JP2014111800A - ペースト状金属微粒子組成物、固形状金属または固形状金属合金の製造方法、金属製部材の接合方法、プリント配線板の製造方法および電気回路接続用バンプの製造方法 - Google Patents

ペースト状金属微粒子組成物、固形状金属または固形状金属合金の製造方法、金属製部材の接合方法、プリント配線板の製造方法および電気回路接続用バンプの製造方法 Download PDF

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【課題】加熱すると金属微粒子が比較的低温度で焼結して接着強さと硬さと電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状金属となるペースト状金属微粒子組成物、固形状金属の製造方法、金属製部材の接合方法等を提供する。
【解決手段】有機物で表面を被覆された加熱焼結性金属微粒子と酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒を混合した後、−50℃〜+25℃で所定時間以上エージングしたペースト状金属微粒子組成物、および、加熱焼結性金属粒子を含むペースト状金属微粒子組成物であり、加熱することにより該揮発性分散媒が揮散し該加熱焼結性金属微粒子同士または該加熱焼結性金属微粒子と該加熱焼結性金属粒子が焼結して固形状金属などになるペースト状金属微粒子組成物。該ペースト状金属微粒子組成物を加熱することによる固形状金属などの製造方法、該ペースト状金属微粒子組成物を使用する金属製部材の強固な接合方法、金属配線を有するプリント配線板の製造方法および電気回路接続用バンプの製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、加熱焼結性金属微粒子または加熱焼結性金属微粒子および加熱焼結性金属粒子と,高分子分散剤と,揮発性分散媒との混合物をエージングしてなる、加熱により焼結して優れた強度と電気伝導性と熱伝導性を有する固形状金属となるペースト状金属微粒子組成物;該ペースト状金属微粒子組成物からの固形状金属または固形状金属合金の製造方法;該ペースト状金属微粒子組成物を使用しての金属製部材の接合方法;該ペースト状金属微粒子組成物を使用してのプリント配線板の製造方法;および該ペースト状金属微粒子組成物を使用しての電気回路接続用バンプの製造方法に関する。
銀粉末を熱硬化性樹脂組成物中に分散させてなる導電性ペーストは、加熱により硬化して導電性被膜が形成されるので、プリント回路基板上の導電性回路の形成、抵抗器やコンデンサ等の各種電子部品及び各種表示素子の電極の形成、電磁波シールド用導電性被膜の形成、コンデンサ、抵抗、ダイオード、メモリ、演算素子(CPU)等のチップ部品の基板への接着、太陽電池の電極、特にアモルファスシリコン半導体を用いた高温処理のできない太陽電池の電極の形成、積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックアクチュエータ等のチップ型セラミック電子部品の外部電極の形成等に使用されている。
近年チップ部品の高性能化によりチップ部品からの発熱量が増え、電気伝導性はもとより、熱伝導性の向上が要求されるので、銀粒子の含有率を可能な限り増加して電気伝導性、熱伝導性を向上しようとすると、ペーストの粘度が上昇し、作業性が著しく低下するという問題がある。
このような問題を解決するため、(A)平均粒径が0.1〜18μmであり、炭素量が1.0重量%以下である非球状銀粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物であり、加熱により該揮発性分散媒が揮散し該非球状銀粒子同士が焼結することを特徴とするペースト状銀粒子組成物が特許文献1(国際公開第2007/034833号)で提案されている。
しかし、該銀粒子は、低温度での焼結では除去しにくい高級脂肪酸で被覆されているため、該銀粒子と揮発性分散媒からなるペースト状銀粒子組成物を金属製部材の接合に使用した場合に接着強度が不十分であるという問題がある。
しかも、電子機器、電子部品、チップ部品等およびこれらを構成する材料の耐熱性の制約から、低温度でペースト状組成物が焼結し、かつ、基材への接着性を有することを求められる場合が増えてきている。
ペースト状銀粒子組成物を低温度で焼結した場合に硬化性および接着性の発現が十分ではない原因として銀粒子の凝集防止の目的で用いられている高級脂肪酸、高級脂肪酸塩等の銀粒子の被覆剤に問題があるとして被覆剤である高級脂肪酸、高級脂肪酸塩を、より低級の脂肪酸やより低級の脂肪酸塩に置換して、低温度で焼結が可能な加熱焼結性銀粒子を製造する方法、該加熱焼結性銀粒子と揮発性分散媒からなるペースト状銀粒子組成物が特許文献2(特開2009−289745)で提案されている。
しかし、加熱焼結性銀粒子の被覆剤である高級脂肪酸、高級脂肪酸塩を、より低級の脂肪酸やより低級の脂肪酸塩に置換する操作は時間を要し煩雑であるという問題がある。
特許文献3には、窒素環境下においても実用性を有した接合強度を発揮する接合体を形成可能にするため、平均一次粒子径が1〜200nmであって炭素数8以下の有機物質(例、ヘキサン酸、ヘプタン酸、アジピン酸、ソルビン酸、マロン酸)で被覆されている銀ナノ粒子、カルボキシル基を2つ以上有するフラックス成分(例、オキシジ酢酸)および分散媒からなる接合材が開示されている。しかし、溶剤を含むペースト状の該接合材に、単にカルボキシル基を2つ以上有するフラックス成分を含有させただけでは、もともと該銀ナノ粒子の表面を被覆している有機物質が該接合材中に残存してしまうため、低温度での焼結による接合が充分ではないという問題がある。
国際公開第2007/034833号 特開2009−289745号公報 特開2011−240406号公報
本発明者らは、上記問題点のないペースト状金属微粒子組成物、すなわち、比較的低温度で焼結して、接着強さ,硬さ,電気伝導性および熱伝導性が優れた固形状金属となる、ペースト状金属微粒子組成物を開発すべく鋭意研究した結果、極性基を有する有機物で被覆された金属微粒子と酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と揮発性分散媒の混合物を特定の温度で特定の時間でエージングすることが有効なことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、加熱すると加熱焼結性金属微粒子同士または加熱焼結性金属微粒子と加熱焼結性金属粒子が比較的低温度で容易に焼結して接着強さ、硬さ、電気伝導性および熱伝導性が優れた固形状金属または固形状金属合金となるペースト状金属微粒子組成物;ペースト状金属微粒子組成物から強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状金属または固形状金属合金を製造する方法;該ペースト状金属微粒子組成物を使用して金属製部材を電気伝導性と熱伝導性よく強固に接合する方法;基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れた金属配線を有するプリント配線板を製造する方法;および、電気伝導性と熱伝導性が優れた電気回路接続用バンプを製造する方法を提供することにある。
この目的は、
「[1] (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒を混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[2] (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[3] (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合してなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[4] 高分子分散剤の酸価およびアミン価が,各々5〜300mgKOH/gであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[5] 高分子分散剤の酸性官能基が、カルボキシル基,リン酸基または酸性リン酸エステル基であり、塩基性官能基がアミノ基またはアンモニウム塩基であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[6] 高分子分散剤は、ビニル重合系高分子または縮重合系高分子からなること特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7] 加熱焼結性金属微粒子が加熱焼結性銀微粒子または加熱焼結性銅微粒子であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8] 加熱焼結性金属微粒子の形状が球状、粒状またはフレーク状であり、極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物が脂肪族カルボン酸であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-1] 加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部に対し、高分子分散剤(B)が0.1〜20質量部であることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-2] 加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散剤(C)の混合物100質量部に対して、加熱焼結性金属粒子(D)1200質量部以下であることを特徴とする、[2]と[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-3] 加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部100質量部あたり、揮発性分散剤(C)が5〜30質量部であることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-4] 加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)の合計量100質量部あたり、揮発性分散剤(C)が5〜30質量部であることを特徴とする、[2]と[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-5] (E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸をさらに含有することを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-6] (E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸の含有量が0.01質量%〜5質量%であることを特徴とする、[8-5]に記載のペースト状金属微粒子組成物。」により達成される。
また、この目的は、
「[9] [1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、70℃以上300℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒を揮散させて加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結し、焼結後の体積抵抗率が9×10-6Ω・cm以下であり、かつ、熱伝導率が100W/m・K以上となることを特徴とする、固形状金属または固形状金属合金の製造方法。
[9-1] [8-1]〜[8-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、70℃以上300℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒を揮散させて加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結し、焼結後の体積抵抗率が9×10-6Ω・cm以下であり、かつ、熱伝導率が100W/m・K以上となることを特徴とする、固形状金属または固形状金属合金の製造方法。」により達成される。
また、この目的は、
「[10] [1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を複数の金属製部材間に介在させ、70℃以上300℃以下での加熱により、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、複数の金属製部材同士を接合させることを特徴とする、金属製部材の接合方法。
[10-1] [8-1]〜[8-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を複数の金属製部材間に介在させ、70℃以上300℃以下での加熱により、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、複数の金属製部材同士を接合させることを特徴とする、金属製部材の接合方法。
[11] 金属製部材が金属製基板または電子部品の金属部分であることを特徴とする、[10]または[10-1]に記載の金属製部材の接合方法。」により達成される。
また、この目的は、
「[12] [1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、接着剤が塗布された基板上に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、接着剤上に金属配線または金属合金配線を形成することを特徴とする、プリント配線板の製造方法。
[12-1] [8-1]〜[8-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、接着剤が塗布された基板上に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、接着剤上に金属配線または金属合金配線を形成することを特徴とする、プリント配線板の製造方法。」により達成される。
また、この目的は、
「[13] [1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、半導体素子上または基板上に金属製バンプまたは金属合金製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。
[13-1] [8-1]〜[8-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、半導体素子上または基板上に金属製バンプまたは金属合金製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。」により達成される。
本発明のペースト状金属微粒子組成物は、比較的低温度での加熱により揮発性分散媒(C)が揮散し、特には70℃以上300℃以下での加熱により、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結して、接着強さと硬さと電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状金属または固形状金属合金となる。
本発明の固形状金属または固形状金属合金の製造方法によると、比較的低温度での加熱により揮発性分散媒(C)が揮散し、特には70℃以上300℃以下での加熱により、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結して接着強さと硬さと電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状金属または固形状金属合金を製造することができる。
本発明の金属製部材の接合方法によると、比較的低温度での加熱により揮発性分散媒(C)が揮散し、特には70℃以上300℃以下での加熱により、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結して複数の金属製部材同士を電気伝導性と熱伝導性よく強固に接合させることができる。
本発明のプリント配線板の製造方法によると、比較的低温度での加熱により揮発性分散媒(B)が揮散し、特には70℃以上300℃以下での加熱により、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結して耐摩耗性と基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れた金属配線または金属合金配線を有するプリント配線板を製造することができる。また、前記接合方法によりチップ等を該プリント配線板に搭載することにより、回路板を製造することができる。
本発明の電気回路接続用バンプの製造方法によると、半導体素子上または基板上に電気伝導性と熱伝導性が優れた金属製バンプまたは金属合金製バンプを効率よく簡易に形成することができる。
