JP2014056081A - 現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】履歴現象を初期的にだけでなく、経時においても効果的に抑制し、高画質なフルカラー画像が得られる現像装置、及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】静電潜像担持体に対向配置され、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、前記現像剤が、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してなるトナー母体と、外添剤とを含有するトナーと、キャリアとを含み、前記外添剤として、一次粒子が複数個合着してなる合着粒子を含有し、前記キャリアの仕事関数Wcと、前記現像剤担持体の仕事関数Wsが下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする現像装置。

【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、静電印刷、ファクシミリ、プリンタ、静電記録等の電子写真方式の画像形成に用いられる現像装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式による画像形成では、静電潜像担持体上に静電荷像(潜像)を形成し、帯電させたトナーを用いて潜像を現像してトナー画像を形成した後、トナー画像を紙等の記録媒体上に転写し、加熱等の方法で定着して出力画像を得ている。
近年、商用印刷、所謂プロダクションプリンティングの分野においても電子写真方式による画像形成装置が用いられるようになり、より高速、且つ高画質なフルカラー画像の形成が可能な画像形成装置が要望されている。
高画質なフルカラー画像を得る上での重要な課題の一つとして、静電潜像担持体上の潜像をトナーにより忠実に再現するために、所望の画像濃度に応じたトナー量を静電潜像担持体上に供給できるように保つという課題がある。
例えば、一成分現像方式においては、同一の画像パターンを連続出力した際に、帯状に画像濃度の低い部分が発生するという現象(フェーディング現象)が報告されている。このフェーディング現象は、主として、帯電量の低いトナーが現像剤担持体(現像スリーブ)表面との摩擦によって、現像スリーブ内のマグネットとトナー層厚を規制するブレード(ドクターブレード)とが形成する集中磁界をすり抜けてトナー層の一部として現像領域まで搬送され、現像電界を受けても静電潜像担持体上に移行しないことで発生する。そこで、特許文献1(特許第3005081号公報)、特許文献2(特許第3126433号公報)では、導電性微粒子乃至固体潤滑剤を含有する樹脂層で形成された、仕事関数測定における傾きγが10以上である表面層を有する現像スリーブと、重量平均粒径、微粉含有率、粗粉含有率、MI(メルトインデックス)値を特定の範囲に制御したトナーから構成される画像形成装置、又は前記現像スリーブと、シリコーンオイル又はシリコーンワニス処理した外添剤を有するトナーから構成される画像形成装置を用いることで、高温高湿環境においてもトナーを所望の値に安定して帯電させることができ、トナーと現像スリーブ表面との摩擦によらず、トナーと現像スリーブ間に働く鏡像力によって適正な帯電量のトナーのみを現像領域に搬送することでフェーディング現象を防止している。
また、画像形成装置の高速により適した二成分現像方式においても、現像剤を長期間使用すると、現像能力が低下して、画像濃度が減少する履歴現象が生じることが報告されている(例えば、特許文献3参照)。ここでの二成分現像方式における履歴現象は、二成分現像剤の剥離が正常に行われないことに起因する。現像剤の剥離は、現像スリーブ内のマグネットを奇数個とし現像スリーブの回転軸よりも下側の位置に同極のマグネット対を設けて磁力が殆どゼロとなる剥離領域を作り、その領域で重力を用いて現像後の現像剤を自然落下させることにより行う。しかし、直前画像でのトナー消費量時にキャリアにカウンターチャージが発生することで、キャリアと現像剤担持体との間に鏡像力が発生し、現像剤が正常に離れない。そのため、トナー消費によりトナー濃度の低下した現像剤が再度現像領域に搬送され、現像能力が低下する。即ち、スリーブ一周分は画像濃度が正常であるのに対し、二周目以降は、画像濃度が薄くなるという問題である。これに対して、前記特許文献3では、内部にマグネットを有した汲上ロールを現像スリーブ上の剥離領域付近に配置し、その磁力をもって現像後の現像剤の剥離を行う方法が提案されている。剥離された現像剤は、別の汲上ロールによって汲み上げられた後、スクリューを有した現像剤攪拌室に搬送され、トナー濃度の再調整とトナーの帯電が行われる。しかしながら、上記提案では、初期的な履歴現象を解消することはできているが、経時で使用を続けた場合に、十分な効果を発揮することができず、履歴現象が発生してしまうという問題があった。
本発明者らが高速、且つ高画質なフルカラー画像の形成が可能な画像形成装置を検討していく中で、二成分現像方式における別の履歴現象として、現像領域において現像されずに残ったトナーが、キャリアと共に回収されず、現像剤担持体上に付着して残留し、そのまま次の現像時に新たに汲み上げられた現像剤と共に再度現像領域に搬送された際に、現像剤担持体上の残留トナーの有無によって画像濃度差が生じるという課題があることを見出した。この履歴現象は、トナー−キャリア間の付着力よりもトナー−現像剤担持体間の付着力が大きくなった場合に発生すると考えられる。この傾向はトナー消費量の少ない条件にて現像剤を経時で撹拌し続けた際に顕著となり、特に、高速機の場合により顕著となる。また、近年の省エネルギー化の要求に対して、トナーの低温定着化が進められおり、その手段の一つとして、トナー中に温度に対して急峻な溶融特性を示す結晶性樹脂(特に結晶性ポリエステル樹脂)を添加する提案が多数なされているが、このような低温定着トナーを用いた画像形成装置においては更にこの履歴現象が顕著となる傾向にある。
本発明は、このような履歴現象を初期的にだけでなく、経時においても効果的に抑制し、高画質なフルカラー画像が得られる現像装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、静電潜像担持体に対向配置され、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、前記現像剤が、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してなるトナー母体と、外添剤とを含有するトナーと、キャリアとを含み、前記外添剤として、一次粒子が複数個合着してなる合着粒子を含有し、前記キャリアの仕事関数Wcと、前記現像剤担持体の仕事関数Wsが下記式(1)の関係を満たすことにより、履歴現象を初期的にだけでなく、経時においても効果的に抑制できることを見出した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための具体的な手段としては以下の通りである。即ち、
静電潜像担持体に対向配置され、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、
前記現像剤が、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してなるトナー母体と、外添剤とを含有するトナーと、キャリアとを含み、
前記外添剤として、一次粒子が複数個合着してなる合着粒子を含有し、
前記キャリアの仕事関数Wcと、前記現像剤担持体の仕事関数Wsが下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
本発明によれば、二成分現像方式における履歴現象を初期的にだけでなく、経時においても効果的に抑制し、高画質なフルカラー画像が得られる現像装置を提供する。
図1は、本発明におけるトナーの外添剤の一例を示す写真である。 図2は、本発明におけるトナーの外添剤の一例を示す写真である。 図3は、本発明におけるトナーの外添剤の一例を示す写真である。 図4は、合着粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の割合が30%以下である外添剤の一例を示す写真である。図中、矢印のスケールは300nmを示す。 図5は、合着粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の割合が30%を超える外添剤の一例を示す写真である。図中、矢印のスケールは300nmを示す。 図6は、本発明の画像形成装置の一の例を示す概略説明図である。 図7は、本発明の画像形成装置の他の例を示す概略説明図である。 図8は、本発明の画像形成装置のタンデム型カラー画像形成装置を用いた一例を示す概略説明図である。 図9は、図8に示す画像形成装置における一部拡大概略説明図である。 図10は、縦帯チャートにおける正常な画像、及び異常画像の一例を表す図である。
本発明の現像装置を構成するトナー、キャリア、現像剤担持体について説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正して他の実施形態を成すことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明は本発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲をなんら限定するものではない。
(現像装置)
本発明の現像装置は、少なくともトナーと、キャリアとからなる現像剤と、現像剤担持体とを備える。
本発明の現像装置は、キャリアの仕事関数Wcと、現像剤担持体の仕事関数Wsが下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする。
本発明において課題としている、二成分現像方式における履歴現象の発生には、トナー−キャリア間の付着力Ftcと、トナー−現像剤担持体間の付着力Ftsが関係していると考えられ、FtsがFtcよりも大きくなった場合に、現像領域において現像されずに残ったトナーが正常にキャリアに保持されず、現像剤担持体上に付着して残留し、そのまま次の現像時に新たに汲み上げられた現像剤と共に再度現像領域に搬送された際に、現像剤担持体上の残留トナーの有無によって画像濃度差が生じ、履歴現象となって現れると考えられる。前記式(1)におけるWcはトナー−キャリア間の静電的な付着力に関係しており、Wsはトナー−現像剤担持体間の静電的な付着力に関係している。Wcについては、トナーとキャリアが摩擦帯電した際の帯電量の値に寄与し、より値が小さくなることで、摩擦帯電によるトナーの帯電量を大きくして、トナー−キャリア間の静電的な付着力を大きくし、トナーを正常にキャリアに保持し易くなる傾向にある。一方、Wsについては、キャリアに保持された帯電トナーが現像剤担持体に接触した際のトナー−現像剤担持体間の電荷移動に寄与していると考えられ、より値が大きくなることで、帯電トナーと現像剤担持体との接触点近傍での、トナーから現像剤担持体への電荷移動量が多くなり、トナー−現像剤担持体間の静電的な付着力を下げる傾向にある。これらの関係が前記式(1)の関係を満たすことで、トナー−キャリア間の付着力がトナー−現像剤担持体間の付着力に対して大きくなり、履歴現象の発生を抑制することができる。
前記キャリアの仕事関数Wcと、前記現像剤担持体の仕事関数Wsは、例えば、光電効果を利用した仕事関数測定装置(理研計器社製、表面分析装置AC−2)を用いて測定することができる。具体的には、試料測定セル(直径13mm、高さ5mmのステンレス製円盤の中央に、直径10mm、深さ1mmの凹部を有する形状を有する)の凹部内に、キャリアを入れ、ナイフエッジにて表面を平らにならす。キャリアを充填した試料測定セルを試料台の規定位置上に固定した後に、照射光量500nWに設定し、照射面積4mm角とし、エネルギー走査範囲3.4〜6.2eVの条件で測定する。
(現像剤担持体)
本発明の現像剤担持体は、前記式(1)の関係を満たすものであれば特に制限はなく、従来公知の様々な現像剤担持体を用いることができる。前記式(1)中の現像剤担持体の仕事関数Wsは、現像剤担持体を構成する表面材質により決まり、現像剤担持体を構成する材料としては、例えば、Al(Ws:3.7eV)、SUS(Ws:4.4eV)、TiN(Ws:4.7eV)等を用いることができる。
(トナー)
本発明のトナーは、トナー母体と、外添剤とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
<外添剤>
前記外添剤としては、少なくとも一次粒子が複数個合着してなる合着粒子を含有すれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
外添剤として合着粒子の粒度分布、及び割れ性を下記の特定の範囲に制御することにより、経時の撹拌ストレスに対してもトナー表面の合着粒子が埋没・離脱することなく保持され、トナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力の増大が抑制され、トナー高速機においても経時に渡って履歴現象の発生を抑制することができる。
<<合着粒子>>
前記合着粒子は、一次粒子が複数個合着されてなる非球形の粒子、即ち、図1に示すように、一次粒子(符号1A〜1D)が複数合一し、それら一次粒子同士が重なり合う合着部分を有する粒子であり、単に一次粒子同士がその形状を維持しつつ凝集している状態とは異なる。なお、前記「合着粒子」を「二次粒子」と称することがある。
−一次粒子−
前記一次粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の無機微粒子、有機微粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリカが、トナー母体粒子への外添剤の埋没及び離脱を防ぐことができる点で好ましい。
前記一次粒子の平均粒径(Da)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm〜150nmが好ましく、35nm〜150nmがより好ましい。前記一次粒子の平均粒径が、20nm未満であると、外部ストレスによるトナー母体への外添剤の埋没を十分に抑制できず、スペーサーとしての機能が発揮できなくなった結果、トナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力が増大して履歴現象を生じ易くなる場合があり、好ましくない。また、150nmを超えると、トナーからの遊離が発生しやすく、感光体フィルミングを引き起こし易くなることがあり、好ましくない。
前記一次粒子の平均粒径(Da)は、前記合着粒子中の一次粒子の粒径(図1に示す全ての矢印の長さ)をもとに測定した。前記測定は、前記二次粒子を適切な溶剤(THF等)に分散させた後、基板上で溶剤を除去して乾固させたサンプルを、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、加速電圧:5kV〜8kV、観察倍率:8,000倍〜10,000倍)にて視野中の一次粒子の粒子径を計測することにより行う。前記一次粒子の粒径の測定は、合着粒子の外枠から全体像を予測し、全体像の最長長さ(図1に示す全ての矢印の長さ)の平均値を計測(計測した粒子数:100個以上200個以下)することにより行う。
−二次粒子−
前記二次粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、図3の符号1に示すように、前記一次粒子を後述の処理剤により化学結合させた粒子(二次凝集させた粒子)が好ましく、前記一次粒子同士をゾルゲル法により化学結合させた粒子がより好ましく、具体的には、ゾルゲルシリカなどが挙げられる。
前記二次粒子の平均粒径(Dba)、即ち、合着粒子の個数平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80nm〜200nmが好ましく、100nm〜180nmがより好ましく、100nm〜160nmが特に好ましい。前記個数平均粒径が、80nm未満であると、外部ストレスによるトナー母体への外添剤の埋没を十分に抑制できず、スペーサーとしての機能が発揮できなくなった結果、トナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力が増大して履歴現象を生じ易くなる場合があり、好ましくない。また、200nmを超えると、トナーからの遊離が発生し易く、感光体フィルミングを引き起こし易くなる場合があり、好ましくない。
前記二次粒子の個数平均粒径(Dba)の測定は、前記二次粒子を適切な溶剤(テトラヒドロフラン(THF)等)に分散させた後、基板上で溶剤を除去して乾固させたサンプルを、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、加速電圧:5kV〜8kV、観察倍率:8,000倍〜10,000倍)にて視野中の二次粒子の粒子径を計測することにより行い、具体的には、合着している二次粒子の外枠から全体像を予測し、全体像の最長長さ(図2に示す矢印の長さ)を計測(計測した粒子数:100個以上)することにより行う。
−合着粒子の製造方法−
前記合着粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゾルゲル法により製造する方法が好ましく、具体的には、一次粒子と、処理剤とを混合乃至焼成することにより化学結合させて二次凝集させ、二次粒子(合着粒子)とすることにより製造する方法が好ましい。なお、前記ゾルゲル法により合成する際には、前記処理剤を共存させて、一段反応にて合着粒子を調製してもよい。下記に製造例の一例を示すが、これに限るものではない。
−−処理剤−−
前記処理剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シラン系処理剤、エポキシ系処理剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記一次粒子として、シリカを用いた場合には、前記シラン系処理剤が形成するSi−O−Si結合の方が、前記エポキシ系処理剤が形成するSi−O−C結合よりも、熱に対して安定である点で、シラン系処理剤が好ましい。また、必要に応じて、処理助剤(水、1質量%酢酸水溶液等)を使用してもよい。
−−−シラン系処理剤−−−
前記シラン系処理剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコキシシラン類(テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等);シランカップリング剤(γ−アミノプロピルトルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン等);ビニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、N,N’−ビス(トリメチルシリル)ウレア、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ジメチルトリメチルシリルアミン、ヘキサメチルジシラザン、サイクリックシラザンの混合物などが挙げられる。
前記シラン系処理剤は、以下に示すように、前記一次粒子(例えば、シリカ一次粒子)を化学結合させて二次凝集を形成させる。
前記シラン系処理剤として、前記アルコキシシラン類、前記シラン系カップリング剤等を用いて前記シリカ一次粒子を処理した場合、下記式(A)に示すように、前記シリカ一次粒子に結合するシラノール基とシラン系処理剤に結合するアルコキシ基が反応し、脱アルコールにより、新たなSi−O−Si結合を形成して二次凝集する。
前記シラン系処理剤として、前記クロロシラン類を用いて前記シリカ一次粒子を処理した場合、前記クロロシラン類のクロル基と、前記シリカ一次粒子に結合するシラノール基とが脱塩化水素反応により、新たなSi−O−Si結合するシラノール基が脱水反応により、新たなSi−O−Si結合を形成して二次凝集する。また、前記シラン系処理剤として、前記クロロシラン類を用いて前記シリカ一次粒子を処理した場合、系に水が共存する際には、まずクロロシラン類が水に加水分解してシラノール基を生成し、該シラノール基とシリカ一次粒子に結合するシラノール基が脱水反応により、新たなSi−O−Si結合を形成して二次凝集する。
