JP4156461B2 - 圧電磁器組成物及びその製造方法並びに圧電素子 - Google Patents
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Description
また,上記PZTは高い比誘電率を有するため,コンデンサ等としても利用することができる。
さらに,上記一般式で表される圧電磁器組成物には,圧電d31定数,電気機械結合係数Kp及びキュリー温度Tc等の特性が低いという問題があった。そのため,例えば高い圧電定数d31定数,電気機械結合係数Kpを必要とする圧電アクチュエータ,圧電フィルター,圧電振動子,圧電トランス,圧電超音波モータ,圧電ジャイロセンサ,ノックセンサ,ヨーレートセンサ,エアバッグセンサ,バックソナー,コーナーソナー,圧電ブザー,圧電スピーカー,圧電着火器等の圧電素子への適用が困難であった。また,キュリー温度Tcが低いため,高温度環境下における圧電特性が劣化するという問題があった。
"Journal of the American Ceramic Society",米国,1962,Vol.45,No.5,p.209
そのため,上記圧電磁器組成物は,該圧電磁器組成物の廃棄物等から有害な鉛が自然界に流出することがなく,安全である。
なお,上記第1の発明における圧電磁器組成物は,圧電特性を有する磁器組成物に限らず,誘電特性を有する誘電磁器組成物をも含む概念である。
これにより上記第1の発明の圧電磁器組成物を容易に得ることができる。
また,上記圧電素子は,上記圧電磁器組成物が有する,圧電d31定数等の圧電磁器組成物特有の特性が優れるという性質をそのまま利用することができる。そのため,上記圧電素子は,感度の高い圧電センサ素子,高い電気機械エネルギー変換効率を有する圧電振動子及びアクチュエータ素子等の優れた圧電素子として利用することができる。
ここで,x>0.2,z>0.4,w>0.2,z=0,又はw=0の場合には,上記圧電d31定数等の圧電磁器組成物に特有の特性が低下し,所望の特性を有する圧電磁器組成物を得ることができないおそれがある。
したがって,本発明においては,上記一般式{Lix(K1-yNay)1-x} a (Nb1-z-wTazSbw) b O3で表される化合物は,これをペロブスカイト構造の組成式ABO3にあてはめたときに,Aサイト原子とBサイト原子の構成比を1:1に対してそれぞれ±5モル%程度までずれた構成比とすることができる。なお,構成される結晶中の格子欠陥をより少なくし,高い電気的特性を得るためには,好ましくは±3%程度までの組成がよい。
即ち,上記圧電磁器組成物の主成分としての上記一般式で表される化合物は,{Lix(K1-yNay)1-x} a (Nb1-z-wTazSbw) b O3(0≦x≦0.2,0≦y≦1,0<z≦0.4,0<w≦0.2,0.95≦a,b≦1.05)となる範囲を含むものである。また,上述のごとく,上記の式において,a及びbの範囲は0.97≦a,b≦1.03であることが好ましい。
z+w≦0.37であることが好ましい。
この場合には,上記圧電d31定数等の圧電磁器組成物に特有の特性を一層向上させることができる。
この場合には,Liが必須成分となるので,上記圧電磁器組成物は,焼成時の焼成体の作製を一層容易に行うことができると共に,圧電特性をより向上させ,キュリー温度を一層高くすることができる。これは,Liを上記の範囲内において必須成分とすることにより,焼成温度が低下すると共に,Liが焼成助剤の役割を果たし,空孔の少ない焼成を可能とするからである。
この場合には,上記圧電磁器組成物の圧電g31定数をさらに向上させることができる。また,上記yの範囲は,0<y≦0.85であることがより好ましく、0.05≦y≦0.75であることがさらに好ましい。これらの場合には,上記圧電磁器組成物の圧電d31定数及び電気機械結合係数Kpを一層向上させることができる。さらに一層好ましくは,0.05≦y<0.75がよく、さらには0.35≦y≦0.65がよく、さらには0.35≦y<0.65がより好ましい。また,最も好ましくは,0.42≦y≦0.60がよい。
この場合には,上記30pm/V以上という高い圧電d31定数を活かして,上記圧電磁器組成物を感度の高い圧電アクチュエータ,圧電フィルター,圧電振動子,圧電トランス,圧電超音波モータ,圧電ジャイロセンサ,ノックセンサ,ヨーレートセンサ,エアバッグセンサ,バックソナー,コーナーソナー,圧電ブザー,圧電スピーカー,圧電着火器等等として利用することができる。
