JP2015020604A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アシストトルクおよび自動操舵トルクを発生させるモータの制御において、現行の制御に対してドライバまたはシステムが介入した時にドライバに違和感を与えることなく制御の切り替えを行う。
【解決手段】アシスト制御演算部20は、操舵トルクの検出値に応じて操舵負荷を軽減するアシストトルクを発生させるためのアシスト指令ACを生成し、目標追従制御演算部30は、操舵に関わる物理量の目標値を取得し、目標値に物理量の検出値を追従させる自動操舵トルクを発生させるための追従指令TCを生成し、アシスト指令ACおよび追従指令TCの加算値によってモータ6を制御する。介入検出部40は、ドライバもしくはシステムによる介入操作を検出し、制限手段は、介入検出手段で検出される介入の程度に応じて、自動操舵トルクに対するアシストトルクの比率が変化するように、アシスト制御演算部または目標追従制御演算部で使用される内部値を制限する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アシストトルクおよび自動操舵トルクを発生させるモータを制御する技術に関する。
車両の前方を撮像するカメラからの画像情報に基づき、走行中の車線と時車両の位置関係を検出し、レーンに沿って走行を実現するレーンキープ制御と、ドライバによる操舵操作をアシストするためのアシストトルクを発生させるパワーステアリング制御とを、一つのアクチュエータ(モータ)で実現する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、基本的には、パワーステアリングとしての必要トルクに、レーンキープ制御としての必要トルクを加算した結果に基づいてモータを駆動する。但し、レーンキープ制御を行っている時には、容易にレーンから逸脱することがないように、パワーステアリングとしての必要トルクに、0より大きく1より小さい係数を乗じることで、パワーステアリング制御の影響を抑制している。
特開平9−221053号公報
ところで、レーンキープ制御中にドライバによる介入動作、いわゆるドライバオーバーライドが行われると、レーンキープ制御において設定される目標位置・角度に対する実位置・実角度の偏差が拡大するため、レーンキープ制御によって、この拡大した偏差を打ち消けそうとするトルクが発生する。
また、レーンキープ制御は、路面外乱等に対するロバスト性確保や急操舵に対応するため、アシスト制御と比較して、高い応答性(例えば、アシスト制御が0.1Hzオーダであるのに対してレーンキープ制御では1〜100Hzオーダ)が要求される。
しかし、レーンキープ制御が高応答であると、ドライバオーバーライドによって生じた偏差を打ち消そうとする大きなトルクが瞬時に発生してドライバの操作を阻害するため、ドライバに違和感を与えてしまうという問題があった。
また、ドライバが操舵している時に、システムによる介入(例えば、危険回避のための目標追従制御)が行われた場合にも、目標追従制御が高応答であると、目標追従制御の目標値に向けて急激な自動操舵が実行されるためドライバに違和感を与えてしまうという問題があった。
このような課題を解決するために、アシストトルクおよび自動操舵トルクを発生させるモータの制御において、現行の制御に対してドライバまたはシステムが介入した時にドライバに違和感を与えることなく制御の切り替えを実現することを目的とする。
本発明のモータ制御装置は、アシスト制御手段と、追従制御手段と、モータ駆動手段と、介入検出手段と、制限手段とを備える。アシスト制御手段は、操舵トルクの検出値に応じて操舵負荷を軽減するアシストトルクを発生させるためのアシスト指令を生成する。追従制御手段は、操舵に関わる物理量の目標値を取得し、その目標値に物理量の検出値を追従させる自動操舵トルクを発生させるための追従指令を生成する。モータ駆動手段は、アシストトルクおよび自動操舵トルクを発生させるモータを、アシスト指令および追従指令の加算値に従って駆動する。
また、介入検出手段は、ドライバもしくはシステムによる介入を検出する。制限手段は、アシスト制御手段および前記追従制御手段のうち少なくとも一方を対象手段として、該対象手段に設けられ、介入検出手段で検出される介入の程度に応じて、自動操舵トルクに対するアシストトルクの比率が変化するように、対象手段で使用される内部値を制限する。
通常、追従制御手段による追従制御の実行時に、ドライバによる介入操作(ドライバオーバライド)が検出されると、追従制御手段は、介入操作により生じた自動操舵トルクに反する操舵トルクを打ち消すために、介入操作に抗する大きな追従指令を生成する。このため、目標追従制御が高応答であるほど、介入操作を行うことが困難な状況になる。
これに対して、本発明では、ドライバによる介入操作を検出すると、自動操舵トルクに対するアシストトルクの比率を増大させているため、介入操作に抗する大きな追従指令が生成されることを抑制することができる。その結果、ドライバが介入操作を行った時に、ドライバに違和感を与えることなく、追従制御からアシスト制御に移行することができる。
また、目標追従制御では、通常、目標値に検出値を一致させるために積分機能が含まれており、介入操作が行われた場合、これに抗するために、内部値の積分が急速に進む。追従指令に上限を設けることによって、モータやモータ駆動回路を保護することが一般的に行われているが、内部値の積分は制限されることなく進むことにより、いわゆるワイドアップが発生する。つまり、積分値を減少させる方向の介入操作を行ったとしても、積分値が追従指令の上限値以下になるまでの間、上限値の指令値(ひいては過剰な自動操舵トルク)が出力され続けることになり、ドライバに違和感を与えてしまう。
これに対して本発明では、内部値の積分を制限することが可能であるため、介入操作時にワインドアップが生じることを抑制することができ、ドライバの意図した操舵を速やかに実現することができる。但し、ここでいう積分機能とは、積分回路によって実現される機能に限らず、ローパスフィルタや、1/sの項を含む伝達関数が実現する機能も含む。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、本発明は、前述したモータ制御装置の他、モータ制御装置を構成要素とするシステム、モータ制御装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム、モータ制御方法など、種々の形態で実現することができる。
第1実施形態の電動ステアリングシステムの全体構成図である。 EPS−ECUの概略構成を示すブロック図である。 介入検出部の処理内容を示すフローチャートである。 目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 制限演算器の動作例を示す波形図である。 第1実施形態の変形例における制限演算器の動作例を示す波形図である。 第2実施形態における目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第2実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第3実施形態における目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第3実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第4実施形態における目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第4実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第5実施形態における目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第5実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第6実施形態における目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第6実施形態における制限演算器(前置制限演算器)の処理内容を示すフローチャートである。 第6実施形態における制限演算器(後置制限演算器)の処理内容を示すフローチャートである。 第7実施形態における目標追従制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第7実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第8実施形態におけるEPS−ECUの概略構成を示すブロック図である。 