実施例における接着強さ測定用試験体Aの平面図である。銀基板1上にペースト状金属微粒子組成物2をメタルマスクで印刷塗布し、銀チップ3を搭載後、加熱して銀基板1と銀チップ3を接合させて接着強さを測定するものである。 図1におけるX-X線方向の側面図である。
請求項1のペースト状金属微粒子組成物(I)は、
(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒を混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
このペースト状金属微粒子組成物(I)は、(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをして製造することができる。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
請求項2のペースト状金属微粒子組成物(II)は、
(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
このペースト状金属微粒子組成物(II)は、(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをして製造することができる。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
請求項3のペースト状金属微粒子組成物(III)は、
(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合してなることを特徴とする。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
このペースト状金属微粒子組成物(III)は、
(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合して製造することができる。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が、極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子は、還元銀,アトマイズ銀,銀コロイド,銀合金,表面銀コート粉などの加熱焼結性銀微粒子、銅,金,パラジウム,スズ,ハンダ合金等の加熱焼結性金属微粒子が例示されるが、加熱焼結性の点で銀微粒子が好ましく、ついで、銅微粒子が好ましい。
加熱焼結性金属微粒子の形状は、球状,針状,角状,樹枝状,繊維状,フレーク状(片状),粒状,不規則形状,涙滴状が例示され(JIS Z2500:2000参照)、さらには楕円球状,海綿状,ぶどう状,紡錘状,略立方体状,六角板状,柱状,棒状,多孔状,塊状,けい角状,丸み状が例示されるが、製造容易性、調達容易性の点で、球状、粒状およびフレーク状であることが好ましい。
ここで言う球状とは、ほぼ球に近い形状である(JIS Z2500:2000参照)。必ずしも真球状である必要はなく、粒子の長径(DL)と短径(DS)との比(DL)/(DS)(球状係数あるいは真球度と言うことがある)が1.0〜1.2の範囲にあるものが好ましい。
粒状とは、不規則形状のものではなくほぼ等しい寸法をもつ形状である(JIS Z2500:2000参照)。
フレーク状(片状)とは、板のような形状であり(JIS Z2500:2000参照)、鱗のように薄い板状であることから鱗片状とも言われるものである。
ここで言うフレーク状の加熱焼結性金属微粒子のアスペクト比は、[粒子の平面方向の平均長さ(μm)]/[粒子の平均厚さ(μm)]の値であって、2〜200の範囲にあるものが好ましく、5〜50の範囲であることがより好ましい。アスペクト比の算出において平面方向の平均長さの値は、例えば、走査型電子顕微鏡により倍率1000〜10000倍程度で観察し、その観察像の中にある20個以上の加熱焼結性金属微粒子の平面方向の長さを測定して、その平均値として得ることができる。また、平均厚さの値は、例えば、フレーク状の加熱焼結性金属微粒子をエポキシ樹脂等の硬化性樹脂で固めた試料を製造し、その試料の断面を走査型電子顕微鏡により倍率5000〜20000倍程度で観察して、その観察像の中にある20個以上の加熱焼結性金属微粒子の厚さを測定して、その平均値として得ることができる。いずれの形状であっても粒度分布は限定されない。
本発明における加熱焼結性金属微粒子(A)は、その表面が、極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子であり、その平均粒径は、加熱焼結性の点で0.005μm〜0.2μmである。この平均粒径は一次粒子の平均粒径である。平均粒径が0.2μmを越えると加熱焼結性金属微粒子(A)同士の凝集が少なくなり、加熱焼結性金属微粒子(A)の分散性を向上して焼結性を向上するという意義が低下する。そのため平均粒子径は0.2μm以下が好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。また、0.005μm未満の場合、加熱焼結性金属微粒子(A)の表面活性が強すぎてペースト状金属微粒子組成物の保存安定性が低下する恐れがあるため、0.005μm以上であり、0.01μm以上であることがより好ましい。これらの加熱焼結性金属微粒子(A)は単独で用いてもよく、平均粒径や形状の異なる複数の加熱焼結性金属微粒子(A)を併用してもよい。
なお、平均粒径は、レーザー回折法50%粒径(特開2003−55701参照)や、体積累積粒径D50(特開2007−84860参照)などのメディアン径D50でもよく、レーザー回折法で測定できない場合には、電子顕微鏡による映像を画像解析して算出した数平均粒子径でもよい。
レーザー回折散乱式粒度分布測定法は、加熱焼結性金属微粒子にレーザービームを照射し、その金属微粒子の大きさに応じて様々な方向へ発せられる回折光や散乱光のレーザー光の強度を測定することにより一次粒子の粒径を求めるという汎用の測定方法である。数多くの測定装置が市販されており(例えば、株式会社島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD、日機装株式会社製レーザー回折散乱式粒度分布測定装置マイクロトラック)、これらを用いて容易に平均粒径(メディアン径D50)を測定することができる。なお加熱焼結性金属微粒子の凝集が強い場合には、ホモジナイザーにより一次粒子の状態に分散してから測定することが好ましい。
加熱焼結性金属微粒子(A)の製法は、特に限定されず、還元法・粉砕法・電解法・アトマイズ法・熱処理法・それらの組合せによる製法が例示されるが、焼結性が優れる還元法であることが好ましい。
加熱焼結性金属微粒子(A)の表面を予め被覆している極性基を有する有機物の炭素原子数は3〜24であり、好ましくは炭素原子数が4〜16であり、より好ましくは炭素原子数が5〜12である。炭素原子数3〜24の有機物における極性基は、炭素原子と水素原子と酸素原子からなるものが好ましく、カルボキシル基がより好ましい。該有機物は脂肪族カルボン酸である脂肪酸であることが好ましい。
このような脂肪酸として、ペンタン酸(吉草酸)、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸(マルガリン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、12−ヒドロキシオクタデカン酸(12−ヒドロキシオレイン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、オクタコサン酸(モンタン酸)等の1価の直鎖飽和脂肪酸;2−ペンチルノナン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘプチルドデカン酸、イソオレイン酸等の1価の分枝飽和脂肪酸;ソルビン酸、マレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、イソオレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、ガドレン酸、エルカ酸、セラコレイン酸等の1価の不飽和脂肪酸が例示される。
また、このような脂肪酸として、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、オキシジ酢酸(ジグリコール酸)、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジグリコール酸等の多価の脂肪族カルボン酸が例示される。極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物として、さらには、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の多価の芳香族カルボン酸が例示される。
加熱焼結性金属微粒子(A)の表面を予め被覆している、極性基を有する有機物の炭素原子数は3〜24であるが、加熱焼結性金属微粒子の平均粒径が0.1μm未満では3〜12であることが好ましい。また、該極性基を有する有機物の量は限定されないが、0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8質量%であり、特には1〜5質量%であることが好ましい。
本発明のペースト状金属微粒子組成物における(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤は、凝集しやすい加熱焼結性金属微粒子(A)の分散性を向上させるとともに、該加熱焼結性金属微粒子の分散性が向上したことにより、該加熱焼結性金属微粒子の加熱焼結性を向上させる効果がある。
(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤は、両性高分子分散剤とも言われる。酸性官能基および塩基性官能基を有するが、さらにその他の親水性官能基(例えば水酸基)を有していても良い。
酸性官能基として、カルボキシル基、酸無水物基、スルホ基(スルホン酸基と称されることがある)、チオール基、リン酸基、酸性リン酸エステル基、ホスホン酸基が例示されるが、カルボキシル基、リン酸基または酸性リン酸エステル基であることが好ましい。酸性リン酸エステル基は、一部のリン結合水酸基がアルコキシ化されたものである。アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などの低級アルコキシ基が例示される。低級アルコキシ基の炭素原子数は好ましくは1〜8である。
また、塩基性官能基として、アミノ基、イミノ基(=NH)、アンモニウム塩基、塩基性窒素原子を有する複素環基が例示されるが、アミノ基、アンモニウム塩基(例えば、第3級アンモニウム塩基、第4級アンモニウム塩基)であることが好ましい。アミノ基は、第1級アミノ基(-NH2)、第2級アミノ基(-NHR)、第3級アミノ基(-NRR')のいずれでもよい。前記RとR'はアルキル基、フェニル基、アラルキル基などであり、炭素原子数は好ましくは1〜8である。
第3級アミノ基は加熱焼結性金属微粒子表面への吸着性が優れている。
(B)酸性官能基と塩基性官能基を有する高分子分散剤は、分子中の酸性官能基の一部を塩基性化合物により中和ないし塩化していてもよい。中和ないし塩化に用いる塩基性化合物として、たとえば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、アルキルアミン類、アマイドアミン類、アルカノールアミン類、モルホリン等の含窒素有機化合物が挙げられる。上記アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、アルキルアミン類の具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミンが挙げられる。アルキル基とアルキレン基の炭素原子数は1〜8が好ましい。
また、分子中の塩基性官能基の一部を酸性化合物により中和ないし塩化していてもよい。中和ないし塩化に用いる酸性化合物として、たとえば、リン酸,部分アルキルエステル化リン酸(酸性リン酸エステル),カルボン酸(例えば、低級脂肪族モノカルボン酸,低級脂肪族ジカルボン酸)が挙げられる。これらカルボン酸の炭素原子数は1〜8が好ましい。酸性官能基の一部は、塩基性官能基との塩を形成していてもよい。
酸性官能基は、加熱焼結性金属微粒子の表面に容易に吸着または配位して、加熱焼結性金属微粒子の分散性向上に有効であり、また、塩基性官能基は、加熱焼結性金属微粒子の焼結性向上に有効である。これらの酸性官能基と塩基性官能基の両方を有する高分子分散剤で加熱焼結性金属微粒子表面を被覆することにより、加熱焼結性金属微粒子の分散性向上と加熱焼結性向上が顕著となる。
(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤の酸価は、5〜300mgKOH/gであることが好ましく、10〜200mgKOH/gであることがより好ましい。また、高分子分散剤(B)のアミン価は、5〜300mgKOH/gであることが好ましく、10〜200mgKOH/gであることがより好ましい。
酸価とは、高分子分散剤(B)固形分1gあたりの酸価を表し、JIS K 0070に準じ、電位差滴定法によって求めることができる。アミン価とは、高分子分散剤固形分1gあたりのアミン価を表し、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差滴定法によって求めたのち、水酸化カリウムの当量に換算した値をいう。
高分子分散剤(B)において酸性官能基と塩基性官能基の高分子本体への結合位置は、特に限定されず、主鎖であってもよく、側鎖であってもよく、主鎖および側鎖に位置していてもよい。酸性官能基と塩基性官能基は、高分子本体へ直接結合しても良く、連結基を介して結合しても良い。連結基として、エチレン基〜オクチレン基などの低級アルキレン基、フェニレン基、鎖中にエーテル結合を有する低中級アルキレン基、鎖中にカルボン酸エステル結合を有する低中級アルキレン基、鎖中にカルボン酸アミド結合を有する低中級アルキレン基が例示される。低級アルキレン基の炭素原子数は1〜8が好ましく、鎖中にエーテル結合などを有する低中級アルキレン基の合計炭素原子数は2〜12が好ましい。
高分子分散剤は、高分子からなる分散剤を意味する。分散対象は(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子である。高分子であるので、重量平均分子量は通常1,000以上である。重量平均分子量は2,000〜150,000の範囲であることが好ましく、3,000〜100,000の範囲であることがさらに好ましい。重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(キャリア:テトラヒドロフラン)によって測定されるポリスチレン換算重量平均分子量である。高分子分散剤の重量平均分子量が上記範囲内であると、極性基を有する有機物の置換性が向上し、高分子分散剤で被覆された加熱焼結性金属微粒子の保存安定性と加熱焼結性が良好となる。
(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤は、合成品を用いてもよく、市販品を用いてもよい。
市販の酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤として、SOLSPERSE24000(酸価:24mgKOH/g、アミン価:47mgKOH/g),SOLSPERSE32000(酸価:15mgKOH/g、アミン価:180mgKOH/g)(Lubrizol,Ltd.製)(SOLSPERSEは、リューブリゾル リミテッドの登録商標である);
DISPERBYK-106(酸価:132mgKOH/g、アミン価:74mgKOH/g)、DISPERBYK-130(酸価:2mgKOH/g、アミン価:190mgKOH/g)、DISPERBYK-140(酸価:73mgKOH/g、アミン価:76mgKOH/g)、DISPERBYK-142(酸価:46mgKOH/g、アミン価:43mgKOH/g)、DISPERBYK-145(酸価:76mgKOH/g、アミン価:71mgKOH/g)、DISPERBYK-180(酸価:94mgKOH/g、アミン価:94mgKOH/g)、DISPERBYK-187(酸価:35mgKOH/g、アミン価:35mgKOH/g)、DISPERBYK-191(酸価:30mgKOH/g、アミン価:20mgKOH/g)、DISPERBYK-2001(酸価:19mgKOH/g、アミン価:29mgKOH/g)、DISPERBYK-2010(酸価:20mgKOH/g、アミン価:20mgKOH/g)、DISPERBYK-2020(酸価:37mgKOH/g、アミン価:36mgKOH/g)、DISPERBYK-2020N(酸価:36mgKOH/g、アミン価:36mgKOH/g)、DISPERBYK-2025(酸価:38mgKOH/g、アミン価:37mgKOH/g)などのディスパービックシリーズ品[ビックケミー・ジャパン株式会社販売品](DISPERBYKは、ビイク―ヘミー ゲゼルシヤフト ミツト ベシュレンクテル ハフツングの登録商標である);
