JP5880729B2 - 捩り振動減衰装置 - Google Patents

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Description

この発明は、クランクシャフトや動力伝達軸などの回転体の捩り振動を低減するための装置に関し、特に転動する慣性質量体の相対的な振子運動を利用して回転体の捩り振動を低減する装置に関するものである。
この種の装置として所定の質量体の振子運動によって共振を抑制するように構成した装置が知られており、その一例が特開2002−340097号公報に記載されている。この特開2002−340097号公報に記載された装置は、プーリの側面部分に剛体振り子をピンによって揺動自在に取り付け、その剛体振り子がそのピンから重心までの長さに応じた固有振動数で振動することにより、その振動数のトルク変動を抑制するように構成されている。この剛体振り子は、プーリのトルク変動に応じて頻繁に、もしくは常時揺動するので、ピンとこれが貫通している孔との間の摩擦が激しく、そこでそのような摩擦に起因する摩耗を抑制するために、その孔の内周面にフッ素樹脂被膜が形成されている。
なお、特表2011−504987号公報には、トルクを受けて回転する円板状の回転体の外周部に、慣性質量体を揺動自在に取り付けた動吸収器をトルクコンバータの内部に配置した伝動装置が記載されている。このような動吸収器はオイルに浸漬されているから、摩擦箇所はそのオイルによって潤滑され、摩耗を低減できる。しかしながら、慣性質量体が揺動する場合にオイルが抵抗となるので、特表2011−504987号公報に記載された装置では、オイルによる抵抗を見込んで動吸収器を設計することとしている。
また、慣性質量体としての転動マスとその転動マスが収容されている収容室の内壁面との間を潤滑油で潤滑するように構成された装置が特開2001−153185号公報に記載されている。この特開2001−153185号公報に記載されている装置は、エンジンにおけるクランクシャフトの振動を減衰させるためのものであって、クランクシャフトに取り付けられているハブに複数の収容室が形成され、その収容室の内面のうち外周側の内面が転動面とされている。クランクシャフトと共にハブが回転すると、収容室に配置された転動マスが遠心力によってその転動面に押しつれられ、その状態でクランクシャフトのトルクが変動すると転動マスが転動面上を往復移動し、ハブあるいはクランクシャフトに対しては所定の振動数で揺動する。その収容室には給油孔が形成されており、クランク室内のオイルがその給油孔を介して収容室に流入し、そのオイルによって収容室の内壁面と転動マスとの間が潤滑されるようになっている。
慣性質量体を揺動もしくは振動させてその共振周波数の振動を減衰する装置では、上記のように、慣性質量体とこれが接触する部分との間の摩擦が問題となる。その技術的課題を解決するために上述したフッ素樹脂被膜を用いるとすれば、摩耗を低減できるものの、その被膜を形成するための作業が増え、また振動減衰装置の構成要素が増えるなどの課題が生じる。
これに対して、上記の特表2011−504987号公報や特開2001−153185号公報に記載されているようにオイルで潤滑するとすれば、慣性質量体もしくは転動マスがオイル中を移動することになるためにオイルが慣性質量体の揺動もしくは振動に対する抵抗となり、振動減衰特性が目標とする特性から外れてしまう可能性がある。特表2011−504987号公報に記載された発明は、オイルによる影響を考慮して動吸収器を設計するように構成されている。しかしながら、オイルの粘度は温度によって大きく変化し、またオイルによる影響はその量によっても異なるから、振動減衰特性を目標とする特性に設定し、また維持することが困難である。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、耐摩耗性あるいは耐久性に優れ、かつ振動減衰特性の設定あるいは維持が容易な捩り振動減衰装置を提供することを目的とするものである。
この発明は、上記の課題を解決するために、トルクを受けて回転する回転体の外周部に、前記回転体が回転している状態で前記トルクが変動することによって前記回転体の回転方向に往復動する慣性質量体が設けられた捩り振動減衰装置において、前記慣性質量体を前記回転体の回転方向に往復動できるように液密状態に収容し、かつ前記回転体と一体に形成された収容室と、その収容室に封入された所定量の潤滑油とを備え、前記潤滑油の量は、その潤滑油が遠心力によって前記収容室の外周側の内壁面に向けて押されて油層を形成している状態で前記慣性質量体がその油層に接触しない量に設定されていることを特徴とするものである。