第8実施形態における介入検出部での操舵トルクから介入係数への変換特性を示すグラフである。 第8実施形態におけるアシスト制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第8実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第8実施形態の変形例におけるアシスト制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第9実施形態におけるEPS−ECUの概略構成を示すブロック図である。 第9実施形態におけるアシスト制御演算部の構成を示すブロック線図である。 第9実施形態における制限演算器の処理内容を示すフローチャートである。 第10実施形態における介入検出部周辺の構成を示すブロック図である。 第10実施形態における介入検出部の処理内容を示すフローチャートである。 第11実施形態における介入検出部周辺の構成を示すブロック図である。 第11実施形態における介入検出部の処理内容を示すフローチャートである。 第12実施形態における介入検出部の処理内容を示すフローチャートである。 第13実施形態における介入検出部の処理内容を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
<全体構成>
本実施形態の電動ステアリングシステム1は、図1に示すように、ドライバによるハンドル(操舵部材)2の操作をモータ6によってアシストするアシスト制御、および走行レーンに設定された目標コースに沿った自動操舵をモータ6によって実現する目標追従制御(ここではレーンキープ制御)を実行するものである。
ハンドル2は、ステアリングシャフト3の一端に固定され、ステアリングシャフト3の他端にはトルクセンサ4が接続されており、このトルクセンサ4の他端には、インターミディエイトシャフト5が接続されている。なお、以下の説明では、ステアリングシャフト3からトルクセンサ4を経てインターミディエイトシャフト5に至る軸体全体を、まとめて操舵軸ともいう。
トルクセンサ4は、操舵トルクTsを検出するためのセンサである。具体的には、ステアリングシャフト3とインターミディエイトシャフト5とを連結するトーションバーを有し、このトーションバーのねじれ角に基づいてそのトーションバーに加えられているトルクを検出する。
モータ6は、アシスト制御に基づくアシストトルクや目標追従制御に基づく自動操舵トルクを発生させるためのものであり、減速機構6aを介してその回転がインターミディエイトシャフト5に伝達される。すなわち、減速機構6aは、モータ6の回転軸の先端に設けられたウォームギアと、このウォームギアと噛み合った状態でインターミディエイトシャフト5に同軸状に設けられたウォームホイールとにより構成されており、これにより、モータ6の回転がインターミディエイトシャフト5に伝達される。逆に、ハンドル2の操作や路面からの反力(路面反力)によってインターミディエイトシャフト5が回転すると、その回転が減速機構6aを介してモータ6に伝達され、モータ6も回転することになる。
また、モータ6は、例えばブラシレスモータからなり、内部にレゾルバ等の回転センサを備えている。回転センサは、少なくともモータ回転角θ、モータ回転角速度ωを出力する。但し、モータ回転角θやモータ回転角速度ωの代わりに、これらモータ回転角θやモータ回転角速度ωに減速機構6aのギア比を乗じることで求められる操舵角や操舵角速度を用いてもよい。
インターミディエイトシャフト5における、トルクセンサ4が接続された一端とは反対側の他端は、ステアリングギアボックス7に接続されている。ステアリングギアボックス7は、ラックとピニオンギアからなるギア機構にて構成されており、インターミディエイトシャフト5の他端に設けられたピニオンギアに、ラックの歯が噛み合っている。そのため、ドライバがハンドル2を回すと、インターミディエイトシャフト5が回転(すなわちピニオンギアが回転)し、これによりラックが左右に移動する。ラックの両端にはそれぞれタイロッド8が取り付けられており、ラックとともにタイロッド8が左右の往復運動を行う。これにより、タイロッド8がその先のナックルアーム9を引っ張ったり押したりすることで、操舵輪である各タイヤ10の向きが変わる。
また、車両における所定の部位には、車速Vを検出するための車速センサ11が設けられている。
以下では、ハンドル2から各タイヤ10に至る、ハンドル2の操舵力が伝達される機構全体を総称して、操舵系メカ100ともいう。
このような構成を有する操舵系メカ100では、ドライバの操舵によりハンドル2が回転すると、その回転がステアリングシャフト3、トルクセンサ4、およびインターミディエイトシャフト5を介してステアリングギアボックス7に伝達される。そして、ステアリングギアボックス7内で、インターミディエイトシャフト5の回転がタイロッド8の左右移動に変換され、タイロッド8が動くことによって、左右の両タイヤ10が操舵される。
LKP(レーンキープ)−ECU16は、図示しない車載バッテリからの電力によって動作し、図示しない車載カメラによって撮像された車両前方の画像から、走行レーンや走行レーンにおける自車両の位置を検出し、その検出結果に基づいて目標コースを設定する。更に、車速や舵角の検出値等に基づいて、目標コースに沿って走行するためのモータ回転角(或いは操舵角)の目標値である目標角度θを設定し、この目標角度θをEPS−ECU15に出力する。なお、このような目標角度θを設定する処理は、レーンキープ制御において周知のものであるため、ここでは説明を省略する。
EPS(電動パワーステアリング)−ECU15は、図示しない車載バッテリからの電力によって動作し、LKP−ECU16で求められた目標角度θ、トルクセンサ4にて検出された操舵トルクTs、モータ6からのモータ回転角θ,モータ回転角速度ω、および車速センサ11にて検出された車速Vに基づいて、アシストトルクを発生させるための電流指令値であるアシスト指令ACと自動操舵トルクを発生させるための電流指令値である追従指令TCを足し合わせた最終指令TLを演算する。そして、その最終指令TLに応じた駆動電圧Vdをモータ6へ印加することにより、アシストトルク、および自動操舵トルクを発生させる。
つまり、EPS−ECU15は、駆動電圧Vdによってモータ6を制御することによって操舵特性を制御し、ひいてはモータ6により駆動される操舵系メカ100を制御する。
<EPS−ECU>
EPS−ECU15は、図2に示すように、アシスト指令ACを生成するアシスト制御演算部20と、追従指令TCを生成する目標追従制御演算部30と、ドライバによる目標追従制御への介入操作を検出する介入検出部40と、アシスト指令ACと追従指令TCを加算することによりモータを駆動するための電流指令値となる駆動指令DCを生成する加算器50と、駆動指令DCに基づいてモータ6へ駆動電圧Vd(図示しないが3相モータであれば3相分印加する)を印加することによりモータ6を通電駆動するモータ駆動回路60とを備えている。
なお、アシスト制御演算部20,目標追従制御演算部30,介入検出部40,加算器50は、実際には、EPS−ECU15が備える図示しないCPUが所定の制御プログラムを実行することによって実現される。ここでは目標追従制御(レーンキープ制御)に必要な応答性を確保するために、上記制御プログラムを任意の周期(例えば数百us〜数百msのいずれかで、LKPを実行する上で問題なければ何でも良い)で実行し、この周期で駆動指令DCを更新するように構成されている。但し、これら各部がソフトウェアにて実現されることはあくまでも一例であり、これらの少なくとも一部を、例えばロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。
<<モータ駆動回路>>
モータ駆動回路60は、駆動指令DCに基づき、駆動指令DCに対応したトルク(アシストトルクおよび自動操舵トルク)が操舵軸に付与されるようにモータ6へ駆動電圧Vdを印加する。具体的には、駆動指令DCを目標電流とし、モータ6に流れる通電電流Imが目標電流と一致するように駆動電圧Vdをフィードバック制御することで、操舵軸に対して所望のトルクを発生させる。なお、このようなモータ駆動回路60は公知の技術(例えば、特開2013−52793号公報参照)であるため、その詳細についての説明は省略する。
<<アシスト制御演算部>>
アシスト制御演算部20は、操舵トルクTs、モータ回転角速度ω、車速Vに基づき、路面反力(路面負荷)に応じた伝達感や、操舵状態に応じたフィールが実現されるようにハンドル2の操作をアシストするアシストトルクを発生させるための電流指令値を表すアシスト指令ACを生成する。具体的には、例えば、操舵トルクTsおよび車速Vに基づき路面反力に応じた伝達感を得るための基本アシスト量を演算し、操舵トルクTsおよびモータ回転角速度ωに応じて操舵状態に応じたアシスト補償量を演算し、そのアシスト補償量に、車速Vに応じたゲインを乗じたものを基本アシスト量に加算することでアシスト指令ACを生成する。但し、アシスト指令ACの演算方法は、これに限るものではなく、公知の任意の手法を使用することが可能である。