BYK-9076(酸価:38mgKOH/g、アミン価:44mgKOH/g)、ANTI-TERRA-U(酸価:24mgKOH/g、アミン価:19mgKOH/g)、ANTI-TERRA-U100(酸価:50mgKOH/g、アミン価:35mgKOH/g)、ANTI-TERRA-204(酸価:41mgKOH/g、アミン価:37mgKOH/g)、ANTI-TERRA-205(酸価:40mgKOH/g、アミン価:37mgKOH/g)、ANTI-TERRA-250(酸価:46mgKOH/g、アミン価:41mgKOH/g)などのビックシリーズ品、アンチテラシリーズ品[ビックケミー・ジャパン株式会社販売品](BYKおよびANTI-TERRAは、ビイク―ヘミー ゲゼルシヤフト ミツト ベシュレンクテル ハフツングの登録商標である);
ディスパロンDA−234(酸価:16mgKOH/g、アミン価:20mgKOH/g)、ディスパロンDA−325(酸価:14mgKOH/g、アミン価:20mgKOH/g)などのディスパロンシリーズ品[楠本化成株式会社製]ディスパロンは、楠本化成株式会社の登録商標である);アジスパーPB−821(酸価:17mgKOH/g、アミン価:10mgKOH/g)、アジスパーPB−822(酸価:14mgKOH/g、アミン価:17mgKOH/g)、アジスパーPB−881(酸価:17mgKOH/g、アミン価:17mgKOH/g)などのアジスパーシリーズ品[味の素ファインテクノ株式会社製]が例示される(アジスパーは、味の素株式会社の登録商標である)。
これらの高分子分散剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤の高分子は、合成高分子が好ましく、ビニル重合系高分子と縮重合系高分子が代表的である。
酸性官能基および塩基性官能基を有するビニル重合系高分子中の酸性官能基および塩基性官能基は、それぞれビニル重合時のモノマーに由来する。
酸性官能基を持たせるビニルモノマーとして、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステルなどのカルボキシル基含有ビニル系モノマーが挙げられる。
塩基性官能を持たせるモノマーとして、たとえば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレートなどのアミノアルキル基含有アクリレートやアミノアルキル基含有メタクリレートが挙げられ、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのアミノアルキル基含有アクリルアミドやアミノアルキル基含有メタクリルアミドが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
さらには、ビニルピリジン、4−アミノスチレン、4−(N,N−ジメチルアミノ)スチレン等のアミノ基含有スチレンが挙げられる。
上記酸性官能基含有ビニル系モノマーおよび塩基性官能基含有ビニル系モノマーに加えて、その他のビニル系モノマーを共重合用モノマーとして用いてもよい。その他のビニル系モノマーとして、官能基を含有しないビニル系モノマーが代表的であり、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、α、β−不飽和カルボン酸ポリアルキレングリコールエステル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、ビニルエーテル、α−C2−20オレフィン(エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセンなど)などのオレフィン系モノマーが挙げられる。2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキルエステル部分の炭素原子数は、1〜20が好ましく、その例として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アリルが挙げられる。
上記α、β−不飽和カルボン酸ポリアルキレングリコールエステルとして、メタクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、モノメタクリル酸ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコール、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールが挙げられる。
これらのビニル系モノマーを重合する方法は、従来公知のビニル系高分子を得るための重合方法と同様であるが、意図する酸価とアミン価が得られるようにモノマー比率を調整する必要がある。重合の際に重合反応触媒を使用するが、必要に応じて、水、水溶性有機溶媒、重合開始剤、連鎖移動剤などを用いる。
酸性官能基含有ビニル系モノマーおよび塩基性官能基含有ビニル系モノマーをそれぞれ重合しておいてからブロック重合したり、それらの一方のみを重合しておいてから、他方をグラフト重合するようにしてもよい。
上記カルボキシル基含有ビニル系モノマーと官能基を有しないビニル系モノマーを共重合して酸性官能基含有ビニル系ポリマーを合成し、分子中のカルボキシル基の一部にエチレンジアミン,プロピレンジアミンなどの脂肪族ジアミンを反応させて塩またはアミドを形成することにより、カルボキシル基とアミノ基を持たせることができる。
アミノアルキル基含有アクリレートやアミノアルキル基含有メタクリレートと官能基を有しないビニル系モノマーを共重合してアミノアルキル基含有ビニル系ポリマーを合成し、分子中のアミノアルキル基の一部にフタル酸、無水フタル酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸などのジカルボン酸を反応させて塩またはアミドを形成することにより、カルボキシル基とアミノ基を持たせることができる。
分子中のアミノアルキル基の一部にリン酸を反応させて塩またはアミドを形成することにより、リン酸基とアミノ基を持たせることができる。
酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子は、ホモポリマーとコポリマーがある。
コポリマーとして、ランダムコポリマー、交互共重合体、ブロックコポリマー、くし型コポリマー(又はくし型グラフトコポリマー)が挙げられる。
酸性官能基と塩基性官能基を有するブロックコポリマーとして、AブロックとBブロックからなり、Aブロックは、アミノ基含有ビニルモノマー、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、4−アミノスチレン、4−(N,N−ジメチルアミノ)スチレンから実質的になるセグメントであり、Bブロックは、酸性官能基含有ビニルモノマーおよび少なくとも1つの官能基を含有しないビニルモノマーを含むセグメントである。
特定の実施形態では、Aブロックはアミノ基含有ビニルモノマーのホモブロックである。好適な酸性官能基含有ビニルモノマーとして、メタクリル酸およびアクリル酸が挙げられ、好適な官能基を含有しないビニルモノマーとして、例えば、ベンジルメタクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、エチルヘキシルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレート、エチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ブチルアクリレートおよび2−フェニルエチルアクリレートが挙げられる。
酸性官能基と塩基性官能基を有するブロックコポリマーの酸価は、アミン価より大きい場合と、同一である場合と、小さい場合がある。さらに、Bブロックは、アミノ基含有ビニルモノマーを含有しない。
典型的に、Aブロックセグメントは、約2〜約16単位のアミノ基含有ビニルモノマー、より典型的には、約2〜約10単位のアミノ基含有ビニルモノマーである。Bブロックは、少なくとも4単位の酸性官能基含有ビニルモノマー、より添加的には、少なくとも約6〜約11単位の酸性官能基含有ビニルモノマー、および少なくとも約16単位の少なくとも1つの官能基を含有しないビニルモノマー、より典型的には、少なくとも約20単位の少なくとも1つの官能基を有しないビニルモノマーを含むセグメントである。
典型的に、ブロックコポリマーの数平均分子量(Mn)は、約2000〜約16,000ダウルトン、より典型的には、約3,000〜約12,000ダウルトン、酸価は約50〜約220(ポリマー固体1グラムを中和するためのmgKOH)、より典型的には、約30〜約200である。典型的に、アミン価は、約10〜約180mgKOH/g固体、より典型的には、約25〜約100mgKOH/g固体である。
典型的に、酸性官能基と塩基性官能基を有するブロックコポリマーは、AB、ABAまたはBABブロックコポリマーであるが、アミノ基含有ビニルモノマーのホモブロックを有するABブロックコポリマーが通常典型的である。
縮重合系高分子として、ポリウレタン、ポリエステル、ポリオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン/ポリエステルコポリマー、ポリアミド、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、ポリアルキレンイミン(ポリエチレンイミンなど),ポリビニルピロリドン,ポリアリルアミン,ポリエーテルポリアミン(ポリオキシエチレンポリアミンなど)などの含窒素高分子が挙げられる。
酸性官能基と塩基性官能基を持たせやすい点で、鎖状構造を有するポリウレタン、ポリエステル、ポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレンプロピレン、ポリオキシプロピレン)、ポリオキシアルキレン/ポリエステルコポリマー、ポリアミド、含窒素高分子が好ましい。
酸性官能基と塩基性官能基は、酸性官能基を有するモノマーもしくはオリゴマーおよび塩基性官能基を有するモノマーもしくはオリゴマーを縮重合反応に組み込むことにより上記高分子中に導入することができる。また、酸性官能基を有するモノマーもしくはオリゴマーまたは塩基性官能基を有するモノマーもしくはオリゴマーを縮重合反応に組み込み、分子中の酸性官能基または塩基性官能基の一部を、塩基性官能基を有する化合物または酸性官能基を有する化合物により変性することにより、酸性官能基と塩基性官能基を上記高分子中に導入することができる。また、上記高分子中の水酸基などの反応性基に、塩基性官能基を有する化合物と酸性官能基を有する化合物を反応させることにより、酸性官能基と塩基性官能基を上記高分子中に導入することができる。
ポリウレタンは、主鎖がポリウレタンであり,側鎖にポリエーテル(特には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンまたはポリオキシエチレンプロピレン)またはポリエステルを有するものが代表的である。側鎖の末端に酸性官能基(例えばカルボキシル基、リン酸基、酸性リン酸エステル基)と塩基性官能基(例えば第3級アミノ基などのアミノ基)を持たせたものが好ましい。
ポリエステルは、脂肪族ジカルボン酸もしくは芳香族ジカルボン酸とアルキレングリコールの重縮合物が代表的であるである。例えば、ジカルボン酸(フタル酸、無水フタル酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸など)とアルキレングリコール(エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、 1,4-シクロヘキサンジメタノールなど)と少量のトリカルボン酸(クエン酸など)との重縮合物、ジカルボン酸とアルキレングリコールと少量のアルキレントリオールの重縮合物が例示される。例えば、分子中のカルボキシル基の一部にエチレンジアミン,プロピレンジアミンなどの脂肪族ジアミンを反応させて塩またはアミドを形成することにより、カルボキシル基とアミノ基を持たせることができる。
本発明における(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子は、いわゆるナノ金属微粒子であり、表面活性が非常に高いため凝集しやすい。これを防止するためその製造過程でナノ金属微粒子表面を、極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆しているが、それでも経時的に凝集が進行しやすい。本発明においては、加熱焼結性金属微粒子(A)と酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)を混合した後、−50℃〜+25℃で(式1)による時間以上のエージングをすることにより、加熱焼結性金属微粒子の高い表面活性を保持したまま凝集を防止することが可能である。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
なお、加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)を混合して、本発明のペースト状金属微粒子組成物とする際、混合中の混合液の温度は30℃以下であることが好ましい。また、混合初期の温度よりも10℃以上の温度上昇をしないように混合することがより好ましい。加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)と加熱焼結性金属粒子(D)を混合する際も同様である。
本発明における加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)の混合物のエージング条件は、温度が−50℃〜+25℃の範囲で、時間は(式1)による時間以上であり、好ましくは、(式2)エージング時間(h)=−(温度(℃))+49であり、より好ましくは(式3)エージング時間(h)=−(温度(℃))+50である。例えば、−50℃であれば98時間以上であり、好ましくは99時間以上であり、より好ましくは100時間以上である。−25℃であれば73時間以上であり、好ましくは74時間以上であり、より好ましくは75時間以上である。0℃であれば48時間以上であり、好ましくは49時間以上であり、より好ましくは50時間以上である。+25℃であれば23時間以上であり、好ましくは24時間以上であり、よりこの好ましくは25時間以上である。−50℃を下回る低温度でのエージング、および、−50℃〜+25℃の温度範囲で(式1)による時間未満のエージングでは、加熱焼結性金属微粒子(A)の分散性が充分に向上しない。また、+25℃を越える高温度では、エージング中に加熱焼結性金属微粒子(A)同士が部分的に凝集しやすく分散性が低下する。
本発明における加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)と加熱焼結性金属粒子(D)の混合物のエージング条件も同様である。ただし、+25℃を越える高温度では、エージング中に加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が部分的に凝集しやすく分散性が低下する。
本発明におけるエージングの温度範囲は、−50℃〜+25℃であるが、請求項1のペースト状金属微粒子組成物(I)と請求項2のペースト状金属微粒子組成物(II)については、好ましくは−50℃〜+10℃であり、より好ましくは−50℃〜0℃である。
請求項3のペースト状金属微粒子組成物(III)については、製造時間の点で0℃〜+25℃が好ましい。
エージングは、所定の温度に設定された冷蔵庫、冷凍庫、恒温室等の中でおこなうことが好ましい。
エージングの間は、加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)の混合物を静置しておいても良いし、撹拌羽付ミキサー等により攪拌していてもよい。ただし、温度制御に注意する必要がある。エージングの間の雰囲気は特に限定されず、空気、窒素ガスなどの不活性ガスが例示されるが、水分などの混入を防ぐため、容器に入れて蓋をしておくことが好ましい。加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散媒(C)と加熱焼結性金属粒子(D)の混合物についても同様である。
本発明のペースト状金属微粒子組成物における加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)の比率は、加熱焼結性金属微粒子(A)を均一に分散できれば、特に限定されないが、加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部に対し、高分子分散剤(B)が0.1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部であり、特に好ましくは、2〜8質量部である。
