JP5011225B2 - 金属製部材用接合剤、金属製部材接合体の製造方法、金属製部材接合体、および電気回路接続用バンプの製造方法 - Google Patents

金属製部材用接合剤、金属製部材接合体の製造方法、金属製部材接合体、および電気回路接続用バンプの製造方法 Download PDF

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本発明は、銅粒子と揮発性分散媒とからなるペースト状であり、酸化性ガス雰囲気中での加熱により焼結する金属製部材用接合剤、当該接合剤を使用しての金属製部材接合体の製造方法、金属製部材接合体、および電気回路接続用バンプの製造方法に関する。
銀、銅、ニッケルなどの金属粉末を液状熱硬化性樹脂組成物中に分散させてなる導電性・熱伝導性ペーストは、加熱により硬化して導電性・熱伝導性被膜が形成される。したがって、プリント回路基板上の導電性回路の形成;抵抗器やコンデンサ等の各種電子部品及び各種表示素子の電極の形成;電磁波シールド用導電性被膜の形成;コンデンサ、抵抗、ダイオード、メモリ、演算素子(CPU)等のチップ部品の基板への接着;太陽電池の電極の形成、特に、アモルファスシリコン半導体を用いているために、高温処理のできない太陽電池の電極の形成;積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックアクチュエータ等のチップ型セラミック電子部品の外部電極の形成等に使用されている。
近年、チップ部品の高性能化により、チップ部品からの発熱量が増え、電気伝導性はもとより、熱伝導性の向上が要求される。したがって、金属粒子の含有率を可能な限り増加することにより電気伝導性、熱伝導性を向上しようとする。ところが、そうすると、ペーストの粘度が上昇し、作業性が著しく低下するという問題がある。
このような問題を解決するため、本発明者らは、銀粉末と揮発性分散媒とからなるペースト状銀組成物は、加熱すると当該揮発性分散媒が揮発し銀粉末が焼結して、極めて高い導電性と熱伝導性を有する固形状銀となること、および、金属製部材の接合や、導電回路の形成に有用なことを見出して国際出願した(WO2006/126614、WO2007/034833)。
しかしながら、貴金属である銀粉末は調達が容易でなくなりつつあり、その使用はコストが非常に高くなるという問題がある。
また、銅または銅合金のような酸化しやすい金属製部材を、焼結のため空気など酸素ガスを含むガス中において加熱した場合、銅または銅合金が酸化して腐食や変色してしまうという問題がある。酸素ガスによる銅または銅合金の酸化を防ぐため、窒素ガのような不活性ガス中において加熱した場合は、ペースト状銅組成物の焼結性や金属製部材間の接合性が十分ではないという問題があることに、本発明者らは気付いた。
特開2007-83288には、有機アミンで被覆されたナノ粒子状銅ペーストまたはナノ粒子状銀ペーストを金属層(例、銅張積層板)と金属層(例、電子デバイスの電極)に塗布し、かつ、塗布面をプラズマ処理してから両者を密着させ還元性雰囲気中での加熱焼成により金属層同士を接合するという方法が、特には実施例5に開示されているが、煩雑な方法である。還元性雰囲気中での加熱焼成により金属層同士を接合するので、接合強度が十分でないという問題もある。
WO2006/126614 WO2007/034833 特開2007-83288号公報
本発明者らは、上記問題点のないペースト状接合剤を開発すべく鋭意研究した結果、銅粒子の粒径、銅粒子表面の有機物量および加熱して硬化させる際のガス雰囲気が銅粒子の焼結性および焼結して生成した固形状銅の接合強度と電気伝導性に影響していることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の目的は、加熱により銅粒子が焼結して接合強度と電気伝導性が優れた固形状銅となる金属製部材用ペースト状接合剤、金属製部材が電気伝導性よく強固に接合した金属製部材接合体の製造方法、接合強度と電気伝導性とが優れた金属製部材接合体、および、電気回路接続用パッド部または電気回路接続用電極部への接着性と電気伝導性が優れた電気回路接続用バンプの製造方法を提供することにある。
この目的は、「[1] (A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり、表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子と、(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物であり、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒が揮散し銅粒子(A)同士が焼結して、焼結途上で接触していた金属製部材へ接着性を有することを特徴とする、金属製部材用接合剤。
[2] 銅粒子(A)が還元法により製造され、揮発性分散媒(B)が親水性溶剤または脂肪族炭化水素系溶剤であり、金属製部材の金属が、金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金であることを特徴とする、[1]に記載の金属製部材用接合剤。
[2-1] 銅粒子(A)の平均粒径が0.2μm以上5μm以下であり、形状が、粒状、球状またはフレーク状であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の金属製部材用接合剤。
[2-2] 銅粒子(A)表面を被覆している有機物が高・中級脂肪酸またはその誘導体であることを特徴とする、[1]、[2]または[2-1]に記載の金属製部材用接合剤。
[3] 0.1体積%以上40体積%以下の濃度の酸素ガスと窒素ガスの混合物である酸化性ガス雰囲気中にて加熱により銅粒子(A)同士を焼結させた場合の焼結物のビッカース硬さが5以上であり、かつ、金属製部材が該焼結物により接合された接合体のせん断接着強さが5MPa以上であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の金属製部材用接合剤。
