JP2003254233A - 圧縮機 - Google Patents
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- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
- F04B39/00—Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
- F04B39/0027—Pulsation and noise damping means
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
- F04B27/00—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
- F04B27/08—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
- F04B27/0873—Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
- F04B27/0895—Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof driving means
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04B—POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
- F04B27/00—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
- F04B27/08—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
- F04B27/10—Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
- F04B27/1036—Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回転振動や、回転軸の軸線周りにおける変換
機構の偏重に起因する振動の低減が可能になるととも
に、小型軽量化が可能な圧縮機を提供する。 【解決手段】 回転軸16に固定された回転支持体19
には、回転軸16の軸線周りにおける上死点側に設けら
れたヒンジ機構21を介して斜板20が一体回転可能に
連結されている。回転軸16の前端部において一体回転
可能に固定されたプーリ17には、該プーリ17の回転
中心軸線から所定間隔だけ離間し且つ該軸線に平行な軸
線を中心とした振り子運動を行うコロ47が複数個設け
られている。コロ47は、前記上死点側よりも下死点側
の質量配分(個数)が大きく設定されている。これによ
れば、前記上死点側にヒンジ機構21が設けられたこと
による変換機構の偏重が、前記下死点側の質量配分が前
記上死点側よりも大きく設定されたコロ47によって打
ち消され得る。
機構の偏重に起因する振動の低減が可能になるととも
に、小型軽量化が可能な圧縮機を提供する。 【解決手段】 回転軸16に固定された回転支持体19
には、回転軸16の軸線周りにおける上死点側に設けら
れたヒンジ機構21を介して斜板20が一体回転可能に
連結されている。回転軸16の前端部において一体回転
可能に固定されたプーリ17には、該プーリ17の回転
中心軸線から所定間隔だけ離間し且つ該軸線に平行な軸
線を中心とした振り子運動を行うコロ47が複数個設け
られている。コロ47は、前記上死点側よりも下死点側
の質量配分(個数)が大きく設定されている。これによ
れば、前記上死点側にヒンジ機構21が設けられたこと
による変換機構の偏重が、前記下死点側の質量配分が前
記上死点側よりも大きく設定されたコロ47によって打
ち消され得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸の回転運動
を、圧縮機構における圧縮部材の圧縮運動に変換するた
めの変換機構が設けられた圧縮機に関するものである。
を、圧縮機構における圧縮部材の圧縮運動に変換するた
めの変換機構が設けられた圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の圧縮機として、例えば、特開平
7−158560号公報に開示された構成が知られてい
る。この構成では、駆動軸(回転軸)の回転運動は、前
記駆動軸に同期回転可能に支持されたロータ(回転支持
体)とヒンジ機構を介して連結された斜板の揺動運動に
変換される。この斜板の揺動運動は、冷媒を圧縮するた
めのピストン(圧縮部材)の往復運動に変換される。つ
まり、この構成では、前記ロータ、前記ヒンジ機構、及
び、前記斜板等によって、前記駆動軸の回転運動を前記
ピストンの圧縮運動に変換するための変換機構が構成さ
れている。
7−158560号公報に開示された構成が知られてい
る。この構成では、駆動軸(回転軸)の回転運動は、前
記駆動軸に同期回転可能に支持されたロータ(回転支持
体)とヒンジ機構を介して連結された斜板の揺動運動に
変換される。この斜板の揺動運動は、冷媒を圧縮するた
めのピストン(圧縮部材)の往復運動に変換される。つ
まり、この構成では、前記ロータ、前記ヒンジ機構、及
び、前記斜板等によって、前記駆動軸の回転運動を前記
ピストンの圧縮運動に変換するための変換機構が構成さ
れている。
【0003】この変換機構において、前記ヒンジ機構は
前記駆動軸の軸線周りにおける上死点側に設けられてい
る。これにより、前記変換機構は、前記駆動軸の軸線周
りにおける偏重を有する構成となっている。この偏重
は、前記駆動軸の回転時における振動発生の要因となり
得る。
前記駆動軸の軸線周りにおける上死点側に設けられてい
る。これにより、前記変換機構は、前記駆動軸の軸線周
りにおける偏重を有する構成となっている。この偏重
は、前記駆動軸の回転時における振動発生の要因となり
得る。
【0004】この構成では、前記斜板において、前記駆
動軸の軸線周りにおける下死点側にカウンタウェイトが
装着されている。このカウンタウェイトにより、前記変
換機構の偏重を打ち消すことが可能になる。
動軸の軸線周りにおける下死点側にカウンタウェイトが
装着されている。このカウンタウェイトにより、前記変
換機構の偏重を打ち消すことが可能になる。
【0005】また、前記変換機構の偏重を打ち消すため
の構成としては、例えば、前記ロータにおける前記下死
点側にカウンタウェイトを設けて、前記駆動軸の軸線周
りにおける前記変換機構の質量バランスをとることが考
えられる。
の構成としては、例えば、前記ロータにおける前記下死
点側にカウンタウェイトを設けて、前記駆動軸の軸線周
りにおける前記変換機構の質量バランスをとることが考
えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成において前記偏重を十分に打ち消すためには、前記
偏重に対応できるだけの大きさあるいは質量の前記カウ
ンタウェイトが設けられる必要があり、これが圧縮機の
大型化や重量化の要因となる。
構成において前記偏重を十分に打ち消すためには、前記
偏重に対応できるだけの大きさあるいは質量の前記カウ
ンタウェイトが設けられる必要があり、これが圧縮機の
大型化や重量化の要因となる。
【0007】また、前記公報に開示された構成において
は、前記駆動軸等の回転振動の抑制についての考慮が何
らなされていない。本発明の目的は、回転振動や、回転
軸の軸線周りにおける変換機構の偏重に起因する振動の
低減が可能になるとともに、小型軽量化が可能な圧縮機
を提供することにある。
は、前記駆動軸等の回転振動の抑制についての考慮が何
らなされていない。本発明の目的は、回転振動や、回転
軸の軸線周りにおける変換機構の偏重に起因する振動の
低減が可能になるとともに、小型軽量化が可能な圧縮機
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、圧縮機は、回転軸の
回転運動を、圧縮機構における圧縮部材の圧縮運動に変
換するための変換機構と、前記回転軸に一体回転可能に
設けられた回転体とを備えている。前記回転体には、質
量体が設けられている。前記質量体は、前記回転体の回
転中心軸線から所定間隔だけ離間した点を通過し且つ該
回転中心軸線にほぼ平行な軸線を中心とした振り子運動
を行なう。前記回転体において前記質量体は、前記回転
軸の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消すよ
うに設けられている。
めに、請求項1に記載の発明では、圧縮機は、回転軸の
回転運動を、圧縮機構における圧縮部材の圧縮運動に変
換するための変換機構と、前記回転軸に一体回転可能に
設けられた回転体とを備えている。前記回転体には、質
量体が設けられている。前記質量体は、前記回転体の回
転中心軸線から所定間隔だけ離間した点を通過し且つ該
回転中心軸線にほぼ平行な軸線を中心とした振り子運動
を行なう。前記回転体において前記質量体は、前記回転
軸の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消すよ
うに設けられている。
【0009】この発明によれば、回転体の回転に伴う質
量体の振り子運動によって、前記回転体や回転軸におけ
る回転振動が抑制される。前記質量体は、前記回転体に
おいて、前記回転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重
を打ち消すように設けられる。したがって、前記変換機
構の偏重に起因する振動の低減が可能になる。また、前
記偏重を打ち消すために前記変換機構等に設けられるカ
ウンタウェイトの大きさや重さを小さくすることが可能
になる。あるいは、前記カウンタウェイトを特段に設け
る必要がなくなる。この結果、圧縮機自体の小型軽量化
が可能になる。
量体の振り子運動によって、前記回転体や回転軸におけ
る回転振動が抑制される。前記質量体は、前記回転体に
おいて、前記回転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重
を打ち消すように設けられる。したがって、前記変換機
構の偏重に起因する振動の低減が可能になる。また、前
記偏重を打ち消すために前記変換機構等に設けられるカ
ウンタウェイトの大きさや重さを小さくすることが可能
になる。あるいは、前記カウンタウェイトを特段に設け
る必要がなくなる。この結果、圧縮機自体の小型軽量化
が可能になる。
【0010】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記質量体は複数個設けられてい
る。前記質量体は、前記回転体の周方向において不均一
な間隔で配置されている。
載の発明において、前記質量体は複数個設けられてい
る。前記質量体は、前記回転体の周方向において不均一
な間隔で配置されている。
【0011】この発明によれば、複数の質量体を回転体
の周方向において不均一な間隔で配置することで、前記
回転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重を打ち消すこ
とが可能になる。
の周方向において不均一な間隔で配置することで、前記
回転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重を打ち消すこ
とが可能になる。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載の発明において、前記質量体は複数個設けら
れている。前記質量体のうちの一部は、ひとつあたりの
質量が他の前記質量体と異なっている。
は2に記載の発明において、前記質量体は複数個設けら
れている。前記質量体のうちの一部は、ひとつあたりの
質量が他の前記質量体と異なっている。
【0013】この発明によれば、複数の質量体のうち一
部のもののひとつあたりの質量を他のものと異ならせる
ことで、前記回転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重
を打ち消すことが可能になる。
部のもののひとつあたりの質量を他のものと異ならせる
ことで、前記回転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重
を打ち消すことが可能になる。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記質量体のうちの一部は、その体
積が他の前記質量体と異なっている。この発明によれ
