施形態をさらに十分に説明するために示すものである。しかし、これらは決して、発明の幅広い範囲を制限するものとして解釈されてはならない。
実施例1:本発明のNRBAの一実施形態でのエストロゲン受容体結合親和性、アゴニスト、およびアンタゴニスト活性
材料と方法
ER結合親和性は以下に開示される方法の何れかにより決定した。
方法1:
ヒト組み換えエストロゲン受容体(ER)は、昆虫Sf9細胞中に発現させ、トリチウムにより標識したエストラジオールを用いた放射能競合結合アッセイを行った。被検NRBAが、1μM(1000nM)濃度の[3H]エストラジオール結合に対し、50%以上の阻害活性を示した場合、4種の異なる濃度による分析を行い、その化合物のおおよそのIC50、およびKiを決定した。
方法2:
NRBAの、エストロゲン受容体(ER)に対する結合親和性もまた、ERαおよびERβの両者に対する高親和性リガンドである[3H]−エストラジオール([3H]−E2、パーキンエルマ)を用いたインビトロでの放射性リガンド競合結合アッセイにより決定した。[3H]−E2の平衡解離定数(KD)は、異なる濃度の[3H]−E2(0.01から10nM)と、細菌に発現させたERα、またはβリガンド結合ドメイン(LBD)とを4oCにて18時間インキュベートすることにより決定した。非特異的結合は、1000nM E2を反応混合液に添加することにより決定した。この反応混合液において、ERα、およびERβ結合部位を飽和させるために必要な[3H]−E2の最低濃度は、各々1nMであることが決定された。NRBAの結合親和性は、単離したERLBDと1NM[3H]−E2の存在下、異なる濃度のリガンド(3(10−2から1,000nM)を、同様の条件においてインキュベートすることにより決定した。インキュベーション後、結合、および非結合[3H]−E2は、ハーベスタ(パーキンエルマ)を用いた吸引ろ過により分離した。簡潔には、タンパク質高親和性結合フィルタを通じ、反応混合液をろ過し、非結合放射性物質を除去するため数回洗浄した。そのフィルタプレートを空気乾燥し、底部を密封した。各々のウェルにシンチレーションカクテルを添加し、プレートの上部を密封した。トップカウントNXTマイクロプレートシンチレーションカウンターで放射活性を測定した。
NRBAの各々の濃度における[3H]−E2の特異的結合(B)は、[3H]−E2の非特異的結合を差し引くことで得られ、NRBAの非存在下における[3H]−E2の特異的結合(B0)に対する百分率として表記される。[3H]−E2の特異的結合を50%減少させるNRBAの濃度(IC50)は、シグマプロット(SPSS Inc.、イリノイ州シカゴ)を用い、以下の方程式に対する非線形回帰分析により、データのコンピュータフィッティングを行い決定した。
B=B0*[1−C/(IC50+C)]
ここで、CはSERMである。
NRBAの平衡解離定数(Ki)は、以下の式により計算した。
Ki=KD*IC50/(KD+L)
ここで、KDは[3H]−E2(ERα=0.65nM、ERβ=1.83nM)の平衡解離定数であり、Lは[3H]−E2の濃度(1nM)である。
一連のNRBAを表1に示す。代表的なNRBAを、特定の実験条件下におけるそれらの活性と共に、以下に記載する。表記された化合物は、使用された実験条件において特定の活性(例えば、化合物12bはアゴニストである)を機能として示す一方、特定の細胞を利用するなど、いくつかの実施形態において、その化合物は、別の、または異なる活性を、異なる実験環境下において示すかもしれないことを理解するべきである。
本発明のNRBAの代表例およびそれらの表記された条件下での活性を以下に示す。
本発明のNRBAによる、いくつかの実施形態での各エストロゲン受容体に対する競合阻害を表2に示す。組み換えERα、またはERβリガンド結合ドメインを、[3H]−エストラジオール、および10−11から10−4Mの濃度範囲において異なる濃度の、本発明のNRBAのいくつかの実施形態と共にインキュベートした。インキュベーション後、そのプレートをGF/Bフィルタ上に採取し、トップカウントNXT(パーキンエルマ)により、放射活性を測定した。総結合活性より、非特異的結合を差し引くことにより、特異的結合活性を決定した。100nMの化合物が有する[3H]−エストラジオールの阻害活性を、百分率で以下に示した。
