JP2014236058A - 熱電子発電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電効率が高い熱電子発電素子を提供する。【解決手段】熱電子発電素子1は、エミッタ基板2と、熱電子を発生させるエミッタ3と、コレクタ基板4と、熱電子を収集するコレクタ5とを有している。エミッタ基板2は高抵抗材料よりなる。エミッタ3は、エミッタ基板2の表面21に形成されている。コレクタ基板4は、エミッタ基板2に対向して配置され、高抵抗材料よりなる。コレクタ5は、コレクタ基板4の表面41に形成されている。エミッタ基板2及びコレクタ基板4の少なくとも一方は、他方に向けて突出したスペーサー部22、42を有している。エミッタ基板2とコレクタ基板4とは、スペーサー部22、42の先端において互いに当接している。【選択図】図3

Description

本発明は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電子発電素子に関する。
熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電素子として、熱電子放出を利用して起電力を発生する熱電子発電素子がある。例えば、特許文献1には、エミッタ部とコレクタ部とが所定の間隙を隔てて配置された熱電子発電素子の例が開示されている。この熱電子発電素子は、エミッタ部を加熱することにより、熱電子がエミッタ部から放出され、コレクタ部に収集されるよう構成されている。そして、エミッタ部とコレクタ部との間に負荷を接続した状態においては、コレクタ部に到達した熱電子が負荷を介してエミッタ部に移動することにより、負荷に電力を供給することができる。
また、特許文献1の熱電子発電素子は、エミッタ部とコレクタ部との間に絶縁体よりなる調整部材を配置することにより、両者の間隔を調整可能に構成されている。
特開2008−228387号公報
しかしながら、特許文献1のように、エミッタとコレクタとの間に調整部材を配置する場合には、エミッタとコレクタとの間に生じる電位差が調整部材に印加されるため、調整部材の表面を介して電流のリークが生じるおそれがある。そのため、調整部材を使用する場合には、熱電子発電素子の発電効率が低下するという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、発電効率が高い熱電子発電素子を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、高抵抗材料よりなるエミッタ基板と、
該エミッタ基板の表面に形成され、熱電子を発生させるエミッタと、
上記エミッタ基板に対向して配置された高抵抗材料よりなるコレクタ基板と、
該コレクタ基板の表面に形成され、上記熱電子を収集するコレクタとを有し、
上記エミッタ基板及び上記コレクタ基板の少なくとも一方は、他方に向けて突出したスペーサー部を有しており、
上記エミッタ基板と上記コレクタ基板とは、上記スペーサー部の先端において互いに当接していることを特徴とする熱電子発電素子にある。
上記熱電子発電素子は、高抵抗材料よりなるエミッタ基板及びコレクタ基板を有するとともに、エミッタ基板とコレクタ基板とがスペーサー部の先端において互いに当接するよう構成されている。そのため、エミッタとコレクタとの間に生じる電位差が、エミッタ基板とコレクタ基板との間に印加されなくなる。その結果、スペーサ部を介して流れるリーク電流を低減できる。
以上により、上記熱電子発電素子は、発電効率が高いものとなる。
実施例1における、熱電子発電素子の上面図。 実施例1における、表面にエミッタを形成したエミッタ基板の上面図。 図1のIII−III線矢視断面図。 実施例1の熱電子発電素子の作製工程における、全面にSiO膜を形成したウエハの説明図。 実施例1の熱電子発電素子の作製工程における、スペーサー部を形成する領域をパターニングしたウエハの説明図。 実施例1の熱電子発電素子の作製工程における、スペーサー部を形成する領域以外のSiO膜を除去したウエハの説明図。 実施例1の熱電子発電素子の作製工程における、ICPエッチングによりスペーサー部を形成したウエハの説明図。 実施例1熱電子発電素子の作製工程における、SiO膜をマスクとしてエミッタを選択的に形成したウエハの説明図。 実施例2における、補強凸部を有する熱電子発電素子の断面図(図3に相当する断面図)。 実施例2における、熱電子発電素子が湾曲した状態を示す断面図(図3に相当する断面図)。 実施例2の熱電子発電素子の作製工程における、ICPエッチングによりスペーサー部を形成する領域以外を陥没させたウエハの説明図。 実施例2の熱電子発電素子の作製工程における、スペーサー部及び補強凸部を形成する領域をパターニングしたウエハの説明図。 実施例2の熱電子発電素子の作製工程における、スペーサー部及び補強凸部を形成する領域以外のSiO膜を除去したウエハの説明図。 実施例2の熱電子発電素子の作製工程における、ICPエッチングによりスペーサー部及び補強凸部を形成したウエハの説明図。 実施例2の熱電子発電素子の作製工程における、SiO膜をマスクとしてエミッタを選択的に形成したウエハの説明図。 実施例3における、ダイヤモンド半導体基板を用いて作製した熱電子発電素子の上面図。 実施例3における、表面にエミッタを形成したエミッタ基板の上面図。 図16のXVIII−XVIII線矢視断面図。 変形例1における、エミッタ基板及びコレクタ基板の背面に接続部を形成した熱電子発電素子の断面図(図3に相当する断面図)。 変形例2における、補強凸部とスペーサー部とを除く領域にエミッタ及びコレクタを形成した熱電子発電素子の断面図(図3に相当する断面図)。 変形例2における、補強凸部に対面する部分にエミッタ及びコレクタを有しない熱電子発電素子の断面図(図3に相当する断面図)。