また,より感度の優れた圧電センサ特性又はより大きな圧電アクチュエータ特性を得るために,上記圧電d31定数は40pm/V以上であることがより好ましい。さらに好ましくは80pm/V以上がよい。さらに好ましくは,上記圧電d31定数は100pm/V以上がよい。
この場合には,上記7×10-3Vm/N以上という高い圧電g31定数を活かして,上記圧電磁器組成物を昇圧比の優れた圧電トランス,超音波モータ素子,センサ素子等として利用することができる。
また,さらに昇圧比の優れたものを得るために,上記圧電g31定数は10×10-3Vm/N以上であることがより好ましい。
この場合には,上記0.3以上という高い電気機械結合係数Kpを活かして,上記圧電磁器組成物を機械エネルギーと電気エネルギーの変換効率に優れた圧電アクチュエータ,圧電フィルター,圧電振動子,圧電トランス,圧電超音波モータ,圧電ジャイロセンサ,ノックセンサ,ヨーレートセンサ,エアバッグセンサ,バックソナー,コーナーソナー,圧電ブザー,圧電スピーカー,圧電着火器等として利用することができる。
また,機械エネルギーと電気エネルギーの変換効率がより一層優れたものを得るためには,上記電気機械結合係数Kpは0.34以上であることがより好ましい。さらに好ましくは0.4以上がよい。さらに好ましくは,上記電気機械結合係数Kpは0.5以上がよい。
この場合には,0.09以下という低い誘電損失を活かして,上記圧電磁器組成物をコンデンサ等の誘電素子,圧電アクチュエータ,圧電フィルター,圧電振動子,圧電トランス,圧電超音波モータ,圧電ジャイロセンサ,ノックセンサ,ヨーレートセンサ,エアバッグセンサ,バックソナー,コーナーソナー,圧電ブザー,圧電スピーカー,圧電着火器等として利用することができる。
また,上記誘電損失は0.035以下であることがより好ましい。
この場合には,上記400以上という高い比誘電率を活かして,上記圧電磁器組成物を静電容量の大きなコンデンサ等の誘電素子等として利用することができる。
上記比誘電率が400未満の場合には,静電容量が低下し,上記圧電磁器組成物をコンデンサ等の誘電素子等として利用することができないおそれがある。
また,上記比誘電率は,430以上であることがより好ましい。さらに好ましくは,600以上がよい。
この場合には,200℃以上という高いキュリー温度Tcを活かして,上記圧電磁器組成物を,例えば自動車のエンジン付近等のように100℃を超える高温度の環境下にて利用することができる。
上記キュリー温度Tcが200℃未満の場合には,上記圧電磁器組成物を例えば自動車のエンジン付近のように高温の場所に用いると,その圧電d31定数や電気機械結合係数Kp等の特性が低下するおそれがある。
また,上記キュリー温度Tcは250℃以上であることがより好ましい。
この場合には,温度100℃を超える高温度環境下において,上記圧電磁器組成物を感度の高いセンサ素子,超音波モータ素子,アクチュエータ素子,圧電トランス素子,圧電振動子等として利用することができる。
また,より感度の優れた圧電センサ特性又はより大きな圧電アクチュエータ特性を得るために,上記圧電d31定数は40pm/V以上であることが好ましい。さらに好ましくは80pm/V以上がよい。さらに好ましくは,上記圧電d31定数は100pm/V以上がよい。
また,上記キュリー温度Tcは250℃以上であることがより好ましい。
この場合には,温度100℃を超える高温度環境下において,上記圧電磁器組成物を昇圧比の優れた圧電トランス,超音波モータ素子,センサ素子等として利用することができる。
また,さらに昇圧比の優れたものを得るために,上記圧電g31定数は10×10-3Vm/N以上であることがより好ましい。
また,上記キュリー温度Tcは250℃以上であることがより好ましい。
この場合には,温度100℃を超える高温度環境下において,上記圧電磁器組成物を機械エネルギーと電気エネルギーの変換効率に優れた圧電アクチュエータ素子,圧電振動子,センサ素子,圧電トランス素子,超音波モータ素子等として利用することができる。
また,機械エネルギーと電気エネルギーの変換効率がより一層優れたものを得るためには,上記電気機械結合係数Kpは0.34以上であることがより好ましい。さらに好ましくは,0.4以上がよい。