<<介入検出部>>
介入検出部40は、図3に示すように、まず、操舵トルクTsを読み込む(S110)。この時、操舵トルクTsに対してローパスフィルタ(LPF)を作用させて、操舵トルクTsに重畳された路面外乱等、ドライバによる介入動作以外のノイズを除去するようにしてもよい。
次に、予め用意された変換テーブルに従って、読み込んだ操舵トルクTsの絶対値|Ts|に応じた介入係数αを算出する(S120)。この算出された介入係数αを、介入検出部40は目標追従制御演算部30に供給する。
なお、変換テーブルは、|Ts|≦Aではα=1を出力し、|Ts|≧Bではα=0を出力し、A<|Ts|<Bでは|Ts|の増大に伴い、α=1からα=0の範囲で単調減少する値を出力するように設定されている。つまり、介入検出部40は、操舵トルクの絶対値|Ts|が大きいほど、すなわちドライバの操舵介入度合いが大きいほど、値が小さくなる介入係数αを生成する。|Ts|≦Aの範囲は不感帯であり、意図せずドライバがハンドルに触れてしまう等した場合に、これを介入操作として誤検出することがないようにするためのものである。Bは、例えば、意図的な操作によって発生した操舵トルクであると確実に判断できる大きさに設定する。また、ここで、変換テーブルのパラメータとして操舵トルクの絶対値|Ts|を用いているが、操舵トルクTsそのものを用いてもよい。この場合、変換テーブルは、Ts=0の軸を挟んで左右対称の特性を示すものとなる。また、A<|Ts|<Bでは、αが減少していれば、その減少傾向は直線的なものに限るものではなく、例えば2次関数のような形を用いたり、公知の任意の方法を用いたりしても良い。
<<目標追従制御演算部>>
目標追従制御演算部30は、図4に示すように、目標角度θ、モータ回転角(以下「実角度」ともいう)θに基づき、実角度θを目標角度θに追従させるのに必要な自動操舵トルクを発生させるための電流指令値を表す追従指令TCを生成する。具体的には、目標追従制御演算部30は、目標角度θに対する実角度θの偏差を求める減算器31と、減算器31で求めた偏差にPIDゲインを付与することで制御特性を決定づける特性決定器32と、特性決定器32の出力である積分対象値TMを積分する積分器33と、介入係数αに従って、目標追従制御演算部30での演算に使用される内部値を制限することによって、追従指令TCを制限する制限演算器34とを備えている。なお、特性決定器32と積分器33は、一般的なPID制御を表す数式を、離散化のために双一次変換し、その変換により得られた数式に基づく制御構造を実現する周知のものである。
制限演算器34は、積分器33において積分対象値TMと追従指令の前回値TC[n−1]とを加算する加算器の出力を制限対象値uとし、制限後の出力yが追従指令TC[n]となるように接続されている。
そして、制限演算器34では、図5に示すように、まず、制限対象値u(減算器31の出力)、介入係数αを読み込み(S210)、予め設定された追従指令の上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出する(S220)。上限値CLは、例えば、モータ6の定格電流に設定する。
次に、制限対象値の絶対値|u|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S230)。つまり、−LM〜LMの範囲を、追従指令TCの許容範囲(ガード値±LMが許容範囲の境界値)として、制限対象値uが許容範囲を超えているか否かを判断する。
制限対象値uが許容範囲内(|u|<LM)である場合(S230−NO)、制限対象値uを制限することなくそのまま出力yとして設定する(S240)。
制限対象値uが許容範囲外(|u|≧LM)である場合(S230−YES)、制限対象値uが非負の値であるか否かを判断する(S250)。
制限対象値uが非負の値である場合(S250−YES)、ガード値(許容範囲の上限値)LMを出力yとして設定する(S260)。
制限対象値uが負の値である場合(S250−NO)、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMを出力yとして設定する(S270)。
<動作>
このように構成された電動ステアリングシステム1では、図6に示すように、目標追従制御(レーンキープ制御)が行われている時には、追従指令TCは非零の値(通常、|TC|<LM)となり、一方、操舵トルクTsおよびアシスト指令ACはドライバが介入しない限りTs=0,AC=0が保持される。この間、|Ts|<Aであるため、介入係数αは1(追従指令TCの許容範囲が最大)となる。
ドライバがハンドル2を操作することによって目標追従制御に介入すると、その介入操作の大きさに応じた操舵トルクTsが発生し、発生した操舵トルクTsに応じて介入係数αの値(ひいては追従指令の許容範囲)も変化する。
このとき、追従指令TCの制限が行われない(制限対象値uがそのまま出力y、ひいては追従指令TCとなる)とすると、図中点線で示すように、目標追従制御は、目標角度θとの偏差を大きくする方向に作用する介入操作に抗して、大きな追従指令TC(ひいては自動操縦トルク)を発生させるため、ドライバはオーバーライドのために非常に大きな力で、ハンドルを操作する必要が生じる。
これに対して、本実施形態では、操舵トルクTsが大きいほど、介入係数αがゼロに近づき、追従指令TCの許容範囲が狭くなる。そして、制限対象値の絶対値|u|が許容範囲を超えて大きくなると、追従指令TCは、許容範囲のガード値±LMに制限される。更に、|Ts|>Bになると、介入係数α、ひいては追従指令TCはゼロとなり、アシスト制御のみが行われることになるため、ドライバは余分な力を必要とすることなくハンドルを操作することができる。
<効果>
以上説明したように、電動ステアリングシステム1では、ドライバによる介入操作を検出すると、その大きさ(ここでは操舵トルクTsの大きさ)に応じて追従指令TCを減少させることによって、アシスト指令ACとの干渉を抑制している。このため、ドライバが介入操作を行った時に、ドライバに違和感を与えることなく、目標追従制御からアシスト制御へ移行することができる。
また、電動ステアリングシステム1では、目標追従制御演算部30で生成された追従指令TCを直接制限するのではなく、目標追従制御演算部30での演算で使用する内部値、ここでは積分演算の際に蓄積される値がガード値LMを超えないように制限することによって、追従指令TCを制限している。このため、積分演算におけるワインドアップが生じることを抑制することができ、滑らかで違和感のない介入を実現することができる。
また、追従指令TCは、ガード値LM以上の大きな値となることがなく、ソフトウェアで処理を実現する場合にオーバーフローのおそれがないため、安全性の高いソフトウェア構造を構築することができる。
<変形例>
本実施形態では、制限演算器34は、介入係数αからガード値LMを求め、制限対象値uが許容範囲−LM〜LM内であれば、制限対象値uをそのまま、許容範囲−LM〜LM外であれば、制限対象値uをガード値±LMに制限したものを出力yとしている。制限演算器34での演算は、これに限るものではなく、例えば、単純に、制限対象値uに介入係数αを乗じたものを出力yとしてもよい。
この場合、図7に示すように、介入操作が検出され、介入係数αが1未満に設定されると、直ちに追従指令TCの制限が開始される点以外は、上記実施形態と同様に動作するため、上記実施形態と同様の効果を、より簡易な演算によって実現することができる。
本実施形態では、目標追従制御演算部30を、特性決定器32と積分器33とを備え、特性決定器32は、PID制御の制御特性を決定するゲインを付与するように構成されているが、これに限るものではない。例えば、特性決定器32として、位相進み遅れ補償器を用いたり、H∞制御で設計した制御器を用いたりする等してもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態では、制限演算器34を、積分器33を構成する加算器の出力が制限対象値uとなり、出力yが追従指令TCとなるように配置している。
これに対して、本実施形態では、図8に示すように、制限演算器34を、追従指令の前回値TC[n−1]が制限対象値uとなり、出力yが加算器にて積分対象値TMに加算される加算値となるように配置している。また、制限演算器34には、介入係数αだけでなく、積分対象値TMも入力されている。