表2:ERα、およびERβへの[3H]−エストラジオール結合に対するNRBAの阻害活性(百分率)
表3は、一実施形態における、ER−α、およびER−βに対する本発明のNRBAの結合定数(Ki値)を示している。
表3のNRBAは、12bを除き、非常に低濃度でCyp3A、および/またはCyp2C9を阻害した[データ記載せず]。
実施例2:ER−α、およびER−β転写活性に対するNRBAの効果
COS、または293細胞を、10%のcsFBSを含み、フェノールレッドを含まないDME培地中で、24ウェルプレート中の各ウェルに90,000細胞となるように添加し、二種のエストロゲン応答エレメントにより発現が制御されているホタルルシフェラーゼ遺伝子を有するベクター「ERE−LUC」を0.25μg、およびCMVプロモータにより発現が制御されているルシフェラーゼ遺伝子を有するコントロールベクターCMV−LUCレニラを0.02μg、トランスフェクトした。更に、25ngのER−α、50ngのER−β、または12.5ngのARをリポフェクタミンにより導入した。すべての受容体は、ラット組織より、pCR3.1ベクター中にクローン化された。トランスフェクションの24時間後、本発明の化合物、エストロゲン、DHT、および他のNRBA、またはそれらの任意の組み合わせを細胞に添加した。トランスフェクションの48時間後、細胞を回収し、ホタル、およびレニラルシフェラーゼ活性を測定した。
本発明のNRBAの代表例およびそれらの表記された条件下での活性を以下に示す。
ER−α?アゴニスト:12y(ER−α:Ki=36nM、12u(ER−α:Ki=32nM、
1nMエストラジールと比較した100nM 12uの活性%=62%)。
ER−β?アゴニスト:12b(ER−β:Ki=49nM、1nM エストラジールと比較した100nM 12bの活性%=79%)、12p(ER−β:Ki=17nM、49nM、1nMエストラジールと比較した100nM 12pの活性%=85%)。
以下の表4は、本発明のNRBAの代表例が示す、100nMにおける%エストラジオール活性、およびそれらの100nMにおける%エストラジオール活性
化合物12b、12f、12h、12p、12s、12u、12yおよび12zに、ER−アゴニスト活性が認められた。これらの化合物の結合親和性を図5に示した。
これらアゴニストの代表例の、ER−αおよびER−βに対する結合定数比を以下の表5に示す。
一例として、0.1、1、10、100、および1000nMの化合物12lが示す、インビトロにおけるER−αおよびER−βに対する活性を、エストラジオールと比較評価し(図6)、以下の表6に示す。
実施例3:前立腺、および大腸ガン細胞株に対するNRBAの増殖抑制効果
本発明のER−β選択的NRBA処理の、ガン細胞増殖に対する効果を、LNCAP前立腺ガン細胞株、およびC−26大腸ガン細胞株を用いて調べた。LNCaP、またはC−26細胞を、生育培地中で、各々24ウェル、および6ウェルプレートに添加した。LNCaP細胞を6日間、そしてC−26細胞を3日間、表記された濃度で処理した。処理の最後に、細胞増殖の指標として、[3H]−チミジンの取り込みを測定した。図1および2は、化合物12bおよび12uが、LNCaP前立腺ガン、およびC−26大腸ガン細胞の生育を顕著に阻害したことを示し、このことは、これらの化合物が強い増殖抑制効果を有することを示している。
実施例4:NRBAの異種移植前立腺腫瘍増殖に対するインビボ増殖抑制効果
これらER−βNRBAの、インビボでの増殖抑制効果を調べるため、ヌードマウスにおける前立腺腫瘍異種移植を、LNCaP細胞、およびヒト前立腺間質細胞を用いて確立した。細胞を、LNCaP間質細胞比4:1(細胞数に基づく)でヌードマウスに皮下注射し、測径器でその体積が100mm3に達するまで生育させた。これらの動物は、30mg/Kg/日の12b、および12uで21日間処理した。一週間に二度、腫瘍体積を測定し、10、14、および21日後の腫瘍体積の%を計算した。図3は、12b、および12uの両化合物が21日までの間、腫瘍の生育を顕著に阻害したことを示しており、このことは、これらのNRBAが、インビトロ、およびインビボの両方において、増殖抑制作用を有することを示している。
実施例5:NRBAのマクロファージ−内皮細胞接着に対する抗炎症作用
