JP2014530935A - 低密度エチレン系ポリマー調製のための新しいエチレンの分配を有する重合プロセス - Google Patents

低密度エチレン系ポリマー調製のための新しいエチレンの分配を有する重合プロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスを提供し、このプロセスは、少なくとも以下の、第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、新しいエチレンを受容するそれぞれの後続の反応域について、「第一反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZ1)」と「第n反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZn)」の比率Rn(n=反応域番号、n>1)(Rn=RZ1/RZn)は1超であり、又は0〜0.30であり、「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、並びに、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、各反応域に対する入口供給は、反応域に供給されるマスフローの総重量の5重量ppm未満の酸素を含む。本発明はまた、エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスを 提供し、このプロセスは、少なくとも以下の、第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の100重量%が第一反応域に供給され、一実施形態では、「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、並びに/あるいは、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、各反応域に対する入口流は、反応域に供給されるマスフローの総重量の5重量ppm以下の酸素を含む。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、米国特許仮出願番号61/548,996(2011年10月19日出願)の利益を主張するものであり、これを参照により本願に組み込むものとする。
高圧フリーラジカル重合エチレン系ポリマー(例えば、LDPE)は通常、管形反応器又はオートクレーブ反応器において、あるいは場合によりこれらの2つの反応器と組み合わせて作製される。これらの重合では、ポリマー生成物の分子的特徴を制御するために、連鎖移動剤(CTA)を使用する。「補給(make up)CTA」は、エチレン入口(前側)供給流に供給するとポリマー生成物の分子量分布(MWD)を狭め、側部エチレン供給流に供給するとポリマー生成物の分子量分布を広げることが知られている。通常使用されるCTAの転化レベルは比較的低いことから、反応器に加えられたCTAの大部分は、リサイクルシステムを通って再びリサイクルされて重合されることになるが、リサイクルされたCTAは反応器に対するすべてのエチレン供給全体に均一に分配される。「補給CTA」は、生成物のメルトインデックスを制御するのに必要とされる重合におけるCTAの妥当なレベルを維持するために、反応器供給流に加えられる。「補給CTAフロー」の量は、反応器におけるCTA転化レベル、及びパージなどの他の喪失、生成物中の残留CTA、並びに/又は、リサイクル及びコンプレッサー部分における縮合に応じ、典型的には重合に添加されたCTAの総量の1〜20%で変動する。「補給CTA」供給の位置設定を使用して、「前側エチレン供給流のCTA濃度」と「側部エチレン供給流のCTA」の濃度比を変更することができる。「新しいエチレン」は、転化した及び(パージなどにより)喪失したエチレンを補給するために加えられる。典型的には、新しいエチレンは、ブースター及び/又はプライマリーコンプレッサーの助けを借りて、ハイパー(第二の)コンプレッサーの(入口に対する)吸引に、供給流を介して添加される。プライマリー及び/又はブースターコンプレッサーを使用する従来のCTA供給方法では、反応器供給流のCTA濃度の変異は限定されており、これらの変異は低い活性のCTAでは特に限定されている(例えば、米国特許出願公開第2003/0114607号を参照されたい)。
反応器におけるCTA濃度が幅広く、プロセスの「CTA補給」レベルと独立して、変動することができる、新しい重合プロセスに対する必要が存在する。このようなプロセスは、最終ポリマー生成物について、分子量分布(MWD)の範囲を著しく増加させ、及び/又は、所与のメルトインデックスでの溶融強度の範囲を増加させる。
米国特許第3334081号は、管形反応器において実行されるがポリマーがより高い転化率で得られる、エチレンの固体ポリマー製造のための連続プロセスを開示している。一実施形態では、このプロセスは、重合性エチレン反応混合物を管形反応器に少なくとも2つの別個の流れで導入することを含み、第一の流れは管形反応器の入口端部にて管形反応器の中に投入され、後続の側部流は管形反応器に沿って側部位置にて管形反応器の中に投入される。第一の流れはエチレンと連鎖移動剤の混合物であり、連鎖移動剤は、a)飽和アルコール、b)飽和脂肪族ケトン、c)飽和脂肪族アルデヒド、及びd)アルファオレインからなる群から選択される。管形反応器の中に投入される後続の側部流は、上記に定義した通りのエチレンと連鎖移動剤の混合物である。
米国特許第3702845号は、エチレンホモポリマーを生じさせるための、フリーラジカルを生じる重合開始剤としての有機ペルオキシド及び酸素の存在下、並びに、重合調節剤(polymerization modifier)の存在下での、2つの連続反応域を有する管形反応器における、エチレンの重合を開示している。エチレン、重合開始剤及び重合調整剤の混合物は、各反応域の開始時において連続して導入される。このエチレンホモポリマーは、幅広い分子量分布を有し、かつ、非常に高い分子量成分を実際上含まないものとして、開示されている。米国特許第3657212号も参照されたい。
米国特許第3917577号は、エチレンホモポリマーを生じさせるための、重合開始剤及び重合調整剤の存在下での、2つ又は3つの連続反応域を有する管形反応器における、エチレンの連続重合のためのプロセスを開示している。エチレン、重合開始剤及び重合調整剤(polymerization regulator)の混合物は、各反応域の開始時において連続して導入される。
米国特許出願公開第2003/0114607号は、連鎖移動剤及び複数のモノマー供給を用いるポリマー製造のための管形反応器装置及びプロセスを開示している。この装置及び方法は、モノマー濃度と連鎖移動剤濃度の間の依存性を解離させる又は低減するものとして、開示されている。
米国特許第6569962号は、ラジカル形成開始剤、その条件の下での酸素、及び連鎖移動剤(そのうち、少なくとも1つは、アルデヒド含有構造を含む)の存在下での、管形反応器におけるエチレンの重合を開示している。反応性供給材料のケモキネシス特性は、管形反応器の流体関連特性と対になって、干渉する二次反応(特に、極性誘導性置換作用)を低減する。
旧東ドイツ経済特許第276598A3号(英語翻訳)は、フリーラジカルバルク重合によって、重合開始剤として10〜50ppmの酸素の存在下で、エチレンポリマーを製造するための、少なくとも2つの側部投入流で、複数域管形反応器用の投入ガス流を調整及び制御するためのプロセスを開示している。中圧生成物セパレータ及び低圧生成物セパレータにおける反応混合物の二工程ガス抜き、並びに、ポリマーの分離、並びに、未反応の反応ガスをサイクルに戻すことも開示されている。連鎖制御剤及び新しいエチレンを低圧の戻しガスに加える。得られたガス流は2つのガス流に2:1〜1:4の比で分かれ、これらのガス流のうちの1つには酸素が50〜500ppmで加えられ、2つのガス流は中圧に別個に圧縮される。
更なる重合及び/又は樹脂が以下に記載されている:米国特許第3654253号、旧東ドイツ特許(DDR)第120200号、英国特許第934444号、並びに、Kim at al.,Molecular Weight Distribution in Low−Density Polyethylene Polymerization;Impact of Scission Mechanisms in the Case of a Tubular Reactor,Chemical Engineering Science,59,2004,2039−2052。
