JP2015070248A - 酸化物薄膜及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドーパントの酸化数の制御を行う必要がなく、かつ過酸化水素水の添加が不要な、酸化物薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、水、薄膜原料及びドーパント原料を成膜室に供給して前記成膜室内で被成膜試料上に酸化物薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、前記ドーパント原料は、ゲルマニウムを含み、前記薄膜は、ゲルマニウムを含む、酸化物薄膜の製造方法が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、酸化物薄膜及びその製造方法に関する。
被成膜試料上に結晶性の高い酸化ガリウム薄膜を形成する方法として、ミストCVD法等の水微粒子を用いた成膜手法が知られている(特許文献1)。この方法では、ガリウムアセチルアセトナートなどのガリウム化合物を塩酸などの酸に溶解して原料溶液を作成し、この原料溶液を微粒子化することによって原料微粒子を生成し、この原料微粒子をキャリアガスによって被成膜試料の成膜面に供給し、原料ミストを反応させて成膜面上に薄膜を形成することによって、被成膜試料上に結晶性の高い酸化ガリウム薄膜を形成している。
特開2013−28480号公報
Electrical Conductive Corundum-Structured α-Ga2O3 Thin Films on Sapphire with Tin-Doping Grown by Spray-Assisted Mist Chemical Vapor Deposition(Japanese Journal of Applied Physics 51 (2012) 070203)
特許文献1では、ドーパントとしてスズを利用しているが、スズは、酸化数が二価と四価の両方において比較的安定な化合物を形成するので、価数の制御に種々の工夫を行う必要あり、面倒である。また、特許文献1では、原料溶液中に過酸化水素水を加えているが、この過酸化水素水は、成膜レートを著しく減少させるため、産業応用上、好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ドーパントの酸化数の制御を行う必要がなく、かつ過酸化水素水の添加が不要な、酸化物薄膜の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、水、薄膜原料及びドーパント原料を成膜室に供給して前記成膜室内で被成膜試料上に酸化物薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、前記ドーパント原料は、ゲルマニウムを含み、前記薄膜は、ゲルマニウムを含む、酸化物薄膜の製造方法が提供される。
本発明者はスズに代わるドーパントとして、ズズと周期表の同族に属するゲルマニウムを用いることを考えた。しかし、ミストCVDのように成膜室内に水を供給して酸化物薄膜を形成するプロセスにおいては、成膜室内に水蒸気が充満しているので、酸化物が水溶性であるゲルマニウムは、酸化物薄膜に取り込まれるはずがないというのが当業者の常識であった。なぜなら、ゲルマニウムが酸化物に取り込まれるには、成長中の酸化物薄膜上において酸化ゲルマニウムとして析出する必要があるが、成膜室内にエッチャントとして作用すると考えられる水蒸気が多量に供給される成膜条件下において水溶性である酸化ゲルマニウムが析出することということは技術常識からは到底考えられないからである。実際に、ミストCVDを用いて種々の金属酸化物薄膜の成膜が試みられているが、酸化ゲルマニウムについて成膜が成功したという報告はこれまでになされていない。
このような状況において、本発明者は、無理は承知で、ゲルマニウム化合物を溶解させた原料溶液を用いて成膜を行ったところ、形成される酸化物薄膜に導電性が付与されるという予想外の結果が得られた。しかも、ドーパントとしてスズを用いた場合に比べて、導電性付与に成功する確率が高く、かつより高濃度のドーピングが可能であるという優れた結果が得られ、本発明の完成に到った。
また、さらに興味深いことに、酸化物薄膜がα型InAlGaである場合には、ゲルマニウムのドーピングによって、加熱処理を行ったときにもα相からβ相への相転移が起こりにくいという点で構造的熱耐性が高まるという効果が得られることに加えて、加熱処理を行ったときにも薄膜の高抵抗化が起こりにくいという点で電気的熱耐性が高まるという効果が得られることも分かった。ゲルマニウムの添加によってこのような効果が得られる理由は明らかになっていないが、このような効果が得られることが実験的に明らかにされた。