また,上記キュリー温度Tcは250℃以上であることがより好ましい。
この場合には,温度100℃を超える高温度環境下において,上記圧電磁器組成物をコンデンサ等の誘電素子,圧電トランス素子,超音波モータ素子,センサ素子等として利用することができる。
また,上記誘電損失は0.035以下であることがより好ましい。
また,上記キュリー温度Tcは250℃以上であることがより好ましい。
この場合には,上記圧電磁器組成物を,温度100℃を超える高温度環境下において使用することができ,感度及び機械エネルギーと電気エネルギーの変換効率に優れたものとすることができる。
また,より感度の優れた圧電センサ特性,又はより大きな圧電アクチュエータ特性を得るために,上記圧電d31定数は40pm/V以上であることがより好ましい。また,上記電気機械結合係数Kpは,0.34以上であることがより好ましい。
この場合には,上記圧電磁器組成物を容易に作製することができる。
次に,本発明の実施例にかかる圧電磁器組成物について説明する。
本例では,上記圧電磁器組成物を製造し,その特性を測定する。
本例の圧電磁器組成物は,一般式{Lix(K1-yNay)1-x}(Nb1-z-wTazSbw)O3で表され,かつx,y,z,wがそれぞれ0≦x≦0.2,0≦y≦1,0<z≦0.4,0<w≦0.2の組成範囲にある。
まず,圧電磁器組成物の原料として,純度99%以上の高純度のLi2CO3,Na2CO3,K2CO3,Nb2O5,Ta2O5,Sb2O5を準備した。
これらの原料を上記一般式{Lix(K1-yNay)1-x}(Nb1-z-wTazSbw)O3において,x,y,z,wが0≦x≦0.2,0≦y≦1,0<z≦0.4,0<w≦0.2となるような化学量論比にて混合した。
また,yとしては,y=0,0.05,0.1,0.2,0.3,0.4,0.42,0.44,0.45,0.46,0.47,0.48,0.49,0.5,0.51,0.52,0.53,0.54,0.55,0.56,0.58,0.6,0.70,0.75,0.8,1.0となるようにした。
また,zとしては,z=0.002,0.08,0.10,0.12,0.14,0.16,0.18,0.20,0.22,0.30となるようにした。
また,wとしては,w=0.02,0.04,0.05,0.06,0.07,0.1,0.2となるようにした。
そして,各化学量論組成になるように配合した原料をボールミルによりアセトン中で24時間混合して混合物を作製した。
造粒後の粉体を圧力2ton/cm2にて,直径18mm,厚さ1mmの円盤状に加圧成形し,この成形体を1000〜1300℃にて1時間焼成し,焼成体を作製した。なお,このときの焼成温度は,1000℃〜1300℃の間で最大密度になる温度を選定した。また,上記焼成体は,すべて相対密度98%以上に緻密化されていた。
このようにして,182種類の化学量論組成を有する圧電磁器組成物(試料1〜182)を作製した。各試料の化学組成比を表1〜表6に示す。
まず,比較品1の原料として,純度99%以上の高純度のK2CO3,Na2CO3及びNb2O5を準備した。
これらの原料と一般式(K0.5Na0.5)NbO3となるような化学量論比にて,混合し,ボールミルによりアセトン中で24時間混合して混合物を得た。
この混合物を上記試料1〜182と同様にして,仮焼,造粒,成形,焼成し,分極を施して,比較品1とした。
比較品1〜5の化学組成比を表6に示す。
また,誘電損失及び比誘電率は,インピーダンスアナライザーを用いて,測定周波数1kHzにて測定した。
また,キュリー温度Tcは,比誘電率が最も高いときの温度をもってキュリー温度Tcとした。
その結果を表7〜表12に示す。
その結果を表13〜表14に示す。
ここで,表12における試料155〜試料180は,上記一般式{Lix(K1-yNay)1-x}(Nb1-z-wTazSbw)O3において,x,z及びwの値を固定し,yの値を変化させたときの各種圧電特性及び誘電特性を示している。試料155〜試料180においては,yの値を変化させたときの圧電d31定数の変化を明らかにするため,y=0.5(試料158)のときの圧電d31定数の値に対する,試料155〜180の各圧電d31定数値の比をd31比として示している。