ば、複数の質量体のうち一部のものの体積を他のものと
異ならせることで、前記一部の質量体のひとつあたりの
質量を他のものと異ならせることができる。
載の発明において、前記質量体のうちの一部は、その体
積が他の前記質量体と異なっている。この発明によれ
ば、複数の質量体のうち一部のものの体積を他のものと
異ならせることで、前記一部の質量体のひとつあたりの
質量を他のものと異ならせることができる。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記質量体は、前記回転体に形成さ
れた断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配設された
円柱状のコロである。前記質量体のうちの一部は、その
直径が他の前記質量体と異なっている。
載の発明において、前記質量体は、前記回転体に形成さ
れた断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配設された
円柱状のコロである。前記質量体のうちの一部は、その
直径が他の前記質量体と異なっている。
【0016】この発明によれば、円柱状の複数の質量体
のうち一部のものの直径を他のものと異ならせること
で、前記の一部の質量体のひとつあたりの質量を他のも
のと異ならせることができる。また、前記直径の差異に
より、回転振動における複数の回転次数成分に対応する
ことが可能になる。
のうち一部のものの直径を他のものと異ならせること
で、前記の一部の質量体のひとつあたりの質量を他のも
のと異ならせることができる。また、前記直径の差異に
より、回転振動における複数の回転次数成分に対応する
ことが可能になる。
【0017】請求項6に記載の発明では、請求項4また
は5に記載の発明において、前記質量体は、前記回転体
に形成された断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配
設された円柱状のコロである。前記質量体のうちの一部
は、その軸線方向の長さが他の前記質量体と異なってい
る。
は5に記載の発明において、前記質量体は、前記回転体
に形成された断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配
設された円柱状のコロである。前記質量体のうちの一部
は、その軸線方向の長さが他の前記質量体と異なってい
る。
【0018】この発明によれば、円柱状の複数の質量体
のうち一部のものの軸線方向の長さを他のものと異なら
せることで、前記一部の質量体の一つあたりの質量を他
のものと異ならせることができる。
のうち一部のものの軸線方向の長さを他のものと異なら
せることで、前記一部の質量体の一つあたりの質量を他
のものと異ならせることができる。
【0019】請求項7に記載の発明では、請求項3〜6
のいずれか一項に記載の発明において、前記質量体のう
ちの一部は、その材質が他の前記質量体と密度の異なる
ものとされている。
のいずれか一項に記載の発明において、前記質量体のう
ちの一部は、その材質が他の前記質量体と密度の異なる
ものとされている。
【0020】この発明によれば、複数の質量体のうち一
部のものの材質を他のものと密度の異なるものにするこ
とで、前記一部の質量体の一つあたりの質量を他のもの
と異ならせることができる。
部のものの材質を他のものと密度の異なるものにするこ
とで、前記一部の質量体の一つあたりの質量を他のもの
と異ならせることができる。
【0021】請求項8に記載の発明では、請求項1〜7
のいずれか一項に記載の発明において、前記質量体は複
数個設けられている。前記質量体のうちの一部は、その
振り子運動中心と前記回転体の回転中心軸線との間隔が
他の前記質量体と異なっている。
のいずれか一項に記載の発明において、前記質量体は複
数個設けられている。前記質量体のうちの一部は、その
振り子運動中心と前記回転体の回転中心軸線との間隔が
他の前記質量体と異なっている。
【0022】この発明によれば、前記間隔の差異によ
り、回転振動における複数の回転次数成分に対応するこ
とが可能になる。また、前記間隔がより大きい質量体
は、前記間隔がより小さい質量体に比較して、回転体の
周方向における前記質量体の配置個数や配置スペースを
多く確保することが容易になる。つまり、前記質量体の
前記回転軸の軸線周りにおける質量配分を不均一とする
ことが容易になる。
り、回転振動における複数の回転次数成分に対応するこ
とが可能になる。また、前記間隔がより大きい質量体
は、前記間隔がより小さい質量体に比較して、回転体の
周方向における前記質量体の配置個数や配置スペースを
多く確保することが容易になる。つまり、前記質量体の
前記回転軸の軸線周りにおける質量配分を不均一とする
ことが容易になる。
【0023】請求項9に記載の発明では、請求項1〜8
のいずれか一項に記載の発明において、前記圧縮機構
は、前記回転軸の軸線周りに前記圧縮部材としてピスト
ンを複数備えたピストン式圧縮機構である。前記変換機
構は、前記回転軸に対して一体回転可能に固定された回
転支持体を備えている。前記変換機構は、前記回転軸の
軸線周りにおける上死点側に設けられたヒンジ機構を介
して前記回転支持体と一体回転可能に連結された斜板
と、前記ピストンと前記斜板との間に介在されたシュー
とを備えている。前記斜板は、前記ヒンジ機構によって
前記回転軸の軸線方向に対して傾動可能に支持されてい
る。前記質量体は、前記上死点側よりも下死点側の質量
配分が大きく設定されている。
のいずれか一項に記載の発明において、前記圧縮機構
は、前記回転軸の軸線周りに前記圧縮部材としてピスト
ンを複数備えたピストン式圧縮機構である。前記変換機
構は、前記回転軸に対して一体回転可能に固定された回
転支持体を備えている。前記変換機構は、前記回転軸の
軸線周りにおける上死点側に設けられたヒンジ機構を介
して前記回転支持体と一体回転可能に連結された斜板
と、前記ピストンと前記斜板との間に介在されたシュー
とを備えている。前記斜板は、前記ヒンジ機構によって
前記回転軸の軸線方向に対して傾動可能に支持されてい
る。前記質量体は、前記上死点側よりも下死点側の質量
配分が大きく設定されている。
【0024】この発明によれば、斜板の傾動により、ピ
ストンのストローク即ち圧縮機における回転軸の一回転
あたりの吐出容量が変更可能になる。この構成では、前
記回転軸の軸線周りにおける上死点側にヒンジ機構が設
けられたことによる変換機構の偏重が、下死点側の質量
配分が前記上死点側よりも大きく設定された質量体によ
って打ち消され得る。即ち、前記変換機構の偏重に起因
する振動の低減が可能になる。
ストンのストローク即ち圧縮機における回転軸の一回転
あたりの吐出容量が変更可能になる。この構成では、前
記回転軸の軸線周りにおける上死点側にヒンジ機構が設
けられたことによる変換機構の偏重が、下死点側の質量
配分が前記上死点側よりも大きく設定された質量体によ
って打ち消され得る。即ち、前記変換機構の偏重に起因
する振動の低減が可能になる。
【0025】なお、回転軸の軸線周りにおいて、ピスト
ンが上死点に位置する側を、回転軸の軸線周りにおける
上死点側とし、ピストンが下死点に位置する側を、回転
軸の軸線周りにおける下死点側とする。
ンが上死点に位置する側を、回転軸の軸線周りにおける
上死点側とし、ピストンが下死点に位置する側を、回転
軸の軸線周りにおける下死点側とする。
【0026】請求項10に記載の発明では、請求項9に
記載の発明において、前記質量体は複数個設けられてい
る。前記質量体は、前記回転体において前記上死点側よ
りも前記下死点側の個数が多く設定されている。
記載の発明において、前記質量体は複数個設けられてい
る。前記質量体は、前記回転体において前記上死点側よ
りも前記下死点側の個数が多く設定されている。
【0027】この発明によれば、回転体において質量体
を上死点側よりも下死点側に多く設けたため、前記質量
体の前記下死点側の質量配分を前記上死点側よりも大き
くすることが容易になる。
を上死点側よりも下死点側に多く設けたため、前記質量
体の前記下死点側の質量配分を前記上死点側よりも大き
くすることが容易になる。
【0028】請求項11に記載の発明では、請求項9ま
たは10に記載の発明において、前記質量体は複数個設
けられている。前記下死点側に配置された前記質量体の
ひとつあたりの質量は、前記上死点側に配置された前記
質量体のひとつあたりの質量よりも大きく設定されてい
る。
たは10に記載の発明において、前記質量体は複数個設
けられている。前記下死点側に配置された前記質量体の
ひとつあたりの質量は、前記上死点側に配置された前記
質量体のひとつあたりの質量よりも大きく設定されてい
る。
【0029】この発明によれば、下死点側の質量体のひ
とつあたりの質量を上死点側の質量体のひとつあたりの
質量よりも大きく設定したため、前記質量体の前記下死
点側の質量配分を前記上死点側よりも大きくすることが
容易になる。
とつあたりの質量を上死点側の質量体のひとつあたりの
質量よりも大きく設定したため、前記質量体の前記下死
点側の質量配分を前記上死点側よりも大きくすることが
容易になる。
【0030】請求項12に記載の発明では、請求項9〜
11のいずれか一項に記載の発明において、前記質量体
は複数個設けられている。前記下死点側に配置された前
記質量体の対応する回転次数成分は、前記上死点側に配
置された前記質量体の対応する回転次数成分よりも高次
に設定されている。
11のいずれか一項に記載の発明において、前記質量体
は複数個設けられている。前記下死点側に配置された前
記質量体の対応する回転次数成分は、前記上死点側に配
置された前記質量体の対応する回転次数成分よりも高次
に設定されている。
【0031】この構成は、回転軸の軸線周りにおける下
死点側の質量体の質量配分を、上死点側よりも大きくす
ることに適している。
死点側の質量体の質量配分を、上死点側よりも大きくす
ることに適している。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。なお、
図1では、図面左方を圧縮機の前方、右方を後方として
いる。
の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。なお、
図1では、図面左方を圧縮機の前方、右方を後方として
いる。
【0033】図1に示すように、圧縮機Cは、シリンダ
ブロック11と、その前端に接合固定されたフロントハ
ウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁形成
体13を介して接合固定されたリヤハウジング14とを
備えている。シリンダブロック11、フロントハウジン
グ12、弁形成体13及びリヤハウジング14は、圧縮
機Cのハウジングを構成している。
ブロック11と、その前端に接合固定されたフロントハ
ウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁形成
体13を介して接合固定されたリヤハウジング14とを
備えている。シリンダブロック11、フロントハウジン
グ12、弁形成体13及びリヤハウジング14は、圧縮
機Cのハウジングを構成している。
【0034】シリンダブロック11とフロントハウジン
グ12とで囲まれた領域には、クランク室15が区画さ
れている。前記ハウジングには、クランク室15を貫通
するように配設された回転軸16が回転可能に支持され
ている。
グ12とで囲まれた領域には、クランク室15が区画さ
れている。前記ハウジングには、クランク室15を貫通
するように配設された回転軸16が回転可能に支持され
ている。
【0035】回転軸16の前端部はフロントハウジング
12の前壁を貫通して外部に突出するように配置されて
いる。この回転軸16の前端部は、後述する回転体とし
てのプーリ17及び該プーリ17に掛装されたベルト1
8を介して外部駆動源としての車両エンジンEに作動連
結されている。
12の前壁を貫通して外部に突出するように配置されて
いる。この回転軸16の前端部は、後述する回転体とし
てのプーリ17及び該プーリ17に掛装されたベルト1
8を介して外部駆動源としての車両エンジンEに作動連
結されている。
【0036】回転軸16には、クランク室15において
回転支持体19が一体回転可能に固定されている。クラ
ンク室15には、カムプレートとしての斜板20が収容
されている。斜板20は、回転軸16に対してスライド
移動可能かつ傾動可能に支持されている。斜板20は、
後述するヒンジ機構21を介して回転支持体19に作動
連結されている。
回転支持体19が一体回転可能に固定されている。クラ
ンク室15には、カムプレートとしての斜板20が収容
