JP2014081082A5 - - Google Patents

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スラストころ軸受
この発明は、自動車のトランスミッションなどの回転部分に加わるスラスト荷重を支承するため、この回転部分に組み付けた状態で利用するスラストころ軸受の改良に関する。
トランスミッションなどの回転部分には、特許文献1などに記載されているスラストころ軸受(スラストニードル軸受を含む)が装着され、このスラストころ軸受により、この回転部分に加わるスラスト荷重が支承される。このようなスラストころ軸受は、相対回転する1対の部材の軸方向側面をそのままスラスト軌道面として利用する場合もある。ただし、この回転部分を構成する部材の一方または両方が、必要とする硬度を確保することが難しい材料である場合、あるいは、必要とする平滑面に加工することが困難であったり面倒であったりする場合には、スラストころ軸受に1枚または2枚のレースを組み合わせた、レース付きスラストころ軸受が使用される。
図10および図11は、このようなレース付きスラストころ軸受の1例を示している。このスラストころ軸受1は、放射方向に配列された複数のころ2(ニードルを含む)と、これらのころ2を保持する保持器3と、これらのころ2を両側から挟持する1対のスラストレース4a、4bとにより構成される。保持器3は、それぞれが断面U字形で全体を円輪状に造られた第1保持器素子5および第2保持器素子6を中空円環状に組み合わせて構成され、図11に示すように、ころ2と同数のポケット7が、放射状に配列されている。
第1保持器素子5は、鋼板などの金属板にプレス加工などの塑性加工を施すことにより、径方向に伸長する第1円輪部8の内周縁と外周縁のそれぞれに、軸方向に伸長する第1内径側円筒部9と第1外径側円筒部10とが互いに同心に連続するように、形成されている。第1円輪部8の円周方向複数個所に、ポケット7を構成するための、それぞれが放射方向に長い矩形の第1透孔11が設けられている。第2保持器素子6も、鋼板などの金属板にプレス加工などの塑性加工を施すことにより、径方向に伸長する第2円輪部12の内周縁と外周縁のそれぞれに、軸方向に伸長する第2内径側円筒部13と第2外径側円筒部14とが互いに同心に連続するように、形成されている。第2円輪部12の円周方向複数個所にも、ポケット7を構成するための、それぞれが放射方向に長い矩形の第2透孔15が設けられている。第1保持器素子5と第2保持器素子6は、第1透孔11と第2透孔15とを軸方向に関して互いに整合させた状態で、第1外径側円筒部10の内径側に第2外径側円筒部14を内嵌するとともに、第1内径側円筒部9の外径側に第2内径側円筒部13を外嵌した状態で組み合わされる。そして、第1内径側円筒部9の先端縁を径方向外方に折り曲げることによって、相互に分離することが阻止されている。
スラストレース4a、4bは、それぞれが十分な硬度を有する金属板により円輪状に形成されている。一般的に内輪と呼ばれる一方(図10の左方)のスラストレース4aの内周縁、および、一般的に外輪と呼ばれる他方(図10の右方)のスラストレース4bの外周縁には、それぞれ短円筒状のフランジ部16a、16bが形成されている。径方向内側に配置されるフランジ部16aの先端部複数個所は径方向外方に、径方向外側に配置されるフランジ部16bの先端部複数個所は径方向内方に、それぞれ折り曲げられ、係止部17a、17bを構成している。これらの係止部17a、17bと保持器3の内周縁あるいは外周縁とを互いに係合させて、スラストころ軸受1の構成部品同士を互いに分離しないように結合している。
このように構成されるスラストころ軸受1は、図10に示すように、スラストレース4bの外周縁に形成したフランジ部16bを、回転部分を構成する一方の部材である、ケーシング18に形成した円形凹状の保持部19に内嵌して、この回転部分に装着する。この状態でスラストレース4bの右面は、保持部19の奥面19aに当接し、他方のスラストレース4aの左面は、回転部分を構成する他方の部材である、回転軸などの相手部材20の端面20aに当接する。この結果、この相手部材20がケーシング18に対し回転自在に支持されるとともに、これらの部材18、20同士の間に作用するスラスト荷重が支承される。なお、ケーシング18の保持部19の奥面19aまたは相手部材20の端面20aを軌道面として、スラストレース4a、4bのうちの一方または双方が省略される場合もある。
このようなスラストころ軸受1の使用時に、ころ2には、遠心力に基づいて保持器3の径方向外方に向いた力が加わる。この力により、ころ2の軸方向両端面のうち、保持器3の径方向外側となる外径側端面21が、ポケット7を構成する第1透孔11および第2透孔15の周縁部のうち、保持器3の径方向外側となる外径側周縁部22a、22bに押し付けられる。ただし、外径側端面21はこれらの外径側周縁部22a、22bに均等に押し付けられる訳ではない。実際には、外径側端面21は、製造誤差や保持器3の軸方向(図10の左右方向)の変位に基づき、これらの外径側周縁部22a、22bのうちの一方に押し付けられた状態で、互いに摺接する。
この摺接部の面圧Pは、スラストころ軸受1の使用回転速度が速くなり、遠心力が大きくなるほど高くなる。また、この摺接部は、ころ2の中心軸線上から離れた位置に存在するので、この摺接部における、外径側周縁部22a、22bの一方と外径側端面21との滑り速度Vは、ある程度速くなる。このように、この摺接部において、面圧Pと滑り速度Vとの積であり、摩耗に対する影響を示すパラメータとして広く知られているPV値が大きくなる。この結果、外径側周縁部22a、22bの一方に、摩耗に基づく凹みが形成されてしまう場合がある。このような凹みが大きくなると、ポケット7内に保持されたころ2が、これらの凹みが形成された第1円輪部8または第2円輪部12の裏側に潜り込み、ころ2の転動が円滑に行なわれなくなる。同時に、第1保持器素子5の右側面がスラストレース4bの側面に押し付けられ、あるいは、第2保持器素子6の左側面がスラストレース4aの側面に押し付けられ、保持器3がスラストレース4a、4bのいずれかに対して相対回転することへの抵抗が大きくなる。この結果、スラストころ軸受1を組み込んだトランスミッションなどの機械装置の効率が悪化するだけでなく、著しい場合には焼き付きなどの損傷により、この機械装置が正常に作動しなくなる可能性がある。