さらに、興味深いことに、本発明の酸化物薄膜は、不純物の含有量が極めて少なくすることができることが分かった。
本発明は、以下の実施形態でも実施可能である。以下に示す実施形態は、互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記ドーパント原料は、酸化ゲルマニウムを含む。
好ましくは、前記ドーパント原料は、塩化ゲルマニウム、臭化ゲルマニウム、ヨウ化ゲルマニウムのうちの少なくとも1つを含む。
好ましくは、前記薄膜形成工程は、水及び前記薄膜原料を含む原料溶液を微粒子化して生成される原料微粒子を成膜室に供給する工程を備える。
好ましくは、前記原料溶液は、前記ドーパント原料をさらに含む。
好ましくは、前記原料溶液に直接、又は前記原料微粒子が前記成膜室に到達するまでに塩酸、臭化水素酸、よう化水素酸のいずれか、又はこれらを組み合わせた液を添加する工程をさらに備える。
好ましくは、前記酸化物薄膜が酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、あるいはこれらを組み合わせた酸化物からなる。
好ましくは、前記酸化物薄膜がコランダム構造を有する。
好ましくは、前記酸化物薄膜が、α型InXAlYGaZO3(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5〜2.5であり、0<X又は0<Zである。)からなる酸化物薄膜である。
また、本発明は、別の観点によれば、α型InXAlYGaZO3(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5〜2.5であり、0<X又は0<Zである。)からなる酸化物薄膜であって、ゲルマニウムを含む、酸化物薄膜が提供される。
好ましくは、SIMS測定での18Oの信号強度に対する1.2H、12C、14N、35Cl、79Brの信号強度が、何れも3.0E−03以下である。
本発明の一実施形態の酸化物薄膜の製造方法で製造可能な半導体装置又は結晶体の構成例を示す。 本発明の実施例で用いたミストCVD装置の構成図である。 本発明の実施例での液中ドーパント量と、Ge由来信号強度との関係を示すグラフである。 Geドーピングを行った薄膜試料について、成膜直後とアニール処理後に測定したXRDパターンを示す。 Snドーピングを行った薄膜試料について、成膜直後とアニール処理後に測定したXRDパターンを示す。 本発明の実施例において、Geドーピングを行った酸化物薄膜では、Snドーピングを行った酸化物薄膜に比べて、高抵抗化が起こりにくいことを示すグラフである。
本発明の一実施形態の酸化物薄膜の製造方法は、水、薄膜原料及びドーパント原料を成膜室に供給して前記成膜室内で被成膜試料上に酸化物薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、前記ドーパント原料は、ゲルマニウムを含み、前記薄膜は、ゲルマニウムを含む。
このような製造方法が適用な代表例は、水及び前記薄膜原料を含む原料溶液を微粒子化して生成される原料微粒子を成膜室に供給する工程を備えるミストCVD又はこれに類似した方法であるが、これ以外にも成膜室に水が供給され成膜時に成膜室内が水蒸気で満たされる方法であれば本発明による効果が達成される。例えば、HVPE法では、成膜室内に水を供給して酸化物薄膜を形成することがあるが、本発明による効果は、このような方法においても達成される。
また、ドーパントの供給源であるドーパント原料としては、ゲルマニウム金属単体又は化合物(例:ハロゲン化物、酸化物)のうちの1種又は2種以上が挙げられ、ゲルマニウムの酸化物(酸化ゲルマニウム)や、ゲルマニウムのハロゲン化物(例:塩化ゲルマニウム、臭化ゲルマニウム、ヨウ化ゲルマニウム)が好ましい。
以下、微粒子化した原料溶液を用いて成膜を行う成膜方法の各工程について詳細に説明する。
1.原料溶液
原料溶液は、薄膜原料を溶媒に溶解させることによって作製することができる。原料溶液の溶媒としては、水(好ましくは超純水)を含むものであればよく、水のみからなるものであってもよく、水と有機溶媒(例:メタノール)の混合物であってもよい。本発明は水蒸気が充満した成膜室内においても酸化物が水溶性であるゲルマニウムのドーピングが可能であることを発見したことに基づくものである点から、原料溶液の溶媒は、水であることが好ましく、有機溶媒を含まないことが好ましい。また、原料溶液は、過酸化水素水を含まないことが好ましい。原料溶液に過酸化水素水が含まれると成膜速度が著しく低下する場合があるからである。