当技術分野の従来の重合プロセスは、広範囲の分子量分布、及び所与のメルトインデックスでの広範囲の溶融強度を有する、ポリマー生成物を製造する点で、非常に制限されている。狭いMWD生成物が典型的には低い重合温度にて、したがって低い転化レベルにて、製造されることに留意されたい。上記のように、反応器におけるCTA濃度が幅広く、プロセスの「CTA補給」レベルと独立して、変動することができる、新しい重合プロセスに対する必要が存在する。幅広い範囲の分子量分布(MWD)及び/又は所与のメルトインデックスでの幅広い溶融強度を有するエチレン系ポリマーを生じさせるために使用できるプロセスが更に必要とされている。また、高転化レベルにて狭いNMWの製品の製造に対する必要も存在する。これらの必要は、以下の発明により満たされる。
本発明は、エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスを提供し、このプロセスは、少なくとも以下の、
第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、新しいエチレンを受容するそれぞれの後続の反応域について、「第一反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZ1)」と「第n反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZn)」の比率Rn(n=反応域番号、n>1)(Rn=RZ1/RZn)は1超であり、又は0〜0.30であり、
「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、及び/又は、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、
各反応域に対する入口流は、反応域に供給されるマスフローの総重量の5重量ppm以下の酸素を含む。
本発明はまた、エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスを提供し、このプロセスは、少なくとも以下の、
第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の100重量%が第一反応域に供給され、
「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、及び/又は、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、
各反応域に対する入口流は、反応域に供給されるマスフローの総重量の5重量ppm以下の酸素を含む。
比較用の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 本発明の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 プライマリーコンプレッサー及びブースターコンプレッサーの標準的ラインアップを示す比較用の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 前側の流れに対するすべてのプライマリーの容量を示す本発明の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 側部流に対するすべてのプライマリーの容量を示す本発明の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 プライマリーAに対するブースターラインアップ、高圧リサイクルに対するプライマリーAラインアップ、及び側部流に対するプライマリーBラインアップを示す本発明の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 前側の流れに対するプライマリーBのラインアップ、及び、高圧リサイクルに対するブースターコンプレッサーのラインアップを示す本発明の重合プロセスの重合フロースキームを示す。 log(Z1/Z2)の関数として「補正溶融強度」を示す。 log(Z1/Z2)の関数として分子量分布「Mw(abs)/Mn(conv)」を示す。 log(Z1/Z2)の関数としてフィルム光沢を示す。 log(Z1/Z2)の関数としてフィルムヘイズを示す。 重合フロースキームにおいて、「HPS」は「高圧セパレータ」を指し、「LPS」は「低圧セパレータ」を指す。
上述のように、第一の態様では、本発明は、エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスを提供し、このプロセスは、少なくとも以下の、
第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、新しいエチレンを受容するそれぞれの後続の反応域について、「第一反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZ1)」と「第n反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZn)」の比率Rn(n=反応域番号、n>1)(Rn=RZ1/RZn)は1超であり、又は0〜0.30であり、
「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、及び/又は、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、
各反応域に対する入口流は、反応域に供給されるマスフローの総重量の5重量ppm以下の酸素を含む。
本発明のプロセスは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
一実施形態では、Rnは1を超える。
一実施形態では、Rnはゼロである。
一実施形態では、Rnは0〜0.25、又は0〜0.20である。
一実施形態では、Rnは0〜0.15、又は0〜0.10である。
一実施形態では、新しいエチレンが第一反応域にまったく供給されない(0%)とき、「第一反応域に供給されるエチレンの量」は、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流にのみ由来する。
一実施形態では、「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、
少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、新しいエチレンが第一反応域にまったく供給されない(0%)とき、「第一反応域に供給されるエチレンの量」は、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流にのみ由来する。
一実施形態では、重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の「0超」〜100重量%は、第一反応域及び/又は後続反応域に供給される。更なる実施形態では、第一反応域は管形反応域である。
一実施形態では、重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の10〜90、又は20〜80、又は30〜70重量%は、第一反応域及び/又は後続反応域に供給される。更なる実施形態では、第一反応域は管形反応域である。
第二の態様では、本発明はまた、エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスを提供し、このプロセスは、少なくとも以下の、
第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の100重量%が第一反応域に供給され、
「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、及び/又は、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、
各反応域に対する入口流は、反応域に供給されるマスフローの総重量の5重量ppm以下の酸素を含む。