このような不都合を生じる摩耗は、最近の自動車の性能向上により、トランスミッションの回転部分の回転速度が速くなることに伴い、従来に比べて発生しやすくなっている。また、このような摩耗は、ポケット7内でのころ2の変位量が多いほど、発生しやすい。保持器3のポケット7に保持されたころ2は、このポケット7内でこの保持器3の軸方向(図10の左右方向)に変位する変位量は、ころ2の転動面とポケット7の内周縁との間の隙間が大きいほど多くなる。ころ2が大きな変位量で変位することを許容するポケット7では、ころ2が変位しやすく、ころ2の回転中心と保持器3の径方向とが不一致になる、いわゆるスキューが発生しやすくなる。スキューが発生すると、ころ2の自転に伴って、ころ2が移動する方向に応じて、保持器3の径方向の成分が生じる。この径方向の成分が、保持器3の径方向外方に向くと、遠心力に基づく力と足し合わされて、外径側端面21と外径側周縁部22a、22bのいずれかとの摺接部の面圧Pが高くなり、摩耗が発生しやすくなるものと考えられる。
特許文献2には、保持器の外径側端部で、1対の保持器素子を構成する金属板同士を、保持器の軸方向中央部で重ね合わせた、スラストころ軸受の構造が記載されている。この構造によれば、上述したような摩耗によるころの潜り込みを防止できるものと考えられる。ただし、この構造では、保持器の外周面の面積が狭く、この外周面と対向する相手面がこの外周面との摩擦で摩耗する可能性があることなどから、この構造を適用できる部位は限られてしまう。また、金属板同士の重ね合わせ部をスポット溶接する必要があったり、その構造が従来の構造と大きく異なるため、従来の設備を利用できなかったりするため、製造コストも嵩むものと考えられる。
また、特許文献3には、1枚の金属板を断面波形に形成して構成される保持器を備えた、スラストころ軸受の構造が記載されている。この構造によれば、ポケットの形成位置を適切に工夫することで、上述したような摩耗によるころの潜り込みを防止できるものと考えられる。ただし、この構造も、従来の構造とは大きく異なっているため、従来の設備を利用しつつ、上述したような摩耗を防止する効果をもたらすことはできない。
これに対して、特許文献4には、動トルクの低減と保持器の異常磨耗防止とを目的とした、図12に示すような構造のスラストころ軸受1aが記載されている。この改良型のスラストころ軸受1aを構成する保持器3aも、第1保持器素子5aと第2保持器素子6aを中空円環状に組み合わせて構成され、ころ2aと同数のポケット7aが、保持器3aの中心に関して放射状に配列されている。また、この保持器3aの径方向に関して、ころ2aのそれぞれの外径側端面21aと内径側端面23のそれぞれは、ころ2aの中心軸上にその曲率中心を有する部分球状凸面として、これらの中央部が最も軸方向に突出するように構成されている。
この改良型のスラストころ軸受1aを構成する保持器3aでは、ポケット7aを構成するために、第1保持器素子5aの第1円輪部8aに第1透孔11aが、第2保持器素子6aの第2円輪部12aに第2透孔15aが、それぞれ形成されている。特に、第2透孔15aは、第2円輪部12aの外周縁まで開口している。そして、ポケット7aのそれぞれに保持したころ2aが保持器3aの径方向に関して最も外側に変位した状態で、外径側端面21aの中心部と第2保持器素子6aの第2外径側円筒部14aの内周面とが、図12(B)に小さな破線丸印で示した当接部24部分で当接する。当接部24に対応する中心部の滑り速度Vは低いため、当接部24部分でのPV値は低く抑えられ、外径側端面21aの中心部と第2外径側円筒部14aの内周面との当接部の摩擦抵抗および摩耗は軽微に抑えられる。この改良型のスラストころ軸受1aは、回転抵抗(動トルク)の低減と耐久性の向上の面からは有利であるが、この構造とスラストレースとを組み合わせてレース付きスラストころ軸受を構成した場合に、保持器3aとスラストレース4bとの分離防止、保持器3aとスラストレース4bとの円滑な相対回転の確保などを考慮した場合、改良の余地がある。
図13は、図10に記載されたスラストレース4bに、図12に記載されたものと同様の改良型のスラストころ軸受1bを、単に組み合わせた構造を示している。この構造では、スラストころ軸受1bを構成する第1保持器素子5bの第1円輪部8bと、スラストレース4bのレース部25とを対向させている。また、このスラストレース4bと保持器3bとの分離を防止するために、スラストレース4bのフランジ部16bに形成した複数の係止部17bを、第1保持器素子5bの第1外径側円筒部10bの先端縁よりもレース部25と軸方向反対側に存在させている。さらに、フランジ部16bの内周面からの係止部17bのそれぞれの突出量Lを、第1外径側円筒部10bの厚さT1未満(L<T1)としている。
この構造の場合、第1外径側円筒部10bの厚さT1が十分に大きければ、係止部17bの突出量Lを確保し、これらの係止部17bと保持器3bの第1外径側円筒部10bの先端部との係り代(径方向の重なり量)を十分に確保して、スラストレース4bと保持器3bとの分離防止を確実に図ることができる。ただし、このスラストころ軸受4bでは、保持器3bを構成する1対の保持器素子5a、6bを構成する金属板の厚さが互いに同じであるため、レース付きスラストころ軸受のサイズ、特に軸方向に関する厚さ寸法によっては、保持器3bの強度および剛性を確保しつつ、第1外径側円筒部10bの厚さを確保することが難しくなる。