また、この発明は、トルクを受けて回転する回転体の外周部に、前記回転体が回転している状態で前記トルクが変動することによって前記回転体の回転方向に往復動する慣性質量体が設けられた捩り振動減衰装置において、前記慣性質量体を前記回転体の回転方向に往復動できるように液密状態に収容し、かつ前記回転体と一体に形成された収容室と、その収容室に封入された所定量の潤滑油とを備え、前記慣性質量体の往復動の経路が、前記潤滑油が遠心力によって前記収容室の外周側の内壁面に向けて押されて油層を形成している状態で前記トルクの変動によって前記慣性質量体が往復動した場合の移動範囲の全体に亘っては前記慣性質量体がその油層に接触しない位置に設けられていることを特徴とするものである。
この発明においては、前記収容室の外周部に、前記収容室の内部に開口して前記潤滑油の少なくとも一部を流入させる潤滑油溜め部が設けられていてよい。
その潤滑油溜め部は、前記収容室に対して前記回転体の半径方向で外側に設けることができる。
あるいは前記潤滑油溜め部は、前記収容室の外周部を前記回転体の回転軸線方向と平行な方向に張り出させて形成されていてもよい。
また、この発明では、更に、前記潤滑油に接触する箇所に、前記潤滑油に混入している異物を捕捉する異物捕捉部が設けられていてもよい。
その前記異物捕捉部は、磁性金属粉末を捕捉する磁石を含む構成であってよい。
また、その異物捕捉部は、前記潤滑油を流通させてその潤滑油中の固形分を漉し取るストレーナーを含む構成であってよい。
一方、この発明においては、前記慣性質量体は、前記トルクの変動によって転動する転動体を含み、前記収容室の内部には、前記転動体が遠心力によって押し付けられる転動面と、前記遠心力の減少によって前記収容室の外周側から内周側に移動する前記潤滑油を前記転動体と前記転動面との少なくともいずれか一方に導くガイド部材が設けられていてよい。
さらに、この発明においては、前記慣性質量体は、前記回転体の円周方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、前記収容室は、前記複数の慣性質量体毎に独立して設けられ、それら複数の収容室の間に、それぞれの収容室内の潤滑油を相互に流通させる連通路が設けられていてよい。
そして、この発明においては、前記慣性質量体は、前記回転体の円周方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、前記収容室は、それら複数の慣性質量体をまとめて収容するように構成されていてよい。
この発明によれば、慣性質量体が回転体と共に回転するが、回転体のトルクが変動して捩り振動が生じると、慣性質量体が回転体に対してその回転方向に往復動する。このような慣性質量体のいわゆる振子運動により、その振動周波数に対応する回転体の振動が減衰させられる。その慣性質量体を収容している収容室に封入された潤滑油は、遠心力によって収容室の外周側に押され、収容室の外周側の内壁面に沿った油層を形成する。その油層の厚さもしくは深さは、収容室に当初、封入された潤滑油の量に応じたものになるが、慣性質量体は、その油層に接触せずに往復運動し、あるいは往復運動の一部で油層に接触するだけである。ここで、この発明において「油層に接触する」とは、転動体の一部が油層の表面に接触することだけでなく、油層を形成している潤滑油の中に浸漬する状態を含む。したがって、潤滑油による慣性質量体の往復運動(すなわち振動)に対する抵抗が生じることがなく、あるいはその抵抗が軽減される。そのため、設計上設定した振動次数からの乖離がほとんどなく、振動減衰特性を所期通りに容易に設定することができる。また、温度によって粘度が変化する潤滑油の影響を受けないことにより、振動減衰特性を安定的に維持することができる。
また、回転体が停止している状態では、潤滑油は収容室のいわゆる底の部分に溜まり、その中に慣性質量体の一部が浸るので、慣性質量体やその周囲に潤滑油を付着させてその表面に油膜を形成することができる。また、回転体の回転数が増大する過程や回転数が低下する過程では、潤滑油が収容室の外周側の内壁面に張り付いた状態にならずに撹拌された状態になるので、その撹拌状態の潤滑油が慣性質量体やその周囲に降りかかって油膜を形成することができる。その結果、収容室の内面や慣性質量体を往復動させるための機構など、慣性質量体が接触する箇所の潤滑を行うことができるので、摩擦による振動減衰特性の変化や摩耗による耐久性の低下を防止もしくは抑制することができる。
