JPH03151050A - イオン交換性シート状物 - Google Patents

イオン交換性シート状物

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JPH03151050A
JPH03151050A JP1287664A JP28766489A JPH03151050A JP H03151050 A JPH03151050 A JP H03151050A JP 1287664 A JP1287664 A JP 1287664A JP 28766489 A JP28766489 A JP 28766489A JP H03151050 A JPH03151050 A JP H03151050A
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fibers
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、イオン交換性シート状物に関するものであり
、さらに詳しくはイオン交換容量が大きく使用が簡便で
しかも極限までイオンを捕集でき。
低通液抵抗で耐水性があり、含まれる重金属の量が極め
て少ない高性能イオン交換性シート状物に関する。
[従来の技術] 近年、各種工業分野における極微量元素の定性・定量分
析、蛍光X線分析、原子吸光分析などの前濃縮資材、プ
ロセスの極微量イオンの除去資材などで分析精度が要求
され不純物を含まないより清浄なシート状物の必要性が
増してきている。
またより簡便で迅速に測定できしかも、低圧損でかつ高
捕集効率が期待できるものが要求されている。
従来これらにはイオン交換性を付与した紙状物。
いわゆる分析用イオン交換ペーパーが広く使われてきた
ところが、これらはイオン交換樹脂の粉末あるいは繊維
をパルプ等と共に抄紙したものであるが。
粉末の場合はそれ自体のつながりもなく分布状態も不均
一で高度にイオンの除去ができないばかりか、樹脂の脱
落などが問題となりこのため多量に担持することができ
ない。従って、交換基量が少なく捕集効率も低い。さら
に含有する重金属の量も多いという欠点を有している。
また、繊維状のイオン交換体を用いたものが提案(特開
昭52−155193号公報)されているが、やはり含
有する重金属の量が多い欠点を有し、また高速で通液(
通気)処理すると捕集効率が著しく低下してしまい本質
的な改良にはなっていないのが実状である。
極微量の元素を定量する場合には一定量の紙状物中に含
有する元素の量が多いと誤差が大きくなり精度良く測定
できない。また、交換基量が少ないものは捕集効率も低
くこれも精度良く測定できない。
さらに、従来ペーパーは通液(通気)処理時の抵抗が太
き(高速処理が不可能なものや、ろ過抵抗は小さいが分
厚過ぎて取扱い上問題があったり捕集効率が著しく低い
等の欠点を有しているものが大部分である。
また、被処理物質中のイオンを全て捕集しようとしても
従来のペーパーは、アニオン交換繊維。
カチオン交換繊維あるいはキレート繊維をそれぞれ単独
で抄紙しているため十分捕集できない欠点があった。こ
れを補うためそれぞれのペーパーを何枚か組合わせて使
用しているが、使用者にとって不便であるばかりか極限
までイオンを除去することもできない。
かかる、従来技術の現状から分析、計測精度の向上、簡
便でしかも高速処理が可能で極限までイオンを除去でき
る高性能イオン交換性シート状物の開発が強く望まれて
いる。
[発明が解決しようとする課題] 上述したような従来技術の問題点を解消するため本発明
者らは鋭意検討した結果本発明に到達した。
すなわち本発明は、不純物をほとんど含まない特に重金
属の量を大幅に低減しかつ高強力でしかも耐水性、捕集
性に優れ、さらに1枚のシートで陽イオンと陰イオンを
同時に極限まで捕集でき。
かつ高速処理を可能とした高性能イオン交換性シート状
物を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は次の構成を有する。
(1)カチオン交換繊維、アニオン交換繊維、キレート
繊維のうち少なくとも2種を混合したものからなり、か
つ下記(1)および(2)式を満足することを特徴とす
るイオン交換性シート状物。
20≧(a/b)      ・・・・・・・・・・・
・ (1)[但し、a:シート中金属の量(μg/d)
