JP2013544984A - ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維およびその調製方法 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維およびその調製方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法ならびにこの方法により調製された繊維を開示する。この調製方法は、以下のステップを含む:まず、原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させ、膨潤後、原材料であるクロロメチルエーテルおよび触媒を添加し、加熱し、クロロメチル化および架橋反応が行われ、反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られる;そして、得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させ、膨潤後、トリメチルアミン溶液を添加し、反応溶液を加熱し、四級化反応が行われ、四級化反応後、生成物であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られ、最後に、得られた生成物を洗浄し、抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させる。本発明の強アルカリイオン交換繊維の調製方法は単純であり、製造コストも低く、簡単に普及させることができ、工業に応用し得る。本発明において調製された製品は、工業廃水処理、空気清浄、超純水の調製、医薬化学品の分離および抽出等の分野において利用可能である。

Description

本発明は、強アルカリイオン交換繊維の調製方法に関する。とくに、本発明は、ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法に関する。
強アルカリイオン交換繊維は、廃水処理、空気清浄、高純度水の調製および薬物担体等に広く利用されている。今まで、このタイプの繊維は主に、以下の方法により調製される:1.60Coγの放射線照射により誘発され、スチレンおよびジビニルベンゼンの共重合体は、ポリプロピレン繊維にグラフトされ、そして、クロロメチル化および四級化される。2.「海島」型複合繊維が、マトリックスとして選択される。クロロメチル化および四級化によって、それが強アルカリイオン交換繊維へと作られる。強アルカリイオン交換繊維の調製のための前述の2種類の方法は共に、工業生産を実現した。それらの登録商標は、「FIBAN」および「IONEX」である。しかしながら、上記の2種類の方法の高い生産コストおよび複雑な反応ステップは、工業におけるそれらのさらなる普及および利用をある程度制限する。
近年、強アルカリイオン交換繊維の調製方法の改善が報告されている。例えば:1.「Preparation and characterization of a strong basic ion exchanger by radiation-induced grafting to styrene onto poly(tetrafluoroethylene) fiber」。この文献において、ポリ(テトラフルオロエチレン)繊維が、反応マトリックスであり、スチレンおよびジビニルベンゼンの共重合体が、60Coγの放射線照射による誘発を通じてその表面にグラフトされ、そして、γ放射線照射の工程パラメーターを変更し、高い交換容量を有する強アルカリイオン交換繊維を調製する。この方法は、放射線誘発技術を採用する。そのコストもまた高く、合成ステップは複雑である。2.「Anion exchange fibers for arsenate removal derived from a vinylbenzyl chloride precursor」。この文献は、放射線照射誘発技術を回避し、ガラス繊維を反応マトリックスとして選択する。ビニルベンジルクロライドを、in situでガラス繊維の表面に重合化する。そして、モノマーのクロロメチル基を、四級化し、強アルカリイオン交換繊維を調製する。この方法の操作ステップもまた、複雑であり、反応は、制御することができないので、その工業普及および利用は、簡単ではない。
強アルカリイオン交換繊維はまた、特許文献にも報告されている。発明の名称が「強アルカリイオン交換繊維材料およびその合成方法」である中国特許出願第201010216107.1号を例にとると、この出願において、アクリル繊維は、基本骨格として使用される。最初に、それを、ポリアミン化合物によりアミノ化し、アミン基を導入する。そして、アミン基は、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリドと反応し、第四級アンモニウム基を導入し、そうして新しいタイプの強アルカリイオン交換繊維材料が得られる。
これまでの研究開発に基づき、本発明はさらに、新しい方法を提案した。この方法において、安価で簡単に入手可能なベンゼン環を含む構造を有するPPS繊維を、マトリックスとして使用し、強アルカリイオン交換繊維が、クロロメチルエーテルによる直接のクロロメチル化および一部のベンゼン環の間の架橋反応、そして、トリメチルアミン溶液との四級化を通じて直接得られる。この方法は、関連文献により報告されていない。
本発明が解決する技術的課題は、新しいタイプのポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維およびその調製方法を提供することである。本発明の調製方法は、先行技術において複雑な調製プロセスおよび高価のPP−ST−DVB繊維の代わりに、ポリフェニレンサルファイド繊維、すなわち、PPS繊維を利用し、クロロメチルエーテルによるクロロメチル化、部分的架橋反応および四級化反応を通じて、新しいタイプの強アルカリイオン交換繊維、すなわち本発明の製品「ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維」が調製される。
前述の課題を解決するために、本発明における技術的解決は:
本発明は、ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法を提供し、同方法は、以下のステップを含む:
a.クロロメチル化および架橋反応:ポリフェニレンサルファイド繊維およびクロロメチルエーテルは、基本原材料である。まず、原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させる。膨潤後、秤量した原材料であるクロロメチルエーテルおよび触媒を添加する。クロロメチルエーテルおよび触媒を添加した後、振とうする。振とうした後、反応溶液を50〜60℃に加熱し、クロロメチル化および架橋反応が15〜30時間行われる。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られる。そして、得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を洗浄し、抽出し、乾燥処理させる;
ポリフェニレンサルファイド繊維対クロロメチルエーテルの添加量のモル比は、1:5〜10:1である。ポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比は、ポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり5〜10mlの溶剤である。ポリフェニレンサルファイド繊維対触媒の添加量のモル比は、1:0.5〜1:1である;
