JPH10274153A - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

可変容量型圧縮機

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JPH10274153A
JPH10274153A JP9080502A JP8050297A JPH10274153A JP H10274153 A JPH10274153 A JP H10274153A JP 9080502 A JP9080502 A JP 9080502A JP 8050297 A JP8050297 A JP 8050297A JP H10274153 A JPH10274153 A JP H10274153A
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JP
Japan
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dead center
drive shaft
cam plate
swash plate
virtual plane
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真広 川口
Masakazu Murase
正和 村瀬
Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
Yuji Kubo
裕司 久保
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
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    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/1054Actuating elements

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最小吐出容量運転時において、カムプレート
が駆動軸に対して重力方向にずれ落ちることがない可変
容量型圧縮機を提供すること。 【解決手段】 第1仮想平面H1は駆動軸16の軸線L
を含み、最小傾角状態にある斜板23を、上死点位置D
1側と下死点位置D2側とに仮想的に二分割する。斜板
23の重心Gは、第1仮想平面H1による上死点位置D
1側の分割部分に設定されている。同重心Gの設定は、
例えば、カウンタウエイト59の重量や、同カウンタウ
エイト59とヒンジ機構71との位置関係を調節するこ
と等により行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両空調
システムに適用され、カムプレートの傾角を調節するこ
とでピストンのストロークを変更して吐出容量を制御可
能な可変容量型圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧縮機としては、図5及び図6
に示すようなものが存在する。すなわち、回転支持体1
01は駆動軸102上に固定されている。斜板103は
その中央部に挿通孔103aが貫設され、同挿通孔10
3aには駆動軸102が所定のクリアランスを以って挿
通されている。ピストン104は、ハウジング105に
設けられたシリンダボア105aに収容されるととも
に、斜板103の外周部にシュー106を介して係留さ
れている。
【0003】ヒンジ機構107は、回転支持体101と
斜板103との間に介在されている。同ヒンジ機構10
7は、斜板103に設けられたガイドピン108と、同
ガイドピン108に対応して回転支持体101に設けら
れた支持アーム109とからなる。球状部108aはガ
イドピン108の先端部に設けられている。ガイド孔1
09aは支持アーム109に設けられている。ガイド面
109bはガイド孔109aの内面が構成し、同ガイド
面109bは駆動軸102の軸線Lに対して外方から近
づくように延在されている。ガイドピン108は、球状
部108aを以って支持アーム109のガイド孔109
aに挿入されている。
【0004】さて、前記斜板103は、回転支持体10
1及びヒンジ機構107を介して駆動軸102と一体回
転可能である。従って、同斜板103の回転運動がシュ
ー106を介してピストン104の往復直線運動に変換
され、シリンダボア105aにおける冷媒ガスの吸入、
圧縮及び吐出の一連の圧縮サイクルが行われる。図面に
示すように、同斜板103が上死点位置D1を以ってピ
ストン104に対応すると、同ピストン104は上死点
に位置される。斜板103が図面の状態から180°回
転され、下死点位置D2を以ってピストン104に対応
すると、同ピストン104は下死点に位置される。
【0005】前記斜板103は、ヒンジ機構107の案
内により、図5に示す自身の傾角を最大とする最大傾角
位置と、図6に示す傾角を最小とする最小傾角位置との
間で、駆動軸102上をスライド移動しつつ傾動可能で
ある。同斜板103の傾動は、球状部108aとガイド
孔109aのガイド面109bとの間のスライドガイド
関係、駆動軸102のスライド支持作用により案内され
る。斜板103の傾角が変更されると、ピストン104
の上死点の位置はそのままに下死点の位置が変更され
る。その結果、同ピストン104のストロークが変更さ
れ、吐出容量が調節される。なお、ピストン104の上
死点の位置を、斜板103の傾角に関係なく一定とする
のは、例えば、同ピストン104が上死点に位置した時
のトップクリアランスを零付近に設定すれば、全吐出容
量域において圧縮効率の向上を図り得るからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図5に示すよ