前記シラン系処理剤として、シラザン類を用いて前記シリカ一次粒子を処理した場合、アミノ基とシリカ一次粒子に結合するシラノール基が脱アンモニアすることにより、新たなSi−O−Si結合を形成して二次凝集する。
ただし、前記式(A)中、Rは、アルキル基を示す。
−−−エポキシ系処理剤−−−
前記エポキシ系処理剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フエノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記エポキシ系処理剤は、下記式(B)に示すように、前記シリカ一次粒子を化学結合させて二次凝集を形成させる。前記エポキシ系処理剤を用いて前記シリカ一次粒子を処理した場合、前記シリカ一次粒子に結合するシラノール基が、前記エポキシ系処理剤のエポキシ基酸素原子及びエポキシ基に結合する炭素原子を付加することにより、新たなSi−O−C結合を形成して二次凝集する。
前記処理剤と前記一次粒子との混合質量比(一次粒子:処理剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100:0.01〜100:50が好ましい。なお、前記処理剤の量が多いほど、合着度が高くなる傾向にある。
前記処理剤と前記一次粒子との混合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の混合機(スプレードライヤー等)により混合する方法などが挙げられる。なお、前記混合する際は、前記一次粒子を調製した後に前記処理剤を混合して調製してもよいし、前記一次粒子を調製する際に前記処理剤を共存させて、一段反応にて調製してもよい。
前記処理剤と前記一次粒子との焼成温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜2,500℃が好ましい。なお、前記焼成温度が高いほど、合着度が高くなる傾向にある。
前記処理剤と前記一次粒子との焼成時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5時間〜30時間が好ましい。
−合着粒子の粒度分布指標−
前記合着粒子の粒度分布指標として、下記式(2)を満たす粒子を用いることにより、合着粒子の粒度分布がシャープになる。これにより、外部ストレスによりトナー母体に埋没することなく、スペーサーとしての機能をする粒子の割合が高くなり、より効果的にトナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力の増大を抑制して、履歴現象の発生を抑制することができる。
ただし、前記式(2)中、Db50は、前記合着粒子の粒径(nm)を横軸とし、前記合着粒子の累積値(個数%)を縦軸としたときの前記合着粒子の累積分布を小粒子側から描いたときに、前記累積値が50個数%となる前記合着粒子の粒径を表し、Db10は、前記累積値が10個数%となる前記合着粒子の粒径を表す。
前記Db50は、例えば、前記合着粒子の粒径(nm)を横軸とし、前記合着粒子の累積値(個数%)を縦軸としたときの前記合着粒子の累積分布により表され、計測した前記合着粒子の粒子数が200個であれば100個目、150個であれば75個目の前記合着粒子の粒径をいう。
前記Db50の測定は、前記合着粒子を適切な溶剤(テトラヒドロフラン(THF)等)に分散させた後、基板上で溶剤を除去して乾固させたサンプルを、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、加速電圧:5kV〜8kV、観察倍率:8,000倍〜10,000倍)にて視野中の合着粒子の粒径を計測して、前記累積値が50%となる前記合着粒子の粒径を測定することにより行う。前記合着粒子の粒径の測定は、凝集した粒子の最長長さ(図2に示す矢印の長さ)を計測(計測した粒子数:100個以上200個以下)することにより行う。
前記Db10は、例えば、前記合着粒子の粒径(nm)を横軸とし、前記合着粒子の累積値(個数%)を縦軸としたときの前記合着粒子の累積分布により表され、計測した前記合着粒子の粒子数が200個であれば20個目、150個であれば15個目の前記合着粒子の粒径をいう。
前記合着粒子における前記Db10の測定は、前記合着粒子を適切な溶剤(テトラヒドロフラン(THF)等)に分散させた後、基板上で溶剤を除去して乾固させたサンプルを、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、加速電圧:5kV〜8kV、観察倍率:8,000倍〜10,000倍)にて視野中の合着粒子の粒子径を計測して、前記累積値が10%となる前記合着粒子の粒径を測定することにより行う。前記合着粒子の粒径の測定は、凝集した粒子の最長長さ(図2に示す矢印の長さ)を計測(計測した粒子数:100個以上200個以下)することにより行う。
前記「Db50/Db10」としては、1.2以下であることが好ましく、1.15以下がより好ましい。前記「Db50/Db10」が1.2を超えると、合着粒子の粒度分布が幅広く、小粒径の粒子が多くなる。即ち、「小粒径の粒子A」(合着が進んでおらず、一次粒子の状態で存在している粒子)又は「小粒径の粒子B」(合着は進んでいるが、一次粒子自体が小粒径である粒子)の少なくともどちらか一方が多いことを意味する。前記「小粒径の粒子A」が多いと、非球形の外添剤としての機能が果たしきれず、耐埋没性に劣るため、特に経時でのトナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力の増大を抑制できず、履歴現象が発生し易くなる場合があるため、好ましくない。一方、前記「小粒径の粒子B」が多いと、スペーサーとしての機能を果たすことができないため、トナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力の増大を抑制できず、初期的にも履歴現象が発生し易くなる場合があるため、好ましくない。そのため、前記「小粒径の粒子A」及び前記「小粒径の粒子B」を低減させる必要がある。
前記「小粒径の粒子A」及び前記「小粒径の粒子B」を低減させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分級処理により、予め小粒径の粒子を除去する方法が好ましい。
−合着粒子の耐割れ性−
前記合着粒子は、下記式(3)を満たすことが好ましく、下記式(3−1)を満たすことがより好ましい。これにより、現像機内における撹拌ストレスに対しても、合着粒子を構成する一次粒子同士の凝集力(合着力)が維持されるため、トナー母体に埋没することなく、より効果的にトナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力の増大を抑制して、初期だけでなく、経時においても履歴現象の発生を抑制することができる。
ただし、前記式(3)及び(3−1)中、Nxは、前記合着粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の個数を示す。なお、前記粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の個数は、50mLの瓶に入れた前記合着粒子0.5g及びキャリア49.5gに対し、67Hz、10分間の条件でロッキングミル(株式会社セイワ技研製)を用いて攪拌した後、走査電子顕微鏡にて観察して選択する。
前記合着粒子の凝集力が強い場合(図4に示すように、前記合着粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子(例えば、図4中、黒枠内で示される粒子)の割合が30%以下である場合)、トナー中の外添剤が現像器などの負荷によって割れ乃至崩壊をおこす粒子(割れ乃至崩壊粒子)が少なくなり、外添剤の埋没や転動が抑制され、経時での履歴現象の発生を抑制することができるため、好ましい。
前記合着粒子の凝集力が弱い場合(図5に示すように、前記合着粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子(例えば、図5中、黒枠内で示される粒子)の割合が30%を超える場合)、トナー中の外添剤が現像器などの負荷によって割れ乃至崩壊をおこす粒子の数が多くなり、球状粒子の割合が増加し、外添剤の移動や埋没が起こり易く、経時での履歴現象の発生を抑制できなくなる場合があるため、好ましくない。
−−式(3)条件−−
前記式(3)中、前記割れ乃至崩壊粒子とは、前記一次粒子として単独して存在する粒子を指し、前記ロッキングミルを用いて前記攪拌条件にて前記合着粒子を攪拌した後に割れ乃至崩壊が生じて一次粒子となった粒子、及び前記攪拌を行う前から前記一次粒子単独で存在していた粒子を含み、例えば、図3の符号2や図4〜5の黒枠内で示される粒子のように、前記一次粒子が合着されずに、粒子単独で存在している粒子などが挙げられる。
前記式(3)中、前記割れ乃至崩壊粒子の形状としては、粒子同士が合着されていない形状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図3の符号2で示すように、略球状の状態で存在することが多い。
前記式(3)中、前記割れ乃至崩壊粒子が存在していることを確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、走査電子顕微鏡(SEM)にて観察することにより、粒子単独で存在していることを確認する方法が好ましい。
前記割れ乃至崩壊粒子の平均粒径の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、走査電子顕微鏡(FE−SEM、加速電圧:5kV〜8kV、観察倍率:8,000倍〜10,000倍)にて視野中の前記割れ乃至崩壊粒子の粒径の平均値を計測(計測した粒子数:100個以上)することにより行う。
前記式(3)中、前記粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の計測としては、前記攪拌した後、走査電子顕微鏡にて観察し、図3の符号2や図4〜5の黒枠内で示される粒子のように、粒子単独で存在している粒子を、割れ乃至崩壊粒子1個として計測する。
前記式(3)中、前記粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の個数を計測する際、前記走査電子顕微鏡にて複数個の粒子が合着されてなる合着粒子が確認された場合、前記合着粒子は、粒子1個として計測する。
前記式(3)中で使用するキャリアとしては、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂の被覆膜形成溶液を焼成フェライト粉(重量平均粒子径:35μm)表面に塗布乃至乾燥して得られる樹脂被覆フェライトキャリアを用いる。
前記式(3)中、前記50mLの瓶としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、市販されているガラス瓶(日電理化硝子株式会社製)などが挙げられる。
−合着粒子の特性−
合着度は、前記合着粒子の一次粒子径、二次粒子径の測定において、1個の合着粒子の二次粒子径と、その合着粒子を構成する複数個の一次粒子の一次粒子径の平均値を求め、以下の式により求める。
合着度=二次粒子径/平均一次粒子径
100個以上の合着粒子について観察し、それそれの粒子の合着度を求め、合着度の平均値、及び合着度が1.3未満の割合を求める。
前記合着粒子の合着度の平均としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.5〜4.0が好ましい。前記合着度の平均が、1.5未満であると、非球形の外添剤としての機能が果たしきれず、合着粒子がトナー母体表面の凹部に移転し易くなり、特に経時でのトナー−現像剤担持体間の非静電的な付着力の増大を十分に抑制できず、履歴現象が発生し易くなる場合があるため、好ましくない。また、4.0を超えると、トナー母体から合着粒子が剥がれ易く、キャリア汚染や感光体に対して傷付けたりするため、経時での画像欠陥となることがあり、好ましくない。
前記合着度が1.3未満である合着粒子のトナー中における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10個数%以下が好ましい。前記合着度は、製造上、分布を有しており、前記合着度が1.3未満の粒子は、合着が進行していない粒子であり、ほぼ球形に近い状態として存在している。そのため、埋没抑制のために特徴づけている非球形添加剤としての機能を果たしにくい。なお、前記合着度が1.3未満の前記合着粒子の含有量の測定は、上述の方法により、前記合着粒子の一次粒子の粒径の平均及び前記二次粒子の粒径を100個以上200個以下測定した後、得られた測定値から各合着粒子の合着度を算出し、前記合着度が1.3未満となる粒子の個数を測定個数で除して算出する。
前記合着粒子の一次粒子同士が合着されていることを確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、走査電子顕微鏡(SEM)にて観察することにより、一次粒子同士が合着されていることを確認する方法が好ましい。
前記外添剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー母体粒子100質量部に対して、0.5質量部〜4.0質量部が好ましい。
−その他の外添剤−
前記トナーは、前記合着粒子の他に流動性改質や帯電量調整、電気特性の調整などを目的として各種の外添剤を添加することが出来る。外添剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、シリカ微粒子、疎水化されたシリカ微粒子、脂肪酸金属塩(例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど);金属酸化物(例えばチタニア、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモンなど)又はこれらの疎水化物、フルオロポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、疎水化されたシリカ微粒子、チタニア粒子、疎水化されたチタニア微粒子、が好適に挙げられる。
その他の外添剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トナー母体粒子100質量部に対して、0.3質量部〜3.0質量部が好ましい。
前記疎水化されたシリカ微粒子としては、例えばHDK H2000、HDK H2000/4、HDK H2050EP、HVK21、HDK H1303(いずれも、ヘキスト社製);R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(いずれも日本アエロジル株式会社製)などが挙げられる。前記チタニア微粒子としては、例えばP−25(日本アエロジル株式会社製);STT−30、STT−65C−S(いずれも、チタン工業株式会社製);TAF−140(富士チタン工業株式会社製);MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(いずれも、テイカ株式会社製)などが挙げられる。前記疎水化された酸化チタン微粒子としては、例えばT−805(日本アエロジル株式会社製);STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業株式会社製);TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業株式会社製);MT−100S、MT−100T(いずれも、テイカ株式会社製);IT−S(石原産業株式会社製)などが挙げられる。
<トナー母体粒子>
前記トナー母体粒子は、少なくとも結着樹脂、及び着色剤を含有する。さらに、必要に応じて離型剤、帯電制御剤、層状無機鉱物等を含有することができる。
<<結着樹脂>>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、クマリン樹脂、アミドイミド樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、低温定着性に優れ、画像表面を平滑化できる点で、低分子量化しても十分な可撓性を有する点で、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂と上記他の結着樹脂とを組み合わせた樹脂が好ましい。
−ポリエステル樹脂−
前記ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、未変性ポリエステル樹脂、変性ポリエステル樹脂が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−−未変性ポリエステル樹脂−−
前記未変性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(1)で表されるポリオールと、下記一般式(2)で表されるポリカルボン酸とをポリエステル化した樹脂、結晶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。本発明により、履歴現象がより顕著となる、結晶性ポリエステル樹脂を用いた低温定着性に優れたトナーを搭載した高速機においても、同様に経時に渡って履歴現象の発生を抑制できる現像装置、画像形成装置を提供することができる。
ただし、前記一般式(1)中、Aは、炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有してもよい芳香族基又はヘテロ環芳香族基を表し、mは、2〜4の整数を表す。
ただし、前記一般式(2)中、Bは、炭素数1〜20のアルキル基、アルキレン基、置換基を有してもよい芳香族基又はヘテロ環芳香族基を表し、nは、2〜4の整数を表す。
前記一般式(1)で表されるポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールA酸化エチレン付加物、ビスフェノールA酸化プロピレン付加物、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA酸化エチレン付加物、水素化ビスフェノールA酸化プロピレン付加物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記一般式(2)で表されるポリカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(トリメリット酸)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−−−結晶性ポリエステル樹脂−−−
前記ポリエステル樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂を含有することができる。
結晶性ポリエステル樹脂は、例として、アルコール成分として炭素数2〜12の飽和脂肪族ジオール化合物、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、−8オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12ドデカンジオールおよびこれらの誘導体と、少なくとも酸性分として二重結合(C=C結合)を有する炭素数2〜12のジカルボン酸、もしくは、炭素数2〜12の飽和ジカルボン酸、特にフマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1、−8オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12ドデカン二酸およびこれらの誘導体を用いて合成される結晶性ポリエステルが好ましい。