薄膜原料は、形成する酸化物薄膜に含まれる金属元素を含む化合物であり、各金属元素の有機金属錯体(例:アセチルアセトナート錯体)やハロゲン化物などである。酸化物薄膜が酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、あるいはこれらを組み合わせた酸化物である場合には、薄膜原料は、インジウム化合物、アルミニウム化合物、ガリウム化合物又はこれらの組み合わせである。インジウム化合物としては、インジウム有機金属錯体(例:インジウムアセチルアセトナート)や、ハロゲン化インジウム(フッ化、塩化、臭化、ヨウ化インジウム)が挙げられる。アルミニウム化合物としては、アルミニウム有機金属錯体(例:アルミニウムアセチルアセトナート)や、ハロゲン化アルミニウム(フッ化、塩化、臭化、又はヨウ化アルミニウム)が挙げられる。ガリウム化合物としては、ガリウム有機金属錯体(例:ガリウムアセチルアセトナート)や、ハロゲン化ガリウム(フッ化、塩化、臭化、ヨウ化ガリウム)が挙げられる。インジウム化合物、アルミニウム化合物、ガリウム化合物は、同じ原料溶液中に溶解させてもよく、別々の原料溶液を作製して別々に微粒子化して生成した原料微粒子を成膜室の手前又は成膜室内で混合してもよい。
原料溶液中のインジウム化合物、アルミニウム化合物、ガリウム化合物の濃度は、特に限定されないが、それぞれ、例えば、0.001〜10mol/Lであり、好ましくは、0.005〜2mol/Lである。この濃度は、0.001、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.5、1、2、5、10mol/Lであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
ドーパント原料は、薄膜原料を含む原料溶液に溶解させて薄膜原料と一緒に微粒子化させてもよく、薄膜原料溶液とドーパント原料溶液を別々に作製して別々に微粒子化して生成した薄膜原料微粒子とドーパント原料微粒子を成膜室の手前又は成膜室内で混合してもよい。ドーパント原料として、上述したように、ゲルマニウム金属単体又は化合物が挙げられる。ドーパント原料としては、ゲルマニウムの酸化物(例:酸化ゲルマニウム)又はハロゲン化物(例:塩化、臭化、又はヨウ化ゲルマニウム)であってもよく、ゲルマニウム金属単体であってもよい。ゲルマニウム金属単体又は化合物の溶媒への溶解を促進するために、酸又はアルカリを添加することができる。酸又はアルカリは、前記原料溶液に直接、又は前記原料微粒子が前記成膜室に到達するまでに添加することができる。好ましい酸としては、塩酸、臭化水素酸、及びよう化水素酸の少なくとも1つが挙げられる。原料溶液中でのドーパント原料の濃度は、特に限定されないが、例えば、1.0×10−7〜9.0×10−2mol/Lである。この濃度は、具体的には例えば、1.0×10−7、2.0×10−7、3.0×10−7、4.0×10−7、5.0×10−7、6.0×10−7、7.0×10−7、8.0×10−7、9.0×10−7、1.0×10−6、2.0×10−6、3.0×10−6、4.0×10−6、5.0×10−6、6.0×10−6、7.0×10−6、8.0×10−6、9.0×10−6、1.0×10−5、2.0×10−5、3.0×10−5、4.0×10−5、5.0×10−5、6.0×10−5、7.0×10−5、8.0×10−5、9.0×10−5、1.0×10−4、2.0×10−4、3.0×10−4、4.0×10−4、5.0×10−4、6.0×10−4、7.0×10−4、8.0×10−4、9.0×10−4、1.0×10−3、2.0×10−3、3.0×10−3、4.0×10−3、5.0×10−3、6.0×10−3、7.0×10−3、8.0×10−3、9.0×10−3、1.0×10−2、2.0×10−2、3.0×10−2、4.0×10−2、5.0×10−2、6.0×10−2、7.0×10−2、8.0×10−2、9.0×10−2、mol/Lであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
2.微粒子化
原料溶液を微粒子化して原料微粒子を生成する方法は、特に限定されないが、原料溶液に超音波振動を印加して微粒子化する方法が一般的である。また、これ以外の方法でも、例えば、原料溶液を噴霧することによって原料溶液を微粒子化することによっても原料微粒子を生成することができる。
3.キャリアガス
原料微粒子は、キャリアガスを用いて成膜室内に供給することができる。キャリアガスは、例えば窒素であるが、アルゴン、酸素、オゾン、空気などのガスを用いてもよい。また、キャリアガスの流量は、特に限定されないが、例えば、0.1〜50L/minであり、好ましくは0.5〜10L/minである。この流量は、具体的には例えば、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10L/minであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
4.成膜室・被成膜試料・成膜