そして、制限演算器34では、図9に示すように、まず、制限対象値u(追従指令の前回値TC[n−1])、介入係数α、積分対象値TMを読み込み(S310)、第1実施形態と同様に、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出する(S320)。
次に、制限対象値uと積分対象値TMとの加算値の絶対値|u+TM|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S330)。つまり、制限を加えないで演算すると、積分器33を構成する加算器での加算結果が、追従指令TCの許容範囲−LM〜LMを超えてしまうか否かを判断する。
u+TMが許容範囲内の値(|u+TM|<LM)である場合(S330−NO)、制限対象値uを制限することなくそのまま出力yとして設定する(S340)。
u+TMが許容範囲外の値(|u+TM|≧LM)である場合(S330−YES)、u+TMが非負の値であるか否かを判断する(S350)。
u+TMが非負の値である場合(S350−YES)、ガード値(許容範囲の上限値)LMから積分対象値TMを減じた結果を出力yとして設定する(S360)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果はLMとなる。
u+TMが負の値である場合(S350−NO)、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMから積分対象値TMを減じた結果を出力yとして設定する(S370)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果は−LMとなる。
<効果>
本実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
<変形例>
本実施形態では、制限演算器34は、介入係数αからガード値LMを求め、制限対象値uと積分対象値TMとの加算値が許容範囲−LM〜LM内であれば、制限対象値uをそのまま出力yとし、許容範囲−LM〜LM外であれば、積分器33を構成する加算器での加算結果がガード値±LMとなるように制限したものを出力yとしている。制限演算器34での演算はこれに限るものではなく、例えば、単純に、制限対象値uに介入係数αを乗じたものを出力yとしてもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態とは異なり、本実施形態では、図10に示すように、制限演算器34を、特性決定器32の出力が制限対象値uとなり、出力yが積分器33を構成する加算器に供給される積分対象値TMとなるように配置している。また、制限演算器34には、介入係数αだけでなく、追従指令の前回値TC[n−1]も入力されている。
そして、制限演算器34では、図11に示すように、まず、制限対象値u(特性決定器32の出力)、介入係数α、追従指令の前回値TC[n−1])を読み込み(S410)、第1実施形態と同様に、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出する(S420)。
次に、制限対象値uと追従指令の前回値TC[n−1]との加算値の絶対値|u+TC[n−1]|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S430)。つまり、制限を加えないで演算すると、積分器33を構成する加算器での加算結果が追従指令TCの許容範囲−LM〜LMを超えてしまうか否かを判断する。
u+TC[n−1]が許容範囲内の値(|u+TC[n−1]|<LM)である場合(S430−NO)、制限対象値uを制限することなくそのまま出力yとして設定する(S440)。
u+TC[n−1]が許容範囲外の値(|u+TC[n−1]|≧LM)である場合(S430−YES)、u+TC[n−1]が非負の値であるか否かを判断する(S450)。
u+TC[n−1]が非負の値である場合(S450−YES)、ガード値(許容範囲の上限値)LMから追従指令の前回値TC[n−1]を減じた結果を出力yとして設定する(S460)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果はLMとなる。
u+TC[n−1]が負の値である場合(S450−NO)、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMから追従指令の前回値TC[n−1]を減じた結果を出力yとして設定する(S470)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果は−LMとなる。
<効果>
本実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態では、上記実施形態と比較してより上流側で制限をかけるため、出力(ここでは積分対象値TM)を用いた他のアプリケーションが存在する場合に、そのアプリケーションへの干渉を抑制することができる。このような干渉極性効果があることから、ソフトウェアアーキテクチャの汎用性を向上させることができる。
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態とは異なり、本実施形態では、図12に示すように、制限演算器34を、減算器31の出力が制限対象値uとなり、出力yが特性決定器32の入力となるように配置している。また、制限演算器34には、介入係数αだけでなく、追従指令の前回値TC[n−1]も入力されている。
そして、制限演算器34では、図13に示すように、まず、制限対象値u(特性決定器32の出力)、介入係数α、追従指令の前回値TC[n−1])を読み込み(S510)、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出すると共に、制限対象値uに特性決定器32でのゲインK(固定値)を乗じることで積分対象値(特性決定器32の出力)の推定値eTMを算出する(S520)。なお、実際のゲインKは一定ではないが、ここでは一定であると見なして演算を実行する。
次に、推定値eTMと追従指令の前回値TC[n−1]との加算値の絶対値|eTM+TC[n−1]|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S530)。つまり、制限演算器34が制限を加えない場合に、積分器33を構成する加算器での加算結果が追従指令TCの許容範囲−LM〜LMを超えてしまうか否かを判断する。
eTM+TC[n−1]が許容範囲内の値(|eTM+TC[n−1]|<LM)である場合(S530−NO)、制限対象値uを制限することなくそのまま出力yとして設定する(S540)。
eTM+TC[n−1]が許容範囲外の値(|eTM+TC[n−1]|≧LM)である場合(S530−YES)、eTM+TC[n−1]が非負の値であるか否かを判断する(S550)。
eTM+TC[n−1]が非負の値である場合(S550−YES)、ガード値(許容範囲の上限値)LMから追従指令の前回値TC[n−1]を減じた値をゲインKで除した結果を出力yとして設定する(S560)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果はLMと略同じ大きさとなる。
eTM+TC[n−1]が負の値である場合(S550−NO)、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMから追従指令の前回値TC[n−1]を減じた値をゲインKで除した結果を出力yとして設定する(S570)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果は−LMと略同じ大きさとなる。
<効果>
本実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態では、上記実施形態と比較してより上流側で制限をかけるため、出力(ここでは目標角度θと実角度θの偏差)を用いた他のアプリケーションが存在する場合に、そのアプリケーションへの干渉を抑制することができる。このような干渉抑制効果があることから、ソフトウェアアーキテクチャの汎用性を向上させることができる。
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態とは異なり、本実施形態では、図14に示すように、制限演算器34を、目標角度θおよび実角度θが制限対象値u1,u2となり、出力y1,y2が減算器31の入力となるように配置している。また、制限演算器34には、介入係数αだけでなく、追従指令の前回値TC[n−1]も入力されている。