b.四級化反応:ステップaにおける乾燥処理によって得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させる。膨潤後、一部の溶剤を回収する。そして、トリメチルアミン溶液を添加する。反応溶液を30〜40℃に加熱し、四級化反応が行われる。反応時間は10〜15時間である。反応後、生成物であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られる。最後に、得られた生成物を洗浄し、抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させる;
クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させるとき、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比は、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり10〜30mlの溶剤である。膨潤後、一部の溶剤を回収し、回収後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比を、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり5〜15mlの溶剤に制御し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維のクロロメチル対トリメチルアミンのモル比は、1:5〜10:1である。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、ステップaにおいて、溶剤中のポリフェニレンサルファイド繊維の膨潤時間は、12〜16時間であり、膨潤中のポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比は、ポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり5〜15mlの溶剤であり、溶剤は、ジクロロエタンまたはニトロベンゼンである。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、ステップaにおける触媒は、無水塩化第二すずである。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、ステップaにおいて、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の洗浄、抽出および乾燥の詳細なプロセスは、得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を蒸留水およびエタノールで次々に洗浄し、洗浄後、得られた生成物を、溶剤抽出器内で6〜12時間、無水エタノールまたはアセトン溶液で抽出し、そして、生成物内のエタノールまたはアセトンを、蒸留水で洗い流し、および最後に、生成物を、一定重量まで真空下で乾燥させることを含む。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、真空乾燥中の真空度は、0.07〜0.09Mpa、乾燥温度は、50〜80℃、および乾燥時間は、15〜24時間である。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、ステップbにおいて、ステップaにおける乾燥処理によって得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の膨潤時間は、6〜12時間であり、溶剤は、テトラヒドロフランである。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、ステップbにおけるトリメチルアミン溶液は、33重量%の水溶液であるか、40重量%のアルコール溶液である。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、ステップbにおいて得られた生成物の洗浄、抽出、ブラインでの洗浄および乾燥の詳細なプロセスは、得られた生成物であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を、蒸留水およびエタノールで中性になるまで次々に洗浄し、洗浄後、それを、溶剤抽出器内で6〜12時間、無水エタノールで抽出し、そして、それを0.5〜2mol/LのHClまたはNaOH溶液に10〜15時間浸し、そして、それを、蒸留水で中性になるまで洗浄し、および最後に、それを、一定重量まで真空下で乾燥させることを含む。
前述のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法によると、真空乾燥の真空度は、0.07〜0.09Mpa、乾燥温度は、50〜60℃、および乾燥時間は、15〜24時間である。
本発明の優れた効果:
1.本発明において使用される原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維、クロロメチルエーテルおよびトリメチルアミンは、安価であり、簡単に入手可能である。調製方法は、簡単で、操作しやすいである。先行技術と比較して、本発明が提供する方法を使用してポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を調製することは、明らかに低い生産コストである。生産コストの低減および調製方法の単純化は、強アルカリイオン交換繊維の合成および利用分野の拡大の確固たる基盤を築く。
2.本発明が提供する方法を使用してポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を調製することは、放射線照射誘発技術を完全に回避し得る。そのコストは、明らかに低減される。その合成方法は、明らかに単純化される。本方法は、工業上簡単に普及および利用することができる。
3.本発明が提供する方法によって調製された強アルカリイオン交換繊維は、工業廃水処理、空気清浄、超純水の調製、医薬化学品の分離および抽出、ならびに他の分野において使用し得る。利用効果は、顕著である。
図1は、原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および本発明における製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の赤外線スペクトルを示す。
実施例
本発明をここで、以下の実施例を参照に詳細に説明する。実施例は、説明することを意図し、本発明の限定を意図するものではない。
実施例1:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:4.1047gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維および50mlのジクロロエタン溶剤を100ml三つ口フラスコに添加し、繊維をジクロロエタン中に12時間膨潤させた。膨潤後、25mlのジクロロエタンを回収し、そして20mlの基本原材料であるクロロメチルエーテルおよび3mlの触媒である無水塩化第二すずを添加し、振とうした。振とうした後、反応溶液を油浴中で55℃に加熱し、この温度で20時間反応させた。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で8時間、無水エタノールで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内のエタノールを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.08Mpaであり、乾燥温度は60℃であり、乾燥時間は18時間である)、真空乾燥後、5.0796gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維は、元のポリフェニレンサルファイド繊維よりも23.75%重い。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:56.79;H:3.39;S:20.94;Cl:18.88。元素分析に基づき計算したクロロメチルの含有量は、5.318mmol/gである。
