JP2010018514A - 圧電材料の製造方法、圧電素子および圧電発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境に優しく、諸特性に優れた新規な圧電材料を提供する。
【解決手段】圧電材料として、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物を含み、Aは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびリチウム(Li)を含み、Bは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta),およびアンチモン(Sb)を含む。また、酸化クロムおよび酸化鉄カルシウムのうちの少なくとも1つを含むことができる。上記組成の仮焼成物を得る仮焼成工程と、少なくとも前記仮焼成物を粉砕し、該仮焼成物および酸化銀又は銀からなる第2原料が混合された混合物を得る工程と、前記混合物をドクターブレード法またはエアゾール法により成形して成形物を得る工程と、前記成形物を本焼成する工程と、を含み、前記第2原料を構成する粒子の平均粒径は、前記混合物の平均粒径よりも小さい。
【選択図】なし

Description

本発明は、圧電材料およびその製造方法、並びに、圧電素子に関する。
圧電発電機は、エネルギー効率が高く、送電システムを必要としない発電機であり、更に、電池切れの心配がなく小型化可能で、携帯性の良好な電源である。
圧電発電機用の圧電素子は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3:PZT)からなる圧電体層を有する(例えば、下記特許文献1参照)。PZTなどは(Pb)を含むため、環境上、非常に問題となる。また、PZTなどは、鉛や酸素の蒸発により組成がシフトするため、そのことが電気特性に影響を及ぼす場合がある。
特開平11−18445号公報
本発明の目的は、環境に優しく、諸特性に優れた新規な圧電材料およびその製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、前記圧電材料からなる圧電体層を有する圧電素子を提供することにある。
本発明に係る圧電材料は、
一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物を含み、
前記Aは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびリチウム(Li)を含み、
前記Bは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、およびアンチモン(Sb)を含む。
本発明に係る圧電材料は、環境上問題となる鉛(Pb)を含まないため、極めて有用である。さらに、この圧電材料は、鉛フリーでありながらキュリー温度が高く、圧電素子を所定の温度範囲内で安定に動作させることができる。さらに、この圧電材料は、鉛フリーでありながら圧電素子の圧電特性を良好にすることができる。従って、本発明によれば、環境に優しく、良好な諸特性を有する圧電材料を提供することができる。
本発明に係る圧電材料において、
鉛(Pb)を含まないことができる。
本発明に係る圧電材料において、
前記ペロブスカイト型酸化物は、下記式(1)で表されることができる。
(NaxyLi1-x-y)(NbaTabSb1-a-b)O3 ・・・(1)
但し、0.3≦x≦0.6、0.3≦y≦0.6、x+y<1.0、0.8≦a<1.0、0.01≦b≦0.2、a+b<1.0である。
本発明に係る圧電材料において、
酸化マンガン、酸化クロム、および酸化鉄カルシウムのうちの少なくとも1つを含むことができる。
本発明に係る圧電材料において、
酸化銀および銀のうちの少なくとも一方を含むことができる。
本発明に係る圧電材料の製造方法は、
第1原料を仮焼成し、一般式ABO3で示され、前記Aは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびリチウム(Li)を含み、前記Bは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、およびアンチモン(Sb)を含むペロブスカイト型酸化物を含む仮焼成物を得る仮焼成工程と、
少なくとも前記仮焼成物を粉砕し、該仮焼成物および第2原料が混合された混合物を得る工程と、
前記混合物をドクターブレード法またはエアゾール法により成形して成形物を得る工程と、
前記成形物を本焼成する工程と、を含み、
前記第2原料を構成する粒子の平均粒径は、前記混合物の平均粒径よりも小さい。
本発明に係る圧電材料の製造方法において、
