JP6945121B2 - 結晶性半導体膜および半導体装置 - Google Patents
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Description
そのため、膜厚が1μm以上であり、電気特性に優れたα−Ga2O3薄膜が待ち望まれていた。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて本発明を完成させるに至った。
[1] コランダム構造を有する酸化物半導体を主成分として含む結晶性半導体膜であって、膜厚が1μm以上であり、さらにオフ角を有していることを特徴とする結晶性半導体膜。
[2] 酸化物半導体が、インジウム、ガリウムまたはアルミニウムを含む前記[1]記載の結晶性半導体膜。
[3] 酸化物半導体が、ガリウムを含む前記[1]または[2]に記載の結晶性半導体膜。
[4] 膜厚が1.5μm以上である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の結晶性半導体膜。
[5] ドーパントを含んでいる前記[1]〜[4]のいずれかに記載の結晶性半導体膜。
[6] 前記オフ角が、c面に対して3°〜90°であることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれかに記載の結晶性半導体膜。
[7] 前記オフ角の傾斜方向が、c面よりm面方向またはa面方向であることを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれかに記載の結晶性半導体膜。
[8] コランダム構造を有する結晶基板上に、直接または別の層を介して、結晶性半導体膜が積層されている積層構造体において、前記結晶基板がオフ角を有しており、前記結晶性半導体膜が、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の結晶性半導体膜であることを特徴とする積層構造体。
[9] 前記結晶基板が、インジウム、ガリウム、またはアルミニウムを含む材料で構成されている前記[8]記載の積層構造体。
[10] 前記結晶基板におけるオフ角が、c面に対して3°〜90°であることを特徴とする前記[8]または[9]に記載の積層構造体。
[11] 前記結晶基板におけるオフ角の傾斜方向が、c面よりm面方向またはa面方向であることを特徴とする前記[8]〜[10]のいずれかに記載の積層構造体。
[12] 前記[1]〜[7]のいずれかに記載の結晶性半導体膜または前記[8]〜[11]のいずれかに記載の積層構造体を含む半導体装置。
[13] ダイオードまたはトランジスタである、前記[12]記載の半導体装置。
霧化・液滴化工程は、原料溶液を霧化または液滴化する。原料溶液の霧化手段または液滴化手段は、原料溶液を霧化または液滴化できさえすれば特に限定されず、公知の手段であってよいが、本発明においては、超音波を用いる霧化手段または液滴化手段が好ましい。超音波を用いて得られたミストまたは液滴は、初速度がゼロであり、空中に浮遊するので好ましく、例えば、スプレーのように吹き付けるのではなく、空間に浮遊してガスとして搬送することが可能なミストであるので衝突エネルギーによる損傷がないためにより好ましい。液滴サイズは、特に限定されず、数mm程度の液滴であってもよいが、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは1〜10μmである。
搬送工程では、キャリアガスでもって前記ミストまたは前記液滴を成膜室内に搬送する。前記キャリアガスとしては、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、例えば、酸素、オゾン、窒素やアルゴン等の不活性ガス、または水素ガスやフォーミングガス等の還元ガスなどが好適な例として挙げられる。また、キャリアガスの種類は1種類であってよいが、2種類以上であってもよく、流量を下げた希釈ガス(例えば10倍希釈ガス等)などを、第2のキャリアガスとしてさらに用いてもよい。また、キャリアガスの供給箇所も1箇所だけでなく、2箇所以上あってもよい。キャリアガスの流量は、特に限定されないが、0.01〜20L/分であるのが好ましく、1〜10L/分であるのがより好ましい。希釈ガスの場合には、希釈ガスの流量が、0.001〜2L/分であるのが好ましく、0.1〜1L/分であるのがより好ましい。
成膜工程では、成膜室内で前記ミストまたは液滴を熱反応させることによって、前記結晶基板上に、膜厚が1μm以上となるように結晶性半導体膜を成膜する。熱反応は、熱でもってミスト等が反応すればそれでよく、反応条件等も本発明の目的を阻害しない限り特に限定されない。本工程においては、前記熱反応を、通常、溶媒の蒸発温度以上の温度で行うが、高すぎない温度(例えば1000℃)以下が好ましく、600℃以下がより好ましく、300℃〜550℃が最も好ましい。また、熱反応は、本発明の目的を阻害しない限り、真空下、非酸素雰囲気下、還元ガス雰囲気下および酸素雰囲気下のいずれの雰囲気下で行われてもよく、また、大気圧下、加圧下および減圧下のいずれの条件下で行われてもよいが、本発明においては、大気圧下で行われるのが好ましい。なお、膜厚は、成膜時間を調整することにより、設定することができる。
1.成膜装置