そして、制限演算器34では、図15に示すように、まず、制限対象値u1,u2(目標角度θ,実角度θ)、介入係数α、追従指令の前回値TC[n−1])を読み込み(S610)、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出すると共に、制限対象値u1から制限対象値u2を減じた値に特性決定器32でのゲインK(固定値)を乗じることで積分対象値(特性決定器32の出力)の推定値eTMを算出する(S620)。なお、実際のゲインKは一定ではないが、ここでは一定であると見なして演算を実行する。
次に、推定値eTMと追従指令の前回値TC[n−1]との加算値の絶対値|eTM+TC[n−1]|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S630)。つまり、制限演算器34が制限を加えない場合に、積分器33を構成する加算器での加算結果が追従指令TCの許容範囲−LM〜LMを超えてしまうか否かを判断する。
eTM+TC[n−1]が許容範囲内の値(|eTM+TC[n−1]|<LM)である場合(S630−NO)、制限対象値u1,u2を制限することなくそのまま出力y1,y2として設定する(S640)。
eTM+TC[n−1]が許容範囲外の値(|eTM+TC[n−1]|≧LM)である場合(S630−YES)、eTM+TC[n−1]が非負の値であるか否かを判断する(S650)。
eTM+TC[n−1]が非負の値である場合(S650−YES)、ガード値(許容範囲の上限値)LMから追従指令の前回値TC[n−1]を減じた値をゲインKで除した結果に制限対象値u2を加算した値を出力y1とし、制限対象値u2をそのまま出力y2として設定する(S660)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果はLMと略同じ大きさとなる。
eTM+TC[n−1]が負の値である場合(S650−NO)、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMから追従指令の前回値TC[n−1]を減じた値をゲインKで除した結果に制限対象値u2を加算した値を出力y1とし、制限対象値u2をそのまま出力y2として設定する(S670)。これにより、積分器33を構成する加算器での加算結果は−LMと略同じ大きさとなる。
<効果>
本実施形態によれば、第4実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
本実施形態では、S660、S670において、制限対象値u1を制限しているが、制限対象値u2を制限してもよい。この場合、S660では、y1←u1、y2←u1−(LM−TC[n−1])/Kとし、S670では、y1←u1、y2←u1−(−LM−TC[n−1])/Kとすればよい。
[第6実施形態]
第6実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態とは異なり、本実施形態では、図16に示すように、積分器33の前後に二つの制限演算器34A,34Bを備えている。
制限演算器(以下「前置制限演算器」という)34Aは、特性決定器32の出力が制限対象値u1となり、出力y1が積分対象値TM(積分器33の入力)となるように配置され、介入係数α、追従指令TC[n]が入力されている。
制限演算器(以下「後置制限演算器」という)34Bは、積分器33の出力が制限対象値u2となり、出力y2が追従指令TC[n]となるように配置され、介入係数αが入力されている。
そして、前置制限演算器34Aでは、図17に示すように、まず、制限対象値u1(特性決定器32の出力)、介入係数α、追従指令TC[n]を読み込み(S710)、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出する(S720)。
次に、追従指令の絶対値|TC[n]|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S730)。つまり、追従指令TC[n]が許容範囲−LM〜LMを超えているか否か判断する。
TC[n]が許容範囲内の値(|TC[n]|<LM)である場合(S730−NO)、制限対象値u1を制限することなくそのまま出力y1として設定する(S740)。
TC[n]が許容範囲外の値(|TC[n]|≧LM)である場合(S730−YES)、出力y1をゼロに設定する(S750)。
つまり、追従指令TCが許容範囲外の時には、制限対象値u1(すなわち、積分対象値TM)をゼロに設定することで、積分器33の内部値の累積が進まないようにしている。
一方、後置制限演算器34Bでは、図18に示すように、まず、制限対象値u2(積分器33の出力)、介入係数αを読み込み(S810)、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出する(S820)。
そして、制限対象値の絶対値|u2|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S830)。つまり、積分器33での積分結果が許容範囲−LM〜LMを超えてしまっているか否か判断する。
u2が許容範囲内の値(|u2|<LM)である場合(S830−NO)、制限対象値u2を制限することなくそのまま出力y2として設定する(S840)。
u2が許容範囲外の値(|u2|≧LM)である場合(S830−YES)、u2が非負の値であるか否かを判断する(S850)。
u2が非負の値である場合(S850−YES)、ガード値(許容範囲の上限値)LMを出力y2として設定する(S860)。
u2が負の値である場合(S850−NO)、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMを出力y2として設定する(S870)。
<効果>
本実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
本実施形態では、制限演算器34A,34Bにより複数箇所で制限演算を行うため、内部値がデータ化けする等して生じた異常値等に対しても、より確実に制限を加えることができる。
本実施形態では、前置制限演算器34Aを、特性決定器32の出力(積分器33の入力)を制限する箇所に配置しているが、この箇所の代わりに、図中の地点P1や地点P2に配置してもよい。具体的には、前置制限演算器34Aを地点P1に配置した場合、減算器31の出力が制限対象値u1となり、出力y1が特性決定器32の入力となる。この場合、前置制限演算器34Aでの処理内容は、図17で示したものと同じである。
一方、前置制限演算器34Aを地点P2に配置した場合、目標角度θおよび実角度θが制限対象値u11,u12となり、出力y11,y12が減算器31の入力となる。この場合、前置制限演算器34Aでの処理内容は、S740では、y11←u11,y12←u12となるように変更し、S750では、y11=y12となるように変更すればよい。
[第7実施形態]
第7実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態では目標追従制御演算部30として、特性決定器32で目標角度θと実角度θの偏差にPIDゲインを付与した後、積分器33にて積分を行う制御構造のものを使用している。
これに対して本実施形態の目標追従制御演算部30aは、図19に示すように、目標角度θに対する実角度の偏差を求める減算器31と、減算器31で求めた偏差から追従指令TCの比例成分を演算する比例成分演算器35と、減算器31で求めた偏差から追従指令TCの積分成分を演算する積分成分演算器36と、減算器31で求めた偏差から追従指令TCの微分成分を演算する微分成分演算器37と、各演算器35〜37での演算結果を加算して追従指令TCを求める加算器38と、介入係数αに従って、目標追従制御演算部30での演算に使用される内部値を制限することによって、追従指令TCを制限する制限演算器39とを備えている。なお、各演算器35〜37はいずれも周知のものであるが、特に積分成分演算器36については、一般的な積分制御を表す数式を、離散化のために双一次変換し、その変換により得られた数式に基づく制御構造を実現するものを用いている。
制限演算器39は、比例成分演算器35の出力を制限対象値u1、微分成分演算器37の出力を制限対象値u3、積分成分演算器36において、積分演算を実行する加算器の出力を制限対象値u2とし、これらの出力y1,y2,y3が加算器38の入力となるように接続されている。
そして、制限演算器39では、図20に示すように、まず、制限対象値u1〜u3、介入係数αを読み込み(S910)、上限値CLに介入係数αを乗じることでガード値LMを算出する(S920)。
次に、制限対象値u2(積分演算の内部値)の絶対値|u2|がガード値LM以上であるか否かを判断する(S930)。