たとえば、スラストレース4bの厚さところ2aの直径との合計である、レース付きスラストころ軸受全体としての軸方向厚さが2.5〜6mm程度である場合には、このような問題が顕著になる。すなわち、この軸方向厚さが6mm以下の場合には、保持器の強度および剛性の確保を考慮した場合、第1外径側円筒部10bの厚さが相当に小さくなり、係止部17bと第1外径側円筒部10bの先端部との係り代が小さくなり過ぎて、スラストレース4bと保持器3bとの分離防止が不確実になる。なお、軸方向厚さが2.5mm未満の場合には、各部の厚さ寸法が小さくなり過ぎて、実用可能なレース付きスラストころ軸受として成立しない。
図14に示すように、第1外径側円筒部10bの厚さに関係なく、係止部17cの突出量を大きくすれば、スラストレース4bと保持器3bとの分離防止を確実に図ることができるが、その代わりに、係止部17cのそれぞれの先端部と第2保持器素子6bの外周縁部とが干渉してしまう。第2保持器素子6bの外周縁部は、円周方向に関して等間隔に存在する第2透孔15bの端部に基づき、歯車状(凹凸形状)となっている。このため、この部分の干渉によって、著しい振動が発生するだけでなく、回転抵抗並びに磨耗が著しくなる。
保持器との分離防止用の係止部を、スラストレースのフランジ部の先端部を全周にわたって折り曲げることにより形成すれば、この係止部の端縁を周方向にわたって滑らかにできる。ただし、レース付きスラスト軸受は、組み付け方向を間違えると、潤滑不良により耐久性が損なわれるなどの不都合があるため、この不都合が発生する逆組み付けを防止するために、スラストレースのフランジ部の先端縁には、径方向外方に突出する複数の逆組み防止用突部を設ける必要があるが、この構造では、このような逆組み防止用突部を形成することができない。これに対して、逆組み防止用の構造として、スラストレース4a(図10参照)の外径を、スラストレース4bの外径およびケーシング18の保持部19の内径よりも大きくした構造とすることが考えられる。しかしながら、この構造では、スラストレース4aの外径が大きくなることに起因して、このスラストレース4aの重量が嵩んだり、組み付け部の構造が限られたり、潤滑油の流路面積が狭くなるなどの不利益がある。
さらに、スラストころ軸受1と、1対のスラストレース4a、4bを組み合わせたレース付きスラストころ軸受は、回転部分を構成し、このレース付きスラスト軸受を支持する2つの部材間の相対偏心量が大きくなるような用途に適用される場合がある。この場合に、この相対偏心量が、軸受内部の隙間、すなわち、第1保持器素子5の第1外径側円筒部10の外周面とスラストレース4bのフランジ部16bの内周面との間の隙間、あるいは、第1保持器素子5の第1内径側円筒部9の内周面とスラストレース4aのフランジ部16aの外周面との間の隙間を上回ると、スラストレース4a、4bのいずれかと第1保持器素子5の間に干渉が発生し、この干渉に起因して、第1保持器素子5に摩耗が発生するという問題が生ずる。第1保持器素子5の第1内径側円筒部9の先端縁はかしめられて、第2保持器素子6の第2内径側円筒部13に固定されているのに対して、第1保持器素子5の第1外径側円筒部10の先端縁はかしめられておらず、第2保持器素子6の第2外径側円筒部14との間に若干の隙間が生ずる可能性がある。この場合、第1外径側円筒部10とスラストレース4bとの接触により、第1外径側円筒部10にたわみが発生し、第1円輪部と第1外径側円筒部10の連続部の内側のR部が応力集中部となって、第1保持器素子5に割れが発生する可能性がある。
特開平8−109925号公報 特開2003−172346号公報 特開2002−206525号公報 特開2005−164023号公報 特開平11−247868号公報 実開平1−67328号公報
本発明は、上述のような事情に鑑みて、スラストころ軸受を製造するための既存の設備を利用しつつ、回転部分が高速回転する用途に用いられた場合でも、スラストころ軸受を構成する保持器に設けられたポケットの内周縁の摩耗防止を効果的に図ることができるスラストころ軸受を提供することを目的とする。および、回転部分を構成する部材間の相対変位量が大きい用途に用いられた場合でも、保持器を構成する第1保持器素子の第1外径側円筒部の摩耗や第1外径側円筒部と第1円輪部との連続部に割れが発生することを効果的に防止できるスラストころ軸受を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、軸方向の厚さが小さく、保持器を構成する金属板の厚さ寸法を大きくしにくい薄型のスラストレースとスラストころ軸受を組み合わせた、レース付きスラストころ軸受において、スラストレースと保持器の分離防止効果を十分に得られ、かつ、スラストレースと保持器との間で有害な干渉が生じない構造のレース付きスラストころ軸受を提供することを目的とする。
本発明のスラストころ軸受は、
金属板を曲げ形成して構成され、放射方向に長い第1透孔が円周方向に複数箇所に設けられた第1円輪部と、第1円輪部の内周縁に形成された第1内径側円筒部と、第1円輪部の外周縁に形成された第1外径側円筒部とを備えた第1保持器素子、および、
金属板を曲げ形成して構成され、放射方向に長い第2透孔が円周方向に第1透孔と同一のピッチで複数箇所に設けられた第2円輪部と、第2円輪部の内周縁に形成された第2内径側円筒部と、第2円輪部の外周縁に形成された第2外径側円筒部とを備えた第2保持器素子、
からなり、
第1保持器素子と第2保持器素子が、第1透孔と第2透孔とを軸方向に互いに整合させた状態で、第1外径側円筒部の内径側に第2外径側円筒部を内嵌するとともに、第1内径側円筒部の外径側に前記第2内径側円筒部を外嵌することにより、軸方向に重ね合わされて構成された保持器と、
前記保持器の第1透孔および第2透孔により構成された複数のポケットのそれぞれに転動自在に配置された複数本のころと、
を備える。
特に、本発明のスラストころ軸受は、前記ころのそれぞれの軸方向両端面のうち、少なくとも前記保持器の外径側の端面を、曲率中心がこれらのころの中心軸上に存在する、部分球面状の凸面としている。