うに、斜板103の傾角が最大側に調節されるとピスト
ン104のストロークが大きくなり、冷媒ガスの圧縮比
が大きくなる。このため、大きな圧縮荷重Kが、ピスト
ン104、斜板103及びガイドピン108の球状部1
08aを介してガイド孔109aのガイド面109bに
作用され、同ガイドピン108はガイド面109bから
圧縮荷重Kの大きな反力Fを受ける。同ガイド面109
bは、駆動軸102の軸線Lに対して外方から近づくよ
うに延在されている。従って、ガイドピン108に作用
する反力Fが、斜板103を上死点位置D1側へずらす
方向の分力F1を生じる。その結果、斜板103の挿通
孔103aは、その下死点位置D2に対応する内面が駆
動軸102に押し付けられた状態となり、この両者10
2,103aの軸線L周りでの当接位置関係は、同斜板
103がいずれの位置に回転変位されても変わることは
ない。
【0007】ところが、図6に示すように、吐出容量が
最小となると冷媒ガスの圧縮比が小さくなり、前述した
反力Fに基づく分力F1が小さくなる。従って、斜板1
03はその自重により、常に駆動軸102に対して重力
方向へずれ落ちようとする。その結果、同斜板103が
駆動軸102に対して衝撃的に当接して騒音や振動を生
じたり、挿通孔103aの内面と駆動軸102との軸線
L周りでの当接位置関係が、斜板103の回転変位によ
り変化してしまう等の問題を生じていた。
【0008】例えば、図6においては、斜板103が自
重により下死点位置D2側にずれ落ちており、その挿通
孔103aは上死点位置D1に対応する内面が駆動軸1
02に当接された状態となっている。従って、図5に示
す吐出容量が最大側の時と比較して、斜板103が下死
点位置D2側にずれ落ちた分だけ、ピストン104がシ
リンダボア105aに押し込められる方向に変位され、
同ピストン104の上死点の位置がシリンダボア105
aの奥側に変位されていた。その結果、従来の圧縮機に
おいては、ピストン104と、シリンダボア105aの
奥側に配置される図示しない弁形成体との衝突を避ける
ために、トップクリアランスを零付近に設定することは
困難であった。
【0009】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、最小吐
出容量運転時において、カムプレートが駆動軸に対して
重力方向にずれ落ちることがない可変容量型圧縮機を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、カムプレートが最小傾角の状態
で、同カムプレートを駆動軸の軸線を含む仮想平面によ
って上死点位置側と下死点位置側とに二分割した場合、
その重心が上死点位置側の分割部分に存在するように構
成した可変容量型圧縮機である。
【0011】請求項2の発明では、前記ヒンジ機構は、
一方に設けられたガイドピンと、他方に設けられ、駆動
軸の軸線に対して外方から近づくように延在されてガイ
ドピンの相対移動を案内するガイド面とを備えたもので
ある。
【0012】請求項3の発明では、前記重心は、カムプ
レートの傾角が最小傾角から最大傾角側の所定傾角に変
更される間において、仮想平面による上死点位置側の分
割部分に存在するものである。
【0013】請求項4の発明では、前記仮想平面を第1
仮想平面とすると、前記重心は、駆動軸の軸線、上死点
位置及び下死点位置を含み第1仮想平面と直交する第2
仮想平面上に存在するものである。
【0014】請求項5の発明では、外部冷媒回路上の冷
媒循環を阻止することが可能な冷媒循環阻止手段を備え
たものである。請求項6の発明では、前記駆動軸は、外
部駆動源に対してクラッチ機構を介することなく作動連
結されている。
【0015】(作用)上記構成の請求項1の発明におい
ては、最小傾角状態でのカムプレートの重心は、仮想平
面による上死点位置側の分割部分に存在する。従って、
吐出容量が最小の時、回転するカムプレートに作用され
る遠心力には上死点位置側が大となるアンバランスが生
じ、同カムプレートは駆動軸に対して上死点位置側へ変
位しようする。その結果、同カムプレートの挿通孔は、
下死点位置側の内面が駆動軸に押し付けられた状態とな
り、同カムプレートはいずれに回転変位されても駆動軸
に対して重力方向にずれ落ちることはない。
【0016】請求項2の発明においては、カムプレート
の傾角が最大側に調節されるとピストンのストロークが
大きくなり、冷媒ガスの圧縮比が大きくなる。このた
め、大きな圧縮荷重が、ピストン及びカムプレートを介
してヒンジ機構に作用され、カムプレートは同ヒンジ機
構から圧縮荷重の大きな反力を受ける。同ヒンジ機構の
ガイド面は、駆動軸の軸線に対して外方から近づくよう
に延在されてている。従って、同ガイド面は、反力に基
づいてカムプレートを駆動軸に対して上死点位置側へず
らす方向の分力を生じる。その結果、カムプレートの挿
通孔は、下死点位置に対応する内面が駆動軸に押し付け
られた状態となり、吐出容量が最大側の時においても、
カムプレートの駆動軸に対する重力方向へのずれ落ちを
確実に防止できる。
【0017】請求項3の発明においては、カムプレート
の傾角が最小傾角から最大傾角側の所定傾角に変更され
る間において、同カムプレートの重心は仮想平面による
上死点位置側の分割部分に存在する。従って、圧縮荷重
による分力をそれ程期待できない、最小以外の小吐出容
量運転時においても(カムプレートの傾角が所定傾角以
下の状態)、カムプレートの駆動軸に対する重力方向へ
の落下を確実に防止できる。以上のように、請求項1〜
3の構成を併せて採ることで、全吐出容量域において、
カムプレートの駆動軸に対する重力方向へのずれ落ちを
確実に防止できる。
【0018】また、カムプレートの傾角にかかわらず、
同カムプレートの挿通孔は常に下死点位置側の内面が駆
