JP2002340097A - 回転体および圧縮機 - Google Patents
回転体および圧縮機Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 回転体本体に設けた質量体の振り子運動によ
って共振を抑えるとともに、前記回転体本体と前記質量
体との当接部分の磨耗を低減することで共振抑制効果の
悪化や回転体自体の寿命低下を抑制することが可能な回
転体を提供する。 【解決手段】 駆動軸16に一体回転可能に固定された
プーリ本体42には、遠心振り子として作用する剛体振
り子46が設けられている。剛体振り子46は、該振り
子46の固有振動数に等しい振動数におけるトルク変動
を抑え込む作用をなす。剛体振り子46の孔46Aには
支軸47が挿通されている。孔46Aの内周面には、支
軸47との当接による磨耗を低減するための磨耗低減手
段としてのフッ素樹脂被膜が形成されている。これによ
れば、支軸47と剛体振り子46との当接部分の磨耗が
低減され、この磨耗に基づく前記振り子運動の共振抑制
効果の悪化やプーリ17の寿命低下が抑制される。
って共振を抑えるとともに、前記回転体本体と前記質量
体との当接部分の磨耗を低減することで共振抑制効果の
悪化や回転体自体の寿命低下を抑制することが可能な回
転体を提供する。 【解決手段】 駆動軸16に一体回転可能に固定された
プーリ本体42には、遠心振り子として作用する剛体振
り子46が設けられている。剛体振り子46は、該振り
子46の固有振動数に等しい振動数におけるトルク変動
を抑え込む作用をなす。剛体振り子46の孔46Aには
支軸47が挿通されている。孔46Aの内周面には、支
軸47との当接による磨耗を低減するための磨耗低減手
段としてのフッ素樹脂被膜が形成されている。これによ
れば、支軸47と剛体振り子46との当接部分の磨耗が
低減され、この磨耗に基づく前記振り子運動の共振抑制
効果の悪化やプーリ17の寿命低下が抑制される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体及び該回転
体を備えた圧縮機に関するものである。
体を備えた圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両エンジンや圧縮機などの
回転機械の共振抑制を図るために、前記回転機械の回転
軸のトルク変動等を低減するためのダンパ機構が採用さ
れることがある。前記回転軸は、例えば、前記車両エン
ジンなどの駆動源となる回転機械においては出力軸とし
て、また、前記圧縮機などの被駆動回転機械においては
外部からの駆動力を入力するための入力軸として機能す
るものである。一般的に、前記ダンパ機構は、前記回転
機械の回転軸に作動連結されるとともに外部機器との間
で駆動力の伝達を行うための回転体(ハブやプーリ等)
を利用して設けられている。
回転機械の共振抑制を図るために、前記回転機械の回転
軸のトルク変動等を低減するためのダンパ機構が採用さ
れることがある。前記回転軸は、例えば、前記車両エン
ジンなどの駆動源となる回転機械においては出力軸とし
て、また、前記圧縮機などの被駆動回転機械においては
外部からの駆動力を入力するための入力軸として機能す
るものである。一般的に、前記ダンパ機構は、前記回転
機械の回転軸に作動連結されるとともに外部機器との間
で駆動力の伝達を行うための回転体(ハブやプーリ等)
を利用して設けられている。
【0003】前記ダンパ機構としては、例えば、特開2
000−274489公報に開示されたような、質量体
(転動マス)が円弧状軌跡を描いて往復動する構成のダ
イナミックダンパが採用される。
000−274489公報に開示されたような、質量体
(転動マス)が円弧状軌跡を描いて往復動する構成のダ
イナミックダンパが採用される。
【0004】この構成では、前記質量体が、前記回転体
に凹設された案内部(収容室)に転動可能な状態で収容
されている。前記案内部の内面の一部は、前記回転体の
回転中心軸線(軸心)から所定間隔だけ離間するととも
に該軸線と平行な軸線を曲率中心とする円筒状凹面とな
っている。前記質量体は、前記回転体の回転時の遠心力
によって前記円筒状凹面に押し付けられた状態で、前記
回転軸のトルク変動が前記回転体に入力されることによ
って前記円筒状凹面に沿って往復転動すなわち振り子運
動を行う。
に凹設された案内部(収容室)に転動可能な状態で収容
されている。前記案内部の内面の一部は、前記回転体の
回転中心軸線(軸心)から所定間隔だけ離間するととも
に該軸線と平行な軸線を曲率中心とする円筒状凹面とな
っている。前記質量体は、前記回転体の回転時の遠心力
によって前記円筒状凹面に押し付けられた状態で、前記
回転軸のトルク変動が前記回転体に入力されることによ
って前記円筒状凹面に沿って往復転動すなわち振り子運
動を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記回
転体においては、前記質量体や前記円筒状凹面が、前述
の振り子運動における前記両者同士の摺接などにより磨
耗するという虞がある。この磨耗は前記質量体や前記円
筒状凹面の形状を変化させ、前記振り子運動において前
記共振抑制を効果的に行うための設定に狂いを生じさせ
て前記共振抑制効果を悪化させるばかりでなく、前記回
転体ひいては前記回転機械の寿命を低下させる要因とな
る。
転体においては、前記質量体や前記円筒状凹面が、前述
の振り子運動における前記両者同士の摺接などにより磨
耗するという虞がある。この磨耗は前記質量体や前記円
筒状凹面の形状を変化させ、前記振り子運動において前
記共振抑制を効果的に行うための設定に狂いを生じさせ
て前記共振抑制効果を悪化させるばかりでなく、前記回
転体ひいては前記回転機械の寿命を低下させる要因とな
る。
【0006】前記公報に開示された構成においては、こ
の磨耗低減のための考慮がなされていない。本発明の第
1の目的は、回転体本体に設けた質量体の振り子運動に
よって共振を抑えるとともに、前記回転体本体と前記質
量体との当接部分の磨耗を低減することで共振抑制効果
の悪化や回転体自体の寿命低下を抑制することが可能な
回転体を提供することにある。また、第2の目的は、共
振を抑えるとともに、その共振抑制効果の悪化や圧縮機
自体の寿命低下を抑制することが可能な圧縮機を提供す
ることにある。
の磨耗低減のための考慮がなされていない。本発明の第
1の目的は、回転体本体に設けた質量体の振り子運動に
よって共振を抑えるとともに、前記回転体本体と前記質
量体との当接部分の磨耗を低減することで共振抑制効果
の悪化や回転体自体の寿命低下を抑制することが可能な
回転体を提供することにある。また、第2の目的は、共
振を抑えるとともに、その共振抑制効果の悪化や圧縮機
自体の寿命低下を抑制することが可能な圧縮機を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、回転体本体に、該回
転体本体の回転中心軸線から所定間隔だけ離間した点を
通過し、かつ該回転中心軸線にほぼ平行な軸線を中心と
した振り子運動を行なう質量体を設けるとともに、前記
回転体本体及び前記質量体の少なくとも一方に、他方と
の当接による磨耗を低減するための磨耗低減手段を設け
たことを要旨とする。
ために、請求項1に記載の発明は、回転体本体に、該回
転体本体の回転中心軸線から所定間隔だけ離間した点を
通過し、かつ該回転中心軸線にほぼ平行な軸線を中心と
した振り子運動を行なう質量体を設けるとともに、前記
回転体本体及び前記質量体の少なくとも一方に、他方と
の当接による磨耗を低減するための磨耗低減手段を設け
たことを要旨とする。
【0008】この発明によれば、質量体の振り子運動に
より、回転体本体や該回転体本体が作動連結される回転
系(回転機械等)に発生する共振が抑えられる。また、
前記回転体本体及び前記質量体の少なくとも一方に設け
られた磨耗低減手段によって、前記回転体本体と前記質
量体との当接部分の磨耗が低減される。これにより、前
記磨耗に基づく前記回転体本体や前記質量体の形状変化
等による、前記振り子運動の共振抑制効果の悪化や前記
回転体の寿命低下が抑制される。
より、回転体本体や該回転体本体が作動連結される回転
系(回転機械等)に発生する共振が抑えられる。また、
前記回転体本体及び前記質量体の少なくとも一方に設け
られた磨耗低減手段によって、前記回転体本体と前記質
量体との当接部分の磨耗が低減される。これにより、前
記磨耗に基づく前記回転体本体や前記質量体の形状変化
等による、前記振り子運動の共振抑制効果の悪化や前記
回転体の寿命低下が抑制される。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記質量体は、前記回転体本体に回動
可能に軸支された剛体であることを要旨とする。たとえ
ば、質量体が柔軟な索体を介して回転体本体に連結され
た構成では、該回転体本体の回転に基づいて該質量体に
作用する遠心力が重力よりも小さくなった状態で、該質
量体が該回転体本体の回転中心軸線の上方に配置された
場合に、該質量体が前記回転中心軸線側の部材に当接し
て異音を発生させる虞がある。本発明では、質量体を、
回転体本体に回動可能に軸支された剛体としているた
め、前述の虞がない。
の発明において、前記質量体は、前記回転体本体に回動
可能に軸支された剛体であることを要旨とする。たとえ
ば、質量体が柔軟な索体を介して回転体本体に連結され
た構成では、該回転体本体の回転に基づいて該質量体に
作用する遠心力が重力よりも小さくなった状態で、該質
量体が該回転体本体の回転中心軸線の上方に配置された
場合に、該質量体が前記回転中心軸線側の部材に当接し
て異音を発生させる虞がある。本発明では、質量体を、
回転体本体に回動可能に軸支された剛体としているた
め、前述の虞がない。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記質量体は、前記回転体本体に設け
られた案内部の断面円弧状の案内面に沿って移動可能に
配設された断面円形状の剛体であることを要旨とする。
の発明において、前記質量体は、前記回転体本体に設け
られた案内部の断面円弧状の案内面に沿って移動可能に
配設された断面円形状の剛体であることを要旨とする。
【0011】この発明によれば、質量体を軸支する必要
がないため、質量体を軸支した構造に比較して、支軸と
該支軸が挿通される該質量体の軸孔との隙間の存在に起
因する、該質量体の振り子運動中心(支点)と重心との
距離の変化がなくなる。したがって、共振の抑制が、よ
り良好に行なわれる。
がないため、質量体を軸支した構造に比較して、支軸と
該支軸が挿通される該質量体の軸孔との隙間の存在に起
因する、該質量体の振り子運動中心(支点)と重心との
距離の変化がなくなる。したがって、共振の抑制が、よ
り良好に行なわれる。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記案内部は、断面円形状の内周面を
有しており、前記案内面は、該内周面の一部であること
を要旨とする。
の発明において、前記案内部は、断面円形状の内周面を
有しており、前記案内面は、該内周面の一部であること
を要旨とする。
【0013】この場合、案内部が断面円形状を呈してい
るため、該案内部を形成する際の加工が容易になる。請
求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明
において、少なくとも前記案内面に前記磨耗低減手段を
設けたことを要旨とする。
るため、該案内部を形成する際の加工が容易になる。請
求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の発明
において、少なくとも前記案内面に前記磨耗低減手段を
設けたことを要旨とする。
【0014】この発明によれば、少なくとも案内面と質
量体との当接部分の磨耗が低減される。請求項6に記載
の発明は、請求項5に記載の発明において、前記回転体
本体は、少なくとも前記案内面を除き樹脂によって形成
され、前記案内面は前記磨耗低減手段を構成する金属に
よって形成されていることを要旨とする。
量体との当接部分の磨耗が低減される。請求項6に記載
の発明は、請求項5に記載の発明において、前記回転体
本体は、少なくとも前記案内面を除き樹脂によって形成
され、前記案内面は前記磨耗低減手段を構成する金属に
よって形成されていることを要旨とする。
【0015】この発明によれば、回転体本体が少なくと
も案内面を除き樹脂によって形成されることで、前記回
転体本体の全体が金属によって形成された場合に比較し
て、前記回転体本体の軽量化が容易になる。また、案内
面が金属によって形成されることで、前記案内面が樹脂
によって形成された場合に比較して、前記案内面が磨耗
し難くなる。
も案内面を除き樹脂によって形成されることで、前記回
転体本体の全体が金属によって形成された場合に比較し
て、前記回転体本体の軽量化が容易になる。また、案内
面が金属によって形成されることで、前記案内面が樹脂
によって形成された場合に比較して、前記案内面が磨耗
し難くなる。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか一項に記載の発明において、前記磨耗低減手段
として、潤滑性を有する被膜を設けたことを要旨とす
る。この発明によれば、潤滑性を有する被膜によって、
前記回転体本体と前記質量体との当接部分の摩擦抵抗が
低減されることにより、この部分の磨耗低減が可能にな
る。
いずれか一項に記載の発明において、前記磨耗低減手段
として、潤滑性を有する被膜を設けたことを要旨とす
る。この発明によれば、潤滑性を有する被膜によって、
前記回転体本体と前記質量体との当接部分の摩擦抵抗が
低減されることにより、この部分の磨耗低減が可能にな
る。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれか一項に記載の発明において、前記磨耗低減手段
として、前記回転体本体及び前記質量体の磨耗を低減す
るために液状の潤滑材を塗布したことを要旨とする。
いずれか一項に記載の発明において、前記磨耗低減手段
として、前記回転体本体及び前記質量体の磨耗を低減す
るために液状の潤滑材を塗布したことを要旨とする。
【0018】この発明によれば、液状の潤滑材によって
前記回転体本体と前記質量体との当接部分の摩擦抵抗が
低減されることにより、この部分の磨耗低減が可能にな
る。請求項9に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか
一項に記載の発明において、前記磨耗低減手段として、