又、第1保持器素子の第1円輪部の厚さを、第1内径側円筒部および第1外径側円筒部の厚さと同じとしている。
又、第2保持器素子の第2円輪部の厚さを、第2内径側円筒部および第2外径側円筒部の厚さと同じとしている。かつ、
第2保持器素子の第2内径側円筒部および第2外径側円筒部の厚さを、第1保持器素子の第1内径側円筒部および第1外径側円筒部の厚さよりも小さくしている。
本発明のスラストころ軸受は、第2保持器素子の第2透孔が第2円輪部の外周縁まで形成されていて、前記ころがそれぞれ前記保持器の径方向外方に変位した状態で、これらのころの外径側端面の中央部のみが、第2外径側円筒部の内周面と当接するように構成されていることが好ましい。
本発明のスラストころ軸受では、第2保持器素子を構成する金属板の厚さが、第1保持器素子を構成する金属板の厚さの5/6以下であることが好ましく、2/3以下であることがさらに好ましく、1/2以下であることが特に好ましい
本発明のレース付きスラストころ軸受は、
本発明のスラストころ軸受と、
硬質金属板を曲げ形成して構成され、円輪状のレース部と、このレース部の外周縁に形成された円筒状のフランジ部と、このフランジ部の先端縁の円周方向複数箇所から径方向内方に突出するように形成され、内接円の直径が前記保持器の外径未満である係止部とを備え、前記保持器と相対回転を自在かつ非分離に組み合わされた少なくとも1枚のスラストレースと、
備える
特に、本発明のレース付きスラストころ軸受は、
第1保持器素子の第1円輪部と、前記少なくとも1枚のスラストレースのレース部とが対向していて、前記係止部は、第1保持器素子の第1外径側円筒部の先端縁よりも前記レース部と軸方向反対側に存在しており、前記フランジ部の内周面からの前記係止部の突出量が、第1外径側円筒部の厚さ未満である、ことが好ましい。
前記フランジ部の先端縁の円周方向複数箇所で、円周方向に関する位相が前記係止部から外れた位置に、径方向外方に突出する複数の逆組み防止用突部が設けられていることが好ましい。
前記スラストレースの厚さと前記ころの直径との合計が、2.5〜6mmの範囲にあるレース付きスラストころ軸受に、本発明は好適に適用される。
本発明では、従来のように、保持器素子を同じ厚さの金属板により構成するのではなく、第1保持器素子と第2保持器素子とを少なくとも円筒部において、第2保持器素子の厚さが第1保持器素子の厚さよりも小さくなるように、その厚さを異ならせて、スラストころ軸受が、回転部分が高速回転する用途や回転部分を構成する部材間の相対的変位量が大きい用途に適用される場合でも、保持器を構成するこれらの保持器素子に摩耗や割れが発生することが効果的に防止される。すなわち、保持器に必要とされる強度および剛性は、金属板の厚さを厚くした第1保持器素子により確保され、第2保持器素子の金属板の厚さ寸法を小さく抑えることができる。これにより、保持器全体としての軸方向寸法および径方向寸法を大きくすることなく、保持器素子の摩耗や割れに対する耐性を強化することができる。
ころの両端面のうち少なくとも外径側端面を部分球面状の凸面とし、第2保持器素子の第2透孔を第2円輪部の外周縁まで伸長させることにより、これらの部材が擦れ合うことを防止するとともに、ころが保持器の径方向外方に変位した状態でも、それぞれのころの外径側端面の中央部のみが、第2外径側円筒部の内周面と当接するようにして、これらが擦れ合った場合でも、その摺接部のPV値を低く抑えている。
また、本発明のレース付きスラストころ軸受では、スラストレースのフランジ部の先端部に設けた複数の係止部と、第1保持器素子の第1外径側円筒部の先端縁との係合により、保持器とスラストレースとの分離防止を図っている。特に、本発明では、第1保持器素子の金属板の厚さを、第2保持器素子の金属板の厚さよりも大きくしている。これにより、保持器全体としての軸方向寸法および径方向寸法を大きくすることなく、係止部と係合する第1保持器素子の第1外径側円筒部の径方向厚さを確保できる。また、この構成は、回転部分の部材間の相対的偏心量が大きくなる用途に好適に適用される。すなわち、スラストレースのフランジ部と第1外径側円筒部や第1内径側円筒部との積極的な干渉が生じても、これらの円筒部の摩耗に対する耐性が向上しているため、これらの円筒部が摩耗してしまうことが効果的に抑制される。また、かしめていない側の円筒部がスラストレースと接触することに起因して、この円筒部にたわみが発生したとしても、たわみ量が減少し、この円筒部と円輪部との連続部への応力集中が軽減され、これらの円筒部の割れが効果的に防止される。
図1は、本発明に関する参考例の第1例を示す部分断面図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、本発明に関する参考例の第2例を示す部分断面図である。 図4は、本発明に関する参考例の第3例を示す部分断面図である。 図5は、本発明に関する参考例の第3例の保持器を示す部分斜視図である。 図6は、本発明に関する参考例の第4例を示す部分断面図である。 図7は、本発明の実施の形態の第1例を示す部分断面図である。 図8は、本発明の実施の形態の第2例を示す部分断面図である。 図9(A)は、本発明の実施の形態の第3例を示す部分断面図であり、図9(B)は、図9(A)の右側のスラストレースを図9(A)の左側から見た状態で示す正投影図である。 図10は、従来構造の第1例を示す部分断面図である。 図11は、従来構造の第1例の保持器を取り出して軸方向から見た部分側面図である。 図12(A)は、従来構造の第2例を示す部分断面図であり、図12(B)は、図12(A)のa−a断面図である。 図13は、従来構造の第2例のスラストころ軸受と従来のスラストレースを単に組み合わせた構造の部分断面図である。 図14は、図13に示した構造の場合に生じる問題を説明するための部分断面図である。
参考例の第1例]
