JP2014207840A - 回転電機およびそれに用いられる固定子 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、相間の絶縁を確保する絶縁テープをコイルエンド部に部分的に巻き付け、かつコイルエンド部の径方向厚さを直線部の径方向厚さより薄くして、固定子巻線のコイルエンドの大径化を抑制できる回転電機およびその固定子を得る。【解決手段】コイル体16は、それぞれ、絶縁被覆された導体線20を複数回巻き回して、第1直線部16bと第2直線部16dの両端部をそれぞれ第1コイルエンド部16cと第2コイルエンド部16eにより連結した環状に作製され、第1直線部16bと第2直線部16dを連続する3個のティース13の両側に位置するスロット対に挿入して、固定子鉄心11に装着される。コイル体16は、第1および第2コイルエンド部16c,16eの径方向厚みが、第1および第2直線部16b,16dの径方向厚みより薄く形成され、絶縁テープ18が、第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部に巻かれている。【選択図】図3

Description

この発明は、例えば電動機や発電機などの回転電機およびそれに用いられる固定子に関し、特に固定子巻線の絶縁構造に関するものである。
従来の回転電機では、絶縁被覆された導体線を複数回巻き回して作製されたコイル導体のコイルエンド部の全体に絶縁テープを巻き付けて、固定子コイルの相間の絶縁を確保していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−236924号公報
この種の回転電機においては、径方向に隣り合う異なる相のコイルエンド部同士が交差するので、相間の絶縁を確保するには、この交差部におけるコイルエンド部間を離間させる必要がある。
しかしながら、従来の回転電機では、コイルエンド部の相間の絶縁が必要でない領域にも絶縁テープが巻き付けられているので、コイルエンド部の絶縁部が部分的に過剰な厚さとなり、固定子コイルのコイルエンドが大径化するという課題があった。さらに、コイル導体において、コイルエンド部の全体がスロットに挿入される直線部の全体の径方向厚みと同等の厚みを有しているので、コイルエンド部の頭頂部での曲げ半径が大きくなり、異なるコイル導体のコイルエンド部同士が径方向に重なるコイルエンドが径方向に膨らみ、固定子コイルのコイルエンドが大径化するという課題もあった。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、相間の絶縁を確保する絶縁テープをコイルエンド部に部分的に巻き付け、かつコイルエンド部の径方向厚さを直線部の径方向厚さより薄くして、固定子巻線のコイルエンドの大径化を抑制できる回転電機およびそれに用いられる固定子を得ることを目的とする。
この発明による固定子は、ティースが周方向に配列された固定子鉄心と、それぞれ、絶縁被覆された導体線を複数回巻き回して、一対の直線部の両端部間をそれぞれコイルエンド部により連結した環状に作製され、上記一対の直線部を連続する複数個のティースの両側に位置するスロット対に挿入して、上記固定子鉄心に装着された複数のコイル体を有する固定子巻線と、を備えている。上記コイル体は、上記コイルエンド部の径方向厚みが、上記直線部の径方向厚みより薄く形成され、絶縁テープが、上記コイル体の上記コイルエンド部に頭頂部を避けて巻かれて、径方向に隣の異なる相の上記コイル体の上記コイルエンド部と交差するように配置されている。
この発明によれば、コイル体は、コイルエンド部の径方向厚みが、スロットに挿入される直線部の径方向厚みより薄く形成されている。そこで、コイルエンド部の曲げ半径が小さくなり、コイルエンド部が径方向に重なり合うことに起因するコイルエンドの大径化が抑えられる。
また、絶縁テープが、コイル体のコイルエンド部に頭頂部を避けて巻かれて、径方向に隣の異なる相のコイル体のコイルエンド部と交差するように配置されているので、絶縁テープが異なる相のコイルエンド部間に配置され、相間の絶縁が確保される。そして、絶縁テープがコイルエンド部の相間の絶縁が必要でない頭頂部に巻かれていないので、部分的に絶縁厚さが過剰となることに起因するコイルエンドの大径化が抑えられる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す片側断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子を示す横断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子を切り開いて一平面に伸ばした展開図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す上面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す正面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す正面図である。 この発明の実施の形態2に係る回転電機における固定子を切り開いて一平面に伸ばした展開図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す正面図である。 この発明の実施の形態3に係る回転電機における固定子を切り開いて一平面に伸ばした展開図である。