前記粒子として、酸化銀および銀のうちの少なくとも一方を用いることができる。
本発明に係る圧電材料の製造方法において、
前記粒子の平均粒径は、50nm以上150nm以下であり、
前記混合物の平均粒径は、0.1μm以上5μm以下であることができる。
本発明に係る圧電材料の製造方法において、
前記仮焼成工程の温度は、850℃以上1150℃以下であることができる。
本発明に係る圧電素子は、
圧電材料からなる圧電体層と、
前記圧電体層に電気的に接続された1対の電極と、を含み、
前記圧電材料は、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物を含み、
前記Aは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびリチウム(Li)を含み、
前記Bは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、およびアンチモン(Sb)を含む。
本発明に係る圧電素子において、
前記圧電材料は、酸化銀および銀のうちの少なくとも一方を含むことができる。
本発明に係る圧電素子において、
圧電発電機として用いられることができる。
本実施形態に係る圧電素子を概略的に示す断面図。 本実施形態に係る圧電体層の一部を拡大して概略的に示す断面図。
以下、本発明に好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1. まず、本実施形態に係る圧電材料、および、該圧電材料からなる圧電体層6を有する圧電素子100について説明する。図1は、圧電素子100の一例を概略的に示す断面図である。図2は、圧電体層6の一部を拡大して概略的に示す断面図である。
圧電素子100は、図1に示すように、圧電体層6と、第1電極4と、第2電極8と、を含むことができる。
圧電体層6を構成する圧電材料は、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物を含む。一般式ABO3におけるAは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびリチウム(Li)を含み、Bは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、およびアンチモン(Sb)を含む。上記ペロブスカイト型酸化物は、例えば(Na,K,Li)(Nb,Ta,Sb)O3として表されることができる。(Na,K,Li)(Nb,Ta,Sb)O3からなる圧電材料のキュリー温度は、約250℃以上である。
また、上記ペロブスカイト型酸化物は、例えば下記式(1)で表されることができる。
(NaxyLi1-x-y)(NbaTabSb1-a-b)O3 ・・・(1)
但し、0.3≦x≦0.6、0.3≦y≦0.6、x+y<1.0、0.8≦a<1.0、0.01≦b≦0.2、a+b<1.0である。
圧電材料は、さらに、例えば酸化マンガン(MnO2)、酸化クロム(Cr23)、および酸化鉄カルシウム(CaFeO3)のうちの少なくとも1つを含むことができる。圧電材料は、さらに、酸化銀(Ag2O)および銀(Ag)のうちの少なくとも一方を含むことができる。圧電材料は、例えば下記式(2)で表されることができる。
(NaxyLi1-x-y)(NbaTabSb1-a-b)O3+mX+nZ ・・・
(2)
但し、0.3≦x≦0.6、0.3≦y≦0.6、x+y<1.0、0.8≦a<1.0、0.01≦b≦0.2、a+b<1.0、0.1≦m[重量%(wt%)]≦1.0、0.5≦n[体積%(vol%)]≦5.0である。また、Xは、酸化マンガン(MnO2)、酸化クロム(Cr23)、および酸化鉄カルシウム(CaFeO3)のうちの少なくとも1つを表している。Xは、例えば圧電材料に固溶していることができる。また、Zは、酸化銀(Ag2O)および銀(Ag)のうちの少なくとも一方を表している。
また、圧電材料は、例えば図2に示すように、上述した一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物からなるセラミックス粒子60と、セラミックス粒子60よりも平均粒径の小さい粒子(以下「ナノ粒子」ともいう)66と、を含むことができる。ナノ粒子66は、上述したZ、即ち、酸化銀(Ag2O)および銀(Ag)のうちの少なくとも一方からなることができる。
圧電体層6には、1対の電極(第1電極4および第2電極8)が電気的に接続されている。例えば、圧電体層6は、第1電極4および第2電極8に挟まれている。例えば、図1に示すように、圧電体層6の下に第1電極4が設けられており、圧電体層6の上に第2電極8が設けられている。また、例えば、圧電体層6の1つの面上に、2つの電極(第1電極4および第2電極8)を離して設けることもできる。第1電極4および第2電極8は、例えば圧電体層6から発生する電荷を伝達することができる。また、第1電極4および第2電極8は、例えば圧電体層6に電圧を印加することができる。