b.四級化:100ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の1.6481gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および80mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶媒中で超音波条件下で6時間膨潤させた。膨潤後、60mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして30mlの33%トリメチルアミン水溶液を1時間にわたり滴加した。反応溶液を加熱し、四級化反応が、温度が35℃に至ったときに10時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で8時間、無水エタノールで抽出した。そして、生成物を1mol/LのHCl溶液に10時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.08Mpaであり、乾燥温度が50℃であり、乾燥時間が20時間である)、2.1086gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、27.94%増加する。元素分析結果:C:48.10、H:6.68、S:11.97、N:3.98。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は、2.84mmol/gであり、測定された交換容量は、2.74mmol/gである。
実施例2:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:5.4819gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維および50mlのジクロロエタン溶剤を100ml三つ口フラスコに添加し、繊維をジクロロエタン溶剤中で13時間膨潤させた。膨潤後、20mlのジクロロエタンを回収し、そして30mlの基本原材料であるクロロメチルエーテルおよび4mlの触媒である無水塩化第二すずを添加し、振とうした。振とうした後、反応溶液を油浴中で50℃に加熱し、この温度で25時間反応させた。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で10時間、無水エタノールで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内のエタノールを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.09Mpaであり、乾燥温度は50℃であり、乾燥時間は15時間である)、真空乾燥後、7.0370gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維は、元のポリフェニレンサルファイド繊維よりも28.37%重い。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:53.25;H:3.21;S:19.35。元素分析に基づき計算したクロロメチル基の含有量は、6.814mmol/gである。
b.四級化:50ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の0.6392gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および15mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶剤中で8時間膨潤させた。膨潤後、8mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして30mlの33%トリメチルアミン水溶液を1時間にわたり滴加した。反応溶液を油浴中で30℃に加熱し、四級化反応がこの温度で12時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で8時間、無水エタノールで抽出した。そして、生成物を1mol/LのNaOH溶液に15時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.07Mpaであり、乾燥温度が55℃であり、乾燥時間が18時間である)、0.8112gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、26.91%増加する。元素分析結果:C:49.17、H:6.53、S:11.86、N:3.76。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は2.69mmol/gであり、測定された交換容量は2.68mmol/gである。
実施例3:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:13.6311gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維、80mlのジクロロエタン溶剤および80mlのクロロメチルエーテルを250ml三つ口フラスコに添加し、繊維を14時間膨潤させた。膨潤後、8mlの触媒である無水塩化第二すずを添加し、振とうした。振とうした後、反応溶液を油浴中で55℃に加熱し、この温度で30時間反応させた。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で12時間、無水エタノールで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内のエタノールを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.07Mpaであり、乾燥温度は70℃であり、乾燥時間は16時間である)、真空乾燥後、17.4007gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維は、元のポリフェニレンサルファイド繊維よりも27.65%重い。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:53.85;H:3.23;S:18.43。元素分析に基づき計算したクロロメチル基の含有量は、6.90mmol/gである。