上記熱電子発電素子において、エミッタ基板及びコレクタ基板を構成する高抵抗材料とは、エミッタとコレクタとの間に生じ得る電位差の範囲において絶縁体として振舞う材質をいい、酸化物や窒化物等のセラミックスや半導体を含む概念である。半導体としては、例えば、ダイヤモンド、Si、GaN、SiC、BN、GaAs、InP等を用いることができる。また、エミッタ基板とコレクタ基板とは、同一の材質を用いてもよく、互いに異なる材質を用いてもよい。
また、上記エミッタ基板及び上記コレクタ基板のうち少なくとも一方は他方に向けて突出した補強凸部を有しており、上記エミッタ、上記コレクタ、上記エミッタ基板及び上記コレクタ基板のうち上記補強凸部の先端に対面する部材と上記補強凸部の先端との間に間隙が形成されており、かつ、上記エミッタ基板または上記コレクタ基板が湾曲した状態において、上記補強凸部の先端と、これに対面する部材とが当接可能に構成されていてもよい。
すなわち、上記補強凸部は、エミッタ基板またはコレクタ基板のいずれか一方、あるいは双方に立設されており、エミッタ基板及びコレクタ基板が湾曲していない状態において、補強凸部の先端と、これに対面する部材とが当接しないように構成されていてもよい。この場合には、補強凸部の表面を介してリーク電流が流れるおそれがなくなる。また、エミッタの熱が補強凸部を通じてコレクタに熱伝導されることもない。そのため、熱電子発電素子は、発電効率のより高いものとなりやすい。
また、上記補強凸部は、エミッタ基板またはコレクタ基板の少なくとも一方が、両者の間の温度差や熱膨張係数の差、あるいは外力等に起因して湾曲する場合に、補強凸部の先端と、これに対面する部材とが当接するように構成されていてもよい。このように構成された補強凸部は、エミッタ基板等が湾曲する際に、エミッタとコレクタとが当接することを防止する機能を有するものとなる。そのため、補強凸部を有する熱電子発電素子は、エミッタとコレクタとが短絡しにくく、より信頼性の高いものとなりやすい。
以上のように、上記補強凸部を有することにより、熱電子発電素子は、発電効率及び信頼性の双方の特性をより向上させることができる。
(実施例1)
上記熱電子発電素子の実施例について、図1〜図8を用いて説明する。図3に示すように、熱電子発電素子1は、エミッタ基板2と、エミッタ基板2の表面21に形成され、熱電子を発生させるエミッタ3と、エミッタ基板2に対向して配置されたコレクタ基板4と、コレクタ基板4の表面41に形成され、熱電子を収集するコレクタ5とを有している。エミッタ基板2及びコレクタ基板4は、高抵抗材料である真性シリコン半導体より構成されている。
図2及び図3に示すように、エミッタ基板2は、コレクタ基板4に向けて突出した複数のスペーサー部22(22a、22b)を有している。同様に、コレクタ基板4は、図3に示すように、エミッタ基板2に向けて突出した複数のスペーサー部42(42a、42b)を有している。そして、エミッタ基板2とコレクタ基板4とは、スペーサー部22、42の先端において互いに当接している。
以下、熱電子発電素子1について、詳細に説明する。図1に示すように、熱電子発電素子1は、エミッタ基板2とコレクタ基板4とが重なり合う方向から見て長方形状を呈している。なお、以下において、エミッタ基板2とコレクタ基板4とが向かい合う方向を「重なり方向Z」という。また、便宜上、熱電子発電素子1を重なり方向Zから見た時に、短辺同士が向かい合う方向を「縦方向X」といい、長辺同士が向かい合う方向を「横方向Y」という。
図1に示すように、熱電子発電素子1は、縦方向Xにおける一方の辺部11に、エミッタ3及びコレクタ5を負荷に接続する一対の接続部12(12e、12c)を有している。エミッタ3と電気的に接続されている接続部12eは、辺部11の一端111から縦方向Xの外方に向けて突出しており、重なり方向Zから見て略長方形状を呈している。接続部12eは、縦方向Xに延出したエミッタ基板2とエミッタ3とから構成されている。


同様に、コレクタ5と電気的に接続されている接続部12cは、辺部11の他端112から縦方向Xの外方に向けて突出しており、重なり方向Zから見て略長方形状を呈している。接続部12cは、縦方向Xに延出したコレクタ基板4とコレクタ5とから構成されている。