第1電極4、圧電体層6、および第2電極8のうちの少なくとも1つは、パターニングされて、所望の形状に形成されていることができる。
2. 次に、本実施形態に係る圧電材料の製造方法および圧電素子100の製造方法について説明する。
(A)まず、複数の第1原料を混合する。第1原料としては、例えば、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸リチウム(Li2CO3)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アンチモン(Sb25)、および酸化マンガン(MnO2)を用いることができる。なお、酸化マンガン(MnO2)に替えて、あるいは、酸化マンガン(MnO2)に加えて、酸化クロム(Cr23)や酸化鉄カルシウム(CaFeO3)を用いることができる。
これら第1原料の粉末を圧電材料が所望の組成となるように秤量し、例えば主成分がジルコニア(ZrO2)製のボールミル等を用いて混合することができる。例えば、Na、K、Li、Nb、Ta、Sb、Mnをそれぞれ含有する第1原料の混合比率を変えることにより、最終的に得られる圧電材料のNa、K、Li、Nb、Ta、Sb、Mnの組成比を調整することができる。例えば、酸化マンガン(MnO2)の混合量としては、例えば0.1wt%以上1.0wt%以下などである。混合時間は、例えば20時間程度である。第1原料の混合は、例えばエタノール内の湿式混合などにより行われる。
次に、混合された第1原料を乾燥させることができる。乾燥温度は、例えば90℃程度である。なお、上述した第1原料の混合を乾式混合により行う場合には、この乾燥工程を省略することもできる。
(B)次に、上述した工程により得られた第1原料の混合粉末を仮焼成し、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型酸化物を含む仮焼成物を得る(仮焼成工程)。一般式ABO3におけるAは、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、およびリチウム(Li)を含み、Bは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、およびアンチモン(Sb)を含む。仮焼成物には、例えば、酸化マンガン(MnO2)、酸化クロム(Cr23)、および酸化鉄カルシウム(CaFeO3)のうちの少なくとも1つが固溶していることができる。仮焼成の温度は、例えば850℃〜1150℃程度である。
(C)次に、第2原料の粉末および仮焼成物を合わせて粉砕し、第2原料および仮焼成物が混合された混合物を得る。第2原料の粉末を構成する粒子(ナノ粒子)としては、例えば、酸化銀(Ag2O)、銀(Ag)などの1種または複数種を用いることができる。ナノ粒子の平均粒径は、混合物の平均粒径よりも小さい。ナノ粒子の平均粒径は、例えば、50nm以上150nm以下である。本工程では、例えば、混合物の平均粒径が1μm以下となるように粉砕することができる。混合物の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上5μm以下であり、より好ましくは0.3μm以上2μm以下である。混合物の平均粒径が0.1μmよりも小さい場合には、分散が難しくなる等、取り扱い性が低下する。一方、混合物の平均粒径が5μmよりも大きい場合には、後述する本焼成における緻密化が困難となる。ナノ粒子および混合物の平均粒径は、例えばナノトラック粒度分析計などにより測定されることができる。
混合物における第2原料の混合量を変えることにより、最終的に得られる圧電材料のナノ粒子の添加量を調整することができる。第2原料の混合量としては、例えば0.5vol%以上5.0vol%以下などである。本工程における混合は、例えばエタノール内の湿式混合などにより行われる。
次に、混合物を乾燥させることができる。乾燥温度は、例えば90℃程度である。なお、上述した第2原料および仮焼成物の混合を乾式混合により行う場合には、この乾燥工程を省略することもできる。
(D)次に、乾燥させた混合物を例えばドクターブレード法により成形してグリーンシート(成形物)を得ることができる。具体的には、まず、乾燥させた混合物に、例えば、樹脂バインダー、添加剤、溶剤などを加えてスラリーを調製する。樹脂バインダーには、ポリビニルブチラール(PVB)が含まれることが好ましい。添加剤としては、例えば、可塑剤、分散剤などを用いることが好ましい。次に、ドクターブレード機を用いて、上記スラリーを所望の厚みのグリーンシートに成形することができる。ドクターブレード法により得られたグリーンシートの厚みは、例えば100μm程度である。