されている。斜板20は、回転軸16に対してスライド
移動可能かつ傾動可能に支持されている。斜板20は、
後述するヒンジ機構21を介して回転支持体19に作動
連結されている。
【0037】ヒンジ機構21は、回転支持体19の後面
側から後方側に向けて突設された支持アーム19Aと、
斜板20の前面側から前方側に向けて突設された連結ピ
ン20Aとからなっている。支持アーム19Aの先端側
には連結孔19Bが形成されており、該連結孔19Bに
は、連結ピン20Aの先端に形成された略球状の連結部
20Bがスライド移動可能に嵌入されている。
側から後方側に向けて突設された支持アーム19Aと、
斜板20の前面側から前方側に向けて突設された連結ピ
ン20Aとからなっている。支持アーム19Aの先端側
には連結孔19Bが形成されており、該連結孔19Bに
は、連結ピン20Aの先端に形成された略球状の連結部
20Bがスライド移動可能に嵌入されている。
【0038】斜板20は、ヒンジ機構21を介した回転
支持体19との前記作動連結、及び回転軸16の支持に
より、回転支持体19及び回転軸16と一体回転可能で
あるとともに、回転軸16の軸線方向へのスライド移動
を伴いながら該回転軸16に対して傾動可能となってい
る。
支持体19との前記作動連結、及び回転軸16の支持に
より、回転支持体19及び回転軸16と一体回転可能で
あるとともに、回転軸16の軸線方向へのスライド移動
を伴いながら該回転軸16に対して傾動可能となってい
る。
【0039】斜板20は、回転軸16に固定された係止
リング22、及び、該係止リング22と斜板20との間
に配設されたバネ23によって、該斜板20の最小傾斜
角度が規定されるようになっている。なお、斜板20の
最小傾斜角度とは、該斜板20と回転軸16の軸線方向
との角度が90°に最も近づいた状態における傾斜角度
を指している。
リング22、及び、該係止リング22と斜板20との間
に配設されたバネ23によって、該斜板20の最小傾斜
角度が規定されるようになっている。なお、斜板20の
最小傾斜角度とは、該斜板20と回転軸16の軸線方向
との角度が90°に最も近づいた状態における傾斜角度
を指している。
【0040】シリンダブロック11には、複数(図1で
は一つのみ図示)のシリンダボア24が回転軸16の軸
線方向に沿うようにして貫通形成されている。シリンダ
ボア24には、片頭型のピストン25(圧縮部材)が往
復動可能に収容されている。シリンダボア24の前後開
口は、弁形成体13及びピストン25によって閉塞され
ており、このシリンダボア24内にはピストン25の往
復動に応じて体積変化する圧縮室が区画形成されてい
る。各ピストン25は、シュー26を介して斜板20の
外周部に係留されている。これにより、回転軸16の回
転運動が、回転支持体19、斜板20、及び、シュー2
6等を介してピストン25の往復直線運動(圧縮運動)
に変換されるようになっている。
は一つのみ図示)のシリンダボア24が回転軸16の軸
線方向に沿うようにして貫通形成されている。シリンダ
ボア24には、片頭型のピストン25(圧縮部材)が往
復動可能に収容されている。シリンダボア24の前後開
口は、弁形成体13及びピストン25によって閉塞され
ており、このシリンダボア24内にはピストン25の往
復動に応じて体積変化する圧縮室が区画形成されてい
る。各ピストン25は、シュー26を介して斜板20の
外周部に係留されている。これにより、回転軸16の回
転運動が、回転支持体19、斜板20、及び、シュー2
6等を介してピストン25の往復直線運動(圧縮運動)
に変換されるようになっている。
【0041】なお、回転軸16、回転支持体19、斜板
20、ヒンジ機構21、ピストン25及びシュー26に
よって、ピストン式圧縮機構が構成されている。また、
これらのうち、回転支持体19、斜板20、ヒンジ機構
21、及び、シュー26は、回転軸16の回転運動をピ
ストン25の圧縮運動に変換するための変換機構を構成
している。
20、ヒンジ機構21、ピストン25及びシュー26に
よって、ピストン式圧縮機構が構成されている。また、
これらのうち、回転支持体19、斜板20、ヒンジ機構
21、及び、シュー26は、回転軸16の回転運動をピ
ストン25の圧縮運動に変換するための変換機構を構成
している。
【0042】リヤハウジング14には、吸入室27及び
吐出室28がそれぞれ区画形成されている。吸入室27
及び吐出室28の前方側は、弁形成体13によって閉塞
されている。吸入室27の冷媒ガス(流体)は、後方側
から前方側への各ピストン25の移動により、弁形成体
13に形成された吸入ポート29及び吸入弁30を介し
てシリンダボア24(圧縮室)に導入される。シリンダ
ボア24に導入された低圧な冷媒ガスは、前方側から後
方側へのピストン25の移動により所定の圧力にまで圧
縮され、弁形成体13に形成された吐出ポート31及び
吐出弁32を介して吐出室28に導入される。
吐出室28がそれぞれ区画形成されている。吸入室27
及び吐出室28の前方側は、弁形成体13によって閉塞
されている。吸入室27の冷媒ガス(流体)は、後方側
から前方側への各ピストン25の移動により、弁形成体
13に形成された吸入ポート29及び吸入弁30を介し
てシリンダボア24(圧縮室)に導入される。シリンダ
ボア24に導入された低圧な冷媒ガスは、前方側から後
方側へのピストン25の移動により所定の圧力にまで圧
縮され、弁形成体13に形成された吐出ポート31及び
吐出弁32を介して吐出室28に導入される。
【0043】吸入室27と吐出室28とは、図示しない
外部冷媒回路で接続されている。吐出室28から吐出さ
れた冷媒は、前記外部冷媒回路に導入される。この外部
冷媒回路では、前記冷媒を利用した熱交換が行われる。
前記外部冷媒回路から排出された冷媒は、吸入室27に
導入され、シリンダボア24に吸入されて再度圧縮作用
を受ける。
外部冷媒回路で接続されている。吐出室28から吐出さ
れた冷媒は、前記外部冷媒回路に導入される。この外部
冷媒回路では、前記冷媒を利用した熱交換が行われる。
前記外部冷媒回路から排出された冷媒は、吸入室27に
導入され、シリンダボア24に吸入されて再度圧縮作用
を受ける。
【0044】前記ハウジングには、クランク室15と吸
入室27とを連通する抽気通路33が設けられている。
また、前記ハウジングには、吐出室28とクランク室1
5とを連通する給気通路34が設けられている。給気通
路34は、該給気通路34上(給気通路34の途中)に
配設された制御弁35によってその開度が調節され得る
ようになっている。
入室27とを連通する抽気通路33が設けられている。
また、前記ハウジングには、吐出室28とクランク室1
5とを連通する給気通路34が設けられている。給気通
路34は、該給気通路34上(給気通路34の途中)に
配設された制御弁35によってその開度が調節され得る
ようになっている。
【0045】制御弁35の開度を調節することで給気通
路34を介したクランク室15への高圧冷媒ガスの導入
量と抽気通路33を介したクランク室15からのガス排
出量とのバランスが制御され、クランク圧(クランク室
15の内圧)Pcが決定される。クランク圧Pcの変更
に応じて、ピストン25を介してのクランク圧Pcと前
記圧縮室の内圧との差が変更され、斜板20の傾斜角度
が変更される結果、ピストン25のストローク、即ち、
回転軸16の一回転当たりの吐出容量が調節される。
路34を介したクランク室15への高圧冷媒ガスの導入
量と抽気通路33を介したクランク室15からのガス排
出量とのバランスが制御され、クランク圧(クランク室
15の内圧)Pcが決定される。クランク圧Pcの変更
に応じて、ピストン25を介してのクランク圧Pcと前
記圧縮室の内圧との差が変更され、斜板20の傾斜角度
が変更される結果、ピストン25のストローク、即ち、
回転軸16の一回転当たりの吐出容量が調節される。
【0046】ここで、回転軸16が一回転する間におい
て、前記圧縮室の容積が最も小さい状態を、ピストン2
5が上死点に位置した状態といい、前記圧縮室の容積が
最も大きい状態を、ピストン25が下死点に位置した状
態ということにする。そして、回転軸16の軸線周りに
おいて、ピストン25が前記上死点に位置する側を、回
転軸16の軸線周りにおける上死点側といい、ピストン
25が前記下死点に位置する側を、回転軸16の軸線周
りにおける下死点側ということにする。
て、前記圧縮室の容積が最も小さい状態を、ピストン2
5が上死点に位置した状態といい、前記圧縮室の容積が
最も大きい状態を、ピストン25が下死点に位置した状
態ということにする。そして、回転軸16の軸線周りに
おいて、ピストン25が前記上死点に位置する側を、回
転軸16の軸線周りにおける上死点側といい、ピストン
25が前記下死点に位置する側を、回転軸16の軸線周
りにおける下死点側ということにする。
【0047】本実施形態においては、ヒンジ機構21
が、回転軸16の軸線周りにおける上死点側(図1では
回転軸16よりも上側)に設けられている。即ち、支持
アーム19A、及び、連結ピン20Aは、それぞれ、回
転支持体19、及び、斜板20において、回転軸16の
軸線周りにおける上死点側に設けられている。
が、回転軸16の軸線周りにおける上死点側(図1では
回転軸16よりも上側)に設けられている。即ち、支持
アーム19A、及び、連結ピン20Aは、それぞれ、回
転支持体19、及び、斜板20において、回転軸16の
軸線周りにおける上死点側に設けられている。
【0048】回転支持体19において、回転軸16の軸
線周りにおける下死点側には、支持アーム19Aの質量
に起因する回転軸16の軸線周りにおける回転支持体1
9の偏重を低減するためのカウンタウェイト部19Cが
設けられている。また、斜板20において、回転軸16
の軸線周りにおける下死点側には、連結ピン20Aの質
量に起因する回転軸16の軸線周りにおける斜板20の
偏重を低減するためのカウンタウェイト部20Cが設け
られている。
線周りにおける下死点側には、支持アーム19Aの質量
に起因する回転軸16の軸線周りにおける回転支持体1
9の偏重を低減するためのカウンタウェイト部19Cが
設けられている。また、斜板20において、回転軸16
の軸線周りにおける下死点側には、連結ピン20Aの質
量に起因する回転軸16の軸線周りにおける斜板20の
偏重を低減するためのカウンタウェイト部20Cが設け
られている。
【0049】図1及び図2(b)に示すように、前述の
プーリ17は、フロントハウジング12の前側外壁面に
設けられた支持筒部40の外周面上に配設されたベアリ
ング41によって回転可能に支持された状態で、回転軸
16に一体回転可能に固定されている。
プーリ17は、フロントハウジング12の前側外壁面に
設けられた支持筒部40の外周面上に配設されたベアリ
ング41によって回転可能に支持された状態で、回転軸
16に一体回転可能に固定されている。
【0050】図1及び図2に示すように、プーリ17
は、樹脂製のプーリ本体42を備えている。プーリ本体
42には、ベアリング41の外輪に取着されるボス部4
3と、ベルト18が掛装されるベルト掛装部44とが設
けられている。プーリ17においてボス部43とベルト
掛装部44との間の部分には、転動案内部としての凹部
45が六つ形成されている(図1では一つのみ図示)。
は、樹脂製のプーリ本体42を備えている。プーリ本体
42には、ベアリング41の外輪に取着されるボス部4
3と、ベルト18が掛装されるベルト掛装部44とが設
けられている。プーリ17においてボス部43とベルト
掛装部44との間の部分には、転動案内部としての凹部
45が六つ形成されている(図1では一つのみ図示)。
【0051】各凹部45は、プーリ17の周方向におい
て均一な間隔で配置されている。また、六つの凹部45
のうち、三つの凹部45(凹部45A,45B,45
C)は、回転軸16の軸線周りにおける上死点側に、残
りの三つの凹部45(凹部45D,45E,45F)
は、前記軸線周りにおける下死点側に配置されている。
図2(a)に示すように、凹部45A,45B,45C
は、それぞれ、前記軸線周りにおける上死点側におい
て、図面左側から時計回り方向に順に配設されている。
また、凹部45D,45E,45Fは、それぞれ、前記
軸線周りにおける下死点側において、図面右側から時計
回り方向に順に配設されている。
て均一な間隔で配置されている。また、六つの凹部45
のうち、三つの凹部45(凹部45A,45B,45
C)は、回転軸16の軸線周りにおける上死点側に、残
りの三つの凹部45(凹部45D,45E,45F)
は、前記軸線周りにおける下死点側に配置されている。
図2(a)に示すように、凹部45A,45B,45C
は、それぞれ、前記軸線周りにおける上死点側におい