以下、本発明による回転電機の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る回転電機を示す片側断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子を示す横断面図である。図3はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子を切り開いて一平面に伸ばした展開図であり、図3の(a)は固定子を軸方向の一側から見た図であり、図3の(b)は固定子を内径側から見た図である。図4はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す上面図、図5はこの発明の実施の形態1に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す正面図である。なお、横断面図とは、固定子の軸心に垂直な断面を示す断面図である。
図1において、回転電機100は、有底円筒状のフレーム2およびフレーム2の開口を塞口する端板3を有するハウジング1と、フレーム2の円筒部に内嵌状態に固着された電機子としての固定子10と、フレーム2の底部および端板3にベアリング4を介して回転可能に支持された回転軸6に固着されて、固定子10の内周側に回転可能に配設された回転子5と、を備えている。
回転子5は、軸心位置に挿通された回転軸6に固着された回転子鉄心7と、回転子鉄心7の外周面側に埋設されて周方向に等ピッチで配列され、磁極を構成する永久磁石8と、を備えた永久磁石型回転子である。なお、回転子5は、永久磁石式回転子に限定されず、絶縁しない回転子導体を、回転子鉄心のスロットに収納して、両側を短絡環で短絡したかご形回転子や、絶縁した導体線を回転子鉄心のスロットに装着した巻線形回転子を用いてもよい。
つぎに、固定子10の構成について図1から図5を参照しつつ説明する。
固定子10は、図1および図2に示されるように、円環状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に装着された固定子巻線15と、を備えている。ここで、説明の便宜上、回転子5の極数を8極、固定子鉄心11のスロット数を24個、固定子巻線15を三相巻線とする。すなわち、スロット14は、毎極毎相当たり1個の割合で固定子鉄心11に形成されている。
固定子鉄心11は、例えば、一定の形状に打ち抜かれた複数枚の電磁鋼板を積層一体化して作製され、円環状のヨーク12と、それぞれ、ヨーク12の内周面から径方向内方に伸び出て、周方向の等ピッチで配列されたティース13と、を備えている。そして、ティース13間に形成される空間がスロット14となる。固定子巻線15はコイル体16を備えている。
コイル体16は、図4および図5に示されるように、第1直線部16b、第1コイルエンド部16c、第2直線部16dおよび第2コイルエンド部16eからなる環状に形成されている。そして、第1および第2コイルエンド部16c、16eの厚みt2は、第1および第2直線部16b,16dの厚みt1の約半分とっている。さらに、第1および第2コイルエンド部16c,16eの頭頂部には、クランク部17が形成され、第1および第2コイルエンド部16c,16eの第1直線部16b側と第2直線部16d側とを厚み方向にt2だけ変位させている。ここで、第1直線部16b、第1コイルエンド部16c、第2直線部16dおよび第2コイルエンド部16eの厚みとは、コイル体16が固定子鉄心11に装着された際に、径方向(スロット深さ方向)の厚みを意味する。
コイル体16は、例えば、エナメル樹脂で絶縁被覆された、かつ接続部のない連続した銅線やアルミニウム線などの細線からなる導体線20を複数回巻き回して、第1直線部16bと第2直線部16dの両端部をそれぞれ第1コイルエンド部16cと第2コイルエンド部16eにより連結した環状に作製し、その後、第1および第2コイルエンド部16c、16eを扁平に成型するとともに、第1および第2コイルエンド部16c,16eの頭頂部にクランク部17を成型して作製される。そして、導体線20の巻き始めである巻線端16aが第1直線部16bの長さ方向の一側から伸び出て、導体線20の巻き終わりである巻線端16fが第2直線部16dの長さ方向の一側から伸び出ている。
絶縁テープ18が、コイル体16の第1および第2コイルエンド部16c,16eの根元部とクランク部17との間の傾斜部に、該傾斜部の長さ方向に直交するように複数回巻き回して装着されている。絶縁テープ18の材料には、ポリアミド、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、マイカ、ポリエチルエーテルケトンなどの耐熱性が高く、絶縁性に優れた材料が用いられる。なお、導体線20の絶縁被膜は、導体線20間に発生する電位差により部分放電が発生しない厚みに設定される。絶縁テープ18の巻装部は、相間に発生する電位差により部分放電が発生しない厚みに設定される。
このように作製されたコイル体16は、第1直線部16bと第2直線部16dとが3スロット角度間隔離れて形成され、第1直線部16bと第2直線部16dを3スロット角度間隔離れたスロット14の対に挿入して、固定子鉄心11に装着される。なお、3スロット角度間隔とは、連続する3つのティース13の両側に位置するスロット14のスロット中心間の間隔であり、1磁極ピッチに相当する。このコイル体16は、全節巻の巻線ピッチで構成された分布巻の巻線である。