また、ドクターブレード法以外の方法として、例えばエアゾール法を用いて上記乾燥させた混合物を成形することもできる。具体的には、まず、例えば、該混合物をエアゾール容器に入れ、キャリアガス(例えば空気等)と混ぜ合わせてエアゾールを形成する。そして、容器内を加圧状態にし、該エアゾールを加速させ、ノズルから吐出させて、例えばSiなどからなる基板上にシート成形を行うことができる。エアゾール法により得られたシートの厚みは、例えば10μm〜100μm程度である。
次に、必要に応じて、成形物を所定形状にパターニングすることができる。なお、成形物のパターニングは、次の電極形成工程の後に行われることもできる。
(E)次に、例えば成形物の表裏に1対の電極(図1に示す第1電極4および第2電極8)を形成することができる。電極としては、例えば、銀(Ag)−パラジウム(Pd)合金などを用いることができる。電極は、例えばスクリーン印刷、スパッタ法などにより形成されることができる。
次に、必要に応じて、第1電極4および第2電極8を所望の形状にパターニングすることができる。この際、第1電極4および第2電極8に挟まれた圧電体層6を一括してパターニングすることもできる。
(F)次に、成形物を本焼成し、本実施形態に係る圧電材料からなる圧電体層6(図1参照)を得ることができる(本焼成工程)。本焼成の温度は、例えば1050℃〜1150℃程度である。
(G)次に、例えば、絶縁オイル中において、温度が100℃〜200℃、電界が5kV/mm〜15kV/mm、時間が1分〜30分の条件で一度分極処理をした後、逆方向から分極処理をすることができる。
(H)以上の工程によって、本実施形態に係る圧電材料および圧電素子100(図1参照)を製造することができる。
3. 本実施形態に係る圧電材料は、例えば(Na,K,Li)(Nb,Ta,Sb)O3を含んでいる。この圧電材料は、環境上問題となる鉛(Pb)を含まないため、極めて有用である。さらに、この圧電材料は、鉛フリーでありながらキュリー温度が高く、圧電素子100を所定の温度範囲内で安定に動作させることができる。さらに、この圧電材料は、鉛フリーでありながら圧電性および再現性が良好である。従って、本実施形態によれば、環境に優しく、良好な諸特性を有する圧電材料を提供することができる。
本実施形態に係る圧電材料は、圧電素子100の圧電特性を良好にすることができるので、圧電素子100を例えば圧電発電機として用いる場合に、鉛フリーでありながら発電効率を高くすることができる。即ち、本実施形態に係る圧電素子100は、例えば、環境問題を配慮した圧電発電機等に好適に用いられる。
また、本実施形態に係る圧電材料は、例えば酸化マンガン(MnO2)、酸化クロム(Cr23)、および酸化鉄カルシウム(CaFeO3)のうちの少なくとも1つを含むことができる。これにより、仮焼成工程や本焼成工程における焼結性を改善し、結晶膜を緻密にすることができ、さらに、圧電体層6の圧電性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る圧電材料には、例えば、酸化銀(Ag2O)および銀(Ag)のうちの少なくとも一方からなるナノ粒子が添加されていることができる。ナノ粒子の添加により、圧電体層6の曲げ強度を高くすることができる。これは、圧電材料中のナノ粒子66が、図2に示すように、セラミックス粒子60の粒界62に存在して、応力を分散させることができるためと考えられる。また、ナノ粒子66は、セラミックス粒子60のつなぎ役となるために、機械的曲げ圧力に対して圧電材料の抵抗力を高めることができると考えられる。曲げ強度が高くなることにより、圧電体層6の割れ破損等を防止することができる。
また、上述したように、本実施形態に係る圧電材料によれば、曲げ強度(機械的強度)を高くすることができるため、圧電材料からなるシート(圧電体層6)の薄膜化を図ることができる。圧電体層6を薄膜化することにより、小さな力に対して大きな変位量を得ることができるため、圧電素子100を例えば圧電発電機として用いる場合に、発電量を大きくすることができる。
また、本実施形態に係る圧電材料の製造方法によれば、仮焼成工程を高温(例えば850℃〜1050℃程度)で行うことができる。これにより、緻密な仮焼成物を得ることができる。仮焼成物が緻密なため、ドクターブレード法による成形工程に用いられる樹脂バインダーなどを減量することができる。その結果、本焼成工程において、圧電材料からなるシートの収縮率を小さくすることができる。