図1および図2は、本発明に関する参考例の第1例を示している。本参考例のスラストころ軸受31の保持器33は、それぞれが断面U字形で全体を円輪状に造られた第1保持器素子35および第2保持器素子36を中空円環状に組み合わせて構成されており、ころ32と同数のポケット37が、保持器33の中心に関して放射状に配列されている。また、保持器33の径方向に関して、ころ32の外径側端面46および内径側端面48は、それぞれ、これらのころ32の中心軸α上にその曲率中心を有する球状凸面としている。したがって、外径側端面46および内径側両端面48はいずれも、それぞれの中央部が最も軸方向に突出している。
第1保持器素子35および第2保持器素子36はいずれも、鋼板、ステンレス鋼板などの金属板にプレス加工などの塑性加工を施すことにより形成される。第1保持器素子35は、第1円輪部38と、第1円輪部38の内周縁から軸方向片側に折れ曲がって設けられた第1内径側円筒部39と、第1円輪部38の外周縁から軸方向片側に折れ曲がって、第1内径側円筒部39と同心に設けられた第1外径側円筒部40とを備える。第1円輪部38の円周方向複数個所には、ポケット37を構成する、それぞれが放射方向に長い矩形の第1透孔41が等間隔で設けられている。第2保持器素子36も、第2円輪部42と、第2円輪部42の内周縁から軸方向片側に折れ曲がって設けられた第2内径側円筒部43と、第2円輪部42の外周縁から軸方向片側に折れ曲がって、第2内径側円筒部43と同心に設けられた第2外径側円筒部44とを備える。第2円輪部42の円周方向複数個所にも、ポケット37を構成する、それぞれが放射方向に長い矩形の第2透孔45が等間隔で設けられている。
本参考例では、第1保持器素子35を構成する金属板の厚さTは、第2保持器素子36を構成する金属板の厚さtよりも小さくなっている(T<t)。具体的には、第1保持器素子35の金属板の厚さTを、第2保持器素子36の金属板の厚さtの1/25/6となる範囲に設定している(T=(1/25/6)t、あるいは、t=(1.2〜2)T)。一例としては、第1保持器素子35を構成する金属板の厚さTを0.4mm、第2保持器素子36を構成する金属板の厚さtを0.5mmとすることが挙げられる。ただし、第1保持器素子35に必要とされる強度および剛性を確保できる限り、上記の範囲で、第2保持器素子36の厚さ寸法を大きくすることが好ましく、さらには、第1保持器素子35の金属板の厚さTが第2保持器素子36の金属板の厚さtの1/2以下となるように設定することも可能である。また、必要に応じて、第1保持器素子35および第2保持器素子36を構成する金属板全体をこのような関係とするのではなく、第1円輪部38と第2円輪部42の厚さ寸法は同じとして、第1内径側円筒部39と第2内径側円筒部43との厚さ寸法の関係、および、第1外径側円筒部40と第2外径側円筒部44との厚さ寸法の関係についてのみ、上記の範囲で異ならせてもよい。さらには、第1円輪部38と第2円輪部42の厚さ寸法および第1内径側円筒部39と第2内径側円筒部43の厚さ寸法はいずれも同じとして、第1外径側円筒部40と第2外径側円筒部44との厚さ寸法の関係のみを、上記の範囲で異ならせることもできる。
第1保持器素子35と第2保持器素子36は、第1透孔31と第2透孔35を軸方向に関して互いに整合させた状態で、第1外径側円筒部40の内径側に第2外径側円筒部44を内嵌するとともに、第1内径側円筒部39の外径側に第2内径側円筒部43を外嵌した状態で、組み合わされて、保持器33を構成する。これらの円筒部の嵌合状態を締まり嵌めとするか、あるいは、第1外径側円筒部40の先端縁を径方向内方に折り曲げることなどにより、互いの分離が防止されている。
本参考例の場合、第1透孔41、第2透孔45を、従来構造に比べて、第1円輪部38および第2円輪部42の径方向外寄り部分にそれぞれ形成している。このため、本参考例の場合、第2透孔45は、第2円輪部42の外周縁まで開口している。そして、それぞれのポケット37に保持されたころ32が保持器33の径方向に関して最も外側に変位した状態で、ころ32の外径側端面46の中心部と第2外径側円筒部44の内周面とが当接するようにしている。また、第1円輪部38と第2円輪部42の間隔D、保持器33の円周方向に関する第1透孔41の幅W41、保持器33の円周方向に関する第2透孔45の幅W45を適切に規制することにより、それぞれのポケット37内でのころ32の転動(自転)を自在としつつ、これらのポケット37内でのころ32の、保持器33の軸方向(図1および図2の左右方向)に関する変位量Lを、すべてのポケット37における、すべてのころ32に関して、0.7mm以下に抑えている。なお、この変位量Lは、図2において、破線で示されるように、ころ32が基準面である第1円輪部38の右面から最大に出っ張った場合の変位量と、ころ32が基準面から最小に出っ張った場合の変位量との差として表されるか、もしくは、ころ32が基準面から最大に出っ張った場合の変位量と、ころ32が基準面から最大に引っ込んだ場合の変位量との和として表される。
なお、本参考例では、保持器33の軸方向の位置をポケット37の縁部ところ32の転動面とで規制する、いわゆるころ持たせの構造とすることが好ましい。ころ持たせの構造を採用すれば、ころ32のスキューをより有効に防止することができる。なお、ころ持たせの構造を採用した場合、これらのころ32の一部が、常に保持器33の軸方向両端面から突出した状態となる。そして、保持器33の軸方向に関する変位量Lは、上述のように、ころ32が基準面から最大に出っ張った場合の変位量と、ころ32が基準面から最小に出っ張った場合の変位量との差として表される。
本参考例のスラストころ軸受31では、ころ32の外径側端面46と、ポケット37を構成する第1透孔41および第2透孔45の周縁部のうち、保持器33の径方向外側となる外径側周縁部47a、47bとが擦れ合うことが防止される。また、これらが擦れ合った場合でも、摺接部のPV値を低く抑えることができる。すなわち、ころ32の外径側端面46の中心部と第2外径側円筒部44の内周面とが、図2に小さな破線丸印で示した当接部24で当接することにより、ころ32の外径側端面46の中心から外れた部分と第1透孔41および第2透孔45の周縁部とが擦れ合うことが防止される。当接部24に対応する中心部の滑り速度Vは低いため、PV値は低く抑えられ、外径側端面46の中心部と第2外径側円筒部44の内周面との当接部の摩耗は軽微に抑えられる。さらに、第2保持器素子36を構成する金属板の厚さtを厚く設定しているため、第2保持器素子36の第2外径側円筒部44の内周面には、磨耗に対する耐性が付与されている。