」により達成される。
この目的は、「[4] (A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり、表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物を複数の金属製部材間に介在させ、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(B)を揮散させ銅粒子(A)同士を焼結して複数の金属製部材同士を接合させ、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することを特徴とする、金属製部材が該焼結物により接合された接合体のせん断接着強さが5MPa以上であり、銅粒子(A)同士の焼結物である接合部分の体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下である金属製部材接合体の製造方法。
[5] 銅粒子が還元法により製造され、揮発性分散媒(B)が親水性溶剤または脂肪族炭化水素系溶剤であり、金属製部材の金属が、金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金であることを特徴とする、[4]に記載の金属部材接合体の製造方法。
[6] 酸化性ガスが0.1体積%以上40体積%以下の濃度の酸素ガスと窒素ガスの混合物であり、還元性ガスが1体積%以上40体積%以下の濃度の水素ガスと窒素ガスの混合物であることを特徴とする、[4]または[5]に記載の金属製部材接合体の製造方法。
[6-1] 0.1体積%以上40体積%以下の濃度の酸素ガスと窒素ガスの混合物が空気であることを特徴とする、[6]に記載の金属製部材接合体の製造方法。」により達成される。
この目的は、「[7] 複数の金属製部材が銅粒子同士の焼結物により接合された接合体において、該接合体のせん断接着強さが5MPa以上であり、かつ、該焼結物の体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下であることを特徴とする、金属製部材接合体。
[8] 金属製部材の金属が、金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金であることを特徴とする、[7]に記載の金属製部材接合体。
[9] 金属製部材が金属系基板または金属部分を有する電子部品であることを特徴とする、[7]または[8]に記載の金属製部材接合体。」により達成される。
この目的は、「[10] (A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物を半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(B)を揮散させ銅粒子(A)同士を焼結して、半導体素子上または基板上にバンプを形成し、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下である銅製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。」により達成される。
本発明の金属製部材用接合剤は、酸化性ガス雰囲気中での70℃以上400℃以下での加熱により、揮発性分散媒(B)が揮散し、銅粒子(A)同士が焼結して接触していた金属性部材への接合強度と電気伝導性が優れた固形状銅となる。
本発明の金属製部材接合体の製造方法によると、複数の金属製部材同士が電気伝導性よく強固に接合した接合体を簡易に効率よく製造することができる。
本発明の金属製部材接合体は、接合強度と接合部分の電気伝導性が優れているので、金属製部材が金属系基板または金属部分を有する電子部品である接合体として有用である。
本発明の銅製バンプの製造方法によると、電気回路接続用パッド部または電気回路接続用電極部への接着性と電気伝導性が優れた電気回路接続用バンプを簡易に効率よく製造することができる。
本発明の金属製部材用接合剤は、(A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物であり、酸化性ガス雰囲気中での加熱により該揮発性分散媒が揮散し銅粒子(A)同士が焼結することを特徴とする。
銅粒子(A)の平均粒径はレーザー回折散乱式粒度分布測定法により得られる一次粒子の平均粒径である。平均粒径が50μmを越えると銅粒子同士の加熱焼結性が小さくなり、優れた接合強度、電気伝導性、熱伝導性を得にくい。そのため平均粒子径は小さい方がより好ましく、特には5μm以下であることが好ましい。しかし、いわゆるナノサイズとなる0.1μm以下の場合、表面活性が強すぎてペースト状接合剤の保存安定性が低下する恐れがあるため0.1μmを越えることが必要であり、好ましくは0.2μm以上5μm以下である。
銅粒子(A)の形状は、粒状・球状・フレーク状・針状・角状・樹枝状・不規則形状・涙滴状・板状・極薄板状・六角板状・柱状・棒状・多孔状・繊維状・塊状・海綿状・けい角状・丸み状が例示され、好ましくは粒状、球状またはフレーク状である。
銅粒子(A)の製法は限定されるものではなく、還元法・粉砕法・電解法・アトマイズ法・熱処理法・それらの組合せによる方法が例示されるが、還元法であることが好ましい。還元法による銅粒子は、特開昭59−116303に記載されているように、通常、硫酸銅水溶液とヒドラジン水溶液を接触反応させて銅粉を還元析出させ、純水で洗浄した後、乾燥して調製されている。
このような還元法で製造された銅粒子は、通常、粒状若しくは球状であるが、凝集防止と酸化防止のため有機物で表面を被覆する。このような有機物としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸のような高・中級脂肪酸;高・中脂肪酸金属塩、高・中脂肪酸エステル、高・中脂肪酸アミドのような高・中脂肪酸の誘導体;デシルアミン、ドデシルアミンのような高・中級アルキルアミンが例示される。
