JP2000283027A - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

可変容量型圧縮機

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JP2000283027A
JP2000283027A JP11083835A JP8383599A JP2000283027A JP 2000283027 A JP2000283027 A JP 2000283027A JP 11083835 A JP11083835 A JP 11083835A JP 8383599 A JP8383599 A JP 8383599A JP 2000283027 A JP2000283027 A JP 2000283027A
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cam plate
crank
cylinder block
pressure
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JP11083835A
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Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Kenji Takenaka
健二 竹中
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/14Control
    • F04B27/16Control of pumps with stationary cylinders
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    • F04B27/1804Controlled by crankcase pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動軸の軸方向における所定位置からシリン
ダブロック側への移動を制限し、各部の機能に駆動軸の
移動による支障が生じないようにする。 【解決手段】 シリンダブロック12に設けた挿通孔1
8に挿通させた駆動軸16の第2端部16bを、挿通孔
18に設けた張り出し部62の規制面63よりも弁プレ
ート14側に設けたラジアルベアリング64で支持す
る。一方、挿通孔18において規制面63よりもクラン
ク室15側には、最小傾角となった斜板32に当接する
当接体66を設ける。又、規制面63と当接体66との
間には、斜板32が当接する当接体66を回転を許容す
る状態で背後から支持するスラストベアリング67を設
ける。さらに、規制面63とスラストベアリング67と
の間には、規制面63を支座としてスラストベアリング
67及び当接体66を駆動軸16の第1端部16a側に
付勢する皿バネ65を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク圧の変更
によって吐出容量を変更可能な容積形往復式の可変容量
型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の可変容量型圧縮機の1
つである車両の空調装置用の斜板式圧縮機を示す。この
圧縮機では、フロントハウジング80とシリンダブロッ
ク81とによってクランク室82を形成し、このクラン
ク室82内に車両のエンジンによって駆動される駆動軸
83を支持している。クランク室82には、駆動軸83
と共に一体回転するラグプレート84が配置され、ラグ
プレート84には斜板85が駆動軸83の中心軸に対し
て傾動可能に、かつ、中心軸に対する回転軸の傾角が小
さくなるほどラグプレート84から軸方向に離間するよ
うに連結されている。一方、シリンダブロック81には
クランク室側に開口する複数のシリンダボア86が設け
られ、各シリンダボア86には、基端部が斜板85の周
縁部に係合されたピストン87がそれぞれ収容されてい
る。そして、駆動軸83が回転駆動されると斜板85が
回転動作し、斜板85に連結されている各ピストン87
がシリンダボア86内で往復駆動される。このとき、各
ピストン87は、斜板85の傾角に応じた大きさのスト
ロークで、かつ、ストロークのラグプレート84と反対
側の端部の位置が変化しない状態で往復駆動される。
【0003】又、シリンダブロック81には弁プレート
88を介して接合されるリヤハウジング89には、吸入
室90及び吐出室91が設けられている。そして、各ピ
ストン87を往復駆動に伴い、弁プレート88によって
吸入室90の冷媒ガスがシリンダボア86に吸入され、
シリンダボア86内で圧縮された高圧冷媒ガスが吐出室
91に排出される。
【0004】圧縮機の吐出容量は、クランク室82のク
ランク圧を変更することで行う。即ち、斜板85の傾角
と、各ピストン87のストロークの大きさとは、クラン
ク圧とシリンダボア86内の圧力とで決定される。そこ
で、クランク圧を変更することにより、斜板85の傾角
と共に各ピストン87のストロークの大きさとを変化さ
せることで吐出容量を変化させている。
【0005】クランク室82のクランク圧は、吐出室9
1の高圧冷媒ガスをクランク室82に導入することと、
クランク室82から冷媒ガスを吸入室90に排出するこ
とで変更する。この圧縮機では、ガス導入流路92によ
って吐出室91からクランク室82に導入する高圧冷媒
ガスの導入量を電磁制御弁93によって変更する一方、
ガス放出流路94によってクランク室82の冷媒ガスを
常時一定量だけ吸入室90に放出する。
【0006】電磁制御弁93は、非通電時に全開状態と
なってガス導入流路92からクランク室82に高圧冷媒
ガスが最大限導入されるようにし、通電時に全開状態か
ら所定量だけ閉弁して吐出室91からクランク室82へ
の高圧冷媒ガスの導入量を制限又は停止するように設け
られる。これは、運転者が冷房を止めたりエンジンEを
停止したときに、電磁制御弁93が全開状態となること
で、吐出室91からクランク室82に高圧冷媒ガスが供
給されるようにして、斜板85を最小傾角に制御するた
めである。そして、再度、エンジンEが始動されたとき
に圧縮機が最小吐出容量の状態で運転されるようにし
て、始動時のエンジンEに圧縮機の大きな負荷が加わら
ないようにするためである。
【0007】この圧縮機では、駆動軸83は、フロント
ハウジング80に設けられたリップシール95によって
クランク室82が密封された状態で、ハウジングの外部
に延出されている。そして、外部に延出された駆動軸8
3の端部には、エンジンEとの接続及び遮断を行うため
の電磁クラッチ96が固定されている。
【0008】駆動軸83は、ラグプレート84とフロン
トハウジング80との間に設けられたスラストベアリン
グ97によって、シリンダボア86から離間する向きの
移動が規制されている。一方、駆動軸83は、シリンダ
ブロック81に設けられた挿通孔98に支持され、挿通
孔98内に設けられた止め輪99と駆動軸83の端部と
の間に介在された圧縮コイルバネからなる支持バネ10
0によってシリンダボア86側への移動が弾性的に規制
されている。これは、各部品の製造公差を吸収するため
と、圧縮機が運転されたときに熱膨張によって駆動軸8
3に軸方向の不要な力が加わらないようにするためであ
る。
【0009】そして、斜板85は、斜板85がラグプレ
ート84に当接するときに最大傾角となり、駆動軸83
の所定位置に一体回転する状態で固定された最小傾角規
定リング101に斜板85が当接するときに最小傾角と
