JP2014026998A - 圧電素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される圧電素子を提供する。
【解決手段】圧電素子は第1の内部電極及び第2の内部電極と、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に配置された、セラミックスからなる圧電セラミックス層とを具備する。前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い。この構成の圧電素子では使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
【選択図】図2B

Description

本発明は、非鉛系圧電セラミックスを含む圧電素子及びその製造方法に関する。
圧電セラミックスは、圧電素子として用いられる。圧電素子は、機械エネルギを電気エネルギに変換可能な圧電効果を応用してセンサ素子や発電素子などとして用いられる。また、圧電素子は、電気エネルギを機械エネルギに変換可能な逆圧電効果を応用して振動子や発音体やアクチュエータや超音波モータなどとして用いられる。さらに、圧電素子は、圧電効果と逆圧電効果とを組み合わせ、回路素子や振動制御素子などとして用いられる。
一般的に、圧電素子は、シート状の圧電セラミックスが積層されるとともに各層間に内部電極を配置された構造を有している。圧電素子は2つの端子を有し、内部電極は交互に異なる端子に接続されている。これにより、各端子間に電圧が印加されると、各圧電セラミックス層に電圧が加わる。
高性能の圧電セラミックスとしては、Pb(Zr,Ti)O−PbTiOの組成式で表されるPZT材料や(Pb,La)(Zr,Ti)O−PbTiOの組成式で表されるPLZT材料が広く知られている。しかし、これらの圧電セラミックスは、高い圧電特性を有する一方で、いずれも環境負荷の高いPbを含む。
Pbを含まない非鉛系圧電セラミックスの中で比較的良好な性能を有するものとして、アルカリ含有ニオブ酸系(特許文献1〜7及び非特許文献1,2参照)やチタン酸バリウム系(特許文献8参照)のペロブスカイト構造の圧電セラミックスが知られている。
特に、特許文献7には、アルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造の主相にKNbSiの組成を有する副相を分散させ、均一な大きさの緻密な組織とすることにより、圧電特性の向上が図られた圧電セラミックスが開示されている。
特開2002−068825号公報 特開2003−342069号公報 特開2004−300012号公報 特開2008−207999号公報 国際公開2008/152851号パンフレット 特開2010−180121号公報 特開2010−052999号公報 特開2002−208743号公報
Nature,432(4),2004,pp.84−87 Applied Physics Letters 85(18),2004,pp.4121−4123
圧電素子は、各内部電極間の高い絶縁特性が求められ、つまり圧電セラミックス層の高い絶縁特性が求められる。引用文献7に開示された圧電セラミックスは、微細な組織を有するため、電圧を印加する方向に結晶粒界が多くなる。圧電セラミックスでは一般的に結晶粒界は結晶粒内よりも絶縁性が高いため、この圧電セラミックスは圧電素子の圧電セラミックス層として良好な絶縁特性が得られる。
しかしながら、圧電素子では、使用に伴う圧電セラミックス層の劣化により、圧電セラミックス層のうちの少なくとも1層が絶縁破壊を起こすと、絶縁特性が低下する。圧電素子では、長期にわたって高い絶縁特性を保つことができることが望まれる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される圧電素子及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る圧電素子は第1の内部電極及び第2の内部電極と、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に配置された、セラミックスからなる圧電セラミックス層とを具備する。
前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い。
本発明の一形態に係る圧電素子の製造方法は、マンガン元素を含むセラミックスシートを形成し、前記セラミックスシートの両面にマンガン元素を含有する結晶を分散させ、前記マンガン元素を含有する結晶が分散された前記セラミックスシートに電極ペースト塗って電極を形成し、前記電極が形成された前記セラミックスシートを積層した積層体を形成し、前記積層体を焼成する。
ペロブスカイト構造の単位格子の模式図である。 本発明の一実施形態に係る圧電素子の斜視図である。 図2Aに示した圧電素子のA−A’線に沿った断面図である。 図2Aに示した圧電素子の製造方法を示したフローチャートである。 図2Aに示した圧電素子のマンガン分散工程を示した模式図である。 図2Aに示した圧電素子のマンガン分散工程を示した模式図である。 図2Aに示した圧電素子の内部電極ペースト塗布工程を示した模式図である。 図2Aに示した圧電素子の内部電極ペースト塗布工程を示した模式図である。 図2Aに示した圧電素子のセラミックスシート積層工程を示した模式図である。 図2Aに示した圧電素子の外部電極形成工程を示した模式図である。 図2Aに示した圧電素子の外部電極形成工程を示した模式図である。 Mn=0の場合における圧電素子の断面のEPMAによる観察画像である。 Mn=0.2の場合における圧電素子の断面のEPMAによる観察画像である。 Mn=0.3の場合における圧電素子の断面のEPMAによる観察画像である。 Mn=0.4の場合における圧電素子の断面のEPMAによる観察画像である。 圧電定数d33のMn量による変化を示したグラフである。 DC絶縁寿命のMn量による変化を示したグラフである。 AC絶縁寿命のMn量による変化を示したグラフである。