ER−βNRBAの、インビトロでの抗炎症作用を測定するため、マクロファージ接着分析を行った。マクロファージは、炎症誘発性サイトカインレベルの上昇により、内皮細胞に接着する。この原理をアッセイに利用し、細菌性リポ多糖(LPS)により誘導されるTHP−1マクロファージ細胞の、bEND−3内皮細胞への接着に対する、ER−βNRBAの効果を調べた。図4に示したように、12y(パネルA)、および12u(パネルB)は、[3H]−標識THP−1細胞のbEND−3細胞への接着を顕著に阻害しており、これは炎症性サイトカインレベルの低下、そしてそれによる抗炎症作用によるものであることを示唆している。
実施例6:TRAP陽性多核破骨細胞に対する化合物の作用
ラット大腿骨より単離した骨髄細胞を、10%の無菌FBSを含み、フェノールレッドを含まないアルファMEM培地中で、30ng/ml RANK、10ng/ml GMCSF、および化合物の存在下、または非存在下において培養する。12日間処理された細胞を染色し、酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)活性陽性の多核破骨細胞の数を数える。破骨細胞の抑制活性を評価する。
実施例7:アンドロゲン非依存性前立腺ガン細胞の生育を阻害する化合物
前立腺ガン細胞株PC−3を、10%のcsFBSを含むRPMI培地中で、96ウェルプレート中の各ウェルに6000細胞となるように添加する。培地を、1%のcsFBSを含み、フェノールレッドを含まないRPMI培地中に交換し、細胞を漸増用量のNRBAで72時間処理した。生育阻害を評価する。
実施例8:化合物の、いくつかの実施形態でのインビボにおけるエストロゲン活性
雌のラットに、漸増用量のトレミフェン、エストロゲンおよび各々のNRBAを投与し、子宮の重量を測定する。媒体のみを投与したラットを対照とする。
実施例9:化合物のいくつかの実施形態でのヒト肝ミクロゾームにおける代謝的安定性
化合物の、薬理学的に不活性な、または第I相代謝(primary metabolism)により、毒性を示す恐れのある望ましくない代謝物を生ずる可能性を評価するため、代表的な系として、ヒト肝ミクロゾームを利用する。
各基質、または基準対照を、10nMの濃度となるようにDMSOに溶解し、この溶液を水で希釈することにより、5μMのスパイク溶液を調製する。基質(1μM)を、37℃でpH7.4において、NADPH再生系により強化した0.5mg/mlのヒト肝ミクロゾーム(ジェノテックLLC、カンザス・シティ、ミズーリ州)の存在下でインキュベートする。NADPH再生系は、0.05Mリン酸水素二カリウム中にグルコース−6−リン酸(1ユニット/ml)を含んでいる。同様の反応を複製した二つのインキュベーションを、96−ウェル型のポリプロピレン製クラスターチューブにより、一反応あたり最終容量250μlで行う。0、2、4、6、10、30、および60分後に、反応混合物の一定分量に、反応終了液(300μlアセトニトリル)を加える。沈殿したたんぱく質を遠心分離(3000rpmにて15分)により除き、その上清を、分析用の透明な96−ウェルプレートに移す。
LC−MS/MS分析:
試料を、保護カラムを装着したフェノメネクス・ルナ・ヘキシルフェニルカラム、50X2mm内径、5uMに注入する。50%アセトニトリル、および0.1%ギ酸の水溶液よりなる定組成移動相を、流速0.3ml/分で使用する。電気スプレー正電荷モードイオン化を用いたMDS/Sciex API 4000QTrap三連四重極質量分析計により、温度500℃でスプレー電圧4000Vにおいて、検体のプロトン化した分子(M+H)+を測定する。
データの評価:
代謝的安定性は、肝ミクロゾームとのインキュベートにより代謝された基質の量と定義され、ピーク面積に基づいた、基質の初期量に対する百分率(%残存量)として表される。ゼロ時間において、各々の基質の初期ピーク面積が決定され、ゼロ時間から、固定した時間点における検体のピーク面積の変化に基づき、各々の試料の代謝的安定性が評価される。
実施例10:LDLコレステロールレベルを低下させる化合物
化合物は、臨床試験の場で評価されることがある。化合物投与後、前立腺ガンを患い、ADTを受けるか、または既に受けている被検者における脂質プロファイルの変化に対する化合物の効果を、同様に評価することができる。
実施例11:インビボにおける抗炎症活性