また、図2に示すように、エミッタ基板2における縦方向Xの両側縁部には、一対のスペーサー部22aが立設されている。一対のスペーサー部22aは、図2に示すように、重なり方向Zから見て、横方向Yに長い長方形状を呈している。また、一対のスペーサー部22aの間には、重なり方向Zから見て正方形状を呈する複数のスペーサー部22bが形成されている。
図1及び図3に示すように、コレクタ基板4に形成されるスペーサー部42は、エミッタ基板2と重ね合わせた状態において、エミッタ基板2のスペーサー部22と当接する位置に形成されている。すなわち、コレクタ基板4における縦方向Xの両側縁部には、重なり方向Zから見て長方形状を呈する一対のスペーサー部42aが立設されており、一対のスペーサー部42aの間には、重なり方向Zから見て正方形状を呈する複数のスペーサー部42bが形成されている。そして、スペーサー部42は、エミッタ基板2とコレクタ基板4とを重ね合わせた状態において、長方形状のスペーサー部22aと42aとが互いに当接し、正方形状のスペーサー部22bと42bとが互いに当接する位置に配置されている。なお、本例におけるスペーサー部22及び42の高さは、10〜15μmであり、いずれも同一の高さとした。
エミッタ3は、表面31が水素終端されたn型ダイヤモンド半導体より構成されている。また、エミッタ3は、図2及び図3に示すように、エミッタ基板2の表面21における、スペーサー部22を除く領域を覆うように形成されている。本例におけるエミッタ3の厚みは、0.1〜1μm程度である。
コレクタ5は、エミッタ3よりもドーパント濃度の低いn型ダイヤモンド半導体より構成されている。また、コレクタ5は、図3に示すように、コレクタ基板4の表面41における、スペーサー部42を除く領域を覆うように形成されている。本例におけるコレクタ5の厚みは、0.1〜1μm程度である。
また、図3に示すように、エミッタ3の表面31とコレクタ5の表面51とは、互いに平行であり、かつ、重なり方向Zにおいて両者が間隙を介して対面している。
次に、図4〜図8を用いて熱電子発電素子1の作製方法を説明する。なお、以下に説明する作製方法は一例であり、これ以外の方法により製造することも可能である。
<エミッタ基板2及びエミッタ3>
図4に示すように、真性シリコン半導体よりなるウエハ6の表面に、エッチングマスクとして機能するSiO膜61を熱CVD法により成膜する。次いで、図5に示すように、SiO膜61上にレジスト62を塗布してパターニングを行い、スペーサー部22を形成する領域をレジスト62で覆う。パターニングの後、フッ酸を用いてウェットエッチングを行い、表面に露出しているSiO膜61を除去する。これにより、図6に示すように、スペーサー部22を形成する領域のみにSiO膜61とレジスト62とを積層させる。
次いで、ICPドライエッチングを行うことにより、ウエハ6上のレジスト62を除去しつつ、ウエハ6のエッチングを行う。この時、ウエハ6上に残されたSiO膜61がエッチングマスクとして機能するため、図7に示すように、SiO膜61により覆われた領域はエッチングされず、周囲よりも相対的に突出する。以上により、スペーサー部22を形成することができる。
スペーサー部22を形成した後、スペーサー部22の先端にSiO膜61を残した状態で、マイクロ波プラズマCVD法を用いてウエハ6上にn型ダイヤモンド半導体よりなるエミッタ3を形成する。この時、エミッタ3はSiO膜61上には形成されず、シリコン半導体が露出している領域、すなわちスペーサー部22以外の領域に選択的に成膜される(図8参照)。なお、マイクロ波プラズマCVD法の条件は、以下の通りである。
・CHガス流量 4sccm
・Hガス流量 400sccm
・Nガス流量 40sccm
・マイクロ波出力 800W
・装置内真空度 100Torr
エミッタ基板2上にエミッタ3を形成した後、フッ酸を用いてウェットエッチングを行い、スペーサー部22の先端に残ったSiO膜61を除去する。その後、ウエハ6を切断して素子ごとに分割し、エミッタ3を形成した状態のエミッタ基板2を得る。
<コレクタ基板4及びコレクタ5>
コレクタ基板4及びコレクタ5は、上述したエミッタ基板2及びエミッタ3の作製工程と略同一の手順により作製することができる。
以上の方法により得られたエミッタ基板2とコレクタ基板4とを、スペーサー部22の先端とスペーサー部42の先端とを互いに当接させた状態で接合する。これにより、図1〜図3に示す熱電子発電素子1を得ることができる。
このように構成した熱電子発電素子1は、例えば、以下のようにして使用することができる。まず、一対の接続部12の間に負荷を接続する。そして、エミッタ3とコレクタ5との間の空間を減圧し、この状態でエミッタ基板2を加熱する。これにより、エミッタ基板2とともに加熱されたエミッタ3から熱電子が放出され、コレクタ5に収集される。そして、コレクタ5に収集された熱電子は、コレクタ基板4側の接続部12cから流れ出し、負荷を通過してエミッタ3へ還流する。
次に、熱電子発電素子1の作用効果について説明する。図3に示すように、熱電子発電素子1は、エミッタ基板2とコレクタ基板4とがスペーサー部22及び42の先端において互いに当接するよう構成されている。そのため、エミッタ3とコレクタ5との間に生じる電位差が、エミッタ基板2とコレクタ基板4との間に印加されなくなる。その結果、スペーサー部22や42を介して流れるリーク電流を低減できる。