動軸に押し付けられた状態となる。従って、吐出容量が
変更されても、カムプレートの挿通孔の内面と駆動軸と
の同駆動軸の軸線周りでの当接位置関係にそれほどずれ
が生じることはなく、ピストンの上死点の位置の変位を
少なく抑えることが可能となる。
【0019】請求項4の発明においてカムプレートの重
心は、駆動軸の軸線、上死点位置及び下死点位置を含み
第1仮想平面と直交する第2仮想平面上に存在する。従
って、遠心力のアンバランスが、前述した圧縮荷重に基
づく分力と同じ方向に作用され、圧縮荷重による分力を
期待できない小吐出容量運転時においても、吐出容量が
最大側の時と同様に、カムプレートの挿通孔は下死点位
置に対応する内面が駆動軸に押し付けられる。その結
果、全吐出容量域において、カムプレートの挿通孔の内
面と駆動軸との当接位置関係が一定に維持され、ピスト
ンの上死点の位置が変位されることは殆どない。
【0020】請求項5の発明においては、例えば、冷房
不要時や外部冷媒回路上の蒸発器においてフロストが発
生しそうな場合には、冷媒循環阻止手段により外部冷媒
回路上の冷媒循環が阻止される。従って、圧縮機の運
転、つまり、駆動軸の回転は継続されても良く、請求項
6の発明においては、同駆動軸を外部駆動源に対してク
ラッチ機構を介することなく連結している。例えば、ク
ラッチレスタイプの可変容量型圧縮機は、クラッチ付き
のタイプと比較して最小吐出容量運転の頻度が高い。つ
まり、最小吐出容量運転時における振動・騒音対策が特
に重要視される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、車両空調システ
ムに適用されるクラッチレスタイプの可変容量型圧縮機
に具体化した一実施形態について説明する。
【0022】図1に示すように、フロントハウジング1
1はシリンダブロック12の前端に接合固定されてい
る。リヤハウジング13は、シリンダブロック12の後
端に弁形成体14を介して接合固定されている。クラン
ク室15は、フロントハウジング11とシリンダブロッ
ク12とに囲まれて区画形成されている。駆動軸16
は、クランク室15を通るようにフロントハウジング1
1とシリンダブロック12との間に回転可能に架設支持
されている。プーリ17は、フロントハウジング11の
外壁面にアンギュラベアリング18を介して回転可能に
支持されている。同プーリ17は、駆動軸16のフロン
トハウジング11からの突出端部に連結されており、そ
の外周部に巻き掛けられたベルト19を介して、外部駆
動源としての車両エンジン20に電磁クラッチ等のクラ
ッチ機構を介することなく作動連結されている。
【0023】リップシール21は、駆動軸16の前端側
とフロントハウジング11との間に介在され、同駆動軸
16を封止している。回転支持体22は、クランク室1
5において駆動軸16に止着されている。カムプレート
としての斜板23はクランク室15に収容され、その中
央部に貫設された挿通孔23aを挿通される駆動軸16
により、同駆動軸16の軸線L方向へスライド移動可能
でかつ傾動可能に支持されている。同挿通孔23aと駆
動軸16との間には、斜板23のスムーズな移動を達成
するために所定のクリアランスが存在する。ヒンジ機構
71は、回転支持体22と斜板23との間に介在されて
いる。カウンタウエイト59は、斜板23においてヒン
ジ機構71とは軸線Lを介した反対側に配設されてい
る。
【0024】前記ヒンジ機構71について詳述すると、
図3及び図4に示すように、一対のガイドピン25は、
斜板23の前面外周部において上死点位置D1を中心と
した対称位置に突設されている。同ガイドピン25は回
転支持体22に向かって延在され、その先端部には球状
部25aが形成されている。一対の支持アーム24は、
回転支持体22の裏面外周部において斜板23の上死点
位置D1を中心とした対称位置に突設されている。同支
持アーム24は斜板23に向かって延在され、その先端
部にはガイド孔24aが貫設されている。ガイド面24
bはガイド孔24aの内面が構成し、同ガイド面24b
は軸線Lに対して外方から近づくように延在されてい
る。ガイドピン25は、球状部25aを以って支持アー
ム24のガイド孔24aに挿入されている。
【0025】斜板23は、支持アーム24とガイドピン
25との連係により、駆動軸16の軸線L方向へ傾動可
能でかつ同駆動軸16と一体的に回転可能となってい
る。同斜板23の傾動は、ガイド孔24aと球状部25
aとの間のスライドガイド関係、駆動軸16のスライド
支持作用により案内される。斜板23の半径中心部がシ
リンダブロック12側にスライド移動されると、同斜板
23の傾角が減少される。傾角減少バネ26はコイルス
プリングよりなり、回転支持体22と斜板23との間に
おいて駆動軸16に巻装されている。同傾角減少バネ2
6は、斜板23を傾角の減少方向に付勢する。傾角規制
突部22aは回転支持体22の後面に形成され、斜板2
3の最大傾角を当接規制する。
【0026】吸入圧領域を構成する収容孔27は、シリ
ンダブロック12の中心部に貫設されている。遮断体2
8は筒状をなし、収容孔27にスライド可能に収容され
ている。吸入通路開放バネ29は、収容孔27の端面と
遮断体28との間に介在され、同遮断体28を斜板23
側へ付勢している。
【0027】前記駆動軸16は、その後端部を以て遮断
体28の内部に挿入されている。ラジアルベアリング3
0は、駆動軸16の後端部と遮断体28の内周面との間
に介在されている。同ラジアルベリング30は、サーク
リップ31によって遮断体28からの抜けが阻止されて
おり、同遮断体28とともに駆動軸16に対して軸線L
方向へスライド移動可能である。従って、駆動軸16の
後端部は、ラジアルベアリング30及び遮断体28を介
して収容孔27の内周面で回転可能に支持されている。
【0028】吸入圧領域を構成する吸入通路32は、リ