なる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、冷房が止められたりエンジンEが停止されたときに
は、電磁制御弁93の開度が全開となってクランク室8
2に高圧冷媒ガスが流入する。このような各場合、クラ
ンク室82のクランク圧が比較的低い値に制御されてい
たときには、クランク圧が一時的に過度に高い値まで上
昇することがある。すると、斜板85には、傾角を小さ
くする向きの大きな力が急激に作用し、斜板85をラグ
プレート84に連結するヒンジ部102さらに最小傾角
規定リング101を介して駆動軸83に支持バネ100
側に向かう向きの力が作用する。その結果、支持バネ1
00が圧縮するように弾性変形し、駆動軸83がリヤハ
ウジング89側に一定距離だけ移動することがある。
【0011】又、走行中の車両が加速するときに、エン
ジンEに対する圧縮機の負荷を小さくするために、圧縮
機の吐出容量を強制的に最小に制御することがある。こ
の場合には、電磁制御弁93の開度が全開に制御され、
クランク室82に高圧冷媒ガスが流入する。従って、こ
の場合にも、冷房が止められたりエンジンEが停止した
ときと同様に、クランク圧が一時的に過度に高い値まで
上昇して、駆動軸83がリヤハウジング89側に移動す
ることがある。尚、加速時に電磁クラッチ96を切るこ
とでもエンジンEに圧縮機の負荷が加わらないようにで
きるが、電磁クラッチ96の切断に伴って発生する衝撃
が車両の運転性に影響することを考慮して電磁クラッチ
96の切断を行なわない場合がある。
【0012】このように、クランク圧が過度に上昇する
ことで駆動軸83が軸方向に所定位置から後方に移動す
ると、以下のような諸問題が発生する。先ず、駆動軸8
3の移動に伴ってピストン87のストロークが弁プレー
ト88側に移動することになるため、ピストン87が上
死点位置において弁プレート88に衝突する可能性があ
る。その結果、打音、振動が発生し、さらには、ピスト
ン87及び弁プレート88が破損する可能性がある。
【0013】又、駆動軸83の移動に伴って電磁クラッ
チ96の可動側クラッチ板96aが後方に移動するた
め、電磁コイル96bが消磁されているにも拘らず、被
動クラッチ板96aと固定側クラッチ板96cとが機械
的に繋がった状態となる可能性がある。その結果、両ク
ラッチ板96a,96c間に摩擦を生じ、異音が発生し
たり、発熱したりして、電磁クラッチ96の耐久性が損
なわれる虞がある。
【0014】さらに、駆動軸83の移動に伴ってリップ
シール95と駆動軸83との摺動位置がコンタクトライ
ンから外れる可能性がある。その結果、駆動軸83に付
着しているスラッジによってリップシール95が早期に
摩耗したり損傷し、クランク室82の気密性が低下した
りして、ガス漏れ等の不具合が生じる虞がある。
【0015】このような問題を解消するために、支持バ
ネ100の初期荷重を、クランク圧が一時的に上昇して
も駆動軸83が後方に移動しない程度まで大きくするこ
とが考えられる。しかしながら、この場合には、スラス
トベアリング97にかかる荷重が過大となって摩耗が加
速されて圧縮機の耐久性が低下し、又、動力損失が増加
して圧縮効率が低下するという新たな問題が生じること
になる。
【0016】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであって、その目的は、駆動軸の軸方向にお
ける所定位置からのシリンダブロック側への移動を制限
し、各部の機能に駆動軸の移動による支障が生じないよ
うにすることができる可変容量型圧縮機を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、シリンダボア及び中央凹
部が形成されたシリンダブロックと、前記シリンダブロ
ックを構成要素とするとともに、内部にクランク室を区
画するハウジングと、第1端部を前記ハウジングの外部
に露出させ第2端部を該ハウジングの内部で前記中央孔
に挿通させた状態で該ハウジングに回転可能に支持され
るとともに、外部動力によって回転駆動される駆動軸
と、前記クランク室内で、前記駆動軸に対してその軸方
向に相対移動不能にかつ一体回転可能に固定された回転
支持体と、前記クランク室内で、前記駆動軸の軸方向に
移動可能にかつ同軸に対し所定範囲の傾角で傾斜可能に
設けられたカムプレートと、前記カムプレートを、カム
プレートが駆動軸に対し所定範囲の傾角で傾斜可能に、
かつ、同傾角が小さいほどカムプレートが前記シリンダ
ブロックに近い位置に配置されるように前記回転支持体
に対して作動連結する第1連結手段と、前記シリンダボ
ア内に収容され、前記駆動軸の軸方向に往復移動可能な
ピストンと、前記カムプレートとピストンとを、該カム
プレートの回転により該ピストンがカムプレートの傾角
に応じたストロークで往復駆動されるように作動連結す
る第2連結手段とを備え、前記クランク室のクランク圧
に応じて前記カムプレートの傾角が変更されることで前
記ピストンのストロークの大きさが変更される可変容量
型圧縮機において、前記中央凹部内には、前記駆動軸の
第2端部の外周面に隣接して、該駆動軸のほぼ径方向に
延びる規制面が形成され、前記中央凹部内には、前記規
制面に対して前記駆動軸の第2端部の先端側に径方向回
転支持部材が配設されるとともに、該径方向回転支持部
材にて該駆動軸の第2端部が回転可能に支持され、前記
中央凹部内には、前記規制面よりも前記駆動軸の第1端
部側に、前記クランク圧の上昇に伴って傾角減少動作す
る前記カムプレートを受け止めるとともに、前記規制面
を支座として該カムプレートの一定限度以上のシリンダ
ブロック側への接近を制限するための移動制限手段が設
けられていることを特徴とする。
【0018】請求項1に記載の発明によれば、駆動軸の
第2端部は、シリンダブロックに設けられた中央凹部内
で径方向回転支持部材に回転可能に支持される。クラン
ク圧が上昇に伴いカムプレートがシリンダブロック側に
移動し、クランク圧が所定の大きさに達するとカムプレ
ートが移動制限手段に当接する。クランク圧がカムプレ
ートを移動制限手段に当接させる大きさを超えると、シ
リンダブロック側への移動が移動制限手段によって制限
される。このとき、カムプレートのシリンダブロック側
への移動が、シリンダブロックに設けられた規制面を支
座とする移動制限手段によって制限されることから、カ
ムプレートから駆動軸に対してクランク圧に基づく付勢
力が直接加わらない。従って、クランク圧がカムプレー
トを所定範囲の傾角の最小傾角とする大きさを越えた大
きさとなっても、駆動軸が軸方向の所定の位置から第2
端部側に移動することがない。
【0019】又、駆動軸の第2端部を回転可能に支持す
る径方回転支持部材と、駆動軸の第2端部側への移動を
制限する移動制限手段とが、シリンダブロックに設けた
中央凹部内に規制面を挟んで、駆動軸の軸方向における
前後に別れた状態で設けられる。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記移動制限手段は、前記カムプレー
トが最大傾角状態であるときには当該カムプレートと離
間し、前記カムプレートが少なくとも最小傾角状態とな
るときには当該カムプレートに当接可能な当接体を備え
ることを特徴とする。
【0021】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の作用に加えて、カムプレートが少なくと
も最小傾角となるまでは、その傾斜動作を妨げる向きの
力が移動制限手段からカムプレートに加わらない。従っ