ER−βNRBAの、インビボにおける抗炎症効果を決定するため、動物の足に、急性の局所炎症応答を誘発するカラギーナンを注射した。図7に示すように、カラギーナン接種一時間前の12bの経口処理は、カラギーナン接種4時間後の測定において、足の浮腫を53%減少させ、これはこの化合物の抗炎症効果を示している。
実施例12:NRBAのラット大動脈における効果
実験プロトコル。個々での研究に使用された装置は、貯留、および循環機を有する4−組織浴系(4-tissue bath system)(RadinotGlass Technology、カリフォルニア州モンロビア)、DSI/Panemah Tissue Force分析機7700(オハイオ州バレー・ビュー)、およびiWox/CB Scienceforce Transducer FT-302を含む。深い感覚消失をもたらすため、250gのラットにイソフルランで麻酔した。ラットの胸部を開き、長さ約3cmの大動脈を取り去り、室温のクレブス塩溶液(KSS、mM表示。120 NaCl、5 KCl、1.2 MgSO4 7H20、2.5 CaCl2 2H2O、1 KH2PO4、25 NaHCO3、および11グルコース)を含むペトリ皿に入れた。大動脈より、脂肪、および結合組織を、血管を引き伸ばさないように注意深く取り除いた。そして、大動脈を、幅3mmの輪状に切り分けた。三角形のワイヤーホルダーを、血管のルーメンを通して挿入し、Force Transducer、およびVessel bathの組織固定棒(tissue holder rod)と連結した。
データ、および統計分析。強度波形のアナログ−デジタル変換は、DSI/Panemah Tissue Force分析機7700により行った。変換されたデータは、ポネマ生理−平滑筋(Ponemah Physiology-Smooth Muscle)ソフトウェアにより、自動分析された。すべてのデータは、平均値±標準誤差として要約された。平均値間の差異は、標準的なANOVAにより評価された。その後、スチューデントT−検定を行った。P<0.05を、統計的に優位であると見なした。
前付加および平衡化。各々の変換器の張力調節ダイアルにより輪の張力をパッシブフォース1.0gに調整し、95%O2−5%CO2混合ガスの浴中で60分間平衡化させた。未使用の緩衝液で、20分毎に輪を洗浄した。この間、必要に応じ、パッシブフォースを1.0gに再調整した。パッシブフォース1.0gで輪が安定な時、ベースラインを計算した。
大動脈輪の前処理。輪を収縮させるため、最終濃度10−7Mのフェニレフリン(PE)を浴中に加え、強度を10分間安定化させた。その後、内皮の完全性(10分)を調べるため、収縮前の輪に最終濃度10−5Mのアセチルコリン(ACH)を加えた。血管の生存能力と内皮の完全性を調べるための初期試験の後、輪を緩衝液で10分間、三回洗浄し、アクティブフォースを1gで安定化させるための平衡化を行った。
弛緩プロトコル。図8に典型的なNRBAの用量−応答プロトコル示す。浴中のNRBA濃度を最終濃度で300nMから0.15mMにするため、保存液を適切な希釈により継続的に添加することにより組織浴中のNRBAの濃度を増加させ、NRBAに対する用量−応答積算曲線を作成した。図9に典型的なNRBAの用量−応答曲線を示す。
収縮プロトコル。図10に典型的なPEの用量−応答プロトコルを示す。前処理段階の後、輪を浴中でNRBAと共に2時間インキュベートした。浴中のPE濃度を最終濃度で1nMから300μMにするため、保存液を適切な希釈により継続的に添加することにより組織浴中のPEの濃度を増加させ、PEに対する用量−応答積算曲線を作成した。図11に典型的なPEの用量−応答曲線を示す。
含酸素KSS中における0g張力下における、大動脈輪のNRBAとの15−16時間のインキュベーション後、大動脈輪のNRBAとの長期インキュベーションの、大動脈輪収縮性に対する効果を調べた。その後、二種のそれに続く濃度のノルエピネフリン(NE)を各々10分間添加し、張力を記録した。実験の最後に、更に大動脈輪を収縮させるため、60mMの塩化カルシウムを使用した。それらの結果は、NRBAとのインキュベーション前の最大収縮に対する百分率として表され、図12に要約されている。
図8のプロトコルに従い試験された、10−6PEによる大動脈輪の収縮に対する個々のNRBAのEC50値と減少%の最大値を、表7に要約する。