固定子巻線15は、図3の(a),(b)に示されるように、コイル体16を3スロット角度間隔離れたスロット14の対に装着して周方向に2スロットピッチに配列して構成される層を、径方向に3層に装着して構成される。
固定子巻線15は、例えば、それぞれ、3スロット角度間隔離れたスロット14により構成されるスロット群に装着されているコイル体16を接続して作製されたU相巻線15u、V相巻線15vおよびW相巻線15wを有する三相巻線に構成される。
ここで、絶縁テープ18による効果を図3の(a),(b)を参照しつつ説明する。なお、図2の(a)中、14,14・・・14,14は連続する8つのスロット14を特定するために並び順にふったスロット番号である。
スロット14、14の対に装着されたU相巻線15vを構成するコイル体16に着目すると、図3の(b)に示されるように、スロット14から伸び出る第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部が、スロット14から伸び出るU相巻線15uを構成するコイル体16の第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部と径方向に重なり、交差する。同様に、スロット14から伸び出る第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部が、スロット14から伸び出るW相巻線15wを構成するコイル体16の第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部と径方向に重なり、交差する。そして、第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部に巻かれた絶縁テープ18が、径方向に重なる第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部間に挟まれる。これにより、異なる相のコイル体16の交差部間が径方向に離間され、相間の絶縁が確保される。なお、実施の形態1では、コイルエンド部において、異なる相のコイル体16が、軸方向に重なることはない。
第1および第2コイルエンド部16c,16eが第1および第2直線部t1の約半分の厚みt2に形成され、クランク部17が第1および第2コイルエンド部16c,16eの頭頂部に形成され、第1および第2コイルエンド部16c,16eの第1直線部16b側と第2直線部16d側とを径方向にt2だけ変位させている。そこで、図3の(a)に示されるように、コイル体16が他のコイル体16の第1および第2コイルエンド部16c,16eに干渉されることなく、スロット14の対に装着できるので、コイル体16の固定子鉄心11への装着が容易となり、生産性が高められるとともに、コイルエンドの大径化が抑えられる。
この実施の形態1によれば、絶縁テープ18が第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部に巻き付けられているので、成型後のコイル体16の剛性が高められ、取り扱いが容易となり、生産性が高められる。
また、絶縁テープ18が第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部の長さ方向に直交するように傾斜部に巻き付けられている。そこで、絶縁テープ18を第1および第2コイルエンド部16c,16eの根元側の膨らみ部分やクランク部17などの変形部分に巻くことに起因する絶縁テープ18の巻装部の厚みムラや皺の発生を回避でき、均一な絶縁厚みが得られる。
絶縁テープ18が、相間の絶縁に寄与する第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部のみに巻き付けられているので、部分的に絶縁厚さが過大となることが無く、コイルエンドの大径化が抑えられる。
第1および第2コイルエンド部16c,16eの径方向厚みが第1および第2直線部16b,16dの径方向厚みの約半分の厚みであるので、クランク部17を曲げ成形する際の頭頂部の曲げ半径が小さくなる。そこで、第1および第2コイルエンド部16c,16eが径方向に重なるコイルエンドの径方向寸法を小さくでき、コイルエンドの大径化が抑えられる。
また、絶縁テープ18がスロット14に挿入される第1および第2直線部16b,16dに巻き付けられていない。そこで、スロット14に収納される導体線20の占積率が高められるとともに、導体線20の大径化が可能となり、導体線20の抵抗が小さくなるので、回転電機の高出力化が図られる。
なお、上記実施の形態1では、第1および第2コイルエンド部の頭頂部にクランク部を形成しているが、クランク部は必ずしも形成される必要はない。
また、上記実施の形態1では、径方向に交差する第1および第2コイルエンド部の両方に絶縁テープを巻き付けているが、絶縁テープは交差するコイルエンド部間に配置されていればよく、交差するコイルエンド部の一方のみに絶縁テープを巻き付けてもよい。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、回転子5の極数を8極、固定子鉄心11のスロット数を24個、固定子巻線15を三相巻線とする回転電機について説明しているが、実施の形態2では、回転子5の極数を4極、固定子鉄心11のスロット数を24個、固定子巻線15Aを三相巻線とする回転電機について説明する。すなわち、スロット14は、毎極毎相当たり2個の割合で固定子鉄心11に形成されている。