また、エミッタ3の表面31とコレクタ5の表面51とが互いに平行である。そのため、エミッタ3とコレクタ5との間の間隔を、熱電子が移動しやすい大きさに維持しやすくなる。その結果、熱電子発電素子1は、安定した出力を得やすいものとなる。
また、エミッタ3の表面31とコレクタ5の表面51とが間隙を介して対面している。そのため、コレクタ5が、エミッタ3から放出される熱電子をより効率よく収集することができる。その結果、熱電子発電素子1の発電効率をより向上させることができる。
また、エミッタ3は、表面31が水素終端されたn型ダイヤモンド半導体より構成されている。表面31が水素終端されたダイヤモンド半導体は、真空準位が価電子帯の下端よりも低いエネルギー準位にある、いわゆる負の電子親和力(NEA、Negative Electron Affinity)を有する状態となる。かかる状態においては、伝導帯や不純物準位から熱により励起された電子が、追加のエネルギーを必要とすることなく真空準位に遷移できるため、熱電子が表面31から放出されやすくなる。その結果、熱電子がエミッタ3からより放出されやすくなり、熱電子発電素子1の発電効率をより向上させることができる。
また、コレクタ5が、エミッタ3よりもドーパント濃度の低いn型ダイヤモンド半導体より構成されている。そのため、コレクタ5において熱励起される電子の数がエミッタ3よりも十分に少なくなる。これにより、コレクタ5からエミッタ3へ向けて放出される熱電子の数が、エミッタ3からコレクタ5へ向けて放出される熱電子の数よりも十分に少なくなる。すなわち、熱電子発電素子1は、コレクタ5からエミッタ3へ熱電子が移動する、いわゆるバックエミッションを抑制でき、発電効率をより向上させることができるものとなる。
以上のように、熱電子発電素子1は、発電効率が高いものとなる。
(実施例2)
本例は、図9〜図15に示すように、実施例1の熱電子発電素子1におけるスペーサー部22b及び42bに替えて、複数の補強凸部23及び43を設けた例である。図9に示すように、本例の熱電子発電素子102におけるエミッタ基板202は、実施例1と同様に、縦方向Xの両側縁部に一対のスペーサー部22aを有している。そして、一対のスペーサー部22aの間に、コレクタ基板402に向けて突出した複数の補強凸部23を有している。
同様に、コレクタ基板402は、縦方向Xの両側縁部に一対のスペーサー部42aを有している。そして、一対のスペーサー部42aの間に、エミッタ基板202に向けて突出した複数の補強凸部43を有している。
エミッタ基板202の補強凸部23とコレクタ基板402の補強凸部43とは、エミッタ基板202とコレクタ基板402とを重ね合わせた状態において互いに対面する位置に配置されている。また、図9に示すように、エミッタ基板202の補強凸部23の先端と、コレクタ基板402の補強凸部43の先端とが互いに対面し、両者の間に間隙が形成されている。そして、図10に示すように、エミッタ基板202またはコレクタ基板402が湾曲した状態において、補強凸部23と補強凸部43とが当接可能に構成されている。なお、本例における補強凸部23及び43の高さは、スペーサー部22及び42よりも1〜2μm程度低くしている。
次に、図11〜図15を用いて熱電子発電素子102の作製方法について説明する。なお、以下に説明する製造方法は一例であり、これ以外の方法により製造することも可能である。
<エミッタ基板202及びエミッタ3>
真性シリコン半導体よりなるウエハ6の表面に、エッチングマスクとして機能するSiO膜61を熱CVD法により成膜する。次いで、SiO膜61上にレジストを塗布してパターニングを行い、一対のスペーサー部22aを形成する領域をレジストで覆う。パターニングの後、フッ酸を用いてウェットエッチングを行い、表面に露出しているSiO膜61を除去する。次いで、ICPドライエッチングを行うことにより、ウエハ6上のレジストを除去しつつシリコン半導体をエッチングする。これにより、図11に示すように、補強凸部23を形成する領域をスペーサー部22aを形成する領域よりも1〜2μm程度低くする。この高さの差は、エミッタ基板202が完成した状態における、スペーサー部22aと補強凸部23との高さの差に相当する。
次いで、スペーサー部22aの先端に残ったSiO膜61を除去した後、ウエハ6の全面に再びSiO膜63を成膜する。その後、SiO膜63上にレジスト64を塗布してパターニングを行い、図12に示すように、一対のスペーサー部22a及び補強凸部23を形成する領域の双方をレジスト64で覆う。パターニングの後、フッ酸を用いてウェットエッチングを行い、表面に露出しているSiO膜63を除去する。これにより、図13に示すように、スペーサー部22a及び補強凸部23を形成する領域のみにSiO膜63とレジスト64とを積層させる。
次いで、ICPドライエッチングを行うことにより、ウエハ6上のレジスト64を除去しつつ、ウエハ6のエッチングを行う。これにより、図14に示すように、一対のスペーサー部22a及び補強凸部23が形成される。
