JP2006242355A - スラストニードル軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】
保持器とレースとに作用する応力を低減できるスラストニードル軸受を提供する。
【解決手段】
軸線方向断面において、係止部75cに近い内方短筒部73cと保持器円板部73aとの連結部外形の曲率半径R1は、係止部75cから遠い外方短筒部73bと保持器円板部73aとの連結部外形の曲率半径R2より大きく(R1>R2)なっているので、スラストニードル軸受70の動作時に保持器79が係止部75cに当接することが抑制され、早期摩耗を回避することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カーエアコンのコンプレッサや、自動車用の変速機等に用いられると好適なスラストニードル軸受に関する。
従来のカーエアコン用斜板式コンプレッサや、自動車用自動変速機等に使用されているスラストニードル軸受は、コスト、耐熱性等の観点から鋼板製のプレス加工保持器が使用されることが多い。しかしながら、一般的な保持器としては色々な種類があり、樹脂製、1枚板をプレスして成形したもの、2枚のプレスされた板を合わせて保持器としたもの等があり、それぞれ使い分けがなされている。2枚のプレスされた板を合わせて保持器としたスラストニードル軸受の例が、特許文献1に開示されている。
特開2000−266043号公報
ところで、カーエアコンコンプレッサ等においては、部品精度や組み付け誤差の積み上げや使用条件の過酷化等によりハウジングとシャフトとの偏心量が増大する傾向があるが、特許文献1に示すごときスラストニードル軸受を、実際にカーエアコンコンプレッサ等に組み付けた場合において、ハウジングとシャフトとの偏心に起因する不具合が予想される。図7は、従来技術によるスラストニードル軸受を、ハウジングとシャフトとの間に組み付けた状態で示す図であり、図7(a)はハウジングとシャフトとが同軸にある場合を示し、図7(b)はハウジングとシャフトとが偏心している場合を示す。
図7において、ハウジングHに対して回転自在に支持されたシャフトSの外周には、軸線方向断面形状がL字状の第1レースL1が配置されており、またハウジングH側には、軸線方向断面形状がL字状の第2レースL2が対向して配置されている。両レースL1,L2に挟持されるようにしてスラストニードル軸受Bが配置されている。図7(a)に示すように、第1レースL1の内周面とシャフトSの外周面との総スキマをGとし、スラストニードル軸受Bの保持器Bhの内周面と第1レースL1の外周面との総スキマをC2とし、スラストニードル軸受Bの保持器Bhの外周面と第2レースL2の内周面との総スキマをC1とする。
しかるに、ハウジングHとシャフトSとの間に偏心量eで偏心が生じ、且つe>(G+C1+C2)/2であるとすると、図7(b)に示すように、半径方向のいずれかの場所ではスキマが存在しなくなり、スラストニードル軸受Bの保持器Bhの外周面及び内周面が、高い面圧で両レースL1,L2と接触することより、破損や早期摩耗が生じる恐れがある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、保持器とレースとに作用する応力を低減できるスラストニードル軸受を提供することを目的とする。
本発明のスラストニードル軸受は、複数のころと、前記ころを保持する保持器と、レースとを有するスラストニードル軸受において、
前記レースは、前記ころが転動する軌道面を有するレース円板部と、前記レース円板部から軸線方向に延在するレース円筒部と、前記レース円筒部から半径方向に延在する係止部とからなり、
前記保持器は、前記レースに対して軸線方向に相対変位したときに前記係止部に接触するが、前駆スラストニードル軸受の動作時に、前記レースに対して半径方向に相対変位したときに前記係止部に接触しないように逃げ部を形成していることを特徴とする。
図7を参照して、スラストニードル軸受Bの保持器Bhの外周面及び内周面が、両レースL1,L2と接触することを回避するためには、レース円筒部の係止部Bsの位置はそのままに、それが設けられる外周壁Bwを半径方向外方にシフトすればよい。ところが、かかる外周壁Bwを半径方向外方にシフトしたのみでは、スラストニードル軸受の動作時に保持器Bhが係止部Bsに当接して、早期摩耗を生じる恐れがある。そこで、本発明においては、前記保持器に、前記レースに対して軸線方向に相対変位したときに前記係止部に接触するが、前駆スラストニードル軸受の動作時に、前記レースに対して半径方向に相対変位したときに前記係止部に接触しないように逃げ部を形成しており、それにより保持器の分離防止と早期摩耗抑制とを両立している。