本発明の一実施形態に係る圧電素子は第1の内部電極及び第2の内部電極と、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に配置された、セラミックスからなる圧電セラミックス層とを具備する。
前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い。
この構成の圧電素子では使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
前記各領域は前記第1の電極及び前記第2の電極の各全面にわたっていてもよい。
この構成の圧電素子では使用に伴う絶縁性能の低下がさらに抑制される。
マンガン元素は前記セラミックスの結晶粒界、特に粒界三重点に存在していてもよい。
この構成の圧電素子では、圧電効果を妨げることなく、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
前記圧電セラミックス層は、前記マンガン元素を含有する結晶を有していてもよい。
また、上記圧電セラミックス層では、上記領域にマンガン元素を含有する結晶が偏在していてもよい。また、上記マンガン元素を含有する結晶は、MnOを母相とする結晶であってもよい。さらに、上記圧電セラミックス層におけるマンガンを含有する結晶の平均粒子径は0.1μm以上5μm以下であってもよい。
さらに、前記マンガン元素を含有する結晶は、MnOを母相とする結晶であってもよい。
この構成の圧電素子では、圧電効果を妨げることなく、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
上記圧電素子は、第1の外部電極と第2の外部電極とをさらに具備し、上記第1の内部電極と上記第2の内部電極とが上記圧電セラミックス層を介して交互に配置され、上記第1の内部電極はそれぞれ上記第1の外部電極に接続され、上記第2の内部電極はそれぞれ上記第2の外部電極に接続されていてもよい。
この構成の圧電素子は、いわゆる積層構造を有するため、圧電特性に優れる。
上記圧電セラミックス層の厚さは10μm以上60μm以下であってもよい。
この構成の圧電素子では、上記圧電セラミックスの上記厚さを上記の範囲で適宜決定することにより、入力電圧次第で圧電素子を駆動させるための電界強度を様々に変更することが可能となるため、当該電界強度の選択範囲が広くなる。
上記圧電セラミックス層はアルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造を主相としてもよい。
また、上記主相は、(LiNa1−x−y(Nb1−zTa(式中、0.04<x≦0.1、0≦y≦1、0≦z≦0.4、0.95≦a≦1.01であり、かつ、x+y<1である。)の組成式で表されてもよい。
この構成の圧電素子では、圧電特性の高い圧電組成物を主相として用いることにより、優れた圧電特性がえられる。
上記圧電セラミックス層は、100モルの上記主相に対して0.2モル以上2.0モル以下の割合でマンガン元素を含む。
この構成の圧電素子は、上記圧電セラミックス相におけるマンガン元素含有相の作用により絶縁性に優れる。
上記圧電セラミックス層は、100モルの上記主相に対して0.2モル以上3.0モル以下の割合でシリコン元素を含んでいてもよい。
この構成の圧電素子は、上記圧電セラミックス層が緻密かつ均一な組織を有するため、絶縁性能及び機械的強度に優れる。
本発明の一実施形態に係る圧電素子の製造方法は、マンガン元素を含むセラミックスシートを形成し、前記セラミックスシートの両面にマンガン元素を含有する結晶を分散させ、前記マンガン元素を含有する結晶が分散された前記セラミックスシートに電極ペースト塗って電極を形成し、前記電極が形成された前記セラミックスシートを積層した積層体を形成し、前記積層体を焼成する。
この構成により製造された圧電素子では、使用に伴う絶縁性能の低下が抑制される。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。なお、図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。X軸、Y軸、およびZ軸は全図において共通である。
[圧電セラミックス]
まず、本実施形態に係る圧電素子に用いる圧電セラミックスの組成の検討結果について説明する。
(主相について)
本実施形態に係る圧電セラミックスとしては、アルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造を主相とするものを用いた。具体的には、圧電セラミックスは、以下の組成式(1)で表される多結晶体として構成される。
(LiNa1−x−y(Nb1−zTa)O …(1)
図1はペロブスカイト構造の単位格子のモデルである。ペロブスカイト構造は、組成式ABOと表され、Aサイトに配座する原子、Bサイトに配座する原子、及び酸素(O)原子により構成される。図1に示すように、ペロブスカイト構造では、Bサイトの原子の周囲に6つの酸素原子が配位し、Aサイトの原子の周囲に12個の酸素原子が配位し、この構造が周期的に連続することで結晶を形成している。
本実施形態に係る圧電セラミックスでは、図1におけるAサイトにはアルカリ金属元素であるLi,Na,Kが配座し、BサイトにはNb,Taが配座する。ペロブスカイト構造では、化学量論比であるA:B=1:1であるときに、理論的に全てのAサイト及びBサイトに各原子が配座する安定な構造となる。具体的には、組成式(1)におけるaが1に等しい場合である。