て、移動規制手段に当接するまではカムプレートが速や
かに傾斜動作する。
【0022】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記移動制限手段は、前
記駆動軸の周囲に設けられて、前記カムプレートが少な
くとも最小傾角状態となるときには当該カムプレートに
当接可能な当接体と、前記規制面と前記当接体との間に
介在され、前記規制面を支座として、前記カムプレート
に当接又は押圧された前記当接体を、その回転を許容す
る状態で背後から支持する軸方向回転支持部材とを備え
てなり、前記移動制限手段によって前記カムプレートの
それ以上のシリンダブロックへの接近が規制されること
を特徴とする。
【0023】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、クランク圧
の上昇によって少なくともカムプレートの傾角が最小傾
角となる状態では、カムプレートが当接体及び軸方向回
転支持部材を介してシリンダブロックの中央凹部内に設
けられた規制面に当接する。クランク圧がさらに大きく
なっても、カムプレートのシリンダブロック側への移動
が規制面によって規制される。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記移動制限手段は、前
記駆動軸の周囲に設けられて、前記カムプレートが少な
くとも最小傾角状態となるときには当該カムプレートに
当接可能な当接体と、前記規制面と前記当接体との間に
配設されて、前記カムプレートに当接又は押圧された前
記当接体を、その回転を許容する状態で背後から支持す
る軸方向回転支持部材と、前記規制面と前記軸方向回転
支持部材との間に介在され、前記規制面を支座として、
前記軸方向回転支持部材及び前記当接体を駆動軸の第1
端部側に向けて付勢する軸方向付勢部材とを備えてな
り、少なくとも前記軸方向付勢部材が収縮しきった状態
において、前記移動制限手段によって前記カムプレート
のそれ以上のシリンダブロックへの接近が規制されるこ
とを特徴とする。
【0025】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、クランク圧
の上昇によって少なくともカムプレートの傾角が最小傾
角となる状態では、カムプレートが当接体、軸方向回転
支持部材及び軸方向付勢部材を介してシリンダブロック
の中央凹部内に設けられた規制面に当接する。クランク
圧がさらに大きくなると、カムプレートが軸方向付勢部
材の付勢力の増大に抗してシリンダブロックにより接近
するとともに、軸方向付勢部材の付勢力が増大しなくな
った状態でそれ以上の接近が規制される。又、駆動軸の
第2端部側への移動が、駆動軸の第2端部側への移動を
許容する軸方向付勢部材によって規制される。従って、
駆動軸、ハウジング等の軸方向における寸法誤差、熱収
縮による軸方向の寸法変化が軸方向付勢部材によって吸
収されるので、駆動軸が所定位置から第2端部側へがた
つかない状態で支持される。
【0026】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記軸方向付勢部材は、前記駆動軸に
外嵌するとともに前記規制面に当接される皿バネであ
り、前記当接体は環状に形成され、前記駆動軸に外嵌
し、第1端部側へ向かう向きの移動を規制するように該
駆動軸に形成された段差面に内周縁が係合するととも
に、同段差面に係合する状態で前記挿通孔から前記クラ
ンク室に突出する環状部材であることを特徴とする。
【0027】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明の作用に加えて、駆動軸の第2端部が挿通
する中央凹部内において第2端部に外嵌するように設け
られた皿バネ、軸方向回転支持部材及び環状部材によっ
て、最小傾角からのカムプレートのシリンダブロック側
への移動が制限される。従って、移動制限手段をシリン
ダボア等に干渉しない範囲で構成することが可能であ
る。
【0028】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のいずれか一項に記載の発明において、前記吐出圧
領域の高圧冷媒ガスを前記クランク室に導入するための
ガス導入流路と、該クランク室の冷媒ガスを前記吸入圧
領域に放出するためのガス放出流路と、前記クランク室
のクランク圧は、吐出圧領域から前記ガス導入流路を通
ってクランク室へ導入される高圧冷媒ガスの導入量を変
更する電磁流量制御弁とを備えたことを特徴とする。
【0029】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、例えば、圧縮機が高圧冷媒ガスを供給する外部冷媒
回路の状態、外部冷媒回路によって冷却されている車室
の実温度、運転者によって設定された設定温度、圧縮機
を駆動するエンジンの運転状態等の外部情報に基づいて
電磁流量制御弁が外部から制御され、吐出圧領域から高
圧冷媒ガスがクランク室に導入されてクランク圧が変更
される。このため、例えば、外部冷媒回路から戻ってく
る冷媒ガスの吸入圧に基づくベローズ等の感圧部材の動
作によって、クランク圧を内部的に変更するようにした
内部制御弁を使用する場合に比較して、クランク圧が低
い値から高い値に急激に変更されることがある。従っ
て、駆動軸を軸方向の所定の位置から第2端部側に移動
させることなく、クランク室のクランク圧を低い値から
高い値に急激に変更することが可能である。
【0030】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明において、前記電磁流量制御弁は、非通電時に前
記ガス導入流路を通って前記クランク室に導入される高
圧冷媒ガスの導入量を最大限とすることを特徴とする。
【0031】請求項7に記載の発明によれば、請求項6
に記載の発明の作用に加えて、外部冷媒回路による冷房
が停止するように操作されたり、外部動力としてのエン
ジンの運転が停止されたりして電磁流量制御弁に通電さ
れなくなると、吐出圧領域からクランク室に高圧冷媒ガ
スが一時的に多量に導入され、クランク圧が急激に低い
値から高い値に変更される。従って、電磁流量制御弁へ
の通電停止時には、駆動軸を軸方向の所定の位置から第
2端部側に移動させることなくクランク圧を低い値から
できるだけ高い値に変更することが可能である。
【0032】請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求
項7のいずれか一項に記載の発明において、前記駆動軸
の軸方向に2つのクラッチ板が接触又は離間することで
前記外部動力の該駆動軸への伝達又は遮断を行う電磁ク
ラッチを設けたことを特徴とする。
【0033】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、電磁クラッチによって駆動軸に外部動力が繋がれた
ときにのみ圧縮機が運転される。駆動軸が、軸方向に所
定位置から第2端部側に移動すると、軸方向に接離する
2つのクラッチ板による外部動力の遮断が確実に行なわ
れなくなる。従って、駆動軸を所定位置から第2端部側
に移動させないことで電磁クラッチの正常な動作を確保
しながら、圧縮機を外部動力源から切り離すことが可能
である。
【0034】請求項9に記載の発明は、請求項2〜請求
項8のいずれか一項に記載の発明において、前記当接体
には、クランク圧の上昇により前記カムプレートが前記
当接体に当接する前にカムプレートに当接し、カムプレ
ートの当接体への当接を弾性的に緩衝する緩衝部材を設