(A)表面が極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子は、加熱焼結性金属微粒子表面が酸化されていてもよい。しかし、加熱焼結性金属微粒子が加熱焼結性銀微粒子の場合、酸化銀の割合が高いと加熱時に多量の酸素が発生し、焼結してできた固形状銀中にボイドが発生する原因となる恐れがあるため、表面が酸化銀である割合は銀粒子の全表面の50%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、更には2%以下が好ましい。特にメモリやCPUのような大型チップ接続のため比較的大きな接合面積で半密閉系となるダイボンド剤のような使用例では、酸化銀の存在はボイド発生により接着強さの低下の原因となるので、10%以下が好ましい。
(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒を混合した後、−50℃〜+25℃において、(式1)による時間以上のエージングしてなることを特徴とするペースト状金属微粒子組成物は、さらに(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を含んでいても良い。加熱焼結性金属粒子(D)は、加熱焼結性金属微粒子(A)よりも製造容易であり製造コストが安いので、本発明のペースト状金属微粒子組成物の製造コストを抑えることができる。
本発明ではまた、(A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、
−50℃〜+25℃において下記(式1)
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
によるエージング時間以上のエージング、好ましくは前記(式2)によるエージング時間以上のエージング、より好ましくは前記(式3)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合しても良い。加熱焼結性金属粒子(D)は、加熱焼結性金属微粒子(A)よりも製造容易であり製造コストが安いので、本発明のペースト状金属微粒子組成物の製造コストを抑えることができ、ペースト状金属微粒子組成物の加熱焼結性が向上する効果がある。
加熱焼結性金属粒子(D)は、加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散剤(C)を混合する際にいっしょに混合しても良く(添加法1)、あるいは、加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散剤(C)を混合した後、−50℃〜+25℃において前記(式1)による時間以上のエージングをした後に添加しても良い(添加法2)が、高分子分散剤(B)による加熱焼結性金属微粒子(A)の分散性をより向上させるために、(添加法2)が好ましい。なお、添加法1と添加法2を併用しても良い。
他成分に対する加熱焼結性金属粒子(D)の配合比率は特に限定されないが、加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散剤(C)の混合物100質量部に対して、1200質量部以下であり、好ましくは100〜800質量部であり、より好ましくは150〜600質量部である。なお、加熱焼結性金属粒子(D)を添加する際に、ペースト状金属微粒子組成物の粘度調整のため、揮発性分散剤(C)を添加しても良い。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、加熱により揮発性分散媒(C)が揮散し、加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結することを特徴とする。なお、この際、高分子分散剤(B)は、一部または全部が揮発または分解しても良い。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、粉末状の加熱焼結性金属微粒子(A),または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が揮発性分散媒(C)の作用によりペースト化している。ペースト化することによりシリンダーやノズルから細い線状に吐出でき、またメタルマスクによる塗布が容易であり、電極の形状に適用しやすくなる。なお、ペースト状は、クリーム状やスラリー状を含むものである。
非揮発性分散媒ではなく、揮発性分散媒を使用するのは、加熱により加熱焼結性金属微粒子(A)または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結する際に、分散媒が前もって揮散すると、加熱焼結性金属微粒子(A),または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結しやすく、その結果、固形状金属または固形状金属合金の強度と電気伝導性や熱伝導性が大きくなりやすいからである。揮発性分散媒(C)は、加熱焼結性金属微粒子(A)および加熱焼結性金属粒子(D)表面を変質させず、その沸点は70℃以上であり、300℃以下であることが好ましい。沸点が70℃未満であるとペースト状金属微粒子組成物を調製する作業中に揮発性分散媒(B)が揮散しやすく、沸点が300℃より大であると、加熱焼結性銀金属微粒子(A)が加熱焼結後も揮発性分散媒(B)が残留しかねないからである。
(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下の加熱焼結性金属粒子は、平均粒径が0.2μm以下のナノ金属粒子より低コストで製造が可能である。このような加熱焼結性金属粒子は、還元銀、アトマイズ銀、銀コロイド、銀合金、表面銀コート粉、金,パラジウム,銅,スズ,ハンダ合金等の粒子が例示されるが、加熱焼結性の点で銀粒子が好ましく、還元法で製造された銀粒子がより好ましい。ついで銅粒子が好ましい。
加熱焼結性金属粒子(D)の形状は、球状,針状,角状,樹枝状,繊維状,フレーク状(片状),粒状,不規則形状,涙滴状が例示され(JIS Z2500:2000参照)、さらには楕円球状,海綿状,ぶどう状,紡錘状,略立方体状,六角板状,柱状,棒状,多孔状,塊状,けい角状,丸み状が例示されるが、製造容易性、調達容易性の点で、球状、粒状およびフレーク状であることが好ましい。
ここで言う球状とは、ほぼ球に近い形状である(JIS Z2500:2000参照)。必ずしも真球状である必要はなく、粒子の長径(DL)と短径(DS)との比(DL)/(DS)(球状係数あるいは真球度と言うことがある)が1.0〜1.2の範囲にあるものが好ましい。
粒状とは、不規則形状のものではなくほぼ等しい寸法をもつ形状である(JIS Z2500:2000参照)。
フレーク状(片状)とは、板のような形状であり(JIS Z2500:2000参照)、鱗のように薄い板状であることから鱗片状とも言われるものである。
ここで言うフレーク状の金属粒子のアスペクト比は、[粒子の平面方向の平均長さ(μm)]/[粒子の平均厚さ(μm)]の値であって、2〜200の範囲にあるものが好ましく、5〜50の範囲であることがより好ましい。アスペクト比の算出において平面方向の平均長さの値は、例えば、走査型電子顕微鏡により倍率1000〜10000倍程度で観察し、その観察像の中にある20個以上の金属粒子の平面方向の長さを測定して、その平均値として得ることができる。また、平均厚さの値は、例えば、フレーク状の金属粒子をエポキシ樹脂等の硬化性樹脂で固めた試料を製造し、その試料の断面を走査型電子顕微鏡により倍率5000〜20000倍程度で観察して、その観察像の中にある20個以上の金属粒子の厚さを測定して、その平均値として得ることができる。いずれの形状であっても粒度分布は限定されない。
加熱焼結性金属粒子(D)の平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により得られる一次粒子の平均粒径である。加熱焼結性金属粒子の平均粒径が10μmを越えると、加熱焼結性が低下するため7μm以下であることが好ましい。しかし、平均粒径が0.2μm以下であると凝集しやすく分散性が低下するため、平均粒径は0.2μmを越えるが、0.4μm以上であることが好ましい。
加熱焼結性金属粒子(D)は、その表面が,加熱焼結性銀金属微粒子(A)と同様に前記した極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆されていてもよく、該有機物の量は限定されないが、0.01〜8質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましい。
(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒は、加熱焼結性金属微粒子(A),または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)をペースト状にできれば良く、例えば、炭素原子および水素原子からなる揮発性炭化水素化合物、炭素原子、水素原子および酸素原子からなる揮発性有機化合物、炭素原子、水素原子および窒素原子からなる揮発性有機化合物、炭素原子、水素原子、酸素原子および窒素原子からなる揮発性有機化合物、前記揮発性有機化合物のうちの親水性揮発性有機化合物と水との混合物などから選択されることが好ましい。これらは通常、常温において液状であることが好ましい。
具体的には、炭素原子、水素原子および酸素原子からなる揮発性有機化合物として、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール等の脂肪族一価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ、メチルカルビトール)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エメチルセロソルブ、エチルカルビトール)、エチレングリコールモノプロピルエーテル(プロピルセロソルブ、プロピルカルビトール)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルメトキシブタノール等のエーテル結合を有する脂肪族一価アルコール;ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコールなどのフェニルアルキルアルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール;プレノール、ターピネオール(テルピネオール)、3-メチル-3-ブテン-2-オール、ファルネソール、シトロネロール、ネロリドール、スクラレオールなどのテルペン系アルコールが例示される。
さらにはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイゾブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)、2−オクタノン、イソホロン(3、5、5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン)、ジイブチルケトン(2、6−ジメチル−4−ヘプタノン)等の揮発性脂肪族ケトン;酢酸エチル(エチルアセテート)、酢酸ブチル、アセトキシエタン、酪酸メチル、ヘキサン酸メチル、オクタン酸メチル、デカン酸メチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1,2−ジアセトキシエタンのような脂肪族カルボン酸エステル;テトラヒドロフラン、ジプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、エトキシエチルエーテル、1,2−ビス(2−ジエトキシ)エタン、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル等の脂肪族エーテルが例示される。その他に、酢酸2−(2ブトキシエトキシ)エタンのようなエステルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール等のエーテルアルコールが例示される。
炭素原子および水素原子からなる揮発性炭化水素化合物として、炭素原子数が好ましくは6から16のn−パラフィン、イソパラフィン等の揮発性脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の炭素原子数が好ましくは6から16の揮発性芳香族炭化水素;リモネン、カズマレン、α−ピネン等のテルペン系炭化水素が例示される。
炭素原子、水素原子および窒素原子からなる揮発性有機化合物として、アセトニトリル、プロピオニトリルのような揮発性アルキルニトリルが例示される。
炭素原子、水素原子、酸素原子および窒素原子からなる揮発性有機化合物として、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、N、N-ジメチルホルムアミドのような揮発性脂肪族カルボン酸アミドが例示される。その他に、エーテル結合を有するアルキルアミド系溶剤、アセトニトリル等のニトリル系溶剤、ジメチルスルホキシド等の含イオウ系溶剤、テトラメチル尿素等の尿素系溶剤、低分子量の揮発性シリコーンオイルおよび揮発性有機変成シリコーンオイルが例示される。
なお、揮発性分散媒(C)は2種類以上を併用しても良い。
(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒の配合量は、加熱焼結性金属微粒子(A),または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)をペースト状にするのに十分な量でよく、目安として加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)の合計量100質量部あたり、5〜30質量部であり、好ましくは8〜20質量部である。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、加熱焼結性金属微粒子(A)の焼結性を向上させるため、(E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸を含有しても良い。そのようなカルボン酸(E)は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸(吉草酸)、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、クロトン酸、ソルビン酸、マレイン酸等の1価脂肪酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジグリコール酸、シクロヘキセンジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸等の多価カルボン酸;乳酸、リンゴ酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸;安息香酸等、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸等が例示されるが、脂肪族カルボン酸であることが好ましい。
(E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸の添加量は、本発明のペースト状金属微粒子組成物中に、0.01質量%〜5質量%となる量が好ましい。その添加量が0.01質量%未満であると、本発明のペースト状金属微粒子組成物の加熱焼結性が向上しにくく、また、その添加量が5質量%を越えると、本発明のペースト状金属微粒子組成物を加熱した際に、カルボン酸(E)が突沸的に揮発して、加熱焼結性金属微粒子(A)の焼結物または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)の焼結物にクラックを発生しやすいためである。
この他に、本発明の目的に反せず効果の発現を阻害しない限り、非焼結性金属粒子、非金属系の粉体、金属化合物、金属錯体、チクソ剤、安定剤、着色剤等を含有しても良い。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、比較的低温度での加熱により揮発性分散媒(C)が揮散し、特には70℃以上300℃以下での加熱により、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結することにより強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状の金属となり、かつ、接触している基板等に接着性を発現する。