結論。これらの実験は、本発明のNRBAのいくつかの実施形態における、ラット大動脈弛緩に対する効果を示す。この効果は低いマイクロモル濃度で生じ、そして迅速な経時的効果を有していることは、ゲノム効果が関与する可能性のある長期的作用と同様に、非ゲノム効果をも示唆している。雌または雄ラット由来の大動脈においてこれらの効果は同様であり、これは、実験条件下において血管応答における性差が無いことを示している。
これらの効果は、循環器系に保護的な結果を与え、閉経後の女性と同様男性に対しても、循環器疾患の予防におけるエストロゲンの代替として臨床上有用である。
実施例13:ラット大動脈平滑筋細胞の増殖に対するGTX−ER−betaアゴニストの効果
論拠。高血圧、冠状動脈性心疾患および動脈硬化などの循環器疾患は、閉経前の女性に比べ、閉経後の女性における発症率が高い。閉経後の女性において、この心血管保護の喪失は、しばしば循環エストロゲンレベルの不足に起因する。ホルモン補充療法(HRT)は、閉経後女性における循環器疾患の危険性を顕著に減少させる(カリン・MF(Kalin MF)ら(1990)、およびウェンジャー・NK(Wenger NK)ら(1993))。しかし、女性における子宮内膜ガンおよび男性における女性化乳房の発症率を増加させるため、心血管保護を目的としたHRTの利用は制限されている。このことが、心臓に対するエストロゲンの有益な効果を提供し、しかし子宮または胸部に対する望ましくない副作用を有さない化合物の探索へと進ませている。
標的組織におけるエストロゲン作用には、その同属受容体であるER−αおよびER−βとエストロゲンとの相互作用が介在している。ER−αおよびER−βに対する特異的リガンドの両者が、ラットにおいて心血管保護を調節することが示されている(エリアス−ロザ(Arias-Loza)ら、2007)。イソタイプ選択的ノックアウトモデルを用い、ワダ−ヒラケ((Wada-Hirake)ら、2006)は、子宮および胸部に対するエストロゲンの増殖効果は、主にER−αを介しておりER−βは介在していないことを示した。これらのデータは、心血管保護のみを提供し、胸部および子宮組織に対してより安全なプロファイルを有するER−βに特異的なリガンドが、心血管保護のための理想的な化合物であることを示している。
うっ血性心疾患、動脈硬化症および再狭窄のような血管増殖障害の発症には、中膜から内膜への平滑筋細胞(SMC)の移動および増殖ならびにコラーゲンなどの細胞外マトリクス(ECM)の沈着により特徴付けられる血管壁の構造的変化が関与している(ドゥビー(Dubey)ら(1999))。本研究において、我々は、このプロセスにおける初期段階の予防、すなわち、培養液中での、ラット大動脈平滑筋細胞(RASMC)の増殖におけるにER−βリガンドの役割を調べた。
材料と方法
細胞および試薬:
HyQ−DMEM/F12(1:1)改変培地およびウシ胎仔血清はハイクローン・ラボラトリーズ(HyClone Laboratories Inc)より入手した。DMEM/F12(50:50)はセルグロ・テクノロジーズ(CellGro Technologies)より入手した。17βエストラジオール、ビオカニンA、およびタモキシフェンはシグマ化学(Sigma Chemical Co)より入手した。WST−1試薬はロッシュより入手した。ラット大動脈平滑筋細胞(RASMC)はスイスのロンザ(Lonza)より入手した。
細胞増殖アッセイ:
アッセイに使用したすべての細胞は継代回数3から5回であった。RASMCを、24ウェルプレート中の各ウェルに1X104細胞/ウェルとなるように添加し、接着およびサブコンフレントになるまで、HyQ−DMEM/F12+10%FBS培地中で一晩培養した。その後、0.4%BSAを含むDMEM培地(フェノールレッドを含まない)と交換し、48時間培養することにより細胞の発育を停止させた。48時間後、媒体または適当な濃度の薬物を含むDMEM(フェノールレッドを含まない)+2.5%FCS培地と交換して4日間培養することにより、細胞の生育を開始させた。薬物を含む未使用の培地を2日毎に細胞に添加した。5日目に、50μlの WST−1試薬(ロッシュ)細胞に加え、37℃において1時間培養した。ビクター・プレート・リーダ(パーキンエルマ(Perkin Elmer Inc)、米国)において波長450nmにおける試料の吸光度を測定した。WST−1アッセイは、細胞酵素による、テトラゾリウム塩のホルマザンへの開裂の評価に基づいている。生存 細胞数の拡張は、試料中に、ミトコンドリアデヒドロゲナーゼ活性の増加をもたらす。この、増加した活性が、420−480nmにおいて吸光を示すホルマザン色素の増加を生じさせる。測定された吸光度は、培養液中における、代謝的に活性な細胞数と直接相関している。対照ウェル中の、薬剤処理0日目の細胞による吸光度を測定し、薬剤処理後の細胞増殖を、0日目の生育に対する百分率として表した。