この発明においては、収容室の外周側に潤滑油溜め部を設けることにより、遠心力によって形成される油層の厚さあるいは深さを低減できる。言い換えれば、収容室内の潤滑油の総量を多くしても、油層が浅くなるので、慣性質量体を、油層が薄い分、外周側に配置することが可能になり、それに伴って振動を減衰させる慣性トルクを大きくすることができる。
収容室内の潤滑油に、製造あるいは加工の工程で生じた金属粉末、あるいは使用開始当初に不可避的に生じる摩耗粉などの異物が混入した場合、磁石やストレーナーなどを含む異物捕捉部を設けておくことにより、異物を潤滑油から分離して特定箇所に捕捉しておくことができる。その結果、慣性質量体の往復動が阻害される可能性を低減でき、また慣性質量体とこれが接触する箇所との間の摩耗の進行を防止することができる。
潤滑油は、回転体の回転数やその変化によって撹拌されることがあるが、ガイド部材を設けておくことにより、いわゆる撹拌状態の潤滑油を慣性質量体である転動体やその転動面に積極的に供給し、相互に接触する箇所の潤滑を促進することができる。
なお、収容室を複数の慣性質量体毎に独立して設けた場合、それらの収容室を連通路で連通させることにより、各々の収容室における潤滑油の量を均等化することができる。
この発明に係る捩り振動減衰装置の一例を示す一部破断した正面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 カバーの他の形状を示す部分図である。 潤滑油が収容室の内部でランダムに流動もしくは飛散する状態を模式的に示す図である。 各収容室の間に連通路を設けた例を模式的に示す正面図である。 複数の転動体を一括して収容する収容室を設けた例を示す一部破断した正面図である。 単一の収容室を設けた例における潤滑油の挙動を説明するための模式図である。 潤滑油溜め部の一例を示す部分図である。 潤滑油溜め部の他の例を示す部分図およびその断面図である。 潤滑油溜め部の他の例を示す部分図である。 潤滑油溜め部の更に他の例を示す部分図である。 転動体毎に個別に設けられた収容室の内部に磁石を異物捕捉部として設けた例を模式的に示す部分図である。 磁石に替えてストレーナーを異物捕捉部として収容室の内部に設けた例を模式的に示す部分図である。 複数の転動体を一括して収容する収容室の内部に磁石を異物捕捉部として設けた例を模式的に示す部分図である。 複数の転動体を一括して収容する収容室の内部にその磁石に替えてストレーナーを異物捕捉部として設けた例を模式的に示す部分図である。 潤滑油を主として転動体に向けて誘導するガイド部材の一例を模式的に示す部分図である。 潤滑油を主として転動体に向けて誘導するガイド部材の他の例を模式的に示す部分図である。 ガイド部材にサブガイド部を設けた例を模式的に示す部分図である。
つぎにこの発明をより具体的に説明する。この発明に係る捩り振動減衰装置は、いわゆるダイナミックダンパであって、トルクを受けて回転するとともにそのトルクの変動によって捩り振動する回転体に対して慣性質量体を振子運動させることにより回転体の捩り振動を低減もしくは減衰させるように構成されている。その振子運動は、慣性質量体を回転体に支持軸もしくは支持ピンなどによって揺動自在に連結することにより生じさせ、あるいは回転体に設けた所定の転動面に沿って慣性質量体を転動させることにより生じさせるように構成することができる。前者の慣性質量体を揺動自在に回転体に取り付けた構成は、例えば前述した特開2002−340097号公報や特表2011−504987号公報に記載されている構成であり、後者の転動面に沿って慣性質量体を転動させる構成は、例えば前述した特開2001−153185号公報に記載されている構成である。
以下に述べる説明では、転動面に沿って慣性質量体を往復動させる例について説明し、したがって慣性質量体を転動体と記す。図1はこの発明の一例を模式的に示しており、回転体1は一例として円板状の部材であって、図示しないエンジンのクランクシャフトや変速機の回転軸あるいはトルクコンバータのポンプインペラーやタービンランナーなどと一体に回転するように構成されている。この回転体1の外周側の部分に複数の転動体2が円周方向(回転体1の回転方向)に一定の間隔を空けて取り付けられている。その転動体2は、図2に示すように、回転体1の板厚より僅かに長い支持軸2Aの両端部に、支持軸2Aの外径より大きい外径の円板部2Bを設けた、断面形状が「H」形を成す部材である。これに対して、回転体1の外周部には、その円周方向に長く板厚方向に貫通した貫通部3が、上記の複数の転動体2に対応して、複数形成されている。その貫通部3の幅(回転体1の半径方向での開口幅)は、転動体2における支持軸2Aの外径より大きく、かつ円板部2Bの外径より小さい幅に設定されている。したがって、円板部2Bの内側壁面が回転体1の側面に引っ掛かって転動体2が貫通部3から抜け出ないようになっている。