加熱焼結性金属微粒子(A)および加熱焼結性金属粒子(D)が、加熱焼結性銀微粒子および加熱焼結性銀粒子である場合は、強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状銀となる。加熱焼結性金属微粒子(A)および加熱焼結性金属粒子(D)が加熱焼結性銅微粒子および加熱焼結性銅粒子である場合は、強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状銅となる。
加熱焼結性金属微粒子(A)が加熱焼結性銀微粒子であり、加熱焼結性金属粒子(D)が加熱焼結性他金属粒子である場合は、強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状銀他金属合金となる。加熱焼結性金属微粒子(A)が加熱焼結性銅微粒子であり、加熱焼結性金属粒子(D)が加熱焼結性他金属粒子である場合は、強度と電気伝導性と熱伝導性が優れた固形状銅他金属合金となる。
この際、揮発性分散媒(C)が揮散し、ついで加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結してもよく、揮発性分散媒(C)の揮散と共に加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結してもよい。
特に加熱焼結性金属微粒子(A)および加熱焼結性金属粒子(D)が、加熱焼結性銀微粒子および加熱焼結性銀粒子の場合、銀は本来大きな強度と極めて高い電気伝導性と熱伝導性を有するため、加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性銀粒子(D)の焼結物も大きな強度ときわめて高い電気伝導性と熱伝導性を有する。
この際の加熱温度は、揮発性分散媒(C)が揮散し、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結できる温度であればよく、通常70℃以上である。
しかし、300℃を越えると揮発性分散媒が突沸的に蒸発して固形状金属(例えば、固形状銀、固形状銅、固形状銀金属合金、固形状銅金属合金)の形状に悪影響が出る恐れがあるため、300℃以下であることが必要であり、好ましくは250℃以下であり、より好ましく225℃以下である。
加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結してできた固形状金属または固形状金属合金の電気伝導性は、体積抵抗率が9×10-6Ω・cm以下であることがより好ましい。熱伝導性が100W/m・K以上であることが好ましい。該固形状金属または固形状金属合金の形状は特に限定されず、シート状、フィルム状、テープ状、線状、円盤状、ブロック状、スポット状、不定形状が例示される。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、70℃以上300℃以下で加熱すると揮発性分散媒(C)が揮散し加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結することにより、強度と電気伝導性、熱伝導性が優れ、接触していた金属製部材、例えば金基板、金メッキ基板、銀基板、銀メッキ金属基板、銅基板、パラジウム基板、パラジウムメッキ金属基板、プラチナ基板、プラチナメッキ金属基板、アルミニウム基板、ニッケルメッキ基板、スズメッキ金属基板等の金属系基板ないし金属製基板、電気絶縁性基板上の電極等金属部分への接着性を有する固形状金属または固形状金属合金となるので、金属系基板や金属部分を有する電子部品、電子装置、電気部品、電気装置等の接合に有用である。そのような接合として、コンデンサ、抵抗等のチップ部品と回路基板との接合;ダイオード、トランジスタ、メモリ、IC、CPU等の半導体チップとリードフレームもしくは回路基板との接合;高発熱の半導体チップと冷却板との接合が例示される。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)またはペースト状金属微粒子組成物(III)を複数の金属製部材間に介在させ、70℃以上300℃以下での加熱により、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、複数の金属製部材同士を強固に接合させることができる。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)またはペースト状金属微粒子組成物(III)を加熱して生成した加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)の焼結物の洗浄は不要であるが、水や有機溶媒で洗浄してもよい。本発明のペースト状金属微粒子組成物の各成分は不純物が少ないため洗浄が容易である。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、加熱すると揮発性分散媒(C)が揮散し、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結することにより大きな強度と極めて高い電気伝導性と熱伝導性を有する固形状金属または固形状金属合金となる。したがって、硬化性接着剤、例えば、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤、ポリイミド樹脂系接着剤を塗布したプリント配線用基板、あるいはプライマー組成物を塗布し、ついで硬化性接着剤を塗布したプリント配線用基板に、該接着剤が硬化する前に、該ペースト状金属微粒子組成物を塗布して70℃以上300℃以下で加熱することにより、耐摩耗性と基板への接着性に優れた金属配線または金属合金配線を形成することができる。かくして、プリント配線板を製造することができる。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)またはペースト状金属微粒子組成物(III)を適用する方法は特に制限されず、ディスペンシング、印刷(例えばスクリーン印刷)、メタルマスク塗布、噴霧、はけ塗り等がある。また、チップ等を該プリント配線板に搭載することにより、回路板を製造することができる。
加熱温度は、揮発性分散媒(C)が揮散し、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結できる温度であればよく、通常70℃以上である。しかし、300℃を越えると揮発性分散媒(B)が突沸的に蒸発して固形状金属または固形状金属合金の形状に悪影響が出る恐れがあるため、300℃以下であることが必要であり、好ましくは250℃以下であり、より好ましく225℃以下である。この際の、雰囲気は空気中で良いが、加熱焼結性金属微粒子(A)、加熱焼結性金属粒子(D)またはプリント基板に使用されている材料が酸化されやすい金属である場合は、窒素などの不活性ガス中または水素を含むフォーミングガス中であることが好ましい。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、加熱すると揮発性分散媒(C)が揮散し、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結することにより大きな強度と極めて高い電気伝導性と熱伝導性を有する固形状金属または固形状金属合金となる。したがって、該ペースト状金属微粒子組成物を、半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用端部にドット状に塗布して加熱することにより、該揮発性分散媒を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、半導体素子上または基板上に金属製バンプまたは金属合金製バンプを形成することができる。かくして電気回路接続用のバンプを製造することができる。
ここで、半導体素子として、ダイオード、トランジスタ、メモリ、CPUが例示される。
該ペースト状金属微粒子組成物をドット状に塗布する方法として、滴下、ディスペンシング、印刷(例えばスクリーン印刷)、メタルマスク塗布が例示される。
加熱温度は、揮発性分散媒(C)が揮散し、加熱焼結性金属微粒子(A)同士,または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)が焼結できる温度であればよく、通常70℃以上である。しかし、300℃を越えると揮発性分散媒(B)が突沸的に蒸発して固形状金属または固形状金属合金の形状に悪影響が出る恐れがあるため、300℃以下であることが必要であり、好ましくは250℃以下であり、より好ましく225℃以下である。この際の、雰囲気は空気中で良いが、加熱焼結性金属微粒子(A)または加熱焼結性金属粒子(D)が酸化されやすい金属である場合は、窒素などの不活性ガス中または水素を含むフォーミングガス中であることが好ましい。
本発明のペースト状金属微粒子組成物(I)、ペースト状金属微粒子組成物(II)、ペースト状金属微粒子組成物(III)は、密閉容器に保存することが好ましい。また、固体状で比較的比重の大きい、加熱焼結性金属微粒子(A)または加熱焼結性金属微粒子(A)および加熱焼結性金属粒子(D)と、それらとは相溶せず比較的比重の小さい揮発性分散媒(C)を含有するので、長期間保存した後に使用する場合は、使用前に、容器を振とうしてから、あるいは容器内を攪拌してから使用することが好ましい。密閉容器にシリンジを使用した場合は、ディスペンサーを用いて微少量の吐出ができる。
本発明の実施例と比較例を掲げる。実施例と比較例中、部とあるのは質量部を意味する。ペースト状金属微粒子組成物のエージング方法、ペースト状金属微粒子組成物のエージング前後のペーストの状態、ペースト状金属微粒子組成物を加熱して焼結することにより生成した固形状金属または固形状金属合金の硬さ、接着強さ、体積抵抗率および熱伝導率は、下記の方法により23℃で測定した。
[ペースト状金属微粒子組成物の調製方法]
各成分所定量を撹拌羽付ミキサーに投入し、20〜25℃で均一になるまで攪拌した。
[ペースト状金属微粒子組成物のエージング方法]
ペースト状金属微粒子組成物をガラス容器に入れて蓋をし、設定温度が25℃を越える場合は恒温保管庫中で、設定温度が25℃〜5℃の間の場合は恒温冷蔵庫中で、設定温度が5℃未満の場合は恒温冷凍庫中で、該容器を静置してエージングした。
[ペースト状金属微粒子組成物のエージング前後のペーストの状態]
ペーストの状態は目視で観察した。
[硬さ]
幅50mm×長さ50mm×厚さ1.0mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂板上に、幅10mm×長さ10mmの開口部を有する500μm厚のメタルマスクを用いて、ペースト状金属微粒子組成物を塗布し、225℃の強制循環式オーブン内で1時間加熱してフィルム状の金属とした。なお、加熱焼結性金属微粒子が銅微粒子または加熱焼結性金属粒子が銅粒子である場合は、更に、水素ガスと窒素ガスが体積比で10:90であるフォーミングガス中にて225℃で1時間加熱した。フィルム状の金属についてJIS Z 2244に準じた方法により硬さを測定した。
[接着強さ]
幅25mm×長さ70mm×厚さ1.0mmの銀基板(銀純度99.99%)1上に、10mmの間隔をおいて4つの幅2.5mm×長さ2.5mmの開口部を有する100μm厚のメタルマスクを用いてペースト状金属微粒子組成物を塗布し、その上に幅2.5mm×長さ2.5mm×厚さ0.5mmの銀チップ(銀純度99.99%)3を搭載後、225℃の強制循環式オーブン内で1時間加熱して接合した。なお、加熱焼結性金属微粒子が銅微粒子または加熱焼結性金属粒子が銅粒子である場合は、更に、水素ガスと窒素ガスが体積比で10:90であるフォーミングガス中にて225℃で1時間加熱した。
かくして得られた接着強さ測定用試験体の幅2.5mm×長さ2.5mm×厚さ0.5mmの銀チップ3の側面を接着強さ試験機により押厚速度23mm/分で押圧し、接合部がせん断破壊したときの荷重をもって接着強さとした。なお、該試験体4個を測定し、その平均値を接着強さとした。
[体積抵抗率]
幅50mm×長さ50mm×厚さ1.0mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂板上に、幅10mm×長さ10mmの開口部を有する500μm厚のメタルマスクを用いて、ペースト状金属微粒子組成物を塗布し、225℃の強制循環式オーブン内で1時間加熱してフィルム状の金属とした。なお、加熱焼結性金属微粒子が銅微粒子または加熱焼結性金属粒子が銅粒子である場合は、更に、水素ガスと窒素ガスが体積比で10:90であるフォーミングガス中にて225℃で1時間加熱した。フィルム状の金属についてJIS K 7194に準じた方法により体積抵抗率(単位;Ω・cm)を測定した。
[熱伝導率]
幅50mm×長さ50mm×厚さ1.0mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂板上に、幅10mm×長さ10mmの開口部を有する2mm厚のメタルマスクを用いて、ペースト状金属微粒子組成物を塗布し、225℃の強制循環式オーブン内で1時間加熱して板状の金属とした。なお、加熱焼結性金属微粒子が銅微粒子または加熱焼結性金属粒子が銅粒子である場合は、更に、水素ガスと窒素ガスが体積比で10:90であるフォーミングガス中にて225℃で1時間加熱した。板状の金属について熱定数測定装置を用いたレーザーフラッシュ法により熱伝導率(単位;W/mK)を測定した。
[高分子分散剤(B)]
実施例と比較例中の、ビックケミー・ジャパン株式会社が販売しているDISPERBYK-2020(不揮発分70%)は、コントロールラジカル重合による変性アクリル系ブロック共重合体の溶液であり、アミノ基とリン酸エステル基を有し、リン酸エステル基は、詳しくは酸性リン酸エステル基である。
ANTI-TERRA-U(不揮発分50%)は長鎖ポリアミノアマイドと酸ポリマーの塩であり、詳しくはカルボン酸ポリマーの部分長鎖ポリアミノアマイド塩の溶液であり、アミノアマイド基とカルボキシル基を有する。
DISPERBYK-106(不揮発分91%)は、酸性基を有するポリマー塩の溶液であり、詳しくはリン酸基を有するポリマーの部分アミン塩であり、アミノ基とリン酸基を有する。
DISPERBYK-111(不揮発分95%)は、酸基を含む共重合物の溶液であり、詳しくは実質的にアミノ基を有せずリン酸エステル基を有するポリエステルの溶液であり、リン酸エステル基は、詳しくは酸性リン酸エステル基である。
DISPERBYK-2022(不揮発分60%)は、コントロールラジカル重合による変性アクリル系ブロック共重合体の溶液であり、アミノ基を有し実質的に酸性官能基を有しない。
なお、部分・・・・塩は分子中の複数のカルボキシル基やリン酸基の一部が塩となっていることを意味する。
[実施例1]
市販の還元法で製造され、表面が極性基を有する炭素原子数6の有機物であるヘキサン酸で被覆された粒状の加熱焼結性銀微粒子(A)(平均粒径が0.02μm、有機物量(注:ヘキサン酸と微量の有機系還元剤の合計量である)が2.7質量%である)100部、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)4部、および、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)15部を均一に混合し、混合物を−50℃で100時間エージングして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銀微粒子組成物(I)は、メタルマスクでの塗布においてダレ、流れ等はなく良好な形状に塗布できた。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)について、加熱して焼結することにより生成した固形状銀の硬さ、接着強さ、体積抵抗率および熱伝導率を測定して表1にまとめて示した。ペースト状銀粒子組成物(I)の焼結物は、硬さ、接着強さ、体積抵抗率および熱伝導率が優れていた。
以上の結果より、このペースト状銀微粒子組成物(I)が、強固な固形状銀を製造するのに有用なこと、金属製部材を電気伝導性と熱伝導性よく強固に接合するのに有用なこと、耐摩耗性と基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れた銀配線を形成するのに有用なこと、および半導体素子上または基板上に銀バンプを形成するのに有用なことがわかった。
[実施例2]
実施例1において、エージングの条件を−25℃で75時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表1にまとめて示した。
[実施例3]
実施例1において、エージングの条件を0℃で50時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表1にまとめて示した。
[実施例4]
実施例1において、エージングの条件を+20℃で30時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表1にまとめて示した。
[実施例5]
実施例1において、エージングの条件を+25℃で25時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表1にまとめて示した。