b=レシート目付量(g/J)を示す]0.0008W
≦H≦0.003W  ・・・(2)[但し、W:シー
ト状物の目付量(g/rd)。
H:シート状物の厚さ(mm )を示す]■ 強酸性カ
チオン交換繊維と強塩基性アニオン交換繊維からなり、
かつ前記(1)および(2)式を満足することを特徴と
するイオン交換性シート状物。
(3)熱可塑性成形物を少なくとも一部含有する前記1
および2項のいずれかに記載のイオン交換性シート状物
本発明で用いるカチオン交換繊維、アニオン交換繊維、
キレート繊維とは0通常直径が0.01〜100μm、
好ましくは1〜100μmのそれぞれ公知のイオン交換
あるいはキレート繊維を意味する。その具体例としては
、ポリスチレン系。
ポリビニルアルコール系、ポリアクリル系、ポリアミド
系、ポリフェノール系、ポリエチレン系。
セルロース系などのベースポリマにカチオン交換基1例
えばスルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基などや
、アニオン交換基9例えば1〜3級アミノ基もしくは4
級アンモニウム基を導入したもの、さらにはアミノカル
ボン酸基、アミドキシム基、ポリアミン基、ジチオカル
バミン酸基などの各種キレート基が導入された。それぞ
れのイオン交換繊維あるいはキレート繊維がある。
本発明でいうベースポリマの中でも、ポリ(モノビニル
芳香族化合物)、特にポリスチレン系ポリマが化学安定
性に優れており好ましい。具体的にはポリスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、
クロロメチルスチレンなどからなるポリマが挙げられる
かかるポリマにイオン交換基を導入してイオン交換繊維
あるいはキレート繊維を製造する方法としてはたとえば
、パラホルムアルデヒドと硫酸の共存下で加熱処理する
ことにより、スルホン酸基が導入されたカチオン交換繊
維、クロルメチル化後、ホスホン化、アミノ化もしくは
四級アンモニウム化することによってそれぞれ中酸性カ
チオン交換基2弱塩基性アニオン交換基1強塩基性アニ
オン交換基が導入された各種イオン交換繊維を得ること
ができる。また酸触媒と膨潤剤の存在下で。
ホルムアデヒド源およびアシルアミノメチル化剤で処理
して前記架橋結合およびアシルアミノメチル基を導入す
る。次に、酸もしくは塩基触媒下で加水分解してアミノ
メチル基に変換した後、モノクロル酢酸で処理すること
によってイミノジ酢酸基が導入されたキレート繊維を得
ることができP。
ポリマに導入するイオン交換基あるいはキレート基の量
は、繊維の乾燥重量に対して少なくとも0゜5 m e
 q / g以上、好ましくは1.0〜10meq/g
の範囲である。
本発明におけるイオン交換繊維あるいはキレート繊維の
含水炭は9通常0.1〜10であるが。
あまり小さすぎると性能が低下する。逆に大きすぎると
1反応工程あるいはシート化の工程で取扱い性が悪くな
るので、1〜5の範囲が好ましい。
ここで含水炭とはNa型(CI型)のカチオン交換(ア
ニオン交換)繊維、キレート繊維を蒸溜水に浸した後、
家庭用遠心脱水機で5分間遠心脱水して表面の水分を除
去、ただちに重量(W)を測定し、さらに絶乾して重さ
を測り(Wo)次式より求めた値である。
含水炭= (W−Wo)/W。
かかる交換基量あるいは含水炭は処理条件や導入プロセ
スなどにより制御できる。
さらにカチオン交換(アニオン交換)繊維、キレート繊
維の中でもベース用ポリマと補強用ポリマからなる繊維
、好ましくはイオン交換基あるいはキレート基導入用ポ
リマを海成分に、補強用ポリマを島成分にした多芯海島
型の複合繊維を基材としたカチオン交換(アニオン交換
)繊維、キレート繊維が操作上十分な機械的強度ならび
に形態保持性を有しているので好ましい。特に該多芯海
島型の複合繊維は2部分的に枝分れまたは分割(フィブ
リル化)が容易でシート状物を形成し易く、かつ該シー
ト状物の強度、捕集性能を著しく向上させることができ
さらに熱処理によって補強用ポリマの少なくとも一部が
溶融し耐水性のあるシート状物を得ることができるため
好ましい。
補強用ポリマの割合は通常10〜90%であるが、あま
り少なすぎると機械的強度が弱くなり。
逆に多すぎるとイオン交換基あるいはキレート基の量や
吸着性能が低下するので20〜80%の範囲が好ましい
また補強用ポリマとしてはポリ−α−オレフィンが耐薬