原料微粒子は、キャリアガスによって成膜室に供給され、成膜室において反応が起こって成膜室内に載置された被成膜試料上に薄膜が形成される。被成膜試料上に形成される薄膜は、酸化物(好ましくは酸化物結晶、さらに好ましくは酸化物単結晶)の薄膜である。
成膜室は、薄膜形成が行われる空間であり、その構成や材料は特に限定されない。成膜室は、一例では、実施例のように石英管の一端から原料微粒子を含むキャリアガスを供給し、石英管の他端から排ガスを排出する構成である。この構成の場合、被成膜試料は、成膜面が水平になるように配置してもよく、キャリアガスの供給側に向けて例えば45度に傾斜するように配置してもよい。また、数mm以下のチャネルを反応領域として利用するファインチャネル法や、基板上に直線状のノズルを設け、ここから基板に垂直方向に原料微粒子(およびキャリアガス)を吹き付け、さらにノズルを直線状の出口とは垂直方向に移動させるというリニアソース法や、複数の方式を混合した、あるいは派生させた方式による成膜室を利用してもよい。ファインチャネル法では、均質な薄膜作製と原料の利用効率の向上が可能であるし、リニアソース法では、将来の大面積基板およびロールツーロールでの連続成膜が可能である。成膜室は、例えば成膜室の周囲をヒータで取り囲む等によって内部空間を所望温度に加熱できる構成になっている。また、成膜室は、大気圧ではなく加圧や減圧をしてもよい。
成膜時の成膜室の加熱温度は、原料溶液に含まれる原料溶質(インジウム化合物、アルミニウム化合物、ガリウム化合物等)を化学反応させることができる温度であれば特に限定されず、例えば300〜1500℃である。加熱温度は、具体的には例えば、300、400、450、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、700、800、900、1000、1500℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
被成膜試料は、薄膜が形成可能なものであれば特に限定されないが、好適な例としてはコランダム構造を有する基板、β型酸化ガリウム基板、またはコランダム構造を有する薄膜などが挙げられるが、これに限定されるものではない。現在、調達が容易なコランダム構造を有する基板としては、サファイア基板が挙げられる。コランダム構造を有する基板上にはコランダム構造を有する薄膜(例:α型酸化ガリウム薄膜、α型酸化インジウム薄膜)を形成しやすいので好ましい。被成膜試料は、コランダム構造を有さないものであってもよい。好適な例としてはGaNやZnOに代表される六方晶の結晶構造を有する基板、YSZに代表されるような立方晶の結晶構造を有する基板、SiC基板、またはβ型酸化ガリウム基板が挙げられる。これらの被成膜試料はN型、P型、絶縁性の何れであっても良い。
被成膜試料上に形成される酸化物薄膜は、薄膜原料によって決まるが、例えば、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、あるいはこれらを組み合わせた酸化物からなるものである。また、被成膜試料上に形成される酸化物薄膜の結晶構造は、被成膜試料の種類や成膜条件によって変化し、α相(コランダム構造)単相、β相単相、α相とβ相の両方を含むものの何れであってもよい。酸化物薄膜は、好ましくは、α型InAlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5〜2.5であり、0<X又は0<Zである。)からなる酸化物薄膜であって、ゲルマニウムを含むものである。X、Y、Zは、それぞれ、具体的には例えば、0、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。X+Y+Zは、具体的には例えば、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。ゲルマニウムは、酸化物薄膜に導電性を付与するドーパントとして機能する。従来は、α型InAlGaに高濃度のドーピングは実現できなかったが、ゲルマニウムが高濃度ドーピングに適しているので、本発明によれば、α型InAlGaに対して、従来よりも高濃度のドーピングが可能である。また、酸化物薄膜に含まれるドーピング元素以外の不純物の濃度は、低いほど好ましく、SIMS測定での18Oの信号強度に対する1.2H、12C、14N、35Cl、79Brの信号強度が、何れも3.0E−03、2.0E−03、又は1.5E−03以下が好ましい。また、別の観点では、SIMS測定での18Oの信号強度に対する12C、14N、35Cl、79Brの信号強度が、3.0E−03、2.0E−03、1.0E−03、9.0E−04、8.0E−04、7.0E−04、6.0E−04、5.0E−04、4.0E−04、3.0E−04、2.0E−04、又は1.5E−04以下が好ましい。さらに別の観点では、SIMS測定での18Oの信号強度に対する1.2Hの信号強度が、3.0E−03、2.0E−03、又は1.5E−03以下が好ましい。さらに別の観点では、SIMS測定での18Oの信号強度に対する14Nの信号強度が、1.8E−05、1.6E−05、1.4E−05、1.2E−05以下が好ましい。ここでの信号強度は、四重極型質量分析器を用い、入射イオン種Cs、出力3kV、100nAの条件でSIMS測定を行って得られたものをいう。