前記回転体本体及び前記質量体の少なくとも一方におい
て少なくとも他方との当接部分に設けられ、かつ、潤滑
材を含有する焼結材を設けたことを要旨とする。
前記回転体本体と前記質量体との当接部分の摩擦抵抗が
低減されることにより、この部分の磨耗低減が可能にな
る。請求項9に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか
一項に記載の発明において、前記磨耗低減手段として、
前記回転体本体及び前記質量体の少なくとも一方におい
て少なくとも他方との当接部分に設けられ、かつ、潤滑
材を含有する焼結材を設けたことを要旨とする。
【0019】この発明によれば、焼結材に含有された潤
滑材によって前記回転体本体と前記質量体との当接部分
の摩擦抵抗が低減されることにより、この部分の磨耗低
減が可能になる。
滑材によって前記回転体本体と前記質量体との当接部分
の摩擦抵抗が低減されることにより、この部分の磨耗低
減が可能になる。
【0020】請求項10に記載の発明は、請求項5に記
載の発明において、前記回転体本体は、少なくとも前記
案内面が、前記磨耗低減手段としての潤滑材を含有する
樹脂によって形成されていることを要旨とする。
載の発明において、前記回転体本体は、少なくとも前記
案内面が、前記磨耗低減手段としての潤滑材を含有する
樹脂によって形成されていることを要旨とする。
【0021】この発明によれば、回転体本体の少なくと
も一部が樹脂によって形成されることで、前記回転体本
体の全体が金属によって形成された場合に比較して、前
記回転体本体の軽量化が容易になる。また、潤滑材を含
有していない樹脂によって案内面が形成された場合に比
較して、少なくとも、質量体との当接による案内面の磨
耗が低減される。
も一部が樹脂によって形成されることで、前記回転体本
体の全体が金属によって形成された場合に比較して、前
記回転体本体の軽量化が容易になる。また、潤滑材を含
有していない樹脂によって案内面が形成された場合に比
較して、少なくとも、質量体との当接による案内面の磨
耗が低減される。
【0022】請求項11に記載の発明は、請求項1〜1
0のいずれか一項に記載の発明において、前記回転体本
体には複数の前記質量体が設けられ、該質量体のうちの
一部は、前記回転体本体の回転中心軸線と前記質量体の
振り子運動の中心との距離と、該振り子運動中心と前記
質量体の重心との距離との比率が、他の前記質量体とは
異なるように配設されていることを要旨とする。
0のいずれか一項に記載の発明において、前記回転体本
体には複数の前記質量体が設けられ、該質量体のうちの
一部は、前記回転体本体の回転中心軸線と前記質量体の
振り子運動の中心との距離と、該振り子運動中心と前記
質量体の重心との距離との比率が、他の前記質量体とは
異なるように配設されていることを要旨とする。
【0023】この発明によれば、前記比率を複数設定す
ることで、複数の回転次数成分(トルク変動のピーク)
に対応可能になる。したがって、前記比率を一つのみに
設定し、一つの前記回転次数成分のみに対応させた場合
に比較して、全体としての共振抑制効果が大きくなる。
ることで、複数の回転次数成分(トルク変動のピーク)
に対応可能になる。したがって、前記比率を一つのみに
設定し、一つの前記回転次数成分のみに対応させた場合
に比較して、全体としての共振抑制効果が大きくなる。
【0024】請求項12に記載の発明は、圧縮機構を作
動させるための回転軸に外部駆動源からの回転力を伝達
するためのプーリを備えた圧縮機において、前記プーリ
として、請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転体
を設けたことを要旨とする。
動させるための回転軸に外部駆動源からの回転力を伝達
するためのプーリを備えた圧縮機において、前記プーリ
として、請求項1〜11のいずれか一項に記載の回転体
を設けたことを要旨とする。
【0025】この発明によれば、圧縮機自身や該圧縮機
に作動連結された外部の回転系(回転機械等)と該圧縮
機との間に発生する共振が抑えられる。また、磨耗低減
手段によって、前記回転体本体と前記質量体との当接部
分の磨耗が低減され、前記振り子運動の共振抑制効果の
悪化や前記回転体すなわち前記圧縮機の寿命短縮が抑制
される。
に作動連結された外部の回転系(回転機械等)と該圧縮
機との間に発生する共振が抑えられる。また、磨耗低減
手段によって、前記回転体本体と前記質量体との当接部
分の磨耗が低減され、前記振り子運動の共振抑制効果の
悪化や前記回転体すなわち前記圧縮機の寿命短縮が抑制
される。
【0026】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の発明において、前記圧縮機構は、シリンダボアに
挿入配置されたピストンの往復動に基づいて流体の圧縮
を行なうピストン式圧縮機構であることを要旨とする。
記載の発明において、前記圧縮機構は、シリンダボアに
挿入配置されたピストンの往復動に基づいて流体の圧縮
を行なうピストン式圧縮機構であることを要旨とする。
【0027】この発明によれば、流体の圧縮反力やピス
トンの往復動に基づく反力による回転軸のトルク変動に
起因する共振の抑制が可能になる。
トンの往復動に基づく反力による回転軸のトルク変動に
起因する共振の抑制が可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。なお、
図1では、図面左方を圧縮機の前方、右方を後方として
いる。
の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。なお、
図1では、図面左方を圧縮機の前方、右方を後方として
いる。
【0029】図1に示すように、圧縮機Cは、シリンダ
ブロック11と、その前端に接合固定されたフロントハ
ウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁形成
体13を介して接合固定されたリヤハウジング14とを
備えている。シリンダブロック11、フロントハウジン
グ12、弁形成体13及びリヤハウジング14は、圧縮
機Cのハウジングを構成している。
ブロック11と、その前端に接合固定されたフロントハ
ウジング12と、シリンダブロック11の後端に弁形成
体13を介して接合固定されたリヤハウジング14とを
備えている。シリンダブロック11、フロントハウジン
グ12、弁形成体13及びリヤハウジング14は、圧縮
機Cのハウジングを構成している。
【0030】シリンダブロック11とフロントハウジン
グ12とで囲まれた領域には、クランク室15が区画さ
れている。前記ハウジングには、クランク室15を貫通
するように配設された回転軸としての駆動軸16が回転
可能に支持されている。
グ12とで囲まれた領域には、クランク室15が区画さ
れている。前記ハウジングには、クランク室15を貫通
するように配設された回転軸としての駆動軸16が回転
可能に支持されている。
【0031】駆動軸16の前端部はフロントハウジング
12の前壁を貫通して外部に突出するように配置されて
いる。この駆動軸16の前端部は、後述する回転体とし
てのプーリ17及び該プーリ17に掛装されたベルト1
8を介して外部駆動源としての車両エンジンEに作動連
結されている。
12の前壁を貫通して外部に突出するように配置されて
いる。この駆動軸16の前端部は、後述する回転体とし
てのプーリ17及び該プーリ17に掛装されたベルト1
8を介して外部駆動源としての車両エンジンEに作動連
結されている。
【0032】駆動軸16には、クランク室15において
ラグプレート19が一体回転可能に固定されている。ク
ランク室15には、カムプレートとしての斜板20が収
容されている。斜板20は、駆動軸16に対してスライ
ド移動可能かつ傾動可能に支持されている。斜板20
は、ヒンジ機構21を介してラグプレート19に作動連
結されている。斜板20は、ヒンジ機構21を介したラ
グプレート19との前記作動連結、及び駆動軸16の支
持により、ラグプレート19及び駆動軸16と同期回転
可能であるとともに、駆動軸16の回転中心軸線方向へ
のスライド移動を伴いながら該駆動軸16に対して傾動
可能となっている。
ラグプレート19が一体回転可能に固定されている。ク
ランク室15には、カムプレートとしての斜板20が収
容されている。斜板20は、駆動軸16に対してスライ
ド移動可能かつ傾動可能に支持されている。斜板20
は、ヒンジ機構21を介してラグプレート19に作動連
結されている。斜板20は、ヒンジ機構21を介したラ
グプレート19との前記作動連結、及び駆動軸16の支
持により、ラグプレート19及び駆動軸16と同期回転
可能であるとともに、駆動軸16の回転中心軸線方向へ
のスライド移動を伴いながら該駆動軸16に対して傾動
可能となっている。
【0033】斜板20は、駆動軸16に固定された係止
リング22、及び、該係止リング22と斜板20との間
に配設されたバネ23によって、該斜板20の最小傾斜
角度が規定されるようになっている。なお、斜板20の
最小傾斜角度とは、該斜板20の、駆動軸16の軸線方
向との角度が90°に最も近づいた状態における傾斜角
度を指している。
リング22、及び、該係止リング22と斜板20との間
に配設されたバネ23によって、該斜板20の最小傾斜
角度が規定されるようになっている。なお、斜板20の
最小傾斜角度とは、該斜板20の、駆動軸16の軸線方
向との角度が90°に最も近づいた状態における傾斜角
度を指している。
【0034】シリンダブロック11には、複数(図1で
は一つのみ図示)のシリンダボア24が駆動軸16の回
転中心軸線方向に沿うようにして貫通形成されている。
シリンダボア24には、片頭型のピストン25が往復動
可能に収容されている。シリンダボア24の前後開口
は、弁形成体13及びピストン25によって閉塞されて
おり、このシリンダボア24内にはピストン25の往復
動に応じて体積変化する圧縮室が区画形成されている。
各ピストン25は、シュー26を介して斜板20の外周
部に係留されている。これにより、駆動軸16の回転に
伴う斜板20の回転運動が、シュー26を介してピスト
ン25の往復直線運動に変換されるようになっている。
は一つのみ図示)のシリンダボア24が駆動軸16の回
転中心軸線方向に沿うようにして貫通形成されている。
シリンダボア24には、片頭型のピストン25が往復動
可能に収容されている。シリンダボア24の前後開口
は、弁形成体13及びピストン25によって閉塞されて
おり、このシリンダボア24内にはピストン25の往復
動に応じて体積変化する圧縮室が区画形成されている。
各ピストン25は、シュー26を介して斜板20の外周
部に係留されている。これにより、駆動軸16の回転に
伴う斜板20の回転運動が、シュー26を介してピスト
ン25の往復直線運動に変換されるようになっている。
【0035】なお、駆動軸16、ラグプレート19、斜
板20、ヒンジ機構21、ピストン25及びシュー26
によって、ピストン式圧縮機構が構成されている。リヤ
ハウジング14には、吸入室27及び吐出室28がそれ
ぞれ区画形成されている。吸入室27及び吐出室28の
前方側は、弁形成体13によって閉塞されている。吸入
室27の冷媒ガス(流体)は、各ピストン25の上死点
側から下死点側への移動により、弁形成体13に形成さ
れた吸入ポート29及び吸入弁30を介してシリンダボ
ア24(圧縮室)に導入される。シリンダボア24に導
入された低圧な冷媒ガスは、ピストン25の下死点側か
ら上死点側への移動により所定の圧力にまで圧縮され、
弁形成体13に形成された吐出ポート31及び吐出弁3
2を介して吐出室28に導入される。
板20、ヒンジ機構21、ピストン25及びシュー26
によって、ピストン式圧縮機構が構成されている。リヤ
ハウジング14には、吸入室27及び吐出室28がそれ
ぞれ区画形成されている。吸入室27及び吐出室28の
前方側は、弁形成体13によって閉塞されている。吸入
室27の冷媒ガス(流体)は、各ピストン25の上死点
側から下死点側への移動により、弁形成体13に形成さ
れた吸入ポート29及び吸入弁30を介してシリンダボ
ア24(圧縮室)に導入される。シリンダボア24に導
入された低圧な冷媒ガスは、ピストン25の下死点側か
ら上死点側への移動により所定の圧力にまで圧縮され、
弁形成体13に形成された吐出ポート31及び吐出弁3
2を介して吐出室28に導入される。
【0036】吸入室27と吐出室28とは、図示しない
外部冷媒回路で接続されている。吐出室28から吐出さ
れた冷媒は、前記外部冷媒回路に導入される。この外部
冷媒回路では、前記冷媒を利用した熱交換が行われる。
前記外部冷媒回路から排出された冷媒は、吸入室27に
導入され、シリンダボア24に吸入されて再度圧縮作用
を受ける。
外部冷媒回路で接続されている。吐出室28から吐出さ
れた冷媒は、前記外部冷媒回路に導入される。この外部
冷媒回路では、前記冷媒を利用した熱交換が行われる。
前記外部冷媒回路から排出された冷媒は、吸入室27に
導入され、シリンダボア24に吸入されて再度圧縮作用
を受ける。
【0037】前記ハウジングには、クランク室15と吸
入室27とを連通する抽気通路33が設けられている。
また、前記ハウジングには、吐出室28とクランク室1
5とを連通する給気通路34が設けられている。給気通
路34は、該給気通路34上(給気通路34の途中)に
配設された制御弁35によってその開度が調節され得る
ようになっている。
入室27とを連通する抽気通路33が設けられている。
また、前記ハウジングには、吐出室28とクランク室1
5とを連通する給気通路34が設けられている。給気通
路34は、該給気通路34上(給気通路34の途中)に
配設された制御弁35によってその開度が調節され得る
ようになっている。
【0038】制御弁35の開度を調節することで給気通
路34を介したクランク室15への高圧冷媒ガスの導入
量と抽気通路33を介したクランク室15からのガス排
出量とのバランスが制御され、クランク圧(クランク室
15の内圧)Pcが決定される。クランク圧Pcの変更
に応じて、ピストン25を介してのクランク圧Pcと前
記圧縮室の内圧との差が変更され、斜板20の傾斜角度
が変更される結果、ピストン25のストロークすなわち
吐出容量が調節される。
路34を介したクランク室15への高圧冷媒ガスの導入
量と抽気通路33を介したクランク室15からのガス排
出量とのバランスが制御され、クランク圧(クランク室
15の内圧)Pcが決定される。クランク圧Pcの変更
に応じて、ピストン25を介してのクランク圧Pcと前
記圧縮室の内圧との差が変更され、斜板20の傾斜角度
が変更される結果、ピストン25のストロークすなわち