中でも、吸熱ピーク温度と吸熱ショルダー温度の差をより小さくする点で、特に1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1、−8オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12ドデカンジオールのいずれか一種類のアルコール成分と、フマル酸、1,4−ブタン二酸、1,6−ヘキサン二酸、1、−8オクタン二酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸のいずれか一種類のジカルボン酸成分のみで構成されることが好ましい。
また、結晶性ポリエステル樹脂の結晶性および軟化点を制御する方法として、ポリエステル合成時にアルコール成分にグリセリン等の3価以上の多価アルコールや、酸成分に無水トリメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸を追加して縮重合を行った非線状ポリエステルなどを設計、使用するなどの方法が挙げられる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液や固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。
前記結晶性ポリエステル樹脂の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3重量%〜15重量%が好ましく、5重量%〜10重量%がより好ましい。前記含有量が、3重量%未満の場合、低温定着性に対する効果が十分に得られない場合があり好ましくなく、15質量%を超えると、経時での画像濃度安定性、特に、高速機での経時での画像濃度安定性が悪化する傾向にあるため、好ましくない。
−−変性ポリエステル樹脂−−
前記変性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物、前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル(以下、「ポリエステルプレポリマー」と称することがある)とを、伸長反応及び/又は架橋反応して得られる樹脂などが挙げられる。前記伸長反応及び/又は架橋反応は、必要に応じて、反応停止剤(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン、ケチミン化合物等のモノアミンをブロックしたものなど)により停止させてもよい。
−−−活性水素基含有化合物−−−
前記活性水素基含有化合物は、水相中で、前記ポリエステルプレポリマーが伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有すれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリエステルプレポリマーが後述するイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーである場合、高分子量化が可能となる点で、アミン類が好ましい。
前記活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらは、1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。
前記活性水素基含有化合物である前記アミン類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミン類のアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。前記ジアミンとしては、例えば、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)などが挙げられる。前記3価以上のポリアミンとしては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。前記アミノアルコールとしては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。前記アミノメルカプタンとしては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。前記アミノ酸としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。前記これらのアミン類のアミノ基をブロックしたものとしては、例えば、前記これらのアミン類(ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸等)のいずれかとケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記アミン類は、ジアミン、ジアミンと少量の3価以上のポリアミンとの混合物が特に好ましい。
−−−活性水素基含有化合物と反応可能な重合体−−−
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体としては、前記活性水素基含有化合物と反応可能な基を少なくとも有する重合体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、溶融時の高流動性、透明性に優れ、高分子成分の分子量を調節し易く、乾式トナーにおけるオイルレス低温定着性、離型性に優れる点で、ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)が好ましく、イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーがより好ましい。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合物、活性水素基含有ポリエステル樹脂をポリイソシアネートと反応させてなるものなどが挙げられる。
前記ポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等)、アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等)、脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等)、前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物、前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物等のジオール;多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等)、3価以上のフェノール類(フェノールノボラック、クレゾールノボラック等)、3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物等の3価以上のポリオール;ジオールと3価以上のポリオールとの混合物;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ポリオールは、前記ジオール単独、前記ジオールと少量の前記3価以上のポリオールとの混合物が好ましい。前記ジオールとしては、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物(ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物等)が好ましい。
前記ポリオールのイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、トナーの保存性と低温定着性との両立が困難となることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ポリカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸等);芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等);3価以上のポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ポリカルボン酸は、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。なお、前記ポリカルボン酸の代わりに、ポリカルボン酸の無水物、低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)などを用いてもよい。
前記ポリオールと前記ポリカルボン酸の混合比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリオールの水酸基[OH]と前記ポリカルボン酸のカルボキシル基[COOH]との当量比[OH]/[COOH]として、2/1〜1/1が好ましく、1.5/1〜1/1がより好ましく、1.3/1〜1.02/1が特に好ましい。
前記ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート等);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4'−ジイソシアネート、4,4'−ジイソシアナト−3,3'−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4'−ジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアヌレート類(トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレート等);これらのフェノール誘導体;オキシム、カプロラクタム等でブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種単独でも使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートと、前記活性水素基含有ポリエステル樹脂(水酸基含有ポリエステル樹脂)との混合比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリイソシアネートのイソシアネート基[NCO]と前記水酸基含有ポリエステル樹脂の水酸基[OH]との当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、3/1〜1.5/1が特に好ましい。前記当量比[NCO]/[OH]が、1/1未満であると、耐オフセット性が悪化することがあり、5/1を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー中の前記ポリイソシアネートの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%〜40質量%が好ましく、1質量%〜30質量%がより好ましく、2質量%〜20質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、保存性と低温定着性との両立が困難となることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーの1分子当たりに含まれるイソシアネート基の平均数としては、1以上が好ましく、1.2〜5がより好ましく、1.5〜4がより好ましい。前記平均数が、1未満であると、ウレア結合生成基で変性されているポリエステル樹脂(RMPE)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーと、前記アミン類との混合比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー中のイソシアネート基[NCO]と、前記アミン類中のアミノ基[NHx]の混合当量比[NCO]/[NHx]が、1/3〜3/1が好ましく、1/2〜2/1がより好ましく、1/1.5〜1.5/1が特に好ましい。前記混合当量比([NCO]/[NHx])が、1/3未満であると、低温定着性が低下することがあり、3/1を超えると、ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
−−−活性水素基含有化合物と反応可能な重合体の合成方法−−−
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーの場合、前記ポリオールと前記ポリカルボン酸とを公知のエステル化触媒(チタンテトラブトキシド、ジブチルチンオキサイド等)の存在下、150℃〜280℃に加熱し、必要により適宜減圧しながら生成し、水を溜去して水酸基含有ポリエステルを得た後に、40℃〜140℃にて、前記水酸基含有ポリエステルに前記ポリイソシアネートを反応させることにより合成する方法などが挙げられる。
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体の重量平均分子量(Mw)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による分子量分布で、3,000〜40,000が好ましく、4,000〜30,000がより好ましい。前記重量平均分子量(Mw)が、3,000未満であると、保存性が悪化することがあり、40,000を超えると、低温定着性が悪化することがある。前記重量平均分子量(Mw)の測定は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mLの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50μL〜200μL注入して測定する。試料における分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、及び4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いることが好ましい。なお、検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
―着色剤―
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、特に制限はなく、公知の着色剤から目的に応じて適宜選択することができる。
前記トナーの着色剤の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは着色剤の種類を適宜選択することにより得ることができるが、カラートナーであるのが好ましい。
ブラック用のものとしては、例えばファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料等が挙げられる。
マゼンタ用着色顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、48:1、49、50、51、52、53、53:1、54、55、57、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、150、163、177、179、184、202、206、207、209、211、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35等が挙げられる。
シアン用着色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、60;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45又フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料、グリーン7、グリーン36等が挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、55、65、73、74、83、97、110、139、151、154、155、180、185;C.I.バットイエロー1、3、20、オレンジ36等が挙げられる。
トナー中における着色剤の含有量は、1質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、トナーの着色力が低下することがあり、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。このような樹脂としては、特に制限はないが、本発明における結着樹脂との相溶性の点から、本発明の結着樹脂、又は本発明の結着樹脂と類似した構造の樹脂を用いることが好ましい。
前記マスターバッチは、高せん断力をかけて、樹脂と着色剤を混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶媒を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。フラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶媒と共に混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水及び有機溶媒を除去する方法である。混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置を用いることができる。
(離型剤)
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、植物系ワックス(カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等)、動物系ワックス(ミツロウ、ラノリン等)、鉱物系ワックス(オゾケライト、セルシン等)、石油ワックス(パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等)等のロウ類及びワックス類;合成炭化水素ワックス(フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等)、合成ワックス(エステル、ケトン、エーテル等)等の天然ワックス以外のもの;1,2−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子であるポリメタクリル酸n−ステアリル、ポリメタクリル酸n−ラウリル等のポリアクリレートのホモポリマー又はコポリマー(アクリル酸n−ステアリルーメタクリル酸エチル共重合体等)等の側鎖に長鎖アルキル基を有する結晶性高分子;などが挙げられる。これらの中でも、定着ローラとトナー界面の間で離型剤として効果的に作用することができるため、定着ローラにオイル等の離型剤を塗布しなくても高温耐オフセット性を向上させることができる点で、融点が50℃〜120℃のワックスが好ましい。
前記離型剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜90℃がより好ましい。融点が、50℃未満であると、ワックスが保存性に悪影響を与えることがあり、120℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。なお、前記離型剤の融点は、示差走査熱量計(TG−DSCシステム、TAS−100、理学電機社製)を用いて、最大吸熱ピークを測定することにより求められる。
前記離型剤の溶融粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記離型剤は、前記トナー母体粒子中に分散した状態で存在することが好ましく、そのためには、前記離型剤と前記結着樹脂とは相溶しないことが好ましい。前記離型剤が、前記トナー母体粒子中に微分散する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー製造時の混練の剪断力をかけて分散させる方法などが挙げられる。