前記保持器は、半径方向に延在する保持器円板部と、前記保持器円板部から軸線方向に延在する外方短筒部及び内方短筒部とを有し、軸線方向断面において、前記係止部に近い短筒部と前記保持器円板部との連結部外形の曲率半径R1は、前記係止部から遠い短筒部と前記保持器円板部との連結部外形の曲率半径R2より大きくなっていると好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかるシャフトが組み込まれたカーエアコンの斜板式コンプレッサの断面図である。
図1に示すように、被動機器としてのコンプレッサ11は、シリンダブロック12と、その前端面に接合されたフロントハウジング13と、バルブプレート14と、シリンダブロック12の後端面にバルブプレート14を介して接合されたリヤハウジング15とを備えている。これら部材12,13,14及び15を複数本の通しボルト16(1本のみ図示)で締め付け固定することによりコンプレッサ11のハウジングが構成される。
駆動シャフト17は、シリンダブロック12及びフロントハウジング13の中央に、前後一対のラジアルベアリング18を介して回転可能に支持されている。駆動シャフト17は、その中央に球面座17aを有している。駆動シャフト17の前端部外周面と、フロントハウジング13の前側に突設された支持筒部13aの内周面との間には、リップシール19が介装されている。シリンダブロック12には、複数のシリンダボア20が駆動シャフト17を取り囲むように等角度間隔にて形成されている。各シリンダボア20は駆動シャフト17と平行に延びており、各ボア20内には片頭型のピストン21が往復動可能に嵌挿されている。各シリンダボア20においてピストン21の端面とバルブプレート14との間には、容積可変の圧縮室20aが区画されている。
フロントハウジング13の内側には、クランク室22が区画形成されている。クランク室22内において、回転支持体23が駆動シャフト17に一体回転可能に止着されている。回転支持体23の前端面とフロントハウジング13の内壁面との間にはスラストニードル軸受70が介装されている。回転支持体23の後面からは一対の支持アーム25がシリンダブロック12側に向かって突設され、各アームの先端には斜板が傾く際のヒンジ機構を構成するガイド部(図1の場合は孔)26が形成されている。
クランク室22内には斜板27が配設されている。斜板27はほぼ円板形状をなすとともに、駆動シャフト17が挿通される中央孔27aを有している。その中央孔27aは、球面座17aに対応してその内面が凹球面状になっており、従って駆動シャフト17の球面座17aの外面に嵌合することで、両者は相対摺動可能な状態となる。中央孔27aが球面座17aに対して摺動することで、斜板27は、駆動シャフト17の球面座上に揺動(角度可変即ち傾動)可能となっている。コンプレッサは一般的に潤滑条件が厳しいので、必要に応じ、球面座17aの外面と、中央孔27aの内面の少なくとも一方に、リン酸マンガン等の化成被膜処理を施し、潤滑性を向上させている。斜板27の前面には回転支持体23とのヒンジ機構を構成する連結体28が突設されている。この機構の一部が支持アーム25のガイド部26内で摺動可能に配置されることによりヒンジ機構が構成される。このヒンジ機構を介して回転支持体23に対し、斜板27が傾動可能に連結されている。本図の場合は、アームのガイド部26に連結体28が挿入された様な構造となっているが、ガイド部26と連結体28を横から串刺しとなるようにピンを通す構造としても良い。駆動シャフト17と斜板27とで、斜板傾動機構100を構成する。斜板27の外周縁部は、一対の半球状のシュー29を介して、各ピストン21に連結されている。
駆動シャフト17の回転に伴い、回転支持体23と共に斜板27が回転し、各ピストン21がシリンダボア20内において往復動される。
シリンダブロック12の中心には、駆動シャフト17の後端部を収容可能なように収容室30が形成されている。バルブプレート14及びリヤハウジング15には吸入通路31が形成されている。吸入通路31の前端は収容室30に連通され、後端は外部冷媒回路32に接続されている。外部冷媒回路32は少なくとも凝縮器33、膨張弁34及び蒸発器35を備えている。