て、図面左側から時計回り方向に順に配設されている。
また、凹部45D,45E,45Fは、それぞれ、前記
軸線周りにおける下死点側において、図面右側から時計
回り方向に順に配設されている。
【0052】各凹部45には、プーリ17の回転中心軸
線に直交する平面での断面形状が円弧状の転動案内面4
6(案内面)が形成されている。転動案内面46は、プ
ーリ17の回転中心軸線から所定間隔(この間隔をR1
とする)だけ離間するとともに該回転中心軸線に平行な
軸線を中心とした半径r1の仮想円筒内周面の一部を構
成している。
線に直交する平面での断面形状が円弧状の転動案内面4
6(案内面)が形成されている。転動案内面46は、プ
ーリ17の回転中心軸線から所定間隔(この間隔をR1
とする)だけ離間するとともに該回転中心軸線に平行な
軸線を中心とした半径r1の仮想円筒内周面の一部を構
成している。
【0053】六つのうち四つの凹部45には、質量体と
してのコロ47(このコロ47の直径をd1とし、同コ
ロ47の一つ当たりの質量をm1とする)が一つずつ収
容されている。即ち、コロ47は、回転軸16の軸線周
りにおける下死点側の三つの凹部45(凹部45D,4
5E,45F)、及び、前記軸線周りにおける上死点側
の一つの凹部45(凹部45B)に収容されている。各
コロ47は、同材質(同密度)の金属(本実施形態では
鉄)からなるとともに、それぞれ、同形かつ同サイズの
円柱状に形成されることで、互いに同質量に設定されて
いる。
してのコロ47(このコロ47の直径をd1とし、同コ
ロ47の一つ当たりの質量をm1とする)が一つずつ収
容されている。即ち、コロ47は、回転軸16の軸線周
りにおける下死点側の三つの凹部45(凹部45D,4
5E,45F)、及び、前記軸線周りにおける上死点側
の一つの凹部45(凹部45B)に収容されている。各
コロ47は、同材質(同密度)の金属(本実施形態では
鉄)からなるとともに、それぞれ、同形かつ同サイズの
円柱状に形成されることで、互いに同質量に設定されて
いる。
【0054】各コロ47は、各凹部45内を転動案内面
46に沿って該転動案内面46の周方向に転動可能な状
態で収容されている。各コロ47は、各凹部45の開口
側(前方側)にネジ留めにより固定された環状かつ樹脂
製の蓋部48によって、各凹部45の外部に転げ落ちな
いようになっている。
46に沿って該転動案内面46の周方向に転動可能な状
態で収容されている。各コロ47は、各凹部45の開口
側(前方側)にネジ留めにより固定された環状かつ樹脂
製の蓋部48によって、各凹部45の外部に転げ落ちな
いようになっている。
【0055】各コロ47は、車両エンジンEによる圧縮
機Cの駆動時すなわち回転軸16の回転時には、遠心力
が作用して転動案内面46に当接した状態になるように
なっている(図1及び図2の状態)。この状態で、回転
軸16の捻り振動(回転振動)等に起因するトルク変動
が発生すると、各コロ47は、各凹部45において、そ
れぞれ、転動案内面46に沿って(転動案内面46の周
方向に)往復動を始める。つまり、各コロ47(の重
心)は、転動案内面46によってその一部が構成される
前記仮想円筒内周面の中心軸線を中心とした振り子運動
を行う。したがって、各コロ47は、車両エンジンEに
よる圧縮機Cの駆動時には、遠心振り子として作用す
る。本実施形態では、前記トルク変動(回転振動)を、
コロ47の振り子運動によって抑え込むべく、該コロ4
7のプーリ17における配置位置や大きさ、質量などを
設定している。
機Cの駆動時すなわち回転軸16の回転時には、遠心力
が作用して転動案内面46に当接した状態になるように
なっている(図1及び図2の状態)。この状態で、回転
軸16の捻り振動(回転振動)等に起因するトルク変動
が発生すると、各コロ47は、各凹部45において、そ
れぞれ、転動案内面46に沿って(転動案内面46の周
方向に)往復動を始める。つまり、各コロ47(の重
心)は、転動案内面46によってその一部が構成される
前記仮想円筒内周面の中心軸線を中心とした振り子運動
を行う。したがって、各コロ47は、車両エンジンEに
よる圧縮機Cの駆動時には、遠心振り子として作用す
る。本実施形態では、前記トルク変動(回転振動)を、
コロ47の振り子運動によって抑え込むべく、該コロ4
7のプーリ17における配置位置や大きさ、質量などを
設定している。
【0056】ここで、遠心振り子として作用するコロ4
7に対する前述の各設定について説明する。コロ47
は、該コロ(遠心振り子)47の固有振動数に等しい振
動数における前記トルク変動(該トルク変動の変動幅)
を抑え込む作用をなす。したがって、コロ47の固有振
動数が、前記トルク変動のピークの振動数と等しくなる
ように該コロ47のプーリ17における配置位置や大き
さ、質量等を設定することで、このピークの前記トルク
変動を抑え、前記トルク変動による全体としての影響を
有効に抑え込むことが可能となる。なお、前記トルク変
動のピークは、該トルク変動の変動幅のピーク、すなわ
ち、回転次数成分を指している。
7に対する前述の各設定について説明する。コロ47
は、該コロ(遠心振り子)47の固有振動数に等しい振
動数における前記トルク変動(該トルク変動の変動幅)
を抑え込む作用をなす。したがって、コロ47の固有振
動数が、前記トルク変動のピークの振動数と等しくなる
ように該コロ47のプーリ17における配置位置や大き
さ、質量等を設定することで、このピークの前記トルク
変動を抑え、前記トルク変動による全体としての影響を
有効に抑え込むことが可能となる。なお、前記トルク変
動のピークは、該トルク変動の変動幅のピーク、すなわ
ち、回転次数成分を指している。
【0057】前記トルク変動の振動数及びコロ47の固
有振動数は、回転軸16の回転速度に相関する該回転軸
16の角速度ω1に比例する。また、圧縮機Cの前記ト
ルク変動のピークが現れる際の該トルク変動の振動数
は、回転軸16の単位時間あたりの回転数(=ω1/2
π)と気筒数(シリンダボア24の数)Nとの積(ω1
/2π)・Nによって与えられる。なお、圧縮機Cにお
いては、前記トルク変動のピークのうちn番目(nは自
然数)に大きなものの振動数が、積n・(ω1/2π)
・Nと同等の値を示す傾向にあることが実験などにより
求まっている。
有振動数は、回転軸16の回転速度に相関する該回転軸
16の角速度ω1に比例する。また、圧縮機Cの前記ト
ルク変動のピークが現れる際の該トルク変動の振動数
は、回転軸16の単位時間あたりの回転数(=ω1/2
π)と気筒数(シリンダボア24の数)Nとの積(ω1
/2π)・Nによって与えられる。なお、圧縮機Cにお
いては、前記トルク変動のピークのうちn番目(nは自
然数)に大きなものの振動数が、積n・(ω1/2π)
・Nと同等の値を示す傾向にあることが実験などにより
求まっている。
【0058】一方、コロ47の固有振動数は、回転軸1
6の単位時間あたりの回転数(=ω 1/2π)と、比R
/rの平方根値との積によって与えられる。なお、ここ
でいうRはプーリ17(振り子運動を行う質量体が設け
られた回転体)の回転中心軸線とコロ47(質量体)の
振り子運動の中心軸線との距離であり、rはコロ47の
振り子運動の中心軸線と該コロ47の重心との距離であ
る。
6の単位時間あたりの回転数(=ω 1/2π)と、比R
/rの平方根値との積によって与えられる。なお、ここ
でいうRはプーリ17(振り子運動を行う質量体が設け
られた回転体)の回転中心軸線とコロ47(質量体)の
振り子運動の中心軸線との距離であり、rはコロ47の
振り子運動の中心軸線と該コロ47の重心との距離であ
る。
【0059】したがって、比R/rの平方根値を積n・
Nの値に等しく設定することで、前記トルク変動のn番
目に大きなピークの振動数とコロ47の固有振動数とを
合わせることができる。これにより、n番目に大きなピ
ークの振動数における前記トルク変動を抑えることが可
能になる。このことに従い、本実施形態では、前記トル
ク変動のピークを抑え込むために、比R/rの平方根値
がn・Nの値と等しくなるように、R及びrの大きさを
設定している。
Nの値に等しく設定することで、前記トルク変動のn番
目に大きなピークの振動数とコロ47の固有振動数とを
合わせることができる。これにより、n番目に大きなピ
ークの振動数における前記トルク変動を抑えることが可
能になる。このことに従い、本実施形態では、前記トル
ク変動のピークを抑え込むために、比R/rの平方根値
がn・Nの値と等しくなるように、R及びrの大きさを
設定している。
【0060】コロ47の振り子運動によって前記トルク
変動を効率的に押さえ込むためには、該コロ47によっ
て作用されるプーリ17の回転中心軸線回りのトルクT
を、前記トルク変動の変動幅と等しい大きさにして対抗
させる必要がある。前記トルク変動のピークの振動数と
コロ47の固有振動数が一致した状態での前記トルクT
の大きさは、以下の式によって与えられることが解かっ
ている。
変動を効率的に押さえ込むためには、該コロ47によっ
て作用されるプーリ17の回転中心軸線回りのトルクT
を、前記トルク変動の変動幅と等しい大きさにして対抗
させる必要がある。前記トルク変動のピークの振動数と
コロ47の固有振動数が一致した状態での前記トルクT
の大きさは、以下の式によって与えられることが解かっ
ている。
【0061】T=m・(ωa)2 ・(R+r)・R・φ
ここで、mは全コロ47の合計質量(m=4・m1)で
あり、ωaは、微小振り角度φで振り子運動を行なうコ
ロ47の平均角速度である。
あり、ωaは、微小振り角度φで振り子運動を行なうコ
ロ47の平均角速度である。
【0062】なお、本実施形態では、転動案内面46に
よってその一部が構成される前記仮想円筒内周面の中心
軸線が、コロ47の前記振り子運動の中心軸線(該振り
子運動の支点はこの中心軸線上にある)と一致する。す
なわち、プーリ17の回転中心軸線と前記仮想円筒内周
面の中心軸線との距離R1が、前記距離Rに相当する。
よってその一部が構成される前記仮想円筒内周面の中心
軸線が、コロ47の前記振り子運動の中心軸線(該振り
子運動の支点はこの中心軸線上にある)と一致する。す
なわち、プーリ17の回転中心軸線と前記仮想円筒内周
面の中心軸線との距離R1が、前記距離Rに相当する。
【0063】また、コロ47の前記振り子運動の中心軸
線と、該コロ47の重心との距離は、前記仮想円筒内周
面の半径r1から、前記コロ47の直径d1の半分を差し
引いた数値に等しい。すなわち、差{r1−(d1/
2)}が、前記距離rに相当する。
線と、該コロ47の重心との距離は、前記仮想円筒内周
面の半径r1から、前記コロ47の直径d1の半分を差し
引いた数値に等しい。すなわち、差{r1−(d1/
2)}が、前記距離rに相当する。
【0064】すなわち、本実施形態では、前記トルク変
動のピークを抑え込むために、前記比R/rの平方根値
に相当する、比R1/{r1−(d1/2)}の平方根値
がn・Nの値と等しくなるように、R1、r1及びd1の
大きさを設定している。
動のピークを抑え込むために、前記比R/rの平方根値
に相当する、比R1/{r1−(d1/2)}の平方根値
がn・Nの値と等しくなるように、R1、r1及びd1の
大きさを設定している。
【0065】なお、前述の振り子運動においては、コロ
47をその重心に質量が集中した質点として各種設定が
なされている。また、前記振り子運動におけるコロ47
の振り角度φは微小であるため、回転軸16の回転時に
おけるコロ47は、各凹部45内において、プーリ17
の周方向におけるほぼ中心部分に位置する。
47をその重心に質量が集中した質点として各種設定が
なされている。また、前記振り子運動におけるコロ47
の振り角度φは微小であるため、回転軸16の回転時に
おけるコロ47は、各凹部45内において、プーリ17
の周方向におけるほぼ中心部分に位置する。
【0066】次に、前述のように構成された圧縮機Cの
作用について説明する。車両エンジンEからプーリ17
等を介して回転軸16に動力が供給されると、回転軸1
6とともに斜板20が回転する。斜板20の回転に伴っ
て各ピストン25が斜板20の傾斜角度に対応したスト
ロークで往復動され、各シリンダボア24において冷媒
の吸入、圧縮及び吐出が順次繰り返される。
作用について説明する。車両エンジンEからプーリ17
等を介して回転軸16に動力が供給されると、回転軸1
6とともに斜板20が回転する。斜板20の回転に伴っ
て各ピストン25が斜板20の傾斜角度に対応したスト
ロークで往復動され、各シリンダボア24において冷媒
の吸入、圧縮及び吐出が順次繰り返される。
【0067】なお、制御弁35の開度が小さくなると、
吐出室28から給気通路34を経由してクランク室15