これらのうちでは、高・中級脂肪酸が好ましい。このような高・中級脂肪酸のうちの高・中級飽和脂肪酸としてラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸が例示され、高・中級不飽和脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸、リノレン酸が例示される。銅粒子表面の一部または全部が高・中級脂肪酸等により被覆された銅粒子は通常撥水性を示す。本発明の金属製部材用接合剤における銅粒子(A)は撥水性を示すことが好ましい。
フレーク状銅粒子の代表的な製法として、還元法で作られた球状もしくは粒状の銅粒子をフレーク化する製法が挙げられる。フレーク状は鱗片状とも呼ばれ、球状もしくは粒状の銅粒子をセラミック製のボールとともにボールミルのような回転式ドラム装置に投入して銅粒子を物理的に殴打することにより容易にフレーク化することができる。この際、銅粒子の凝集を低減、防止するため微量の有機物を添加する。
有機物として高・中級脂肪酸若しくはその誘導体が好ましく、高・中級脂肪酸のうちの高・中級飽和脂肪酸としてカプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸が例示され、高・中級不飽和脂肪酸として、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸が例示される。高・中級脂肪酸の誘導体として、高・中級脂肪酸金属塩、高・中級脂肪酸エステル、高・中級脂肪酸アミドが例示される。有機物として高・中級アルキルアミンを添加してもよく、高・中級アルキルアミンとしてはデシルアミン、ドデシルアミンのような高・中級1級アルキルアミンが例示される。
これらのうちでは、高・中級飽和脂肪酸が好ましい。このような高・中級飽和脂肪酸としてはラウリル酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸が例示される。このような高・中級脂肪酸若しくはその誘導体、高・中級アルキルアミン等によりフレーク状銅粒子表面の一部若しくは全部が被覆される。銅粒子表面の一部または全部が高・中級脂肪酸等により被覆されたフレーク状銅粒子は通常撥水性を示す。本発明の金属製部材用接合剤におけるフレーク状銅粒子は撥水性を示すことが好ましい。
銅粒子(A)表面の有機物量は、酸化性ガス雰囲気中で加熱した時の銅粒子の焼結性の点で5.0重量%以下であり、好ましくは2.0重量%以下である。ここで有機物量は、通常の方法で測定できる。例えば銅粒子(A)を不活性ガス中で500℃に加熱したときの重量減少を測定する方法が例示される。
かくして得られた銅粒子(A)は、酸化性ガス雰囲気中で70℃以上400℃以下の温度で加熱したときの焼結性と接触していた金属製部材への接合強度が優れている。また、その後に還元性ガス雰囲気中で70℃以上400℃以下の温度で加熱してできる固形状銅の電気伝導性と熱伝導性が優れている。銅粒子は表面が少々酸化されていてもよいが、極度に酸化されていると酸化性ガス雰囲気中での焼結性が低下するので好ましくない。
本発明の金属製部材用接合剤は、銅粒子(A)と揮発性分散媒(B)との混合物であり、粉末状の銅粒子(A)が揮発性分散媒(B)の作用によりペースト化している。ペースト化することによりシリンダーやノズルから細い線状に吐出でき、またメタルマスクによる印刷塗布が容易になる。非揮発性分散媒ではなく、揮発性分散媒(B)を使用するのは、加熱により銅粒子(A)が焼結する際に分散媒が前もって揮散すると銅粒子(A)が焼結しやすく、その結果生成した固形状銅の接合強度、電気伝導性、熱伝導性が大きくなりやすいからである。
揮発性分散媒(B)は、銅粒子(A)表面を変質させず、その沸点は60℃以上であり、300℃以下であることが好ましい。沸点が60℃未満であるとペースト状接合剤を調製する作業中に溶媒が揮散しやすく、沸点が300℃より大であると、銅粒子(A)が焼結後も揮発性分散媒(B)が残留しかねないからである。
そのような揮発性分散媒(B)として、水;エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ベンジルアルコール等の揮発性一価アルコール;エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;パラフィン、オレフィン等の揮発性脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン、アルキルベンゼン等の揮発性芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイゾブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール(4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン)、2−オクタノン、イソホロン(3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン)、ジイブチルケトン(2,6−ジメチル−4−ヘプタノン)等の揮発性ケトン;
酢酸エチル(エチルアセテート)、酢酸ブチルのような揮発性酢酸エステル;酪酸メチル、ヘキサン酸メチル、オクタン酸メチル、デカン酸メチル、1,2−ジアセトキシエタン、酢酸2−(2−ブトキシエトキシ)エチルのような揮発性脂肪族カルボン酸エステル;1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルメトキシブタノール、ブチルカルビトール、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール等の揮発性エーテル;低分子量の揮発性シリコーンオイルおよび揮発性有機変成シリコーンオイルが例示される。
これらのうちでは、特には、親水性溶剤である、揮発性アルコール、揮発性脂肪族カルボン酸エステル、揮発性ケトン、揮発性エーテルが好ましい。また、疎水性溶剤である揮発性脂肪族炭化水素系溶剤が好ましい。