しかし、実際には、Aサイトに配座する元素であるLi,Na,Kは、焼成時における揮発などに起因する欠損が生じやすく、具体的には化学量論組成から数%〜2%程度減少することがある。そのため、Li,Na,Kの欠損量を予測して、仕込み組成(秤量時の組成)において化学量論組成よりLi,Na,Kが多い組成とすることにより、化学量論組成に近い安定したペロブスカイト構造を得ることが可能である。具体的には、組成式(1)におけるaの値の範囲は0.95≦a≦1.01であれば安定なペロブスカイト構造が得られることがわかっている。
また、Aサイトに配座する元素の比率を決定する組成式(1)におけるx及びyの値の範囲が0.04<x≦0.1で、かつ、0≦y≦1であり、Bサイトに配座する元素の比率を決定するzの値の範囲が0≦z≦0.4である場合に良好な圧電特性が得られることがわかっている。なお、組成式(1)におけるx及びyの合計は、x+y<1を満たす必要があることは勿論である。
(副相について)
本実施形態に係る圧電セラミックスとしては、上記の主相に対して副相が分散された構成を有していてもよい。副相としては、例えば、マンガン含有相や、シリコン含有相や、リチウム含有相や、アルカリ土類金属含有相、ジルコニウム含有相などが挙げられる。
(1)マンガン(Mn)含有相
副相としてマンガン含有相を分散させることにより、圧電セラミックスの絶縁特性を向上させることができる。一方、マンガン含相自体は圧電特性に寄与しないため、主相に対して副相であるマンガン含有相が多すぎると、圧電セラミックスの圧電特性が低下する。
詳細は後述するが、本実施形態では、圧電セラミックス内部においてマンガン含有相を意図的に偏在させることにより、圧電素子としての圧電特性を保ちつつ絶縁性能を向上することを実現している。マンガン含有相は、主に、MnOの状態で存在するが、MnOやMnの状態で存在してもよい。さらに、マンガン含有相は、結晶をなしていなくてもよく、非晶質相として存在してもよい。
(2)シリコン(Si)含有相
副相としてシリコン含有相を分散させることにより、圧電セラミックスの焼結時における結晶粒成長を抑制することができる。したがって、副相としてシリコン含有相を分散させることにより、微細結晶の均一な組織の主相を有する圧電セラミックスが得られる。圧電セラミックスの結晶が微細化するほど、圧電セラミックスの単位体積あたりに占める粒界の量が多くなる。これにより、圧電セラミックスの絶縁特性が向上するとともに、機械的強度が向上する。一方、シリコン含有相自体は圧電特性に寄与しないため、主相に対して副相であるシリコン含有相が多すぎると、圧電セラミックスの圧電特性が低下する。シリコン含有相は、100モルの主相に対してシリコン元素が0.2モル以上3.0モル以下となる量であることが好適であることがわかっている。
シリコン含有相としては、SiOの状態で存在させてもよいが、KNbSiの状態で存在させることが好ましい。副相としてKNbSiが存在する圧電セラミックスを得るためには、主相の粉末とは別にKNbSiの粉末を用意して、当該粉末と主相の粉末との混合粉末を焼結させる手法を採ることが可能である。また、主相の粉末とSiOの粉末との混合粉末を焼結させる際にKNbSiを析出させる手法を採ることも可能である。
(3)リチウム(Li)含有相
圧電セラミックスの焼結時の焼結助剤としてLiOやLiCOを用いることにより、圧電セラミックスの焼結性が向上することがわかっている。これは、具体的には、LiOやLiCOに含まれるLiが焼結時におけるAサイトの元素の欠損を補うように作用するためである。
LiOやLiCOを焼結助剤として用いる場合、焼結後の圧電セラミックスには、副相としてリチウム含有相が残存する場合がある。リチウム含有相は、例えば、LiOの状態で存在する。しかし、焼結助剤としてのLiOやLiCOは、100モルの主相に対して0.1モル以上1.5モル以下となる量であれば、圧電セラミックスの焼結性が向上するとともに、圧電セラミックスとしての特性に悪影響を及ぼさないことがわかっている。
(4)アルカリ土類金属含有相
圧電セラミックスの焼結時の焼結助剤としてアルカリ土類金属含有酸化物を用いることにより、圧電セラミックスの焼結性が向上することがわかっている。これは、具体的には、当該酸化物に含まれるアルカリ土類金属が焼結時におけるAサイトの元素の欠損を補うとともに、Aサイトにおける価数の減少を補償するように作用するためである。ここで、アルカリ土類金属としては、Ca,Ba,Srのうちの少なくとも1つを採用可能である。
(5)その他
本実施形態に係る圧電セラミックスには、絶縁性低下の防止の目的で、ジルコニウム含有酸化物を添加することが可能である。ジルコニウム含有酸化物としては、例えば、ZrOが挙げられる。
また本実施形態に係る圧電セラミックスには、必要に応じ、焼結温度の制御や結晶粒成長の抑制の目的で、例えば、第一遷移元素であるSc、Ti、V、Cr、Fe、Co、Cu、Znのうちの少なくとも1つを含む組成物を添加することが可能である。
さらに、本実施形態に係る圧電セラミックスには、必要に応じ、焼結温度の制御や結晶粒成長の抑制や高電界における長寿命化の目的で、例えば、第二遷移元素であるY、Mo、Ru、Rh、Pdのうち少なくとも1つを含む組成物を添加することが可能である。
加えて、本実施形態に係る圧電セラミックスには、必要に応じ、焼結温度の制御や結晶粒成長の抑制や高電界における長寿命化の目的で、例えば、第三遷移元素であるLa、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、W、Re、Os、Ir、Pt、Auのうち少なくとも1つを含む組成物を添加することが可能である。
なお、本実施形態に係る圧電セラミックスには、必要に応じ、上記の第一遷移元素、第二遷移元素及び第三遷移元素を選択的に複合組成物として添加することも可能である。
[圧電素子]
(圧電素子10の構成)