へ供給される高圧冷媒ガスの量が少なくなり、クランク
圧Pcが低下し、斜板20の傾斜角度が大きくなって、
圧縮機Cの吐出容量が大きくなる。逆に、制御弁35の
開度が大きくなると、吐出室28から給気通路34を経
由してクランク室15へ供給される高圧冷媒ガスの量が
多くなり、クランク圧Pcが上昇し、斜板20の傾斜角
度が小さくなって、圧縮機Cの吐出容量が小さくなる。
吐出室28から給気通路34を経由してクランク室15
へ供給される高圧冷媒ガスの量が少なくなり、クランク
圧Pcが低下し、斜板20の傾斜角度が大きくなって、
圧縮機Cの吐出容量が大きくなる。逆に、制御弁35の
開度が大きくなると、吐出室28から給気通路34を経
由してクランク室15へ供給される高圧冷媒ガスの量が
多くなり、クランク圧Pcが上昇し、斜板20の傾斜角
度が小さくなって、圧縮機Cの吐出容量が小さくなる。
【0068】回転軸16の回転時には、冷媒の圧縮反力
やピストン25の往復動に基づく反力が斜板20やヒン
ジ機構21などを介して該回転軸16に伝えられること
で、該回転軸16には捻り振動(回転振動)が発生す
る。この捻り振動はトルク変動を発生させる。前記トル
ク変動は、圧縮機C自身や、プーリ17にベルト18を
介して作動連結された外部機器(車両エンジンEや補機
など)と該圧縮機Cとの間に共振を発生させる原因とな
るものである。
やピストン25の往復動に基づく反力が斜板20やヒン
ジ機構21などを介して該回転軸16に伝えられること
で、該回転軸16には捻り振動(回転振動)が発生す
る。この捻り振動はトルク変動を発生させる。前記トル
ク変動は、圧縮機C自身や、プーリ17にベルト18を
介して作動連結された外部機器(車両エンジンEや補機
など)と該圧縮機Cとの間に共振を発生させる原因とな
るものである。
【0069】前記トルク変動が発生すると、プーリ17
に設けられたコロ47が振り子運動を始める。この振り
子運動によってプーリ17の回転中心軸線回りに作用さ
れるトルクが、前記トルク変動を抑えるように作用す
る。
に設けられたコロ47が振り子運動を始める。この振り
子運動によってプーリ17の回転中心軸線回りに作用さ
れるトルクが、前記トルク変動を抑えるように作用す
る。
【0070】また、回転軸16の軸線周りにおける上死
点側よりも下死点側に多くコロ47を配置したことに基
づくプーリ17の偏重は、ヒンジ機構21が前記軸線周
りにおける上死点側に設けられたことに起因する前記変
換機構の偏重を打ち消すように作用する。
点側よりも下死点側に多くコロ47を配置したことに基
づくプーリ17の偏重は、ヒンジ機構21が前記軸線周
りにおける上死点側に設けられたことに起因する前記変
換機構の偏重を打ち消すように作用する。
【0071】本実施形態では、以下のような効果を得る
ことができる。 (1) プーリ17に、該プーリ17の回転中心軸線か
ら所定間隔R1だけ離間し、かつ該回転中心軸線に平行
な軸線を中心とした振り子運動を行なうコロ47を設け
た。これによれば、コロ47の振り子運動によって前記
回転振動(前記トルク変動)が抑えられ、圧縮機Cや、
プーリ本体42にベルト18を介して作動連結された車
両エンジンEと圧縮機Cとの間などに発生する共振が抑
えられる。
ことができる。 (1) プーリ17に、該プーリ17の回転中心軸線か
ら所定間隔R1だけ離間し、かつ該回転中心軸線に平行
な軸線を中心とした振り子運動を行なうコロ47を設け
た。これによれば、コロ47の振り子運動によって前記
回転振動(前記トルク変動)が抑えられ、圧縮機Cや、
プーリ本体42にベルト18を介して作動連結された車
両エンジンEと圧縮機Cとの間などに発生する共振が抑
えられる。
【0072】(2) 前記回転振動を抑えるための構造
(コロ47等)はプーリ17に設けられているため、前
記回転振動を抑えるための手段を圧縮機Cのハウジング
内において特段に設ける必要がなくなる。つまり、圧縮
機Cのハウジングが小型なものになる。また、前記ハウ
ジングや前記圧縮機構等の構造を変更することなく、プ
ーリ17の構造変更により、対応可能な回転次数成分
(の次数)や前記トルクTの大きさ等を変更することが
できる。
(コロ47等)はプーリ17に設けられているため、前
記回転振動を抑えるための手段を圧縮機Cのハウジング
内において特段に設ける必要がなくなる。つまり、圧縮
機Cのハウジングが小型なものになる。また、前記ハウ
ジングや前記圧縮機構等の構造を変更することなく、プ
ーリ17の構造変更により、対応可能な回転次数成分
(の次数)や前記トルクTの大きさ等を変更することが
できる。
【0073】(3) プーリ17において、コロ47
は、回転軸16の軸線周りにおける前記変換機構の偏重
を打ち消すように設けられている。したがって、前記変
換機構の偏重に起因する振動の低減が可能になる。ま
た、回転支持体19や斜板20に設けたカウンタウェイ
ト部19C,20Cの大きさや重さを小さくすることが
可能になる。この結果、圧縮機C自体の小型軽量化が可
能になる。
は、回転軸16の軸線周りにおける前記変換機構の偏重
を打ち消すように設けられている。したがって、前記変
換機構の偏重に起因する振動の低減が可能になる。ま
た、回転支持体19や斜板20に設けたカウンタウェイ
ト部19C,20Cの大きさや重さを小さくすることが
可能になる。この結果、圧縮機C自体の小型軽量化が可
能になる。
【0074】(4) プーリ17の周方向においてそれ
ぞれ均一な間隔で設けられた複数の凹部45のうち、一
部の凹部45にのみコロ47を配設することで、複数の
コロ47を、前記周方向において不均一な間隔で配置し
た。これにより、プーリ17におけるコロ47の質量配
分を、回転軸16の軸線周りにおける上死点側よりも下
死点側が大きくなるように設定した。したがって、前記
軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消すことが
可能になる。
ぞれ均一な間隔で設けられた複数の凹部45のうち、一
部の凹部45にのみコロ47を配設することで、複数の
コロ47を、前記周方向において不均一な間隔で配置し
た。これにより、プーリ17におけるコロ47の質量配
分を、回転軸16の軸線周りにおける上死点側よりも下
死点側が大きくなるように設定した。したがって、前記
軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消すことが
可能になる。
【0075】(第2の実施形態)この第2の実施形態
は、前記第1の実施形態においてコロの構成を変更した
ものであり、その他の点では第1の実施形態と同一の構
成になっている。従って、第1の実施形態と共通する構
成部分については図面上に同一符号を付して重複した説
明を省略する。
は、前記第1の実施形態においてコロの構成を変更した
ものであり、その他の点では第1の実施形態と同一の構
成になっている。従って、第1の実施形態と共通する構
成部分については図面上に同一符号を付して重複した説
明を省略する。
【0076】図3に示すように、本実施形態のプーリ1
7においては、全ての(六つの)凹部45にコロ(質量
体)が収容されている。即ち、回転軸16の軸線周りに
おける下死点側の凹部45D,45E,45Fには、前
記第1の実施形態と同様のコロ47がそれぞれ一つずつ
収容されている。また、前記軸線周りにおける上死点側
の凹部45A,45B,45Cには、前記コロ47より
も直径が小さく設定された質量体としてのコロ50(こ
のコロ50の直径をd2とする)がそれぞれ一つずつ収
容されている。
7においては、全ての(六つの)凹部45にコロ(質量
体)が収容されている。即ち、回転軸16の軸線周りに
おける下死点側の凹部45D,45E,45Fには、前
記第1の実施形態と同様のコロ47がそれぞれ一つずつ
収容されている。また、前記軸線周りにおける上死点側
の凹部45A,45B,45Cには、前記コロ47より
も直径が小さく設定された質量体としてのコロ50(こ
のコロ50の直径をd2とする)がそれぞれ一つずつ収
容されている。
【0077】三つのコロ50は、コロ47と同材質(同
密度)の金属(本実施形態では鉄)からなっている。ま
た、各コロ50は、それぞれ、同形かつ同サイズの円柱
状に形成されることで、互いに同質量に設定されてい
る。つまり、各コロ50は、各コロ47よりもひとつあ
たりの体積が小さく、それゆえ質量が小さい。したがっ
て、プーリ17におけるコロ(質量体)の質量配分は、
回転軸16の軸線周りにおける上死点側よりも下死点側
が大きく設定されている。これに基づくプーリ17の偏
重は、ヒンジ機構21が前記軸線周りにおける上死点側
に設けられたことに起因する前記変換機構の偏重を打ち
消すように作用する。
密度)の金属(本実施形態では鉄)からなっている。ま
た、各コロ50は、それぞれ、同形かつ同サイズの円柱
状に形成されることで、互いに同質量に設定されてい
る。つまり、各コロ50は、各コロ47よりもひとつあ
たりの体積が小さく、それゆえ質量が小さい。したがっ
て、プーリ17におけるコロ(質量体)の質量配分は、
回転軸16の軸線周りにおける上死点側よりも下死点側
が大きく設定されている。これに基づくプーリ17の偏
重は、ヒンジ機構21が前記軸線周りにおける上死点側
に設けられたことに起因する前記変換機構の偏重を打ち
消すように作用する。
【0078】本実施形態では、コロ50の振り子運動の
中心軸線と、該コロ50の重心との距離は、転動案内面
46の前記仮想円筒内周面の半径r1から、前記コロ5
0の直径d2の半分を差し引いた数値に等しい。すなわ
ち、差{r1−(d2/2)}が、前記距離rに相当す
る。即ち、コロ50に関する前記距離rは、コロ47に
関する前記距離rよりも大きい。つまり、コロ50に関
する前記比R/rの値は、コロ47に関するものよりも
小さい。したがって、コロ50は、コロ47よりも低次
の回転次数成分に対応する。つまり、コロ50の振り子
運動によって、コロ47の対応する回転次数成分よりも
低次の回転次数成分におけるトルク変動幅が抑えられ
る。
中心軸線と、該コロ50の重心との距離は、転動案内面
46の前記仮想円筒内周面の半径r1から、前記コロ5
0の直径d2の半分を差し引いた数値に等しい。すなわ
ち、差{r1−(d2/2)}が、前記距離rに相当す
る。即ち、コロ50に関する前記距離rは、コロ47に
関する前記距離rよりも大きい。つまり、コロ50に関
する前記比R/rの値は、コロ47に関するものよりも
小さい。したがって、コロ50は、コロ47よりも低次
の回転次数成分に対応する。つまり、コロ50の振り子
運動によって、コロ47の対応する回転次数成分よりも
低次の回転次数成分におけるトルク変動幅が抑えられ
る。
【0079】本実施形態では、上記の(1)〜(3)と
同様の効果の他に、以下のような効果を得ることができ
る。 (5) 複数のコロのうち、一部のコロの直径(即ち体
積)を他のコロと異ならせることで、前記一部のコロの
一つ当たりの質量を他のコロと異ならせた。これによ
り、プーリ17におけるコロの質量配分は、回転軸16
の軸線周りにおける上死点側よりも下死点側が大きく設
定されている。したがって、前記軸線周りにおける前記
変換機構の偏重を打ち消すことが可能になる。
同様の効果の他に、以下のような効果を得ることができ
る。 (5) 複数のコロのうち、一部のコロの直径(即ち体
積)を他のコロと異ならせることで、前記一部のコロの
一つ当たりの質量を他のコロと異ならせた。これによ
り、プーリ17におけるコロの質量配分は、回転軸16
の軸線周りにおける上死点側よりも下死点側が大きく設
定されている。したがって、前記軸線周りにおける前記
変換機構の偏重を打ち消すことが可能になる。
【0080】(6) コロ50とコロ47との直径の差
異により、各コロ47,50における前記比R/rの値
を互いに異ならせることが可能になる。これにより、前
記回転振動における複数の回転次数成分に対応すること
が可能になる。
異により、各コロ47,50における前記比R/rの値
を互いに異ならせることが可能になる。これにより、前
記回転振動における複数の回転次数成分に対応すること
が可能になる。
【0081】(7) 回転軸16の軸線周りにおける下
死点側に配置されたコロ47の対応する回転次数成分
は、上死点側に配置されたコロ50の対応する回転次数
成分よりも高次に設定されている。これを本実施形態で
は、コロ50の直径d2をコロ47の直径d1よりも小さ
く設定することにより、コロ50に関する前記距離rの
値を、コロ47に関する前記距離rの値よりも大きくす
ることで実現している。つまり、コロ47の対応する回
転次数成分をコロ50の対応する回転次数成分よりも高
次に設定することは、前記軸線周りにおける下死点側の