図1を用いて、本実施例で用いたミストCVD装置19を説明する。ミストCVD装置19は、基板20を載置するサセプタ21と、キャリアガスを供給するキャリアガス供給手段22aと、キャリアガス供給手段22aから送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁23aと、キャリアガス(希釈)を供給するキャリアガス(希釈)供給手段22bと、キャリアガス(希釈)供給手段22bから送り出されるキャリアガス(希釈)の流量を調節するための流量調節弁23bと、原料溶液24aが収容されるミスト発生源24と、水25aが入れられる容器25と、容器25の底面に取り付けられた超音波振動子26と、内径40mmの石英管からなる供給管27と、供給管27の周辺部に設置されたヒーター28を備えている。サセプタ21は、石英からなり、基板20を載置する面が水平面から傾斜している。供給管27とサセプタ21をどちらも石英で作製することにより、基板20上に形成される膜内に装置由来の不純物が混入することを抑制している。
なお、サセプタ21として、図2に示されるサセプタ51を用いた。なお、サセプタの傾斜角を45°とし、供給管内の基板・サセプタの総面積を、図2に示される通り、サセプタ領域を徐々に大きくなるようにし、排出領域を徐々に狭くなるようにし、図3に示される通り、サセプタ領域61を排出領域62よりも大きくなるように構成した。
ガリウムアセチルアセトナートと塩化第一スズ2水和物をガリウムに対してスズが0.2原子%およびガリウムアセチルアセトナート0.05mol/Lとなるように水溶液を調整した。この際、36%塩酸を体積比で1.5%を含有させた。
結晶基板20として、c面よりa面方向に3°のオフ角を有するc面サファイア基板(1辺が10mmの正方形で厚さ600μm)を用いた。
上記で得られた原料溶液24aをミスト発生源24内に収容した。上記2で用意した結晶基板20をサセプタ21上に設置させ、ヒーター28を作動させて供給管27内の温度を460℃にまで昇温させた。次に、流量調節弁23a、23bを開いてキャリアガス源であるキャリアガス供給手段22a、22bからキャリアガスを供給管27内に供給し、供給管27の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの流量を1L/minに、キャリアガス(希釈)の流量を0.5L/minにそれぞれ調節した。キャリアガスとしては、窒素ガスを用いた。
次に、超音波振動子26を2.4MHzで振動させ、その振動を、水25aを通じて原料溶液24aに伝播させることによって、原料溶液24aを微粒子化させて、原料微粒子を生成した。
この原料微粒子が、キャリアガスによって供給管27内に導入され、供給管27内で反応して、結晶基板20の成膜面でのCVD反応によって結晶基板20上に膜を積層し、結晶性半導体膜を得た。
得られた結晶性半導体膜は、白濁もなく、きれいな結晶であった。また、得られた結晶性半導体膜の相の同定をした。同定は、XRD回折装置を用いて、15度から95度の角度で2θ/ωスキャンを行うことにより行った。測定は、CuKα線を用いて行った。その結果、得られた膜はα−Ga203であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜厚は2.0μmであった。
原料溶液として、ガリウムアセチルアセチナートと塩化スズを重水に混合し、ガリウムに対してスズが0.1原子%およびガリウムアセチルアセトナート0.05mol/Lとなるように調整した水溶液を用いたこと、結晶基板として、c面よりm面方向に4°のオフ角を有するサファイア基板を用いたこと、および成膜温度を500℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
得られた結晶性半導体膜は、白濁もなく、きれいな結晶であった。また、実施例1と同様にして、得られた結晶膜の相の同定を実施したところ、得られた膜はα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を行ったところ、キャリア密度1.3×1019において、移動度は19.7(cm2/V・s)であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜厚は4.0μmであった。
結晶基板として、c面よりm面方向に6°のオフ角を有するサファイア基板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
得られた結晶性半導体膜は、白濁もなく、きれいな結晶であった。また、実施例1と同様にして、得られた結晶性半導体膜の相の同定を実施したところ、得られた膜はα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を行ったところ、キャリア密度1.1×1019において、移動度は23.5(cm2/V・s)であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜厚は2.0μmであった。
原料溶液として、ガリウムアセチルアセチナートと塩化スズを超純水に混合し、ガリウムに対してスズが0.1原子%およびガリウムアセチルアセトナート0.05mol/Lとなるように調整した水溶液を用いたこと、結晶基板として、c面よりm面方向に57.6°のオフ角を有するサファイア基板を用いたこと、および成膜温度を450℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
得られた結晶性半導体膜は、白濁もなく、きれいな結晶であった。また、実施例1と同様にして、得られた結晶性半導体膜の相の同定を実施したところ、得られた膜はα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を行ったところ、キャリア密度1.0×1019において、移動度は7.5(cm2/V・s)であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜厚は1.1μmであった。