ヤハウジング13の中心部に形成されている。同吸入通
路32は収容孔27に連通されており、その弁形成体1
4に表れる収容孔27側の開口周囲には、位置決め面3
3が形成されている。遮断面34は遮断体28の先端面
が形成し、同遮断体28の移動により位置決め面33に
接離される。同遮断面34が位置決め面33に対して環
状領域で当接されることにより、両者間33,34のシ
ール作用で吸入通路32と収容孔27の内空間との連通
が遮断される。
【0029】スラストベアリング35は斜板23と遮断
体28との間に介在され、駆動軸16上にスライド移動
可能に支持されている。同スラストベアリング35は、
吸入通路開放バネ29に付勢されて、常には斜板23と
遮断体28との間で挟持されている。
【0030】そして、斜板23が遮断体28側へ傾動す
るのに伴い、同斜板23の傾動がスラストベアリング3
5を介して遮断体28に伝達される。従って、同遮断体
28が、吸入通路開放バネ29の付勢力に抗して位置決
め面33側に移動され、同遮断体28は遮断面34を以
て位置決め面33に当接される。同遮断面34が位置決
め面33に当接された状態にて、斜板23のそれ以上の
傾動が規制され、この規制された状態にて同斜板23
は、0°よりも僅かに大きな最小傾角となる。
【0031】シリンダボア12aはシリンダブロック1
2に貫設形成され、片頭型のピストン36は同シリンダ
ボア12aに収容されている。同ピストン36はシュー
37を介して斜板23の外周部に係留されており、同斜
板23の回転運動がシュー37を介してピストン36の
往復直線運動に変換される。図面に示すように、斜板2
3が上死点位置D1を以ってピストン36に対応する
と、同ピストン36は上死点に位置される。斜板23が
図面の状態から180°回転され、下死点位置D2を以
ってピストン36に対応すると、同ピストン36は下死
点に位置される。ピストン36が上死点に位置した時の
トップクリアランスは、極力零に近く設定されている。
【0032】斜板23の傾角が変更されると、ピストン
36の上死点の位置はそのままに下死点の位置が変更さ
れる。その結果、同ピストン36のストロークが変更さ
れ、吐出容量が調節される。このように、ピストン36
の上死点を、斜板23の傾角にかかわらす一定とするこ
とで、前述したトップクリアランスは全吐出容量域にお
いて零付近で維持される。
【0033】吸入圧領域を構成する吸入室38及び吐出
圧領域を構成する吐出室39は、リヤハウジング13内
にぞれぞれ区画形成されている。吸入ポート40、同吸
入ポート40を開閉する吸入弁41、吐出ポート42、
同吐出ポート42を開閉する吐出弁43は、それぞれ前
記弁形成体14に形成されている。そして、吸入室38
の冷媒ガスは、ピストン36の上死点側から下死点側へ
の移動により、吸入ポート40及び吸入弁41を介して
シリンダボア12aへ吸入される。同シリンダボア12
aに流入された冷媒ガスは、ピストン36の下死点側か
ら上死点側への移動により、吐出ポート42及び吐出弁
43を介して吐出室39へ吐出される。
【0034】スラストベアリング44は、回転支持体2
2とフロントハウジング11との間に介在されている。
同スラストベアリング44は、ピストン36を介して回
転支持体22に作用される、冷媒圧縮時の圧縮反力を受
け止める。
【0035】吸入室38は、通口45を介して収容孔2
7に連通されている。そして、前記遮断体28がその遮
断面34を以て位置決め面33に当接されると、通口4
5は吸入通路32から遮断される。
【0036】通路46は駆動軸16の軸心に形成され、
その入口46aは駆動軸16の前端側においてリップシ
ール21付近で、出口46bは遮断体28の内部でそれ
ぞれ開口されている。放圧通口47は遮断体28の周面
に貫設され、同放圧通口47を介して遮断体28の内部
と収容孔27とが連通されている。これら通路46、放
圧通口47及び収容孔27の内空間が抽気通路を構成す
る。
【0037】給気通路48は吐出室39とクランク室1
5とを接続し、同通路48上には容量制御弁49が介在
されている。感圧通路50は、容量制御弁49と吸入通
路32とを接続する。
【0038】前記容量制御弁49は、バルブハウジング
51とソレノイド部52とが中央付近において接合され
ている。弁室53は、バルブハウジング51とソレノイ
ド部52との間に区画形成されている。弁体54は同弁
室53に収容されている。弁孔55は、弁室53におい
てバルブハウジング51の軸線上に形成され、弁体54
と対向するように開口されている。強制開放バネ56
は、弁体54と弁室53の内壁との間に介在され、弁孔
55を開放する方向に弁体54を付勢している。弁室5
3は、給気通路48を介して吐出室39に連通されてい
る。
【0039】感圧通路50が接続される感圧室58は、
バルブハウジング51の上部に区画形成されている。感
圧部材としてのベローズ60は、感圧室58に収容され
ている。感圧ロッド挿通孔61は、感圧室58と弁室5
3とを区画するバルブハウジング51の隔壁部57に貫
設され、両室58,53を接続する。同感圧ロッド挿通
孔61の弁体54側部分が、前記弁孔55を兼ねる。感
圧ロッド62は、感圧ロッド挿通孔61に摺動可能に挿
通されている。弁体54とベローズ60は、感圧ロッド
62によって作動連結されている。また、同感圧ロッド
62の弁体54側部分は、弁孔55内の冷媒ガスの通路
を確保するために小径となっている。
【0040】ポート63は、バルブハウジング51にお
いて弁室53と感圧室58との間に形成され、弁孔55
と直交されている。同ポート63は、給気通路48を介
してクランク室15に連通されている。つまり、弁室5
3、弁孔55及びポート63は給気通路48の一部を構
成している。
【0041】固定鉄芯64は、ソレノイド部52の収容