けた請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の可変容
量型圧縮機。
【0035】請求項9に記載の発明によれば、請求項2
〜請求項8のいずれか一項に記載の発明の作用に加え
て、クランク圧の上昇によってシリンダブロック側に移
動したカムプレートは、緩衝部材によって移動速度が低
減された状態で移動規制手段に当接する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両の冷房装置に
使用される容積形往復式の斜板式片頭ピストン形可変容
量型圧縮機(以下、単に「圧縮機」という)に具体化し
た一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
【0037】図1は圧縮機10の断面を示す。圧縮機1
0は、そのハウジングがフロントハウジング11、シリ
ンダブロック12、リヤハウジング13及び弁プレート
14の各構成要素から形成されている。フロントハウジ
ング11にはシリンダブロック12が接合固定され、フ
ロントハウジング11内にクランク室15が区画形成さ
れている。シリンダブロック12には、弁プレート14
を介してリヤハウジング13が接合固定されている。
【0038】ハウジング11及びシリンダブロック12
には、外部動力としての車両のエンジンEによって回転
駆動される駆動軸16が支持されている。駆動軸16
は、エンジンEに連結される第1端部16aがハウジン
グの外部に配置され、第2端部16b側がクランク室1
5に配置されている。駆動軸16は、その第1端部16
a側がフロントハウジング11に設けられたラジアルベ
アリング17によって、又、第2端部16b側がシリン
ダブロック12に設けられた中央凹部としての挿通孔1
8に挿通された状態でハウジングに対して回転可能に支
持されている。
【0039】駆動軸16の第1端部16aと、フロント
ハウジング11の端部に設けられた支持筒11aの内周
面との間には、クランク室15を密封するリップシール
20が設けられている。リップシール20は、複数のリ
ップリングとバックアップリングとが交互に積層された
ものであって、リップリングの内周縁が駆動軸16の外
周面の所定位置に設定されたコンタクトラインに摺接す
るように設けられている。
【0040】駆動軸16の第1端部16aには、エンジ
ンEの動力の駆動軸16への伝達又は遮断を行う電磁ク
ラッチ21が設けられている。電磁クラッチ21は、支
持筒11aにアンギュラベアリング22を介して回転可
能に支持されたクラッチ板としてのロータ23を備え
る。又、電磁クラッチ21は、駆動軸16に固定された
ハブ24と、ハブ24の外周縁に固定されてロータ23
に対して軸方向に離間した位置に保持されるとともに、
ハブ24の弾性変形によって軸方向にロータ23側に変
位可能なクラッチ板としてのアーマチャ25とを備え
る。又、電磁クラッチ21は、ロータ23の外側に配置
された状態でフロントハウジング11の外壁面に固定さ
れる電磁コイル26を備える。電磁コイル26は、励磁
されたときに、ハブ24の弾性力に抗してアーマチャ2
5を軸方向に移動させロータ23に圧接させる。ロータ
23には、エンジンEのクランク軸によって駆動される
ベルト27が掛装されている。
【0041】クランク室15において、駆動軸16の所
定位置には回転支持体としての円環状のラグプレート3
0が、駆動軸16の軸方向に相対移動不能にかつ一体回
転可能に固定されている。ラグプレート30とフロント
ハウジング11との間には、ラグプレート30をフロン
トハウジング11に対して回転可能に軸方向に支持する
スラストベアリング31が介装されている。スラストベ
アリング31は、ラグプレート30を介してハウジング
に対し第2端部16bから第1端部16aに向かう向き
の駆動軸16の移動を規制する。
【0042】ラグプレート30には、カムプレートとし
ての円環状の斜板32が、その中央に駆動軸16が挿通
する状態で第1連結手段としてのヒンジ機構33によっ
て連結されている。
【0043】斜板32は、駆動軸16が挿通する環状円
盤状の胴部34と、胴部34の外周部を形成する円環板
状の周縁部35とを備える。斜板32は、駆動軸16を
胴部34に挿通させた状態で、駆動軸16の軸方向に移
動可能にかつ回転軸が中心軸に対して所定範囲の傾角で
傾斜可能な形成されている。又、斜板32は、胴部34
のフロントハウジング側にカウンタウェイト部36を備
えている。
【0044】ヒンジ機構33は、ラグプレート30のク
ランク室15側に設けられた支持部37と、斜板32の
ラグプレート30側に設けられた係止部38とからな
る。支持部37及び係止部38は、斜板32をラグプレ
ート30に対し、斜板32の回転軸が駆動軸16の中心
軸に対し所定傾角範囲内で傾斜可能に、かつ、同傾角が
小さいほど斜板32が駆動軸16の軸方向にラグプレー
ト30から離間する位置に配置されるように連結する。
言い換えると、ヒンジ機構33は、駆動軸16の回転に
伴って、傾角に応じた大きさの揺動範囲で、かつ、その
揺動範囲のラグプレート30と反対側の端部の位置が変
化しないように斜板32が揺動するように斜板32をラ
グプレート30に連結する。尚、揺動範囲とは、駆動軸
16によって斜板32が回転駆動されるときに、斜板3
2の周縁部35が駆動軸16の軸方向に揺動する範囲で
ある。
【0045】ラグプレート30と斜板32との間には、
圧縮コイルバネからなる第1コイルバネ39が駆動軸1
6に外嵌する状態で設けられている。第1コイルバネ3
9は、傾角を小さくするように斜板32をリヤハウジン
グ13側に付勢する。
【0046】シリンダブロック12には、クランク室1
5に開口して駆動軸16の軸方向に延びる複数のシリン
ダボア40が設けられている。各シリンダボア40に
は、片頭型のピストン41が、駆動軸16の軸方向に往
復移動可能に収容されている。各ピストン41の基端部
には支持部42が設けられ、支持部42には斜板32の
周縁部35に摺接可能なシュー42aが支持されてい
る。そして、斜板32と各ピストン41とは、シュー4
2aが周縁部35に摺接することで、斜板32の回転に
より各ピストン41が斜板32の傾角に応じたストロー
クで往復駆動するように連結されている。本実施の形態
では、支持部42及びシュー42aが第2連結手段を構
成する。
【0047】シリンダブロック12に弁プレート14を
介して接合されたリヤハウジング13には、その中心部
に吸入圧領域としての吸入室43が設けられ、外周側に
吐出圧領域としての吐出室44が設けられている。弁プ
レート14は、各シリンダボア40と挿通孔18の一端
を封止するとともに、各シリンダボア40に対応して、
吸入ポート45及び吸入弁46と、吐出ポート47及び
吐出弁48とを備えている。又、弁プレート14は、ク
ランク室15から冷媒ガスを吸入室43に放出するため
の抽気ポート49とを備えている。吸入ポート45及び
吸入弁46は、ピストン41の往復運駆動により、吸入
室43からシリンダボア40への冷媒ガスを導入する。
吐出ポート47及び吐出弁48は、ピストン41の往復
運動により、シリンダボア40から吐出室44に高圧冷
媒ガスを排出する。
【0048】クランク室15は、駆動軸16の内部に中
心軸に沿って延びるように設けられた抽気通路50と、
後述する挿通孔18内で抽気流路50に連通する前記弁
プレート14の抽気ポート49とによって吸入室43に
連通されている。本実施の形態では、抽気通路50、挿
通孔18及び抽気ポート49がガス放出流路を構成す
る。又、クランク室15は、高圧冷媒ガスを導入するた