前記離型剤の分散状態は、トナー粒子の薄膜切片を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより確認することができる。前記離型剤の分散径は、小さい方が好ましいが、小さすぎると定着時の染み出しが不十分な場合がある。したがって、倍率1万倍で前記離型剤を確認することができれば、前記離型剤が分散した状態で存在していることになる。1万倍で前記離型剤が確認できない場合、微分散していたとしても、定着時の染出しが不十分となる。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%〜20質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましい。前記含有量が、1質量%未満の場合、耐ホットオフセット性が悪化する傾向にあり、20質量%を超えると耐熱保存性、帯電性、転写性、耐ストレス性が悪化する傾向にあるため、好ましくない。
―帯電制御剤―
また、トナーに適切な帯電能を付与するために、必要に応じて帯電制御剤をトナーに含有させることも可能である。
帯電制御剤としては、公知の帯電制御剤がいずれも使用可能である。有色材料を用いると色調が変化することがあるため、無色乃至白色に近い材料が好ましく、例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤の含有量は、結着樹脂の種類、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるものであり、一義的に限定されるものではないが、前記結着樹脂に対し0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.02質量%〜2質量%がより好ましい。前記添加量が、5質量%を超えると、トナーの帯電性が大きすぎ、帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招くことがあり、0.01質量%未満であると、帯電立ち上り性や帯電量が十分でなく、トナー画像に影響を及ぼしやすいことがある。
―層状無機鉱物―
前記層状無機鉱物としては、数nmの厚みの層が積層された無機鉱物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、セピオライト、これらの混合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トナーを造粒する際に異形化でき、電荷調節機能を果たすと共に、低温定着に優れる点で、変性層状無機鉱物が好ましく、モンモリロナイト系の基本結晶構造を持つ層状無機鉱物を有機カチオンで変性させた変性層状無機鉱物がより好ましく、トナー特性に影響を与えず、容易に粘度調整ができる点で、有機変性モンモリロナイト、ベントナイトが特に好ましい。
前記変性層状無機化合物は、前記層状無機鉱物を少なくとも一部を有機物イオンにより変性させることが好ましい。前記層状無機鉱物を少なくとも一部を有機物イオンで変性することにより、適度な疎水性を持ち、トナー組成物及び/又はトナー組成物前駆体を含む油相が非ニュ−トニアン粘性を持ち、トナーを異形化することができる。
前記変性層状無機鉱物のトナー母体粒子中における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05質量%〜5質量%が好ましい。
―トナーの製造方法―
本発明におけるトナーの製法や材料は、条件を満たしていれば公知のものが全て使用可能であり、特に限定されるものではないが、例えば、混練粉砕法や、水系媒体中にてトナー粒子を造粒する、いわゆるケミカル工法がある。
前記ケミカル工法としては、例えば、モノマーを出発原料として製造する懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等;樹脂や樹脂前駆体を有機溶剤などに溶解して水系媒体中にて分散乃至乳化させる溶解懸濁法;溶解懸濁法において、活性水素基と反応可能な官能基を有する樹脂前駆体(反応性基含有プレポリマー)を含む油相組成物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に乳化乃至分散させ、該水系媒体中で、活性水素基含有化合物と、前記反応性基含有プレポリマーとを反応させる方法(製造方法(I));樹脂や樹脂前駆体と適当な乳化剤からなる溶液に水を加えて転相させる転相乳化法;これらの工法によって得られた樹脂粒子を水系媒体中に分散させた状態で凝集させて加熱溶融等により所望サイズの粒子に造粒する凝集法などが挙げられる。これらの中でも、溶解懸濁法、前記製造方法(I)、凝集法で得られるトナーが、結晶性樹脂による造粒性(粒度分布制御や、粒子形状制御等)の観点から好ましく、前記製造方法(I)で得られるトナーがより好ましい。
以下に、これらの製法についての詳細な説明をする。
前記混練粉砕法は、例えば、少なくとも着色剤、結着樹脂、離型剤を有するトナー材料を溶融混練したものを、粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。該溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕では、前記混練で得られた混練物を粉砕する。この粉砕においては、まず、混練物を粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
前記分級は、前記粉砕で得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する。前記分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離器等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
前記溶解懸濁法は、例えば、少なくとも結着樹脂乃至樹脂前駆体、着色剤、及び離型剤を含有してなるトナー組成物を有機溶媒中に溶解乃至分散させた油相組成物を、水系媒体中で分散乃至乳化させることにより、トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記トナー組成物を溶解乃至分散させる場合に用いる有機溶媒としては、沸点が100℃未満の揮発性であることが、後の溶剤除去が容易になる点から好ましい。
該有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエステル系又はエステルエーテル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶剤、これらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
前記溶解懸濁法では、油相組成物を水系媒体中で分散乃至乳化させる際に、必要に応じて、乳化剤や分散剤を用いても良い。
該乳化剤又は分散剤としては、公知の界面活性剤、水溶性ポリマー等を用いることができる。該界面活性剤としては、特に制限はなく、アニオン界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸、リン酸エステル等)、カチオン界面活性剤(四級アンモニウム塩型、アミン塩型等)、両性界面活性剤(カルボン酸塩型、硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型、リン酸エステル塩型等)、非イオン界面活性剤(AO付加型、多価アルコール型等)等が挙げられる。界面活性剤は、1種単独又は2種以上の界面活性剤を併用してもよい。
該水溶性ポリマーとしては、セルロース系化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びそれらのケン化物など)、ゼラチン、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、アクリル酸(塩)含有ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸の水酸化ナトリウム部分中和物、アクリル酸ナトリウム−アクリル酸エステル共重合体)、スチレン−無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム(部分)中和物、水溶性ポリウレタン(ポリエチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール等とポリイソシアネートの反応生成物等)などが挙げられる。
また、乳化又は分散の助剤として、上記の有機溶剤及び可塑剤等を併用することもできる。
本発明に係るトナーは、溶解懸濁法において、少なくとも結着樹脂、活性水素基と反応可能な官能基を有する結着樹脂前駆体(反応性基含有プレポリマー)、着色剤、及び離型剤を含む油相組成物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散乃至乳化させ、該油相組成物中及び/又は水系媒体中に含まれる活性水素基含有化合物と、前記反応性基含有プレポリマーとを反応させる方法(製造方法(I))によりトナーの母体粒子を造粒して得ることが好ましい。
前記樹脂微粒子は、公知の重合方法を用いて形成することができるが、樹脂微粒子の水性分散液として得ることが好ましい。樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法としては、例えば、以下の(a)〜(h)に示す方法が挙げられる。
(a)ビニルモノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法及び分散重合法のいずれかの重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱又は硬化剤を添加して硬化させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加乃至縮合系樹脂の前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましく、加熱により液状化してもよい。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(d)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を機械回転式又はジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤の存在下、水中に分散させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(e)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を形成した後、樹脂微粒子を適当な分散剤の存在下、水中に分散させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(f)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液に貧溶剤を添加する、又は予め溶剤に加熱溶解させた樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、溶剤を除去して樹脂微粒子を形成した後、樹脂微粒子を適当な分散剤の存在下、水中に分散させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(g)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液を、適当な分散剤の存在下、水性媒体中に分散させた後、加熱、減圧等によって溶剤を除去して、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
(h)予め重合反応(例えば、付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等)により合成した樹脂を溶剤に溶解させた樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化させて、樹脂微粒子の水性分散液を調製する方法。
前記樹脂微粒子の体積平均粒径は10nm以上300nm以下が好ましく、30nm以上120nm以下がより好ましい。該樹脂微粒子の体積平均粒径が10nm未満である場合、及び300nmを超える場合、トナーの粒度分布が悪化することがあるため好ましくない。
前記油相の固形分濃度は、40〜80%程度であることが好ましい。濃度が高すぎると、溶解乃至分散が困難になり、また粘度が高くなって扱いづらく、濃度が低すぎると、トナーの製造性が低下する。
前記着色剤や離型剤等の結着樹脂以外のトナー組成物、及びそれらのマスターバッチ等は、それぞれ個別に有機溶剤に溶解乃至分散させた後、結着樹脂溶解液又は分散液に混合しても良い。
前記水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)等が挙げられる。
前記水系媒体中への分散乃至乳化の方法としては、特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。中でも、粒子の小粒径化の観点からは、高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは20〜80℃である。
前記有機溶媒を、得られた乳化分散体から除去するためには、特に制限はなく、公知の方法を使用することができ、例えば、常圧または減圧下で系全体を撹拌しながら徐々に昇温し、液滴中の有機溶剤を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。
水系媒体に分散されたトナーの母体粒子を洗浄、乾燥する方法としては、公知の技術が用いられる。即ち、遠心分離機、フィルタープレスなどで固液分離した後、得られたトナーケーキを常温〜約40℃程度のイオン交換水に再分散させ、必要に応じて酸やアルカリでpH調整した後、再度固液分離するという工程を数回繰り返すことにより不純物や界面活性剤などを除去した後、気流乾燥機や循環乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機などにより乾燥することによってトナー粉末を得る。この際、遠心分離などでトナーの微粒子成分を取り除いても良いし、また、乾燥後に必要に応じて公知の分級機を用いて所望の粒径分布にすることができる。
前記凝集法では、例えば、少なくとも結着樹脂からなる樹脂微粒子分散液、着色剤粒子分散液、必要に応じて離型剤粒子分散液を混合し、凝集させることによりトナー母体粒子を製造する方法である。該樹脂微粒子分散液は、公知の方法、例えば乳化重合や、シード重合、転相乳化法等により得られ、該着色剤粒子分散液や、該離型剤粒子分散液は、公知の湿式分散法等により着色剤や、離型剤を水系媒体に分散させることで得られる。
凝集状態の制御には、熱を加える、金属塩を添加する、pHを調整するなどの方法が好ましく用いられる。
前記金属塩としては特に制限はなく、ナトリウム、カリウム等の塩を構成する一価の金属;カルシウム、マグネシウム等の塩を構成する二価の金属;アルミニウム等の塩を構成する三価の金属などが挙げられる。
前記塩を構成する陰イオンとしては、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、炭酸イオン、硫酸イオンが挙げられ、これらの中でも、塩化マグネシウムや塩化アルミニウム及びその複合体や多量体が好ましい。
また、凝集の途中や凝集完了後に加熱することで樹脂微粒子同士の融着を促進することができ、トナーの均一性の観点から好ましい。さらに、加熱によりトナーの形状を制御することができ、通常、より加熱すればトナーは球状に近くなっていく。
水系媒体に分散されたトナーの母体粒子を洗浄、乾燥する方法は、前述の方法等を用いることができる。
また、トナーの流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造されたトナー母体粒子に前記合着粒子を添加混合するが、更に疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。
添加剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるがジャケット等装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。なお、添加剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中又は漸次添加剤を加えていけばよい。この場合、混合機の回転数、転動速度、時間、温度等を変化させてもよい。又はじめに強い負荷を、次に、比較的弱い負荷を与えてもよいし、その逆でもよい。使用できる混合設備としては、例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。次いで、250メッシュ以上の篩を通過させて、粗大粒子、凝集粒子を除去し、トナーが得られる。
前記トナーは、その形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような、平均円形度、体積平均粒径、体積平均粒径と個数平均粒径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)等を有していることが好ましい。
前記平均円形度は、前記トナーの形状と投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値であり、例えば、0.950〜0.980が好ましく、0.960〜0.975がより好ましい。なお、前記平均円形度が0.95未満の粒子が15%以下であるものが好ましい。
前記平均円形度が、0.950未満であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがあり、0.980を超えると、ブレードクリーニング等を採用している画像形成システムでは、感光体上及び転写ベルト等のクリーニング不良が発生し、画像上の汚れ、例えば、写真画像等の画像面積率の高い画像形成の場合において、給紙不良等で未転写の画像を形成したトナーが感光体上に転写残トナーとなって蓄積した画像の地汚れが発生してしまうことがあり、あるいは、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまうことがある。
前記平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」、シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子株式会社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて濃度を5,000〜15,000個/μLが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5,000〜15,000個/μLにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、即ち、添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分に濡らすことができないため、分散が不十分となる。またトナー添加量は粒径により異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3μm〜10μmの場合、トナー量を0.1g〜0.5g添加することにより分散液濃度を5,000個/μl〜15,000個/μlに合わせることが可能となる。
前記トナーの体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、3μm〜10μmが好ましく、4μm〜7μmがより好ましい。前記体積平均粒径が、3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、10μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなることがある。
前記トナーにおける体積平均粒径と個数平均粒径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)としては、1.00〜1.25が好ましく、1.00〜1.15がより好ましい。