スペーサー部22a及び補強凸部23を形成した後、これらの先端にSiO膜63を残した状態で、マイクロ波プラズマCVD法を用いてウエハ6上にn型ダイヤモンド半導体よりなるエミッタ3を形成する。これにより、図15に示すように、エミッタ基板202におけるスペーサー部22a及び補強凸部23の双方を除く領域に選択的に成膜される。なお、マイクロ波プラズマCVD法の条件は、実施例1と同様である。
エミッタ基板202上にエミッタ3を形成した後、フッ酸を用いてウェットエッチングを行い、スペーサー部22a及び補強凸部23の先端に残ったSiO膜63を除去する。その後、ウエハ6を切断して素子ごとに分割し、エミッタ3を形成した状態のエミッタ基板202を得る。
そして、以上の方法により得られたエミッタ基板202と、これと略同一の方法により得られたコレクタ基板402とを、スペーサー部22の先端とスペーサー部42の先端とを互いに当接させた状態で接合する。これにより、図9に示す熱電子発電素子102を得ることができる。その他は実施例1と同様である。なお、図9〜図15において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものについては、特に示さない限り実施例1と同様の構成要素等を表すものとする。
本例の熱電子発電素子102は、エミッタ基板202及びコレクタ基板402が補強凸部23や補強凸部43を有している。そのため、上述したように、補強凸部23や補強凸部43を介してリーク電流が流れたり、熱伝導が起こったりすることがない。そして、エミッタ基板202等が湾曲する際に、エミッタ3とコレクタ5とが当接することを防止でいる。これらの結果、熱電子発電素子102は、発電効率及び信頼性の双方の特性をより向上させることができる。その他、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
(実施例3)
本例は、エミッタ基板203及びコレクタ基板403の材質としてダイヤモンド半導体を用いた熱電子発電素子103の例である。本例の熱電子発電素子103におけるエミッタ基板203及びコレクタ基板403は、各々、厚み方向の表面21及び41が(001)面である真性ダイヤモンド半導体より構成されている(図18参照)。
図17及び図18に示すように、エミッタ基板203は、コレクタ基板403へ向けて立設された複数のエミッタ補強凸部233を有している。エミッタ補強凸部233は略直方体状を呈しており、頂面24が(001)面となり、側面25が{110}面となるように結晶方位を揃えて形成されている。
また、図17及び図18に示すように、エミッタ補強凸部233の基部26には、n型ダイヤモンド半導体よりなり、表面31が{111}面であるエミッタ3が配設されている。
同様に、コレクタ基板403は、図18に示すように、エミッタ基板203へ向けて立設された複数のコレクタ補強凸部433を有している。コレクタ補強凸部433は略直方体状を呈しており、エミッタ補強凸部233と同様に、頂面44が(001)面となり、側面45が{110}面となるように結晶方位を揃えて形成されている。
また、図18に示すように、コレクタ補強凸部433の基部46には、n型ダイヤモンド半導体よりなり、表面51が{111}面であるコレクタ5が配設されている。
図18に示すように、エミッタ補強凸部233の頂面24は、コレクタ基板403の表面41と間隙を介して対面し、かつ、エミッタ基板203またはコレクタ基板403が湾曲した状態においてコレクタ基板403と当接可能に構成されている。同様に、コレクタ補強凸部433の頂面44は、エミッタ基板203の表面21と間隙を介して対面し、かつ、エミッタ基板203またはコレクタ基板403が湾曲した状態においてエミッタ基板203と当接可能に構成されている。
また、図16及び図18に示すように、エミッタ補強凸部233とコレクタ補強凸部433とは、側面25と側面45とが互いに対面するように交互に並んで配置されている。そして、エミッタ3の表面31とコレクタ5の表面51とは、隣り合うエミッタ補強凸部233とコレクタ補強凸部433との間において、互いに平行となるように構成されている。
以下、熱電子発電素子103について詳細に説明する。図16に示すように、本例の熱電子発電素子103は、重なり方向Zから見て略正方形状を呈している。また、熱電子発電素子103は、重なり方向Zから見たときの1つの角部13に、一対の接続部12を具備している。
図16及び図17に示すように、エミッタ基板203のスペーサー部223及びコレクタ基板403のスペーサー部423は、熱電子発電素子103を重なり方向Zから見た時の外周縁部に立設されている。スペーサー部223及び423は、重なり方向Zから見て正方形状を呈しており、その側面を<100>方向に向けて配置されている。すなわち、スペーサー部223及び423の側面は、{100}面から構成されている。