吐出容量が調節される。
【0039】図1及び図2(b)に示すように、前述の
プーリ17は、フロントハウジング12の前側外壁面に
設けられた支持筒部40の外周面上に配設されたベアリ
ング41によって回転可能に支持された状態で、駆動軸
16に一体回転可能に固定されている。
プーリ17は、フロントハウジング12の前側外壁面に
設けられた支持筒部40の外周面上に配設されたベアリ
ング41によって回転可能に支持された状態で、駆動軸
16に一体回転可能に固定されている。
【0040】図1及び図2に示すように、プーリ17の
プーリ本体42には、ベアリング41の外輪に取着され
るボス部43と、ベルト18が掛装されるベルト掛装部
44との間に、環状の凹部45が形成されている。凹部
45には、質量体としての剛体振り子46が収容されて
いる。
プーリ本体42には、ベアリング41の外輪に取着され
るボス部43と、ベルト18が掛装されるベルト掛装部
44との間に、環状の凹部45が形成されている。凹部
45には、質量体としての剛体振り子46が収容されて
いる。
【0041】剛体振り子46は、プーリ本体42に固定
された支軸47によって振り子運動可能に支持されてい
る。プーリ本体42及び支軸47によって回転体本体が
構成されている。
された支軸47によって振り子運動可能に支持されてい
る。プーリ本体42及び支軸47によって回転体本体が
構成されている。
【0042】支軸47は、剛体振り子46自体に形成さ
れた孔46Aに挿通された状態になっている。孔46A
の内周面には、支軸47との当接による磨耗を低減する
ための磨耗低減手段としてのフッ素樹脂被膜が形成され
ている。支軸47は、プーリ本体42の回転中心軸線か
ら所定距離だけ離間し、かつ該回転中心軸線と平行な中
心軸線を有する。なお、プーリ本体42の回転中心軸線
は、駆動軸16の回転中心軸線と一致している。剛体振
り子46は、支軸47の反固定部側に形成された頭部に
よって該支軸47から抜け落ちないようになっている。
れた孔46Aに挿通された状態になっている。孔46A
の内周面には、支軸47との当接による磨耗を低減する
ための磨耗低減手段としてのフッ素樹脂被膜が形成され
ている。支軸47は、プーリ本体42の回転中心軸線か
ら所定距離だけ離間し、かつ該回転中心軸線と平行な中
心軸線を有する。なお、プーリ本体42の回転中心軸線
は、駆動軸16の回転中心軸線と一致している。剛体振
り子46は、支軸47の反固定部側に形成された頭部に
よって該支軸47から抜け落ちないようになっている。
【0043】剛体振り子46は、プーリ本体42の回転
時には、遠心振り子として作用する。本実施形態では、
駆動軸16の捻り振動等に起因するトルク変動を、剛体
振り子46の振り子運動によって抑え込むべく、該剛体
振り子46の配置位置や形状、質量などを設定してい
る。
時には、遠心振り子として作用する。本実施形態では、
駆動軸16の捻り振動等に起因するトルク変動を、剛体
振り子46の振り子運動によって抑え込むべく、該剛体
振り子46の配置位置や形状、質量などを設定してい
る。
【0044】ここで、遠心振り子として作用する剛体振
り子46に対する前述の各設定について説明する。剛体
振り子46は、該振り子46の固有振動数に等しい振動
数における前記トルク変動(該トルク変動の変動幅)を
抑え込む作用をなす。したがって、剛体振り子46の固
有振動数が、前記トルク変動のピークの振動数と等しく
なるように該振り子46の配置位置や形状等を設定する
ことで、このピークの前記トルク変動を抑え、前記トル
ク変動による全体としての影響を有効に抑え込むことが
可能となる。なお、前記トルク変動のピークは、該トル
ク変動の変動幅のピーク、すなわち、回転次数成分を指
している。
り子46に対する前述の各設定について説明する。剛体
振り子46は、該振り子46の固有振動数に等しい振動
数における前記トルク変動(該トルク変動の変動幅)を
抑え込む作用をなす。したがって、剛体振り子46の固
有振動数が、前記トルク変動のピークの振動数と等しく
なるように該振り子46の配置位置や形状等を設定する
ことで、このピークの前記トルク変動を抑え、前記トル
ク変動による全体としての影響を有効に抑え込むことが
可能となる。なお、前記トルク変動のピークは、該トル
ク変動の変動幅のピーク、すなわち、回転次数成分を指
している。
【0045】前記トルク変動の振動数及び剛体振り子4
6の固有振動数は、駆動軸16の回転速度に相関する該
駆動軸16の角速度ω1に比例する。また、圧縮機Cの
前記トルク変動のピークのうち最も大きな変動幅となる
ピークが現れる際の該トルク変動の振動数は、駆動軸1
6の単位時間あたりの回転数(=ω1/2π)と気筒数
(シリンダボア24の数)Nとの積(ω1/2π)・N
によって与えられる。なお、圧縮機Cにおいては、前記
トルク変動のピークのうちn番目(nは自然数)に大き
なものの振動数が、積n・(ω1/2π)・Nと同等の
値を示す傾向にあることが実験などにより求まってい
る。
6の固有振動数は、駆動軸16の回転速度に相関する該
駆動軸16の角速度ω1に比例する。また、圧縮機Cの
前記トルク変動のピークのうち最も大きな変動幅となる
ピークが現れる際の該トルク変動の振動数は、駆動軸1
6の単位時間あたりの回転数(=ω1/2π)と気筒数
(シリンダボア24の数)Nとの積(ω1/2π)・N
によって与えられる。なお、圧縮機Cにおいては、前記
トルク変動のピークのうちn番目(nは自然数)に大き
なものの振動数が、積n・(ω1/2π)・Nと同等の
値を示す傾向にあることが実験などにより求まってい
る。
【0046】一方、剛体振り子46の固有振動数は、駆
動軸16の単位時間あたりの回転数(=ω1/2π)
と、比R/rの平方根値との積によって与えられる。な
お、Rはプーリ本体42の回転中心軸線と剛体振り子4
6の支点(支軸47の中心軸線)との距離であり、rは
剛体振り子46の該支点と該振り子46の重心との距離
である。
動軸16の単位時間あたりの回転数(=ω1/2π)
と、比R/rの平方根値との積によって与えられる。な
お、Rはプーリ本体42の回転中心軸線と剛体振り子4
6の支点(支軸47の中心軸線)との距離であり、rは
剛体振り子46の該支点と該振り子46の重心との距離
である。
【0047】したがって、比R/rの平方根値を積n・
Nの値に等しく設定することで、前記トルク変動のn番
目に大きなピークの振動数と剛体振り子46の固有振動
数とを合わせることができる。これにより、n番目に大
きなピークの振動数における前記トルク変動を抑えるこ
とが可能になる。
Nの値に等しく設定することで、前記トルク変動のn番
目に大きなピークの振動数と剛体振り子46の固有振動
数とを合わせることができる。これにより、n番目に大
きなピークの振動数における前記トルク変動を抑えるこ
とが可能になる。
【0048】このことに従い、本実施形態では、前記ト
ルク変動の最も大きなピークを抑え込むべく、比R/r
の平方根値がN(n=1のときのn・Nの値)の値と等
しくなるように、R及びrの大きさを設定している。
ルク変動の最も大きなピークを抑え込むべく、比R/r
の平方根値がN(n=1のときのn・Nの値)の値と等
しくなるように、R及びrの大きさを設定している。
【0049】剛体振り子46の振り子運動によって前記
トルク変動を効率的に押さえ込むためには、該振り子4
6によって作用されるプーリ本体42の回転中心軸線回
りのトルクTを、前記トルク変動の変動幅と等しい大き
さにして対抗させる必要がある。前記トルク変動のピー
クの振動数と剛体振り子46の固有振動数が一致した状
態での前記トルクTの大きさは、以下の式によって与え
られることが解かっている。
トルク変動を効率的に押さえ込むためには、該振り子4
6によって作用されるプーリ本体42の回転中心軸線回
りのトルクTを、前記トルク変動の変動幅と等しい大き
さにして対抗させる必要がある。前記トルク変動のピー
クの振動数と剛体振り子46の固有振動数が一致した状
態での前記トルクTの大きさは、以下の式によって与え
られることが解かっている。
【0050】(式1) T=m・(ωa)2 ・(R+r)・R・φ ここで、mは剛体振り子46の質量であり、ωaは、微
小振り角度φで振り子運動を行なう剛体振り子46の平
均角速度である。
小振り角度φで振り子運動を行なう剛体振り子46の平
均角速度である。
【0051】本実施形態の剛体振り子46においては、
質量mをできるだけ大きく設定することで、値R,r及
びφを小さく抑え、プーリ本体42を大型化することな
く、トルクTを可能な限り大きく確保するようにしてい
る。
質量mをできるだけ大きく設定することで、値R,r及
びφを小さく抑え、プーリ本体42を大型化することな
く、トルクTを可能な限り大きく確保するようにしてい
る。
【0052】なお、前述の振り子運動においては、剛体
振り子46をその重心に質量が集中した質点として各種
設定がなされている。次に、前述のように構成された圧
縮機Cの作用について説明する。
振り子46をその重心に質量が集中した質点として各種
設定がなされている。次に、前述のように構成された圧
縮機Cの作用について説明する。
【0053】車両エンジンEからプーリ17等を介して
駆動軸16に動力が供給されると、駆動軸16とともに
斜板20が回転する。斜板20の回転に伴って各ピスト
ン25が斜板20の傾斜角度に対応したストロークで往
復動され、各シリンダボア24において冷媒の吸入、圧
縮及び吐出が順次繰り返される。
駆動軸16に動力が供給されると、駆動軸16とともに
斜板20が回転する。斜板20の回転に伴って各ピスト
ン25が斜板20の傾斜角度に対応したストロークで往
復動され、各シリンダボア24において冷媒の吸入、圧
縮及び吐出が順次繰り返される。
【0054】なお、制御弁35の開度が小さくなると、
吐出室28から給気通路34を経由してクランク室15
へ供給される高圧冷媒ガスの量が少なくなり、クランク
圧Pcが低下し、斜板20の傾斜角度が大きくなって、
圧縮機Cの吐出容量が大きくなる。逆に、制御弁35の
開度が大きくなると、吐出室28から給気通路34を経
由してクランク室15へ供給される高圧冷媒ガスの量が
多くなり、クランク圧Pcが上昇し、斜板20の傾斜角
度が小さくなって、圧縮機Cの吐出容量が小さくなる。
吐出室28から給気通路34を経由してクランク室15
へ供給される高圧冷媒ガスの量が少なくなり、クランク
圧Pcが低下し、斜板20の傾斜角度が大きくなって、
圧縮機Cの吐出容量が大きくなる。逆に、制御弁35の
開度が大きくなると、吐出室28から給気通路34を経
由してクランク室15へ供給される高圧冷媒ガスの量が
多くなり、クランク圧Pcが上昇し、斜板20の傾斜角
度が小さくなって、圧縮機Cの吐出容量が小さくなる。
【0055】駆動軸16の回転時には、冷媒の圧縮反力
やピストン25の往復動に基づく反力が斜板20やヒン
ジ機構21などを介して該駆動軸16に伝えられること
で、該駆動軸16には捻り振動が発生する。この捻り振
動はトルク変動を発生させる。前記トルク変動は、圧縮
機C自身や、プーリ17にベルト18を介して作動連結
された外部の回転機械(車両エンジンEや補機など)と
該圧縮機Cとの間に共振を発生させる原因となるもので
ある。
やピストン25の往復動に基づく反力が斜板20やヒン
ジ機構21などを介して該駆動軸16に伝えられること
で、該駆動軸16には捻り振動が発生する。この捻り振
動はトルク変動を発生させる。前記トルク変動は、圧縮
機C自身や、プーリ17にベルト18を介して作動連結
された外部の回転機械(車両エンジンEや補機など)と
該圧縮機Cとの間に共振を発生させる原因となるもので
ある。
【0056】前記トルク変動が発生すると、プーリ17
に設けられた剛体振り子46が振り子運動を始める。こ
の振り子運動によってプーリ本体42の回転中心軸線回
りに作用されるトルクが、前記トルク変動を抑えるよう
に作用する。剛体振り子46は、その固有振動数が前記
トルク変動の最も大きなピークの振動数に等しく設定さ
れているため、この最大ピークの前記トルク変動が抑え
られ、全体として有効にプーリ17のトルク変動が低減
される。この結果、このトルク変動に起因する前記共振
が効果的に抑えられる。
に設けられた剛体振り子46が振り子運動を始める。こ
の振り子運動によってプーリ本体42の回転中心軸線回
りに作用されるトルクが、前記トルク変動を抑えるよう
に作用する。剛体振り子46は、その固有振動数が前記
トルク変動の最も大きなピークの振動数に等しく設定さ
れているため、この最大ピークの前記トルク変動が抑え
られ、全体として有効にプーリ17のトルク変動が低減
される。この結果、このトルク変動に起因する前記共振
が効果的に抑えられる。
【0057】本実施形態では、以下のような効果を得る
ことができる。 (1) プーリ本体42に、該プーリ本体42の回転中
心軸線から所定間隔Rだけ離間し、かつ該回転中心軸線
に平行な軸線を中心とした振り子運動を行なう剛体振り
子46を設けた。これによれば、剛体振り子46の振り
子運動によって前記捻り振動が抑えられ、プーリ本体4
2や、これを備えた圧縮機C、該プーリ本体42にベル
ト18を介して作動連結された前記回転機械と該圧縮機
Cとの間に発生する共振が抑えられる。
ことができる。 (1) プーリ本体42に、該プーリ本体42の回転中
心軸線から所定間隔Rだけ離間し、かつ該回転中心軸線
に平行な軸線を中心とした振り子運動を行なう剛体振り
子46を設けた。これによれば、剛体振り子46の振り
子運動によって前記捻り振動が抑えられ、プーリ本体4
2や、これを備えた圧縮機C、該プーリ本体42にベル
ト18を介して作動連結された前記回転機械と該圧縮機
Cとの間に発生する共振が抑えられる。
【0058】この共振を抑えるための構造はプーリ17
に設けられているため、該プーリ17が固定された駆動
軸16側に特段に共振抑止手段を設ける必要がなくな
る。つまり、圧縮機Cの構造が軽量かつ小型なものにな
る。
に設けられているため、該プーリ17が固定された駆動
軸16側に特段に共振抑止手段を設ける必要がなくな
る。つまり、圧縮機Cの構造が軽量かつ小型なものにな
る。
【0059】また、たとえば、プーリ本体に作動連結さ
れる回転軸に、弾性部材を介してマスを固定して共振を
抑えるようにした構成に比較して、温度変化等の影響を
受け難いため、前記トルク変動のピークの振動数に剛体
振り子46の固有振動数を一致させるためのチューニン
グが容易になる。
れる回転軸に、弾性部材を介してマスを固定して共振を
抑えるようにした構成に比較して、温度変化等の影響を
受け難いため、前記トルク変動のピークの振動数に剛体
振り子46の固有振動数を一致させるためのチューニン