リヤハウジング15には環状の吸入室36が区画形成されており、この吸入室36は連通口37を介して収容室30に連通している。リヤハウジング15内には更に、吐出室38が区画形成されており、この吐出室38はハウジング内に形成された吐出通路39を介して外部冷媒回路32に接続されている。バルブプレート14には各シリンダボア20毎に吸入ポート40及び吐出ポート41が形成されている。バルブプレート14のシリンダブロック12側には吸入ポート40を開閉するための吸入弁42が配設されている。バルブプレート14の吐出室38側には吐出ポート41を開閉するための吐出弁43が配設されている。
シリンダブロック12の収容室30内には、遮断体45が収容されている。斜板27と遮断体45との間には、略環状のスラストニードル軸受47がシャフト17の後方へのアキシアル荷重を受けることが出来るように駆動シャフト17上に設けられ軸17の後方への荷重を受けるようにしている。なお、斜板の傾角とは、駆動シャフト17と直交する平面と斜板27との成す角度を意味する。
図1に示すように、斜板27の下部前面には傾斜の傾きすぎを規制するための規制突部48が形成されている。規制突部48と回転支持体23との当接により、斜板27の最大傾角が規制される。回転支持体23と斜板27との間に介装された傾角減少バネ49は、斜板27を最小傾角方向に付勢する。
コンプレッサ11のハウジングを構成するシリンダブロック12、バルブプレート14及びリヤハウジング15には一連の給気通路52が形成されている。この給気通路52は吐出室38とクランク室22とを連通する。リヤハウジング15に装着された容量制御弁53は、前記給気通路52の途中に設けられている。制御弁53は、外部コントローラ(図示略)からの通電制御によって励消磁されるソレノイド54を有している。ソレノイド54の励磁または消磁に伴って制御弁53が閉止または開放される。容量制御弁53の開閉制御に応じて吐出室38からクランク室22への圧力供給が制御され、クランク室22の内圧が調節される。クランク室22の内圧に応じて斜板27の傾角が決定される。
次に、駆動源としての車輌エンジン62からコンプレッサ11の駆動シャフト17に駆動力を伝達する動力伝達機構について説明する。
フロントハウジング13の前側には電磁クラッチ55が配設されている。電磁クラッチ55は、プーリ56、ハブ57、アーマチュア58及びソレノイド59を備えている。ソレノイド59は、外部コントローラ(図示略)からの通電制御によって励消磁される。
プーリ56は、フロントハウジング13の支持筒部13aにアンギュラベアリング60を介して回転可能に支持されている。プーリ56と車輌エンジン62のプーリ62aとの間にはベルト61が掛装され、このベルト61を介して、プーリ56は車輌エンジン62側のプーリ62aと作動連結されている。
金属製のハブ57は略円筒形状をなし、駆動シャフト17の前端部にボルト63によって一体回転可能に固定又は結合されている。ハブ57の周囲には、円板状のアーマチュア58がプーリ56の前面に対して接離可能に配設されている。
次に、クラッチ付のコンプレッサを例に取って前述のようなコンプレッサ11の基本動作について説明する。エンジン62の運転時、エンジン62の駆動力はベルト61を介して電磁クラッチ55のプーリ56に伝達され、該プーリ56は常時回転されている。外部冷媒回路32に冷房負荷が存在する場合には、外部コントローラはソレノイド59を励磁し、その生じた電磁力によりアーマチュア58がプーリ56の前面に吸着接合される。すると、アーマチュア58と一体化されたプーリ56の回転力が、ハブ57及び駆動シャフト17に伝達される。他方、外部冷媒回路32に冷房負荷が存在しない場合には、外部コントローラはソレノイド59を消磁してその電磁力を消失させ、アーマチュア58をプーリ56の前面から離間させる。すると、駆動シャフト17とエンジン62との作動連結が解除される。
図1は、斜板27が最大傾角にある状態を示している。この状態では、ソレノイド54の励磁により容量制御弁53が閉止されて給気通路52が閉じられている。このため、吐出圧Pd相当の圧縮冷媒ガスが給気通路52を介して吐出室38からクランク室22に供給されず、クランク室22の内圧Pcが吸入室36の相対的に低い圧力(即ち吸入圧Ps)に次第に接近し、斜板27の角度が最大傾角に保持されて最大吐出容量での圧縮運転が行われる。
最大吐出容量での圧縮運転の結果、冷房負荷が小さくなると、前述と逆の動作によりソレノイド54が消磁されて容量制御弁53が開放される。これにより、クランク室内圧Pcが高まり、斜板27が最大傾角状態から最小傾角状態へ迅速に移行される。