|u|<LMである場合(S930−NO)、制限対象値u1〜u3を制限することなくそのまま出力y1〜y3として設定する(S940)。
|u|≧LMである場合(S930−YES)、制限対象値u2が非負の値であるか否かを判断する(S950)。
制限対象値u2が非負の値である場合(S950−YES)、制限対象値u1,u3に介入係数αを乗じた値を出力y1,y3とし、ガード値(許容範囲の上限値)LMを出力y3として設定する(S960)。
制限対象値u2が負の値である場合(S950−NO)、制限対象値u1,u3に介入係数αを乗じた値を出力y1,y3とし、負のガード値(許容範囲の下限値)−LMを出力y3として設定する(S970)。
<効果>
本実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施形態では、追従指令TCの比例成分、積分成分、微分成分のそれぞれに制限をかけるため、これら出力(比例成分、積分成分、微分成分のいずれか)を用いた他のアプリケーションが存在する場合に、そのアプリケーションへの干渉を抑制することができる。このような干渉抑制効果があることから、ソフトウェアアーキテクチャの汎用性を向上させることができる。
[第8実施形態]
第8実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態では、介入検出部40での検出結果を表す介入係数αに基づいて、目標追従制御演算部30が、追従指令TCを制限するように構成されている。
これに対して、本実施形態では、図21に示すように、介入検出部40aでの検出結果を表す2種類の介入係数α,βを生成し、介入係数αに従って目標追従制御演算部30の内部値を制限することによって追従指令TCを制限すると同時に、介入係数βに従ってアシスト制御演算部20aの内部値を制限することによってアシスト指令ACを制限する。
なお、追従制御演算部30は、第1実施形態から第8実施形態で説明したいずれの構成を有していてもよい。
<介入検出部>
介入検出部40aは、図22に示すように、まず、操舵トルクTsを読み込み(S110)、予め用意された変換テーブルに従って、読み込んだ操舵トルクTsの絶対値|Ts|に応じた介入係数α,βを算出する(S122)。
そして、介入検出部40aは、介入係数αを目標追従制御演算部30に供給し、介入係数βをアシスト制御演算部20aに供給する。
ここで、介入係数αの算出に用いる変換テーブルは、介入検出部40で説明したものと同様であるため説明を省略する。一方、介入係数βの算出に使用する変換テーブルは、|Ts|≦Aではβ=0を出力し、|Ts|≧Bではβ=1を出力し、A<|Ts|<Bでは|Ts|の増大に伴い、β=0からβ=1の範囲で単調増加する値を出力するように設定されている。つまり、介入検出部40aは、操舵トルクの絶対値|Ts|が大きいほど、すなわち、操舵介入の度合いが大きいほど、大きな値となる介入係数βを生成する。値A,Bの意味は、介入検出部40で説明したものと同様である。
つまり、介入係数α,βは、β=(1−α)となる関係を有し、介入係数βは介入係数αに対して相補的な値をとるように設定されている。なお、介入係数α,βの関係は、これに限るものではなく、α+β≦1の関係を満たしていればよい。
<アシスト制御演算部>
アシスト制御演算部20aは、図23に示すように、第1実施形態におけるアシスト制御演算部20と同様の機能を有する電流指令値演算器21と、介入係数βに従って、アシスト制御演算部20aでの演算に関わる内部値を制限することによって、アシスト指令ACを制限する制限演算器22とを備えている。
制限演算器22は、電流指令値演算器21の出力を制限対象値uとし、自身の出力yがアシスト指令ACとなるように接続されている。
そして、制限演算器22では、図24に示すように、まず、制限対象値u(電流指令値演算器21の出力)、介入係数βを読み込み(S1010)、予め設定されたアシスト指令の上限値ALに介入係数βを乗じることでガード値LMを算出する(S1020)。上限値ALは、例えば、モータの定格電流に設定する。
そして、制限対象値uがガード値LM以上であるか否かを判断する(S1030)。つまり、電流指令値演算器21での演算結果が許容範囲0〜LMを超えてしまっているか否か判断する。
u<LMである場合(S1030−NO)、制限対象値uを制限することなくそのまま出力yとして設定する(S1040)。
u2≧LMである場合(S1030−YES)、ガード値LMを出力yとして設定する(S1050)。
<効果>
本実施形態では、ドライバによる介入操作を検出すると、その大きさ(ここでは操舵トルクTsの大きさ)に応じて、追従指令TCを減少させると共に、アシスト指令ACを増大させている。このように、本実施形態によれば、アシスト指令ACおよび追従指令TCの制限を連動させているため、ドライバが介入操作を行った時に、ドライバに違和感を与えることなく、目標追従制御からアシスト制御へ移行する(ドライバオーバーライドを実現する)ことができると共に、アシスト指令ACと追従指令TCを加算した駆動指令DCの範囲も制限されるため、モータ6の能力を最大限に発揮させることができる。
また、本実施形態では、アシスト指令ACと追従指令TCの両方を制限しているため、アシスト制御より追従制御を優先する等の制御を実現することもできる。このような制御は、例えば、緊急回避など事故を避けるため、ドライバの意志に関係なく操舵する場合等に有用である。
<変形例>
アシスト制御演算部20aの構成は、上述したものに限るものではない。例えば、図25に示すように、上述した制限演算器22の代わりに、電流指令値演算器21の出力を、固定のガード値を用いて制限する電流制限機構23と、電流制限機構23の出力に介入係数βを乗じたものをアシスト指令ACとして出力する乗算器24とによって構成してもよい。
[第9実施形態]
第9実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的な構成は第8実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第8実施形態では、アシスト制御演算部20aは、介入検出部40aが生成する介入係数βに従ってアシスト指令ACを制限している。
これに対して、本実施形態では、図26に示すように、アシスト制御演算部20bは、介入検出部40aが生成する介入係数βに加えて、目標追従制御演算部30が生成する追従指令TCに従って、アシスト指令ACを制限する。
<アシスト制御演算部>
アシスト制御演算部20bは、図27に示すように、電流指令値演算器21と、介入係数βおよび追従指令TCに従って、アシスト制御演算部20bでの演算に関わる内部値を制限することによって、アシスト指令ACを制限する制限演算器25とを備えている。
制限演算器25は、電流指令値演算器21の出力を制限対象値uとし、出力yがアシスト指令ACとなるように接続されている。
そして、制限演算器25では、図28に示すように、まず、制限対象値u(電流指令値演算器21の出力)、介入係数β、追従指令TCを読み込み(S1110)、上限値ALから、追従指令TCと介入係数βとの乗算値を減じることでガード値LMを算出する(S1120)。
制限対象値uがガード値LM以上であるか否かを判断し(S1130)、u<LMである場合(S1130−NO)、制限対象値uを制限することなくそのまま出力yとして設定し(S1140)、u≧LMである場合(S1130−YES)、ガード値LMを出力yとして設定する(S1150)。
<効果>
本実施形態によれば、第8実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
[第10実施形態]
本実施形態は、基本的な構成は第8実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第8実施形態では、介入検出部40aが操舵トルクTsに従って、介入係数α,βを算出している。
これに対して、本実施形態では、図29に示すように、介入検出部40bは、危険度判定部17での判定結果を表す危険度Dに従って介入係数α,βを生成する。
<危険度判定部>
危険度判定部17は、例えば、PCS(プリクラッシュシステム)による停止制御実行要求フラグ、レインセンサによる降雨判定、照度センサによる明るさ判定等、公知の車載制御システムや車載センサから取得される走行の安全性に関わる情報に基づいて、危険度Dを算出する。この危険度Dの算出には様々な手法があり、ここでは、その算出方法は問わないため、具体的な算出方法についての説明は省略する。但し、ここでは、安全性が低いほど、危険度Dは大きな値となるものとする。
<介入検出部>