グが容易になる。
【0060】また、たとえば、プーリ本体に作動連結さ
れる回転軸に、直接的に、または、弾性部材を介してマ
スを固定して共振を抑えるようにした構成に比較して、
マス(質量体)自体の大きさや重さを抑えることができ
るため、共振を抑えるための構造が、小型軽量なものに
なる。
れる回転軸に、直接的に、または、弾性部材を介してマ
スを固定して共振を抑えるようにした構成に比較して、
マス(質量体)自体の大きさや重さを抑えることができ
るため、共振を抑えるための構造が、小型軽量なものに
なる。
【0061】(2) 剛体振り子46を、プーリ本体4
2の外周よりも内側で移動可能に配設した。つまり、剛
体振り子46は、プーリ本体42の外周よりも外側に突
出しない。これによれば、共振を抑えるための構造を設
けるためのスペースを抑えることができる。
2の外周よりも内側で移動可能に配設した。つまり、剛
体振り子46は、プーリ本体42の外周よりも外側に突
出しない。これによれば、共振を抑えるための構造を設
けるためのスペースを抑えることができる。
【0062】(3) 剛体振り子46は、これ自身に形
成された孔に貫挿された支軸47によってプーリ本体4
2に回動可能に軸支されている。たとえば、質量体が柔
軟な索体を介してプーリ本体に連結された構成では、該
プーリ本体の回転に基づいて該質量体に作用する遠心力
が重力よりも小さくなった状態で、該質量体が該プーリ
本体の回転中心軸線の上方に配置された場合に、該質量
体が前記回転中心軸線側の部材に当接して異音を発生さ
せる虞がある。本実施形態では、剛体振り子46は前記
柔軟な索体を介することなく直接的にプーリ本体42に
対して軸支されているため、前述の虞がない。
成された孔に貫挿された支軸47によってプーリ本体4
2に回動可能に軸支されている。たとえば、質量体が柔
軟な索体を介してプーリ本体に連結された構成では、該
プーリ本体の回転に基づいて該質量体に作用する遠心力
が重力よりも小さくなった状態で、該質量体が該プーリ
本体の回転中心軸線の上方に配置された場合に、該質量
体が前記回転中心軸線側の部材に当接して異音を発生さ
せる虞がある。本実施形態では、剛体振り子46は前記
柔軟な索体を介することなく直接的にプーリ本体42に
対して軸支されているため、前述の虞がない。
【0063】(4) 孔46Aの内周面に、支軸47と
の当接による磨耗を低減するためのフッ素樹脂被膜を形
成した。これによれば、前記フッ素樹脂被膜によって、
支軸47と剛体振り子46との当接部分の摩擦抵抗が低
減されることにより、この部分の磨耗が低減される。こ
れにより、前記磨耗に基づく支軸47や剛体振り子46
の形状変化等による、前記振り子運動の共振抑制効果の
悪化や前記回転体の寿命低下が抑制される。
の当接による磨耗を低減するためのフッ素樹脂被膜を形
成した。これによれば、前記フッ素樹脂被膜によって、
支軸47と剛体振り子46との当接部分の摩擦抵抗が低
減されることにより、この部分の磨耗が低減される。こ
れにより、前記磨耗に基づく支軸47や剛体振り子46
の形状変化等による、前記振り子運動の共振抑制効果の
悪化や前記回転体の寿命低下が抑制される。
【0064】(第2の実施形態)この第2の実施形態
は、前記第1の実施形態においてプーリの構成を変更し
たものであり、その他の点では第1の実施形態と同様の
構成になっている。従って、第1の実施形態と共通する
構成部分については図面上に同一符号を付して重複した
説明を省略する。
は、前記第1の実施形態においてプーリの構成を変更し
たものであり、その他の点では第1の実施形態と同様の
構成になっている。従って、第1の実施形態と共通する
構成部分については図面上に同一符号を付して重複した
説明を省略する。
【0065】図3に示すように、プーリ60のプーリ本
体61には、ベアリング41の外輪に取着されるボス部
62と、ベルト18が掛装されるベルト掛装部63との
間に、案内部としての凹部64が二つ形成されている。
各凹部64は、プーリ本体61の回転中心軸線を挟んで
互いに対称に配置されている。
体61には、ベアリング41の外輪に取着されるボス部
62と、ベルト18が掛装されるベルト掛装部63との
間に、案内部としての凹部64が二つ形成されている。
各凹部64は、プーリ本体61の回転中心軸線を挟んで
互いに対称に配置されている。
【0066】各凹部64には、断面円弧状の案内面65
が形成されている。案内面65は、各凹部64におい
て、プーリ本体61の外周寄りの部分に形成されてい
る。案内面65は、プーリ本体61の回転中心軸線から
所定間隔R1だけ離間し、かつ該回転中心軸線に平行な
軸線を中心とした半径r1の仮想円筒内周面の一部を構
成している。
が形成されている。案内面65は、各凹部64におい
て、プーリ本体61の外周寄りの部分に形成されてい
る。案内面65は、プーリ本体61の回転中心軸線から
所定間隔R1だけ離間し、かつ該回転中心軸線に平行な
軸線を中心とした半径r1の仮想円筒内周面の一部を構
成している。
【0067】各凹部64には、各案内面65から、プー
リ本体61の中心側に所定間隔だけ離間し、かつ断面円
弧状の案内補助面66が形成されている。つまり、各凹
部64は、圧縮機Cの前方側からプーリ本体61の回転
中心軸線方向に見たとき、その中間部が両端部よりもプ
ーリ本体61の外周側に凸の円弧状の、幅の均一な溝状
に形成されている。なお、各凹部64は、圧縮機Cの前
方側からプーリ本体61の回転中心軸線方向に見たと
き、プーリ本体61の回転中心と前記仮想円筒の中心と
を通る仮想直線に対して対称となるように形成されてい
る。
リ本体61の中心側に所定間隔だけ離間し、かつ断面円
弧状の案内補助面66が形成されている。つまり、各凹
部64は、圧縮機Cの前方側からプーリ本体61の回転
中心軸線方向に見たとき、その中間部が両端部よりもプ
ーリ本体61の外周側に凸の円弧状の、幅の均一な溝状
に形成されている。なお、各凹部64は、圧縮機Cの前
方側からプーリ本体61の回転中心軸線方向に見たと
き、プーリ本体61の回転中心と前記仮想円筒の中心と
を通る仮想直線に対して対称となるように形成されてい
る。
【0068】各凹部64には、質量体としての円柱状の
剛体であるコロ67(このコロ67の一つ当たりの質量
をm1とする)が一つずつ収容されている。コロ67の
直径d1は、前述の案内面65と案内補助面66との間
隔よりもやや小さく設定されている。コロ67の軸方向
の長さは、凹部64の深さ(プーリ本体61の軸線方向
の深さ)よりもやや小さく設定されている。つまり、各
コロ67は、各凹部64内を案内面65に沿って移動可
能な状態で収容されている。各コロ67は、各凹部64
の開口側(前方側)にネジで固定(図3ではネジの図示
を省略)された環状の蓋部68によって、各凹部64の
外部に転げ落ちないようになっている。コロ67の表面
には、凹部64を構成する各面や蓋部68との当接によ
る磨耗を低減するための磨耗低減手段としてのフッ素樹
脂被膜が形成されている。
剛体であるコロ67(このコロ67の一つ当たりの質量
をm1とする)が一つずつ収容されている。コロ67の
直径d1は、前述の案内面65と案内補助面66との間
隔よりもやや小さく設定されている。コロ67の軸方向
の長さは、凹部64の深さ(プーリ本体61の軸線方向
の深さ)よりもやや小さく設定されている。つまり、各
コロ67は、各凹部64内を案内面65に沿って移動可
能な状態で収容されている。各コロ67は、各凹部64
の開口側(前方側)にネジで固定(図3ではネジの図示
を省略)された環状の蓋部68によって、各凹部64の
外部に転げ落ちないようになっている。コロ67の表面
には、凹部64を構成する各面や蓋部68との当接によ
る磨耗を低減するための磨耗低減手段としてのフッ素樹
脂被膜が形成されている。
【0069】なお、プーリ本体61及び蓋部68によっ
て回転体本体が構成されている。各コロ67は、車両エ
ンジンEによる圧縮機Cの駆動時には、遠心力が作用し
て案内面65に当接した状態になるようになっている
(図3の状態)。この状態で、前記トルク変動が発生す
ると、各コロ67は、各凹部64において、それぞれ、
案内面65に沿って往復動を始める。つまり、各コロ6
7(の重心)は、前記第1の実施形態における振り子運
動に相当する運動を行う。したがって、各コロ67は、
車両エンジンEによる圧縮機Cの駆動時には、遠心振り
子として作用する。
て回転体本体が構成されている。各コロ67は、車両エ
ンジンEによる圧縮機Cの駆動時には、遠心力が作用し
て案内面65に当接した状態になるようになっている
(図3の状態)。この状態で、前記トルク変動が発生す
ると、各コロ67は、各凹部64において、それぞれ、
案内面65に沿って往復動を始める。つまり、各コロ6
7(の重心)は、前記第1の実施形態における振り子運
動に相当する運動を行う。したがって、各コロ67は、
車両エンジンEによる圧縮機Cの駆動時には、遠心振り
子として作用する。
【0070】この運動における、前記第1の実施形態の
各値R及びrに相当する値は、それぞれ、以下のように
なる。本実施形態では、案内面65によってその一部が
構成される前記仮想円筒の中心軸線が、各コロ67の前
記振り子運動の中心軸線(該振り子運動の支点はこの中
心軸線上にある)と一致する。すなわち、プーリ本体6
1の回転中心軸線と前記仮想円筒の中心軸線との距離R
1が、前記第1の実施形態における距離Rに相当する。
各値R及びrに相当する値は、それぞれ、以下のように
なる。本実施形態では、案内面65によってその一部が
構成される前記仮想円筒の中心軸線が、各コロ67の前
記振り子運動の中心軸線(該振り子運動の支点はこの中
心軸線上にある)と一致する。すなわち、プーリ本体6
1の回転中心軸線と前記仮想円筒の中心軸線との距離R
1が、前記第1の実施形態における距離Rに相当する。
【0071】また、各コロ67の前記振り子運動の中心
軸線と、各コロ67の重心との距離は、前記仮想円筒内
周面の半径r1から、各コロ67の直径d1の半分を差し
引いた数値に等しい。すなわち、差{r1−(d1/
2)}が、前記第1の実施形態における距離rに相当す
る。
軸線と、各コロ67の重心との距離は、前記仮想円筒内
周面の半径r1から、各コロ67の直径d1の半分を差し
引いた数値に等しい。すなわち、差{r1−(d1/
2)}が、前記第1の実施形態における距離rに相当す
る。
【0072】本実施形態では、最も大きな前記トルク変
動のピークを抑え込むべく、前記第1の実施形態の比R
/rの平方根値に相当する、比R1/{r1−(d1/
2)}の平方根値がN(n=1のときのn・Nの値)の
値と等しくなるように、R1、r1及びd1の大きさを設
定している。
動のピークを抑え込むべく、前記第1の実施形態の比R
/rの平方根値に相当する、比R1/{r1−(d1/
2)}の平方根値がN(n=1のときのn・Nの値)の
値と等しくなるように、R1、r1及びd1の大きさを設
定している。
【0073】また、式1におけるmに相当する値は、本
実施形態では、全コロ67の質量の合計(全質量)2・
m1となる。本実施形態の各コロ67においては、全コ
ロ67の全質量2・m1をできるだけ大きく設定するこ
とで、値R1,{r1−(d1/2)}及びφを小さく抑
え、プーリ本体42を大型化することなく、トルクTを
可能な限り大きく確保するようにしている。
実施形態では、全コロ67の質量の合計(全質量)2・
m1となる。本実施形態の各コロ67においては、全コ
ロ67の全質量2・m1をできるだけ大きく設定するこ
とで、値R1,{r1−(d1/2)}及びφを小さく抑
え、プーリ本体42を大型化することなく、トルクTを
可能な限り大きく確保するようにしている。
【0074】なお、前述の振り子運動においては、前記
第1の実施形態と同様に、コロ67をその重心に質量が
集中した質点として各種設定がなされている。本実施形
態では、上記の(1)及び(2)と同様な効果の他に、
以下のような効果を得ることができる。
第1の実施形態と同様に、コロ67をその重心に質量が
集中した質点として各種設定がなされている。本実施形
態では、上記の(1)及び(2)と同様な効果の他に、
以下のような効果を得ることができる。
【0075】(5) 断面円形状の剛体であるコロ67
を、プーリ本体61に設けた凹部64の断面円弧状の案
内面65に沿って移動可能に配設した。これによれば、
コロ67は振り子運動の支点に軸支されていないため、
質量体を軸支した構造に比較して、支軸と該支軸が挿通
される該質量体の軸孔との隙間の存在に起因する、該質
量体の振り子運動中心(支点)と重心との距離の変化が
なくなる。したがって、共振の抑制が、より良好に行な
われる。
を、プーリ本体61に設けた凹部64の断面円弧状の案
内面65に沿って移動可能に配設した。これによれば、
コロ67は振り子運動の支点に軸支されていないため、
質量体を軸支した構造に比較して、支軸と該支軸が挿通
される該質量体の軸孔との隙間の存在に起因する、該質
量体の振り子運動中心(支点)と重心との距離の変化が
なくなる。したがって、共振の抑制が、より良好に行な
われる。
【0076】(6) プーリ本体61において、複数の
コロ67が振り子運動を行なうようにした。これによれ
ば、一つのコロ67のみが振り子運動を行なう場合に比
較して、質量体の全体としての質量を大きく確保するこ
とが容易になる。つまり、前述の式1におけるmに相当
する値を大きく確保することが容易になるため、プーリ
本体61を大型化することなく、前記トルクTを大きく
確保することが容易になる。
コロ67が振り子運動を行なうようにした。これによれ
ば、一つのコロ67のみが振り子運動を行なう場合に比
較して、質量体の全体としての質量を大きく確保するこ
とが容易になる。つまり、前述の式1におけるmに相当
する値を大きく確保することが容易になるため、プーリ
本体61を大型化することなく、前記トルクTを大きく
確保することが容易になる。
【0077】(7) コロ67の表面に、凹部64を構
成する各面や蓋部68との当接による磨耗を低減するた
めのフッ素樹脂被膜を形成した。これによれば、前記フ
ッ素樹脂被膜によって、コロ67と前記回転体本体との
当接部分の摩擦抵抗が低減されることにより、この部分
の磨耗が低減される。これにより、前記磨耗に基づくコ
ロ67や前記回転体本体の形状変化等による、前記振り
子運動の共振抑制効果の悪化やプーリ60の寿命低下が
抑制される。
成する各面や蓋部68との当接による磨耗を低減するた
めのフッ素樹脂被膜を形成した。これによれば、前記フ
ッ素樹脂被膜によって、コロ67と前記回転体本体との
当接部分の摩擦抵抗が低減されることにより、この部分
の磨耗が低減される。これにより、前記磨耗に基づくコ