酸化物薄膜は、成膜後にアニール処理しても良い。アニール処理の雰囲気としては、特に限定されず、例えば窒素ガス、酸素ガス、水素を含む混合ガス(好適には水素と窒素を含む)、空気が用いられる。アニール温度は、特に限定されず、例えば300〜1500℃である。アニール温度は、具体的には例えば、100、200、300、400、450、500、510、520、530、540、550、560、570、580、590、600、700、800、900、1000、1500℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。アニール処理時間は、特に限定されず、例えば1〜240分である。具体的には例えば、1、2、3、4、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、240分であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。アニールの効果としては、ドーピング元素の活性化率向上や不純物濃度の低減による信頼性の向上、結晶構造の変化やそれに伴う電気特性の変化が挙げられる。
アニール処理は薄膜全体に施しても良いし、レーザーアニール等を用いて薄膜の一部に施しても良い。薄膜の一部に施す場合は、結晶構造や電気特性の空間分布を形成することができる。この方法を用いて、MISやHEMT等の半導体装置におけるコンタクト領域を形成しても良い。
ゲルマニウムによってドーピングされた酸化物薄膜のキャリア濃度は、例えば1.0×1015〜1.0×1020/cmであり、より好適には1.0×1016〜5.0×1019/cmであり、移動度は、1.0×10−2〜5.0×10cm/V*s、より好適には1.0×10−1〜1.0×10cm/V*sである。キャリア濃度は、具体的には例えば1.0×1015、5.0×1015、1.0×1016、5.0×1016、1.0×1017、5.0×1017、1.0×1018、5.0×1018、1.0×1019、5.0×1019、1.0×1020/cmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。移動度は、具体的には例えば1.0×10−2、5.0×10−2、1.0×10−1、5.0×10−1、1.0、5.0、1.0×10、5.0×10、1.0×10、5.0×10、1.0×10、5.0×10cm/V*sであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本実施形態の方法によって製造可能な半導体装置又は結晶構造体の例を図1に示す。「結晶構造体」とは、一層以上の結晶層を含む構造体であり、結晶層以外の層(例:アモルファス層)を含んでいてもよい。また、結晶層は、単結晶層であることが好ましいが、多結晶層であってもよい。
図1の例では、下地基板1上に、結晶性応力緩和層2、半導体層3、キャップ層4、及び絶縁膜5がこの順で形成される。また、下地基板1上に絶縁膜から順に積層してもよい。
半導体層3には、本実施形態の方法に従って、ゲルマニウムがドーピングされて導電性が付与される。結晶性応力緩和層2及びキャップ層4は、必要ない場合には、省略してもよい。また、下地基板1と半導体層3、あるいは半導体層3と絶縁膜5とをコランダム構造をもつ異なる材料で形成する場合、半導体層3と絶縁膜5、下地基板1と半導体層3、および結晶性応力緩和層2と半導体層3、キャップ層4と絶縁膜5との間の少なくとも1つにコランダム構造を持つ構造相転移防止層を形成してもよい。結晶性応力緩和層2、半導体層3、キャップ層4、絶縁膜5を形成するそれぞれの結晶成長温度が当該形成層より下層の結晶構造転移温度より高いときには、構造相転移防止層を形成することで、コランダム構造から異なる結晶構造に変化することを防ぐことができる。結晶構造の相転移を防ぐために、結晶性応力緩和層2、半導体層3、キャップ層4、絶縁膜5の形成温度を低くした場合には、結晶性が低下してしまう。そのため、成膜温度を低下させることで結晶構造の変化をおさえることも困難であり、構造相転移防止層の形成は有効である。