図2A及び図2Bは本実施形態に係る圧電素子10を示し、図2Aは斜視図であり、図2Bは図2AのA−A’線に沿った断面図である。
圧電素子10は、圧電セラミックス11と、圧電セラミックス11のY軸方向の両端に設けられた外部電極14,15と、を具備する。また、圧電素子10は、圧電セラミックス11の内部にXY平面に沿った方向に広がり、Z軸方向に対向するように交互に配置された2種類の内部電極12,13を具備する。
内部電極12,13の枚数は任意に決定可能である。各内部電極12はすべて外部電極14に接続され、各内部電極13はすべて外部電極15に接続されている。内部電極12,13のZ軸方向の厚さは適宜決定可能である。内部電極12,13のZ軸方向の厚さは、例えば、0.5μm以上2μm以下とすることができる。
図2Bでは、説明の便宜上、内部電極12,13の間に配置される圧電セラミックス11の層が6層の場合を示しているが、圧電セラミックス11の層数は用途等に応じて任意に決定可能である。つまり、圧電セラミックス11の層数は1以上であれば幾つであってもよい。
また、圧電セラミックス11のうち、内部電極12,13の間に配置されていない、Z軸方向の最上層と最下層は、圧電素子10の使用時に圧電効果を奏しない。したがって、圧電素子10のZ軸方向の最上層及び最下層は、圧電セラミックス11で構成されていなくてもよい。しかし、圧電素子10のZ軸方向の最上層及び最下層は、外部電極14,15の間の導通を防ぐため、絶縁体材料によって構成されていることが好ましい。
圧電素子10の内部電極12,13はPtを主成分として含む導電層であるPt電極として構成されている。しかし、内部電極12,13は、Pt電極に限らず、例えば、Pd電極やAg−Pd電極であってもよい。また、圧電素子10の外部電極14,15は、Agを主成分とする導電体であるAg電極として構成されている。しかし、外部電極14,15は、Ag電極に限らず、例えば、無鉛はんだにより構成されていてもよい。
圧電素子10の当該構成により、外部電極14と外部電極15との間に電圧を印加すると、互いに隣接する内部電極12と内部電極13との間に電圧が加わる。内部電極12,13間に加わる電圧に応じ、内部電極12と内部電極13との間にある圧電セラミックス11の各層が圧電効果を発現してZ軸方向に伸縮変形する。
本実施形態に係る圧電セラミックス11は、内部電極12,13にZ軸方向に隣接する領域にマンガンリッチ相11b(具体的には、圧電セラミックス相11におけるマンガン元素の存在量が多い領域を示し、換言すると、当該領域にはマンガン元素が偏在している。)を含む。ここで、内部電極12,13にZ軸方向に隣接する領域は、圧電セラミックス11の内部電極12,13に接する面を含み、XY平面に沿った方向に延びている。また、内部電極12,13にZ軸方向に隣接する領域は、圧電セラミックス11の内部電極12,13に接する面からZ軸方向に圧電セラミックス11の中央部に向けてある程度の深さを有する。内部電極12,13にZ軸方向に隣接する領域のZ軸方向の深さは、例えば、圧電セラミックス11の厚さの1/3とすることが可能である。
マンガンリッチ相11bは、圧電セラミックス相11の主相に、マンガン元素を含有するマンガン含有相が分散されて構成されている。したがって、マンガンリッチ相11bでは、絶縁性の高いマンガン含有相がXY平面に沿った方向に分散している。つまり、圧電素子10では、圧電セラミックス11の各層においてマンガンリッチ相11bを形成することにより、マンガン元素を内部電極12,13に隣接する領域に意図的に偏在させている。
マンガンリッチ相11bは、内部電極12,13間の絶縁性を高めるとともに、内部電極12,13から圧電セラミックス相11に加わる電界を分散させる機能を有する。したがって、圧電素子10では、圧電セラミックス11の各層において部分的に電界集中が発生することを防止できるため、圧電セラミックス11の各層が、絶縁破壊しにくく、絶縁不良となりにくい。
このため、上記の効果を高めるため、全ての圧電セラミックス11において、圧電セラミックス11の中央に比較して、圧電セラミックス11の第1の内部電極12及び第2の内部電極13にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多くなるように、圧電素子10を構成してもよい。
一方、圧電セラミックス11の各層は、少なくともマンガンリッチ相11b以外の部分ではマンガン元素の存在による圧電特性の低下が生じない。したがって、圧電素子10では、意図的にマンガンリッチ相11bを形成することにより、圧電特性を犠牲にせずに、使用に伴う絶縁性能の低下を抑制することを実現している。
なお、図2Bに示すようにマンガンリッチ相11bは、内部電極12,13にZ軸方向に隣接する領域のいずれにも形成されていることが望ましい。しかし、マンガンリッチ相11bは内部電極12,13に隣接する領域のいずれか1つに形成されていれば本技術の目的を達成することができる。
また、マンガンリッチ相11bにおけるマンガン含有相としては、例えば、一酸化マンガン(MnO)、二酸化マンガン(MnO)、四酸化三マンガン(Mn)を母相とする酸化物が挙げられる。また、マンガン含有相は、マンガンを単体で含む酸化物を母相とする酸化物に限らず、例えば、マンガンと他の金属元素とが全固溶した酸化物を母相とする酸化物でもよい。また、マンガン含有相は、結晶により構成されていなくてもよく、非晶質相であってもよい。
マンガンリッチ相11bに含まれるマンガン含有酸化物の結晶の平均粒子径は0.1μm以上5μm以下であることが望ましい。マンガン含有酸化物の結晶の平均粒子径が5μmを超える場合には主相における電界応答が悪化して圧電特性が低下することがある。また、マンガン含有酸化物の結晶の平均粒子径が0.1μm未満の場合には上記の絶縁性能の低下の抑制効果が得られにくい。