めのガス導入流路としての給気通路51によって吐出室
44に連通されている。給気流路51は、リヤハウジン
グ13に設けられた電磁流量制御弁としての電磁制御弁
(外部制御弁)52によって、吐出室44からクランク
室15に導入する高圧冷媒ガスの導入量が変更される。
【0049】電磁制御弁52は電磁比例制御弁であっ
て、コイル53、固定鉄心54、可動鉄心55及び復帰
バネ56とからなる電磁駆動部57を備えている。復帰
バネ56は、固定鉄心54と可動鉄心55とを互いに離
間する方向に付勢する。固定鉄心54は、コイル53に
励磁電流が供給されたときに、その励磁電流の大きさに
応じた変位量だけ復帰バネ56の付勢力に抗して可動鉄
心55を固定鉄心54側に変位させる。可動鉄心55に
は、給気流路51上に設けられた弁孔58の開度を、可
動鉄心54の変位に応じて全閉状態から所定の全開状態
まで変更可能な弁体59が固定されている。
【0050】次に、本実施形態の特徴である前記挿通孔
18の構成について詳述する。図1に示すように、シリ
ンダブロック12に設けられ駆動軸16の第2端部16
bが挿通される挿通孔18は、それぞれ駆動軸16の軸
方向に延びる大径部60及び小径部61とからなり、シ
リンダブロック12をクランク室12からリヤハウジン
グ13側に貫通するように形成されている。挿通孔18
は、弁プレート14に設けられた抽気ポート49によっ
てリヤハウジング13側から吸入室43に連通されてい
る。
【0051】図2に示すように、大径部60は、クラン
ク室15側に設けられ、駆動軸16の第2端部16bに
設けられた段差面16cを内側に配置した状態で、軸方
向の全体に亘って駆動軸16を挿通させる。小径部61
は、弁プレート14側に設けられ、駆動軸16の第2端
部16bを途中まで挿通させる。大径部60の小径部6
1側の端部には、小径部61の内周面の大径部60側の
端部に環状に形成された張り出し部62によって、駆動
軸16の第2端部16bの外周面に隣接して、駆動軸1
6の径方向に延びる環状の規制面63が形成されてい
る。
【0052】規制面63に対して駆動軸16の第2端部
16bの先端16d側に位置する小径部61には、駆動
軸16の第2端部16b側を回転可能に支持する径方向
回転支持部材としてのラジアルベアリング64が圧入固
定されている。
【0053】又、小径部61内において、駆動軸16の
第2端部16bと弁プレート14との間には、圧縮コイ
ルバネからなる第2コイルバネ68が介装されている。
第2コイルバネ68は、第2端部16bに設けられた段
差面16dに係合するように駆動軸16に嵌合されたス
ラストベアリング69を介して、駆動軸16を第2コイ
ルバネ68に対して回転可能な状態で第1端部16a側
に付勢する。駆動軸16は、第2コイルバネ68により
弁プレート14側への移動が弾性的に規制されている。
【0054】規制面63に対して駆動軸16の第1端部
16a側に位置する大径部60内には、駆動軸16の段
差面16cと挿通孔18の規制面63との間に、駆動軸
16に外嵌する状態で設けられ、斜板32が最小傾角と
なるときに斜板32の胴部34に当接する当接体66が
設けられている。当接体66は環状に形成され、駆動軸
16に外嵌し、段差面16cに内周縁が係合するととも
に段差面16cに係合する状態で挿通孔18からクラン
ク室15に突出するように形成されている。
【0055】又、規制面63と当接体66との間には、
カムプレート32に当接又は押圧された当接体66を、
その回転を許容する状態で背後から支持する軸方向回転
支持部材としてのスラストベアリング67が設けられて
いる。
【0056】さらに、規制面63とスラストベアリング
67との間には、規制面63を支座として、スラストベ
アリング67及び当接体66を駆動軸16の第1端部1
6a側に向けて付勢する軸方向付勢部材としての皿バネ
65が設けられている。皿バネ65は、駆動軸16に外
嵌されるとともに規制面63に当接されている。
【0057】当接体66、スラストベアリング67及び
皿バネ65は、皿バネ65が収縮しきった状態におい
て、斜板32のそれ以上のシリンダブロック12への接
近を規制する。本実施の形態では、皿バネ65、当接体
66及びスラストベアリング67が移動制限手段を構成
する。
【0058】詳述すると、皿バネ65は、クランク室1
5のクランク圧が、斜板32が当接体66に当接すると
きの値を越えて増大したときには、斜板32を皿バネ6
5の付勢力に抗してシリンダブロック12側に所定距離
を限度として移動することを許容する。この所定距離
は、駆動軸16、フロントハウジング11等の寸法誤差
と、熱膨張による寸法変化を許容するとともに、電磁ク
ラッチ21の接続及び切断作動、リップシール20の密
封機能、各ピストン41の動作に支障が発生しない範囲
の大きさに設定されている。
【0059】圧縮機10には、吸入室43と吐出室44
との間に外部冷媒回路70が接続される。外部冷媒回路
70は、吐出室44から高圧冷媒ガスが供給される凝縮
器71、膨張弁72及び、吐出室44に冷媒ガスを戻す
蒸発器73が順に接続されて構成されている。
【0060】電磁制御弁52は、コントローラ74によ
って制御される。コントローラ74は、図示しない各種
センサや選択スイッチからの入力情報に基づいて電磁制
御弁52の開度を連続的に変更するように通電制御す
る。
【0061】次に、以上のように構成された圧縮機の作
用について説明する。駆動軸16は、軸方向に移動不能
に回転不能に固定されたラグプレート30がスラストベ
アリング31を介してフロントハウジング11に当接す
ることで第1端部16a側への移動が規制される。又、
駆動軸16は、第2コイルバネ68によって付勢される
ことで第2端部16b側への移動が弾性的に規制され
る。
【0062】エンジンEを運転して外部冷媒回路70に
よる冷房を行うと、コントローラ74が電磁クラッチ2
1を制御してエンジンEに駆動軸16が駆動連結する。
すると、駆動軸16の回転によってラグプレート30を
介して斜板32が回転駆動され、そのときの斜板32の
傾角に対応するストロークで各ピストン41が往復駆動
される。その結果、高圧冷媒ガスが外部冷媒回路に供給
される。
【0063】コントローラ74が圧縮機10の容量を大
きくするために、電磁制御弁52の開度を小さくする
と、クランク室15に供給される高圧冷媒ガスの供給量
が減少してクランク圧が低下する。すると、斜板32の
傾角が大きくなって各ピストン41のストロークが大き
くなり、冷媒ガスの吐出量が増加する。
【0064】反対に、コントローラ74が圧縮機10の
容量を小さくするために、電磁制御弁52の開度を大き
くすると、クランク室15に導入される高圧冷媒ガスの
導入量が増加してクランク圧が増大する。すると、斜板
32の傾角が小さくなって各ピストン41のストローク
が小さくなり、高圧冷媒ガスの吐出量が減少する。
【0065】クランク圧が所定範囲内で変化すると、斜
板32の傾角が所定範囲内で変化するとともに各ピスト
ン41のストロークの大きさが変化する。このとき、各
ピストン41のストロークは、ラグプレート30と反対
側の端部の位置(上死点位置)が殆ど変化しない状態で
変更される。クランク圧がその上昇によって斜板32が
当接体66に当接するまでの範囲の大きさであるとき
は、駆動軸16は、各シリンダボア40内の圧力と、第
2コイルバネ68の付勢力とによって第2端部16b側
への移動が規制される。クランク圧が斜板32を当接体
66に当接させる大きさとなると、斜板32が当接体6
6、スラストベアリング67及び皿バネ65を介して規