室65の上方開口部に嵌合され、同固定鉄芯64によっ
てソレノイド室66が区画形成されている。略有蓋円筒
状をなす可動鉄芯67は、同ソレノイド室66に往復動
可能に収容されている。追従バネ68は、可動鉄芯67
と収容室65の底面との間に介装されている。なお、同
追従バネ68は、強制開放バネ56よりも弾性係数が小
さいものが使用されている。ソレノイドロッド挿通孔6
9は固定鉄芯64に形成され、ソレノイド室66と弁室
53とを接続している。ソレノイドロッド70は弁体5
4と一体形成されており、ソレノイドロッド挿通孔69
に摺動可能に挿通されている。ソレノイドロッド70の
可動鉄芯67側端は、強制開放バネ56及び追従バネ6
8の付勢力によって可動鉄芯67に当接される。可動鉄
芯67と弁体54とは、ソレノイドロッド70を介して
作動連結されている。円筒状をなすソレノイド74は、
固定鉄芯64及び可動鉄芯67の外側において、両鉄芯
64,67を跨ぐようにして配置されている。
【0042】上記構成の圧縮機は、その吸入室38に冷
媒ガスを導入する通路となる吸入通路32と、吐出室3
9から冷媒ガスを排出する吐出フランジ75とが外部冷
媒回路76により接続されている。凝縮器77、膨張弁
78及び蒸発器79は、同外部冷媒回路76上に介在さ
れている。そして、図示しないが、圧縮機、凝縮器7
7、膨張弁78及び蒸発器79は車両に搭載されて、車
両空調システムが構築されている。
【0043】蒸発器温度センサ81、車室温度センサ8
2、エアコンスイッチ83、車室温度設定器84及び前
記容量制御弁49のソレノイド74は、制御コンピュー
タ85に接続されている。同制御コンピュータ85は、
各センサ81,82による検出値、エアコンスイッチ8
3のオン・オフ信号、車室温度設定器84による設定温
度信号等に基づいて入力電流値を決定し、ソレノイド7
4へ出力する。
【0044】次に、前記構成の圧縮機の作用について説
明する。制御コンピュータ85は、エアコンスイッチ8
3がオン状態の下で、車室温度センサ82の検出値が車
室温度設定器84の設定温度以上である場合に、ソレノ
イド74の励磁を指令する。そして、ソレノイド74に
所定の電流が供給され、図1に示すように、両鉄芯6
4,67間に入力電流値に応じた吸引力が生じる。この
吸引力は、強制開放バネ56の付勢力に抗して、弁開度
が減少する方向の力としてソレノイドロッド70を介し
て弁体54に伝達される。一方、ベローズ60は、吸入
通路32から感圧通路50を介して感圧室58に導入さ
れる吸入圧の変動に応じて変位する。そして、同ベロー
ズ60はソレノイド74の励磁状態において吸入圧に感
応し、その変位が感圧ロッド62を介して弁体54に伝
達される。容量制御弁49の弁開度は、ソレノイド部5
2からの付勢力、ベローズ60からの付勢力及び強制開
放バネ56の付勢力のバランスにより決定される。
【0045】冷房負荷が大きい場合には、例えば、車室
温度センサ82によって検出された車室温度と、車室温
度設定器84の設定温度との差が大きい。制御コンピュ
ータ85は、車室温度と設定温度とに基づいて設定吸入
圧を変更するようにソレノイド74への入力電流値を制
御する。制御コンピュータ85は車室温度と設定温度と
の差が大きいほど入力電流値を大きくする。従って、固
定鉄芯64と可動鉄芯67との間の吸引力が強くなり、
弁体54の弁開度が小さくなる方向の付勢力が増大す
る。そして、より低い吸入圧にて、弁体54の開閉が行
われる。従って、容量制御弁49は、入力電流値が増大
されることにより、より低い吸入圧を保持するように作
動される。
【0046】弁体54の弁開度が小さくなれば、吐出室
39から給気通路48を経由してクランク室15へ流入
する冷媒ガス量が少なくなる。この一方で、クランク室
15の冷媒ガスは、通路46及び放圧通口47を経由し
て吸入室38へ流出している。このため、クランク室1
5の圧力が低下する。また、冷房負荷が大きい状態で
は、シリンダボア12aの吸入圧も高く、クランク室1
5の圧力とシリンダボア12aの吸入圧との差が小さく
なる。従って、斜板23の傾角が大きくなる。
【0047】給気通路48における通過断面積が零、つ
まり容量制御弁49の弁体54が弁孔55を完全に閉止
した状態となると、吐出室39からクランク室15への
高圧冷媒ガスの供給は行われない。そして、クランク室
15の圧力は、吸入室38の圧力と略同一になり、斜板
23の傾角は最大となる。
【0048】逆に、冷房負荷が小さい場合には、例え
ば、車室温度と設定温度との差は小さい。制御コンピュ
ータ85は車室温度が低いほど入力電流値を小さくする
ように指令する。このため、固定鉄芯64と可動鉄芯6
7との間の吸引力は弱く、弁体54の弁開度が小さくな
る方向の付勢力が減少する。そして、より高い吸入圧に
て、弁体54の開閉が行われる。従って、容量制御弁4
9は、入力電流値が減少されることにより、より高い吸
入圧を保持するように作動する。
【0049】弁体54の弁開度が大きくなれば、吐出室
39からクランク室15へ流入する冷媒ガス量が多くな
り、クランク室15の圧力が上昇する。また、この冷房
負荷が小さい状態では、シリンダボア12aの吸入圧が
低く、クランク室15の圧力とシリンダボア12aの吸
入圧との差が大きくなる。従って、斜板23の傾角が小
さくなる。
【0050】冷房負荷がない状態に近づいてゆくと、蒸
発器79における温度がフロスト発生をもたらす温度に
近づいてゆく。同フロスト判定温度は、蒸発器79にお
いてフロストが発生しそうな状況を反映する。制御コン
ピュータ85は、蒸発器温度がフロスト判定温度以下に
なるとソレノイド74の消磁を指令する。また、同制御
コンピュータ85は、エアコンスイッチ83がオフとな
るとソレノイド74を消磁の消磁を指令する。