さらに、本参考例では、ころ32の変位量Lを0.7mm以下に抑えているため、ポケット37内でのころ32の変位が制限される。このため、これらのころ32が大きくスキューすることも防止される。したがって、仮に外径側端面46と外径側周縁部47a、47bとが近接していて、ころ32がスキューすることに基づき、外径側端面46と外径側周縁部47a、47bとが擦れ合ったとしても、これらの摺接部の面圧Pが高くなることが抑えられる。このように、この摺接部のPV値の上昇を抑えることで、第1透孔41および第2透孔45の外径側周縁部47a、47bに、ころ32の潜り込みに結び付く程の摩耗が発生することが防止される。
さらに、本参考例では、従来構造の保持器を製造するための既存の設備を利用することができる。したがって、実施に伴う製造コストの増大を抑えることもできる。なお、ころ32の外径側端面46の中心部と第2外径側円筒部44の内周面とを当接部24で当接させるように構成すれば、必ずしも変位量Lを0.7mm以下に抑える必要はない。逆に、変位量Lを0.7mm以下に抑えた場合には、必ずしもころ32の外径側端面46の中心部と第2外径側円筒部44の内周面とを当接部24で当接させる必要はない。さらには、本参考例における、第1保持器素子35と第2保持器素子36との厚さ寸法の関係を、図10の従来構造に適用した場合でも、第2保持器素子36の第2外径側円筒部44の耐性の向上という効果を得ることは可能である。
参考例の第2例]
図3は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合には、保持器33aを構成する第1保持器素子35aと第2保持器素子36aとを非分離に結合するために、第1内径側円筒部39aの先端縁を径方向外方に折り曲げている。その他の部分の構成および作用は、参考例の第1例と同様である。
参考例の第3例]
図4および図5は、本発明に関する参考例の第3例を示している。本参考例の場合には、第2保持器素子36bの外周縁部に形成した第2外径側円筒部44bのうちの円周方向の一部で、ポケット37aの外径側端部に位置する部分を除去している。したがって、第2外径側円筒部44bは、除肉部と肉部とが交互に繰り返される、欠円筒状に形成されている。このうちの除肉部が、ポケット37aのそれぞれの外径側端部に位置する。
この構成により、ポケット37a内に保持したころ32aの軸方向端面(保持器33bの径方向に関して外径側端部)を、第1外径側円筒部40bの内周面に対向させている。ころ32aがポケット37a内で、保持器33bの径方向に関して外径側端部にまで変位すると、ころ32aの端面と第1外径側円筒部40bの内周面とが当接する。本参考例の場合、保持器33bの径方向に関する、ポケット37aの長さ寸法、ひいてはこれらのポケット37a内に保持されるころ32aの軸方向寸法を、第2外径側円筒部44bの板厚に相当する、図4の鎖線αと実線βとの差△L分だけ長くして、スラストころ軸受の負荷容量の増大を図っている。なお、第1保持器素子35bの形状についても、ころ32aとの干渉を防止するため、一部を除去するなど、適宜の改良を加えることが好ましい。その他の部分の構成および作用は、本参考例の第1例と同様である。
本参考例の第4例]
図6は、本発明に関する本参考例の第4例を示している。本参考例の場合には、第2保持器素子36cの内周縁部に形成した第2内径側円筒部43cのうちの円周方向の一部で、ポケット37bの内径側端部に位置する部分を除去している。したがって、第2内径側円筒部43cは、除肉部と肉部とが交互に繰り返される、欠円筒状に形成されている。このうちの除肉部が、ポケット37bの内径側端部に位置する。
この構成により、ポケット37b内に保持したころ32bの軸方向端面(保持器33cの径方向に関して内径側端部)を、第1内径側円筒部39cの外周面に対向させている。ころ32bがポケット37b内で、保持器33cの径方向に関して内径側端部にまで変位すると、ころ32bの端面と第1内径側円筒部39cの外周面とが当接する。本参考例の場合、保持器33cの径方向に関する、ポケット37bの長さ寸法、ひいてはこれらのポケット37b内に保持されるころ32bの軸方向寸法を、第2内径側円筒部43cの板厚に相当する、図6の鎖線α´と実線β´との差△L´分だけ長くして、スラストころ軸受の負荷容量の増大を図っている。なお、第1保持器素子35cの形状についても、ころ32bとの干渉を防止するため、一部を除去するなど、適宜の改良を加えることが好ましい。その他の部分の構成および作用は、本参考例の第3例と同様である。
実施の形態の第1例]
図7は、本発明の実施の形態の第1例を示している。なお、本例も、第1保持器素子55および第2保持器素子56を構成する金属板の厚さを異ならせることにより、一方の保持器素子の摩耗や応力集中に対する耐力を向上させるほか、さらに、保持器53とスラストレース54bとの分離防止機能を確保するとともに、保持器53とスラストレース54bとの間で有害な干渉が生じない構造を実現する点にある。