b.四級化:100ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の2.0516gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および80mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶剤中で12時間膨潤させた。膨潤後、50mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして40mlの33%トリメチルアミン水溶液を添加した。反応溶液を40℃に加熱し、四級化反応がこの温度で15時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で8時間、無水エタノールで抽出した。そして、生成物を1mol/LのNaOH溶液に12時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.07Mpaであり、乾燥温度が55℃であり、乾燥時間が18時間である)、2.6931gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、31.27%増加する。元素分析結果:C:47.10、H:6.58、S:11.95、N:3.99。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は、2.85mmol/gであり、測定された交換容量は、2.90mmol/gである。
実施例4:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:100ml三つ口フラスコに、4.1715gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維、35mlのニトロベンゼン溶剤および25mlのクロロメチルエーテルを添加し、繊維を16時間膨潤させた。膨潤後、3mlの触媒である無水塩化第二すずを添加し、振とうした。振とうした後、反応溶液を油浴中で55℃に加熱し、この温度で20時間反応させた。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で8時間、アセトンで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内のアセトンを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.08Mpaであり、乾燥温度は60℃であり、乾燥時間は16時間である)、真空乾燥後、5.0568gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維は、元のポリフェニレンサルファイド繊維よりも21.22%重い。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:57.22;H:4.26;S:20.14。元素分析に基づき計算したクロロメチル基の含有量は、5.177mmol/gである。
b.四級化:100ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の1.7294gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および40mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶剤中で10時間膨潤させた。膨潤後、30mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして30mlの33%トリメチルアミン水溶液を添加した。反応溶液を38℃に加熱し、四級化反応がこの温度で11時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で8時間、無水エタノールで抽出した。そして、生成物を1mol/LのHCl溶液に10時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.08Mpaであり、乾燥温度が50℃であり、乾燥時間が18時間である)、2.1988gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、27.14%増加する。元素分析結果:C:47.86、H:6.52、S:10.95、N:4.01。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は、2.86mmol/gであり、測定された交換容量は、2.82mmol/gである。
実施例5:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:6.500gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維および90mlのニトロベンゼン溶剤を250ml三つ口フラスコに添加し、繊維を16時間膨潤させた。膨潤後、50mlのニトロベンゼン溶剤を回収し、そして50mlの基本原材料であるクロロメチルエーテルおよび5mlの触媒である無水塩化第二すずを添加し、振とうした。振とうした後、反応溶液を油浴中で50℃に加熱し、この温度で20時間反応させ、そして60℃に加熱し、10時間反応させた。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で8時間、アセトンで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内のアセトンを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.08Mpaであり、乾燥温度は60℃であり、乾燥時間は16時間である)、真空乾燥後、8.2422gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維は、元のポリフェニレンサルファイド繊維よりも26.80%重い。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:55.15;H:3.67;S:21.86。元素分析に基づき計算したクロロメチル基の含有量は、5.442mmol/gである。
b.四級化:100ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の1.6792gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および40mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶剤中で12時間膨潤させた。膨潤後、25mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして15mlの40%トリメチルアミンアルコール溶液を添加した。反応溶液を35℃に加熱し、四級化反応がこの温度で10時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で6時間、無水エタノールで抽出した。そして、生成物を1.5mol/LのHCl溶液に12時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.08Mpaであり、乾燥温度が50℃であり、乾燥時間が18時間である)、2.2204gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、32.23%増加する。元素分析結果:C:49.97、H:6.54、S:11.03、N:4.13。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は、2.95mmol/gであり、測定された交換容量は、3.01mmol/gである。