これらの揮発性分散媒(B)は、ペースト状接合剤にしたときにメタルマスクでの印刷性やシリンジからの押出性、吐出性に優れ、また適度な揮発性を有している。ついで、芳香族炭化水素が好ましい。水は純水が好ましいが、単独での使用よりも親水性の揮発性分散媒と併用することが好ましい。なお揮発性分散媒(B)は2種類以上を併用しても良い。
揮発性分散媒(B)の配合量は、銅粒子(A)をペースト状にするのに十分な量でよく、目安として銅粒子(A)100重量部あたり、5〜20重量部であり、好ましくは6〜14重量部である。なお、ペースト状は、クリーム状やスラリー状を含むものである。
本発明の金属製部材用接合剤は、本発明の目的に反しない限り金粒子;還元銀、アトマイズ銀、銀コロイド、銀合金、表面銀コート粉等の銀系粒子;その他の金属系や非金属系の粒子、金属化合物や金属錯体、チクソ剤、安定剤、着色剤等を含有しても良い。
本発明の金属製部材用接合剤は、酸化性ガス雰囲気中で加熱することにより、揮発性分散媒(B)が揮散し、銅粒子(A)同士が焼結することにより接触していた金属製部材への接合強度が優れた固形状物となる。この際、揮発性分散媒(B)が揮散し、ついで銅粒子(A)同士が焼結してもよく、揮発性分散媒(B)の揮散と共に銅粒子(A)が焼結してもよい。酸化性ガスは酸素ガスを含有することが好ましい。特には酸素ガスと窒素ガスの混合ガスであることが好ましく、具体的には酸素ガス濃度が0.1体積%以上、40体積%以下であることが好ましく、下限は1体積%以上であることがより好ましい。酸化性ガスとしては酸素ガス濃度が21体積%である空気が特に好ましい。
銅粒子は極めて高い電気伝導性と熱伝導性を有するが、酸素ガスを含む酸化性ガス雰囲気中で加熱すると、速やかに焼結し酸化して酸化銅(酸化第一銅、酸化第二銅)となり、導電性、熱伝導性が低下するという問題がある。しかし、酸化銅は、還元性ガス雰囲気、特には水素ガス雰囲気中での加熱により短時間で銅に還元され、還元物である銅は優れた導電性と熱伝導性を有する。すなわち、酸素ガスを含む酸化性ガス中では銅粒子は焼結しやすいため、本発明の金属製部材用接合剤を最初に酸素ガスを含む酸化性ガス中で加熱して銅粒子を焼結し、その後、この焼結物を、水素ガスを含む還元性雰囲気中で加熱をすることにより還元して固体状銅とするものである。
酸化性ガス雰囲気中での加熱温度は、揮発性分散媒(B)が揮散し、銅粒子(A)が焼結できる温度であればよく、通常70℃以上であり、150℃以上がより好ましい。しかし、400℃を越えると揮発性分散媒(B)が突沸的に蒸発して固形状物の形状に悪影響が出る恐れがあるため、400℃以下であることが必要であり、より好ましくは300℃以下である。該固形状物を還元性ガス雰囲気で銅に還元する際の加熱温度は、通常70℃以上であり、150℃以上であることが好ましい。しかし、400℃を越えると加熱装置の耐熱性に問題が出やすいので、400℃以下が好ましい。ここで用いる還元性ガスとしては水素ガスと窒素ガスの混合ガスであることが好ましく、水素ガス濃度が1体積%以上40体積%以下であることが好ましく、5体積%以上20体積%以下であることが特に好ましい。
銅粒子(A)が酸化性ガス雰囲気中で焼結し、還元性ガス雰囲気中で還元されてできた固形状銅の電気伝導性は体積抵抗率で1×10-1Ω・cm以下であることが好ましく、1×10-2Ω・cmであることがより好ましく、1×10-3Ω・cm以下であることが更に好ましい。その熱伝導性は、5W/m・K以上であることが好ましく、10W/m・K以上であることがより好ましい。このような固形状銅の形状は特に限定されず、シート状、フィルム状、テープ状、線状、円盤状、ブロック状、スポット状、不定形状が例示される。
本発明の金属製部材用接合剤は、酸素ガスを含む酸化性ガス雰囲気中で加熱すると揮発性分散媒(B)が揮散し銅粒子(A)が焼結し、水素ガスを含む還元性ガス雰囲気中で加熱することにより、強度と電気伝導性、熱伝導性が優れ、接触していた金属製部材(例えば、金メッキ基板、金合金基板、銀メッキ金属基板、銀基板、銀合金基板、銅メッキ基板、銅基板、銅合金基板、パラジウムメッキ基板、パラジウム合金基板等の金属系基板、電気絶縁性基板上の電極等金属部分)への接着性を有する固形状銅となるので、金属系基板や金属部分を有する電子部品、電子装置、電気部品、電気装置等の接合に有用である。そのような接合として、コンデンサ、抵抗等のチップ部品と回路基板との接合;ダイオード、メモリ、CPU等の半導体チップとリードフレームもしくは回路基板との接合;高発熱のCPUチップと冷却板との接合、半導体または基板上のバンプ形成が例示される。
本発明の金属製部材用接合剤は、0.1体積%以上40体積%以下の濃度の酸素ガスと窒素ガスの混合物である酸化性ガス雰囲気中にて加熱により銅粒子(A)同士を焼結させた場合の焼結物のビッカース硬さが5以上であり、かつ、金属製部材が該焼結物により接合された接合体のせん断接着強さが5MPa以上である。ここで、ビッカース硬さとせん断接着強さは、実施例に記載した方法により測定されるものである。
なお、接合強度の点で、金属製部材は金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金からなることが好ましい。
本発明の金属製部材用接合剤は、加熱して銅粒子(A)同士を焼結した後の洗浄は不要であるが、水や有機溶媒で洗浄してもよい。特に揮発性分散媒(B)が水または親水性溶剤である場合は水で洗浄することができ、アルコール等の有機溶媒による洗浄の場合のようなVOC発生の問題がない。本発明の金属製部材用接合剤の各成分は不純物が少ないため洗浄が容易である。
本発明の金属製部材用接合剤は、揮発性分散媒(B)を含有するので、密閉容器に保存することが好ましい。長期間保存後に使用するときは、容器を振とうしてから、あるいは容器内を攪拌してから使用することが好ましい。保存安定性を向上する目的で冷蔵保管をしても良く、保管温度として10℃以下が例示されるが、特に密閉容器内では揮発性分散媒(B)が凝固しない温度であることが好ましい。
密閉容器にシリンジを使用した場合は、ディスペンサーやインクジェットを用いて微少量の吐出ができる。