貫通部3の外周側の内壁面は、転動体2が遠心力によって押し付けられる面であって、回転体1の中心から半径方向で外側にずれた所定の点を中心とした円弧面あるいはその円弧面に近似したサイクロイド曲面に形成されて転動面4となっている。したがって、転動面4はその長手方向での中央部が、回転体1の中心から最も遠く、ここが中立点P0 となっており、その中立点P0 から左右にずれるほど回転体1の中心に次第に近づくようになっている。転動面4をサイクロイド曲面として形成する場合には、中立点P0 を始点とした左右の両側がサイクロイド曲面となっている。転動面4がこのような形状に形成されていることにより、回転体1が回転して転動体2に遠心力が作用すると、転動体2は転動面4における中立点P0 に押し付けられ、この状態で回転体1のトルクが変動することにより転動体2が中立点P0 を挟んで往復動する。このように転動体2がその転動面4に沿って往復動するので、回転体1の中心から転動面4の曲率中心までの距離を「R」とし、転動面4の曲率半径(振子の腕の長さ)を「L」とした場合、往復動次数nは、
n=(R/L)1/2
で表され、これに対応した次数の振動が減衰される。
この発明に係る捩り振動減衰装置では、転動体2は液密構造の収容室5の内部に収容されている。すなわち、回転体1には、カバー6が取り付けられていてそのカバー6の内部が収容室5となっている。図1に示す例では、収容室5は各転動体2毎に独立して設けられており、またそれぞれの収容室5は、一対のカバー6を回転体1を挟んでその両側面に取り付けることにより形成されている。そして、そのカバー6は、図1に示すように、前述した貫通部3を完全に覆う大きさの扇形状を成している。なお、カバー6の形状は、図3に示すように、楕円形状もしくは長円形状など、他の形状であってもよい。そして、収容室5の幅(回転体1の厚さ方向に測った幅)は、転動体2の軸線方向の長さより僅かに大きく形成されている。そして、転動体2は軸線方向に幾分移動できるから、その円板部2Bの内側壁面が回転体1の側面に接触し、あるいは円板部2Bの外側面がカバー6の内面に接触することがある。
転動体2はその往復動の過程で回転体1やカバー6の内側面に接触することがあるために、その接触箇所(もしくは摺動箇所)の潤滑を行うために、収容室5の内部には潤滑油7が封入されている。その潤滑油7の量は、転動体2の往復動作もしくは振動減衰動作に対して過度の抵抗にならず、したがって振動次数や振幅比を大きく変化させることのない量に設定されている。具体的に説明すると、転動体2を転動面4に押し付けるほどの遠心力が生じるように回転体1が回転すると、潤滑油7は遠心力によって収容室5の外周側の内壁面に向けて押し付けられ、その内壁面の形状に応じた潤滑油7の層(油層)8を形成する。図1にはその油層8を省略してあり、図2には記載してある。その油層8の厚さ(深さ)は、収容室5に封入された潤滑油7の量に応じたものとなり、この発明では、遠心力によって転動面4に押し付けられている転動体2(特にその円板部2B)が油層8に全く接触しないか、僅か接触するように、潤滑油7の量が設定されている。
ここで、「転動体2が油層8に接触しない」とは、油層8が一定の厚さに形成される場合には、転動面4に沿って転動する転動体2と収容室5の外周側の内壁面との最短距離がその油層8の厚さより大きいということである。また、収容室5の外周側の内壁面の曲率が大きいことにより油層8の厚さが所定の箇所で厚くなっている場合には、当該所定箇所に移動した転動体2の円板部2Bと収容室5の外周側の内壁面との距離が、その箇所での油層8の厚さより大きいということである。つまり、転動体2がトルク変動によって往復動した場合のいずれの箇所においても、その外周側に形成されている油層8に円板部2Bが接触せず、また当然、円板部2Bの外周部が油層8に浸ることがないように、潤滑油7の量が設定されている。
これに対して「僅かに接触する」とは、転動体2が往復動する範囲、もしくは振子運動する振幅の範囲の中のいずれかで、円板部2Bの一部が油層8に接触し、あるいは僅か浸ることである。言い換えれば、当該範囲の全体に亘っては、円板部2Bが油層8に接触したり、浸ったりすることがないということである。したがって、「僅かに接触する」としてもその接触の程度は、振動次数や振幅比に大きな影響が生じない程度の接触状態あるいは接触量である。