ロ67や前記回転体本体の形状変化等による、前記振り
子運動の共振抑制効果の悪化やプーリ60の寿命低下が
抑制される。
【0078】(第3の実施形態)この第3の実施形態
は、前記第2の実施形態において案内部(凹部)及び質
量体(コロ)の数などを変更したものであり、その他の
点では第2の実施形態と同様の構成になっている。従っ
て、第2の実施形態と共通する構成部分については図面
上に同一符号を付して重複した説明を省略する。
は、前記第2の実施形態において案内部(凹部)及び質
量体(コロ)の数などを変更したものであり、その他の
点では第2の実施形態と同様の構成になっている。従っ
て、第2の実施形態と共通する構成部分については図面
上に同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0079】図4に示すように、プーリ本体61には、
案内部としての凹部80が、六つ形成されている。各凹
部80は、プーリ本体61の周方向に等間隔に配置され
ている。各凹部80は、前記第2の実施形態の凹部64
に比較して、プーリ本体61の径方向の幅が大きくなる
ように該プーリ本体61の中心側に拡張された状態にな
っている。また、各凹部80は、圧縮機Cの前方側から
プーリ本体61の回転中心軸線方向に見たときの形状
が、幅の均一な溝状ではなくなっている。
案内部としての凹部80が、六つ形成されている。各凹
部80は、プーリ本体61の周方向に等間隔に配置され
ている。各凹部80は、前記第2の実施形態の凹部64
に比較して、プーリ本体61の径方向の幅が大きくなる
ように該プーリ本体61の中心側に拡張された状態にな
っている。また、各凹部80は、圧縮機Cの前方側から
プーリ本体61の回転中心軸線方向に見たときの形状
が、幅の均一な溝状ではなくなっている。
【0080】各凹部80において、プーリ本体61の外
周寄りに形成された断面円弧状の案内面82は、プーリ
本体61の回転中心軸線から所定間隔R2だけ離間し、
かつ該回転中心軸線に平行な軸線を中心とした半径r2
の仮想円筒内周面の一部を構成している。
周寄りに形成された断面円弧状の案内面82は、プーリ
本体61の回転中心軸線から所定間隔R2だけ離間し、
かつ該回転中心軸線に平行な軸線を中心とした半径r2
の仮想円筒内周面の一部を構成している。
【0081】各凹部80には、円柱状の剛体であるコロ
83(このコロ83の直径をd2とし、質量をm2とす
る)が一つずつ収容されている。コロ83の表面には、
凹部80を構成する各面や蓋部68との当接による磨耗
を低減するための磨耗低減手段としてのフッ素樹脂被膜
が形成されている。
83(このコロ83の直径をd2とし、質量をm2とす
る)が一つずつ収容されている。コロ83の表面には、
凹部80を構成する各面や蓋部68との当接による磨耗
を低減するための磨耗低減手段としてのフッ素樹脂被膜
が形成されている。
【0082】各コロ83は、前記第2の実施形態のコロ
67と同様に、車両エンジンEによる圧縮機Cの駆動時
には、遠心力が作用して案内面82に当接した状態にな
るようになっている(図4の状態)。この状態で、前記
トルク変動が発生すると、各コロ83は、各凹部80に
おいて、それぞれ、案内面82に沿って往復動(前記第
1の実施形態における振り子運動に相当する)を行う。
67と同様に、車両エンジンEによる圧縮機Cの駆動時
には、遠心力が作用して案内面82に当接した状態にな
るようになっている(図4の状態)。この状態で、前記
トルク変動が発生すると、各コロ83は、各凹部80に
おいて、それぞれ、案内面82に沿って往復動(前記第
1の実施形態における振り子運動に相当する)を行う。
【0083】本実施形態の各値R2,r2及びd2は、そ
れぞれ、前記第2の実施形態の各値R1,r1及びd1に
相当する。本実施形態では、最も大きな前記トルク変動
のピークを抑え込むべく、比R2/{r2−(d2/
2)}の平方根値がN(n=1のときのn・Nの値)の
値と等しくなるように、R2、r2及びd2の大きさを設
定している。
れぞれ、前記第2の実施形態の各値R1,r1及びd1に
相当する。本実施形態では、最も大きな前記トルク変動
のピークを抑え込むべく、比R2/{r2−(d2/
2)}の平方根値がN(n=1のときのn・Nの値)の
値と等しくなるように、R2、r2及びd2の大きさを設
定している。
【0084】また、式1におけるmに相当する値は、本
実施形態では、全コロ83の質量の合計(全質量)6・
m2となる。本実施形態の各コロ83においては、全コ
ロ83の質量の合計(全質量6・m 2)をできるだけ大
きく設定することで、値R2,{r2−(d2/2)}及
びφを小さく抑え、プーリ本体61を大型化することな
く、トルクTを可能な限り大きく確保するようにしてい
る。
実施形態では、全コロ83の質量の合計(全質量)6・
m2となる。本実施形態の各コロ83においては、全コ
ロ83の質量の合計(全質量6・m 2)をできるだけ大
きく設定することで、値R2,{r2−(d2/2)}及
びφを小さく抑え、プーリ本体61を大型化することな
く、トルクTを可能な限り大きく確保するようにしてい
る。
【0085】なお、前述の振り子運動においては、前記
第1及び第2の実施形態と同様に、コロ83をその重心
に質量が集中した質点として各種設定がなされている。
本実施形態では、上記の(1),(2),(5),
(6)及び(7)と同様な効果の他に、以下のような効
果を得ることができる。
第1及び第2の実施形態と同様に、コロ83をその重心
に質量が集中した質点として各種設定がなされている。
本実施形態では、上記の(1),(2),(5),
(6)及び(7)と同様な効果の他に、以下のような効
果を得ることができる。
【0086】(8) 第2の実施形態に比較して、凹部
80及びコロ83の数量が(六つに)増加している。し
たがって、プーリ本体61を大型化することなく、トル
クTをより大きく確保することができる。
80及びコロ83の数量が(六つに)増加している。し
たがって、プーリ本体61を大型化することなく、トル
クTをより大きく確保することができる。
【0087】(9) 第2の実施形態に比較して、凹部
80の前記幅がプーリ本体61の中心側に拡大されてい
る。これによれば、各コロ83の径を大きく設定するこ
とが容易になるとともに、これに伴なって各コロ83の
一つあたりの質量を大きく設定することが容易になる。
したがって、トルクTをより大きく確保することが容易
になる。
80の前記幅がプーリ本体61の中心側に拡大されてい
る。これによれば、各コロ83の径を大きく設定するこ
とが容易になるとともに、これに伴なって各コロ83の
一つあたりの質量を大きく設定することが容易になる。
したがって、トルクTをより大きく確保することが容易
になる。
【0088】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ 第1,第2及び第3の実施形態において、前記質量
体に形成した前記フッ素樹脂被膜を構成するフッ素樹脂
は、ポリ四フッ化エチレンであることが望ましい。ポリ
四フッ化エチレンは他のフッ素樹脂に比較して良好な固
体潤滑性を有するため、この構成によれば、前記フッ素
樹脂被膜は前記回転体本体との間でより良好な固体潤滑
機能を発揮するようになる。
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ 第1,第2及び第3の実施形態において、前記質量
体に形成した前記フッ素樹脂被膜を構成するフッ素樹脂
は、ポリ四フッ化エチレンであることが望ましい。ポリ
四フッ化エチレンは他のフッ素樹脂に比較して良好な固
体潤滑性を有するため、この構成によれば、前記フッ素
樹脂被膜は前記回転体本体との間でより良好な固体潤滑
機能を発揮するようになる。
【0089】○ 第1の実施形態では、孔46Aの内周
面にフッ素樹脂被膜を形成したが、剛体振り子46にお
いて支軸47の頭部やプーリ本体42と当接し得る箇所
に形成してもよい。
面にフッ素樹脂被膜を形成したが、剛体振り子46にお
いて支軸47の頭部やプーリ本体42と当接し得る箇所
に形成してもよい。
【0090】○ 第1の実施形態では、剛体振り子46
に対してフッ素樹脂被膜を形成したが、支軸47に対し
て形成してもよい。また、プーリ本体42において剛体
振り子46と当接し得る箇所に形成してもよい。
に対してフッ素樹脂被膜を形成したが、支軸47に対し
て形成してもよい。また、プーリ本体42において剛体
振り子46と当接し得る箇所に形成してもよい。
【0091】○ 第2及び第3の実施形態において、コ
ロ(67,83)の表面のうち、案内面(65,82)
に当接可能な面のみにフッ素樹脂被膜を形成してもよ
い。また、凹部(64,80)を構成する面のうち前方
に対向する面に当接可能な面や蓋部68に当接可能な面
のみにフッ素樹脂被膜を形成してもよい。
ロ(67,83)の表面のうち、案内面(65,82)
に当接可能な面のみにフッ素樹脂被膜を形成してもよ
い。また、凹部(64,80)を構成する面のうち前方
に対向する面に当接可能な面や蓋部68に当接可能な面
のみにフッ素樹脂被膜を形成してもよい。
【0092】○ 第2及び第3の実施形態では、コロ
(67,83)に対してフッ素樹脂被膜を形成したが、
凹部(64,80)を構成する面や蓋部68のコロ(6
7,83)と当接可能な面に対して形成してもよい。
(67,83)に対してフッ素樹脂被膜を形成したが、
凹部(64,80)を構成する面や蓋部68のコロ(6
7,83)と当接可能な面に対して形成してもよい。
【0093】○ 前記全実施形態において、前記磨耗低
減手段としての被膜をフッ素樹脂からなるものとした
が、これに限定されない。前記回転体本体と前記質量体
との当接による磨耗を低減することが可能で、この磨耗
に基づく前記振り子運動の共振抑制効果の悪化や前記回
転体(プーリ)の寿命低下を抑制することができるもの
であればよい。例えば、以下に示すような固体潤滑材を
樹脂バインダを使用するなどして前記被膜として用いて
もよい。その固体潤滑材としては、例えば、二硫化モリ
ブデン、二硫化タングステン、鉛、インジウム、錫、グ
ラファイト、窒化硼素、酸化アンチモン、酸化鉛等が挙
げられる。
減手段としての被膜をフッ素樹脂からなるものとした
が、これに限定されない。前記回転体本体と前記質量体
との当接による磨耗を低減することが可能で、この磨耗
に基づく前記振り子運動の共振抑制効果の悪化や前記回
転体(プーリ)の寿命低下を抑制することができるもの
であればよい。例えば、以下に示すような固体潤滑材を
樹脂バインダを使用するなどして前記被膜として用いて
もよい。その固体潤滑材としては、例えば、二硫化モリ
ブデン、二硫化タングステン、鉛、インジウム、錫、グ
ラファイト、窒化硼素、酸化アンチモン、酸化鉛等が挙
げられる。
【0094】○ 前記全実施形態では、前記磨耗低減手
段として、潤滑性を有する被膜を適用したが、例えば、
前記質量体及び前記回転体本体に形成した硬質被膜を適
用してもよい。この場合、前記質量体及び前記回転体本
体において互いに当接する部分に硬質被膜が形成される
ことで、前記両者の表面が硬化され、耐磨耗性が向上す
る。
段として、潤滑性を有する被膜を適用したが、例えば、
前記質量体及び前記回転体本体に形成した硬質被膜を適
用してもよい。この場合、前記質量体及び前記回転体本
体において互いに当接する部分に硬質被膜が形成される
ことで、前記両者の表面が硬化され、耐磨耗性が向上す
る。
【0095】○ 前記全実施形態では、前記磨耗低減手
段として被膜を適用したが、例えば、前記質量体及び前
記回転体本体の表面を改質によって硬化させてもよい。
この場合、前記質量体及び前記回転体本体において互い
に当接する表面部分が改質によって硬化されることで、
前記両者の耐磨耗性が向上する。
段として被膜を適用したが、例えば、前記質量体及び前
記回転体本体の表面を改質によって硬化させてもよい。
この場合、前記質量体及び前記回転体本体において互い
に当接する表面部分が改質によって硬化されることで、
前記両者の耐磨耗性が向上する。
【0096】○ 第2及び第3の実施形態において、プ
ーリ本体61を、少なくとも前記案内面(65,82)
を除き樹脂を用いて形成し、前記案内面を磨耗低減手段
を構成する金属を用いて形成してもよい。この構成を、
例えば第2の実施形態のプーリ本体61の構成を変更す
ることで実現する場合は、以下のような構成とする。す
なわち、例えば図8に示すように、プーリ本体61に
は、凹部64の案内面65及び案内補助面66に相当す
る面を内側に有する磨耗低減手段としての金属製カラー
64Aが組み込まれている。プーリ本体61は、金属製
カラー64Aを除き樹脂によって形成されている。この
場合、凹部からのコロの転げ落ちを防止するための蓋部
は、金属製であっても樹脂製であってもどちらでもよ
い。なお、図8には、駆動軸16への組み付け前であっ
てコロ(67)や蓋部(68)が備えられる前の状態の
プーリ本体61が示されている。この構成によれば、プ
ーリ本体61が金属製カラー64Aを除き樹脂によって
形成されることで、プーリ本体61の全体が金属によっ
て形成された場合に比較して、プーリ本体61の軽量化
が容易になる。また、前記案内面が金属によって形成さ
れることで、前記案内面が樹脂によって形成された場合
に比較して、前記案内面が磨耗し難くなる。
ーリ本体61を、少なくとも前記案内面(65,82)
を除き樹脂を用いて形成し、前記案内面を磨耗低減手段
を構成する金属を用いて形成してもよい。この構成を、
例えば第2の実施形態のプーリ本体61の構成を変更す
ることで実現する場合は、以下のような構成とする。す
なわち、例えば図8に示すように、プーリ本体61に
は、凹部64の案内面65及び案内補助面66に相当す
る面を内側に有する磨耗低減手段としての金属製カラー
64Aが組み込まれている。プーリ本体61は、金属製
カラー64Aを除き樹脂によって形成されている。この
場合、凹部からのコロの転げ落ちを防止するための蓋部
は、金属製であっても樹脂製であってもどちらでもよ
い。なお、図8には、駆動軸16への組み付け前であっ
てコロ(67)や蓋部(68)が備えられる前の状態の
プーリ本体61が示されている。この構成によれば、プ
ーリ本体61が金属製カラー64Aを除き樹脂によって
形成されることで、プーリ本体61の全体が金属によっ
て形成された場合に比較して、プーリ本体61の軽量化
が容易になる。また、前記案内面が金属によって形成さ
れることで、前記案内面が樹脂によって形成された場合
に比較して、前記案内面が磨耗し難くなる。
【0097】○ 第1の実施形態において、前記回転体
本体(42,47)の剛体振り子46と当接し得る箇所