本発明の金属製部材接合体の製造方法は、(A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり、表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物を複数の金属製部材間に介在させ、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(B)を揮散させ銅粒子(A)同士を焼結して複数の金属製部材同士を接合させ、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することを特徴とし、金属製部材が該焼結物により接合された接合体のせん断接着強さが5MPa以上であり、銅粒子(A)同士の焼結物である接合部分の体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下である。
(A)平均粒径が0.1μmより大きく、50μm以下であり、表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子、(B)揮発性分散媒、これらからなるペースト状物、金属製部材、酸素ガスを含有する酸化性ガス、70℃以上400℃以下での加熱、揮発性分散媒(B)の揮散、銅粒子(A)同士の焼結、水素ガスを含有する還元性ガス、70℃以上400℃以下での加熱については、既に説明したとおりである。ここで、せん断接着強さと体積抵抗率は、実施例に記載した方法により測定されるものである。
本発明の金属製部材の接合体は、複数の金属製部材が銅粒子同士の焼結物により接合された接合体において、該接合体のせん断接着強さが5MPa以上であり、かつ、該焼結物の体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下であることを特徴とする。
ここで、せん断接着強さと体積抵抗率は、実施例に記載した方法により測定されるものである。
なお、接合強度の点で、金属製部材は金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金からなることが好ましい。せん断接着強さは、6MPa以上が好ましく、体積抵抗率は1×10-2Ω・cm以下が好ましく、1×10-3Ω・cm以下がより好ましい。
本発明の電気回路接続用バンプの製造方法は、(A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物を半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(B)を揮散させ銅粒子(A)同士を焼結して、半導体素子上または基板上にバンプを形成し、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、銅製バンプを形成することを特徴とする。
(A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり、表面を被覆している有機物量が5.0重量%以下である銅粒子、(B)揮発性分散媒、これらからなるペースト状物、金属製部材、酸素ガスを含有する酸化性ガス、70℃以上400℃以下での加熱、揮発性分散媒(B)の揮散、銅粒子(A)同士の焼結、水素ガスを含有する還元性ガス、70℃以上400℃以下での加熱については、既に説明したとおりである。
このようにして形成した半導体素子上の電気回路接続用パッドおよび基板上の電気回路接続用パッドは、 (A)銅粒子同士が焼結することにより大きな強度と極めて高い導電性を有るため、半導体素子の電気回路と基板上の電気回路接続用電極との接合や基板同士の電気回路用電極の接合に用いることができる。半導体素子としては、ダイオード、トランジスタ、メモリ、CPUが例示される。電気回路と電極は、通常、金、銀、銅、パラジウム、前記各金属の合金、または前記各金属のメッキからなる。
本発明の金属製部材用接合剤をドット状に塗布する方法として、滴下、ディスペンシング、印刷(例えばスクリーン印刷)、メタルマスク塗布、インクジェット塗布が例示される。ドットを形成するための加熱温度は、揮発性分散媒(B)が揮散し、銅粒子(A)同士が焼結できる温度であればよく、通常70℃以上である。しかし、400℃を越えると揮発性分散媒(B)が突沸的に蒸発してドットの形状に悪影響が出る恐れがあるため、400℃以下であることが必要であり、好ましくは300℃以下である。
本発明の実施例と比較例を掲げる。実施例と比較例中、部とあるのは重量部を意味する。銅粒子の有機物量、金属製部材用接合剤を加熱して焼結させるときの雰囲気の酸素ガス濃度、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度は、下記の方法により25℃で測定した。
[銅粒子の有機物量]
銅粒子を窒素気流中で500℃に加熱して、銅粒子に付着していた有機物を揮発させて除去し、その重量減少により測定した。
[雰囲気の酸素ガス濃度]
加熱焼結時の雰囲気中の酸素ガス濃度は、酸素濃度計(東レエンジニアリング株式会社製、商品名KF−400)により測定した。
[銅粒子焼結物のビッカース硬さ]
ポリテトラフルオロエチレン樹脂板上に、15mm角の開口部を有する厚さ1mmのステンレス製のマスクを置き、金属製部材用接合剤を印刷塗布した。これを室温のガス流通炉に入れ、雰囲気ガスを所定のガスに置換後、所定のガスを流量1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却して金属製部材用接合剤中の銅粒子同士を焼結した。この銅粒子焼結物をポリテトラフルオロエチレン樹脂板からはずして硬さ測定用試験体とした。JIS Z2244(ビッカース硬さ試験)に準拠してビッカース硬さを2個測定し、その平均値をビッカース硬さとした。
[接合体のせん断接着強さ]