第2保持器素子56を構成する金属板の厚さtを、第1保持器素子55を構成する金属板の厚さTよりも小さくしている(t<T)。本例の場合には、第2保持器素子56を構成する金属板の厚さtを、従来構造と同程度とし、第1保持器素子55を構成する金属板の厚さTを、厚さtの1.2〜2倍(T=(1.2〜2)t)程度としている。すなわち、第2保持器素子56を構成する金属板の厚さtを、第1保持器素子55を構成する金属板の厚さTの1/25/6(t=(1/25/6)T)程度としている。一例としては、第1保持器素子55を構成する金属板の厚さTを0.5mm、第2保持器素子56を構成する金属板の厚さtを0.4mmとすることが挙げられる。ただし、この第2保持器素子56を構成する金属板の厚さtを、第1保持器素子55を構成する金属板の厚さTよりも小さくする程度は、第2保持器素子56に必要とされる強度および剛性を確保できる限り、著しくし、その分、第1保持器素子55の厚さ寸法を大きくすることが好ましい。したがって、第2保持器素子56を構成する金属板の厚さtを、第1保持器素子55を構成する金属板の厚さの2/3以下とすることが好ましく、本例では、1/2以下とすることがさらに好ましい。
本例でも、第1保持器素子55および第2保持器素子56は、第1外径側円筒部60の内径側に第2外径側円筒部64を内嵌するとともに、第1内径側円筒部59の外径側に第2内径側円筒部63を外嵌した状態に組み合わせて、保持器53としている。そして、この保持器53とスラストレース54bとを、このスラストレース54bのレース部72に、第1保持器素子55の第1円輪部58を対向させた状態に組み合わせる。この状態で、スラストレース54bのフランジ部66bの先端縁に形成した係止部67は、第1外径側円筒部60の先端縁よりもレース部72と軸方向反対側に存在し、この先端縁との係合に基づいて、保持器53とスラストレース54bとの分離が防止されている。フランジ部66bの内周面からの係止部67の突出量hは、第1外径側円筒部60の厚さT未満(h<T)である。したがって、フランジ部66bの内周面と保持器53の外周面とが当接しても、係止部67の先端が第2保持器素子56の外周面に接触(干渉)することはない。
本例のレース付きスラストころ軸受51によれば、保持器53を構成する金属板の厚さ寸法を大きくしにくい薄型のスラストころ軸受51でも、スラストレース54bと保持器53との分離防止効果を十分に得られる。係止部67の先端部と第2保持器素子56の外周縁部との干渉を防止できて、この干渉に伴う、著しい振動の発生や、回転抵抗並びに磨耗の増大を抑えることができる。さらに、スラストレース54bの重量が嵩むことがなく、このスラストレース54bの組み付け部の構造の自由度を高くでき、かつ、潤滑油の流路面積も確保できる。
さらに、本例の構造は、回転部分の部材間の相対的偏心量が大きくなる用途に好適に適用され、この場合、スラストレース54bのフランジ部66bと第1外径側円筒部60(反対側のスラストレース54aを設ける場合には、このスラストレース54aと第1内径側円筒部59)との積極的な干渉が生じても、摩耗に対する耐性が向上される。また、かしめていない側の第1外径側円筒部60がスラストレース54bと接触することに起因して、第1外径側円筒部60にたわみが発生したとしても、たわみ量が減少し、第1外径側円筒部60と第1円輪部58との連続部への応力集中を軽減することができる。その他の構成および作用については、参考例の第1例と同様である。
実施の形態の第2例]
図8は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、第2保持器素子56aを構成する金属板の厚さt′を、従来構造よりも小さくし、その分、第1保持器素子55aを構成する金属板の厚さT′を大きくしている。本例の場合には、第2保持器素子56aを構成する金属板の厚さt′に比べて、第1保持器素子55aを構成する金属板の厚さT′を、2〜3倍(T′=(2〜3)t′)程度としている。
本例の場合には、第2保持器素子56aを構成する金属板の厚さt′を必要最低限にまで薄くすることにより、保持器53aの軸方向寸法および径方向寸法を、従来構造と同程度に抑えたまま、係止部67と第1外径側円筒部60aの先端縁との係り代(径方向の重なり量)を確保している。その他の部分の構造および作用は、実施の形態の第1例の場合と同様である。
実施の形態の第3例]
図9は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、スラストころ軸受53については、実施の形態の第1例のものと同じものを使用している。本例では、図9(B)に示すように、スラストレース54cのフランジ66c先端縁の円周方向複数箇所で、円周方向に関する位相が係止部67から外れた位置に、径方向外方に突出する複数の逆組み防止用突部73を設けている。この構造により、スラストころ軸受53が、ケーシング68の保持部69に対して、図9(A)に示した正規状態とは逆方向に、すなわち不正規状態で、組み付けられて、ケーシング68と相手部材74との隙間を塞ぎ、スラスト軸受53の内部での潤滑不良などの不都合が発生することが防止される。
本例では、第1外径側円筒部60の厚さT(図7参照)を大きくして、係止部67の突出量h(図7参照)を大きくしている。この構成により、たとえば、スラストレース54cの厚さところ52の直径との合計であるレース付きスラストころ軸受51全体としての軸方向厚さが、実用可能な下限側である2.5〜6mm程度であっても、第1外径側円筒部60の厚さが小さくなりすぎて、係止部67と第1外径側円筒部60の係り代が小さくなりすぎることが防止される。また、係止部67の突出量を大きくしても、係止部67の先端部と第2保持器素子56の外周縁部とが干渉することが防止され、これらの干渉に起因する著しい振動や干渉した部分における回転抵抗の増大や摩耗の発生が防止される。その他の部分の構造および作用は、実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明のスラストころ軸受は、自動車用トランスミッションの回転支持部に限らず、たとえばカーエアコン用のコンプレッサの回転支持部など、スラスト荷重を支承しつつ高速回転する各種回転支持部に適用される。また、本発明のスラストころ軸受は、トルクコンバータなど、回転部分を構成する2つの部材の相対偏位量が大きい用途にも好適に適用される。いずれの態様を採用するかは、回転部分の高速回転に起因する問題に対応するか、相対偏位量の大きいことに起因する問題に対応するかに応じて、適切に選択される。