【0051】従って、ソレノイド74は電流供給の停止
により消磁され、固定鉄芯64と可動鉄芯67との吸引
力が消失する。このため、図2に示すように、弁体54
は、強制開放バネ56の付勢力により、可動鉄芯67及
びソレノイド74を介して作用する追従バネ68の付勢
力に抗して下方に移動される。そして、弁体54が弁孔
55を最大に開いた弁開度位置に移行する。このため、
吐出室39の高圧冷媒ガスが多量に給気通路48を介し
てクランク室15へ供給され、同クランク室15の圧力
が高くなる。クランク室15の圧力上昇により、斜板2
3が最小傾角へ移行する。
【0052】このように、容量制御弁49の開閉動作
は、ソレノイド74に対する入力電流値の大小に応じて
変化される。入力電流値が大きくなると低い吸入圧にて
開閉が実行され、入力電流値が小さくなると高い吸入圧
にて開閉動作が行われる。圧縮機は設定された吸入圧を
維持すべく、斜板23の傾角を変更し、その吐出容量を
変更する。つまり、容量制御弁49は、入力電流値を変
えて設定吸入圧を変更する役割、及び、吸入圧に関係な
く最小容量運転を行う役割を担っている。このような容
量制御弁49を具備することにより、圧縮機は冷凍回路
の冷凍能力を変更する役割を担っている。
【0053】斜板23の傾角が最小となると、遮断体2
8はその遮断面34を以て位置決め面33に当接され、
吸入通路32と収容孔27との連通が遮断される。この
状態では、吸入通路32における通過断面積が零とな
り、外部冷媒回路76から吸入室38への冷媒ガスの流
入が阻止される。同斜板23の最小傾角は、0°よりも
僅かに大きくなるように設定されている。この最小傾角
状態は、遮断体28が吸入通路32と収容孔27とを遮
断する閉位置に配置されたときにもたらされる。遮断体
28は斜板23の傾動に連動して、閉位置と同閉位置か
ら離間されて吸入通路32と収容孔27とを接続する開
位置とに切り換え配置される。
【0054】斜板23の最小傾角は0°ではないため、
最小傾角状態においても、シリンダボア12aから吐出
室39への冷媒ガスの吐出は行われている。シリンダボ
ア12aから吐出室39へ吐出された冷媒ガスは、給気
通路48を通ってクランク室15へ流入する。クランク
室15の冷媒ガスは、通路46及び放圧通口47を通っ
て吸入室38へ流入する。吸入室38の冷媒ガスは、シ
リンダボア12aに吸入されて、再度吐出室39へ吐出
される。すなわち、最小傾角状態では、吐出圧領域であ
る吐出室39、給気通路48、クランク室15、通路4
6、放圧通口47、収容孔27、吸入圧領域である吸入
室38、シリンダボア12aを経由する循環通路が圧縮
機内部に形成されている。そして、吐出室39、クラン
ク室15及び吸入室38の間では、圧力差が生じてい
る。従って、冷媒ガスが前記循環通路を循環し、冷媒ガ
スとともに流動する潤滑油が圧縮機内の各摺動部を循環
する。
【0055】次に、本実施形態の特徴点について説明す
る。図3は、斜板23の回転が停止してなおかつ同斜板
23が最小傾角の状態を示している。第1仮想平面H1
は駆動軸16の軸線Lを含み、斜板23を上死点位置D
1側と下死点位置D2側とに仮想的に二分割する。第2
仮想平面H2は、駆動軸16の軸線L、上死点位置D1
及び下死点位置D2を含み、従って、同第2仮想平面H
2は第1仮想平面H1に直交されている。そして、斜板
23の重心Gは、第1仮想平面H1による上死点位置D
1側の分割部分において、第2仮想平面H2上に設定さ
れている。また、同重心Gは、第2仮想平面H2におい
て斜板23の前面寄りに設定されており、図4において
矢印Aで示すように、斜板23が最小傾角から最大傾角
側に傾動されると第1仮想平面H1から離れて行き、同
斜板23が最大傾角の状態では第1仮想平面H1から最
も離間される。同重心Gの設定は、例えば、カウンタウ
エイト59の重量や、同カウンタウエイト59とヒンジ
機構71との位置関係を調節すること等により行われ
る。
【0056】さて、図4に示すように、前記斜板23が
最小傾角の状態で回転を開始すると、同斜板23の上死
点位置D1側に作用される遠心力R1と下死点位置D2
側に作用される遠心力R2との間に、R1>R2となる
アンバランスが生じる。従って、同斜板23は、駆動軸
16に対して上死点位置D1側へずれようとし、その挿
通孔23aは下死点位置D2に対応する内面が駆動軸1
6に押し付けられた状態となる。この挿通孔23aの内
面と駆動軸16との軸線L周りでの当接位置関係は、従
来技術において詳述した、吐出容量が最大側の時と同じ
状態であって、しかも、同関係は斜板23がいずれの位
置に回転変位されても変わることはない。
【0057】前記重心Gは、斜板23が最小傾角から最
大傾角側の所定傾角に傾動されても、常に、第1仮想平
面H1による上死点位置D1側の分割部分において、第
2仮想平面H2上に存在する。従って、挿通孔23aの
内面と駆動軸16との軸線L周りでの当接位置関係は、
圧縮荷重Kに基づく分力F1をそれ程期待できない最小
以外の小吐出容量運転時においても、吐出容量が最大側
の時と同じ状態に維持される。つまり、本実施形態で
は、圧縮機の運転中において、挿通孔23aの内面と駆
動軸16との軸線L周りでの当接位置関係が、斜板23
の回転変位及び同斜板23の傾角(吐出容量)の増減に
よって変化することがないように構成されている。
【0058】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)斜板23の重心Gは、第1仮想平面H1による上
死点位置D1側の分割部分に存在する。従って、同斜板
23に作用される遠心力にはアンバランス(R1>R
2)が生じる。その結果、吐出容量が最小となった場合
でも、斜板23の挿通孔23aの内面が駆動軸16に押
し付けられ、同斜板23はいずれの位置に回転変位され