本発明のプロセスは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
以下の実施形態は、本発明の第一の態様及び第二の態様の両方に適用する。
一実施形態では、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1つの連鎖移動剤を含む。
一実施形態では、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含む。
一実施形態では、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、並びに、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含む。
一実施形態では、プロセスは、少なくとも1つのプライマリーコンプレッサー及び少なくとも1つのブースターコンプレッサーを含む。
一実施形態では、ブースターコンプレッサーからのエチレン流は、1つのプライマリー圧縮流のみに供給され、プライマリーコンプレッサーは少なくとも1つの別個の圧縮流を有する。
一実施形態では、ブースターコンプレッサーからのエチレン流は、プライマリーコンプレッサーの1つの圧縮流のみに供給され、プライマリーコンプレッサーは少なくとも2つの別個の圧縮流を有する。
一実施形態では、第一反応域は管形反応域である。
一実施形態では、各反応域は管形反応域である。
一実施形態では、第一反応域はオートクレーブ反応域である。
一実施形態では、「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は少なくとも1つの連鎖移動剤を含む。
一実施形態では、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、入口供給流のみに又は側部供給流のみに供給される。
一実施形態では、第一反応域は管形反応域である。
一実施形態では、各反応域に対する入口供給は、反応域に供給されるマスフローの総重量の3重量ppm以下、又は2重量ppm以下、又は1重量ppm以下の酸素を含む。
一実施形態では、新しいエチレンは、エチレン製造/分留プロセスに由来する1種以上の残留化合物以外の連鎖移動剤を含有しない。
一実施形態では、重合プロセスは、「投入された」CTAなしで、及びエチレンに富む供給流からの「不純」CTA化合物のみで作動する。
一実施形態では、プロセスは、プライマリーコンプレッサーを1つだけ含む。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、ポリエチレンホモポリマーである。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、少なくとも1種のコモノマーを含むエチレン系共重合体である。
一実施形態では、各反応域に対する各供給は、同じCTA系を含有する。更なる実施形態では、各供給のCTA系は、単一のCTAを含有する。
一実施形態では、反応域のうちの少なくとも1つに対する供給のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの他の反応域に対するCTA系のうちの少なくとも1つとは異なるCTA系を含有する。
一実施形態では、反応域のうちの少なくとも1つに対する供給のうちの少なくとも1つは、他の反応域に対するCTAのうちの少なくとも1つとは異なるCTAを含有する。
一実施形態では、各CTAは独立して、オレフィン、アルデヒド、ケトン、アルコール、飽和炭化水素、エーテル、チオール、ホスフィン、アミノ、アミン、アミド、エステル又はイソシアネートから選択される。
一実施形態では、各反応域における最大重合温度は独立して100℃以上であり、各反応域における入口圧力は独立して100MPa以上である。
一実施形態では、反応域における重合条件はそれぞれ独立して400℃未満の設定温度、及び1000MPa未満又は500MPa未満の入口圧力を含む。
一実施形態では、各反応域における最大重合温度は独立して100〜400℃である。
本発明のプロセスは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
本発明はまた、本発明のプロセスにより製造されるエチレン系ポリマーを提供する。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、ポリエチレンホモポリマーである。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、エチレン系共重合体である。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.940g/cmの密度を有する。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.1〜20g/10分のメルトインデックスを有する。
一実施形態では、エチレン系ポリマーは、0.910〜0.940g/cmの密度、及び、0.1〜20g/10分のメルトインデックスを有する。
本発明のポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
本発明はまた、本発明のエチレン系ポリマーを含む組成物を提供する。
一実施形態では、この組成物は、別のエチレン系ポリマーを更に含む。
本発明の組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
本発明はまた、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品を提供する。一実施形態では、この物品は押出コーティング樹脂である。別の実施形態では、この物品はフィルムである。別の実施形態では、この物品は、金属ワイヤの周りの絶縁材及び/又は保護層である。別の実施形態では、この物品はフォームである。
本発明の物品は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組み合わせを含み得る。
(重合)
高圧フリーラジカル開始重合プロセスのために、2つの基本的なタイプの反応器が既知である。第一のタイプは、1つ以上の反応域を有する撹拌オートクレーブ槽(オートクレーブ反応器)である。第二のタイプは、ジャケット付き管反応器であり、管が1つ以上の反応域を有する(管形反応器)。ポリエチレンホモポリマー又は共重合体(例えば、コポリマー)を製造するための本発明の高圧プロセスは、それぞれ少なくとも2つの反応域を有する管形及び/又はオートクレーブ反応器で行うことができる。例えば、1つ以上の管形反応器(直列又は平行);1つ以上の管形反応器と1つ以上のオートクレーブ反応器(直列又は平行);1つ以上のオートクレーブ反応器(直列又は平行);並びに、1つ以上のオートクレーブ反応器と1つ以上の管形反応器(直列又は平行)。一実施形態では、重合を1つ以上の管形反応器で行う(直列又は平行、好ましくは直列)。
プロセスの各反応域の温度は、典型的には100〜400℃、より典型的には120〜360℃、更により典型的には140〜340℃である。プロセスの各反応域の入口の圧力(圧力は、入口への供給ラインに配置された圧力変換器を用いることにより測定することができる)は、典型的には100〜500MPa、より典型的には120〜400MPa、更により典型的には150〜350MPaである。好適な反応器システムの例は、米国特許出願公開第2003/0114607号及び旧東ドイツ経済特許第276598A3号に記載されている。商業的な高圧重合プロセスは典型的には、入ってくるエチレンのポリマーへの転化を最大限にし、圧縮エネルギーを低減するために、リサイクルシステムを装備している。高圧リサイクルは典型的には、50〜600バール、より典型的には120〜500バール、更により典型的には200〜400バールの入口圧力にて作動する。
(開始剤)