[実施例6]
実施例1において、エージングの時間を720時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表2にまとめて示した。
[実施例7]
実施例2において、エージングの時間を720時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表2にまとめて示した。
[実施例8]
実施例3において、エージングの時間を360時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表2にまとめて示した。
[実施例9]
実施例5において、エージングの時間を120時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表2にまとめて示した。
[比較例1]
実施例1において、−50℃でのエージングの時間を95時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表3にまとめて示した。
[比較例2]
実施例1において、−50℃でのエージングの時間を60時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表3にまとめて示した。
[比較例3]
実施例2において、−25℃でのエージングの時間を70時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表3にまとめて示した。
[比較例4]
実施例2において、−25℃でのエージングの時間を40時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表3にまとめて示した。
[比較例5]
実施例3において、0℃でのエージングの時間を45時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表4にまとめて示した。
[比較例6]
実施例3において、0℃でのエージングの時間を30時間とした以外は同様にしてースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表4にまとめて示した。
[比較例7]
実施例5において、+25℃でのエージングの時間を20時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表4にまとめて示した。
[比較例8]
実施例5において、+25℃でエージングの時間を15時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表4にまとめて示した。
[比較例9]
実施例1において、エージングを−70℃で150時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表5にまとめて示した。
[比較例10]
実施例1において、エージングを−55℃で105時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表5にまとめて示した。
[比較例11]
実施例1において、エージングを+30℃で20時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング後では加熱焼結性銀微粒子の凝集物が認められた。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は凝集物のため良好でなく、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表5にまとめて示した。
[比較例12]
実施例1において、エージングを+40℃で10時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング後では加熱焼結性銀微粒子の凝集物が認められた。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は凝集物のため良好でなく、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表5にまとめて示した。
[実施例10]
実施例1で調製したエージング前のペースト状銀微粒子混合物{(市販の還元法で製造され、表面が極性基を有する炭素原子数6の有機物であるヘキサン酸で被覆された粒状の加熱焼結性銀微粒子(A)(平均粒径が0.02μm、有機物量(注:ヘキサン酸と微量の有機系還元剤の合計量である)が2.7質量%である)100部、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)4部、および、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)15部を均一に混合したもの)}20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合し、−50℃で100時間エージングして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表6にまとめて示した。
[実施例11]
実施例10において、エージングの条件を−25℃で75時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表6にまとめて示した。
[実施例12]
実施例10において、エージングの条件を0℃で50時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表6にまとめて示した。
[実施例13]
実施例10において、エージングの条件を+20℃で30時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表6にまとめて示した。
[実施例14]
実施例10において、エージングの条件を+25℃で25時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表6にまとめて示した。
[実施例15]
実施例10において、−50℃でのエージングの時間を720時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表7にまとめて示した。
[実施例16]
実施例11において、−25℃でのエージングの時間を720時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表7にまとめて示した。
[実施例17]
実施例12において、0℃でのエージングの時間を360時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表7にまとめて示した。
[実施例18]
実施例14において、+25℃でのエージングの時間を120時間とした以外は同様にして本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表7にまとめて示した。
[比較例13]
実施例10において、−50℃でのエージングの時間を95時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表8にまとめて示した。
[比較例14]
実施例10において、−50℃でのエージングの時間を60時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表8にまとめて示した。
[比較例15]
実施例11において、−25℃でのエージングの時間を70時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表8にまとめて示した。
[比較例16]
実施例11において、−25℃でのエージングの時間を40時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表8にまとめて示した。
[比較例17]
実施例12において、0℃でのエージングの時間を45時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表8にまとめて示した。
[比較例18]
実施例12において、0℃でのエージングの時間を30時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表9にまとめて示した。
[比較例19]
実施例14において、+25℃でのエージングの時間を20時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表9にまとめて示した。
[比較例20]
実施例14において、+25℃でのエージングの時間を15時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表9にまとめて示した。
[比較例21]
実施例10において、エージングを−70℃で150時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表10にまとめて示した。
[比較例22]
実施例10において、エージングを−55℃で105時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表10にまとめて示した。
[比較例23]
実施例10において、エージングを+30℃で20時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング後では加熱焼結性銀微粒子の凝集物が認められた。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は凝集物のため良好でなく、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表10にまとめて示した。
[比較例24]
実施例10において、エージングを+40℃で10時間とした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング後では加熱焼結性銀微粒子の凝集物が認められた。
また、このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は凝集物のため良好でなく、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表10にまとめて示した。
[実施例19]
実施例1で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表11にまとめて示した。
[実施例20]
実施例19において、実施例1で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例2で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表11にまとめて示した。
[実施例21]
実施例19において、実施例1で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例3で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表11にまとめて示した。
[実施例22]
実施例19において、実施例1で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例4で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表11にまとめて示した。
[実施例23]
実施例19において、実施例1で調製したエージン後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例5で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表11にまとめて示した。
[実施例24]
実施例19において、実施例1で調製したエージン後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例6で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表12にまとめて示した。
[実施例25]
実施例19において、実施例1で調製したエージン後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例7で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表12にまとめて示した。
[実施例26]
実施例19において、実施例1で調製したエージン後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例8で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。

また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表12にまとめて示した。
[実施例27]
実施例19において、実施例1で調製したエージン後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、実施例9で調製したエージング後のペースト状銀粒子組成物(I)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表12にまとめて示した。
[比較例25]
比較例1で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表13にまとめて示した。
[比較例26]
比較例2で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表13にまとめて示した。
[比較例27]
比較例3で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表13にまとめて示した。
[比較例28]
比較例4で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表13にまとめて示した。
[比較例29]
比較例5で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表13にまとめて示した。
[比較例30]
比較例6で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表14にまとめて示した。
[比較例31]
比較例7で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表14にまとめて示した。
[比較例32]
比較例8で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表14にまとめて示した。
[比較例33]
比較例9で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表15にまとめて示した。
[比較例34]
比較例10で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表15にまとめて示した。
[比較例35]
比較例11で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物が認められた。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は凝集物のため良好でなく、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表15にまとめて示した。
[比較例36]
比較例12で調製したペースト状銀微粒子組成物20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合して、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物が認められた。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は凝集物のため良好でなく、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表15にまとめて示した。
[実施例28]
市販の還元法で製造され、表面が極性基を有する炭素原子数6の有機物であるヘキサン酸で被覆された粒状の加熱焼結性銅微粒子(A)(平均粒径が0.02μm、有機物量(注:ヘキサン酸と微量の有機系還元剤の合計量である)が3.5質量%である)100部、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)4部、および、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)15部を均一に混合し、−25℃で75時間エージングして、本発明のペースト状銅微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銅微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表16にまとめて示した。