幅25mm×長さ70mm、厚さ1.0mmの銅基板(無酸素銅製)上に、10mmの間隔をおいて4つの開口部(2.5mm×2.5mm)を有する100μm厚のメタルマスクを用いて、金属製部材用接合剤を印刷塗布し、その上にサイズが2.5mm×2.5mm×0.5mmの銅チップ(無酸素銅製)を搭載した。この銅チップを搭載した銅基板を室温のガス流通炉に入れ、雰囲気ガスを所定のガスに置換後、所定のガスを流量1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却した。以上のようにして金属製部材用接合剤中の銅粒子同士を焼結することにより銅基板と銅チップを接合した。
引き続き雰囲気ガスを換えて加熱する場合は、雰囲気を所定のガスに置換後、同様に1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却した。
かくして得られた接合強度測定用試験体を接着強さ試験機の試験体取付け具にセットし、該銅チップの側面を接着強さ試験機の押圧棒により押厚速度23mm/分で押圧し、接合部がせん断破壊したときの荷重をもって、せん断接着強さ(単位;MPa)とした。4個のせん断接着強さの平均値を接合体のせん断接着強さとした。
[銅粒子焼結物の体積抵抗率]
幅50mm×長さ50mm×厚さ1.0mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂板上に、幅10mm×長さ10mmの開口部を有する500μm厚のメタルマスクを用いて、金属製部材用接合剤を塗布した。雰囲気ガスを所定のガスに置換後、所定のガスを流量1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却して金属製部材用接合剤中の銅粒子同士を焼結した。
引き続き雰囲気ガスを換えて加熱する場合は、雰囲気を所定のガスに置換後、同様に1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却した。
かくして得られたフィルム状の銅粒子焼結物について、JIS K 7194に準じた方法により体積抵抗率(単位;Ω・cm)を測定した。
[銅粒子焼結物の熱伝導率]
幅50mm×長さ50mm×厚さ1.0mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂板上に、幅10mm×長さ10mmの開口部を有する2mm厚のメタルマスクを用いて、金属製部材用接合剤を塗布した。雰囲気ガスを所定のガスに置換後、所定のガスを流量1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却して金属製部材用接合剤中の銅粒子同士を焼結した。
引き続き雰囲気ガスを換えて加熱する場合は、雰囲気を所定のガスに置換後、同様に1リットル/分で流しながら室温から昇温速度1℃/秒で250℃まで昇温し、250℃で1時間保持後、室温まで冷却した。
かくして得られた板状の銅粒子焼結物について、熱定数測定装置を用いたレーザーフラッシュ法により熱伝導率(単位;W/m・K)を測定した。
[銅の酸化の程度]
せん断接着強さ測定用試験体中の銅基板と、該試験体作成用の元の銅基板(無酸素銅製)とを、目視により比較観察して、銅の酸化の程度を色の変化で評価した。
[実施例1]
市販の還元法で製造された,レーザー回折法により得られる1次粒子の平均粒径が1.0μmである粒状の銅粒子(有機物量が0.7重量%であり表面がオレイン酸で被覆されている)100部に、親水性溶剤であり沸点が216℃である1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン(和光純薬工業株式会社発売の試薬特級)10部を添加し、ヘラを用いて均一に混合することにより、ペースト状の金属製部材用接合剤を調製した。この金属製部材用接合剤は、メタルマスクでの塗布においてダレ、流れ等はなく、良好な形状に塗布できた。
この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気(酸素ガス濃度20.9体積%。以下、同様である)中で前記条件で加熱した場合の、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、および、接合体のせん断接着強さを測定した。
次に、この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に、水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガス中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度を測定した。
以上の結果について表1にまとめて示した。以上の結果より、この金属製部材用接合剤は十分に焼結して、金属製部材を電気伝導性よく強固に接合するのに有用なこと、および、基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れたバンプを形成するのに有用なことがわかる。
[実施例2]
実施例1において、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタンの代わりに、蒸留範囲が210℃から260℃で脂肪族炭化水素であるイソパラフィン(新日本石油化学株式会社製、商品名アイソゾール400)を用いた以外は、実施例1と同一条件で金属製部材用接合剤を調製した。この金属製部材用接合剤は、メタルマスクでの塗布においてダレ、流れ等はなく、良好な形状に塗布できた。
この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気の代わりに、酸素ガスが2体積%と窒素ガスが98体積%の混合ガス中で前記条件で加熱した場合の、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、および、接合体のせん断接着強さを測定した。
次に、この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気の代わりに、酸素ガスが2体積%と窒素ガスが98体積%の混合ガス中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に、水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガス中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度を測定した。