本発明のプロセスは、フリーラジカル重合プロセスである。フリーラジカルを生じる化合物としては、限定するものではないが、過酸エステル、パーケタール(perketals)、ペルオキシケトン及び過炭酸塩、ジ−tert−ブチルペルオキシド、クミルペルネオデカノエート、及びtert−アミルパーピバレートといった有機ペルオキシドが挙げられる。他の好適な開始剤としては、アゾジカルボン酸エステル、アゾジカルボン酸ジニトリル、及び1,1,2,2−テトラメチルエタン誘導体が挙げられる。これらの有機ペルオキシ開始剤は、重合可能なモノマーの量の0.005〜0.2重量%の従来の量で使用することができる。ペルオキシドは典型的には、好適な溶媒(例えば、炭化水素溶媒)での希釈溶液として投入される。
一実施形態では、開始剤は、重合の少なくとも1つの反応域に加えられ、開始剤の「1秒での半減期温度」は255℃超、好ましくは260℃超である。更なる実施形態では、このような開始剤は、320℃〜350℃のピーク重合温度にて使用される。更なる実施形態では、開始剤は、環構造内に組み込まれたペルオキシド基を少なくとも1個含む。
このような開始剤の例としては、限定するものではないが、TRIGONOX 301(3,6,9−トリエチル1−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリペルオキソナアン(triperoxonaan))及びTRIGONOX 311(3,3,5,7,7−ペンタメチル−1,2,4−トリオキセパン)[これらはどちらも,Akzo Nobelから入手可能]、及びHMCH−4−AL (3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトロキソナン)[United Initiatorsから入手可能]が挙げられる。国際公開第02/14379号及び国際公開第01/68723号も参照されたい。
(連鎖移動剤(CTA))
重合プロセスにおけるメルトインデックスを制御するために、連鎖移動剤又はテロゲンを使用する。連鎖移動は、ポリマー鎖の伸長を止めることを包含し、それゆえに、ポリマー物質の最終的な分子量を限定する。連鎖移動剤は典型的には、ラジカルを含有している伸長しているポリマー分子に水素原子を移動することができる成分(例えば、有機分子)であり、これによりラジカルは連鎖移動剤上に形成され、これにより、新しいポリマー鎖を開始することができる。これらの作用剤は、飽和炭化水素又は不飽和炭化水素からアルデヒド、ケトン又はアルコールまで、様々なタイプのものであり得る。選択された連鎖移動剤の濃度を制御することにより、ポリマー鎖の長さを制御することができ、そして、例えば、数平均分子量Mnといった分子量を制御することができる。ポリマーのメルトフローインデックス(MFI又はI)は、Mnに関連しており、同様に制御される。
本発明のプロセスで使用される連鎖移動剤としては、限定するものではないが、脂肪族及びオレフィン系炭化水素(例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、ペンテン又はヘキサン)、ケトン(例えば、アセトン、ジエチルケトン又はジアミルケトン)、アルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド又はアセトアルデヒド)、及び飽和脂肪族アルデヒドアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール又はブタノール)が挙げられる。
ビニルアクテテート(actetate)、アルキルアクリレートなどのようなコモノマーも連鎖移動活性を示すことができる。高レベルのこれらのコモノマーで作製されるコポリマーは典型的には、追加のCTAを低レベルで使用して又は全く使用せずに作製される。新しいエチレン及び、酢酸ビニルのような未転化コモノマーを含有するリサイクルエチレンの分配は、本明細書に記載のように、MWDに同様の効果を有し得る。
(ポリマー)
一実施形態では、本発明のエチレン系ポリマーは、0.910〜0.940、より典型的には0.912〜0.940、更により典型的には0.915〜0.935グラム毎立方センチメートル(g/cc又はg/cm)の密度を有する。一実施形態では、本発明のエチレン系ポリマーは、190℃/2.16kgにて、典型的には0.1〜100、より典型的には0.15〜50、更により典型的には0.2〜20グラム毎10分(g/10分)のメルトインデックス(I)を有する。一実施形態では、本発明のエチレン系ポリマーは、3〜20、又は3.5〜16、又は4〜14の典型的Mw/Mnを有する。一実施形態では、本発明のエチレン系ポリマーは、0.5〜40、又は1〜30センチニュートン(cN)の溶融強度を有する。一実施形態では、本発明のエチレン系ポリマーは、これらの密度、メルトインデックス、Mw/Mn及び溶融強度特性のうちの2つ以上を有する。
エチレン系ポリマーとしては、LDPEホモポリマー、及び高圧コポリマー[例えば、エチレン/酢酸ビニル(EVA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、エチレンブチルアクリレート(EBA)、エチレンアクリル酸(EAA)、エチレンビニルシラン(EVS)、エチレンビニルトリメチルシラン(EVTMS)]、及び「シラン含有」コモノマーで作製される他のコポリマー、ジエン(例えば、ENB)又はポリエンで作製されるコモノマー、及びエチレン一酸化炭素(ECO)が挙げられる。他のコモノマーは、Ehrlich,P.;Mortimer,G.A.;Adv.Polymer Science;Fundamentals of Free−radical Polymerization of Ethylene;Vol.7,pp.386−448(1970)に記載されている。
(添加剤)
本発明の組成物は、少なくとも1つの添加剤を含み得る。好適な添加剤としては、限定するものではないが、充填剤、抗酸化剤及び他の安定剤、着色剤、展延剤、架橋剤、発泡剤、及び可塑剤が挙げられる。加えて、本発明のプロセスに従って作製される他のポリマー及び他のプロセスにより作製されるポリマーを包含する他の天然及び合成ポリマーが、本発明の組成物に加えられ得る。
(ブレンド)
本発明のポリマーは、1つ以上の他のポリマーとブレンドすることができる。この1つ以上の他のポリマーとしては、限定するものではないが、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE);エチレンと1つ以上のアルファ−オレフィン[例えば、限定するものではないが、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1及びオクテン−1]のコポリマー;高密度ポリエチレン(HDPE)[例えば、Dow Chemical Companyから入手可能なHDPEグレードHD 940−970など]が挙げられる。ブレンド中の本発明のポリマーの量は幅広く変動し得るが、典型的には、ブレンド中のポリマーの10〜90、又は15〜85、又は20〜80重量%である。LDPE(本発明のもの)/LLDPEブレンドは典型的には、良好な光学的諸特性をもたらし、並びに/又は、積層体の調製において有用であり、並びに/又は、フィルム、押出成形コーティング、フォーム、及びワイヤとケーブルのような用途において有用である。
(用途)
本発明の組成物は、押出成形コーティング、フィルム、成形物品[例えば、吹込成形、射出成形又は回転成形物品]、フォーム、ワイヤとケーブル、繊維、及び織布若しくは不織布といった有用な物品を製造するために、様々な従来の熱可塑性樹脂製造において採用され得る。
定義
特に断らない限り、文脈からの暗黙で、又は当技術分野の慣例で、全ての部及び%は重量によるものであり、全ての試験方法は本開示の出願日において最新のものである。米国特許実務上、参照されている特許、特許出願又は出願公開の内容はいずれも、特に定義の開示(本開示に特別に提供される定義のいずれにも矛盾しない程度で)及び当技術分野における一般知識に関して、その全体が参照により組み込まれる(又はその相当する米国版が参照によりそのように組み込まれる)ものとする。
本明細書で使用するとき、用語「高圧重合プロセス」は、少なくとも1000バール(100MPa)の高圧にて行われるフリーラジカル重合プロセスを指す。
本明細書で使用するとき、語句「重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量」は、「n」個の反応域に供給される新しいエチレンの質量の和を指す。