を金属を用いて形成するとともにそれ以外の箇所を樹脂
を用いて形成してもよい。
本体(42,47)の剛体振り子46と当接し得る箇所
を金属を用いて形成するとともにそれ以外の箇所を樹脂
を用いて形成してもよい。
【0098】○ 第1,第2及び第3の実施形態におい
て、プーリ本体42,61を、磨耗低減手段としての潤
滑材を含有する樹脂を用いて形成してもよい。この場
合、各プーリ本体42,61は、前記質量体と当接し得
る部分のみが前記樹脂によって形成されている構成とな
っていてもよい。また、これに加えて前記質量体と当接
し得る部分以外の部分が前記樹脂によって形成されてい
てもよい。蓋部68が前記樹脂によって形成されていて
もよい。前記潤滑材は、潤滑油等の液状のものであって
もよく、固体潤滑材であってもよい。その固体潤滑材と
しては、例えば、四フッ化エチレン、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、鉛、インジウム、錫、グラフ
ァイト、窒化硼素、酸化アンチモン、酸化鉛等が挙げら
れる。この構成によれば、プーリ本体42,61の少な
くとも一部が樹脂によって形成されることで、プーリ本
体42,61の全体が金属によって形成された場合に比
較して、プーリ本体42,61の軽量化が容易になる。
また、前記潤滑材を含有していない樹脂によって前記質
量体と当接し得る部分が形成された場合に比較して、少
なくとも、前記質量体との当接による磨耗が低減され
る。
て、プーリ本体42,61を、磨耗低減手段としての潤
滑材を含有する樹脂を用いて形成してもよい。この場
合、各プーリ本体42,61は、前記質量体と当接し得
る部分のみが前記樹脂によって形成されている構成とな
っていてもよい。また、これに加えて前記質量体と当接
し得る部分以外の部分が前記樹脂によって形成されてい
てもよい。蓋部68が前記樹脂によって形成されていて
もよい。前記潤滑材は、潤滑油等の液状のものであって
もよく、固体潤滑材であってもよい。その固体潤滑材と
しては、例えば、四フッ化エチレン、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、鉛、インジウム、錫、グラフ
ァイト、窒化硼素、酸化アンチモン、酸化鉛等が挙げら
れる。この構成によれば、プーリ本体42,61の少な
くとも一部が樹脂によって形成されることで、プーリ本
体42,61の全体が金属によって形成された場合に比
較して、プーリ本体42,61の軽量化が容易になる。
また、前記潤滑材を含有していない樹脂によって前記質
量体と当接し得る部分が形成された場合に比較して、少
なくとも、前記質量体との当接による磨耗が低減され
る。
【0099】○ 第1,第2及び第3の実施形態におい
て、前記磨耗低減手段を、前記回転体本体及び前記質量
体の少なくとも一方において少なくとも他方との当接部
分に設けられ、かつ、潤滑材を含有する焼結材としても
よい。この場合、第1,第2及び第3の実施形態では、
前記回転体本体の全体が前記焼結材によって形成されて
いてもよい。また、前記回転体本体の前記質量体と当接
し得る箇所のみが前記焼結材によって形成されていても
よい。この場合、前記回転体本体の前記質量体と当接し
得る箇所の全体が前記焼結材によって形成されていても
よく、その一部のみが前記焼結材によって形成されてい
てもよい。前記回転体本体の一部が前記焼結材によって
形成される場合、第1の実施形態では、支軸47のみが
前記焼結材によって形成されていてもよい。また、前記
回転体本体の一部が前記焼結材によって形成される場
合、第2及び第3の実施形態では、前記案内面(65,
82)のみが前記焼結材によって形成されていてもよ
い。図5には、この構成を第2の実施形態に相当するプ
ーリ本体61に具体化した一実施例が示されている。こ
の実施例のプーリ本体61は、該プーリ本体61に組み
つけられた前記焼結材としての焼結部材65Aによっ
て、案内面65に相当する案内面65Bが形成されてい
る。また、第2及び第3の実施形態では、プーリ本体6
1の一部を別ユニット化し、この別ユニットを潤滑材を
含有する焼結材からなるものとするとともに、これに前
記案内部としての凹部を形成してもよい。図6には、こ
の構成を第2の実施形態に相当するプーリ本体61に具
体化した一実施例が示されている。この実施例のプーリ
本体61においてボス部62とベルト掛装部63との間
の部分には、案内部ユニット64Bを収容するための収
容凹部61Bが形成されている。案内部ユニット64B
は、潤滑材を含有する焼結材からなっている。案内部ユ
ニット64Bには、凹部64に相当する凹部64Cが形
成されている。なお、図5及び図6には、駆動軸16へ
の組み付け前であってコロ(67)や蓋部(68)が備
えられる前の状態のプーリ本体61が示されている。ま
た、第2及び第3の実施形態では、蓋部68が前記焼結
材によって形成されていてもよい。また、第1,第2及
び第3の実施形態では、前記質量体が前記焼結材によっ
て形成されていてもよい。この場合、前記質量体は、そ
の全体が前記焼結材によって形成されていてもよく、前
記質量体の前記回転体本体と当接し得る箇所のみが前記
焼結材によって形成されていてもよい。さらにこの場
合、前記質量体の前記回転体本体と当接し得る箇所の全
体が前記焼結材によって形成されていてもよく、その一
部のみが前記焼結材によって形成されていてもよい。前
記質量体の一部が前記焼結材によって形成される場合、
第1の実施形態では、例えば図7(a)に示すように、
剛体振り子46の支軸47を挿通させるための孔が円筒
状の焼結部材46Bの内孔によって形成されていてもよ
い。また、前記質量体の一部が前記焼結材によって形成
される場合、第2及び第3の実施形態では、コロ67,
83の表面部分のみが前記焼結材によって形成されてい
てもよい。この場合、例えば図7(b)に示すように、
第2の実施形態においては、コロ67の案内面65との
当接部となる外周部分が円筒状の焼結部材67Aによっ
て形成されていてもよい。前記潤滑材は、潤滑油等の液
状のものであってもよく、固体潤滑材であってもよい。
その固体潤滑材としては、例えば、四フッ化エチレン、
二硫化モリブデン、二硫化タングステン、鉛、インジウ
ム、錫、グラファイト、窒化硼素、酸化アンチモン、酸
化鉛等が挙げられる。この構成によれば、前記焼結材に
含有された前記潤滑材によって前記回転体本体と前記質
量体との当接部分の摩擦抵抗が低減されることにより、
この部分の磨耗低減が可能になる。
て、前記磨耗低減手段を、前記回転体本体及び前記質量
体の少なくとも一方において少なくとも他方との当接部
分に設けられ、かつ、潤滑材を含有する焼結材としても
よい。この場合、第1,第2及び第3の実施形態では、
前記回転体本体の全体が前記焼結材によって形成されて
いてもよい。また、前記回転体本体の前記質量体と当接
し得る箇所のみが前記焼結材によって形成されていても
よい。この場合、前記回転体本体の前記質量体と当接し
得る箇所の全体が前記焼結材によって形成されていても
よく、その一部のみが前記焼結材によって形成されてい
てもよい。前記回転体本体の一部が前記焼結材によって
形成される場合、第1の実施形態では、支軸47のみが
前記焼結材によって形成されていてもよい。また、前記
回転体本体の一部が前記焼結材によって形成される場
合、第2及び第3の実施形態では、前記案内面(65,
82)のみが前記焼結材によって形成されていてもよ
い。図5には、この構成を第2の実施形態に相当するプ
ーリ本体61に具体化した一実施例が示されている。こ
の実施例のプーリ本体61は、該プーリ本体61に組み
つけられた前記焼結材としての焼結部材65Aによっ
て、案内面65に相当する案内面65Bが形成されてい
る。また、第2及び第3の実施形態では、プーリ本体6
1の一部を別ユニット化し、この別ユニットを潤滑材を
含有する焼結材からなるものとするとともに、これに前
記案内部としての凹部を形成してもよい。図6には、こ
の構成を第2の実施形態に相当するプーリ本体61に具
体化した一実施例が示されている。この実施例のプーリ
本体61においてボス部62とベルト掛装部63との間
の部分には、案内部ユニット64Bを収容するための収
容凹部61Bが形成されている。案内部ユニット64B
は、潤滑材を含有する焼結材からなっている。案内部ユ
ニット64Bには、凹部64に相当する凹部64Cが形
成されている。なお、図5及び図6には、駆動軸16へ
の組み付け前であってコロ(67)や蓋部(68)が備
えられる前の状態のプーリ本体61が示されている。ま
た、第2及び第3の実施形態では、蓋部68が前記焼結
材によって形成されていてもよい。また、第1,第2及
び第3の実施形態では、前記質量体が前記焼結材によっ
て形成されていてもよい。この場合、前記質量体は、そ
の全体が前記焼結材によって形成されていてもよく、前
記質量体の前記回転体本体と当接し得る箇所のみが前記
焼結材によって形成されていてもよい。さらにこの場
合、前記質量体の前記回転体本体と当接し得る箇所の全
体が前記焼結材によって形成されていてもよく、その一
部のみが前記焼結材によって形成されていてもよい。前
記質量体の一部が前記焼結材によって形成される場合、
第1の実施形態では、例えば図7(a)に示すように、
剛体振り子46の支軸47を挿通させるための孔が円筒
状の焼結部材46Bの内孔によって形成されていてもよ
い。また、前記質量体の一部が前記焼結材によって形成
される場合、第2及び第3の実施形態では、コロ67,
83の表面部分のみが前記焼結材によって形成されてい
てもよい。この場合、例えば図7(b)に示すように、
第2の実施形態においては、コロ67の案内面65との
当接部となる外周部分が円筒状の焼結部材67Aによっ
て形成されていてもよい。前記潤滑材は、潤滑油等の液
状のものであってもよく、固体潤滑材であってもよい。
その固体潤滑材としては、例えば、四フッ化エチレン、
二硫化モリブデン、二硫化タングステン、鉛、インジウ
ム、錫、グラファイト、窒化硼素、酸化アンチモン、酸
化鉛等が挙げられる。この構成によれば、前記焼結材に
含有された前記潤滑材によって前記回転体本体と前記質
量体との当接部分の摩擦抵抗が低減されることにより、
この部分の磨耗低減が可能になる。
【0100】○ 前記全実施形態において、前記回転体
本体と前記質量体とが当接し得る箇所に潤滑油等の液状
の潤滑材を塗布し、これを磨耗低減手段としてもよい。
この液状の潤滑材は、低粘度のものが使用されることが
望ましい。低粘度のものほど、前記質量体の振り子運動
の妨げになり難いためである。この構成によれば、液状
の潤滑材によって前記回転体本体と前記質量体との当接
部分の摩擦抵抗が低減されることにより、この部分の磨
耗低減が可能になる。
本体と前記質量体とが当接し得る箇所に潤滑油等の液状
の潤滑材を塗布し、これを磨耗低減手段としてもよい。
この液状の潤滑材は、低粘度のものが使用されることが
望ましい。低粘度のものほど、前記質量体の振り子運動
の妨げになり難いためである。この構成によれば、液状
の潤滑材によって前記回転体本体と前記質量体との当接
部分の摩擦抵抗が低減されることにより、この部分の磨
耗低減が可能になる。
【0101】○ 第1の実施形態において、剛体振り子
46自体に支軸を設け、該支軸をプーリ本体42に形成
した孔に挿通させて、剛体振り子46をプーリ本体42
上で振り子運動可能に支持するようにしてもよい。
46自体に支軸を設け、該支軸をプーリ本体42に形成
した孔に挿通させて、剛体振り子46をプーリ本体42
上で振り子運動可能に支持するようにしてもよい。
【0102】○ 第1の実施形態で、プーリ本体42に
おいて、該プーリ本体42の回転中心軸線を挟んだ剛体
振り子46と対向する位置に、該剛体振り子46と同様
の剛体振り子を設けてもよい。また、プーリ本体42の
周方向に等間隔に、三つ以上の剛体振り子46を設けて
もよい。
おいて、該プーリ本体42の回転中心軸線を挟んだ剛体
振り子46と対向する位置に、該剛体振り子46と同様
の剛体振り子を設けてもよい。また、プーリ本体42の
周方向に等間隔に、三つ以上の剛体振り子46を設けて
もよい。
【0103】○ 第1の実施形態で、プーリ本体42に
おいて、錘などのバランサを設けたり、肉盗み部を形成
することで、剛体振り子46を設けたことによるプーリ
本体42の重心の偏りをなくすようにしてもよい。
おいて、錘などのバランサを設けたり、肉盗み部を形成
することで、剛体振り子46を設けたことによるプーリ
本体42の重心の偏りをなくすようにしてもよい。
【0104】○ 第2及び第3の実施形態において、凹
部64,80の断面形状を、溝状などの非円形状とした
が、円形状に設定してもよい。つまり、前記案内面を、
断面円形状の凹部(案内部)の内周面の一部としてもよ
い。この場合、前記凹部を形成する際の加工が容易にな
る。
部64,80の断面形状を、溝状などの非円形状とした
が、円形状に設定してもよい。つまり、前記案内面を、
断面円形状の凹部(案内部)の内周面の一部としてもよ
い。この場合、前記凹部を形成する際の加工が容易にな
る。
【0105】○ 第2及び第3の実施形態において、前
記質量体を、球状に形成してもよい。 ○ 第2及び第3の実施形態では、蓋部68をプーリ本
体61に対してネジを用いて取着したが、ネジ以外の部
材を用いて取着してもよい。この部材としては、例え
ば、カシメピンや圧入ピンなどが挙げられる。前記両ピ
ンは、蓋部68に形成された孔と該孔に対応するように
プーリ本体61に形成された孔との両方を貫通するよう
に挿入される。前記カシメピンはその端部がカシメによ
って変形されることで抜け止めされ、前記圧入ピンは前
記孔に圧入されることで抜け止めされる。また、例え
ば、図9に示すように、弾性変形可能な係止片90Aを
有する係止ピン90を用いて取着してもよい。図9は、
プーリ60の概要を示す模式断面図である。係止ピン9
0は、蓋部68に形成された孔68Aと、該孔68Aと
ほぼ同径であるとともに孔68Aに対応するようにプー
リ本体61に形成された孔61Aとの両方を貫通するよ
うに挿入されている。係止ピン90の本体部90Bは両
孔61A,68Aの内径とほぼ等しい外径の円柱状を呈
し、その一端には孔68Aの内径よりも大きい外径を有
する頭部90Cが一体形成されている。本体部90Bの
他端には、複数(図では2つ)の前述の係止片90Aが
一体形成されている。係止片90Aは、自然状態におい
て、基端に対して先端が本体部90Bの径方向における
外側に位置するように形成されている。この自然状態で
は、係止片90Aの先端が孔61Aの開口よりも該孔6
1Aの径方向の外側に位置するようになっている。これ