前記体積平均粒径、及び前記体積平均粒径と個数平均粒径との比(体積平均粒径/個数平均粒径)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman CoulterMutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%になるように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
(現像剤)
本発明における現像剤は、トナーとキャリアを含有してなる二成分現像剤である。近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。
前記トナーを用いた前記二成分現像剤は、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像手段における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
(キャリア)
本発明のキャリアとしては、前記式(1)を満たすものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯粒子と、該芯粒子を被覆する樹脂層(被覆層)とを有するものが好ましい。更に、磁性を有する芯粒子と、該芯粒子を被覆する被覆層とを有し、形状係数SF−2が115〜150であり、且つ、嵩密度が1.8〜2.4g/cm3であり、前記芯粒子の形状係数SF−2が120〜160であり、前記芯粒子の算術平均表面粗さRaが0.5〜1.0μmであり、前記被覆層が、樹脂及び無機微粒子を含有し、該樹脂100質量部に対して、該無機微粒子を50〜500質量部の割合で含有することが好ましい。
上記特定の形状、嵩密度等を有するキャリアと組み合わせることで、低温定着性に優れたトナーを搭載した画像形成装置においても、同様に履歴現象の発生を抑制することができる。
<芯粒子>
前記芯粒子としては、磁性を有する芯粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金、化合物等の磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子などが挙げられる。これらの中でも、環境面への配慮の点で、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライトなどが好ましい。
−芯粒子の形状係数SF−1−
前記芯粒子は、形状係数SF−1により規定される。
前記SF−1は、粒子の丸さの度合いを規定する。
前記SF−1の値が大きくなると、粒子の形状が円(球形)から離れる。
前記芯粒子の形状係数SF−1としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記芯粒子の形状係数SF−1の測定は、走査電子顕微鏡(例えば、FE−SEM(S−800)、日立製作所社製)を用いて300倍に拡大した前記芯粒子の粒子像を、100個無作為にサンプリングし、得られた画像情報を画像解析装置(例えば、Luzex AP、ニレコ社製)により解析し、下記式(I)を用いて算出することにより行った。
SF−1=(L2/A)×(π/4)×100 ・・・(I)
ただし、前記式(I)中、Lは、粒子の絶対最大長(外接円の長さ)を表し、Aは、粒子の投影面積を表す。
−芯粒子の形状係数SF−2−
前記芯粒子は、形状係数SF−2により規定される。
前記SF−2は、粒子の凹凸の度合いを規定する。
前記SF−2の値が大きくなると、粒子の表面の凹凸の起伏が激しくなる。
前記芯粒子の形状係数SF−2としては、120〜160であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記形状係数SF−2が、120未満であると、前記芯粒子の凸部が被覆されやすくなり、局所的な低抵抗が形成しづらくなることがある。また、前記形状係数SF−2が、160を超えると、前記芯粒子中の空隙が多くなり、前記芯粒子の強度が弱くなるだけでなく、長期間現像装置内で使用した際に、前記芯粒子の露出が多く、初期抵抗値と使用後の抵抗値の変化が大きくなり、静電潜像担持体上のトナー量、トナー像の形成のされ方が変動し、画像濃度が変動することがある。
前記芯粒子の形状係数SF−2の測定は、走査電子顕微鏡(例えば、FE−SEM(S−800)、日立製作所社製)を用いて300倍に拡大した芯粒子の粒子像を、100個無作為にサンプリングし、得られた画像情報を画像解析装置(例えば、Luzex AP、ニレコ社製)により解析し、下記式(II)を用いて算出することにより行った。
SF−2=(P2/A)×(1/4π)×100 ・・・(II)
ただし、前記式(II)中、Pは、芯粒子の周囲長を表し、Aは、芯粒子の投影面積を表す。
−芯粒子の算術平均表面粗さRa−
前記芯粒子の算術平均表面粗さRaは、前記芯粒子の表面粗さを規定する。
前記芯粒子の算術平均表面粗さRaとしては、0.5μm〜1.0μmが好ましく、0.6μm〜0.9μmがより好ましい。前記芯粒子の算術平均表面粗さRaが0.5μm未満である場合、被覆層を形成した後のキャリアの算術平均表面粗さが小さくなり過ぎて、キャリアとトナーとの接点が減少し、トナー−キャリア間の付着力が適正に働かず、トナーが現像剤担持体上に付着して残留し、履歴現象が発生し易くなる場合があり、好ましくない。前記芯粒子の算術平均表面粗さRaが1.0μmを超える場合、被覆層を形成した後のキャリアの算術平均表面粗さが大きくなり過ぎて、長期間現像装置内で使用した際に、凸部での被覆層の磨耗が顕著になり、初期抵抗値からの経時での抵抗値の変化が大きくなり、静電潜像担持体上のトナー量、トナー像の形成のされ方が変動し、画像濃度が変動する場合があり、好ましくない。
前記芯粒子の算術平均表面粗さRaの測定は、光学顕微鏡(例えば、OPTELICS C130、LASERTEC社製)を使用して、対物レンズ倍率50倍に設定し、解像度0.20μmで画像を取り込んだ後、前記芯粒子の頂点部を中心にして観察エリアを10μm×10μmとし、前記芯粒子数100個の表面粗さRaの平均値を測定することにより行った。
−芯粒子の重量平均粒径Dw−
前記芯粒子の重量平均粒径Dwは、レーザー回折乃至散乱法によって求めた前記芯粒子の粒度分布における積算値50%での粒径をいう。前記芯粒子の重量平均粒径Dwとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜80μmが好ましい。
前記芯粒子の重量平均粒径Dwの測定は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)をマイクロトラック粒度分布計(HRA9320−X100、Honewell社製)を用いて下記に記載の条件にて測定し、下記式(III)を用いて算出した。なお、各チャネルは、粒径分布図における粒径範囲を測定幅単位に分割するための長さを表し、前記代表粒径は、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)} ・・・(III)
ただし、前記式(III)中、Dは、各チャネルに存在する芯粒子の代表粒径(μm)を表し、nは、各チャネルに存在する芯粒子の総数を表す。
[測定条件]
[1]粒径範囲:100μm〜8μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
<被覆層>
前記被覆層は、樹脂、及びフィラーを含有する被覆層形成溶液により形成され、前記フィラーとしては無機微粒子が好ましい。
前記被覆層としては、前記樹脂100質量部に対して、前記フィラーを50質量部〜500質量部の割合で含有する被覆層であれば、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記樹脂100質量部に対して、前記フィラーを100質量部〜300質量部の割合で含有する被覆層が好ましい。前記フィラーの含有量が、50質量部未満であると、前記被覆層が削れることがあり、500質量部を超えると、前記キャリアの表面に出てくる樹脂の割合が相対的に小さくなり、トナーがキャリア表面にスペントし易くなることがある。一方、前記含有量が、前記好ましい範囲であると、現像機で長期間使用した際に、被覆層が削れにくい点で有利である。
前記被覆層の厚みとしては、薄すぎると、現像機内での攪拌で容易に前記芯粒子の表面が露出してしまい、抵抗値の変化が大きくなることがあり、厚すぎると、前記芯粒子の凸部が露出せず、局所的な低抵抗状態を形成することが難しくなってしまう。前記被覆層の厚みは、前記樹脂の前記芯粒子に対する含有量により制御することができる。前記樹脂の前記芯粒子に対する含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、被覆層の厚みにより局所的な低抵抗状態を形成することができる点で、0.5質量%〜3.0質量%が好ましい。
−樹脂−
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリコーン樹脂が好ましい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、シランカップリング剤及びシリコーン樹脂を含有する混合物の硬化物を含む樹脂が好ましい。
−−シリコーン樹脂−−
前記シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも下記一般式(A)で表されるA部分、及び下記一般式(B)で表されるB部分を含む共重合体を加水分解し、シラノール基を生成して縮合することにより得られる架橋物を含有する樹脂が好ましい。
ただし、前記一般式(A)中、R1は、水素原子、及びメチル基のいずれかを表し、R2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、mは、1〜8の整数を表し、Xは、前記共重合体におけるモル比を表し、10モル%〜90モル%を表す。
ただし、前記一般式(B)中、R1は、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、R2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、R3は、炭素原子数1〜8のアルキル基及び炭素原子数1〜4のアルコキシ基のいずれかを表し、mは、1〜8の整数を表し、Yは、前記共重合体におけるモル比を表し、10モル%〜90モル%を表す。
−−シランカップリング剤−−
前記シランカップリング剤は、前記フィラーを安定して分散させることができる。
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シランカップリング剤の市販品としては、例えば、AY43−059、SR6020、SZ6023、SH6020、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43−310M、SZ6030、SH6040、AY43−026、AY43−031、sh6062、Z−6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z−6721、AY43−004、Z−6187、AY43−021、AY43−043、AY43−040、AY43−047、Z−6265、AY43−204M、AY43−048、Z−6403、AY43−206M、AY43−206E、Z6341、AY43−210MC、AY43−083、AY43−101、AY43−013、AY43−158E、Z−6920、Z−6940(いずれも、東レ・ダウコーニング社製)などが挙げられる。
前記シランカップリング剤の添加量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記樹脂に対して、0.1質量%〜10質量%が好ましい。前記添加量が、0.1質量%未満であると、前記芯粒子、前記フィラー、及び前記樹脂の接着性が低下し、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあり、10質量%を超えると、長期間使用中に、トナーのフィルミングが発生することがある。
−フィラー−
前記フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性フィラー、非導電性フィラーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記被覆層に、導電性フィラー及び非導電性フィラーを含有させることが好ましい。
前記導電性フィラーは、粉体比抵抗値が100Ω・cm以下のフィラーを指す。
前記非導電性フィラーは、粉体比抵抗値が100Ω・cmを超えるフィラーを指す。
前記フィラーの粉体比抵抗値の測定は、粉体抵抗測定システム(MCP−PD51、ダイアインスツルメンツ社製)及び抵抗率計(4端子4探針方式、ロレスタ−GP、三菱化学アナリテック社製)を使用して、試料1.0g、電極間隔3mm、試料半径10.0mm、荷重20kNの条件にて測定することにより行った。
−−導電性フィラー−−
前記導電性フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム等の基体に二酸化スズや酸化インジウムを層として形成する導電性フィラー;カーボンブラックを用いて形成する導電性フィラーなどが挙げられる。これらの中でも、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウムを含有する導電性フィラーが好ましい。
−−非導電性フィラー−−
前記非導電性のフィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、二酸化珪素、酸化ジルコニウム等を用いて形成する非導電性フィラーなどが挙げられる。これらの中でも、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウムを含有する非導電性フィラーが好ましい。
−−フィラーの個数平均粒径−−
前記フィラーの個数平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記被覆層に含有される樹脂の表面からフィラーが出やすくなり、部分的な低抵抗を作りやすく、キャリア表面のスペント物を掻き取り易く、耐摩耗性に優れる点で、50nm〜800nmが好ましく、200nm〜700nmがより好ましい。前記フィラーの個数平均粒径の測定は、走査電子顕微鏡(例えば、FE−SEM(S−800)、日立製作所社製)を用いて10,000倍に拡大したフィラーの粒子像を100個無作為にサンプリングして粒径を測定し、その個数平均粒径を用いた。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記被覆層に、触媒を含有させることが好ましく、溶剤、硬化剤などを含有させてもよい。
−触媒−
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒などが挙げられ、具体的には、これらのアセチルアセトナト錯体、アルキルアセトアセタト錯体、サリチルアルデヒダト錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シラノール基の縮合反応を促進する効果が大きく、且つ触媒が失活しにくい点で、チタン系触媒が好ましく、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)がより好ましい。
<キャリアの製造方法>
前記キャリアの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、流動床型コーティング装置を使用して、前記芯粒子の表面に、前記樹脂及び前記フィラーを含有する被覆層形成溶液を塗布することにより製造する方法が好ましい。なお、前記被覆層形成溶液を塗布する際に、前記被覆層に含有される樹脂の縮合を進めてもよいし、前記被覆層形成溶液を塗布した後に、前記被覆層に含有される樹脂の縮合を進めてもよい。前記樹脂の縮合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記被覆層形成溶液に、熱、光等を付与して樹脂を縮合する方法などが挙げられる。
−キャリアの仕事関数Wc−
前記式(1)中のキャリアの仕事関数Wcは、例えば、前記シランカップリング剤の種類、及び添加量、前記被覆層を構成する樹脂の種類、前記フィラーの種類、添加量を変更すること等により、所望の値に制御することができる。
−キャリアの形状係数SF−2−
前記キャリアは、形状係数SF−2により規定される。
前記SF−2は、粒子の凹凸の度合いを規定する。
前記SF−2の値が大きくなると、粒子の表面の凹凸の起伏が激しくなる。
前記キャリアの形状係数SF−2としては、115〜150であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯粒子の凹凸をある程度残して被覆できる点で、120〜145が好ましい。
前記キャリアの形状係数SF−2の測定は、走査電子顕微鏡(例えば、FE−SEM(S−800)、日立製作所社製)を用いて300倍に拡大したキャリアの粒子像を100個無作為にサンプリングし、得られた画像情報を画像解析装置(例えば、Luzex AP、ニレコ社製)により解析し、下記式(IV)を用いて算出することにより行った。
SF−2=(P2/A)×(1/4π)×100 ・・・(IV)
ただし、前記式(IV)中、Pは、キャリアの周囲長を表し、Aは、キャリアの投影面積を表す。
−キャリアの嵩密度−
前記キャリアの嵩密度としては、嵩密度が、1.80g/cm3〜2.40g/cm3であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記嵩密度が、1.80g/cm3未満であると、キャリアが静電潜像担持体に付着するいわゆるキャリア付着を生じやすくなり、2.40g/cm3を超えると、現像機内での攪拌ストレスが大きくなり、キャリアの抵抗変化が大きくなることがある。
前記キャリアの嵩密度の測定は、オリフィス径φ3mmのロートから25cm3の容器に、高さ25mmから落下させて行った。
−キャリアの重量平均粒径Dw−
前記キャリアの重量平均粒径Dwは、レーザー回折・散乱法によって求めた前記芯粒子の粒度分布における積算値50%での粒径をいう。前記キャリアの重量平均粒径Dwとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜80μmが好ましい。
前記キャリアの重量平均粒径Dwの測定は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)をマイクロトラック粒度分布計(HRA9320−X100、Honewell社製)を用いて下記に記載の条件にて測定し、下記式(V)を用いて算出した。なお、各チャネルは、粒径分布図における粒径範囲を測定幅単位に分割するための長さを表し、前記代表粒径は、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)} ・・・(V)
ただし、前記式(V)中、Dは、各チャネルに存在するキャリアの代表粒径(μm)を表し、nは、各チャネルに存在するキャリアの総数を表す。
[測定条件]
[1]粒径範囲:100μm〜8μm
[2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm
[3]チャネル数:46
[4]屈折率:2.42
前記現像剤が二成分現像剤である場合には、該二成分現像剤におけるトナーとキャリアの混合割合は、キャリアに対するトナーの質量比が2.0〜12.0質量%であることが好ましく、2.5〜10.0質量%であることがより好ましい。
(画像形成方法及び画像形成装置)
本発明に用いられる画像形成方法は、静電潜像形成工程(帯電工程と露光工程)と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。前記現像手段が、本発明の現像装置である。
―静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段―