本実施形態では、結晶の粒子径を、いわゆる面積相当径として算出した。具体的には、結晶組織の断面をSEM(走査型電子顕微鏡:Scanning Electron Microscope)によって観察した際の、結晶粒の面積から同等の面積となる円の直径に換算したものを結晶の粒子径とした。また、結晶の平均粒子径は、例えば、結晶組織における100μm×100μmの領域中にある結晶の粒子径の平均として求めることができる。結晶組織の観察範囲は適宜決定可能であることは勿論である。
また、圧電セラミックス11の各層の厚さ(対向する内部電極12,13間の距離をいうものとする。)は10μm以上60μm以下であることが望ましい。圧電セラミックス11の各層の厚さが10未満の場合には、使用する電圧に対して電界強度が高くなりすぎるため好ましくない。また、圧電セラミックス11の各層の厚さが60を超える場合には、逆に電界強度を高くするために使用する電圧を高くする必要があり、昇圧回路などの設備が必要になり好ましくない。
(圧電素子10の製造方法)
図3は本実施形態に係る圧電素子10の製造方法を示したフローチャートである。以下、各工程について説明する。なお、実際には、下記の各工程は、多数の圧電素子について1つのロットで処理することが可能である。しかし、以下の説明に用いる図4〜図6では、説明の便宜上、圧電素子10を1つずつ作製することを想定して示している。
(S1)セラミックスシート作製工程
まず、目的の組成となるように原料粉末の秤量を行なう。リチウムを含む原料粉末としては、例えば、炭酸リチウム(LiCO)を用いることができる。ナトリウムを含む原料粉末としては、例えば、炭酸ナトリウム(NaCO)や炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を用いることができる。カリウムを含む原料粉末としては、例えば、炭酸カリウム(KCO)や炭酸水素カリウム(KHCO)を用いることができる。ニオブを含む原料粉末としては、例えば、五酸化ニオブ(Nb)を用いることができる。タンタルを含む原料粉末としては、例えば、五酸化タンタル(Ta)を用いることができる。
次に、秤量した各原料粉末の混合を行なう。混合は、各原料粉末を、エタノール、及び部分安定化ジルコニア(PSZ:Partially Stabilized Zirconia)ボールとともに円筒状のポットに封入し、ボールミル法により行なう。10時間〜60時間のボールミル法による攪拌の後、エタノールを蒸発させて乾燥させることにより原料粉末が十分に混ざり合った混合粉末が得られる。なお、ボールミル法においては、エタノールを他の有機溶剤に代えてもよい。
続いて、混合粉末の仮焼成を行なう。仮焼結は、混合粉末を坩堝中において700℃〜950℃で1時間〜10時間保持することにより行なう。そして、仮焼結体をボールミル法にて粉砕することにより仮焼成粉末が得られる。
ここで、必要に応じて上記の副相となる元素の原料粉末を、仮焼成粉末に混合する。上記と同様にボールミル法を用いることができる。
マンガンを含む原料粉末としては、例えば、炭酸マンガン(MnCO)、一酸化マンガン(MnO)、二酸化マンガン(MnO)、四酸化三マンガン(Mn)、酢酸マンガン(Mn(OCOCH)を用いることができる。ニッケルを含む原料粉末としては、例えば、一酸化ニッケル(NiO)を用いることができる。シリコンを含む原料粉末としては、例えば、二酸化シリコン(SiO)を用いることができる。カルシウム、バリウム、ストロンチウムを含む原料粉末としては、例えば、それぞれ炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸バリウム(BaCO)、炭酸ストロンチウム(SrCO)を用いることができる。ジルコニウムを含む原料粉末としては、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)を用いることができる。
原料粉末は、副相となる1種類の元素を含むものに限らず、副相となる2種類以上の元素を含むものであってもよい。例えば、リチウム及びシリコンを含む原料粉末として、ケイ酸リチウム(LiSiO)やオルトケイ酸リチウム(LiSiO)を用いることができる。また、カルシウム及びシリコンを含む原料粉末として、メタケイ酸カルシウム(CaSiO)やオルトケイ酸カルシウム(CaSiO)を用いることができる。更に、カルシウム及びジルコニウムを含む原料粉末として、ジルコン酸カルシウム(CaZrO)を用いることができる。そして、ストロンチウム及びジルコニウムを含む原料粉末として、ジルコン酸ストロンチウム(SrZrO)を用いることができる。
次に、仮焼成粉末に有機バインダ、分散剤及び純水を加えて、ボールミル法によって湿式混合を行ない、セラミックススラリーを作製する。セラミックススラリーは、ドクターブレード法によりシート状に成形してセラミックスシートとする。なお、ボールミル法による湿式混合には、純水に代えてエタノール等の有機溶剤を用いてもよい。
セラミックスシートの厚さは、ドクターブレード装置の刃の高さにより制御することができ、圧電素子10の構成により適宜決定される。セラミックスシートの厚さは、例えば20μmとすることができる。
(S2)マンガン分散工程
マンガン分散工程は、上記工程(S1)で得られたセラミックスシートに、図2Bに示すマンガンリッチ相11bを形成するための工程である。
図4A及び図4Bは、マンガン分散工程を模式的に示した斜視図である。図4AはZ軸方向の上側から見た図であり、図4BはZ軸方向の下側から見た図である。セラミックスシート作製工程で作製したセラミックスシート111aのZ軸方向の両面にマンガン元素を均一に分散させたマンガン分散層111bを形成することにより、複合セラミックスシート111を作製する。マンガン分散層111bは、例えば、セラミックスシート111aよりもマンガン含有酸化物を多く含む組成の圧電セラミックスのスラリーとして構成される。