図6はこの発明の実施の形態2に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す正面図、図7はこの発明の実施の形態2に係る回転電機における固定子を切り開いて一平面に伸ばした展開図であり、図7の(a)は固定子を軸方向の一側から見た図であり、図7の(b)は固定子を内径側から見た図である。
図6において、コイル体16Aは、第1直線部16bと第2直線部16dとが5スロット角度間隔離れている点を除いて、コイル体16と同様に構成されている。そして、絶縁テープ18aが、コイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第1直線部16b側の傾斜部の根元部側の略半分の領域に、および第2コイルエンド部16eの第2直線部16d側の傾斜部の根元部側の略半分の領域に、該傾斜部の長さ方向に直交するように複数回巻き回して装着されている。さらに、絶縁テープ18bが、コイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第2直線部16d側の傾斜部のクランク部17側の略半分の領域に、および第2コイルエンド部16eの第1直線部16b側の傾斜部のクランク部17側の略半分の領域に、該傾斜部の長さ方向に直交するように複数回巻き回して装着されている。
コイル体16Aは、図7の(a),(b)に示されるように、5スロット角度間隔離れたスロット14の対に装着して周方向に2スロットピッチに配列して構成される層を、径方向に3層に装着される。そして、固定子巻線15Aは、図7(b)に示されるように、U相巻線15u、V相巻線15vおよびW相巻線15wを有する三相巻線に構成される。
ここで、図7の(b)に示されるように、U相巻線15uを構成するコイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第1直線部16b側の傾斜部の根元側が、W相巻線15wを構成するコイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第2直線部16d側の傾斜部の根元側と径方向に重なり、第1コイルエンド部16cの第1直線部16b側の傾斜部のクランク部17側が、V相巻線15vを構成するコイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第2直線部16d側の傾斜部のクランク部17側と径方向に重なる。U相巻線15uを構成するコイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第2直線部16d側の傾斜部の根元側が、V相巻線15vを構成するコイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第1直線部16b側の傾斜部の根元側と径方向に重なり、第1コイルエンド部16cの第2直線部16d側の傾斜部のクランク部17側が、W相巻線15wを構成するコイル体16Aの第1コイルエンド部16cの第1直線部16b側の傾斜部のクランク部17側と径方向に重なる。
このように、コイル体16Aの第1コイルエンド部16cは、異なる相のコイル体16Aの第1コイルエンド部16cと4箇所で径方向に重なり、交差する。同様に、コイル体16Aの第2コイルエンド部16eも、異なる相のコイル体16Aの第2コイルエンド部16eと4箇所で径方向に重なり、交差する。そして、第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部に巻かれた絶縁テープ18a,18bが、径方向に重なる第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部間に挟まれる。これにより、異なる相のコイル体16の交差部間が径方向に離間され、相間の絶縁が確保される。
また、第1および第2コイルエンド部16c,16eの径方向厚みが第1および第2直線部16b,16dの径方向厚みの約半分の厚みであるので、クランク部17を曲げ成形する際の頭頂部の曲げ半径が小さくなり、コイルエンドの大径化が抑えられる。
したがって、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
ここで、U相巻線、V相巻線およびW相巻線を構成するコイル体16Aは、相巻線の中での位置により印加される電圧の大きさが異なる。具体的には、U相巻線、V相巻線およびW相巻線がY結線されている場合、各相巻線の給電部に近いコイル体16Aほど大きな電圧が印加される。そして、異なる相巻線のコイル体16Aの第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部の交差部における電位差も、交差するコイル体16Aの相巻線の中での位置により異なる。そこで、第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部間の交差部における電位差に合わせて、絶縁テープ18a,18bの巻装部の厚みを設定することが望ましい。
例えば、図7の(b)において、交差部19での電位差が大きい場合、交差部19に巻かれている絶縁テープ18bの巻装部のみの厚さを厚くする。これにより、電位差が小さい他の交差部に巻かれている絶縁テープ18a,18bの巻装部の厚みを厚くすることなく、交差部19での相間の絶縁を確保できる。つまり、絶縁テープ18a,18bによる絶縁厚みが部分的に過剰とならないので、コイルエンドの大径化が抑えられる。なお、絶縁テープ18a,18bの巻装部の厚みは、テープ厚みを一定として巻き数を変えてもよいし、巻き数を一定としてテープ厚みを変えてもよい。