1、1a、1b スラストころ軸受
2、2a ころ
3、3a、3b 保持器
4a、4b スラストレース
5、5a、5b 第1保持器素子
6、6a、6b 第2保持器素子
7、7a ポケット
8、8a、8b 第1円輪部
9、9a、9b 第1内径側円筒部
10、10a、10b 第1外径側円筒部
11、11a、11b 第1透孔
12、12a、12b 第2円輪部
13、13a、13b 第2内径側円筒部
14、14a、14b 第2外径側円筒部
15、15a、15b 第2透孔
16a、16b フランジ部
17a、17b、17c 係止部
18 ケーシング
19 保持部
19a 奥面
20 相手部材
20a 端面
21、21a 外径側端面
22a、22b 外径側周縁部
23 内径側端面
24 当接部
25 レース部
31、31a、31b、31c スラストころ軸受
32、32a、32b ころ
33、33a、33b、33c 保持器
35、35a、35b、35c 第1保持器素子
36、36a、36b、36c 第2保持器素子
37、37a、37b ポケット
38、38a、38b、38c 第1円輪部
39、39a、39b、39c 第1内径側円筒部
40、40a、40b、40c 第1外径側円筒部
41、41a、41b、41c 第1透孔
42,42a、42b、42c 第2円輪部
43、43a、43b、43c 第2内径側円筒部
44、44a、44b、44c 第2外径側円筒部
45、45a、45b、45c 第2透孔
46 外径側端面
47a、47b 外径側周縁部
48 内径側端面
51、51a スラストころ軸受
52、52a ころ
53、53a 保持器
54a、54b、54c スラストレース
55、55a 第1保持器素子
56、56a 第2保持器素子
57 ポケット
58、58a 第1円輪部
59、59a 第1内径側円筒部
60、60a 第1外径側円筒部
61、61a 第1透孔
62、62a 第2円輪部
63、63a 第2内径側円筒部
64、64a 第2外径側円筒部
65、65a 第2透孔
66a、66b、66c フランジ部
67、67a 係止部
68 ケーシング
69 保持部
70 外径側端面
71 内径側端面
72 レース部
73 逆組み防止用突部
74 相手部材

Claims (6)

  1. 金属板を曲げ形成して構成され、放射方向に長い第1透孔が円周方向に複数箇所に設けられた第1円輪部と、第1円輪部の内周縁に形成された第1内径側円筒部と、第1円輪部の外周縁に形成された第1外径側円筒部とを備えた第1保持器素子、および、
    金属板を曲げ形成して構成され、放射方向に長い第2透孔が円周方向に第1透孔と同一のピッチで複数箇所に設けられた第2円輪部と、第2円輪部の内周縁に形成された第2内径側円筒部と、第2円輪部の外周縁に形成された第2外径側円筒部とを備えた第2保持器素子、
    からなり、
    第1保持器素子と第2保持器素子が、第1透孔と第2透孔とを軸方向に互いに整合させた状態で、第1外径側円筒部の内径側に第2外径側円筒部を内嵌するとともに、第1内径側円筒部の外径側に前記第2内径側円筒部を外嵌することにより、軸方向に重ね合わされて構成された保持器と、
    前記保持器の第1透孔および第2透孔により構成された複数のポケットのそれぞれに転動自在に配置された複数本のころと、
    を備え、
    前記ころのそれぞれの軸方向両端面のうち、少なくとも前記保持器の外径側の端面は、曲率中心がこれらのころの中心軸上に存在する、部分球面状の凸面であり、
    第1保持器素子の第1円輪部の厚さは、第1内径側円筒部および第1外径側円筒部の厚さと同じであり、
    第2保持器素子の第2円輪部の厚さは、第2内径側円筒部および第2外径側円筒部の厚さと同じであり、かつ、
    第2保持器素子の第2内径側円筒部および第2外径側円筒部の厚さが、第1保持器素子の第1内径側円筒部および第1外径側円筒部の厚さよりも小さいことを特徴とする、
    スラストころ軸受。
  2. 第2保持器素子の第2透孔が第2円輪部の外周縁まで形成されていて、前記ころがそれぞれ前記保持器の径方向外方に変位した状態で、これらのころの外径側端面の中央部のみが、第2外径側円筒部の内周面と当接するように構成されている、請求項1に記載のスラストころ軸受。
  3. 第2保持器素子を構成する金属板の厚さが、第1保持器素子を構成する金属板の厚さの5/6以下である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載のスラストころ軸受。
  4. 請求項1に記載のスラストころ軸受と、
    硬質金属板を曲げ形成して構成され、円輪状のレース部と、このレース部の外周縁に形成された円筒状のフランジ部と、このフランジ部の先端縁の円周方向複数箇所から径方向内方に突出するように形成され、内接円の直径が前記保持器の外径未満である係止部とを備え、前記保持器と相対回転を自在かつ非分離に組み合わされた少なくとも1枚のスラストレースと、
    を備え、
    第1保持器素子の第1円輪部と、前記少なくとも1枚のスラストレースのレース部とが対向していて、前記係止部は、第1保持器素子の第1外径側円筒部の先端縁よりも前記レース部と軸方向反対側に存在しており、
    前記フランジ部の内周面からの前記係止部の突出量が、第1外径側円筒部の厚さ未満である、
    レース付きスラストころ軸受。
  5. 前記フランジ部の先端縁の円周方向複数箇所で、円周方向に関する位相が前記係止部から外れた位置に、径方向外方に突出する複数の逆組み防止用突部が設けられている、請求項4に記載のレース付きスラストころ軸受。
  6. 前記スラストレースの厚さと前記ころの直径との合計が、2.5〜6mmの範囲にある、請求項4〜5のうちの何れか1項に記載のレース付きスラストころ軸受。
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