コロの質量配分を上死点側よりも大きくすることに適し
ている。
死点側に配置されたコロ47の対応する回転次数成分
は、上死点側に配置されたコロ50の対応する回転次数
成分よりも高次に設定されている。これを本実施形態で
は、コロ50の直径d2をコロ47の直径d1よりも小さ
く設定することにより、コロ50に関する前記距離rの
値を、コロ47に関する前記距離rの値よりも大きくす
ることで実現している。つまり、コロ47の対応する回
転次数成分をコロ50の対応する回転次数成分よりも高
次に設定することは、前記軸線周りにおける下死点側の
コロの質量配分を上死点側よりも大きくすることに適し
ている。
【0082】(第3の実施形態)この第3の実施形態
は、前記第2の実施形態において凹部等の構成を変更し
たものであり、その他の点では第2の実施形態と同様の
構成になっている。従って、第2の実施形態と共通する
構成部分については図面上に同一符号を付して重複した
説明を省略する。
は、前記第2の実施形態において凹部等の構成を変更し
たものであり、その他の点では第2の実施形態と同様の
構成になっている。従って、第2の実施形態と共通する
構成部分については図面上に同一符号を付して重複した
説明を省略する。
【0083】図4に示すように、本実施形態のプーリ1
7においては、回転軸16の軸線周りにおける上死点側
の凹部45A,45B,45Cのプーリ本体42におけ
る配置位置及び形状が前記第2の実施形態のプーリ17
と異なっている。即ち、凹部45A,45B,45Cの
各転動案内面46を構成する前記仮想円筒内周面の半径
r2は、前記軸線周りにおける下死点側の凹部45D,
45E,45Fの各転動案内面46を構成する前記仮想
円筒内周面の半径r1よりも小さく設定されている。ま
た、凹部45A,45B,45Cに関する前記仮想円筒
内周面の中心軸線とプーリ17の回転中心軸線との距離
R2(前記比R/rにおける距離Rに相当する)は、凹
部45D,45E,45Fに関する前記距離R1よりも
小さく設定されている。
7においては、回転軸16の軸線周りにおける上死点側
の凹部45A,45B,45Cのプーリ本体42におけ
る配置位置及び形状が前記第2の実施形態のプーリ17
と異なっている。即ち、凹部45A,45B,45Cの
各転動案内面46を構成する前記仮想円筒内周面の半径
r2は、前記軸線周りにおける下死点側の凹部45D,
45E,45Fの各転動案内面46を構成する前記仮想
円筒内周面の半径r1よりも小さく設定されている。ま
た、凹部45A,45B,45Cに関する前記仮想円筒
内周面の中心軸線とプーリ17の回転中心軸線との距離
R2(前記比R/rにおける距離Rに相当する)は、凹
部45D,45E,45Fに関する前記距離R1よりも
小さく設定されている。
【0084】本実施形態において、凹部45A,45
B,45C及びコロ50に関する前記距離r(前記比R
/rにおける距離r)は、差{r2−(d2/2)}に相
当する。本実施形態では、凹部45A,45B,45C
側と凹部45D,45E,45F側とで、前記比R/r
の値が等しくなるように、距離(半径)R2,r2等が設
定されている。つまり、本実施形態の両コロ47,50
は、一つの回転次数成分にのみ対応している。
B,45C及びコロ50に関する前記距離r(前記比R
/rにおける距離r)は、差{r2−(d2/2)}に相
当する。本実施形態では、凹部45A,45B,45C
側と凹部45D,45E,45F側とで、前記比R/r
の値が等しくなるように、距離(半径)R2,r2等が設
定されている。つまり、本実施形態の両コロ47,50
は、一つの回転次数成分にのみ対応している。
【0085】なお、本実施形態においては、凹部45
A,45B,45Cの容積が凹部45D,45E,45
Fの容積よりも小さいが、各凹部45周辺における肉抜
きにより、プーリ本体42が回転軸16の軸線周りにお
いて偏重を有さない状態になっている。また、本実施形
態においては、凹部45A,45B,45Cに関する前
記距離R2を凹部45D,45E,45Fに関する前記
距離R1よりも小さくするために、前記第2の実施形態
に比較して、支持筒部40、ベアリング41、及び、ボ
ス部43の径を小さく設定している。
A,45B,45Cの容積が凹部45D,45E,45
Fの容積よりも小さいが、各凹部45周辺における肉抜
きにより、プーリ本体42が回転軸16の軸線周りにお
いて偏重を有さない状態になっている。また、本実施形
態においては、凹部45A,45B,45Cに関する前
記距離R2を凹部45D,45E,45Fに関する前記
距離R1よりも小さくするために、前記第2の実施形態
に比較して、支持筒部40、ベアリング41、及び、ボ
ス部43の径を小さく設定している。
【0086】本実施形態では、上記の(1)〜(3)及
び(5)と同様の効果の他に、以下のような効果を得る
ことができる。 (8) 本実施形態のプーリ17は、全ての凹部45に
コロが収容されるとともに、全コロでもって一つの回転
次数成分に対応するように構成されている。これによれ
ば、一つの回転次数成分に対応可能なコロの総質量の確
保が比較的容易になる。したがって、この構成は、例え
ば、特定の一つの回転次数成分のトルク変動幅が他の回
転次数成分に比較して突出して大きい場合において、前
記特定の一つの回転次数成分におけるトルク変動を抑制
するときなどに特に有効である。
び(5)と同様の効果の他に、以下のような効果を得る
ことができる。 (8) 本実施形態のプーリ17は、全ての凹部45に
コロが収容されるとともに、全コロでもって一つの回転
次数成分に対応するように構成されている。これによれ
ば、一つの回転次数成分に対応可能なコロの総質量の確
保が比較的容易になる。したがって、この構成は、例え
ば、特定の一つの回転次数成分のトルク変動幅が他の回
転次数成分に比較して突出して大きい場合において、前
記特定の一つの回転次数成分におけるトルク変動を抑制
するときなどに特に有効である。
【0087】(第4の実施形態)この第4の実施形態
は、前記第1の実施形態においてコロ及び凹部の個数等
を変更したものであり、その他の点では第1の実施形態
と同一の構成になっている。従って、第1の実施形態と
共通する構成部分については図面上に同一符号を付して
重複した説明を省略する。
は、前記第1の実施形態においてコロ及び凹部の個数等
を変更したものであり、その他の点では第1の実施形態
と同一の構成になっている。従って、第1の実施形態と
共通する構成部分については図面上に同一符号を付して
重複した説明を省略する。
【0088】図5に示すように、本実施形態のプーリ1
7においては、凹部45が七つ設けられているととも
に、全ての凹部45にコロ47が収容されている。回転
軸16の軸線周りにおける下死点側の凹部45は、前記
第1の実施形態に比較して一つ増加されている。即ち、
前記軸線周りにおける下死点側には、凹部45D,45
E,45Fに加えて、凹部45Gが設けられている。凹
部45Gに関する前記距離(半径)R1,r1の値、及
び、コロ47の直径d1の値等は、他の凹部45及びコ
ロ47と等しく設定されている。
7においては、凹部45が七つ設けられているととも
に、全ての凹部45にコロ47が収容されている。回転
軸16の軸線周りにおける下死点側の凹部45は、前記
第1の実施形態に比較して一つ増加されている。即ち、
前記軸線周りにおける下死点側には、凹部45D,45
E,45Fに加えて、凹部45Gが設けられている。凹
部45Gに関する前記距離(半径)R1,r1の値、及
び、コロ47の直径d1の値等は、他の凹部45及びコ
ロ47と等しく設定されている。
【0089】前記軸線周りにおける下死点側において、
凹部45D,45E,45F,45Gは、プーリ17の
周方向に対して均一の間隔で配置されている。プーリ1
7の回転時において、各凹部45D,45E,45F,
45Gに収容されたコロ47は、前記軸線周りにおける
上死点側には位置しないようになっている。
凹部45D,45E,45F,45Gは、プーリ17の
周方向に対して均一の間隔で配置されている。プーリ1
7の回転時において、各凹部45D,45E,45F,
45Gに収容されたコロ47は、前記軸線周りにおける
上死点側には位置しないようになっている。
【0090】本実施形態では、上記の(1)〜(3)及
び(8)と同様の効果の他に、以下のような効果を得る
ことができる。 (9) 回転軸16の軸線周りにおける上死点側に対し
て、下死点側の凹部45の個数を増加させるとともに、
全ての凹部45に質量体(コロ47)を収容すること
で、複数の質量体(コロ47)を、プーリ17の周方向
において不均一な間隔で配置した。これにより、プーリ
17における質量体(コロ47)の質量配分を、回転軸
16の軸線周りにおける上死点側よりも下死点側が大き
くなるように設定した。したがって、前記軸線周りにお
ける前記変換機構の偏重を打ち消すことが可能になる。
び(8)と同様の効果の他に、以下のような効果を得る
ことができる。 (9) 回転軸16の軸線周りにおける上死点側に対し
て、下死点側の凹部45の個数を増加させるとともに、
全ての凹部45に質量体(コロ47)を収容すること
で、複数の質量体(コロ47)を、プーリ17の周方向
において不均一な間隔で配置した。これにより、プーリ
17における質量体(コロ47)の質量配分を、回転軸
16の軸線周りにおける上死点側よりも下死点側が大き
くなるように設定した。したがって、前記軸線周りにお
ける前記変換機構の偏重を打ち消すことが可能になる。
【0091】(第5の実施形態)この第5の実施形態
は、前記第3の実施形態においてコロ及び凹部の個数や
形状、配置位置等を変更したものであり、その他の点で
は第3の実施形態と同様の構成になっている。従って、
第3の実施形態と共通する構成部分については図面上に
同一符号を付して重複した説明を省略する。
は、前記第3の実施形態においてコロ及び凹部の個数や
形状、配置位置等を変更したものであり、その他の点で
は第3の実施形態と同様の構成になっている。従って、
第3の実施形態と共通する構成部分については図面上に
同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0092】図6に示すように、本実施形態のプーリ1
7においては、凹部45が八つ設けられている。回転軸
16の軸線周りにおける上死点側の凹部45A,45
B,45Cの構成は、前記第3の実施形態と同一であ
る。一方、前記軸線周りにおける下死点側の凹部45
は、前記第3の実施形態に比較して二つ増加されてい
る。即ち、前記軸線周りにおける下死点側には、凹部4
5D,45E,45Fに加えて、凹部45G,45Hが
設けられている。前記軸線周りにおける下死点側におい
て、凹部45D,45E,45F,45G,45Hは、
プーリ17の周方向に対して均一の間隔で配置されてい
る。
7においては、凹部45が八つ設けられている。回転軸
16の軸線周りにおける上死点側の凹部45A,45
B,45Cの構成は、前記第3の実施形態と同一であ
る。一方、前記軸線周りにおける下死点側の凹部45
は、前記第3の実施形態に比較して二つ増加されてい
る。即ち、前記軸線周りにおける下死点側には、凹部4
5D,45E,45Fに加えて、凹部45G,45Hが
設けられている。前記軸線周りにおける下死点側におい
て、凹部45D,45E,45F,45G,45Hは、
プーリ17の周方向に対して均一の間隔で配置されてい
る。
【0093】凹部45D,45E,45F,45G,4
5Hに関する前記仮想円筒内周面の半径は、凹部45
A,45B,45Cに関する前記半径r2と等しく設定
されている(以下、凹部45D,45E,45F,45
G,45Hに関する前記半径に関してもこれをr2と記
す)。また、凹部45D,45E,45F,45G,4
5Hに関する前記仮想円筒内周面の中心軸線とプーリ1
7の回転中心軸線との距離R3(前記比R/rにおける
距離Rに相当する)は、凹部45A,45B,45Cに
関する前記距離R2よりも大きく設定されている。
5Hに関する前記仮想円筒内周面の半径は、凹部45
A,45B,45Cに関する前記半径r2と等しく設定
されている(以下、凹部45D,45E,45F,45
G,45Hに関する前記半径に関してもこれをr2と記
す)。また、凹部45D,45E,45F,45G,4
5Hに関する前記仮想円筒内周面の中心軸線とプーリ1
7の回転中心軸線との距離R3(前記比R/rにおける
距離Rに相当する)は、凹部45A,45B,45Cに
関する前記距離R2よりも大きく設定されている。
【0094】本実施形態において、全ての凹部45に
は、前記第3の実施形態における凹部45A,45B,
45Cに収容されたコロ50と同一の構成のコロ50が