ても、駆動軸16に対して重力方向にずれ落ちることが
ない。その結果、同斜板23が、圧縮機の最小吐出容量
運転中に、駆動軸16に対して衝撃的に当接されるよう
な状況を避けることができ、振動や騒音の発生を防止で
きる。
【0059】(2)ガイド面24bは、軸線Lに対して
外方から近づくように延在されている。従って、斜板2
3の傾角が最大側に調節されると、圧縮荷重Kに基づく
分力F1により、斜板23の挿通孔23aは下死点位置
D2に対応する内面が駆動軸16に押し付けられた状態
となる。その結果、吐出容量が最大側の時においても、
斜板23の駆動軸16に対する重力方向へのずれ落ちを
防止できる。
【0060】(3)重心Gは、斜板23が最小傾角から
最大傾角側の所定傾角に傾動されても、常に、第1仮想
平面H1による上死点位置D1側の分割部分に存在す
る。従って、圧縮荷重Kに基づく分力F1をそれ程期待
できない最小以外の小吐出容量運転時においても、斜板
23が駆動軸16に対して重力方向に落下することを防
止できる。その結果、前記(1)及び(2)と併せて、
全吐出容量域において、斜板23が駆動軸16に対して
重力方向にずれ落ちることを防止できる。
【0061】(4)前記(1)〜(3)で述べたよう
に、斜板23の傾角にかかわらず、同斜板23の挿通孔
23aは、常に下死点位置D2側の内面が駆動軸16に
押し付けられた状態となる。従って、吐出容量が変更さ
れても、斜板23の挿通孔23aの内面と駆動軸16と
の当接位置関係にそれほどずれが生じることはない。そ
の結果、ピストン36の上死点の位置のシリンダボア1
2aに対する変位を少なく抑えることができ、同ピスト
ン36と弁形成体14との衝突を危惧することなく、ト
ップクリアランスを零付近に設定することが可能とな
る。よって、全吐出容量域において圧縮効率が向上され
る。
【0062】(5)前記(4)に加え、重心Gは、第1
仮想平面H1による上死点位置D1側の分割部分におい
て第2仮想平面H2上に存在する。従って、遠心力のア
ンバランス(R1>R2)が、前述した圧縮荷重Kに基
づく分力F1と同じ方向に作用され、吐出容量が最小側
において斜板23の挿通孔23aは、最大側の時と同様
に、下死点位置D2に対応する内面が駆動軸16に押し
付けられる。つまり、圧縮機の運転中において、挿通孔
23aの内面と駆動軸16との軸線L周りでの当接位置
関係が、斜板23の回転変位及び同斜板23の傾角(吐
出容量)の増減によって変化することが殆どない。その
結果、ピストン36の上死点の位置がシリンダボア12
aに対して変位されることを防止でき、トップクリアラ
ンスをより零付近に設定することが可能となる。よっ
て、全吐出容量域において、圧縮効率のさらなる向上を
図り得る。
【0063】(6)外部冷媒回路76からの冷媒ガスの
吸入を遮断体28により遮断することで、同外部冷媒回
路76上の冷媒循環を阻止することが可能である。従っ
て、冷房不要時等においても圧縮機の運転は継続されて
良く、駆動軸16と車両エンジン20との間には、高価
かつ重量物である電磁クラッチ等のクラッチ機構が介在
されていない。その結果、圧縮機全体の軽量化及び低コ
スト化を図り得るし、同電磁クラッチのオン・オフショ
ックによる体感フィーリングの悪さを解消できる。
【0064】(7)遮断体28は、斜板23の最小傾角
位置に連動して外部冷媒回路76上の冷媒循環を阻止す
る。従って、圧縮機は最小吐出容量となってその駆動ト
ルクも少なくてすみ、冷房不要時の動力損失を低減でき
る。
【0065】(8)クラッチレスタイプの可変容量型圧
縮機は、車両エンジン20が運転される限り、冷房不要
時等においても吐出容量を最小として運転し続ける。従
って、クラッチ付きの圧縮機と比較して最小吐出容量運
転の頻度が高く、同最小吐出容量運転時における振動や
騒音の発生は特に問題となる。つまり、クラッチレスタ
イプの可変容量型圧縮機において具体化した本実施形態
においては、その効果を奏するのに特に有効である。
【0066】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で
以下の態様でも実施できる。 (1)上記実施形態において斜板23の重心Gは、同斜
板23の傾角にかかわりなく、常に、第1仮想平面H1
による上死点位置D1側の分割部分に存在する。しか
し、斜板23の傾角が最大側に変更されて所定傾角を越
え、圧縮荷重Kに基づく分力F1を期待できるようにな
れば、前記重心Gは第1仮想平面H1による下死点位置
D2側の分割部分に移動していても良い。
【0067】(2)上記実施形態において斜板23の重
心Gは、同斜板23が最小傾角から最大傾角側に傾動さ
れると第1仮想平面H1から離れて行き、最大傾角の状
態で第1仮想平面H1から最も離間される。従って、斜
板23に作用する遠心力のアンバランス(R1>R2)
は、同斜板23が最小傾角で最も小さく、最大傾角で最
も大きくなる。これを変更し、斜板23の重心Gが、同
斜板23が最小傾角から最大傾角側に傾動されると第1
仮想平面H1に近づいて行き、最大傾角の状態で第1仮
想平面H1に最も近接されるように構成しても良い。こ
の場合、斜板23に作用する遠心力のアンバランス(R
1>R2)は、同斜板23が最小傾角で最も大きく、最
大傾角で最も小さくなる。
【0068】(3)クラッチ付きの可変容量型圧縮機に
おいて具体化すること。 上記実施形態から把握できる技術的思想について記載す
る。 (1)前記カムプレート23の傾角が最小傾角から最大
傾角側に変更されるにつれて、同カムプレート23の重
心Gが仮想平面H1から離れて行くように構成された請
求項1〜6のいずれかに記載の可変容量型圧縮機。
【0069】このようにすれば、カムプレート23に作
用する遠心力のアンバランス(R1>R2)は、同カム
プレート23が最小傾角で最も小さく、最大傾角で最も