下地基板1としては、サファイア基板やα型酸化ガリウム基板などのコランダム構造を有する基板が挙げられる。結晶性応力緩和層2は、コランダム結晶構造を有する1層以上から形成され、サファイア基板のときはAl量を徐々に低減させ、α型Ga基板のときはAl量を徐々に増加させた、α型AlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、X+Y=1.5〜2.5)膜を用いることができる。半導体層3としては、コランダム結晶構造を有するα型InAlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5〜2.5であり、0<X又は0<Zである。)膜を用いることができる。キャップ層あるいは構造相転移防止層として、1層以上から形成され、Al量を徐々に大きくしたα型AlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、X+Y=1.5〜2.5)膜を用いることができる。結晶性応力緩和層はサファイア基板と半導体層、キャップ層は半導体層と絶縁膜、との間のそれぞれの格子定数差に由来する刀状転位、らせん転位、基底面転位等の各種転位の低減に効果が期待できる。X、Y、Zは、それぞれ、具体的には例えば、0、0.01、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。X+Y又はX+Y+Zは、具体的には例えば、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本手法により形成された薄膜、更にこの上に形成された薄膜、下地材料のいずれか又はこれらを組み合わせて、半導体装置を形成することができる。半導体装置の種類は、特に限定されないが、例えば、MISやHEMT等のトランジスタやTFT、半導体-金属接合を利用したショットキーバリアダイオード、他のP層と組み合わせたPN又はPINダイオード、受発光素子が挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明する。
1.CVD装置
まず、図2を用いて、本実施例で用いたCVD装置19を説明する。CVD装置19は、下地基板等の被成膜試料20を載置する試料台21と、キャリアガスを供給するキャリアガス源22と、キャリアガス源22から送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁23と、原料溶液24aが収容されるミスト発生源24と、水25aが入れられる容器25と、容器25の底面に取り付けられた超音波振動子26と、内径40mmの石英管からなる成膜室27と、成膜室27の周辺部に設置されたヒータ28を備えている。試料台21は、石英からなり、被成膜試料20を載置する面が水平面から傾斜している。成膜室27と試料台21をどちらも石英で作製することにより、被成膜試料20上に形成される薄膜内に装置由来の不純物が混入することを抑制している。
2.原料溶液の作製
<条件1>
臭化ガリウムと酸化ゲルマニウムをガリウムに対するゲルマニウムの原子比が1:0.05となるように水溶液を調整した。この際、酸化ゲルマニウムを溶解促進のために、48%臭化水素酸溶液を体積比で10%を含有させた。条件1では、酸化ゲルマニウムの濃度は、5.0×10−3mol/Lとした。
<条件2>
臭化ガリウム、臭化アルミニウム、酸化ゲルマニウムをそれぞれ物質量比で100:200:0.04となるように水溶液を調整した。この際、酸化ゲルマニウムを溶解促進のために、48%臭化水素酸溶液を体積比で10%を含有させた。条件2では、酸化ゲルマニウムの濃度は、4.0×10−5mol/Lとした。
この原料溶液24aをミスト発生源24内に収容した。
3.成膜準備
次に、被成膜試料20として、1辺が10mmの正方形で厚さ600μmのc面サファイア基板を試料台21上に設置させ、ヒータ28を作動させて成膜室27内の温度を500℃にまで昇温させた。次に、流量調節弁23を開いてキャリアガス源22からキャリアガスを成膜室27内に供給し、成膜室27の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの流量を5L/minに調節した。キャリアガスとしては、酸素ガスを用いた。
4.薄膜形成
次に、超音波振動子26を2.4MHzで振動させ、その振動を水25aを通じて原料溶液24aに伝播させることによって原料溶液24aを微粒子化させて原料微粒子を生成した。
この原料微粒子が、キャリアガスによって成膜室27内に導入され、成膜室27内で反応して、被成膜試料20の成膜面でのCVD反応によって被成膜試料20上に薄膜を形成した。条件2では、条件1で作成した薄膜試料を水素と窒素の混合ガス(混合比5:95)で800度90分間アニール処理を施した。
5.評価
条件1及び2で形成した薄膜の相の同定をした。同定は、薄膜用XRD回折装置を用いて、15度から95度の角度で2θ/ωスキャンを行うことによって行った。測定は、CuKα線を用いて行った。その結果、条件1の原料溶液を用いて形成した薄膜は、α−Gaであった。条件2の原料溶液を用いて形成した薄膜は、アニール処理の前はα−Gaであったが、アニール処理後は、微結晶または非晶質Gaであると考えられる。