一つずつ収容されている。本実施形態において、全ての
凹部45及びコロ50に関する前記距離r(前記比R/
rにおける距離r)は、差{r2−(d2/2)}に相当
する。前記距離R3は前記距離R2よりも大きく設定され
ているため、凹部45D,45E,45F,45G,4
5Hに収容されたコロ50に関する前記比R/rの値
は、凹部45A,45B,45Cに収容されたコロ50
に関するものよりも大きい。したがって、回転軸16の
軸線周りにおける下死点側のコロ50は、上死点側のコ
ロ50よりも高次の回転次数成分に対応する。
は、前記第3の実施形態における凹部45A,45B,
45Cに収容されたコロ50と同一の構成のコロ50が
一つずつ収容されている。本実施形態において、全ての
凹部45及びコロ50に関する前記距離r(前記比R/
rにおける距離r)は、差{r2−(d2/2)}に相当
する。前記距離R3は前記距離R2よりも大きく設定され
ているため、凹部45D,45E,45F,45G,4
5Hに収容されたコロ50に関する前記比R/rの値
は、凹部45A,45B,45Cに収容されたコロ50
に関するものよりも大きい。したがって、回転軸16の
軸線周りにおける下死点側のコロ50は、上死点側のコ
ロ50よりも高次の回転次数成分に対応する。
【0095】本実施形態では、上記の(1)〜(3)及
び(9)と同様の効果の他に、以下のような効果を得る
ことができる。 (10) 複数のコロ50のうちの一部は、その振り子
運動中心とプーリ17の回転中心軸線との間隔が他のコ
ロ50と異なっている。前記間隔の差異(前記距離R3
と前記距離R2との差異)により、前記回転振動におけ
る複数の回転次数成分に対応することが可能になる。ま
た、前記間隔がより大きいコロ50(回転軸16の軸線
周りにおける下死点側のコロ50)においては、前記間
隔がより小さいコロ50(前記軸線周りにおける上死点
側のコロ50)に比較して、プーリ17の周方向におけ
るコロ50の配置個数や配置スペースを多く確保するこ
とが容易になる。つまり、前記軸線周りにおけるコロ5
0の質量配分を不均一とすることが容易になる。
び(9)と同様の効果の他に、以下のような効果を得る
ことができる。 (10) 複数のコロ50のうちの一部は、その振り子
運動中心とプーリ17の回転中心軸線との間隔が他のコ
ロ50と異なっている。前記間隔の差異(前記距離R3
と前記距離R2との差異)により、前記回転振動におけ
る複数の回転次数成分に対応することが可能になる。ま
た、前記間隔がより大きいコロ50(回転軸16の軸線
周りにおける下死点側のコロ50)においては、前記間
隔がより小さいコロ50(前記軸線周りにおける上死点
側のコロ50)に比較して、プーリ17の周方向におけ
るコロ50の配置個数や配置スペースを多く確保するこ
とが容易になる。つまり、前記軸線周りにおけるコロ5
0の質量配分を不均一とすることが容易になる。
【0096】(11) 回転軸16の軸線周りにおける
下死点側に配置されたコロ50の対応する回転次数成分
は、上死点側に配置されたコロ50の対応する回転次数
成分よりも高次に設定されている。これを本実施形態で
は、前記軸線周りにおける下死点側のコロ50に関する
前記距離R3を、上死点側のコロ50に関する前記距離
R2よりも大きく設定することで実現している。したが
って、前記軸線周りにおける下死点側のコロ50に関し
ては、プーリ17の周方向におけるコロ50の配置個数
や配置スペースを多く確保することが容易になる。つま
り、前記軸線周りにおける下死点側のコロ50の対応す
る回転次数成分を上死点側のコロ50の対応する回転次
数成分よりも高次に設定することは、前記下死点側のコ
ロ50の質量配分を前記上死点側よりも大きくすること
に適している。
下死点側に配置されたコロ50の対応する回転次数成分
は、上死点側に配置されたコロ50の対応する回転次数
成分よりも高次に設定されている。これを本実施形態で
は、前記軸線周りにおける下死点側のコロ50に関する
前記距離R3を、上死点側のコロ50に関する前記距離
R2よりも大きく設定することで実現している。したが
って、前記軸線周りにおける下死点側のコロ50に関し
ては、プーリ17の周方向におけるコロ50の配置個数
や配置スペースを多く確保することが容易になる。つま
り、前記軸線周りにおける下死点側のコロ50の対応す
る回転次数成分を上死点側のコロ50の対応する回転次
数成分よりも高次に設定することは、前記下死点側のコ
ロ50の質量配分を前記上死点側よりも大きくすること
に適している。
【0097】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ プーリ17において、回転軸16の軸線周りにおけ
る下死点側のコロ(質量体)の質量配分が上死点側より
も大きく設定されていれば、前記下死点側の前記コロの
対応する回転次数成分は、前記上死点側の前記コロの対
応する回転次数成分よりも低次に設定されていてもよ
い。
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ プーリ17において、回転軸16の軸線周りにおけ
る下死点側のコロ(質量体)の質量配分が上死点側より
も大きく設定されていれば、前記下死点側の前記コロの
対応する回転次数成分は、前記上死点側の前記コロの対
応する回転次数成分よりも低次に設定されていてもよ
い。
【0098】○ プーリ17において、回転軸16の軸
線周りにおける下死点側のコロ(質量体)の質量配分が
上死点側よりも大きく設定されていれば、前記下死点側
の前記コロの一つあたりの質量は、前記上死点側の前記
コロの一つあたりの質量よりも小さく設定されていても
よい。
線周りにおける下死点側のコロ(質量体)の質量配分が
上死点側よりも大きく設定されていれば、前記下死点側
の前記コロの一つあたりの質量は、前記上死点側の前記
コロの一つあたりの質量よりも小さく設定されていても
よい。
【0099】○ プーリ17において、回転軸16の軸
線周りにおける下死点側のコロ(質量体)の質量配分が
上死点側よりも大きく設定されていれば、前記下死点側
の前記コロの個数は、前記上死点側の前記コロの個数よ
りも少なく設定されていてもよい。
線周りにおける下死点側のコロ(質量体)の質量配分が
上死点側よりも大きく設定されていれば、前記下死点側
の前記コロの個数は、前記上死点側の前記コロの個数よ
りも少なく設定されていてもよい。
【0100】○ 前記実施形態において、複数個のコロ
(47,50)のうちの一部のものの軸線方向の長さ
を、他のものと異ならせてもよい。これによれば、前記
長さの差異により、複数個のコロ(47,50)の一部
のものの一つあたりの質量を他のものと異ならせること
ができる。したがって、この質量の差異により、回転軸
16の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消す
ことが可能になる。なお、本構成によれば、例えば、直
径が同一に設定されたコロ(47,50)同士であって
も、一つあたりの質量を互いに異ならせることができ
る。この場合、例えば、図7に示すように構成する。図
7の構成は、前記第1の実施形態においてコロ47の個
数及び一部のコロ47の前記軸線方向の長さを変更した
ものである。即ち、本構成では、全ての凹部45にコロ
47が収容されている。また、凹部45D,45E,4
5Fのコロ47の前記軸線方向の長さ(L2とする)
は、凹部45A,45B,45Cのコロ47の前記軸線
方向の長さ(L1とする)よりも長く設定されている。
なお、全てのコロ47の直径は等しく(d1に)設定さ
れている。これにより、プーリ17におけるコロ47の
質量配分は、回転軸16の軸線周りにおける上死点側よ
りも下死点側が大きく設定される。
(47,50)のうちの一部のものの軸線方向の長さ
を、他のものと異ならせてもよい。これによれば、前記
長さの差異により、複数個のコロ(47,50)の一部
のものの一つあたりの質量を他のものと異ならせること
ができる。したがって、この質量の差異により、回転軸
16の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消す
ことが可能になる。なお、本構成によれば、例えば、直
径が同一に設定されたコロ(47,50)同士であって
も、一つあたりの質量を互いに異ならせることができ
る。この場合、例えば、図7に示すように構成する。図
7の構成は、前記第1の実施形態においてコロ47の個
数及び一部のコロ47の前記軸線方向の長さを変更した
ものである。即ち、本構成では、全ての凹部45にコロ
47が収容されている。また、凹部45D,45E,4
5Fのコロ47の前記軸線方向の長さ(L2とする)
は、凹部45A,45B,45Cのコロ47の前記軸線
方向の長さ(L1とする)よりも長く設定されている。
なお、全てのコロ47の直径は等しく(d1に)設定さ
れている。これにより、プーリ17におけるコロ47の
質量配分は、回転軸16の軸線周りにおける上死点側よ
りも下死点側が大きく設定される。
【0101】○ 前記実施形態において、複数個のコロ
(47,50)のうちの一部のものの材質を、他のもの
と異なる密度の材質としてもよい。これによれば、前記
材質の差異により、複数個のコロ(47,50)の一部
のものの一つあたりの質量を他のものと異ならせること
ができる。したがって、この質量の差異により、回転軸
16の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消す
ことが可能になる。なお、本構成によれば、例えば、同
形状かつ同サイズのコロ(47,50)同士であって
も、一つあたりの質量を互いに異ならせることができ
る。
(47,50)のうちの一部のものの材質を、他のもの
と異なる密度の材質としてもよい。これによれば、前記
材質の差異により、複数個のコロ(47,50)の一部
のものの一つあたりの質量を他のものと異ならせること
ができる。したがって、この質量の差異により、回転軸
16の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打ち消す
ことが可能になる。なお、本構成によれば、例えば、同
形状かつ同サイズのコロ(47,50)同士であって
も、一つあたりの質量を互いに異ならせることができ
る。
【0102】○ 前記実施形態において、コロ47,5
0を、銅やタングステンなどを用いて形成してもよい。 ○ 前記実施形態において、プーリ本体42を、金属を
用いて形成してもよい。
0を、銅やタングステンなどを用いて形成してもよい。 ○ 前記実施形態において、プーリ本体42を、金属を
用いて形成してもよい。
【0103】○ プーリ本体42において、凹部45の
周辺等における肉抜き部分の形状を変更することで、回
転軸16の軸線周りにおけるプーリ本体42の質量配分
を調節してもよい。
周辺等における肉抜き部分の形状を変更することで、回
転軸16の軸線周りにおけるプーリ本体42の質量配分
を調節してもよい。
【0104】○ 前記実施形態において、質量体を球状
に形成してもよい。 ○ 前記実施形態では、プーリ17に形成した凹部45
の転動案内面46に沿って転動するコロ47,50によ
って振り子運動を行わせるようにした。これに対して、
プーリに、該プーリに固定した支軸を支点として振り子
運動を行う質量体を設けてもよい。また、質量体自体に
支軸を設け、該支軸をプーリに形成した孔に挿通させ
て、前記質量体を前記プーリ上で振り子運動可能に支持
するようにしてもよい。
に形成してもよい。 ○ 前記実施形態では、プーリ17に形成した凹部45
の転動案内面46に沿って転動するコロ47,50によ
って振り子運動を行わせるようにした。これに対して、
プーリに、該プーリに固定した支軸を支点として振り子
運動を行う質量体を設けてもよい。また、質量体自体に
支軸を設け、該支軸をプーリに形成した孔に挿通させ
て、前記質量体を前記プーリ上で振り子運動可能に支持
するようにしてもよい。
【0105】○ 前記実施形態では、回転体において複
数個の質量体を設けたが、該質量体を一つだけ設けた構
成としてもよい。この場合、圧縮機において、この一つ
の質量体を、前記回転軸の軸線周りにおける前記変換機
構の偏重を打ち消すように設ける。
数個の質量体を設けたが、該質量体を一つだけ設けた構
成としてもよい。この場合、圧縮機において、この一つ
の質量体を、前記回転軸の軸線周りにおける前記変換機
構の偏重を打ち消すように設ける。
【0106】○ 前記実施形態では、一つまたは二つの
回転次数成分に対応するように前記質量体等を設けた
が、三つ以上の回転次数成分に対応するように構成して
もよい。
回転次数成分に対応するように前記質量体等を設けた