品性に優れているので好ましい。
該カチオン交換(アニオン交換)繊維、キレート繊維の
形態としては短繊維、フィラメント、フェルト、織物、
不織布1編物、繊維束、ひも状物などの公知の任意の形
態、集合体もしくはそれらの裁断物を挙げることができ
る。
本発明のシート状物は上記カチオン交換繊維。
アニオン交換繊維、キレート繊維を少なくとも2種混合
したものを主成分としシート化したものであるが、なか
でも0.1〜3 mmの短繊維を用いて後述する方法で
抄造した紙状物が性能的に特に好ましい。
かかるシート状物中のカチオン交換(アニオン交換)繊
維、キレート繊維の割合は多い方が好ましく、少なくと
も30重量%、さらに好ましくは50重量%以上である
シート状物を構成する繊維成分として、該カチオン交換
(アニオン交換)繊維、キレート繊維の他に非イオン性
の通常の繊維を混抄あるいは交編織および/または両者
の積層などいかなる方法で含有していても良いが、被処
理物中の被吸着成分を効率良く捕集するためには該シー
ト状物の乾燥重量当りイオン交換基あるいはキレート基
の量は。
平均して少なくとも0.5meq/g、好ましくは1m
eq/g以上、特に2 m e q / g以上が好ま
しい。
本発明のシート状物はカチオン交換繊維、アニオン交換
繊維、キレート繊維をそれぞれ単独で抄紙したシート状
物、あるいは該シート状物を2枚以上積層して用いたも
の(こ比べて、抄紙工程の簡略化による金属汚染の減少
、および使用時の簡便性、ハンドリング性に優れるばか
りか被処理物中の有用物や有害物の捕集・除去性能が著
しく向上する。
カチオン交換繊維(A)、キレート繊維(B)。
アニオン交換繊維(C)の混合比は、 (A)または(
B):  (C)あるいは(A):  (B)が90:
10〜10 : 90の範囲が好ましく、十分な性能を
発揮するためには30 : 70〜70 : 30がよ
り好ましい。
また、  (A)、(B)、(C)3種を混合する場合
の混合比は特に限定しないが使用目的に応じて適宜選定
するのが好ましい。
さらに本発明は、該シート状物の単位目付量当りに含有
する重金属の量が 20≧(a/b) [但し、a:シート中金属の量(μg/m)b=レシー
ト目付量(g/イ)を示す]でなくてはならない。これ
を越えた量がシート状物中に含有すると、たとえば被処
理物中の極微量の元素を定量するための分析用ろ紙とし
て使用する場合、(たとえば蛍光X線分析法で測定する
と)極めて精度が悪くまた。高捕集効率も望めない。
従って、高捕集効率でしかも極微量元素を精度良く定量
するには、好ましくは 10≧(a/b) であり、特に好ましくは重金属の中でもFe。
Cu、Ni、Co、Crの(a/b)の値がそれぞれ3
. 2. 1. 1. 1以下が良い。
また該シート状物を構成するカチオン交換(アニオン交
換、キレート)繊維中に含有する重金属の量としては1
0ppm以下が好ましく、Loppmを越えると捕集効
率が悪くなるばかりが、必然的にシート状物に含有する
重金属の量が多くなるため、より好ましくは5ppm以
下である。
該シート状物はろ過抵抗(通液9通気)が低いほうが良
いが、捕集効率が悪くならないことが重要であり、目付
量としては30g/rrr以上、好ましくは50〜50
0g/rr?である。
次いで本発明のシート状物は強度、捕集効率の向上ある
いは実用上の点から目付量と厚みの関係が次式を満足す
るものでなくてはならない。
0.0008W≦H≦0.003W [但し、W:シート状物の目付量(g/m2)、H:シ
ート状物の厚さ(mm)を示す]この範囲をはずれると
ろ過抵抗が大きくなり過ぎたり捕集効率やシート強度の
低下、あるいは分厚過ぎて実用的でない等の欠点が生じ
る。
従って、0.001W≦H≦o、002wの範囲がさら
に好ましい。
本発明はカチオン交換繊維、アニオン交換繊維。
キレート繊維のなかで少なくとも2種を混合したもので
あれば十分な性能を発揮できるが、とりわけ強酸性カチ
オン交換繊維と強塩基性アニオン交換繊維を混合抄紙し
たシート状物が好ましい。
該強酸性カチオン交換繊維と強塩基性アニオン交換繊維
を混合抄紙したシート状物は、単独で抄紙したものにく
らべて通液(通気)抵抗が著しく低く、かつ極限までイ
オンを除去できることから通液(通気)性、捕集性が向
上し高純度の液体(気体)が容易に得られる。
また、従来ペーパーに比べ著しく処理速度が向上し、驚