実施例6:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:4.9733gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維および50mlのジクロロエタン溶剤を100ml三つ口フラスコに添加し、繊維を15時間膨潤させた。膨潤後、20mlのジクロロエタンを回収し、そして30mlの基本原材料であるクロロメチルエーテルおよび4mlの触媒である無水塩化第二すずを添加し、振とうした。振とうした後、反応溶液を油浴中で50℃に加熱し、この温度で20時間反応させた。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で10時間、アセトンで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内のアセトンを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.08Mpaであり、乾燥温度は60℃であり、乾燥時間は16時間である)、真空乾燥後、6.2489gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の重量は、25.65%増加する。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:56.25;H:3.63;S:21.37。元素分析に基づき計算したクロロメチル基の含有量は、5.28mmol/gである。
b.四級化:100ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の1.5665gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および40mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶剤中で13時間膨潤させた。膨潤後、25mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして15mlの40%トリメチルアミン水溶液を添加した。反応溶液を35℃に加熱し、四級化反応がこの温度で12時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で12時間、エタノールで抽出した。そして、生成物を1.0mol/LのHCl溶液に15時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.08Mpaであり、乾燥温度が50℃であり、乾燥時間が18時間である)、2.0684gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、32.04%増加する。元素分析結果:C:50.21、H:7.38、S:10.48、N:4.23。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は、3.02mmol/gであり、測定された交換容量は、3.13mmol/gである。
実施例7:
この実施例におけるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法は、以下の詳細なステップを含む。
a.クロロメチル化および架橋反応:29.1039gの基本原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維、125mlのジクロロエタン、100mlのクロロメチルエーテルおよび10mlの触媒である無水塩化第二すずを500ml三つ口フラスコに添加し、繊維を15時間膨潤させた。膨潤後、反応溶液を油浴中で60℃に加熱し、この温度で8時間反応させた。8時間の反応後、40mlのクロロメチルエーテルおよび4mlの無水塩化第二すずを再び添加し、反応溶液を再度8時間反応させた。そして、50mlのジクロロエタン、50mlのクロロメチルエーテルおよび6mlの無水塩化第二すずを添加し、反応を14時間継続した。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られた。得られた繊維を室温に冷却し、蒸留水および無水エタノールで次々に洗浄し、そしてソックスレー抽出器内で8時間、無水エタノールで抽出した。抽出後、蒸留水で洗浄し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維内の無水エタノールを洗い流した。洗浄した繊維を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度は0.08Mpaであり、乾燥温度は60℃であり、乾燥時間は16時間である)、真空乾燥後、38.8933gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を得た。
得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維は、元のポリフェニレンサルファイド繊維よりも33.60%重い。クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の元素分析結果:C:54.25;H:3.13;S:22.27。元素分析に基づき計算したクロロメチル基の含有量は、5.73mmol/gである。
b.四級化:500ml三つ口フラスコに、ステップaにおいて得られた真空乾燥後の14.3969gのクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維および200mlのテトラヒドロフラン溶剤を添加した。繊維をテトラヒドロフラン溶剤中で12時間膨潤させた。膨潤後、100mlのテトラヒドロフラン溶剤を回収し、そして140mlの33%トリメチルアミン水溶液を添加した。反応溶液を40℃に加熱し、四級化反応がこの温度で15時間行われた。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られた。生成物を蒸留水で中性になるまで洗浄し、ソックスレー抽出器内で8時間、エタノールで抽出した。そして、生成物を1.0mol/LのHCl溶液に12時間浸し、蒸留水で中性になるまで洗浄した。生成物を一定重量まで真空下で乾燥させ(真空度が0.08Mpaであり、乾燥温度が50℃であり、乾燥時間が18時間である)、20.6265gの製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を得た。
得られたポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の重量は、43.27%増加する。元素分析結果:C:48.65、H:6.39、S:13.46、N:4.57。元素分析結果によると、計算した窒素含有量は、3.26mmol/gであり、測定された交換容量は、3.51mmol/gである。
上記調製方法において、クロロメチル化および架橋反応および四級化反応を、赤外線スペクトルによって測定した。図1は、3種類の物質(PPS、PPS−ClおよびPPS−NCl)の赤外線スペクトルを示す。
図1に示すとおり:
PPS:元のポリフェニレンサルファイド繊維の赤外線スペクトル;
PPS−Cl:クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の赤外線スペクトル;および
PPS−NCl:本発明における製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の赤外線スペクトル。