大きくなる。
【0070】(2)前記カムプレート23の傾角が最小
傾角から最大傾角側に変更されるにつれて、同カムプレ
ート23の重心Gが仮想平面H1に近づくように構成さ
れた請求項1〜6に記載のいずれか可変容量型圧縮機。
【0071】このようにすれば、カムプレート23に作
用する遠心力のアンバランス(R1>R2)は、同カム
プレート23が最小傾角で最も大きく、最大傾角側に近
づくにつれて小さくなる。
【0072】
【発明の効果】上記構成の請求項1の発明によれば、最
小傾角状態でカムプレートは、いずれに回転変位されて
も駆動軸に対して重力方向にずれ落ちることはない。従
って、最小吐出容量運転時における、振動や騒音の発生
を防止できる。
【0073】請求項2の発明によれば、吐出容量が最大
側の時においても、カムプレートの駆動軸に対する重力
方向へのずれ落ちを確実に防止でき、振動や騒音の発生
を防止できる。
【0074】請求項3の発明によれば、全吐出容量域に
おいて、カムプレートの駆動軸に対する重力方向へのず
れ落ちを確実に防止でき、振動や騒音の発生を防止でき
る。また、吐出容量が変更されても、カムプレートの挿
通孔の内面と駆動軸との当接位置関係にそれほどずれが
生じることはなく、ピストンの上死点の位置の変位を少
なく抑えることが可能となる。従って、トップクリアラ
ンスを零付近に設定することが可能となり、全吐出容量
域において圧縮効率を向上し得る。
【0075】請求項4の発明によれば、全吐出容量域に
おいて、カムプレートの挿通孔の内面と駆動軸との当接
位置関係が一定に維持され、ピストンの上死点の位置が
変位されることは殆どない。従って、トップクリアラン
スをより零付近に設定することが可能となり、全吐出容
量域において圧縮効率をさらに向上し得る。
【0076】請求項5の発明によれば、外部冷媒回路上
の冷媒循環を阻止することができ、請求項6の発明によ
れば、駆動軸と外部駆動源との間に高価かつ重量物であ
る電磁クラッチ等のクラッチ機構を介在させない。その
結果、圧縮機全体の軽量化及び低コスト化を図り得る
し、同電磁クラッチのオン・オフショックによる体感フ
ィーリングの悪さを解消できる。
【0077】例えば、クラッチレスタイプの可変容量型
圧縮機は、クラッチ付きのタイプと比較して最小吐出容
量運転の頻度が高い。つまり、最小吐出容量運転時にお
ける振動・騒音対策が特に重要視され、同圧縮機に請求
項1の発明を適用することで、その効果がより有効に奏
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クラッチレスタイプの可変容量型圧縮機の縦
断面図。
【図2】 圧縮機の最小吐出容量状態を示す説明図。
【図3】 斜板の部分破断斜視図。
【図4】 圧縮機の要部拡大断面図。
【図5】 従来の可変容量型圧縮機を示す要部拡大断面
図。
【図6】 圧縮機の最小吐出容量状態を示す説明図。
【符号の説明】
16…駆動軸、22…回転支持体、23…カムプレート
としての斜板、23a…挿通孔、36…ピストン、71
…ヒンジ機構、D1…上死点位置、D2…下死点位置、
G…斜板の重心、H1…仮想平面としての第1仮想平
面、L…駆動軸の軸線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 裕司 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸には回転支持体が固定され、同じ
    く駆動軸にはカムプレートが、その中央部に貫設された
    挿通孔を以って同駆動軸の軸線方向へスライド移動可能
    でかつ傾動可能に支持され、同カムプレートにはピスト
    ンが連結され、回転支持体とカムプレートとの間にはヒ
    ンジ機構が介在されており、同ヒンジ機構の案内によ
    り、カムプレートの傾角を最大傾角と最小傾角との間で
    変更することでピストンのストロークを変更して吐出容
    量を制御する構成の可変容量型圧縮機において、 前記カムプレートが最小傾角の状態で、同カムプレート
    を駆動軸の軸線を含む仮想平面によって上死点位置側と
    下死点位置側とに二分割した場合、その重心が上死点位
    置側の分割部分に存在するように構成した可変容量型圧
    縮機。
  2. 【請求項2】 前記ヒンジ機構は、一方に設けられたガ
    イドピンと、他方に設けられ、駆動軸の軸線に対して外
    方から近づくように延在されてガイドピンの相対移動を
    案内するガイド面とを備えた請求項1に記載の可変容量
    型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記重心は、カムプレートの傾角が最小
    傾角から最大傾角側の所定傾角に変更される間におい
    て、仮想平面による上死点位置側の分割部分に存在する
    請求項2に記載の可変容量型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記仮想平面を第1仮想平面とすると、
    前記重心は、駆動軸の軸線、上死点位置及び下死点位置
    を含み第1仮想平面と直交する第2仮想平面上に存在す
    る請求項3に記載の可変容量型圧縮機。
  5. 【請求項5】 外部冷媒回路上の冷媒循環を阻止するこ
    とが可能な冷媒循環阻止手段を備えた請求項1〜4のい
    ずれかに記載の可変容量型圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記駆動軸は、外部駆動源に対してクラ
    ッチ機構を介することなく作動連結されている請求項5
    に記載の可変容量型圧縮機。
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