本明細書で使用するとき、用語「新しいエチレン」は、内部のリサイクルされたエチレン供給源からではなく、外部の供給源(1つ又は複数)からもたらされるエチレンを指す。新しいエチレンは、重合により消費された、並びに/又は、例えば、プロセスからのパージ及びポリマー内に残留しているエチレンにより失われた、エチレンを補うのに必要とされる「補給エチレン」として使用される。新しいエチレンは、典型的には、新しいエチレン供給の総重量の99.8重量%以上の高純度で製造及び供給される。主な不純物は、メタン及びエタンである。新しいエチレン供給流は、エチレン成分として新しいエチレンのみを含有する。
本明細書で使用するとき、語句「重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、典型的には供給の総重量の90重量%超、典型的には96重量%以上である主成分としてエチレンからなる全ての反応器のエチレンに富む供給流の質量和を指し、供給は、エチレンに加えて、例えば、メタン、エタン、溶媒、CTA、及び/又はペルオキシド解離生成物のような非エチレン成分(エチレン以外の成分)を含む。
本明細書で使用するとき、用語「エチレンに富む供給流」は、供給流の重量に基づいて大半の量のエチレンを含む供給流を指し、例えば、新しいエチレン供給流又はリサイクルされたエチレン供給流が挙げられる。非エチレン成分(例えば、メタン、エタンなど)の存在又は他の成分(CTA、ペルオキシド、ペルオキシド分解成分、溶媒)の添加又は使用に起因して、新しい及びリサイクルされたエチレン中のエチレン濃度は、典型的には、それぞれ供給の約99.8重量%及び約97重量%である。酢酸ビニルのような低反応性コモノマーの場合、エチレン濃度は更に低減することができ、60重量%程度まで下がってもよい。
本明細書で使用するとき、用語「リサイクルされたエチレン」は、高圧及び低圧セパレータにおいてポリマーから除去されたエチレンを指し、リサイクルされたエチレンは反応器中の転化していないエチレンを含む。リサイクルされたエチレン供給流は、リサイクルされたエチレンを含む。
本明細書で使用するとき、用語「質量分率」は、混合物の総質量に対する混合物中の一成分の質量比を指す。質量分率は、質量又はマスフローの間の比を計算することにより、求めることができる。
本明細書で使用するとき、語句「第一反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZ1)」は、第一反応域に供給される新しいエチレンの量を、第一反応域に供給される総エチレンの量で除算することにより得られるものを指す。
本明細書で使用するとき、語句「第n反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZn)」は、第n反応域に供給される新しいエチレンの量を、第n反応域に供給される総エチレンの量で除算することにより得られるものを指す。
本明細書で使用するとき、用語「入口流」又は「反応域入口流」は、反応域の入口での総マスフローを指し、先行する反応域から移動してきたマスフローと追加のエチレンに富む供給流からなる。
本明細書で使用するとき、用語「側部流」又は「側部供給流」は、逐次的に複数の反応域に向かうエチレンに富む供給流を指す。
本明細書で使用するとき、用語「前側の入口供給流」は、第一反応域に供給されるエチレンに富む供給流を指す。
本明細書で使用するとき、用語「反応域入口供給流」は、反応域に供給されるエチレンに富む供給流を指す。
本明細書で使用するとき、語句「第n反応域への供給」は、「第n反応域入口での総マスフロー」から「第(n−1)反応域出口から来るマスフロー」を減算したものを指す。
本明細書で使用するとき、用語「反応域」は、ラジカル又は解離してラジカルになる及び/若しくはラジカルを生じる成分を添加することにより重合反応が開始される又は再開始される反応域を指す。典型的には、反応媒質は、反応器の周囲のジャケットを通って流れる熱移動媒質により加熱及び/又は冷却される。
本明細書で使用するとき、用語「第一反応域」は、ラジカル又は解離してラジカルになる及び/若しくはラジカルを生じる成分を添加することにより重合が最初に開始される第一反応域を指す。第一反応域は、新しい及び/又はリサイクルされたエチレン、並びに/あるいは、ラジカル及び/又は、解離してラジカルになる及び/若しくはラジカルを生じる成分の新たな供給が存在する点にて終了する。
本明細書で使用するとき、用語「後続の反応域」又は「後続反応域」は、先行する反応域からエチレン及びポリマーを受容する反応域を指し、後続の(又は後続)反応域の入口にて、ラジカル又は解離してラジカルになる及び/若しくはラジカルを生じる成分が添加される。後続の(又は後続)反応域は、新しい及び/又はリサイクルされたエチレン、並びに/あるいは、ラジカル及び/又は、解離してラジカルになる及び/若しくはラジカルを生じる成分の新たな供給が存在する点にて終了するが、第n反応域は反応器システムの圧力制御装置の位置にて終了する。後続の(又は後続)反応域の数は(n−1)であり、nは反応域の総数である。
本明細書で使用するとき、用語「補給CTA」は、高圧重合プロセスにおいて転化した及び/又は失われたCTAを補うのに必要なCTAの供給流を指し、典型的には生成物メルトインデックスを制御又は変更するのに必要とされる。
本明細書で使用するとき、用語「CTA活量」又は「連鎖移動活量係数(Cs値)」は、「連鎖移動速度」と「エチレン成長速度」の比を指す。Mortimerの参照文献を参照されたい。
ブースターコンプレッサーは、以下のもの:a)LPS(低圧セパレータ)から来る低圧リサイクル物、及びb)任意選択で、リサイクルされたコンプレッサー充填物、をそれぞれプライマリーコンプレッサーの入口側にて必要とされる圧力レベルまで圧縮する装置である。この圧縮は、1つ又は複数の圧縮段階にて生じることができ、中間冷却と組み合わせることができる。ブースターコンプレッサーは、単一又は複数のコンプレッサーフレームから構成することができ、プライマリーコンプレッサーフレームと組み合わせることもできる。
プライマリーコンプレッサーは、以下のもの:a)新たに入ってくるエチレン、及び/又はb)ブースターコンプレッサーから入ってくる低圧リサイクル、及び/又はc)リサイクルされたコンプレッサー充填物の漏れ、をそれぞれハイパーコンプレッサーの入口側にて必要とされる圧力レベルまで圧縮する装置である。この圧縮は、1つ又は複数の圧縮段階にて生じることができ、中間冷却と組み合わせることができる。プライマリーコンプレッサーは、単一又は複数のコンプレッサーフレームから構成することができ、ブースターコンプレッサーフレームと組み合わせることもできる。
ハイパーコンプレッサー又は第二のコンプレッサーは、以下のもの:a)HPR(高圧リサイクル)から入ってくるエチレン、及び/又はb)プライマリーコンプレッサーをそれぞれ、入口圧力設定点にて反応器に供給するのに必要とされる圧力レベルまで圧縮する装置である。この圧縮は、1つ又は複数の圧縮段階にて生じることができ、中間冷却と組み合わせることができる。ハイパーコンプレッサーは、プランジャー往復式コンプレッサーを含み、単一又は複数のコンプレッサーフレームから構成することができる。
本明細書で使用するとき、用語「別個の圧縮流」は、プライマリー及び/又はハイパーコンプレッサーにわたって2つ以上の流れに分かれたまま維持されるエチレン供給流を指す。圧縮工程の間、エチレン供給流は、圧縮シリンダーの平行操作にわたって分かれたまま維持することができ、あるいは、各圧縮工程後に再び組み合わせることができる。
用語「ポリマー」は、同じ又は異なるタイプにかかわらず、モノマーを重合することにより、調製される化合物を指す。総称「ポリマー」はそれゆえに、用語「ホモポリマー」(微量の不純物をポリマー構造中に組み込むことができるという了解の下で、1種のみのモノマーから調製されるポリマーを指す)及び「共重合体」を包含し、用語「ホモポリマー」及び「共重合体」は以下に定義される通りである。
用語「共重合体」は、少なくとも2種の異なるモノマーの重合により調製されるポリマーを指す。総称「共重合体」は、コポリマー(2つの異なるモノマーから調製されるポリマーを指す)及び、3種以上の異なるモノマーから調製されるポリマーを含む。
用語「エチレン系ポリマー」又は「エチレンポリマー」は、ポリマーの重量に基づいて大半の量の重合エチレンを含み、任意選択で少なくとも1つのコモノマーを含み得る、ポリマーを指す。