なお、上記実施の形態2において、交差部19での電位差に応じて絶縁テープ18a,18bの巻装部の厚みを変えているが、他の実施の形態においても、交差部での電位差に応じて絶縁テープの巻装部の厚みを変えてもよいことはいうまでもないことである。
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3に係る回転電機における固定子の固定子巻線を構成するコイル体を示す正面図、図9はこの発明の実施の形態3に係る回転電機における固定子を切り開いて一平面に伸ばした展開図であり、図9の(a)は固定子を軸方向の一側から見た図であり、図9の(b)は固定子を内径側から見た図である。
図8において、絶縁テープ18cが、コイル体16Aの第1および第2コイルエンド部16c,16eの根元側とクランク部17との間の傾斜部に、該傾斜部の長さ方向に直交するように複数回巻き回して装着されている。
なお、他の構成は、上記実施の形態2と同様に構成されている。
この実施の形態3においても、コイル体16Aの第1および第2コイルエンド部16c,16eは、それぞれ、異なる相のコイル体16Aの第1および第2コイルエンド部16c,16eと4箇所で径方向に重なり、交差する。そして、第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部に巻かれた絶縁テープ18cが、径方向に重なる第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部間に挟まれる。これにより、異なる相のコイル体16の交差部間が径方向に離間され、相間の絶縁が確保される。
したがって、この実施の形態3においても、上記実施の形態2と同様の効果を奏する。
また、この実施の形態3では、絶縁テープ18cが径方向に隣り合う異なる相のコイル体16Aの両方に巻かれているが、絶縁テープ18cは、第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部のほぼ全領域に巻かれているので、径方向に隣り合う異なる相のコイル体16Aの一方の第1および第2コイルエンド部16c,16eの傾斜部に巻かれていれば、相間の絶縁を確保することができる。
なお、上記各実施の形態では、本願を電動機に適用した場合について説明しているが、本願を発電機に適用しても、同様の効果を奏する。
また、上記各実施の形態では、コイル体が連続する(2n-1)個(nは2以上の自然数)のティースの両側に位置するスロットの対に装着されて2スロットピッチで配列されている場合について説明したが、本発明は、コイル体が連続するn個(nは2以上の自然数)のティースの両側に位置するスロットの対に装着されて1スロットピッチで配列されている場合に適用しても、同様に効果を奏する。
10 固定子、11 固定子鉄心、13 ティース、14 スロット、15 固定子巻線、16,16A コイル体、16b 第1直線部、16c 第1コイルエンド部、16d 第2直線部、16e 第2コイルエンド部、18,18a,18b,18c 絶縁テープ、20 導体線、100 回転電機。

Claims (6)

  1. ティースが周方向に配列された固定子鉄心と、
    それぞれ、絶縁被覆された導体線を複数回巻き回して、一対の直線部の両端部間をそれぞれコイルエンド部により連結した環状に作製され、上記一対の直線部を連続する複数個のティースの両側に位置するスロット対に挿入して、上記固定子鉄心に装着された複数のコイル体を有する固定子巻線と、を備え、
    上記コイル体は、上記コイルエンド部の径方向厚みが、上記直線部の径方向厚みより薄く形成され、
    絶縁テープが、上記コイル体の上記コイルエンド部に頭頂部を避けて巻かれて、径方向に隣の異なる相の上記コイル体の上記コイルエンド部と交差するように配置されていることを特徴とする固定子。
  2. 上記絶縁テープは、径方向に隣り合う異なる相の上記コイル体の交差する上記コイルエンド部のそれぞれに巻かれて、上記絶縁テープ同士が交差するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の固定子。
  3. 上記絶縁テープは、径方向に隣り合う異なる相の上記コイル体の交差する上記コイルエンド部の一方に巻かれていることを特徴とする請求項1記載の固定子。
  4. 上記絶縁テープは、上記コイルエンド部の根元部から上記頭頂部に至る両傾斜部の一方の傾斜部の根元部側の半分の領域と他方の傾斜部の頭頂部側の半分の領域に巻かれていることを特徴とする請求項1記載の固定子。
  5. 上記絶縁テープは、上記コイルエンド部にのみ巻かれていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固定子。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固定子を備えた回転電機。
JP2013085553A 2013-04-16 2013-04-16 回転電機およびそれに用いられる固定子 Active JP6210705B2 (ja)

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