なお、上記の潤滑油7の量の説明は、回転体1における転動体2の半径方向での位置に置き換えて説明することもできる。すなわち、回転体1が回転して潤滑油7に遠心力が作用した場合、収容室5の外周側の内壁面の形状に応じた油層8が形成される。これに対して転動体2は上記の転動面4に押し付けられて回転体1における外周方向での位置が規定される。この発明では、遠心力によって形成されている油層8に、往復動もしくは振子運動する転動体2が接触したり、あるいはその移動の全範囲に亘って接触したりすることがないように、転動体2の位置あるいはその位置を規定する転動面4の位置が設定されている。
上述したこの発明に係る捩り振動減衰装置では、回転体1が停止していれば、それぞれの収容室5に封入されている潤滑油7は、それぞれの収容室5の最も低い位置に溜まっている。その状態の潤滑油7の深さは、収容室5内の潤滑油7のほぼ全量が集まった深さになるから、例えば図1に示す下側に位置する転動体2の一部が潤滑油7に浸った状態になる。すなわち、その転動体2に潤滑油7が付着して油膜が形成される。
その状態から回転体1にトルクが作用して回転し始めると、各収容室5における潤滑油7は慣性力によって、回転体1の回転方向とは反対方向に流動し、そのために潤滑油7は撹拌状態になる。その状態を図4に模式的に示してあり、このような撹拌の過程で潤滑油7が転動体2や転動面4あるいはカバー6の内側面などに付着して油膜を形成する。このようにして形成される油膜によって、転動体2の支持軸2Aと転動面4との間、および円板部2Bの内側面と回転体1の左右両側面との間、ならびに円板部2Bの外側面とカバー6の内側面との間の潤滑が行われ、これらが摺動したとしてもその摩擦ならびに摩耗を防止もしくは抑制して耐久性を向上させることができる。また、摩擦による振動次数の変化や振動減衰特性の低下を防止もしくは抑制することができる。なお、潤滑油7の撹拌状態は、回転数およびそれに伴う遠心力が急激に変化する場合にも生じ、したがって回転体1が止まる過程においても生じる。
回転体1の回転数が増大して遠心力が大きくなると、転動体2が転動面4に押し付けられるとともに、潤滑油7が収容室5の外周側の内壁面に向けて押され、その内壁面の形状に応じた形状で所定の厚さもしくは深さの油層8を形成する。図3には一定厚さの油層8の例を模式的に示してある。潤滑油7の量あるいは転動体2の位置は、前述したように設定されているから、転動体2(特にその円板部2B)は油層8に接触せず、あるいは接触するとしても僅かである。したがって回転体1がこのように回転している状態でそのトルクが変動すると、転動体2が前述した中立点P0 を中心にして往復動し、あるいは振子運動するが、潤滑油7が転動体2の往復動作もしくは振子運動に対してほとんど抵抗とならない。そのため、転動体2が設計上設定した往復運動あるいは振子運動を行い、所期の次数の振動を低減することができる。すなわち、所期通りの振動減衰特性を得ることができる。また、油膜によって摩擦あるいは摩耗が防止もしくは抑制されているから、所期の振動減衰特性を長期に亘って維持することができ、この点でも耐久性を向上させることができる。さらに、潤滑油7の影響をほとんど受けないので、潤滑油7の粘度を考慮した設計を行う必要がなく、そのため、容易かつ正確に振動減衰特性を設定することができる。
ところで、上述したように複数の転動体2を設け、かつそれらの転動体2ごとに収容室5を設ける場合、それぞれの収容室5での質量が等しくなっていることが好ましい。少なくとも回転中では各収容室5に等量の潤滑油7が入っていることが好ましい。そこで、潤滑油7を各収容室5に均等に分配するために、図5に示すように、各収容室5の間に連通路9を設けることができる。その連通路9は、各収容室5の外周側の部分同士を連通するように設けることが好ましい。
回転体1が回転した場合に生じる遠心力は、回転体1の円周方向のいずれの箇所でも同じであるから、回転体1の中心から各収容室5の外周側の内壁面までの距離が等しければ、潤滑油7は各収容室5における外周側の内壁面に沿って均等に広がろうとする。したがって、各収容室5における潤滑油7の量に偏りがあった場合、過剰な潤滑油7が連通路9を通って不足している箇所に流れ、各収容室5での潤滑油7の量が均等になる。