また、図18に示すように、エミッタ基板203のスペーサー部223は、エミッタ基板203とコレクタ基板403とを重ね合わせた状態において、コレクタ基板403の表面41と当接している。同様に、コレクタ基板403のスペーサー部423は、エミッタ基板203とコレクタ基板403とを重ね合わせた状態において、エミッタ基板203の表面21と当接している。
図16に示すように、エミッタ補強凸部233及びコレクタ補強凸部433は、熱電子発電素子103を重なり方向Zから見た時の中央部に配設されている。
図16〜図18に示すように、エミッタ補強凸部233は略直方体状を呈しており、その長手方向を<110>方向に向けて配置されている。これにより、エミッタ補強凸部233の側面25が{110}面より構成されている。本例においては、3つのエミッタ補強凸部233が長手方向と直角方向に互いに並んで配置されている。
また、図16及び図18に示すように、コレクタ補強凸部433は、略直方体状を呈しており、エミッタ基板203とコレクタ基板403とを重ね合わせた状態において、隣り合うエミッタ補強凸部233の間に配置されるように構成されている。すなわち、コレクタ補強凸部433は、コレクタ基板403上において、その長手方向を<1−10>方向に向けている。そして、3つのコレクタ補強凸部433が長手方向と直角方向に互いに並んで配置されている(図示略)。これにより、コレクタ補強凸部433の側面45が{110}面より構成されるとともに、エミッタ補強凸部233の側面25とコレクタ補強凸部433の側面45とが対面するように配置されている。
図17に示すように、エミッタ3は、エミッタ補強凸部233の基部26を取り囲むように形成されている。図18に示すように、エミッタ3は、エミッタ補強凸部233の側面25と、エミッタ基板203の表面21とに挟まれた角部32を直角とする直角二等辺三角形状の断面を有している。また、エミッタ3の表面31は、{111}面より構成されている。
同様に、コレクタ5は、コレクタ補強凸部433の基部46を取り囲むように形成されている。そして、コレクタ5は、図18に示すように、コレクタ補強凸部433の側面45と、コレクタ基板403の表面41とに挟まれた角部52を直角とする直角二等辺三角形状の断面を呈している。また、コレクタ5の表面51は、{111}面より構成されている。
また、図18に示すように、隣り合うエミッタ補強凸部233とコレクタ補強凸部433との間において、エミッタ3の表面31とコレクタ5の表面51とは、互いに平行であり、かつ、両者が間隙を介して対面している。
また、エミッタ基板203及びコレクタ基板403は、エミッタ3及びコレクタ5を外部回路と接続する引出電極を有している。引出電極は、例えば金やアルミニウム等の金属を用いて形成することができる。図17に示すように、エミッタ基板203に配された引出電極27は、接続部12eからエミッタ3に向けて延設されている。同様に、コレクタ基板403に配された引出電極は、接続部12cからコレクタ5に向けて延設されている(図示略)。
次に、本例の熱電子発電素子103の作製方法を説明する。エミッタ基板203及びコレクタ基板403は、表面21及び41が(001)面である真性ダイヤモンド基板に対して、パターニングとICPエッチングとを適宜組み合わせて形成することができる。
エミッタ3及びコレクタ5は、マイクロ波プラズマCVD法を用いることにより形成することができる。一例として、本例におけるエミッタ3の作製条件を以下に示す。
・CHガス流量 2sccm
・Hガス流量 400sccm
・PHガス流量 2sccm
・マイクロ波出力 1000W
・装置内真空度 30Torr
上述した条件を用いることにより、エミッタ3がエミッタ補強凸部233の基部26に選択エピタキシャル成長により形成される。すなわち、上述した条件においては、ダイヤモンドの{111}面の成長が、他の結晶方位の成長よりも優位となる。そのため、この場合には、エミッタ補強凸部233の側面25を構成する{110}面と、エミッタ基板203の表面21を構成する(001)面との境界28を基点として、エミッタ3が<111>方向に向けて選択的に成長しやすくなる。その結果、上述したような直角二等辺三角形状の断面を有し、表面31が{111}面であるエミッタ3が形成される。
また、コレクタ5は、エミッタ3と同様に、選択エピタキシャル成長によりコレクタ補強凸部433の基部46に形成されている。
エミッタ3及びコレクタ5を形成した後、従来公知の方法を用いて引出電極27を形成する。その他は実施例1と同様である。なお、図16〜図18において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものについては、特に示さない限り実施例1と同様の構成要素等を表すものとする。
次に、本例の作用効果について説明する。本例の熱電子発電素子103は、エミッタ基板203のスペーサー部223がコレクタ基板403の表面41と当接しており、コレクタ基板403のスペーサー部423がエミッタ基板203の表面21と当接している。このように、エミッタ基板203のスペーサー部223とコレクタ基板403のスペーサー部423とは、必ずしも互いに対面する位置に配置しなくてもよい。本例に示したように、スペーサー部223や423の先端がエミッタ基板203の表面21やコレクタ基板403の表面41と当接するように構成されていれば、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