図2は、第1の実施の形態にかかるスラストニードル軸受70の断面図である。図2に示すように、スラストニードル軸受70は、転動体であるころ71と、ころ71を保持する、プレスした2枚の第1の板部材72及び第2の板部材73を対向して組み合わせてなる保持器79と、保持器79の片側に配置されたレース75を有している。第1の板部材72及び第2の板部材73は、ころ71を収容するため、等間隔に開口72p、73pを有している。
レース75は、ころ71が転動する軌道面を有するドーナツ板状のレース円板部75aと、レース円板部75aの内周縁から軸線方向に延在するレース円筒部75bと、レース円筒部75bの端部から半径方向に延在する係止部75cとからなる。尚、係止部75cの外周縁は、内方に向かって縮径した保持器79に対峙するテーパ面となっていると好ましい。
係止部75c側に位置する保持器79の第2の板部材73は、半径方向に延在するドーナツ板状の保持器円板部73aと、保持器円板部73aの外周縁から軸線方向に延在する外方短筒部73bと、保持器円板部73aの内周縁から軸線方向に延在する内方短筒部73cとを有する。第1の板部材72も同様な形状を有し、外方短筒部同士及び内方短筒部同士を嵌合させて溶接することで一体化し保持器79としている。第2の板部材73において、図2に示す軸線方向断面において、係止部75cに近い内方短筒部73cと保持器円板部73aとの連結部外形の曲率半径R1は、係止部75cから遠い外方短筒部73bと保持器円板部73aとの連結部外形の曲率半径R2より大きく(R1>R2、より好ましくはR1>1.5×R2)なっている。
図3は、第1の比較例として示すスラストニードル軸受の図2と同様な断面図である。比較例にかかるスラストニードル軸受70’が、本実施の形態のスラストニードル軸受70と異なる点は、図3に示す軸線方向断面において、係止部75c’に近い内方短筒部73c’と保持器円板部73a’との連結部外形の曲率半径R1は、係止部75c’から遠い外方短筒部73b’と保持器円板部73a’との連結部外形の曲率半径R2にほぼ等しくなっている(R1≒R2)点であり、それ以外の構成については同様である。
図3に示すスラストニードル軸受70’において、保持器79の内周面と、レース75’のレース円筒部75b’の外周面とのスキマC2を大きくするように、レース円筒部75b’の外径を小さくしている。これにより、図1に示すカーエアコンの斜板式コンプレッサにおいて、フロントハウジング13と駆動シャフト17との間に最大の偏心が生じた場合でも、レース円筒部75b’と保持器79’との間にスキマを与えて、破損や早期摩耗を抑制するようになっている。
しかしながら、レース円筒部75b’の外径を小さくすると、保持器79’がころ71’ごと軸線方向に分離してしまう恐れがあり、取り扱い上不便である。そこで、レース円板部75a’に対向するようにして、レース円筒部75b’の先端に係止部75c’を設け、それにより保持器79’の分離を抑制するようにしている。ところが、係止部75c’を設けると、スラストニードル軸受70’の動作時に保持器79’が係止部75c’に当接して、早期摩耗を生じる恐れがある(図3参照)。
これに対し、図2に示す本実施の形態にかかるスラストニードル軸受70においては、図2に示す軸線方向断面において、係止部75cに近い内方短筒部73cと保持器円板部73aとの連結部外形の曲率半径R1は、係止部75cから遠い外方短筒部73bと保持器円板部73aとの連結部外形の曲率半径R2より大きく(R1>R2)なっているので、スラストニードル軸受70の動作時に保持器79が係止部75cに当接することが抑制され、早期摩耗を回避することができる。即ち、係止部75cに近い内方短筒部73cと保持器円板部73aとの連結部(外形R部)が、レース75に対して軸線方向に相対変位したときに係止部75cに接触するが、レース75に対して半径方向に相対変位したときに係止部75cに接触しない保持器79の逃げ部を構成しているのである。
図4は、第2の実施の形態にかかるスラストニードル軸受の図2と同様な断面図である。本実施の形態にかかるスラストニードル軸受170が、図2の実施の形態のスラストニードル軸受70と異なる点は、保持器179の外周側の形状のみである。より具体的には、第1の板材172と第2の板部材173とは、外方円筒部を有しておらず、その代わりに半径方向外方に延在する面同士を貼り合わせることで、保持器179を得ている。しかしながら、保持器179の内周側の形状を含め、それ以外の構成(逃げ部を含む)については、図2に示す実施の形態と同様であるので、同様な作用効果を発揮できる。