以上の結果について表1にまとめて示した。以上の結果より、この金属製部材用接合剤は十分に焼結して、金属製部材を電気伝導性よく強固に接合するのに有用なこと、および、基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れたバンプを形成するのに有用なことがわかる。
[実施例3]
実施例1において、用いた銅粒子の代わりに、レーザー回折法により得られる,1次粒子の平均粒径が0.5μmである市販の球状の銅粒子(有機物量が0.1重量である)を用いた以外は、実施例1と同一条件で金属製部材用接合剤を調製した。この金属製部材用接合剤は、メタルマスクでの塗布においてダレ、流れ等はなく、良好な形状に塗布できた。
この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱した場合の、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、および、接合体のせん断接着強さを測定した。
次に、この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガス中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度を測定した。
以上の結果について表1にまとめて示した。以上の結果より、この金属製部材用接合剤は十分に焼結して、金属製部材を電気伝導性よく強固に接合するのに有用なこと、および、基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れたバンプを形成するのに有用なことがわかる。
[実施例4]
実施例1において、用いた銅粒子の代わりに、レーザー回折法により得られる,1次粒子の平均粒径が2.2μmである市販のフレーク状の銅粒子(有機物量が1.1重量%であり表面がオレイン酸で被覆されている)を用いた以外は、実施例1と同一条件で金属製部材用接合剤を調製した。この金属製部材用接合剤は、メタルマスクでの塗布においてダレ、流れ等はなく、良好な形状に塗布できた。
この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱した場合の、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、および、接合体のせん断接着強さを測定した。
次に、この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガス中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度を測定した。
以上の結果について表1にまとめて示した。以上の結果より、この金属製部材用接合剤は十分に焼結して、金属製部材を電気伝導性よく強固に接合するのに有用なこと、および、基板への接着性と電気伝導性と熱伝導性が優れたバンプを形成するのに有用なことがわかる。
[比較例1]
市販の還元法で製造された,レーザー回折法により得られる1次粒子の平均粒径が0.03μmである粒状の銅粒子(有機物量が7.0重量%である)50部と親水性溶剤であり沸点が126℃である1−メトキシ−2−プロパノール(和光純薬工業株式会社発売の試薬特級)50部をヘラで混合することにより、ペースト状の金属製部材用接合剤を調製した。この金属製部材用接合剤は、メタルマスクでの塗布においてやや流れがあったが、ほぼ良好な形状に塗布できた。
この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱した場合の、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、および、接合体のせん断接着強さを測定しようとしたが、焼結性が悪く測定できなかった。
次に、この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガス中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度を測定しようとしたが、焼結性が悪く測定できなかった。以上の結果について表2にまとめて示した。
[比較例2]
市販のアトマイズ法で製造された,レーザー回折法により得られる1次粒子の平均粒径が75.0μmである球状の銅粒子(有機物量が0.1重量%以下である)100部と親水性溶剤であり沸点が216℃である1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン(和光純薬工業株式会社発売の試薬特級)6部をヘラで混合することにより、ペースト状の金属製部材用接合剤を調製した。この金属製部材用接合剤、メタルマスクでの塗布においてややダレがあったが、ほぼ良好な形状に塗布できた。
この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で加熱した場合の、銅粒子焼結物のビッカース硬さ、および、接合体のせん断接着強さを測定しようとしたが、焼結性が悪く測定できなかった。
次に、この金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガス中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率および銅の酸化の程度を測定しようとしたが、焼結性が悪く測定できなかった。以上の結果について表2にまとめて示した。
[比較例3]
実施例1において、金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に、水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガスの代わりに、窒素ガス(純度99.99体積%)中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率および銅の酸化の程度を測定したが、体積抵抗率が大きく、熱伝導性が低く、銅が褐色に変色していた。以上の結果について表2にまとめて示した。