制面63に対して回転可能な状態で当接し、それ以上の
移動が規制されて最小傾角となる。
【0066】コントローラ74によって圧縮機10の吐
出容量が大きい状態に制御されており、クランク室15
のクランク圧が低い状態で、冷房を停止したり、あるい
は、エンジンEを停止すると、電磁制御弁52への通電
が停止して開度が全開状態となる。その結果、吐出室4
4からクランク室15に高圧冷媒ガスが短い時間で多量
に供給される一方、抽気流路50を介しての冷媒ガスの
放出量が増大しないことから、クランク圧が急激に上昇
して斜板32を当接体66に当接させるときのクランク
圧の大きさを超えることがある。すると、クランク圧に
基づく力と各ボア圧に基づく力との差が過度に大きくな
り傾角が急速に最小傾角となるように斜板32が付勢さ
れる。この場合、斜板32は、当接体66に当接した状
態で傾角減少動作が停止せず、皿バネ65を弾性変形さ
せることでシリンダブロック12側にさらに移動する。
斜板32の移動に伴って収縮する皿バネ65が収縮しき
ると、図3に示すように、斜板32の傾角が0度近傍に
まで達し、斜板32のシリンダブロック12側への移動
が規制面63によって規制される。このとき、斜板32
のシリンダブロック12側への移動が、シリンダブロッ
ク12に設けられた規制面63に支座される皿バネ6
5、スラストベアリング67及び当接体66によって制
限されることから、斜板32から駆動軸16に対してク
ランク圧に基づく付勢力が直接加わらない。
【0067】従って、クランク圧が、斜板32を所定範
囲の傾角の最小傾角とする大きさを越えた大きさとなっ
ても、駆動軸16の軸方向における所定位置からのシリ
ンダフツク12側への移動が制限される。又、駆動軸1
6、フロントハウジング11等の寸法誤差、熱収縮によ
る軸方向の寸法変化が皿バネ65によって吸収され、軸
方向における所定位置から駆動軸16が第2端部16b
側にがたつかない状態で支持される。
【0068】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に記載の各効果を得ることができる。 (1) クランク圧が斜板32が当接体66に当接させ
る大きさとなると、斜板32が当接体66、スラストベ
アリング67及び皿バネ65を介して挿通孔18内に設
けられた規制面63に対して回転可能な状態で当接し、
それ以上の傾斜が規制されて最小傾角となる。クランク
圧がさらに大きくなると、斜板32及び駆動軸16の第
2端部16b側への移動が、当接体66、スラストベア
リング67及び皿バネ65によって規制される。このと
き、斜板32のシリンダブロック12側への移動が、シ
リンダブロック12に設けられた規制面63に支座され
る当接体66、スラストベアリング67及び皿バネ65
によって制限されることから、斜板32から駆動軸16
に対してクランク圧に基づく付勢力が直接加わらない。
従って、クランク圧が、斜板32を最小傾角とする大き
さを越えた大きさとなっても、駆動軸16が軸方向にお
ける所定位置から第2端部16b側に移動しない。
【0069】その結果、各部の機能に、駆動軸16の軸
方向における所定位置からシリンダブロック12側への
移動に起因する支障が生じないようにすることができ
る。具体的には、駆動軸16が第2端部16b側に移動
することに伴ってピストン41のストローク範囲が弁プ
レート14側に移動することを防止し、ピストン41と
弁プレート14との衝突を防止することができる。そし
て、ピストン41と弁プレート14との衝突による打
音、振動の発生、同じく衝突による異常摩耗、破損を防
止することができる。又、駆動軸16が第2端部16b
側に移動することに伴ってリップシール20の摺接部が
駆動軸16の軸方向の所定位置にあるコンタクトライン
から外れることを防止し、コンタクトラインを外れた位
置に付着するスラッジ等によるリップシール20の異常
摩耗によるクランク室15からの冷媒ガスの漏出を防止
することができる。
【0070】(2) 斜板32が最小傾角となるまで当
接体66に当接しないので、最小傾角となるまではその
傾斜動作を妨げる向きの力が当接体66から斜板32に
加わらない。従って、当接体66に当接するまでは斜板
32が速やかに傾斜動作するので、吐出容量を速やかに
減少することができる。
【0071】(3) 駆動軸16の第2端部16が挿通
される挿通孔18内において、挿通孔18に設けられた
規制面63に対して弁プレート14側にラジアルベアリ
ング64を設け、規制面63に対してクランク室15側
に、皿バネ65、スラストベアリング67及び当接体6
6を設けた。従って、シリンダブロック12に設ける挿
通孔18の形状が簡単ですむ。
【0072】(4) クランク圧が斜板32を当接体6
6に当接させるときの大きさ以上となると、斜板32の
シリンダブロック12側への移動が、皿バネ65の弾性
変形による付勢力の増大によって制限される。そして、
皿バネ65が弾性変形しなくなり付勢力が増大しなくな
った状態で、斜板32のそれ以上の移動が規制される。
又、駆動軸16の第2端部16b側への移動が、駆動軸
16bの第2端部16b側への移動を許容する皿バネ6
5によって規制される。従って、駆動軸16、フロント
ハウジング11等の軸方向における寸法誤差、熱収縮に
よる軸方向の寸法変化が皿バネ65によって吸収され、
駆動軸16が所定位置から第2端部16b側にがたつか
ない状態で支持される。その結果、駆動軸16、フロン
トハウジング12等の軸方向における寸法誤差、熱収縮
による軸方向の寸法変化を許容することができる。
【0073】(5) 駆動軸16が挿通される挿通孔1
8内において、駆動軸16に外嵌するように設けられた
皿バネ65、スラストベアリング67及び当接体66に
よって、第2端部16b側への移動が規制された状態で
駆動軸16の第2端部16b側が支持されるとともに、
最小傾角を超える斜板32と駆動軸16との第2端部1
6b側への移動が制限される。従って、移動制限手段を
シリンダボア40等に干渉しない範囲で構成することが
可能である。その結果、移動制限手段による圧縮機10
の大型化を防止することができる。
【0074】(6) クランク室15のクランク圧を、
外部制御される電磁制御弁52で変更するようにした圧
縮機10に実施した。このため、例えば、外部冷媒回路
70から戻ってくる冷媒ガスの吸入圧に基づくベローズ
等の感圧部材の動作によって、クランク圧を内部的に変
更するようにした内部制御弁を使用する圧縮機に比較し
て、クランク圧を低い値から高い値に急激に変更するこ
とが可能である。従って、駆動軸の所定位置から第2端
部側への移動を防止しながら、吐出容量を急激に小さく
変更することができる。
【0075】(7) クランク室15に導入する高圧冷
媒ガスの導入量を変更する電磁制御弁52が、非通電時
に給気流路51からクランク室15に最大限導入するよ
うにした圧縮機10に実施した。従って、駆動軸16の
所定位置から第2端部側への移動を防止しながら、電磁
制御弁52への通電停止時にクランク圧をできるだけ高
い値に変更することができる。その結果、冷房の再開時
やエンジンEの再運転時に、エンジンEに圧縮機10か
ら急に大きな負荷が加わらないようにすることができ
る。
【0076】(8) エンジンEの動力の駆動軸16へ
の伝達又は遮断を、軸方向に接離する2つのクラッチ板
で行う電磁クラッチ21を設けた圧縮機10に実施し
た。従って、駆動軸16の第2端部側への移動によって
電磁クラッチ15が確実に遮断動作しなくなることを防
止し、両クラッチ板の滑りによる異音の発生、両クラッ
チ板の異常摩耗による寿命の早期低下を防止することが