結果
我々はこの分析により、ER−αアンタゴニスト(タモキシフェン)、ER−βアゴニスト(ビオカニンA、14l、12u、14m、12z)および混合アゴニスト(エストラジオール)を含む広範な化合物を試験した。細胞増殖は、薬剤処理0日目の細胞数に対する百分率として計算した。ER−βリガンドであるビオカニンA、14l、12u、および14mは、濃度10−30μMの範囲において用量依存的にRASMCの増殖を阻害した。二つの最も高い濃度のタモキシフェン(10μMおよび30μM)を除き、すべての薬剤処理において、0日目からの吸光度の増加(細胞数の増加)が観察され、これはすべてのER−βリガンドに対する細胞の耐用性が、たとえ高濃度であっても、良好であることを示している。タモキシフェン(10μMおよび30μM)における、薬剤処理0日目のウェルと比べた細胞数の減少は、この薬剤の毒性を示している。すべての薬剤に関して計算された、細胞増殖の減少に対するEC50値を表8に示す。
表8:ER−βリガンドによるRASMC増殖の阻害に対するEC50値は、阻害効果シグモイドEmaxモデルを利用して、WinNonLin5.0.1により計算された。
結論:
ER−β特異的リガンドは、エストラジオールなどの混合アゴニストよりも、概して、強くRASMCの増殖を阻害した。低濃度のER−αアンタゴニスト タモキシフェンは、細胞増殖に関して、何の効果も示さなかったが、高濃度において細胞毒性を示し、細胞数の顕著な減少を引き起こした。興味深いことに、ER−βリガンドは、試験された高濃度であっても、全く細胞毒性効果を持たないように見え、これは、観察された細胞数に対するこの効果が、アポトーシスおよび細胞死よりもむしろ細胞周期停止/進行に対してより強く作用することを示している。これらのデータは、ER−βリガンドが、血管再構築の初期段階を顕著に阻害し、そして動脈硬化および再狭窄などの血管閉塞性障害の治療に対して有効である可能性を示している。
実施例14:ARPE細胞における酸化的ストレス阻止に対するGTX ER-beta SERMの効果
論拠:高血圧、冠状動脈性心疾患および動脈硬化などの循環器疾患は、閉経前の女性に比べ、閉経後の女性における発症率が高い。閉経後の女性において、この心血管保護の喪失は、しばしば循環エストロゲンレベルの不足に起因する。ホルモン補充療法(HRT)は、閉経後女性における循環器疾患の危険性を顕著に減少させる(カリン・MF(Kalin MF)ら(1990)、およびウェンジャー・NK(Wenger NK)ら(1993))。しかし、女性における子宮内膜ガンおよび男性における女性化乳房の発症率を増加させるため、心血管保護を目的としたHRTの利用は制限されている。このことが、心臓に対するエストロゲンの有益な効果を提供し、しかし子宮または胸部に対する望ましくない副作用を有さない化合物の探索へと進ませている。
標的組織におけるエストロゲン作用には、その同属受容体であるER−αおよびER−βとエストロゲンとの相互作用が介在している。ER−αおよびER−βに対する特異的リガンドの両者が、ラットにおいて心血管保護を調節することが示されている(エリアス−ロザ(Arias-Loza)ら(2007))。子宮および胸部に対するエストロゲンの増殖効果には、主にER−αが介在しており、これらの組織に対しER−βは、何の促進的効果も有さない(ワダ−ヒラケ(Wada-Hirake)ら(2006))。これらの研究は、ER−αリガンドにより期待される全身効果を考慮せず、ER−β特異的リガンドを用いた新血管保護を論証している。高血圧、CHDおよび動脈硬化などの循環器障害において、酸化的ストレスは、主要な病因的因子である。エストロゲンは、さまざまな分子機構(ゲノム的および非ゲノム的)を介し、eNOSおよびその他の抗酸化的防御遺伝子の転写的活性化に関与する細胞内シグナル伝達系を活性化することが示されている(シオウ・RCM(Siow RCM)らによる総論、(2007))。