なお、この発明では、転動体2を複数設けた場合であっても、それらの転動体2を全て収容する単一の収容室を設けてもよい。例えば図6に示すように、回転体1と同一の外径で底部のあるカバー6Aを回転体1の両側面に液密状態に取り付けてそのカバー6Aの内部を収容室5としてもよい。その収容室5の内周壁面は回転体1の回転中心を中心とした円弧面になるのに対して、転動面4はそれより大きい曲率の円弧状もしくはサイクロイド曲面になっているから、転動体2は転動面4の中立点P0 から離れるほど、収容室5の内周壁面から離隔する。このような構成であれば、回転体1が回転して潤滑油7に遠心力が作用することにより、潤滑油7が収容室5の内周壁面に向けて押しつけられて、図7の(a)に示すように、回転体1の回転中心を中心とした環状の油層8を形成する。また、転動体2は転動面4に遠心力によって押し付けられ、その状態で回転体1のトルクが変動すると、転動面4に沿って往復動し、あるいは振子運動する。その場合、転動体2は油層8には接触せず、もしくは接触するとしても中立点P0 の近傍の僅かな範囲で接触するのみであるから、転動体2は、回転体1に生じる振動のうち減衰させる次数の振動と共振する振動数で振子振動する。すなわち所期通りの振動減衰特性を示す。
一方、回転体1が停止している状態では、図7の(b)に示すように潤滑油7は収容室5の底の部分に溜まっている。そして、その時点で下側に位置している転動体2や転動面4が潤滑油7の中に浸っている。この状態から回転体1が回転し始めると、図7の(c)に示すように、潤滑油7は回転体1の回転方向に幾分、引き上げられるが、遠心力が未だ小さいために油層8を形成するのには到らず、油溜まりを形成している。そのため、各転動体2、および転動面4、ならびにカバー6Aの外周側の内側壁面が、その油溜まりの中を順次通過し、それぞれに潤滑油7が付着して油膜が形成される。なお、回転体1の回転数が急激に変化したり、その回転数が低下した場合に潤滑油7が撹拌された状態になり、それに伴って潤滑油7が各転動体2や転動面4ならびにカバー6Aの外周側の内側壁面に降りかかってこれらに油膜が形成されることは、複数の収容室5を独立して形成した上記の例におけるのと同様である。
いずれにしても、図6や図7に示すように構成した場合であっても、転動体2とこれが接触する箇所との間の潤滑を確実に行うことができる。また、回転体1が回転している状態では、潤滑油7が転動体2より外周側に移動させられて薄い油層8を形成し、転動体2がその油層8に接触することがなく、あるいは接触するとしても僅かであるから、所期の通り振動減衰特性を得ることができ、また維持することができる。
ところで、転動体2による振動減衰能は、転動体2による慣性トルクが大きいほど大きくなり、したがって転動体2は回転体1における可及的に外周側の部分に配置することが好ましい。これに対して前述した油層8は転動体2の外周側に形成されるから、転動体2を回転体1の外周側の部分に配置することに対して油層8が制限要因となる。そこで、油層8の厚さ(もしくは深さ)を可及的に小さくするために、潤滑油溜め部10を設けることが好ましい。図8はその潤滑油溜め部10の一例を示しており、各転動体2ごとに分割して設けられた収容室5の外周側に、その収容室5に開口した潤滑油溜め部10が形成されている。その潤滑油溜め部10の容積は、その収容室5に封入されている潤滑油7の総量以上であってもよく、あるいは未満であってもよい。いずれの場合であっても、収容室5の外周側の内壁面に沿って油層8を形成する潤滑油7の少なくとも一部が、潤滑油溜め部10の中に入り込んで油層8の形成に供されなくなるので、油層8の厚さ(もしくは深さ)を上述した各例における油層8よりも減少させることができる。このように油層8の厚さ(もしくは深さ)を減少させた分、転動体2を回転体1の外周側に配置することができ、振動減衰能を高くすることができる。
また、潤滑油溜め部10は、図9の(a)および(b)に示すように、回転体1のうち転動面4より外周側の部分を板厚方向に打ち抜いて形成した貫通部であってもよい。このような構成であっても、遠心力によって外周側に押されている潤滑油7を滞留させる容積が貫通部である潤滑溜め部10の分、増大するから、収容室5における外周側の内壁面に張り付くように形成される油層8の厚さを薄くでき、それに伴って転動体2を、油層8が薄くなった分、外周側に配置することが可能になる。
図10に示す例は、収容室5の外周側の部分を、回転体1の回転中心軸線と平行な方向、言い換えれば収容室5の厚さ方向に張り出させて、その部分の内容積を増大して、その増大箇所を潤滑油溜め部10とした例である。このような構成であっても、図9に示す例と同様に、遠心力によって外周側に押されている潤滑油7を滞留させる容積が潤滑溜め部10の分、増大するから、収容室5における外周側の内壁面に張り付くように形成される油層8の厚さを薄くでき、それに伴って転動体2を、油層8が薄くなった分、外周側に配置することが可能になる。
なお、転動体2は、縦断面形状が上述したように「H」形をなすように構成する以外に、単純な円盤状もしくは短尺円柱状に構成することも可能であり、その場合、図11に示すように、収容室5の外周側の内壁面が転動面4になる。このような構成の場合、その転動面4に円周方向に向けた溝を形成し、その溝を潤滑油溜め部10としてもよい。