図4A及び図4Bでは、マンガン分散層111bを図2Bに示す内部電極12,13の形状に合わせてパターニングしている。マンガン分散層111bは、例えば、スラリー状にした後に、セラミックスシート111aに、内部電極13,14と同様のパターンが形成されたスクリーンを用いたスクリーン印刷により形成することができる。
マンガンリッチ相11bは、セラミックスシート111aの外周部を除く領域に配置され、Y軸方向の一方の端部に接続する突出部を有する。突出部は、セラミックスシート111aのZ軸方向の上面と下面とで相互にY軸方向の反対側を向くように形成される。
なお、図2Bにおけるマンガンリッチ相11bは内部電極13,14の全面を覆っていることが好ましいため、マンガン分散層111b用のスクリーンには内部電極13,14のパターンよりやや大きいパターンが形成されたものを用いることが望ましい。
また、マンガン分散層111bは、マンガンリッチ相11bとして内部電極12,13に隣接させることができることがよいため、セラミックスシート111aの両面の全面に形成してもよい。この場合、マンガン分散層111bは、例えば、セラミックスシート111aとは別にドクターブレード法によりシート状に形成されてもよい。そして、シート状にされたマンガン分散層111bがセラミックスシート111aの両面にそれぞれ重ねられる。
さらに、複合セラミックスシート111は、そのZ軸方向の両面にマンガン元素が分散していればよく、必ずしも図4に示すマンガン分散層111bのような層をなしていることは必須ではない。例えば、複合セラミックスシート111は、セラミックスシート111aのZ軸方向の両面にマンガン含有酸化物の粉末を均一に分散させてもよい。この場合、セラミックスシート111aのZ軸方向の両面に、例えばふるいを用いてMnOの微細粉末を分散させることが可能である。
(S3)内部電極塗布工程
内部電極塗布工程では、上記工程(S2)で得られた複合セラミックスシート111に、図2Bで示す内部電極12,13を形成するための工程である。
図5A及び図5Bは、内部電極塗布工程を模式的に示した斜視図である。図5AはZ軸方向の上側から見た図であり、図5BはZ軸方向の下側から見た図である。マンガン分散工程で作製した複合セラミックスシート111のZ軸方向の上面に導電性ペースト(電極ペースト)を塗布して、内部電極膜112を形成する。内部電極膜112は、内部電極のパターンが形成されたスクリーンを用いたスクリーン印刷により形成する。
内部電極膜112は、マンガン分散層111b上の領域に配置される。換言すると、内部電極膜112は、セラミックスシート111aの外周部を除く領域に配置され、Y軸方向の一方の端部に接続する突出部112aを有する。突出部112aは、内部電極12,13における外部電極14,15に接続されるための部分である。セラミックスシート111aの突出部112aは、内部電極12,13が相互に対向する領域に対応するセラミックスシート111aの部分よりも狭い幅になるように形成されている。
本実施形態では、図2Bに示す内部電極13,14がPt電極であるため、内部電極膜112としてPtを含む導電性ペーストを用いた。しかし、導電性ペーストは、内部電極13,14の材質によって適宜変更可能である。
Pt電極以外の内部電極13,14としては、例えば、Pd電極、Ag−Pd電極が挙げられる。この場合、内部電極膜112の形成にはそれぞれPdを含む導電性ペースト、Ag及びPdを含む導電性ペーストを用いる。
なお、本実施形態では、図4A及び図4Bに示すようにセラミックスシート111aの両面にマンガン分散層111bを形成した後に、図5Aに示すように内部電極膜112を形成した。しかし、後のセラミックスシート積層工程において、内部電極膜112の両面にマンガン分散層111bが隣接していればよく、他の方法を採用しても構わない。
例えば、セラミックスシート111aのZ軸方向の上面のみにマンガン分散層111bを形成してもよい。この場合、セラミックスシート111aのZ軸方向の上面に形成したマンガン分散層111bのZ軸方向の上面に内部電極膜112を形成し、さらに当該内部電極膜112のZ軸方向の上面にマンガン分散層111bを形成してもよい。
(S4)セラミックスシート積層工程
図6は、セラミックスシート積層工程を模式的に示した斜視図である。セラミックスシート積層工程では、上記工程(S3)で得られた、内部電極膜112が形成された複合セラミックスシート111を突出部112aが交互にY軸方向の反対側を向くように所定の層数だけ積層する。換言すると、積層されたセラミックスシート111の内部電極膜112の突出部112aは交互にZ軸を中心に180°向きが変わっている。
そして、複合セラミックスシート111の積層体を、積層方向であるZ軸方向に加圧することにより、各層を圧着して一体化させる。複合セラミックスシート111の積層体をZ軸方向に加圧する圧力は適宜決定可能であり、例えば、50MPaとすることができる。このように、複合セラミックスシート111の積層体をZ軸方向に加圧することにより、複合セラミックスシート111の各層がやや変形し、隣接する複合セラミックスシート111がその外縁部で密着する。これにより、複合セラミックスシート111の積層体が一体となって直方体状となる。
なお、Z軸方向の最上層のセラミックスシート111c1には、内部電極膜112を形成する必要がないため、マンガン分散層111b及び内部電極膜112が形成されていない。また、Z軸方向の最下層のセラミックスシート111c2には、下面に対向して内部電極膜112が配置されないため、マンガン分散層111bがZ軸方向の上面のみに形成されていてれば十分である。
(S5)焼結工程