本研究において、我々は、網膜色素上皮細胞(RPE)において、ターシャルブチルヒドロペルオキシド(t−BH)により引き起こされる酸化的障害の阻止に対するGTx ER−β化合物の能力を調べた。網膜色素上皮(RPE)は、光受容体と脈絡膜の間に所在しているため、高流量の酸素に絶え間なく暴露されている。RPEにおける高度の酸化的ストレスは、異常なレベルの活性酸素種(ROS)の形成によって引き起こされる。これらの特徴は、形質転換細胞株のATCCからの入手しやすさとは別に、RPEを、酸化的ストレスの効果を研究するための理想的な系としている。
材料と方法
細胞および試薬:ヒトARPE−19細胞はATCC(バージニア州マナッサス)から入手した。本実験に使用されたすべての細胞は、継代回数9から12回の間であった。HyQ−DMEM/F12(1:1)改変培地およびウシ胎仔血清はハイクローン・ラボラトリーズより得た。DMEM/F12(50:50)はセルグロ・テクノロジーズより入手した。17βエストラジオール、ビオカニンAはシグマ化学より入手した。WST−1試薬はロッシュより得た。HBSS培地はギブコ(Gibco)より入手した。ジクロロジヒドロフルオッセイン・二酢酸(H2DCFDA)は、モレキュラー・プローブ(オレゴン州ユージン)より得た。ICIはトクリス(Tocris)より入手した。
細胞内ROSの蛍光測定:ARPE−19細胞を、24ウェルプレート中の各ウェルに100、000細胞/ウェルとなるように、完全培地(HyQ−DMEM/F12、1:1)改変培地中に添加した。細胞は一晩接着させた。翌日、培地を除き、細胞をHBSSで一度洗浄した。HBSS中で10μMに希釈したH2DCFDAを細胞に加え、37℃において30分間培養した。培養後、過剰な色素を細胞から除き、細胞をHBSSで一度洗浄した。その後、各濃度の薬物と共に細胞を1時間培養した。培養後、150μMのtBHにより、37℃において1時間、酸化的ストレスを誘導した。取り除き、HBSSで一度洗浄した。色素をその蛍光性生産物に酸化する細胞内ROS活性は、ビクター・プレート・リーダ(パーキンエルマ、コネチカット州ノーウォーク、485nm励起、535nm発光)を使用して測定および定量した。各薬剤濃度について3回試験を行った。相対的蛍光発光は、tBHのみの対照に対する百分率として計算した。
結果
ARPE−19細胞において、150μMのtBHにより引き起こされる酸化的障害を阻止するER−β SERMの能力を、蛍光発光を基にしたアッセイにより測定した。エストラジオールを、実験における対照として使用した。実験は、エストロゲン受容体アンタゴニストICIの存在下および非存在下において行った。図1に示すように、150μMのtBHは、37℃における1時間の培養後、ARPE−19細胞に活性酸素種(ROS)の蓄積を引き起こすために、十分な濃度であった。濃度100nMのエストラジオールにより、約30%のROS形成の減少を伴うROS形成の阻止が可能であった。このエストラジオールの阻害効果は、100nMのICI処理により反転した。ER−βリガンドである14lおよび12yもまた、50%以上の阻害を伴い、ROS形成を阻止した。12zは、エストラジオールと同様、ROS形成を阻止したが、12uには、ARPE細胞における酸化的ストレスの阻止に対する効果は何も認められなかった。エストラジオールにおいて観察されたように、ER−βの阻害効果はICI処理により反転し、これは、受容体依存的な作用機序を示している。酸化剤で処理した細胞は、色素非存在下において、バックグラウンド蛍光を生じなかった(データは示さず)。
結論
ER−β化合物14l、12zおよび12yは、ARPE−19細胞を酸化的障害より保護した。この保護効果は、非選択的ERアンタゴニストICIにより反転され、このことは、この保護効果が、エストロゲン受容体介在機構を仲介していることを示している。
本発明の特定の特徴が本明細書に描写および記載されているが、さまざまな修正、置き換え、変更、および同等のものが、当業者により想到されるであろう。従って、このような修正および変更のすべては、本発明の精神の範囲として添付された請求に包含されることが認識されるべきである。