できる。
【0077】(9) シリンダボア40及び挿通孔18
を、ハウジング構成部材であるシリンダブロック12を
貫通する柱状に形成する。又、ハウジングには、シリン
ダブロック12にクランク室15と反対側で当接してシ
リンダボア40及び挿通孔18を閉塞する弁プレート1
4と、該弁プレート14に隣接する吸入室43及び吐出
室44とを設けた。そして、摺動体19は、弁プレート
14に当接して移動が規制されるようにした。従って、
弁プレート14を使用して小形化を図った圧縮機10の
大型化を招くことなく、しかも、挿通孔の加工が容易と
なる。
【0078】以下、本発明を具体化した上記実施の形態
以外の実施の形態を別例として列挙する。 ○ 斜板32が当接体66に当接したときに傾角が最小
傾角とならず、クランク圧のさらなる上昇による皿バネ
65の弾性変形によって斜板32の傾角がさらに小さい
所定の傾角となったときに最小傾角となる構成であって
もよい。
【0079】○ 挿通孔18の代りに、シリンダブロッ
ク12を貫通しないように設けた中央凹部内に規制面、
径方向回転支持部材及び移動制限手段を設けてもよい。 ○ 移動制限手段としての軸方向付勢手段である皿バネ
65を備えず、当接体66と、スラストベアリング67
とだけで構成してもよい。この場合には、駆動軸16
に、寸法誤差及び熱収縮を許容する最小限のがたつきを
持たせた状態でハウジングに支持することで、駆動軸1
6の軸方向の移動を制限し、各部の機能に駆動軸16の
移動による支障が生じないようにすることができる。
【0080】○ 図4に示すように、当接体66のクラ
ンク室15側に、所定の範囲の最小傾角となる前に斜板
32に当接し、斜板32の当接体66への当接を弾性的
に緩衝する緩衝部材としてのコイルバネ76を設けた圧
縮機とする。この構成によれば、クランク圧が急激に上
昇して所定範囲を越えたときに、第2端部16b側に急
激に移動した斜板32がコイルバネ76で緩衝された状
態で当接体66に当接するようにして当接体66への衝
突を防止し、衝突による打音の発生、衝突部位の異常摩
耗を防止することができる。
【0081】○ 電磁クラッチ21によって駆動軸16
がエンジンEに接続又は遮断される圧縮機に限らず、図
4に示すような、電磁クラッチ21の代りにプーリ77
が駆動軸16に固定され駆動軸16がエンジンEに常時
接続される圧縮機(クラッチレスタイプ)に実施しても
よい。この場合には、圧縮機の吐出容量が最大に制御さ
れているときに、運転者が冷房を停止したり、車両が加
速状態に入ったことに基づいてクランク圧が急激に高い
値に制御されるような状況において、駆動軸16の軸方
向における所定位置からの移動を制限することができ
る。
【0082】○ クランク圧が、吐出室44から給気流
路51を通ってクランク室15に導入される高圧冷媒ガ
スの導入量を制御する電磁制御弁52によって変更され
る形式の圧縮機に限らず、図4に示すように、吐出室4
4からクランク室15にガス導入流路78aによって常
時高圧冷媒ガスを導入する一方、クランク室15から吸
入室43にガス放出流路78bを通って放出する冷媒ガ
スの放出量を外部信号に基づいて変更する電磁制御弁7
9によって変更することでクランク圧を変更する形式の
圧縮機に実施してもよい。電磁制御弁79としては、例
えば、吸入室43の吸入圧に基づいて冷媒ガスの放出量
を内部に設けられたベローズ等からなる感圧機構で制御
するとともに、吸入圧に対して感圧機構が動作するとき
の設定圧を外部信号に基づいて変更することができる流
量制御弁を使用する。この場合には、高い設定温度への
変更、車両の加速状態に基づいてクランク室15から冷
媒ガスの放出が停止され、クランク圧が急激に高い値に
制御されるような状況において、駆動軸16が軸方向の
所定位置から第2端部16b側へ移動しないようにする
ことができる。
【0083】○ 電磁流量制御弁は、電磁比例制御弁に
限らず、開度が全閉状態と全開状態とで切り換えられる
電磁開閉弁であってもよい。 ○ 吸入圧領域及び吐出圧領域が、ハウジングに吸入室
及び吐出室として形成されていない圧縮機に実施しても
よい。
【0084】○ 電磁流量制御弁が、ハウジングに一体
化されていない圧縮機に実施してもよい。
【0085】
【発明の効果】請求項1〜請求項9に記載の発明によれ
ば、駆動軸の軸方向における所定位置からのシリンダブ
ロック側への移動を制限し、各部の機能に駆動軸の移動
による支障が生じないようにすることができる。又、駆
動軸の端部を挿通させるためにシリンダブロックに設け
る中央凹部の形状が簡単となる。
【0086】請求項2〜請求項9に記載の発明によれ
ば、移動規制手段に当接するまではカムプレートが速や
かに傾斜動作するので、吐出容量を速やかに減少するこ
とができる。
【0087】請求項3〜請求項9に記載の発明によれ
ば、駆動軸に、寸法誤差及び熱収縮を許容する最小限の
がたつきを持たせた状態で支持することで、駆動軸の軸
方向における所定位置からの移動を規制することができ
る。
【0088】請求項4〜請求項9に記載の発明によれ
ば、駆動軸、ハウジング等の軸方向における寸法誤差、
熱収縮による軸方向の寸法変化を許容しながら、軸方向
のがたつきがない状態で駆動軸を支持することができ
る。
【0089】請求項5〜請求項9に記載の発明によれ
ば、駆動軸の第2端部側を支持する構造による圧縮機の
大型化を防止することができる。請求項6〜請求項9に
記載の発明によれば、駆動軸の軸方向の移動を防止しな
がら、吐出容量を急激に小さくすることができる。
【0090】請求項7〜請求項9に記載の発明によれ
ば、駆動軸の軸方向の移動を防止しながら、電磁流量制
御弁への通電停止時に吐出容量を低い状態に変更するこ
とができる。
【0091】請求項8又は請求項9に記載の発明によれ
ば、電磁クラッチを制御して圧縮機を外部動力源から切
り離すことができ、又、駆動軸の軸方向の移動を防止し
て電磁クラッチの正常な動作を確保することができる。
【0092】請求項9に記載の発明によれば、クランク
圧が急激に上昇してカムプレートが急激にシリンダブロ
ック側に移動したときに、カムプレートが当接体に衝突
しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 可変容量型圧縮機の模式断面図。
【図2】 摺動体を含むシリンダブロックの一部模式断
面図。
【図3】 斜板が最小傾角となった状態を示す圧縮機の
模式断面図。
【図4】 別例の圧縮機を示す模式断面図。
【図5】 従来の圧縮機を示す模式断面図。
【符号の説明】
11…ハウジングを構成するフロントハウジング、12
…同じくシリンダブロック、13…同じくリヤハウジン
グ、15…クランク室、16…駆動軸、16a…第1端
部、16b…第2端部、16c…段差面、16d…先
端、18…ガス放出流路を構成する中央凹部としての挿
通孔、21…電磁クラッチ、23…電磁クラッチを構成
するコア、24…同じくハブ、25…電磁クラッチを構
成する動力伝達部材としてのアーマチャ、26…電磁ク
ラッチを構成する電磁コイル、30…回転支持体として
のラグプレート、32…カムプレートとしての斜板、3
3…第1連結手段としてのヒンジ機構、37…第1連結
手段を構成する支持部、38…同じく係止部、40…シ
リンダボア、41…ピストン、42…第2連結手段を構
成する支持部、42a…同じくシュー、43…吸入圧領
域としての吸入室、44…吐出圧領域としての吐出室、
49…ガス放出流路を構成する抽気ポート、50…同じ
く抽気流路、51…ガス導入流路としての給気流路、5