焼結工程では、上記工程(S4)で得られた一体化した積層体を焼結させる。具体的には、積層体をアルミナ製のサヤに収容して、300℃〜500℃程度に加熱して脱バインダ処理を行なった後に、大気雰囲気中において900℃〜1050℃で焼成する。これにより、積層体の焼結体(セラミックス焼結体)が得られる。
(S6)外部電極形成工程
外部電極形成工程では、上記工程(S5)で得られたセラミックス焼結体に図2A及び図2Bに示す外部電極14,15を形成する。
図7A及び図7Bは、外部電極形成工程を模式的に示した斜視図である。図7A及び図7Bの上図に示すように、セラミックス焼結体100のY軸方向の両側面には、上記の内部電極膜112の突出部112aから形成された内部電極13,14の端部がZ軸方向に並んで露出している。外部電極形成工程では、セラミックス焼結体100のY軸方向の両側面に、外部電極14,15を形成する。外部電極14は、セラミックス焼結体の一面を覆うとともに全ての内部電極12を接続する。外部電極15は、セラミックス焼結体の一面を覆うとともに全ての内部電極13を接続する。
具体的には、セラミックス焼結体100のY軸方向の両面にAgなどを含む導電性ペーストを塗布し、750℃〜850℃程度で焼き付け処理を行なう。これにより、セラミックス100のY軸方向の両面にAg電極として外部電極14,15が形成される。これにより圧電素子10が完成する。
なお、セラミックス焼結体100への外部電極14,15の形成方法は、焼き付け処理によらなくてもよい。外部電極14,15は、内部電極12,13をそれぞれ良好に接続可能であればよく、例えば、スパッタリング法や真空蒸着法などの薄膜形成方法によって形成しても構わない。
(S7)分極処理工程
分極処理工程では、上記工程(S6)で完成した圧電素子10を圧電アクチュエータ等として使用可能とするために、圧電素子10中の圧電セラミックス11を分極させる。分極処理は、圧電素子10の外部電極14,15間に高電界を印加することにより行なう。具体的には、圧電素子10を100℃のシリコーンオイル中に入れ、外部電極14,15間に3.0kV/mmの電界を15分間印加する。
(圧電素子10の評価)
図2A及び図2Bに示す圧電セラミックス11において、組成式(1)で表される主相100モルに対するマンガン元素のモル数をMn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックスを作製した。ここで、Mn=0とした圧電セラミックスは本実施形態の比較例である。
(1)電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe MicroAnalyser)評価
図8A〜図8Dは圧電素子10の断面を示した画像であり、図8AはMn=0のとしたもの、図8BはMn=0.2としたもの、図8CはMn=0.3としたもの、図8DはMn=0.4としたものを示している。各画像中の等間隔で平行に延びる明色の線は内部電極12,13を示しており、明色の点はマンガン元素の存在を示している。
図8Aでは、Mn=0であるため、明色の点は確認できない。一方、図8B〜図8Dでは、マンガン元素が内部電極12,13の付近に偏在していることがわかる。また、図8B〜図8Dから、マンガン元素は内部電極12,13に沿った方向には均一に分布していることがわかる。この傾向は、Mn≦2.0において確認されている。
さらに、例えば、TEM(透過型電子顕微鏡:Transmission Electron Microscope)やEDS(エネルギー分散X線分光法:Energy Dispersive x−ray Spectrometry)などによる詳細な分析により、マンガン元素は、内部電極12,13の付近を除くと、MnOを母相とする結晶として、主相の粒界(粒界三重点を含む)に析出し、また、主相を構成する多結晶体の外周部にはき出される傾向が明確に確認された。つまり、マンガン元素は主相を構成する結晶の粒内にほとんど存在しないことが確認された。
(2)圧電定数d33評価
図9Aは、Mn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックス10の圧電定数d33を示したグラフである。圧電定数d33の測定にはレーザードップラー変位計を用いた。全てのサンプルにおいて200pm/V以上の高い圧電定数d33が得られている。同様に、Mn≦2.0において190pm/V以上の高い圧電定数d33が得られている。
これは、マンガン含有酸化物が、主相を構成する多結晶体の外周部に偏析しているため、Mn含有酸化物によって主相の圧電効果が妨げられていないことを示していると考えられる。)
(3)DC(Direct Current)絶縁寿命評価
図9Bは、Mn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックス10のDC絶縁寿命を示したグラフである。本実施形態におけるDC絶縁寿命とは、100℃において圧電素子10の外部電極14,15間に8kV/mmの直流高電場を印加し続けた際に、当該電場を印加し始めてから電流値が電流密度で1μA/cm以上になるまでの時間の相対値である。図9Bでは、Mn=0におけるAC絶縁寿命の値を1とした規格化したプロットを示している。DC絶縁寿命の測定には、直流電流電圧計を用いた。
DC絶縁寿命は、Mn量が多くなるにつれて長くなる傾向が得られている。Mn≧0.2とした圧電素子10におけるDC絶縁寿命は、Mn=0とした圧電素子10におけるDC絶縁寿命の3.8倍以上となり、十分に長いDC絶縁寿命が確保できることが確かめられている。これは、圧電素子10を、内部電極12,13に隣接する位置においてマンガン含有酸化物が、内部電極12,13付近及び主相を構成する多結晶体の外周部に偏在することにより、電界集中が生じにくい構成とした結果であるものと考えられる。
(4)AC(Alternating Current)寿命評価