得られた薄膜の電気特性の評価としてはvan der pauw法により、ホール効果測定を行った。測定環境としては、室温で印加磁場の周波数は50mHzとした。キャリア密度および移動度を求めた結果を表1に示す。
表1に示すように、条件1と2のどちらの薄膜にも導電性が付与されたことが分かる。なお、条件2については、アニール処理後の薄膜を用いて測定を行った。
6.ドーピング成功率の評価
上記実験の結果、同一条件で成膜したサンプルであっても、上述のホール効果測定で測定値が得られるものと、抵抗値が高く、計測不能のものが混在していた。それらのサンプルについて簡易的な評価として0.2cm2のチタン電極を用い、端子間距離200μmに対して100Vの電圧をかけて電流値を計測し抵抗値を算出した。同一条件で成膜したサンプルであっても、抵抗値に大きなばらつきがあった。
以下に、ドーパントとしてスズを用いた場合とゲルマニウムを用いた場合の実験結果を示す。ドーパントとしてスズを用いる場合、塩化スズ(II)二水和物とガリウムアセチルアセトナートと塩酸を水に溶解した溶液を原料とした。一方、ドーパントとしてゲルマニウムを用いる場合、<条件1>と同様にして、酸化ゲルマニウムの量のみを変化させた。原料溶液中のスズ量やゲルマニウム量が異なる溶液を調整し、成膜温度500度、キャリアガスは酸素、流量は5L/minの条件で30分間成膜を行った。
以下の表2にその結果を示す。表中では、抵抗値が1.0E+10Ω以下のものを「低抵抗」、1.0E+10Ωより大きいものを「高抵抗」とした。液中ドーパント量(%)とは、原料液中のガリウムの物質量に対するゲルマニウムの物質量のモル比を意味する。
スズをドーパントとした場合は1%以上の高濃度のドーピングを試みた場合、全く導電性が現れなかった。これは、電極とのオーミック接続に用いる高ドーピング層ができないことを意味しており、産業応用上問題がある。一方、ゲルマニウムをドーパントとして用いた場合、1%を超える高濃度のドーピングでも過半数で導電性が現れた。
実験を実施した液中ドーパント量0.0001%から100%の全域での全実験数のうち導電性が得られたサンプルの割合はスズの場合14%という低い値であるのに対して、ゲルマニウムの場合は、59%という高い割合のサンプルにおいて導電性付与に成功しており、その差は実に4.2倍であった。
このように、本実験において、スズを用いた場合の成功率がゲルマニウムを用いた場合よりもはるかに低くなった。
7.ドーピング量の制御
臭化ガリウムと酸化ゲルマニウムをガリウムに対するゲルマニウムの原子比が1E−7、1E−6、8E−5、4E−4、2E−3、1E−2、2E−1、8E−1となるようにそれぞれ原料溶液を調整した。この際、酸化ゲルマニウムの溶解促進のために、48%臭化水素酸溶液を体積比で10%を含有させた。上記の成膜条件で成膜を行い、SIMSを用いて、入射イオン種はCs、出力3kV、100nAで不純物濃度の定量分析を行った。その結果を図3に示す。図3に示すように、液中ドーパント濃度と、結晶膜中のドーピング量が相関関係を有し、液中ドーパント濃度を調整することによって、形成される薄膜中のドーピング濃度を容易に制御することができることが分かった。図3に示したとおり、1.0E+17から1.0E+22のほぼ全域に渡って制御可能であり、半導体に求められるドーピング量の全域をカバーしている。
8.構造熱耐性
<条件3>Geドープ
臭化ガリウム、臭化アルミニウム、酸化ゲルマニウムをそれぞれ物質量比で100:200:5となるように水溶液を調整した。この際、酸化ゲルマニウムを溶解促進のために、48%臭化水素酸溶液を体積比で10%を含有させた。酸化ゲルマニウムの濃度は、5.0×10−3mol/Lとした。成膜温度500℃、キャリアガスは窒素、流量は5L/minの条件で30分間成膜を行った。得られた薄膜試料についてXRDパターンの測定を行った。また、薄膜試料に対して水素と窒素の混合ガス(混合比5:95)で800度30分間アニール処理を行った後にもXRDパターンの測定を行った。その結果を図4に示す。
<条件4>Snドープ
臭化ガリウム、臭化アルミニウム、臭化スズをそれぞれ物質量比で100:200:1となるように水溶液を調整した。この際、酸化ゲルマニウムを溶解促進のために、48%臭化水素酸溶液を体積比で10%を含有させた。臭化スズの濃度は、1.0×10−3mol/Lとした。成膜温度500℃、キャリアガスは窒素、流量は5L/minの条件で30分間成膜を行った。得られた薄膜試料についてXRDパターンの測定を行った。また、薄膜試料に対して水素と窒素の混合ガス(混合比5:95)で800度30分間アニール処理を施した後にもXRDパターンの測定を行った。その結果を図5に示す。