が、三つ以上の回転次数成分に対応するように構成して
もよい。
【0107】○ 前記実施形態では、圧縮機Cが発生さ
せる回転振動における回転次数成分に対応すべく前記比
R/rの値を設定したが、これに限定されない。例え
ば、ベルト18等の動力伝達部材によって圧縮機Cと作
動連結された、車両エンジンEや補機類(パワーステア
リング用オイルポンプ等の回転機械)が発生させる回転
振動における回転次数成分に対応すべく前記比R/rの
値を設定してもよい。
せる回転振動における回転次数成分に対応すべく前記比
R/rの値を設定したが、これに限定されない。例え
ば、ベルト18等の動力伝達部材によって圧縮機Cと作
動連結された、車両エンジンEや補機類(パワーステア
リング用オイルポンプ等の回転機械)が発生させる回転
振動における回転次数成分に対応すべく前記比R/rの
値を設定してもよい。
【0108】○ 圧縮機Cにおいて、回転軸16の周方
向における、プーリ17と回転軸16との組付け位置決
め手段を設けてもよい。これによれば、回転軸16に対
してプーリ17を組み付ける際の作業効率がよくなる。
向における、プーリ17と回転軸16との組付け位置決
め手段を設けてもよい。これによれば、回転軸16に対
してプーリ17を組み付ける際の作業効率がよくなる。
【0109】○ 圧縮機Cのシリンダボア24の数はい
くつに設定されていてもよい。一般には、車両用空調装
置に用いられる圧縮機としては、シリンダボア24の数
が3〜7のいずれかに設定される場合が多い。また、シ
リンダボア24の数が3に設定された場合には、4以上
に設定された場合に比較して、回転軸16における前記
回転振動のトルク変動量が大きくなり易い。つまり、シ
リンダボア24の数が3に設定された圧縮機において
は、前記質量体による回転振動抑制作用が特に有用に働
く。
くつに設定されていてもよい。一般には、車両用空調装
置に用いられる圧縮機としては、シリンダボア24の数
が3〜7のいずれかに設定される場合が多い。また、シ
リンダボア24の数が3に設定された場合には、4以上
に設定された場合に比較して、回転軸16における前記
回転振動のトルク変動量が大きくなり易い。つまり、シ
リンダボア24の数が3に設定された圧縮機において
は、前記質量体による回転振動抑制作用が特に有用に働
く。
【0110】○ プーリ17は、圧縮機Cのような、片
頭型のピストンに圧縮動作を行なわせる片側式の圧縮機
にではなく、クランク室を挟んで前後両側に設けられた
シリンダボアにおいて両頭型のピストンに圧縮動作を行
なわせる両側式の圧縮機に設けられていてもよい。
頭型のピストンに圧縮動作を行なわせる片側式の圧縮機
にではなく、クランク室を挟んで前後両側に設けられた
シリンダボアにおいて両頭型のピストンに圧縮動作を行
なわせる両側式の圧縮機に設けられていてもよい。
【0111】○ 圧縮機Cを、カムプレート(斜板2
0)が回転軸16と一体回転する構成に代えて、カムプ
レートが回転軸に対して相対回転可能に支持されて揺動
するタイプ、例えば、揺動(ワッブル)式圧縮機として
もよい。
0)が回転軸16と一体回転する構成に代えて、カムプ
レートが回転軸に対して相対回転可能に支持されて揺動
するタイプ、例えば、揺動(ワッブル)式圧縮機として
もよい。
【0112】○ 前述の全実施形態において、ピストン
が往復動を行うピストン式圧縮機の適用例を示したが、
スクロール型圧縮機等の回転型圧縮機に適用してもよ
い。 ○ 前記実施形態において、前記回転体として、プーリ
以外にも、スプロケットやギヤ等を適用してもよい。
が往復動を行うピストン式圧縮機の適用例を示したが、
スクロール型圧縮機等の回転型圧縮機に適用してもよ
い。 ○ 前記実施形態において、前記回転体として、プーリ
以外にも、スプロケットやギヤ等を適用してもよい。
【0113】○ 前記回転体を、圧縮機Cの前記ハウジ
ング内に収容された回転部材に適用してもよい。例え
ば、前記ハウジング内において回転軸16に作動連結さ
れた、回転支持体19やその他特段に設けた部材に前記
質量体を設けて、回転軸16における回転振動を抑制す
るようにしてもよい。
ング内に収容された回転部材に適用してもよい。例え
ば、前記ハウジング内において回転軸16に作動連結さ
れた、回転支持体19やその他特段に設けた部材に前記
質量体を設けて、回転軸16における回転振動を抑制す
るようにしてもよい。
【0114】○ 前述の全実施形態において、前記質量
体の前記振り子運動の中心軸線は、前記質量体が設けら
れた前記回転体の回転中心軸線に対して必ずしも平行と
なっていなくてもよい。この場合、前記伝達トルク変動
の抑制において所望の効果を得ることができる範囲内に
おいて、前記振り子運動の中心軸線を前記回転体の回転
中心軸線に対して傾斜させてもよい。なお、前記振り子
運動の中心軸線が前記回転体の回転中心軸線に対して傾
斜した状態では、例えば、以下に述べる距離Rsを、前
記振り子運動の中心と前記回転体の回転中心軸線との距
離とすることとする。すなわち、前記振り子運動の中心
軸線に対して直交するとともに前記質量体の重心を通過
する平面と前記振り子運動の中心軸線との交点と、前記
回転体本体の回転中心軸線との距離を、前記距離Rsと
する。
体の前記振り子運動の中心軸線は、前記質量体が設けら
れた前記回転体の回転中心軸線に対して必ずしも平行と
なっていなくてもよい。この場合、前記伝達トルク変動
の抑制において所望の効果を得ることができる範囲内に
おいて、前記振り子運動の中心軸線を前記回転体の回転
中心軸線に対して傾斜させてもよい。なお、前記振り子
運動の中心軸線が前記回転体の回転中心軸線に対して傾
斜した状態では、例えば、以下に述べる距離Rsを、前
記振り子運動の中心と前記回転体の回転中心軸線との距
離とすることとする。すなわち、前記振り子運動の中心
軸線に対して直交するとともに前記質量体の重心を通過
する平面と前記振り子運動の中心軸線との交点と、前記
回転体本体の回転中心軸線との距離を、前記距離Rsと
する。
【0115】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜12に
記載の発明によれば、圧縮機において、回転振動や、回
転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重に起因する振動
の低減が可能になるとともに、小型軽量化が可能にな
る。
記載の発明によれば、圧縮機において、回転振動や、回
転軸の軸線周りにおける変換機構の偏重に起因する振動
の低減が可能になるとともに、小型軽量化が可能にな
る。
【図1】第1の実施形態の圧縮機の概要を示す模式断面
図。
図。
【図2】(a)は、同じく、プーリの概要を示す模式正
面図、(b)は、図2(a)のb−b線における模式部
分断面図。
面図、(b)は、図2(a)のb−b線における模式部
分断面図。
【図3】第2の実施形態のプーリの概要を示す模式正面
図。
図。
【図4】第3の実施形態のプーリの概要を示す模式正面
図。
図。
【図5】第4の実施形態のプーリの概要を示す模式正面
図。
図。
【図6】第5の実施形態のプーリの概要を示す模式正面
図。
図。
【図7】(a)は、別例のプーリの概要を示す模式正面
図、(b)は、図7(a)のb−b線における模式部分
断面図。
図、(b)は、図7(a)のb−b線における模式部分
断面図。
16…回転軸、17…回転体としてのプーリ、19…回
転支持体、20…斜板、21…ヒンジ機構、25…圧縮
部材としてのピストン、26…シュー(19,20,2
1及び26は変換機構を構成し、前記変換機構、16及
び25はピストン式圧縮機構を構成する)、46…案内
面としての転動案内面、47,50…質量体としてのコ
ロ、C…圧縮機。
転支持体、20…斜板、21…ヒンジ機構、25…圧縮
部材としてのピストン、26…シュー(19,20,2
1及び26は変換機構を構成し、前記変換機構、16及
び25はピストン式圧縮機構を構成する)、46…案内
面としての転動案内面、47,50…質量体としてのコ
ロ、C…圧縮機。
フロントページの続き
(72)発明者 鈴木 隆容
愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会
社豊田自動織機内
(72)発明者 金井 明信
愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会
社豊田自動織機内
(72)発明者 安谷屋 拓
愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会
社豊田自動織機内
Fターム(参考) 3H076 AA06 BB01 BB38 CC12 CC16
CC20 CC40
Claims (12)
- 【請求項1】 回転軸の回転運動を、圧縮機構における
圧縮部材の圧縮運動に変換するための変換機構と、 前記回転軸に一体回転可能に設けられた回転体と、 前記回転体に設けられるとともに、前記回転体の回転中
心軸線から所定間隔だけ離間した点を通過し且つ該回転
中心軸線にほぼ平行な軸線を中心とした振り子運動を行
なう質量体とを備えた圧縮機であって、 前記回転軸の軸線周りにおける前記変換機構の偏重を打
ち消すように前記質量体を設けたことを特徴とする圧縮
機。 - 【請求項2】 前記質量体は複数個設けられるととも
に、前記回転体の周方向において不均一な間隔で配置さ
れている請求項1に記載の圧縮機。 - 【請求項3】 前記質量体は複数個設けられるととも
に、該質量体のうちの一部は、ひとつあたりの質量が他
の前記質量体と異なっている請求項1または2に記載の
圧縮機。 - 【請求項4】 前記質量体のうちの一部は、その体積が
他の前記質量体と異なっている請求項3に記載の圧縮
機。 - 【請求項5】 前記質量体は、前記回転体に形成された
断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配設された円柱
状のコロであり、前記質量体のうちの一部は、その直径
が他の前記質量体と異なっている請求項4に記載の圧縮
機。 - 【請求項6】 前記質量体は、前記回転体に形成された
断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配設された円柱
状のコロであり、前記質量体のうちの一部は、その軸線
方向の長さが他の前記質量体と異なっている請求項4ま
たは5に記載の圧縮機。 - 【請求項7】 前記質量体のうちの一部は、その材質が
他の前記質量体と密度の異なるものとされている請求項
3〜6のいずれか一項に記載の圧縮機。 - 【請求項8】 前記質量体は複数個設けられるととも
に、該質量体のうちの一部は、その振り子運動中心と前
記回転体の回転中心軸線との間隔が他の前記質量体と異
なっている請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧縮
機。 - 【請求項9】 前記圧縮機構は、前記回転軸の軸線周り
に前記圧縮部材としてピストンを複数備えたピストン式
圧縮機構であり、前記変換機構は、前記回転軸に対して
一体回転可能に固定された回転支持体と、前記回転軸の
軸線周りにおける上死点側に設けられたヒンジ機構を介
して前記回転支持体と一体回転可能に連結された斜板
と、前記ピストンと前記斜板との間に介在されたシュー
とを備え、前記斜板は、前記ヒンジ機構によって前記回
転軸の軸線方向に対して傾動可能に支持され、前記質量
体は、前記上死点側よりも下死点側の質量配分が大きく
設定されている請求項1〜8のいずれか一項に記載の圧
縮機。 - 【請求項10】 前記質量体は複数個設けられるととも
に、前記回転体において前記上死点側よりも前記下死点
側の個数が多く設定されている請求項9に記載の圧縮
機。 - 【請求項11】 前記質量体は複数個設けられるととも
に、前記下死点側に配置された前記質量体のひとつあた
りの質量は、前記上死点側に配置された前記質量体のひ
とつあたりの質量よりも大きく設定されている請求項9
または10に記載の圧縮機。 - 【請求項12】 前記質量体は複数個設けられるととも
に、前記下死点側に配置された前記質量体の対応する回
転次数成分は、前記上死点側に配置された前記質量体の
対応する回転次数成分よりも高次に設定されている請求
項9〜11のいずれか一項に記載の圧縮機。
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2003
- 2003-03-05 EP EP03005001A patent/EP1342920A3/en not_active Withdrawn
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