この発明に係る装置では、上述したように、潤滑油7が収容室5の内部をランダムに流れ、あるいは飛散する。これに対して、収容室5の内部には製造加工後に生じた金属粉末が残置されることがあり、また細かいバリなどが使用開始当初に剥離して異物となることがあり、これらの異物が潤滑油7に混入して転動体2が接触する箇所に運ばれて摩耗の原因になる可能性がある。このような不都合を解消するために、この発明では、異物捕捉部を設けることができる。図12はその一例を示しており、除去するべき異物が主に金属粉などの磁性を有するものであることを考慮して、収容室5の内部で転動体2に干渉しない位置に磁石11が設けられている。また、図13は異物捕捉部の他の例を示しており、上記の磁石11に替えてストレーナー12が収容室5の内部で、転動体2に干渉しない位置に設けられている。このストレーナー12は潤滑油7中から除去すべき異物の大きさより小さい開孔径の多孔構造のものであって、潤滑油7が通過することにより、その内部の異物を漉し取るように構成されている。
収容室5を各転動体2毎に独立して設けた場合には、上記のように、各収容室5毎に異物捕捉部を設けることになるが、複数の転動体2を一括して収容する単一の収容室5を設けた場合には、転動体2の数より少ない数の異物捕捉部を設ければよい。その例を図14および図15に示してあり、転動面4を形成している所定の貫通部3同士の間に磁石11を配置した例であり、図15はその磁石11に替えてストレーナー12を設けた例である。これらの磁石11あるいはストレーナー12は、潤滑油7を頻繁に接触させるために、収容室5のうち油層8が形成される外周側の部分に配置されている。
このように、磁石11やストレーナー12などからなる異物捕捉部を収容室5の内部に設ければ、潤滑油7に混入した異物をその異物捕捉部にとどめておいて、転動面4などの転動体2が接触する箇所から除去することができる。その結果、転動体2が転動面4に沿って往復動したり振子運動して転動面4やカバー6の内側面などに摺接したとしても、両者の傷付きや摩耗などを防止もしくは抑制することができる。
上述したように潤滑油7は、転動体2と転動面4あるいは収容室5の内壁面との間の潤滑を行うために収容室5に封入されている。これに対して潤滑油7は回転体1の回転数の変化によって撹拌もしくは流動させられ、その流動あるいは飛散の方向や広がり方はランダムである。そこで、ランダムに流動もしくは飛散する潤滑油7を、上述した潤滑の必要な箇所に集中させれば、潤滑油7の必要量を少なくすることができる。この発明では、このような目的をもってガイド部材13を設けることができる。図16に示す例は、半円弧状の一対のガイド部材13を、その凹面を転動体2に向けて、前記貫通部3の左右両側に設けた例である。そして、これらのガイド部材13は、転動体2の半径より大きい曲率半径に構成され、その一方の端部は、収容室5の外周側の内壁面にほぼ接している。なお、収容室5は、転動体2毎に個別に設けられていてもよく、あるいは複数の転動体2を一括して収容している単一のものであってもよい。
また、図17に示す例は、ガイド部材13を上記の円弧状に替えて平板状に構成した例である。さらに、図18に示す例は、円弧状のガイド部材13におけるそれぞれの凹面に、転動面4に向けて潤滑油7を誘導する半円弧状に湾曲したサブガイド部13Aを設けた例である。なお、これらガイド部材13やサブガイド部13Aは、回転体1の側面に設けてもよく、あるいはカバー6の内側面に設けてもよく、あるいはカバー6の内側面に刻み込んで形成したものであってもよい。
これら図16ないし図18に示すようにガイド部材13やサブガイド部13Aを設けた場合、回転体1の回転速度が変化して、油層8を形成している潤滑油7が円周方向に流動すると、その潤滑油7がガイド部材13やサブガイド部13Aによって転動体2や転動面4に向けて誘導される。また、回転体1の回転数が低下して潤滑油7が回転体1の中心方向に落下する場合も同様に転動体2や転動面4に向けて潤滑油7が誘導される。そのため、転動体2や転動面4に潤滑油7が積極的に降りかかってそれらの表面に油膜が形成される。すなわち、潤滑油7が無駄なく潤滑必要箇所に供給されるので、潤滑油7の必要量が少なくなり、ひいては油層8の厚さが薄くなって転動体2を、より外周側に配置できて振動減衰能を向上させることができる。また、振動減衰装置の全体としての重量を低減することができる。