<考察>
Snドープした場合、40.2度付近のアルファ酸化ガリウム由来のピークの他に、38.2度付近に他の相がアニール処理によって混入したのに対して、Geドープした場合には40.2度付近のアルファ酸化ガリウム由来のピークのみが観測された。つまり、Geドープが結晶構造熱耐性の効果を示した。
8.電気的熱耐性(ゲルマニウム添加によって加熱時に高抵抗化が起こりにくいことを示すデータ)
上記条件1と同様の方法でGeの液中ドーパント濃度が0.04%の原料溶液を用いて、Geがドーピングされた薄膜試料作製した(以下、「実施例試料」)。また、非特許文献1の成膜方法で作成したSnの液中ドーパント濃度が0.04%の原料溶液を用いて、Snがドーピングされた薄膜試料(以下、「参考例試料」)を作製した。これらの試料をそれぞれ、水素と窒素の混合ガス(混合比5:95)で450℃5分間アニール処理を施した。その前後で抵抗値を計測した結果を図6に示す。図6を参照すると、Snは抵抗値が上昇したのに対して、Geは抵抗値が減少した。これは、Snをドーパントとして用いた酸化ガリウムに対して、オーミック電極形成の際のアニール処理を施すことで、高抵抗化してしまうが、Geをドーパントとして用いることで半導体層の高抵抗化を避けながらオーミック接触を実現することに有利に働くと考えられる。
9.低不純物ゲルマニウムドープ酸化ガリウム
「8.導電性熱耐性」と同様の条件で薄膜試料を作成し、ULVAC PHI社製ADEPT−1010を用い、入射イオン種Cs、出力3kV、100nAの条件でSIMS測定を行った。SIMS測定データに関して、各種イオンの信号強度を酸素の信号強度で除した値を、深さ方向で平均化した値を表3に示す。信号強度が弱いほど、不純物が少ないと言える。
表中に示したように、参考例試料では溶液中にアセチルアセトナートを含むため、炭素不純物が多く、またスズの溶解のためにSnClとHClを加えているため、塩素も多く含まれる。実施例試料は、それらの元素を用いないため、コンタミネーションを抑制できるという、予想通りの効果を発揮するとともに、理由はわからないが、水素、窒素のコンタミネーションを抑制するという効果も発揮することがわかった。

Claims (11)

  1. 水、薄膜原料及びドーパント原料を成膜室に供給して前記成膜室内で被成膜試料上に酸化物薄膜を形成する薄膜形成工程を備え、
    前記ドーパント原料は、ゲルマニウムを含み、前記薄膜は、ゲルマニウムを含む、酸化物薄膜の製造方法。
  2. 前記ドーパント原料は、酸化ゲルマニウムを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ドーパント原料は、塩化ゲルマニウム、臭化ゲルマニウム、ヨウ化ゲルマニウムのうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記薄膜形成工程は、水及び前記薄膜原料を含む原料溶液を微粒子化して生成される原料微粒子を成膜室に供給する工程を備える請求項1〜請求項3の何れか1つに記載の方法。
  5. 前記原料溶液は、前記ドーパント原料をさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記原料溶液に直接、又は前記原料微粒子が前記成膜室に到達するまでに塩酸、臭化水素酸、よう化水素酸のいずれか、又はこれらを組み合わせた液を添加する工程をさらに備える、請求項4又は請求項5に記載の方法。
  7. 前記酸化物薄膜が酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化ガリウム、あるいはこれらを組み合わせた酸化物からなる請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の方法。
  8. 前記酸化物薄膜がコランダム構造を有する請求項1〜請求項7の何れか1つに記載の方法。
  9. 前記酸化物薄膜が、α型InAlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5〜2.5であり、0<X又は0<Zである。)からなる酸化物薄膜である、請求項1〜請求項8の何れか1つに記載の方法。
  10. α型InAlGa(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+Z=1.5〜2.5であり、0<X又は0<Zである。)からなる酸化物薄膜であって、ゲルマニウムを含む、酸化物薄膜。
  11. SIMS測定での18Oの信号強度に対する1.2H、12C、14N、35Cl、79Brの信号強度が、何れも3.0E−03以下である、請求項10に記載の酸化物薄膜。
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