用語「エチレン系共重合体」又は「エチレン共重合体」は、共重合体の重量に基づいて大半の量の重合エチレンを含み、少なくとも1つのコモノマーを含む、共重合体を指す。
本明細書で使用するとき、用語「組成物」は、組成物、並びに、組成物の材料から生じる反応生成物及び分解生成物を含む、物質の混合物を含む。
用語「CTA系」は、典型的にはメルトインデックスを制御するために、重合プロセスに添加される単一のCTA、又はCTAの混合物を含む。CTA系は、ラジカルを含有している伸長しているポリマー分子に水素原子を移動することができる成分を含み、これによりラジカルはCTA分子上に生じ、新しいポリマー鎖を開始することができる。CTAは、テロゲン又はテロマーとしても知られる。本発明の好ましい実施形態では、各CTA系は単一のCTAを含む。
用語「高圧リサイクル(HPR)の入口圧力」は、高圧セパレータ(HPS)における圧力レベルを指す。
(試験方法)
密度:密度測定用のサンプルは、ASTM D 1928に従って調製する。
サンプルを190℃及び30,000psiにて3分間加圧し、その後、(21℃)及び207MPaにて1分間加圧する。ASTM D792の方法Bを用いて、サンプルを加圧して1時間以内に測定を行う。
メルトインデックス:ASTM D 1238に従って、条件190℃/2.16kgでメルトインデックス又はI(g/10分)を測定する。ASTM D 1238、条件190℃/10kgでI10を測定する。
溶融強度(MS):MSは、ポリマー溶融物の伸展粘度の尺度であり、溶融物の破裂又は破断が生じることなく溶融物に適用できる最大張力を表す。毛細管粘度計を使用して、ポリマーストランドを押し出し、このストランドを一対のローラーにより、破裂するまで引っ張る。INSTRON毛細管レオメーターに取り付けたGOETTFERT RHEOTENSを用いて、溶融強度(MS)を測定した。アスペクト比30(毛細管長さ/毛細管半径)及び一定のプランジャー速度でポリマー溶融物を毛細管を通して押し出した。したがって、ポリマー溶融物を一定の見かけの壁せん断速度にかけた。続いて、押し出された溶融物を、存在する毛細管から距離(H)で、半径19mmを有する一対の鋸歯状車輪により伸張した。車輪の回転速度を時間に比例して増加させ、一方で、引き伸ばし力(F)をモニターした。ポリマーストランドが破れた際に測定された引き伸ばし力(cN)として、溶融強度を報告した。溶融強度測定において以下の条件を使用した:温度220℃、プランジャー速度0.2mm/秒、車輪加速6mm/秒、毛細管半径1mm、毛細管長さ30mm、バレル半径6mm、車輪半径19mm、及び距離(H)100mm。
トリプル検出器ゲル透過クロマトグラフィー(TDGPC):145℃に設定したAlliance GPCV2000装置(Waters Corp.)を用いて、高温3Det−GPC分析を行った。GPCのための流量は1mL/分であった。投入量は218.5μLであった。カラムセットは、4つのMixed−Aカラム(20μm粒子;7.5×300mm;Polymer Laboratories Ltd)からなる。
CHセンサーを取り付けたPolymer ChARからのIR4検出器;λ=488nmでの30mWアルゴンイオンレーザー操作機器を取り付けたWyatt Technology Dawn DSP MALS検出器(Wyatt Technology Corp.,Santa Barbara,CA,USA);及びWaters三毛細管粘度検出器を用いることにより、検出を達成した。TCB溶媒の散乱強度を測定することにより、MALS検出器を較正した。光ダイオードの規格化は、SRM 1483、32,100の重量平均分子量(Mw)および1.11の多分散性をもつ高密度ポリエチレンの投入により行った。−0.104mL/mgの比屈折率増分(dn/dc)をTCBのポリエチレンについて用いた。
従来のGPC較正は、580−7,500,000g/モル範囲の分子量をもつ20の限られたPS基準(Polymer Laboratories Ltd.)で行った。ポリスチレン基準のピーク分子量は、以下を用いて、ポリエチレン分子量に変換した:
ポリエチレン=Ax(Mポリスチレン
但し、A=約0.39、B=1。Aの値は、115,000g/molのMwをもつ直鎖状ポリエチレンホモポリマーであるHDPE参照物質を用いて決定した。HDPE参照物質も、100%の質量回収(mass recovery)及び1.873dL/gの固有粘度と仮定することにより、IR検出器および粘度計を較正するために用いた。200ppmの2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(Merck,Hohenbrunn,Germany)を含有する蒸留「Baker Analyzedグレード」1,2,4−トリクロロベンゼン(J.T.Baker,Deventer,The Netherlands)を、サンプル調製用並びに3Det−GPC実験用の溶媒として使用した。米国標準技術局(Gaithersburg,MD,USA)からHDPE SRM 1483を入手した。160℃にて3時間穏やかに撹拌しながらサンプルを溶解させることにより、LDPEを調製した。同じ条件下で30分間PS標準を溶解させた。3Det−GPC実験用のサンプル濃度は1.5mg/mLであり、ポリスチレン濃度は0.2mg/mLであった。
MALS検出器は、異なる散乱角度θでサンプル中のポリマー又は粒子からの散乱信号を測定する。基本的な光散乱等式( M.Anderson,B.Wittgren,K.−G.Wahlund,Anal.Chem.75,4279(2003)から)は、以下のようにあらわすことができ、
Figure 2014530935
式中、Rθは過剰レイリー比であり、Kは光学定数であり、これは中でも、比屈折率増分(dn/dc)に従属しており、cは溶質の濃度であり、Mは分子量であり、Rは断面回転半径であり、λは入射光線の波長である。光散乱データからの分子量及び断面回転半径の計算は、ゼロ角度への外挿を必要とする(P.J.Wyatt,Anal.Chim.Acta 272,1(1993)も参照されたい)。これは、いわゆるDebyeプロットにおいてsin(Rθ/2)の関数として(Kc/Rθ)1/2をプロットすることにより行われる。分子量は、縦軸の切片、及び曲線の初期傾きからの断面回転半径から計算することができる。Zimm及びBerryの方法は、全てのデータに使用される。第二ビリアル係数は無視できるとみなされる。固有粘度数は、各容離スライスの比粘度と濃度の比を取ることにより、粘土及び濃度検出器信号の両方から計算される。ASTRA 4.72(Wyatt Technology Corp.)ソフトウェアを使用して、IR検出器、粘度計及びMALS検出器から信号を収集する。社内でプログラムされたMicrosoft EXCELマクロ内で、データ処理を行う。
上記ポリエチレン標準のうちの1つ以上から得られた光散乱定数及び0.104の屈折率濃度係数dn/dcを用いて、分子量及び分子量分布の計算値を得る。一般に、質量検出器の反応及び光散乱定数は、約50,000ダルトン超の分子量を有する直鎖状標準物質から求めるべきである。粘度計の較正は、製造者により記載されている方法を用いて、あるいは、Standard Reference Materials(SRM)1475a、1482a、1483、1484aといった好適な直鎖状標準物質の公開値を用いることにより、達成することができる。クロマトグラフィー濃度は、第二ビリアル(viral)係数効果(分子量に対する濃度の効果)の対処を十分必要としないだけ低いとみなされる。
吹き込みフィルム製造 吹き込みフィルム製造条件を表Aに列挙する。吹き込みフィルムの厚さは、μm単位で測定した。
Figure 2014530935
(実験)
すべての重合例(比較及び本発明のもの)において、プロピオンアルデヒドを連鎖移動剤として使用した。
(比較例A1)
3つの反応域を有する管形反応器において重合を実施した。各反応域において、加圧された水を使用し、この水を反応器のジャケットを通して循環させることにより、反応媒質を冷却及び/又は加熱した。各反応域は、1つの入口及び1つの出口を有した。各入口流は、先行する反応域からの出口流及び/又は添加されたエチレンに富む供給流から構成された。反応器出口の未転化エチレン及び他のガス状成分を高圧及び低圧サイクルを通してリサイクルし、フロースキーム1(図1参照)に従ってブースター、プライマリー及びハイパー(第二)コンプレッサーを通して圧縮及び分配した。有機ペルオキシドを各反応域に供給した。