4. 上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
4 第1電極、6 圧電体層、8 第2電極、60 セラミックス粒子、62 粒界、66 ナノ粒子,100 圧電素子。

Claims (18)

  1. 複数の第1原料を混合して得られた第1原料の混合粉末を仮焼成し、ナトリウム、カリウム、リチウム、ニオブ、タンタルおよびアンチモンを含むペロブスカイト型酸化物を得る仮焼成工程と、
    得られた仮焼成物を粉砕し成形する成形工程と、
    得られた成形物を本焼成する本焼成工程と、を備えた圧電材料の製造方法であって、
    前記第1原料の混合粉末は、前記第1原料として酸化クロムを含むことを特徴とする圧電材料の製造方法。
  2. 前記酸化クロムを0.1wt%以上1.0wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の圧電材料の製造方法。
  3. 前記仮焼成物は、前記酸化クロムが固溶していることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電材料の製造方法。
  4. 複数の第1原料を混合して得られた第1原料の混合粉末を仮焼成し、ナトリウム、カリウム、リチウム、ニオブ、タンタルおよびアンチモンを含むペロブスカイト型酸化物を得る仮焼成工程と、
    得られた仮焼成物を粉砕し成形する成形工程と、
    得られた成形物を本焼成する本焼成工程と、を備えた圧電材料の製造方法であって、
    前記第1原料の混合粉末は、前記第1原料として酸化鉄カルシウムを含むことを特徴とする圧電材料の製造方法。
  5. 前記酸化鉄カルシウムを0.1wt%以上1.0wt%以下含むことを特徴とする請求項4に記載の圧電材料の製造方法。
  6. 前記仮焼成物は、前記酸化鉄カルシウムが固溶していることを特徴とする請求項4又は5に記載の圧電材料の製造方法。
  7. 前記第1原料の混合粉末は、前記第1原料として炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化アンチモンを含むことを特徴とする請求項1乃至6何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  8. 前記仮焼成の温度は、850℃〜1150℃であることを特徴とする請求項1乃至7何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  9. 前記仮焼成物を粉砕する際に、前記仮焼成物に平均粒径が50nm以上150nm以下の酸化銀を合わせて粉砕することを特徴とする請求項1乃至8何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  10. 前記酸化銀の混合量は0.5vol%以上5.0vol%以下であることを特徴とする請求項9に記載の圧電材料の製造方法。
  11. 前記仮焼成物を粉砕する際に、前記仮焼成物に平均粒径が50nm以上150nm以下の銀を合わせて粉砕することを特徴とする請求項1乃至8何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  12. 前記銀の混合量は0.5vol%以上5.0vol%以下であることを特徴とする請求項11に記載の圧電材料の製造方法。
  13. 前記成形物の厚みは、10μm〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至12何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  14. 前記成形工程において、エアゾール法にて成形することを特徴とする請求項1乃至13何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  15. 前記成形工程において、ドクターブレード法にて成形することを特徴とする請求項1乃至14何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  16. 前記仮焼成の温度は、1050℃〜1150℃であることを特徴とする請求項1乃至15何れか一項に記載の圧電材料の製造方法。
  17. 請求項1乃至16何れか一項に記載の製造方法により製造された圧電材料と、電極と、を備えることを特徴とする圧電素子。
  18. 請求項17に記載の圧電素子を備えることを特徴とする圧電発電機。
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