また,試料1〜5,7〜12,16〜20,31〜34,40〜42,47〜50,58,65,71〜77,80〜82,103〜111,115,118〜130,134,136〜139,158,160〜161,165〜166,168〜169,171,173,175,及び試料179〜180は,7.0×10-3以上という高い圧電g31定数を示した。
また,試料1〜22,24〜26,31〜35,39〜74,76〜94,96〜182は,0.09以下という低い誘電損失tanδを示した。
そこで,上記一般式におけるyの値と圧電d31定数の関係をわかりやすくするため,表12中の圧電d31定数の結果を図1に示した。図1は,横軸が上記一般式におけるyの値を示し,縦軸が圧電d31定数を示すものである。
また,上記高温用のセンサ部品,アクチュエータ部品,超音波モータ部品等としてさらに長時間安定に使用するためには,上記キュリー温度Tcは,200℃以上であることが好ましい。さらに好ましくは,250℃以上のものがよい。
Claims (11)
- 一般式{Lix(K1-yNay)1-x}a(Nb1-z-wTazSbw)bO3で表され,かつx,y,z,w,a,bがそれぞれ0<x≦0.2,0<y≦1,0<z≦0.4,0.06≦w≦0.2,0.95≦a,b≦1.05の組成範囲にあることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 請求項1において,上記圧電磁器組成物は,キュリー温度Tcが200℃以上であることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 請求項1又は2において,上記圧電磁器組成物は,圧電d 31 定数が30pm/V以上であることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項において,上記圧電磁器組成物は,圧電g 31 定数が7×10 -3 Vm/N以上であることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 請求項1において,上記圧電磁器組成物は,圧電d 31 定数が30pm/V以上で,かつキュリー温度Tcが200℃以上であることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 請求項1において,上記圧電磁器組成物は,圧電g 31 定数が7×10 -3 Vm/N以上で,かつキュリー温度Tcが200℃以上であることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 請求項1において,上記圧電磁器組成物は,圧電d 31 定数が30pm/V以上で,かつ電気機械結合係数Kpが0.3以上で,かつキュリー温度Tcが200℃以上であることを特徴とする圧電磁器組成物。
- 一般式{Li x (K 1-y Na y ) 1-x } a (Nb 1-z-w Ta z Sb w ) b O 3 で表され,かつx,y,z,w,a,bがそれぞれ0<x≦0.2,0<y≦1,0<z≦0.4,0.06≦w≦0.2,0.95≦a,b≦1.05の組成範囲にある組成物よりなる粉末を成形し,焼成することを特徴とする圧電磁器組成物の製造方法。
- リチウムを含有してなる化合物と,ナトリウムを含有してなる化合物と,カリウムを含有してなる化合物と,ニオブを含有してなる化合物と,タンタルを含有してなる化合物と,アンチモンを含有してなる化合物とを混合,焼成することにより請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧電磁器組成物を得ることを特徴とする圧電磁器組成物の製造方法。
- 請求項9において,上記リチウムを含有する化合物はLi 2 CO 3 であり,ナトリウムを含有してなる化合物はNa 2 CO 3 であり,カリウムを含有してなる化合物はK 2 CO 3 であり,ニオブを含有してなる化合物はNb 2 O 5 であり,タンタルを含有してなる化合物はTa 2 O 5 であり,アンチモンを含有してなる化合物はSb 2 O 5 またはSb 2 O 3 であることを特徴とする圧電磁器組成物の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧電磁器組成物を有することを特徴とする圧電素子。
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