反応域1において第一ピーク温度(最大限の温度)に達した後、加圧水を用いて反応媒質を冷却した。反応域の出口で、新しい冷たい(<120℃)エチレンに富む供給流(#20)を投入することにより反応媒質を更に冷却し、有機ペルオキシドを供給することにより反応を再び開始させた。第三反応域における更なる重合を可能にするために、第二反応域の端部にてこのプロセスを繰り返した。3つの反応域に対するエチレンに富む供給流の重量比は、1.00:0.75:0.25であった。各反応域入口に存在する連鎖移動剤は、低圧及び高圧リサイクルフロー(#13及び#15)並びに新たに投入されたCTA補給流#7及び/又は#6に由来した。この比較例では、「CTA補給流」#7と#6の重量比率は、1.00であった。
エチレンフロー及びCTA分配は表1及び1Bに記載し、更なるプロセス条件及び誘導されるポリマー特性及びフィルムデータは表3A及び3Bに与える。R2及びR3値はそれぞれ0.44である。Z1/Z2及びZ1/Z3値はそれぞれ1.24である。
(本発明の実施例A2)
上記のように、3つの反応域を有する管形反応器において重合を実施した。反応器出口の未転化エチレン及び他のガス状成分をブースターの高圧及び低圧リサイクルを通してリサイクルし、フロースキーム2(図2参照)に従ってプライマリー及びハイパー(第二)コンプレッサーを通して圧縮及び分配した。
各反応域において、有機ペルオキシドで重合を開始させた。反応域1において第一ピーク温度に達した後、加圧水を用いて反応媒質を冷却した。第一反応域の出口で、新しい冷たいエチレンに富む供給流(#20)を投入することにより反応媒質を更に冷却し、有機ペルオキシドをこの反応域に供給することにより反応を再び開始させた。第三反応域における更なる重合を可能にするために、第二反応域の端部にてこのプロセスを繰り返した。
3つの反応域に対するエチレンに富む供給流の重量比は、1.00:0.75:0.25であった。各反応器入口に存在する連鎖移動剤は、低圧及び高圧リサイクルフロー(#13及び#15)並びに新たに投入されたCTA補給流#7及び/又は#6に由来した。この本発明の実施例では、CTA補給流#7と#6の重量比率は、0.98であった。エチレンフロー及びCTA分配は表2A及び2Bに記載し、更なるプロセス条件及び誘導されるポリマー特性及びフィルムデータは表3A及び3Bに与える。R2及びR3値はそれぞれ2.28である。Z1/Z2及びZ1/Z3値はそれぞれ0.81である。
比較例A0:
以下の変更を伴い、上記比較例A1についての説明に従って重合を行った。この比較例では、「CTA補給流」#7と#6の重量比率は、2.19である。R2及びR3値はそれぞれ0.44である。Z1/Z2及びZ1/Z3値はそれぞれ1.29である。
比較例B1:
以下の変更を伴い、比較例A1についての上記説明に従って重合を行った。この比較例では、「CTA補給流」#7と#6の重量比率は、9.5であった。R2及びR3値はそれぞれ0.44である。Z1/Z2及びZ1/Z3値はそれぞれ1.35である。
本発明の実施例B2:
以下の変更を伴い、本発明の実施例A2についての上記説明に従って重合を行った。この本発明の実施例では、CTA補給流#7と#6の重量比率は、0.17である。R2及びR3値はそれぞれ2.28である。Z1/Z2及びZ1/Z3値はそれぞれ0.75である。上述のように、重合条件の要約を表1A、1B、2A、2B及び3Aに列挙する。ポリマー特性及びフィルムデータを表3Bに列挙する。
CTA補給レベルの計算
表4Aを使用して、表1B及び2BのCTA補給レベル(プロピオンアルデヒドの補給レベル)を計算する。表4は、Mortimerによって測定されたCs値を提供する(表4Aの下の注の参照文献1〜5を参照されたい)。太字イタリックの値は、活性エネルギー及び活性化体積(Mortimerのデータ)に基づくCs計算値である。管形重合の平均条件でこれらのCs値を計算する。
Figure 2014530935
(CTAの転化及び喪失)
反応器におけるCTA転化レベル=エチレン転化*Cs、及びエチレン転化レベル=28.85%
反応器におけるCTA転化レベル:プロピオンアルデヒド:4.9%;及びアセトン:1.4%
連鎖移動剤の追加の喪失は、パージガス(0.22%)、ポリマー内の残留CTA、及びブースターコンプレッサー部分での縮合による。最後の2種の喪失は、成分の蒸気圧に応じる。
これらの追加の喪失をASPENにより計算し、合計するとプロピオンアルデヒド:0.5%;及びアセトン:1%であった。
ASPENは、AspenTechプロセスシミュレーションソフトウェア(AspenTechから入手可能)を表す。
ASPENで以下のプロセスパラメータを推計した:高圧及び低圧リサイクルにわたるCTAの分配、ポリマー内の残留物としてのCTAの喪失、及びブースターコンプレッサー内のCTAの縮合、並びに、ブースターコンプレッサーにおける、ペルオキシド希釈剤として使用される炭化水素溶媒の縮合。
(反応器転化を含む)プロセス通過一回あたりの喪失合計量の推計は、プロピオンアルデヒド:5.4%;及びアセトン:2.4%として与えられる。
更に、ASPENは、低圧リサイクル(LPR)におけるプロピオンアルデヒドの濃度が高圧リサイクル(HPR)におけるプロピオンアルデヒドの濃度の2倍であると予測している。
(代替的フロースキーム−反応器におけるCTA分配に対する新しいエチレンの分配の影響)
表5〜8は、図1〜7に示されている異なるフロースキームについての新しいエチレン及びCTAの分配の比較を提供する。
表9は、反応器供給流にわたる非エチレン成分の分配を示す。非エチレン成分は典型的には、添加成分[メタン、エタン、CTA、溶媒などのような]、及び/又は、生成成分[例えば、tert−ブタノール、アセトン及びCO2などのペルオキシド解離生成物のような]からなる。パージ速度が低く、転化が少ないことに起因して、これらの成分は蓄積し、97重量%よりも低いエチレン量を生じさせ得る。リサイクルエチレン流に見られるこれらの不純物の形成は、エチレン濃度を低下させ、連鎖移動活性を示す成分を導入することにより、重合プロセスに影響を与える。その全般的な影響であるエチレン濃度の低下、及び、成分の一部の連鎖移動活性は、CTA系を用いて得られる結果と同様である。表9は、供給流におけるエチレン量の、リサイクルエチレンと新しいエチレンの純度97重量%及び99.8重量%それぞれについての新しいエチレンの分配の影響を示す。
Figure 2014530935
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表10は、「1時間あたりに反応器に供給される補給CTAの総量」を「1時間あたりに反応器に供給されるCTAの総量」で除算したものとして求められる、8つの重量%の補給レベルのCTAを使用した、様々なプライマリー及び/又はブースターコンプレッサー構成に対する極端及び均一な「CTA補給」分配でのCTA活性比率を列挙する。表10に見られるように、Zl/Zn比率は、様々なフロー構成により幅広く変動し得、この変動は、補給CTAの分配により更に最大化することができる。
Figure 2014530935
表11は、異なる補給レベルのCTAについて異なる新しいエチレン分配のZ1/Z2(=Z1/Z3)比率の最小及び最大の計算値を示す(フロースキーム3及び、フロースキーム4及び5の組み合わせについて;表中、「0」は非適用を意味し、「X」は適用を意味する)。R値の範囲については、表10を参照されたい。
Figure 2014530935
表11に見られるように、補給CTAの分配のみが変化する場合、Z1/Znの範囲は低補給レベル(2%)のCTAについては「0.96〜1.04」で変動し、高補給レベル(16%)のCTAについては「0.72〜1.38」で変動する。新しいエチレンの分配のみが変化する場合、Z1/Znの範囲は、低補給レベル(2%)及び高補給レベル(16%)のCTAについてそれぞれ、「0.55〜1.83」から「0.60〜1.67」までで変動する。新しいエチレンの分配及び「補給CTA」の分配の両方が変化する場合、Z1/Zn比率の範囲は、低補給レベル(2%)及び高補給レベル(16%)のCTAについてそれぞれ、「0.52〜1.92」から「0.42〜2.39」までで変動する。表11のデータは、本発明が以下:a)低活性CTAに対してさえも広範囲のZ1/Zn比率;b)「補給CTA」分配のみと比較して新しいエチレン分配のみが適用された場合に、より広範囲のZ1/Zn比率;並びに、c)新しいエチレン分配及び「補給CTA」分配の両方が適用された場合にエチレンリサイクル系を備える重合系に独特のZ1/Zn比率、を提供することを示す。