2…電磁流量制御弁としての電磁制御弁、60…中央凹
部を構成する大径部、61…同じく小径部、63…規制
面、64…径方向回転支持部材及び径方向軸受としての
ラジアルベアリング、65…移動制限手段を構成する軸
方向付勢部材としての皿バネ、66…移動制限手段を構
成する当接体としての環状部材、67…移動制限手段を
構成する軸方向回転支持部材及び軸方向軸受としてのス
ラストベアリング、76…緩衝部材としてのコイルバ
ネ、78a…ガス放出流路、78b…ガス導入流路、7
9…電磁流量制御弁としての電磁制御弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹中 健二 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB32 CC20 CC36 CC41 CC84 CC93

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボア及び中央凹部が形成された
    シリンダブロックと、 前記シリンダブロックを一構成要素とするとともに、内
    部にクランク室を区画するハウジングと、 第1端部を前記ハウジングの外部に露出させ第2端部を
    該ハウジングの内部で前記中央凹部に挿通させた状態で
    該ハウジングに回転可能に支持されるとともに、外部動
    力によって回転駆動される駆動軸と、 前記クランク室内で、前記駆動軸に対してその軸方向に
    相対移動不能にかつ一体回転可能に固定された回転支持
    体と、 前記クランク室内で、前記駆動軸の軸方向に移動可能に
    かつ同軸に対し所定範囲の傾角で傾斜可能に設けられた
    カムプレートと、 前記カムプレートを、該カムプレートが駆動軸に対し所
    定範囲の傾角で傾斜可能に、かつ、同傾角が小さいほど
    カムプレートが前記シリンダブロックに近い位置に配置
    されるように前記回転支持体に対して作動連結する第1
    連結手段と、 前記シリンダボア内に収容され、前記駆動軸の軸方向に
    往復移動可能なピストンと、 前記カムプレートと前記ピストンとを、該カムプレート
    の回転により該ピストンがカムプレートの傾角に応じた
    ストロークで往復駆動されるように作動連結する第2連
    結手段とを備え、 前記クランク室のクランク圧に応じて前記カムプレート
    の傾角が変更されることで前記ピストンのストロークの
    大きさが変更される可変容量型圧縮機において、 前記中央凹部内には、前記駆動軸の第2端部の外周面に
    隣接して、該駆動軸のほぼ径方向に延びる規制面が形成
    され、 前記中央凹部内には、前記規制面に対して前記駆動軸の
    第2端部の先端側に径方向回転支持部材が配設されると
    ともに、該径方向回転支持部材にて該駆動軸の第2端部
    が回転可能に支持され、 前記中央凹部内には、前記規制面よりも前記駆動軸の第
    1端部側に、前記クランク圧の上昇に伴って傾角減少動
    作する前記カムプレートを受け止めるとともに、前記規
    制面を支座として該カムプレートの一定限度以上のシリ
    ンダブロック側への接近を制限するための移動制限手段
    が設けられている可変容量型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記移動制限手段は、前記カムプレート
    が最大傾角状態であるときには当該カムプレートと離間
    し、前記カムプレートが少なくとも最小傾角状態となる
    ときには当該カムプレートに当接可能な当接体を備える
    請求項1に記載の可変容量型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記移動制限手段は、前記駆動軸の周囲
    に設けられて、前記カムプレートが少なくとも最小傾角
    状態となるときには当該カムプレートに当接可能な当接
    体と、前記規制面と前記当接体との間に介在され、前記
    規制面を支座として、前記カムプレートに当接又は押圧
    された前記当接体を、その回転を許容する状態で背後か
    ら支持する軸方向回転支持部材とを備えてなり、前記移
    動制限手段によって前記カムプレートのそれ以上のシリ
    ンダブロックへの接近が規制されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の可変容量型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記移動制限手段は、 前記駆動軸の周囲に設けられて、前記カムプレートが少
    なくとも最小傾角状態となるときには当該カムプレート
    に当接可能な当接体と、 前記規制面と前記当接体との間に配設されて、前記カム
    プレートに当接又は押圧された前記当接体を、その回転
    を許容する状態で背後から支持する軸方向回転支持部材
    と、 前記規制面と前記軸方向回転支持部材との間に介在さ
    れ、前記規制面を支座として、前記軸方向回転支持部材
    及び前記当接体を駆動軸の第1端部側に向けて付勢する
    軸方向付勢部材とを備えてなり、 少なくとも前記軸方向付勢部材が収縮しきった状態にお
    いて、前記移動制限手段によって前記カムプレートのそ
    れ以上のシリンダブロックへの接近が規制されることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変容量型圧
    縮機。
  5. 【請求項5】 前記軸方向付勢部材は、前記駆動軸に外
    嵌するとともに前記規制面に当接される皿バネであり、 前記当接体は環状に形成され、前記駆動軸に外嵌し、第
    1端部側へ向かう向きの移動を規制するように該駆動軸
    に形成された段差面に内周縁が係合するとともに、同段
    差面に係合する状態で前記挿通孔から前記クランク室に
    突出するように形成されている請求項4に記載の可変容
    量型圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記吐出圧領域の高圧冷媒ガスを前記ク
    ランク室に導入するためのガス導入流路と、 該クランク室の冷媒ガスを前記吸入圧領域に放出するた
    めのガス放出流路と、 前記クランク室のクランク圧は、吐出圧領域から前記ガ
    ス導入流路を通ってクランク室へ導入される高圧冷媒ガ
    スの導入量を変更する電磁流量制御弁とを備えた請求項
    1〜請求項5のいずれか一項に記載の可変容量型圧縮
    機。
  7. 【請求項7】 前記電磁流量制御弁は、非通電時に前記
    ガス導入流路を通って前記クランク室に導入される高圧
    冷媒ガスの導入量を最大限とする請求項6に記載の可変
    容量型圧縮機。
  8. 【請求項8】 前記駆動軸の軸方向に2つのクラッチ板
    が接触又は離間することで前記外部動力の該駆動軸への
    伝達又は遮断を行う電磁クラッチを設けた請求項1〜請
    求項7のいずれか一項に記載の可変容量型圧縮機。
  9. 【請求項9】 前記当接体には、クランク圧の上昇によ
    り前記カムプレートが前記当接体に当接する前にカムプ
    レートに当接し、カムプレートの当接体への当接を弾性
    的に緩衝する緩衝部材を設けた請求項2〜請求項8のい
    ずれか一項に記載の可変容量型圧縮機。
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