により、係止ピン90は係止片90A及び頭部90Cに
よって抜け止めされるとともに、蓋部68がプーリ本体
61に取着された状態が保持されるようになっている。
係止片90Aは、外力によって弾性変形され得るように
なっており、この弾性変形によってその先端が両孔61
A,68Aの開口よりも該孔の径方向の内側に移動され
得るようになっている。つまり、係止ピン90は、係止
片90Aを弾性変形させることで両孔61A,68Aに
対して抜き差し自在となっている。この係止ピン90を
用いた場合、蓋部68をプーリ本体61に取着する作業
時に、前記ピン90に対して回動動作やカシメ作業を行
う必要がなくなる。つまり、作業性が向上する。
記質量体を、球状に形成してもよい。 ○ 第2及び第3の実施形態では、蓋部68をプーリ本
体61に対してネジを用いて取着したが、ネジ以外の部
材を用いて取着してもよい。この部材としては、例え
ば、カシメピンや圧入ピンなどが挙げられる。前記両ピ
ンは、蓋部68に形成された孔と該孔に対応するように
プーリ本体61に形成された孔との両方を貫通するよう
に挿入される。前記カシメピンはその端部がカシメによ
って変形されることで抜け止めされ、前記圧入ピンは前
記孔に圧入されることで抜け止めされる。また、例え
ば、図9に示すように、弾性変形可能な係止片90Aを
有する係止ピン90を用いて取着してもよい。図9は、
プーリ60の概要を示す模式断面図である。係止ピン9
0は、蓋部68に形成された孔68Aと、該孔68Aと
ほぼ同径であるとともに孔68Aに対応するようにプー
リ本体61に形成された孔61Aとの両方を貫通するよ
うに挿入されている。係止ピン90の本体部90Bは両
孔61A,68Aの内径とほぼ等しい外径の円柱状を呈
し、その一端には孔68Aの内径よりも大きい外径を有
する頭部90Cが一体形成されている。本体部90Bの
他端には、複数(図では2つ)の前述の係止片90Aが
一体形成されている。係止片90Aは、自然状態におい
て、基端に対して先端が本体部90Bの径方向における
外側に位置するように形成されている。この自然状態で
は、係止片90Aの先端が孔61Aの開口よりも該孔6
1Aの径方向の外側に位置するようになっている。これ
により、係止ピン90は係止片90A及び頭部90Cに
よって抜け止めされるとともに、蓋部68がプーリ本体
61に取着された状態が保持されるようになっている。
係止片90Aは、外力によって弾性変形され得るように
なっており、この弾性変形によってその先端が両孔61
A,68Aの開口よりも該孔の径方向の内側に移動され
得るようになっている。つまり、係止ピン90は、係止
片90Aを弾性変形させることで両孔61A,68Aに
対して抜き差し自在となっている。この係止ピン90を
用いた場合、蓋部68をプーリ本体61に取着する作業
時に、前記ピン90に対して回動動作やカシメ作業を行
う必要がなくなる。つまり、作業性が向上する。
【0106】○ 前述の全実施形態において、比R/r
の平方根値に相当する値を、n=1としたn・Nの値つ
まり、Nに等しく設定したが、nを2以上の自然数(た
とえば、2,3など)としたn・Nの値に等しく設定し
てもよい。
の平方根値に相当する値を、n=1としたn・Nの値つ
まり、Nに等しく設定したが、nを2以上の自然数(た
とえば、2,3など)としたn・Nの値に等しく設定し
てもよい。
【0107】○ 前述の全実施形態において、質量体
(剛体振り子、コロ)が、一つ以上であれば何個設けら
れていてもよい。圧縮機Cの気筒数等に相関した個数に
する必要はない。
(剛体振り子、コロ)が、一つ以上であれば何個設けら
れていてもよい。圧縮機Cの気筒数等に相関した個数に
する必要はない。
【0108】○ 前述の全実施形態において、質量体
(剛体振り子、コロ)を複数設け、各質量体について、
比R/r(の平方根値)に相当する値を、それぞれ異な
る値に設定するようにしてもよい。これによれば、前記
比率R/rに相当する値が複数設定されることで、前記
トルク変動の複数のピーク(回転次数)に対してその変
動幅を抑え込むことができるようになる。この場合、こ
の比R/rに相当する値の平方根値を合わせる対象の値
を、たとえば、nの値を1から順に数種類(たとえば、
3種類の値を対象とする場合は、1,2および3)選ん
で、これらとNとを掛け合わせた値(積n・N)とする
ことが好ましい。これによれば、前記トルク変動のピー
クのうち最も大きなものから数種類(この場合3種類)
のものを抑えることができるようになり、共振抑制効果
が大きなものになる。
(剛体振り子、コロ)を複数設け、各質量体について、
比R/r(の平方根値)に相当する値を、それぞれ異な
る値に設定するようにしてもよい。これによれば、前記
比率R/rに相当する値が複数設定されることで、前記
トルク変動の複数のピーク(回転次数)に対してその変
動幅を抑え込むことができるようになる。この場合、こ
の比R/rに相当する値の平方根値を合わせる対象の値
を、たとえば、nの値を1から順に数種類(たとえば、
3種類の値を対象とする場合は、1,2および3)選ん
で、これらとNとを掛け合わせた値(積n・N)とする
ことが好ましい。これによれば、前記トルク変動のピー
クのうち最も大きなものから数種類(この場合3種類)
のものを抑えることができるようになり、共振抑制効果
が大きなものになる。
【0109】○ 一つのプーリに、剛体振り子46及び
コロ67,83のうちの2種類以上の質量体を混在させ
た構成としてもよい。 ○ 前記実施形態では、前記振り子運動において、前記
質量体をその重心に質量が集中した質点として各種設定
を行ったが、望ましくは、前記質量体の慣性質量を考慮
して前述の各種設定を行ったほうがよい。この場合、例
えば、前記第2及び第3の実施形態の円柱状のコロ(6
7,83)の前記振り子運動においては、前記第1の実
施形態の比R/rに相当する値を比2R/3rに相当す
る値に置き換えることで前記慣性質量を考慮した設定が
可能になる。また、この場合、前記トルク変動のピーク
の振動数と前記コロの固有振動数が一致した状態での前
記トルクTの大きさを示す前記第1の実施形態の式1に
相当する式は、以下の式に置き換えられる。
コロ67,83のうちの2種類以上の質量体を混在させ
た構成としてもよい。 ○ 前記実施形態では、前記振り子運動において、前記
質量体をその重心に質量が集中した質点として各種設定
を行ったが、望ましくは、前記質量体の慣性質量を考慮
して前述の各種設定を行ったほうがよい。この場合、例
えば、前記第2及び第3の実施形態の円柱状のコロ(6
7,83)の前記振り子運動においては、前記第1の実
施形態の比R/rに相当する値を比2R/3rに相当す
る値に置き換えることで前記慣性質量を考慮した設定が
可能になる。また、この場合、前記トルク変動のピーク
の振動数と前記コロの固有振動数が一致した状態での前
記トルクTの大きさを示す前記第1の実施形態の式1に
相当する式は、以下の式に置き換えられる。
【0110】(式2) T=(3/2)・m・(ωa)2 ・(R+r)・R・φ また、前記案内面に沿って転動することで前記振り子運
動を行う前記質量体を球状とした場合には、前述の比R
/rに相当する値を比5R/7rに相当する値に置き換
えることで前記慣性質量を考慮した設定が可能になる。
また、この場合、前記トルク変動のピークの振動数と前
記質量体の固有振動数が一致した状態での前記トルクT
の大きさを示す前記第1の実施形態の式1に相当する式
は、以下の式に置き換えられる。
動を行う前記質量体を球状とした場合には、前述の比R
/rに相当する値を比5R/7rに相当する値に置き換
えることで前記慣性質量を考慮した設定が可能になる。
また、この場合、前記トルク変動のピークの振動数と前
記質量体の固有振動数が一致した状態での前記トルクT
の大きさを示す前記第1の実施形態の式1に相当する式
は、以下の式に置き換えられる。
【0111】(式3) T=(7/5)・m・(ωa)2 ・(R+r)・R・φ なお、前記質量体を上記の円柱状や球状以外の形状とし
た場合にも、それぞれの形状等に対応した慣性質量を考
慮した前記各種設定を行うことで、前記共振抑制をより
効果的に行うことが可能になる。
た場合にも、それぞれの形状等に対応した慣性質量を考
慮した前記各種設定を行うことで、前記共振抑制をより
効果的に行うことが可能になる。
【0112】○ プーリ17,60は、圧縮機Cのよう
な、片頭型のピストンに圧縮動作を行なわせる片側式の
圧縮機にではなく、クランク室を挟んで前後両側に設け
られたシリンダボアにおいて両頭型のピストンに圧縮動
作を行なわせる両側式の圧縮機に設けられていてもよ
い。
な、片頭型のピストンに圧縮動作を行なわせる片側式の
圧縮機にではなく、クランク室を挟んで前後両側に設け
られたシリンダボアにおいて両頭型のピストンに圧縮動
作を行なわせる両側式の圧縮機に設けられていてもよ
い。
【0113】○ 圧縮機Cを、カムプレート(斜板2
0)が駆動軸16と一体回転する構成に代えて、カムプ
レートが駆動軸に対して相対回転可能に支持されて揺動
するタイプ、例えば、揺動(ワッブル)式圧縮機として
もよい。
0)が駆動軸16と一体回転する構成に代えて、カムプ
レートが駆動軸に対して相対回転可能に支持されて揺動
するタイプ、例えば、揺動(ワッブル)式圧縮機として
もよい。
【0114】○ 圧縮機Cは、ピストン25のストロー
クを変更不可能な固定容量タイプであってもよい。 ○ 前述の全実施形態において、ピストンが往復動を行
うピストン式圧縮機の適用例を示したが、スクロール型
圧縮機等の回転型圧縮機に適用してもよい。
クを変更不可能な固定容量タイプであってもよい。 ○ 前述の全実施形態において、ピストンが往復動を行
うピストン式圧縮機の適用例を示したが、スクロール型
圧縮機等の回転型圧縮機に適用してもよい。
【0115】○ 前記実施形態において、前記回転体と
して、プーリ以外にも、スプロケットやギヤ等を適用し
てもよい。 ○ 前記回転体を、圧縮機Cの前記ハウジング内に収容
された回転部材に適用してもよい。例えば、前記ハウジ
ング内において駆動軸16に作動連結された、ラグプレ
ート19やその他特段に設けた部材に前記質量体を設け
て、駆動軸16に発生する回転振動を抑制するようにし
てもよい。
して、プーリ以外にも、スプロケットやギヤ等を適用し
てもよい。 ○ 前記回転体を、圧縮機Cの前記ハウジング内に収容
された回転部材に適用してもよい。例えば、前記ハウジ
ング内において駆動軸16に作動連結された、ラグプレ
ート19やその他特段に設けた部材に前記質量体を設け
て、駆動軸16に発生する回転振動を抑制するようにし
てもよい。
【0116】○ 前述の全実施形態において、圧縮機の
適用例を示したが、プーリが一体回転可能に連結された
回転軸を備え、該回転軸に捻り振動が発生し得る構成の
回転機械であれば、どのようなものに適用してもよい。
適用例を示したが、プーリが一体回転可能に連結された
回転軸を備え、該回転軸に捻り振動が発生し得る構成の
回転機械であれば、どのようなものに適用してもよい。
【0117】○ 前述の全実施形態において、前記質量
体の前記振り子運動の中心軸線は、前記質量体が設けら
れた前記回転体本体の回転中心軸線に対して必ずしも平
行となっていなくてもよい。この場合、前記伝達トルク
変動の抑制において所望の効果を得ることができる範囲
内において、前記振り子運動の中心軸線を前記回転体本
体の回転中心軸線に対して傾斜させてもよい。なお、前
記振り子運動の中心軸線が前記回転体本体の回転中心軸
線に対して傾斜した状態では、例えば、以下に述べる距
離Rsを、前記振り子運動の中心と前記回転体本体の回
転中心軸線との距離とすることとする。すなわち、前記
振り子運動の中心軸線に対して直交するとともに前記質
量体の重心を通過する平面と前記振り子運動の中心軸線
との交点と、前記回転体本体の回転中心軸線との距離
を、前記距離Rsとする。
体の前記振り子運動の中心軸線は、前記質量体が設けら
れた前記回転体本体の回転中心軸線に対して必ずしも平
行となっていなくてもよい。この場合、前記伝達トルク
変動の抑制において所望の効果を得ることができる範囲
内において、前記振り子運動の中心軸線を前記回転体本
体の回転中心軸線に対して傾斜させてもよい。なお、前
記振り子運動の中心軸線が前記回転体本体の回転中心軸
線に対して傾斜した状態では、例えば、以下に述べる距
離Rsを、前記振り子運動の中心と前記回転体本体の回
転中心軸線との距離とすることとする。すなわち、前記
振り子運動の中心軸線に対して直交するとともに前記質
量体の重心を通過する平面と前記振り子運動の中心軸線
との交点と、前記回転体本体の回転中心軸線との距離
を、前記距離Rsとする。
【0118】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1) 前記質量体は、前記回転体本体の回転中心軸線
と前記質量体の振り子運動の中心との距離と、該振り子
運動中心と前記質量体の重心との距離との比率が、前記
回転体本体に伝達されるトルク変動のピークのうち最大
ピークの振動数に対応するように設定されている請求項
1〜10のいずれか一項に記載の回転体。
思想について以下に記載する。 (1) 前記質量体は、前記回転体本体の回転中心軸線
と前記質量体の振り子運動の中心との距離と、該振り子
運動中心と前記質量体の重心との距離との比率が、前記
回転体本体に伝達されるトルク変動のピークのうち最大
ピークの振動数に対応するように設定されている請求項
1〜10のいずれか一項に記載の回転体。
【0119】(2) 前記複数の質量体の少なくとも一
つは、前記回転体本体の回転中心軸線と前記質量体の振
り子運動の中心との距離と、該振り子運動中心と前記質
量体の重心との距離との比率が、前記回転体本体に伝達
されるトルク変動のピークのうち最大ピークの振動数に
対応するように設定されている請求項11に記載の回転
体。
つは、前記回転体本体の回転中心軸線と前記質量体の振
り子運動の中心との距離と、該振り子運動中心と前記質
量体の重心との距離との比率が、前記回転体本体に伝達
されるトルク変動のピークのうち最大ピークの振動数に
対応するように設定されている請求項11に記載の回転
体。
【0120】(3) 前記磨耗低減手段は、前記回転体
本体及び前記質量体の表面を硬化させることである請求
項1〜6のいずれか一項に記載の回転体。
本体及び前記質量体の表面を硬化させることである請求
項1〜6のいずれか一項に記載の回転体。
【0121】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜11に
記載の発明によれば、回転体において、回転体本体に設
けた質量体の振り子運動によって共振を抑えるととも