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、等が挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電手段(帯電器)と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光手段(露光器)とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては、静電潜像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
―現像工程及び現像手段―
前記現像工程は、前記静電潜像を、前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適であり、現像剤入り容器を備えた現像器等がより好ましい。
前記現像器は、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラ(現像剤担持体)とを有するもの等が好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
―転写工程及び転写手段―
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は1つであってもよいし、2以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
―定着工程及び定着手段―
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる工程であり、各色の現像剤に対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色の現像剤に対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記定着装置が、発熱体を具備する加熱体と、該加熱体と接触するフィルムと、該フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた記録媒体を通過させて加熱定着する手段であることが好ましい。前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電工程は、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、各工程は制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
図6に、本発明の画像形成装置の第一例を示す。画像形成装置100Aは、感光体ドラム10と、帯電ローラ20と、露光装置(不図示)と、現像装置40と、中間転写ベルト50と、クリーニングブレードを有するクリーニング装置60と、除電ランプ70とを備える。
中間転写ベルト50は、内側に配置されている3個のローラ51で張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。3個のローラ51の一部は、中間転写ベルト50に転写バイアス(一次転写バイアス)を印加することが可能な転写バイアスローラとしても機能する。また、中間転写ベルト50の近傍に、クリーニングブレードを有するクリーニング装置90が配置されている。さらに、転写紙95にトナー像を転写するための転写バイアス(二次転写バイアス)を印加することが可能な転写ローラ80が中間転写ベルト50と対向して配置されている。また、中間転写ベルト50の周囲には、中間転写ベルト50に転写されたトナー像に電荷を付与するためのコロナ帯電装置58が、中間転写ベルト50の回転方向に対して、感光体ドラム10と中間転写ベルト50の接触部と、中間転写ベルト50と転写紙95の接触部との間に配置されている。
現像装置40は、現像ベルト41と、現像ベルト41の周囲に併設したブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M及びシアン現像ユニット45Cから構成されている。なお、各色の現像ユニット45は、現像剤収容部42、現像剤供給ローラ43及び現像ローラ(現像剤担持体)44を備える。また、現像ベルト41は、複数のベルトローラで張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。さらに、現像ベルト41の一部が感光体ドラム10と接触している。
次に、画像形成装置100Aを用いて画像を形成する方法について説明する。まず、帯電ローラ20を用いて、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させた後、露光装置(不図示)を用いて、感光ドラム10に露光光Lを露光し、静電潜像を形成する。次に、感光ドラム10上に形成された静電潜像を、現像装置40から供給されたトナーで現像してトナー像を形成する。さらに、感光体ドラム10上に形成されたトナー像が、ローラ51から印加された転写バイアスにより、中間転写ベルト50上に転写(一次転写)された後、転写ローラ80から印加された転写バイアスにより、転写紙95上に転写(二次転写)される。一方、トナー像が中間転写ベルト50に転写された感光体ドラム10は、表面に残留したトナーがクリーニング装置60により除去された後、除電ランプ70により除電される。
図7に、本発明で用いられる画像形成装置の第二例を示す。画像形成装置100Bは、現像ベルト41を設けずに、感光体ドラム10の周囲に、ブラック現像ユニット45K、イエロー現像ユニット45Y、マゼンタ現像ユニット45M及びシアン現像ユニット45Cが直接対向して配置されている以外は、画像形成装置100Aと同様の構成を有する。
図8に、本発明で用いられる画像形成装置の第三例を示す。画像形成装置100Cは、タンデム型カラー画像形成装置であり、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備える。
複写装置本体150の中央部に設けられている中間転写ベルト50は、3個のローラ14、15及び16に張架されている無端ベルトであり、図中、矢印方向に移動することができる。ローラ15の近傍には、トナー像が記録紙に転写された中間転写ベルト50上に残留したトナーを除去するためのクリーニングブレードを有するクリーニング装置17が配置されている。ローラ14及び15により張架された中間転写ベルト50に対向すると共に、搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの画像形成ユニット120Y、120C、120M及び120Kが並置されている。また、画像形成ユニット120の近傍には、露光装置21が配置されている。さらに、中間転写ベルト50の画像形成ユニット120が配置されている側とは反対側には、二次転写ベルト24が配置されている。なお、二次転写ベルト24は、一対のローラ23に張架されている無端ベルトであり、二次転写ベルト24上を搬送される記録紙と中間転写ベルト50は、ローラ16と23の間で接触することができる。また、二次転写ベルト24の近傍には、一対のローラに張架されている無端ベルトである定着ベルト26と、定着ベルト26に押圧されて配置された加圧ローラ27とを備える定着装置25が配置されている。なお、二次転写ベルト24及び定着装置25の近傍に、記録紙の両面に画像を形成する場合に、記録紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
次に、画像形成装置100Cを用いて、フルカラー画像を形成する方法について説明する。まず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に、カラー原稿をセットするか、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に、カラー原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした場合は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした場合は、直ちに、スキャナ300が駆動し、光源を備える第1走行体33及びミラーを備える第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33から照射された光の原稿面からの反射光を第2走行体34で反射した後、結像レンズ35を介して、読み取りセンサ36で受光することにより、原稿が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報が得られる。
各色の画像情報は、各色の画像形成ユニット120に伝達され、各色のトナー像が形成される。各色の画像形成ユニット120は、図9に示すように、それぞれ、感光体ドラム10と、感光体ドラム10を一様に帯電させる帯電ローラ160と、各色の画像情報に基づいて、感光体ドラム10に露光光Lを露光し、各色の静電潜像を形成する露光装置と、静電潜像を各色の現像剤で現像して各色のトナー像を形成する現像装置61と、トナー像を中間転写ベルト50上に転写させるための転写ローラ62と、クリーニングブレードを有するクリーニング装置63と、除電ランプ64とを備える。
各色の画像形成ユニット120で形成された各色のトナー像は、ローラ14、15及び16に張架されて移動する中間転写体50上に順次転写(一次転写)され、重ね合わされて複合トナー像が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の一つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の一つから記録紙を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラを回転して手差しトレイ54上の記録紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録紙の紙粉を除去するためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。次に、中間転写ベルト50上に形成された複合トナー像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させることにより、中間転写ベルト50と二次転写ベルト24との間に記録紙を送出させ、複合トナー像を記録紙上に転写(二次転写)する。なお、複合トナー像を転写した中間転写ベルト50上に残留したトナーは、クリーニング装置17により除去される。
複合トナー像が転写された記録紙は、二次転写ベルト24により搬送された後、定着装置25により複合トナー像が定着される。次に、記録紙は、切換爪55により搬送経路が切り換えられ、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出される。あるいは、記録紙は、切換爪55により搬送経路が切り換えられ、シート反転装置28により反転され、裏面にも同様にして画像が形成された後、排出ローラ56により排紙トレイ57上に排出される。
本発明の画像形成装置は、高画質な画像を長期にわたって提供することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例中の部は、特に記載がなければ質量部を表し、%は、質量%を表す。
(製造例1〜12)
<外添剤1〜12の製造>
外添剤1〜10の製造は、種々の平均粒径を有するシリカの一次粒子と、処理剤とをスプレードライヤーにより混合して、表1に記載の条件にて焼成することにより、前記一次粒子を合着させて合着粒子を製造した後、シャープな粒度分布を得るために、分級装置にて分級処理を行った。また、外添剤11〜12は、種々の平均粒径を有するシリカの一次粒子に対して疎水化処理を施したのみで、前記処理剤による処理を行わずに製造した。
なお、前記処理剤は、メチルトリメトキシシラン1部に対して、処理助剤(水又は1%酢酸水溶液)を0.1部添加して調製した。前記一次粒子を合着させて製造された二次粒子の平均粒径、形状等を表1に示す。
<各種測定>
前記合着粒子(二次粒子)におけるDb50は、合着粒子の粒子径を測定し、小粒子側から累積分布を描いたときに累積値が50個数%となる粒子径を求めた。Db10は、合着粒子の粒子径を測定し、小粒子側から累積分布を描いたときに累積値が10個数%となる粒子径求めた。
前記合着粒子(二次粒子)の個数平均粒子径(Dba)は、凝集した粒子の最長長さ(図2に示す矢印の長さ)を計測(計測した粒子数:150個)し、前記合着粒子の一次粒子の平均粒子径(Da)は、合着しているシリカの外枠から全体像を予測し、全体像の最長長さ(図1に示す全ての矢印の長さ)の平均値を計測(計測した粒子数:150個)した。
これらの各粒子の粒子径の測定は、前記合着粒子を適切な溶剤(THF等)に分散させた後、基板上で溶剤を除去して乾固させたサンプルを、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM、加速電圧:5kV〜8kV、観察倍率:8,000倍〜10,000倍)にて視野中の粒子径を計測して行った。
<キャリアAの製造>
下記キャリア原料をホモミキサーで10分間分散し、アルミナ粒子を含むアクリル樹脂及びシリコーン樹脂の被覆層形成溶液を得た。芯材として焼成フェライト粉[(MgO)1.8(MnO)49.5(Fe2348.0:重量平均粒子径;35μm]に上記被覆層形成溶液を芯材表面に厚みが0.15μmとなるようにスピラコーター(岡田精工社製)により塗布し乾燥して被覆フェライト粉を得た。得られた被覆フェライト粉を電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmの篩を用いて解砕し、キャリアを得た。膜厚測定は、透過型電子顕微鏡にてキャリア断面を観察することにより、キャリア表面を覆う被覆層を観察することができるため、その厚みの平均値をもって被覆層の厚みとした。こうして、重量平均粒子径35μmのキャリアAを得た。
[キャリアAの原料]
・アクリル樹脂溶液(固形分50%) ・・・ 21.0部
・グアナミン樹脂溶液(固形分70%) ・・・ 6.4部
・アルミナ粒子(0.3μm、固有抵抗1014Ω・cm) ・・・ 7.6部
・シリコーン樹脂溶液(固形分23%) ・・・ 65.0部
[SR2410、東レ・ダウコーニング社製]
・アミノシランカップリング剤(固形分100%) ・・・ 1.0部
[SH6020、東レ・ダウコーニング社製]
・トルエン ・・・ 60.0部
・ブチルセロソルブ ・・・ 60.0部
<外添剤の割れ乃至崩壊評価>
50mLの瓶(日電理化硝子株式会社製)に入れた、各外添剤1〜12を0.5gと上記キャリアA49.5gからなる50gに対し、ロッキングミル(株式会社セイワ技研製)を用いて67Hz、10分間の条件で攪拌した。攪拌した現像剤をテトラヒドロフラン(THF)中に希釈分散させ、上澄み液側に外添剤を分離した後、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)観察を行った。前記FE−SEM観察によって、前記外添剤の粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の個数の割合(%)を求めた。図4に割れ乃至崩壊粒子の個数の割合が30%以下である計測結果の写真を、図5に割れ乃至崩壊粒子の個数の割合が30%を超える計測結果の写真を示す。なお、計測の際には、図3の符号2で示すように粒子単独で存在している粒子、及び図4〜5において黒枠内で示されるように粒子単独で存在している粒子を、「割れ乃至崩壊粒子」としてカウントし割合を求めた。
(製造例13)
<結晶性ポリエステル樹脂1の製造>
冷却管、撹拌機および窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202質量部(1.00mol)、1,6−ヘキサンジオール154質量部(1.30mol)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート0.5質量部を入れ、窒素気流下にて180℃で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下にて生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下にて、Mwがおよそ15,000に達するまで反応を行い、[結晶性ポリエステル樹脂1]を得た。得られた[結晶性ポリエステル樹脂1]は、Mw14,000、融点66℃であった。
(製造例14)
<非結晶性ポリエステル樹脂1(未変性ポリエステル樹脂)の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物222質量部、ビスフェノールA PO2mol付加物129質量部、テレフタル酸150質量部、アジピン酸15質量部、及びテトラブトキシチタネート0.5質量部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下にて反応させ、酸価が2になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸35質量部を加え、常圧で3時間反応させ、[非結晶性ポリエステル樹脂1]を得た。得られた[非結晶性ポリエステル樹脂1]は、Mw6,000、Tg54℃であった。
(製造例15)
<非結晶性ポリエステル樹脂2(未変性ポリエステル樹脂)の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物212質量部、ビスフェノールA PO2mol付加物116質量部、テレフタル酸166質量部、及びテトラブトキシチタネート0.5質量部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下にて反応させ、Mwがおよそ15,000に達するまで反応を行い、[非結晶性ポリエステル樹脂2]を得た。得られた[非結晶性ポリエステル樹脂2]は、Mw14,000、Tg60℃であった。
(製造例16)
<非結晶性ポリエステル樹脂3(未変性ポリエステル樹脂)の製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物204質量部、ビスフェノールA PO2mol付加物106質量部、テレフタル酸166質量部、及びテトラブトキシチタネート0.5質量部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、5〜20mmHgの減圧下にて反応させ、Mwがおよそ40,000に達するまで反応を行い、[非結晶性ポリエステル樹脂3]を得た。得られた[非結晶性ポリエステル樹脂3]は、Mw38,000、Tg62℃であった。
(製造例17)
<ポリエステルプレポリマーの製造>
冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、ビスフェノールA EO2mol付加物720質量部、ビスフェノールA PO2mol付加物90質量部、テレフタル酸290質量部、及びテトラブトキシチタネート1質量部を入れ、窒素気流下にて230℃、常圧で、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで、10〜15mmHgの減圧下にて7時間反応させ、[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、Mn3,200、Mw9,300であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素挿入管を備えた反応槽中に、得られた[中間体ポリエステル1]400質量部、イソホロンジイソシアネート95質量部、酢酸エチル500質量部を入れ、窒素気流下にて80℃で8時間反応させて、末端にイソシアネート基を有する[ポリエステルプレポリマー1]の50質量%酢酸エチル溶液を得た。[ポリエステルプレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.47%であった。
(製造例18)
<グラフト重合体の製造>