また、熱電子発電素子103におけるエミッタ基板203は、ダイヤモンド半導体より構成されている。そのため、エミッタ基板203が高い熱伝導率を有するものとなり、外部の熱源から加わる熱をエミッタ3に効率よく伝達することができる。その結果、熱電子発電素子103は、発電効率がより高いものとなりやすい。
また、エミッタ基板203及びコレクタ基板403に上記特定の結晶方位を有するダイヤモンド半導体を用いている。そして、エミッタ補強凸部233の側面25及びコレクタ補強凸部433の側面45が上記特定の結晶方位となるように、結晶方位を揃えてエミッタ補強凸部233及びコレクタ補強凸部433を形成している。そのため、上述したように、選択エピタキシャル成長により、エミッタ3及びコレクタ5を上記特定の位置に形成することができる。この場合には、エミッタ3やコレクタ5を特定の位置に形成するためのパターニングやエッチング等の工程を省略することができる。その結果、製造プロセスを容易に短縮させることができ、熱電子発電素子103の生産性をより向上させることができる。
また、この場合には、エミッタ3及びコレクタ5の成長方向及び表面31、51の結晶方位を容易に制御することができる。そのため、エミッタ3の表面31とコレクタ5の表面51との平行度を容易に向上させることができる。その結果、熱電子発電素子103は、より発電効率の高いものとなりやすい。その他、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
(変形例1)
本例は、図19に示すように、実施例1の熱電子発電素子1における接続部12を、エミッタ基板2及びコレクタ基板4の背面に形成した例である。本例の熱電子発電素子104におけるエミッタ基板2は、厚み方向(重なり方向Z)に貫通形成された貫通穴29を複数有している。貫通穴29は、エミッタ基板2におけるエミッタ3が配される領域に形成されている。
同様に、コレクタ基板4は、厚み方向(重なり方向Z)に貫通形成された貫通穴49を複数有している。貫通穴49は、コレクタ基板4におけるコレクタ5が配される領域に形成されている。
本例の接続部124は金属より構成されており、エミッタ基板2及びコレクタ基板4の背面を覆うように配設されるとともに、貫通穴29及び49の内部に充填されている。これにより、接続部124をエミッタ3の背面33及びコレクタ5の背面53と接触させ、エミッタ3及びコレクタ5を負荷と接続できるように構成されている。
このように、接続部124をエミッタ基板2及びコレクタ基板4の背面に配設することにより、接続部124の面積を広くしやすくなる。そのため、熱電子発電素子104と外部回路との接続をより容易に行うことができ、信頼性をより向上させやすくなる。
(変形例2)
本例は、実施例3におけるエミッタ3及びコレクタ5の配置を変更した例である。エミッタ3及びコレクタ5は、実施例1と同様に、エミッタ基板2の表面21やコレクタ基板4の表面41を覆うように構成されていてもよい(図20参照)。また、図21に示すように、エミッタ補強凸部233やコレクタ補強凸部433と対面する位置に、エミッタ3及びコレクタ5を形成しないように構成してもよい。
なお、実施例1〜3及び変形例1〜2には、エミッタ基板とコレクタ基板との両方にスペーサー部や補強凸部を設けた例を示したが、スペーサー部や補強凸部は、エミッタ基板またはコレクタ基板の少なくとも一方に具備されていればよい。つまり、例えばエミッタ基板のみにスペーサー部や補強凸部を設けた構成や、コレクタ基板のみにスペーサー部や補強凸部を設けた構成をとることもできる。
また、エミッタの表面31とコレクタの表面51とが互いに平行となるよう構成された例を示したが、エミッタの表面31とコレクタの表面51とが平行でなくてもよい。
また、エミッタ3及びコレクタ5には、n型ダイヤモンド半導体以外の材質を用いることも可能である。エミッタ3やコレクタ5の材質としては、例えば、Si、GaN、SiC、BN、GaAs、InP等の半導体や、種々の金属等を用いることができる。また、半導体を用いる場合には、ドナーやアクセプタを適宜添加し、n型またはp型のいずれかの導電形を呈するように構成してもよい。エミッタ3及びコレクタ5の材質は、例えば発電効率や熱電子電流の大きさ、あるいは出力電圧等の、所望する特性に応じて適宜選択することができる。
1、102、103 熱電子発電素子
2、202、203 エミッタ基板
21 エミッタ基板の表面
22、223 スペーサー部
3 エミッタ
31 エミッタの表面
4、402、403 コレクタ基板
41 コレクタ基板の表面
42、423 スペーサー部
5 コレクタ
51 コレクタの表面

Claims (8)

  1. 高抵抗材料よりなるエミッタ基板(2、202、203)と、
    該エミッタ基板(2、202、203)の表面に形成され、熱電子を発生させるエミッタ(3)と、