くべきことに例えばシートの体積の20000倍(時間
当りの通液量)の高流速で通液しても同等捕集効率は低
下しないばかりか通液抵抗も著しく低い。
例えば、tppm濃度の食塩水を上記速度で通液した時
の処理水の電気伝導度は0.1μs / cm以下であ
り極めて捕集性が良い。
さらに、シートの安定性が増し製造時や使用の際にアミ
ンなどの臭気がなく、シートの長期保管にも十分耐え得
るシート状物が得られるなど多くの利点を有している。
該強酸性カチオン交換繊維と強塩基性アニオン交換繊維
の混合比は9.5:0.5〜0.5:9゜5であり好ま
しくは40:60〜60 : 40である。
本発明のシート状物を構成する他の成分として熱可塑性
ポリマを一部含有するものが該シート状物の強度、特に
水中での形態保持性および耐水性に優れ、また熱処理温
度を低くすることができるばかりかシート形成上も好ま
しい。その含有量としては1〜70%程度が好ましく、
あまり多すぎるとカチオン交換(アニオン交換)繊維、
キレート繊維の効果が無くなるばかりか通液(通気)抵
抗が大きくなり好ましくない。
熱可塑性成形物としては公知のいかなるものでも良いが
、カチオン交換(アニオン交換)繊維。
キレート繊維と共にシート化できることが必須で特にポ
リα−オレフィンたとえば、ポリエチレン。
ポリプロピレン、ポリ−3−メチルブテン−1゜ポリ−
4−メチルペンテン−1が好ましい。
該熱可塑性成形物中に含有する重金属の量は少ない程良
いことはいうまでもないがたとえば10ppm以下が特
に好ましい。
また、該熱可塑性成形物が繊維状であるとさらに好まし
い。特に0.3〜20mmの短繊維あるいはフィブリル
化繊維が好ましい。
次に9本発明のシート状物を得るための抄紙装置は、実
質的に重金属の溶出しない材質で行うことが重要である
。例えば、抄紙装置は有機系ポリマからなる成形品ある
いは金属製の基材に有機系ポリマをコーティングまたは
該有機ポリマの成形品をラミネートしたもので行うこと
が好ましい。
有機系ポリマとしては9例えばポリオレフィン。
ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、塩素化ポ
リエーテル、ふっ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド、
エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアクリル、シリコー
ン樹脂などの単体および混合体であるが、実質的に金属
特に前記Fe、Cu。
Ni、Co、Crなどが抄紙工程において溶出あるいは
シート中に混入しないものであればいかなるものでも良
い。
シート状物を製造する方法としては9例えば上述した装
置を用い、かつ電気比抵抗が5〜18゜25MΩ・cm
(25°C)の純水を用いて湿式で抄紙を行なう。この
時、得られる紙状物の均一性を良くする目的で公知の9
例えばポリエチレングリコール等の分散剤を用いても良
い。
純水を得る方法としては例えば、飲料水を逆浸透膜およ
び/または限外ろ過膜で処理した水をさらにイオン交換
体で処理する方法がある。
また、得られる紙状物はシート状物の目付量と厚みの関
係で前記(2)式を満足する必要があることは言うまで
もなく、このため抄紙後にプレス装置による圧搾工程等
適宜行うのが好ましい。
かかる製造法で得られるシート状物は金属含有量が極め
て少なく強度、性能とも良好なものである。
本発明のシート状物はそのままでも十分な性能を有する
が、さらに性能の向上を目的として50〜200℃の条
件で少なくとも1回熱処理すると熱可塑性ポリマなどの
熱結着により該シート状物の強度が高くなり、かつシー
ト状物を構成する繊維の離脱が防止されるため好ましい
。かかる熱処理温度は、熱可塑性ポリマの種類、量、カ
チオン交換(アニオン交換、キレート)繊維の種類ある
いは要求特性などにより適宜選定する。
また、無圧下でも良いが加圧下で熱処理すると低温で熱
処理することが可能となり9作業性、経済性などで有利
であるばかりか、得られるシート状物の性能も向上する
ため好ましい。その圧力は1〜100 kg/criの
範囲で適宜選定する。
熱処理する方法としては9通常行われている公知の方法
例えば、熱ロールを用いた連続法、あるいは熱プレス(
乾式法、湿式法)による方法などである。