加えて、図8に見られるように、本発明の重合(白丸を参照されたい)は、高いZ1/Z2比率1.29、1.24及び1.35(それぞれ、ログデータは0.11、0.09、及び0.13)にて低い溶融強度(MS)のポリマーを生じた比較重合(黒丸を参照されたい)と比較して、低いZ1/Z2比率0.81(log(0.81)=−0.09)及び0.75(log(0.75)=−0.13)にてポリマーが著しく高い溶融強度を有することを可能にする。更に、1.50(log(1.50)=0.18)を超えるZ1/Z2比率(表10及び表11の本発明の実施例)は、溶融強度の更に低下したポリマーを形成するために使用することができる。図9に見られるように、本発明の重合(白丸を参照されたい)は、高いZ1/Z2比率1.29、1.24及び1.35にて狭いMWDを有するポリマーを生じた比較重合(黒丸を参照されたい)と比較して、低いZ1/Z2比率0.81及び0.75にてポリマーが著しく広いMWDを有することを可能にする。更に、1.50を超えるZ1/Z2比率(表10及び表11の本発明の実施例)は、更に狭いMWDのポリマーを形成するために使用することができる。
図10に見られるように、本発明の重合(白丸を参照されたい)は、高いZ1/Z2比率1.29、1.24及び1.35にて高いフィルム光沢を有するポリマーフィルムを生じた比較重合(黒丸を参照されたい)と比較して、低いZ1/Z2比率0.81及び0.75にてポリマーフィルムが著しく低いフィルム光沢を有することを可能にする。更に、1.50を超えるZ1/Z2比率(表10及び表11の本発明の実施例)は、フィルム光沢の更に増加したポリマーフィルムを形成するために使用することができる。図11に見られるように、本発明の重合(白丸を参照されたい)は、高いZ1/Z2比率1.29、1.24及び1.35にて著しく低いフィルムヘイズを有するポリマーフィルムを生じた比較重合(黒丸を参照されたい)と比較して、低いZ1/Z2比率0.81及び0.75にてポリマーフィルムが著しく高いフィルムヘイズを有することを可能にする。更に、1.50を超えるZ1/Z2比率(表10及び表11の本発明の実施例)は、フィルムヘイズの更に低下したポリマーフィルムを形成するために使用することができる。図8〜図11に示されているように、Z1/Zn比率は、MWD、溶融強度及びフィルム光学などの製品特性を変更するのに重要である。Z1/Zn比率は、表10に示されているように、Rn値により変えることができる。

Claims (15)

  1. エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスであって、前記プロセスは、少なくとも以下の、
    第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、新しいエチレンを受容するそれぞれの後続の反応域について、「前記第一反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZ1)」と「第n反応域に供給される新しいエチレンの質量分率(RZn)」の比率Rn(n=反応域番号、n>1)(Rn=RZ1/RZn)は1超であり、又は0〜0.30であり、
    「前記重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、前記少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、及び/又は、前記リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、
    各反応域に対する入口流は、前記反応域に供給されるマスフローの総重量に基づいて5重量ppm以下の酸素を含む、プロセス。
  2. 前記プロセスが、少なくとも1つのプライマリーコンプレッサーと少なくとも1つのブースターコンプレッサーとを含む、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記ブースターコンプレッサーからの前記エチレン流が、1つのプライマリー圧縮流のみに供給され、前記プライマリーコンプレッサーが少なくとも2つの別個の圧縮流を有する、請求項2に記載のプロセス。
  4. Rnが1を超える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. Rnがゼロである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記第一反応域が、管形反応域である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 新しいエチレンが前記第一反応域にまったく供給されない(0%)とき、「前記第一反応域に供給されるエチレンの量」は、少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流にのみ由来する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 「前記重合プロセスに供給されるエチレンの総量」が、新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、
    前記少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1つの連鎖移動剤を含み、
    新しいエチレンが前記第一反応域にまったく供給されない(0%)とき、「前記第一反応域に供給されるエチレンの量」は、前記少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流にのみ由来する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の「0超」〜100重量%が、前記第一反応域及び/又は後続反応域に供給される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記プロセスが、プライマリーコンプレッサーを1つだけ含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 開始剤が、前記重合の少なくとも1つの反応域に加えられ、前記開始剤の「1秒での半減期温度」は255℃を超える、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. エチレン系ポリマーを生じさせるための高圧重合プロセスであって、前記プロセスは、少なくとも以下の、
    第一反応域及び1つ以上の後続の反応域にエチレンを供給する工程を含み、前記重合プロセスに供給される新しいエチレンの総量の100重量%が前記第一反応域に供給され、
    「前記重合プロセスに供給されるエチレンの総量」は、少なくとも1つの新しいエチレン流及び少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流に由来し、前記少なくとも1つのリサイクルされたエチレン流は、少なくとも1種の連鎖移動剤を含み、及び/又は、リサイクルされたエチレン流の中の成分の総量の1重量%以上の1種以上の非エチレン成分及び/又はCTAを含み、
    各反応域に対する前記入口流は、前記反応域に供給されるマスフローの総重量に基づいて5重量ppm以下の酸素を含む、プロセス。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセスから形成されるエチレン系ポリマー。
  14. 請求項13に記載のエチレン系ポリマーを含む組成物。
  15. 請求項14に記載の組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品。
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