[実施例29]
実施例28で調製したエージング前のペースト状銅微粒子混合物{(市販の還元法で製造され、表面が極性基を有する炭素原子数6の有機物であるヘキサン酸で被覆された粒状の加熱焼結性銅微粒子(A)(平均粒径が0.02μm、有機物量(注:ヘキサン酸と微量の有機系還元剤の合計量である)が3.5質量%である)100部、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)4部、および、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)15部を均一に混合したもの}20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)8部、および、市販の還元法で製造され、表面がステアリン酸で被覆された球状であり,平均粒径が0.5μmである加熱焼結性銅粒子(D)(ステアリン酸量が1.1質量%である)72部を均一に混合し、−25℃で75時間エージングして、本発明のペースト状銅微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銅微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表16にまとめて示した。
[実施例30]
実施例28で調製したエージング後のペースト状銅微粒子組成物(I)20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)8部、および、市販の還元法で製造され、表面がステアリン酸で被覆された球状であり,平均粒径が0.5μmである加熱焼結性銅粒子(D)(ステアリン酸量が1.1質量%である)72部を均一に混合し、本発明のペースト状銅微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銅微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銅微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表16にまとめて示した。
[比較例37]
実施例28において、エージングを−25℃で70時間にした以外は同様にしてペースト状銅微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銅微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表17にまとめて示した。
[比較例38]
実施例29において、エージングを−25℃で70時間にした以外は同様にしてペースト状銅微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銅微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表17にまとめて示した。
[比較例39]
実施例30において、実施例28で調製したエージング後のペースト状銅微粒子組成物(I)の代わりに、比較例37で調製したエージング後のペースト状銅微粒子組成物を使用した以外は同様にして、ペースト状銅微粒子組成物(3)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銅微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表17にまとめて示した。
[実施例31]
市販の還元法で製造され、表面が極性基を有する炭素原子数8の有機物であるオクタン酸で被覆された粒状の加熱焼結性銀微粒子(A)(平均粒径が0.08μm、有機物量(注:オクタン酸と微量の有機系還元剤の合計量である)が2.7質量%である)100部、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)4部、および、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)15部を均一に混合し、−25℃で75時間エージングして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(I)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(I)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表18にまとめて示した。
[実施例32]
実施例31で調製したエージング前のペースト状銀微粒子混合物{(市販の還元法で製造され、表面が極性基を有する炭素原子数8の有機物であるオクタン酸で被覆された粒状の加熱焼結性銀微粒子(A)(平均粒径が0.08μm、有機物量(注:ヘキサン酸と微量の有機系還元剤の合計量である)が2.7質量%である)100部、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)4部、および、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)15部を均一に混合したもの}20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である加熱焼結性銀粒子(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合し、−25℃で75時間エージングして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(II)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(II)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表18にまとめて示した。
[実施例33]
実施例31で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の還元法で製造され、表面がステアリン酸で被覆されたフレーク状銀であり,平面方向の平均粒径が2.0μmであり,アスペクト比が20(平均厚さが0.1μm)の多角形である(D)(ステアリン酸量が0.3質量%である)73部を均一に混合し、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表18にまとめて示した。
[比較例40]
実施例31において、エージングを−25℃で70時間にした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表19にまとめて示した。
[比較例41]
実施例32において、エージングを−25℃で70時間にした以外は同様にしてペースト状銀微粒子組成物を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銀微粒子組成物の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表19にまとめて示した。
[比較例42]
実施例33において、実施例31で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)の代わりに、比較例40で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物を使用した以外は同様にして、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。エージング前後でペーストの状態には変化がなかった。
このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表19にまとめて示した。
[実施例34]
実施例20において、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)の代わりに、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のANTI-TERRA-U(酸価24mgKOH/g、アミン価19mgKOH/g)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表20にまとめて示した。
[実施例35]
実施例20において、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)の代わりに、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-106(酸価132mgKOH/g、アミン価74mgKOH/g)を用い、また、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)の代わりに、シクロヘキサノール(沸点161℃、関東化学株式会社製)(C)を用いた以外は同様にして、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表20にまとめて示した。
[実施例36]
実施例2で調製したエージング後のペースト状銀微粒子組成物(I)(−25℃で75時間エージング)20部、揮発性分散媒である市販のターピネオール(C)(沸点219℃)7部、および、市販の表面がオレイン酸で被覆されている平均粒径が1.0μmの粒状である加熱焼結性銀粒子(D)(オレイン酸量が0.4質量%である)73部を均一に混合して、本発明のペースト状銀微粒子組成物(III)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(III)の塗布性、加熱焼結物の特性は良好で、本発明の目的に有用であることがわかった。測定結果を表20にまとめて示した。
[比較例43]
実施例20において、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)の代わりに、実質的にアミノ基を有せずリン酸エステル基を有する高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-111(酸価129mgKOH/g、アミン価<1mgKOH/g)を用いた以外は同様にして、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好であったが、加熱焼結物の特性が悪く、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表21にまとめて示した。
[比較例44]
実施例20において、アミノ基と酸性リン酸エステル基を有する両性高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2020(B)(酸価37mgKOH/g、アミン価36mgKOH/g)の代わりに、アミノ基を有し実質的に酸性官能基を有しない高分子分散剤であるビックケミー・ジャパン株式会社販売のDISPERBYK-2022(酸価<1mgKOH/g、アミン価61mgKOH/g)を用いた以外は同様にして、ペースト状銀微粒子組成物(3)を調製した。このペーストには加熱焼結性銀微粒子の凝集物はなかった。
また、このペースト状銀微粒子組成物(3)の塗布性は良好でなく、本発明の目的に有用でないことがわかった。測定結果を表21にまとめて示した。
[実施例37]
厚さが1.2mmのFRP(ガラス繊維強化エポキシ樹脂)板上に、エポキシ樹脂接着剤(住友スリーエム株式会社製、商品名SW2214)を、幅1mm×長さ10mmの開口部を有する50μm厚のメタルマスクを用いて塗布し、塗布したエポキシ樹脂接着剤に重ねて実施例20のペースト状銀微粒子組成物(III)を同様に塗布した。このFRP板を225℃の強制循環式オーブン内で2時間加熱してエポキシ樹脂接着剤を硬化させ、加熱焼結性銀微粒子(A)同士および加熱焼結性銀微粒子(A)と加熱焼結性銀粒子(D)を焼結した。
このプリント配線板上の幅1mm、長さ10mm、厚さ50μmの銀製配線回路について長さ方向の電気抵抗を測定したところ、0.05Ω未満であり、実用上十分な導電性を有していた。
[実施例38]
厚さが1.2mmのFRP板(ガラス繊維強化エポキシ樹脂)上に形成された銅製配線回路(幅1mm、長さ50mm、厚さ30μm)の表面を金メッキした電気回路の両端部に、縦1mm,横1mm,厚さ100μmの開口部を有するメタルマスクを用いて、実施例20のペースト状銀微粒子組成物(III)をドット状に印刷塗布した。このFRP板を225℃の強制循環式オーブン内で2時間加熱して加熱焼結性銀微粒子(A)同士および加熱焼結性銀微粒子(A)と加熱焼結性銀粒子(D)を焼結することにより、電気回路接続用バンプを製造した。
この電気回路の両端部に形成した電気回路接続用バンプ間の電気抵抗を測定したところ、0.05Ω未満であり、実用上十分な導電性を有していた。
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本発明のペースト状金属微粒子組成物は、固形状金属または固形状金属合金の製造や金属製部材の接合に有用である。
本発明の固形状金属または固形状金属合金の製造方法および金属製部材の接合方法は、抵抗器やコンデンサ等の各種電子部品及び各種表示素子の電極の形成、電磁波シールド用導電性被膜の形成、コンデンサ、抵抗、ダイオード、メモリ、演算素子(CPU)等のチップ部品の基板への接合、太陽電池の電極の形成、積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックアクチュエータ等のチップ型セラミック電子部品の外部電極の形成、プリント回路基板上の導電性回路の形成等に有用である。
本発明の配線板の製造方法は、金属配線または金属合金配線を有するプリント配線板を効率よく製造するのに有用である。
本発明の電気回路接続用バンプの製造方法は、半導体素子または基板上に金属製または金属合金製バンプを効率よく製造するのに有用である。
A 接着強さ測定用試験体
1 銀基板
2 ペースト状金属微粒子組成物(加熱して焼結後は固形状金属)
3 銀チップ
この目的は、
「[1] (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒均一になるまで混合した後、静置状態で、−50℃〜+25℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[2] (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを均一になるまで混合した後、静置状態で、−50℃〜+25℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[3] (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを均一になるまで混合した後、静置状態で、−50℃〜+25℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合してなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[4] 高分子分散剤の酸価およびアミン価が,各々5〜300mgKOH/gであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[5] 高分子分散剤の酸性官能基が、カルボキシル基,リン酸基または酸性リン酸エステル基であり、塩基性官能基がアミノ基またはアンモニウム塩基であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[6] 高分子分散剤は、ビニル重合系高分子または縮重合系高分子からなること特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7] 加熱焼結性金属微粒子が加熱焼結性銀微粒子または加熱焼結性銅微粒子であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8] 加熱焼結性金属微粒子の形状が球状、粒状またはフレーク状であり、極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物が脂肪族カルボン酸であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-1] 加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部に対し、高分子分散剤(B)が0.1〜20質量部であることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-2] 加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散剤(C)の混合物100質量部に対して、加熱焼結性金属粒子(D)1200質量部以下であることを特徴とする、[2]と[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-3] 加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部100質量部あたり、揮発性分散剤(C)が5〜30質量部であることを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-4] 加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)の合計量100質量部あたり、揮発性分散剤(C)が5〜30質量部であることを特徴とする、[2]と[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-5] (E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸をさらに含有することを特徴とする、[1]〜[8]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[8-6] (E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸の含有量が0.01質量%〜5質量%であることを特徴とする、[8-5]に記載のペースト状金属微粒子組成物。」により達成される。