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明するが9
本発明はそれら実施例に限定されるものではない。
[実施例] 実施例で用いるカチオン交換繊維およびアニオン交換繊
維は9次の方法で製造したものである。
多芯海島型複合繊維(未延伸糸)[海成分(ポリスチレ
ン)/島成分(ポリプロピレン)=50150(島数1
6.繊維直径34μm)]を長さ0.5ounに切断し
てカットファイバーを得た。
該カットファイバー1重量部を市販の1級硫酸10容量
部とパラホルムアルデヒド0.15重量部からなる架橋
・スルホン化液に加え85℃で5時間反応処理した後、
水洗した。
次に、アルカリで処理してから電気比抵抗18MΩ・口
の純水を用いてろ液が中性になるまで洗浄した後さらに
酸で処理し、ろ液が中性になるまで純水で洗浄すること
によってスルホン酸基を有するカチオン交換繊維を得た
(交換容量3.0ミリ当量/g−H,含水度1.2)。
また上記カットファイバー1重量部を市販の1級硫酸5
容量部、水0.5容量部とバラホルムアルデヒド0.2
重量部からなる架橋液に加え85℃で4時間架橋反応を
行った。
次にクロルメチルエーテル8.5容量部と塩化第二スズ
1.5容量部からなる溶液に架橋糸を加えクロルメチル
化した後、30%トリメチルアミン水溶液10容量部に
加え30℃で1時間アミノ化して純水で洗浄した。さら
に塩酸で処理してから純水で洗浄した後さらに2N−水
酸化ナトリウムで活性化処理し純水で洗浄することによ
ってトリメチルアンモニウムメチル基を有するアニオン
交換繊維を得た(交換容量2.8ミリ当量/g−OH,
含水度1.5)。この時の繊維中の金属含有量は、Fe
 : lppm、Cu、Ni、Co、Cr:lppm以
下であった(試料を硫酸で炭化した後電気炉内で灰化し
、これをふつ化水素酸および塩酸で加熱処理し希硝酸で
溶解、定容とし102発光分光分析法で測定した)。
実施例1 上記カチオン交換繊維5gとアニオン交換繊維5gおよ
びポリエチレン合成パルプ[商品名5WP(E620)
、三井石油化学工業(株)製]2゜5gを11の純水と
ともにミキサー[Nati。
nalクツキングミキサーMX915C松下重下電気)
製]で5分間混合処理した。次いで抄紙機(角型シート
マシーン、熊谷理機工業製、抄紙網はステンレス製5U
S316)の表面をふっ素樹脂でコーティングしたもの
で抄造し紙状物を得た。
この時使用した純水の電気比抵抗は18MΩ・■(飲料
水を逆浸透膜に通水した後、イオン交換体で処理)であ
った。
得られた紙状物を清浄なろ紙でサンドイッチ状にはさみ
プレス装置で10kg/cnfの圧力下圧搾脱水後1回
転式乾燥機を用いて100℃にて乾燥した(目付量20
0g/イ、厚み0.6順)。
さらに、熱ロールを用いて80℃、  30kg/cn
fの加圧下1m/minの速度で処理した(厚み0.2
2胴)。
得られたシート状物を047mmに打抜き[カム式カッ
ター、大栄科学(株)製]評価に供した。
シートに含有する金属量を蛍光X線分析法で測定した(
理学製全自動蛍光X線分析装置3080E2型を用いて
常法により測定)。結果を第1表に示したが金属含有量
は極めて少ないことがわかる。
さらに該シート状物をろ過器に装着しNi、Cr各ビイ
オンれぞれ10ppb含有する検水101を200ml
/m i nの速度で送液ろ過し捕集性能およびろ過抵
抗を調べた。通水時のろ過抵抗は。
0.12kg/alで極めて低くまた2通水後シート状
物の形態保持性も良好であった。
これを70℃で乾燥後、蛍光X線分析を行ったところ、
Ni : 100μg、Cr : 100μgが検出さ
れた。
また、ろ液中のNi、Crイオンを定量し捕集効率(下
記式)を調べたところ99.9%であった。このように
1枚のシートでアニオンおよびカチオンの捕集を効率良
く、かつ簡単に行うことができる。
捕集効率(%)=(1−[(ろ液中のNi+Crの量)
/(検水中Ni+Crの量)])X100また、製造時
や保管時にも臭気は無く極めて安定であり、3か列後の
捕集効率を調べたが製造時と全く変化がなかった。
比較例1 実施例1で用いたカチオン交換繊維5gとポリエチレン
合成パルプ1.25gを11の純水とともにミキサーで
3分間混合処理し実施例1と同様にして紙状物を得た(
目付量100g/rd)。
また実施例1で用いたアニオン交換繊維5gとポリエチ