図9Cは、Mn=0、0.2、0.3、0.4とした圧電セラミックス10のAC絶縁寿命を示したグラフである。本実施形態では、100℃において圧電素子10の外部電極14,15間に8kV/mm、100Hzの交流高電場を印加して圧電素子10を駆動することによりAC絶縁寿命を評価した。本実施形態におけるAC絶縁寿命とは、圧電素子10が駆動不能となるまでの駆動回数の相対値である。図9Cでは、Mn=0におけるAC絶縁寿命の値を1とした規格化したプロットを示している。AC絶縁寿命の測定には、発振器、電圧増幅器、オシロスコープを用いた。
AC絶縁寿命は、Mn量が多くなるにつれて長くなる傾向が得られている。Mn≧0.2とした圧電素子10におけるAC絶縁寿命は、Mn=0とした圧電素子10におけるDC絶縁寿命のMn=0の16倍以上となり、十分に長いAC絶縁寿命が確保できることが確かめられている。これは、圧電素子10を、内部電極12,13に隣接する位置においてマンガン含有酸化物が、内部電極12,13付近及び主相を構成する多結晶体の外周部に偏在することにより、電界集中が生じにくい構成とした結果であるものと考えられる。
(5)まとめ
以上より、圧電セラミックス層が、組成式(1)で表される100モルの主相に対して、0.2モル以上2.0モル以下のマンガン元素を含む圧電素子10において、良好な圧電特性及び十分な絶縁寿命が得られることが確認された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態では、圧電セラミックスの主相がアルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造である例について説明したが、圧電セラミックスの主相は優れた圧電特性を有する他の圧電組成物であってもよい。そのような圧電組成物としては、例えば、チタン酸バリウム系ペロブスカイト構造の酸化物や、タングステンブロンズ構造の酸化物が挙げられる。
10…圧電素子
11…圧電セラミックス
11b…マンガンリッチ相
12,13…内部電極
14,15…外部電極

Claims (14)

  1. 第1の内部電極及び第2の内部電極と、前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に配置された、セラミックスからなる圧電セラミックス層とを具備し、
    前記圧電セラミックス層の中央に比較して、前記圧電セラミックス層の前記第1の内部電極及び前記第2の内部電極にそれぞれに隣接する各領域の方が相対的にマンガン元素の存在量が多い圧電素子。
  2. 請求項1に記載の圧電素子であって、
    前記各領域は前記第1の電極及び前記第2の電極の各全面にわたっている
    圧電素子。
  3. 請求項1又は2に記載の圧電素子であって、
    マンガン元素は前記セラミックスの結晶粒界に存在している
    圧電素子。
  4. 請求項3に記載の圧電素子であって、
    マンガン元素は前記セラミックスの粒界三重点に存在している
    圧電素子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の圧電素子であって、
    前記圧電セラミックス層は、前記マンガン元素を含有する結晶を有する
    圧電素子。
  6. 請求項5に記載の圧電素子であって、
    前記マンガン元素を含有する結晶は、MnOを母相とする結晶である
    圧電素子。
  7. 請求項5又は6に記載の圧電素子であって、
    前記マンガン元素を含有する結晶の平均粒子径は0.1μm以上5μm以下である
    圧電素子。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の圧電素子であって、
    第1の外部電極と第2の外部電極とをさらに具備し、
    前記第1の内部電極と前記第2の内部電極とが前記圧電セラミックス層を介して交互に配置され、前記第1の内部電極はそれぞれ前記第1の外部電極に接続され、前記第2の内部電極はそれぞれ前記第2の外部電極に接続されている
    圧電素子。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の圧電素子であって、
    前記圧電セラミックス層の厚さは10μm以上60μm以下である
    圧電素子。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の圧電素子であって、
    前記圧電セラミックス層はアルカリ含有ニオブ酸系ペロブスカイト構造を主相とする
    圧電素子。
  11. 請求項10に記載の圧電素子であって、
    前記主相は、(LiNa1−x−y(Nb1−zTa(式中、0.04<x≦0.1、0≦y≦1、0≦z≦0.4、0.95≦a≦1.01であり、かつ、x+y<1である。)の組成式で表される
    圧電素子。
  12. 請求項10又は11に記載の圧電素子であって、
    前記圧電セラミックス層は、100モルの前記主相に対して0.2モル以上2.0モル以下の割合でマンガン元素を含む
    圧電素子。
  13. 請求項10から12のいずれか1項に記載の圧電素子であって、
    前記圧電セラミックス層は、100モルの前記主相に対して0.2モル以上3.0モル以下の割合でシリコン元素を含む
    圧電素子。
  14. マンガン元素を含むセラミックスシートを形成し、
    前記セラミックスシートの両面にマンガン元素を含有する結晶を分散させ、
    前記マンガン元素を含有する結晶が分散された前記セラミックスシートに電極ペースト塗って電極を形成し、
    前記電極が形成された前記セラミックスシートを積層した積層体を形成し、
    前記積層体を焼成する
    圧電素子の製造方法。
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