なお、この発明は上述した各具体例に限定されないのであって、収容室5の外周側の内壁面は、転動体2における円板部2Bに対向する箇所を溝状に窪ませ、円板部2Bとの距離をその部分で大きくして油層8に転動体2が接触しないようにするなど、適宜に形状あるいは構造を変更してもよい。
1…回転体、 2…転動体、 2A…支持軸、 2B…円板部、 3…貫通部、 4…転動面、 P0 …中立点、 5…収容室、 6…カバー、 7…潤滑油、 8…油層、 9…連通路、 10…潤滑油溜め部、 11…磁石、 12…ストレーナー、 13…ガイド部材、 13A…サブガイド部。

Claims (11)

  1. トルクを受けて回転する回転体の外周部に、前記回転体が回転している状態で前記トルクが変動することによって前記回転体の回転方向に往復動する慣性質量体が設けられた捩り振動減衰装置において、
    前記慣性質量体を前記回転体の回転方向に往復動できるように液密状態に収容し、かつ前記回転体と一体に形成された収容室と、
    その収容室に封入された所定量の潤滑油と
    を備え、
    前記潤滑油の量は、その潤滑油が遠心力によって前記収容室の外周側の内壁面に向けて押されて油層を形成している状態で前記慣性質量体がその油層に接触しない量に設定されている
    ことを特徴とする捩り振動減衰装置。
  2. トルクを受けて回転する回転体の外周部に、前記回転体が回転している状態で前記トルクが変動することによって前記回転体の回転方向に往復動する慣性質量体が設けられた捩り振動減衰装置において、
    前記慣性質量体を前記回転体の回転方向に往復動できるように液密状態に収容し、かつ前記回転体と一体に形成された収容室と、
    その収容室に封入された所定量の潤滑油と
    を備え、
    前記慣性質量体の往復動の経路が、前記潤滑油が遠心力によって前記収容室の外周側の内壁面に向けて押されて油層を形成している状態で前記トルクの変動によって前記慣性質量体が往復動した場合の移動範囲の全体に亘っては前記慣性質量体がその油層に接触しない位置に設けられている
    ことを特徴とする捩り振動減衰装置。
  3. 前記収容室の外周部に、前記収容室の内部に開口して前記潤滑油の少なくとも一部を流入させる潤滑油溜め部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の捩り振動減衰装置。
  4. 前記潤滑油溜め部は、前記収容室に対して前記回転体の半径方向で外側に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の捩り振動減衰装置。
  5. 前記潤滑油溜め部は、前記収容室の外周部を前記回転体の回転軸線方向と平行な方向に張り出させて形成されていることを特徴とする請求項3に記載の捩り振動減衰装置。
  6. 前記潤滑油に接触する箇所に、前記潤滑油に混入している異物を捕捉する異物捕捉部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の捩り振動減衰装置。
  7. 前記異物捕捉部は、磁性金属粉末を捕捉する磁石を含むことを特徴とする請求項6に記載の捩り振動減衰装置。
  8. 前記異物捕捉部は、前記潤滑油を流通させてその潤滑油中の固形分を漉し取るストレーナーを含むことを特徴とする請求項6に記載の捩り振動減衰装置。
  9. 前記慣性質量体は、前記トルクの変動によって転動する転動体を含み、
    前記収容室の内部には、前記転動体が遠心力によって押し付けられる転動面と、前記遠心力の減少によって前記収容室の外周側から内周側に移動する前記潤滑油を前記転動体と前記転動面との少なくともいずれか一方に導くガイド部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の捩り振動減衰装置。
  10. 前記慣性質量体は、前記回転体の円周方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記収容室は、前記複数の慣性質量体毎に独立して設けられ、
    それら複数の収容室の間に、それぞれの収容室内の潤滑油を相互に流通させる連通路が設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の捩り振動減衰装置。
  11. 前記慣性質量体は、前記回転体の円周方向に所定の間隔をあけて複数設けられ、
    前記収容室は、それら複数の慣性質量体をまとめて収容するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の捩り振動減衰装置。
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