PPS−NClの赤外線スペクトルにおいて、1257cm−1は、−CHClにおける−CH結合の伸縮振動吸収ピークである。しかしながら、元のポリフェニレンサルファイド繊維の赤外線スペクトルにおいて、この吸収ピークは存在しない。したがって、クロロメチル基をポリフェニレンサルファイド繊維に導入することに成功していることが実証される。
PPS−NClについて、1321cm−1は、飽和C−H結合の面内曲げ振動吸収ピークである。1633cm−1は、C−N結合の伸縮振動吸収ピークである。3393cm−1は、繊維の吸水の伸縮振動吸収ピークであり(強アルカリイオン交換繊維は高い吸水性がある)、クロロメチル化反応および四級化反応は成功したことを実証する。

Claims (10)

  1. ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法であって、以下のステップ:
    a.クロロメチル化および架橋反応:ポリフェニレンサルファイド繊維およびクロロメチルエーテルは、基本原材料である。まず、原材料であるポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させる。膨潤後、秤量した原材料であるクロロメチルエーテルおよび触媒を添加する。クロロメチルエーテルおよび触媒を添加した後、振とうする。振とうした後、反応溶液を50〜60℃に加熱し、クロロメチル化および架橋反応が15〜30時間行われる。反応後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維が得られる。そして、得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を洗浄し、抽出し、乾燥させる;
    ポリフェニレンサルファイド繊維対クロロメチルエーテルの添加量のモル比は1:5〜10:1である。ポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比はポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり5〜10mlの溶剤である。ポリフェニレンサルファイド繊維対触媒の添加量のモル比は1:0.5〜1:1である;
    b.四級化:ステップaにおける乾燥処理によって得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させる。膨潤後、一部の溶剤を回収する。そして、トリメチルアミン溶液を添加する。反応溶液を30〜40℃に加熱し、四級化反応が行われる。反応時間は10〜15時間である。反応後、製品であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維が得られる。最後に、得られた製品を洗浄し、抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させる;
    ことを含み、
    クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を溶剤中で膨潤させるとき、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比はクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり10〜30mlの溶剤である。膨潤後、一部の溶剤を回収し、回収後、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比をクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり5〜15mlの溶剤に制御し、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維のクロロメチル対トリメチルアミンのモル比は1:5〜10:1である
    ことを特徴とする、前記方法。
  2. ステップaにおいて、溶剤中のポリフェニレンサルファイド繊維の膨潤時間が12〜16時間であり、膨潤中のポリフェニレンサルファイド繊維対溶剤の添加比がポリフェニレンサルファイド繊維1グラムあたり5〜15mlの溶剤であり、溶剤がジクロロエタンまたはニトロベンゼンであることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  3. ステップaにおける触媒が無水塩化第二すずであることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  4. ステップaにおいて、クロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の洗浄、抽出および乾燥の詳細なプロセスが、
    得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維を蒸留水およびエタノールで次々に洗浄し、洗浄後、得られた生成物を溶剤抽出器内で6〜12時間、無水エタノールまたはアセトン溶液で抽出し、そして、生成物内のエタノールまたはアセトンを蒸留水で洗い流し、および最後に、生成物を一定重量まで真空下で乾燥させる
    ことを含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  5. 真空乾燥の真空度が0.07〜0.09Mpa、乾燥温度が50〜80℃、および乾燥時間が15〜24時間であることを特徴とする、請求項4に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  6. ステップbにおいて、ステップaにおける乾燥処理によって得られたクロロメチル化および架橋されたポリフェニレンサルファイド繊維の膨潤時間が6〜12時間であり、溶剤がテトラヒドロフランであることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  7. ステップbにおいて、トリメチルアミン溶液が33重量%の水溶液であるか、40重量%のアルコール溶液であることを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  8. ステップbにおいて得られた生成物の洗浄、抽出、ブラインでの洗浄および乾燥の詳細なプロセスが、
    得られた生成物であるポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維を蒸留水およびエタノールで中性になるまで次々に洗浄し、洗浄後、それを溶剤抽出器内で6〜12時間、無水エタノールで抽出し、そして、それを0.5〜2mol/LのHClまたはNaOH溶液に10〜15時間浸し、そして、それを蒸留水で中性になるまで洗浄し、および最後に、それを一定重量まで真空下で乾燥させること
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  9. 真空乾燥の真空度が0.07〜0.09Mpa、乾燥温度が50〜60℃、および乾燥時間が15〜24時間であることを特徴とする、請求項8に記載のポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維の調製方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法により調製された、ポリフェニレンサルファイドベースの強アルカリイオン交換繊維。
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