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、キシレン480質量部、低分子量ポリエチレン(三洋化成工業社製サンワックスLEL−400:軟化点128℃)100質量部を入れて充分溶解し、窒素置換した後、スチレン740質量部、アクリロニトリル100質量部、アクリル酸ブチル60質量部、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート36質量部、及びキシレン100質量部の混合溶液を170℃で3時間滴下して重合し、更にこの温度で30分間保持した。次いで、脱溶剤を行い、[グラフト重合体]を合成した。得られた[グラフト重合体]はMw24,000、Tg67℃であった。
(製造例19)
<トナー母体1の製造(エステル伸長法)>
―離型剤分散液1の調製―
撹拌棒及び温度計をセットした容器にパラフィンワックス(HNP−9、日本精鑞社製、融点75℃)50質量部、[グラフト重合体]30質量部、及び酢酸エチル420部を入れ、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、分散を行い[離型剤分散液1]を得た。
―マスターバッチ1の作製―
・非結晶性ポリエステル樹脂1 100質量部
・カーボンブラック(Printex35、デグサ社製) 100質量部
(DBP吸油量:42mL/100g、pH:9.5)
・イオン交換水 50質量部
上記の原材料を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて混合した。得られた混合物を、二本ロールを用いて混練した。混練温度は90℃から混練を始め、その後、50℃まで徐々に冷却していった。得られた混練物をパルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して[マスターバッチ1]を作製した。
―油相1の作製―
温度計および撹拌機を備えた容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂1]107質量部、[離型剤分散液1]75質量部、[マスターバッチ1]18質量部、酢酸エチル73質量部を入れて、撹拌機にてプレ分散させた後、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相1]を得た。
―樹脂微粒子の水分散液の製造―
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水600質量部、スチレン120質量部、メタクリル酸100質量部、アクリル酸ブチル45質量部、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム塩(エレミノールJS−2、三洋化成工業製)10質量部、過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400回転/分で20分攪拌したところ、白色の乳濁液が得られた。この乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温し、6時間反応させた。更に1%過硫酸アンモニウム水溶液30質量部を加え、75℃で6時間熟成して[樹脂微粒子の水分散液]を得た。この[樹脂微粒子の水分散液]中に含まれる粒子の体積平均粒径は60nmであり、樹脂分の重量平均分子量は140,000、Tgは73℃であった。
―水相1の調製―
水990質量部、[樹脂微粒子の水分散液]83質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、[水相1]を得た。
―乳化乃至分散―
前記[油相1]273質量部に[ポリエステルプレポリマー1]の酢酸エチル溶液45質量部、及びイソホロンジアミンの50質量%酢酸エチル溶液3質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散して[油相1’]を得た。次いで、撹拌機および温度計をセットした別の容器内に[水相1]400質量部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相1’]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー1]を得た。
―脱溶剤〜洗浄〜乾燥―
撹拌機および温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤して、[スラリー1]を得た。得られた[スラリー1]を減圧濾過した後、以下の洗浄処理を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(2)前記(1)の濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで10分間)した後、減圧濾過した。
(3)前記(2)の濾過ケーキに10質量%塩酸100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過した。
(4)前記(3)の濾過ケーキにイオン交換水300質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数6,000rpmで5分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキ1を得た。
得られた濾過ケーキ1を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。その後目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体1を作製した。
(製造例20)
<トナー母体2の製造(エステル伸長法)>
―結晶性ポリエステル樹脂分散液1の調製―
撹拌棒及び温度計をセットした容器に[結晶性ポリエステル樹脂1]100質量部、及び酢酸エチル400部を入れ、撹拌下75℃で加熱溶解させた後、1時間で10℃以下まで冷却し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填の条件で、5時間分散を行い[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]を得た。
―油相2の作製―
温度計および撹拌機を備えた容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂1]93質量部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]68質量部、[離型剤分散液1]75質量部、[マスターバッチ1]18質量部、酢酸エチル19質量部を入れて、撹拌機にてプレ分散させた後、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相2]を得た。
―乳化乃至分散―
前記[油相2]273質量部に[ポリエステルプレポリマー1]の酢酸エチル溶液45質量部、及びイソホロンジアミンの50質量%酢酸エチル溶液3質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散して[油相2’]を得た。次いで、撹拌機および温度計をセットした別の容器内に[水相1]400質量部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相2’]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー2]を得た。
―脱溶剤〜洗浄〜乾燥―
[乳化スラリー2]を、前記[乳化スラリー1]と同様な条件にて、脱溶剤、洗浄、乾燥、風篩し、トナー母体2を作製した。
(製造例21)
<トナー母体3の製造(溶解懸濁法)>
―油相3の作製―
温度計および撹拌機を備えた容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂1]107質量部、[非結晶性ポリエステル樹脂3]23質量部、[離型剤分散液1]75質量部、[マスターバッチ1]18質量部、酢酸エチル97質量部を入れて、撹拌機にてプレ分散させた後、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相3]を得た。
―乳化乃至分散―
撹拌機および温度計をセットした別の容器内に[水相1]400質量部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相3]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー3]を得た。
―脱溶剤〜洗浄〜乾燥―
[乳化スラリー3]を、前記[乳化スラリー1]と同様な条件にて、脱溶剤、洗浄、乾燥、風篩し、トナー母体3を作製した。
(製造例22)
<トナー母体4の製造(溶解懸濁法)>
―油相4の作製―
温度計および撹拌機を備えた容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂1]93質量部、[非結晶性ポリエステル樹脂3]23質量部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]68質量部、[離型剤分散液1]75質量部、[マスターバッチ1]18質量部、酢酸エチル43質量部を入れて、撹拌機にてプレ分散させた後、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)にて回転数5,000rpmで撹拌し、均一に溶解、分散させて[油相4]を得た。
―乳化乃至分散―
撹拌機および温度計をセットした別の容器内に[水相1]400質量部を入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)にて13,000rpmで攪拌しながら、[油相4]を添加し、1分間乳化して[乳化スラリー4]を得た。
―脱溶剤〜洗浄〜乾燥―
[乳化スラリー4]を、前記[乳化スラリー1]と同様な条件にて、脱溶剤、洗浄、乾燥、風篩し、トナー母体4を作製した。
(製造例23)
<トナー母体5の製造(乳化凝集法)>
―非結晶性ポリエステル樹脂分散液2の作製―
[非結晶性ポリエステル樹脂2]60質量部に、酢酸エチル60質量部を加えて溶解させた。次いで、水120質量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬社製)2質量部、及び2質量%の水酸化ナトリウム水溶液2.4質量部を混合した[水相]に、前記樹脂溶液120質量部を加え、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて乳化した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で乳化処理し、[乳化スラリー]を得た。
次いで、撹拌機及び温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー]を投入し、30℃で4時間脱溶剤して、[非結晶性ポリエステル樹脂分散液2]を得た。得られた[非結晶性ポリエステル樹脂分散液2]中の粒子の体積平均粒径を、粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、0.15μmであった。
―非結晶性ポリエステル樹脂分散液3の作製―
前記[非結晶性ポリエステル樹脂分散液2]の作製において、[非結晶性ポリエステル樹脂2]を[非結晶性ポリエステル樹脂3]に置き換えた以外は同様にして、[非結晶性ポリエステル樹脂分散液3]を得た。得られた[非結晶性ポリエステル樹脂分散液3]中の粒子の体積平均粒径を、粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、0.16μmであった。
―離型剤分散液2の調製―
パラフィンワックス(HNP−9、日本精鑞社製、融点75℃)25質量部、アニオン界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬社製)1質量部、水200質量部を混合し、90℃で溶融させた。次いで、この溶融液をホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で乳化した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で乳化処理し、[離型剤分散液2]を得た。
―着色剤分散液1の調製―
カーボンブラック(Printex35、デグサ社製)20質量部、アニオン界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬社製)0.5質量部、及び水80質量部を混合し、TK式ホモミキサー(特殊機化株式会社製)で分散し、[着色剤分散液1]を得た。
―凝集―
温度計および撹拌機を備えた容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂分散液2]235質量部、[非結晶性ポリエステル樹脂分散液3]57質量部、[離型剤分散液2]45質量部、[着色剤分散液1]26質量部、水600質量部を入れて、30℃にて30分間撹拌した。この分散液に、2質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH10に調節した。次いで、この分散液をホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて5000rpmで撹拌しながら、5質量%の塩化マグネシウム水溶液50質量部を徐々に滴下しながら45℃まで加熱した。凝集粒子の体積平均粒径が5.3μmに成長するまで45℃に維持した。これに2質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH9に保ちながら、90℃まで加熱し、この状態で2時間保持した後、1℃/分で20℃まで冷却し、[スラリー5]を得た。
―脱溶剤〜洗浄〜乾燥―
[スラリー5]を、前記[スラリー1]と同様な条件にて、洗浄、乾燥、風篩し、トナー母体5を作製した。
(製造例24)
<トナー母体6の製造(乳化凝集法)>
―結晶性ポリエステル樹脂分散液2の作製―
[結晶性ポリエステル樹脂1]60質量部に、酢酸エチル60質量部を加えて60℃で混合撹拌して溶解させた。次いで、水120質量部、アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬社製)2質量部、及び2質量%の水酸化ナトリウム水溶液2.4質量部を混合した[水相]に、前記樹脂溶液120質量部を加え、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて乳化した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で乳化処理し、[乳化スラリー]を得た。
次いで、撹拌機及び温度計をセットした容器内に、[乳化スラリー]を投入し、60℃で4時間脱溶剤して、[結晶性ポリエステル樹脂分散液2]を得た。得られた[結晶性ポリエステル樹脂分散液2]中の粒子の体積平均粒径を、粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、0.17μmであった。
―凝集―
温度計および撹拌機を備えた容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂分散液2]207質量部、[非結晶性ポリエステル樹脂分散液3]57質量部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液2]28質量部、[離型剤分散液2]45質量部、[着色剤分散液1]26質量部、水600質量部を入れて、30℃にて30分間撹拌した。この分散液に、2質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH10に調節した。次いで、この分散液をホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて5000rpmで撹拌しながら、5質量%の塩化マグネシウム水溶液50質量部を徐々に滴下しながら45℃まで加熱した。凝集粒子の体積平均粒径が5.3μmに成長するまで45℃に維持した。これを20℃まで冷却し、[スラリー6]を得た。
―脱溶剤〜洗浄〜乾燥―
[スラリー6]を、前記[スラリー1]と同様な条件にて、洗浄、乾燥、風篩し、トナー母体6を作製した。
(製造例25)
<トナー母体7の製造(粉砕法)>
―マスターバッチ2の作製―
・非結晶性ポリエステル樹脂2 100質量部
・カーボンブラック(Printex35、デグサ社製) 100質量部
(DBP吸油量:42mL/100g、pH:9.5)
・イオン交換水 50質量部
上記の原材料を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)を用いて混合した。得られた混合物を、二本ロールを用いて混練した。混練温度は90℃から混練を始め、その後、50℃まで徐々に冷却していった。得られた混練物をパルペライザー(ホソカワミクロン株式会社製)で粉砕して[マスターバッチ2]を作製した。
―溶融混練・粉砕・分級―
[非結晶性ポリエステル樹脂2]49質量部、[非結晶性ポリエステル樹脂3]40質量部、パラフィン(HNP−9、日本精鑞社製、融点75℃)6質量部、及び[マスターバッチ2]12質量部を、へンシェルミキサー(ヘンシェル20B、三井鉱山社製)を用いて1,500rpmで3分間予備混合した後、一軸混練機(小型ブス・コ・ニーダー、Buss社製)にて、設定温度(入口部90℃)、出口部(60℃)、フィード量(10kg/Hr)の条件で溶融、混練した。得られた混練物を圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)にて粗粉砕した。次いで、I式ミル(日本ニューマチック社製、IDS−2型)にて、平面型衝突板を用い、エアー圧力(6.0atm/cm2)、フィード量(0.5kg/hr)の条件にて微粉砕を行い、更に分級機(アルピネ社製、132MP)により分級を行って、[トナー母体7]を得た。
(製造例26)
<トナー母体8の製造(粉砕法)>
―溶融混練・粉砕・分級―
[非結晶性ポリエステル樹脂2]54質量部、[非結晶性ポリエステル樹脂3]27質量部、[結晶性ポリエステル樹脂1]8質量部、パラフィン(HNP−9、日本精鑞社製、融点75℃)6質量部、及び[マスターバッチ2]12質量部を、へンシェルミキサー(ヘンシェル20B、三井鉱山社製)を用いて1,500rpmで3分間予備混合した後、一軸混練機(小型ブス・コ・ニーダー、Buss社製)にて、設定温度(入口部90℃)、出口部(60℃)、フィード量(10kg/Hr)の条件で溶融、混練した。得られた混練物を圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)にて粗粉砕した。次いで、I式ミル(日本ニューマチック社製、IDS−2型)にて、平面型衝突板を用い、エアー圧力(6.0atm/cm2)、フィード量(0.5kg/hr)の条件にて微粉砕を行い、更に分級機(アルピネ社製、132MP)により分級を行って、[トナー母体8]を得た。
<トナー1〜26の作製>
表3に従って、得られた[トナー母体1]〜[トナー母体8]を100質量部に対して、外添剤1〜外添剤12のいずれかを2.0質量部、体積平均粒径20nmのシリカ(商品名「H1303VP」、クラリアント社製)2.0質量部、及び酸化チタン(商品名「JMT−150IB」、テイカ社製)0.6質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)にて混合し、目開き500メッシュの篩を通過させて、トナー1〜トナー26を得た。
<芯粒子1の製造>
MnCO3、Mg(OH)2、およびFe23粉を秤量し、混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉により900℃、3時間、大気雰囲気下で仮焼成し、得られた仮焼成物を冷却後、粉砕して、ほぼ粒径1μm径の粉体とした。この粉体を1wt%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1180℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子である[芯粒子1]を得た。この[芯粒子1]のSF−1は135、SF−2は122、Raは0.63μmであった。