レン合成パルプ1.25gを11の純水とともにミキサ
ーで5分間混合処理し、同様にして紙状物を得た(目付
量100 g/m)。
次いで実施例1と同様にしてカチオンおよびアニオン交
換性のシート状物を得た。アニオン交換性紙状物をシー
ト化する際、工程中のアミンの臭気が極めて強かった。
両者を047mmに打ち抜いた後[カム式カッタ、大乗
科学(株)製コ、各々のシート状物中に含有する金属量
を測定したところ実施例1に比べて多かった。また各シ
ート状物を1枚ずつ積層してろ過器に装着し実施例1と
同様に評価した。
この時のろ過抵抗を測定したところ0.25kg/ c
tと高かった。
これを70℃で乾燥後、蛍光X線分析を行ったところ、
Ni:100μg、Cr:99ggが検出された。
またろ・液中のNiおよびCrイオンを定量(原子吸光
法で測定)したところ、捕集効率はほぼ98.3%で本
発明のものに比べて低かった。
結果を第1表に示した。
実施例のものに比ベシート化に2倍の時間を要しかつ、
製造時の臭気が強く換気を十分する必要があった。さら
にろ過抵抗が大きく捕集効率も悪かった。また使用後の
金属を定量するため両者を剥がそうとしたが剥がれにく
くなっていた。
さらに3ケ月後、アニオン交換性シートの捕集効率(C
r)を調べたところ95.3%となり経時変化し性能が
低下していた。単独で抄紙したアニオンタイプのものは
保管時アミン臭気が強く。
性能を保持するには塩形にしておく必要があり。
使用時に活性化しなくてはならい煩わしさがある。
比較例2 実施例1で使用した抄紙装置を用いて同様に抄造し紙状
物を得た。次いで乾燥しシート状物を得た(目付量20
0g/rr?、厚み0.8mm)。
得られたシート状物を047mmに打ち抜き[カム式カ
ッター、大乗科学(株)製コ、実施例1と同じ評価を行
った。結果を第1表に示した。
ろ過抵抗は小さいものの、捕集効率が95.1%と低く
、評価中繊維の脱落が見られまた9強度も弱く取扱い性
が極めて悪かった。
比較例3 真鍮製の抄紙機(角型シートマシーン、熊谷理機工業製
、抄紙網は銅製)を用いた以外は実施例1と同様にして
シート状物を得た(目付量200g1rd、厚み0.2
3mm)。
これを047mmに打抜き[カム式カッター、大乗科学
(株)製]、実施例1と同じ評価を行った。
シート状物中の金属の量が極めて多く9通水後の金属量
はバラツキが大きく正確に測定できなかった。また、捕
集効率も97.8%と本発明のものに比べて低かった。
結果を第1表に示した。
[発明の効果] 本発明のイオン交換性シート状物は、1枚のシートで陽
イオンと陰イオンを同時にしかも簡便に極限まで捕集で
きるばかりか2反応速度が大きいことから10m1/c
nf/分以上の高速で処理可能であり作業効率も極めて
良い。
また1重金属含有量が極めて少ないことがら捕集性が良
いことは勿論、微量の元素を精度良く測定でる。
さらに、高強力でしかも通液抵抗が小さく、耐水性・安
定性にも優れている。
従って各種工業分野、特に極微量元素の定性・定量分析
およびその他分析の前濃縮資材あるいは極微量イオンの
除去、各種のイオン交換、吸着用途、有機反応における
酸・塩基触媒、超純水製造における最終ポリラシャ−な
ど広く利用できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カチオン交換繊維、アニオン交換繊維、キレート
    繊維のうち少なくとも2種を混合したものからなり、か
    つ下記(1)および(2)式を満足することを特徴とす
    るイオン交換性シート状物。 20≧(a/b)・・・・・・・・・・・・(1)[但
    し、a:シート中金属の量(μg/m^2)b:シート
    の目付量(g/m^2)を示す]0.0008W≦H≦
    0.003W・・・(2)[但し、W:シート状物の目
    付量(g/m^2)、H:シート状物の厚さ(mm)で
    ある]
  2. (2)強酸性カチオン交換繊維と強塩基性アニオン交換
    繊維からなり、かつ前記(1)および(2)式を満足す
    ることを特徴とするイオン交換性シート状物。
  3. (3)熱可塑性成形物を少なくとも一部含有する請求項
    1および2のいずれかに記載のイオン交換性シート状物
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