この目的は、
「[1] (A)平均粒径が0.01μm〜0.2μmであり、その表面が,炭素原子数4〜16の脂肪酸で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)カルボキシル基,リン酸基または酸性リン酸エステル基である酸性官能基およびアミノ基またはアンモニウム塩基である塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを均一になるまで混合した後、静置状態で、−50℃〜+10℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[2] (A)平均粒径が0.01〜0.2μmであり、その表面が,炭素原子数4〜16の脂肪酸で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)カルボキシル基,リン酸基または酸性リン酸エステル基である酸性官能基およびアミノ基またはアンモニウム塩基である塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを均一になるまで混合した後、静置状態で、−50℃〜+10℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[3] (A)平均粒径が0.01μm〜0.2μmであり、その表面が,炭素原子数4〜16の脂肪酸で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)カルボキシル基,リン酸基または酸性リン酸エステル基である酸性官能基およびアミノ基またはアンモニウム塩基である塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを均一になるまで混合した後、静置状態で、0℃〜+25℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合してなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
(式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
[4] 高分子分散剤の酸価およびアミン価が,各々5〜300mgKOH/gであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[5] 高分子分散剤は、ビニル重合系高分子または縮重合系高分子からなること特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[6] 加熱焼結性金属微粒子が加熱焼結性銀微粒子または加熱焼結性銅微粒子であることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7] 加熱焼結性金属微粒子の形状が球状、粒状またはフレーク状であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7-1] 加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部に対し、高分子分散剤(B)が0.1〜20質量部であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7-2] 加熱焼結性金属微粒子(A)と高分子分散剤(B)と揮発性分散剤(C)の混合物100質量部に対して、加熱焼結性金属粒子(D)1200質量部以下であることを特徴とする、[2]と[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7-3] 加熱焼結性金属微粒子(A)100質量部100質量部あたり、揮発性分散剤(C)が5〜30質量部であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7-4] 加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)の合計量100質量部あたり、揮発性分散剤(C)が5〜30質量部であることを特徴とする、[2]と[3]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7-5] (E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸をさらに含有することを特徴とする、[1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物。
[7-6] (E)炭素原子数が2〜10の1価または2価のカルボン酸の含有量が0.01質量%〜5質量%であることを特徴とする、[7-5]に記載のペースト状金属微粒子組成物。」により達成される。
また、この目的は、
「[8] [1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、70℃以上300℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒を揮散させて加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結し、焼結後の体積抵抗率が9×10-6Ω・cm以下であり、かつ、熱伝導率が100W/m・K以上となることを特徴とする、固形状金属または固形状金属合金の製造方法。
[8-1] [7-1]〜[7-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、70℃以上300℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒を揮散させて加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結し、焼結後の体積抵抗率が9×10-6Ω・cm以下であり、かつ、熱伝導率が100W/m・K以上となることを特徴とする、固形状金属または固形状金属合金の製造方法。」により達成される。
また、この目的は、
「[9] [1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を複数の金属製部材間に介在させ、70℃以上300℃以下での加熱により、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、複数の金属製部材同士を接合させることを特徴とする、金属製部材の接合方法。
[9-1] [7-1]〜[7-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を複数の金属製部材間に介在させ、70℃以上300℃以下での加熱により、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、複数の金属製部材同士を接合させることを特徴とする、金属製部材の接合方法。
[10] 金属製部材が金属製基板または電子部品の金属部分であることを特徴とする、[9]または[9-1]に記載の金属製部材の接合方法。」により達成される。
また、この目的は、
「[11] [1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、接着剤が塗布された基板上に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、接着剤上に金属配線または金属合金配線を形成することを特徴とする、プリント配線板の製造方法。
[11-1] [7-1]〜[7-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、接着剤が塗布された基板上に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、接着剤上に金属配線または金属合金配線を形成することを特徴とする、プリント配線板の製造方法。」により達成される。
また、この目的は、
「[12] [1]〜[7]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、半導体素子上または基板上に金属製バンプまたは金属合金製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。
[12-1] [7-1]〜[7-6]のいずれかに記載のペースト状金属微粒子組成物を、半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、半導体素子上または基板上に金属製バンプまたは金属合金製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。」により達成される。
(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤は、両性高分子分散剤とも言われる。酸性官能基および塩基性官能基を有するが、さらに水基を有していても良い。
酸性官能基として、カルボキシル基、酸無水物基、リン酸基、酸性リン酸エステル基、ホスホン酸基が例示されるが、カルボキシル基、リン酸基または酸性リン酸エステル基であることが好ましい。酸性リン酸エステル基は、一部のリン結合水酸基がアルコキシ化されたものである。アルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などの低級アルコキシ基が例示される。低級アルコキシ基の炭素原子数は好ましくは1〜8である。
また、塩基性官能基として、アミノ基、イミノ基(=NH)、アンモニウム塩基、塩基性窒素原子を有する複素環基が例示されるが、アミノ基、アンモニウム塩基(例えば、第3級アンモニウム塩基、第4級アンモニウム塩基)であることが好ましい。アミノ基は、第1級アミノ基(-NH2)、第2級アミノ基(-NHR)、第3級アミノ基(-NRR')のいずれでもよい。前記RとR'はアルキル基、フェニル基、アラルキル基などであり、炭素原子数は好ましくは1〜8である。
第3級アミノ基は加熱焼結性金属微粒子表面への吸着性が優れている。

Claims (13)

  1. (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒を混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
    (式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
  2. (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において、下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをしてなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
    (式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
  3. (A)平均粒径が0.005μm〜0.2μmであり、その表面が,極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物で被覆された加熱焼結性金属微粒子と、(B)酸性官能基および塩基性官能基を有する高分子分散剤と、(C)沸点が70℃〜300℃の揮発性分散媒とを混合した後、−50℃〜+25℃において下記(式1)によるエージング時間以上のエージングをし、ついで、(D)平均粒径が0.2μmを越え10μm以下である加熱焼結性金属粒子を配合してなることを特徴とする、ペースト状金属微粒子組成物。
    (式1)エージング時間(h)=−(温度(℃))+48
  4. 高分子分散剤の酸価およびアミン価が,各々5〜300mgKOH/gであることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のペースト状金属微粒子組成物。
  5. 高分子分散剤の酸性官能基が、カルボキシル基,リン酸基または酸性リン酸エステル基であり、塩基性官能基がアミノ基またはアンモニウム塩基であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物。
  6. 高分子分散剤は、ビニル重合系高分子または縮重合系高分子からなること特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物。
  7. 加熱焼結性金属微粒子が加熱焼結性銀微粒子または加熱焼結性銅微粒子であることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物。
  8. 加熱焼結性金属微粒子の形状が球状、粒状またはフレーク状であり、極性基を有する炭素原子数3〜24の有機物が脂肪族カルボン酸であることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれか1項記載のペースト状金属微粒子組成物。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物を、70℃以上300℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒を揮散させて加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結し、焼結後の体積抵抗率が9×10-6Ω・cm以下であり、かつ、熱伝導率が100W/m・K以上となることを特徴とする、固形状金属または固形状金属合金の製造方法。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物を複数の金属製部材間に介在させ、70℃以上300℃以下での加熱により、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、複数の金属製部材同士を接合させることを特徴とする、金属製部材の接合方法。
  11. 金属製部材が金属製基板または電子部品の金属部分であることを特徴とする、請求項10記載の金属製部材の接合方法。
  12. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物を、接着剤が塗布された基板上に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、接着剤上に金属配線または金属合金配線を形成することを特徴とする、プリント配線板の製造方法。
  13. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のペースト状金属微粒子組成物を、半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、70℃以上300℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(C)を揮散させ加熱焼結性金属微粒子(A)同士または加熱焼結性金属微粒子(A)と加熱焼結性金属粒子(D)を焼結して、半導体素子上または基板上に金属製バンプまたは金属合金製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。
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