介入検出部40bは、図30に示すように、まず、危険度Dを読み込み(S112)、予め用意された変換テーブルに従って、読み込んだ危険度Dに応じた介入係数α,βを算出する(S122)。
そして、介入検出部40bは、介入係数αを目標追従制御演算部30に供給し、介入係数βをアシスト制御演算部20aに供給する。
ここで、介入係数αの算出に用いる変換テーブルは、操舵トルクの絶対値|Ts|の代わりに、危険度Dが用いられている点、および介入係数α,βが相互に入れ替わった特性となっている以外は、介入検出部40aで説明したものと同様である。つまり、介入検出部40bは、危険度Dが大きいほど大きな値となる介入係数αと、危険度Dが大きいほど小さな値となる介入係数βを生成する。
<動作>
このような介入検出部40bを備えた電動ステアリングシステム1では、ドライバによる操舵が行われている場合、危険度DがD≦Aであれば、介入係数α,βは、α=1、β=0となり、システムの介入がなく、アシスト制御のみが実行される状態となる。
危険度DがA<D<Bであれば、介入係数α,βは、危険度Dに応じた0〜1の間の値に設定される。但し、α+β≦1の関係は保持される。つまり、危険度Dが増大するに従い、アシスト制御によって発生するアシストトルクより、目標追従制御によって発生する自動操舵トルクの比率が増大することによって、ドライバの操舵にシステムが介入する割合が増大する。
危険度DがD≧Bであれば、介入係数α,βは、α=0、β=1となり、ドライバの介入が困難で、目標追従制御のみが実行される状態となる。
つまり、ドライバによって、危険度Dを高めるような操舵が実行されることを困難にする制御が実行されることになる。
<効果>
本実施形態によれば、アシスト指令ACと追従指令TCの制限を連動させることで、違和感のないシステム介入を実現することができると共に、アシスト指令ACと追従指令TCを加算した駆動指令DCの範囲も制限されるため、モータ6の能力を最大限に発揮させることができる。
ここでは、第8実施形態の構成を前提として、介入検出部40bが介入係数α,βをいずれも生成する場合について説明したが、第1〜第7実施形態の構成を前提として介入係数αだけを生成するように構成してもよい。
[第11実施形態]
本実施形態は、基本的な構成は第8実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第8実施形態では、介入検出部40aが操舵トルクTsに従って、介入係数α,βを算出している。
これに対して、本実施形態では、図31に示すように、操舵トルクTs、危険度判定部17での判定結果を表す危険度D、優先度設定部18での設定内容を表す優先度Pに従って、介入検出部40cが介入係数α,βを生成する。
なお、危険度判定部17については、第10実施形態で説明したものと同様であるため説明を省略する。
<優先度設定部>
優先度設定部18は、ドライバによる手動操舵(アシスト制御)と、システムによる自動操舵(目標追従制御)とのうち、どちらをどの程度優先するかを表す優先度Pを設定する。優先度Pは、固定値でもよいが、危険度Dの変化速度や、モータ速度ωによって変化させてもよい。但し、優先度Pは、0≦P≦1の値をとり、Pが大きいほど、ドライバを優先させる度合いが大きくなる。
<介入検出部>
介入検出部40cは、図32に示すように、まず、操舵トルクTs,危険度D,優先度Pを読み込む(S114)。
次に、予め用意された変換テーブルに従って、操舵トルクTsに応じたドライバ側介入係数α,β、および危険度Dに応じたシステム側介入係数α,βを算出する(S124)。
なお、ドライバ側介入係数α,βの算出に用いる変換テーブルは、第8実施形態において介入係数α,βの算出に使用するもの(図22参照)と同様であり、システム側介入係数α,βの算出に用いる変換テーブルは、第10実施形態において介入係数α,βの算出に使用するもの(図30参照)と同様である。つまり、操舵トルクの絶対値|Ts|が大きいほど、ドライバ側介入係数αは小さな値、ドライバ側介入係数βは大きな値となり、危険度Dが大きいほど、システム側介入係数αは大きな値、システム側介入係数βは小さな値となる。
次に、算出されたドライバ側介入係数α,β、システム側介入係数α,β、および優先度Pに用い、(1)(2)式に従って介入係数α,βを算出する(S130)。
α=Pα+(1−P)α (1)
β=Pβ+(1−P)β (2)
そして、介入検出部40cは、介入係数αを目標追従制御演算部30に供給し、介入係数βをアシスト制御演算部20aに供給する。
<効果>
本実施形態によれば、ドライバによる介入とシステムによる介入を、優先度Pを用いて調停しているため、アシスト制御と目標追従制御の切替をドライバに違和感を与えることなくシームレスに実現することができる。
[第12実施形態]
本実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第1実施形態では、介入検出部40は、単一の変換マップを用いて、操舵トルクTsから介入係数αを算出している。
これに対して、本実施形態では、ドライバ介入時(目標追従制御→アシスト制御)と、目標追従制御への復帰時(アシスト制御→目標追従制御)とで、使用する変換マップを切り替えている。
<介入検出部>
介入検出部40は、図33に示すように、まず、操舵トルクTsを読み込み(S110)、アシスト制御と目標追従制御の制御状態が、目標追従制御への復帰中であるか否かを判断する(S116)。
目標追従制御への復帰中であるか否かの判断は、例えば、トルクセンサ4にて検出される操舵トルクTsの変化速度(微分値)の符号が反転したタイミング、または、制限演算器34による制限が行われている状態から制限が行われていない状態に変化したタイミング(例えば、図5ではS230、図9ではS330、図11ではS430、図13ではS530、図15ではS630、図18ではS830、図20ではS930での判定がYESからNOに変化したタイミング)を起点として、一定時間(例えば、数秒〜十数秒程度)が経過するまでの間を、復帰中と判断する。
目標追従制御への復帰中でなければ(S116−NO)、予め用意された通常用の変換テーブルに従って、読み込んだ操舵トルクTsに応じた介入係数αを算出する(S120)。なお、通常用の変換テーブルは、第1実施形態で用いるもの(図3参照)と同様である。
一方、目標追従制御への復帰中であれば(S116−YES)、予め用意された復帰用の変換テーブルに従って、読み込んだ操舵トルクTsに応じた介入係数αを算出する(S126)。
そして、介入検出部40は、S120またはS126にて算出された介入係数αを目標追従制御演算部30に供給する。
ここで、復帰用の変換テーブルは、|Ts|=0ではα=1、|Ts|≧Bではα=0となり、0<|Ts|<Bでは、|Ts|が減少するほど、指数関数的に(あるいは反比例して)αが増大するように設定されている。
つまり、ドライバ介入によりアシスト制御が優位になった状態から、ドライバ介入から開放されて目標追従制御に復帰する時に、操舵トルクの絶対値|Ts|は、減少する方向に変化する。この時に、復帰用の変換テーブルを用いることにより、通常用の変換テーブルを用いる場合より、介入係数αの増加が緩やかになる。
<効果>
本実施形態によれば、応答性の高い目標追従制御への復帰が緩やかに行われ、目標追従制御の目標値に向けて急激に自動操舵されることが抑制されるため、ドライバに違和感を与えることなくアシスト制御から目標追従制御への切替を実現することができる。
[第13実施形態]
本実施形態は、基本的な構成は第12実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
第12実施形態では、介入検出部40は、目標追従制御への復帰時に、通常用の変換マップとは異なる復帰用の変換マップを用いて、操舵トルクTsから介入係数αを算出している。
これに対して、本実施形態では、変換マップを切り替えるのではなく、変換マップを用いて算出して介入係数αにローパスフィルタを作用させることで、復帰用の変換マップと同様の作用効果を実現している。
<介入検出部>
介入検出部40は、図34に示すように、まず、操舵トルクTsを読み込み(S110)、予め用意された変換テーブルに従って、読み込んだ操舵トルクTsに応じた介入係数αを算出する(S120)。
アシスト制御と目標追従制御の制御状態が、目標追従制御への復帰中であるか否かを判断する(S140)。この判断は、第12実施形態で説明したS116での処理と同様である。
目標追従制御への復帰中でなければ(S140−NO)、S120での算出結果を、そのまま介入係数αとして出力する。
目標追従制御への復帰中であれば(S140−YES)、S120での算出結果にローパスフィルタを作用させたものを介入係数αとして出力する(S150)。
なお、ローパスフィルタは、カットオフ周波数を、平均的なドライバの操舵速度(例えば、0.1Hz程度)に設定する。