原料溶液として、ガリウムに対してスズが0.2原子%となるようにして調整した水溶液を用いたこと、結晶基板として、c面よりa面方向に90°のオフ角を有するサファイア基板を用いたこと、および成膜温度を460℃としたこと以外は、実施例4と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
また、実施例1と同様にして、得られた結晶性半導体膜の相の同定を実施したところ、得られた膜はα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を行ったところ、キャリア密度1.75×1019において、移動度は48.1(cm2/V・s)であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜厚は1.8μmであった。
原料溶液として、ガリウムに対してスズが0.2原子%となるように調整した水溶液を用いたこと、結晶基板として、c面よりm面方向に90°のオフ角を有するサファイア基板を用いたこと以外は、実施例4と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
また、実施例1と同様にして、得られた結晶性半導体膜の相の同定を実施したところ、得られた膜はα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を行ったところ、キャリア密度2.4×1019において、移動度は19.0(cm2/V・s)であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜厚は1.0μmであった。
結晶基板として、c面よりa面方向に4°のオフ角を有するc面サファイア基板を用いたこと、成膜温度を500℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
また、実施例1と同様にして、得られた結晶性半導体膜の相の同定を実施したところ、得られた膜はα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を行ったところ、キャリア密度1.3×1019において、移動度は23.9(cm2/V・s)であった。また、得られた結晶性半導体膜の膜圧は、3.1μmであった。
結晶基板として、オフ角を有さないc面サファイア基板を用いたこと、ガリウムアセチルアセトナートに代えて臭化ガリウム(0.1mol/L)を用いたこと、塩化第一スズ二水和物に代えて酸化ゲルマニウムをガリウムに対するゲルマニウムの原子比が1:0.05となるようにして用いたこと、キャリアガスとしての窒素に代えて酸素ガス(5.0L/分)を用いたこと、および成膜温度を600℃にしたこと以外は、実施例1と同様にして、膜厚0.5μmの結晶性半導体膜を得た。
得られた結晶性半導体膜は一部白濁が見られた。また、これ以上膜厚を厚くすることは困難であった。実施例1と同様にして、得られた結晶性半導体膜の相の同定を実施したところ、得られた膜は、オフ角を有さないα−Ga203であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を実施したところ、移動度は測定不可であった。
原料溶液として、ガリウムアセチルアセトナートと塩化スズを超純水に混合し、ガリウムに対するスズの原子比が1:0.002およびガリウムアセチルアセトナート0.05モル/Lとなるように調整した水溶液を用いたこと、結晶基板として、オフ角を有さないc面サファイア基板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、結晶性半導体膜を得た。
実施例と同様にして相の同定を実施したところ、得られた膜は、オフ角を有さないα−Ga203薄膜であった。また、実施例1と同様にして、ホール効果測定を実施したところ、キャリア密度1.05×1019において、移動度が1.65(cm2/V・s)であった。
20 基板
21 サセプタ
22a キャリアガス供給手段
22b キャリアガス(希釈)供給手段
23a 流量調節弁
23b 流量調節弁
24 ミスト発生源
24a 原料溶液
25 容器
25a 水
26 超音波振動子
27 供給管
28 ヒーター
29 排管
51 サセプタ
52 ミスト加速手段
53 基板保持部
54 支持部
55 供給管
61 基板・サセプタ領域
62 排出領域
Claims (6)
- コランダム構造を有する酸化物半導体を主成分として含む結晶性半導体膜であって、膜厚が1μm以上であり、前記結晶性半導体膜中の金属元素中のガリウムの原子比が0.5以上であり、さらにc面を基準面とするオフ角を有しており、n型ドーパントを含むことを特徴とする結晶性半導体膜。
- 膜厚が1.5μm以上である請求項1記載の結晶性半導体膜。
- 前記オフ角が、c面に対して3°〜90°であることを特徴とする請求項1または2に記載の結晶性半導体膜。
- 前記オフ角の傾斜方向が、c面よりm面方向またはa面方向であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の結晶性半導体膜。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の結晶性半導体膜を含む半導体装置。
- ダイオードまたはトランジスタである、請求項5記載の半導体装置。
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