に、前記回転体本体と前記質量体との当接部分の磨耗を
低減することで共振抑制効果の悪化や回転体自体の寿命
低下を抑制することが可能になる。また、請求項12,
13に記載の発明によれば、圧縮機において、共振を抑
えるとともに、その共振抑制効果の悪化や圧縮機自体の
寿命低下を抑制することが可能になる。
記載の発明によれば、回転体において、回転体本体に設
けた質量体の振り子運動によって共振を抑えるととも
に、前記回転体本体と前記質量体との当接部分の磨耗を
低減することで共振抑制効果の悪化や回転体自体の寿命
低下を抑制することが可能になる。また、請求項12,
13に記載の発明によれば、圧縮機において、共振を抑
えるとともに、その共振抑制効果の悪化や圧縮機自体の
寿命低下を抑制することが可能になる。
【図1】第1の実施形態のプーリを備えた圧縮機の概要
を示す模式断面図。
を示す模式断面図。
【図2】(a)同じく、プーリの概要を示す正面図、
(b)図2(a)のb−b線における部分模式断面図。
(b)図2(a)のb−b線における部分模式断面図。
【図3】(a)第2の実施形態のプーリの概要を示す正
面図、(b)図3(a)のb−b線における部分模式断
面図。
面図、(b)図3(a)のb−b線における部分模式断
面図。
【図4】(a)第3の実施形態のプーリの概要を示す正
面図、(b)図4(a)のb−b線における部分模式断
面図。
面図、(b)図4(a)のb−b線における部分模式断
面図。
【図5】別例のプーリ本体を示す部分模式正面図。
【図6】(a)別例のプーリ本体を示す部分模式正面
図、(b)図6(a)のb−b線における部分模式断面
図。
図、(b)図6(a)のb−b線における部分模式断面
図。
【図7】(a)別例の剛体振り子を示す模式斜視図、
(b)別例のコロを示す模式斜視図。
(b)別例のコロを示す模式斜視図。
【図8】別例のプーリ本体を示す部分模式正面図。
【図9】別例のプーリの概要を示す模式断面図。
16…回転軸としての駆動軸、17,60…プーリ、1
9…ラグプレート、20…斜板、21…ヒンジ機構、2
4…シリンダボア、25…ピストン、26…シュー(1
6,19,20,21,25及び26はピストン式圧縮
機構を構成する)、42,61…プーリ本体、46…質
量体としての剛体振り子、46B,65A,67A…焼
結材(磨耗低減手段)としての焼結部材、47…支軸
(42,47は回転体本体を構成する)、64,64
C,80…案内部としての凹部、64A…磨耗低減手段
としての金属製カラー、65,65B,82…案内面、
64B…焼結材(磨耗低減手段)としての案内部ユニッ
ト、67,83…質量体としてのコロ、68…蓋部(6
1,68は回転体本体を構成する)、C…圧縮機、E…
外部駆動源としての車両エンジン。
9…ラグプレート、20…斜板、21…ヒンジ機構、2
4…シリンダボア、25…ピストン、26…シュー(1
6,19,20,21,25及び26はピストン式圧縮
機構を構成する)、42,61…プーリ本体、46…質
量体としての剛体振り子、46B,65A,67A…焼
結材(磨耗低減手段)としての焼結部材、47…支軸
(42,47は回転体本体を構成する)、64,64
C,80…案内部としての凹部、64A…磨耗低減手段
としての金属製カラー、65,65B,82…案内面、
64B…焼結材(磨耗低減手段)としての案内部ユニッ
ト、67,83…質量体としてのコロ、68…蓋部(6
1,68は回転体本体を構成する)、C…圧縮機、E…
外部駆動源としての車両エンジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 55/36 F04B 35/00 104 (72)発明者 太田 雅樹 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 (72)発明者 中本 昭 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 (72)発明者 安谷屋 拓 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 (72)発明者 金井 明信 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 (72)発明者 鈴木 隆容 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AB07 AC03 BB08 CA00 CF00 3H076 AA06 BB01 BB26 BB43 CC12 CC16 CC20 CC40 3J031 AA02 CA02 CA10
Claims (13)
- 【請求項1】 回転体本体に、該回転体本体の回転中心
軸線から所定間隔だけ離間した点を通過し、かつ該回転
中心軸線にほぼ平行な軸線を中心とした振り子運動を行
なう質量体を設けるとともに、前記回転体本体及び前記
質量体の少なくとも一方に、他方との当接による磨耗を
低減するための磨耗低減手段を設けた回転体。 - 【請求項2】 前記質量体は、前記回転体本体に回動可
能に軸支された剛体である請求項1に記載の回転体。 - 【請求項3】 前記質量体は、前記回転体本体に設けら
れた案内部の断面円弧状の案内面に沿って移動可能に配
設された断面円形状の剛体である請求項1に記載の回転
体。 - 【請求項4】 前記案内部は、断面円形状の内周面を有
しており、前記案内面は、該内周面の一部である請求項
3に記載の回転体。 - 【請求項5】 少なくとも前記案内面に前記磨耗低減手
段を設けた請求項3または4に記載の回転体。 - 【請求項6】 前記回転体本体は、少なくとも前記案内
面を除き樹脂によって形成され、前記案内面は前記磨耗
低減手段を構成する金属によって形成されている請求項
5に記載の回転体。 - 【請求項7】 前記磨耗低減手段として、潤滑性を有す
る被膜を設けた請求項1〜6のいずれか一項に記載の回
転体。 - 【請求項8】 前記磨耗低減手段として、前記回転体本
体及び前記質量体の磨耗を低減するために液状の潤滑材
を塗布した請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転
体。 - 【請求項9】 前記磨耗低減手段として、前記回転体本
体及び前記質量体の少なくとも一方において少なくとも
他方との当接部分に設けられ、かつ、潤滑材を含有する
焼結材を設けた請求項1〜6のいずれか一項に記載の回
転体。 - 【請求項10】 前記回転体本体は、少なくとも前記案
内面が、前記磨耗低減手段としての潤滑材を含有する樹
脂によって形成されている請求項5に記載の回転体。 - 【請求項11】 前記回転体本体には複数の前記質量体
が設けられ、該質量体のうちの一部は、前記回転体本体
の回転中心軸線と前記質量体の振り子運動の中心との距
離と、該振り子運動中心と前記質量体の重心との距離と
の比率が、他の前記質量体とは異なるように配設されて
いる請求項1〜10のいずれか一項に記載の回転体。 - 【請求項12】 圧縮機構を作動させるための回転軸に
外部駆動源からの回転力を伝達するためのプーリを備え
た圧縮機において、前記プーリとして、請求項1〜11
のいずれか一項に記載の回転体を設けた圧縮機。 - 【請求項13】 前記圧縮機構は、シリンダボアに挿入
配置されたピストンの往復動に基づいて流体の圧縮を行
なうピストン式圧縮機構である請求項12に記載の圧縮
機。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001238378A JP2002340097A (ja) | 2001-03-14 | 2001-08-06 | 回転体および圧縮機 |
US10/091,830 US6719537B2 (en) | 2001-03-14 | 2002-03-06 | Compressor and pulley for compressor |
BR0200994-3A BR0200994A (pt) | 2001-03-14 | 2002-03-08 | Compressor e polia para compressor |
KR1020020013558A KR20020073301A (ko) | 2001-03-14 | 2002-03-13 | 압축기 및 압축기용 풀리 |
CN02119087A CN1375632A (zh) | 2001-03-14 | 2002-03-13 | 压缩机和用于压缩机的滑轮 |
EP02005736A EP1241353A3 (en) | 2001-03-14 | 2002-03-13 | Compressor and pulley for compressor |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-72903 | 2001-03-14 | ||
JP2001072903 | 2001-03-14 | ||
JP2001238378A JP2002340097A (ja) | 2001-03-14 | 2001-08-06 | 回転体および圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002340097A true JP2002340097A (ja) | 2002-11-27 |
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ID=26611268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001238378A Pending JP2002340097A (ja) | 2001-03-14 | 2001-08-06 | 回転体および圧縮機 |
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Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012082862A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-26 | Toyota Motor Corp | ダイナミックダンパ |
DE112010005286T5 (de) | 2010-02-18 | 2013-02-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Dynamischer Dämpfer |
WO2013125050A1 (ja) | 2012-02-26 | 2013-08-29 | トヨタ自動車株式会社 | 捩り振動減衰装置 |
WO2014068750A1 (ja) | 2012-11-01 | 2014-05-08 | トヨタ自動車株式会社 | 捩り振動減衰装置 |
EP3234407A4 (en) * | 2011-04-18 | 2018-03-07 | Transmission CVT Corp Inc. | Continuously variable transmission provided with a roller parking zone |
US9982765B2 (en) | 2013-04-22 | 2018-05-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fluid coupling |
CN112524029A (zh) * | 2020-11-26 | 2021-03-19 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 一种压缩机和空调器 |
-
2001
- 2001-08-06 JP JP2001238378A patent/JP2002340097A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112010005286T5 (de) | 2010-02-18 | 2013-02-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Dynamischer Dämpfer |
JP2012082862A (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-26 | Toyota Motor Corp | ダイナミックダンパ |
EP3234407A4 (en) * | 2011-04-18 | 2018-03-07 | Transmission CVT Corp Inc. | Continuously variable transmission provided with a roller parking zone |
WO2013125050A1 (ja) | 2012-02-26 | 2013-08-29 | トヨタ自動車株式会社 | 捩り振動減衰装置 |
US9145947B2 (en) | 2012-02-26 | 2015-09-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Torsional vibration damping device |
WO2014068750A1 (ja) | 2012-11-01 | 2014-05-08 | トヨタ自動車株式会社 | 捩り振動減衰装置 |
JP5880729B2 (ja) * | 2012-11-01 | 2016-03-09 | トヨタ自動車株式会社 | 捩り振動減衰装置 |
US9435397B2 (en) | 2012-11-01 | 2016-09-06 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Torsional vibration damping device |
US9982765B2 (en) | 2013-04-22 | 2018-05-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fluid coupling |
CN112524029A (zh) * | 2020-11-26 | 2021-03-19 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 一种压缩机和空调器 |
CN112524029B (zh) * | 2020-11-26 | 2022-05-31 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 一种压缩机和空调器 |
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