<効果>
本実施形態によれば、第12実施形態と比較して、使用する変換マップの数を減らすことができるため、簡易な構成かつ少ない演算負荷で、同様の効果を得ることができる。
なお、ローパスフィルタのカットオフ周波数は、例えば、第10実施形態等で説明した危険度Dに応じて変化させてもよい。具体的には、危険度Dが高い程、カットオフ周波数も高くする。更に、危険度Dが最大の時には、ローパスフィルタ演算を実行しないように構成してもよい。この場合、ドライバの操舵では危険を回避することが困難な状況の時に、速やかに、目標操舵制御へ復帰させることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
(1)上記実施形態では、目標追従制御として、レーンキープ制御を行う場合を例示したが、これに限るものではなく、例えば、モータ回転角度、ステアリング回転角度、ヨーレートセンサ、タイヤ転舵角と目標値との偏差、カメラ,レーザレーダ,ミリ波レーダ等によって得られる目標位置との横変位、GPS等によって得られる目標軌跡との偏差、道路形状によって得られる曲率との偏差に基づいて自動操舵トルクを発生させる制御であればよい。
(2)上記実施形態では、操舵トルク(トルクセンサの出力)に基づいてドライバによる介入を検出しているがこれに限るものではなく、周知の操舵介入検出(判定)方法を用いることができる。例えば、目標追従制御における目標値と検出値との偏差や、その偏差とモータ回転角速度やトルクセンサの出力との組合せ等から検出,判定するようにしてもよい。
(3)一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
1…電動ステアリングシステム 4…トルクセンサ 6…モータ 11…車速センサ 20,20a,20b…アシスト制御演算部 21…電流指令値演算器 22,25…制限演算器 23…電流制限機構 24…乗算器 30…目標追従制御演算部 31…減算器 32…特性決定器 33…積分器 34,34A,34B,39…制限演算器 35…比例成分演算器 36…積分成分演算器 37…微分成分演算器 38…加算器 40,40a,40b…介入検出部 50…加算器 60…モータ駆動回路 100…操舵系メカ

Claims (11)

  1. 操舵トルクの検出値に応じて操舵負荷を軽減するアシストトルクを発生させるためのアシスト指令を生成するアシスト制御手段(20、20a、20b)と、
    操舵に関わる物理量の目標値を取得し、該目標値に前記物理量の検出値を追従させる自動操舵トルクを発生させるための追従指令を生成する追従制御手段(30)と、
    前記アシストトルクおよび前記自動操舵トルクを発生させるモータ(6)を、前記アシスト指令および前記追従指令の加算値に従って駆動するモータ駆動手段(60)と、
    ドライバによる追従制御への介入もしくは前記目標値の生成に関わるシステムによるアシスト制御への介入を検出する介入検出手段(40、40a、40b、40c)と、
    を備え、
    前記アシスト制御手段および前記追従制御手段のうち少なくとも一方を対象手段として、該対象手段に、前記介入検出手段で検出される介入の程度に応じて、前記自動操舵トルクに対する前記アシストトルクの比率が変化するように、前記対象手段で使用される内部値を制限する制限手段(34、34A/34B、39、22、23/24、25)を設けたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記介入検出手段(40,40a)は、ドライバによる追従制御への介入を検出し、
    前記制限手段は、前記介入検出手段(40)で検出される介入の程度が大きいほど前記自動操舵トルクに対する前記アシストトルクの比率が増大するように、前記内部値を制限することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記介入検出手段(40b)は、システムによるアシスト制御への介入を検出し、
    前記制限手段は、前記介入検出手段で検出される介入の程度が大きいほど前記アシストトルクに対する前記自動操舵トルクの比率が増大するように、前記内部値を制限することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記介入検出手段(40c)は、ドライバによる追従制御への介入、およびシステムによるアシスト制御への介入をいずれも検出し、
    前記制限手段は、前記介入検出手段で検出されるドライバによる追従制御への介入の程度が大きいほど前記アシストトルクに対する前記自動操舵トルクの比率が増大し、前記介入検出手段で検出されるシステムによるアシスト制御への介入の程度が大きいほど前記アシストトルクに対する前記自動操舵トルクの比率が増大するように、前記内部値を制限することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記制限手段は、前記アシスト指令および前記追従指令の加算値が、前記モータの制御で許容される範囲内の値となるように制限を加えることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記制限手段は、前記介入検出手段で検出された介入の程度に応じて前記内部値の許容範囲を設定し、前記内部値が前記許容範囲内の値となるように前記内部値を制限することを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  7. 前記制限手段は、前記介入検出手段で検出された介入の程度を表す係数を前記内部値に乗じることで前記内部値を制限することを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  8. 前記追従制御手段は、
    前記物理量の目標値と該物理量の検出値との偏差を演算する偏差演算手段(31)と、
    前記偏差演算手段の出力値を用いて制御特性を決定づける特性決定手段(32)と、
    前記特性決定手段の出力値を積分して前記追従指令を生成する積分手段(33)と、
    を備え、
    前記制限手段は、前記物理量の目標値、前記前記物理量の検出値、前記偏差演算手段の出力値、前記特性決定手段の出力値、前記積分手段で積分された積分値、前記積分手段での積分の際に前記特性決定手段の出力値に加算される前記積分値の前回値のいずれか1つ以上を制限することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記追従制御手段は、
    前記物理量の目標値と該物理量の検出値との偏差を演算する偏差演算手段(31)と、
    前記偏差に比例した比例値を生成する比例値生成手段(35)と、
    前記偏差を積分した積分値を生成する積分値生成手段(36)と、
    前記偏差を微分した微分値を生成する微分値生成手段(37)と、
    前記比例値、積分値、微分値を加算して前記追従指令を生成する加算手段(38)と、
    を備え、
    前記制限手段(39)は、前記比例値、微分値、および前記積分値生成手段の内部値を制限することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のモータ制御装置。
  10. 前記追従制御手段は、
    前記物理量の目標値と該物理量の検出値との偏差を演算する偏差演算手段(31)と、
    前記偏差演算手段の出力値を用いて制御特性を決定づける特性決定手段と、
    前記特性決定手段の出力値を積分して前記追従指令を生成する積分手段(33)と、
    を備え、
    前記制限手段は、
    前記介入検出手段で検出されたドライバによる介入の程度に応じて前記追従指令の許容範囲を設定し、前記追従指令が前記許容範囲内の値となるように前記積分手段の出力を制限する後置制限手段(34B)と、
    前記追従指令が前記許容範囲の境界を表すガード値以上である場合に、前記積分手段の入力がゼロとなるように、前記物理量の目標値、前記前記物理量の検出値、前記偏差演算手段の出力値、前記特性決定手段の出力値のいずれかを制限する前値制限手段(34A)と、
    からなることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  11. 前記制限手段(22,23,24,25)は、前記アシスト制御手段の出力となるアシスト指令を制限することを特徴とする請求項2ないし請求項10のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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