[比較例4]
実施例4において、金属製部材用接合剤について、酸化性ガスである空気中で前記条件で加熱して焼結し、しかる後に、水素ガス10体積%と窒素ガス90体積%の還元性ガスの代わりに、空気中で前記条件で加熱した場合の、接合体のせん断接着強さ、銅粒子焼結物の体積抵抗率と熱伝導率、および、銅の酸化の程度を測定したが、体積抵抗率が大きく、熱伝導性が低く、銅が褐色に変色していた。以上の結果について表2にまとめて示した。
Figure 0005011225
Figure 0005011225

本発明の金属製部材用接合剤は、抵抗器やコンデンサ等の各種電子部品及び各種表示素子の電極の形成;電磁波シールド用導電性被膜の形成;コンデンサ、抵抗、ダイオード、メモリ、演算素子(CPU)等のチップ部品の基板への接合;太陽電池の電極の形成;積層セラミックコンデンサ、積層セラミックインダクタ、積層セラミックアクチュエータ等のチップ型セラミック電子部品の外部電極の形成等に有用である。
本発明の金属製部材接合体の製造方法は、接合強度と電気伝導性とが優れた金属製部材接合体を製造するのに有用である。
本発明の金属製部材接合体は、金属製部材が金属系基板または金属部分を有する電子部品に有用である。
本発明の銅製バンプの製造方法は、半導体チップ上または基板上に電気回路接続用パッド部または電気回路接続用電極部への接着性と電気伝導性とが優れた銅製バンプを形成するのに有用である。
実施例におけるせん断接着強さ測定用試験体Aの平面図である。銅基板1上に金属製部材用接合剤2をメタルマスクで印刷塗布し、銅チップ3を搭載後、加熱して銅基板1と銅チップ3を接合させてせん断接着強さを測定するものである。 図1におけるX-X線方向の側面図である。
符号の説明
A せん断接合強さ測定用試験体
1 銅基板(無酸素銅製)
2 金属製部材用接合剤
3 銅チップ(無酸素銅製)

Claims (7)

  1. (A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり、表面を被覆している有機物量が
    5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物を複数の金属製部材間に介在させ、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(B)を揮散させ銅粒子(A)同士を焼結して複数の金属製部材同士を接合させ、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することを特徴とする、金属製部材が該焼結物により接合された接合体のせん断接着強さが5MPa以上であり、銅粒子(A)同士の焼結物である接合部分の体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下である金属製部材接合体の製造方法。
  2. 銅粒子が還元法により製造され、揮発性分散媒(B)が親水性溶剤または脂肪族炭化水素系溶剤であり、金属製部材の金属が、金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金であることを特徴とする、請求項1に記載の金属製部材接合体の製造方法。
  3. 酸化性ガスが0.1体積%以上40体積%以下の濃度の酸素ガスと窒素ガスの混合物であり、還元性ガスが1体積%以上40体積%以下の濃度の水素ガスと窒素ガスの混合物であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の金属製部材接合体の製造方法。
  4. (A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり表面を被覆している有機物量が
    5.0重量%以下である銅粒子と(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物を半導体素子上の電気回路接続用パッド部または基板上の電気回路接続用電極部にドット状に塗布し、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、揮発性分散媒(B)を揮散させ銅粒子(A)同士を焼結して、半導体素子上または基板上にバンプを形成し、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、体積抵抗率が1×10-1Ω・cm以下である銅製バンプを形成することを特徴とする、電気回路接続用バンプの製造方法。
  5. (A)平均粒径が0.1μmより大きく50μm以下であり、表面が高・中級脂肪酸で被覆されており、その被覆量が5.0重量%以下である銅粒子と、(B)揮発性分散媒とからなるペースト状物であり、酸素ガスを含有する酸化性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、該揮発性分散媒が揮散し銅粒子(A)同士が焼結し、しかる後に、水素ガスを含有する還元性ガス雰囲気中にて70℃以上400℃以下で加熱することにより、焼結途上で接触していた金属製部材へ接着性を有することを特徴とする、金属製部材用接合剤。
  6. 銅粒子(A)が還元法により製造され、揮発性分散媒(B)が親水性溶剤または脂肪族炭化水素系溶剤であり、金属製部材の金属が、金、銀、銅、パラジウムまたは前記各金属の合金であることを特徴とする、請求項に記載の金属製部材用接合剤。
  7. 0.1体積%以上40体積%以下の濃度の酸素ガスと窒素ガスの混合物である酸化性ガス雰囲気中にて加熱により銅粒子(A)同士を焼結させた場合の焼結物のビッカース硬さが5以上であり、かつ、金属製部材が該焼結物により接合された接合体のせん断接着強さが5MPa以上であることを特徴とする、請求項または請求項に記載の金属製部材用接合剤。
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