尚、保持器の逃げ部は、以上の形状に限らず、例えば内方短筒部73c、173cと保持器円板部73a、173aとの連結部の外側を塑性変形させて凹部や段部等を形成するなどしても良いし、テーパ面としても良い。又、保持器の軸線方向両側にレースを有するスラストニードル軸受の場合には、第1の部材72における外方短筒部と保持器円板部との連結部に、同様の逃げ部を形成しても良い。
図5は、第3の実施の形態にかかるスラストニードル軸受270の断面図である。図5に示すように、スラストニードル軸受270は、転動体であるころ271と、ころ271を保持する、プレスした2枚の第1の板部材272及び第2の板部材273を対向して組み合わせてなる保持器279と、保持器279の両側に配置されたレース275、276を有している。第1の板部材272及び第2の板部材273は、ころ271を収容するため、等間隔に開口272p、273pを有している。
第1のレース275は、ころ271が転動する軌道面を有するドーナツ板状のレース円板部275aと、レース円板部275aの内周縁から軸線方向に延在するレース円筒部275bと、レース円筒部275bの端部から半径方向に延在する係止部275cとからなる。尚、係止部275cの外周縁は、内方に向かって縮径した保持器279に対峙するテーパ面となっていると好ましい。
第2のレース276は、ころ271が転動する軌道面を有するドーナツ板状のレース円板部276aと、レース円板部276aの外周縁から軸線方向に延在するレース円筒部276bと、レース円筒部276bの端部から半径方向に延在する係止部275cとからなる。尚、係止部275cの外周縁は、内方に向かって縮径した保持器279に対峙するテーパ面となっていると好ましい。半径方向において、保持器279及びころ271は、レース円筒部275bとレース円筒部276bとに挟持されている。
係止部275c側に位置する保持器279の第2の板部材273は、半径方向に延在するドーナツ板状の保持器円板部273aと、保持器円板部273aの外周縁から軸線方向に延在する外方短筒部273bと、保持器円板部273aの内周縁から軸線方向に延在する内方短筒部273cとを有する。第1の板部材272も同様な形状を有し、外方短筒部同士及び内方短筒部同士を嵌合させて溶接することで一体化し保持器279としている。第2の板部材273において、図5に示す軸線方向断面において、係止部275cに近い内方短筒部273cと保持器円板部273aとの連結部外形の曲率半径R1は、係止部275cから遠い外方短筒部273bと保持器円板部273aとの連結部外形の曲率半径R2より大きく(R1>R2、より好ましくはR1>1.5×R2)なっている。なお、第2のレース276の係止部276cは、保持器279の最外部より半径方向内方に位置すれば、抜け止めの効果がある。
図6は、第2の比較例として示すスラストニードル軸受の図5と同様な断面図である。比較例にかかるスラストニードル軸受270’が、本実施の形態のスラストニードル軸受270と異なる点は、図7に示す軸線方向断面において、係止部275c’に近い内方短筒部273c’と保持器円板部273a’との連結部外形の曲率半径R1は、係止部275c’から遠い外方短筒部273b’と保持器円板部273a’との連結部外形の曲率半径R2にほぼ等しくなっている(R1≒R2)点であり、それ以外の構成については同様である。
図6に示すスラストニードル軸受270’において、保持器279の内周面と、レース275’のレース円筒部275b’の外周面とのスキマC2を大きくするように、レース円筒部275b’の外径を小さくしている。これにより、図1に示すカーエアコンの斜板式コンプレッサにおいて、フロントハウジング13と駆動シャフト17との間に最大の偏心が生じた場合でも、レース円筒部275b’と保持器279’との間にスキマを与えて、破損や早期摩耗を抑制するようになっている。
しかしながら、レース円筒部275b’の外径を小さくすると、保持器279’がころ271’ごと軸線方向に分離してしまう恐れがあり、取り扱い上不便である。そこで、レース円板部275a’に対向するようにして、レース円筒部275b’の先端に係止部275c’を設け、それにより保持器279’の分離を抑制するようにしている。ところが、係止部275c’を設けると、スラストニードル軸受270’の動作時に保持器279’が係止部275c’に当接して、早期摩耗を生じる恐れがある(図6参照)。