    上記エミッタ基板(2、202、203)に対向して配置された高抵抗材料よりなるコレクタ基板(4、402、403)と、
    該コレクタ基板(4、402、403)の表面に形成され、上記熱電子を収集するコレクタ(5)とを有し、
    上記エミッタ基板(2、202、203)及び上記コレクタ基板(4、402、403)の少なくとも一方は、他方に向けて突出したスペーサー部(22、223、42、423)を有しており、
    上記エミッタ基板(2、202、203)と上記コレクタ基板(4、402、403)とは、上記スペーサー部(22、223、42、423)の先端において互いに当接していることを特徴とする熱電子発電素子(1、102、103、104)。
  2. 上記エミッタ基板(202、203)及び上記コレクタ基板(402、403)のうち少なくとも一方は他方に向けて突出した補強凸部(23、233、43、433)を有しており、上記エミッタ(3)、上記コレクタ(5)、上記エミッタ基板(2、202、203)及び上記コレクタ基板(4、402、403)のうち上記補強凸部(23、233、43、433)の先端に対面する部材(2、202、203、23、233、3、4、402、403、43、433、5)と上記補強凸部(23、233、43、433)の先端との間に間隙が形成されており、かつ、上記エミッタ基板(2、202、203)または上記コレクタ基板(4、402、403)が湾曲した状態において、上記補強凸部(23、233、43、433)の先端と、これに対面する部材(2、202、203、23、233、3、4、402、403、43、433、5)とが当接可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電子発電素子(102、103、104)。
  3. 上記エミッタ(3)の表面(31)と上記コレクタ(5)の表面(51)とが互いに平行であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱電子発電素子(1、102、103、104)。
  4. 上記エミッタ(3)の表面(31)と上記コレクタ(5)の表面(51)とが間隙を介して対面していることを特徴とする請求項3に記載の熱電子発電素子(1、102、103、104)。
  5. 上記エミッタ(3)は、半導体よりなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱電子発電素子(1、102、103、104)。
  6. 上記エミッタ(3)は、表面が水素終端されたダイヤモンド半導体よりなることを特徴とする請求項5に記載の熱電子発電素子(1、102、103、104)。
  7. 上記エミッタ(3)はn型またはp型のいずれかの導電型を呈するダイヤモンド半導体よりなり、上記コレクタ(5)は、n型またはp型のいずれかの導電型を呈し、かつ、上記エミッタ(3)よりもドーパント濃度の低いダイヤモンド半導体よりなることを特徴とする請求項6に記載の熱電子発電素子(1、102、103、104)。
  8. 厚み方向の表面(41)が(001)面であるダイヤモンド半導体よりなる上記エミッタ基板(203)及び上記コレクタ基板(403)と、
    該エミッタ基板(203)から上記コレクタ基板(403)へ向けて立設された、頂面(24)が(001)面であり、側面(25)が{110}面である略直方体状を呈する複数のエミッタ補強凸部(233)と、
    該エミッタ補強凸部(233)の基部(26)に配設され、表面(31)が{111}面である上記エミッタ(3)と、
    上記コレクタ基板(403)から上記エミッタ基板(203)へ向けて立設された、頂面(44)が(001)面であり、側面(45)が{110}面である略直方体状を呈する複数のコレクタ補強凸部(433)と、
    該コレクタ補強凸部(433)の基部(46)に配設され、表面(51)が{111}面である上記コレクタ(5)とを有し、
    上記エミッタ補強凸部(233)の頂面(25)は、上記コレクタ基板(403)と間隙を介して対面し、かつ、上記エミッタ基板(203)または上記コレクタ基板(403)が湾曲した状態において上記コレクタ基板(403)と当接可能に構成されており、
    上記コレクタ補強凸部(433)の頂面(45)は、上記エミッタ基板(203)と間隙を介して対面し、かつ、上記エミッタ基板(203)または上記コレクタ基板(403)が湾曲した状態において上記エミッタ基板(203)と当接可能に構成されており、
    上記エミッタ補強凸部(233)と上記コレクタ補強凸部(433)とは、側面(25、45)同士が対面するように交互に並んで配置されており、
    上記エミッタ(3)の表面(31)と上記コレクタ(5)の表面(51)とは、隣り合う上記エミッタ補強凸部(233)と上記コレクタ補強凸部(433)との間において互いに平行であることを特徴とする請求項7に記載の熱電子発電素子(103)。
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