<芯粒子2の製造>
MnCO3、Mg(OH)2、およびFe23粉を秤量し、混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉により900℃、3時間、大気雰囲気下で仮焼成し、得られた仮焼成物を冷却後、粉砕して、ほぼ粒径1μm径の粉体とした。この粉体を1wt%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1300℃、5時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子である[芯粒子2]を得た。この[芯粒子2]のSF−1は125、SF−2は119、Raは0.45μmであった。
<芯粒子3の製造>
MnCO3、Mg(OH) 2、Fe23、及びSrCO3粉を秤量し、混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉により850℃、1時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、粒径3μm以下の粉体とした。この粉体を1wt%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、体積平均粒径約40μmの造粒物を得た。この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下で、1120℃、4時間焼成した。得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子である[芯粒子3]を得た。この[芯粒子3]のSF−1は145、SF−2は155、Raは0.85μmであった。
<導電性無機微粒子1の製造>
酸化アルミニウム(住友化学製AKP−30)100gを水1Lに分散させ懸濁液とし、この液を70℃に加温した。この懸濁液に塩化第二錫11.6gを2N塩酸1Lに溶かした溶液と12質量%アンモニア水とを懸濁液のpHが7〜8になるように40分かけて滴下した。引き続き塩化インジウム36.7gと塩化第二スズ5.4gを2N塩酸450mLに溶かした溶液と12質量%アンモニア水とを懸濁液のpHが7〜8になるように1時間かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。次にこの乾燥粉末を窒素気流中にて500℃、1時間処理し[導電性無機微粒子1]を得た。得られた[導電性無機微粒子1]の個数平均粒径は300nmで、体積固有抵抗は4Ω・cmであった。
<非導電性無機微粒子1の製造>
酸化アルミニウム(住友化学製AKP−30)100gを水1Lに分散させ懸濁液とし、この液を70℃に加温した。この懸濁液に塩化第二錫10gと五酸化リン0.30gを2N塩酸100mLに溶かした溶液と12質量%アンモニア水とを懸濁液のpHが7〜8になるように12分間かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。次にこの乾燥粉末を窒素気流中にて500℃で1時間処理し[非導電性無機微粒子1]を得た。得られた[非導電性無機微粒子1]の個数平均粒径は300nmで、体積固有抵抗は1200Ω・cmであった。
<被覆用樹脂1の製造>
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いでこれに、CH2=CMe−COO−C36−Si(OSiMe33(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200mmol:サイラプレーン TM−0701T/チッソ社製)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン37.2g(150ミリモル)、メタクリル酸メチル65.0g(650mmol)、及び2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3mmol)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3mmol)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3mmol)、90〜100℃で3時間混合してラジカル共重合させて[被覆用樹脂1]を得た。
得られた[被覆用樹脂1]は、Mw34,000であった。次いで、この[被覆用樹脂1]溶液の不揮発分が25質量%になるようにトルエンで希釈した。このようにして得られた[被覆用樹脂1]溶液の粘度は8.7mm2/sであり、比重は0.91であった。
<キャリア1の作製>
2官能又は3官能のモノマーから作製されたメチルシリコーンレジン(Mw15,000、固形分25質量%)26質量部、アクリル樹脂(ヒタロイド3001、固形分50質量%、日立化成工業社製)2.5質量部、ベンゾグアナミン系樹脂(マイコート106、固形分77質量%、三井サイテック社製)5質量部、[導電性無機微粒子1]20質量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)2質量部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1.4質量部を、トルエンで希釈して、固形分10質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を[芯粒子1]1000質量部に多機能混合装置ミキサーで浸漬法によるコーティングを行った。この時、キャリア芯材温度を100℃とし、樹脂溶液を混合ミキサー内に投入し、コート液が蒸発するまでの混合攪拌羽根を回転させ、コート・攪拌/乾燥処理を行いキャリアを取り出した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリア1を得た。このキャリア1は、仕事関数4.0eV、SF−2:114であり、キャリア嵩密度は2.42g/cm3であった。
<キャリア2の作製>
2官能又は3官能のモノマーから作製されたメチルシリコーンレジン(Mw15,000、固形分25質量%)26質量部、アクリル樹脂(ヒタロイド3001、固形分50質量%、日立化成工業社製)2.5質量部、ベンゾグアナミン系樹脂(マイコート106、固形分77質量%、三井サイテック社製)5質量部、[導電性無機微粒子1]16.4質量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)2質量部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)0.7質量部を、トルエンで希釈して、固形分10質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を[芯粒子2]1000質量部に多機能混合装置ミキサーで浸漬法によるコーティングを行った。この時、キャリア芯材温度を100℃とし、樹脂溶液を混合ミキサー内に投入し、コート液が蒸発するまでの混合攪拌羽根を回転させ、コート・攪拌/乾燥処理を行いキャリアを取り出した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリア2を得た。このキャリア2は、仕事関数4.3eV、SF−2:111であり、キャリア嵩密度は2.46g/cm3であった。
<キャリア3の作製>
2官能又は3官能のモノマーから作製されたメチルシリコーンレジン(Mw15,000、固形分25質量%)26質量部、アクリル樹脂(ヒタロイド3001、固形分50質量%、日立化成工業社製)2.5質量部、ベンゾグアナミン系樹脂(マイコート106、固形分77質量%、三井サイテック社製)5質量部、[導電性無機微粒子1]18質量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)2質量部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)0.2質量部を、トルエンで希釈して、固形分10質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を[芯粒子2]1000質量部に多機能混合装置ミキサーで浸漬法によるコーティングを行った。この時、キャリア芯材温度を100℃とし、樹脂溶液を混合ミキサー内に投入し、コート液が蒸発するまでの混合攪拌羽根を回転させ、コート・攪拌/乾燥処理を行いキャリアを取り出した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリア3を得た。このキャリア3は、仕事関数4.4eV、SF−2:112であり、キャリア嵩密度は2.44g/cm3であった。
<キャリア4の作製>
2官能又は3官能のモノマーから作製されたメチルシリコーンレジン(Mw15,000、固形分25質量%)12質量部、[被覆用樹脂1](固形分25質量%)48質量部、[導電性無機微粒子1]38質量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)1質量部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1.8質量部を、トルエンで希釈して、固形分10質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を[芯粒子3]1000質量部に流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各70℃に制御して塗布・乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリア4を得た。このキャリア4は、仕事関数4.0eV、SF−2:139であり、キャリア嵩密度は2.14g/cm3であった。
<キャリア5の作製>
2官能又は3官能のモノマーから作製されたメチルシリコーンレジン(Mw15,000、固形分25質量%)64質量部、[導電性無機微粒子1]56質量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)6質量部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1.8質量部を、トルエンで希釈して、固形分10質量%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を[芯粒子1]1000質量部に流動床型コーティング装置を使用して、流動槽内の温度を各70℃に制御して塗布・乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて、180℃/2時間焼成し、キャリア5を得た。このキャリア5は、仕事関数4.0eV、SF−2:114であり、キャリア嵩密度は2.42g/cm3であった。
<キャリアの仕事関数の測定方法>
キャリアの仕事関数Wcは、光電効果を利用した仕事関数測定装置(理研計器社製、表面分析装置AC−2)を用いて測定した。具体的には、試料測定セル(直径13mm、高さ5mmのステンレス製円盤の中央に、直径10mm、深さ1mmの凹部を有する形状を有する)の凹部内に、キャリアを入れ、ナイフエッジにて表面を平らにならした。キャリアを充填した試料測定セルを試料台の規定位置上に固定した後に、照射光量500nWに設定し、照射面積4mm角とし、エネルギー走査範囲3.4〜6.2eVの条件で測定した。
実施例1〜22、比較例1〜4
<現像剤1〜26の作製>
表3に従って、トナー1〜トナー26のそれぞれ70質量部と、キャリア1〜5のそれぞれ930質量部とをターブラーミキサーにて81rpmで5分間混合して、実施例1〜22及び比較例1〜4の現像剤1〜26を作製した。また、各現像剤について補給用現像剤として、キャリア濃度が10質量%となるように混合して補給用現像剤を作製した。
次に、表3に従って、得られた現像剤1〜26を、表面材質がAl(Ws:3.7eV)、SUS(Ws:4.4eV)、TiN(Ws:4.7eV)のいずれかから成る現像剤担持体を備えた現像装置に充填し、以下のようにして、履歴現象に対する初期安定性、及び経時安定性(中速機)、履歴現象に対する経時安定性(高速機)、低温定着性について評価を行い、総合判定を下した。その結果を表3に示した。
<履歴現象に対する初期安定性、及び経時安定性(中速機)>
市販のデジタルフルカラープリンター(imagio MPC6000、A4横カラー50枚/分、リコー社製)に作成した各現像剤及び補給現像剤をセットし、画像面積8%の文字チャート(1文字の大きさ;2mm×2mm程度)を10kp枚出力した後、更に200kp枚印字した。履歴現象については、10kp枚出力後、及び200kp枚出力後に、図10に示す縦帯チャートを印刷し、非画像部後の画像部(スリーブ一周目)(a)と、非画像部後の画像部(スリーブ二周目)(b)の濃度差をX−Rite938(X−Rite社製)により、センター、リア、フロントの3箇所測定の平均濃度差をΔIDとし、下記基準により、10kp枚出力後ΔIDを履歴現象(初期安定性、中速機)、200kp枚出力後ΔIDを履歴現象(経時安定性、中速機)としてそれぞれ評価した。
[評価基準]
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:0.01≧ΔID
○:0.01<ΔID≦0.03
△:0.03<ΔID≦0.06
×:0.06<ΔID
<履歴現象に対する経時安定性(高速機)>
市販のデジタルフルカラープリンター(RICOH Pro C901、A4横カラー90枚/分、リコー社製)に作成した各現像剤及び補給現像剤をセットし、画像面積8%の文字チャート(1文字の大きさ;2mm×2mm程度)を200kp枚印字した。履歴現象については、及び200kp枚出力後に図10に示す縦帯チャートを印刷し、非画像部後の画像部(スリーブ一周目)(a)と、非画像部後の画像部(スリーブ二周目)(b)の濃度差をX−Rite938(X−Rite社製)により、センター、リア、フロントの3箇所測定の平均濃度差をΔIDとし、下記基準により、200kp枚出力後ΔIDを履歴現象(経時安定性、高速機)としてそれぞれ評価した。
[評価基準]
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:0.01≧ΔID
○:0.01<ΔID≦0.03
△:0.03<ΔID≦0.06
×:0.06<ΔID
<低温定着性>
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した画像形成装置(MF2200、株式会社リコー社製)の定着部を改造した装置を用いて、記録紙(タイプ6200、株式会社リコー社製)に複写テストを行った。具体的には、定着温度を変化させてコールドオフセット温度(定着下限温度)を求めた。定着下限温度の評価条件は、紙送りの線速度を120mm/秒〜150mm/秒、面圧を1.2kgf/cm2、ニップ幅を3mmとした。低温定着性の評価は、下記基準により評価した。定着下限温度は、低い程、低温定着性に優れる。
[評価基準]
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎:定着下限温度が120℃未満
○:定着下限温度が120℃以上130℃未満
△:定着下限温度が130℃以上140℃未満
×:定着下限温度が140℃以上150℃未満
<総合判定>
◎◎:極めて良好、◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎◎、◎、○、△を合格とし×を不合格とした。
◎◎:◎が3つ以上で、且つ△、×なし
◎:◎が2つで、且つ△、×なし
○:それ以外
△:△が2つ以上で、且つ◎、×なし
×:×が1つ以上
表3より、実施例1〜22の現像剤は、比較例1〜4の現像剤と比較して、履歴現象に対する初期安定性、経時安定性、及び高速機における履歴現象に対する経時安定性について、良好な結果が得られた。
10 静電潜像担持体(感光体ドラム)
10K ブラック用静電潜像担持体
10Y イエロー用静電潜像担持体
10M マゼンタ用静電潜像担持体
10C シアン用静電潜像担持体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック現像ユニット
45Y イエロー現像ユニット
45M マゼンタ現像ユニット
45C シアン現像ユニット
49 レジストローラ
50 中間転写ベルト
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電装置
60 クリーニング装置
61 現像装置
62 転写ローラ
63 感光体クリーニング装置
64 除電ランプ
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100A、100B、100C 画像形成装置
120 画像形成ユニット
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
特許第3005081号公報 特許第3126433号公報 特開平11−065247号公報

Claims (7)

  1. 静電潜像担持体に対向配置され、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体を備える現像装置において、
    前記現像剤が、少なくとも結着樹脂、着色剤を含有してなるトナー母体と、外添剤とを含有するトナーと、キャリアとを含み、
    前記外添剤として、一次粒子が複数個合着してなる合着粒子を含有し、
    前記キャリアの仕事関数Wcと、前記現像剤担持体の仕事関数Wsが下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  2. 前記合着粒子の粒度分布指標が、下記式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
    (ただし、前記式(2)中、Db50は、前記合着粒子の粒径(nm)を横軸とし、前記合着粒子の累積値(個数%)を縦軸としたときの前記合着粒子の累積分布を小粒子側から描いたときに、前記累積値が50個数%となる前記合着粒子の粒径を表し、Db10は、前記累積値が10個数%となる前記合着粒子の粒径を表す。)
  3. 前記合着粒子が、下記式(3)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
    (ただし、前記式(3)中、Nxは、前記合着粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の個数を示す。なお、前記粒子1,000個中に占める割れ乃至崩壊粒子の個数は、50mLの瓶に入れた前記合着粒子0.5g及びキャリア49.5gに対し、67Hz、10分間の条件でロッキングミル(SEIWAGIKEN)を用いて攪拌した後、走査電子顕微鏡にて観察して選択する。)
  4. 前記合着粒子の個数平均粒径が、80nm〜200nmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 前記結着樹脂が、少なくとも結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記キャリアが、磁性を有する芯粒子と、該芯粒子を被覆する被覆層とを有し、形状係数SF−2が115〜150であり、且つ、嵩密度が1.80〜2.40g/cm3であり、
    前記芯粒子の形状係数SF−2が120〜160であり、前記芯粒子の算術平均表面粗さRaが0.5〜1.0μmであり、
    前記被覆層が、樹脂及び無機微粒子を含有し、該樹脂100質量部に対して、該無機微粒子を50〜500質量部の割合で含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記静電潜像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記現像手段が、請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
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