これに対し、図5に示す本実施の形態にかかるスラストニードル軸受270においては、図5に示す軸線方向断面において、係止部275cに近い内方短筒部273cと保持器円板部273aとの連結部外形の曲率半径R1は、係止部275cから遠い外方短筒部273bと保持器円板部273aとの連結部外形の曲率半径R2より大きく(R1>R2)なっているので、スラストニードル軸受270の動作時に保持器279が係止部275cに当接することが抑制され、早期摩耗を回避することができる。即ち、係止部275cに近い内方短筒部273cと保持器円板部273aとの連結部(外形R部)が、レース275に対して軸線方向に相対変位したときに係止部275cに接触するが、レース275に対して半径方向に相対変位したときに係止部275cに接触しない保持器279の逃げ部を構成しているのである。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その発明の範囲内で変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、本発明は斜板式コンプレッサに関わらず、自動変速機等種々の機械に用いることができる。
本実施の形態にかかるスラストニードル軸受が組み込まれたカーエアコンの斜板式コンプレッサの断面図である。 第1の実施の形態にかかるスラストニードル軸受70の断面図である。 第1の比較例にかかるスラストニードル軸受70’の断面図である。 第2の実施の形態にかかるスラストニードル軸受170の断面図である。 第3の実施の形態にかかるスラストニードル軸受270の断面図である。 比較例にかかるスラストニードル軸受270’の断面図である。 従来技術によるスラストニードル軸受を、ハウジングとシャフトとの間に組み付けた状態で示す図である。
符号の説明
11 コンプレッサ
12 シリンダブロック
13 フロントハウジング
13a 支持筒部
14 バルブプレート
15 リヤハウジング
16 ボルト
17 シャフト
17 駆動シャフト
17a 球面座
18 ラジアルベアリング
19 リップシール
20 シリンダボア
20a 圧縮室
21 ピストン
22 クランク室
23 回転支持体
24 スラストニードル軸受
25 支持アーム
26 ガイド部
27 斜板
27a 中央孔
28 連結体
29 シュー
30 収容室
31 吸入通路
32 外部冷媒回路
33 凝縮器
34 膨張弁
35 蒸発器
36 吸入室
37 連通口
38 吐出室
39 吐出通路
40 吸入ポート
41 吐出ポート
42 吸入弁
43 吐出弁
45 遮断体
47 スラストニードル軸受
48 規制突部
49 傾角減少バネ
52 給気通路
53 容量制御弁
54 ソレノイド
55 電磁クラッチ
56 プーリ
57 ハブ
58 アーマチュア
59 ソレノイド
60 アンギュラベアリング
61 ベルト
62 エンジン
62 車輌エンジン
62a プーリ
63 ボルト
70、170、270 スラストニードル軸受
72、172,272 第1の板部材
73、173,273 第2の板部材
75、175,275、276 レース
79、179,279 保持器
100 斜板傾動機構

Claims (2)

  1. 複数のころと、前記ころを保持する保持器と、レースとを有するスラストニードル軸受において、
    前記レースは、前記ころが転動する軌道面を有するレース円板部と、前記レース円板部から軸線方向に延在するレース円筒部と、前記レース円筒部から半径方向に延在する係止部とからなり、
    前記保持器は、前記レースに対して軸線方向に相対変位したときに前記係止部に接触するが、前駆スラストニードル軸受の動作時に、前記レースに対して半径方向に相対変位したときに前記係止部に接触しないように逃げ部を形成していることを特徴とするスラストニードル軸受。
  2. 前記保持器は、半径方向に延在する保持器円板部と、前記保持器円板部から軸線方向に延在する外方短筒部及び内方短筒部とを有し、軸線方向断面において、前記係止部に近い短筒部と前記保持器円板部との連結部外形の曲率半径R1は、前記係止部から遠い短筒部と前記保持器円板部との連結部外形の曲率半径R2より大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載のスラストニードル軸受。

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